JP2006035664A - 画像作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、支持体上の酸化銀膜から非画像部を簡便な方法で除去して、高精細かつ高導電性の銀画像、またはそのような銀画像を簡便に得ることができる酸化銀画像を作製する方法を提供するものである。
【解決手段】酸化銀塗膜から酸化銀の一部をレーザー光によってアブレーションして除去することにより、酸化銀画像を形成する。さらに、この酸化銀画像を加熱処理により、銀画像に変換する。本方法はドライなプロセスであり、廃液の発生を抑制できる。また、レーザー光のエネルギーを適切に調節することにより、非画像部の除去と画像部酸化銀の銀への変換を同時に行い、効率よく酸化銀塗膜から銀画像を作製できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、酸化銀を加熱して銀を得る方法を用い、画像、特に高導電性の銀画像を簡便に作製する方法に関するものである。
銀は高導電性材料や記録材料、表面の被覆剤、印刷刷版等に広汎に使われている素材である。銀で画像を形成した銀画像の具体的な活用方法には、高導電性材料として使用する場合だけでも、プリント回路基板、光透過性電磁波シールド材料、ICカード及びタグのアンテナコイル、フラットパネルディスプレイ用電極等が挙げられる。銀画像作製法には、化学的に銀を析出させる湿式めっき法や金属銀を直接溶融・付着、または蒸着させて得た銀膜から、エッチングで非画像部を除去する方法、銀の小粒子をペースト状に加工して印刷によりパターンを形成する方法、銀の微粒子の分散液を用いてインクジェットで画像を描画する方法、ハロゲン化銀を光還元する方法等々多くの方法がある。
しかし、これらの方法は工程が多く手数がかかる、得られる画像の精細さに欠ける、多量の薬品を使用して廃液も多く出る等々の欠点がある。
例えば、めっきや蒸着等の方法で金属膜を形成してから、エッチングで非画像部を除去する方法では、エッチングにより多量の廃液が生じ、かつオーバーエッチング等が発生し、高精細な画像形成が困難である。画像状にめっきまたは蒸着を施すことも、設備や手間の点で簡便とは言い難い。
比較的簡便な方法として、銀の小粒子をペースト状に加工した銀ペースト法はよく用いられる。銀ペーストは、加工性において優れており、印刷、特にスクリーン印刷により銀画像を形成して導電回路を作製する等様々な用途に使われる。しかしながら、高精細な画像を得るには、スクリーンの開口径が充分小さい必要がある他、ペーストによる目詰まり等が起こらない必要がある。また、印刷時のスキージ圧等のノウハウも必要であり、さらにスクリーンの網目パターンが印刷物に出る等の問題もあり、50μm以下の細線を得ようとすると、必ずしも簡便な方法とは言えなくなってしまう。
インクジェット法は銀微粒子分散液の作製が手間になる他、画像ににじみが生じやすく、製造効率が低い欠点がある。ハロゲン化銀の光還元も現像処理等が必要で、工程が多く、それに伴い処理薬品も多量消費する。
近年では、感光または感熱性素材にレーザーで描画して、高精細な導電画像を作製する方法が提案されている。例えば、光感応性樹脂を含有するアブレーション層と導電性ポリマー層を重ねて形成し、レーザー光でアブレーション層と導電性ポリマー層を除去して画像を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法で得られる画像の導電性は、金属画像に比べると見劣りする。そこで、金属微粒子分散液から作製した薄膜にレーザーで描画する方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。また、感熱性素材に酸化銀を用いて、レーザー描画を行う方法も提案されている(例えば、特許文献5〜7参照)。しかし、これらの方法も未だ完全ではなく、例えば、粒子成分の保持に多量の有機バインダーを必要とするため高導電性を得るためにさらにめっき処理を行ったり、洗浄に際し画像に余計な力をかけて、画像の一部に傷をつけて断線を引き起こす恐れがある等の欠点を有し、レーザー処理で直接高導電性、かつ高精細画像を得て、薬品の消費量も少ない方法は提案されていない。
特開2004−071936号公報 特開平7−321444号公報 特開2003−198100号公報 特開2004−143571号公報 特開2004−058466号公報 特開2004−176079号公報 特許第3523251号公報
本発明の課題は、支持体上の酸化銀膜から非画像部を簡便な方法で除去して、高精細かつ高導電性の画像、または高導電性画像を簡便に得られる画像を得ることである。
本発明者は、この課題を解決するため研究を行った結果、レーザー光を酸化銀膜に照射することにより、酸化銀をアブレーションにより支持体から除去することにより、課題を解決し、本発明を完成するに至った。
酸化銀は加熱により熱分解し、還元されて金属銀に変換される。酸化銀の熱分解温度は単独では300℃以上であるが、還元剤が混在すると200℃以下に引き下げられ、レーザー光の照射によっても、容易に熱分解が発生するようになる。支持体上に膜状に加工した酸化銀にレーザー光を照射した場合、レーザー光のエネルギーが適切な範囲内であれば、酸化銀の分解で生じた銀は支持体上にとどまり、特開2004−058466号公報等で述べているように、支持体上に銀画像を形成することが可能である。しかし、レーザー光のエネルギーが充分に大きいと、レーザー光によって急激に熱が加えられるために酸化銀の分解反応が劇的に進行し、金属銀が激しい勢いで生成して、支持体上から生成した銀がとばされてしまう。即ち、照射するレーザー光のエネルギーが充分に大きければ、酸化銀膜から照射部が除去された画像を形成することができる。酸化銀を金属銀に変換するための加熱方法は様々あるが、支持体からとばされるほどの反応を引き出すためには、急激な加熱が必要であり、かつ画像を形成するには加熱場所を高精度に制御できる必要があるが、この点でレーザー光の照射はうってつけの方法である。
このように、高エネルギー・レーザー光でアブレーションにより形成された画像は、非照射部に残された酸化銀膜で形成された酸化銀画像であり、導電性は有しない。しかし、この酸化銀画像を加熱処理することにより、導電性の銀画像に変換することができる。この時の加熱の方法に特に制限はなく、銀画像全体を加熱炉や乾燥機等に入れて加熱するのでもかまわない。また、酸化銀は金属銀へ分解するが、アブレーションは起こさないで支持体上にとどまる程度のエネルギーのレーザー光を再度照射するという方法で加熱してもかまわない。さらに、レーザー光の照射エネルギーを変化させながら照射することにより、酸化銀膜の除去したいところはアブレーションを起こさせ、銀膜で残したいところはそのために適切なエネルギーで照射して、1回のレーザー照射で酸化銀膜から銀画像の形成まで行うことも可能である。
支持体状に膜状に加工した酸化銀膜に充分なエネルギーのレーザー光を照射することにより、酸化銀にアブレーションを起こさせて、画像を形成する。この方法はレーザー光を使用することにより、高精細な画像を得ることが可能であるばかりか、さらなる加熱で導電性画像を得ることができる。酸化銀画像の銀画像への変換も含めて、工程は単純であり、画像自体の形成時には、現像薬のような薬品は一切使わないので、これが廃液となって排出されることもない、優れた方法である。
酸化銀は一般に1価の酸化物(酸化銀(I):Ag2O)がよく知られている。その他に、2価の酸化物(酸化銀(II):AgOまたはAg22)、過酸化銀(Ag23)があるが、酸化銀(I)以外は構造が確定されていない、あるいは純粋なものが得られていない等構造的にあまり安定でない。普通に酸化銀と呼ぶ場合は、通常酸化銀(I)のことである。本発明では、酸化銀とは酸化銀(I)を主成分とした銀の酸化物であればよい。
本発明に用いられる酸化銀の製法については、特に制限はない。酸化銀(I)の代表的な製法は硝酸銀の濃厚水溶液に当量の水酸化ナトリウムの希薄溶液を加え、生じる沈澱を回収する方法であり、純度の高い酸化銀(I)を得ることができる。しかし、本発明で用いる酸化銀は、高純度である必要はない。従って、水酸化ナトリウム以外のアルカリ、例えばアミン等を用いてもかまわない。銀の供給源としては、硝酸銀は水溶性が高く、比較的安定であり、安全性も高いため、好ましいが、これに限定はされない。また、酸化銀の粒子径も特に制限はないが、10nmから10μmの範囲のものが好ましい。また、粒子径の調節のため、酸化銀調製時に分散剤等の薬品を添加しても、いっこうにかまわず、得られた酸化銀からこれら薬品を除去しても、あるいは除去せず酸化銀中に混在したまま用いてもどちらでもかまわない。製法の違いにより粒子径、混在物が異なる複数の種類の酸化銀を混合して用いても、いっこうにかまわない。
酸化銀を支持体上へ膜状に加工する方法には、特に制限はない。最も簡便な方法は、上記の方法等によって得られた酸化銀粒子を溶剤等と混合して、塗液あるいはペーストに加工して、支持体上に塗布・印刷等により成膜させることである。膜の厚みは10μm以下が好ましく、5μm以下ならばさらに好ましい。これは、膜が厚いとそれだけ膜の除去により強いエネルギーが必要になり、厚すぎるとついにはアブレーションで膜が除去しきれず、画像の形成が困難になるからである。酸化銀膜の形成方法としては、他に特開2004−020822号公報に記載されているようなスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング等により、酸素ガス中で成膜する方法が挙げられる。この方法では、微粒子より成る緻密な膜を1μm以下の厚みで作ることができる。また、酸化銀膜の形成範囲は支持体全面に行ってもよいし、あるいは印刷法等により支持体上におおまかに像様に塗布した後、さらにレーザー照射により細かい画像を形成していってもよい。
画像形成に用いるレーザー光源には、GaAlAsレーザー等の半導体レーザー、YAGレーザーやルビーレーザー等の固体レーザー、He−Neレーザー等の気体レーザー等が挙げられる。中でも、750〜900nmの範囲に波長を有する近赤半導体レーザー光は、酸化銀の光熱変換が効率よく、かつレーザー光強度の変調を駆動電流の変化で直接行える利点があり、非常に好ましい。
アブレーションのために酸化銀膜に照射されるレーザー光の照射エネルギーは、アブレーションを起こすことができるほど充分に大きければよい。必要なエネルギー量は膜の厚さや酸化銀粒子の大きさ、酸化銀膜の緻密さ、酸化銀膜中に混在する添加物の種類や量、酸化銀膜と支持体の接着性等多くの要素に影響されるため、一概には決められない。膜面への照射エネルギーは光量と照射時間で決まるが、アブレーションを起こすには短時間に急激な加熱を行う必要があるので、きわめて短い照射時間で必要な照射エネルギーを得られるような光量に設定する必要がある。レンズを用いてレーザー光を集光することは、照射エネルギーを上げると同時に、描画する画像の高精細化を可能にするため好ましい。
画像形成のためにレーザー光を酸化銀膜に照射する方法には、筆で描くように必要なところにだけレーザー光が当たるように光源または/及び膜面を自在に動かす方法や酸化銀膜を全面レーザー光でスキャンさせて、レーザー光を照射したくないところでは光路を一時的に遮蔽するか、レーザー光を変調して照射エネルギーを落とす方法等があるが、特に制限はない。全面をスキャンする方法は、描画のために光源または/及び膜面を動かす方法が単純化できるため、結果的に描画速度を上げられるメリットがある。また、レーザー光を変調により照射エネルギーを変化させて、非画像部は酸化銀がアブレーションにより除去できるほど充分大きいエネルギーで、画像部は酸化銀が銀に分解するがアブレーションは起こさず支持体上にとどまる程度のエネルギーで描画すれば、レーザーで1回スキャンするだけで酸化銀膜から銀画像を直接得られるので、工程を簡略化でき、非常に好ましい。
酸化銀画像から銀画像への変換は上記のように、同時に行ってもよいが、いったん酸化銀画像を形成してから、改めてこの画像を加熱処理することにより銀画像を得ても何ら問題はない。この時の加熱方法も特に制限はなく、加熱炉や乾燥機のようなもので加熱してもかまわないし、熱プレス等で加熱圧着してもよい。また、改めて適切なエネルギーのレーザー光を照射してもかまわない。加熱条件も、酸化銀が分解して銀が生じる条件であれば温度、時間等特に制限はない。
アブレーションによって、銀を多量に含むカスが膜面より発生する。このカスは貴金属を大量に含むものなので、速やかに吸引等の方法で回収し、銀を回収・再利用することが好ましい。生じるカスも乾燥微粉体の状態であるので、薬品や洗浄液を使って湿式で除く方法に比べて、コンパクトに扱える利点がある。
酸化銀膜中には酸化銀の還元剤を含有させることが好ましい。ここで言う還元剤とは、一般に還元作用を有する薬品という意味ではなく、酸化銀と混合・加熱した場合、酸化銀が金属銀に還元される温度を低下せしめる、即ち酸化銀の還元作用を促進している薬品という意味である。したがって、通常は還元作用を有さないもの、還元剤とは呼ばれないものも、ここでは酸化銀に対する作用のみに着目して還元剤と呼ぶこととする。還元剤を添加すると、酸化銀を銀に還元するために必要なエネルギーが減少するため、より少ない照射エネルギーでアブレーション等を起こすことが可能になり、レーザーの出力抑制や描画の高速化が可能になる。
還元剤として使えるものには多くの種類がある。例としては、例えば特開2004−058466号公報に記載したような、環状アミン、水酸基、オキシアルキレン基、エポキシ基、カルボキシル基、カルボキシル基の金属塩の少なくとも1つを有するもの、特開2004−139754号公報に記載したようにエポキシ化合物やアクリル化合物、特開2004−176079号公報に記載したグリセリン、還元糖等が挙げられる。具体例としては以下のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
1,3−ジ−4−ピペリジルプロパン、4−ピペリジノピペリジン、1,3−ジ−4−ピリジルプロパン、1,3,5−トリアジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、1,2,4,5−テトラジン、β−シクロデキストリン、キチン、キトサン、アミロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、フェニルイソ酪酸またはその銀塩、アビエチン酸またはその銀塩、2,4−ジエチルグルタル酸またはその銀塩、ベヘン酸、ベヘン酸銀、グリセリン、グリセルアルデヒド、トレオース、リボース、キシロース、アルトロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシルロース、フルクトース、ラクトース、マルトース等。
還元剤を酸化銀膜に含有させる方法には、特に制限はない。膜を形成後に含浸、塗布、吹き付け等の方法により含有させてもかまわないし、酸化銀を塗液またはペーストに加工して塗布等を行う場合には、塗液またはペースト中に還元剤を添加してもかまわない。
酸化銀膜中には、還元剤以外にも他の添加剤を含有させることも可能である。その例としては、バインダーとしてのポリビニルアルコール、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等高分子化合物、カップリング剤、増感色素、近赤外レーザー吸収色素等が挙げられる。酸化銀を塗液またはペーストに加工する場合には、さらに、溶剤、分散性向上や消泡剤としての界面活性剤、液性改良のための増粘剤、pH調整剤等が挙げられる。溶剤の例としては、水、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、メタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、α−テルピネオル等が挙げられる。導電性改善のため銀、銅、錫、鉛、ニッケル、金、白金、パラジウムおよびこれらの合金に代表される各種導電性金属粉や導電性金属を含有する化合物、あるいはこれら導電性金属に被覆された導電性微粒子を少量添加することも可能である。これら還元剤等の添加剤の機能は単一に限定されるものではなく、複数の機能を同時に有していても何ら問題はない。あるいは、類似の機能を有する薬品を複数種併用することも可能である。
酸化銀を含む塗液またはペーストを作製するための方法には、特に制限はない。必要な成分を配合し、プロペラ攪拌機、ホモジナイザー、ペイント・コンディショナー、ダイノミル、らいかい機、ニーダー、三本ロール、自転公転方式ミキサー等を用いて、均一に混合、分散すればよい。
酸化銀膜を形成するための支持体には特に制限はない。具体例としては、紙、アルミ板や銅板等金属板、PETフィルム等高分子フィルム、ガラス、セラミックス、石板等が挙げられる。
レーザー光によるアブレーションを経て作られた酸化銀画像または銀画像は、さらに加圧処理を施すことが好ましい。加圧により、表面の平滑性が上がり、画像に光沢が付与されて見栄えが改善できる他、酸化銀または銀の粒子間、あるいは粒子と支持体間の隙間がつぶされて、密着性をあげることができ、銀画像がより丈夫になる。さらに、銀画像の場合、銀粒子間の密着向上は導電性の向上にもなるので、非常に好ましい。
加圧の方法としては、作業効率の点でカレンダーロールによる方法が好ましい。加えられる圧力は、使用する基材にもよるが、おおよそ50〜500kgf/cm2が好ましい。ロールの送り速度に特に制限はないが、加圧が全体にまんべんなく行われるように、数回にわたって行われることがより好ましい。また、銀画像の当たる側に鏡面の金属ロールを用いれば、銀画像の強度が向上するばかりでなく、平滑性の向上による画像光沢の改善にもなり、さらに好ましい。また、カレンダーロールによらず、定盤を用いて静的に圧力をかける方法で加圧することもできる。
以下実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数や百分率は質量基準である。
[酸化銀の作製]
10%硝酸銀水溶液800部に、ホモミキサーで強撹拌しながら2%水酸化ナトリウム水溶液940部をゆっくりと添加した。生成した酸化銀を吸引濾過で回収し、真空乾燥後、乳鉢で軽く粉砕して酸化銀粒子を得た。粒子の大きさを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したが、およそ1μm前後の大きさであった。
[酸化銀膜の作製]
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製クラレポバール224)5部を蒸留水100部中で加熱撹拌し、溶解させた。冷却後,蒸留水を追加し、全量150部とした。これに上述の酸化銀粒子100部を加え、ガラスビーズ150部とともにペイントコンディショナーで粉砕・分散した。得られた分散液を塗液とし、ワイヤーバーを用いて、白色PET(パナック(株)製ルミラーE−22、厚み188μm)に固形分塗抹量7g/m2になるように塗布した。塗布物の一部を用いて酸化銀塗膜の厚さをSEMで評価すると、厚さはおよそ8μmであった。
[レーザー照射でのアブレーションによる酸化銀画像作製]
波長830nmの半導体レーザー(最大出力600mW)を用いて、酸化銀膜への描画を行った。レーザーのビームはレンズで集光して、膜表面で直径が25μmになるように調節した。レーザー光の変調は、駆動電流をパソコン制御の変調機で制御して、変調機に出力電流とベース電流を設定することによって行った。アブレーションを起こしたいところでは出力電流値により強い光が、酸化銀を残したいところはベース電流による弱い光が照射される。酸化銀塗布物は回転式ドラムに巻き付けて固定し、このドラムを回転しながら、レーザービームを少しずつスキャンさせて、全面にレーザー光が照射されるようにした。酸化銀を除去したい非画像部には1J/cm2のレーザー光が、酸化銀を残したい画像部には50mJ/cm2のレーザー光が照射されるように出力電流、ベース電流、ドラム回転数を調節した。このような条件で、テストパターンを描画したところ、非画像部の酸化銀はアブレーションによって支持体上から除去されて、画像部だけに酸化銀が残った酸化銀画像を作製することができた。
[酸化銀画像からの銀画像作製]
実施例1で作製した酸化銀画像を、200℃に設定した送風乾燥機中で20分加熱処理した。さらに、加熱処理した画像をカレンダーロールで加圧した。上側のロールは鏡面の金属ロールで、下側はゴムロールである。加圧には油圧ジャッキを用いた。試料の搬送速度は60cm/分、加えた圧力は200kgf/cm2であった。画像面が上側のロールにあたるようにして、2回カレンダーロールに通した。このようにして、光沢を帯びた灰色の銀画像が得られた。導電性を評価するため、ベタ画像部(15×20mm)を利用し、抵抗率計(三菱化学(株)製、商品名ロレスタ−EP)で表面抵抗を測定したところ、7.4×10-1Ω/□であった。
実施例1と同様に酸化銀塗布物を作製した。実施例1と同様の条件でレーザー光による描画を行ったが、変調機のベース電流のみ設定を変更し、画像部の照射エネルギーが500mJ/cm2になるようにした。描画終了後、さらに実施例2と同様にカレンダーロールで加圧を行い、光沢を帯びたやや白っぽい灰色の銀画像が得られた。表面抵抗を測定したところ、9.7×10-1Ω/□であった。
本発明は導電材料、記録材料として幅広く用いることができ、活用例としては本文中に述べたように、プリント基板回路、電磁波シールド材料、ICカード及びタグのアンテナコイル、平版印刷版等が挙げられる他、装飾、工芸品として使用することもできる。

Claims (8)

  1. 酸化銀を支持体上に膜状に加工し、この酸化銀の一部をレーザー光によりアブレーションを起こさせて支持体上より除去することを特徴とする画像作製方法。
  2. 請求項1に記した方法により得た画像に加熱処理を施して、酸化銀を金属銀に変換して、画像に導電性を付与する画像作製方法。
  3. 残存する酸化銀を金属銀に変換する加熱処理の方法が、レーザー光を照射することであり、かつこの時のレーザー光の照射エネルギーが、支持体上の酸化銀がアブレーションしない程度に低く、かつ酸化銀を金属銀に変換するほど高い、請求項2記載の画像作製方法。
  4. レーザー光の照射エネルギーを変化させながら描画することにより、支持体上の酸化銀を除去したいところは強いエネルギーでアブレーションを起こさせて除去し、残したいところはより弱いエネルギーで酸化銀を金属銀に変換して残すことにより、導電性を付与した画像を形成する、請求項2または3記載の画像作製方法。
  5. レーザー光が、750〜900nmの範囲に波長を有する近赤半導体レーザー光である、請求項1〜4のいずれかに記載の画像作製方法。
  6. 支持体上に膜状に加工される酸化銀に還元剤を混合する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像作製方法。
  7. 支持体上の酸化銀の層の厚みが10μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の画像作製方法。
  8. 得られた画像をさらに加圧する、請求項1〜7のいずれかに記載の画像作製方法。
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