JP2006046383A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加速要求に応じて動力性能を確保し得るようにする。
【解決手段】
無段変速機はプライマリプーリとこれにベルトを介して駆動されるセカンダリプーリとを有し、アクセル開度センサ37によって運転者の加速要求が検出され、車速センサ35によって車速が検出される。変速機は加速要求に基づいて無段階に変速比を変化させる無段変速モードと段階的に変速比を変化させる段階変速モードとに切り換えられ、加速要求が所定値以上の場合に段階変速モードに切り換えられ、このモードおいては、プライマリプーリは上限回転数と下限回転数との間をスロットル開度と車速に応じて求められた変速比に段階的に制御される。プライマリプーリの回転数が上限回転数に達したら前記下限回転速度となるように変速比が変化する。
【選択図】 図2

Description

本発明は無段変速機の制御装置に関し、特に、加速要求に応じて動力性能を確保するようにした技術に関する。
自動車などの車両に用いられる無段変速機には、ベルト式やトロイダル式がある。ベルト式無段変速機は、入力軸に設けられる入力側のプライマリプーリと、出力軸に設けられる出力側のセカンダリプーリと、これらのプーリに掛け渡されるベルトやチェーンなどの動力伝達要素とを有し、それぞれのプーリの溝幅を変化させて動力伝達要素の巻き付け径を変化させることによって、変速比を無段階に変化させて入力軸の回転を出力軸に所定の回転数に制御して伝達することができる。
このような無段変速機の変速制御装置は、定常変速特性マップが格納されたメモリーを有しており、スロットル開度および車速などの運転状態を示すパラメータに基づいて定常変速特性マップを参照してプライマリプーリの目標回転数を設定し、この目標回転数に実際のプライマリプーリ回転数が収束するように追従制御が行われる。たとえば、車速を加速すべくアクセルペダルがゆっくりと踏み込まれた場合には、スロットル開度に対応した目標変速比つまり変速ラインとなるようにプライマリプーリの目標回転数が制御される。ここで、スロットル開度は、アクセルペダル開度、吸入空気量および吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つに置き換えて実現しても良い。
一方、運転者が車両を急加速すべく、アクセルペダルを素早く大きく踏み込んだ場合における無段変速機の変速比の制御方式としては、変速比を最大値に設定した後に変速比を徐々に小さくするように制御したり、エンジン回転数がある程度上昇した時点で変速比を徐々に小さくするように制御する方式がある。さらに、特許文献1に記載されるように、急加速が要求された場合に、エンジン回転数の漸増と急減を繰り返しつつ車速を増大させるように変速比を段階的に変化させるとともに、エンジン回転数を減速させるときの最低回転数を車速が高くなるにつれて高く設定するようにした制御方式がある。
さらに、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込んで急加速を要求していると判定されたときには、変速比を固定して所定の上限回転数までエンジン回転数を上昇させる加速変速比制御と到達後にエンジン回転数を低下させる回転数低下制御つまりアップシフト制御とを繰り返すようにし、車速やアクセル開度に応じてエンジン回転数の低下量を変化させるようにした制御方式が提案されている。
特開平5−332426号公報
しかしながら、従来のように急加速が要求されたときに変速比を段階的に変化させるのみでは、アクセルペダルの踏み込みによる加速要求の程度に応じた動力性能を確保することができない。特に、例えば上り坂を走行する場合のように車両に大きな負荷が加わっているときに大きな加速要求が求められたときには、従来の制御方式では駆動力が不足することになり、加速を継続することができないという問題点がある。
本発明の目的は、加速要求に応じて動力性能を確保し得るようにすることにある。
本発明の無段変速機の制御装置は、エンジンにより駆動される入力側回転体および前記入力側回転体により動力伝達要素を介して駆動される出力側回転体を有し無段階に変速比を変化させる無段変速機と、運転者の加速要求を検出する加速要求検出手段と、車両速度を検出する車速検出手段と、車両の走行抵抗や外部負荷の量を算出する負荷算出手段と、前記加速要求に基づいて無段階に変速比を変化させる無段変速モードと段階的に変速比を変化させる段階変速モードとを切り換える変速モード切換判定手段と、前記段階変速モードにおいてスロットル開度、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つと車速とに応じて前記入力側回転体回転数の上限回転数と下限回転数とを設定する回転数範囲設定手段と、前記段階変速モードにおいて前記回転数範囲設定手段によって設定された上限回転数と下限回転数との間を車速に応じて求められた変速比に段階的に制御する変速制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、前記変速モード切換判定手段は、前記加速要求判定手段によって検出された加速要求が所定値以上の場合に変速モードを段階変速モードにするとともに、前記変速制御手段は、前記入力側回転体回転数が前記上限回転数に達したら前記下限回転速度となるように変速比を変化させることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記負荷算出手段によって算出された負荷量が所定値以上であり、かつ更なる加速要求がある場合に、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比にすることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記段階変速モードは、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比を上限変速比とし、前記下限回転数へステップ的に変速するのを禁止することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記段階変速モード中には前記下限回転数に到達後に前記下限回転数を維持する変速比を下限変速比とすることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記段階変速モード中にエンジンブレーキによる減速要求となったときには前記段階変速モードを維持することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、走行中に前記負荷量が増加傾向にあるときには前記上限回転数および前記下限回転数を増加させることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記負荷量が減少傾向にあるときには前記上限回転数および前記下限回転数を減少させることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記負荷量が増加傾向にあるときには前記変速比を上げることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、路面勾配が下り勾配であり、かつ加速要求が検出されないときには前記変速比を上げることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、路面勾配が下り勾配であるときには前記下限回転速度を負荷量に応じて増加することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、車両に車幅方向に加わる加速度を検出する横G検出手段を有し、前記変速モード切換判定手段は、前記横G検出手段によって検出された横G絶対値の大きさが所定値以上となったときに変速モードを段階変速モードに切り換えることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、エンジンにより駆動される入力側回転体および前記入力側回転体により動力伝達要素を介して従動される出力側回転体を有し無段階に変速比を変化させる無段変速機と、車両に車幅方向に加わる加速度を検出する横G検出手段と、車両速度を検出する車速検出手段と、車両の走行抵抗や外部負荷の量を算出する負荷算出手段と、前記横Gに応じて無段階に変速比を変化させる無段変速モードと段階的に変速比を変化させる段階変速モードとを切り換える変速モード切換判定手段と、前記段階変速モードにおいてスロットル開度、又はアクセルヘ゜タ゛ル開度、又は吸入空気量、又は吸入管圧力のうちの一つと車速に応じて前記入力側回転体回転数の上限回転数と下限回転数とを設定する回転数範囲設定手段と、前記段階変速モードにおいて前記回転数範囲設定手段によって設定された上限回転数と下限回転数との間を車速に応じて求められた変速比に段階的に制御する変速制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、前記変速モード切換判定手段は、前記横G検出手段によって検出された横G絶対値の大きさが所定値以上の場合に変速モードを段階変速モードにするとともに、前記変速制御手段は、前記入力側回転体回転数が前記上限回転数に達したら前記下限回転速度となるように変速比を変化させることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記横G絶対値が増加したときには前記上限回転数および前記下限回転数を増加させることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記上限回転数を設定するアクセル開度値のピーク値を保持して前記上限回転数を算出することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比を上限変速比とし、前記下限回転数へステップ的に変速するのを禁止することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記段階変速モード中には前記下限回転数に到達後に前記下限回転数を維持する変速比を下限変速比とすることを特徴とする。
本発明によれば、加速要求に応じてできるだけ高いエンジン回転で走行させることができるので、動力性能を確保することができる。段階変速モードにおいてアクセル操作によって変速比が変動しなくなるので、より車速調整をし易くすることと、より高いエンジン回転数まで利用して加速要求が大きいときは高い馬力で車両を走行させることを両立させることができる。
負荷量が所定値以上でかつ更なる加速要求がある場合には、上限回転数を維持する変速比にすることによって、スロットル開度によって設定される下限回転数に対応した変速比になってエンジン回転数が下がって駆動力不足となることが防止され、高い駆動力を連続的に維持して加速を継続することができる。さらに、上り坂を走行する場合などのように負荷が大きいときに突然ステップ的に下限回転数になってしまい、つまり不要なアップシフトをしてしまい、突然駆動力不足となって走行性が悪くなることを防止できる。
負荷量が増加傾向にある場合に、上限と下限の回転数を増加させることにより、単に車速によって変速比が変わってしまう場合に比べて同じ車速でも高いトルクを保つことができる。
負荷量が減少傾向にある場合に、上限と下限の回転数を減少させることによって、加速した際に駆動力をあまり必要としない走行時には、低めのエンジン回転数を使用することにより走行フィーリング向上と燃費悪化を防止することができる。
負荷量が増加傾向にある場合に、変速比を上げることによって駆動輪の駆動トルクを大きくすることができ、十分な駆動力を得ることができる。
路面勾配が下り傾向にあるときに、変速比を上げることによって十分なエンジンブレーキを得ることができる。
コーナリング走行に代表されるスポーツ走行時に段階変速モードを維持するようにすると、車速一定状態で変速比が固定され、アクセル操作に応じた変速比が増減変動しなくなるので、加速調整とエンジンブレーキ調整とを行った走行を行うことが容易となる。また、アクセル操作に対する車両の加速と減速感が1対1となり、リニア感やダイレクト感が得られてマニュアル変速機のような操作感が得られ、走行フィーリングが良好となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は自動変速機の一例としてベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図であり、この無段変速機はエンジン1のクランク軸2の回転が流体伝動機構としてのトルクコンバータ3と前後進切換装置4とを介して伝達される駆動側のプライマリ軸5と、これと平行となった被駆動側のセカンダリ軸6とを有している。
プライマリ軸5には入力側回転体としてのプライマリプーリ7が設けられており、このプライマリプーリ7はプライマリ軸5に一体となった固定プーリ7aと、これに対向してプライマリ軸5にボールスプラインなどにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ7bとを有し、プーリのコーン面間隔つまりプーリ溝幅が可変となっている。セカンダリ軸6には出力側回転体としてのセカンダリプーリ8が設けられており、このセカンダリプーリ8はセカンダリ軸6に一体となった固定プーリ8aと、これに対向してセカンダリ軸6に可動プーリ7bと同様にして軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ8bとを有し、プーリ溝幅が可変となっている。
プライマリプーリ7とセカンダリプーリ8との間には動力伝達要素としてのベルト9が掛け渡されており、両方のプーリ7,8の溝幅を変化させてそれぞれのプーリに対するベルト9の巻き付け径の比率を変化させることにより、プライマリ軸5の回転がセカンダリ軸6に無段階に変速されて伝達されることになる。駆動ベルト9のプライマリプーリ7に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ8に対する巻き付け径をRsとすると、変速比つまりプーリ比iはi=Rs/Rpとなる。
セカンダリ軸6の回転は減速歯車およびディファレンシャル装置10を有する歯車列を介して駆動輪11a,11bに伝達されるようになっており、前輪駆動の場合には駆動輪11a,11bは前輪となる。
プライマリプーリ7の溝幅を変化させるために、プライマリ軸5にはプランジャ12が固定され、このプランジャ12の外周面に摺動自在に接触するプライマリシリンダ13が可動プーリ7bに固定されており、プランジャ12とプライマリシリンダ13とにより駆動油室14が形成されている。一方、セカンダリプーリ8の溝幅を変化させるために、セカンダリ軸6にはプランジャ15が固定され、このプランジャ15の外周面に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ16が可動プーリ8bに固定されており、プランジャ15とセカンダリシリンダ16とにより駆動油室17が形成されている。それぞれの溝幅は、プライマリ側の駆動油室14に導入されるプライマリ圧Ppと、セカンダリ側の駆動油室17に導入されるセカンダリ圧Psとを調整することにより設定される。
トルクコンバータ3はクランク軸2に連結される入力要素としてのポンプ側シェル18と、トルクコンバータ出力軸19に連結される出力要素としてのタービンランナー20とを有し、トルクコンバータ出力軸19にはポンプ側シェル18に固定されたフロントカバー21に係合するロックアップクラッチ22が取り付けられている。
図2は無段変速機の変速制御装置を示す概略図であり、駆動油室14,17にはエンジンあるいは電動モータにより駆動されるオイルポンプ23によってオイルパン内の作動油が供給されるようになっている。オイルポンプ23の吐出口に接続されるセカンダリ圧路24は、駆動油室17に連通されるとともにセカンダリ圧調整弁25のセカンダリ圧ポートに連通されている。このセカンダリ圧調整弁25によって駆動油室17に供給されるセカンダリ圧Psは、ベルト9に必要な伝達容量に見合った圧力に調整される。
セカンダリ圧路24はプライマリ圧調整弁26のセカンダリ圧ポートに連通油路27を介して接続されており、プライマリ圧調整弁26のプライマリ圧ポートはプライマリ圧路28を介してプライマリ側の駆動油室14に連通されている。このプライマリ圧調整弁26によってプライマリ圧Ppは、目標変速比、車速などに応じた値に調整され、プライマリプーリ7の溝幅が変化して変速比が制御される。セカンダリ圧調整弁25およびプライマリ圧調整弁26は、それぞれ比例ソレノイド弁であり、変速機制御ユニット30からそれぞれのソレノイドコイル25a,26aに供給される電流値を制御することによってセカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppが調整される。
変速機制御ユニット30にはプライマリプーリ7の回転数を検出する入力側回転数検出手段としてのプライマリプーリ回転数センサ31、およびセカンダリプーリ8の回転数を検出するセカンダリプーリ回転数センサ32からの検出信号が入力される。また、エンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数センサ33、スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ34、車両の走行速度を検出する車速センサ35,運転者により操作されるコントロールレバーにより選択された走行レンジを検出するレンジ検出センサ36、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセル開度センサ37からの検出信号が変速機制御ユニット30に入力される。さらに、車両旋回時に車両に加わる横方向の加速度を検出する横Gセンサ38,車両旋回時の前輪の操舵角度を検出する操舵角センサ39、および路面勾配を検出する傾斜角センサ40からの検出信号が変速機制御ユニット30に入力される。2つのセンサ38,39はいずれも車両旋回時に車両に加わる横方向の加速度を検出する横G検出手段を構成しており、いずれか一方により横Gを検出するようにすれば良く、これらに代えて四輪の車輪速度を検出する車輪速度センサにより横Gを検出するようにしても良い。また、傾斜角センサ40は路面勾配を検出して車両に加わる負荷を算出するために用いられるが、路面勾配及び負荷を算出するために、エンジントルクや補機トルク、エンジンと駆動輪間のロストルクや効率、変速比、ギヤ比を用いて求めた車両の発生駆動力と、転がり抵抗、空気抵抗、車両の加速抵抗を用いて、計算して求めてもよい。
変速機制御ユニット30は、それぞれのセンサなどからの信号に基づいてソレノイドコイル25a,26aに対する制御信号を演算するマイクロプロセッサCPUと、テーブル、マップおよび演算式などの制御用のデータと制御用のプログラムとを格納するROMと、一時的にデータを格納するRAMと、入出力ポートなどを備えている。
本発明の変速制御装置は、運転者が緩やかな加速を要求したときに設定される定常変速モードと、運転者が急加速を要求したときに設定される段階変速モードと、アクセルペダルがほぼ全開および全開近くまで踏み込まれたときにエンジンの上限回転速度を上昇させる駆動力優先モードとを有している。定常変速モードと駆動力優先モードは、無段階に変速比を変化させる無段変速モードであるのに対して、段階変速モードは有段式の自動変速機と同様に複数の変速段を持った変速モードである。駆動力優先モードは段階変速モードを経て設定され、駆動力優先モードから定常変速モードには段階変速モードを経て設定される。変速モードが段階変速モードに切り換えられるのは、アクセルペダルの踏み込みにより加速要求が所定値以上となったとき、および横Gの大きさが所定値以上となったときであり、車両の加減速を繰り返すような走行がなされるときには段階変速モードに設定される。
変速機制御ユニット30には、エンジン回転数センサ33およびスロットル開度センサ34などからの検出信号に基づいて実エンジントルクから車両の走行負荷を算出する負荷算出部41と、前述した3つのモードのうちいずかれのモードを設定する変速モード切換判定部42と、回転数の範囲を設定する回転数範囲設定部43と、変速比を制御する変速制御部44とが設けられている。ただし、これらは、変速機制御ユニット30に設けられた機能構成を便宜的にブロックで示されている。なお、走行負荷の算出は、傾斜角センサ40によって路面勾配を検出して車両に加わる負荷を算出してもよく、又、エンジントルクや補機トルク、エンジンと駆動輪間のロストルクや効率、変速比、ギヤ比を用いて求めた車両の発生駆動力と、転がり抵抗、空気抵抗、車両の加速抵抗を用いて、計算して求めてもよい。
図3は、図1および図2に示す無段変速機におけるプライマリプーリ7の目標回転数Npと車速Vとの関係を示す変速制御特性線図である。図3において、A点とB点を通る線は変速比が最大変速比であるローRLの特性ラインを示し、C点とD点を結ぶ線は変速比が最小変速比であるオーバードライブROの特性ラインを示し、B点とE点とを結ぶ線はアクセル開度が全開の場合の最高変速ラインを示し、A点とC点とを結ぶ線は最低変速ラインを示す。さらに、図3において、点AB間の最大変速比と点CD間の最小変速比との間の複数の細い実線は、それぞれ変速比が一定の場合の目標回転数と車速との関係を示す特性線図であり、点BE間の最高変速ラインと、点AC間の最低変速ラインとの間に破線で示される複数の変速ラインは、定常変速モードに対応する変速特性線図であり、それぞれ所定のスロットル開度に対応した車速Vとプライマリプーリ7の目標回転数Npとの関係を示す。ここで、変速特性図は、スロットル開度にかわり、アクセルペダル開度、吸入空気量、吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つに置き換えて設定しても良い。
車両の走行時には、走行状態に応じて図3に太線により示される範囲内で変速比が設定され、定常変速モードでは、たとえば図3においてTH1で示すスロットル開度となるように運転者によりアクセルペダルが踏み込まれたときには、これを通る変速ラインにより示される変速特性となって変速比が制御される。この定常変速モードには、アクセルペダルが緩やかに踏み込まれたとき、つまり急加速が要求されていないときであれば低速走行時、中速走行時のみならず高速巡航走行時にも設定され、定常変速モードに対応するマップデータは、変速機制御ユニット30内のROMなどのメモリーに格納されている。
これに対して、例えば、F点で示す車速と目標回転数Npのもとで、運転者が急加速を要求してTH2で示すスロットル開度となるまでアクセルペダルが急速に踏み込まれたときには、段階変速モードに切り換えられる。このモードでは、まず、目標回転数NpがG点で示す初期回転数Npinとなるまで変速比をダウンシフトした後に、スロットル開度に応じた上限回転数NPHと下限回転数NPLとの間で目標回転数の漸増と急減とを繰り返しながら車両が加速される。この上限回転数NPHと、下限回転数NPLは、スロットル開度の代わりにアクセルペダル開度、吸入空気量、吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つで設定しても良い。また、アクセルペダルの緩やかな踏み込み、急踏みといった運転情報は、これら信号で代用計算してもよい。目標回転数を漸増させるときには変速比は一定に保持され、目標回転数を急減させるときにはアップシフトされる。例えば、図3に示すように、G点からは変速比を固定して一定の変速比で目標回転数を上昇させ、目標回転数NpがH点の上限回転数NPHに到達したら変速比をアップシフトして目標回転数NpをI点で示す下限回転数NPLまで急減させる。次いで変速比を一定としてJ点で示す上限回転数NPHまで目標回転数Npを上昇させ、アクセル開度に対応した車速となるまで図3において点K〜点Mのように変速制御が行われる。このように段階変速モードでは変速比一定とした加速と目標回転数Npの急減とが繰り返されて車両が加速される。但し、不要なエンジン回転の上昇を抑制するために、段階変速モードにおいて変速比を車速に応じて徐々にアップシフトさせ、上限回転数NPHへの到達車速をより高車速位置(H')へ調整しても良い。また、目標回転数Npの急減によって発生するショックを抑制するために下限回転数NPLへ減ずる際は目標回転数Npへ時間的な変化量制限をもたせてI'へ到達させ、急減を避けても良い。
この段階変速モードのもとでアクセルペダルが戻されたとき、およびアクセルペダルの戻しと共にブレーキが踏み込まれたときには、定常変速モードに切り換えることなく段階変速モードを維持しながら目標回転数Npを低下させる。例えば、図3のL点の状態のもとでアクセルペダルが戻されたときには、Kから下限回転数NPLに沿ってIへ変速操作が行われる。これにより、段階変速中は、減速時にも程よいエンジンブレーキを効かすことができ、走行フィーリングを向上させることができる。
一方、アクセルペダルが全開まであるいは全開近くまで踏み込まれたときには、まず段階変速モードに切り換えられた後に駆動力優先モードに設定される。例えばF点で示す車速と目標回転数のもとで、運転者がTH3で示すスロットル開度が全開となるまでアクセルペダルを急速に踏み込んだときには、H点を通過して変速比一定のまま最高変速ラインに到達するP点まで目標回転数Npを上昇させる。アクセルペダルが全開まであるいは全開近くまで踏み込まれたことをキックダウンスイッチにより検出するようにしても良い。なお、段階変速モードおよび駆動力優先モードについても、それぞれのモードに対応するマップデータは、変速機制御ユニット30内のROMなどのメモリーに格納されている。前述と同様に不要にエンジン回転を上昇させるのを抑制するために、車速に応じてアップシフトさせ、P'点に到達するよう調整しても良い。
上述した3種類のモードは、スロットル開度センサ34などからの検出信号に基づいて変速モード切換判定部42により判定されて、変速機制御ユニット30からソレノイドコイル25a,26aに制御信号が送られるとともに、エンジン回転数を調整する電子制御スロットルに制御信号が送られてエンジン回転数が自動的に設定される。この時、スロットル開度センサ信号に代えて、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力信号のうちの少なくともいずれか一つを代用しても良い。
車両走行時の走行負荷は、傾斜角センサ40からの検出信号や実エンジントルクを演算することにより算出され、負荷量が所定値以上であり、かつ加速要求がされているときに、段階変速モードのもとで目標回転数Npが上限回転数NPHに到達したら、目標回転数はステップ的に急減されることなく、上限回転数NPHに維持される。例えば、図3においてH点で示す上限回転数NPHとなったときに、負荷量が所定値以上でありかつ加速要求が継続されていれば、負荷量が所定値以下となる点Haまで目標回転数Npが維持され、目標回転数Npは負荷量が所定値以下となると破線で示すようにステップ的に急減される。このように、上限回転数NPHに維持されているときには、上限回転数NPHとなったときの変速比を上限変速比として下限回転数NPLに向けて目標回転数Npをステップ的に急減させることが禁止されるようになっているので、車両が減速したときには下限回転数NPLに向けて車速に応じて求められる変速比に遷移するように変速比が制御される。
上述のように、負荷量が所定値以上でありかつ加速要求がある場合には、上限回転数NPHを維持するように変速比を制御すると、ステップ的な急減がなされなくなるので、スロットル開度によって設定される下限回転数NPLに対応した変速比になってエンジン回転数が低下して駆動力不足となることが防止され、高い駆動力を連続的に維持して加速を継続することができる。さらに、上り坂などのように負荷が大きいときに突然ステップ的に下限回転数NPLに急減すること、つまり不要なアップシフト制御が禁止されるので、突然駆動力不足となって走行性が悪くなることが防止され走行性能が向上する。ここでスロットル開度は、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つで代用してもよい。
また、段階変速モードでは、例えば図3において点I,K,Mにおいて下限回転数NPLに急減して到達するが、それぞれの到達後には下限回転数NPLを維持する変速比を下限変速比として、その変速比を維持しつつ上限回転数NPHに向けて車速に応じて車両が加速される。
図4(A)は車両の走行負荷に応じてアクセルペダルが踏み込まれてスロットル開度が変化した場合における上限回転数NPHと車速との関係を示す特性線図であり、図4(B)は同様に負荷が加わっている場合における下限回転数NPLと車速との関係を示す特性線図であり、図4(C)はこのように上限回転数NPHと下限回転数NPLを変化させたときの段階変速モードにおける目標回転数Npと車速との関係を示す特性線図である。ここでスロットル開度によるこれら変速線図は、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つで代用してもよい。
図4に示すように、スロットル開度が増加傾向にあるときには上限回転数NPHと下限回転数NPLはともに増加され、減少傾向にあるときにはこれらはいずれも減少される。例えば、スロットル開度が80%のときにはQ点からR点に向けて加速制御され、スロットル開度が40%のときにはS点からT点に向けて加速制御される。この時、傾斜角センサ等で検出できる車両に加わる負荷が、図4(A)、図4(B)のNPH、NPLをともに増加方向に補正するように制御される。
車両に加わる負荷量の増加のみならず、横Gセンサ38によって検出される横G絶対値が所定値以上となったときには、図4に示す上限回転数NPHと下限回転数NPLはともに増加され、激しいスポーツ走行時ではより高い回転数で駆動力を大きくすることができる。また、横G絶対値が所定値以上となったときには、負荷量が所定値以上の場合と同様に、上限回転数NPHに維持するようにしており、上限回転数NPHとなったときの変速比を上限変速比として下限回転数NPLに向けて目標回転数Npをステップ的に急減させることが禁止されるようになっているので、車両が旋回走行したときに、突然回転数が減少して駆動力不足となることが防止される。また、段階変速モード中に横G絶対値が所定値以上となったときには、下限回転数NPLに急減して到達した後に下限回転数NPLを維持する変速比を下限変速比として、その変速比を維持しつつ上限回転数NPHに向けて車速に応じて車両が加速される。これにより、横G絶対値が上昇したときには下限回転数が上昇するので、高い回転数を保持して走行することができ、車速増加時には下限回転数を離れて上限回転速度へ向けて車速に応じて求められた変速比で遷移することになる。
さらに、段階変速モード中に横G絶対値が所定値以上となったときには、上限回転数を設定するアクセル開度値のピーク値を保持して前記上限回転数を算出するようにしており、アクセルを戻したときに不要にアップシフトすることが防止され、スポーツ走行に程よい大きめのエンジンブレーキを得ることができる。
さらに、段階変速モードにおいては、傾斜角センサ40によって路面勾配が下り勾配であることが検出され、かつ加速要求が検出されない場合には、変速比を上げるように変速制御が行われる。さらに、路面勾配が下り勾配である場合には、下限回転数は負荷量に応じて増加するように制御され、下り坂のコースティングでより大きいエンジンブレーキを得ることができる。
図5は上述した変速制御装置による変速制御のメインルーチンを示すフローチャートであり、図6は図5における駆動力優先モード判定のサブルーチンを示すフローチャートであり、図7は図5における段階変速モード判定のサブルーチンを示すフローチャートである。
図5に示すように、ステップS1では駆動力優先モードとする条件が成立したか否かが判定され、駆動力優先モードとする条件が成立すると駆動力優先モードフラグDFがオンされ、解除条件が成立するとフラグDFはオフされる。ステップS2では段階変速モードとする条件が成立したか否かが判定され、段階変速モードとする条件が成立すると段階変速モードフラグSFがオンされ、解除条件が成立するとこのフラグSFはオフされる。ステップS3で段階変速モードに設定する条件が成立していないと判定されると、ステップS4において定常変速モードに基づいて目標回転数が算出され、目標回転数から目標変速比がステップS5で算出されて変速制御が行われる(ステップS6)。
一方、ステップS7で駆動力優先モードに設定する条件が成立していないと判定されると、ステップS8において段階変速モードの目標回転数Npが算出される。これに対し駆動力優先モードに設定する条件が成立しており、ステップS9において目標回転数Npが段階変速モード時の上限回転数NPHよりも高いと判定されたときには、ステップS10で駆動力優先モードの目標回転数Np が算出される。一方、ステップS9においてNOと判定されれば、ステップS8が実行される。このように、ステップS3で段階変速モードに設定する条件が成立し、かつステップS9で駆動力優先モードに設定する条件が成立したときに駆動力優先モードが設定されるようになっており、アクセルペダルの操作量から急加速の要求が判定されると、まずは、段階変速モードに設定され、アクセルペダルの踏み込み量がアクセル全開およびそれに近いときには駆動力優先モードに設定される。
図6に示すように、ステップS11ではアクセルペダルの踏み込み量Pdが第1設定値Pdlよりも少ないか否かが判定され、ステップS12ではアクセルペダルの踏み込み量Pdが第2設定値Pdhよりも大きいか否かが判定される。ただし、第2設定値Pdhは第1設定値Pdlよりも大きい値に設定されており(Pdh>Pdl)、第2設定値Pdhはアクセルペダルを全開状態あるいはほぼ全開近くまで踏み込んだ状態の値に設定されている。アクセルペダルの踏み込み量Pdが第1設定値Pdlよりも少ないときには、ステップS13で駆動力優先モードフラグDFをオフし、アクセルペダルの踏み込み量Pdが第2設定値Pdhよりも大きいときには、ステップS14で駆動力優先モードフラグDFをオンする。そして、踏み込み量Pdが両方の設定値の中間値(Pdl<Pd<Pdh )の場合には、そのときのモードを維持し、そのときに駆動優先モードとなっていればそのモードをステップS15で維持する。したがって、段階変速モードから駆動力優先モードに切り換えられるときの踏み込み量と、駆動力優先モードから段階変速モードに切り換えられるときの踏み込み量は相違しており、これらのモード間の切換条件にはヒステリシスが設定されている。
図7に示すように、ステップS21では駆動力優先モードフラグDFが立てられているか否かを判定する。駆動力優先モードが解除つまりオフ(DF=0)されているときには、定常変速モードが設定されているときと、段階変速モードが設定されているときとがあり、段階変速モードが設定されているときには、ステップS22,S23の条件が成立したときにステップS24で段階変速モードフラグSFをオフして段階変速モードを解除する。まず、ステップS22においては横Gに基づく段階変速モードの解除条件が成立しているか否かを判定する。この判定条件は、横G絶対値が所定値Ga以下(|G|≦Ga)となった状態が所定時間継続したか否かで判定され、この条件を満たしたときには横Gに基づく解除条件を成立させる。
さらにステップS23では開度に基づく段階変速モードの解除条件が成立しているか否かが判定され、以下の3条件のいずれかが成立したときに解除条件が成立していると判定される。その第1条件は、アクセルペダルの踏み込み量Pdが所定値Pdl1以上所定値Pdl2以下であって加減速度ΔVが所定値ΔV1以下の状態が所定時間経過した場合である。つまり、Pdl1≦Pd≦Pdl2であって、ΔV≦ΔV1が所定時間継続した場合である。その第2条件は、アクセルペダルの踏み込み量Pdが所定値Pdl3以下であり、かつ車速Vが所定の車速V1以下の場合である。つまりPd≦Pdl3であって、V≦V1の場合である。その第3条件は、アクセルペダルの踏み込みが解除され、かつ目標回転数Npが段階変速モードの初期回転数Npin以下の場合である。つまり、Pd=0であってNp≦Npinの場合である。
このように、ステップS22で横G絶対値に基づく解除条件が成立し、ステップS23で開度に基づく解除条件が成立したときには、ステップS24が実行されて段階変速モードフラグSFがオフされるので、段階変速モードは解除される。
ステップS21で駆動力優先モードフラグDFがオンされていた判定されたとき、および駆動力優先モードフラグDFがオフされていてもステップS22,S23のいずれかで段階変速モードの解除条件が成立していないと判定されたときには、ステップS25が実行される。そして、ステップS25〜S27のいずれかでYESと判定されたときには、ステップS28で段階変速モードフラグSFがオンされる。つまり、駆動力優先モードで走行しているとき、および段階変速モードの解除条件が成立していないときに、所定の条件を満たせば段階変速モードフラグSFがオンされてこのモードに設定される。
まず、ステップS25においては、開速度判定条件が成立したか否かが判定される。この開速度判定条件は、アクセルペダルの踏み込み速度ΔPdが所定値ΔPd1となったことを検出してから所定時間以内に踏み込み量Pdが所定値Pd4以上となり、かつ車速Vが所定の車速V2以上の場合である。つまり、ΔPd≧ΔPd1の検出から所定時間内にPd≧Pd4以となり、かつV≧V2となった場合である。この条件が満たされたときにはステップS28が実行されて段階変速モードに切り換えられる。このように、車速が所定値以上のもとで加速要求が所定値以上となったときには、段階変速モードに切り換えられる。
ステップS26では駆動力優先モードフラグDFがオンされているか否かが再度判定され、オンされているときにはステップS28が実行される。ステップS27では、横G絶対値が所定値Gbとなった状態が所定時間継続し、かつ車速Vが所定値V3以上の場合である。つまり、G≧Gbが所定時間継続し、かつV≧V3となったか否かが判定され、この条件が満たされたときにはステップS28が実行される。このように、ステップS25〜S27のいずれかで段階変速モードに切り換える条件の成立が判定されたときには、段階変速モードに設定され、ステップS25において開速度判定条件が成立していないと判定された場合であっても、ステップS26で駆動力優先モードフラグDFがオンされていると判定されればステップS28が実行され、ステップS26でNOと判定されてもステップS27において横G判定条件が成立していると判定されればステップS28が実行される。ステップS25〜S27においていずれもNOと判定されたときには、ステップS29が実行されて現在の段階変速モードが維持される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図1に示す無段変速機はベルト式であるが、入力側回転体としての入力側ディスクと出力側回転体としての出力側ディスクとの間にパワーローラを動力伝達要素として配置したトロイダル式無段変速機の制御に本発明を適用してもよい。
自動変速機の一例としてベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図である。 無段変速機の変速制御装置を示す概略図である。 無段変速機におけるプライマリプーリの目標回転数と車速との関係を示す変速制御特性線図である。 (A)は車両の走行負荷に応じてアクセルペダルが踏み込まれてスロットル開度が変化した場合における上限回転数と車速との関係を示す特性線図であり、(B)は同様に負荷が加わっている場合における下限回転数と車速との関係を示す特性線図であり、(C)は上限回転数と下限回転数を変化させたときの段階変速モードにおける目標回転数と車速との関係を示す特性線図である。 変速制御装置による変速制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 図5における駆動力優先モード判定のサブルーチンを示すフローチャートである。 図5における段階変速モード判定のサブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
7 プライマリプーリ
8 セカンダリプーリ
9 ベルト
30 変速機制御ユニット
31 プライマリプーリ回転数センサ
32 セカンダリプーリ回転数センサ
33 エンジン回転数センサ
34 スロットル開度センサ
35 車速センサ
36 レンジ検出センサ
37 アクセル開度センサ
38 横Gセンサ
39 操舵角センサ
40 傾斜角センサ
41 負荷算出部(負荷算出手段)
42 変速モード切換判定部(変速モード切換判定手段)
43 回転数範囲設定部(回転数範囲設定手段)
44 変速制御部(変速制御手段)

Claims (16)

  1. エンジンにより駆動される入力側回転体および前記入力側回転体により動力伝達要素を介して駆動される出力側回転体を有し無段階に変速比を変化させる無段変速機と、運転者の加速要求を検出する加速要求検出手段と、車両速度を検出する車速検出手段と、車両の走行抵抗や外部負荷の量を算出する負荷算出手段と、前記加速要求に基づいて無段階に変速比を変化させる無段変速モードと段階的に変速比を変化させる段階変速モードとを切り換える変速モード切換判定手段と、前記段階変速モードにおいてスロットル開度、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力のうちの少なくとも一つと車速とに応じて前記入力側回転体回転数の上限回転数と下限回転数とを設定する回転数範囲設定手段と、前記段階変速モードにおいて前記回転数範囲設定手段によって設定された上限回転数と下限回転数との間を車速に応じて求められた変速比に段階的に制御する変速制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、
    前記変速モード切換判定手段は、前記加速要求判定手段によって検出された加速要求が所定値以上の場合に変速モードを段階変速モードにするとともに、
    前記変速制御手段は、前記入力側回転体回転数が前記上限回転数に達したら前記下限回転速度となるように変速比を変化させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1記載の無段変速機の制御装置において、前記負荷算出手段によって算出された負荷量が所定値以上であり、かつ更なる加速要求がある場合に、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比にすることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  3. 請求項2記載の無段変速機の制御装置において、前記段階変速モードは、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比を上限変速比とし、前記下限回転数へステップ的に変速するのを禁止することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  4. 請求項2記載の無段変速機の制御装置において、前記段階変速モード中には前記下限回転数に到達後に前記下限回転数を維持する変速比を下限変速比とすることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、前記段階変速モード中にエンジンブレーキによる減速要求となったときには前記段階変速モードを維持することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、走行中に前記負荷量が増加傾向にあるときには前記上限回転数および前記下限回転数を増加させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、前記負荷量が減少傾向にあるときには前記上限回転数および前記下限回転数を減少させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、前記負荷量が増加傾向にあるときには前記変速比を上げることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、路面勾配が下り勾配であり、かつ加速要求が検出されないときには前記変速比を上げることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、路面勾配が下り勾配であるときには前記下限回転速度を負荷量に応じて増加することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の無段変速機の制御装置において、車両に車幅方向に加わる加速度を検出する横G検出手段を有し、前記変速モード切換判定手段は、前記横G検出手段によって検出された横G絶対値の大きさが所定値以上となったときに変速モードを段階変速モードに切り換えることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  12. エンジンにより駆動される入力側回転体および前記入力側回転体により動力伝達要素を介して従動される出力側回転体を有し無段階に変速比を変化させる無段変速機と、車両に車幅方向に加わる加速度を検出する横G検出手段と、車両速度を検出する車速検出手段と、車両の走行抵抗や外部負荷の量を算出する負荷算出手段と、前記横Gに応じて無段階に変速比を変化させる無段変速モードと段階的に変速比を変化させる段階変速モードとを切り換える変速モード切換判定手段と、前記段階変速モードにおいてスロットル開度、アクセルペダル開度、吸入空気量、および吸入管圧力のうちの少なくともいずれか一つと車速とに応じて前記入力側回転体回転数の上限回転数と下限回転数とを設定する回転数範囲設定手段と、前記段階変速モードにおいて前記回転数範囲設定手段によって設定された上限回転数と下限回転数との間を車速に応じて求められた変速比に段階的に制御する変速制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、
    前記変速モード切換判定手段は、前記横G検出手段によって検出された横G絶対値の大きさが所定値以上の場合に変速モードを段階変速モードにするとともに、
    前記変速制御手段は、前記入力側回転体回転数が前記上限回転数に達したら前記下限回転速度となるように変速比を変化させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  13. 請求項12記載の無段変速機の制御装置において、前記横G絶対値が増加したときには前記上限回転数および前記下限回転数を増加させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  14. 請求項12記載の無段変速機の制御装置において、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記上限回転数を設定するアクセル開度値のピーク値を保持して前記上限回転数を算出することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  15. 請求項12記載の無段変速機の制御装置において、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記上限回転数に到達後に前記上限回転数を維持する変速比を上限変速比とし、前記下限回転数へステップ的に変速するのを禁止することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  16. 請求項12記載の無段変速機の制御装置において、前記横G絶対値が所定値以上のときには、前記段階変速モード中には前記下限回転数に到達後に前記下限回転数を維持する変速比を下限変速比とすることを特徴とする無段変速機の制御装置。

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