JP2006049138A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムの出力密度及び燃費性能を低下させることなく、反応ガスを加湿する。
【解決手段】内部加湿型燃料電池2の酸化剤極側入口には、無加湿の空気が供給され、外部加湿型燃料電池3の酸化剤極側入口には、内部加湿型燃料電池2で加湿及び生成水による水蒸気を付加された空気が供給される。また、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口には、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3から排出される湿潤な水素が循環される。
【選択図】図1
【解決手段】内部加湿型燃料電池2の酸化剤極側入口には、無加湿の空気が供給され、外部加湿型燃料電池3の酸化剤極側入口には、内部加湿型燃料電池2で加湿及び生成水による水蒸気を付加された空気が供給される。また、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口には、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3から排出される湿潤な水素が循環される。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、より詳しくは、出力密度及び燃費性能を低下させることなく反応ガスを加湿するための技術に係わる。
一般に、固体高分子型燃料電池に用いられる固体高分子電解質膜は、湿潤状態を維持しないと良好な水素イオン導電性を発揮しない。このような背景から、固体高分子膜を湿潤状態に維持するために、燃料電池の外部に設けた加湿装置により燃料ガスや酸化剤ガスを加湿する外部加湿型燃料電池や、燃料電池内部に加湿用の純水通路を設け、この純水通路と多孔質性の水透過板を介して燃料ガスや酸化剤ガスを加湿する内部加湿型燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1,2,3,4を参照)。
特開2001−361660号公報
特開平9−92310号公報
特開平11−144740号公報
特表2001−504630号公報
しかしながら、上記外部加湿型燃料電池を利用して燃料電池システムを構築する場合、燃料電池本体とは別に加湿装置をシステム内に設ける必要があるために、燃料電池システムの容積が増加し、出力密度及び車両搭載性が低下する。また、反応ガスを加湿するために加湿装置がエネルギーを消費するので、燃料電池システム全体としての燃費性能が低下する。
一方、上記内部加湿型燃料電池を利用して燃料電池システムを構築した場合には、燃料電池が内部に純水を保持するために、純水が凍結する氷点下からの起動時には、燃料電池の暖機をするための熱量が大量に必要となる。また、燃料電池本体を構成する発電単位であるセルの大きさが外部加湿型燃料電池のセルに比べて増加するため、燃料電池システムの容積が増加し、出力密度及び車両搭載性が低下する。
なお、上記特許文献4には、燃料電池を複数備え、酸化剤極側及び燃料極側をそれぞれ直列及び並列に接続する技術が開示されているが、この技術では、燃料電池は改質型燃料電池により構成され、燃料ガスや酸化剤ガスを加湿する必要がない。従って、燃料ガスや酸化剤ガスの加湿が必要である非改質型の燃料電池に対して、特許文献4に記載の技術をそのまま適用することはできない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、出力密度及び燃費性能を低下させることなく反応ガスを加湿することが可能な燃料電池システムを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムでは、内部加湿型燃料電池の酸化剤極側入口には、無加湿の空気が供給され、外部加湿型燃料電池の酸化剤極側入口には、内部加湿型燃料電池で加湿及び生成水による水蒸気を付加された空気が供給される。
本発明に係る燃料電池システムによれば、システム内に加湿装置を設ける必要が無いので、出力密度及び燃費性能を低下させることなく反応ガスを加湿することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1乃至第5の実施形態となる燃料電池システムの構成と動作について説明する。
〔燃料電池システムの構成〕
始めに、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
始めに、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
本発明の第1の実施形態となる燃料電池システム1は、図1に示すように、水素及び空気を利用して発電する内部加湿型燃料電池2と、水素及び内部加湿型燃料電池2の酸化剤極側出口から排出される空気を利用して発電する外部加湿型燃料電池3とを備える。なお、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3は、固体高分子型燃料電池により構成され、そのアノード(燃料極)及びカソード(酸化剤極)における電気化学反応及び燃料電池全体としての反応は、以下に示す式(1)〜(3)による。
〔化1〕
〔アノード〕 H2 → 2H+ +2e- …(1)
〔カソード〕 1/2 O2 +2H+ +2e- → H2O …(2)
〔全体〕 H2 +1/2 O2 → H2O …(3)
〔内部型燃料電池及び外部加湿型燃料電池の構成〕
上記内部加湿型燃料電池2の単位であるセルは、図2(a)に示すように、固体高分子型電解質膜を用いた電解質膜52の両面にアノード電極触媒層53及びカソード電極触媒層54をそれぞれ形成した膜電極接合体(MEA)51と、MEA51の両面に配置されたアノードガス拡散層55,カソードガス拡散層56と、水透過板57,58と、セパレータ59,60を備える。
〔アノード〕 H2 → 2H+ +2e- …(1)
〔カソード〕 1/2 O2 +2H+ +2e- → H2O …(2)
〔全体〕 H2 +1/2 O2 → H2O …(3)
〔内部型燃料電池及び外部加湿型燃料電池の構成〕
上記内部加湿型燃料電池2の単位であるセルは、図2(a)に示すように、固体高分子型電解質膜を用いた電解質膜52の両面にアノード電極触媒層53及びカソード電極触媒層54をそれぞれ形成した膜電極接合体(MEA)51と、MEA51の両面に配置されたアノードガス拡散層55,カソードガス拡散層56と、水透過板57,58と、セパレータ59,60を備える。
水透過板57,58は、例えば、主として機械的強度を担う板状のフレーム材61に設けた多数の貫通孔に、加湿機能を担う多孔質材62を埋め込んで形成されている。セパレータ59と水透過板57,セパレータ60と水透過板58との間には、それぞれ純水流路73,74が設けられ、純水が供給される。純水は、水透過板57,58の純水流路73,74に接する一方の面から多孔質材62を介して他方の面に浸透する。水透過板57,58の他方の面にはそれぞれ水素流路71,空気流路72が設けられ、純水流路から浸透した純水がそれぞれ水素、空気を加湿するようになっている。
一方、外部加湿型燃料電池3の単位であるセルは、図2(b)に示すように、固体高分子型電解質膜を用いた電解質膜52の両面にアノード電極触媒層53及びカソード電極触媒層54をそれぞれ形成した膜電極接合体(MEA)51と、MEA51の両面に配置されたアノードガス拡散層55,カソードガス拡散層56と、セパレータ59,60を備える。
セパレータ59とアノードガス拡散層55との間には、水素流路71が設けられ、燃料電池の外部で加湿された水素が供給される。同様に、セパレータ60とカソードガス拡散層56との間には、空気流路72が設けられ、燃料電池の外部で加湿された空気が供給される。
図2(a)、(b)を比較すれば明らかなように、内部加湿型燃料電池2は、水透過板57,58と、純水流路73,74の分だけ、外部加湿型燃料電池よりスタック積層方向の寸法が大きくなっている。内部加湿型燃料電池2と外部加湿型燃料電池3の発電性能が同等とすれば、それだけ単位体積当たりの出力電力である出力密度は、内部加湿型燃料電池2が外部加湿型燃料電池3より低下することになる。
そこで、この燃料電池システム1では、出力密度の高い外部加湿型燃料電池3を主電池として、内部加湿型燃料電池2を副電池とし、加湿器を無くして、内部加湿型燃料電池2で加湿及び生成水による水蒸気を付加された未反応の空気を外部加湿型燃料電池3に供給することにより、出力密度を高め、車両搭載性を向上させると共に、加湿器によるエネルギー消費を無くして、燃費性能を向上させる。
〔燃料ガス系の構成〕
次に、上記燃料電池システム1の燃料ガス系の構成について説明する。
次に、上記燃料電池システム1の燃料ガス系の構成について説明する。
上記燃料電池システム1は、燃料ガス供給手段として、運転条件に適した圧力に調整された水素を内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3それぞれの燃料極側入口に供給する水素供給路4を備える。そして、この実施形態では、各燃料電池の燃料極側出口から排出される湿潤な水素は、循環ポンプ5a,5bによって内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環される。
なお、燃料電池の運転条件と適合すれば、循環ポンプ5a,5bに代えて、流体ポンプであるエゼクタを使用してもよい。また、この実施形態では、燃料極側出口から排出される水素は内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環されることとしたが、図3に示すように、各燃料極側出口から排出される水素を循環ポンプ5によって外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口のみに循環させてもよい。このような構成によれば、循環ポンプの数が減る分、燃料電池システム1の小型化が可能になり、出力密度をより向上させることができる。
また、図3に示す燃料電池システムでは、各燃料極側出口から排出される水素を合流させた後に循環ポンプ5によって外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に水素を循環させているが、図4に示すように、各水素循環路毎に循環ポンプ5a,5bを設け、循環ポンプ5a,5bによって各燃料極側出口から排出される水素を個別に外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環させてもよい。このような構成によれば、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3それぞれの水素過剰率(ストイキ比)を個別に設定することができる。
〔酸化剤ガス系の構成〕
次に、上記燃料電池システム1の酸化剤ガス系の構成について説明する。
次に、上記燃料電池システム1の酸化剤ガス系の構成について説明する。
上記燃料電池システム1は、酸化剤ガス供給手段として、空気を圧縮して供給するコンプレッサ6を備える。コンプレッサ6は、圧縮した空気を空気供給路7を介して内部加湿型燃料電池2の酸化剤極側入口へ供給する。そして、内部加湿型燃料電池2で加湿及び生成水による水蒸気を付加された空気は、燃料電池間空気供給路8を介して外部加湿型燃料電池3の酸化剤極側入口に供給され、外部加湿型燃料電池3の酸化剤極側出口から排出された空気は、圧力調整弁9によって圧力を調整された後にシステム外部に排出される。
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システム1によれば、内部加湿型燃料電池2の酸化剤極側入口には、無加湿の空気が供給され、外部加湿型燃料電池3の酸化剤極側入口には、内部加湿型燃料電池2で加湿及び生成水による水蒸気を付加された空気が供給されるので、システム内に空気を加湿するための加湿装置を設ける必要が無くなり、出力密度及び燃費性能を低下させることなく、空気を加湿することができる。
また、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システム1によれば、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口には、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3から排出される湿潤な水素が循環されるので、システム内に水素を加湿するための加湿装置を設ける必要が無くなり、出力密度及び燃費性能を低下させることなく、水素を加湿することができる。
本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムは、燃料ガス系の構成が上記第1の実施形態となる燃料電池システム1の構成と異なる。そこで以下では、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムにおける燃料ガス系の構成についてのみ説明し、その他の構成については説明を省略する。
〔燃料ガス系の構成〕
本発明の第2の実施形態となる燃料電池システム21は、図5に示すように、運転条件に適した圧力に調整された水素を供給する水素供給路4a,4bを内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3毎に備え、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の燃料極側出口から排出された水素は循環ポンプ5によって外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環される。
本発明の第2の実施形態となる燃料電池システム21は、図5に示すように、運転条件に適した圧力に調整された水素を供給する水素供給路4a,4bを内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3毎に備え、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の燃料極側出口から排出された水素は循環ポンプ5によって外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環される。
また、内部加湿型燃料電池2の燃料極側入口に供給される水素の流量は、流量制御弁22aによって、内部加湿型燃料電池2内の電気化学反応により消費される流量(例えば100)よりも大きな値(例えば140)に制御される。一方、水素供給路4bを介して外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に供給される水素の流量は、流量制御弁22bによって、外部加湿型燃料電池3内の電気化学反応により消費される流量(例えば100)よりも小さな値(例えば60)に制御され、外部加湿型燃料電池3内の電気化学反応に必要な水素の不足分(図5に示す例では40)は、内部加湿型燃料電池2や外部加湿型燃料電池3の燃料極側出口から排出される水素により補われる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システム21によれば、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に供給される水素の流量を制御する流量制御弁22a,22bを備えるので、燃料電池の発電状況や外部加湿型燃料電池3の加湿状況に応じて、燃料電池への水素供給量を最適な状態に制御し、燃料電池の性能を最大限に引き出すことができる。
また、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システム21によれば、内部加湿型燃料電池2の燃料極側入口に供給される水素は、流量制御弁22aによって内部加湿型燃料電池2での電気化学反応により消費される流量に制御されると共に、水素供給路4bを介して外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に供給される水素の流量は、流量制御弁22bによって外部加湿型燃料電池3での電気化学反応により消費される流量よりも小さな値に制御し、外部加湿型燃料電池3での電気化学反応に必要な流量の不足分は、内部加湿型燃料電池2や外部加湿型燃料電池3の燃料極側出口から排出される水素により補う。そして、このような構成によれば、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の水素過剰率(ストイキ比)を確保することができる。
なお、このような構成を有する燃料電池システム21において、外部加湿型燃料電池3に供給される水素が加湿不足と判断された場合、図6に示すように、流量制御弁22aによって内部加湿型燃料電池2の燃料極側入口に供給される水素の流量を図5に示す状態から増加すると共に、流量制御弁22bによって水素供給路4bを介して外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に供給される水素の流量を図5に示す状態から減少し、且つ、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に循環される排水素の量を図5に示す状態から増加させることが望ましい。そして、このような構成によれば、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口に供給される水素には湿潤な水素が多く含まれるようになるので、外部加湿型燃料電池3に供給される水素の加湿不足を解消することができる。なお、外部加湿型燃料電池3に供給される水素の加湿不足は露点計によって判断することができる。
本発明の第3の実施形態となる燃料電池システム31は、図7に示すように、上記第2の実施形態となる燃料電池システム21の構成に加えて、排燃料ガス排出手段として、外部加湿型燃料電池3から排出された水素を外部に排出するパージ弁32を有する。一般に、水素の循環経路には、カソードからリークした空気中の窒素やアルゴン等の不純物ガス、或いは、過剰な水分が液化した液水が蓄積することがある。そして、これらの不純物ガスは、水素の分圧を低下させて発電効率を低下させたり、循環ガスの平均分子量を上昇させ、燃料ガスの循環を困難にする。また液水は、燃料ガスの循環を妨げる。従って、このような構成によれば、不純物ガスや液水が蓄積した時にパージ弁32を短時間開き、不純物ガスや液水を系外へ排出させることにより、水素の循環経路内の水素分圧や循環性能を回復させることができる。
本発明の第4の実施形態となる燃料電池システム41では、上記第1乃至第3の実施形態となる燃料電池システムにおいて、図8に示すように、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3が燃料電池から負荷を取り出す負荷取り出し装置42に対して並列に接続され、内部加湿型燃料電池2と外部加湿型燃料電池3から別々に負荷を取り出し可能なように構成されている。そして、このような構成によれば、水素が不足し、一方の燃料電池を停止する必要が生じた場合であっても、負荷を取り出す燃料電池を切り替えたり、各燃料電池から取り出す負荷を変化させることにより、燃料電池システム全体としては正常に動作することが可能となる。
本発明の第5の実施形態となる燃料電池システムは、上記第4の実施形態となる燃料電池システムにおいて、氷点下からの起動の際に以下に示す起動処理を実行することにより、氷点下からのシステム始動性を向上させる。以下、図9に示すフローチャートを参照して、この起動処理を実行する際の燃料電池システムの動作について詳しく説明する。
図9に示すフローチャートは、燃料電池システムに対して起動命令が入力されるのに応じて開始となり、この起動処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、制御装置が、燃料電池システム内部を循環する冷却水の温度が氷点下の温度であるか否かを判別することにより燃料電池が凍結しているか否かを判別する。そして、判別の結果、燃料電池が凍結していない場合、制御装置は、ステップS2の処理として通常の起動処理を実行した後、通常運転動作に移行する。一方、燃料電池が凍結している場合には、制御装置は起動処理をステップS3の処理に進める。
ステップS3の処理では、制御装置が、内部加湿型燃料電池2及び外部加湿型燃料電池3の酸化剤極入口への空気供給を開始すると同時に、外部加湿型燃料電池3の燃料極側入口への水素供給を開始することにより、外部加湿型燃料電池3のみを起動する。これにより、このステップS3の処理は完了し、この起動処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、制御装置が、負荷取り出し装置42を制御することにより、外部加湿型燃料電池3から負荷を取り出す。これにより、このステップS4の処理は完了し、この起動処理はステップS5の処理に進む。
ステップS5の処理では、制御装置が、燃料電池システム内部を循環する冷却水の温度が氷点下の温度であるか否かを判別することにより、内部加湿型燃料電池2が外部加湿型燃料電池3が発する熱により暖機され、内部加湿型燃料電池2が解凍されたか否かを判別する。そして、判別の結果、内部加湿型燃料電池2が解凍されていない場合、制御装置はこの起動処理をステップS4の処理に戻す。一方、内部加湿型燃料電池2が解凍された場合には、制御装置は、ステップS6の処理として、内部加湿型燃料電池2の燃料極側入口への水素供給を開始することにより、内部加湿型燃料電池2を起動した後、通常運転動作に移行する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第5の実施形態となる燃料電池システムによれば、氷点下からの起動時には、内部の純水量が少ない外部加湿型燃料電池3のみを起動し、外部加湿型燃料電池3が発する熱により内部加湿型燃料電池2を暖機する。そして、このような構成によれば、内部加湿型燃料電池2を暖機するために外部から投入する熱量を低減することができる。なお、氷点下では飽和蒸気圧は極めて小さいので、水素や酸素を加湿することなく、外部加湿型燃料電池3単体で発電することができる。また、この燃料電池システムでは、内部加湿型燃料電池2と外部加湿型燃料電池3から別々に負荷を取り出すことができるので、このような起動処理が可能になる。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1,21,31,41:燃料電池システム
2:内部加湿型燃料電池
3:外部加湿型燃料電池
4:水素供給路
5,5a,5b:循環ポンプ
6:コンプレッサ
7:空気供給路
8:燃料電池間空気供給路
9:圧力調整弁
32:パージ弁
42:負荷取り出し装置
2:内部加湿型燃料電池
3:外部加湿型燃料電池
4:水素供給路
5,5a,5b:循環ポンプ
6:コンプレッサ
7:空気供給路
8:燃料電池間空気供給路
9:圧力調整弁
32:パージ弁
42:負荷取り出し装置
Claims (8)
- 燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
前記燃料ガス供給手段及び前記酸化剤ガス供給手段から供給される燃料ガス及び酸化剤ガスを利用して発電する内部加湿型燃料電池と、
前記燃料ガス供給手段から供給される燃料ガス及び前記内部加湿型燃料電池の酸化剤極側出口から排出される排酸化剤ガスを利用して発電する外部加湿型燃料電池と
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記内部加湿型燃料電池及び前記外部加湿型燃料電池の燃料極側出口から排出される排燃料ガスを外部加湿型燃料電池の燃料極側入口へ循環させる循環手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料ガス供給手段から前記内部加湿型燃料電池及び前記外部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの流量を調整する燃料ガス流量調整手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料ガス流量調整手段は、前記内部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの流量を内部加湿型燃料電池が消費する燃料ガスの流量より大きくし、前記外部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの流量を外部加湿型燃料電池が消費する燃料ガスの流量より小さくし、外部加湿型燃料電池が消費する燃料ガスの流量の不足分は前記循環手段により外部加湿型燃料電池の燃料極側入口へ循環される燃料ガスにより補うことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項4に記載の燃料電池システムであって、
前記外部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの加湿不足を判断する判断手段を備え、判断手段により外部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスが加湿不足と判断された場合、前記燃料ガス流量調整手段は、前記内部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの流量を増加させ、外部加湿型燃料電池の燃料極側入口に供給される燃料ガスの流量を減少させ、前記循環手段により外部加湿型燃料電池の燃料極側入口へ循環される燃料ガスの流量を増加させることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2乃至請求項5のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
前記外部加湿型燃料電池の燃料極側出口から排出される燃料ガスを外部に排出する排燃料ガス排出手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1乃至請求項6のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
前記内部加湿型燃料電池及び前記外部加湿型燃料電池は電気的に並列に接続されていることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項7に記載の燃料電池システムであって、
氷点下からの起動の際、前記内部加湿型燃料電池は前記外部加湿型燃料電池が起動された後に起動されることを特徴とする燃料電池システム。
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---|---|---|---|---|
WO2017043048A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 燃料電池システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017043048A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 燃料電池システム |
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