JP2006035224A - セラミック構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガスの通路となる金属部材の内部に設置した後、長期間使用した場合においても排気ガスの漏れ等を防止することができるセラミック構造体を提供する。
【解決手段】多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されてセラミックブロックを構成し、上記貫通孔を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとして機能するように構成されたセラミック構造体であって、上記セラミックブロックの外周部が少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材によりコーティングされていることを特徴とするセラミック構造体。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関から排出される排気ガス中のパティキュレート等を除去するフィルタとして用いられるセラミック構造体に関する。
自動車、バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排気ガス中に含有されるパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。
この排気ガスを多孔質セラミックを通過させることにより、排気ガス中のパティキュレートを捕集して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが種々提案されている。
これらのセラミックフィルタを構成するセラミック構造体は、通常、一方向に多数の貫通孔が並設され、貫通孔同士を隔てる隔壁がフィルタとして機能するようになっている。
すなわち、セラミック構造体に形成された貫通孔は、排気ガスの入り口側又は出口側の端部のいずれかが充填材により目封じされ、一の貫通孔に流入した排気ガスは、必ず貫通孔を隔てる隔壁を通過した後、他の貫通孔から流出するようになっており、排気ガスがこの隔壁を通過する際、パティキュレートが隔壁部分で捕捉され、排気ガスが浄化される。
このような排気ガスの浄化作用に伴い、セラミック構造体の貫通孔を隔てる隔壁部分には、次第にパティキュレートが堆積し、目詰まりを起こして通気を妨げるようになる。このため、このセラミックフィルタは、定期的にヒータ等の加熱手段を用いて目詰まりの原因となっているパティキュレートを燃焼除去して再生する必要がある。
しかし、この再生処理においては、セラミック構造体の均一な加熱が難しく、パティキュレートの燃焼に伴う局部的な発熱が発生するため、大きな熱応力が発生する。また、通常の運転時においても、排気ガスの急激な温度変化が与える熱衝撃等によって、セラミック構造体の内部に不均一な温度分布が生じ、熱応力が発生する。
その結果、上記セラミック構造体が単一のセラミック部材から構成されている場合には、クラックが発生し、パティキュレートの捕集に重大な支障を与えるといった問題点があった。
そのため、例えば、特許文献1には、セラミック構造体を複数個のセラミック部材に分割することにより、セラミック構造体に作用する熱応力を低減させたパティキュレートトラップが開示されている。
また、特許文献2には、複数個のセラミック部材を結束させた際に、各部材の間に生じる隙間に、非接着性のシール材を介挿させ、セラミック構造体の隙間から排気ガスが漏れるのを防止した微粒子捕集フィルタが開示されている。
しかし、この特許文献2に開示された微粒子捕集フィルタでは、熱応力に起因するクラックの発生や破壊を防止することはできるが、各セラミック部材を強固に接合することができないという問題点があった。
このような問題を解決するため、特許文献3には、各セラミック部材が耐熱性の無機繊維や無機バインダー等を含むシール材で強固に接合されたセラミック構造体が開示されている。
このセラミック構造体は、耐熱性のセラミックバインダ等によりセラミック部材同士が強固に接合されており、シールも完全になされているため、セラミック部材間のシール不良に起因する排気ガスの漏れ等は存在しない。
しかしながら、このセラミック構造体は、セラミック部材を複数結束させたものであり、その周囲は円柱状等の形状になるように切断されているため、貫通孔の一部が露出している場合がある。そのため、排気ガスの通路となる金属部材の内部にセラミック構造体を設置すると、セラミック構造体の周囲に断熱材等を配置しても隙間が発生しやすく、この隙間から排気ガスが漏れるため、排気ガス中のパティキュレートを完全に捕集することができないという問題があった。
特開昭60−65219号公報 実開平1−63715公報 特開平8−28246号公報
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、排気ガスの通路となる金属部材の内部に設置した後、長期間使用した場合においても排気ガスの漏れ等を防止することができるセラミック構造体を提供することを目的とするものである。
本発明のセラミック構造体は、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されてセラミックブロックを構成し、上記貫通孔を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとして機能するように構成されたセラミック構造体であって、上記セラミックブロックの外周部が少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材によりコーティングされていることを特徴とするものである。
本発明のセラミック構造体は、上述の通りであるので、排気ガスの通路となる金属部材の内部に設置し、長期間使用した場合においても排気ガスの漏れ等を防止することができ、長期にわたって排気ガス中のパティキュレートを完全に捕集することができる。
以下、本発明のセラミック構造体の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本発明のセラミック構造体は、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されてセラミックブロックを構成し、上記貫通孔を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとして機能するように構成されており、このセラミックブロックの外周部が少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材によりコーティングされている。
図1は、上記セラミック構造体の一実施形態を模式的に示した斜視図であり、図2は上記セラミック構造体を構成する多孔質セラミック部材を模式的に示した斜視図である。
図2に示したように、セラミック構造体を構成する多孔質セラミック部材20には、多数の貫通孔21が形成されており、これら貫通孔21を有する多孔質セラミック部材20の一端部は、市松模様に充填材22が充填されている。また、図示しない他の端部においては、一端部に充填材が充填されていない貫通孔21に充填材が充填されている。
図1は、図2に示した多孔質セラミック部材20を複数個結束させたセラミック構造体10を示している。また、図1においては、多孔質セラミック部材20に形成された貫通孔21を省略している。
このセラミック構造体10では、多孔質セラミック部材20が接着層11を介して複数個結束されてセラミックブロック12を構成し、このセラミックブロック12の外周部の全体に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材13aがコーティングされてセラミック構造体10が構成されている。
上記セラミック構造体の形状は特に限定されず、円柱形状でも角柱形状でも構わないが、通常、図1に示したように円柱形状のものがよく用いられている。
このセラミック構造体10を構成する多数の貫通孔21は、図2に示したように、いずれか一端部のみに充填材22が充填されているため、開口している一の貫通孔21の一端部より流入した排気ガスは、隣接する貫通孔21との間を隔てる多孔質の隔壁を必ず通過し、他の貫通孔21を通って流出する。
そして、排気ガスが隔壁部分を通過する際に、排気ガス中のパティキュレートが捕捉されることになる。
上記セラミック構造体10を構成する多孔質セラミック部材の材質は特に限定されず、種々のセラミックが挙げられるが、これらのなかでは、耐熱性が大きく、機械的特性に優れ、かつ、熱伝導率も大きい炭化珪素が好ましい。
また、接着層11を構成する材料も特に限定されるものではないが、無機繊維、無機バインダー等の耐熱性の材料を含むものが好ましい。この接着層11は、シール材13aと同じ材料により構成されていてもよい。
コーティング層を構成するシール材13aは、無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含んでいる。
上記無機繊維としては、例えば、シリカーアルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバー等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、シリカーアルミナファイバーが好ましい。
上記無機バインダーとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダーのなかでは、シリカゾルが好ましい。
上記有機バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダーのなかでは、カルボキシセルロースが好ましい。
上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等が挙げられ、具体的には、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素等からなる無機粉末又はウィスカー等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化珪素が好ましい。
上記シール材中の上記無機繊維の含有量は、固形分で、10〜70重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、20〜30重量%がさらに好ましい。上記無機繊維の含有量が10重量%未満では、弾性が低下し、一方、70重量%を超えると、熱伝導性の低下を招くとともに、弾性体としての効果が低下する。
上記シール材中の無機バインダーの含有量は、固形分で、1〜30重量%が好ましく、1〜15重量%がより好ましく、5〜9重量%がさらに好ましい。上記無機バインダーの含有量が1重量%未満では、接着強度の低下を招き、一方、30重量%を超えると、熱伝導率の低下を招く。
上記シール材中の上記有機バインダーの含有量は、固形分で、0.1〜5.0重量%が好ましく、0.2〜1.0重量%がより好ましく、0.4〜0.6重量%がさらに好ましい。上記有機バインダーの含有量が0.1重量%未満では、シール材のマイグレーションを抑制するのが難しくなり、一方、5.0重量%を超えると、シール材が高温にさらされた場合に、有機バインダーが焼失し、接着強度が低下する。
上記無機粒子の含有量は、固形分で、3〜80重量%が好ましく、10〜60重量%がより好ましく、20〜40重量%がさらに好ましい。
上記無機粒子の含有量が3重量%未満では、熱伝導率の低下を招き、一方、80重量%を超えると、シール材が高温にさらされた場合に、接着強度の低下を招く。
上記無機繊維のショット含有量は、1〜10重量%が好ましく、1〜5重量%が好ましく、1〜3重量%がさらに好ましい。また、その繊維長は、1〜100mmが好ましく、1〜50mmがより好ましく、1〜20mmがさらに好ましい。
ショット含有量を1重量%未満とするのは製造上困難であり、ジョット含有量が10重量%を超えると、多孔質セラミック部材の壁面を傷つけてしまう。また、繊維長が1mm未満では、弾性を有するセラミック構造体を形成することが難しく、100mmを超えると、毛玉のような形態をとりやすくなるため、無機粒子の分散が悪くなるとともに、シール材の厚みを薄くできないため、多孔質セラミック部材間の熱伝導性の低下を招く。
上記無機粉末の粒径は、0.01〜100μmが好ましく、0.1〜15μmがより好ましく、0.1〜10μmがさらに好ましい。無機粒子の粒径が0.01μm未満では、コストが高くなり、一方、無機粒子の粒径が100μmを超えると、接着力及び熱伝導性の低下を招くことになる。
シール材中には、上記無機繊維、上記無機バインダー、上記有機バインダー及び上記無機粒子のほかに、少量の水分や溶剤等を含んでいてもよいが、水分や溶剤等は、通常、シール材ペーストを塗布した後の加熱等により殆ど飛散する。
本発明のセラミック構造部材は、セラミックブロック12の外周部が、シール材13aによりコーティングされているので、排気ガスの通路となる金属部材の内部に断熱材等を組み合わせて設置すると、金属部材とセラミック構造体との間に隙間が発生することはない。従って、排気ガスが発生した際も、この隙間から排気ガスが漏れることもなく、排気ガス中のパティキュレートを完全に捕集することができる。
また、上記シール材は、耐熱性に優れているので、高温の排気ガス等にさらされても変質したり、クラックが発生したりすることはなく、機密性を保持する。
次に、上記セラミック構造部材の製造方法について説明する。
上記セラミック構造体の製造方法は、上記したセラミック構造体の製造方法であって、シール材によるコーティングは、多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されたセラミックブロックを上記多孔質セラミック部材の長手方向で軸支して回転させ、上記セラミックブロックの外周部に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材ペーストを付着させた後、上記セラミックブロックの外周部近傍に配置した板状部材を上記シール材ペーストと接触させることにより行うものであり、上記板状部材と上記シール材ペーストとを接触させる際、上記板状部材の主面を上記セラミックブロックの上記板状部材との最近接部における略接線方向になるように設定し、かつ、上記板状部材を振動させることを特徴とするものである。
図3は、上記セラミック構造体の製造方法を模式的に示した説明図であり、図3においては、セラミックブロック12を回転させながら、シール材ペースト13の層を形成している。
上記セラミック構造体の製造方法においては、まず、多孔質セラミック部材20が接着層11を介して複数個結束されたセラミックブロック12を多孔質セラミック部材20の長手方向で軸支して回転させる。
用いるセラミックブロック12は、上記した本発明のセラミック構造体を構成するセラミックブロックと略同様に構成されており、その形状は円柱形状である。セラミックブロック12を軸支する方法は特に限定されないが、例えば、回転軸の先端に回転軸に垂直に平面部材が配設された2つの回転部材を、セラミックブロック12の正面側及び背面側から当接させてセラミックブロック12を軸支し、回転させる方法が挙げられる。セラミックブロック12の回転速度は、2〜10rpmが好ましい。
次に、セラミックブロック12の外周部に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材ペースト13を塗布する。このシール材ペースト13を構成する無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子については、上記セラミック構造体において説明したものを用いることができる。
このシール材ペースト13中には、シール材を柔軟にし、流動性を付与して塗布しやすくするため、上記した無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子のほかに、およそ総重量の35〜65重量%程度の水分や他のアセトン、アルコール等の溶剤等が含まれている。このシール材ペースト13の粘度は、1万〜2万cps(cP)が好ましい。
このシール材ペースト13を塗布する方法としては特に限定されず、例えば、シール材ペースト13をチューブ等を用いて輸送し、回転しているセラミックブロック12の上部に上記チューブより流出させてシール材ペースト13の塊を付着させる方法等が挙げられる。
次に、セラミックブロック12の外周部近傍に、板状部材31を設置する。このとき、板状部材31の主面31aを、セラミックブロック12の板状部材31との最近接部における略接線方向になるように設定する。そして、板状部材31を振動させながら、シール材ペースト13と板状部材31とを接触させ、シール材ペースト13の層を形成する。
板状部材31とシール材ペースト13とを接触させることにより、シール材ペースト13の層が形成されるが、このシール材ペースト13の層に凹凸が発生しないようにするためには、上記したように、板状部材31の主面31aを、セラミックブロック12の板状部材31との最近接部における略接線方向になるように設定し、かつ、この板状部材31をバイブレータ42等により振動させる必要がある。
板状部材31の振動数は、10000〜18000vpmが好ましい。また、板状部材31の材質は特に限定されるものではないが、30〜50程度のゴム硬度を有するポリウレタンが好ましい。
図3に示したように、板状部材31の主面31aは、セラミックブロック12の板状部材31との最近接部における接線方向に対し、ほぼ10°の範囲内で反時計方向に傾斜していてもよい。
板状部材31としては、左右の幅が、セラミックブロック12の外周部の幅よりも広く、かつ、下端部を残して、左右の端面に該端面に対して30〜60°の角度で切り込みが入れられたものを使用することが望ましい。
図4は、上記形状の板状部材を模式的に示した斜視図である。図4に示したように、この板状部材31では、下端部を残して左右の端面34a、34bには切り込み部32a、32bが形成されており、切り込み部32a、32bが形成されていない下端部分の左右は、ペースト逃がし部33a、33bとなっている。また、この板状部材31の左右の幅は、3〜10mm程度セラミックブロック12の外周部の幅よりも広く設定されている。
切り込み部32a、32bの端面34a、34bに対する角度βは、30〜60°である。上記角度が30°未満であったり、60°を超えると、シール剤ペースト13を左右に逃がしにくくなる。
また、板状部材31には切り込み部32a、32bが形成されているため、主面31aの幅D自体は、セラミックブロック12の外周部の幅と同じか、又は、それよりも狭くなっている。
ペースト逃がし部33a、33bの幅dは特に限定されるものではないが、通常、3〜20mm程度が望ましい。
この板状部材31を使用する際には、切り込み部32a、32bが形成されている主面31aをシール材ペースト13と接触させるほかは、上記した方法と同様の方法を使用することができる。ただし、板状部材31のシール材ペースト13に対する圧力を弱くして、なるべく、セラミックブロック12の端面にシール材ペースト13が付着しないようにすることが望ましい。
単なる板状部材を使用した場合には、シール材ペースト13と板状部材を接触させた際、余分のシール材ペースト13がセラミックブロック12の外周部よりはみ出し、貫通孔が形成されている端面に付着してしまうことがある。従って、シール材ペースト13のセラミックブロック12の端面への付着を防止するためには、上記端面にフィルム等を接着させてカバーしておく必要がある。
しかしながら、図4に示した板状部材31を使用すると、余分のシール材ペースト13は、ペースト逃がし部33a、33bより左右に分かれ、セラミックブロック12の端面には殆ど接触せず、下の設置されたシール材ペースト受け部(図示せず)に落下する。そのため、シール材ペースト13のセラミックブロック12端面への付着を防止することができ、セラミックブロック12端面へフィルムの接着等を行う必要がなくなる。
上記工程において、シール材ペースト13の塊をセラミックブロック12の外周部の上部に付着させた後、シール材ペースト13と板状部材31とを接触させる前に、他の板状部材41を用いてシール材ペースト13の塊を外周部に擦りつけ、外周部の凹凸部分にしっかりとシール材ペースト13を充填しておいてもよい。
この場合には、図3に示したように、その主面41aがセラミックブロック12の板状部材41との最近接部における接線方向とほぼ45°(例えば、α=45±5°)の角度をなすように板状部材41を設置するのが好ましい。
また、この場合には、図3に示した矢印の方向とは逆の方向にセラミックブロック12を回転させながら、シール材ペースト13をセラミックブロック12の外周部に付着させ、板状部材41により外周部の凹凸部分にシール材ペースト13を充填する。その後、セラミックブロック12を図3の矢印方向に回転させ、上記したように板状部材31を用いてシール材ペースト13の層を形成する。セラミックブロック12の回転方向は、板状部材31、41の配置場所により決まり、常に上記した回転方向としなくてもよい。
上記工程の後、このシール材ペースト13の層を120℃程度の温度で乾燥させることにより、水分を蒸発させ、シール材13aの層とする。
上記セラミック構造体の製造方法においては、セラミックブロックを回転させ、上記セラミックブロックの外周部に、少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材ペーストを付着させた後、上記セラミックブロックの外周部近傍に板状部材を設置し、その際、上記板状部材の主面を上記セラミックブロックの上記板状部材との最近接部における略接線方向になるように設定し、かつ、上記板状部材を振動させながら、上記シール材ペーストと上記板状部材とを接触させてシール材ペーストの層を形成するため、上記板状部材にシール材ペーストが付着せず、凹凸のない均一な厚さのシール材ペーストの層を形成することができる。
また、このシール材ペーストを乾燥させることにより得られるシール材の層は、耐熱性に優れ、長期間高温の排気ガス等にさらされた場合にも、クラック等が発生することがないので、得られたセラミック構造体を排気ガスの通路となる金属部材の内部に設置した際にも、金属部材とセラミック構造体との間に隙間が発生することはなく、この隙間から排気ガスが漏れることもなく、長期間にわたって排気ガス中のパティキュレートを完全に捕集することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
炭化珪素粉末に有機バインダー、水等を加えて混練した後、押し出し成形を行い、ハニカム形状の生成形体を作製し、続いて、乾燥、脱脂、焼成を行うことにより、図2に示すような平均気孔径が1〜40μmで、孔数が約170個/平方インチ、1平方インチ当たりのセル数が200個で、隔壁の厚さが0.3mmの多孔質セラミック部材を作製した。
次に、この多孔質セラミック部材を、無機繊維や無機粒子等を含む耐熱性の接着剤を用いて多数結束させ、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切断することにより、図1に示したような円柱形状のセラミックブロック12を作製した。次に、無機繊維としてアルミナシリケートからなるセラミックファイバー(ショット含有率:3%、繊維長:0.1〜100mm)23.3重量%、無機粒子として平均粒径0.3μmの炭化珪素粉末30.2重量%、無機バインダーとしてシリカゾル(ゾル中のSiOの含有量:30重量%)7重量%、有機バインダーとしてカルボキシメチルセルロース0.5重量%及び水39重量%を混合、混練してシール材ペーストを作製した。
次に、板状部材として、図4に示したものを用い、上記発明の実施の形態において説明した方法により、シール材ペーストの層を形成し、120℃で乾燥して、図1に示したセラミック構造体10を製造した。この際、シール剤ペーストのセラミックブロック端面への付着は、殆ど認められなかった。
実施例2
無機繊維としてムライトからなるセラミックファイバー(ショット含有率:5%、繊維長:0.1〜100mm)25重量%、無機粒子として平均粒径1.0μmの窒化珪素粉末30重量%、無機バインダーとしてアルミナゾル(ゾル中のAlの含有量:20重量%)7重量%、有機バインダーとしてポリビニルアルコール0.5重量%及びアルコール37.5重量%を用いたほかは、実施例1と同様にしてセラミック構造体10を製造した。
実施例3
無機繊維としてアルミナからなるセラミックファイバー(ショット含有率:4%、繊維長:0.1〜100mm)23重量%、無機粒子として平均粒径1.0μmの窒化珪素粉末35重量%、無機バインダーとしてアルミナゾル(ゾル中のAlの含有量:20重量%)8重量%、有機バインダーとしてエチルセルロース0.5重量%及びアセトン35.5重量%を用いたほかは、実施例1と同様にしてセラミック構造体10を製造した。
比較例1
無機繊維としてアルミナシリカからなるセラミックファイバー(ショット含有率:2.7%、繊維長:30〜100mm)44.2重量%、無機バインダーとしてシリカゾル(ゾル中のSiOの含有量:30重量%)13.3重量%および水42.5重量%を用いたほかは、実施例1と同様にしてセラミック構造体を製造した。
本比較例においては、シール材ペーストの乾燥を行っている際、マイグレーションが発生した。
上記実施例1〜3及び比較例1で製造したセラミック構造体を用い、0〜900℃のヒートサイクル試験を行った。
その結果、実施例1〜3において製造されたセラミック構造体10の外周部に形成されたシール材には、クラックや破損は観察されなかったが、比較例1において製造されたセラミック構造体においては、シール材にクラックが発生していた。
また、実施例1〜3において製造されたセラミック構造体を、セラミックファイバーからなる断熱材を介して実際に排気ガスの通路となる金属部材の内部に設置し、金属部材とセラミック構造体との間に隙間が発生していないことを確認した。
また、このセラミックフィルタを用いてパティキュレートの捕集試験を行ったところ、隙間からの排気ガスの漏れは観察されず、長期間にわたって排気ガス中のパティキュレートを完全に捕集することができた。
本発明のセラミック構造体の一実施形態を模式的に示した斜視図である。 本発明のセラミック構造体を構成する多孔質セラミック部材を模式的に示した斜視図である。 本発明のセラミック構造体の製造方法を模式的に示した正面図である。 本発明のセラミック構造体の製造方法に用いる板状部材の一例を模式的に示した斜視図である。
符号の説明
10 セラミック構造体
11 接着層
12 セラミックブロック
13 シール材ペースト
13a シール材
20 多孔質セラミック部材
21 貫通孔
22 充填材
31 板状部材
31a 主面
32a、32b 切り込み部
33a、33b ペースト逃がし部
34a、34b 端面
41 板状部材
41a 主面
42 バイブレータ

Claims (1)

  1. 多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されてセラミックブロックを構成し、前記貫通孔を隔てる隔壁が粒子捕集用フィルタとして機能するように構成されたセラミック構造体であって、前記セラミックブロックの外周部が少なくとも無機繊維、無機バインダー、有機バインダー及び無機粒子を含むシール材によりコーティングされていることを特徴とするセラミック構造体。
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