JP2006038818A - 双方向電流検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 短絡事故の発生時に確実に選択遮断動作を行わせることによって電気推進システムの全停電の発生を防止することができるようにし、また、装置全体の小型化及び高信頼性化を図ること。
【解決手段】 各々にリードスイッチ106,108を組み合わせると共に一方にコイル109を巻きつけた2つの鉄芯105,107と、コイル109に発生する磁束ΦBを励磁電流で制御する励磁制御回路103とを備え、励磁制御回路103の設定器114にて、正方向及び逆方向の過電流設定値を個別に設定可能とする。励磁制御回路103にて、励磁電流を出力するトランジスタ115と抵抗器116とをエミッタホロワ回路を構成する状態に接続して、電源の+側導電線110及び−側導電線111間の電圧が変動した場合、又は温度変化でコイル109の巻線抵抗値が変化した場合にも、常に励磁電流を一定量に制御してコイル109で発生する磁束ΦBを安定させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超高速度動作特性を有する超限流ヒューズへ流れる正方向及び逆方向の各方向の過電流検出値を設定でき、船舶用電気推進システム等に用いられる双方向電流検出装置に関し、特に、当該双方向電流検出装置の検出信号により超限流ヒューズを作動させて短絡保護及び選択遮断動作を行わせる双方向電流検出装置に関する。
船舶用電気推進システムは、例えば蓄電池を一次電源として当該蓄電池を充電する発電機からなる電源装置と、推進電動機及び運航に必要な補機電動機等の機器類から構成される電気推進装置とを備えて成り、電気推進船舶に適用されている。
このような船舶用電気推進システムにおいて短絡事故が発生した場合、従来技術では、電気回路網に配置した気中遮断器(ACB)又はヒューズ等の保護装置によって短絡保護及び後述で詳細に説明する選択遮断動作(=保護協調動作)が行われる。
この種の短絡保護及び選択遮断動作を行うための従来技術として、例えば特許文献1〜5に記載のものがある。
特許文献1には、リードスイッチ式過電流検出部と爆発式超限流ヒューズとを組合せた電流遮断装置が記載されている。特許文献2には、リードスイッチ式過電流検出装置の構成及び、この検出装置を爆発式超限流ヒューズと組合せる内容が記載されている。特許文献3には、リードスイッチ式過電流検出回路が記載されている。
特許文献4には、2次コイルへの印加パルス電流の増減により動作点・復旧点を調整するようにしたリードリレー式過電流検出器が記載されている。特許文献5には、車両用給電ラインにおける障害地点評定のために、シャント抵抗式電流検出部の出力に対して、それぞれ比較回路よりなる電流量判別回路及び電流向き判別回路を設ける構成が記載されている。
しかし、特許文献1〜5の従来技術は、正方向及び逆方向の各過電流検出レベルを個別に設定できる構成ではないため、短絡事故が発生した際に電路の選択遮断動作を行うことが極めて困難である。
その正方向及び逆方向の各過電流検出レベルを個別に設定できる構成としては、特許文献6に記載のものがある。
特許文献6には、電流検出部の出力に対して2つの比較器を設け、正負両方向の過電流を検出するようにした過電流検出回路が記載されている。このようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置は、シャント抵抗+絶縁変換器又はホール素子を用いたホールCT(変流器)等により検出した直流リニア出力信号をオペアンプ等で信号処理して過電流検出する方式であり、一般用途における過電流検出装置の大半はこの方式が採用されている。このリニア出力式電流検出方式によれば、正方向及び逆方向の過電流検出レベルを容易に個別設定することができる。
また、短絡事故が発生した際に電路の選択遮断動作を行う構成としては、例えば、本発明と同一の出願人により特願2004−138762号として先に提案されたものがある。この特願2004−138762号による構成は、船舶用電気推進システムの直流給電回路網の保護システムにおける特有な課題、すなわち、給電回路網の電路長が短く、回路(電路)インピーダンスが微小であることから、短絡事故の発生時に急峻な電流上昇率を伴う大きな短絡電流が流れるとともに、低インピーダンス電路であるため、保護装置相互間で協調させて個々の保護装置を選択的に遮断動作させることが困難であるという課題を考慮して、直流給電回路網の保護システムにおいて、回路網の要所に配置された超限流遮断器よりなる遮断装置の過電流設定値を正方向及び逆方向毎に設定することによって、確実で速やかな選択遮断動作を行うことができるようにしたものである。この保護システムにおける選択遮断動作を、図7に示す直流給電回路網の電路系統図を参照して説明する。
直流電源をなす第1及び第2(1号及び2号)蓄電池1,2(B1,B2)を備える回路(主回路)に、第1及び第2(1号系及び2号系)動力3,4(MA1,MA2)、第1及び第2(1号及び2号)発電機5,6(G1,G2)、並びに電動機7(M)が接続されている。例えば、直流給電回路網が船舶用のものであれば、電動機7は推進電動機になる。
また、この回路網において、第1蓄電池1、第1動力3及び第1発電機5により1号系の回路網を構成し、第2蓄電池2、第2動力4及び第2発電機6により2号系の回路網を構成している。更に、この回路網では、第1及び第2接続点a1,a2により第1動力3が接続されており、第3及び第4接続点a3,a4により第2動力4が接続されている。
第5及び第6接続点a5,a6により第1発電機5が接続されており、第7及び第8接続点a7,a8により第2発電機6が接続されており、第9及び第10接続点a9,a10により電動機7が接続されている。これにより直流給電回路網が構成されている。
また、これらの各構成機器要素1〜7の電力規模の関係は一般的には次のような関係になっている。
(B1又はB2)>M>(G1又はG2)>(MA1又はMA2)
これによって、各構成機器要素1〜7の電流規模の関係は次のような関係になっている。
(B1又はB2)>M>(G1又はG2)>(MA1又はMA2)
そして、この回路網では、第1及び第2動力3,4並びに第1及び第2発電機5,6それぞれの前後に、第1〜第8遮断器(気中遮断器)11〜18及び第1〜第8超限流遮断器31〜38が設置されている。また、前記第1及び第2蓄電池1,2を備える回路上、第1接続点a1と第5接続点a5との間に、第9遮断器19及び第9超限流遮断器39を備え、第2接続点a2と第6接続点a6との間に、第10遮断器20及び第10超限流遮断器40を備え、第3接続点a3と第7接続点a7との間に、第11遮断器21及び第11超限流遮断器41を備え、第4接続点a4と第8接続点a8との間に、第12遮断器22及び第12超限流遮断器42を備える。
更に、第5接続点a5と第9接続点a9との間に、第13超限流遮断器43を備え、第6接続点a6と第10接続点a10との間に、第14超限流遮断器44を備え、第7接続点a7と第9接続点a9との間に、第15超限流遮断器45を備え、第8接続点a8と第10接続点a10との間に、第16超限流遮断器46を備えている。
ここで、第1〜第8遮断器11〜18は、各回路の定格電流に応じて選定されている。また、第1〜第16超限流遮断器31〜46はそれぞれ、当該第1〜第16超限流遮断器31〜46を通る電流を検出する変流器(電流検出器)31a〜46aと、変流器31a〜46aの電流検出結果に基づいて動作する超限流ヒューズ31c〜46cとを備えている。
具体的には、超限流ヒューズ31c〜46cは、変流器31a〜46aに設定されている過電流設定値(過電流保護設定値)に達したときに動作し、この動作が第1〜第16超限流遮断器31〜46の遮断動作(選択遮断動作)となる。
このように回路網に第1〜第8遮断器11〜18及び第1〜第16超限流遮断器31〜46を配置することで、回路網の任意の点で短絡事故があった場合に各回路及び構成機器要素1〜7の保護を行っている。なお、遮断器11〜18や超限流遮断器31〜46を備える一方で、個々の構成機器要素1〜7は、個別に保護装置を備えており、その保護装置によって独自に保護されている。
次に、短絡事故が発生した時の第1〜第16超限流遮断器31〜46の遮断動作を、図8〜図12を参照して説明する。
まず、図8は、正常運転状態での電流の流れ方向(正方向の流れ方向)を示す。この図8において、実線として示す電流の矢印の方向(正方向の流れ方向)は正常運転状態での電流の流れ方向となる。また、点線として示す電流の矢印の方向(逆方向の流れ方向)は充電や回生時の電流の流れ方向となる。
ここで、点1BPと点1BNとの間、点CPと点CNとの間、点1APと点1ANとの間又は点1GPと点1GNとの間で短絡事故が発生した場合を説明する。
ここで、図9に示すように、短絡点1BPと短絡点1BNとの間で短絡事故が発生した場合、各々の回路網からは当該回路網の回路定数によって決まる短絡電流がそれぞれ流出し、短絡点1BP〜1BN間に短絡電流(合計電流)IΣが流れる。
この時、短絡点1BP〜1BNの近傍に配置されている第9及び第10超限流遮断器39,40には正方向短絡電流I1aΣ(正I1aΣ又は+I1aΣ)が流れ、第13及び第14超限流遮断器43,44には逆方向短絡電流I1cΣ(逆I1cΣ又は−I1cΣ)が流れる。また、第1及び第2超限流遮断器31,32に逆方向短絡電流Ima1(逆Ima1又は−Ima1)が流れ、第3及び第4超限流遮断器33,34に逆方向短絡電流Ima2(逆Ima2又は−Ima2)が流れる。
これら短絡電流の大きさと電流上昇は回路インピーダンスに支配される。例えば、短絡点1BP,1BNに流れる短絡電流IΣは、各回路から流入する短絡電流の総和であるが、その一方で、短絡点1BP,1BNが第1蓄電池1に近いためインピーダンスが小さくなることから、短絡電流IΣは、高電流突進率短絡電流、過大短絡電流となる。
このように各短絡電流が変化するときに、第9及び第10超限流遮断器39,40に流れる正方向短絡電流I1aΣ(正I1aΣ又は+I1aΣ)は、短絡発生から所定時間後にその第9及び第10超限流遮断器39,40の正方向過電流設定値になり(動作点に達し)、この時に第9及び第10超限流遮断器39,40が遮断動作を開始する。
一方、第13及び第14超限流遮断器43,44に流れる逆方向短絡電流I1cΣ(逆I1cΣ又は−I1cΣ)は、短絡発生から所定時間後にその第13及び第14超限流遮断器43,44の逆方向過電流設定値になり(動作点に達し)、この時に第13及び第14超限流遮断器43,44が遮断動作を開始する。
これら第9及び第10超限流遮断器39,40並びに第13及び第14超限流遮断器43,44の遮断動作により、短絡点1BP,1BNが切り離される。
短絡点1BP〜1BNの近傍に配置されている超限流遮断器39,40,43,44は、これら以外の超限流遮断器31〜38,41,42,45,46よりも先に遮断動作を開始するので、他の超限流遮断器31〜38,41,42,45,46が遮断動作する前に短絡点1BP,1BNが切り離される。従って、短絡点1BP〜1BN間で短絡事故が発生しても、短絡点1BP〜1BN箇所以外の超限流遮断器31〜38,41,42,45,46は遮断動作(保護動作)しないようになっている。
次に、図10に示すように、短絡点CPと短絡点CNとの間で短絡事故が発生すると、各々の回路網からは当該回路網の回路定数によって決まる短絡電流がそれぞれ流出し、短絡点CPと短絡点CNとの間に短絡電流(合計電流)IΣが流れる。
このとき、短絡点CP,CNの近傍に配置されている第13〜第16超限流遮断器43〜46には、正方向短絡電流I1cΣ,I2cΣ(正I1cΣ又は+I1cΣ,正I2cΣ又は+I2cΣ)が流れる。これら短絡電流が変化するとき、第13〜第16超限流遮断器43〜46に流れる正方向短絡電流I1cΣ,I2cΣ(正I1cΣ又は+I1cΣ,正I2cΣ又は+I2cΣ)は共に、短絡発生から所定時間後にその第13〜第16超限流遮断器43〜46の正方向過電流設定値に達し(動作点に達し)、この時に第13〜第16超限流遮断器43〜46が遮断動作を開始する。
一方、第9〜第12超限流遮断器39〜42の動作点、即ち正方向短絡電流I1aΣ又はI1bΣ(正I1aΣ若しくは+I1aΣ又は正I1bΣ若しくは+I1bΣ),I2aΣ又はI2bΣ(正I2aΣ若しくは+I2aΣ又は正I2bΣ若しくは+I2bΣ)が、当該第9〜第12超限流遮断器39〜42の正方向過電流設定値に達するまでの時間は、短絡発生から前記所定時間よりも後の時間となる。
このように、短絡点CP〜CNの近傍に配置されている超限流遮断器43〜46が、これら以外の超限流遮断器31〜42よりも先に遮断動作を開始するので、他の超限流遮断器31〜42が遮断動作する前に短絡点CP〜CNが切り離される。従って、短絡点CP〜CN間で短絡事故が発生しても、短絡点CP〜CN箇所以外の超限流遮断器31〜42は遮断動作(保護動作)しないようになっている。
次に、図11に示すように、短絡点1APと短絡点1ANとの間で短絡事故が発生すると、各々の回路網からは当該回路網の回路定数によって決まる短絡電流がそれぞれ流出し、短絡点1AP〜1AN間に短絡電流(合計電流)IΣが流れる。
このとき、短絡点1AP,1ANの近傍に配置されている第1及び第2超限流遮断器31,32には、短絡電流IΣが流れる。ここで、短絡点1AP,1ANが第1蓄電池1に近いためインピーダンスが小さくなることから、短絡電流IΣは、高電流突進率短絡電流、過大短絡電流となる。
この短絡電流が変化するとき、第1及び第2超限流遮断器31,32に短絡電流IΣが流れ、その短絡電流IΣは、短絡発生から所定時間後にその第1及び第2超限流遮断器31,32の正方向過電流設定値に達し(動作点に達し)、この時に第1及び第2超限流遮断器31,32が遮断動作を開始する。
この第1及び第2超限流遮断器31,32の遮断動作は、それら以外の超限流遮断器33〜46の遮断動作よりも先に開始されるので、他の超限流遮断器33〜46が遮断動作する前に短絡点1AP,1ANが切り離される。これによって短絡点1AP〜1AN間で短絡事故が発生しても、他の超限流遮断器33〜46が遮断動作(保護動作)しないので、それら超限流遮断器に保護されている他の健全回路への給電を継続させることができ、システムの安全を確保することができる。
次に、図12に示すように、短絡点1GPと短絡点1GNとの間で短絡事故が発生すると、各々の回路網からは当該回路網の回路定数によって決まる短絡電流がそれぞれ流出し、短絡点1GP〜1GN間に短絡電流(合計電流)IΣが流れる。
このとき、短絡点1GP,1GNの近傍に配置されている第5及び第6超限流遮断器35,36には、短絡電流IΣが流れる。この短絡電流IΣは、短絡発生から所定時間後にその第5及び第6超限流遮断器35,36の逆方向過電流設定値に達し(動作点に達し)、この時に第5及び第6超限流遮断器35,36が遮断動作を開始する。
このように、短絡点1GP〜1GNの近傍に配置されている超限流遮断器35,36が、これら以外の限流遮断器31〜34,37〜46よりも先に遮断動作を開始するので、他の限流遮断器31〜34,37〜46が遮断動作する前に短絡点1GP〜1GNが切り離される。従って、短絡点1GP〜1GN間で短絡事故が発生しても、短絡点1GP〜1GN箇所以外の限流遮断器31〜34,37〜46は遮断動作(保護動作)しないようになっている。
つまり、特願2004−138762号により提案された構成においては、回路網の要所に超限流遮断器31〜46を配置し、その超限流遮断器31〜46(具体的には変流器31a〜46a)の過電流設定値を正方向及び逆方向の各方向について個別に設定することによって、回路網で短絡事故が発生した際の正方向又は逆方向の短絡電流を的確に検出して、速やかに選択保護動作を行うようになっている。即ち必要最小限の超限流遮断器だけが遮断動作して、短絡事故発生点を速やかに切り離すことで、他の健全回路への給電を継続させ、システムの安全を確保することを可能としている。
実公昭48−1317号公報 特開昭63−310322号公報 特開昭51−136153号公報 特開昭57−83115号公報 特開平10−262330号公報 特開平3−245064号公報
上記の特願2004−138762号で提案されているように、船舶用電気推進システム等の直流給電回路網の保護システムにおいて、回路網の要所に配置される遮断装置として超限流遮断器を用いることに加えて、遮断装置の過電流設定値を正方向及び逆方向毎に設定することにより、短絡事故の発生時に確実で速やかな選択遮断動作を行わせることができるようになり、また、特許文献6に記載されているようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置では、正方向及び逆方向の各過電流検出レベルを容易に個別設定することができる。
しかしながら、従来の特許文献6に記載されているリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置においては、回路構成が複雑で大きな制御電源を必要とするので、装置全体が大きくなるとともに信頼性が低下するという問題がある。すなわち、特許文献6に記載されているようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置は、検出した直流リニア出力信号をオペアンプ等で信号処理して過電流検出する構成であり、例えばシャント抵抗式の場合の構成例としては、直流高圧回路に流れる電流を、電流検出用分流器(シャント抵抗)および絶縁変換器を介して検出し、その検出出力に対してオペアンプでゲイン調整し、正方向電流用および逆方向電流用のコンパレータに入力するとともに前記各コンパレータにそれぞれ正方向過電流設定器および逆方向過電流設定器を設けて各過電流検出レベルを設定し、さらに、各コンパレータの出力にてトランジスタなどを駆動し、ダイオードOR回路を介してリレーを駆動し、そのリレーの接点出力を気中遮断器等の遮断装置に対するトリップ信号として出力する構成となる。従って、このようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置では、その検出回路の構成要素として、トランジスタ等の個別半導体部品やオペアンプ等の半導体制御素子なども用いているため、例えば、5V、±15V、24Vなどの制御電源が必要となる。また、このようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置を、船舶用電気推進システム等の直流給電回路網における例えば約300V〜1000V程度の直流高圧電圧の主回路に適用する場合には、上記のシャント抵抗式の場合で例示したように、主回路部とオペアンプ回路などの検出回路部とを直流絶縁する必要があり、入力部は絶縁変換器で、また、出力部はリレーなどで、低圧回路と高圧回路とを絶縁しながら、気中遮断器などの遮断装置に遮断指令を与える必要がある。また、リニア出力式電流検出方式の過電流検出装置で用いられる、ホールCT(変流器)、もしくは、シャント抵抗に接続されるチョッパー動作を応用した絶縁変換器では、半導体制御素子などを用いた制御電源回路も直流高圧電圧の主回路から絶縁する必要があるため、さらに複雑な構成となる。
また、従来より保護装置として用いられてきた気中遮断器を船舶用電気推進システムの直流給電回路網の保護システムに用いた場合、気中遮断器の動作速度が低速であることにより遮断容量が不足するという問題がある。また、気中遮断器には、電磁機械式の過電流検出器、例えば、検出対象の電流を鉄芯に巻いたコイルに流し、中央部で回動自在に支持された可動鉄片の一方端を前記鉄芯からの磁界で吸引させるとともに、前記可動鉄片の他方端を前記吸引力に対抗する回転方向にばねで引張り、このばねの引張力の調整により過電流検出レベルを設定しておき、前記可動鉄片の動作に機械的に係合した接点出力として過電流検出信号を出力するようにした構成の過電流検出器を装備したものもあり、このような電磁機械式の過電流検出器は、特許文献6に記載されているようなリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置に比べて、検出回路用の電源が不要であるなど、その構成は簡単なものとなっているが、その正方向及び逆方向の各過電流検出レベルが同一値であることにより、選択遮断動作(すなわち、保護協調動作)が困難である。このため、従来の保護装置として上記のような気中遮断器を船舶用電気推進システムの直流給電回路網の保護システムに用いた場合には、システムが全停電に至る可能性があるという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、短絡事故の発生時に確実に選択遮断動作を行わせることによって電気推進システムの全停電の発生を防止することができ、また、装置全体の小型化及び高信頼性化を図ることができる双方向電流検出装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1による双方向電流検出装置は、直流電源に導電線で接続された複数の電気機器に流れる過電流を検出する双方向電流検出装置において、ループ形状の途中に間隙を有すると共に当該ループ形状の中空部分に前記導電線が挿通された少なくとも2つの鉄芯と、前記鉄芯の間隙に配置され、当該鉄芯に発生する磁束で動作するスイッチと、前記鉄芯の1つに巻き付けられたコイルと、前記コイルに励磁電流を供給する電流供給手段と、この電流供給手段から供給する励磁電流を任意に設定する電流設定手段とを有する励磁制御回路とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、電源から電気機器へ向かう正方向へ導電線を介して電流が流れると、それぞれの鉄芯に磁束ΦF1,ΦF2が発生する。この時、磁束の方向に対するスイッチの角度の調整などにより、正方向の過電流による磁束ΦF1,ΦF2でスイッチがオン動作を行うように電流検出感度を調整しておけば正方向の過電流を検出することができる。
ここで、励磁制御回路からコイルに、正方向電流による磁束ΦF2を打ち消す方向に磁束ΦBを発生させるための励磁電流を供給し、この際、磁束ΦF2が磁束ΦBで所定量打ち消されてスイッチがオンとならない状態に励磁電流の電流値を、設定手段によって設定する。これによって、コイルが巻かれていない鉄芯側のスイッチでのみ正方向の過電流を検出するように設定可能となる。
一方、導電線に逆方向の電流が流れる場合は、鉄芯に正方向と逆の方向に磁束が発生するので、上記の正方向電流の場合と逆の動作となる。この場合、コイルが巻かれた鉄芯側において、逆方向の過電流による磁束に磁束ΦBが加算された磁束でスイッチがオン動作を行うように設定しておけばよい。他方の鉄芯では磁束ΦBが加算されないのでスイッチはオンとならない。これによって、コイルが巻かれた鉄芯側のスイッチでのみ逆方向の過電流を検出するように設定可能となる。つまり、正方向過電流の検出設定と、逆方向過電流の検出設定とを別々に行って、それらの過電流を検出することができる。
また、本発明の請求項2による双方向電流検出装置は、請求項1において、前記電流供給手段が能動素子を備え、この能動素子から前記励磁電流を出力するとともに、前記能動素子にトランジスタを用い、このトランジスタをエミッタホロワ回路を形成する状態に前記導電線に接続したことを特徴とする。
この構成によれば、コイルに供給される励磁電流を出力する能動素子としてのトランジスタをエミッタホロワ回路を構成する状態に導電線に接続したので、そのエミッタホロワ回路によって、導電線の電圧が変動した場合、又は温度変化でコイルの巻線抵抗値が変化した場合においても、常に励磁電流を一定量に制御することができ、これによって、コイルで発生する磁束ΦBを安定させることができる。
以上説明したように本発明によれば、短絡事故の発生時に確実に選択遮断動作を行わせることによって電気推進システムの全停電の発生を防止することができ、また、装置全体の小型化及び高信頼性化を図ることができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る双方向電流検出装置の構成を示す回路図である。
図1に示す双方向電流検出装置100は、正方向電流検出部101と、逆方向電流検出部102と、励磁制御回路103とを備えて構成されている。
正方向電流検出部101は、コ字状の鉄芯105と、この鉄芯105の対向する先端の間隙部分に配置され、鉄芯105に発生する磁束でオン動作するリードスイッチ106とを備えて構成されている。また、鉄芯105の間隙部分では、鉄芯105の一方の先端の角部に、磁性材料からなる磁気シャント105Aが、他方の先端との間のギャップg1が調整可能なように取り付けられている。さらに、リードスイッチ106は、図示されない支持手段により、鉄芯105の対向する先端同士を結ぶ軸線に対する角度θ1が調整可能なように支持されている。
逆方向電流検出部102は、コ字状の鉄芯107と、この鉄芯107の対向する先端の間隙部分に配置され、鉄芯107に発生する磁束でオン動作するリードスイッチ108と、鉄芯105の胴部に巻き付けられたコイル109とを備えて構成されている。また、鉄芯107の間隙部分では、鉄芯107の一方の先端の角部に、磁性材料からなる磁気シャント107Aが、他方の先端との間のギャップg2が調整可能なように取り付けられている。さらに、リードスイッチ108は、図示されない支持手段により、鉄芯107の対向する先端同士を結ぶ軸線に対する角度θ2が調整可能なように支持されている。以降、鉄芯105を正方向側の鉄芯105、鉄芯107を逆方向側の鉄芯107とも称す。
また、双方の鉄芯105,107の空間部分には、図示せぬ電源の+側導電線110が挿通されている。また、電源には+側導電線110及び−側導電線111によって図示せぬ複数の電気機器が接続されている。
励磁制御回路103は、電源の+側導電線110と−側導電線111との間に抵抗器112と定電圧ダイオード113とを直列に接続し、互いに接続された抵抗器112及び定電圧ダイオード113のカソード端間と−側導電線111との間に、可変抵抗器による設定器114の両端を接続し、また、コイル109の一端と−側導電線111との間に、トランジスタ115と抵抗器116とを当該トランジスタ115及び抵抗器116がエミッタホロワ回路を構成する状態に接続し、トランジスタ115のベース端に抵抗器118を介して設定器114の可動部分を接続し、更に、コイル109の他端に抵抗器112及び+側導電線110の間を接続して構成されている。
この励磁制御回路103は、電圧が変動しても電流を一定とするエミッタホロワ回路によって、コイル109を定電流で励磁するようになっている。つまり、電源の+側導電線110及び−側導電線111間の電圧が変動した場合、又は温度変化でコイル109の巻線抵抗値が変化した場合においても、常に励磁電流を一定にしてコイル109で発生する磁束ΦBを安定させるようになっている。また、設定器114の調整に応じて励磁電流の電流値を変え、これに応じて磁束ΦBを変化させることが可能となっている。
このような構成の双方向電流検出装置100における正方向過電流設定時の動作を、図2を参照して説明する。
図1に矢印で示す正方向電流IFが流れた場合、正方向側の鉄芯105には磁束ΦF1が、逆方向側の鉄芯107には磁束ΦF2が発生する。図2において、Y軸上に示す正方向電流検出レベルのOCFを正方向過電流設定値とした場合、正方向電流IFが増加してX軸上のIFO点に達すると、正方向側の鉄芯105には、磁束ΦF1が発生して、OCF点とIFO点とを通って直交する直線の交点FFでリードスイッチ106がオンとなって信号を発生する。なお、正方向電流検出部101では、あらかじめ、正方向電流IFがIFOに達し、鉄芯105に磁束ΦF1が発生したときにリードスイッチ106がオンとなるように、電流検出感度を調整しておくものとする。この電流検出感度の調整は、鉄芯105の対向する先端同士を結ぶ軸線方向、すなわち、鉄芯105の間隙部分における磁束ΦF1の方向に対するリードスイッチ106の角度θ1、または、磁気シャント105Aと鉄芯105の他方の先端との間のギャップg1を調整することにより行うことができ、また、角度θ1およびギャップg1の両方を調整するようにしてもよい。
一方、逆方向側の鉄芯107にも鉄芯105と同様に磁束ΦF2が発生するが、この磁束ΦF2を打ち消す方向の磁束ΦBをコイル109で発生させると、逆方向側の鉄芯107の磁束ΦF2はΦF2−ΦBとなる。これによって、逆方向電流検出部102の等価的な正方向電流IFはIFR、正方向電流検出レベルはOCRFとなるので、IFR点とOCRF点とを通って直交する直線の交点は、正方向電流検出部101側での交点FFよりも、図2におけるL1の分だけ検出レベルの小さいFRとなって、正方向電流検出レベルOCFには達しないので逆方向側のリードスイッチ108はオンしない。なお、逆方向電流検出部102では、あらかじめ、磁束ΦBをコイル109で発生させない状態において、正方向電流IFがIFOに達し、鉄芯107に磁束ΦF2が発生したときにリードスイッチ108がオンとなるように、電流検出感度を調整しておくものとする。この電流検出感度の調整は、上記の正方向電流検出部101の場合と同様であり、磁束ΦF2の方向に対するリードスイッチ108の角度θ2、または、磁気シャント107Aと鉄芯107の他方の先端との間のギャップg2を調整することにより行うことができ、また、角度θ2およびギャップg2の両方を調整するようにしてもよい。
このように、正方向電流検出部101はオン信号を発するが、逆方向電流検出部102はオン信号を発しない。
次に、図1に矢印で示す逆方向電流IRが流れた場合、正方向側の鉄芯105には磁束ΦR1が、逆方向側の鉄芯107には磁束ΦR2が発生する。この際、図2において、Y軸上に示す逆方向電流検出レベルのOCRを逆方向過電流設定値とした場合、逆方向電流IRが増加してX軸上のIR1点に達すると、正方向側の鉄芯105には、磁束ΦR1が発生するが、逆方向電流検出レベルはR1点であって、逆方向過電流設定値OCRには達しないので正方向側のリードスイッチ106はオンしない。
一方、逆方向側の鉄芯107にも正方向側の鉄芯105と同様に磁束ΦR2が発生するが、励磁制御回路103の制御によって、コイル109で発生する磁束ΦBが磁束ΦR2に加算される方向としておくと、逆方向側の鉄芯107の磁束はΦR2+ΦBとなって、等価的な逆方向電流IRの値はIRO、逆方向電流検出レベルはOCRとなるので、IRO点とOCR点とを通って直交する直線の交点は、正方向電流検出部101側での交点R1よりも、図2におけるL2の分だけ検出レベルの大きいR2となって、逆方向側のリードスイッチ108がオンして信号を発生する。
このように、逆方向電流検出部102はオン信号を発するが、正方向電流検出部101はオン信号を発しない。
次に、このような動作を行う双方向電流検出装置100を、図7に示した直流給電回路網の第1〜第16超限流遮断器31〜46に用い、これらに対して正方向及び逆方向過電流設定を行った場合の設定例を図3に示す。
第1〜第4の超限流遮断器31〜34においては、正方向過電流設定値Ima1oc,Ima2oc=+2.2、逆方向過電流設定値Ima1R,Ima2R=−2.2(又は0)に設定されている。但し、逆方向過電流設定値Ima1R,Ima2R=−2.2(又は0)での設定は、逆方向電流IRに対して検出しないようにするか、正方向過電流設定と同程度の検出を行うためのものである。
第9〜第12の超限流遮断器39〜42においては、正方向過電流設定値I1aoc,I2aoc=+15、逆方向過電流設定値I1aR,I2aR=−6に設定されている。
第5〜第8の超限流遮断器35〜38においては、正方向過電流設定値Ig1oc,Ig2oc=+6、逆方向過電流設定値Ig1R,Ig2R=−0.2に設定されている。
第13〜第16の超限流遮断器43〜46においては、正方向過電流設定値I1coc,I2coc=+11、逆方向過電流設定値I1cR,I2cR=−6に設定されている。
このように、本実施の形態の双方向電流検出装置100を各超限流遮断器31〜46に用いれば、正方向及び逆方向の各方向の過電流設定を個別に行うことができる。
次に、双方向電流検出装置100と超限流ヒューズとを組合せた超限流遮断器の構成例を図4〜図6に示し、その遮断動作を説明する。
図4は、双方向電流検出装置100において逆方向電流検出を必要としない場合、即ち正方向電流検出部101のみを超限流ヒューズ120と組み合わせた超限流遮断器121の構成図である。
この超限流遮断器121は、正方向電流検出部101のリードスイッチ106に抵抗器R1を介してパルストランスPTrの一次側を接続し、二次側に抵抗器R2を介して通電筒CCの点火部FLを接続し、+側導電線110に接続された通電筒CCの通電部TEの両端に限流ヒューズFを並列接続して構成されている。
このような構成の超限流遮断器121において、正方向電流IFが正方向過電流設定値OCFに達してリードスイッチ106がオンすると、+側導電線110、抵抗器R1、パルストランスPTrの一次側から−側導電線111へ電流が流れる。これによって、パルストランスPTrの二次側にパルス信号が発生し、このパルス信号が抵抗器R2を介して点火部FLに点火信号として供給される。この供給によって、点火部FLが着火して通電部TEが切り離されると、+側導電線110を流れる事故電流が限流ヒューズFへ転流され、限流ヒューズFが溶断して事故電流が遮断される。
図5は、正方向過電流設定値と逆方向過電流設定値とが異なる双方向電流検出装置100を、超限流ヒューズ120と組み合わせた超限流遮断器123の構成図である。
この超限流遮断器123は、上記超限流遮断器121に加え、逆方向電流検出部102のリードスイッチ108が抵抗器R1を介してパルストランスPTrの一次側に接続されて構成されている。
このような構成の超限流遮断器123において、正方向電流IFでは上記超限流遮断器121の場合と同様の動作が行われる。一方、逆方向電流IRでは逆方向過電流設定値OCRでリードスイッチ108がオンとなって、上記同様の動作によって超限流ヒューズ120が動作され、事故電流が遮断される。
図6は、逆方向電流IRを検出しない双方向電流検出装置100を、超限流ヒューズ120と組み合わせた超限流遮断器125の構成図である。
超限流遮断器125が上記超限流遮断器123と異なる点は、逆方向電流検出部102のリードスイッチ108の両端をパルストランスPTrの一次側に接続した点にある。即ち、正方向電流IFではリードスイッチ106で超限流ヒューズ120を動作させるが、逆方向電流ではリードスイッチ108でパルストランスPTrの一次側を短絡して動作させないようにした。
この接続によって、正方向電流IFでは、上記超限流遮断器121と同じ動作で過電流保護動作を行うが、逆方向電流IRでは、パルストランスPTrの一次側が短絡されているので保護動作しない。なお、リードスイッチには、一般的にb接点が無いので図6の構成とした。
以上説明した本実施の形態の双方向電流検出装置100を、ループ形状(コ字状)の途中に間隙を有すると共に当該ループ形状の中空部分に導電線110,111が挿通された少なくとも2つの鉄芯105,107と、これら鉄芯105,107の間隙に配置され、当該鉄芯105,107に発生する磁束ΦF1,ΦF2(又は磁束ΦR1,ΦR2)で動作するリードスイッチ106,108と、一方の鉄芯107に巻き付けられたコイル109と、励磁電流をコイル109に出力するトランジスタ115及びトランジスタ115から出力する励磁電流を任意に設定する設定器114を有する励磁制御回路103とを備えて構成した。
これによって、正方向過電流設定値と逆方向過電流設定値とを個別に設定可能としたので、各方向の過電流を検出するレベルを適切に設定し、この設定値でリードスイッチ108を動作させることができる。
このような設定の双方向電流検出装置100を用いた超限流遮断器(保護装置)を、例えば電気推進システムの回路網の要所に配置しておけば、短絡事故が発生した際に、この事故発生点近傍の保護装置のみを遮断動作させて事故発生点を切り離し、他の健全回路の保護装置は動作しないような選択遮断動作を得てシステムの全停電を防止することができる。
また、本双方向電流検出装置100は、従来のリニア出力式電流検出方式の過電流検出装置のように回路構成が複雑で大きな制御電源を必要とせず、各々にリードスイッチ106,108を組み合わせると共に一方にコイル109を巻きつけた2つの鉄芯105,107と、コイル109に発生する磁束ΦBを励磁電流で制御する励磁制御回路103とを備えて構成できるので、当該双方向電流検出装置全体の小型化及び高信頼性化を図ることができる。
また、励磁制御回路103において、励磁電流を出力するトランジスタ115と抵抗器116とをエミッタホロワ回路を構成する状態に接続した。このエミッタホロワ回路によって、電源の+側導電線110及び−側導電線111間の電圧が変動した場合、又は温度変化でコイル109の巻線抵抗値が変化した場合においても、常に励磁電流を一定量に制御することができるので、コイル109で発生する磁束ΦBを安定させることができる。
本発明の実施の形態に係る双方向電流検出装置の構成を示す回路図である。 上記実施の形態に係る双方向電流検出装置による双方向の電流検出動作を説明するための図である。 上記実施の形態に係る双方向電流検出装置を直流給電回路網の超限流遮断器に用いて正方向及び逆方向過電流設定を行った場合の設定例を示す図である。 上記実施の形態に係る双方向電流検出装置の正方向電流検出部のみを超限流ヒューズと組み合わせた超限流遮断器の構成図である。 上記実施の形態に係る双方向電流検出装置の正方向過電流設定値と逆方向過電流設定値とが異なる場合に超限流ヒューズと組み合わせた超限流遮断器の構成図である。 上記実施の形態に係る双方向電流検出装置が逆方向電流を検出しない場合に超限流ヒューズと組み合わせた超限流遮断器の構成図である。 従来の双方向電流検出装置(保護装置)を用いた直流給電回路網を示す電路系統図である。 正常動作時の回路網の電流の流れを示す電路系統図である。 短絡点1BP,1BNで短絡事故が発生したときの電流の流れを示す電路系統図である。 短絡点CP,CNで短絡事故が発生したときの電流の流れを示す電路系統図である。 短絡点1AP,1ANで短絡事故が発生したときの電流の流れを示す電路系統図である。 短絡点1GP,1GNで短絡事故が発生したときの電流の流れを示す電路系統図である。
符号の説明
100 双方向電流検出装置
101 正方向電流検出部
102 逆方向電流検出部
103 励磁制御回路
105,107 鉄芯
106,108 リードスイッチ
109 コイル
110 +側導電線
111 −側導電線
112 抵抗器
113 定電圧ダイオード
114 設定器
115 トランジスタ
116,118,R1,R2 抵抗器
120 超限流ヒューズ
121,123,125 超限流遮断器
PTr パルストランス
CC 通電筒
TE 通電部
FL 点火部
F 限流ヒューズ

Claims (2)

  1. 直流電源に導電線で接続された複数の電気機器に流れる過電流を検出する双方向電流検出装置において、
    ループ形状の途中に間隙を有すると共に当該ループ形状の中空部分に前記導電線が挿通された少なくとも2つの鉄芯と、
    前記鉄芯の間隙に配置され、当該鉄芯に発生する磁束で動作するスイッチと、
    前記鉄芯の1つに巻き付けられたコイルと、
    前記コイルに励磁電流を供給する電流供給手段と、この電流供給手段から供給する励磁電流を任意に設定する電流設定手段とを有する励磁制御回路と
    を備えたことを特徴とする双方向電流検出装置。
  2. 前記電流供給手段が能動素子を備え、この能動素子から前記励磁電流を出力するとともに、前記能動素子にトランジスタを用い、このトランジスタをエミッタホロワ回路を形成する状態に前記導電線に接続した
    ことを特徴とする請求項1に記載の双方向電流検出装置。
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