JP2006032021A - 色変換基板の製造方法及び色変換基板 - Google Patents

色変換基板の製造方法及び色変換基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 生産性、基板の品質が高く、信頼性の高い色変換基板を製造できる製造方法、及び表面平滑性の高い色変換基板を提供する。
【解決手段】 発光体からの発光を、より長波長の光に変換する色変換基板の製造方法において、支持基板1の一部に複数の隆起部12,13を形成してなる凹凸パターン部17を形成する工程(A)と、凹凸パターン部17に色変換材料を塗布して、凹部17に色変換材料を埋め込み、色変換材料層32を形成する工程(B)と、工程(B)で形成した色変換材料層32を、少なくとも隆起部15の表面まで研磨し、凹凸パターン部17の表面を平坦化して、凹部16に色変換膜32’を形成する工程(C)とを含む、色変換基板の製造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、色変換基板の製造方法に関する。さらに詳しくは、発光体と組み合わせて表示装置を形成する色変換基板の製造方法及びこの製造方法で作製した色変換基板に関する。
色変換基板は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)、白色蛍光灯等の発光体が発する光を受けて、より長波長の他の色の発光に変換するものであり、各種表示装置に使用されている。
色変換基板に形成される色変換膜をパターニングする方法としては、蛍光色素を液状の感光性樹脂(レジスト)に分散させ、これをスピンコート等で成膜した後、フォトリソグラフィーを用いる方法が多用される。
この例として、有機EL素子の480nmより短波長側にピーク波長を有する発光(青色ないし青緑色領域の発光)を吸収して緑色発光する、パターン化された色変換媒体と、赤色発光するパターン化された色変換媒体とを、平面的に分離配置した色変換基板が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、蛍光色素は周囲の環境からの影響を受け易く、例えば、溶媒や樹脂等の媒体の種類によって、その蛍光波長が変化したり、消光を起こすことが知られている。
特に、液状レジスト中に蛍光色素を分散させた場合、レジスト中に光開始剤や架橋剤(光反応性多官能モノマー)が存在するため、フォトリソグラフィープロセスにおける露光工程や熱処理(ポストベーク)工程において、光開始剤や光反応性多官能モノマーから発生するラジカル種やイオン種によって、蛍光色素が脱色したり、消光が生じることがある(例えば、特許文献2参照。)。
また、液晶用カラーフィルタの製造方法と、その表面突起を研磨し平坦化する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この公報では、基板の凹部内に着色インキ層が直接埋め込まれて設けられ、その後、基板表面から突出している部分を研磨している。しかしながら、凹部以外の部分(凸部)に着色インキ層が付着する場合があるので選択的に高精細な凹状のパターン内に直接着色インキ層を埋め込むことは困難である。
ところで、本発明者らは、光硬化性樹脂でなく、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を用いることにより、色変換(蛍光変換)性能の低下を抑え、さらに高精細パターンを形成する方法を開発している(特許文献4参照。)。この方法においては、蛍光色素とバインダー樹脂を溶剤に分散させたインキを、支持基板の全面に塗布することによって、色変換膜を形成している。
しかしながら、色変換膜の膜厚を厚くした場合(例えば、10μm以上)、製造工程中に色変換膜を基板全面に形成すると、以下の不具合が生じる場合があった。
(1)色変換膜の収縮等により、基板が撓み、製造工程にて基板の破損等が生じることがあり、工程上の不具合となる。
(2)色変換基板の全面を研磨する必要があり、研磨に時間を要するため生産性が低い。
(3)パターン部以外の部分に、研磨されない残渣(不用な色変換膜)が残るため、基板品位に問題が生じる場合がある。
(4)保護膜を形成した場合、ガラス基板の上に樹脂層があるため、封止、電極接続の信頼性が低下する場合がある。
特開平5−258860号公報 特開平7−26801号公報 特開昭60−159803号公報 特開平10−208879号公報
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、生産性が高く、基板の品質が高く、信頼性の高い色変換基板を製造できる製造方法を提供すること、及び表面平滑性の高い色変換基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、この課題を解決するために鋭意研究したところ、支持基板の一部に凹凸パターン部を形成し、この凹凸パターン部にのみ色変換材料を塗布し、色変換材料層を形成すること、及びこの色変換材料層を研磨して色変換膜を形成することによって、製造工程における支持基板の撓み等を有効に防止できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の色変換基板の製造方法及び色変換基板が提供される。
1.発光体からの発光を、より長波長の光に変換する色変換基板の製造方法において、支持基板の一部に複数の隆起部を形成してなる凹凸パターン部を形成する工程(A)と、前記凹凸パターン部に色変換材料を塗布して、凹部に色変換材料を埋め込み、色変換材料層を形成する工程(B)と、前記工程(B)で形成した色変換材料層を、少なくとも前記隆起部の表面まで研磨し、前記凹凸パターン部の表面を平坦化して、凹部に色変換膜を形成する工程(C)とを含む、色変換基板の製造方法。
2.前記支持基板の表面にカラーフィルタ層を形成し、このカラーフィルタ層上に前記凹凸パターン部を形成する1に記載の色変換基板の製造方法。
3.前記支持基板上の凹凸パターン部以外の部分に保護膜を形成する1又は2に記載の色変換基板の製造方法。
4.前記支持基板上の凹凸パターン部以外の部分に位置あわせマークを形成し、この位置あわせマーク上に前記保護膜を形成する3に記載の色変換基板の製造方法。
5.前記保護膜を隆起部の形成と同一の工程で形成する4に記載の色変換基板の製造方法。
6.前記隆起部を青色調整膜及び緑色変換膜で形成し、凹部に赤色変換膜を形成する1〜5のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
7.前記隆起部を青色調整膜及び赤色変換膜で形成し、凹部に緑色変換膜を形成する1〜5のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
8.前記工程(C)において、前記凹凸パターン部表面の凹部と凸部の厚さの差が、凸部の厚みに対して5%以下となるまで平坦化する1〜7のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
9.前記平坦化された凹凸パターン部表面の表面粗さ(Ra)が、1nm以下である1〜8のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
10.前記隆起部をフォトリソグラフィー法で形成する1〜9のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
11.前記色変換材料層をスクリーン印刷法で形成する1〜10のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
12.前記色変換材料層を湿式の方法で研磨する1〜11のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
13.前記発光体が、有機エレクトロルミネッセンス素子である1〜12のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
14.上記1〜13のいずれかに記載の色変換基板の製造方法によって製造した色変換基板。
本発明の色変換基板の製造方法では、支持基板上に色変換材料を部分塗布することにより、色変換膜の形成時における基板の撓みが低減するため、製造工程における不具合の発生頻度を低下できる。また、色変換膜を支持基板の全面に形成した場合よりも研磨する面積が少なくなるため、研磨時間が短縮できる。
また、凹凸パターン部以外の部分の封止箇所及び電極接続箇所には保護膜を形成しないようにすることにより、封止、電極接続の信頼性が向上する。
さらに、凹凸パターン部の全面に色変換層を形成するため、パターン内の画素間にある溝が埋まるため、色変換基板の表面平坦性が向上する。
以下、本発明の色変換基板の製造方法を具体的に説明する。
本発明の色変換基板の製造方法は、以下の3工程を含む。
(A)支持基板の一部に複数の隆起部を形成してなる凹凸パターン部を形成する工程
(B)凹凸パターン部に色変換材料を塗布して、凹部に色変換材料を埋め込み、色変換材料層を形成する工程
(C)工程(B)で形成した色変換材料層を、少なくとも隆起部の表面まで研磨し、凹凸パターン部の表面を平坦化して、凹部に色変換膜を形成する工程
(A)支持基板の一部に複数の隆起部を形成してなる凹凸パターン部を形成する工程
支持基板の表面に隆起部を設け、凹凸パターン部を形成する方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
a.支持基板上にフォトレジストを成膜し、所望のパターンをフォトリソグラフィー法で形成した後、露出した基板をフッ酸等により化学エッチング、又はサンドブラスト等の物理的な方法によりエッチングし、最後にフォトレジストを剥離する方法。
b.平滑な基板上にメタルをメッキ、蒸着、スパッタリング等により成膜した後、フォトリソグラフィー法でメタルをエッチングして、基板表面に凹凸の繰り返しパターンを形成する方法。
c.平滑な基板上に感光性樹脂を成膜し、同じくフォトリソグラフィー法で所望のパターンを形成し、基板表面に凹凸の繰り返しパターンを形成する方法。
具体的には、基板表面に表示用の画素を部分的に形成し、残りの画素を形成する予定の部分を凹部として残す方法がある。この方法には、図1に示すように支持基板1上に、例えば、ブラックマトリックス11、カラーフィルタ12、蛍光変換膜13のパターンをあらかじめ形成することにより、ブラックマトリックス11、カラーフィルタ12及び蛍光変換膜13からなる隆起部(凸部)15と、未形成部14からなる凹部16を含む凹凸パターン部17を形成する方法も含まれる。
尚、凹凸パターン部以外の部分(非パターン部)18は、凹凸パターン部17形成時に、非パターン部の領域に形成される不要なパターンを剥離液等で除去することにより、容易に形成できる。
また、例えば、カラーフィルタ層の上部に凹凸パターン部を形成してもよい。
図2は、凹凸パターン部を形成する方法の一実施形態を示す工程図である。
この実施形態では、図2(a)に示すように、支持基板1上に、ブラックマトリックス21と各色画素(青画素(B)22,緑画素(G)23,赤画素(R)24)からなるカラーフィルタ層20を形成している。尚、カラーフィルタ層は一般的な方法によって形成できる。
図2(b)に示すように、このカラーフィルタ層20の青画素(B)22上、及び緑画素(G)23上に、あらかじめ対応する色の色変換膜を形成したり、周囲との膜厚の差や、発色を調整する調整膜(例えば、透明膜やカラーフィルタ膜)を形成することにより凸部15を形成できる。一方、何も形成しない赤色画素24上は凹部16となる。
例えば、青画素(B)22上には、青色調整膜として透明膜25を形成し、緑画素(G)23上には緑色変換膜26を形成すればよい。
尚、本実施形態では、透明膜25と緑色変換膜26で隆起部15を形成し、後述する工程(B)で、凹部16に赤色変換膜を埋め込んでいるが、これに限られない。例えば、隆起部15を青色調整膜及び緑色変換膜で形成し、凹部16に赤色変換膜を形成してもよく、また、凸部15を青色調整膜及び赤色変換膜で形成し、凹部16に緑色変換膜を形成してもよい。
凹凸パターン部以外の部分18には、後の工程(例えば、オーバーコート膜の成膜、寸法サイズへの切断、電極接続、封止工程等)で、μmオーダー又はそれ以下の精度で位置合わせ処理するために、位置あわせマーク(アライメントマーク)30と呼ばれるマークを形成することが好ましい。アライメントマークは、金属(クロム等)を用いて形成され、例えば、カラーフィルタのブラックマトリックスと同様にして形成できる。
また、研磨工程から保護するために、必要に応じて凹凸パターン部形成と同一工程、又はその後に、アライメントマーク30の箇所に限定して保護膜31を形成することが好ましい。生産工程上、パターン形成工程と同一工程にて形成するのが好ましい。尚、アライメントマークは、後工程にて電極接続部、封止部に使用する箇所を避けて形成することにより、凹凸パターン部以外の部分18に形成される電極接続、封止の信頼性を向上できる。
また、保護膜は必要に応じて位置あわせマークのない、他の凹凸パターン部以外の部分にも形成してもよい。
(B)凹凸パターン部のみに色変換材料を塗布して、凹部に色変換材料を埋め込み、色変換材料層を形成する工程
図2(c)に示すように、上述した工程(A)で形成した凹凸パターン部17の全面に色変換材料を塗布して、凹部16に色変換材料を埋め込んだ色変換材料層32を形成する。尚、「凹凸パターン部のみ」とは、凹凸パターン部17の領域及びその周辺部も含む意味である。また、本実施形態では色変換膜32は赤色変換膜である。
色変換材料を塗布する方法としては、例えば、蛍光色素及び/又は蛍光顔料と、バインダー樹脂を、適当な溶媒に溶解又は分散し、液状又はペースト状のインキを調製し、このインキを、ディップ法、ロールコータ法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバー法、スクリーン印刷等の方法によって塗布する方法が挙げられる。
塗布後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾燥を行うことによって、凹凸パターン部17の全面に色変換材料層32を形成できる。
乾燥条件は、使用する樹脂、溶剤、塗布量により異なるが、通常50〜180℃の範囲で実施する。このようにして、凹部16に色変換材料32が埋込まれた色変換基板を得る。
凹凸パターン部17のみに、色変換材料層32を形成するには、スクリーン印刷が好適に用いられる。具体的には、工程(A)にて形成した凹凸パターン部に対応したスクリーン版を作製し、パターン部のみに印刷を行う。
また、インキを一度平滑なフィルム基板上に成膜し、そのフィルムを凹凸パターン部に張り合わせ、熱処理して形成してもよい。
本製造方法では、凹凸パターン部の全面に色変換材料層32を形成するので、パターン内の画素間にある溝(図2(c)における、透明膜25と緑色変換膜26の間の溝)が埋まるため、色変換基板の表面平坦性が向上する。
(C)工程(B)で形成した色変換材料層を、少なくとも隆起部の表面まで研磨し、凹凸パターン部の表面を平坦化して、凹部に色変換膜を形成する工程
図2(d)に示すように、工程(B)で形成した色変換材料層32の表面を、隆起部15の表面又はそれ以下の深さまで研磨して、凹凸パターン部17の表面を平坦化することにより、凹部15に色変換膜32’を形成し、色変換基板を作製する。
研磨の方法については、特に制限はなく、カラーフィルタ又は透明導電性基板の表面研磨に用いられている方法が適用できる。
例えば、湿式法としてCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)、乾式法として、研磨シートを用いたロール研磨法等が挙げられる。以下、CMP法を適用した例を説明する。
図3は、研磨装置の概略図である。
研磨装置4は、回転可能であり、研磨布材を装着したパット41を固定する支持定板40、試料を固定し回転する回転板42、及びスラリー(研磨剤)供給部43を主な構成要素としている。色変換基板44は、回転板42に固定されている。
色変換基板44は、回転板42とともに回転する。回転するパット41上に、スラリー(研磨材)を供給しながら、色変換基板44を接触させて回転研磨する。
この研磨装置では、研磨材の種類、粒度、回転数、回転板の加重(面圧)等を適宜選択することによって目的に応じた適正な研磨を行うことができる。
尚、研磨装置4では、回転板42に色変換基板44を固定し、支持定板40に研磨布材を装着して研磨をしているが、これに限られず、例えば、回転板42に研磨布材を装着し、支持定板40に試料である色変換基板44を固定して研磨してもよい。
研磨砥粒として、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の低砥粒粉末を界面活性剤を用いて水に分散させたスラリーを用いる。粒径としては0.001〜1.0μmの粒子が含まれることが好ましい。対象とする材料の硬度に応じて、スラリーの成分、粒径を変えることことが好ましい。
研磨布材として、不織布、スウェードタイプ、ポリウレタン等の発泡布が好ましい。
研磨時の面圧(色変換基板へ研磨材を当接・加圧する際の加圧量)としては1〜500g/cm2が好ましい。また、面圧を無加圧にしてもよい。面圧値及び回転数を調整することで、荒い研磨、仕上げ研磨といった効果的な研磨をすることができる。
このようなスラリーを使用する研磨方法の他に、例えば、研磨シートを用いたロール研磨法を用いてもよい。また、スラリーを使用する研磨とロール研磨等を組み合わせて用いてもよい。
研磨終了後、色変換基板を洗浄することが好ましい。洗浄は、適当な洗剤や純水を用いて行なうことができる。この際、超音波洗浄を施すことが、基板についた研磨剤や研磨屑を効果的に除去する点から好ましい。また、適宜UV洗浄を組み合わせてもよい。
本発明の製造方法では、支持基板上に色変換材料を部分塗布しているので、色変換膜の形成時における基板の撓みが低減できる。これにより、製造工程における不具合の発生頻度を低下できる。
また、基板全面に色変換材料層を形成した場合と比較して、研磨面積が少ない。従って、研磨工程に要する時間を短縮できるため、効率的な製造方法といえる。
研磨工程は、凹凸パターン部表面の凹部と凸部の厚さの差が、凸部の厚みに対して5%以下となるまで行なうことが好ましく、特に、3%以下とすることが好ましい。また、平坦化された凹凸パターン部表面の表面粗さ(Ra)は、1nm以下であることが好ましく、特に、0.5nm以下とすることが好ましい。
尚、凸部の厚みとは支持基板上に形成した膜の合計厚さを意味し、支持基板の厚さは含まない。
本発明の色変換基板を構成する部材は、特に限定されす、公知の物が使用できる。
本発明に用いられる支持基板としては、可視光に透明な透明基板を挙げることができる。例えば、透明ガラス(ソーダーライムガラス、無アルカリガラス等)、透明樹脂(ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フッ素系樹脂等)、及び石英等を挙げることができる。
基板の形状としては、例えば、板状、シート状、フィルム状等の表面の平滑なものを挙げることができる。
本発明に用いられる色変換材料としては、例えば、蛍光色素、蛍光顔料のみからなるもの、蛍光色素、蛍光顔料をバインダー樹脂中に溶解又は分散させたものであって、固体状態のものを挙げることができる。蛍光色素は、発光体からの発光を長波長の蛍光に変換する機能を有している。
具体的には、発光体の近紫外光から紫色までの発光から青色発光に変換する、青色変換膜に使用する蛍光色素としては、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン(Bis−MSB)、トランス−4,4’−ジフェニルスチルベン(DPS)の等スチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)等のクマリン系色素を挙げることができる。
発光体の青色又は青緑色の発光から緑色発光に変換する、緑色変換膜に使用する蛍光色素については、例えば、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフロロメチルキノリジノ(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)、3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)等のクマリン色素、他クマリン色素系染料であるがベーシックイエロー51、また、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー16等のナフタルイミド色素を挙げることができる。
発光体の青色から緑色の発光を橙色から赤色発光に変換する、赤色変換膜に使用する蛍光色素については、例えば、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン(DCM)等のシアニン系色素、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)等のピリジン系色素、ローダミンB、ローダミン6G,ローダミン101,スルホローダミン101等のローダミン系色素、他にオキサジン系,ピラジン系が挙げられる。
さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば使用可能である。また、前記蛍光色素をポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の樹脂中にあらかじめ練りこんで顔料(蛍光顔料)化したものも挙げられる。
また、これらの蛍光色素又は蛍光顔料は、必要に応じて、単独又は混合して用いる。
一方、バインダー樹脂は、透明な(可視光50%以上)材料が好ましい。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピリジン、ポリ(アルキルアミノ)スチレン、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等の透明樹脂が挙げられる。
色変換膜の膜厚は、発光体の発光を十分に吸収し、蛍光を発生する機能を妨げるものでなければ特に制限はなく、蛍光色素により若干異なるが、10nm〜1mm程度が適当である。好ましくは、1μm〜100μmである。
特に、色変換膜が蛍光色素とバインダー樹脂(蛍光顔料の樹脂部分を含む)からなるものは、蛍光色素の濃度が、蛍光の濃度消光を起こすことなく、かつ、発光体の発光を十分吸収できる範囲であればよい。蛍光色素の種類にもよるが、使用するバインダー樹脂に対して、1〜10−4mol/kg程度が適当である。
保護膜や透明膜を形成する材料としては、通常の樹脂(ポリマー)膜を挙げることができる。具体的には、蛍光変換膜のバインダー樹脂として上述した樹脂、ポリマーや、アクリレート系、エポキシ系の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
保護膜や透明膜の成膜は、色変換膜と同様な方法で行うことができる。
本発明の色変換基板は、青色から緑色さらに橙色領域の光を発する発光体、例えば、EL、LED(発光ダイオード)、VFD(蛍光表示管)、PDP(プラズマディスプレイ)等と組み合わせて、表示装置を形成する。これらの素子の中で効率よい発光が可能な有機EL素子が好適である。
平面的に分離配置をした単色の発光体と位置合わせをして、色変換基板を配置すれば、多色発光が可能である。
実施例1
(1)凹凸パターン部の形成
300mm×300mm×0.7mm厚の支持基板(透明基板、OA2ガラス:日本電気硝子社製)上に、ブラックマトリックス(BM)の材料としてV259BK(新日鉄化学社製)をスピンコートした。
次に、図4に示すフォトマスクを使用して紫外線露光した。
このフォトマスクは、図4(a)に示すように、2.2インチQVGA 180ppi仕様(ピッチ47μm、BM幅20μm)の24面取りのフォトマスク50であって、BMパターン部用開口部51及び遮光部52を有する。尚、図4では、開口部位置の特定のため番号を付している。図4(b)は、図4(a)におけるNo.4面付近の拡大図である。BMパターン部用開口部51の四隅付近にはアライメントマーク用開口部53がある。
紫外線露光後、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、ブラックマトリックス(膜厚1.5μm)のパターン及びアライメントマークを形成した。
次に、青色カラーフィルタの材料として、V259B(新日鉄化学社製)を上記基板上にスピンコートし、フォトマスクを介して、BMに位置合わせして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、青色カラーフィルタ(膜厚1.5μm)のパターンを形成した。
次に、緑色カラーフィルタの材料として、V259G(新日鉄化学社製)をスピンコートし、フォトマスクを介して、BMに位置合わせして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、青色カラーフィルタの隣の凹部に緑色カラーフィルタ(膜厚1.5μm)のパターンを形成した。
次に、赤色カラーフィルタの材料として、V259R(新日鉄化学社製)を上記基板上にスピンコートし、フォトマスクを介して、BMに位置合わせして紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして、青色カラーフィルタと緑色カラーフィルタの間に赤色カラーフィルタ(膜厚1.5μm)のパターンを形成した。
次に、緑色蛍光媒体の材料として、0.04mol/kg(対固体分)となる量のクマリン6をアクリル系ネガ型フォトレジスト(V259PA、固体分濃度50%:新日鉄化学社製)に溶解させたインキを調製した。
このインキを、先の基板上にスピンコートし、緑色カラーフィルタ上を紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークして緑色カラーフィルタ上に緑色変換膜(膜厚15μm)のパターンを形成した。
次に、アクリルネガ型フォトレジスト(V259PA、固形分濃度50%:新日鐵化学社製)を上記基板上にスピンコートし、青色カラーフィルタ上及び、凹凸パターン部以外の部分に、後工程(オーバーコート形成、電極接続、封止)における位置合わせに必要なアライメントマーク部の上を紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークし、青色カラーフィルタ上及びアライメントマーク上に透明樹脂パターンを形成した。
このようにして、赤色カラーフィルタ上が凹部であり、青色及び緑色カラーフィルタ上が凸部となっている凹凸部パターンを形成した。
(2)色変換材料層の部分形成
赤色蛍光媒体の材料として、クマリン6:0.53g、ベーシックバイオレット11:1.5g、ローダミン6G:1.5g及びスクリーン印刷用樹脂(十条ケミカル社製、型番:MIG−N(♯2500))40gとを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させ、全量を100gとしてインキを調製した。このインキを、印刷用マスク版を通して凹凸パターン部の領域より、上下左右の各方向に100μm拡大した領域に部分塗布し、120℃にて30分間乾燥して、色変換材料層を作製した。
こうして作製した研磨前の色変換基板の概略断面図を図5に示す。尚、図の付番は図2と同じである。
また、この色変換基板の表面粗さを測定したチャートを図6(a)に示す。
この測定結果から、支持基板上に形成された各層合計の膜厚は、凸部(t1)では約27μmであり、凹部(t2)では約19μmであることが確認された。
(3)研磨
研磨機の支持定板(直径1.5m)に研磨パッドとして、発泡ポリウレタン布を貼り、研磨材として、平均粒径200nmのアルミナ研磨粒子を分散させたスラリーを用い、研磨パッド上に本研磨材を毎分50ccの量を滴下した。上部の回転板(直径0.6m)に研磨対象である色変換基板を取りつけ、下側ステージに垂直に圧力150g/cm、支持定板及び上部回転板の回転速度を60rpmとして5分間研磨した。
研磨後の色変換基板の表面粗さ(Ra)を、100μm平方の面積で計測したところ、1.5nmであった。測定チャートを図6(b)に示す。
さらに、粒径10nmアルミナ研磨粒子に変更して仕上がり研磨を行い、表面粗さ(Ra)を測定したところ、0.5nmであった。
尚、表面粗さ(Ra)は、走査型プローブ顕微鏡(日本ビーコ社製)にて測定した。
(4)研磨評価
上記基板上に形成された24面の中から4隅(図4のNo.1,4,21,24に相当)及び略中央に配置されたNo.11(図示せず)の合計5面を選び、その中の凹凸部の厚みを研磨前後で計測し、研磨状況を評価した。結果を表1に示す。評価結果のとおり、表面平滑性が向上した色変換基板を得た。
尚、アライメントマーク上に形成した保護膜の厚さt3は、研磨前は16.7μmであり、研磨後は12.7μmであった。
Figure 2006032021
(5)評価
上記の方法で作製した色変換基板を評価するために、この基板上に発光体としてパッシブ型有機EL素子を形成し、表示装置とした。有機EL素子の形成は、以下の手順にて行なった。
色変換基板の上に、アクリル系熱硬化性樹脂(V259PH:新日鉄化学製)をスピンコートし、180℃でベークしてオーバーコート膜を形成し、さらにバリア膜として、コーニング1737をターゲットとしてマグネトロンスパッタ方式による成膜を行った。この際、スパッタ圧を0.7Pa、スパッタ出力を500Wとし、300nmの厚さに成膜した。この基板を切断し、2.2インチQVGAサイズ色変換基板を得た。
この2.2インチQVGA色変換基板上に、IZO(インジウム亜鉛酸化物)をスパッタリングにより200nmの膜厚に成膜した。
次に、IZO膜上にポジ型レジスト(HPR204:富士オーリン製)をスピンコートし、陰極の取り出し部と、37μmライン、10μmギャップのストライプ状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の現像液で現像し、130℃でベークし、所定のレジストパターンを得た。
次に、5%蓚酸水溶液からなるIZOエッチャントにて、露出している部分のIZOをエッチングした。次に、レジストをエタノールアミンを主成分とする剥離液(N303:長瀬産業製)で処理して、下部電極としてのIZOパターンを得た。
次に、第一の層間絶縁膜として、ネガ型レジスト(V259PA:新日鉄化学社製)をスピンコートし、所定のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH現像液で現像した。次に、160℃でベークして、ITOのエッジを被覆した(IZOの開口部は27μm×111μm)層間絶縁膜を形成した。
次に、第二の層間絶縁膜(隔壁)として、ネガ型レジスト(ZPN1100:日本ゼオン製)をスピンコートし、20μmライン、121μmギャップのストライプパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光後、さらに露光後ベークを行なった。次に、TMAH現像液でネガレジストを現像し、IZOストライプに直交した有機膜の第二の層間絶縁膜(隔壁)を形成した。
このようにして得られた基板を、純水及びイソプロピルアルコール中で超音波洗浄し、Airブローにて乾燥後、UV洗浄した。
次に、この基板を有機蒸着装置(日本真空技術製)に移動し、基板ホルダーに固定した。尚、あらかじめ、それぞれのモリブテン製の加熱ボートに、正孔注入材料として、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)、発光材料として、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、電子注入材料として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)をそれぞれ仕込み、さらに陰極としてAlLi合金(Li濃度:10atm%)をタングステン製フィラメントに装着してある。
その後、有機蒸着装置の真空槽を5×10−7torrまで減圧にしたのち、以下の順序で正孔注入層から陰極まで途中で真空を破らず一回の真空引きで順次積層していった。
まず、正孔注入層としては、MTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚60nm及び、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚20nm、発光層としては、DPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚50nm、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚20nm、で蒸着し、さらに陰極としては、AlとLiを、それぞれ蒸着速度0.5〜1.0nm/秒で蒸着し、膜厚を150nmとした。陰極(上部電極)は、先に基板上に作製した隔壁により、自動的に分離されたパターンとなっていた。
基板上に有機EL素子を作製後、乾燥窒素を流通したドライボックスに基板を大気にふれないように移動し、そのドライボックス内にて、封止基板の青板ガラスで表示部を被覆し、表示部周辺部はカチオン硬化性の接着剤(TB3102:スリーボンド製)で光硬化させて封止した。
このようにして、下部電極と上部電極がXYマトリックスを形成してなるフルカラー有機EL表示装置(開口率45%)を作製した。
この表示装置の下部電極と上部電極にDC7Vの電圧を印加(下部電極:(+)、上部電極:(−))したところ、各電極の交差部分(画素)が発光した。
各画素部の発光輝度及びCIE色度座標を、色彩色差計(CS1000、ミノルタ製)で測定した。その結果、青色カラーフィルタを配置した画素では、それぞれ17cd/m、X=0.15、Y=0.16の青色の発光が観測された。緑色変換膜を配置した画素では、発光輝度は47cd/m、CIE色度座標は、X=0.25、Y=0.65の緑色の発光が観測された。赤色変換膜を配置した画素では、発光輝度は26cd/m、CIE色度座標は、X=0.64、Y=0.34の赤色の発光が観測された。
尚、色変換基板を設けない有機EL素子そのものの発光輝度は200cd/m(全画素発光に相当、各画素に対してはその1/3に相当)であり、CIE色度座標はX=0.17、Y=0.28の青色の発光であった。
また、パッシブマトリックス駆動用電源を用いて画像を表示させ、上下の有機EL電極の短絡による輝線発生を計測した。10個のパネルについて計測したところ、輝線発生は0個であった。
アライメントマーク以外の凹凸パターン部以外の部分には、樹脂膜が存在しないため、有機EL素子封止及び外部駆動回路との接続はガラス上又はIZO上へ直接に、封止及び電極接続することができた。
駆動電圧を15Vとし、60℃、90RH%の条件で1000時間の加湿連続試験を行なったところ、初期発光面積に対する1000時間後の発光面積率は95%であった。
また、電極の断線も発生し、信号配線全数に対する1000時間後の断線発生率は2%であった。
比較例1
赤色変換材料を全面に塗布して研磨した以外は、実施例1と同様にして色変換基板を作製し、評価した。尚、研磨時間は10分間であった。また、全面に色変換材料層を形成した結果、基板の撓みが大きく、研磨する色変換基板を研磨装置の回転板に取り付ける際に2割の頻度で不具合が発生した。
凹凸パターン部以外の部分には、赤色変換材料が研磨残査として残ったため、有機EL素子封止及び外部駆動回路との接続にも、この赤色変換材料を介しての封止、電極接続となった。
1000時間の加湿連続試験を行なったところ、非発光部の面積が広がり、初期発光面積に対する1000時間後の発光面積は20%であった。また、電極の断線も発生し、信号配線全数に対する1000時間後の断線発生率は50%に達した。
比較例2
実施例1と同様にして、緑色変換膜まで形成した基板を作製した。続いて、赤色蛍光媒体の材料として、クマリン6:0.53g、ベーシックバイオレット11:1.5g、ローダミン6G:1.5g及びアクリル系ネガ型フォトレジスト(V259PA、固形分濃度50%:新日鐵化学社製)100gに溶解させたインキを調製した。
このインキを緑色変換膜まで形成した基板上にスピンコートした。その後、フォトマスクを介して赤色カラーフィルタ上を紫外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、180℃ベークし、赤色カラーフィルタ上の赤色変換膜(カラーフィルタの厚さを含む膜厚が15μm)を形成して色変換基板を作製した。
この色変換基板上に、実施例1と同様に有機EL素子を形成して、表示装置としての性能を評価した。輝線の発生数を計測したところ、1パネル当たり5個の発生が観察された。尚、オーバーコート塗布後の色変換基板の表面粗さ(Ra)を100μm平方の面積で計測したところ、20nmであった。
実施例2
色変換基板上にオーバーコート層を形成せずに、有機EL素子を作製した他は、実施例1と同様にして評価した。
その結果、実施例1と同等の評価結果が得られた。従って、この色変換基板は、その表面が十分に平滑であるため、オーバーコート層を形成しなくても良好な結果が得られることが分かった。
本発明の色変換基板の製造方法は、民生用及び工業用のディスプレイ、具体的には、携帯電話、PDA、カーナビ、モニター、テレビ等に使用される色変換基板の製造に適している。この製造方法で作製した色変換基板は、有機EL素子を発光体として使用する表示装置用の色変換基板として好適に利用できる。
凹凸パターン部を形成した支持基板の一例を示す図である。 凹凸パターン部の形成方法の一実施形態を示す工程図である。 研磨装置の概略図である。 実施例で使用したフォトマスクの概略図であり、(a)は全体図、(b)は(a)の部分拡大図である。 実施例1で作製した研磨工程前の色変換基板の断面図である。 実施例1で作製した色変換基板の表面粗さを測定したチャートであり、(a)は研磨工程前の色変換基板のチャート、(b)は研磨工程後の色変換基板のチャートである。
符号の説明
1 支持基板
11、21 ブラックマトリックス
12 カラーフィルタ
13 色変換膜
14 未形成部
15 隆起部(凸部)
16 凹部
17 凹凸パターン部
18 凹凸パターン部以外の部分
20 カラーフィルタ層
22 B(青)画素
23 G(緑)画素
24 R(赤)画素
25 透明膜(調整膜)
26 緑色変換膜
30 アライメントマーク(位置あわせマーク)
31 保護膜
32 色変換材料層
32’色変換膜

Claims (14)

  1. 発光体からの発光を、より長波長の光に変換する色変換基板の製造方法において、
    支持基板の一部に複数の隆起部を形成してなる凹凸パターン部を形成する工程(A)と、
    前記凹凸パターン部に色変換材料を塗布して、凹部に色変換材料を埋め込み、色変換材料層を形成する工程(B)と、
    前記工程(B)で形成した色変換材料層を、少なくとも前記隆起部の表面まで研磨し、前記凹凸パターン部の表面を平坦化して、凹部に色変換膜を形成する工程(C)、
    とを含む、色変換基板の製造方法。
  2. 前記支持基板の表面にカラーフィルタ層を形成し、このカラーフィルタ層上に前記凹凸パターン部を形成する請求項1に記載の色変換基板の製造方法。
  3. 前記支持基板上の凹凸パターン部以外の部分に保護膜を形成する請求項1又は2に記載の色変換基板の製造方法。
  4. 前記支持基板上の凹凸パターン部以外の部分に位置あわせマークを形成し、この位置あわせマーク上に前記保護膜を形成する請求項3に記載の色変換基板の製造方法。
  5. 前記保護膜を隆起部の形成と同一の工程で形成する請求項4に記載の色変換基板の製造方法。
  6. 前記隆起部を青色調整膜及び緑色変換膜で形成し、凹部に赤色変換膜を形成する請求項1〜5のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  7. 前記隆起部を青色調整膜及び赤色変換膜で形成し、凹部に緑色変換膜を形成する請求項1〜5のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  8. 前記工程(C)において、前記凹凸パターン部表面の凹部と凸部の厚さの差が、凸部の厚みに対して5%以下となるまで平坦化する請求項1〜7のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  9. 前記平坦化された凹凸パターン部表面の表面粗さ(Ra)が、1nm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  10. 前記隆起部をフォトリソグラフィー法で形成する請求項1〜9のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  11. 前記色変換材料層をスクリーン印刷法で形成する請求項1〜10のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  12. 前記色変換材料層を湿式の方法で研磨する請求項1〜11のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  13. 前記発光体が、有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項1〜12のいずれかに記載の色変換基板の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の色変換基板の製造方法によって製造した色変換基板。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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