JP2006030480A - 偏光板の製造方法、それにより得られる偏光板、およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

偏光板の製造方法、それにより得られる偏光板、およびそれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 より一層外観に優れる偏光板の製造方法、それにより得られる偏光板を提供する。
【解決手段】 偏光フィルムと保護フィルムとの積層に先立って、前記保護フィルムの水分率を1.9重量%〜2.6重量%とする。このような製造方法によれば、従来のようなスジ状凹凸の発生を抑制できるため、より一層外観に優れる偏光板が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏光板の製造方法、それにより得られる偏光板、およびそれを用いた画像表示装置に関する。
従来から、偏光板は画像表示装置に広く使用されており、近年、その需要が急増している。
偏光板は、通常、偏光フィルムと保護フィルムとを積層することにより製造される。しかしながら、得られる偏光板の表面にスジ状凹凸(以下、「レコードスジ」ともいう)が発生する場合があり、このような偏光板を液晶ディスプレイに配置すると、表示画面にスジ状の模様が見られることから、外観上問題となっている。
偏光板に発生するスジ状凹凸を解消するために、偏光フィルムの水分率を所定の範囲に設定して偏光板を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような方法によってもスジ状凹凸が発生する場合があることから、さらなる製造方法の改良が求められている。
特開2001−296426号公報
そこで、本発明の目的は、より一層外観に優れる偏光板の製造方法の提供である。
本発明の製造方法は、偏光フィルムと保護フィルムとを積層する偏光板の製造方法であって、前記偏光フィルムと保護フィルムとの積層に先立って、前記保護フィルムの水分率を1.9重量%〜2.6重量%とすることを特徴とする。
本発明者等は、偏光板の表面にスジ状凹凸が発生する原因を解明すべく、一連の研究を重ねた結果、保護フィルムの水分率が、前記凹凸の発生に深く関与することを突き止めた。そして、保護フィルムの水分率についてさらなる検討を行った結果、本発明に到達したのである。本発明のように、偏光フィルムと保護フィルムとを積層する際、保護フィルムの水分率を前述の範囲に設定すれば、従来のようなスジ状凹凸の発生を抑制できる。このため、本発明の製造方法により得られる偏光板は、より一層外観に優れ、液晶表示装置をはじめとする各種画像表示装置に有用である。
本発明の偏光板の製造方法の一例について説明する。
まず、偏光フィルムと保護フィルムとの積層に先立ち、前記保護フィルムの水分率を1.9重量%〜2.6重量%の範囲に調整する。前記水分率は、2.0重量%〜2.5重量%の範囲が好ましく、より好ましくは2.2重量%〜2.5重量%の範囲であり、さらに好ましくは2.3重量%〜2.5重量%の範囲である。保護フィルムの水分率が1.9重量%未満であると、偏光板表面のスジ状凹凸の発生を抑制することが非常に困難であり、また、2.6重量%を超えると、偏光フィルムと保護フィルムとの密着性が保持しにくく、ハガレが生じるおそれがある。
前記水分率は、例えば、以下のようにして測定できる。まず、保護フィルムから、10cm×10cmのサンプルを切り出し、その重量(W1)を測定する。そして、そのサンプルを、温度120℃で10時間乾燥させた後、再度その重量(W2)を測定する。乾燥前の重量(W1)と乾燥後の重量(W2)とを用いて、下記式より水分率(%)を求める。
水分率(%)={(W1−W2)/W1}×100
水分率の調整方法は、特に制限されず、使用する保護フィルムの厚み、材質等に応じて適宜決定できるが、通常、保護フィルムに吸水処理や乾燥処理等を施すことによって調整できる。具体的には、保護フィルムの水分率を増加させる場合、例えば、前記フィルムを水溶液に浸漬した後、乾燥処理を施す方法、後述するように保護フィルムにケン化処理や水洗処理等を施した後、乾燥処理を施す方法、加湿条件下で処理を施す方法等があげられる。また、保護フィルムの水分率を減少させる場合、例えば、前記フィルムに乾燥処理を施す方法等があげられる。なお、乾燥処理においては、適当な湿度条件下で処理を行うことが好ましい。
具体的には、前記保護フィルムの厚みが80μmであり、その水分率が1.9重量%である場合には、例えば、前記保護フィルムを、15℃〜70℃の水溶液に12秒〜5分間程度浸漬させた後、温度25℃〜45℃、湿度15%〜25%、時間10秒〜35秒の範囲で適宜組み合わせて処理すればよい。
前記浸漬する水溶液としては、特に限定されず、例えば、水、酢酸水溶液、アルカリ水溶液等が使用でき、前記アルカリ水溶液としては、後述するケン化処理時に使用するアルカリ水溶液を使用することが好ましい。
前記保護フィルムとしては、特に限定されず、従来公知の透明フィルムを使用できるが、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、等方性などに優れるものが好ましい。このような保護フィルムの材質の具体例としては、トリアセチルセルロール等のセルロース系樹脂、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等があげられる。さらに、前記アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等もあげられる。また、ケン化したフィルムを使用してもよい。この中でも、偏光特性や耐久性の点からトリアセチルセルロース(TAC)フィルムが好ましく、密着性向上の点からケン化したTACフィルムがより好ましい。
また、TACフィルムは、透湿度が400g/(m2×24h)〜1500g/(m2×24h)程度のものが比較的水分率調整を容易にできるため、好ましく使用することができる。前記透湿度は、例えば、JIS Z 208(カップ法)に準じた方法(40℃ 90%RH)により測定できる。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムが使用できる。このポリマー材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用できる。具体例としては、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物があげられる。なお、前記ポリマーフィルムは、例えば、前記樹脂組成物の押出成形物であってもよい。
前記保護フィルムの厚みは、特に限定されず、例えば、5mm以下であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは1μm〜500μm、特に好ましくは5μm〜150μmである。
また、TACフィルム等のポリマーフィルムにケン化処理を施してから、前記保護フィルムとして使用する場合には、ケン化処理に続いて水分率の調整を行ってもよい。ケン化処理の方法は、特に制限されず、通常、アルカリ水溶液にフィルムを浸漬した後、水洗処理を施せばよい。そして、この水洗処理の後、乾燥処理等を施すことによって水分率の調整を行えばよい。なお、ケン化処理の具体的な条件としては、例えば、前記保護フィルムを、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液に15秒〜120秒浸漬した後、5秒〜100秒水洗すればよい。前記アルカリ水溶液の濃度は、例えば、5重量%〜15重量%であり、好ましくは7重量%〜12重量%である。なお、前記水洗処理の前もしくは後に、例えば、酸性水溶液を用いて前記保護フィルムに中和処理を施してもよい。
つぎに、水分率を調整した保護フィルムを偏光フィルムと積層する。前記保護フィルムは、偏光フィルムの少なくとも一方の表面に積層すればよいが、偏光フィルムの両面に積層することがより好ましい。
前記偏光フィルムは、特に限定されず、従来公知の偏光フィルムが使用できる。具体的には、例えば、従来公知の方法により、各種フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて染色し、架橋、延伸、乾燥することによって調製したもの等が使用できる。この中でも、自然光を入射させると直線偏光を透過するフィルムが好ましく、光透過率や偏光度に優れるものがより好ましい。前記二色性物質を吸着させる各種フィルムとしては、例えば、PVA系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム、セルロース系フィルム等の親水性高分子フィルム等があげられ、これらの他にも、例えば、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン配向フィルム等も使用できる。これらの中でも、PVA系フィルムを使用することが好ましい。また、前記偏光フィルムの厚みは、通常、1μm〜80μmの範囲であるが、これには限定されない。
前記偏光フィルムは、前記保護フィルムとの積層に先立ち、その水分率を、例えば、10重量%〜33重量%の範囲に調整しておくことが好ましく、より好ましくは18重量%〜30重量%であり、さらに好ましくは22重量%〜29重量%である。偏光フィルムの水分率が10重量%未満であると、偏光板表面のスジ状凹凸の発生やクラック等の発生を抑制することが困難であり、また、33重量%を超えると、偏光度等の光学特性が悪化するおそれがある。なお、偏光フィルムの水分率測定方法は、前記保護フィルムの方法と同様である。
偏光フィルムと保護フィルムとの積層方法は特に限定されないが、例えば、偏光フィルムと保護フィルムとの間に、接着剤等を塗工または滴下し、前記両者を隣接したロール間に連続的に通すことにより、圧着させる方法があげられる。この方法の一例について、図1を用いて説明する。
図1は、偏光フィルムの両面に保護フィルムを積層する際の工程の一例を示す断面図であり、図1(a)および(b)において、同一箇所には同一符号を付している。図1(a)に示すように、まず、偏光フィルム11の端部の両面に保護フィルム12を積層し、その積層部分を2本のロール21で狭持する。そして、図1(b)に示すように、偏光フィルム11と保護フィルム12との間に接着剤供給手段22から矢印C方向に接着剤を滴下しながら、ロール21を矢印B方向に回転させて、偏光フィルム11と保護フィルム12との積層体を、矢印A方向に搬送する。これによって2本のロール21間を通る偏光フィルム11と保護フィルム12とが接着剤を介して圧着され、偏光フィルム11の両面に保護フィルム12を貼合わせた積層偏光板13を作製できる。
フィルム搬送速度は特に制限されないが、本発明の方法によれば、例えば、14m/分以上であっても、得られる偏光板の表面におけるスジ状凹凸の発生を十分抑制できる。また、18m/分以上や、さらに20m/分以上であっても、同様に凹凸の発生を十分抑制できるため、極めて高い製造効率が実現できる。前記フィルム搬送速度の上限は特に制限されず、フィルム搬送速度が早ければ早いほど生産量が増加するため好ましいが、スジ状凹凸の発生を十分に抑制できることから、例えば、40m/分以下であり、好ましくは30m/分以下であり、より好ましくは24m/分以下である。なお、前記フィルム搬送速度とは、例えば、図1において、偏光フィルム11と保護フィルム12とがロール21間を通る速度であり、前記両者を接着剤等を介して接着させる速度ともいえる。このフィルム搬送速度は、例えば、ロールの回転速度等で調整できる。
前記接着剤等の供給方法は特に制限されず、例えば、偏光フィルムや保護フィルムの表面に予め塗工してもよいし、図1のように偏光フィルムと保護フィルムとの接着面に滴下してもよい。
前記接着剤としては、前記保護フィルムや前記偏光フィルムの材質等によって適宜決定でき、例えば、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー製接着剤や、ゴム系接着剤等が使用できる。これらの中でも、例えば、吸湿性や耐熱性に優れる材料が好ましく、PVA系ポリマー製接着剤やウレタン系ポリマー製接着剤を使用することがより好ましい。また、例えば、一般的な粘着剤も使用できる。前記接着剤等の濃度は、例えば、2重量%〜5重量%が好ましく、接着剤等の濃度が2重量%未満であると、偏光フィルムと保護フィルムとの密着性が保持しにくく、ハガレが生じるおそれがあり、また5重量%を超えると、偏光板表面のスジ状凹凸の発生を抑制することが困難である。
このような製造方法によれば、偏光板におけるスジ状凹凸の発生を抑制できる。このため、本発明の製造方法により得られる偏光板は、その表面の起伏の大きさが、例えば、17nm以下であり、好ましくは15nm以下であり、より好ましくは12nm以下である。なお、前記起伏の大きさは、偏光板表面において隣接する凹部と凸部との間の高さ(凹部の底部と凸部の頂点との距離)を意味し、例えば、表面形状測定器(商品名Surfcorder ET4000;小坂研究所製)を用いて測定できる。具体的な測定方法は、後述する。
本発明の偏光板において、単体透過率は、例えば、43%以上が好ましく、43.3%〜45%がより好ましい。直交透過率は、例えば、0.05%以下が好ましく、0.00%〜0.03%がより好ましい。また、偏光度は、例えば、99.90%以上が好ましく、99.93%〜100%がより好ましい。
つぎに、本発明の光学フィルムは、本発明の偏光板を含むことを特徴とする。なお、本発明の光学フィルムは、本発明の偏光板を含んでいればよく、その他の構成や構造は何ら制限されない。他の光学層として、例えば、位相差フィルム、液晶フィルム、光拡散フィルム、回折フィルム等をさらに含んでいてもよい。前記他の光学層として位相差フィルムを含む場合には、例えば、前記位相差フィルムが、前記保護フィルムを介して前記偏光フィルムに積層されるように本発明の偏光板上に配置されることがより好ましい。
本発明の光学フィルムにおいて、各構成部材は、例えば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤による処理等によって紫外線吸収能を持たせたものなどでもよい。
本発明の画像表示装置は、前記本発明の光学フィルムおよび偏光板の少なくとも一方を含むことを特徴とし、その他の構成、構造は何ら制限されない。前記画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等があげられる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。
(ケン化保護フィルムの作製)
厚み80μmのTACフィルム(商品名TDY−80UL;富士フィルム社製)を、65℃の水酸化ナトリウム溶液(10重量%)に45秒浸漬させ、続いて、25℃の純水で20秒間水洗してケン化保護フィルムを作製した(ケン化保護フィルムの水分率2.9重量%)。
(偏光フィルムの作製)
まず、クラレ社製「商品名VF−PS #7500」(以下、PVAフィルムという)を、28℃の純水に2分間浸漬し、その中で延伸倍率2.6倍まで延伸した。このPVAフィルムを、前記延伸倍率を保持した状態で30℃のヨウ素水溶液(純水:ヨウ素:ヨウ化カリウム=99.645:0.032:0.323(重量比))に浸漬し、このヨウ素水溶液中で総延伸倍率3.3倍まで延伸した。続いて、このPVAフィルムをホウ酸(3重量%)とヨウ化カリウム(3重量%)とを含む水溶液(45℃)に浸漬し、前記水溶液中で総延伸倍率3.6倍までさらに延伸した。そして、このPVAフィルムを、前記延伸倍率を保持した状態でホウ酸(4重量%)とヨウ化カリウム(5重量%)とを含む水溶液(60℃)に浸漬し、前記水溶液中で総延伸倍率6.2倍までさらに延伸した後、27℃のヨウ化カリウム水溶液(3重量%)中で洗浄した。洗浄後のPVAフィルムを、温度35℃、湿度45%の条件下で70秒間乾燥させ、偏光フィルムを作製した(水分率27重量%、厚み28μm)。
(接着剤の作製)
PVA(商品名NH−18;日本合成化学工業(株)製)3.5重量部(固形分)とグリオキザール(商品名40%グリオキザール;日本合成化学工業(株)製)1重量部(固形分)と水96.5重量部とを混合して、接着剤を作製した。
前記ケン化保護フィルム(水分率2.9重量%)を、さらに温度45℃、湿度20%の条件下で30秒間処理して、その水分率を2.0重量%に調整した。この保護フィルムと前記偏光フィルムとを、前述の図1と同様にしてピンチロール(図1において21)を用い、前記接着剤を介して積層した。フィルム搬送速度は、15m/分とした。そして、この積層体を、温度70℃、湿度15%の条件下で10分間乾燥させ、偏光フィルムの両面に保護フィルムが積層された偏光板を作製した。
温度40℃、処理時間35秒として保護フィルムの水分率を2.2重量%に調整し、フィルム搬送速度20m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
処理時間25秒として保護フィルムの水分率を2.2重量%に調整し、フィルム搬送速度22m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
温度30℃として保護フィルムの水分率を2.4重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
温度25℃、処理時間35秒として保護フィルムの水分率を2.4重量%に調整し、フィルム搬送速度22m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
温度35℃、処理時間10秒として保護フィルムの水分率を2.5重量%に調整し、フィルム搬送速度20m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例1)
温度45℃、処理時間60秒として保護フィルムの水分率を1.2重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例2)
温度47℃、処理時間60秒として保護フィルムの水分率を1.3重量%に調整し、フィルム搬送速度20m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例3)
温度75℃、処理時間25秒として保護フィルムの水分率を1.5重量%に調整し、フィルム搬送速度15m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例4)
温度60℃、処理時間22秒として保護フィルムの水分率を1.8重量%に調整し、フィルム搬送速度22m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例5)
温度25℃、湿度40%、処理時間5秒として保護フィルムの水分率を2.7重量%に調整し、フィルム搬送速度22m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例6)
温度25℃、湿度30%、処理時間5秒として保護フィルムの水分率を2.8重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(比較例7)
温度25℃、湿度30%、処理時間5秒として保護フィルムの水分率を2.8重量%に調整し、フィルム搬送速度20m/分とした以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(水分率測定)
保護フィルムおよび偏光フィルムの水分率(%)は、次のようにして算出した。得られたフィルムの幅方向中央部から、長手方向に10cm×10cmのサンプルを5枚切り出し、各々の重量を測定し、その平均値(W1)を求めた。そして、そのサンプルを120℃の乾燥器内で10時間放置した後、再度各々の重量を測定し、その平均値(W2)を求めた。乾燥前の重量(W1)と乾燥後の重量(W2)とを用いて、下記式より水分率(%)を求めた。
水分率(%)={(W1−W2)/W1}×100
(起伏の大きさ)
まず、各偏光板の表面を目視により観察した。凹凸の発生が観察された部分について、表面形状測定器(商品名Surfcorder ET4000;小坂研究所製)を用いて偏光板表面の形状を測定し、起伏の大きさを求めた。具体的には、得られた偏光板の長手方向中央において、幅方向の両端部からそれぞれ10mmの部位、および、幅方向中央部の計3箇所のそれぞれについて、長手方向に10cm間隔で3点(1点につき測定幅10mm)、計9点測定した。この結果を、使用した保護フィルムの水分率と合わせて下記表1に示す。なお、前記起伏の大きさとは、前述のように偏光板表面において隣接する凹部と凸部との高さ(差)を意味し、起伏の大きさが一箇所でも17nmを超える場合、レコードスジが発生するといえる。
(表1)
保護フィルムの水分率 レコードスジ 起伏の大きさ
(重量%) の発生 (nm)
実施例1 2 なし 6〜15
実施例2 2.2 なし 4〜9
実施例3 2.2 なし 5〜10
実施例4 2.4 なし −
実施例5 2.4 なし −
実施例6 2.5 なし −
比較例1 1.2 あり 25〜45
比較例2 1.3 あり 28〜51
比較例3 1.5 あり 17〜29
比較例4 1.8 あり 14〜26
比較例5 2.7 貼合わせ時にハガレ発生
比較例6 2.8 貼合わせ時にハガレ発生
比較例7 2.8 貼合わせ時にハガレ発生
なお、実施例4〜6については、目視により表面に凹凸が観察されなかったため、起伏の大きさは測定しなかった。
前記表1に示すように、実施例1〜3では、偏光板表面の起伏の大きさがすべて17nm未満であるため、レコードスジが発生することなく、外観に優れる偏光板が得られた。特に、保護フィルムの水分率を2.4重量%〜2.5重量%とした実施例4〜6では、偏光板表面に凹凸が観察されず、極めて優れた外観となった。一方、比較例1〜4では、表面の起伏の大きさが17nmを超えるため、レコードスジが発生し、外観上に問題があるといえる。さらに、比較例5〜7については、偏光フィルムと保護フィルムとの貼合わせの際に、ハガレが起こるという問題も生じた。
このように、本発明の製造方法によれば、偏光板表面のスジ状凹凸の発生を抑制できる。このような本発明の方法により得られる偏光板はより一層外観に優れ、液晶表示装置をはじめとする各種画像表示装置に有用といえる。
図1は、本発明の製造方法の一例の概略図である。
符号の説明
11 偏光フィルム
12 保護フィルム
13 偏光板
21 ロール
22 接着剤供給手段
A 進行方向
B 回転方向
C 滴下方向

Claims (10)

  1. 偏光フィルムと保護フィルムとを積層する偏光板の製造方法であって、前記偏光フィルムと前記保護フィルムとの積層に先立って、前記保護フィルムの水分率を1.9重量%〜2.6重量%とすることを特徴とする製造方法。
  2. 前記保護フィルムの水分率が、2.0重量%〜2.5重量%である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記偏光フィルムの水分率が、10重量%〜33重量%である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記保護フィルムが、トリアセチルセルロースフィルムまたはケン化トリアセチルセルロースフィルムである請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記保護フィルムを前記偏光フィルムの両面に積層する請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記偏光フィルムと前記保護フィルムとを、14m/分以上の速度で積層する請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の製造方法により製造した偏光板。
  8. 表面の起伏の大きさが、17nm以下である請求項7に記載の偏光板。
  9. 請求項7または8に記載の偏光板を含む光学フィルム。
  10. 請求項7または8に記載の偏光板、および請求項9に記載の光学フィルムの少なくとも一方を含む画像表示装置。
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