JP2006035762A - ポリウレタン成型体、及びその製造方法 - Google Patents

ポリウレタン成型体、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水を含むポリウレタン成型体の原料から、気泡の混入を大きく低減させたポリウレタン成型体、特に無発泡ポリウレタン成型体、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリウレタン成型体の製造方法において、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤を混合して型内に注入した後に、求心加速度290m/s以上で、90℃以上で10分間以上遠心成型する成型工程を含むことを特徴とするポリウレタン成型体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はポリウレタン成型体、及びその製造方法に関する。特に本発明のポリウレタン成型体は、高弾性のポリウレタン成型体、及びその製造方法に関する。
ポリウレタン成型体はその種別が多岐にわたるため、様々な分野で広く用いられているが、高弾性率(高硬度)ポリウレタン成型体は特にシューズソールやコピー機などに用いられているトナーをクリーニングするブレードなどに多く用いられている。
従来より、ポリウレタン成型体の高弾性率(高硬度)を保持するための手法として、イソシアネート末端プレポリマーをメチレン−ビス−o−クロロアニリン(MOCA)等の芳香族ジアミン、又は1,4−ブタンジオール等の低分子量多価アルコールを鎖延長剤として反応硬化させるプレポリマー法が一般的に採用されている。これは、主に二官能のアミン化合物が鎖延長剤、鎖成長剤、硬化剤などの作用を有することに基づいている。中でもMOCAは、得られるポリウレタン成型体の強度、耐熱が優れているので多く使用されている。
しかし、アミン化合物類のもつアミノ基は一般に反応活性が高い。更に高硬度発現が期待できる芳香族アミン化合物は、その結晶性の高さから常温では固体のものが多く、使用時に加温し液状化する必要がある。そのため反応性が更に高まりハンドリングが困難な場合が多い。さらに、ポリウレタン成型体に使用される芳香族アミン化合物には、特定化学物質に指定されたものもあり、作業環境上問題のない鎖延長剤が求められている。
一方、上記アミン化合物に代えて水を用いる手法が検討されている。これは、ポリウレタン成型の際に水を系中に混在させることにより、得られるポリウレタンの機械的強度や耐熱性が高くなること等のためであると考えられている。その結果、一般的に弾性率(硬度)の向上がみられる傾向があり、さらにハンドリングが容易で、入手も容易で、安価であるというメリットもある。しかし、水分子はイソシアネート成分と反応して炭酸ガスを発生し、ウレタン樹脂弾性体の成型物に気泡が多く混入してしまうため、水を含むポリウレタン成型体の原料から無発泡ポリウレタン成型体を得るのは非常に困難であった。
上記した水を鎖延長剤とした場合の炭酸ガスの発生を抑制する試みとして、炭酸ガス吸着能を有する酸化カルシウムを含有したウレタン樹脂組成物(たとえば、特許文献1参照)、充填剤により発生した炭酸ガスを組成物外部に放出させる機能を有する組成物(たとえば、特許文献2参照)が開示されている。
特開昭60−188455号公報 特開2002−363401号公報
しかし、これらのいずれにおいても、炭酸ガス発生による発泡を完全に抑制もしくは除去できるものではなく、上記問題点を完全に解決できるものではない。そこで、本発明の目的は、水を含むポリウレタン成型体の原料から、気泡の混入を大きく低減させた実質的に無発泡のポリウレタン成型体、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、ポリウレタン成型体の製造方法について鋭意研究した結果、気泡の混入を大きく低減させた実質的に無発泡のポリウレタン成型体、及びその製造方法として以下に示すものを用いることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリウレタン成型体の製造方法において、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤を混合して型内に注入した後に、求心加速度290m/s以上で、90℃以上で10分間以上遠心成型する成型工程を含むことを特徴とする。
本発明のポリウレタン成型体の製造方法を用いることにより、気泡の混入を大きく低減させた実質的に無発泡のポリウレタン成型体が得られる。なお、本発明における実質的に無発泡のポリウレタンとは、充填率100%であるポリウレタンをいい、全く気泡を含まないポリウレタン成型体であることが好ましいが、これ以外であっても、製品によっては用途に特段の差支えがなければ、わずかに気泡を混入している場合であってもよい。
本発明におけるポリオール化合物とイソシアネート化合物の比は、各々の分子量や成型体の所望物性などにより適宜選択できる。
本発明のポリウレタン成型体の製造方法によると、実施例の結果が示すように、ポリウレタン成型体の製造方法において、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤を混合して型内に注入した後に、求心加速度290m/s以上で、90℃以上で10分間以上遠心成型する成型工程を含むことにより、気泡の混入を大きく低減させたポリウレタン成型体、特に無発泡ポリウレタン成型体を得ることができる。上記の製造方法により得たポリウレタン成型体の気泡が低減され、さらには無発泡体となる理由の詳細は明らかではないが、回転数条件、及び熱処理条件の組み合わせが、反応転化率、粘度、物理的特性などの各要素において好適なバランスをもって効果的に作用することで、成型工程中に炭酸ガスによる気泡がウレタン組成物外部に好適に除去したものと推測される。
本発明のポリウレタン成型体における原料としては、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤とを含むものであるが、これらに限定されず、反応触媒、架橋剤、充填剤、着色剤等を適宜含有することができる。また、これらの各成分は特に限定されず、ポリウレタン樹脂の原料として一般的に用いられるものは適宜使用でき、またこれらは1種のみ単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また、本発明における鎖延長剤には、少なくとも水を含有するが、その他の鎖延長剤を併用しても良い。鎖延長剤としては公知の鎖延長剤を適宜併用することができ、水以外の水溶性鎖延長剤の1種を単独に用いてもよく、又は2種以上を使用してもよい。
一方、本発明における求心加速度とは、遠心成型における求心加速度をa(m/s)、回転ドラム半径をr(m)、角速度をω(1/s)とするときに以下の式で表される値(m/s)をいう。
a(m/s)=r(m)×ω(1/s
本発明のポリウレタン成型体の製造方法は、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤を混合して型内に注入した後に、求心加速度290m/s以上で遠心成型する成型工程を含むことを特徴とする。かかる遠心成型における求心加速度は、650m/s以上であることが好ましく、650〜1800m/s程度であることがより好ましいものとしてあげられる。求心加速度が70m/sより小さくなると、ポリウレタン成型体内部に発泡が残存してしまう場合があり、一方、2600m/sより大きくなると、原料混合液の性状により液が飛散したり、型内に均一に広がらず型底部に溜まる現象が生じるため好ましくない。
さらに、成型処理条件として、90℃以上で10分間以上加熱成型する成型工程を含むことを特徴とする。100〜130℃で10〜60分間遠心成型することが好ましく、100〜110℃で10〜60分間遠心成型することがより好ましい。
前記製造方法において、求心加速度290m/s以上で、90℃以上で10分間以上遠心成型する成型工程、次いで、130℃以上で10分間以上加熱成型する成型工程、を含むことが好ましい。さらには、求心加速度650m/s以上で、100〜130℃で10〜60分間遠心成型する成型工程、次いで、130〜170℃で10〜60分間加熱成型する成型工程、を含むことがより好ましい。この範囲外の処理条件で成型処理すると、成型工程中に炭酸ガスによる気泡がポリウレタン成型体内部に残存してしまったり、硬化反応不足のため脱型時に成型体を破損したりする恐れがあり好ましくない。
本発明のポリウレタン成型体において、遠心成型の手法は特に制限なく、一般にポリウレタン樹脂等の遠心成型に使用できる遠心成型機も使用できる。成型工程において、遠心力を利用して気泡の残存の抑制、さらには無発泡化する手法であれば、その遠心成型の形態は特に限定せず用いることができる。
本発明におけるポリオール化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常ポリオール化合物として用いられるものをあげることができる。たとえば、ヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルカーボネート、ポリエステルアミド等の、ポリウレタンの技術分野において、ポリオール化合物として公知の化合物があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、たとえば、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)等があげられる。
ポリエステルポリオ−ルとしては、たとえば、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペ−ト、ポリカプロラクトンポリオ−ル等があげられる。
ポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、たとえば、ポリカプロラクトンポリオ−ル等のポリエステルグリコ−ルとアルキレンカーボネートとの反応生成物、エチレンカーボネ−トを多価アルコ−ルと反応させ、次いで得られた反応生成物と有機ジカルボン酸との反応により得られた反応生成物などがあげられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、たとえば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び/又はポリテトラメチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(たとえばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(たとえばプロピレンカーボネート)との反応生成物があげられる。
本発明におけるイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。たとえば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類、クルード−MDI等、また商品名としてはコスモネートTシリーズ、コスモネートTMシリーズ、コスモネートMシリーズ(いずれも三井武田ケミカル社製)などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
イソシアネート化合物としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能イソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、たとえば、デスモジュール−N(バイエル社製)やデュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
更に本発明においては、イソシアネート化合物としてイソシアネート末端プレポリマーも使用可能である。
本発明におけるイソシアネート末端プレポリマーとは、一般にポリオール化合物とイソシアネート化合物の重付加反応により得られるが、他の方法により合成したものでもよい。また、イソシアネート末端プレポリマーは、一般に、イソシアネート化合物を、ポリオール化合物に対するモル当量より過剰に反応させることで得られるが、他の方法により合成したものでもよい。
また、イソシアネート末端プレポリマーの構成成分としては、上述したポリオールに加えて、たとえば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量多価アルコールを併用しても構わない。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
なお、有機イソシアネートとポリオール化合物から製造されるイソシアネート末端プレポリマーが市販されているが、本発明に適合するものであれば、それらを用いて、遠心成型することも可能である。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明における鎖延長剤には、少なくとも水を含有するが、その他の鎖延長剤を併用しても良い。鎖延長剤としては、たとえば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタングリコール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等の低分子量ポリオール等があげられる。上記の化合物は、水と共に、1種を単独に用いてもよく、又は2種以上を使用してもよい。
本発明においては反応触媒を使用してもよい。反応触媒としては、たとえば、トリエチレンジアミン(TEDA)、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(TOYOCAT−ET、東ソー社製)等のアミン系触媒や、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸金属塩、ジブチル錫ジラウレート等の有機金属化合物等があげられる。これらのなかでも水添加系ポリウレタンポリマーの製造に適している点でアミン系触媒の使用が好ましい。これらの反応触媒は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明におけるポリウレタン成型体には、前記成分の他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、充填剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、消泡剤、防黴・防菌剤等の各種添加剤を、必要に応じて添加することもできる。なお、消泡剤について、公知の一般的な消泡剤単独の通常の使用では無発泡ポリウレタン成型体は得られないが、本発明の遠心成型に併用することで、消泡剤単独の使用時よりより効果的に作用させることができる場合がある。
本発明のポリウレタン成型体において、遠心成型の手法は特に制限なく、一般に樹脂等の遠心成型に使用できる遠心成型機は適宜使用できる。成型工程において、遠心力を利用して気泡の残存の抑制、さらには無発泡化する手法であれば、その遠心成型の形態は特に限定せず用いることができる。
本発明における遠心成型機を図1に例示する。遠心成型機1は、内面に円筒状シートを成型する成型部14を有する円筒状金型10と前記円筒状金型10を回転させる回転軸12を有する。円筒状金型10を回転させつつ、内面に形成された成型部にポリウレタン成型体の混合原料液を供給し、遠心成型することにより、実質的に気泡のない円筒状シートが成型できる。
図1に示した円筒状金型10の開口側端部近傍の断面形状を図2に示した。円筒状金型10の開口端部には段部18が形成されており、成型部14とでシート成型が可能であり、ポリウレタン成型体の混合原料液により水を反応硬化剤として用いた無発泡ポリウレタンシート16が成型される。
図3には別の遠心成型機2を例示した。遠心成型機2は、成型金型を収容可能な回転体本体30と回転軸32を有するものである。成型金型は凹状部を有する下型36と凸状部を有する上型34とからなり、下型36の凹状部にポリウレタン成型体の混合原料液を供給し、上型34を嵌合させた後に、回転体本体30に収容して気泡のないポリウレタン成型体40が遠心成型される。また、成型金型嵌合部38に、成型中に生じる気泡を除去するための空隙部を設けても良い。
本発明におけるポリウレタン成型体の原料混合液は、ポリウレタン樹脂に一般に使用される方法を適宜使用することができる。たとえば、ポリオール化合物及び水等を含有した液と、イソシアネート化合物を含有した液をそれぞれ調整し、これらを混合したものを遠心成型機の金型に注入する手法があげられる。また、この際、各液に反応触媒等の添加剤を加えてもよい。
また、本発明における遠心成型において、遠心成型に付随して一般的に用いられている公知手法を適宜用いることができる。たとえば、離型性、生産性の向上のために、あらかじめ壁面に離型剤を塗布しておくか、金型にポリテトラフルオロエチレンコート等の離型処理をしておくことができる。
また、本発明により得られたポリウレタン成型体は、水を含んだ成型材の原料から、成型工程における水分子による作用が反映された無発泡ポリウレタン成型体が得られたものと考えられる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性等の評価方法は次の通りである。
〔ポリウレタン成型体の原料〕
ポリウレタン成型体の製造に使用したポリウレタン成型体の内容、サプライヤーは以下のとおりである。
a)ポリオール:EP240、水酸基価=24±1(mgKOH/g)(三井武田ケミカル社製)
b)ポリオール:EL207、水酸基価=56±2(mgKOH/g)(旭硝子社製)
c)ポリオール:EL240、水酸基価=56±2(mgKOH/g)(旭硝子社製)
d)ポリマーポリオール:POP3628、水酸基価=26±2(mgKOH/g)(三井武田ケミカル社製)
e)架橋剤:EL981、水酸基価=450±2(mgKOH/g)(旭硝子社製)
f)触媒:TEDA−L33、トリエチレンジアミン33%溶液(東ソー社製)
g)イソシアネート化合物:コスモネートTM−20、NCO%=44.5±0.5(%)(三井武田ケミカル社製)
〔ポリウレタン成型体の作製条件〕
遠心成型機:ES−400型(東邦機械工業社製)
遠心回転部、直径330mm、奥行き420mm
遠心成型条件:表1に記載した各実施例及び比較例における熱処理条件、並びに求心加速度条件
原料投入方法:上記a)〜f)の各化合物と水を混合した液と、上記g)の化合物からなる液を、25℃で1分間撹拌反応させることで原料混合液を得た。この原料混合液を上記遠心成型機に投入し、遠心成型することにより、ポリウレタンシートを作製した(420×1000×2(mm))。
〔成型性の評価〕
成形性について、以下に述べるように外観性(気泡の有無)と脱型性の2項目を評価項目とした。
(外観性)
外観性については、作製したポリウレタン成型体をそれぞれ目視により観察し、この際の成型体に含まれる気泡が最も集中して残存する50mm×50mmの領域の気泡数を計測し、以下の基準で評価した。
○:気泡数0〜1個
△:気泡数2〜30個
×:気泡数31個以上
(脱型性)
脱型性については、脱型時の作製したポリウレタン成型体の破損度合いにより評価した。なお、評価基準として以下の基準を用いた。
○:破損しなかった。
△:一部破損したが、300mm×300mmの大きさの成型体が得られた。
×:破損し、300mm×300mmの大きさの成型体が得られなかった。
〔硬さ評価〕
作製したポリウレタン成型体を50mm×50mmの大きさに裁断し、この試験片を5枚重ね合わせ、JSK K 7312に従い、タイプAの硬さ試験機を用いて測定をおこなった。
Figure 2006035762
Figure 2006035762
(実施例、比較例)
実施例1〜10、及び比較例1〜3のポリウレタン成型体は、表1に示した原料配合及び配合量、並びに各熱処理条件及び求心加速度に従い成型した。
得られたポリウレタン成型体の評価結果を表2に示した。これらの結果から、本発明に示した遠心成型条件を用いた実施例1〜4及び実施例8〜10のいずれにおいても、成型性が良好で、高硬度の無発泡のポリウレタン成型体が得られた。また、本発明に示した遠心成型条件を用いた実施例5〜7のいずれにおいても、得られたポリウレタン成型体はわずかに気泡を混入しているが、比較例1及び2に比べて気泡の混入が大きく抑制できており、用途によっては使用することができる。一方、本発明の遠心成型条件をおこなわなかった比較例1及び2においては、成型性(外観性)が十分ではなく、得られた成型体には気泡が多く残存していた。また、水を架橋剤として添加しなかった比較例3では、成型性は十分であったが、低硬度のポリウレタン成型体が得られた。
以上より、本発明のポリウレタン成型体の製造方法を用いることにより、気泡の混入を大きく低減させた実質的に無発泡の高硬度ポリウレタン成型体が得られることが確認できた。
遠心成型機例1の斜視図である。 遠心成型機例1の樹脂成型時における部分断面図である。 遠心成型機例2の縦断面図である。 遠心成型機例2の平面図である。
符号の説明
10 円筒状金型
12 回転軸
14 成型部
16 ポリウレタンシート
18 段部
30 回転体本体
32 回転軸
34 上型
36 下型
38 成型金型嵌合部
40 ポリウレタン成型体

Claims (4)

  1. ポリウレタン成型体の製造方法において、ポリオール成分及びイソシアネート成分、並びに水を含む鎖延長剤を混合して型内に注入した後に、求心加速度290m/s以上で、90℃以上で10分間以上遠心成型する成型工程を含むことを特徴とするポリウレタン成型体の製造方法。
  2. 前記求心加速度650〜1800m/sであることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン成型体の製造方法。
  3. 前記成型工程についで、130℃以上で10分間以上加熱成型する第二の成型工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のポリウレタン成型体の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の製造方法に従い得られたポリウレタン成型体。
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JP2018144191A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 富士紡ホールディングス株式会社 保持パッド及びその製造方法

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