JP2006047502A - チューナおよびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 調律対象の楽器の種類に応じた調律を容易に行うことを可能にする。
【解決手段】 チューナに、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定させる。上記楽器の演奏音の音信号が入力された場合には、その音信号に基づいて上記演奏音のピッチを検出させるとともに、所定の音律においてその演奏音の最寄に位置する対象音の音名を上記ピッチと上記基準ピッチとに基づいて特定させる。そして、上記ピッチと上記対象音のピッチとの差を表示装置に表示させる一方、上記対象音の音名を上記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、その記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を上記表示装置に表示させる。
【選択図】 図1

Description

楽器の調律を支援するための技術に関する。
楽器の調律を支援するための機器として様々なチューナ(以下、「調律器」あるいは「調律装置」ともいう)が提案されており、その一例としては、特許文献1および2に開示されたチューナが挙げられる。例えば、特許文献1には、調律対象の楽器の演奏音の周波数(「ピッチ」ともいう)と、その調律の際に基準となる音である基準音のピッチとの差をメータを用いて表示するとともに、ピアノなどの鍵盤に対応付けられたLEDを用いてその基準音のオクターブ位置を表示する調律器が開示されている。また、特許文献2には、ハーモニーの根音(以下、「ルート」ともいう)に対してハーモニー関係にある音のピッチ位置をインジケータなどを用いて全て表示し、ハーモニー練習を支援するための調律装置が開示されている。
特開平09 −257588号公報 特開2002−132256号公報
ところで、管楽器や弦楽器のなかには、実際の演奏音(以下、「実音」ともいう)
とは異なった調や音域で楽譜が記譜されるもの(以下、「移調楽器」)がある。このような移調楽器のユーザにとっては、上記特許文献1に開示された調律器は非常に利用しづらいものである。何故ならば、特許文献1に開示された技術では、その移調楽器の演奏とは全く無関係な上記鍵盤上でのオクターブ位置が表示されるからであり、また、そのオクターブ位置には上記移調は施されていないからである。また、特許文献2に開示された調律装置によれば、ハーモニー練習を行う目的で調律を行う際に、そのハーモニーの基礎となる根音に対してハーモニー関係にある音程の音のピッチ位置が全て表示されるため、ユーザは、自分がどのピッチ位置に合わせて調律を行うべきかを把握することが困難になってしまうといった問題点がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、調律対象の楽器の種類に応じた調律を容易に行うこと可能にする技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、前記対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記対象音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段とを有するチューナを提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ装置を、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、前記対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記対象音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段として機能させるプログラムを提供する。なお、本発明の別の態様にあっては、コンピュータ装置読取可能な記録媒体に上記プログラムを記録して提供するとしても良い。
このようなチューナおよびプログラムによれば、所定の音律において調律対象の楽器の演奏音の最寄に位置する対象音のピッチと上記演奏音のピッチとの差が上記表示装置に表示されるとともに、その対象音の記譜音での音名やその音名に対応する音符が記譜された五線譜が上記表示装置に表示される。
また、上記課題を解決するために、本発明は、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記所定の音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段とを有するチューナを提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ装置を、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記所定の音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段として機能させるプログラムを提供する。なお、本発明の別の態様にあっては、コンピュータ装置読取可能な記録媒体に上記プログラムを記録して提供するとしても良い。
このようなチューナおよびプログラムによれば、調律対象の楽器の演奏音と上記所定の音とのピッチ差が上記表示装置に表示されるとともに、その所定の音の記譜音での音名およびその音名に対応する音符が記譜された五線譜が上記表示装置に表示される。
また、上記課題を解決するために、本発明は、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、前記入力手段へ入力された音信号のピッチを検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、前記根音と前記対象音との音程関係を特定する音程関係特定手段と、前記音程関係特定手段により特定された音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータとを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段とを有するチューナを提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ装置を、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、前記根音と前記対象音との音程関係を特定する音程関係特定手段と、前記音程関係特定手段により特定された音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータとを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段として機能させるプログラムを提供する。なお、本発明の別の態様にあっては、コンピュータ装置読取可能な記録媒体に上記プログラムを記録して提供するとしても良い。
このようなチューナおよびプログラムによれば、上記所定の音律において調律対象の楽器によって奏でられた実音の最寄に位置する音である対象音と上記根音との音程関係を表すデータとその対象音のピッチを表すデータとが上記表示装置に表示され、さらに、上記根音と上記対象音の記譜音での音名が上記表示装置に表示され、その音名に対応する音符が記譜された五線譜が上記表示装置に表示される。
また、上記課題を解決するために、本発明は、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、該根音に対する所定の音程関係と、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記根音に対して前記音程関係を有する音である対象音を、前記設定手段に設定された前記根音、前記音程関係および前記基準ピッチに基づいて特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータと前記算出手段により算出された差とを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段とを有するチューナを提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ装置を、調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、該根音に対する所定の音程関係と、を設定する設定手段と、前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、所定の音律において前記根音に対して前記音程関係を有する音である対象音を、前記設定手段に設定された前記根音、前記音程関係および前記基準ピッチに基づいて特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、前記音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータと前記算出手段により算出された差とを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段として機能させるプログラムを提供する。なお、本発明の別の態様にあっては、コンピュータ装置読取可能な記録媒体に上記プログラムを記録して提供するとしても良い。
このようなチューナおよびプログラムによれば、上記音程関係を表すデータと、上記根音に対して上記音程関係にある音である対象音のピッチを表すデータとその対象音のピッチと調律対象の楽器によって奏でられた演奏音のピッチとの差と、が上記表示装置に表示され、さらに、上記根音と上記対象音の記譜音での音名が上記表示装置に表示され、その音名に対応する音符が記譜された五線譜が上記表示装置に表示される。
より好ましい態様においては、前記移調パラメータが楽器の種類を表す識別子に対応づけて書き込まれた記憶手段を備え、前記設定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記識別子のうちから調律対象の楽器の識別子をユーザに選択させるユーザインタフェイスを提供し、該ユーザインタフェイスを介して選択された識別子に対応付けて前記記憶手段に記憶されている前記移調パラメータを読み出し、前記表示制御手段は、前記設定手段によって読み出された移調パラメータにしたがって前記対象音の音名をその記譜音での音名に変換することを特徴とする。このような態様にあっては、上記記憶手段に予め記憶された移調パラメータのうち、ユーザによって選択された楽器の種類に対応する移調パラメータが読み出され、その移調パラメータにしたがって記譜音での音名への変換が行われる。
より好ましい態様においては、前記記憶手段には、前記移調パラメータに加えて前記表示手段に表示させる五線譜に記譜される音部記号を表す楽譜パラメータが前記識別子に対応づけて格納されており、前記設定手段は、前記ユーザインタフェイスを介して選択された識別子に対応付けて前記記憶手段に記憶されている前記移調パラメータに加えて該識別子に対応付けて前記記憶手段に格納されている楽譜パラメータを読み出し、前記表示制御手段は、前記設定手段により設定された楽譜パラメータの表す音部記号を有する五線譜に前記対象音の記譜音での音名に対応する音符を記譜して前記表示装置に表示させることを特徴とする。このような態様にあっては、上記記憶手段に予め記憶された移調パラメータと楽譜パラメータのうち、ユーザによって選択された楽器の種類に対応する移調パラメータと楽譜パラメータとが読み出され、その移調パラメータにしたがって記譜音での音名への変換が行われるとともに、その楽譜パラメータの表す音部記号が記譜された五線譜に上記記譜音に対応する音符が記譜されて表示される。
より好ましい態様においては、前記設定手段は、前記対象音の実音での音名とその記譜音での音名の何れを前記表示装置に表示させるかを設定させ、前記表示制御手段は、前記設定手段の設定内容に応じて、前記対象音について実音での音名を表す文字列または記譜音での音名を表す文字列の何れかを前記表示装置に表示させることを特徴とする。このような態様にあっては、ユーザの設定内容に応じて、上記対象音の実音での音名と記譜音での音名との何れかが表示される。
本発明によれば、調律対象の楽器の種類に応じた調律を容易に行うことが可能になるといった効果を奏する。
以下、本発明を実施する際の最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
[A:第1実施形態]
(A−1:構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るチューナ10の構成例を示す図である。図1に示すように、このチューナ10は、記憶手段100と、設定手段110と、入力手段120と、ピッチ検出手段130と、対象音特定手段140と、算出手段150と、表示制御手段160と、を有している。そして、入力手段120には、調律対象の楽器の演奏音を集音するためのマイクロホン20が接続されており、表示制御手段160には、液晶ディスプレイ装置などの表示装置30が接続されている。
図1の記憶手段100は、例えばハードディスクであり、楽器の種類を表す楽器識別子(例えば、楽器の種類を表す文字列など)に対応づけて、その楽器識別子の表す楽器についての移調パラメータ、ピッチ検出用パラメータおよび楽譜パラメータが格納されている。ここで、移調パラメータとは、その移調パラメータが対応付けられた楽器のキーやオクターブシフトを表すパラメータである。また、ピッチ検出用パラメータとは、そのピッチ検出用パラメータが対応付けられた楽器の演奏音のピッチをピッチ検出手段130によって検出する際に利用するパラメータである。そして、楽譜パラメータとは、その楽譜パラメータが対応付けられた楽器用に慣用的に利用されている楽譜を表すパラメータであり、本実施形態では、その楽譜に記譜される音部記号(ト音記号やヘ音記号など)を表すパラメータである。
図1の設定手段110は、チューナ10を利用するための各種パラメータ(上記移調パラメータやピッチ検出用パラメータ、楽譜パラメータなど)をユーザに簡便に設定させるためのものである。より詳細に説明すると、設定手段110は、後述する表示制御手段160によって図2に示すGUI(Graphical User Interface)画面を表示装置30に表示させる。図2に示すGUI画面を視認したユーザは、チューナ10に設けられたテンキーやマウスなどの操作部(図示省略)を適宜操作し、図2のプルダウンメニュ200にて調律対象の楽器の楽器識別子を選択することや、その楽器を調律する際に基準となる基準音のピッチ(以下、基準ピッチ)を表す数字文字列を図2の領域230へ入力することができる。
上記楽器識別子の選択や基準ピッチの入力が為されると、設定手段110は、その楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納されている移調パラメータ、楽譜パラメータおよびピッチ検出用パラメータや上記基準ピッチをチューナ10の各部へ設定する。具体的には、設定手段110は、記憶手段100から読み出したピッチ検出用パラメータをピッチ検出手段130へ設定するとともに、記憶手段100から読み出した移調パラメータや楽譜パラメータを表示制御手段160へ設定する。また、設定手段110は、上記GUI画面を介して入力された基準ピッチを表す基準ピッチデータを対象音特定手段140と算出手段150へ設定する。このように、本実施形態においては、設定手段110は、チューナ10を利用するためのユーザインタフェイスを提供するユーザインタフェイス提供手段と、そのユーザインタフェイスを介して入力された楽器の種類に応じた各種パラメータを記憶手段100から読み出す読み出し手段として機能する。
入力手段120は、例えば入力端子であり、マイクロホン20に接続されている。この入力手段120は、マイクロホン20によって集音された演奏音の音信号がそのマイクロホン20から供給されると、その音信号をピッチ検出手段130へ引渡す。
ピッチ検出手段130は、入力手段120から引渡された音信号に対して、所定のピッチ検出アルゴリズムにしたがったピッチ検出処理を施し、その音信号のピッチ(すなわち、上記演奏音のピッチ)を検出して、そのピッチを表すデータ(以下、「ピッチデータ」という)を対象音特定手段140と算出手段150へ引渡すものである。以下、図3を参照しつつピッチ検出手段130の構成について説明する。
図3は、ピッチ検出手段130の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、ピッチ検出手段130は、バッファ入力部131と、ピッチ検出前処理部132と、振幅エンベロープ検出部133と、ブレスノイズ検出前処理部134と、ブレスノイズ検出部135と、ピッチ有無判定部136と、ピッチ検出部137と、を含んでいる。
バッファ入力部131は、入力手段120から引渡された音信号を一定サンプリング間隔(以下、「バッファ長」)でサンプリングし、そのサンプリング結果をピッチ検出前処理部132、振幅エンベロープ検出部133およびブレスノイズ検出前処理部134へ引渡すものである。なお、上記バッファ長は、前述したピッチ検出用パラメータに含まれており、設定手段110によってバッファ入力部131へ設定される。本実施形態においては、このバッファ長として、調律対象に楽器で演奏可能な最低音のn周期分の値(ただし、nはピッチを検出可能な最低限の周期数)が設定されている。
図3のピッチ検出前処理部132は、帯域制限用フィルタ(Band Path Filter:以下、「BPF」)132aと、高次倍音を削除するためのフィルタとして機能するLPF(Low Path Filter)132bとを含んでいる。BPF132aは、入力された音信号から所定の周波数範囲の成分のみを取り出してLPF132bへ引渡すものである。本実施形態では、上記周波数範囲を表すパラメータとして各楽器の最低音および最高音の周波数が前述したピッチ検出用パラメータに含まれており、このピッチ検出用パラメータの表す周波数範囲が設定手段110によってBPF132aへ設定される。このような周波数範囲をBPF132aに設定することによって、バッファ入力部131から引渡された音信号からピッチ検出に不要なノイズがカットされ、ピッチ検出の信頼度を向上させることが可能になる。一方、LPF132bは、所定のカットオフ周波数よりも高い周波数成分を除去して出力するものであり、BPF132aから引渡された音信号からその高次倍音成分をカットしてピッチ検出部137へ引渡すものである。なお、このLPF132bの利用の可否を表すパラメータや上記カットオフ周波数も上記ピッチ検出用パラメータに含まれており、設定手段110によってLPF132bへ設定される。
図3の振幅エンベロープ検出部133は、バッファ入力部131から引渡された音信号の振幅の包絡線(以下、「振幅エンベロープ」ともいう)を検出し、その振幅エンベロープを表わすデータをピッチ有無判定部136へ引渡すものである。
図3のブレスノイズ検出前処理部134は、例えばHPF(High Path Filter)
であり、バッファ入力部131から引渡された音信号から所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分をカットしてブレスノイズ検出部135へ引渡すものである。一方、ブレスノイズ検出部135は、ブレスノイズ検出前処理部134から引渡された音信号について、その音信号がブレスノイズを表しているか否かを判定し、ブレスノイズであると判定した場合に、その音信号に基づいてピッチの検出を行わないことを指示する旨の制御信号をピッチ有無判定部136へ供給するものである。具体的には、ブレスノイズ検出部135は、入力された音信号のゼロクロス回数が所定の閾値よりも大きい場合に、その音信号はブレスノイズを表していると判定し、上記制御信号をピッチ有無判定部136へ供給する。ここで、ブレスノイズ検出処理を行うか否かを表すデータや、上記所定のカットオフ周波数、および、上記ゼロクロス回数の閾値などは上記ピッチ検出用パラメータに含まれており、設定手段110によってブレスノイズ検出前処理部134やブレスノイズ検出部135に設定される。このようにブレスノイズの検出を行う理由は、管楽器などではそのアタックの部分などで、ブレスノイズによってピッチが誤検出されることがあり、このような誤検出の発生を回避するためである。
図3のピッチ有無判定部136は、ブレスノイズ検出部135から供給された制御信号と、振幅エンベロープ検出部133の検出結果とに基づいて、ピッチの有無を判定するものである。具体的には、ピッチ有無判定部136は、ピッチの検出を行わないことを指示する旨の制御信号がブレスノイズ検出部135から供給された場合、または、振幅エンベロープ検出部133により検出された振幅エンベロープのレベルが所定の閾値よりも小さい場合に、ピッチ無しと判定し、その旨を示す制御信号をピッチ検出部137へ供給する一方、その他の場合にはピッチ有りと判定しその旨を示す制御信号をピッチ検出部137へ供給する。なお、本実施形態においては、上記所定の閾値は上記ピッチ検出用パラメータに含まれており、設定手段110によってピッチ有無判定部136に設定される。
そして、図3のピッチ検出部137は、ピッチが有ることを表わす制御信号がピッチ有無判定部136より供給された場合に、ピッチ検出前処理部132から引渡された信号波形に対して所定のアルゴリズムにしたがったピッチ検出処理を施し、そのピッチを検出するものである。
前述したように、本実施形態においては、各楽器の種類毎にその楽器についてピッチ検出を行う際に好適なピッチ検出用パラメータが記憶手段100に格納されている。チューナ10においては、調律対象の楽器としてユーザが選択した楽器の種類に対応したピッチ検出用パラメータが設定手段110によってピッチ検出手段130の各部に設定されるのであるから、調律対象の楽器の種類に応じて好適な態様でピッチ検出を行うことが可能になり、その演奏音のピッチを精度良く検出することが可能になる。そして、ピッチ検出手段130によってピッチの検出が行われると、そのピッチを表すピッチデータが対象音特定手段140と算出手段150へ引渡される。
図1に戻って、対象音特定手段140は、設定手段110によって設定された基準ピッチと、ピッチ検出手段130から引渡されたピッチデータとに基づいて、所定の音律(例えば、12等分平均律)においてその演奏音の最寄に位置する音(以下、「対象音」とい)を特定し、その対象音を表すデータ(以下、対象音データ)を算出手段150と表示制御手段160へ引渡すものである。以下では、上記対象音データが、その対象音の音名を表す文字列データである場合について説明するが、その対象音のピッチを表すデータであっても良いことは勿論である。
算出手段150は、対象音特定手段140により特定された対象音と上記ピッチ検出手段130により検出されたピッチとの差を算出し、その差を表すデータ(以下、「ピッチ差データ」)を表示制御手段160へ引渡すものである。より詳細に説明すると、算出手段150は、対象音特定手段140から引渡された対象音データの表す音名の音のピッチを0セントとした場合の上記ピッチデータの表すピッチのセント値を算出し、そのセント値を表すデータを上記ピッチ差データとして表示制御手段160へ引渡す。なお、上記対象音データが、その対象音のピッチを表すデータである場合には、その対象音データの表すピッチと上記ピッチデータの表すピッチとの差を直接求めても良いことは勿論である。
表示制御手段160は、演奏音と対象音とのピッチの差、その対象音の音名およびオクターブ位置を表示するように表示装置30を制御するものである。より詳細に説明すると、表示制御手段160は、以下に述べる3種類の制御信号を表示装置30へ供給することによって、その表示装置30の表示内容を制御する。表示制御手段160が表示装置30へ供給する第1の制御信号は、算出手段150から引渡されたピッチ差データの表す値を図2の領域250へ仮想メータ形式で表示することを指示する旨の制御信号である。また、表示制御手段160は、対象音特定手段140から引渡された対象音データの表す対象音の音名を前述した移調パラメータにしたがってその対象音の記譜音での音名(以下、記譜音名)に変換する。係る変換を行った後、表示制御手段160は、その記譜音名を図2の領域240へ表示することを指示する旨の第2の制御信号を表示装置30へ供給する。そして、表示制御手段160が表示装置30へ供給する第3の制御信号は、上記楽譜パラメータの表す音部記号が記譜された五線譜に上記記譜音名に対応したオクターブ位置に音符を記譜して図2の領域260へ表示することを指示する旨の制御信号である。なお、本実施形態では、上記各制御信号を表示制御手段160から表示装置30へ供給することによってその表示装置30を制御する場合について説明したが、表示装置30に表示させる画像に対応した画像データを表示制御手段160に生成させ、その画像データを表示装置30へ供給させることによって、その表示装置30の表示内容を制御させるとしても良いことは勿論である。
(A−2:動作)
次いで、チューナ10が行う動作のうち、その特徴を顕著に示す動作について図面を参照しつつ説明する。以下に説明する動作例では、調律対象の楽器がバスクラリネットである場合について説明する。また、以下に説明する動作例では、バスクラリネットを表わす楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納されている移調パラメータには、そのバスクラリネットのキーが“in B♭”であることを表す第1のパラメータと、そのオクターブシフトが“+1”であることを表す第2のパラメータとが含まれているものとする。また、上記楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納されている楽譜パラメータの表す音部記号は“ト音記号”である、とする。
(パラメータ設定動作)
まず、バスクラリネットの調律に好適な各種パラメータをチューナ10の各手段に設定するパラメータ設定動作について図4を参照しつつ説明する。図4は、チューナ10が行うパラメータ設定動作の流れを示すフローチャートである。図2に示すGUI画面を視認したユーザは、まず、チューナ10の操作部(図示省略)を適宜操作して、基準ピッチを表す数字文字列(本実施形態では“440”)を領域230へ入力するとともに、プルダウンメニュ200を適宜操作し調律対象の楽器であるバスクラリネットの楽器識別子を選択する。
上述の如き操作が為されると、設定手段110は、上記基準ピッチを表わす基準ピッチデータを図2に示すGUI画面を介して取得するとともに、このGUI画面にて選択された楽器識別子に対応する移調パラメータ、ピッチ検出用パラメータおよび楽譜パラメータを記憶手段100から読み出し取得する(ステップSA1)。本動作例では、設定手段110は、上記領域230へ入力された数字文字列の表す数値(すなわち、440)を基準ピッチデータとして取得する一方、プルダウンメニュ200にて選択された楽器識別子(すなわち、バスクラリネット)に対応付けて記憶手段100に格納されている移調パラメータ、ピッチ検出用パラメータおよび楽譜パラメータを読み出し取得する。
次いで、設定手段110は、上記ステップSA1にて取得した各種パラメータをチューナ10の各手段へ引渡し、それらパラメータを設定する(ステップSA2)。具体的には、設定手段110は、上記ステップSA1にて取得した基準ピッチデータを対象音特定手段140と算出手段150とへ設定し、上記ステップSA1にて取得したピッチ検出用パラメータをピッチ検出手段130の各部へ設定する。さらに、設定手段110は、上記ステップSA1にて取得した移調パラメータと楽譜パラメータとを表示制御手段160へ設定する。
上記移調パラメータと楽譜パラメータとを設定された表示制御手段160は、これらパラメータの内容に応じたGUI画面が表示されるように表示装置30を制御する(ステップSA3)。具体的には、表示制御手段160は、図2の領域210へ上記移調パラメータの表すキー(すなわち、“in B♭”)を表示することを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給するとともに、図2の領域220へ上記移調パラメータの表すオクターブシフト(すなわち、“+1”)を表示することを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給する。加えて、表示制御手段160は、上記楽譜パラメータの表わす音部記号(すなわち、“ト音記号”)が記譜された五線譜を図2の領域260へ表示することを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給する。その結果、表示装置30には図5に示すGUI画面が表示されることになる。以降、チューナ10は、入力手段120を介して演奏音の音信号が入力されてくることを待ち受け、係る音信号が入力されると、以下に説明する調律支援動作を行う。なお、以下では、ユーザがバスククラリネットで実音での音名が“C3”である音を吹奏し、その調律を行う場合について説明する。
(調律支援動作)
図6は、チューナ10が行う調律支援動作の流れを示すフローチャートである。図6に示されているように、チューナ10は、演奏音の音信号が入力手段120へ入力される(ステップSB1)と、ピッチ検出手段130によってその音信号のピッチを検出する(ステップSB2)。次いで、チューナ10は、ステップSB2にて検出したピッチと、上記パラメータ設定動作にて設定した基準ピッチデータの表わす基準ピッチとに基づいて、所定の音律において上記演奏音の最寄に位置する音である対象音を対象音特定手段140により特定する(ステップSB3)。本実施形態では、上述の如き演奏音に対応する音信号が入力されてくるのであるから、実音での音名が“C3”である音が上記対象音として特定される。この対象音特定手段140は、特定した対象音を表わす対象音データ(本実施形態では、その対象音の実音での音名を表す文字列)を算出手段150と表示制御手段160へ引渡す。
次いで、チューナ10は、上記ステップSB3にて特定した対象音と上記演奏音とのピッチの差を算出手段150により算出する(ステップSB4)。そして、チューナ10は、算出手段150により算出されたピッチ差、対象音特定手段140により特定された対象音の音名およびそのオクターブ位置を表す音符を、表示制御手段160によって表示装置30に表示させる(ステップSB5)。具体的には、表示制御手段160は、表示制御手段160は、図5の領域250に表示されている仮想メータの針を算出手段150から引渡されたピッチ差データの表す値に応じた位置に描画し直すことを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給する。また、表示制御手段160は、上記対象音データの表わす音名(すなわち、“C3”)を上記移調パラメータにしたがってその記譜音での音名に変換し、その記譜音での音名を表す文字列を図5の領域240へ表示することを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給する。本動作例では、上記対象音の音名は、“C3”であり、上記移調パラメータの表すキーおよびオクターブシフトは、夫々“in B♭”および“+1”であるから、上記対象音の記譜音での音名は“D4”であり、図5の領域240には文字列“D4”が表示される。そして、表示制御手段160は、図5の領域260に表示されている五線譜に上記記譜音での音名(すなわち、“D4”)に対応する音符を書き込で描画し直すことを指示する旨の制御信号を表示装置30へ供給する。
その結果、表示装置30には図7に示すGUI画面が表示されることになる。ここで注目すべき点は、対象音と演奏音とのピッチ差が領域250にメータ表示されることに加えて、その対象音の記譜音での音名が領域240に表示されている点と、その記譜音に対応する音符が領域260の五線譜に記譜されて表示されている点とである。バスクラリネットは、その音域が低いために、ト音記号で1オクターブ高く記譜されたin B♭の移調楽譜が用いられることが一般的であり、この種の移調楽譜においては、実音での音名がC3である音は、D4と記譜されている。このため、キーの変換を行わずに演奏音の音名やそのオクターブ位置を表示したり、オクターブ位置の変換を行わず演奏音の音名やそのオクターブ位置を表示してしまうと、上述の如き移調楽譜を見慣れたユーザにとっては、普段の利用している楽譜とは異なる音名で対象音が表示されたり(図8参照)、異なるオクターブ位置に音符が表示されたりする(図9参照)ため、無用な混乱を招いてしまい、調律作業を円滑に進めることができなくなってしまう。
これに対して、本実施形態に係るチューナ10によれば、図7に示すように、調律対象の楽器の種類に応じた移調やその楽器について慣用的に使用されている楽譜を用いて演奏音の音名やそのオクターブ位置が表示されるため、ユーザに無用な混乱を生じさせることなく調律作業を円滑に行わせることが可能になるといった効果を奏する。また、本実施形態に係るチューナ10によれば、調律対象の楽器の種類に応じたピッチ検出用パラメータに基づいて、その楽器の演奏音のピッチが検出されるため、その検出精度を向上させ、精度の高い調律を行うことが可能になるといった効果も奏する。
[B:第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態に係るチューナ40について説明する。
(B−1:構成)
図10は、本発明の第2実施形態に係るチューナ40の構成例を示すブロック図である。図10に示すチューナ40の構成が前述したチューナ10の構成(図1参照)と異なっている点は、調律を行うべき対象音の音名を表わす対象音データが予め記憶手段100に記憶されている点と、対象音特定手段140に代えて判定手段170を設けた点とである。
この判定手段170は、演奏音についてピッチ検出手段130により検出されたピッチと上記対象音のピッチとの差が所定の範囲内(例えば、−5セント〜+5セント)の値である場合に、上記表示制御手段160を作動させて、両者の差および対象音の音名やそのオクターブ位置を表示装置30に表示させるものである。なお、本実施形態では、所定の対象音データが予め記憶手段100に格納されている場合について説明するが、係る対象音データをユーザに入力させてその対象音をユーザに指定させるとしても勿論良い。具体的には、図2に示すGUI画面に、上記対象音データをユーザに入力させるための領域を新たに設け、その領域に入力された対象音データを設定手段110によって記憶手段100へ書き込むようにすれば良い。また、チューナ40に、上記対象音を出力する音出力手段を設けておくとしても良い。このようにすると、演奏音と対象音とのピッチ差を聴感でユーザに把握させることが可能になる。
(B−2:動作)
次いで、チューナ40が行う動作のうち、その特徴を顕著に示す動作についてのみ説明する。なお、以下に説明する動作例では、対象音データとして文字列“C3”が予め記憶手段100に格納されているものとする。また、以下では、上述した第1実施形態と同様に、バスクラリネットの調律を行う場合について説明するが、チューナ40についてのパラメータ設定動作については、チューナ10が行うパラメータ設定動作となんら変わるところがないため、説明を省略する。
図11は、チューナ40が行う調律支援動作の流れを示すフローチャートである。図11に示す調律支援動作が図6に示す調律支援動作と異なっている点は、以下の2つの点である。第1に、前述したステップSB3の処理(対象音名特定処理)を行わない点である。これは、チューナ40の記憶手段100には予め対象音データが格納されている(すなわち、対象音が予め定められている)からである。第2に、図11のステップSB4にて算出したピッチ差が所定の範囲内の値であるか否かを判定するステップSC1を設け、その判定結果が肯定的である場合にのみ、前述したステップSB5の処理を行うようにした点である。
このため、本実施形態に係るチューナ40によれば、演奏音のピッチと上記予め指定された対象音のピッチとの差が所定の範囲内(例えば、−5セント〜+5セント)の値である場合にのみ、図7に示すGUI画面の領域250が表示装置30に駆動されることになる。
このように、本実施形態に係るチューナ40によっても、ユーザに無用な混乱を生じさせることなく調律作業を円滑に行わせることが可能である。加えて、上述したように、ユーザに対象音を指定させるようにすれば、調律対象の音を指定して調律作業を行うことも可能になる。
[C:第3実施形態]
次いで、本発明の第3実施形態に係るチューナ50について説明する。
(C−1:構成)
図12は本発明の第3実施形態に係るチューナ50の構成例を示すブロック図である。図12に示すチューナ50の構成が前述したチューナ10の構成(図1参照)と異なっている点は、記憶手段100に所定のピッチの音を表す根音データが格納されている点と、音程関係特定手段180を新たに設けた点と、表示制御手段160に代えて表示制御手段190を設けた点とである。なお、本実施形態では、上記根音データが予め記憶手段100に格納されている場合について説明するが、係る根音データをユーザに入力させてその根音をユーザに指定させるとしても勿論良い。具体的には、図2に示すGUI画面に、上記根音データをユーザに入力させるための領域を新たに設け、その領域に入力された根音データを設定手段110によって記憶手段100へ書き込むようにすれば良い。
図12の音程関係特定手段180は、対象音特定手段140によって特定された対象音と上記根音データの表す音との音程関係を特定するものである。そして、チューナ50においては、音程関係特定手段180により特定された音程関係が所定の音程関係(例えば、短3度、長3度、完全4度または完全5度などのハーモニー関係)である場合に、算出手段150および表示制御手段190が駆動される。なお、以下では、上記所定の音程関係を表すデータが予め記憶手段100に記憶されている場合について説明するが、係るデータをユーザに設定させて上記所定の音程関係をユーザに設定させるようにしても勿論良い。そして、上記所定の音程関係をユーザに設定させる場合には、上記所定の根音とユーザにより設定された基準ピッチとその音程関係とに基づいて対象音特定手段140に上記対象音(すなわち、所定の音律において上記根音に対してユーザにより設定された音程関係にある音)を特定させるとしても良い。また、本実施形態では、上記根音と上記対象音とが所定の音程関係にある場合にのみ、算出手段150および表示制御手段190を駆動させる場合について説明するが、上記根音と上記対象音との音程関係が上記所定の音程関係であるか否かを問わずに、算出手段150および表示制御手段190を駆動するとしても良いことは勿論である。
図12の表示制御手段190は、図13に示すGUI画面を表示装置30に表示させ、上記対象音に対応する平均律音程のピッチを0セントとした場合の上記対象音のピッチ位置、算出手段150によって算出された演奏音と対象音とのピッチ差、音程関係特定手段180により特定された音程関係を表す文字列および、上記根音および上記対象音のオクターブ位置を表示装置30に表示させるものである。より詳細に説明すると、表示制御手段190は、以下に述べる4種類の制御信号を表示装置30へ供給しその表示内容を制御するものである。
表示制御手段190が表示装置30へ供給する第1の制御信号は、図13の領域250に表示されている仮想メータに、上記対象音に対応する平均律音程のピッチを0セントとした場合の上記対象音のピッチ位置に所定のマークを描画するとともに、その仮想メータの針を上記演奏音と対象音とのピッチ差に応じた位置に描画し直すことを指示する旨の制御信号である。
表示制御手段190が表示装置30へ供給する第2の制御信号は、音程関係特定手段180により特定された音程関係を表す文字列を図13の領域270へ表示することを指示する旨の制御信号である。表示制御手段190が表示装置30へ供給する第3の制御信号は、上記根音の記譜音での音名を図13の領域240bへ表示することと、上記対象音の記譜音での音名を図13の領域240aへ表示することとを指示する旨の制御信号である。そして、表示制御手段190が表示装置30へ供給する第4の制御信号は、上記根音の記譜音での音名に対応した音符と上記対象音の記譜音での音名に対応した音符とを図13の領域260に表示されている五線譜へ描画することを指示する旨の制御信号である。
以上に説明したような構成としたため、本実施形態に係るチューナ50によれば、ユーザは上記根音データの表す根音と所定の音程関係にある音(すなわち、上記根音と所定のハーモニーを奏でる音)を対象音として調律を行うことが可能になる。また、チューナ50に上記根音を出力する音出力手段を設けておけば、その根音との音程関係を聴感で把握しつつ演奏練習を行うこと、すなわち、ハーモニー練習を行うことも可能である。なお、本実施形態では、上記根音と上記対象音とが所定の音程関係にある場合に、その対象音のピッチ位置に所定のマークを表示させることによってそのピッチ位置を報知する場合について説明したが、上記ピッチ位置に予め配置されたインジケータを点灯させることによって、そのピッチ位置を報知させるとしても勿論良い。また、図14に示すように、各音程関係毎に固有のインジケータが配置されたGUI画面を表示装置30に表示させ、上記根音と対象音との音程関係に該当するインジケータのみを点灯させるようにしても勿論良い。例えば、図14に示すGUI画面においては、上記根音と対象音とが完全5度の音程関係にある場合には、インジケータ270dが点灯される。また、演奏音のピッチが上記対象音のピッチを中心とする所定の範囲(例えば、上記対象音のピッチを中心として―5セントから+5セントの範囲)に入った場合に、その旨を報知する報知手段(例えば、演奏音のピッチが上記範囲に入った場合に点灯するLEDなど)を設けても勿論良い。
(C−2:動作)
次いで、本実施形態に係るチューナ50が行う動作のうち、その特徴を顕著に示す動作について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作例では、フルートを用いてハーモニー練習を行う場合について説明する。また、フルートの楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納されている移調パラメータは、キーが“in C”でありオクターブシフトが“0”であることを示しており、その楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納されている楽譜パラメータの表す音部記号は“ト音記号”であるものとする。さらに、記憶手段100には、実音での音名が“C4”である音を表すデータが上記根音データとして格納されているものとする。
チューナ50についてのパラメータ設定動作については、移調パラメータや楽譜パラメータの値が異なっている点を除いて、そのパラメータ設定動作の流れはチューナ10が行うパラメータ設定動作となんら変わるところがないため、説明を省略する。以下では、チューナ50が行うハーモニー練習支援動作について説明する。図15は、チューナ50が行うハーモニー練習支援動作の流れを示すフローチャートである。図15に示すフローチャートが図6に示すフローチャートと異なっている点は、ステップSB3にて対象音の特定を行った後に、その対象音と上記根音データの表す音との音程関係を音程関係特定手段180によって特定し、その音程関係が所定の音程関係であるか否かを判定し(ステップSD1)、その判定結果が肯定的である場合に、ステップSB4以降の処理を行う点である。そして、図15のステップSB5においては、表示制御手段190は、上述した4つの制御信号を表示装置30へ供給しその表示制御を行う。
例えば、演奏音が“E4”である場合には、この演奏音は上記根音(“C4”)に対して“長3度”の音程関係(後者のピッチを0セントとした場合に、前者のピッチが−13.7セントである音程関係:“Major 3rd”ともいう)にあるため、表示装置30には、図16に示すGUI画面が表示される。図3の領域250においては、上記対象音に対応する平均律音程のピッチを0セントとした場合の上記対象音のピッチ位置(すなわち、−13.7セントの位置)に所定のマーク250mが表示されている。また、演奏音が“E♭4”である場合には、この演奏音は上記根音に対して、“短3度”の音程関係(後者のピッチを0セントとした場合に、前者のピッチが+15.6セントである音程関係:“Mainor 3rd”ともいう)にあるため、表示装置30には、図17に示すGUI画面が表示される。また、演奏音が“F4”である場合には、この演奏音は上記根音に対して“完全4度”の音程関係(後者のピッチを0セントとした場合に、前者のピッチが−1.95セントである音程関係:“Perfect 4th”ともいう)にあるため、表示装置30には、図18に示すGUI画面が表示される。そして、演奏音が“G4”である場合には、この演奏音は上記根音に対して“完全5度”の音程関係(後者のピッチを0セントとした場合に、前者のピッチが+1.95セントである音程関係:“Perfect 5th”ともいう)にあるため、表示装置30には、図19に示すGUI画面が表示される。
このように、本実施形態に係るチューナ50によれば、上記所定の根音に対して対象音が所定の音程関係にある場合にのみ、演奏音と対象音とのピッチ差がメータ表示されるとともに、上記音程関係を表す文字列と、上記対象音に対応する平均律音程のピッチ位置と、両者の記譜音での音名およびオクターブ位置とが表示される。これにより、ユーザは、演奏音と対象音とのピッチ差を視覚で把握するとともに、その演奏音と根音とのハーモニー関係を視覚で把握することが可能になる。前述したように、ハーモニー練習用の従来のチューナにおいては、所定の根音に対してハーモニー関係にある音のピッチ位置が全て表示されるため、その表示内容が煩雑になり(図20参照)、各ユーザがどのピッチ位置の音を演奏すれば良いかを把握しづらいといった問題点があった。これに対して、本実施形態に係るチューナ50によれば、演奏音と根音とが所定の音程関係(例えば、完全4度など)にある場合には、その音程関係に対応したピッチ位置のみが表示されるため、上記煩雑さを解消しハーモニー練習が容易になるといった効果を奏する。
[D:変形]
以上、本発明の各実施形態について説明したが、以下に説明するような変形を加えても良いことは勿論である。
(D−1:変形例1)
上述した各実施形態では、調律対象の楽器を表す楽器識別子をプルダウンメニュにて選択させることによって、その楽器のキーやオクターブシフトなどを表す移調パラメータを設定させる場合について説明した。このようにすることによって、各楽器に適した移調パラメータを簡便に設定することが可能になるといった効果を奏する。しかしながら、係るパラメータを各々個別にユーザに入力させるようにしても良いことは勿論であり、また、上記の如くプルダウンメニュにて設定された各パラメータをユーザの所望に応じて各々書換える書換え手段を設けるとしても勿論良い。さらに、ユーザによって選択された楽器の種類に応じて記憶手段100から読み出された移調パラメータを保持する保持手段(例えば、Random Access Memoryなど)を設け、ユーザによって所定の操作が為された場合に、そのユーザによって書換えられた移調パラメータを、上記キーを表すパラメータやオクターブシフトを表すパラメータ毎に上記保持手段に保持されている移調パラメータで再度書換えさせるようにしても勿論良い。このようにすると、ユーザの所望に応じて上記移調パラメータを柔軟に設定することが可能になるといった効果を奏する。
また、上述した各実施形態では、プルダウンメニュを適宜ユーザに操作させることによって、調律対象の楽器を表す楽器識別子を選択させる場合について説明したが、例えば、調律対象の楽器の演奏音に基づいて、その楽器を自動認識させるようにしても勿論良い。具体的には、楽器識別子とその楽器識別子の表す楽器の演奏音の波形の特徴を表すパラメータとを対応付けて記憶手段100に格納させておく。そして、入力手段120へ入力された演奏音の波形を分析してその特徴を抽出し、抽出された特徴と記憶手段100の記憶内容とに基づいて上記演奏音を奏でた楽器を認識させるようにすれば良い。
(D−2:変形例2)
上述した各実施形態では、各楽器に好適なピッチ検出用パラメータや各楽器の移調を表す移調パラメータ、その楽器に好適な楽譜を表す楽譜パラメータを楽器の種類を表す楽器識別子に対応づけて記憶手段100へ格納しておく場合について説明した。しかしながら、上記ピッチ検出用パラメータや移調パラメータ、楽譜パラメータの他に、対象音と演奏音とのピッチ差をメータ表示する際の表示態様を規定するメータ表示用パラメータを上記楽器識別子に対応付けて記憶手段100に格納しておくとしても勿論良い。このようなメータ表示用パラメータの一例としては、ピッチ検出手段130におけるピッチの検出間隔、ピッチ有無判定部136において、連続して何回ピッチ無しと判定された場合にメータ表示においてピッチ無しと表示するかを規定するデータ、ピッチ検出手段130により検出されたピッチの履歴を平均化してメータ表示するか否か、また、その平均化の方法および平均化に利用する履歴の数、仮想メータの表示を更新する際に、その針位置の変化が滑らかに表示されるように補間を施すか否かやその補間の分割数などが挙げられる。例えば、低音楽器については、その演奏音の周期が長くなるため、ピッチの検出頻度が少なくなるので、上記針位置の変化が不連続になってしまう虞がある。このような低音楽器については、上記分割数を細かくして補間を行うことを示すメータ表示用パラメータを対応付けておくことによって、上記仮想メータの針位置の変化を滑らかにすることができる。
(D−3:変形例3)
上述した第1および第2実施形態では、所定の音律において演奏音の最寄に位置する音である対象音の音名をその記譜音での音名に変換して表示させる場合について説明した。しかしながら、係る変換を行うか否かをユーザに設定させ、係る変換を行わない旨の設定が為された場合には、上記対象音の実音での音名を表示させるようにしても勿論良い。また、上記対象音に対応する音符の表示位置についても移調を施すか否かをユーザに設定させ、その設定内容に応じた位置に表示させるとしても良い。このようにすると、対象音の音名については実音での音名を表示する一方、図2の領域260の五線譜上での音符の位置については記譜音での音名に対応した位置にするなど、ユーザの所望に応じて柔軟に表示態様を変更することが可能になるといった効果を奏する。また、第3実施形態についても、根音や対象音の音名として実音での音名と記譜音での音名との何れを表示するのかをユーザに設定させ、その設定内容に応じた態様で表示するよう変形しても良く、また、その音符位置についても移調を施すか否かを設定させ、その設定内容に応じた態様で表示するように変形しても良いことは勿論である。
(D−4:変形例4)
上述した各実施形態では、領域に表示する五線譜に記譜する音部記号を表す楽譜パラメータを楽器識別子に対応付けて記憶手段に書き込んでおく場合について説明した。これにより、調律対象の楽器の音域に適した音部記号が記譜された五線譜を表示させることが可能になるのであるが、音部記号として常にト音記号が記譜された五線譜を表示させるとしても良く、また、音部記号として常にヘ音記号が記譜された五線譜を表示させるようにしても良い。つまり、楽器の種別にはよらずに、常に固定の音部記号が記譜された五線譜を表示させるようにしても良い。
(D−5:変形例5)
上述した各実施形態では、調律対象の楽器により奏でられた演奏音と対象音のピッチ差をセント値に変換して仮想メータに表示させる場合について説明した。しかしながら、上記演奏音のピッチと対象音のピッチとを棒グラフで表示させるとしても良く、また、両者のピッチやその差を数値で表示させるとしても勿論良い。要は、演奏音と対象音とのピッチ差を判りやすく表示させる態様であれば、何れであっても良い。
(D−6:変形例6)
上述した各実施形態では、本発明に係るチューナに特有な機能を実現する各手段を用いて各本実施形態に係るチューナを構成する場合について説明した。しかしながら、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの制御部を、上記各手段として機能させるソフトウェアをコンピュータ装置にインストールし、そのソフトウェアにしたがって上記制御部を作動させることで、上記コンピュータ装置に上記実施形態に係るチューナと同一の機能を付与するとしても勿論良い。例えば、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などのコンピュータ装置読取可能な記録媒体に上記ソフトウェアを記録して配布したり、例えばインターネットなどの電気通信回線を介して上記ソフトウェアを配布したりするようにすれば、一般的なコンピュータ装置に上記ソフトウェアをインストールし、そのコンピュータ装置を本発明に係るチューナとして機能させることが可能になる、といった効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るチューナ10の構成例を示す図である。 同チューナ10が表示装置30に表示させるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ10のピッチ検出手段130の構成例を示すブロック図である。 同チューナ10が行うパラメータ設定動作の流れを示すフローチャートである。 同チューナ10が表示装置30に表示させるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ10が行う調律支援動作の流れを示すフローチャートである。 同チューナ10が表示装置30に表示されるGUI画面の一例を示す図である。 キーの変換を行わない場合の不具合を説明するための図である。 オクターブシフトを行わない場合の不具合を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るチューナ40の構成例を示す図である。 同チューナ40が行う調律支援動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るチューナ50の構成例を示す図である。 同チューナ50が表示装置30に表示させるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ50が表示装置30に表示させる別の態様のGUI画面を示す図である。 同チューナ50が行うハーモニー練習支援動作の流れを示すフローチャートである。 同チューナ50が表示装置30に表示されるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ50が表示装置30に表示されるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ50が表示装置30に表示されるGUI画面の一例を示す図である。 同チューナ50が表示装置30に表示されるGUI画面の一例を示す図である。 従来のハーモニー練習用チューナの不具合を説明するための図である。
符号の説明
10、40、50…チューナ、20…マイクロホン、30…表示装置、100…記憶手段、110…設定手段、120…入力手段、130…ピッチ検出手段、131…バッファ入力部、132…ピッチ検出前処理部、132a…BPF、132b…LPF、133…振幅エンベロープ検出部、134…ブレスノイズ検出前処理部、135…ブレスノイズ検出部、136…ピッチ有無判定部、137…ピッチ検出部、140…対象音特定手段、150…算出手段、160、190…表示制御手段、170…判定手段、180…音程関係特定手段。

Claims (11)

  1. 調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、
    前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、
    前記対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記対象音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段と
    を有するチューナ。
  2. 調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、
    前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記所定の音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段と
    を有するチューナ。
  3. 調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、
    前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、
    前記根音と前記対象音との音程関係を特定する音程関係特定手段と、
    前記音程関係特定手段により特定された音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータとを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段と
    を有するチューナ。
  4. 調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、該根音に対する所定の音程関係と、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力される入力手段と、
    前記演奏音のピッチを前記入力手段へ入力された音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記根音に対して前記音程関係を有する音である対象音を、前記設定手段に設定された前記根音、前記音程関係および前記基準ピッチに基づいて特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータと前記算出手段により算出された差とを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段と
    を有するチューナ。
  5. 前記移調パラメータが楽器の種類を表す識別子に対応づけて書き込まれた記憶手段を備え、
    前記設定手段は、
    前記記憶手段に記憶されている前記識別子のうちから調律対象の楽器の識別子をユーザに選択させるユーザインタフェイスを提供し、該ユーザインタフェイスを介して選択された識別子に対応付けて前記記憶手段に記憶されている前記移調パラメータを読み出し、
    前記表示制御手段は、
    前記設定手段によって読み出された移調パラメータにしたがって前記対象音の音名を前記記譜音での音名に変換する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載のチューナ。
  6. 前記記憶手段には、前記移調パラメータに加えて前記表示手段に表示させる五線譜に記譜される音部記号を表す楽譜パラメータが前記識別子に対応づけて格納されており、
    前記設定手段は、
    前記ユーザインタフェイスを介して選択された識別子に対応付けて前記記憶手段に記憶されている前記移調パラメータに加えて該識別子に対応付けて前記記憶手段に格納されている楽譜パラメータを読み出し、
    前記表示制御手段は、前記設定手段により設定された楽譜パラメータの表す音部記号を有する五線譜に前記対象音の記譜音での音名に対応する音符を記譜して前記表示装置に表示させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のチューナ。
  7. 前記設定手段は、
    前記対象音の実音での音名とその記譜音での音名の何れを前記表示装置に表示させるかを設定させ、
    前記表示制御手段は、
    前記設定手段の設定内容に応じて、前記対象音について実音での音名を表す文字列または記譜音での音名を表す文字列の何れかを前記表示装置に表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載のチューナ。
  8. コンピュータ装置を、
    調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、
    前記対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記対象音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段
    として機能させるプログラム。
  9. コンピュータ装置を、
    調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された差を表示装置に表示させる一方、前記所定の音の音名を前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段
    として機能させるプログラム。
  10. コンピュータ装置を、
    調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記演奏音の最寄に位置する音である対象音を、前記ピッチ検出手段により検出されたピッチと前記基準ピッチとに基づいて特定する特定手段と、
    前記根音と前記対象音との音程関係を特定する音程関係特定手段と、
    前記音程関係特定手段により特定された音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータとを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段
    として機能させるプログラム。
  11. コンピュータ装置を、
    調律対象の楽器の演奏音の実音での音名とその記譜音での音名との関係を表す移調パラメータと、該楽器を調律する際の基準となる音のピッチを表す基準ピッチと、根音と、該根音に対する所定の音程関係と、を設定する設定手段と、
    前記楽器の演奏音の音信号が入力された場合に、該演奏音のピッチを該音信号に基づいて検出するピッチ検出手段と、
    所定の音律において前記根音に対して前記音程関係を有する音である対象音を、前記設定手段に設定された前記根音、前記音程関係および前記基準ピッチに基づいて特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された対象音のピッチと前記ピッチ検出手段により検出されたピッチとの差を算出する算出手段と、
    前記音程関係を表すデータと前記対象音のピッチを表すデータと前記算出手段により算出された差とを表示装置に表示させる一方、前記根音の音名と前記対象音の音名とを前記移調パラメータにしたがって記譜音での音名に変換し、該記譜音での音名に対応する音符を記譜した五線譜を前記表示装置に表示させる表示制御手段
    として機能させるプログラム。
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