JP2006026606A - 触媒反応装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の触媒反応装置に必要であった波板状及び平板状の2種の金属板の加熱溶着を不要とし、製造が容易で低コストであり、かつ、従来技術より触媒反応効率が向上することのできる触媒反応装置を提供する。
【解決手段】切り曲げ加工により生じた複数の爪、又は、エンボス加工により生じた複数の突起を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を巻き方向の断面が渦巻状になるように巻き形成した触媒反応装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】切り曲げ加工により生じた複数の爪、又は、エンボス加工により生じた複数の突起を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を巻き方向の断面が渦巻状になるように巻き形成した触媒反応装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、触媒を担持した金属担体で気体、液体、又は粉体等の被反応流体に触媒反応を起こさせる触媒反応装置に関する。
自動車等の排気ガスを触媒によって浄化する排気ガス浄化装置や、気体の酸化作用を利用する触媒反応装置等には、触媒との接触面積を増大させるために、触媒担体内を通過させて触媒反応を促進させている。
従来の触媒反応装置は、表面に被反応流体を反応させる触媒を担持した平板状と波板状の2枚の金属板の表面に接着用のロウ材を塗布した後、両金属板を重ね合わせ渦巻状に巻き込み、真空加熱炉内で過熱して融着固定したハニカム構造を特徴とするものが多かった(例えば、特許文献1 参照。)。また、接着用のロウ材を不要とする拡散接合を用いる場合もある(例えば、特許文献2 参照。)。このハニカム構造の触媒反応装置内には、前記平板状と波板状の2枚の金属板に囲まれた空洞部(セル)が形成され、被反応流体は該セル内を通り、金属板表面の触媒と接触し触媒反応がされる。
特開平06−269683号広報
特開2000−042757号広報
しかし、従来の触媒反応装置は、波板状及び平板状の2種の金属板を用意しなければならず、また、平板状金属板と波板状金属板との加熱溶着に時間と手間がかかり、製造コストが高くなるという問題がある。
本発明は、上記従来技術の問題を解決することを課題とする。より特定すれば、本発明は、製造が容易で低コストであり、かつ、従来技術より触媒反応効率が向上することのできる触媒反応装置を提供することを課題とする。
前述した課題を達成するために、本願第一の発明では、切り曲げ加工により生じた複数の爪を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻くことで触媒反応装置を形成する。
具体的には本願第一発明は切り曲げ加工により生じた複数の爪を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻いた触媒反応装置である。
切り曲げ加工により生じた爪は金属板の層間のスペーサーとして機能し、巻き込んだ金属板の層間に被反応流体が通る空洞部を生じさせる。この空洞部は金属板の巻き込みにより生じるため、2枚の金属板でセルを形成することなく、低コストで触媒反応装置を製造することができる。
さらに、切り曲げ加工により生じた孔を通じて被反応流体を層間を跨って拡散させることができる。これは、被反応流体と触媒物質との接触面積が実質的に拡大することになるため、触媒反応効率が向上する。そして、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
本願第一発明において、切り曲げ加工により生じた爪の形状を矩形にしてもよい。
矩形の爪は他の切り曲げにより生じた孔に入り込み難く、被反応流体が通る空洞部を確保できる。従って、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を容易に製造できる。
また、本願第一発明において、切り曲げ加工により生じた爪の先端部の幅を根元部の幅より広い形状としてもよい。
前記形状の爪の先端部の幅は切り曲げ加工により生じた孔の幅とは1点のみでしか合致しない。そのため、前記形状の爪は矩形の爪より、さらに爪が他の切り曲げ加工により生じた孔に入り込みにくくなり、被反応流体が通る空洞部を確保できる。従って、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を容易に製造できる。
本願第一発明において、金属面から切り曲げた爪の根元の折り目(以下、金属面から切り曲げた爪の根元の折り目を「爪の折り曲げ線」とする)を金属板の巻き方向に対して直角から傾斜させてもよい。
爪の折り曲げ線の方向が全て同一方向の触媒反応装置では、被反応流体は爪の折り曲げ線向きに整流され触媒反応装置内をスパイラル状に流れる。これにより、触媒との接触の機会を増やし、触媒反応効率を向上させることができる。従って、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
前述した目的を達成するために、本願第二の発明では、エンボス加工により生じた複数の突起を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻くことで触媒反応装置を形成する。
具体的には本願第二発明はエンボス加工により生じた複数の突起を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻いた触媒反応装置である。
エンボス加工により生じた突起は金属板の層間のスペーサーとして機能し、巻き込んだ金属板の層間に被反応流体が通る空洞部を生じさせる。この空洞部は金属板の巻き込みにより生じるため、2枚の金属板でセルを形成することなく、低コストで触媒反応装置を製造することができる。
さらに、エンボス加工により生じた突起とその裏に生ずる穴で触媒担体の表面積が増加する。また、該突起と穴により被反応流体に乱流を生じさせるため、触媒との接触の機会が増え、触媒反応効率を向上させることができる。従って、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
本願第二発明において、金属板面の法線方向から見た前記突起の形状を楕円とし、該楕円の長軸が金属板の巻き方向に対して直角から一定方向に傾斜させてもよい。
楕円の長軸方向が全て同一方向の触媒反応装置では、被反応流体は楕円の長軸の向きに整流され触媒反応装置内をスパイラル状に流れる。これにより、触媒との接触の機会を増やし、触媒反応効率を向上させることができる。従って、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
以上説明したように、触媒反応装置を容易にかつ低コストで製造でき、触媒反応の効率を向上させることができる。そのため、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施形態を説明する。本実施の形態である触媒反応装置を形成する切り曲げ加工をした金属板の斜視図を図1に示す。図1において11は切り曲げ加工した金属板、12は切り曲げ加工により生じた爪、13は切り曲げ加工により生じた孔、14は爪12を金属板面から折り曲げた角度(以下、爪12を金属板面から折り曲げた角度14を「折り曲げ角度」とする)、15は爪の折り曲げ線である。
本発明の第1の実施形態を説明する。本実施の形態である触媒反応装置を形成する切り曲げ加工をした金属板の斜視図を図1に示す。図1において11は切り曲げ加工した金属板、12は切り曲げ加工により生じた爪、13は切り曲げ加工により生じた孔、14は爪12を金属板面から折り曲げた角度(以下、爪12を金属板面から折り曲げた角度14を「折り曲げ角度」とする)、15は爪の折り曲げ線である。
金属板11の表面には被反応流体と触媒反応を発生させる触媒を担持させる。触媒は切り曲げ加工を行う前に金属板に担持させても、切り曲げ加工後に金属板に担持させてもよい。
この金属板の切り曲げ加工により生じた爪12の形状は切り曲げ加工時に定まり、三角形、矩形のような多角形の他、円、楕円でもよい。爪12を折り曲げた後の金属板11には爪と同じ形状の孔13が生ずる。また、爪12の形状は平面状とせず、折り目、曲面を付けて立体的に形成してもよい。
図1では爪12を千鳥状に配列した場合を示しているが、爪の配列を碁盤格子状、ランダム状としてもよく、爪12の数も任意に設定してもよい。
内燃機関からの排ガスの浄化装置として使用する場合、金属板には耐熱性合金(例えばフェライト系ステンレス鋼であるSUS430やオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304等)を使用し、金属板に担持させる触媒はロジウム、パラジウム、プラチナ等の金属を使用する。
図1で説明した切り曲げ加工をした1枚の金属板11を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻き込み触媒反応装置を構成する。触媒反応装置の巻き方向の断面図を図2に示す。図2において、21は金属板11により生じた層、22は爪12と層21により生ずる空洞部である。金属板11の巻き込みは爪12が層21の内側となるようにしてもよく、層21の外側となるようにしてもよい。
金属板11を巻き込むことで爪12は隣接する層21を支えるスペーサーとなり、内側の層と外側の層の間に従来のセル構造を有さない空洞部22を生みだす。被反応流体はこの空洞部22を通り、金属板に担持された触媒と接触し、触媒反応を起こす。
これにより、1枚の切り曲げ加工をした金属板のみからセル構造を有さない触媒反応装置を製造できる。
空洞部22は内側の層21と外側の層21と爪12のみで支えられた空間であるため、被反応流体は空洞部全体に拡散する。さらに被反応流体は金属板面に存在する孔13を通じ、層間を跨いで触媒反応装置全体に拡散する。
図2の空洞部付近を拡大し、穴13を通る被反応流体の流れを表した図を図3に示す。図3において31は空洞部22の被反応流体の流れ、32は孔13を通じ層21を跨いで移動する被反応流体の流れを表している。ここに被反応流体31は手前から奥へ流れるように表している。
この被反応流体の拡散により、被反応流体と触媒物質との接触面積が実質的に拡大するため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。一方、触媒反応効率を一定とした場合は、触媒反応装置を小型化することができる。
図4は排ガス浄化装置として本発明の触媒反応装置の実施例である。図4において40は本発明の触媒反応装置、41は触媒反応装置40を装填する容器、42は被反応流体である内燃機関からの排ガス44を導入するパイプ、43は触媒反応済みの排ガス45を排出するパイプである。
排ガス44はパイプ42により触媒反応装置40に導入され、触媒反応装置40内に存在する前述の空洞部に導入される。空洞部に導入された排ガスは、前述の孔を通じ層間を跨いで触媒反応装置40全体に拡散する。そのため、従来、排ガスを均一に触媒反応装置へ導くために必要であったディフューザ、コンフューザを廃することができ、排ガス浄化装置の小型化を図ることができる。
爪12の形状を矩形とすることもできる。矩形に切り曲げ加工された爪が、切り曲げ加工により生じた孔の近傍に位置した場合の図を図5に示す。図5において52は矩形に切り曲げ加工された爪、53は爪52を形成したことにより生じた孔、15は爪52の折り曲げ線である。
切り曲げ加工された爪が切り曲げ加工により生じた孔の近傍に位置した場合、三角形状のように先端が尖っている形状の爪は孔に入り込みやすい。爪が孔に入り込めば、外側の層を支えることができず、空洞部が無くなる。従って、その部分には被反応流体が流れず、触媒反応がされないため、触媒反応装置は所望の触媒反応効率を得られなくなる。
ここで、図5のように爪の形状を矩形にすれば、爪52が孔53の近傍に位置したとしても、爪52の幅が孔53の幅とが一致する位置でなければ爪52は孔53に入り込まない。従って、爪の形状を矩形とした場合、三角形状のように爪の先端が尖っている場合より爪52は孔53に入り込み難くなり、触媒反応装置は被反応流体が通る空洞部22を確保できる。従って、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を容易に製造できる。
爪12の形状を爪の先端部の幅を根元部の幅より広い形状とすることもできる。爪の形状を爪の先端部の幅を根元部の幅より広い台形として切り曲げ加工された爪が、切り曲げ加工により生じた孔の近傍に位置した場合の図を図6(a)に示す。図6(a)において62は台形状に切り曲げ加工された爪、63は爪62を形成したことにより生じた孔、67は孔63付近に位置する台形状に切り曲げ加工された爪、15は爪62の折り曲げ線である。W1は爪67の先端の幅、W2は孔63の幅を表す。また、図6(a)の状態を爪の立っている方向からみた図を図6(b)に示す。
爪の形状が矩形の場合、爪と孔の幅が一致する位置に爪と孔が存在すれば、爪は孔に入り込む。一方、爪62を台形状にすれば孔63も台形状となるため、爪67が孔63に入り込む場合は、孔63の幅W2が幅W1と一致するときのみである。すなわち、図6(b)において爪67がW2の最大値であるB−B′の位置にあるときのみである。そのため、爪の形状が矩形の場合より、爪67は孔63に入り込み難くなり、触媒反応装置は被反応流体が通る空洞部22を確実に確保できる。従って、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を製造しやすくなる。
図1では切り曲げ加工で生ずる爪の折り曲げ線の方向を金属板の巻き方向に対して直角として形成されたものを示しているが、爪の折り曲げ線の方向を金属板の巻き方向に対して直角から一定方向に傾斜させて切り曲げ加工をしてもよい。
爪の折り曲げ線を金属板の巻き方向に対して直角の方向、すなわち、触媒反応装置の軸と同一の場合、被反応流体は爪の向きと平行の流れのため触媒反応装置内を軸方向に直線的に通過していく。一方、爪の折り曲げ線を一定方向に傾斜させれば、被反応流体は爪に接触し、流れる方向が変わるため、被反応流体は折り曲げ線の向きに沿うように整流される。この結果、被反応流体は触媒反応装置内を軸方向にスパイラル状に流れる。これにより、被反応流体と触媒物質との接触面積が実質的に拡大することになるため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。
逆に、各爪の折り曲げ線の向きをランダムな方向とすれば、被反応流体は各爪によって流れる方向が変えられるため触媒反応装置内で乱流を生ずる。これは、触媒との接触の機会を増やし、触媒反応効率を向上させる効果がある。
爪の折り曲げ線の向きにより被反応流体に整流効果と乱流効果を生みだすため、これらを調和させ、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を製造することもできる。
爪12の大きさ、又は、折り曲げ角度14を変えて金属板を巻き込み触媒反応装置を製造してもよい。爪の大きさ、又は、折り曲げ角度14を変えることで爪のスペーサーとしての高さが変わり、層間の幅を変えた触媒反応装置を製造できる。例えば、爪の折り曲げ角度14を小さくした金属板11を巻き込んで触媒反応装置を製造すれば、爪の折り曲げ角度14を直角とした場合に比べ、層間の幅を狭く製造できる。これにより、触媒反応装置の巻き方向の断面積を同一とした場合、金属板の巻き込み量が増え、すなわち、被反応流体と触媒物質との接触面積が大きくなるため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施形態を説明する。本実施の形態の触媒反応装置を形成するエンボス加工をした金属板をエンボス加工を施した面の法線方向から見た図を図7(a)、図7(a)のA−A′の断面図を7(b)に示す。図7(a)において71はエンボス加工をした金属板、72はエンボス加工により生じた突起、図7(b)において73はエンボス加工により生じた穴である。
本発明の第2の実施形態を説明する。本実施の形態の触媒反応装置を形成するエンボス加工をした金属板をエンボス加工を施した面の法線方向から見た図を図7(a)、図7(a)のA−A′の断面図を7(b)に示す。図7(a)において71はエンボス加工をした金属板、72はエンボス加工により生じた突起、図7(b)において73はエンボス加工により生じた穴である。
金属板71の表面には被反応流体と触媒反応を発生させる触媒を担持させる。触媒はエンボス加工を行う前に金属板に担持させても、エンボス加工後に金属板に担持させてもよい。
この金属板のエンボス加工により生じた突起72の形状はエンボス加工時に定まり、円、楕円の他、三角形、矩形のような多角形でもよい。エンボス加工にて突起72を作れば、その突起72と同一箇所の金属板の裏側に突起72の形状と同じ形状の穴73を生ずる。
図7(a)では突起72を千鳥状に配列した場合を示しているが、突起の配列は碁盤格子状、ランダム状としてもよく、突起72の数も任意に設定してもよい。
エンボス加工した金属板71はその突起72、穴73によりエンボス加工前の金属板より表面積が大きくなっている。従って、被反応流体と金属板71に担持された触媒との接触面積が大きくなるため、触媒反応効率を向上させることができる。一方、触媒反応効率を同一とすれば触媒反応装置を小さくすることができる。
内燃機関からの排ガスの浄化装置として使用する場合、金属板には耐熱性合金(例えばフェライト系ステンレス鋼であるSUS430やオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304等)を使用し、金属板に担持させる触媒はロジウム、パラジウム、プラチナ等の金属を使用する。
図7で説明したエンボス加工をした1枚の金属板71を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻き込み触媒反応装置を構成する。触媒反応装置の巻き方向の断面図を図8に示す。図8において、81は金属板71により生じた層、82は突起72と層81により生ずる空洞部である。金属板71の巻き込みは突起72が層81の内側となるようにしてもよく、層81の外側となるようにしてもよい。
金属板71を巻き込むことで突起72は隣接する層81を支えるスペーサーとなり、内側の層と外側の層の間に従来のセル構造を有さない空洞部82を生みだす。被反応流体はこの空洞部82を通り、金属板に担持された触媒と接触し、触媒反応を起こす。
これにより、1枚のエンボス加工をした金属板のみから従来のセル構造を有さない触媒反応装置を製造できる。
被反応流体はこの空洞部を触媒反応装置の軸方向に通り、突起72及び穴73に沿うように流れ、突起72及び穴73によって乱流を生じる。これは、触媒との接触面積を実質的に拡大するため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。
図7ではエンボス加工で生ずる突起72の金属板面の法線方向からみた形状を円形としているが、その形状を楕円としてもよい。
全ての突起72の楕円の長軸の向きを金属板の巻き方向に対して直角、すなわち、被反応流体の流れる触媒反応装置の軸方向と平行とした場合、被反応流体がうける突起72による抵抗は小さく、被反応流体は突起72の楕円の長軸に沿うように触媒反応装置内を軸方向と平行に通過していく。
突起72の楕円の長軸の向きを一定方向に傾斜させれば、被反応流体は突起72に接触し、流れる方向が変わるため、被反応流体は楕円の長軸方向に整流される。この結果、被反応流体は触媒反応装置内をスパイラル状に流れる。このことは、被反応流体と触媒物質との接触面積が実質的に拡大することになるため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。
逆に、突起72の楕円の長軸の向きをランダムな方向とすれば、被反応流体は各突起によって流れる方向が変えられるため触媒反応装置内で乱流を生ずる。これは、触媒との接触の機会を増やし、触媒反応効率を向上させる効果がある。
突起72の楕円の長軸の向きにより被反応流体に整流効果と乱流効果を生みだすため、これらを調和させ、所望の触媒反応効率の触媒反応装置を製造することもできる。
突起72の高さを変えた金属板を巻き込み触媒反応装置を製造してもよい。突起72の高さを変えることで突起のスペーサーとしての高さが変わり、層間の幅を変えた触媒反応装置を製造できる。例えば、突起72の高さを低くした金属板71を巻き込んで触媒反応装置を製造すれば、突起72の高さが高い場合に比べ、層間の幅を狭く製造できる。このことは、触媒反応装置の巻き方向の断面積を同一とした場合、金属板の巻き込み量が増え、すなわち、被反応流体と触媒物質との接触面積が大きくなるため、触媒反応装置の触媒反応効率を向上させることができる。
本願発明の触媒反応装置は、前述の排ガス浄化装置への利用に限らず、触媒反応を利用する装置やシステム、例えば臭気ガス触媒分解装置、有機物触媒分解装置、燃料電池システム、石油精製用システム等にも利用できる。
11 切り曲げ加工された金属板
12 切り曲げ加工により生じた爪
13 切り曲げ加工により生じた孔
14 折り曲げ角度
15 折り曲げ線
21 金属板11により生じた層
22 空洞部
31 被反応流体の流れ
32 孔13を通じ層21を跨ぐ被反応流体
40 触媒反応装置
41 触媒反応装置を装填する容器
42 排ガスを導入するパイプ
43 反応ガスを排出するパイプ
44 排ガス
45 反応後のガス
52 矩形に切り曲げ加工された爪
53 爪52により生じた孔
62 台形に切り曲げ加工された爪
63 爪62により生じた孔
67 孔63付近に位置する台形に切り曲げ加工された爪
71 エンボス加工された金属板
72 エンボス加工により生じた突起
73 エンボス加工により生じた穴
81 金属板71により生じた層
82 空洞部
W1 爪67の先端の幅
W2 孔63の幅
12 切り曲げ加工により生じた爪
13 切り曲げ加工により生じた孔
14 折り曲げ角度
15 折り曲げ線
21 金属板11により生じた層
22 空洞部
31 被反応流体の流れ
32 孔13を通じ層21を跨ぐ被反応流体
40 触媒反応装置
41 触媒反応装置を装填する容器
42 排ガスを導入するパイプ
43 反応ガスを排出するパイプ
44 排ガス
45 反応後のガス
52 矩形に切り曲げ加工された爪
53 爪52により生じた孔
62 台形に切り曲げ加工された爪
63 爪62により生じた孔
67 孔63付近に位置する台形に切り曲げ加工された爪
71 エンボス加工された金属板
72 エンボス加工により生じた突起
73 エンボス加工により生じた穴
81 金属板71により生じた層
82 空洞部
W1 爪67の先端の幅
W2 孔63の幅
Claims (7)
- 切り曲げ加工により生じた複数の爪を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻いた触媒反応装置。
- 前記爪の形状を矩形としたことを特徴とする請求項1に記載の触媒反応装置。
- 前記爪の先端部の幅が前記爪の根元部の幅より広い形状であることを特徴とする請求項1に記載の触媒反応装置。
- 前記爪の根元の折り目方向が前記帯状の板の巻き方向に対して直角から傾斜していることを特徴とする請求項1から3に記載のいずれかの触媒反応装置。
- エンボス加工により生じた複数の突起を有し、かつ、触媒を担持させた1枚の帯状の金属板を、巻き方向の断面が渦巻状になるように巻いた触媒反応装置。
- 前記金属板の面に対する法線方向から見た前記突起の形状が楕円であることを特徴とする請求項5に記載の触媒反応装置。
- 前記楕円の長軸が前記金属板の巻き方向に対して直角から傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の触媒反応装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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