JP2006030254A - 双安定ネマティック液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マスター基板とスレーブ基板間のギャップ精度を向上でき、しかも光学特性や外観を向上できるうえ、製造工程の簡略化が可能な双安定ネマティック液晶表示装置の提供。
【解決手段】 強アンカリングの配向膜26と弱アンカリングの配向膜16の間に複数の柱状スペーサ36が配置され、これら柱状スペーサ36により両配向膜間のギャップGapが制御され、柱状スペーサ36は弱アンカリングの配向膜16と同じ材質から構成され、かつ柱状スペーサ36は弱アンカリングの配向膜16と一体に形成された双安定ネマティック液晶表示装置1。
【選択図】 図1
【解決手段】 強アンカリングの配向膜26と弱アンカリングの配向膜16の間に複数の柱状スペーサ36が配置され、これら柱状スペーサ36により両配向膜間のギャップGapが制御され、柱状スペーサ36は弱アンカリングの配向膜16と同じ材質から構成され、かつ柱状スペーサ36は弱アンカリングの配向膜16と一体に形成された双安定ネマティック液晶表示装置1。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一旦表示した文字などのデータがリセットされるまで長時間保持される電子ブック、電子手帳等に適用できる双安定ネマティック液晶表示装置に関する。
単純マトリックス型の駆動方法により表示するモードの液晶表示装置の一種としてネマティック液晶を用いた双安定液晶表示装置が知られている。この双安定液晶表示装置は、TFT(薄膜トランジスタ)アクティブ素子を用いないで、高速応答でき、一旦表示したデータを長時間に亘ってメモリ表示可能であるため、省電力化の点で近年注目されている。
従来の双安定ネマティック液晶表示装置としては、上下一対の基板間にネマティック液晶が所定のセルギャップで挟まれ、一方の基板の内面側に強アンカリング(強い配向力)の配向膜が形成され、他方の基板の内面側に弱アンカリング(弱い配向力)の配向膜が形成された液晶セルが備えられたものである。
従来の強アンカリングの配向膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の有機配向膜にラビングしたものが用いられ、弱アンカリングの配向膜としては斜方蒸着法により形成されたSiOx膜、ポリイミド等の有機配向膜に光を照射し改質したもの、或いは溶剤で洗浄処理したもの等が用いられていた(例えば、非特許文献1参照)。
従来の双安定ネマティック液晶表示装置としては、上下一対の基板間にネマティック液晶が所定のセルギャップで挟まれ、一方の基板の内面側に強アンカリング(強い配向力)の配向膜が形成され、他方の基板の内面側に弱アンカリング(弱い配向力)の配向膜が形成された液晶セルが備えられたものである。
従来の強アンカリングの配向膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の有機配向膜にラビングしたものが用いられ、弱アンカリングの配向膜としては斜方蒸着法により形成されたSiOx膜、ポリイミド等の有機配向膜に光を照射し改質したもの、或いは溶剤で洗浄処理したもの等が用いられていた(例えば、非特許文献1参照)。
この双安定ネマティック液晶表示装置は、電圧を印加し、さらに印加した電圧の差によって異なる2つの安定状態(双安定状態)を有することができるようになっており、このような表示方式を双安定モードと呼んでいる。
なお、強アンカリングの配向膜が設けられた基板をマスター基板、弱アンカリングの配向膜が設けられた基板をスレーブ基板と呼ぶ。
マルチノ ラガード等(Ph. Martinot-Lagarde et al.)、ファスト ビスタブルネマティック ディスプレイ ユージング モノステイブル サーフェイス スイッチング(Fast Bistable Nematic Display Using Monostable Surface Switching)、ダイジェスト オブ エスアイディー'97(Digest of SID'97) 、1997年、p.41−44 特開平7−72487号公報
なお、強アンカリングの配向膜が設けられた基板をマスター基板、弱アンカリングの配向膜が設けられた基板をスレーブ基板と呼ぶ。
マルチノ ラガード等(Ph. Martinot-Lagarde et al.)、ファスト ビスタブルネマティック ディスプレイ ユージング モノステイブル サーフェイス スイッチング(Fast Bistable Nematic Display Using Monostable Surface Switching)、ダイジェスト オブ エスアイディー'97(Digest of SID'97) 、1997年、p.41−44
ところで従来の双安定ネマティック液晶表示装置は、モノクロ表示タイプの透過型に適用されているのが殆であった(例えば、特許文献1参照)。双安定モードでは、強弱2種類のアンカリング制御の上で、マスター基板とスレーブ基板間を2μm以下に狭ギャップ化する必要があるが、従来は球状の樹脂ビーズからなるスペーサを乾式又は湿式散布法によりギャップ制御を行っていたために製造工程が煩雑であった。また、従来のギャップ制御方法では、散布したスペーサの分布のバラツキやスペーサ同士の凝集に起因して光もれによるコントラストの低下や色調等の変化等といった光学特性の劣化や、外観上の不具合が生じるという問題があった。なお、上記のスペーサ同士の凝集は、基板に散布する前の工程で生じていることもあるし、散布時にスペーサ同士がこすれあうことによって発生する静電気によってスペーサ同士が目視可能な状態まで凝集していることもある。
また、透過型の場合は、液晶パネルの背面側にバックライト装置を設け、この装置から出射されたバックライト光を照明光して用いるために、消費電力が大きくなってしまう。
省電力化のためには双安定ネマチック液晶表示装置を反射型に適用することが考えられるが、表面に拡散反射面または光散乱面等の凹凸反射面を有する反射体が内蔵された液晶セル内に強弱2種類のアンカリングの配向膜をそれらのアンカリングを制御の上で、従来のギャップ制御方法により2μm以下に狭ギャップ化するのはさらに工程が複雑になり、また、散布したスペーサの分布のバラツキやスペーサ同士の凝集に起因する光学特性の劣化や外観上の不具合が生じるという問題があった。
省電力化のためには双安定ネマチック液晶表示装置を反射型に適用することが考えられるが、表面に拡散反射面または光散乱面等の凹凸反射面を有する反射体が内蔵された液晶セル内に強弱2種類のアンカリングの配向膜をそれらのアンカリングを制御の上で、従来のギャップ制御方法により2μm以下に狭ギャップ化するのはさらに工程が複雑になり、また、散布したスペーサの分布のバラツキやスペーサ同士の凝集に起因する光学特性の劣化や外観上の不具合が生じるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、マスター基板とスレーブ基板間のギャップ精度を向上でき、しかも光学特性や外観を向上できる双安定ネマティック液晶表示装置を提供することを目的の一つとする。
また、製造工程の簡略化が可能な双安定ネマティック液晶表示装置を提供することを目的の一つとする。
また、製造工程の簡略化が可能な双安定ネマティック液晶表示装置を提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために本発明の双安定ネマティック液晶表示装置は、カイラル剤が添加されたネマティック液晶層を挟んで対向する一対の基板の一方の基板の液晶層側に第1の電極と弱アンカリングの配向膜が該一方の基板側から順に設けられ、他方の基板の液晶層側に第2の電極と強アンカリングの配向膜が該他方の基板側から順に設けられた液晶セルが備えられ、
前記強アンカリングの配向膜は所定のプレティルト角を有するように形成され、前記弱アンカリングの配向膜は、少なくとも表面に形状異方性が付与された高分子膜からなり、アンカリングエネルギーが前記強アンカリングの配向膜のアンカリングエネルギーの1/2以下とされ、プレティルト角が略0になるように形成され、
前記強アンカリングの配向膜と弱アンカリングの配向膜の間に複数の柱状スペーサが配置され、これら柱状スペーサにより両配向膜間のギャップが制御され、前記液晶セルは印加電圧に応じて液晶層の液晶分子の配列が双安定状態のうちいずれかの状態に制御されることを特徴とする。
前記強アンカリングの配向膜は所定のプレティルト角を有するように形成され、前記弱アンカリングの配向膜は、少なくとも表面に形状異方性が付与された高分子膜からなり、アンカリングエネルギーが前記強アンカリングの配向膜のアンカリングエネルギーの1/2以下とされ、プレティルト角が略0になるように形成され、
前記強アンカリングの配向膜と弱アンカリングの配向膜の間に複数の柱状スペーサが配置され、これら柱状スペーサにより両配向膜間のギャップが制御され、前記液晶セルは印加電圧に応じて液晶層の液晶分子の配列が双安定状態のうちいずれかの状態に制御されることを特徴とする。
この双安定ネマティック液晶表示装置では、前記強アンカリングの配向膜と弱アンカリングの配向膜の間に複数の柱状スペーサを配置するものであるので、これら柱状スペーサを形成する方法として、例えば、柱状スペーサの材質が樹脂である場合、強アンカリングの配向膜が形成された他方の基板(マスター基板)又は弱アンカリングの配向膜が形成された一方の基板(スレーブ基板)の配向膜側の表面に複数の柱状スペーサを平板印刷法により形成する方法を採用することができる。あるいは柱状スペーサの材質がフォトポリマーと呼ばれる高分子材料である場合、マスター基板又はスレーブ基板の配向膜側の表面にフォトポリマー層を形成し、二光束干渉露光法により複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいは柱状スペーサの材質が樹脂である場合、柱状スペーサの形状と逆の凹凸形状が形成された転写型を用い、マスター基板またはスレーブ基板に上記樹脂層を形成し、この樹脂層に上記転写型を押圧後、離型することにより複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいはマスター基板またはスレーブ基板の表面に柱状スペーサの材料を微小ノズルから位置を制御して吐出する方法(ディスペンサ或いはインクジェット法)等を採用することもできる。
本発明の双安定ネマティック液晶表示装置では柱状スペーサを形成する方法として上記のような平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用できるので、両配向膜間(あるいはマスター基板とスレーブ基板間)に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に配置できるとともにギャップ制御が容易で、ギャップ安定性及びギャップ精度を向上できる。
このように本発明では柱状スペーサの形成方法として上記のような印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用することができるので、球状の樹脂ビーズを乾式又は湿式散布法するような従来のギャップ制御法を採用しなくても済み、スペーサを散布することより生じていたスペーサの分布のバラツキやスペーサ同士の凝集が起こることがないので、光学特性を向上でき(コントラストの向上、色調等の変化を改善)、しかも外観を向上できる。
本発明の双安定ネマティック液晶表示装置では柱状スペーサを形成する方法として上記のような平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用できるので、両配向膜間(あるいはマスター基板とスレーブ基板間)に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に配置できるとともにギャップ制御が容易で、ギャップ安定性及びギャップ精度を向上できる。
このように本発明では柱状スペーサの形成方法として上記のような印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用することができるので、球状の樹脂ビーズを乾式又は湿式散布法するような従来のギャップ制御法を採用しなくても済み、スペーサを散布することより生じていたスペーサの分布のバラツキやスペーサ同士の凝集が起こることがないので、光学特性を向上でき(コントラストの向上、色調等の変化を改善)、しかも外観を向上できる。
上記構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、上記弱アンカリングの配向膜は、アンカリングエネルギーが6×10−5J/m2以上2×10−4J/m2以下であることが好ましい。
上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記弱アンカリングの配向膜を構成する高分子膜は、第1の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状と、前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状を有し、少なくとも第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状の各凸部の断面形状が左右非対称であることが好ましい。このように第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状の各凸部の断面形状が左右非対称であると、液晶のプレチルト角の面内均一性が向上する。
上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記弱アンカリングの配向膜を構成する高分子膜は、第1の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状と、前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状を有し、少なくとも第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状の各凸部の断面形状が左右非対称であることが好ましい。このように第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状の各凸部の断面形状が左右非対称であると、液晶のプレチルト角の面内均一性が向上する。
上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、上記柱状スペーサは前記弱アンカリングの配向膜と同じ材質から構成され、かつ前記柱状スペーサは前記弱アンカリングの配向膜と一体に形成されていることが好ましい。
このように柱状スペーサの材質と弱アンカリングの配向膜の材質が同じである場合、弱アンカリングの配向膜の液晶層側の表面形状及び柱状スペーサの形状(弱アンカリングの配向膜の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型を用い、スレーブ基板用基板上に弱アンカリングの配向膜及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形用転写型を押圧後、離型することにより目的とする表面形状の弱アンカリングの配向膜を形成できるとともにこの配向膜の表面に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に形成でき、すなわち、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサを同時に成形できるので、製造工程の簡略化が可能であり特に好ましく用いられる。
このように柱状スペーサの材質と弱アンカリングの配向膜の材質が同じである場合、弱アンカリングの配向膜の液晶層側の表面形状及び柱状スペーサの形状(弱アンカリングの配向膜の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型を用い、スレーブ基板用基板上に弱アンカリングの配向膜及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形用転写型を押圧後、離型することにより目的とする表面形状の弱アンカリングの配向膜を形成できるとともにこの配向膜の表面に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に形成でき、すなわち、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサを同時に成形できるので、製造工程の簡略化が可能であり特に好ましく用いられる。
また、本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、上記他方の基板と前記強アンカリングの配向膜の間に反射体が設けられ、反射体は他方の基板側に設けられた凹凸形成樹脂層と強アンカリングの配向膜側に設けられた反射膜からなり、前記反射膜の前記強アンカリングの配向膜側の表面は微小な凹凸又は複数の凹部が形成された拡散反射面又は微小な凹凸が形成された光散乱面とされ、
前記柱状スペーサの一端は前記凹凸形成樹脂層まで延長して形成され、他端は前記弱アンカリングの配向膜まで形成されているものであってもよい。
液晶セル内に上記のような反射体が内蔵された双安定ネマティック液晶表示装置(反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置)の場合、柱状スペーサの一方の端部を前記凹凸形成樹脂層まで延長して形成することで、複数の柱状スペーサを形成する方法として、例えば、柱状スペーサの材質が樹脂である場合、反射体の凹凸形成樹脂層が形成されたマスター基板用基板を用意し、この凹凸形成樹脂層表面に複数の柱状スペーサを平板印刷法により形成する方法を採用することができる。あるいは柱状スペーサの材質がフォトポリマーと呼ばれる高分子材料である場合、マスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面にフォトポリマー層を形成し、二光束干渉露光法により複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいは柱状スペーサの材質が樹脂である場合、柱状スペーサの形状と逆の凹凸形状が形成された転写型を用い、マスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面に、上記樹脂層を形成し、この樹脂層に上記転写型を押圧後、離型することにより複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいはマスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面に柱状スペーサの材料を微小ノズルから位置を制御して吐出する方法(ディスペンサ或いはインクジェット法)等を採用することもできる。
本発明によれば反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置であっても、柱状スペーサの形成方法として上記のような平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用することができるので、スター基板とスレーブ基板間に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に配置できるとともにギャップ制御が容易で、ギャップ精度を向上できる。
前記柱状スペーサの一端は前記凹凸形成樹脂層まで延長して形成され、他端は前記弱アンカリングの配向膜まで形成されているものであってもよい。
液晶セル内に上記のような反射体が内蔵された双安定ネマティック液晶表示装置(反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置)の場合、柱状スペーサの一方の端部を前記凹凸形成樹脂層まで延長して形成することで、複数の柱状スペーサを形成する方法として、例えば、柱状スペーサの材質が樹脂である場合、反射体の凹凸形成樹脂層が形成されたマスター基板用基板を用意し、この凹凸形成樹脂層表面に複数の柱状スペーサを平板印刷法により形成する方法を採用することができる。あるいは柱状スペーサの材質がフォトポリマーと呼ばれる高分子材料である場合、マスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面にフォトポリマー層を形成し、二光束干渉露光法により複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいは柱状スペーサの材質が樹脂である場合、柱状スペーサの形状と逆の凹凸形状が形成された転写型を用い、マスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面に、上記樹脂層を形成し、この樹脂層に上記転写型を押圧後、離型することにより複数の柱状スペーサを形成する方法を採用することできる。あるいはマスター基板用基板の凹凸形成樹脂層の表面に柱状スペーサの材料を微小ノズルから位置を制御して吐出する方法(ディスペンサ或いはインクジェット法)等を採用することもできる。
本発明によれば反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置であっても、柱状スペーサの形成方法として上記のような平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法を採用することができるので、スター基板とスレーブ基板間に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に配置できるとともにギャップ制御が容易で、ギャップ精度を向上できる。
また、上記反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記柱状スペーサは前記反射体の凹凸形成樹脂層と同じ材質から構成され、かつ前記柱状スペーサは前記凹凸形成樹脂層と一体に形成されていることが好ましい。
このように柱状スペーサの材質と反射体の凹凸形成樹脂層の材質が同じである場合、凹凸形成樹脂層の液晶層側の表面形状及び柱状スペーサの形状(凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型を用い、マスター基板用基板上に凹凸形成樹脂層及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形転写型を押圧後、離型することにより目的とする表面形状の凹凸形成樹脂層を形成できるとともにこの凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に形成でき、すなわち、反射体の凹凸形成樹脂層と複数の柱状スペーサを同時に成形できるので、製造工程の簡略化が可能である。従って、反射体内蔵型であっても強弱2種類のアンカリングの配向膜をそれらのアンカリングを制御の上で、狭ギャップ化することができる。
このように柱状スペーサの材質と反射体の凹凸形成樹脂層の材質が同じである場合、凹凸形成樹脂層の液晶層側の表面形状及び柱状スペーサの形状(凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型を用い、マスター基板用基板上に凹凸形成樹脂層及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形転写型を押圧後、離型することにより目的とする表面形状の凹凸形成樹脂層を形成できるとともにこの凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサを目的とする密度で均一に形成でき、すなわち、反射体の凹凸形成樹脂層と複数の柱状スペーサを同時に成形できるので、製造工程の簡略化が可能である。従って、反射体内蔵型であっても強弱2種類のアンカリングの配向膜をそれらのアンカリングを制御の上で、狭ギャップ化することができる。
また、上記のいずれかの構成の本発明の反射体内蔵型の双安定ネマティック液晶表示装置において、上記反射膜に複数の透過孔が形成されたものであってもよい。
また、上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方が複数の短冊状電極からなり、前記柱状スペーサは前記液晶セルを観察側から視たときに前記複数の短冊状電極と他方の電極が交差しない非アクティブ領域に配置されていることが光ロスを防止でき、コントラストを向上できる点で好ましい。ここで非アクティブ領域とは、電圧を上下の電極間に印加しても液晶層の電圧が加わらない領域のことをいう。
また、上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方が複数の短冊状電極からなり、前記柱状スペーサは前記液晶セルを観察側から視たときに前記複数の短冊状電極と他方の電極が交差しない非アクティブ領域に配置されていることが光ロスを防止でき、コントラストを向上できる点で好ましい。ここで非アクティブ領域とは、電圧を上下の電極間に印加しても液晶層の電圧が加わらない領域のことをいう。
また、上記のいずれかの構成の本発明の双安定ネマティック液晶表示装置において、前記他方の基板と前記強アンカリングの配向膜の間にカラーフィルタが設けられ、該カラーフィルタは、赤、緑、青の3原色をそれぞれ発色させる赤用フィルタ、緑用フィルタ、青用フィルタが周期的に配列され、これらフィルタ間にブラックマスクが形成されてなるものであり、前記柱状スペーサは、前記液晶セルを観察側から視たときに前記ブラックマスク形成領域に配置されているものであってもよい。
このような構成とすることにより、カラー表示できる双安定ネマティック液晶表示装置において、光ロスを防止でき、コントラストを向上できる。
このような構成とすることにより、カラー表示できる双安定ネマティック液晶表示装置において、光ロスを防止でき、コントラストを向上できる。
本発明によれば、マスター基板とスレーブ基板間のギャップ精度を向上でき、しかも光学特性や外観を向上できる双安定ネマティック液晶表示装置を提供できる。このような本発明の双安定ネマティック液晶表示装置は、一旦表示した文字などのデータがリセットされるまで長時間保持される電子ブック、電子手帳等に好適に用いることができ、表示を切り替えた場合に安定して表示でき、表示品質を向上できる。
また、本発明によれば、製造工程の簡略化が可能な双安定ネマティック液晶表示装置を提供できる。
また、本発明によれば、製造工程の簡略化が可能な双安定ネマティック液晶表示装置を提供できる。
以下、本発明の双安定ネマティック液晶表示装置の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
本発明を透過型の双安定ネマティック液晶表示装置に適用した実施形態について図1を用いて説明する。
図1において、本実施形態の透過型の双安定型ネマティック液晶表示装置1は、カイラルネマティック液晶層30を挟持して対向する第1と第2の基板(一対の基板)10、20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した概略構成のものである。
(第1の実施形態)
本発明を透過型の双安定ネマティック液晶表示装置に適用した実施形態について図1を用いて説明する。
図1において、本実施形態の透過型の双安定型ネマティック液晶表示装置1は、カイラルネマティック液晶層30を挟持して対向する第1と第2の基板(一対の基板)10、20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した概略構成のものである。
第1の基板(一方の基板)10の液晶層30側には順に、液晶層30を駆動するための第1の電極層(電極)15と、絶縁膜からなるトップコート膜(図示略)と、第1の配向膜16とが積層形成されている。また、第2の基板(他方の基板)20の液晶層30側には順に、第2の電極層(電極)25、トップコート膜(絶縁膜)24、第2の配向膜26が積層形成されている。
上記の第1の基板10と第2の基板20と、これら基板間に設けられた各構成部材により、液晶セル35が構成されている。
上記の第1の基板10と第2の基板20と、これら基板間に設けられた各構成部材により、液晶セル35が構成されている。
液晶セル35の観察側と反対側(第1の基板10の液晶層30側と反対側)には、1枚又は複数枚の位相差板17と、偏光板18が設けられている。また、偏光板18の外側には、この液晶表示装置1において透過表示を行うための光源としてのバックライト5が配設されている。
また、液晶セル35の観察側(第2の基板20の液晶層30側と反対側)には、1枚又は複数枚の位相差板27と、偏光板28が設けられている。この偏光板28側が観察者側である。
偏光板18と28は、これらの透過軸方向がクロスニコルの方向(直交方向)に合わせられている。
また、液晶セル35の観察側(第2の基板20の液晶層30側と反対側)には、1枚又は複数枚の位相差板27と、偏光板28が設けられている。この偏光板28側が観察者側である。
偏光板18と28は、これらの透過軸方向がクロスニコルの方向(直交方向)に合わせられている。
第1と第2の基板10、20は、ガラスなどの透明基板から構成されている。
第1の電極層15は、ITO(Indium tin oxide)などの透明導電膜からなる短冊状電極(例えば走査電極、COM電極)15aを基板10上に多数整列してストライプ状に配置したものであり、各短冊状電極15aは走査電極駆動回路(図示略)に接続されている。
第2の電極層25は、ITOなどの透明導電膜からなる短冊状電極(例えば信号電極)25aを第2の基板20の液晶層側に多数整列してストライプ状に配置したものであり、各第2の電極層25aは信号電極駆動回路(図示略)に接続されている。
図4に示すように液晶セル35を観察側から視たとき短冊状電極15aと短冊状電極25aは互いに平面視交差(本実施形態では平面視直角)するように配置されて上記の液晶表示装置1がパッシブマトリクス型とされている。
尚、走査電極と信号電極の形成箇所は、上記とは逆の基板位置関係になっていても良い。
第1の電極層15は、ITO(Indium tin oxide)などの透明導電膜からなる短冊状電極(例えば走査電極、COM電極)15aを基板10上に多数整列してストライプ状に配置したものであり、各短冊状電極15aは走査電極駆動回路(図示略)に接続されている。
第2の電極層25は、ITOなどの透明導電膜からなる短冊状電極(例えば信号電極)25aを第2の基板20の液晶層側に多数整列してストライプ状に配置したものであり、各第2の電極層25aは信号電極駆動回路(図示略)に接続されている。
図4に示すように液晶セル35を観察側から視たとき短冊状電極15aと短冊状電極25aは互いに平面視交差(本実施形態では平面視直角)するように配置されて上記の液晶表示装置1がパッシブマトリクス型とされている。
尚、走査電極と信号電極の形成箇所は、上記とは逆の基板位置関係になっていても良い。
第1の配向膜16は、表面に形状異方性が付与された高分子膜から構成された弱アンカリングの配向膜で、プレティルト角が略0度、好ましくは1度以下、さらに好ましくは0.5度以下になるように形成されたものである。この第1の配向膜16のアンカリングエネルギーは、第2の配向膜26を構成する強アンカリングの配向膜のアンカリングエネルギーの1/2以下とされている。
配向制御に関する技術的詳細は、本出願人による非特許文献のSID93 DIGEST, 頁957(93')に記載されているが、第1の配向膜16の表面形状は、図2及び図3に示すように、第1の方向αに沿う微細な凹凸と、この第1の方向αに交差する第2の方向βに沿う微細な凹凸が形成されている。尚、図3は図2中のIII−III断面図であり、第2の方向βに沿った凸条54の断面を示すものである。図2では、柱状スペーサの図示は略した。
また、第1の方向αに沿う微細な凹凸のピッチP1は第2の方向βに沿うピッチP2よりも短くされている。ピッチP1は3.0μm以下、好ましくは0.05μm以上0.5μm以下、ピッチP2は50μm以下、好ましくは0.5μm以上 5μm以下が良い。
上記のようにピッチP2の長さをピッチP1よりも長くすることにより、プレティルト角を制御し易い。
また、第1の方向αに沿う微細な凹凸のピッチP1は第2の方向βに沿うピッチP2よりも短くされている。ピッチP1は3.0μm以下、好ましくは0.05μm以上0.5μm以下、ピッチP2は50μm以下、好ましくは0.5μm以上 5μm以下が良い。
上記のようにピッチP2の長さをピッチP1よりも長くすることにより、プレティルト角を制御し易い。
また、第1の方向の凹部の深さd1(あるいは第1の方向の凸部の高さ)は0.5μm以下、好ましくは0.01μm以上0.2μm以下であり、第2の方向の凹部の深さd2(あるいは第2の方向の凸部の高さ)は0.5μm以下、好ましくは0.01μm以上0.2μm以下である。
また、ドメインの発生がなく、かつ目的とする配向力を得るためには、第2の方向βに沿う微細な凹凸の緩斜面55の基板10に対する傾斜角θは、0度より大きく、3度以下とするのが好ましい。傾斜角θが0度であると、ドメイン発生が顕著であり、3度を超えると、配向力の低下が徐々に認められるからである。
また、ドメインの発生がなく、かつ目的とする配向力を得るためには、第2の方向βに沿う微細な凹凸の緩斜面55の基板10に対する傾斜角θは、0度より大きく、3度以下とするのが好ましい。傾斜角θが0度であると、ドメイン発生が顕著であり、3度を超えると、配向力の低下が徐々に認められるからである。
さらに図3に示すように、第2の方向βに沿う微細な凹凸の各凸部は左右が非対称の略三角形状になっている。即ち、三角形の頂点から下ろした垂線aによって分割された頂角の左右の角度の比r2/r1が1とならない形状とされる。凸条54の横断面形状としては,sin波に類似した形状、櫛形状、三角形状等各種の形状が考えられる。中でも液晶の配向性を向上する上では、三角形状が最も望ましい。この場合、三角形状の頂部は、丸まっていても、平にカットされていても良い。凸条54を横断面三角形状とした場合、図3に示すように三角形の頂点から下ろした垂線aによって分割された頂角の左右の角度の比r2/r1は、1.2以上の範囲であることが望ましい。この範囲の比に設定すると、プレティルト角を略0にできる。
この第1の配向膜16の膜厚としては、50〜200nm程度とされる。
この第1の配向膜16の膜厚としては、50〜200nm程度とされる。
ピッチP1、P2、傾斜角θが上記の範囲となるような形状異方性を付与することにより第1の配向膜16のアンカリングエネルギーを6×10−5J/m2以上2×10−4J/m2以下、好ましくは1×10−4J/m2程度に制御するのがよい。第1の配向膜16のアンカリングエネルギーが6×10−5J/m2未満であると、ドメイン発生が顕著かつ双安定配向に不向きとなり、2×10−4J/m2を超えると、単安定配向を取り易くなる等、双安定配向に不向きとなるからである。
第1の配向膜16は、斜方蒸着SiOxポリイミド等の有機膜(高分子膜)をラビング処理と、紫外光等の照射或いは有機溶剤による洗浄等と併用して得ることができる。
第1の配向膜16に用いる高分子膜(樹脂)の材料としては、剪断ひずみを付与可能な材料及び/または応力により塑性変形(塑性流動)可能な材料であり、例えば、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、エポキシ系、変性エポキシ系、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、アクリル系等の樹脂から適宜選択して用いられる。
第1の配向膜16に用いる高分子膜(樹脂)の材料としては、剪断ひずみを付与可能な材料及び/または応力により塑性変形(塑性流動)可能な材料であり、例えば、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、エポキシ系、変性エポキシ系、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、アクリル系等の樹脂から適宜選択して用いられる。
第2の配向膜26は、従来の強アンカリングの配向膜で、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の有機膜に比較的強いラビング強度でラビング処理したものが用いられる。この第2の配向膜26のアンカリングエネルギーは、10−3J/m2のオーダーである。
又、第2の配向膜26上の液晶分子のプレティルト角は、液晶層30に用いられる液晶材料の種類によって異なるが、通常2度から7度程度、好ましくは2度から5度とされる。
第1の配向膜16と第2の配向膜26の間に複数の柱状スペーサ36が配置され、これら柱状スペーサ36により両配向膜間のギャップ(セルギャップ)Gapが0.5μm〜3μm、このましくは0.7〜2μm以下に制御されている。本実施形態で両配向膜間のギャップGapとは、弱アンカリングの第1の配向膜16の表面の凸条54の頂点(凹凸形状の頂点)から強アンカリングの第2の配向膜26の表面までの距離のことをいう。
又、第2の配向膜26上の液晶分子のプレティルト角は、液晶層30に用いられる液晶材料の種類によって異なるが、通常2度から7度程度、好ましくは2度から5度とされる。
第1の配向膜16と第2の配向膜26の間に複数の柱状スペーサ36が配置され、これら柱状スペーサ36により両配向膜間のギャップ(セルギャップ)Gapが0.5μm〜3μm、このましくは0.7〜2μm以下に制御されている。本実施形態で両配向膜間のギャップGapとは、弱アンカリングの第1の配向膜16の表面の凸条54の頂点(凹凸形状の頂点)から強アンカリングの第2の配向膜26の表面までの距離のことをいう。
柱状スペーサ36の材質としては、ポリアミド系、ポリスチレン系、アクリル系、エポキシ系、エポキシ変性アクリル系等のうちから選択される樹脂が用いられ、これらのなかでも透明性が高く、機械的強度に優れたアクリル系あるいはエポキシ変性アクリル樹脂が好適に用いられる。
また、柱状スペーサ36の材質としては、弱アンカリングの第1の配向膜16の材質と同じ樹脂を用いるのが、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサ16を同時に成形できる点で好ましい。
各柱状スペーサ36は図4に示すようにこの液晶セル35を観察側から視たときに短冊状電極15aと短冊状電極25aが交差しない非アクティブ領域37に配置されていることが光ロスを防止でき、コントラストを向上できる点で好ましい。
また、柱状スペーサ36の材質としては、弱アンカリングの第1の配向膜16の材質と同じ樹脂を用いるのが、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサ16を同時に成形できる点で好ましい。
各柱状スペーサ36は図4に示すようにこの液晶セル35を観察側から視たときに短冊状電極15aと短冊状電極25aが交差しない非アクティブ領域37に配置されていることが光ロスを防止でき、コントラストを向上できる点で好ましい。
柱状スペーサ36の高さhsは、液晶セル35内の液晶層30の複屈折位相差(Δnd)に応じて設定されるが、本実施形態の場合、図3に示すように弱アンカリングの第1の配向膜16の表面の凸条54の頂点(凹凸形状の頂点)から0.5μmから3μm、好ましくは0.7μmから2μmに設定されることが望ましい。
柱状スペーサ36の径は、非アクティブ領域37からはみ出さない大きさとすることが好ましく、本実施形態の場合、5μmから20μm、好ましくは5μmから15μmに設定されることが望ましい。
複数の柱状スペーサ36の形成密度は、液晶セルの設定ギャップのレベルや精度に応じて適宜選択されるが、本実施形態では、30個〜120個/mm2、好ましくは40個〜100個/mm2程度に設定される。
柱状スペーサ36の径は、非アクティブ領域37からはみ出さない大きさとすることが好ましく、本実施形態の場合、5μmから20μm、好ましくは5μmから15μmに設定されることが望ましい。
複数の柱状スペーサ36の形成密度は、液晶セルの設定ギャップのレベルや精度に応じて適宜選択されるが、本実施形態では、30個〜120個/mm2、好ましくは40個〜100個/mm2程度に設定される。
液晶層30は、ネマティック液晶にカイラル剤が添加された、カイラルネマティック相である。
上記ネマティック液晶としては、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロへキサン系、ビフェニルシクロへキサン系、シクロヘキシルカルボン酸エステル系、ピリミジン系等の材料を正の誘電異方性を持つように末端基置換された化合物とし、所望の特性を有するように複数種混ぜて用いられる。
上記カイラル剤としては、コレステリルナノエート等のコレステリック系化合物、あるいはCB−15のように不整炭素を有するある種のネマティック液晶等が用いられる。
液晶セル35のリタデーション(Δnd)は、例えば、セル35が、透過型では(1/2)λ、反射型では(1/4)λとされていることが好ましい。
上記ネマティック液晶としては、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロへキサン系、ビフェニルシクロへキサン系、シクロヘキシルカルボン酸エステル系、ピリミジン系等の材料を正の誘電異方性を持つように末端基置換された化合物とし、所望の特性を有するように複数種混ぜて用いられる。
上記カイラル剤としては、コレステリルナノエート等のコレステリック系化合物、あるいはCB−15のように不整炭素を有するある種のネマティック液晶等が用いられる。
液晶セル35のリタデーション(Δnd)は、例えば、セル35が、透過型では(1/2)λ、反射型では(1/4)λとされていることが好ましい。
次に、複数の柱状スペーサ36及び弱アンカリングの第1の配向膜16の形成方法について柱状スペーサと第1の配向膜の材質が異なる場合と同じ場合についてそれぞれ説明する。
(材質が異なる場合)
第1の配向膜16の形成方法としては、例えば、転写すべき微細な凹凸模様(上記第1の方向に沿う微細な凹凸と第2の方向に沿う微細な凹凸を形成するための微細な凹凸模様)が表面に形成された転写型を、基板10上(液晶層側の面上)に第1の電極層15を介して形成された上記高分子膜材料からなる層に押圧し、上記微細な凹凸模様を転写する転写法により容易に作製できる。
上記転写型は、例えば、以下のようにして作製されたものである。まず、2倍のコヒーレントなレーザビームを用いるホログラフィク干渉により形成したグレーティングモールド(格子型)を作製する。このグレーティングモールドの表面には、第1の配向膜16に形成する微細な凹凸模様と同様の微細な凹凸模様が形成されている。ついで、上記グレーティングモールドをシリコーンゴム層に押圧すると、シリコーンゴム層の表面に上記グレーティングモールドの凹凸模様と逆の凹凸模様が形成される。ついで、グレーティングモールドを剥離すると、シリコーンゴム層からなる転写型が得られる。
(材質が異なる場合)
第1の配向膜16の形成方法としては、例えば、転写すべき微細な凹凸模様(上記第1の方向に沿う微細な凹凸と第2の方向に沿う微細な凹凸を形成するための微細な凹凸模様)が表面に形成された転写型を、基板10上(液晶層側の面上)に第1の電極層15を介して形成された上記高分子膜材料からなる層に押圧し、上記微細な凹凸模様を転写する転写法により容易に作製できる。
上記転写型は、例えば、以下のようにして作製されたものである。まず、2倍のコヒーレントなレーザビームを用いるホログラフィク干渉により形成したグレーティングモールド(格子型)を作製する。このグレーティングモールドの表面には、第1の配向膜16に形成する微細な凹凸模様と同様の微細な凹凸模様が形成されている。ついで、上記グレーティングモールドをシリコーンゴム層に押圧すると、シリコーンゴム層の表面に上記グレーティングモールドの凹凸模様と逆の凹凸模様が形成される。ついで、グレーティングモールドを剥離すると、シリコーンゴム層からなる転写型が得られる。
柱状スペーサを形成する方法としては、例えば、柱状スペーサの材質が樹脂である場合、強アンカリングの第2の配向膜が形成された基板20(マスター基板)又は弱アンカリングの第1の配向膜が形成され基板10(スレーブ基板)の配向膜側の表面に複数の柱状スペーサ36を平板印刷法により形成したのち、熱或いは紫外線を照射して硬化させる方法を採用することができる。
あるいは柱状スペーサの材質がフォトポリマーと呼ばれる高分子材料である場合、上記マスター基板又は上記スレーブ基板の配向膜側の表面にフォトポリマー層を形成し、二光束干渉露光法により複数の柱状スペーサ36を形成する方法を採用することできる。
あるいは柱状スペーサの材質が樹脂である場合、柱状スペーサの形状と逆の凹凸形状が形成された転写型(得ようとする凹凸形状を反転させた型)を用い、上記マスター基板またはスレーブ基板に上記樹脂層を形成し、この樹脂層に上記転写型を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させる方法を採用することができる。
あるいは上記マスター基板またはスレーブ基板の表面に柱状スペーサの材料を微小ノズルから位置を制御して吐出する方法(ディスペンサ或いはインクジェット法)等を採用することもできる。
あるいは柱状スペーサの材質がフォトポリマーと呼ばれる高分子材料である場合、上記マスター基板又は上記スレーブ基板の配向膜側の表面にフォトポリマー層を形成し、二光束干渉露光法により複数の柱状スペーサ36を形成する方法を採用することできる。
あるいは柱状スペーサの材質が樹脂である場合、柱状スペーサの形状と逆の凹凸形状が形成された転写型(得ようとする凹凸形状を反転させた型)を用い、上記マスター基板またはスレーブ基板に上記樹脂層を形成し、この樹脂層に上記転写型を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させる方法を採用することができる。
あるいは上記マスター基板またはスレーブ基板の表面に柱状スペーサの材料を微小ノズルから位置を制御して吐出する方法(ディスペンサ或いはインクジェット法)等を採用することもできる。
(材質が同じ場合)
まず、弱アンカリングの第1の配向膜16の液晶層側の表面形状及び形成する複数の柱状スペーサ36の形状(弱アンカリングの配向膜の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された図5に示すような一体成形用転写型39を用意する。この一体成形用転写型39には複数の孔39aが形成されており、この孔39aが柱状スペーサ16の形状を反転させた形状部分である。また、一体成形用転写型39の下面の凹凸面39bが弱アンカリングの第1の配向膜16の表面の凹凸形状を反転させた形状部分である。
ついで、第1の電極層15が形成された基板10上に弱アンカリングの配向膜及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に一体成形用転写型39を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させると、目的とする表面形状の第1の配向膜16を形成できるとともにこの配向膜16の表面に複数の柱状スペーサ36を目的とする密度で均一に形成できる。
まず、弱アンカリングの第1の配向膜16の液晶層側の表面形状及び形成する複数の柱状スペーサ36の形状(弱アンカリングの配向膜の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された図5に示すような一体成形用転写型39を用意する。この一体成形用転写型39には複数の孔39aが形成されており、この孔39aが柱状スペーサ16の形状を反転させた形状部分である。また、一体成形用転写型39の下面の凹凸面39bが弱アンカリングの第1の配向膜16の表面の凹凸形状を反転させた形状部分である。
ついで、第1の電極層15が形成された基板10上に弱アンカリングの配向膜及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に一体成形用転写型39を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させると、目的とする表面形状の第1の配向膜16を形成できるとともにこの配向膜16の表面に複数の柱状スペーサ36を目的とする密度で均一に形成できる。
本実施形態の双安定ネマティック液晶表示装置1は、液晶セル35の背面側にバックライト5を備えているので、明るい屋外や照明が施された明るい室内において使用する場合は、反射表示形態(反射モード)の液晶パネルとしてバックライト5を点灯することなく利用する。ここで第2の基板側から液晶セル35に入射された外光は基板20側の各層を通過して液晶層30を通過し、複数の短冊状反射電極15a(反射部Ref)で反射され、再度液晶層30を通過し、基板20側の各層を通過し、観察者の目に到達する。
バックライト5の光源を点灯し、光源から出射されたバックライトは偏光板18、位相差板17を通って液晶セル35の内部に入射し、液晶層30を通過し、液晶セル35の外部に出射され、位相差板27、偏光板28を通過して観察者に至る。そしてこの間に選択した上下の短冊状電極15a、25a間に通電して液晶分子の配向制御を行い、表示状態を制御して表示を行うことができる。また、液晶層30は、初期状態での液晶分子の配列が均一な平行配置(液晶のツイスト角が0度)を有し、その初期状態にフレデリクス転位を生じさせる電圧を印加した後に印加される電圧差によって初期状態とは異なる双安定状態を有するようになしたメモリー性双安定型となる。例えば、初期状態での液晶分子の配列が均一な平行配置(液晶のツイスト角が0度)に対して一旦パルス状の電圧印加後に180度のねじれ状態が暗状態(黒表示)となるようにした場合に、明状態が液晶分子の配列がユニフォームな平行配置、すなわち、液晶のツイスト角が0度である。又、第1の配向膜16の配向規制力を、その材料のもつ極性に加えて、表面形状パラメータ(溝状構造のピッチ、深さあるいは傾斜角等)を制御することにより、広い範囲で制御し得るものである。
バックライト5の光源を点灯し、光源から出射されたバックライトは偏光板18、位相差板17を通って液晶セル35の内部に入射し、液晶層30を通過し、液晶セル35の外部に出射され、位相差板27、偏光板28を通過して観察者に至る。そしてこの間に選択した上下の短冊状電極15a、25a間に通電して液晶分子の配向制御を行い、表示状態を制御して表示を行うことができる。また、液晶層30は、初期状態での液晶分子の配列が均一な平行配置(液晶のツイスト角が0度)を有し、その初期状態にフレデリクス転位を生じさせる電圧を印加した後に印加される電圧差によって初期状態とは異なる双安定状態を有するようになしたメモリー性双安定型となる。例えば、初期状態での液晶分子の配列が均一な平行配置(液晶のツイスト角が0度)に対して一旦パルス状の電圧印加後に180度のねじれ状態が暗状態(黒表示)となるようにした場合に、明状態が液晶分子の配列がユニフォームな平行配置、すなわち、液晶のツイスト角が0度である。又、第1の配向膜16の配向規制力を、その材料のもつ極性に加えて、表面形状パラメータ(溝状構造のピッチ、深さあるいは傾斜角等)を制御することにより、広い範囲で制御し得るものである。
本実施形態の双安定ネマティック液晶表示装置によれば、強アンカリングの第2の配向膜26と弱アンカリングの第1の配向膜16の間に複数の柱状スペーサ36を形成した構造のものであるので、上記マスター基板とスレーブ基板間のギャップ精度を向上でき、しかも光学特性や外観を向上できる。
また、弱アンカリングの配向膜と柱状スペーサの材質として同じものを用いると、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサを同時に成形することが可能で、製造工程を簡略化できる。
また、弱アンカリングの配向膜と柱状スペーサの材質として同じものを用いると、弱アンカリングの配向膜と複数の柱状スペーサを同時に成形することが可能で、製造工程を簡略化できる。
(第2の実施形態)
本発明を反射型の双安定ネマティック液晶表示装置に適用した実施形態について図6を用いて説明する。
図6において、本実施形態の反射型の双安定型ネマティック液晶表示装置100は、カイラルネマティック液晶層30を挟持して対向する第1と第2の基板(一対の基板)10、20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した概略構成のものである。
本発明を反射型の双安定ネマティック液晶表示装置に適用した実施形態について図6を用いて説明する。
図6において、本実施形態の反射型の双安定型ネマティック液晶表示装置100は、カイラルネマティック液晶層30を挟持して対向する第1と第2の基板(一対の基板)10、20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した概略構成のものである。
第2の基板(他方の基板)20の液晶層30側には順に、凹凸形成樹脂層11とこの上に形成された反射膜12とからなる反射体7、オーバーコート膜14、第2の電極層(電極)25、強アンカリングの配向膜からなる第2の配向膜26が積層形成されている。
第1の基板(一方の基板)10の液晶層30側には順に、液晶層30を駆動するための第1の電極層(電極)15と、絶縁膜からなるトップコート膜24、
弱アンカリングの配向膜からなる第1の配向膜16とが積層形成されている。
上記の第1の基板10と第2の基板20と、これら基板間に設けられた各構成部材により、液晶セル35が構成されている。
液晶セル35の観察側(第1の基板10の液晶層30側と反対側)には、1枚又は複数枚の位相差板27と、偏光板28が設けられている。この偏光板28側が観察者側である。
第1の基板(一方の基板)10の液晶層30側には順に、液晶層30を駆動するための第1の電極層(電極)15と、絶縁膜からなるトップコート膜24、
弱アンカリングの配向膜からなる第1の配向膜16とが積層形成されている。
上記の第1の基板10と第2の基板20と、これら基板間に設けられた各構成部材により、液晶セル35が構成されている。
液晶セル35の観察側(第1の基板10の液晶層30側と反対側)には、1枚又は複数枚の位相差板27と、偏光板28が設けられている。この偏光板28側が観察者側である。
反射体7は、アクリル系レジストなどの感光性樹脂の表面に凹凸を形成した凹凸形成樹脂層(基材)11と、この上に形成されたAl、Agなどの反射膜(金属膜)12から構成されている。反射膜12の表面は強アンカリングの配向膜側の表面は微小な凹凸又は複数の凹部が形成された拡散反射面11aとされている。この反射体7としては後で詳細に説明するような非対称ディンプル反射体か、あるいは対称ディンプル反射体であることが好ましく、特に、非対称ディンプル反射体であることが好ましい。
本実施形態においても第1の配向膜16と第2の配向膜26の間に複数の柱状スペーサ36aが配置され、これら柱状スペーサ36aにより両配向膜間のギャップ(セルギャップ)Gapが第1の実施形態と同様の範囲に制御されている。また、本実施形態で用いられる各柱状スペーサ36aの一端は反射体7の凹凸形成樹脂層11まで(凹凸形成樹脂層11の表面に当接するまで)延長して形成されており、他端は第1の配向膜16の表面に当接するまで形成されている。
柱状スペーサ36aの材質としては、第1の実施形態の柱状スペーサ36と同様の材質のものを用いることができるが、反射体7の凹凸形成樹脂層11の材質と同じ材質のものを用いることが凹凸形成樹脂層11と複数の柱状スペーサ36aを同時に成形できる点で好ましい。
柱状スペーサ36aと凹凸形成樹脂層11の材質が異なる場合、凹凸形成樹脂層11上に複数のスペーサ36aを形成する方法として平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法などを採用することができる。
柱状スペーサ36aと凹凸形成樹脂層11の材質が同じ場合、凹凸形成樹脂層11の液晶層側の表面形状及び形成する複数の柱状スペーサ36aの形状(凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型(図示略)を用い、基板20上に凹凸形成樹脂層及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形転写型を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させる目的とする表面形状の凹凸形成樹脂層11を形成できるとともにこの凹凸形成樹脂層11の表面に複数の柱状スペーサ36aを目的とする密度で均一に形成できる。
なお、第2の実施形態では、反射体7の表面が拡散反射面11aである場合について説明したが、微小な凹凸が形成された光散乱面とされたものであってもよい。また、第2の電極層25と反射膜12が別個に設けられた場合について説明したが、反射膜を兼ねる電極が設けられていてもよい。
また、第2の実施形態では反射型について説明したが、反射膜12に複数の透過孔を形成した透過型であってもよく、その場合には第2の基板20の外側に1枚又は複数枚の位相差板と、偏光板が設けられ、さらにこの偏光板の外側に透過表示を行うための光源としてのバックライトが配設される。
柱状スペーサ36aと凹凸形成樹脂層11の材質が異なる場合、凹凸形成樹脂層11上に複数のスペーサ36aを形成する方法として平板印刷法や二光束干渉露光法や転写法やディスペンサ或いはインクジェット法などを採用することができる。
柱状スペーサ36aと凹凸形成樹脂層11の材質が同じ場合、凹凸形成樹脂層11の液晶層側の表面形状及び形成する複数の柱状スペーサ36aの形状(凹凸形成樹脂層の表面に複数の柱状スペーサが目的とする密度で均一に配置された状態)と逆の凹凸形状が形成された一体成形用転写型(図示略)を用い、基板20上に凹凸形成樹脂層及び柱状スペーサ形成用樹脂層を形成し、この樹脂層に上記一体成形転写型を押圧後、離型した後、熱或いは紫外線を照射して硬化させる目的とする表面形状の凹凸形成樹脂層11を形成できるとともにこの凹凸形成樹脂層11の表面に複数の柱状スペーサ36aを目的とする密度で均一に形成できる。
なお、第2の実施形態では、反射体7の表面が拡散反射面11aである場合について説明したが、微小な凹凸が形成された光散乱面とされたものであってもよい。また、第2の電極層25と反射膜12が別個に設けられた場合について説明したが、反射膜を兼ねる電極が設けられていてもよい。
また、第2の実施形態では反射型について説明したが、反射膜12に複数の透過孔を形成した透過型であってもよく、その場合には第2の基板20の外側に1枚又は複数枚の位相差板と、偏光板が設けられ、さらにこの偏光板の外側に透過表示を行うための光源としてのバックライトが配設される。
また、第1〜第2の実施形態では、モノクロ表示タイプの透過型や反射型の双安定ネマティック液晶表示装置について説明したが、カラー表示タイプの双安定ネマティック液晶表示装置に適用可能である。
カラー表示タイプに適用する場合は、他方の基板20と強アンカリングの第2の配向膜26の間にカラーフィルタ層が設けられることが好ましい。上記カラーフィルタ層としては、赤、緑、青の3原色をそれぞれ発色させる赤用フィルタ、緑用フィルタ、青用フィルタが周期的に配列され、これらフィルタ間にブラックマスクが形成されたものであってもよい。このようなカラーフィルタ層が設けあれる場合、柱状スペーサの配置位置としては、液晶セルを観察側から視たときにブラックマスク形成領域に配置されていてもよい。
カラー表示タイプに適用する場合は、他方の基板20と強アンカリングの第2の配向膜26の間にカラーフィルタ層が設けられることが好ましい。上記カラーフィルタ層としては、赤、緑、青の3原色をそれぞれ発色させる赤用フィルタ、緑用フィルタ、青用フィルタが周期的に配列され、これらフィルタ間にブラックマスクが形成されたものであってもよい。このようなカラーフィルタ層が設けあれる場合、柱状スペーサの配置位置としては、液晶セルを観察側から視たときにブラックマスク形成領域に配置されていてもよい。
(非対称ディンプル反射体の例)
図7は本実施形態の反射体7に用いられる特に好ましい例、非対称ディンプル反射体61を示す図である。図7に示すように、本実施形態の非対称ディンプル反射体61は、例えば凹凸形成樹脂層11上にアルミニウム等からなる反射膜62の表面S(基準面)に多数の光反射性を有する凹部63a、63b、63c、・・・(一般に凹部63と称する)が互いに不規則に隣接して形成されている。非対称ディンプル反射体61は、多数の凹部63が形成された面が、拡散反射面61aとされている。
これらの凹部63は、拡大斜視図を図8に、また拡大断面図を図9に示すように、凹部63の特定縦断面Xにおける内面形状は、凹部の一の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線Aと、この第1曲線Aに連続して、凹部の最深点Dから他の周辺部S2に至る第2曲線Bとからなっている。これら両曲線は、最深点Dにおいて共に反射膜表面Sに対する傾斜角がゼロとなり、互いにつながっている。
図7は本実施形態の反射体7に用いられる特に好ましい例、非対称ディンプル反射体61を示す図である。図7に示すように、本実施形態の非対称ディンプル反射体61は、例えば凹凸形成樹脂層11上にアルミニウム等からなる反射膜62の表面S(基準面)に多数の光反射性を有する凹部63a、63b、63c、・・・(一般に凹部63と称する)が互いに不規則に隣接して形成されている。非対称ディンプル反射体61は、多数の凹部63が形成された面が、拡散反射面61aとされている。
これらの凹部63は、拡大斜視図を図8に、また拡大断面図を図9に示すように、凹部63の特定縦断面Xにおける内面形状は、凹部の一の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線Aと、この第1曲線Aに連続して、凹部の最深点Dから他の周辺部S2に至る第2曲線Bとからなっている。これら両曲線は、最深点Dにおいて共に反射膜表面Sに対する傾斜角がゼロとなり、互いにつながっている。
第1曲線Aの反射膜表面Sに対する傾斜角は第2曲線Bの傾斜角よりも急であって、最深点Dは凹部63の中心Oからx方向にずれた位置にある。すなわち、第1曲線Aの反射膜表面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値は、第2曲線Bの反射膜表面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値より大きくなっている。凹部63a、63b、63c、・・・における第1曲線Aの反射膜表面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値は1〜89゜の範囲で不規則にばらついている。また、凹部63a、63b、63c、・・・における第2曲線Bの反射膜表面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値は0.5〜88゜の範囲で不規則にばらついている。
両曲線の傾斜角は、いずれもなだらかに変化しているので、第1曲線Aの最大傾斜角δmax(絶対値)は、第2曲線の最大傾斜角(絶対値)δbよりも大きくなっている。また、第1曲線Aと第2曲線Bとが接する最深点Dの反射膜表面に対する傾斜角はゼロとなっており、傾斜角が負の値である第1曲線Aと傾斜角が正の値である第2曲線Bとは、なだらかに連続している。
本実施形態の反射体61において、凹部63a、63b、63c、・・・におけるそれぞれの最大傾斜角δmaxは、2〜90゜の範囲内で不規則にばらついている。しかし多くの凹部は最大傾斜角δmaxが4°〜35°の範囲内で不規則にばらついている。
本実施形態の反射体61において、凹部63a、63b、63c、・・・におけるそれぞれの最大傾斜角δmaxは、2〜90゜の範囲内で不規則にばらついている。しかし多くの凹部は最大傾斜角δmaxが4°〜35°の範囲内で不規則にばらついている。
またこの凹部63は、その凹面が単一の極小点(傾斜角がゼロとなる曲面上の点)Dを有している。そしてこの極小点Dと反射膜の反射膜表面Sとの距離が凹部63の深さdを形成し、この深さdは、凹部63a、63b、63c、・・・についてそれぞれ0.1μm〜3μmの範囲内で不規則にばらついている。
本実施形態においては、凹部63a、63b、63c、・・・における各特定縦断面Xは、いずれも同じ方向になっている。また、各々の第1曲線Aが単一の方向に配向するように形成されている。すなわち、何れの凹部でも、図8、図9に示すxの方向が同一になるように形成されている。
本実施形態においては、凹部63a、63b、63c、・・・における各特定縦断面Xは、いずれも同じ方向になっている。また、各々の第1曲線Aが単一の方向に配向するように形成されている。すなわち、何れの凹部でも、図8、図9に示すxの方向が同一になるように形成されている。
この反射体61では、各々の第1曲線Aが単一の方向に配向するように形成されているため、その反射特性は、図10に示すように、反射膜表面Sに対する正反射の方向からずれたものとなっている。
すなわち、図10に示すように、x方向の斜め上方からの入射光Jに対する反射光Kは、正反射の方向K0よりも、反射膜表面Sに対する方向Hにシフトした方向に明るい表示範囲がシフトしたものとなっている。
その結果、特定縦断面Xにおける総合的な反射特性としては、第2曲線B周辺の面によって反射される方向の反射率が増加したものとなる。したがって、特定の方向に反射光を適度に集中させた反射特性とすることができる。
すなわち、図11は液晶セル35の観察側と反対側に非対称ディンプル反射体61が設けられた本実施形態の双安定ネマティック液晶表示装置1の表示面に、入射角30°で外光を照射し、受光角を、表示面(反射体の反射膜表面)に対する正反射の方向である30゜を中心として、垂線位置(0°)から60°まで振ったときの受光角(θ°)と明るさ(反射率)との関係を示している。図11では、比較例として、球面状凹部を有する反射体を用いた双安定ネマティック液晶表示装置の受光角と反射率との関係も示した。
すなわち、図10に示すように、x方向の斜め上方からの入射光Jに対する反射光Kは、正反射の方向K0よりも、反射膜表面Sに対する方向Hにシフトした方向に明るい表示範囲がシフトしたものとなっている。
その結果、特定縦断面Xにおける総合的な反射特性としては、第2曲線B周辺の面によって反射される方向の反射率が増加したものとなる。したがって、特定の方向に反射光を適度に集中させた反射特性とすることができる。
すなわち、図11は液晶セル35の観察側と反対側に非対称ディンプル反射体61が設けられた本実施形態の双安定ネマティック液晶表示装置1の表示面に、入射角30°で外光を照射し、受光角を、表示面(反射体の反射膜表面)に対する正反射の方向である30゜を中心として、垂線位置(0°)から60°まで振ったときの受光角(θ°)と明るさ(反射率)との関係を示している。図11では、比較例として、球面状凹部を有する反射体を用いた双安定ネマティック液晶表示装置の受光角と反射率との関係も示した。
図11から明らかなように、比較例が受光角約15°から約45°までの範囲内でほぼ均等な反射率を示したのに対して、本実施形態の双安定ネマティック液晶表示装置1では、反射膜表面Sに対する正反射の角度である30゜より小さい反射角度範囲の反射率の積分値が、正反射の角度より大きい反射角度範囲の反射率の積分値より大きくなっている。すなわち、角度20゜前後の視野において、充分な明るさを達成できるものである。
上記のような非対称ディンプル反射体61が液晶セル35の観察側と反対側に備えられた双安定ネマティック液晶表示装置において、反射体61は、各凹部63a、63b、63c、・・・の第1曲線Aが、傾斜の緩やかな第2曲線Bよりもx方向側となるように装着されている。そして、このx方向を上側として、文字等の表示がなされるようになっている。
図12は、非対称ディンプル反射体61が液晶セル35の観察側と反対側に備えられた双安定ネマティック液晶表示装置100の使用状態を示す説明図である。なお、図12においては、説明の便宜上、双安定ネマティック液晶表示装置100の第1曲線Aと第2曲線Bのみを図示し、その他の構成部材の図示を省略している。
このような双安定ネマティック液晶表示装置100は、x方向を上にして電子ブック、電子手帳等に組み込まれる。この場合双安定ネマティック液晶表示装置1は、反射モードの場合、通常、図12に示すようにx方向を斜め上方として、水平面に対して斜めに設置、又は保持される。すなわち、使用時において、それぞれの凹部における第1曲線Aが、観察者から見て第2曲線Bよりも上方に位置するように設けられている。そして、観察者は、この双安定ネマティック液晶表示装置100を、水平よりも斜め上方から見下ろすのが通常である。
この場合、主として上方から入射する外光(入射光J)の反射光Kは、主として第2曲線B周辺の面で反射されるので、図11において説明したように、観察者の足下の方向には反射しにくくなり、正反射の方向K0よりも上の方向に重点的に反射するようになる。
このため、観察者の通常の観察範囲と明るい表示範囲とが一致して、実用上、明るい表示装置を実現することができる。
上記構成の非対称ディンプル反射体が備えられた双安定型ネマティック液晶表示装置は、反射モードとした場合に、入射光を複数の凹部が形成された拡散反射面(反射体表面)で乱反射し、表示面に光源や観察者の顔等が映り込むことを広い視角範囲で抑制する光拡散性を有すると共に、観察者の通常の視角範囲における反射光量を大きくすることができる。また、目的とする液晶表示装置の視角依存性に合わせて、反射輝度−視角特性を制御できる。
このような双安定ネマティック液晶表示装置100は、x方向を上にして電子ブック、電子手帳等に組み込まれる。この場合双安定ネマティック液晶表示装置1は、反射モードの場合、通常、図12に示すようにx方向を斜め上方として、水平面に対して斜めに設置、又は保持される。すなわち、使用時において、それぞれの凹部における第1曲線Aが、観察者から見て第2曲線Bよりも上方に位置するように設けられている。そして、観察者は、この双安定ネマティック液晶表示装置100を、水平よりも斜め上方から見下ろすのが通常である。
この場合、主として上方から入射する外光(入射光J)の反射光Kは、主として第2曲線B周辺の面で反射されるので、図11において説明したように、観察者の足下の方向には反射しにくくなり、正反射の方向K0よりも上の方向に重点的に反射するようになる。
このため、観察者の通常の観察範囲と明るい表示範囲とが一致して、実用上、明るい表示装置を実現することができる。
上記構成の非対称ディンプル反射体が備えられた双安定型ネマティック液晶表示装置は、反射モードとした場合に、入射光を複数の凹部が形成された拡散反射面(反射体表面)で乱反射し、表示面に光源や観察者の顔等が映り込むことを広い視角範囲で抑制する光拡散性を有すると共に、観察者の通常の視角範囲における反射光量を大きくすることができる。また、目的とする液晶表示装置の視角依存性に合わせて、反射輝度−視角特性を制御できる。
(対称ディンプル反射体の例)
図13は本実施形態の反射体7に用いられる非対称ディンプルタイプについで好ましい例の対称ディンプル反射体71を示す図である。
図13に示すように、本実施形態の対称ディンプル反射体71は、例えば凹凸形成樹脂層11上にアルミニウム、銀等からなる反射膜73(反射体用反射膜)の表面に、その内面が球面の一部をなす多数(複数)の凹部74が重なり合うように連続して形成されたものである。この対称ディンプル反射体71は、反射体71の表面が拡散反射面71aとされている。
図13は本実施形態の反射体7に用いられる非対称ディンプルタイプについで好ましい例の対称ディンプル反射体71を示す図である。
図13に示すように、本実施形態の対称ディンプル反射体71は、例えば凹凸形成樹脂層11上にアルミニウム、銀等からなる反射膜73(反射体用反射膜)の表面に、その内面が球面の一部をなす多数(複数)の凹部74が重なり合うように連続して形成されたものである。この対称ディンプル反射体71は、反射体71の表面が拡散反射面71aとされている。
上記凹部74の深さを0.1ないし3μmの範囲でランダムに形成し、隣接する凹部74のピッチを5ないし50μmの範囲でランダムに配置し、上記凹部74内面の傾斜角を−18ないし+18度の範囲に設定することが望ましい。
特に、凹部74内面の傾斜角分布を−18ないし+18度の範囲に設定する点、隣接する凹部74のピッチを平面全方向に対してランダムに配置する点が重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部4のピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反射光が色付いてしまうという不具合があるからである。また、凹部74内面の傾斜角分布が−18ないし+18度の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射強度が低下し、明るい反射板が得られない(反射光の拡散角がエアー中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなる)からである。
また、凹部74の深さが3μmを超えると、後工程で凹部74を平坦化する場合に凸部の頂上が粘着層で埋めきれず、所望の平坦性が得られなくなる。
隣接する凹部74のピッチが5μm未満の場合、反射体形成用母型の製作上の制約があり、加工時間が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じる。また、実用上、反射体形成用母型の製作に使用し得る30〜100μm径のダイヤモンド圧子を用いる場合、隣接する凹部74のピッチを5ないし50μmとすることが望ましい。
特に、凹部74内面の傾斜角分布を−18ないし+18度の範囲に設定する点、隣接する凹部74のピッチを平面全方向に対してランダムに配置する点が重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部4のピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反射光が色付いてしまうという不具合があるからである。また、凹部74内面の傾斜角分布が−18ないし+18度の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射強度が低下し、明るい反射板が得られない(反射光の拡散角がエアー中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなる)からである。
また、凹部74の深さが3μmを超えると、後工程で凹部74を平坦化する場合に凸部の頂上が粘着層で埋めきれず、所望の平坦性が得られなくなる。
隣接する凹部74のピッチが5μm未満の場合、反射体形成用母型の製作上の制約があり、加工時間が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じる。また、実用上、反射体形成用母型の製作に使用し得る30〜100μm径のダイヤモンド圧子を用いる場合、隣接する凹部74のピッチを5ないし50μmとすることが望ましい。
本実施形態の対称ディンプル反射体71においては、内面を球面の一部をなす形状とした多数の凹部74を表面に形成し、しかも凹部74の深さ、隣接する凹部74のピッチ等の値を上記の範囲に設定したことにより、凹部内面の傾斜角がある角度範囲で一定の分布を示すようになる。一例として、図14は本実施の形態の反射体71における凹部内面の傾斜角の分布を示すものであり、横軸は傾斜角、縦軸はその傾斜角が存在する頻度を示している。この図に示すように、傾斜角は−18ないし+18度の範囲、特に−10ないし+10度の範囲においてほぼ一定の分布を示している。また、凹部74の内面は球面であり、全方向に対して対称形であるから、この一定の傾斜角分布は、反射体におけるある特定の方向だけでなく、全方向にわたって実現される。
凹部内面の傾斜角はその凹部内面における反射光の反射角を支配すると考えられ、本実施の形態の場合、反射体の全方向に対して傾斜角分布が一定であることから、全方向に対して一様な反射角および反射効率が得られることになり、種々の波長を持つ光をバランス良く反射することができる。すなわち、どの方向から見てもより明るく白い反射板を実現することができる。
凹部内面の傾斜角はその凹部内面における反射光の反射角を支配すると考えられ、本実施の形態の場合、反射体の全方向に対して傾斜角分布が一定であることから、全方向に対して一様な反射角および反射効率が得られることになり、種々の波長を持つ光をバランス良く反射することができる。すなわち、どの方向から見てもより明るく白い反射板を実現することができる。
上記の「反射体71の凹部の深さ」とは反射体表面から凹部の底部までの距離、「隣接する凹部のピッチ」とは平面視したときに円形となる凹部の中心間の距離のことである。また、「凹部内面の傾斜角」とは、図15に示すように、凹部74の内面の任意の箇所において0.5μm幅の微小な範囲をとったときに、その微小範囲内における斜面の水平面に対する角度θのことである。角度θの正負は、反射体表面に立てた法線に対して例えば図15における右側の斜面を正、左側の斜面を負と定義する。
なお、本実施の形態における反射体71の凹部74の深さ、径、ピッチ等の具体的な数値はほんの一例に過ぎず、適宜設計変更が可能なことは勿論である。
上記構成の対称ディンプル反射体から構成した双安定型ネマティック液晶表示装置1は、反射モードとした場合に、全方向に対して一様な反射効率が得られ、種々の波長を持つ光をバランス良く反射することができ、広い視野角と明るい表示面が得られる。
なお、本実施の形態における反射体71の凹部74の深さ、径、ピッチ等の具体的な数値はほんの一例に過ぎず、適宜設計変更が可能なことは勿論である。
上記構成の対称ディンプル反射体から構成した双安定型ネマティック液晶表示装置1は、反射モードとした場合に、全方向に対して一様な反射効率が得られ、種々の波長を持つ光をバランス良く反射することができ、広い視野角と明るい表示面が得られる。
1,100・・・双安定ネマティック液晶表示装置、10・・・第1の基板、7・・・反射体、11・・・凹凸形成樹脂層、11a・・・拡散反射面、12・・・反射膜、15・・・第1の電極層(電極)、15a・・・短冊状電極、16・・・第1の配向膜(弱アンカリングの配向膜)、20・・・第2の基板、25・・・第2の電極層(電極)、25a・・・短冊状電極、26・・・第2の配向膜(強アンカリングの配向膜)、17,27・・・位相差板、18,28・・・偏光板、30・・・液晶層、35・・・液晶セル、36,36a・・・柱状スペーサ、37・・・非アクティブ領域、39・・・一体成形用転写型、39a・・・孔、39b・・・凹凸面、40・・・シール材、54・・・凸条、55・・・緩斜面、61・・・非対称ディンプル反射体(反射体)、62,73・・・反射膜、63・・・凹部、63a、63b、63c・・・凹部、71・・・非対称ディンプル反射体(反射体)、74・・・凹部、A・・・第1曲線、B・・・第2曲線、X・・・特定縦断面、S1,S2・・・周辺部、Gap・・・ギャップ、hs・・・高さ
Claims (9)
- カイラル剤が添加されたネマティック液晶層を挟んで対向する一対の基板の一方の基板の液晶層側に第1の電極と弱アンカリングの配向膜が該一方の基板側から順に設けられ、他方の基板の液晶層側に第2の電極と強アンカリングの配向膜が該他方の基板側から順に設けられた液晶セルが備えられ、
前記強アンカリングの配向膜は所定のプレティルト角を有するように形成され、前記弱アンカリングの配向膜は、少なくとも表面に形状異方性が付与された高分子膜からなり、アンカリングエネルギーが前記強アンカリングの配向膜のアンカリングエネルギーの1/2以下とされ、プレティルト角が略0になるように形成され、
前記強アンカリングの配向膜と弱アンカリングの配向膜の間に複数の柱状スペーサが配置され、これら柱状スペーサにより両配向膜間のギャップが制御され、前記液晶セルは印加電圧に応じて液晶層の液晶分子の配列が双安定状態のうちいずれかの状態に制御されることを特徴とする双安定ネマティック液晶表示装置。 - 前記弱アンカリングの配向膜は、アンカリングエネルギーが6×10−5J/m2以上2×10−4J/m2以下であることを特徴とする請求項1記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
- 前記弱アンカリングの配向膜を構成する高分子膜は、第1の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状と、前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状を有し、少なくとも第2の方向に沿って繰り返す微細な凹凸形状の各凸部の断面形状が左右非対称であることを特徴とする請求項1又は2記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
- 前記柱状スペーサは前記弱アンカリングの配向膜と同じ材質から構成され、かつ前記柱状スペーサは前記弱アンカリングの配向膜と一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
- 前記他方の基板と前記強アンカリングの配向膜の間に反射体が設けられ、反射体は他方の基板側に設けられた凹凸形成樹脂層と強アンカリングの配向膜側に設けられた反射膜からなり、前記反射膜の前記強アンカリングの配向膜側の表面は微小な凹凸又は複数の凹部が形成された拡散反射面又は微小な凹凸が形成された光散乱面とされ、
前記柱状スペーサの一方の端部は前記凹凸形成樹脂層まで延長して形成され、他方の端部は弱アンカリングの配向膜まで形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。 - 前記柱状スペーサは前記反射体の凹凸形成樹脂層と同じ材質から構成され、かつ前記柱状スペーサは前記凹凸形成樹脂層と一体に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
- 前記反射膜に複数の透過孔が形成されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
- 前記第1の電極と第2の電極のうち少なくとも一方が複数の短冊状電極からなり、
前記柱状スペーサは前記液晶セルを観察側から視たときに前記複数の短冊状電極と他方の電極が交差しない非アクティブ領域に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。 - 前記他方の基板と前記強アンカリングの配向膜の間にカラーフィルタが設けられ、
該カラーフィルタは、赤、緑、青の3原色をそれぞれ発色させる赤用フィルタ、緑用フィルタ、青用フィルタが周期的に配列され、これらフィルタ間にブラックマスクが形成されてなるものであり、
前記柱状スペーサは、前記液晶セルを観察側から視たときに前記ブラックマスク形成領域に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の双安定ネマティック液晶表示装置。
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