JP2006041231A - セラミック回路基板および電気装置 - Google Patents

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安彦 吉原
Shinya Terao
慎也 寺尾
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Abstract

【課題】金属回路を有するセラミックス基板の熱衝撃や熱履歴に対する耐久性、すなわち耐ヒートショック性と耐ヒートサイクル性を向上できるセラミック回路基板および電気装置を提供する。
【解決手段】セラミック基板21の両主面に金属板23を貼付形成してなるセラミック回路基板11において、前記セラミック基板21の側端部25が、前記金属板23の側端部27よりも内側に形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、半導体素子、特に高出力のパワーFETなどを搭載し、放熱性に優れたセラミック回路基板およびそれを用いた電気装置に関するものである。
従来、高出力のパワーFETなどを収容する半導体素子用パッケージのセラミック回路基板は、図3に示すように、作動時に発熱する半導体素子1の放熱性を向上させるため、半導体素子1と、熱伝導率の高い金属回路板3、セラミック基板5などから構成され、セラミック回路基板7の一方側の面には、金属回路板3が接続され、金属回路板3には、半導体素子1が接続されている。
半導体素子1は、たとえばSi単結晶の原子の一部をV族またはIII族の原子で置き換えた、いわゆる不純物半導体からなり、自由電子と正孔の二つのキャリヤ数により区別されるn型、p型半導体の組合せにより構成される。その役割は、ICなどの電子回路のベース電圧信号でパワー回路の電流のスイッチングを行い、電力の制御を行うことにある。
また、金属回路板3は、パワー回路上のエミッタ電極を構成し、大電流を通電するとともに、半導体素子1で発生した熱を外部に伝達し、放出する際、熱を広範囲に伝導し、熱放散性を高める働きをする。
また、セラミック基板5は、絶縁性を有しており、金属回路板3間の電気的絶縁を確保するために設けられるとともに、金属回路板3と同様に熱を外部に伝達する役目を有する。
このようなセラミック回路基板7において、金属回路板3が銅からなる場合、銅の熱伝導率が大きい為、半導体素子1の発熱により発生する熱は、金属回路板3を伝わって良好に外部に放出され、半導体素子の温度上昇を有効に防ぐことが可能となる。
しかしながら、銅からなる金属回路板3の熱膨張係数が、17×10−6/℃であるのに対して、セラミック基板5の熱膨張係数は、一般的に2〜8×10−6/℃であり、両者の熱膨張係数が大きく異なるため、金属回路板3とセラミック基板5とを接合する際に、熱膨張係数差に起因して発生する熱応力によって、セラミック回路基板7に反りが発生したり、あるいはセラミック基板5に亀裂が入る等の問題が発生していた。また、同様に半導体素子1を金属回路板3に実装する際にも、半導体素子1の熱膨張係数3〜4×10−6/℃と金属回路板3との熱膨張係数の差により、半導体素子1に亀裂が入る等の問題が発生していた。
このような問題を解決するために、金属回路板3として、熱膨張係数が比較的小さく、セラミック基板5や、半導体素子1の熱膨張係数に近い銅−タングステン合金(6〜9×10−6/℃)を用いたものや、金属回路板3の素子搭載面を銅―タングステン合金とし、セラミック基板5の他の面に、銅からなる裏金属板を接合した構造のものが報告されている(特許文献1参照)。
しかしながら、金属回路板3として銅―タングステン合金を用いた場合、セラミック基板5や半導体素子1との間の熱膨張係数の差により発生する熱応力は緩和されるものの、銅―タングステン合金の熱伝導率は180〜200W/m・Kであり、銅の熱伝導率(約390W/m・K)に比べ小さく、金属回路板3に銅を用いた場合に比べ放熱性が半減するという問題がある。
以上説明した問題を解決するため、図4に示すように、銅などの高熱伝導性の金属板3aの両面に、半導体素子に熱膨張係数が近い銅―タングステン合金などからなる金属板3bを接合して、高熱伝導性と熱膨張係数の低下とを併せて達成した金属回路板3が報告されている(特許文献2参照)。
また、図5に示すように、セラミック基板5の一方側に金属回路板3を接合し、半導体素子1搭載面とし、セラミック基板5の他方側に裏金属板9を接合しヒートシンクベース11と密着する構造のセラミック回路基板7が提案されている(特許文献3参照)。
特開昭63−73651号公報 特開平2−146748号公報 特開平15−17627号公報
しかしながら、銅などの高熱伝導性の金属板の両面に、半導体素子に熱膨張係数が近い銅―タングステン合金などからなる金属板を接合して、高熱伝導性と熱膨張係数の低下とを併せて達成したとしても、ヒートショックやヒートサイクルなどの熱衝撃、熱履歴によって生じる損傷に対して十分な耐久性があるとはいえず新しい技術の提案が待たれていた。
従って、本発明は、金属回路を有するセラミックス基板の熱衝撃や熱履歴に対する耐久性、すなわち耐ヒートショック性と耐ヒートサイクル性を向上できるセラミック回路基板および電気装置を提供することを目的とする。
本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板の両主面に金属板を貼付形成してなるセラミック回路基板において、前記セラミック基板の側端部が、前記金属板の側端部よりも内側に形成されていることを特徴とする。
また、本発明のセラミック回路基板は、前記セラミック基板の側端部が、前記金属板の側端部よりも3mm以上、内側に形成されていることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、本発明のセラミック回路基板は、金属回路板の厚さが、0.1mm以上であって、且つセラミック基板の厚さの5倍以下であることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、一方の金属板の厚さが、0.1mm以上であって、且つ他方の金属板の0.3〜3倍であることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、セラミック回路基板の側周面に、樹脂を含有する絶縁層が形成されていることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、前記金属板が、金属回路板、金属放熱板のうち、少なくともいずれかであることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、金属放熱板が銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の郡から選ばれる1種からなることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、金属回路板が銅、アルミニウム、タングステン、モリブテンおよびそれらの合金の少なくとも1種からなることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板が、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニアから選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板を直接接合法、活性金属接合法、活性金属ロウ付け法およびアルミニウム系ロウ材接合法のいずれかによって金属回路板に接合されていることが望ましい。
また、本発明の電気装置は、以上説明したセラミック回路基板の少なくとも一方の主面に電気素子を搭載することを特徴とする。
本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板の両面に金属板を形成することで、放熱性を向上させるとともに、セラミック基板に印加される応力をセラミック基板の両面で均衡させることができ、高寿命のセラミック回路基板となる。また、あわせて、セラミック基板を金属板の内側に形成することで、セラミック基板と金属板との接触面積を減らし、セラミック基板と金属板との接合時に、セラミック基板と金属板との熱膨張差に起因する応力によりセラミック基板に発生する割れや、電気素子を金属板に実装する際に発生する反りなどが格段に低減されて製造歩留まりが向上するとともに、セラミック基板と金属板との熱膨張差により、使用時に発生する熱応力も低減できるため、従来よりも、格段に信頼性の高いセラミック回路基板となる。
また、セラミック基板と金属板との寸法の差を3mm以上にすることで、さらに、セラミック基板と金属板と間に発生する応力が小さくなるため、さらに、製造歩留まり、セラミック回路基板の信頼性を向上させることができる。
また、金属板の厚さを0.1mm以上とすることで、セラミック回路基板の放熱性を十分に高くでき、また、金属回路板の厚さをセラミック基板の厚さの5倍以下とすることにより、セラミック基板と金属板との熱膨張差による過大な応力の発生を防止できる。
また、セラミック基板の厚さを0.1mm以上とすることにより、セラミック基板の強度を十分確保することができ、セラミック基板と金属板との熱膨張差に起因する熱応力が発生してもセラミック基板にクラックや割れを生じることなく金属板の熱膨張を十分に拘束することができる。
また、一方の金属板の厚さを他方のセラミック基板の厚さの0.3〜3倍とすることにより、セラミック基板の両面に配置された金属板に発生する熱応力のバランスを均一なものとすることができ、セラミック回路基板の反りを抑制できるとともに、セラミック基板へのクラックの発生を抑制できる。
また、セラミック回路基板の側周面に樹脂を含有する絶縁体を形成することで、熱サイクルが発生するセラミック回路基板の使用時において、セラミック基板と金属板との間に発生する応力を絶縁体に負担させ、緩和することができるため、さらに高い信頼性のセラミック回路基板となる。また、セラミック基板を挟持して形成された金属板同士を絶縁することもできるため、仮に、金属板に大電流を印加した場合でも金属板同士の絶縁性を維持することができる。
また、これらの金属板に、電気回路を形成する金属回路板、あるいは熱を放散する金属放熱板としての機能を付与することで、小型で、高い熱放熱性を有するセラミック回路基板となる。
また、金属放熱板として、低抵抗、高熱伝導性の銅、銅合金アルミニウム、アルミニウム合金の郡から選ばれる金属または合金の少なくとも1種からなる金属を用いることで、金属回路板の発熱を効果的に抑制できるとともに、安価で高い熱放散性を実現することができる。
また、金属回路板を、低抵抗、高熱伝導性の銅、アルミニウム、タングステン、モリブテンおよびそれらの合金の少なくとも1種からなる金属とすることで、金属回路板の発熱を抑制できるとともに、高い熱放散性を実現できる。
また、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニアから選ばれる少なくとも1種を主成分とする高強度あるいは低熱膨張のセラミックスを用いることで、金属回路板を十分に拘束することができるとともに、セラミック基板の破壊を防止することができる。
また、金属回路板とセラミック基板とを、直接接合法、活性金属接合法、活性金属ロウ付け法及びアルミニウム系ロウ材接合法のいずれかから選ばれる比較的高温での接合方法により接合することで、半導体素子の発熱により高温になったとしても、接合部が熱により軟化することがなく、金属回路板とセラミック基板との接合強度は十分に維持されるため、半導体素子の発熱と冷却に伴う温度サイクルに対しても高い接合信頼性を実現できる。また、接合層を極力薄くすることができるため、界面での熱抵抗を低く抑えることが可能となり、放熱性を向上させることができる。
そして、以上説明したセラミック回路基板に電気素子を搭載した本発明の電気装置は、高信頼性で、反りが少なく、しかも高放熱性の優れた電気装置となる。
図1に示すように、例えば、本発明のセラミック回路基板11においては、セラミック基板21の両主面に金属板23が接合され、セラミック基板21の側端部25が金属板23の側端部27よりも内側に形成されていることが重要である。
従来、セラミック基板21の側端部25は、金属板23の側端部27よりも外側に形成されていたのであるが、本発明の如く、セラミック基板21の側端部25を金属板23の側端部27よりも内側に形成することで、セラミック基板21と金属板23との接触面積が小さくなるために、セラミック基板21と金属板23との間に発生する応力を小さくすることができるのである。
また、従来、セラミック基板21の主面と金属板23の側端部27との境界部に集中していた応力が、従来とは、逆に、金属板23の主面とセラミック基板21の側端部27との境界部に集中することになる。そのため、比較的脆いセラミック基板21にかわり、金属板23が応力を負担することになる。
そして、上記の応力を小さくする効果と応力が集中する場所を変化させる効果とが相まって、従来よりも格段に高い信頼性を有するセラミック回路基板11となるのである。
そして、本発明のセラミック回路基板11を構成する金属板23のうち、例えば、セラミック基板21の一方の主面Aに接合された金属板23aは、金属板23aに導電性接着剤を介して搭載される電気素子31に電気を供給する金属回路板23aとして機能している。また、例えば、セラミック基板21の他方の主面Bに接合された金属板23bは、金属板23aに搭載される電気素子31から発生した熱を放散するための金属放熱板23bとして機能している。
そして、セラミック回路基板11と、金属板23aに導電性接着剤33を介して搭載される電気素子31とで、本発明の電気装置を形成している。
以上説明したように、本発明のセラミック回路基板11、電気装置では、セラミック基板21の側端部25が金属板23の側端部27よりも内側に形成されていることが重要であり、セラミック基板21の側端部25を金属板23の側端部27よりも内側に形成することで、従来、セラミック基板21と金属板との熱膨張差により、セラミック基板21に集中していた熱応力を格段に小さくすることができるようになり、セラミック回路基板の製造時、電気装置の使用時におけるセラミック基板21の割れの発生が、格段に少なくなり、高い歩留まりと高信頼性とを同時に満足することができるのである。
また、仮に、セラミック基板21を挟持して形成された金属板23に高電圧、高電流を流した場合でも、図2(a)〜(c)に示すように、セラミック回路基板11の側周に絶縁性の樹脂を含有する絶縁体35を形成することで、一方の金属板23aと他方の金属板23bとの絶縁性を維持できる。また、セラミック基板21、金属板23との間に発生する熱応力を絶縁体35に負担させることで、特に、セラミック基板21にかかる応力を低減することができ、さらにセラミック回路基板11ならびに電気装置の信頼性を向上させることができる。
この絶縁体35の形状は、例えば、図2(a)に示すように、セラミック基板11の側周の全面を覆うような形状が最も望ましい。また、図2(b)に示すように、少なくとも、セラミック基板21を挟んで形成された一方の金属板23aと他方の金属板23bとを遮断するものであればよい。また、図2(c)に示すように、絶縁体35が、半球状に盛り上がった形状であってもよいのは言うまでもない。
なお、絶縁体35として用いる樹脂は、絶縁性を有するものであれば、特に限定はしないがエポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、イミド系樹脂などが好適に用いることができる。また、フィラーとして無機粉末を含有させてもよい。
そして、このような形態のセラミック回路基板11においては、セラミック基板21と金属板23との間に発生する応力を小さくするために、セラミック基板21の側端部25と金属板23の側端部27との差を3mm以上とすることが望ましく、さらに、5mm以上とすることが望ましい。
また、放熱性、電気抵抗の観点からは、金属板23の厚さを0.1mm以上、特に、0.2mm以上、さらに、0.5mm以上とすることが望ましく、熱応力、反りの低減という観点からは、金属板23の厚さをセラミック基板21の厚さの5倍以下、特に、3倍以下、さらに2倍以下とすることが望ましい。すなわち、セラミック基板21の厚みが0.5mmの場合には、金属板23の厚みを0.1mm〜2.5mmの範囲にすることが望ましく、この金属板23の厚みを0.1mm以上とすることで、セラミック回路基板11の放熱性を高くすることができるとともに、金属板23の電気的抵抗を下げることができる為、電流を流した際の金属板23の発熱も抑制することができる。また、金属板23の厚みをセラミック基板21の5倍以下とすることで、金属板23とセラミック基板21との熱膨張係数の差によるセラミック回路基板11の反りを抑制できるとともに、セラミック基板21の割れを抑制できる。
また、本発明のセラミック回路基板11ならびに電気装置においては、セラミック基板21の厚みは、0.1mm以上、特に0.5mm以上、さらに1.5mm以上とすることが望ましい。このセラミック基板21の厚さを0.1mm以上、特に0.5mm以上、さらに1.5mm以上とすることで、セラミック基板21に十分な強度と剛性を付与できるため、金属板23の熱サイクルに伴う膨張と収縮を十分に拘束することが可能となり、セラミック基板21の割れを防止することができる。また、セラミック基板21の両面に配置された金属板23に発生する熱応力のバランスを考慮して、一方の金属板23aの厚みが、他方の金属板bの0.3〜3倍であることが望ましく、更に、0.5〜1.5倍の範囲が望ましい。
また、本発明のセラミック回路基板11ならびに電気装置においては、金属放熱板20は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の郡から選ばれる1種であることが望ましい。
金属放熱板23を、低抵抗、高熱伝導性の銅、アルミニウム、アルミニウム合金の郡から選ばれる1種からなる金属とすることで、金属回路板23の発熱を抑制できるとともに、高い熱放散性を実現できる。
また、このようなセラミック回路基板11において、金属回路板23は、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン及びそれらの合金の少なくとも1種からなることが望ましい。
金属放熱板23を、低抵抗、高熱伝導性の銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン及びそれらの合金から選ばれる1種からなる金属とすることで、金属回路板23の発熱を抑制できるとともに、高い熱放散性を実現できる。特に熱伝導性、原料コスト、および導電性の点から、銅、アルミニウムを主成分とすることが望ましい。
また、セラミック回路基板11において、セラミック基板21が、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニアから選ばれる1種を主成分とすることが望ましい。
特に限定されるものではないが、高強度で、低熱膨張係数を有する窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニアのいずれかを主成分とするものが望ましく、特に、高強度で、且つ熱伝導率が比較的高い窒化珪素焼結体で形成したセラミック基板21を用いることが望ましい。
また、さらに、3点曲げ強度が700MPa以上で、破壊靭性が4.5MPa・m0.5以上の窒化珪素焼結体を用いることが信頼性を向上させる観点から望ましい。
このようなセラミック回路基板11において、熱伝導をよくするためには、セラミック基板21と金属板23が直接接合法、活性金属接合法、活性金属ロウ付け法及びアルミニウム系ロウ材接合法のいずれかによって接合されていることが望ましい。
直接接合法を用いる場合で、金属板23が銅製である場合は、酸素を含むCu−Oとの共晶化合物によりセラミック基板21に接合される(銅直接接合法:DBC法)。さらに、金属板23がアルミニウム回路板である場合は、珪素を含むAl−Si共晶化合物によりセラミック基板21に接合される(アルミニウム直接接合法:DBA法)。
また、活性金属法は、Ti、Zr、Hfなどの活性金属を含有するロウ材を介して金属板23をセラミック基板21に接合する方法であり、Alロウ材接合法は、Alを含有するロウ材を介して金属板23をセラミック基板21に接合する方法である。
また、以上説明した接合方法以外にも、本発明に係るセラミック回路基板11および金属回路板23、金属放熱板23の接合方法としては、高分子を主成分とした接着剤、グリースのみならず、半田、ロウ材等を使用してもよい。また、金属板23とは、以上説明した金属回路板23、金属放熱板23のみを示すものではなく、ヒートシンクや実装ボードなどが接合または実装されるものであってもよいことは言うまでもない。
表1に示す材質の異なる正方形の平板状セラミック基板21の外形寸法を表1に示す範囲で変化させた。また、同じように材質の異なる35mm角の金属板23の厚みを表1に示す範囲で変化させた。
この際に、外形寸法が異なるセラミック基板21と金属板23とを用いて接合を行うため、高い寸法精度を持って接合を行う必要がある。以下に、接合方法について説明する。
まず、セラミック基板21の一方側の面に、接合する金属板23の形状に応じたスクリーンを用いて、活性ロウを塗布する。次に、セラミック基板21の活性ロウを塗布した面に金属板23を当接させる。次に、セラミック基板21の他方側の面に接合する金属板23に必要に応じた形状のスクリーンを用いてロウ材を塗布する。
次に、ロウ材を塗布した金属板23のロウ材を塗布した面をセラミック基板21の当接させ、セラミック基板21を金属板23で挟持する。なお、このときに位置合わせを正確にするために、金属板23とセラミック基板21の側端面をカーボン治具にて挟み、金属板23とセラミック基板21とを固定した。さらに、この積層体の上にタングステンの板をのせ、この積層体を真空中、800℃、10分の条件で接合して、本発明のセラミック回路板11を作製した。
次に、金属板23の一方側の面にSn−Pb共晶半田ペーストを塗布し、半導体素子31を当接させ、300℃、30分の条件でリフローし、半導体素子31をセラミック回路板11の金属板23に接合し、本発明の電気装置を作製した。
次に、セラミック回路基板11の側周面に、溶融シリカを添加した一液性無溶剤のエポキシ系樹脂を用いて封止を行った。この封止方法としては、半導体素子31を搭載したセラミック回路基板11を40℃に加熱しながら、このセラミック回路基板11の側周面にディスペンサーを用いてエポキシ系樹脂を塗布した。次いで、110℃で1時間加熱し、さらに160℃で1時間加熱して、樹脂を硬化させ、セラミック回路基板11の側周面に絶縁体35を形成した。
以上のような工程で作製した電気装置の半導体素子31に電流制御用配線を接続させ、電流用配線を半導体素子31と金属板23に接続した。
なお、比較例として、セラミック基板が金属板よりも大きい従来のセラミック回路基板および電気装置も、セラミック基板と金属板との大きさの関係が異なる以外は、上記した製造方法に基づいて作製した。
これらの作製工程のうち、セラミック基板21と金属板23の接合後にセラミック基板21の割れの有無、半導体素子31の搭載後にセラミック基板21の割れの有無を確認し、それぞれの工程での不良率を表1に示した。
また、半導体素子31の搭載後に、セラミック回路基板11の反りと熱抵抗を測定し、表1に示した。
なお、セラミック回路基板11の反りは、セラミック回路基板11の半導体素子31を搭載しない側の金属板23の二つの対角を結ぶ線上に表面粗さ計を用いてRmax値を測定し、その平均値を反りの値とした。表1で、反り測定値が0より小さいものは、セラミック回路基板11の半導体素子31を搭載してない側のセラミック回路基板11の中央部がへこんでいることを示し、反り測定値が0より大きいものは、セラミック回路基板11の半導体素子31を搭載してないセラミック回路基板11の中央部が盛り上がっていることを示している。
なお、熱抵抗の測定は、半導体素子31に電流を流し、発熱させ、半導体素子31の温度に敏感なパラメータの温度依存データから、動作時の半導体素子31の温度を算出して熱抵抗を計算するTSP法(Temperature sensitive paraneter method)を用いて行った。その結果を表1に示した。
Figure 2006041231
表1の結果から分かるように、本発明の範囲外であるセラミック基板21が金属板23以上の大きさである試料No.5、6、7、8では、セラミック回路基板11は、熱応力が大きいため反りが非常に大きくなり、セラミック回路基板11組み立て時の不良率、半導体素子31搭載時の不良率が非常に高くなった。
なお、試料No.5、6、7、8では良品が得られず、熱抵抗は測定できなかった。
これに対して、セラミック基板21の両面に金属板23を設け、セラミック回路基板11の側面に半導体素子31の搭載を可能にするとともに、セラミック回路基板11の熱膨張及び熱収縮を両面より拘束する構造とし、さらに、セラミック基板21の側端面25を金属板23の側端面27よりも内側に形成した本発明のセラミック回路基板11(試料No.1〜4、9〜29)は、熱応力による反り、及び熱抵抗が共に小さく、反りが50μm以下で且つ熱抵抗が0.5℃/W以下という優れた特性を有している。このため、セラミック回路基板11組み立て時および半導体素子31搭載時の不良品が殆ど発生せず、放熱性にも優れていることがわかる。
また、セラミック基板21の厚みを0.5mmとし、半導体素子31搭載側の金属板23aと反対側の金属板23bの厚みを同じにして、0.08〜3mmの範囲で変化させた試料No.9〜12では、金属板23の厚みが0.1mm以上で組み立て時、半導体素子31搭載時の不良率が0%ととなり、高い歩留まりを達成できた。また、反りも40μm以下となった。
また、セラミック基板21の厚みを1mmとし、半導体素子31搭載側の金属板23aと反対側の金属板23bの厚みを変化させた試料No.13〜16では、片側の金属板の厚みと他方の金属板の厚みの比が0.3〜3倍の範囲を超える試料No.14、16では若干の不良が発生したのに対して、片側の金属板の厚みと他方の金属板の厚みの比が0.3〜3倍の範囲内の試料No.13、15では、組み立て時、半導体素子31搭載時の不良率が0%になり、高い歩留まりを達成できた。
また、半導体素子31搭載側の金属板23aと反対側の金属板23bの厚みを0.5mmとし、セラミック基板21の厚みを0.05〜3mmの範囲で変化させた試料No.17〜21においては、セラミック基板21の厚みが1mm未満の試料No.17〜19は、不良は発生していないものの、他の試料に比べ、熱抵抗が0.45℃/Wと若干高くなっている。また、セラミック基板21と金属板23との厚みの比が5超える試料No.21では、熱応力が大きくなるために、若干ではあるが組み立て時、半導体素子31搭載時に不良が発生している。
また、セラミック回路基板11の側周面に樹脂封止を行ってない試料No.22においては、絶縁体35で樹脂封止したセラミック回路基板11と比べ、熱応力が大きくなるために、若干ではあるが組み立て時、半導体素子31搭載時に不良が発生している。
なお、以上説明した資料No.1〜22は、Si製のセラミック基板21とCu製の金属板23を組み合わせた例である。
セラミック基板21として、Si、AlN、Al、ZrOを用いた試料No.27〜29、金属板23として、Cu、Al、W、Moを用いた試料No.23〜26においても、低い不良率が達成された。
また、両面の金属板23を異なる材質とした試料No.26では、同じ材質を用いた場合に比べ、若干、不良率が増加する傾向にあるが、それぞれの厚さを適宜、調整することで、不良率は減少させられるものと推測される。
本発明のセラミック回路基板ならびに電気回路基板の断面図である。 本発明のセラミック回路基板ならびに電気回路基板の他の形態の断面図である。 従来のセラミック回路基板ならびに電気回路基板の断面図である。 従来のセラミック回路基板ならびに電気回路基板の断面図である。 従来のセラミック回路基板ならびに電気回路基板の断面図である。
符号の説明
11・・・セラミック回路基板
21・・・セラミック基板
23・・・金属板、金属回路板、金属放熱板
25・・・セラミック基板の側端部
27・・・金属板の側端部
31・・・電気素子
35・・・絶縁体

Claims (11)

  1. セラミック基板の両主面に金属板を貼付形成してなるセラミック回路基板において、前記セラミック基板の側端部が、前記金属板の側端部よりも内側に形成されていることを特徴とするセラミック回路基板。
  2. 前記セラミック基板の側端部が、前記金属板の側端部よりも3mm以上、内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック回路基板。
  3. 前記金属板の厚さが、0.1mm以上であって、且つ前記セラミック基板の厚さの5倍以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミック回路基板。
  4. 一方の金属板の厚さが、0.1mm以上であって、且つ他方の金属板の0.3〜3倍であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載のセラミック回路基板。
  5. セラミック回路基板の側周面に、樹脂を含有する絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載のセラミック回路基板。
  6. 前記金属板が、金属回路板、金属放熱板のうち、少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載のセラミック回路基板。
  7. 前記金属放熱板が、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金の群から選ばれる金属または合金の少なくとも1種からなる事を特徴とする請求項6に記載のセラミック回路基板。
  8. 前記金属回路板が、銅、アルミニウム、タングステン、モリブテンおよびそれらの合金の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項6又は7に記載のセラミック回路基板。
  9. セラミック基板が、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニアから選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれかに記載のセラミック回路基板。
  10. セラミック基板と、金属板とが直接接合法、活性金属接合法、活性金属ロウ付け法及びアルミニウム系ロウ材接合法のいずれかによって接合されていることを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれかに記載のセラミック回路基板。
  11. 請求項1乃至10のうちいずれかに記載のセラミック回路基板の少なくとも一方の主面に、電気素子を搭載してなることを特徴とする電気装置。

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