JP2006030628A - フルカラー画像形成方法、フルカラー画像形成装置及びフルカラートナー - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写体を用い、色ずれのない高解像度な高画質を得ることができ表面の粗い紙でも十分な定着性を可能とするフルカラー画像形成方法を提供すること。
【解決手段】中間転写体を用いるフルカラー画像形方法において、トナーが少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含有し、トナーの重量平均粒径(D4)が2〜5μmであり、前記中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cmであり、前記転写材の表面平滑度が40S以下であり、前記定着部材のニップ圧が10〜50N/cmであることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、画像を形成する電子写真に用いられるフルカラー画像形成方法、フルカラー画像形成装置及びフルカラートナーに関する。
近年、電子写真技術による高画質化・カラー化が進んできており、そのためにトナーとして、より小粒径のものが用いられるようになってきている(例えば、特許文献1〜3など)。
一方、フルカラー画像を得るために、電子写真画像形成装置において、中間転写体を用いる方式が多く採用されている(例えば、特許文献4、特許文献5など)。
また、中間転写体を用いた場合には、現像時に潜像担持体上に地肌汚れが発生した場合には、直接紙などの記録媒体に地汚れが転移することを防止する効果はあるが、中間転写体を用いる方式は、静電潜像保持体から中間転写体への転写工程と、中間転写体から最終画像を得る転写材上への転写工程という、2回の転写工程を経るため転写効率が低下し、特に5μm以下の小粒径のトナーを用いた場合には画像が荒れてしまうという課題があった。
このような課題に対して、転写性を向上させる目的で、中間転写体の表面に、表面エネルギーを下げる物質を塗布する技術が知られている(例えば、特許文献6、特許文献7など)。しかし、このような技術を用いて転写効率を問題のないレベルまで向上させることが出来ても、表面が粗い転写材を用いた場合、コールドオフセットやスミア性などの定着性が不十分となるという課題があることが判明した。
さらに、上記定着性の課題を解決するために、例えば定着機のニップ圧を非常に高くすることができるが、耐圧性向上のための定着機の大型化や、高圧による定着部材の磨耗劣化、転写紙の通紙性の低下など別の課題が生じ好ましくない。
特開2000−098657号公報 特開2000−098777号公報 特開平07−092738号公報 特開平07−209952号公報 特開2000−075551号公報 特開平10−232571号公報 特開2002−268400号公報
本願発明は、高画質、色ずれのない高解像度な高画質を得ることを可能とし、中間転写体を用いたフルカラー画像形成装置を用いて、表面の粗い紙でも十分な定着性を可能とするものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す発明をするに至った。
すなわち、本発明は、次に記載するとおりのものである。
(1)少なくとも、静電潜像担持体を帯電させて該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる工程、該静電潜像担持体に形成された静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程、得られたトナー像を中間転写体上に転写する工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する工程、転写材上のトナー像を熱及び圧力定着部材で定着する工程を有するフルカラー画像形方法において、該トナーが少なくとも結着樹脂および着色剤を含有し、トナーの重量平均粒径(D4)が2〜5μmであり、前記中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cmであり、前記転写材の表面平滑度が40S以下であり、前記定着部材のニップ圧が10〜50N/cmであることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
(2)前記トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする上記(1)のフルカラー画像形成方法。
(3)前記トナーの表面に0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子が付着されていることを特徴とする上記(1)又は(2)のフルカラー画像形成方法。
(4)前記トナーが更に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が該トナーの重量に対して3〜10重量%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のフルカラー画像形成方法。
(5)前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする上記(1)〜(4)のフルカラー画像形成方法。
(6)タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを用いて行われることを特徴とする上記(1)〜(5)のフルカラー画像形成方法。
(7)前記中間転写体が、単層の樹脂層からなることを特徴とする上記(1)〜(6)のフルカラー画像形成方法。
(8)前記圧力定着部材で定着する工程が、表面に弾性体層を有する無端ベルトの内側に複数本の回転体を配置し、これら回転体の少なくともその1つの回転体が加熱ローラーであり、上記無端ベルトの外側に位置する加圧回転体と、上記複数本の回転体のうち上記加圧回転体に上記無端ベルトを介して対向配置する対向回転体とで上記無端ベルトを挾圧し、この無端ベルトと上記加圧回転体により形成されるニップ部によって転写材上のトナー像を加熱定着することによって行われることを特徴とする上記(1)〜(7)のフルカラー画像形成方法。
(9)前記加熱ローラーが、磁性金属から構成されており、電磁誘導発生手段によって電磁誘導加熱され、これによってベルトが加熱されることを特徴とする上記(8)のフルカラー画像形成方法。
(10)前記電磁誘導発生手段が加熱ローラーから無端ベルトを介して、その外部に設けられており、対向回転体と加熱回転体とは別に設けた手段であることを特徴とする上記(9)のフルカラー画像形成方法。
(11)前記静電潜像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする上記(1)〜(10)のフルカラー画像形成方法。
(12)潜像担持体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加することを特徴とする上記(1)〜(11)のフルカラー画像形成方法。
(13)前記潜像担持体を帯電させる装置は、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置であることを特徴とする上記(1)〜(12)のフルカラー画像形成方法。
(14)上記(1)〜(13)のフルカラー画像形成方法において用いられるトナーであって、重量平均粒径(D4)が2〜5μmであることを特徴とする静電荷像現像用フルカラートナー。
(15)トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする上記(14)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(16)0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子がトナーの表面に付着されていることを特徴とする上記(14)、(15)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(17)トナーの重量に対して3〜10重量%の離型剤を含有していることを特徴とする上記(14)〜(16)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(18)前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする上記(14)〜(17)の静電荷像現像用フルカラートナー。
(19)少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる帯電手段と、該静電潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段と、中間転写体と、該中間転写体に該静電潜像担持体に形成されたトナー像を転写する転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着する熱及び圧力定着部材とを有する上記(1)〜(13)ののフルカラー画像形成方法を実施するためのフルカラー画像形成装置。
(20)上記(19)に記載の画像形成装置において用いられるプロセスカートリッジであって、感光体と、感光体を帯電する帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
本発明の画像形成装置及びトナーを用いることにより、表面が粗い転写紙を用いた場合にも、高画質で十分な定着性の得られた画像を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
カラートナーを用いた中間転写体を用いたプロセスにおいて、重量平均粒径が2〜5μmの小粒径のトナーで、表面平滑度が40S以下の粗い転写紙を用いても、中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cmであり、定着部材のニップ圧が10〜50N/cmであるという組み合わせることによって、十分な定着性が得られた。
本願発明において、表面が粗い紙でも十分な定着性を得ることができる理由は定かでないが、同じ転写効率であって、マクロな転写状態は同じであっても、ミクロレベルではトナー層の均一性が向上しているため、定着時にトナーが定着部材によって荒らされる等の現象が生じず、更に一定の定着の条件において十分に定着されるためと思われる。
トナー粒径は、本発明の目的を達成する為に、重量平均粒径(D4)が2〜5μmであることが好ましく、2μmよりも小さい場合には、特に凹凸の大きな転写紙を用いた場合に定着性が不十分になる場合があり、逆に5μmより大きい場合には、ドット再現性が不十分になり、ハーフトン部分の粒状性も悪化して、高精細な画像が得られなくなり、凹凸の大きな転写紙を使用した場合には、定着性が悪化する場合がある。
また、トナーの粒径分布に関しては、ブロードであるよりもシャープな分布であるほうが、定着性に対して好ましく、特に、重量平均粒径(D4)/個数平均粒径(Dn)が1〜1.2であることが好ましい。
更に、2次転写時のニップ圧が2〜10N/cmであることにより、小粒径トナーを用い、凹凸の大きな転写紙を用いた場合においても、転写紙上でのトナー層の均一性が向上し、良好な定着性が得られる。
2次転写時のニップ圧が2N/cm未満の場合には、十分な定着性が得られなくなる場合があり、逆に10N/cmより大きな場合には、オフセットの発生や、転写紙の通紙性が悪化する場合がある。
また、定着部材のニップ圧が10〜50N/cmであることにより、前記のトナーが均一に転写された転写紙の条件において、十分な定着性が得られる。
定着部材のニップ圧が10N/cmより小さい場合には、十分な定着性が得られなくなる場合があり、逆に50N/cmより大きな場合には、オフセットの発生や、転写紙の通紙性が悪化する場合がある。
また、転写紙の表面性は、平滑度で表すことができる。転写紙の平滑度は、通常普通紙と言われるものでは、40Sより大きく、150S程度までであるが、この範囲では通常のベルト定着装置でも十分な定着性を得ることが可能である。しかし、平滑度が40S以下のような表面の粗い転写紙の場合には、定着性が不十分となる。
平滑度が40S以下の転写紙としては、一部の再生紙や、コットン紙などがあるが、これらに限定されるものではない。
なお、平滑度の測定方法は、JIS P 8119(紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法)に準じて行なった。
また、トナーの形状係数SF−1が、110〜150でより球形に近い形状であることが、定着性に優れる。これは、球形に近いトナーの場合は、トナーに定着時に熱が均一にかかるという要因に加え、転写紙へ転写された状態が均一であることも、要因と考えられる。SF−1が110より小さい場合には、現像時や転写時にトナーが散って画像が乱れたり、転写されずに感光体に残留し、トナーのクリーニング性が悪化する場合がある。また、定着時に、トナーが散る現象が発生する場合がある。逆に、150よりも大きい場合には、現像時の画像均一性が悪化したり、潜像担持体から中間転写体若しくは転写紙、又は中間転写体から転写紙へのトナーの転写効率が低下し、十分な定着性が得られない場合がある。
また、カラートナーの表面に、平均粒径が0.04〜0.30μmの微粒子を付着させたことにより、十分な2次転写特性を得る現像装置内での攪拌などにより外添加剤がトナーの表面に埋まり込むことによって発生する帯電量及びトナー現像性の変化といった問題を改善することが出来る。
なお、微粒子の平均粒径が0.04μmよりも小さい場合には、トナーの表面に埋まりやすく、初期的は問題無いが、長期の現像装置の撹拌などによって、トナーの表面に微粒子が埋まるなどの現象が発生する場合があり、この場合に転写性が悪化し、定着性が悪化する場合がある。また、0.30μmより大の場合には、トナーの十分な定着性を阻害する場合がある。
また、本発明のカラートナーは、トナーの重量に対して3〜10重量%の離型剤を含有していることが好ましく、この範囲の場合にトナーに十分なオイルレス定着性を付与する事が可能となる。
トナーの重量に対して3重量%未満の場合には、十分なオイルレス定着性が得られなくなる場合があり、逆に10重量%より多い場合には、トナーの転写性が不十分になり、定着性が悪化する場合がある。
また、本発明のカラートナーは、水系媒体中で作成され得られたものであることが好ましく、特に本発明のトナーにおける小粒径や、形状を得るために効果的である。
製法としては、懸濁重合法、乳化会合法、溶解懸濁法などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
また、フルカラー画像形成装置が、タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを用いることが好ましい。
電子写真方式におけるフルカラー記録方式として、感光体を複数個配備して、各々の回転時に1色ずつ現像するいわゆるタンデム方法では、潜像形成工程と現像/転写工程とが各色毎に行われて各色のトナー像が形成されるため、単色の画像形成速度とフルカラーの画像形成速度との差が小さく、高速印字に対応できる利点を有しているが、各色のトナー像を別個の潜像担持体に形成し、各色トナー層の積層(色重ね)を行うことによりフルカラー画像を形成するため、各色のトナー粒子間での帯電性等が異なるなど特性にバラツキがあると、各色のトナー粒子による現像トナー量に差が生じ、色重ねによる二次色の色相の変化が大きくなり、言い換えれば、色再現性が低下する。
また、複数の潜像担持体の各々に形成されたトナー像を画像形成支持体へ転写し定着することでカラー定着画像を形成することから、各色のトナー粒子間で画像形成支持体に対する付着性が異なると、定着時の画像安定化が困難となり、色再現性が低下する問題がある。粉砕法で調製された従来公知のトナーでは、トナー中に分散された材料が破断面に不均一に存在するため、トナー粒子間の表面性が一定になりにくく、各色のトナー粒子間で現像トナー量の安定化や画像形成支持体に対する付着性の均一化を図ることが困難になる。その結果、現像性および転写性にバラツキが発生しやすくなり、カラー画像としての画像品質が低下する問題がある。特に色ごとの転写性が異なることにより、色再現性が悪化したり、部分的な転写抜けが発生しやすい。
また、タンデム方式による画像形成方法に使用されるトナーにおいては、各色のバランスを制御するための現像トナー量を安定化すること(各色のトナー粒子間でバラツキがないこと)、各色のトナー粒子間で潜像担持体および画像形成支持体に対する付着性が均一であることが必要である。
タンデム方式のこのような課題に対して、更に、表面の粗い転写紙を用いた場合においても、本発明のプロセスは、前記の作用を効果的に発揮し、均一な転写性および定着性が得られる。
また、中間転写体が、単層の樹脂層であることにより、転写時の転写電界が均一に作用し、表面の粗い転写紙を用いた場合にも、十分かつ均一な転写性が得られる。
また、定着の工程が、表面に弾性体層を有する無端ベルト(定着ベルト)の内側に複数本の回転体を配置し、これら回転体の少なくとも1つの回転体が加熱ローラーであり、上記無端ベルトの外側に位置する加圧回転体と、上記複数本の回転体のうち上記加圧回転体に上記無端ベルトを介して対向配置する対向回転体とで上記無端ベルトを挾圧し、この無端ベルトと上記加圧回転体により形成されるニップ部によって転写材上のトナー像を加熱定着する定着部であることにより、定着ベルトの温度が短時間で上昇し、かつ安定した温度制御が可能となる。また、表面の粗い転写紙を用いた場合にも、定着時にある程度転写紙の表面に応じた状態で定着ベルトが作用するため、十分な定着性が得られるようになる。
更に、また、加圧回転体の表面にはフッ素系及び又はシリコン系の材料が被覆されていることが好ましく、これによってベルトに超微量のトナーがオフセットした場合などに、そのトナーが加圧回転体に付着することを防止する効果がある。加圧回転体にトナーが付着すると、転写紙のコピー画像の裏面がトナーで汚れるなどの問題が発生する。
また特に、対向回転体は弾性層を有し、そのゴム硬度は、加圧回転体の弾性層のゴム硬度よりも小さいことが好ましく、これにより凹凸のある転写紙を用いた場合にも十分な定着性が得られ、更に、ニップが対抗回転体側に凹んで、定着のニップ形状が加圧回転体側に向く傾向があることから、ベルトから離れようとする方向に転写紙が向かい、ベルトに転写紙が巻きつくことを防止することが可能となる。
また、加熱ローラーが、磁性金属から構成されて電磁誘導により加熱される画像形成装置からなることにより、電磁誘導印加時にベルトを高速で加熱することが可能となり、熱効率が高いなど利点がある。
また、電磁誘導発生手段及び加熱ローラーは、無端ベルトを介して、加圧回転体と対向回転体の外部に設けられており、加熱源が加圧回転体や対向回転体の内部にあるよりもベルトにかかる熱効率が高まり、均一な定着が可能となる。すなわち、加熱源が、上記回転体の内部にある場合には、回転体同士を加圧する必要があるため、加熱源の周囲に一定の厚み以上のゴム層などを設ける必要があり、この層により多くの熱が奪われしまうという問題が生じる。これに対して、加熱ローラーは、加圧回転体や対向回転体のような強い耐圧性を有する必要が無く、加熱源の周囲に熱効率を下げる厚い層を設ける必要が無くなる。
更に、電磁誘導発生手段は外部に設けることが、下記の理由から好ましい。すなわち、電磁誘導発生手段を加熱ローラーの内部に設けた場合には、加熱ローラーの径を極端に大きくする必要があり、これに応じて内部保護のために耐圧性を向上させる必要性から、周囲の層を厚くすることが必要となる。この周囲の厚い層により、熱効率が低下してしまう。また、電磁誘導発生手段外部に設けることで、温度制御性、配置の応用性などの利便性が高い。
本発明の定着方式に使用する定着装置の一例を図2に示す。ここでR1は金属製(アルミニウム、鉄等)芯金に弾性体など(シリコンゴムなど)を被覆した定着ローラーであり、R3は金属性(アルミニウム、鉄、銅、ステンレス等からなるパイプ)芯金からなり内部等に加熱源Hを有する加熱ローラーである。Sは加熱ローラーR3部分に接する定着ベルトBの表面温度を測定するための温度センサーである。定着ローラーR1と加熱ローラーR3との間に定着ベルトBが張設されている。定着ベルトBは熱容量の小さい構成であり、基体(ニッケルやポリイミドなどの30から150μm程度の厚さ)上に、離型層(シリコンゴムで50から300μmの厚さや、フッ素系樹脂で10から50μm程度の厚さなど)が設けられたものである。また、電磁誘導加熱の場合には、加熱ローラーの内部にまた、磁性金属から構成されるユニットを配置させ、更にベルトの内部には、銀箔などの層を設け、ベルト表面への加熱を行なう。
また、R2は金属製芯金に弾性体などを被覆した加圧ローラーであり、定着ベルトBを介して定着ローラーR1を下方から押圧することにより、定着ベルトBと加圧ローラーR2との間にニップ部を形成している。また、必要に応じて、R4は定着ベルトにオイル(シリコーン系のオイル等)を塗布するための、オイルを含浸したオイル塗布ローラーを設ける。そしてGは、未定着トナー画像Tを担持したプリントシートP(ペーパー等)を支持するガイドである。また、それぞれの部材の寸法は、必要とされる各種の条件により設定される。なお、これらは一例であり、例えば定着ローラーR1や、加圧ローラーR2の内部に加熱源を設けることも可能であり、本発明では、この例以外の構成で定着ベルトを使用した定着装置も適用される。
このような定着装置、特にオイルレスあるいはオイル微量塗布タイプの定着装置においては、トナー中に離型剤を含有し、さらにそれがトナー中に微分散しているものを定着することが好ましい。離型剤が微分散しているトナーにより、定着時に離型剤が浸み出しやすく、オイルレス定着装置において、あるいは微量オイル塗布定着装置でオイル塗布効果が少なくなってきた場合においても、トナーのベルト側への転移を抑制することができる。
離型剤がトナー中に分散した状態で存在するためには、離型剤と結着樹脂とは相溶しないことが好ましい。また、離型剤がトナーに微分散するためには、例えばトナー製造時の混練の剪断力を利用する方法がある。離型剤の分散状態は、トナーの薄膜切片をTEMで観察することにより判断できる。離型剤の分散径は小さいほうが好ましいが、小さすぎると定着時の染み出しが不十分な場合がある。したがって、倍率1万倍で離型剤が確認できれば、離型剤が分散した状態で存在していると判断する。1万倍で離型剤が確認できない大きさでは、微分散していたとしても、定着時の染み出しが不十分な場合がある。
(トナーの特性評価方法)
<形状係数SF−1>
形状係数を示すSF−1とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い1000倍に拡大した2μm以上のトナー粒子像を100個無作為にサンプリングして画像情報を得、その画像情報を、例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を形状係数SF−1と定義する(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、AREAは粒子の投影面積を示す)。
形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示しており、次の式で示される。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)
<重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)の測定方法>
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液として調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、50 μm アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。
チャンネルとしては、1.59〜2.00μm未満;2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;の13チャンネルを使用し、粒径1.59μm以上32.00μm未満の粒子を対象とする。本発明に係わる重量分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)及び個数分布から求めた個数平均粒径(Dn)とその比D4/Dnを求めた。
以下、本発明のトナーに用いられる材料について記載する。
(結着樹脂)
変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、などが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(離型剤)
本発明で用いる離型剤としては公知のものが使用できる。このようなものとしては、例えば、ポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。
カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
本発明の離型剤の融点は、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40 ℃未満の離型剤は耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超える離型剤は低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、離型剤の溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超える離型剤は、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。また、5cps以下では、耐熱保存性が悪化する傾向にある。
(着色剤)
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH )、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練される樹脂としては、前記結着樹脂から選択されたものから用いられる。
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
(帯電制御剤)
本発明では、トナーに適切な帯電特性を付与するために、帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415やジルコニウム化合物のTN−105(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEGVP2036、コピーチャージNXVP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
好ましくは結晶性化合物で、応力等により1μmの微細な粒子に解砕されやすいものがより好ましい。これら帯電制御剤粒子は帯電性の補強のために着色剤が含まれる樹脂粒子内部にあらかじめ入れておくこともできる。着色剤が含まれる樹脂粒子とともに攪拌処理する帯電制御剤粒子の量は着色剤が含まれる樹脂粒子100 重量部に対し、好ましくは0.01から2重量部、さらに好ましくは0.05から1重量部、最も好ましくは0.1から0.5重量部用いることができる。
(外添剤)
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては
0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子の他にも、無機微粒子を好ましく用いることができる。特に、疎水性シリカおよびまたは疎水性酸化チタンが好ましい。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
その他の無機微粒子の具体例としては、例えば、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
潜像担持体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向
上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
本発明においては、着色剤としては、前記したマスターバッチ着色剤粒子を用いることが好ましく、これによって、着色剤の均一分散を効率良く行うことができる。
本発明に用いられる静電潜像担持体としてはアモルファスシリコン感光体を用いることが好ましい。以下、アモルファスシリコン感光体について説明する。
(アモルファスシリコン感光体)
本発明における電子写真用感光体としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する。)を用いることが出来る。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
〈層構成について〉
アモルファスシリコン感光体の層構成は例えば以下のようなものである。図5は、層構成を説明するための模式的構成図である。図5(a)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。図5(b)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。図5(c)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。図5(d)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。該光導電層502はa−Si:H,Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
〈支持体について〉
感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
〈注入防止層について〉
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図5(c))。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。
電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
〈光導電層について〉
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層502の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μm、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
〈電荷輸送層について〉
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
〈電荷発生層について〉
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
〈表面層について〉
本発明に用いることが出来るアモルファスシリコン感光体には必要に応じて、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることが出来、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
(静電潜像担持体の潜像の現像)
本発明において静電潜像担持体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。
図6に示した現像器1において、現像時、現像スリーブ2には、電源3により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部4に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブ2およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム5に飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5KVが好ましく、周波数は1〜10KHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
(帯電方式))
本発明の画像形成方法において使用される帯電装置としては、図7及び図8に示した帯電装置を用いることができる。
〈ローラ帯電の場合〉
図7に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラーは芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラー上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラーは感光ドラムの回転駆動に従動して回転する。帯電ローラは、直径9mmの芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラーの芯金と図示の電源とは電気的に接続されており、電源により帯電ローラーに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体の周面が所定の極性,電位に一様に帯電処理される。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはローラーの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
〈ファーブラシ帯電の場合〉
図8に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、ファーブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としてのファーブラシローラは、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金に、ブラシ部としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラの抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×105 Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104 Ω以上必要であり、感光体表面に十分に電荷を注入させるために107 Ω以下である必要がある。
また、ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラは感光体の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体面に対して速度差を持って接触する。そしてこのファーブラシローラに電源から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。 本例では該ファーブラシローラによる感光体の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラに対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはファーブラシローラの他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
〈磁気ブラシ帯電の場合〉
図8に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体,像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした、磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作成された被覆磁性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の速さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
本発明で使われる帯電部材の形状としては磁気ブラシの他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
(プロセスカートリッジ)
本発明の現像剤は、例えば図9に示すようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に於いて使用することができる。
本発明においては、上述の感光体、帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
図9に示したプロセスカートリッジは、感光体、帯電手段、現像手段、クリーニング手段を備えている。動作を説明すると、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナ−現像され、現像されたトナ−像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
〔実施形態1〕
以下、本発明を画像形成装置に適用した一実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本発明のトナー及び現像剤を用いる画像形成装置の概略構成図である。
図1において、本体100は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部120Bk,C,M,Y、画像形成部130Bk,C,M,Y、給紙部140から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行い、画像形成用の黒(Bk),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部120Bk,C,M,Yに送信する。画像書込部120Bk,C,M,Yは、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4 つの書込光路を有し、画像形成部130Bk,C,M,Yの各色毎に設けられた像担持体としての感光体210Bk,C,M,Yに各色信号に応じた画像書込を行う。
画像形成部130Bk,C,M,Yは、黒,シアン,マゼンタ,イエロー用の各感光体210BBk,C,M,Yを備え、これらの各色用の感光体210Bk,C,M,Yには通常OPC感光体が用いられる。各感光体210Bk,C,M,Yの周囲には、帯電装置215Bk,C,M,Y、上記画像書込部120Bk,C,M,Yからのレーザ光の露光部、各色用の現像装置200Bk,C,M,Y、1次転写装置230Bk,C,M,Y、クリーニング装置300Bk,C,M,Y、除電装置(図示せず)等が配設されている。なお、上記現像装置200Bk,C,M,Yには、2 成分磁気ブラシ現像方式を用いている。また、中間転写ベルト220が各感光体210BBk,C,M,Yと1次転写装置230Bk,C,M,Yとの間に介在し、この中間転写ベルト220 に各感光体から各色のトナー像が順次重ね合わせて転写され、各感光体上のトナー像を担持する。
1次転写装置230Bk,C,M,Yの間に導電性ローラ241,242,243が設けられている。そして転写紙は給紙部140から給紙された後、レジストローラ対160を介して転写ベルト500 に担持され、中間転写ベルト220と転写ベルト500が接触するところで2次転写ローラ600により中間転写ベルト220上のトナー像が転写紙に転写され、カラー画像形成が行われる。
そして、画像転写後の転写紙は転写ベルト500で定着装置150に搬送され、画像が定着されてカラー画像が得られる。転写されずに残った中間転写ベルト220上のトナーは中間転写ベルトクリーニング装置260によってベルトから除去される。
転写紙への転写前の中間転写ベルト220上のトナー極性は現像時と同じマイナス極性であるため、2次転写ローラ600にはプラスの転写バイアス電圧が印加されトナーは転写紙上に転写される。この部分でのニップ圧が、転写性に影響し、定着性に大きく影響する。また、転写されずに残った中間転写ベルト220上のトナーは、転写紙と中間転写ベルト220とが離れる瞬間にプラス極性側に放電帯電され、0〜プラス側に帯電される。なお、転写紙のジャム時や非画像域に形成されたトナー像は2次転写の影響を受けないため、もちろんマイナス極性のままである。
感光体層の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。感光体(黒)210Bkの帯電(露光前)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行われるものである。感光体(黒)210Bk上に形成されたトナー(黒)6Bkの顕像はその後、転写(中間転写ベルト及び転写紙)、定着工程を経て画像として完成される。転写は最初、1次転写装置230Bk,C,M,Yへのバイアス印加により、各色感光体210Bk,C,M,Yから中間転写ベルト220へ全色転写された後、更に別の2次転写ローラ600へのバイアス印加により転写紙へ転写される。
次に、感光体クリーニング装置について詳細に説明する。図1において、各現像装置200Bk,C,M,Yと各クリーニング装置300Bk,C,M,Yとは、各々トナー移送管250Bk,C,M,Yで接続されている(図1中の破線)。そして、各トナー移送管250Bk ,C,M,Yの内部には、スクリュー(図示せず)が入っており、各クリーニング装置300Bk,C,M,Yで回収されたトナーが各現像装置200Bk,C,M,Yへ移送されるようになっている。
従来の4つの感光体ドラムとベルト搬送との組み合わせによる直接転写方式では感光体と転写紙が当接することにより紙粉が付着し、トナーを回収すると紙粉が含有しているので画像形成時にトナー抜け等の画像劣化をきたし、使用することができなかった。更に従来の1つの感光体ドラムと中間転写体とを組合わせたシステムでは中間転写体の採用で紙転写時の感光体への紙粉付着は無くなったが感光体への残トナーのリサイクルを行おうとした場合、混色したトナーを分離することは実用上不可能である。また、混色トナーを黒トナーとして使用する提案があるが、全色混合しても黒にならず、プリントモードにより色が変化するため1つの感光体の構成ではトナーリサイクルは不可能であった。
これに対して、本実施形態に係るプリンタでは、中間転写ベルト220を使用するので紙粉の混入が少なく、且つ、紙転写時の中間転写ベルト220 への紙粉の付着も防止される。各感光体210Bk,C,M,Yが独立した色のトナーを使用するので各感光体クリーニング装置300BBk,C,M,Yを接離する必要もなく確実にトナーのみを回収することができる。
上記中間転写ベルト220上に残ったプラス帯電されたトナーは、マイナス電圧が印加された導電性ファーブラシ262でクリーニングされる。導電性ファーブラシ262への電圧印加方法は導電性ファーブラシ261と極性が異なるだけで全く同一である。転写されずに残ったトナーも2つの導電性ファーブラシ261,262でほとんどクリーニングされる。ここで、導電性ファーブラシ262でクリーニングされずに残ったトナー、紙粉、タルク等は、導電性ファーブラシ262のマイナス電圧により、マイナス帯電される。
次の黒色の1次転写はプラス電圧による転写であり、マイナス帯電したトナー等は中間転写ベルト220側に引き寄せられるため、感光体(黒)210Bk側への移行は防止できる。
次に、本実施形態の画像形成装置に使用される中間転写ベルト220 について説明する。中間転写ベルトは前述のとおり、単層の樹脂層であることが好ましいが、必要に応じて、弾性層や、表層を保有しても良い。
上記樹脂層220aを構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート,フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1 種類あるいは2 種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記弾性層220bを構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記表層220cの材料は特に制限は無いが、中間転写ベルト220表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料,例えばフッ素樹脂,フッ素化合物,フッ化炭素,2酸化チタン,シリコンカーバイト等の粉体,粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
上記樹脂層220aや弾性層220bには、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン,酸化アンチモン,酸化インジウム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
なお、本実施形態に係る上記中間転写ベルト220は体積抵抗率が、1012[Ωcm]以上、1014[Ωcm]以下である。中間転写ベルト220の体積抵抗率が1012[Ωcm]よりも小さすぎると、1次転写位置から2次転写位置の範囲のベルト表面でトナーを保持する力が不足しトナーチリが発生してしまう。一方、1014[Ωcm]よりも大きすぎると、アース支持ローラによる除電が不十分となり、2次転写位置から1次転写位置の範囲のベルト表面に2 次転写による電荷が蓄積してしまう。この結果、1次転写ムラが生じ、画像ムラの原因となる。この画像ムラを防止するためには専用の除電器を設ける必要があり、コストアップにつながる。よって、中間転写ベルト220の体積抵抗率が、1012[Ωcm]以上、1014[Ωcm]以下であれば、トナーチリの発生や、専用の除電器の設置によるコストアップを防ぐことができる。
上記中間転写ベルト220の製造方法としては、例えば、回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法、表層の薄い膜を形成させるスプレイ塗工法、円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型,外型の中に注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付け加硫研磨を行う方法があるがこれに限定されるものではなく複数の製法を組み合わせてベルトを製造することができるのはもちろんである。
上記注型法による中間転写ベルト220 の製造方法の一例について説明する。
PVDF100重量部に対して、カーボンブラック18重量部、分散剤3重量部、トルエン400重量部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10mm/secで静かに引き上げ室温にて乾燥し、75μmのPVDFの均一な膜を形成する。そして、75μmの膜が形成されている型を繰り返し上記条件で分散液に円筒形の型を浸け10mm/sec で静かに引き上げ室温乾燥させ150μmのPVDFベルトの樹脂層220aを形成する。
これに、ポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、カーボンブラック20重量部、分散剤3重量部、MEK500重量部を均一分散させた分散液に上記150μmPVDFの樹脂層220aが形成されている円筒形型を浸け30mm/secで引き上げを行い自然乾燥を行う。乾燥後繰り返しを行い狙いの150μmのウレタンポリマー層の弾性層220bを、樹脂層220aの表面に形成する。
さらに表層220c用にポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、PTFE微粉末粉体50重量部、分散剤4重量部、MEK500重量部を均一分散させる。この分散液に、上記PVDFの樹脂層220aとウレタンプレポリマーの弾性層220bとが形成されている円筒形型を浸け30mm/secで引き上げを行い自然乾燥を行う。乾燥後上記動作を繰り返し行い、5μmのPTFEが均一に分散されたウレタンポリマーの表層220cを形成する。室温で乾燥後、130℃で2時間の架橋を行い、樹脂層220a;150μm,弾性層220b;150μm,表層220c;5 μmの3層構成の中間転写ベルトを得た。
中間転写ベルト220の伸びを防止する方法としては、上記製造方法のように伸びの少ない芯体の樹脂層220aにゴム弾性層220bを形成する方法や、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等があるが、種々の製法を用いることができる。上記芯体層の伸びを防止する材料としては、例えば、綿,絹などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維,ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い織布状あるいは糸状のものができる。もちろん上記材料に限定されるものではない。
上記糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
芯体層を設ける製造方法は特に限定されるものではない、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができる。
上記弾性層220bの厚さは、弾性層220bの硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。また、伸縮量が大きくなることから画像に伸び縮みが大きくなること等から厚すぎることは好ましくない。このため、弾性層220bの厚さはおよそ1mmよりも薄いことが望ましい。
上記中間転写ベルト220の硬度(HS)の適正範囲は10°≦HS≦60゜(JIS K7215(A型))である。中間転写ベルト220の層厚によって最適硬度が異なるが、本実施形態では、硬度が上記範囲内であると、転写率が向上してリサイクルトナー量を減らすことができ、画像劣化をさらに回避し画像品質を維持することができる。硬度が10゜(JIS K7215(A型))よりも小さいものは寸法精度良く成形することが非常に困難である。これは成型時に収縮・膨張を受け易いことに起因する。また柔らかくする場合には基材へオイル成分を含有させることが一般的な方法であるが、加圧状態で連続作動時させるとオイル成分が滲みだしてくるという欠点を有している。
滲み出したオイル成分が中間転写ベルト220に接触する各感光体210Bk,C,M,Yに付着すると、感光体を劣化させ横帯状ムラを発生させることが分かった。一般的に離型性向上のために表層220cを設けているが、完全に浸みだし防止効果を与えるためには表層220cに対する耐久品質等が高くなり、材料の選定、特性等の確保が困難となる。これに対して硬度が60゜(JIS K7215(A型))よりも大きい場合、硬度が上がった分精度良く成形でき、しかもオイルを含有せず又はオイルの含有量を少なく抑えることが可能となるので、感光体に対する劣化を軽減することができる。
なお、上記実施形態では、中間転写ベルトの構成について説明したが、中間転写ベルトに限らずドラム状の中間転写体をクリーニングすることもできる。さらに、感光体をクリーニングするクリーニング装置に適用することも可能である。
(定着装置の説明)
定着装置A
図2に示す定着装置を以下の条件に設定したものである。定着ベルトの標準定着設定温度は130℃であるが、定着温度は変更できるものである。
ベルト速度…150mm/sec
定着ニップ圧…両側加圧で可変とした。(実施例の値は表1に記載)
定着ローラー(対向回転体)…ローラー径:Φ40mm(内層(中心部):ステンレス性の芯金φ24mm,表面層:シリコン発砲体の弾性層、厚さ8mm )
加圧ローラー…ローラー外径:Φ40mm(内層(中心部):空洞(空洞部の径φ37mm)、外側に向かって、厚さ1mmの鉄製の芯金、更にSiゴム層:厚さ0.5mm、更に表層がPFAチューブ層;厚さ30μm)
加熱ローラー…ローラー外径:Φ30mm、中心部にハロゲンヒーター。外層にアルミ製で厚み2mmの層構成
定着ベルト…ベルト径:Φ60mm、内層(基体)から表層に向かって下記2層となる。
・基体:約40μm厚のニッケル層
・表層:約150μmのシリコンゴム、表面粗さRz:3.3μm
ベルト幅:310mm、
オイル塗布ローラー…オイル塗布量:2mg/A4サイズ当たり
定着装置B
定着装置Aから以下の2つの変更を行なったもの。
(1)オイル塗布量:0.5mg/A4サイズ当たり
(2)定着ベルトの離型層を約50μmのフッ素樹脂、表面粗さ6.0μmに変更
定着装置C
図3に本発明に関連するベルト誘導加熱の定着装置の例を示す。
図3に示す定着装置は、誘導加熱手段6の電磁誘導により加熱される加熱ローラ1と、加熱ローラ1と平行に配置された定着ローラ2(対向回転体)と、加熱ローラ1と定着ローラ2とに張り渡され、加熱ローラ1により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)3と、ベルト3を介して定着ローラ2に圧接されるとともにベルト3に対して順方向に回転する加圧ローラ4(加圧回転体)とから構成されている。
加熱ローラ1はたとえば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、外径をたとえば20〜40mm、肉厚をたとえば0.3〜1.0mmとして、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
定着ローラ2(対向回転体)は、たとえばステンレススチール等の金属製の芯金2aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金2aを被覆した弾性部材2bとからなる。そして、加圧ローラ4からの押圧力でこの加圧ローラ4と定着ローラ2との間に所定幅の接触部を形成するために外径を20〜40mm程度として加熱ローラ1より大きくしている。弾性部材2bはその肉厚を4〜6mm程度としている。この構成により、加熱ローラ1の熱容量は定着ローラ2の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ1が急速に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ1と定着ローラ2とに張り渡されたベルト3は、誘導加熱手段6により加熱される加熱ローラ1との接触部位W1で加熱される。そして、ローラ1,2の回転によってベルト3の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。
また、図4にベルト3の構成を示す。ベルト2の構成は以下の通りである。
内層から表層に向かって下記4層となる。
・基体(樹脂層:ポリイミド(PI)樹脂など)
・発熱層(導電材料として、Ni、Ag,SUS等):3a
・中間層(弾性層で均一定着を狙う):3b
・表層(離型層)(弗素樹脂材料で、離型効果とオイルレスを狙う):3c
離型層3cの厚さとしては、10μmから300μm程度が望ましく、特に200μm程度が望ましい。このようにすれば、記録材11上に形成されたトナー像Tをベルト3の表層部が十分に包み込むため、トナー像Tを均一に加熱溶融することが可能になる。
離型層cの厚さ、即ち表面離型層は経時耐磨耗性を確保するためには最低10μmは必要である。
また、離型層3cの厚さが300μmよりも大きい場合には、ベルト3の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
なお、ベルト3の基材として、上記金属からなる発熱層3aの代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
加圧ローラ4は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金4aと、この芯金4aの表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材4bとから構成されている。芯金4aには上記金属以外にSUSを使用しても良い。
加圧ローラ4はベルト3を介して定着ローラ2を押圧して定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ4の硬度を定着ローラ2に比べて硬くすることによって、加圧ローラ4が定着ローラ2(及びベルト3)へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材11は加圧ローラ4表面の円周形状に沿うため、記録材11がベルト3表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ4の外径は定着ローラ2と同じ20〜40mm程度であるが、肉圧は0.5〜2.0mm程度で定着ローラ2より薄く構成されている。
電磁誘導により加熱ローラ1を加熱する誘導加熱手段6は、図3に示すように、磁界発生手段である励磁コイル7と、この励磁コイル7が巻き回されたコイルガイド板8とを有している。コイルガイド板8は加熱ローラ1の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、励磁コイル7は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板8に沿って加熱ローラ1の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル7は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。
励磁コイル7の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア9が、励磁コイルコア支持部材10に固定されて励磁コイル7に近接配置されている。
以上の構成の中で、具体例として、以下の条件を設定した。
定着ローラ;外径φ38mm(内層(中心部):ステンレス性の芯金φ28mm、外層:シリコーンゴムの発泡体の弾性層で層厚5mm、ゴム硬度:25Hs))
加圧ローラ;外径φ40mm(内層(中心部):アルミ性の芯金φ37mm、外側に向かって厚さ1.0mmの鉄芯金、更にSiゴム層:厚さ0.5mm(ゴム硬度:60Hs)、更に表層がPFAチューブ層;厚さ30μm)
加熱ローラ;外径φ30mm(内部は空洞、周囲は厚み0.8mmの磁性酸化鉄の層)
定着条件;ベルト速度:289mm/sec、ニップ圧:両側加圧で可変とした。(実施例の値は表1に記載)
定着ベルト;内層から表層に向かって以下の4層構成
(内層側)PI(50μm)+Ni(40μm)+Siゴム(150μm)+弗素樹脂(20μm)(表層側)
トナーの作製例
〔トナー〕
トナーa構成材料
結着樹脂…ポリオール樹脂(1/2流出開始温度118℃) 100重量部
着色剤 イエロートナー用…ベンズイミダゾロン系イエロー顔料
(C.I.Pigment Yellow180) 5重量部
マゼンタトナー用…キナクリドン系マゼンタ顔料
(C.I.Pigment Red122) 4重量部
シアントナー用…銅フタロシアニンブルー顔料
(C.I.Pigment Blue15) 2重量部
ブラッククトナー用…カーボンブラック 6重量部
帯電制御剤…サリチル酸誘導体亜鉛塩 2重量部
トナーb構成材料
結着樹脂…ポリエステル樹脂(1/2流出開始温度118℃) 97重量部
離型剤…カルナバワックス 3重量部
着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様
トナーc構成材料
結着樹脂…ポリエステル樹脂(1/2流出開始温度106℃)100重量部
着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様
上記a〜cのトナー構成材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、100〜110℃に加熱した2軸押し出し機で溶融混練した。混練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各トナーの各色母体着色粒子を得た。得られた粒子の重量平均粒径は表1に示す。
また、各トナーの形状係数SF−1は、次の通りであった。
トナーa:160、トナーb:165、トナーc:163
トナーd構成材料
トナーaと同じ。トナーaをサーフュージョンシステム装置(ホソカワミクロン工業社製:気流設定温度270℃、フィード量を1kg/Hr)にて、概略球形の母体着色粒子を得た。母体着色粒子の形状係数SF−1は、112であった。
さらに、a〜dの母体着色粒子100重量部に対して、平均粒径0.12μmの疎水性シリカ1.5重量部と、平均粒径0.02μmの酸化チタン1.0重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得た。
トナーeの作製
(トナーバインダー樹脂の合成)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応させ、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル樹脂(1)を得た。上記と同様にビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応させて、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル樹脂(a)を得た。ウレア変性ポリエステル樹脂(1)200部と変性されていないポリエステル樹脂(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー樹脂(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー樹脂(1)を単離した。Tgは62℃、酸価は10mgKOH/gであった。
(トナーの作製)
ビーカー内に前記のトナーバインダー樹脂(1)の酢酸エチル/MEK 溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部を入れ均一に溶解した。次いで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して一部溶剤を除去し、室温に戻してから同ホモミキサーで12000rpmで攪拌を行い、更に溶剤を完全に除去した。その後、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体トナー粒子を得た。重量平均粒径は4.0μmであり、トナーeの形状係数SF−1は110であった。
さらに、母体着色粒子eを100重量部に対して、疎水性シリカ1.5重量部と酸化チタン1.0重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
〔定着性の評価〕
平均粒径50μmのフェライト粒子にシリコン樹脂を表面コートしたキャリア100重量部に対して、トナーを5重量部の割合とし、ターブラーミキサーで混合して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの2成分現像剤とした。これら現像剤を、リコー製複写機 Ipsio8200の現像部に装填し、転写紙としてギルバードランカスターボンド紙(表面平滑度:18S)または、リコー再生紙の資源タイプA(表面平滑度:34S)を用いてフルカラー画像を得た。得られる画像は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色べた画像およびハーフトーン画像、そして中間色としてグリーン、ブルー、レッドのべた画像である。なおこの複写機は、単色のべた部は1.0±0.1mg/cmのトナーが、単色のハーフトーン部は0.4±0.1mg/cmのトナーが現像されるように調整がされている。また、本来の定着装置を取り外して、別の定着装置を取り付けられるように改造されている。定着性の評価には、定着下限温度を用い、この定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。
(実施例1)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーaの定着画像を得た。その結果、定着下限温度は110℃であり、標準定着温度にて1万枚プリント時の定着画像も、オフセットの発生がなく鮮明な画像であった。その後定着部を分解してベルト表面やオイル塗布パッドを調べたが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を4.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Bを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーbの定着画像を得た。また、定着下限温度は115℃であり、その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセットの発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を7.0N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーbの定着画像を得た。定着下限温度は110℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を9.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、の定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーcの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を2.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーdの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーeの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面がトナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Aを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーaの定着画像を得た。定着下限温度は115℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
本発明の画像形成装置(図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を5.5N/cmに設定)さらに定着装置として定着装置Cを用い、定着設定温度を標準定着温度(130℃)とし、トナーcの定着画像を得た。定着下限温度は105℃で、鮮明な画像が得られた。その後、定着設定温度を標準定着温度に戻し、1万枚のプリントを行なった。実施例1と同様、
1万枚プリント時の定着画像も、オフセット発生のない画像が得られた。また、ベルト表面やオイル塗布ローラーが、トナーで汚染された状態は観察されなかった。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
本発明の画像形成装置の図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を1.5N/cmに変更した以外は、実施例1と同様にトナーaの定着画像を得た。定着下限温度は155℃に上昇した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
本発明の画像形成装置の図1に示す画像形成装置の2次転写のニップ圧を10.6N/cmに変更した以外は、実施例1と同様にトナーaの定着画像を得た。定着下限温度は105℃であった。実施例1と同様、1万枚プリント時の定着画像を確認したところ、画像面にベタ画像に対応したオフセットによる汚れが発生していた。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1から、定着ニップ圧を変更した以外は、実施例1と同様の評価を行なった。ニップ圧及び評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1から、定着ニップ圧を変更した以外は、実施例1と同様の評価を行なった。ニップ圧及び評価結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1に用いたトナーaの重量平均粒径を、粉砕分級条件の変更により、5.8μmに変更し、トナーfとした以外は、実施例1と同様の評価を行なった。トナーfの形状係数SF−1は168であった。評価結果を表1に示す。
(比較例6)
実施例1に用いたトナーaの重量平均粒径を、粉砕分級条件の変更により、1.8μmに変更し、トナーgとした以外は、実施例1と同様の評価を行なった。トナーgの形状係数SF−1は150であった。評価結果を表1に示す。
Figure 2006030628
本発明の一実施形態として用いた画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の画像形成装置において用いる定着装置の一例を示した図である。 本発明の画像形成装置において用いる定着装置の一例を示す図である。 定着装置において用いるベルトの層構成の一例を示す図である。 本発明の画像形成装置において使用されるアモルファスシリコン感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の画像形成装置において使用される現像器の例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置において使用される接触式帯電装置(ローラ式)の例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置において使用される接触式帯電装置(ブラシ式)の例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置において使用されるプロセスカ−トリッジの概略図である。
符号の説明
1 加熱ローラ
2 定着ローラ(対向回転体)
2a芯金
2b 弾性部材
3 耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)
4 加圧ローラ(加圧回転体)
4a 芯金
4b 弾性部材
5 温度検知部材
6 誘導加熱手段
7 励磁コイル
8 コイルガイド板
9 励磁コイルコア
10 励磁コイルコア支持部材
11 記録材
100 本体
120 画像書込部120Bk,C,M,Y
130 画像形成部130Bk,C,M,Y
140 給紙部
150 定着装置
160 レジストローラ対
200 現像装置200Bk,C,M,Y
210 感光体210Bk,C,M,Y
215 帯電装置215BBk,C,M,Y
220 中間転写ベルト
230 1次転写装置230Bk,C,M,Y
241 導電性ローラ
242 導電性ローラ
243 導電性ローラ
250 トナー移送管250Bk,C,M,Y
260 中間転写ベルトクリーニング装置
261 導電性ファーブラシ
262 導電性ファーブラシ
300 クリーニング装置300Bk,C,M,Y
500 転写ベルト
600 2次転写ローラ
200Bk 現像装置(黒)
200C 現像装置(シアン)
200M 現像装置(マゼンダ)
200Y 現像装置(イエロー)
210Bk 感光体(黒)
220 中間転写ベルト
N1 磁極
N2 磁極
S1 磁極
S2 磁極
S3 磁極
R1:定着ローラー(対向回転体)
R2:加圧ローラー(加圧回転体)
R3:加熱ローラー
R4:オイル塗布ローラー
B 定着ベルト(無端ベルト)
T 未定着トナー画像
P プリントシート(転写紙)
S 温度センサー
G ガイド
H 加熱源
N 定着ニップ部
W1 接触部位

Claims (20)

  1. 少なくとも、静電潜像担持体を帯電させて該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる工程、該静電潜像担持体に形成された静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程、得られたトナー像を中間転写体上に転写する工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する工程、転写材上のトナー像を熱及び圧力定着部材で定着する工程を有するフルカラー画像形方法において、該トナーが少なくとも結着樹脂および着色剤を含有し、トナーの重量平均粒径(D4)が2〜5μmであり、前記中間転写体から2次転写時のニップ圧が2〜10N/cmであり、前記転写材の表面平滑度が40S以下であり、前記定着部材のニップ圧が10〜50N/cmであることを特徴とするフルカラー画像形成方法。
  2. 前記トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー画像形成方法。
  3. 前記トナーの表面に0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子が付着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフルカラー画像形成方法。
  4. 前記トナーが更に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が該トナーの重量に対して3〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  5. 前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  6. タンデム方式の電子写真画像形成プロセスを用いて行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  7. 前記中間転写体が、単層の樹脂層からなることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  8. 前記圧力定着部材で定着する工程が、表面に弾性体層を有する無端ベルトの内側に複数本の回転体を配置し、これら回転体の少なくともその1つの回転体が加熱ローラーであり、上記無端ベルトの外側に位置する加圧回転体と、上記複数本の回転体のうち上記加圧回転体に上記無端ベルトを介して対向配置する対向回転体とで上記無端ベルトを挾圧し、この無端ベルトと上記加圧回転体により形成されるニップ部によって転写材上のトナー像を加熱定着することによって行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  9. 前記加熱ローラーが、磁性金属から構成されており、電磁誘導発生手段によって電磁誘導加熱され、これによってベルトが加熱されることを特徴とする請求項8記載のフルカラー画像形成方法。
  10. 前記電磁誘導発生手段が加熱ローラーから無端ベルトを介して、その外部に設けられており、対向回転体と加熱回転体とは別に設けた手段であることを特徴とする請求項9記載のフルカラー画像形成方法。
  11. 前記静電潜像担持体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  12. 潜像担持体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  13. 前記潜像担持体を帯電させる装置は、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  14. 請求項1〜13に記載のフルカラー画像形成方法において用いられるトナーであって、重量平均粒径(D4)が2〜5μmであることを特徴とする静電荷像現像用フルカラートナー。
  15. トナーの形状係数SF−1が110〜150であることを特徴とする請求項14に記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
  16. 0.04〜0.30μmの平均粒径を有する微粒子がトナーの表面に付着されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
  17. トナーの重量に対して3〜10重量%の離型剤を含有していることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
  18. 前記トナーは、水系媒体中で作製されたものであることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の静電荷像現像用フルカラートナー。
  19. 少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に静電荷像を形成させる帯電手段と、該静電潜像担持体に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段と、中間転写体と、該中間転写体に該静電潜像担持体に形成されたトナー像を転写する転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着する熱及び圧力定着部材とを有する請求項1〜13のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法を実施するためのフルカラー画像形成装置。
  20. 請求項19に記載の画像形成装置において用いられるプロセスカートリッジであって、感光体と、感光体を帯電する帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
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