JP2006034800A - X線源焦点サイズの測定装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来のX線源焦点サイズの測定方法であるピンホール法による測定では、X線のエネルギー強度が高いX線CT装置のX線焦点サイズを求める場合、遮蔽体のピンホールのエッジ部分をX線が透過してしまい、そのエッジ部分の画像がぼやけて正確な焦点サイズを測定することが困難であった。
【解決手段】 X線源焦点サイズの測定装置は、測定対象であるX線源1と、X線源1に対向配置されるイメージングプレート2と、X線源1とイメージングプレート2との間に配置されるX線の遮蔽体3と、遮蔽体3を、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段であるテーブル4とを備え、遮蔽体3は、X線源1から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みDを備えており、該遮蔽体3には、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホール3aが形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 X線源焦点サイズの測定装置は、測定対象であるX線源1と、X線源1に対向配置されるイメージングプレート2と、X線源1とイメージングプレート2との間に配置されるX線の遮蔽体3と、遮蔽体3を、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段であるテーブル4とを備え、遮蔽体3は、X線源1から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みDを備えており、該遮蔽体3には、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホール3aが形成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、X線CT装置におけるX線源の焦点サイズを定量化する技術に関する。
従来から、X線を検査対象に照射して検査対象の画像を得るX線CT装置が、医療検査や非破壊検査等に用いられている。X線CT装置としては、例えば、特許文献1に示されるものがある。また、非破壊検査用のX線CT装置は、例えば、鋳物製品であるエンジン等といった自動車部品の内部検査用として用いられている。
このX線CT装置においては、X線源の焦点サイズが画像分解能に影響を与え、画像分解能を高めるためには焦点サイズを小径化することが有効であることが分かっている。
従って、X線CT装置の画像分解能を高精度化するためには、まずX線源の焦点サイズを正確に把握することが重要である。
このX線CT装置においては、X線源の焦点サイズが画像分解能に影響を与え、画像分解能を高めるためには焦点サイズを小径化することが有効であることが分かっている。
従って、X線CT装置の画像分解能を高精度化するためには、まずX線源の焦点サイズを正確に把握することが重要である。
X線源の焦点サイズを測定する方法としては、例えばピンホール法が知られている。
ピンホール法では、図11に示すように、X線源101と、X線源101に対向して配置されたフィルム102との間にピンホール103aが形成された遮蔽体103を介在させた状態で、X線源101からフィルム102側へX線を照射する。すると、照射されたX線はピンホール103aを通じてフィルム102まで到達し、該フィルム102上に画像が得られる。この得られた画像のサイズを測定することで、焦点サイズを把握することができる。
具体的には、焦点サイズをD1、フィルム102上に得られた画像サイズをD2、X線源101から遮蔽体103のピンホール103aまでの距離をL1、遮蔽体103のピンホール103aからフィルム102までの距離をL2、ピンホール103aの直径をdとすると、D1=(D2×L1/L2)−(d×(L1+L2)/L2)により、焦点サイズD1を求めることが可能である。
ピンホール法では、図11に示すように、X線源101と、X線源101に対向して配置されたフィルム102との間にピンホール103aが形成された遮蔽体103を介在させた状態で、X線源101からフィルム102側へX線を照射する。すると、照射されたX線はピンホール103aを通じてフィルム102まで到達し、該フィルム102上に画像が得られる。この得られた画像のサイズを測定することで、焦点サイズを把握することができる。
具体的には、焦点サイズをD1、フィルム102上に得られた画像サイズをD2、X線源101から遮蔽体103のピンホール103aまでの距離をL1、遮蔽体103のピンホール103aからフィルム102までの距離をL2、ピンホール103aの直径をdとすると、D1=(D2×L1/L2)−(d×(L1+L2)/L2)により、焦点サイズD1を求めることが可能である。
また、X線焦点サイズを把握する方法として、MTF(Modulation Transfer Function)という指標を用いるものがある。MTFは、ある空間周波数特性における白黒2色のコントラスト比を主に示しており、このMTFを用いてX線CT装置により得られた白黒画像の評価を行うものである。
図12に示すように、MTFは、空間周波数を大きく(評価する白黒画像の評価範囲を狭く)するにつれて、画像のMTF値(コントラスト比)は小さくなっていき、最終的には0に収束する。また、MTF値がある値よりも小さくなるとノイズに埋もれてしまうが、このMTFがノイズに埋もれてしまう空間周波数がX線CT装置の限界性能であるといえる(図12では、MTF値がR1以下となる領域がノイズに埋もれる領域であり、MTF値がR1のときの空間周波数F1が限界値となっている)。
そして、図12に示す曲線の減少の傾きが大きく、限界値である空間周波数F1の値が高いほどX線CT装置の画像分解能が高いと評価することができる。
X線焦点サイズの評価としては、限界空間周波数F1とX線焦点サイズとの関係を予め実験により求めておき、得られた限界空間周波数F1から当該X線CT装置のX線焦点サイズを推測するものである。
特開2003−310597号公報
図12に示すように、MTFは、空間周波数を大きく(評価する白黒画像の評価範囲を狭く)するにつれて、画像のMTF値(コントラスト比)は小さくなっていき、最終的には0に収束する。また、MTF値がある値よりも小さくなるとノイズに埋もれてしまうが、このMTFがノイズに埋もれてしまう空間周波数がX線CT装置の限界性能であるといえる(図12では、MTF値がR1以下となる領域がノイズに埋もれる領域であり、MTF値がR1のときの空間周波数F1が限界値となっている)。
そして、図12に示す曲線の減少の傾きが大きく、限界値である空間周波数F1の値が高いほどX線CT装置の画像分解能が高いと評価することができる。
X線焦点サイズの評価としては、限界空間周波数F1とX線焦点サイズとの関係を予め実験により求めておき、得られた限界空間周波数F1から当該X線CT装置のX線焦点サイズを推測するものである。
前述のピンホール法にて、X線のエネルギー強度が高いX線CT装置のX線焦点サイズを求める場合、X線の透過力が大きくなるため、遮蔽体103のピンホール103aのエッジ部分をX線が透過してしまい、そのエッジ部分の画像がぼやけて正確な焦点サイズを測定することが困難であった。
さらに、前記距離L1・L2の設定や、X線源101、フィルム102、および遮蔽体103の相対位置は厳密に設定する必要があるが、これらの調節等は手作業で行われており、さらには得られた画像の寸法測定も人の目による判断に基づいていたので、焦点サイズを正確に測定することが困難であった。
さらに、前記距離L1・L2の設定や、X線源101、フィルム102、および遮蔽体103の相対位置は厳密に設定する必要があるが、これらの調節等は手作業で行われており、さらには得られた画像の寸法測定も人の目による判断に基づいていたので、焦点サイズを正確に測定することが困難であった。
また、MTFを用いた場合も、実験により求めた限界空間周波数F1とX線焦点サイズとの関係によりX線焦点サイズを推測するものであったので、正確な焦点サイズを求めることができない。
とくに、MTFによる評価は、X線源自体の焦点サイズを直接求めるものではなく、X線CT装置全体の評価を行うこととなるので、正確な焦点サイズを把握することは困難である。
とくに、MTFによる評価は、X線源自体の焦点サイズを直接求めるものではなく、X線CT装置全体の評価を行うこととなるので、正確な焦点サイズを把握することは困難である。
そこで、本発明では、X線源自体の焦点サイズを定量化して正確に把握することができるX線源焦点サイズの測定装置および方法を提供するものである。
上記課題を解決するX線源焦点サイズの測定装置および方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、測定対象であるX線源と、X線源に対向配置されるイメージングプレートと、X線源とイメージングプレートとの間に配置されるX線の遮蔽体と、遮蔽体を、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段とを備え、遮蔽体は、X線源から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みを備えており、該遮蔽体には、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホールが形成される。
これにより、X線源の焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となる。特に、X線源から照射されるX線のエネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができ、高精度に焦点サイズを求めることが可能となる。
即ち、請求項1記載の如く、測定対象であるX線源と、X線源に対向配置されるイメージングプレートと、X線源とイメージングプレートとの間に配置されるX線の遮蔽体と、遮蔽体を、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段とを備え、遮蔽体は、X線源から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みを備えており、該遮蔽体には、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホールが形成される。
これにより、X線源の焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となる。特に、X線源から照射されるX線のエネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができ、高精度に焦点サイズを求めることが可能となる。
また、請求項2記載の如く、前記X線源焦点サイズの測定装置においては、X線源からイメージングプレート側へ向けてX線を照射している状態で、遮蔽体がX線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ2次元的に移動する。
これにより、X線源、イメージングプレート、および遮蔽体の相対位置をそれほど厳密に設定しなくても、精密な画像を得ることが可能となり、焦点サイズを正確に把握することができる。
これにより、X線源、イメージングプレート、および遮蔽体の相対位置をそれほど厳密に設定しなくても、精密な画像を得ることが可能となり、焦点サイズを正確に把握することができる。
また、請求項3記載の如く、X線源とX線源に対向配置されるイメージングプレートとの間に、X線源から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みを備えるとともに、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホールが形成された遮蔽体を配置して、X線源からイメージングプレート側へ向けてX線を照射している状態で、遮蔽体をX線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ2次元的に移動させて、イメージングプレートを感光させる。
これにより、X線源の焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となる。特に、X線源から照射されるX線のエネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができ、高精度に焦点サイズを求めることが可能となる。
これにより、X線源の焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となる。特に、X線源から照射されるX線のエネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができ、高精度に焦点サイズを求めることが可能となる。
本発明によれば、X線源の焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となる。特に、X線源から照射されるX線のエネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができ、高精度に焦点サイズを求めることが可能となる。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1、図2に示すように、本発明にかかるX線源焦点サイズの測定装置は、焦点サイズの測定対象であるX線源1と、X線源1に対向配置されるイメージングプレート2と、X線源1とイメージングプレート2との間に配置されるX線の遮蔽体3と、載置した遮蔽体3を、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段としてのテーブル4とを備えている。
本例では、テーブル4は、遮蔽体3を左右方向および上下方向へ移動可能に構成されている。
本例では、テーブル4は、遮蔽体3を左右方向および上下方向へ移動可能に構成されている。
イメージングプレート(IP)2は、輝尽発光現象を示す蛍光体を板状部材に塗布して構成される放射線画像センサの一種であり、放射線に対して高感度かつ広いダイナミックレンジを示すものである。そして、高空間分解能かつ大面積の二次元分布計測が可能である。
遮蔽体3には、X線源1とイメージングプレート2とを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホール3aが形成されている(図2では、ピンホール3aは遮蔽体3を左右方向に貫通している)。
また、遮蔽体3の厚み寸法Dは、X線源1から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みに形成されており、X線源1から照射されたX線はピンホール3a以外の部分からイメージングプレート2に到達することはない。
逆に、ピンホール3aを通過したX線はイメージングプレート2に到達し、X線が到達した部分のイメージングプレート2には画像が形成される。
イメージングプレート2に形成される画像は白黒画像であり、到達したX線の強度が大きい箇所では濃度の濃い画像が、強度が小さい箇所では濃度の薄い画像が形成される。
また、遮蔽体3の厚み寸法Dは、X線源1から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みに形成されており、X線源1から照射されたX線はピンホール3a以外の部分からイメージングプレート2に到達することはない。
逆に、ピンホール3aを通過したX線はイメージングプレート2に到達し、X線が到達した部分のイメージングプレート2には画像が形成される。
イメージングプレート2に形成される画像は白黒画像であり、到達したX線の強度が大きい箇所では濃度の濃い画像が、強度が小さい箇所では濃度の薄い画像が形成される。
前記テーブル4は、図示せぬ駆動機構により水平方向および垂直方向へ移動可能に構成されており、上述のように構成されるX線源焦点サイズの測定装置においては、X線源1からX線が照射された状態で、テーブル4が所定寸法だけ水平方向へ移動した後に、所定寸法だけ垂直方向へ移動する動作を繰り返す。
例えば、テーブル4が、イメージングプレート2の右方に位置する箇所から所定寸法だけ左方へ水平移動した後に所定寸法だけ上昇し、さらに所定寸法だけ右方へ移動した後に所定寸法だけ上昇するといった動作を繰り返し行う。
例えば、テーブル4が、イメージングプレート2の右方に位置する箇所から所定寸法だけ左方へ水平移動した後に所定寸法だけ上昇し、さらに所定寸法だけ右方へ移動した後に所定寸法だけ上昇するといった動作を繰り返し行う。
テーブル4がこのような動作を行うことで、テーブル4上に載置された遮蔽体3のピンホール3aは、図3に示すような軌跡をたどることとなる。
つまり、遮蔽体3のピンホール3aが、イメージングプレート2上を2次元的に走査することとなる。
この場合、テーブル4は、等ピッチで断続的に移動、または等速で連続的に移動を行う。
つまり、遮蔽体3のピンホール3aが、イメージングプレート2上を2次元的に走査することとなる。
この場合、テーブル4は、等ピッチで断続的に移動、または等速で連続的に移動を行う。
なお、本例では、テーブル4により遮蔽体3が水平方向および垂直方向へ移動するように構成しているが、遮蔽体3とX線源1およびイメージングプレート2とは相対的に移動すればよいので、遮蔽体3の位置を固定しつつ、X線源1およびイメージングプレート2を水平方向および垂直方向へ移動するように構成したり、遮蔽体3を水平方向または垂直方向のいずれか一方に移動可能とし、X線源1およびイメージングプレート2を水平方向または垂直方向のいずれか他方に移動可能に構成したりしてもよい。
ここで、X線源1から照射されるX線は、X線源1から放射状に拡散するため、図4に示すように、ピンホール3aがX線源1の照射中心Oの近傍に位置しているときには、イメージングプレート2に到達するX線のエネルギー強度E1は高く、図5に示すように、ピンホール3aがX線源1の照射中心Oから離れて位置しているときには、イメージングプレート2に到達するX線のエネルギー強度E2は低くなる。
なお、図4、図5は水平方向の位置によるX線のエネルギー強度を示しているが、垂直方向のエネルギー強度も同様である。
なお、図4、図5は水平方向の位置によるX線のエネルギー強度を示しているが、垂直方向のエネルギー強度も同様である。
従って、X線源1からX線が照射された状態で、ピンホール3aが図3に示すように2次元的に移動した場合、イメージングプレート2上には図6に示すような同心円状の画像が得られる。
図6における画像は、円の中心部の濃度が濃く、外周側へいくに従って濃度が薄くなっていく画像となっている。濃度の濃さはX線のエネルギー強度を示しており、濃度が濃い箇所はX線のエネルギー強度が高く、濃度が薄い箇所はエネルギー強度が低いことを示している。
図6における画像は、円の中心部の濃度が濃く、外周側へいくに従って濃度が薄くなっていく画像となっている。濃度の濃さはX線のエネルギー強度を示しており、濃度が濃い箇所はX線のエネルギー強度が高く、濃度が薄い箇所はエネルギー強度が低いことを示している。
このように、X線源1からX線を照射しながら遮蔽体3を移動させた結果得られた画像のなかで、最も濃度が濃い箇所(つまりX線強度が最も大きい箇所)を通る線L上でのエネルギー強度プロファイルを測定する。線Lは、例えば、水平方向へ延びる直線となっている。
得られたX線のエネルギー強度プロファイルは図7に示す如くとなっており、水平方向位置が、最も高いエネルギー強度値Fを示す位置から左右に離れていくに従って、エネルギー強度値は減少している。
得られたX線のエネルギー強度プロファイルは図7に示す如くとなっており、水平方向位置が、最も高いエネルギー強度値Fを示す位置から左右に離れていくに従って、エネルギー強度値は減少している。
次に、図7に示すプロファイルにおいて、エネルギー強度値Fの半分の値であるエネルギー強度値F/2となる部分のプロファイル幅W(半値幅)を測定し、このプロファイル幅Wの寸法をX線源1の焦点サイズとする。
このようにしてX線源1の焦点サイズを得ることができるが、イメージングプレート2に形成される画像はデジタルデータとして捉えることが可能であるため、このデジタルデータを解析して前述のエネルギー強度プロファイルおよびX線源1の焦点サイズを演算装置により算出することができ、焦点サイズを迅速かつ容易に求めて、正確に定量化することが可能となっている。
また、本測定装置では、大きなダイナミックレンジを有するイメージングプレート2に画像を形成しているので、エネルギー強度が高くても正確なエネルギー強度のプロファイルを得ることができる。
つまり、エネルギー強度が高い場合に、従来のピンホール方で用いられるダイナミックレンジがさほど大きくないX線フィルムを用いると、図8に示すように、最も高いエネルギー強度値がFであった場合でも、それよりも低いエネルギー強度値Faまでのプロファイルしか得ることができず、正確なプロファイルを得ることができなが、ダイナミックレンジが大きなイメージングプレート2を用いると、最も高いエネルギー強度値Fを得ることが可能となる。
つまり、エネルギー強度が高い場合に、従来のピンホール方で用いられるダイナミックレンジがさほど大きくないX線フィルムを用いると、図8に示すように、最も高いエネルギー強度値がFであった場合でも、それよりも低いエネルギー強度値Faまでのプロファイルしか得ることができず、正確なプロファイルを得ることができなが、ダイナミックレンジが大きなイメージングプレート2を用いると、最も高いエネルギー強度値Fを得ることが可能となる。
また、イメージングプレート2に形成される2次元画像は、対向配置されたX線源1とイメージングプレート2との間の遮蔽体3を2次元的に移動させることで得ることができるので、X線源1、イメージングプレート2、および遮蔽体3の相対位置をそれほど厳密に設定しなくても、精密な画像を得ることが可能となっており、焦点サイズを正確に把握することができる。
また、図9(a)に示すように、遮蔽体3の厚み寸法Dは、X線源1から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの寸法となっており、該厚み寸法Dは、ピンホール3aの直径寸法dに対して十分に大きく(例えば100倍程度)、厚み寸法Dの大きさに比して直径寸法dの大きさが無視できるようになっている。
これに対し、従来のピンホール法に用いられる遮蔽体103においては、図9(b)に示すように、遮蔽体103の厚み寸法Dはピンホール103aの直径寸法dに比してさほど大きなものではない。
これに対し、従来のピンホール法に用いられる遮蔽体103においては、図9(b)に示すように、遮蔽体103の厚み寸法Dはピンホール103aの直径寸法dに比してさほど大きなものではない。
図9(b)に示すように、遮蔽体103の厚み寸法Dがピンホール103aの直径寸法dに比べて大きくない場合には、X線のピンホール103aからの出射角θ2は大きく、X線のエネルギー強度が高い場合には、ピンホール103aのエッジ部分のX線は遮蔽体103を通り抜けてフィルム102に到達してしまう(図9(b)において2点鎖線で示す線)。このエッジ部分を透過するX線が、フィルム102に形成される画像がぼやける原因となっている。
これに対して、図9(a)に示すように、遮蔽体3の厚み寸法Dがピンホール3aの直径寸法dに比べて大きい場合はX線のピンホール3aからの出射角θ1が小さく、ピンホール3aのエッジ部分のX線は、通過する遮蔽体3の距離が長いため、X線のエネルギー強度が高い場合でも、途中で減衰して遮蔽体3を通り抜けることはない。(図9(a)において2点鎖線で示す線)。
これにより、イメージングプレート2に形成される画像の周縁部がぼやけることはなく、精密な画像を得ることが可能となっている。
これにより、イメージングプレート2に形成される画像の周縁部がぼやけることはなく、精密な画像を得ることが可能となっている。
以上のようにして行われるX線源1の焦点サイズの測定は、図10に示すように、X線源1をX線CT装置50の加速器51内に装着した状態でも行うことが可能である。
つまり、X線CT装置50のターンテーブル53上にピンホール3aが形成された前記遮蔽体3を載置し、X線CT装置50の検出器52にイメージングプレート2をセットして、加速器51に装着されたX線源1からX線を照射することで、焦点サイズの測定を行うことができる。
図10に示すX線CT装置50の場合は、例えばターンテーブル53が水平方向に移動可能に構成され、加速器51および検出器52が垂直方向に移動可能に構成されていて、これにより、加速器51および検出器52と遮蔽体3とが相対的に2次元方向に移動可能となっている。
つまり、X線CT装置50のターンテーブル53上にピンホール3aが形成された前記遮蔽体3を載置し、X線CT装置50の検出器52にイメージングプレート2をセットして、加速器51に装着されたX線源1からX線を照射することで、焦点サイズの測定を行うことができる。
図10に示すX線CT装置50の場合は、例えばターンテーブル53が水平方向に移動可能に構成され、加速器51および検出器52が垂直方向に移動可能に構成されていて、これにより、加速器51および検出器52と遮蔽体3とが相対的に2次元方向に移動可能となっている。
1 X線源
2 イメージングプレート
3遮蔽体
3a ピンホール
4 テーブル
2 イメージングプレート
3遮蔽体
3a ピンホール
4 テーブル
Claims (3)
- 測定対象であるX線源と、
X線源に対向配置されるイメージングプレートと、
X線源とイメージングプレートとの間に配置されるX線の遮蔽体と、
遮蔽体を、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ移動させる移動手段とを備え、
遮蔽体は、X線源から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みを備えており、
該遮蔽体には、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホールが形成されることを特徴とするX線源焦点サイズの測定装置。 - 前記X線源焦点サイズの測定装置においては、X線源からイメージングプレート側へ向けてX線を照射している状態で、遮蔽体がX線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ2次元的に移動することを特徴とする請求項1に記載のX線源焦点サイズの測定装置。
- X線源とX線源に対向配置されるイメージングプレートとの間に、X線源から照射されるX線を完全に遮蔽するだけの厚みを備えるとともに、X線源とイメージングプレートとを結ぶ線に並行な方向に貫通するピンホールが形成された遮蔽体を配置して、
X線源からイメージングプレート側へ向けてX線を照射している状態で、遮蔽体をX線源とイメージングプレートとを結ぶ線に対して直交する方向へ2次元的に移動させて、イメージングプレートを感光させることを特徴とするX線源焦点サイズの測定方法。
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JP2016126010A (ja) * | 2014-12-31 | 2016-07-11 | 北京固▲鴻▼科技有限公司 | Ct検出方法及びct装置 |
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