JP2006030628A - フルカラー画像形成方法、フルカラー画像形成装置及びフルカラートナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間転写体を用いるフルカラー画像形方法において、トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含有し、トナーの重量平均粒径(D4)が2〜5μmであり、前記中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cm2であり、前記転写材の表面平滑度が40S以下であり、前記定着部材のニップ圧が10〜50N/cm2であることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
【選択図】 なし
Description
一方、フルカラー画像を得るために、電子写真画像形成装置において、中間転写体を用いる方式が多く採用されている(例えば、特許文献4、特許文献5など)。
すなわち、本発明は、次に記載するとおりのものである。
(2)前記トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする上記(1)のフルカラー画像形成方法。
(3)前記トナーの表面に0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子が付着されていることを特徴とする上記(1)又は(2)のフルカラー画像形成方法。
(4)前記トナーが更に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が該トナーの重量に対して3〜10重量%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のフルカラー画像形成方法。
(5)前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする上記(1)〜(4)のフルカラー画像形成方法。
(6)タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを用いて行われることを特徴とする上記(1)〜(5)のフルカラー画像形成方法。
(7)前記中間転写体が、単層の樹脂層からなることを特徴とする上記(1)〜(6)のフルカラー画像形成方法。
(8)前記圧力定着部材で定着する工程が、表面に弾性体層を有する無端ベルトの内側に複数本の回転体を配置し、これら回転体の少なくともその1つの回転体が加熱ローラーであり、上記無端ベルトの外側に位置する加圧回転体と、上記複数本の回転体のうち上記加圧回転体に上記無端ベルトを介して対向配置する対向回転体とで上記無端ベルトを挾圧し、この無端ベルトと上記加圧回転体により形成されるニップ部によって転写材上のトナー像を加熱定着することによって行われることを特徴とする上記(1)〜(7)のフルカラー画像形成方法。
(9)前記加熱ローラーが、磁性金属から構成されており、電磁誘導発生手段によって電磁誘導加熱され、これによってベルトが加熱されることを特徴とする上記(8)のフルカラー画像形成方法。
(10)前記電磁誘導発生手段が加熱ローラーから無端ベルトを介して、その外部に設けられており、対向回転体と加熱回転体とは別に設けた手段であることを特徴とする上記(9)のフルカラー画像形成方法。
(11)前記静電潜像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする上記(1)〜(10)のフルカラー画像形成方法。
(12)潜像担持体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加することを特徴とする上記(1)〜(11)のフルカラー画像形成方法。
(13)前記潜像担持体を帯電させる装置は、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置であることを特徴とする上記(1)〜(12)のフルカラー画像形成方法。
(15)トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする上記(14)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(16)0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子がトナーの表面に付着されていることを特徴とする上記(14)、(15)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(17)トナーの重量に対して3〜10重量%の離型剤を含有していることを特徴とする上記(14)〜(16)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(18)前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする上記(14)〜(17)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(19)少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる帯電手段と、該静電潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段と、中間転写体と、該中間転写体に該静電潜像担持体に形成されたトナー像を転写する転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着する熱及び圧力定着部材とを有する上記(1)〜(13)ののフルカラー画像形成方法を実施するためのフルカラー画像形成装置。
(20)上記(19)に記載の画像形成装置において用いられるプロセスカートリッジであって、感光体と、感光体を帯電する帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
カラートナーを用いた中間転写体を用いたプロセスにおいて、重量平均粒径が2〜5μmの小粒径のトナーで、表面平滑度が40S以下の粗い転写紙を用いても、中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cm2であり、定着部材のニップ圧が10〜50N/cm2であるという組み合わせることによって、十分な定着性が得られた。
2次転写時のニップ圧が2N/cm2未満の場合には、十分な定着性が得られなくなる場合があり、逆に10N/cm2より大きな場合には、オフセットの発生や、転写紙の通紙性が悪化する場合がある。
定着部材のニップ圧が10N/cm2より小さい場合には、十分な定着性が得られなくなる場合があり、逆に50N/cm2より大きな場合には、オフセットの発生や、転写紙の通紙性が悪化する場合がある。
平滑度が40S以下の転写紙としては、一部の再生紙や、コットン紙などがあるが、これらに限定されるものではない。
なお、平滑度の測定方法は、JIS P 8119(紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法)に準じて行なった。
なお、微粒子の平均粒径が0.04μmよりも小さい場合には、トナーの表面に埋まりやすく、初期的は問題無いが、長期の現像装置の撹拌などによって、トナーの表面に微粒子が埋まるなどの現象が発生する場合があり、この場合に転写性が悪化し、定着性が悪化する場合がある。また、0.30μmより大の場合には、トナーの十分な定着性を阻害する場合がある。
トナーの重量に対して3重量%未満の場合には、十分なオイルレス定着性が得られなくなる場合があり、逆に10重量%より多い場合には、トナーの転写性が不十分になり、定着性が悪化する場合がある。
製法としては、懸濁重合法、乳化会合法、溶解懸濁法などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
電子写真方式におけるフルカラー記録方式として、感光体を複数個配備して、各々の回転時に1色ずつ現像するいわゆるタンデム方法では、潜像形成工程と現像/転写工程とが各色毎に行われて各色のトナー像が形成されるため、単色の画像形成速度とフルカラーの画像形成速度との差が小さく、高速印字に対応できる利点を有しているが、各色のトナー像を別個の潜像担持体に形成し、各色トナー層の積層(色重ね)を行うことによりフルカラー画像を形成するため、各色のトナー粒子間での帯電性等が異なるなど特性にバラツキがあると、各色のトナー粒子による現像トナー量に差が生じ、色重ねによる二次色の色相の変化が大きくなり、言い換えれば、色再現性が低下する。
タンデム方式のこのような課題に対して、更に、表面の粗い転写紙を用いた場合においても、本発明のプロセスは、前記の作用を効果的に発揮し、均一な転写性および定着性が得られる。
<形状係数SF−1>
形状係数を示すSF−1とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い1000倍に拡大した2μm以上のトナー粒子像を100個無作為にサンプリングして画像情報を得、その画像情報を、例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を形状係数SF−1と定義する(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、AREAは粒子の投影面積を示す)。
形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示しており、次の式で示される。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液として調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、50 μm アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。
以下、本発明のトナーに用いられる材料について記載する。
変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、などが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本発明で用いる離型剤としては公知のものが使用できる。このようなものとしては、例えば、ポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。
カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH )、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
本発明では、トナーに適切な帯電特性を付与するために、帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415やジルコニウム化合物のTN−105(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEGVP2036、コピーチャージNXVP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては
0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子の他にも、無機微粒子を好ましく用いることができる。特に、疎水性シリカおよびまたは疎水性酸化チタンが好ましい。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
本発明においては、着色剤としては、前記したマスターバッチ着色剤粒子を用いることが好ましく、これによって、着色剤の均一分散を効率良く行うことができる。
(アモルファスシリコン感光体)
本発明における電子写真用感光体としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する。)を用いることが出来る。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
アモルファスシリコン感光体の層構成は例えば以下のようなものである。図5は、層構成を説明するための模式的構成図である。図5(a)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。図5(b)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。図5(c)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。図5(d)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。該光導電層502はa−Si:H,Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図5(c))。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。
電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層502の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μm、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には必要に応じて、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることが出来、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
本発明において静電潜像担持体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。
図6に示した現像器1において、現像時、現像スリーブ2には、電源3により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部4に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブ2およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム5に飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5KVが好ましく、周波数は1〜10KHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
本発明の画像形成方法において使用される帯電装置としては、図7及び図8に示した帯電装置を用いることができる。
図7に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラーは芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラー上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラーは感光ドラムの回転駆動に従動して回転する。帯電ローラは、直径9mmの芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはローラーの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
図8に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、ファーブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104 Ω以上必要であり、感光体表面に十分に電荷を注入させるために107 Ω以下である必要がある。
図8に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本発明の現像剤は、例えば図9に示すようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に於いて使用することができる。
本発明においては、上述の感光体、帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
以下、本発明を画像形成装置に適用した一実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本発明のトナー及び現像剤を用いる画像形成装置の概略構成図である。
図1において、本体100は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部120Bk,C,M,Y、画像形成部130Bk,C,M,Y、給紙部140から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行い、画像形成用の黒(Bk),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部120Bk,C,M,Yに送信する。画像書込部120Bk,C,M,Yは、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4 つの書込光路を有し、画像形成部130Bk,C,M,Yの各色毎に設けられた像担持体としての感光体210Bk,C,M,Yに各色信号に応じた画像書込を行う。
次の黒色の1次転写はプラス電圧による転写であり、マイナス帯電したトナー等は中間転写ベルト220側に引き寄せられるため、感光体(黒)210Bk側への移行は防止できる。
PVDF100重量部に対して、カーボンブラック18重量部、分散剤3重量部、トルエン400重量部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10mm/secで静かに引き上げ室温にて乾燥し、75μmのPVDFの均一な膜を形成する。そして、75μmの膜が形成されている型を繰り返し上記条件で分散液に円筒形の型を浸け10mm/sec で静かに引き上げ室温乾燥させ150μmのPVDFベルトの樹脂層220aを形成する。
定着装置A
図2に示す定着装置を以下の条件に設定したものである。定着ベルトの標準定着設定温度は130℃であるが、定着温度は変更できるものである。
ベルト速度…150mm/sec
定着ニップ圧…両側加圧で可変とした。(実施例の値は表1に記載)
定着ローラー(対向回転体)…ローラー径:Φ40mm(内層(中心部):ステンレス性の芯金φ24mm,表面層:シリコン発砲体の弾性層、厚さ8mm )
加圧ローラー…ローラー外径:Φ40mm(内層(中心部):空洞(空洞部の径φ37mm)、外側に向かって、厚さ1mmの鉄製の芯金、更にSiゴム層:厚さ0.5mm、更に表層がPFAチューブ層;厚さ30μm)
加熱ローラー…ローラー外径:Φ30mm、中心部にハロゲンヒーター。外層にアルミ製で厚み2mmの層構成
定着ベルト…ベルト径:Φ60mm、内層(基体)から表層に向かって下記2層となる。
・基体:約40μm厚のニッケル層
・表層:約150μmのシリコンゴム、表面粗さRz:3.3μm
ベルト幅:310mm、
オイル塗布ローラー…オイル塗布量:2mg/A4サイズ当たり
定着装置Aから以下の2つの変更を行なったもの。
(1)オイル塗布量:0.5mg/A4サイズ当たり
(2)定着ベルトの離型層を約50μmのフッ素樹脂、表面粗さ6.0μmに変更
図3に本発明に関連するベルト誘導加熱の定着装置の例を示す。
図3に示す定着装置は、誘導加熱手段6の電磁誘導により加熱される加熱ローラ1と、加熱ローラ1と平行に配置された定着ローラ2(対向回転体)と、加熱ローラ1と定着ローラ2とに張り渡され、加熱ローラ1により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)3と、ベルト3を介して定着ローラ2に圧接されるとともにベルト3に対して順方向に回転する加圧ローラ4(加圧回転体)とから構成されている。
内層から表層に向かって下記4層となる。
・基体(樹脂層:ポリイミド(PI)樹脂など)
・発熱層(導電材料として、Ni、Ag,SUS等):3a
・中間層(弾性層で均一定着を狙う):3b
・表層(離型層)(弗素樹脂材料で、離型効果とオイルレスを狙う):3c
また、離型層3cの厚さが300μmよりも大きい場合には、ベルト3の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
加圧ローラ4はベルト3を介して定着ローラ2を押圧して定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ4の硬度を定着ローラ2に比べて硬くすることによって、加圧ローラ4が定着ローラ2(及びベルト3)へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材11は加圧ローラ4表面の円周形状に沿うため、記録材11がベルト3表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ4の外径は定着ローラ2と同じ20〜40mm程度であるが、肉圧は0.5〜2.0mm程度で定着ローラ2より薄く構成されている。
励磁コイル7の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア9が、励磁コイルコア支持部材10に固定されて励磁コイル7に近接配置されている。
定着ローラ;外径φ38mm(内層(中心部):ステンレス性の芯金φ28mm、外層:シリコーンゴムの発泡体の弾性層で層厚5mm、ゴム硬度:25Hs))
加圧ローラ;外径φ40mm(内層(中心部):アルミ性の芯金φ37mm、外側に向かって厚さ1.0mmの鉄芯金、更にSiゴム層:厚さ0.5mm(ゴム硬度:60Hs)、更に表層がPFAチューブ層;厚さ30μm)
加熱ローラ;外径φ30mm(内部は空洞、周囲は厚み0.8mmの磁性酸化鉄の層)
定着条件;ベルト速度:289mm/sec、ニップ圧:両側加圧で可変とした。(実施例の値は表1に記載)
定着ベルト;内層から表層に向かって以下の4層構成
(内層側)PI(50μm)+Ni(40μm)+Siゴム(150μm)+弗素樹脂(20μm)(表層側)
〔トナー〕
トナーa構成材料
結着樹脂…ポリオール樹脂(1/2流出開始温度118℃) 100重量部
着色剤 イエロートナー用…ベンズイミダゾロン系イエロー顔料
(C.I.Pigment Yellow180) 5重量部
マゼンタトナー用…キナクリドン系マゼンタ顔料
(C.I.Pigment Red122) 4重量部
シアントナー用…銅フタロシアニンブルー顔料
(C.I.Pigment Blue15) 2重量部
ブラッククトナー用…カーボンブラック 6重量部
帯電制御剤…サリチル酸誘導体亜鉛塩 2重量部
結着樹脂…ポリエステル樹脂(1/2流出開始温度118℃) 97重量部
離型剤…カルナバワックス 3重量部
着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様
結着樹脂…ポリエステル樹脂(1/2流出開始温度106℃)100重量部
着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様
また、各トナーの形状係数SF−1は、次の通りであった。
トナーa:160、トナーb:165、トナーc:163
トナーaと同じ。トナーaをサーフュージョンシステム装置(ホソカワミクロン工業社製:気流設定温度270℃、フィード量を1kg/Hr)にて、概略球形の母体着色粒子を得た。母体着色粒子の形状係数SF−1は、112であった。
さらに、a〜dの母体着色粒子100重量部に対して、平均粒径0.12μmの疎水性シリカ1.5重量部と、平均粒径0.02μmの酸化チタン1.0重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得た。
(トナーバインダー樹脂の合成)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応させ、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル樹脂(1)を得た。上記と同様にビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応させて、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル樹脂(a)を得た。ウレア変性ポリエステル樹脂(1)200部と変性されていないポリエステル樹脂(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー樹脂(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー樹脂(1)を単離した。Tgは62℃、酸価は10mgKOH/gであった。
ビーカー内に前記のトナーバインダー樹脂(1)の酢酸エチル/MEK 溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部を入れ均一に溶解した。次いで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して一部溶剤を除去し、室温に戻してから同ホモミキサーで12000rpmで攪拌を行い、更に溶剤を完全に除去した。その後、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体トナー粒子を得た。重量平均粒径は4.0μmであり、トナーeの形状係数SF−1は110であった。
さらに、母体着色粒子eを100重量部に対して、疎水性シリカ1.5重量部と酸化チタン1.0重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
平均粒径50μmのフェライト粒子にシリコン樹脂を表面コートしたキャリア100重量部に対して、トナーを5重量部の割合とし、ターブラーミキサーで混合して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの2成分現像剤とした。これら現像剤を、リコー製複写機 Ipsio8200の現像部に装填し、転写紙としてギルバードランカスターボンド紙(表面平滑度:18S)または、リコー再生紙の資源タイプA(表面平滑度:34S)を用いてフルカラー画像を得た。得られる画像は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色べた画像およびハーフトーン画像、そして中間色としてグリーン、ブルー、レッドのべた画像である。なおこの複写機は、単色のべた部は1.0±0.1mg/cm2のトナーが、単色のハーフトーン部は0.4±0.1mg/cm2のトナーが現像されるように調整がされている。また、本来の定着装置を取り外して、別の定着装置を取り付けられるように改造されている。定着性の評価には、定着下限温度を用い、この定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーaの定着画像を得た。その結果、定着下限温度は110℃であり、標準定着温度にて1万枚プリント時の定着画像も、オフセットの発生がなく鮮明な画像であった。その後定着部を分解してベルト表面やオイル塗布パッドを調べたが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を4.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Bを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーbの定着画像を得た。また、定着下限温度は115℃であり、その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセットの発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を7.0N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーbの定着画像を得た。定着下限温度は110℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を9.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、の定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーcの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を2.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーdの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーeの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーaの定着画像を得た。定着下限温度は115℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cm2に設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーcの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、
1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置の図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を1.5N/cm2に変更した以外は、実施例1と同様にトナーaの定着画像を得た。定着下限温度は155℃に上昇した。評価結果を表1に示す。
本発明の画像形成装置の図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を10.6N/cm2に変更した以外は、実施例1と同様にトナーaの定着画像を得た。定着下限温度は105℃であった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像を確認したところ、画像面にベタ画像に対応したオフセットによる汚れが発生していた。評価結果を表1に示す。
実施例1から、定着ニップ圧を変更した以外は、実施例1と同様の評価を行なった。ニップ圧及び評価結果を表1に示す。
実施例1から、定着ニップ圧を変更した以外は、実施例1と同様の評価を行なった。ニップ圧及び評価結果を表1に示す。
実施例1に用いたトナーaの重量平均粒径を、粉砕分級条件の変更により、5.8μmに変更し、トナーfとした以外は、実施例1と同様の評価を行なった。トナーfの形状係数SF−1は168であった。評価結果を表1に示す。
実施例1に用いたトナーaの重量平均粒径を、粉砕分級条件の変更により、1.8μmに変更し、トナーgとした以外は、実施例1と同様の評価を行なった。トナーgの形状係数SF−1は150であった。評価結果を表1に示す。
2 定着ローラ(対向回転体)
2a芯金
2b 弾性部材
3 耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)
4 加圧ローラ(加圧回転体)
4a 芯金
4b 弾性部材
5 温度検知部材
6 誘導加熱手段
7 励磁コイル
8 コイルガイド板
9 励磁コイルコア
10 励磁コイルコア支持部材
11 記録材
100 本体
120 画像書込部120Bk,C,M,Y
130 画像形成部130Bk,C,M,Y
140 給紙部
150 定着装置
160 レジストローラ対
200 現像装置200Bk,C,M,Y
210 感光体210Bk,C,M,Y
215 帯電装置215BBk,C,M,Y
220 中間転写ベルト
230 1次転写装置230Bk,C,M,Y
241 導電性ローラ
242 導電性ローラ
243 導電性ローラ
250 トナー移送管250Bk,C,M,Y
260 中間転写ベルトクリーニング装置
261 導電性ファーブラシ
262 導電性ファーブラシ
300 クリーニング装置300Bk,C,M,Y
500 転写ベルト
600 2次転写ローラ
200Bk 現像装置(黒)
200C 現像装置(シアン)
200M 現像装置(マゼンダ)
200Y 現像装置(イエロー)
210Bk 感光体(黒)
220 中間転写ベルト
N1 磁極
N2 磁極
S1 磁極
S2 磁極
S3 磁極
R1:定着ローラー(対向回転体)
R2:加圧ローラー(加圧回転体)
R3:加熱ローラー
R4:オイル塗布ローラー
B 定着ベルト(無端ベルト)
T 未定着トナー画像
P プリントシート(転写紙)
S 温度センサー
G ガイド
H 加熱源
N 定着ニップ部
W1 接触部位
Claims (20)
- 少なくとも、静電潜像担持体を帯電させて該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる工程、該静電潜像担持体に形成された静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程、得られたトナー像を中間転写体上に転写する工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する工程、転写材上のトナー像を熱及び圧力定着部材で定着する工程を有するフルカラー画像形方法において、該トナーが少なくとも結着樹脂および着色剤を含有し、トナーの重量平均粒径(D4)が2〜5μmであり、前記中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cm2であり、前記転写材の表面平滑度が40S以下であり、前記定着部材のニップ圧が10〜50N/cm2であることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
- 前記トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記トナーの表面に0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子が付着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記トナーが更に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が該トナーの重量に対して3〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを用いて行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記中間転写体が、単層の樹脂層からなることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記圧力定着部材で定着する工程が、表面に弾性体層を有する無端ベルトの内側に複数本の回転体を配置し、これら回転体の少なくともその1つの回転体が加熱ローラーであり、上記無端ベルトの外側に位置する加圧回転体と、上記複数本の回転体のうち上記加圧回転体に上記無端ベルトを介して対向配置する対向回転体とで上記無端ベルトを挾圧し、この無端ベルトと上記加圧回転体により形成されるニップ部によって転写材上のトナー像を加熱定着することによって行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記加熱ローラーが、磁性金属から構成されており、電磁誘導発生手段によって電磁誘導加熱され、これによってベルトが加熱されることを特徴とする請求項8記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記電磁誘導発生手段が加熱ローラーから無端ベルトを介して、その外部に設けられており、対向回転体と加熱回転体とは別に設けた手段であることを特徴とする請求項9記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記静電潜像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 潜像担持体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 前記潜像担持体を帯電させる装置は、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
- 請求項1〜13に記載のフルカラー画像形成方法において用いられるトナーであって、重量平均粒径(D4)が2〜5μmであることを特徴とする静電荷像現像用フルカラートナー。
- トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする請求項14に記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
- 0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子がトナーの表面に付着されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
- トナーの重量に対して3〜10重量%の離型剤を含有していることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
- 前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
- 少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる帯電手段と、該静電潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段と、中間転写体と、該中間転写体に該静電潜像担持体に形成されたトナー像を転写する転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着する熱及び圧力定着部材とを有する請求項1〜13のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法を実施するためのフルカラー画像形成装置。
- 請求項19に記載の画像形成装置において用いられるプロセスカートリッジであって、感光体と、感光体を帯電する帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
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