JP2006033928A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロータ位置を検出する手段に異常が発生したとしても継続して制御可能なブラシレスモータを提供すること。
【解決手段】 ブラシレスモータにおいて、ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の位相よりも逆トルクを減少可能な位相だけ進んだ電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることとした。
【選択図】 図10
【解決手段】 ブラシレスモータにおいて、ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の位相よりも逆トルクを減少可能な位相だけ進んだ電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることとした。
【選択図】 図10
Description
本発明は、一般にDCブラシレスモータと呼ばれる三相コイルへの通電パターンにより駆動を制御するモータの制御装置に関する。
従来、ブラシレスモータに関する技術として特許文献1に記載の技術が開示されている。この後方には、ロータの回転位置を検出するためにホール素子等の安価なポジションセンサを周方向に3箇所設けている。このポジションセンサはロータのN極とS極とを検出するため、ロータが1回転する毎に6回、即ち60°毎にポジション信号を出力する。ブラシレスモータのu相、v相、w相に通電される電流は、このポジション信号のタイミングに合わせてその通電方向が切り換えられるようになっている。ブラシレスモータの高回転時においては、ポジション信号に基づくロータの回転位置の検出精度が高いためにベクトル制御を行うことができるが、低回転時においては、今回のポジション信号と次回のポジション信号との間隔が長いため、ロータの回転位置の検出精度が低下する。そこで、ポジション信号の出力タイミングでベクトル制御の駆動電流から30°位相を進めた位置における一定の駆動電流を流す所謂120°通電法を採用することができる。
特開2004−23973号公報。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、3つのポジションセンサのうち1つにでも異常が発生した場合には、ロータの回転位置を検出することができなくなってしまい、継続してブラシレスモータを制御することができないという問題があった。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、ロータ位置を検出する手段に異常が発生したとしても継続して制御可能なブラシレスモータを提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため、本発明は、ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の位相よりも逆トルクを減少可能な位相だけ進んだ電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることとした。
よって、所定位相間においてポジションセンサの信号変化が検出できない場合であっても、モータの制御回転方向とは逆方向のトルクが生じることがなく、ロータ位置検出手段の異常時においても継続して制御を行うことができる。
以下に、本発明を実施する最良の形態を実施例として図面に基づいて説明する。
まず、本実施例の電動パワーステアリング装置を説明するにあたり、電動パワーステアリング装置の全体構成について説明する。図1は実施例1の電動パワーステアリング装置の全体構成図である。ステアリングホイール1は、入力軸側ステアリングシャフト2a、出力軸側ステアリングシャフト2b、ユニバーサルジョイント3、中間シャフト4及びユニバーサルジョイント5を介してピニオン軸6に連結されている。
このピニオン軸6の下端部は、水平に延びるラック軸7に噛合し、該ラック軸7とピニオン軸6によりラック&ピニオン機構を構成している。ラック軸の両端部は、それぞれタイロッド8a,8bを介して操舵輪(図示せず)に接続され、ラック軸7が水平方向に移動することで左右の車輪が操舵されるようになっている。
入力軸側ステアリングシャフト2aには、ステアリングホイール1の操舵トルクを検出するトルクセンサ9が設けられ、このステアリングホイール1の操舵力を補助するブラシレスモータ10が減速機11を介して出力軸側ステアリングシャフト2bに結合されている。このブラシレスモータ10は、所謂三相ブラシレスモータであり、永久磁石が複数極配置されたロータと、ロータの外周に配置されたステータから構成され、ステータに流れる電流変化に応じてロータが回転し、アシストトルクを発生する。
コントロールユニット12には、バッテリ13からイグニッションスイッチ14を介して電力が供給される。また、トルクセンサ9で算出された操舵トルク、エンジン回転数センサ15で算出されたエンジン回転数、車速センサ16で検出された車速、舵角センサ17で検出された舵角、及び磁極の位置を検出するポジションセンサ18(ロータ位置検出手段)により検出されたモータ回転数に基づいてモータ駆動電流(指令電流)を求め、この指令電流値に基づく三相電圧指令によりブラシレスモータ10に供給する電流を制御する。
図2はコントロールユニット12における目標モータトルク演算制御の構成を表すブロック図である。基本制御量算出部101では、トルクセンサ9により検出された操舵トルク、及び車速センサ16により検出された車速に基づいて基本制御量(操舵アシスト量)を算出する。位相補償制御量算出部102では、モータイナーシャ、メカ伝達系の位相遅れ補償量を算出し、制御系の安定化を図る位相補償制御量を算出する。ダンピング制御量算出部103では、車両の収斂性向上のために、モータ回転数に応じてダンピングトルク制御量を算出する。戻し制御量算出部104では、舵角及び車速に基づいてステアリングを中立付近へ戻す方向のトルクを算出する。上記基本制御量、位相補償制御量、ダンピングトルク制御量、反力トルク制御量の値に基づいて最終的な目標モータトルクを演算し、後述するモータ制御ブロックに出力する。
図3はモータ駆動力制御の構成(通電制御手段)を表すブロック図である。電流指令演算部201では、目標モータトルク、モータ回転速度より界磁電流、トルク電流を算出する。電流PI制御部202では、ブラシレスモータ10に流れる電流値に基づいてフィードバック制御電流を算出し、目標電流を流すための指令電圧を算出する。dq/UVW変換部203では、d,q座標系で演算された電流指令値を三相座標系の電流値に変換する。マイコン出力処理部204では、演算された三相座標系の電流値に対応する電圧をPWM制御による電圧指令値に変換し、ブラシレスモータ駆動回路に出力する。
磁極位置演算部205では、ポジションセンサ18により検出されたホール素子の位置信号及び割り込み間隔に基づいて磁極位置(位相)及びモータ回転速度を推定する。演算された磁極位置及びモータ速度はサンプリング位相補償後、dq/UVW変換部203及びUVW/dq変換部207に出力される。電流検出部206では、ブラシレスモータ10の各相に流れる電流値をコントロールユニット12内に設けられたシャント抵抗電流センサ19により検出する。UVW/dq変換部207では、検出された三相座標系の電流値をdq座標系に変換し、電流PI制御部202に出力する。
実施例1のモータ駆動力制御では、ブラシレスモータ10の回転数が低いときは120°通電法が実行され、ブラシレスモータ10の回転数が高いときは、正弦波特性で通電するベクトル制御法が実行される。以下、それぞれの制御方法について説明する。
(120°通電法について)
ブラシレスモータ10には、位相検出用として三つのホール素子(ポジションセンサ1,ポジションセンサ2,ポジションセンサ3)から成るポジションセンサ18が設けられている。このポジションセンサ信号は、それぞれのホール素子の位相が電気角で60°ずれて配置されており、磁極の位相が60°変化する毎に異なる信号(0,1)を出力するものである。よって、磁極の位相変化が検出されたときには、30°位相が進んだ電流値を出力することで、60°の回動範囲内において安定した駆動力を与えることができる。すなわち、安価なセンサ構成によって低回転領域であってもブラシレスモータ10の駆動力制御を達成している。
ブラシレスモータ10には、位相検出用として三つのホール素子(ポジションセンサ1,ポジションセンサ2,ポジションセンサ3)から成るポジションセンサ18が設けられている。このポジションセンサ信号は、それぞれのホール素子の位相が電気角で60°ずれて配置されており、磁極の位相が60°変化する毎に異なる信号(0,1)を出力するものである。よって、磁極の位相変化が検出されたときには、30°位相が進んだ電流値を出力することで、60°の回動範囲内において安定した駆動力を与えることができる。すなわち、安価なセンサ構成によって低回転領域であってもブラシレスモータ10の駆動力制御を達成している。
(ベクトル制御について)
上述したように、三つのホール素子から成るポジションセンサ18の信号は、モータ回転数が高くなると、単位時間当たりの信号変化数が増えるため、60°毎の出力から磁極の位相及びモータ回転数を精度良く推定することが可能となる。この推定された磁極位相及びモータ回転数に基づいて、モータロータの位相に対して電流が常に直交方向に流れるように正弦波状の通電を行い、効率よく制御している。尚、ベクトル制御では、正弦波特性の通電を行うため、120°通電法のように30°位相を進めることはせず、検出される位相に応じた正弦波信号が出力される。
上述したように、三つのホール素子から成るポジションセンサ18の信号は、モータ回転数が高くなると、単位時間当たりの信号変化数が増えるため、60°毎の出力から磁極の位相及びモータ回転数を精度良く推定することが可能となる。この推定された磁極位相及びモータ回転数に基づいて、モータロータの位相に対して電流が常に直交方向に流れるように正弦波状の通電を行い、効率よく制御している。尚、ベクトル制御では、正弦波特性の通電を行うため、120°通電法のように30°位相を進めることはせず、検出される位相に応じた正弦波信号が出力される。
(故障対応制御処理)
図4はポジションセンサ18の1つのホール素子が故障した場合における異常ポジション確定制御処理を表すフローチャートである。
ステップ301では、bitデータ前回値が0又は7かどうかを判断し、0又は7のときはステップ302へ進み、それ以外はステップ304へ進む。尚、bitデータ0とは(bit2,bit1,bit0)=(0,0,0)であり、bitデータ7とは(bit2,bit1,bit0)=(1,1,1)を表す。
ステップ302では、bitデータ今回値とbitデータ前々回値が同じかどうかを判断し、同じ時はステップ304へ進み、それ以外はステップ303へ進む。
ステップ303では、異常のポジションセンサが確定されたかどうかを判断し、確定されたときは本制御フローを終了し、確定されていないときはステップ305へ進む。
ステップ304では、前々回値、現在値が同一の場合、ブラシレスモータ10が反転した可能性があるため次回割り込みで再確認を行う。これにより、異常の誤検出を防止している。
ステップ305では、前々回値、現在値が異なり故障モードマップから異常センサが確定しなければ次回割り込みで再確認を行う。
図4はポジションセンサ18の1つのホール素子が故障した場合における異常ポジション確定制御処理を表すフローチャートである。
ステップ301では、bitデータ前回値が0又は7かどうかを判断し、0又は7のときはステップ302へ進み、それ以外はステップ304へ進む。尚、bitデータ0とは(bit2,bit1,bit0)=(0,0,0)であり、bitデータ7とは(bit2,bit1,bit0)=(1,1,1)を表す。
ステップ302では、bitデータ今回値とbitデータ前々回値が同じかどうかを判断し、同じ時はステップ304へ進み、それ以外はステップ303へ進む。
ステップ303では、異常のポジションセンサが確定されたかどうかを判断し、確定されたときは本制御フローを終了し、確定されていないときはステップ305へ進む。
ステップ304では、前々回値、現在値が同一の場合、ブラシレスモータ10が反転した可能性があるため次回割り込みで再確認を行う。これにより、異常の誤検出を防止している。
ステップ305では、前々回値、現在値が異なり故障モードマップから異常センサが確定しなければ次回割り込みで再確認を行う。
図5はbitデータに基づいて異常ポジションセンサの確定を行う故障モードマップである。ここで、bitデータとポジションセンサ信号の関係について説明する。
(正常時)
bitデータは3種類の0,1の信号の組み合わせから構成され、全てで8通りが考えられる。ここで、ポジションセンサ1の信号をbit2,ポジションセンサ2の信号をbit1,ポジションセンサ3の信号をbit0とする。図7はポジションセンサ正常時の位相とbitデータの関係を表すタイムチャートである。図7に示すように、例えば位相180°は(bit2,bit1,bit0)=(0,1,0)となり、bitデータは2となる。各ポジションセンサ1,2,3は180°の位相で0,1の信号を出力し、それぞれが60°の位相間隔で配置されていることから、bitデータの変化するポイントは60°の位相でbitデータ1〜6が出力され、bitデータの値から、60°毎の電気角(絶対角)を検知できるものである。
(正常時)
bitデータは3種類の0,1の信号の組み合わせから構成され、全てで8通りが考えられる。ここで、ポジションセンサ1の信号をbit2,ポジションセンサ2の信号をbit1,ポジションセンサ3の信号をbit0とする。図7はポジションセンサ正常時の位相とbitデータの関係を表すタイムチャートである。図7に示すように、例えば位相180°は(bit2,bit1,bit0)=(0,1,0)となり、bitデータは2となる。各ポジションセンサ1,2,3は180°の位相で0,1の信号を出力し、それぞれが60°の位相間隔で配置されていることから、bitデータの変化するポイントは60°の位相でbitデータ1〜6が出力され、bitデータの値から、60°毎の電気角(絶対角)を検知できるものである。
(異常時)
ここで、ある一相のポジションセンサがLo固定になると、bitデータ0〔(bit2,bit1,bit0)=(0,0,0)〕を出力する場合が存在し、Hi固定になると、bitデータ7〔(bit2,bit1,bit0)=(1,1,1)〕を出力する場合が存在する。図8はポジションセンサ1のHi固定による異常時を表すタイムチャートである。図8の異常時に示すように、ポジションセンサ1がHi固定した場合、bit2は1を出力し続けることとなる。すると、bitデータ3を出力するはずのところで、bitデータ7を出力する。bitデータが6から7への変化時にはbit0が立ち上がり、bitデータが7から5への変化時にbit1が立ち下がることから、bit2がHi固定であると確定される。図5の故障モードマップは、これらの関係に基づいて異常の発生したポジションセンサを確定する。
ここで、ある一相のポジションセンサがLo固定になると、bitデータ0〔(bit2,bit1,bit0)=(0,0,0)〕を出力する場合が存在し、Hi固定になると、bitデータ7〔(bit2,bit1,bit0)=(1,1,1)〕を出力する場合が存在する。図8はポジションセンサ1のHi固定による異常時を表すタイムチャートである。図8の異常時に示すように、ポジションセンサ1がHi固定した場合、bit2は1を出力し続けることとなる。すると、bitデータ3を出力するはずのところで、bitデータ7を出力する。bitデータが6から7への変化時にはbit0が立ち上がり、bitデータが7から5への変化時にbit1が立ち下がることから、bit2がHi固定であると確定される。図5の故障モードマップは、これらの関係に基づいて異常の発生したポジションセンサを確定する。
(異常時モータ駆動力制御処理)
図6は確定された異常ポジションに対応する駆動力制御処理を表すフローチャートである。尚、このフローチャートは120°通電法により制御している際の、bit2のHi固定時に行われる処理である。
ステップ401では、bit0のデータが割り込み、かつ、bitデータが7かどうかを判断する。条件を満たしたときはステップ403へ進み、bitデータとして3を割り付ける。
ステップ402では、bit1のデータが割り込み、かつ、bitデータが5かどうかを判断する。条件を満たしたときはステップ404へ進み、bitデータとして1を割り付けると共に位相を30°進める。
図6は確定された異常ポジションに対応する駆動力制御処理を表すフローチャートである。尚、このフローチャートは120°通電法により制御している際の、bit2のHi固定時に行われる処理である。
ステップ401では、bit0のデータが割り込み、かつ、bitデータが7かどうかを判断する。条件を満たしたときはステップ403へ進み、bitデータとして3を割り付ける。
ステップ402では、bit1のデータが割り込み、かつ、bitデータが5かどうかを判断する。条件を満たしたときはステップ404へ進み、bitデータとして1を割り付けると共に位相を30°進める。
上記制御処理について説明する。図8に示すように、ポジションセンサ1がHi固定となると、本来bitデータが3のところ7と出力される。このとき、ポジションセンサ1に異常が発生したとしても、次の60°の位相においてポジションセンサ2の割り込みが発生するため、次の60°の位相は検知可能である。よって、正しいデータは3であるため、bitデータとして3を割り付けることで正常時と同じ制御が可能である。次に、bitデータが7から5に変化するタイミングにおいて、bitデータが1のところを5と出力される。次の60°の位相においてはポジションセンサ2,3による割り込みが発生しないため、120°の間は位置が不確定となる。
図10はブラシレスモータ10の出力トルクと位相の関係を表す図である。位相が240°の位置では、bitデータとして3が割り付けられているため、正常時と同じトルク波形となる。次に、位相が300°の位置では、正しいデータは1であるため、bitデータとして1を割り付けると、正常時においてbitデータが5となるところ(位相0°〜60°の間)を1のまま制御することになる。すると、図8の点線で示すように、電流値が逆アシスト状態となる値にまで変化してしまい、ブラシレスモータ10の回転を阻害してしまう。
図9はbitデータ割り付け時のタイムチャートである。bitデータを1として割り付けると共に、位相を30°進める。これにより、位相300°から0°を挟んで60°までの範囲において逆アシスト状態となることがなく、ブラシレスモータ10の回転を阻害することがない。また、位相が300°から330°付近まで、もしくは位相が30°から60°までは正常時のトルクより小さなトルクとなったとしても、ブラシレスモータ10の回転を止める方向に作用しないため、モータの駆動力制御を継続して実行することができる。
尚、上記異常時モータ駆動力制御処理は、ポジションセンサ1(bit2)のHi固定時に対応した論理を示したが、Lo固定や他のポジションセンサ2,3(bit1,bit0)の故障時には、それぞれの故障に対応したbitデータの割り付けを行うか、もしくはbitデータの読替を行うことで達成できるため説明を省略する。
尚、上記異常時モータ駆動力制御処理は、ポジションセンサ1(bit2)のHi固定時に対応した論理を示したが、Lo固定や他のポジションセンサ2,3(bit1,bit0)の故障時には、それぞれの故障に対応したbitデータの割り付けを行うか、もしくはbitデータの読替を行うことで達成できるため説明を省略する。
以上説明したように、実施例1の構成にあっては、モータ回転数の低いときは、120°通電法により駆動力制御を実行する。このとき、ポジションセンサ18の1つに異常が検出したときは、異常が発生したポジションセンサを特定し、この特定されたポジションセンサに応じたbitデータの割り付け、及び位相制御を実行することで、逆アシスト力を防止しつつ、安定した駆動力制御を継続できる。よって、ポジションセンサの異常が発生した場合でも、運転者の操舵力をアシストすることができる。
尚、実施例1では120°通電法により駆動制御しているときの異常についてのみ説明したが、モータ回転数が高いベクトル制御法により駆動制御しているときにポジションセンサ18の1つに異常が検出されたときは、基本的には、逆トルクの発生が防止可能な位相だけ進めればよい。よって、例えばbitデータの割り付けを行うと共に位相を60°進めることで逆トルクの発生を防止してもよい。
また、他のポジションセンサの信号に基づいて位相を推定し、ベクトル制御法を継続してもよい。
また、ポジションセンサ18としてホール素子を用いたが、MR素子や、光学式のセンサでもよい。
また、ポジションセンサ18のうち2つ以上のセンサに異常が検出されたときは、ブラシレスモータ10の駆動制御を停止するように構成してもよい。
更に、上記実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ) 請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
前記異常検出手段は、異常の発生したロータ位置検出手段のポジション信号の前回値と次回値とを比較することにより、異常の発生したロータ位置検出手段の特定を行う。
(イ) 請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
前記異常検出手段は、異常の発生したロータ位置検出手段のポジション信号の前回値と次回値とを比較することにより、異常の発生したロータ位置検出手段の特定を行う。
よって、異常の発生したロータ位置検出手段の特定を行うことにより、異常時における適切な継続制御を達成することができる。
(ロ) 上記(イ)に記載のブラシレスモータにおいて、
前記異常検出手段は、異常が発生したと思われるポジション信号の前々回値と現在値とを比較し、両者が異なる場合、ロータ位置検出手段の異常を確定する。
前記異常検出手段は、異常が発生したと思われるポジション信号の前々回値と現在値とを比較し、両者が異なる場合、ロータ位置検出手段の異常を確定する。
ポジション信号の前々回値と現在値とが同一である場合、異常ではなくモータの反転によるものである可能性があるため、異常の確定を見送ることにより、異常の誤検出を防止することができる。
10 ブラシレスモータ
18 ポジションセンサ(ロータ位置検出手段)
12 コントロールユニット(通電制御手段)
18 ポジションセンサ(ロータ位置検出手段)
12 コントロールユニット(通電制御手段)
Claims (3)
- 回転軸と、
前記回転軸の外周に設けられ、複数の磁極を有する永久磁石を備えたロータと、
前記ロータの外周であって、このロータに対して相対回転可能に設けられ、電機子コイルを備えたステータと、
周方向に3つ設けられ、前記ロータの回転位置を検出すると共に、このロータの回転位置に応じたポジション信号を出力するロータ位置検出手段と、
前記ポジション信号に基づき、前記電機子コイルに通電する電流を制御する通電制御手段と、
前記ロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
を備えたブラシレスモータにおいて、
前記通電制御手段は、前記ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の位相よりも60°進んだ位相における電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることを特徴とするブラシレスモータ。 - 回転軸と、
前記回転軸の外周に設けられ、複数の磁極を有する永久磁石を備えたロータと、
前記ロータの外周であって、このロータに対して相対回転可能に設けられ、電機子コイルを備えたステータと、
周方向に3つ設けられ、前記ロータの回転位置を検出すると共に、このロータの回転位置に応じたポジション信号を出力するロータ位置検出手段と、
前記ポジション信号に基づき、所謂120°通電法により前記電機子コイルに通電する電流を制御する通電制御手段と、
前記ロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
を備えたブラシレスモータにおいて、
前記通電制御手段は、前記ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の120°通電法にて設定される位相より30°進んだ位相における電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることを特徴とするブラシレスモータ。 - 回転軸と、
前記回転軸の外周に設けられ、複数の磁極を有する永久磁石を備えたロータと、
前記ロータの外周であって、このロータに対して相対回転可能に設けられ、電機子コイルを備えたステータと、
周方向に3つ設けられ、前記ロータの回転位置を検出すると共に、このロータの回転位置に応じたポジション信号を出力するロータ位置検出手段と、
前記ポジション信号に基づき、前記電機子コイルに通電する電流を制御する通電制御手段と、
前記ロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段と、
を備えたブラシレスモータにおいて、
前記通電制御手段は、前記ロータ位置検出手段のうちいずれか1つに異常が発生した場合、残り2つの正常のロータ位置検出手段のポジション信号の変化タイミングから、異常センサのポジション信号の変化が起こるべき位相において、正常センサのポジション信号変化時点の位相よりも逆トルクを減少可能な位相だけ進んだ電流値を次のポジション信号変化まで前記電機子コイルに与えることを特徴とするブラシレスモータ。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010220349A (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-30 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 車両用モータの制御装置 |
JP2015092795A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-14 | 株式会社ミツバ | ブラシレスモータ制御装置及びブラシレスモータ制御方法 |
JP2017038506A (ja) * | 2015-08-12 | 2017-02-16 | 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company | モーター制御方法 |
WO2021245985A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 | 日立Astemo株式会社 | モータ制御装置およびモータ制御方法 |
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2004
- 2004-07-13 JP JP2004205735A patent/JP2006033928A/ja active Pending
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