JP2006047343A - 赤外線レンズ - Google Patents

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Abstract


【課題】 非冷却型赤外線センサの集光光学系に最適でセンサを軽量化小型化できる赤外線レンズを提供すること。
【解決手段】二枚レンズよりなる赤外線レンズであって、第1レンズはZnS製で、凸凹面をもつメニスカスレンズであり波長分散を打ち消すため前面或いは後面は回折面となっている。第2レンズはZnS、カルコゲナイドガラス、Si、GaAs、Ge、ZnSeのいずれかよりなり前後面ともに平坦面でいずれかに回折面をもつレンズである。第2レンズは赤外線センサのパッケージ窓を兼ねる。パッケージ内部を真空に引く事もあるその場合は第2レンズによって真空を維持する。Ge窓がなくて第2レンズのすぐ後ろに検出器面があるからバックフォーカスを短くすることができる。バックフォーカスを短くできるので赤外線センサの全体を短くし軽量小型にできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、軽量小型で安価な赤外線レンズを提供することを目的とする。特に非冷却タイプの赤外線センサの撮像レンズ系を提供することを目的とする。赤外線カメラなど赤外線センサには冷却型のものと非冷却型のものがある。
冷却型のものは、検出素子を冷却するもので検出素子としてInSb、HgCdTeを用いたものや、PtSiを用いたものがある。冷却するので半導体検出器の感度が高く解像度も高い。しかし冷却型のものは対象物以外からくる熱を除去するため検出器の前にコールドアパーチャというマスクを付ける必要があるためにバックフォーカスが長く光学系が大型になってしまう。それに冷却機構も必要で小型軽量化が難しい。
非冷却型のものはサーモパイル、焦電素子やボロメータを検出器に用いる。非冷却型は検出器を冷却する必要がないしコールドアパーチャも不要である。小型化に向いているといえる。しかし非冷却型は感度が低く画素数も少なく性能は冷却型に及ばなかった。
半導体微細加工技術を応用したMEMS(MicroElectroMechanical System)技術の発展によって、ボロメータやサーモパイルを検出器に用いた非冷却型の赤外線センサも性能が改善され広く用いられるようになってきた。冷却機構が不要で、コールドアパーチャを必要としないのでバックフォーカスを短くでき光学系も単純化できる可能性がある。赤外線カメラなどの赤外線センサのパッケージには赤外線を通す窓がありゲルマニウム(Ge)の赤外線窓が設けられる。Ge窓の存在がセンサ構造のさらなる単純化を妨げている。
赤外線レンズに求められる性質は、赤外線をよく通し、F値の小さい明るいレンズで、収差が少なく高解像度であることなどである。
石英ガラスや通常のソーダガラスなどは赤外線を充分に通さないので使用できない。Ge、Si、ZnS、ZnSeなどは赤外線を通すのでレンズ材料として用いることができる。Geは赤外線に対し屈折率が高く色収差(波長分散)が小さくて良いが高価である。Siは安価であるが加工が難しい。ZnSは比較的安価であり加工も可能であるが、波長分散が強く色収差の問題がある。波長分散というのは波長λによって屈折率nが変化するということでありdn/dλが0でないということである。波長分散は解像度を著しく減殺するのでできるだけ除去しなければならない。
赤外線センサは、サーモグラフィや炎検知器を初め、照明やエアコン制御などの人体検知に利用されている。赤外線センサの発展に伴い、今後、ホームセキュリティを初めとした防犯用監視カメラ、夜間前方監視やエアバック制御用等の自動車搭載装置が期待されている。遠方を監視する望遠レンズの他に近隣を広角で撮影する広角レンズ等幅広い応用が考えられている。レンズの仕様は、使用する赤外線センサの大きさ、画角、被写体迄の距離等で決定される。1インチサイズのセンサの場合、画角は15゜で焦点距離は約50mm程度になる。現時点で入手できる赤外線センサの感度からすると、レンズの明るさはF1〜2程度必要である。F1の場合、第1レンズの大きさは50mm程度必要となる。高解像度、色収差がないという条件を満足するのは難しく、球面レンズだと屈折率の高いGeでも4枚〜6枚程度のレンズが必要である。
しかし、いずれの材料も赤外線に対し全く透明というわけでなくレンズの数が多いと吸収が増える。それにレンズの数が多いと重く大型、高コストになってしまう。民生用の機器だから小型、軽量、低コストでなければならない。小型化するにはどうしてもレンズ枚数を減らす必要がある。球面では無理なので非球面にしてレンズ枚数を減らす試みがなされる。球面に比べ非球面は高コストになるがやむをえない。Geのレンズで、2〜3枚組で、視野が広いF値の小さいレンズ系が作られた例がある。Geは波長分散(色収差)が少ないし屈折率が高い(n=4)ので優れた材料である。しかしGeは極めて高価な材料なので安価なレンズ系を作るという目的にはそわない。
より安価ということではSiが候補になる。が、SiはGeやZnSより硬くて加工が難しい。又、9μm付近にSi−Oの赤外吸収ピークを有し、利用事例としては肉厚の薄い窓材等に限定される。
特開2001−141993「赤外線光学系」
特開2003−295052「赤外線レンズ」
特許文献1はゲルマニウム(Ge)を素材とし2枚組のフレネルレンズからなる赤外用レンズと3枚組のフレネルレンズからなる赤外用レンズを提案している。Geは赤外に対する屈折率が大きいので彎曲の程度や回折格子の階段のステップが小さくて良いという長所がある。それに色分散が少ないのも優れた点である。実際8μm〜10μmの赤外線に対しGeは殆ど波長分散がない。特許文献1はGeを使いながら材料が高価であるから材料を減らすために両面平滑の材料の表面側を同心円状に削りフレネルレンズとし正の屈折力を二つのレンズに与えている。
Fナンバーは1.6、1.3、2.0、1.4等である。開口角は16゜、10゜、16゜、2.8゜等である。第1、第2レンズのパワーをφ1、φ2とし全体のパワーをφとした場合に、(φ−φ1)/φ2>0.1、1.5>φ(φ2+φ1−φ)/(φ1φ2)>0.5となるようにしている。近軸理論でのレンズの組み合わせ公式φ=φ1+φ2−dφ1φ2に基づき、書き直すと前者は0.9>dφ1に後者は1.5>φ・d>0.5となり、レンズ間隔を決める範囲を規定している。
これはGeレンズのフレネルレンズで収差が少なくなる範囲を規定しているにすぎない。特許文献1は材料がGeだから波長分散は殆どなく波長分散に対する工夫はなされていない。
特許文献2は硫化亜鉛(ZnS)を素材とした2枚組、3枚組の赤外線レンズを提案している。二枚組の場合は第1レンズ(対物レンズ)は正の屈折力をもつ大口径の凸凹メニスカスレンズで凹面側が回折作用をもつキノフォーム面となり、第2レンズは小さい正の屈折力をもつ小口径で凸凹の非球面レンズである。硫化亜鉛は屈折率の波長分散が大きい材料であり色収差が大きい。そこで第1レンズ面の一部をキノフォーム(回折面)とし、屈折率の波長分散を打ち消すようにし、第2レンズを非球面にしている。キノフォームの式について改良を加え、回折面の回折効率を上げている。第1レンズの焦点距離をf1とし全体の焦点距離をfとした場合に1<f1/f<1.2という条件を課している。第1レンズが屈折力の殆どをもち、第2レンズは僅かな正屈折力を持つようにということである。
特許文献1はGeを赤外線レンズとしているが、Geは極めて高価な材料である。また特性を向上させるため、Geレンズは、超精密切削加工によって非球面レンズや、回折レンズ(DOE)に加工されるが、加工が難しくコスト高になる。材料費、加工費ともに高コストとなり高価なレンズになってしまう。
特許文献2はZnSを用いて赤外線レンズとしている。これはGeより安価な材料であるが、やはり切削加工しなければならないから製造コストが高くつく。それに色分散(屈折率の波長依存性)が大きいという問題もある。色分散をなくすために特許文献2は第1レンズの裏面側(凹面)に回折面(キノフォーム)を形成している。
特許文献2は2枚レンズの例と3枚レンズの例を述べる。本発明と対比するため2枚レンズだけについて考える。第1レンズは凸凹のメニスカスレンズで第1レンズの焦点距離f1と全体の焦点距離fの比率f1/fが1<f1/f<1.2という関係を満足している。さらに第2レンズに凸凹のZnS彎曲レンズを使っている。第2レンズの後ろにGeセンサ窓がある。だから第1レンズ、第2レンズ、Ge窓というように透明光学部品が3枚ある。そのためにどうしてもバックフォーカスが長くなり小型化が難しい。
Siは半導体材料として広く流通しており、比較的安価である。Siを用いて赤外線レンズを作る試行がなされる。Siは硬くて加工が難しい。ゲルマニウムよりも硬度がさらに高くて、超精密切削で赤外線レンズを作ろうとする試みがなされているが、普及するに至っていない。
赤外線センサの窓に使うレンズとする場合、従来はGe平板窓を付けていた。内部は大気圧であることもある。大気圧にすると気体の対流で温度が伝搬して検出温度の誤差が大きくなるということもある。そこで赤外線センサでは内部空間を真空に引くこともある。そうすると空気によって熱が運ばれないので断熱性がよくなり感度が高まる。
従来の赤外線センサはGeの窓が間にあったからBFLは15mm〜30mm程度はどうしても必要であった。別体のGe窓のせいでバックフォーカスは15〜30mm以上必要とする。それは窓にGeを使いセンサ窓の外側にZnS、Geよりなる集光光学系が設けられるという構造的な制約に基づくものである。つまり赤外光学系+Ge窓という構造をもつのである。しかしバックフォーカスが長いとセンサ全体が長く大きくなるという欠点がある。
本発明はバックフォーカスを短くしてセンサを小型化できるような赤外光レンズを提供する事を目的とする。より具体的にはバックフォーカスを8mm以下にできるような赤外線レンズを提供することを目的とする。低コストでありしかも波長分散の小さい赤外線レンズを提供することが第2の目的である。
本発明の赤外線レンズは、ZnSを材質とした第1レンズと赤外線センサの窓に一体化された第2レンズとよりなる。第1レンズは、色収差を改善するために回折面を有することが望ましい。第2レンズは、センサパッケージの窓を一体化して設ける。窓と一体化させる為に、平板又は平板に近い形状が望ましい。センサ内部空間が窒素封入などにより大気圧であるセンサにおいては、第2レンズは、センサ前に配置された単なるレンズであるが、内部空間が真空に保つ場合は、第2レンズは真空封止のために窓材の機能を合わせ持つ。
第2レンズがセンサ窓のガラスを兼ねるというのが重要である。従来の赤外光レンズの場合、センサ窓にはGe平板板が設けられていた。その外側に4枚〜2枚の赤外光レンズが設けられるようになっていたが、本発明はGe窓を、第2レンズによって兼用している。第2レンズは平板或いは平板に近い形状であるから窓材としてふさわしい。だから光学系は2枚のレンズだけになる。
窓部材を第2レンズで兼用しているからバックフォーカス(BFL)を短くできる。バックフォーカスというのは第2レンズの後端面から結像面までの距離であるが、赤外線センサの場合は、結像面に検出器(サーモパイル、焦電素子、ボロメータ)を置くから、バックフォーカスBFLは第2レンズの後端面と検出器までの距離ということになる。本発明はこれを8mm以下にすることができる。従来はGeの窓が間にあったからBFLは15mm〜30mm程度あった。どのように短縮しても窓のために10mm以下にはできなかった。本発明は窓を第2レンズにしてしまったのでBFLを8mm以下にできる。それは光学系を短縮できるということで装置の全体を小型軽量にすることができるということである。
さらに第2レンズは真空封止作用をもつ真空窓とすることもできる。第2レンズは平板或いは平板に近い形状になるから窓材としてふさわしい。第2レンズは小型であるから小さいパッケージ窓にぴったりである。第2レンズの口径は視野角の大きさ2ωによって制限される。焦点距離をfとすると、入射角が±ωの範囲で変わりそれを第2レンズで受光しなければならない。2fsinω程度の口径が必要である。例えば視野角2ω=15゜とすると2fsin7.5゜の口径がいる。例えばfが50mmとすると、第2レンズの直径は13mm程度必要になる。第1レンズは遠くからの赤外線レンズをできるだけ多く受光するという目的から、かなり大きい直径をもつようにする。
感度は入射光量によっても決まるので光量を多くするのが良い。第1レンズ直径を大きくすると入射光量が大きくなる。直径が大きすぎるとレンズ系が重くなると同時に収差補正が十分ではなくなる。センサの大きさと画角から決定される焦点距離に対し、非冷却センサに要求されるF値は、1〜1.8程度である。
図1は本発明の赤外線レンズの構成を示す。第1レンズLは凸凹のメニスカスレンズである。前面Sの凸面あるいは後面Sの凹面に凸レンズと等価な回折面が設けられる。第2レンズLは第1レンズより小さくしかも平板である。SもSも曲率は0である。しかし、どちらかの面に回折面を設けてありそれによって凸レンズあるいは凹レンズとしての機能をもつことができる。Iは像面であるがこれは赤外線検出器の面に一致する。
図2は赤外線センサ2のパッケージ3に本発明の赤外線レンズを取り付けた物の概略図である。第2レンズLがパッケージ3の窓4に固定されている。パッケージ3の対向面には検出器5が取り付けられる。センサ2の底面には複数のリードピン6が延びている。内部空間7は通常真空であるが、感度を犠牲にしてもコストを重視する場合は窒素雰囲気でも良い。真空にすると対流による熱伝導がないから、より精度が向上する。第2レンズLが窓ガラスを兼ねるということが重要である。内部空間7の厚みがバックフォーカスになるが、それは極めて短い。
本発明の赤外線レンズは2枚のレンズだけからなるので構造は単純である。従来の赤外線レンズは収差をなくすために4枚〜3枚が多かった。それに比べると単純化されている。それに従来の赤外線カメラなどのパッケージの窓にはGe窓があってその前に集光光学系が設けられるようになっていた。だから集光系の赤外線レンズがたとえ2枚組であったとしてもパッケージ窓のGeがあるから3つのレンズを用いていたわけである。本発明では平坦な第2レンズが窓材を兼ねる。Ge窓が不要になる。それだけ部品点数が減る。コストが下がる。それだけでなくGe窓の代わりに第2レンズをパッケージ窓へ直接に付けるからバックフォーカスが短くなるという利点がある。そのため長い光学系が不要で赤外線カメラなどをより小型化軽量化することができる。
第2レンズが窓にあるので内部空間を真空封止する窓として利用できる。平坦なレンズとすれば窓材として扱い易い。赤外線センサは内部に不活性ガスが封入されているタイプのものもある。それは封入ガスの対流で熱が伝わるので感度が劣る。感度を重視するタイプではパッケージ内部は真空である。その場合でも第2レンズが真空を保持できるということである。
第1レンズは口径も大きく、材料もたくさん必要であるが、それは安価なZnSにするので材料コストを下げる事ができる。第2レンズは小型だからZnS以外に、カルコゲナイドガラス、Ge、Si、ZnSe、GaAsなどにすることもできる。ZnSは安価であるが波長分散が大きいので回折面を設けて波長分散を打ち消すようにして収差のないレンズ系を作るようにする。
本発明は、非冷却型赤外線センサの窓として最適の安価でコンパクトな赤外線用レンズを提供する。本発明は2群2枚のレンズによって構成される。第1レンズはメニスカスレンズでその面の少なくとも1面は回折面である。第2レンズはサイズの小さいレンズでほぼ平面形状でありセンサのパッケージ窓に封着されている。平面形状或いは平面に近い形状だから平坦な窓ガラスを代替でき真空封止窓を構成できる。レンズ設計上は、平面に近い第2レンズにレンズパワーの配分や収差を考慮すると回折面を設けるレンズとすることが望ましい。
第1レンズは大型であり集光性をもつため正のパワーを持ったレンズとする。収差を抑制するためにはメニスカス形状が望ましい。大型であるから低コストにすることが望ましい。そこでZnSを第1レンズの材料にする。ZnSはレアメタルを含有しないため低コストであるしGeより安価である。超精密旋盤によって回折面の細かい形状を形成することができる。またRIEによって段差を繰り返し形成することができる。
ところが、ZnSは材料の赤外域での波長分散が大きく、レンズとした場合、通常色収差が大きくなる欠点がある。そこで、2枚組レンズの面総数4面中少なくとも1面に回折面を設けることにより、2枚組みレンズとして、色収差を低減することができる。これは、回折面が回折作用により見掛上負の波長分散を持つ原理を利用している。回折面を適用すると収差補正の自由度が上がり、レンズ枚数を低減できるので、軽量コンパクトな光学系となりうる。
そのようにレンズの何れかの面に回折面を設けることによって、材料の組み合わせによらずに色収差を補正することができる。
ここで回折面・非球面Zは次のように表すことができる。
Figure 2006047343
Figure 2006047343
レンズ面を与える関数Zは物体側(左方向)が正と定義する。Zを横軸、rを縦軸とする座標系は左向きに軸を引いたものとなる。だから非球面係数、回折面係数が正だということは物体側(左方向)に凹の曲線だということである。
cは球面の曲率で曲率半径Rとはc=1/Rの関係にある。但しc、Rに関しては左向き(物体側)に凸の場合にこれらを正とするという約束がある。
,A,Aは非球面係数である。非球面係数は非球面レンズの場合に曲面を記述するために使われる係数である。
λは設計波長(μm)である。赤外線が対象であるから8μm〜12μm程度の波長が問題になる。ここでは10μmを設計波長λとしているが、8μm〜12μmのいずれであってもよい。赤外線カメラが警備用を目的とする場合は特に人間が出す赤外線の波長に敏感であることが望まれる。それは8μm以上であるから8μm以下を遮断するフィルタをレンズ面に設けてもよい。どの面に設けても良いのであるが、小さいレンズの方がフィルタ面積を節減できるので第2レンズにフィルタを設ける方がコスト的には有利である。
Φは位相関数である。mod関数にλ/(n−1)を掛けているので、これが回折面の高さを示している。mod関数自体は0〜1の間の値をとる。それに2πを掛けると位相による回折面の高さ表現になる。nはレンズ材料の設計波長λでの屈折率である。D、D、Dは回折面の係数(Diffractive Coefficient)である。
レンズ面は入射側(物体側)に凸な形状を正とする。それはレンズの前面でも後面でも同じことである。前面でZが正であればそれは凸を示し、後面であってZが正ならばそれは凹を示す。回折面係数Dはrに関し2次の係数、Dはrに関し4次の係数である。modという記号は、その内部変数の左のものを右の数で割って余りを取るという意味である。だから1ずつ引いていって少数部分だけを取るということである。
図5に一例を示す。それは緩やかな右に凸の曲面である。それだけなら凸レンズ面(後面の場合)あるいは凹レンズ面(前面の場合)である。ここではそれを1ずつ区切ってゆき区切った切片を基準面に引き寄せて鋸歯状のレンズとする。図6は図5の曲面を高さ1ずつ切って鋸歯としたものである。これが回折面である。図5と同じ屈折性をもち、図5が凸面なら図6も凸面のレンズと同等の機能をもっている。
但し連続面でなくて切片の組み合わせにしているから、隣接段を通過した光は基準1波長(λ)分ずつの光路差がある。光路差は基準波長(例えば10μmとか)に等しいが実際には連続波長の光が存在し基準波長以外の光にとってそれは1波長分の光路差でない。そのために光路差が1波長分になる方向へ曲がる。長波長の光程長い光路差が必要であるから曲がり角が大きくなる。
それは屈折の場合と反対であり、屈折に関する波長分散dn/dλを打ち消すことができる。反対に短波長の光ほど短い光路差で良いから曲がり角が小さくなる。波長分散dn/dλが分かっているのでそれを打ち消すような山の高さにすればよい。図5を見てわかるように、それは最低次のD(rの係数)で大体与えることができる。
modは整数論の記号であり左のものが正でないとおかしいが、ここでは左の値が負の場合でも同じように−1ずつ引いて行くものだと理解すべきである。空気中と材料中で屈折率の差が(n−1)だけあるから、波長λの光に対してλ/(n−1)が1波長分光路差に対応する材料厚みである。回折面とするのだから段の高さの頂点と底点の光路差が1波長となるのがよい。だからレンズ曲面高さをΔ=λ/(n−1)で割って余りを段差として与えると回折面となる。ここでは波長を1として、回折面係数D、Dなどを与えている。実際のレンズの高さはD、DなどにΔ=λ/(n−1)を掛けた係数をrやrに掛けて計算することができる。
Fナンバーというのは焦点距離fを口径Dで割ったf/Dのことをいう。Fナンバーが小さいレンズほど明るい。赤外線カメラの場合はできるだけたくさんの赤外線を集めた方が良いので口径Dが大きいものが望まれる。だからFナンバーが低い方が良い。実施例ではFナンバーは1のものを述べるが、1.2以下というように明るいレンズが良い。
レンズ材質について述べる。物体側の第1レンズLが、硫化亜鉛(ZnS)である。像面側の第2レンズLは、硫化亜鉛(ZnS)、カルコゲナイドガラス、ガリウム砒素(GaAs)、セレン化亜鉛(ZnSe)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)のいずれかによって作る。カルコゲナイドガラスというのは、Ge、As、Se、Sb、Sを主成分とする非晶質の材料を意味する。
第1レンズは、焦点距離f、Fナンバーによってレンズ径が決まる。集光性のある対物レンズであって大型のレンズである。そのため安価であって加工の容易な材料で製作することが望まれる。そこで本発明は安価で加工容易なZnSを用いる。第2レンズは平面形状で小型のレンズであるから、低コストということは強く要求されないので、赤外線を通す材料であればよいので、ZnSの他に、上に示したように様々の候補がある。
パッケージに組み込まれるセンサ窓には、センサ感度を向上させるために真空封止機能を要求されることが多い。本発明においては、第2レンズにセンサ窓を兼用させる。だから窓用の光学部品が一つ削減できる。第2レンズに真空封止機能を付与することによって、センサ窓の機能を完全に代替させることができる。
レンズ最終面から像面までの距離をバックフォーカス(BFL)という。BFLが長いと容積の大きいセンサとなる。軽量コンパクトなセンサとするためにはバックフォーカスを短くする必要がある。先にも述べたように冷却型の場合はコールドアパーチャが不可欠でBFLを短くできない事情がある。
しかし本発明が対象にする非冷却型の場合はBFLを制限する特別の事情がない。像の歪みを考慮してBFLをできるだけ短くすれば軽量化小型化が図れる。そこで本発明はBFLを8mm以下とする。そのような短いBFLは従来なかったことである。窓ガラスを第2レンズが兼用するので別体の窓ガラスが不要になるので、そのようなことが可能になる。それは窓と像面の距離が8mm以下だということを意味しセンサパッケージを短縮できセンサを軽量、小型にできる。
本発明の特徴は主に第2レンズにある。これが窓を兼用することは先に述べた。窓ガラスの代わりになるため特別の工夫が必要である。第2レンズはほぼ平面形状になるようにする。平面形状であるがレンズ作用をもたなくてはならないので回折面を形成してレンズとする。平面形状の回折面レンズは生産性に富む。平面であるためにレンズ材料の選択の範囲を大幅に広げることができる。それだけでなく、平面であるために、パッケージに窓を組み込む工程において従来と全く同じプロセスを採用することができる。曲率をもったレンズを窓の代用にする場合はこれまでの平坦窓組み込みのプロセスを変更しなければならないが本発明の第2レンズは平面であるから従来の機構をそのまま使って窓を構成できる。
赤外線カメラなどのセンサにおいて、人体など特定の種類の被写体に対する感度を上げるために特定波長(8μm〜10μm)の赤外光を選択的に透過させる光学フィルタをコートすることがあった。それは平坦な窓の材料に波長選択性フィルタを被覆していたのである。本発明の場合は窓を第2レンズで兼用するから、第2レンズに波長選択性光学フィルタをコートするようにする。そのように第2レンズは真空封止、フィルタ被覆などの点で従来の窓の機能を備えるものとすることができる。
ZnSを第1レンズに使うので低コストであるが、色収差dn/dλがある。球面だと4枚程度のレンズを組み合わせないと色収差やそのほかの収差を抑えられない。しかし本発明は回折面を使って色収差を補正するから2枚レンズですむ。そのため構造が簡単であり光学系を短縮できセンサを軽量小型にできる。
第2レンズは、ZnSの他にカルコゲナイドガラス、GaAs、ZnSe、Si、Geを使う事ができる。しかし特に低コスト、容易造形性ということではZnSかカルコゲナイドガラスが適当である。
カルコゲンというのは6族のS、Se、Te元素を指す。ガラスの主成分の酸素(O)を、S、Se、Te元素で置き換えたガラスがカルコゲナイドガラスである。成分元素が重いものばかりなので20μm程度までの赤外光を良く通す。
レンズの製造については
(1)超精密旋盤による機械加工
(2)RIE(反応性イオンエッチング)
など2つの手段がある。
機械加工はレンズ材料を直接に超精密旋盤で加工するものである。ダイヤモンドチップをもつツールによって素材を削ってゆく。円筒対称性をもつから旋盤によって加工できる。わずかな段差の繰り返しを精密に形成することができ優れた方法である。しかし単純な球面でなく多数の段差を含む回折面をもつので機械加工はツールの摩耗も含め、考慮する必要がある。
RIEはエッチングしない部分をレジストマスクで覆い、ハロゲンを含むエッチングガスをプラズマにして材料に当ててマスクで覆われてない部分を除去することによって素材の一部分を除くものである。しかし本発明では曲面を形成しなければならないからRIEによるエッチングも簡単ではない。稜線となるべき部分をマスクで覆い素材を広くエッチングして浅く材料を除去し、次にマスクを少し広げて非マスク部をRIEして除去する。マスクを次第に広くし露呈部を狭くしてRIEを繰り返す。一つの斜面はλ/(n−1)の高さがある。ZnSの屈折率をn=2.2として、波長を10μmとすると、8.3μmの高さをもつ。これをいくつもの細かい階段に分割し階段状にRIEを繰り返してゆき斜面とする。斜面といってもだから微細な階段の集合となる。そのようなマスク形成、RIE、マスク除去、マスク形成、RIE…を繰り返し回折面を形成する。これも手数の掛かる方法である。面は平滑でなく段差があるという欠点がある。
レンズの回折面は、キノフォーム形状となっており、不連続な段差を多数同心状に持つ。段差の高さはレンズ中心でも外周部でも同一にする。段差は光の一波長分に合わせることが多いのであるが、そうすると段差はλ/(n−1)となり屈折率が同一なので中心でも周辺部でも同じということになる。しかし段差が1波長分であるという条件を外せば、段差を変える事も可能である。フレネルレンズと同じで一様段差であると周辺部で縞模様の密度が高くなる。それで周辺部では中心部より段差を小さく設定する事もできる。
しかしそうはいっても第1レンズの何れか1面には回折面を形成してZnSの大きい波長分散dn/dλを打ち消すのであるから、段差の条件と、回折面の条件にはある関連がある。それについて述べよう。
回折面はレンズ面Z=λ/(n−1)Drというような凸または凹面を、例えばλ/(n−1)毎に切って基準面に下ろし同心鋸歯状の隆起群を作ることによって形成される。この同心状に切って基準面に引き下ろしたリングを輪帯と呼ぶことにする。回折面係数Dにはλ/(n−1)を掛けておくと、Drの刻みは簡単に1となる。そうすると、同心円の半径をr=q、q、q…、q…というようにすれば、
Dq =±m
(3)
という関係がある。Dが正の場合プラス符号を、Dが負の場合はマイナス符号をとる。ここでは簡単のためDを正とする。その場合q=(m/D)1/2という関係になる。負の場合はDを−Dで置き換えれば良いのである。中心部付近では輪帯の刻みは荒く、周辺部で輪帯の刻みが細かくなり、それはmの平方根に比例する。m番目の輪帯とm+1番目の輪帯の距離をgとすると、それは
=qm+1−q={(m+1)/D}1/2−(m/D)1/2
=1/[D{(m+1)/D}1/2+(m/D)1/2
=1/D(q+qm+1
(4)
mが充分に大きいと、これは1/2Dqにほぼ等しい。基準波長λ(例えば10μm)の光のm番目の輪帯からとm+1番目の輪帯からの屈折光の光路差は丁度1波長分である。ところが基準波長からそれても一波長分の光路差があるのでそれは基準波長とは異なった方向へ回折される。波長が長い方が強く回折されるから近くに集光し、それが材料分散dn/dλと反対だから丁度打ち消すようにできる。格子間隔をgとすると、ブラッグ回折の条件は
gsinθ=λ
(5)
であり、一次回折光に対してはこれが常に成り立つ。通常の回折格子はgが一定であるが、本発明のような輪帯の集合の場合gは一定でない。ある輪帯に着目して、ブラッグ条件を微分すると
gcosθdθ=dλ
(6)
であるが、
dθ=dλ/gcosθ
(7)
となる。これは連続表示であるが、m番目の輪帯の回折角、格子間隔などに引き直すと
dθ=dλ/gcosθ (8)
というようになる。(4)の注からDが正なら
dθ=2Dqdλ/cosθ (9)
ということになる。Dが負であるとマイナスの符号が付く。これは基準波長より長い波長の光は余分に曲がり、それは半径座標qに比例するということを意味している。すると単位長さあたりの曲がり角は2D/cosθであるが、cosθは大体1であるから、単位長さあたりの曲がり角度は大体一定ということになる。
それを焦点距離fの凸レンズの場合の屈折と比較する。入射光は、レンズのr=q点で屈折してz=fの点で光軸を切る。屈折による曲がり角度は
Υ=2cr(n−1)=2cq(n−1)
(10)
である。ここでcはレンズの表裏面の合計曲率である。波長分散があるから
dΥ=2cqdn=2cq(dn/dλ)dλ
(11)
となる。回折による長波長の過剰の曲がりdθと、長波長の不足曲がりdΥの合計が0であれば、回折面は屈折の分散を打ち消すことになる。その条件は
dθ+dΥ=0 (12)
である。上の式からcosθを定数とみなすと、dθはq(r座標)に比例し、dΥもqに比例するのだから、単一の打ち消し条件に還元されるという好都合な性質がある。
dθ+dΥ=2Dqdλ+2cq(dn/dλ)dλ (13)

=2q{D+c(dn/dλ)}dλ (14)
屈折率の波長分散(dn/dλ)は必ず負である。凸レンズの曲率cは正である。そうなると、回折面係数Dを正にして
D=−c(dn/dλ)
(15)
とすれば屈折率分散を回折面によって打ち消す(dθ+dΥ=0)ことができるというわけである。Dが負である場合も同じことで、Dが負の場合は、(9)式で負号が付くので、D=c(dn/dλ)となる。要するに|D|=−c(dn/dλ)であれば良いのである。ただしレンズの前後面の曲率の和cには回折面による実効曲率も入っているから、それも加えて計算しなければならない。
c=1/R+1/R−2λD/(n−1) (16)
となる。ここでRは凸の場合を正にしている。その点で以後のRの定義と異なる。しかしこれはR、Rともに凸であれば正なのでわかりやすい。Dはこれが正なら凹レンズ、負なら凸レンズを表現しているからマイナスが付くのである。(16)を(15)に代入してDをコンシステントに決めることができる。dn/dλはZnSeの場合一つに決まるから、cを決めて、そこからR、Rへの配分を考えてDを設計することができる。後に示す実施例は経験上持ち合わせる初期値を出発点にして、収差の大きさを表す誤差関数(メリットファレクション)を最小化するように自動計算される。(15)の関係は本発明が初めて与えたもので全く新規な関係である。
ここで述べたのは回折面係数については最低次の2次(Dと書く)だけの話であるが、近軸光線についてはそれで充分である。qの大きい遠軸の光線に対してはズレが出てくるが、それは高次の回折面係数D(4次)によって打ち消すようにできる。
回折面は第1レンズの前面S、後面Sの何れに設けても良い。回折面係数が正というのは導出において後面Sについて考えたからである。それは凸の回折面にすべきだということである。だから前面Sに回折面を設けた場合はやはり凸連続面をλ/(n−1)で刻んで回折面とするべきである。前面で凸だから、後に述べる約束では回折面係数Dは負となる。S、Sのどちらでも良いが凸の回折面を設けるということである。
次にバックフォーカスを8mm以下にするということであるが、それは面間隔を第1レンズの焦点距離より僅かに小さい値にすれば良いのである。第2レンズの焦点距離fが正(凸レンズ)でも負(凹レンズ)でも同じようにそれは可能である。バックフォーカスをBFLとする。
第2レンズは実効的に凸レンズであってもよいし、凹レンズであってもよい。次に示すのは凸レンズの第2レンズであるが、凹レンズ機能をもつ第2レンズとしてもよいのは勿論である。その場合は、第1レンズによってできる像の第2レンズからの距離wはバックフォーカスBFLより短くなる。
[実施例1;焦点距離38mm、Fナンバー1.0、バックフォーカス3.0mm、画角15度、型転写成形]
実施例1のレンズを図1に示す。第1レンズLはメニスカス(凸凹)形状をしている。第1面S(第1レンズの前面)は非球面(R=32.164mm)である。第2面S(第1レンズの後面)は非球面の回折面となっている。
第2レンズLはセンサパッケージの窓を兼ねるレンズで小型のレンズとなっている。第2レンズは概略の形状は平板形状であるが、第3面S(第2レンズの前面)は回折面であり、第4面S(第2レンズの後面)は平面である。
Figure 2006047343
、Sは第1レンズ(大口径)の前面(物体側)と後面(像面側)である。S、Sは第2レンズ(小口径)の前面(物体側)と後面(像面側)である。曲率半径Rは左側に凸の場合を正に、右側に凸の場合を負と約束する。それはSでもSでも同じである。曲率cはRの逆数である。符号の約束は同じであり、左向きに凸の場合はR、cともに正、右向きに凸の場合はR、cともに負とする。だからレンズ前面Sの場合、R、cが正だと凸であるが、Sの場合、R、cが正だと凹を表現する。Z座標は右向きを正としている。S、Sからなる第1レンズは、両面非球面の正のパワーを持ったメニスカスレンズとなっている。レンズパワーは0.02344mm−1程度である。
、Sからなる第2レンズは、回折面を有する平面レンズでそのレンズパワーは、0.031mm−1程度である。真空封止窓を兼ねるため、平板に近い方が実装コスト面で有利であるため、平板レンズとしている。
面間隔というのは第1レンズの厚み、レンズ間隔(2枚のレンズの間隔)、第2レンズの厚み、レンズと検出素子の間隔を示す。ここでは第1レンズ厚みが4mmで、第1・第2レンズの間隔が35.83mmで、第2レンズ厚みが1mm、第2レンズと検出器の間隔(バックフォーカス)が3mmということを意味している。
屈折率の欄はレンズ・空間…の順に屈折率を示す。レンズLがn=2.2(ZnS)であるから1行目は2.2であり、次に空気層がくるので2行目はn=1とある。屈折率の3行目は第2レンズの屈折率でこれもZnSだからn=2.2となっている。
Kはレンズ面Zを与える第1項crの分母に現れる項である。SについてはK=−0.8947で、SについてはK=−9.281である。S、Sは0である。第2レンズは前後面ともに平坦面だからcrというような項がなく当然にK=0である。
非球面係数Aはrの係数(mm−4)、Aはrの係数(mm−6)である。レンズ面を非球面とすることもできる。その場合は係数A、A等が有限の値をとる。しかし、ここでは非球面係数は0としている。だからといってS、Sが球面かというとそうでなく、Kがあるので非球面となっている。
近軸光線については最低次の2次(r)の部分で論ずることができる。高次の項は収差を減らすためのものである。ここで問題なのは屈折率の波長分散(dn/dλ)であって高次の収差というものではない。実施例1においてはバックフォーカスを3mmとしている。
第2レンズはセンサパッケージに一体化されている。設計されたレンズの性能を解像度を示すMTF(Modulation Transfer Function)で示すと図3のようになる。横軸は空間周波数(本/mm)である。縦軸はMTFである。MTFはレンズの解像度を評価する1手法である。
3本のカーブが描いてあるが、一番上が入射角Θ=0゜のTangental光線とSagittal光線であり、次がΘ=7.5゜のSagittal光線、三番目がΘ=7.5゜のTangental光線である。画角は15゜だから片側が7.5゜の広がりをもち下2本の曲線はその臨界的な入射角Θ=7.5゜でのS波、T波のMTFである。
MTFが0.5程度までは明瞭に隣接スリットが区別できるので入射角が7.5゜のぎりぎりの視野の隅にある像であっても4本/mmなら区別できるということである。入射角が0゜の場合は10本/mmでも見分けることができる。
実施例のレンズの製造方法を説明する。ZnSレンズ材料は製品曲率を球面で近似した曲率半径Rをもつものとして製造したものを準備した。ダイヤモンドツールを備えた超精密旋盤を用い、ZnSレンズ材料を削り上記の関数で表現されるレンズを切削によって製作した。第2面Sは段差が8.3μm程度の細かい同心円の縞構造であるが超精密旋盤によって創成できる。
第2レンズLの第4面Sには波長8μm未満を遮断するフィルタコートを行った。それ以外の面S、S、Sには反射防止膜を形成した。
第2レンズをセンサパッケージに組み込んで、低融点ガラスを用いて真空封止し、レンズシステムとしてアセンブリした。そのセンサによって赤外画像を撮像したところ、設計通りの明るさ、解像度が得られた。
[実施例2;焦点距離50mm、Fナンバー1.0、バックフォーカス3.0mm、画角15度]
レンズは2群2枚構成で材料はZnS(λ=10μmに対しn=2.2)である。第1レンズLはメニスカス(凸凹)形状をしている。第1面S(第1レンズの前面)は非球面(R=43.976mm、K=−0.84)である。第2面S(第1レンズの後面)は非球面(R=96.596mm、K=−8.719、D=0.2862)の回折面となっている。
第2レンズLはセンサパッケージの窓を兼ねるレンズで小型のレンズとなっている。第2レンズは概略の形状は平板形状であるが、第3面S(第2レンズの前面)は回折面(D=−1.8166、D=0.0218)であり、第4面S(第2レンズの後面)は平面である。
Figure 2006047343
これらの値は様々なパラメータの値を試験的に与え光線追跡法によって物体の適当な部位から出た光の軌跡と位相を計算して、結像面での収差の状況を確認する。収差等を誤差関数(メリットファンクション)として取扱い誤差関数が極小値を取るよう、パラメータを逐次変えて計算する。そのような繰り返しによってパラメータを求めたものである。このメリットファンクションの内容を変えることにより、極小解は無数に存在する。本実施例はその一例にすぎない。
、Sからなる第1レンズは非球面と非球面ベースの回折面からなる正のパワーを持ったメニスカスレンズとなっている。レンズパワーは0.0175mm−1である。S、Sからなる第2レンズは平面ベースと回折面と平面からなる正のパワーを持った平面レンズとなっている。レンズパワーは0.0363mm−1である。
第2レンズはセンサパッケージに一体化されている。設計されたレンズの性能を解像度を示すMTF(Modulation Transfer Function)で示すと図4のようになる。Θ=0゜の場合は空間周波数が増えてもOTFの落ち込みは少ない。しかしΘ=7.5゜の臨界的な斜め入射の場合は、空間周波数の増加に対してMTFの低下が大きい。さらにΘ=7.5゜斜め入射の場合(視野の隅からの入射)はTangental光線のMTFの低下が速い。
実施例2のレンズは、ZnSの素材を機械加工することによって製造した。初めにダイヤモンド研削によって近似的な形状にZnS材料を加工する。さらに単結晶ダイヤモンドバイトを取り付けた精密旋盤によって、超精密加工を行いレンズを作製した。
第2レンズLの第4面Sには波長8μm未満を遮断するフィルタコートを行った。それ以外の面S、S、Sには反射防止膜を形成した。
第2レンズをセンサパッケージに組み込んで、低融点ガラスを用いて真空封止し、レンズシステムとしてアセンブリした。そのセンサによって赤外画像を撮像したところ、設計通りの明るさ、解像度が得られた。
[実施例3;焦点距離38mm、Fナンバー1.0、バックフォーカス3.0mm、画角15度]
レンズは2群2枚構成で材料はZnS(λ=10μmに対しn=2.2)である。第1レンズLはメニスカス(凸凹)形状をしている。第1面S(第1レンズの前面)は球面(R=29.218mm、K=0)である。第2面S(第1レンズの後面)は非球面(R=57.993mm、K=2.175、D=−0.145)の回折面となっている。
第2レンズLはセンサパッケージの窓を兼ねるレンズで小型の凸レンズとなっている。第2レンズは概略の形状は凸平形状であるが、第3面S(第2レンズの前面)は凸面で回折面(R=29.218mm、K=48528、A4=−1.887×10−4mm−3、A6=-4.45×10−6mm−5
=−1.8166、D=0.0218)であり、第4面S(第2レンズの後面)は平面である。
Figure 2006047343
、Sからなる第1レンズは球面と非球面ベースの回折面からなる正のパワーを持ったメニスカスレンズとなっている。S、Sからなる第2レンズは平面ベースと回折面と平面からなる正のパワーを持った平面レンズとなっている。。
第2レンズはセンサパッケージに一体化されている。設計されたレンズの性能を解像度を示すMTF(Modulation Transfer Function)で示すと図7のようになる。Θ=0゜の場合は空間周波数が増えてもOTFの落ち込みは少ない。しかしΘ=7.5゜の臨界的な斜め入射の場合は、空間周波数の増加に対してMTFの低下が大きい。さらにΘ=7.5゜斜め入射の場合(視野の隅からの入射)はTangental光線のMTFの低下が速い。
実施例3のレンズは、ZnSの素材を機械加工することによって製造した。初めにダイヤモンド研削によって近似的な形状にZnS材料を加工する。さらに単結晶ダイヤモンドバイトを取り付けた精密旋盤によって、超精密加工を行いレンズを作製した。
第2レンズLの第4面Sには波長8μm未満を遮断するフィルタコートを行った。それ以外の面S、S、Sには反射防止膜を形成した。
第2レンズをセンサパッケージに組み込んで、低融点ガラスを用いて真空封止し、レンズシステムとしてアセンブリした。そのセンサによって赤外画像を撮像したところ、設計通りの明るさ、解像度が得られた。
[実施例4;焦点距離38mm、Fナンバー1.0、バックフォーカス5.0mm、画角15度]
レンズは2群2枚構成で材料はZnS(λ=10μmに対しn=2.2)である。第1レンズLはメニスカス(凸凹)形状をしている。第1面S(第1レンズの前面)は非球面(R=27.572mm、K=−0.05615)である。第2面S(第1レンズの後面)は非球面(R=54.472mm、K=1.389、D=−0.1542)の回折面となっている。
第2レンズLはセンサパッケージの窓を兼ねるレンズで小型の凸凹レンズとなっている。第2レンズは概略の形状は凸凹形状であるが、第3面S(第2レンズの前面)は凸面で回折面(R=43.519mm、K=−112.3、
=1.414)であり、第4面S(第2レンズの後面)は凹面で回折面となっている(R=41.619mm、K=41.38、
=−1.427)。
Figure 2006047343
、Sからなる第1レンズは球面と非球面ベースの回折面からなる正のパワーを持ったメニスカスレンズとなっている。S、Sからなる第2レンズは平面ベースと回折面と平面からなる正のパワーを持った平面レンズとなっている。。
第2レンズはセンサパッケージに一体化されている。設計されたレンズの性能を解像度を示すMTF(Modulation Transfer Function)で示すと図7のようになる。Θ=0゜の場合は空間周波数が増えてもOTFの落ち込みは少ない。しかしΘ=7.5゜の臨界的な斜め入射の場合は、空間周波数の増加に対してMTFの低下が大きい。さらにΘ=7.5゜斜め入射の場合(視野の隅からの入射)はTangental光線のMTFの低下が速い。
実施例3のレンズは、ZnSの素材を機械加工することによって製造した。初めにダイヤモンド研削によって近似的な形状にZnS材料を加工する。さらに単結晶ダイヤモンドバイトを取り付けた精密旋盤によって、超精密加工を行いレンズを作製した。
第2レンズLの第4面Sには波長8μm未満を遮断するフィルタコートを行った。それ以外の面S、S、Sには反射防止膜を形成した。
第2レンズをセンサパッケージに組み込んで、低融点ガラスを用いて真空封止し、レンズシステムとしてアセンブリした。そのセンサによって赤外画像を撮像したところ、設計通りの明るさ、解像度が得られた
ZnS製凸凹メニスカスレンズで後面が回折面である第1レンズと、両側平坦で何れかに回折面をもつ第2レンズとよりなる本発明の赤外線レンズの構成を示す光学系図。
ZnS製凸凹メニスカスレンズで後面が回折面である第1レンズと、両側平坦で何れかに回折面をもつ第2レンズとよりなる本発明の赤外線レンズの第2レンズがパッケージ窓の窓材を兼ねている赤外線センサの構成を示す光学系図。
実施例1(焦点距離38mm)のMTF特性を示すグラフ。横軸は1mmの中に何本のスリットがあるかということを意味する空間周波数(本/mm)、縦軸は元のスリットの開口部遮蔽部の明暗の差で像面でのスリットの開口部遮蔽部の明暗の差を割ったものであるスリットの明瞭さ指標(MTF)である。入射角がΘ=0゜の場合は空間周波数がかなり高くても明瞭に区別できる。入射角が視野(全視野15゜)の端の7.5゜でT光線(tangential)の場合はMTFが速やかに減少して像がぼやけることを示す。7.5度でもS光線(saggital)の場合はぼやけが少ない。
実施例2(焦点距離50mm)のMTF特性を示すグラフ。横軸は1mmの中に何本のスリットがあるかということを意味する空間周波数(本/mm)、縦軸は元のスリットの開口部遮蔽部の明暗の差で像面でのスリットの開口部遮蔽部の明暗の差を割ったものであるスリットの明瞭さ指標(MTF)である。入射角がΘ=0゜の場合は空間周波数がかなり高くても明瞭に区別できる。入射角が視野(全視野15゜)の端の7.5゜のT光線の場合はMTFが速やかに減少して像がぼやけることを示す。
回折面となる前の連続した凸面または凹面を示す図。一定高さλ/(n−1)で刻みを付けることを説明する。
図5の連続曲面を一定高さλ/(n−1)で刻み基準高さに引きなおして同心円上の輪帯の集合となっている回折面の説明図。
実施例3(焦点距離38mm)のMTF特性を示すグラフ。横軸は1mmの中に何本のスリットがあるかということを意味する空間周波数(本/mm)、縦軸は元のスリットの開口部遮蔽部の明暗の差で像面でのスリットの開口部遮蔽部の明暗の差を割ったものであるスリットの明瞭さ指標(MTF)である。入射角がΘ=0゜の場合は空間周波数がかなり高くても明瞭に区別できる。入射角が視野(全視野15゜)の端の7.5゜でT光線の場合はMTFが速やかに減少して像がぼやけることを示す。 実施例3(焦点距離38mm)のMTF特性を示すグラフ。横軸は1mmの中に何本のスリットがあるかということを意味する空間周波数(本/mm)、縦軸は元のスリットの開口部遮蔽部の明暗の差で像面でのスリットの開口部遮蔽部の明暗の差を割ったものであるスリットの明瞭さ指標(MTF)である。入射角がΘ=0゜の場合は空間周波数がかなり高くても明瞭に区別できる。入射角が視野(全視野15゜)の端の7.5゜でT光線の場合はMTFが速やかに減少して像がぼやけることを示す。
符号の説明
2 赤外線センサ
3 パッケージ
4 窓
5 赤外線検出素子
6 リードピン
7 内部空間
第1レンズ
第2レンズ
第1レンズの前面
第1レンズの後面
第2レンズの前面
第2レンズの後面









Claims (6)

  1. 硫化亜鉛(ZnS)で作製された第1レンズと、赤外線センサのパッケージの窓材としてセンサ窓に固着された第2レンズからなることを特徴とする赤外線レンズ。
  2. 第1レンズが色収差を打ち消す為の回折面を有することを特徴とする請求項1記載の赤外線レンズ。
  3. 第2レンズが平板型で回折面を有することを特徴とする請求項1又は2記載の赤外線レンズ。
  4. 最終レンズの後面と像面との距離であるバックフォーカス(BFL)が8mm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の赤外線レンズ。
  5. センサ窓に固着された第2レンズは、赤外線センサのまの真空封止窓を兼ねていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の赤外線レンズ。
  6. 第2レンズは、硫化亜鉛(ZnS)、カルコゲナイドガラス、ガリウム砒素(GaAs)、セレン化亜鉛(ZnSe)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)の何れかによって作製されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の赤外線レンズ。
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