JP2006026523A - 吸着器、および冷房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 よりコンパクトな構造ながら十分に吸着性能が高く、吸着剤の交換が容易で交換にかかるコストも抑制できるローター型の吸着器と、この吸着器を利用して構成された冷房装置を提供すること。
【解決手段】 吸着器1は、鉛直方向に積み重ねられた上段部11、中段部12、および下段部13を有する三層構造になっている。中段部12には、上下方向に貫通する複数のセルを有する円柱状ハニカムと、円柱状ハニカムのセル内に充填された粒子状吸着剤と、円柱状ハニカムの下端面から粒子状吸着剤がこぼれるのを防止するメッシュ(通気性閉塞部材)が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 吸着器1は、鉛直方向に積み重ねられた上段部11、中段部12、および下段部13を有する三層構造になっている。中段部12には、上下方向に貫通する複数のセルを有する円柱状ハニカムと、円柱状ハニカムのセル内に充填された粒子状吸着剤と、円柱状ハニカムの下端面から粒子状吸着剤がこぼれるのを防止するメッシュ(通気性閉塞部材)が設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、デシカント空調において利用されるローター型の吸着器と、この吸着器を利用して構成された冷房装置に関する。
従来、デシカント空調と呼ばれる方式で除湿や冷房を行う装置が種々知られており、この種の装置の一つとして、例えば、下記特許文献1には、ローター型の吸着器を採用した冷房装置が記載されている。
また、同文献において、ローター型の吸着器としては、ハニカム材を基材として当該基材が有する空孔の内壁面に吸着剤をコーティングしたもの、あるいは、吸着剤を含む材料をハニカム状に成型したものなどが提案されている(下記特許文献1段落[0022]参照)。
特開2004−93013号公報
ところで、上記のようなローター型の吸着器が十分な吸着性能を発揮するためには、空気と接触する状態にある吸着剤の総表面積を、ある程度以上まで大きくする必要がある。
しかし、空気と接触する状態にある吸着剤の総表面積を増大させるために、単にローター径やローター長などを大きくすると、吸着器が大型化してしまうため、コンパクトな装置を構成することができなくなるという問題があった。
しかし、空気と接触する状態にある吸着剤の総表面積を増大させるために、単にローター径やローター長などを大きくすると、吸着器が大型化してしまうため、コンパクトな装置を構成することができなくなるという問題があった。
また、ハニカムのセルサイズを小さくすれば、ハニカムの単位体積当たりのセル数が増える分だけ、セル内壁の総表面積も増えることになるので、より小型でセル内壁の総表面積が大きいハニカムを得ることができると考えられるが、セルの内壁面に吸着剤をコーティングすることや、吸着剤を含む材料をハニカム状に成型することを考慮すると、セルサイズを小さくすることにも限界があった。
さらに、吸着剤の吸着性能が低下した場合などは、吸着剤を新しいものと交換することがあるが、従来は、ローター型の吸着器を丸ごと交換せざるを得なかったため、その交換にも多大なコストがかかるという問題もあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、よりコンパクトな構造ながら、十分に吸着性能が高いローター型の吸着器を提供することにある。また、吸着剤の交換が容易で、交換にかかるコストも抑制できるローター型の吸着器を提供することにある。さらに、この吸着器を利用して構成された冷房装置を提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
一方の端面から他方の端面へ貫通する複数の流路が並列に形成されるとともに、該流路内に吸着剤を配した構造で、前記流路の貫通方向に延びる軸線を中心に回転駆動されて前記複数の流路がそれぞれ複数のゾーンを順に通過し、その際、各ゾーンを通過中の流路が各ゾーンに流される空気の流路となって、一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気から前記吸着剤へ水分を吸着する一方、別の一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気へ前記吸着剤から水分を脱着し、前記複数のゾーンを順に通過するのに伴って前記吸着剤による吸着と脱着が各流路において繰り返されるように構成されたローター型の吸着器であって、
一方の端面から他方の端面へ貫通する複数のセルを有する円柱状ハニカムと、
該円柱状ハニカムのセル内に充填された粒子状吸着剤と、
通気性を有し、前記円柱状ハニカムの両端面のうち、少なくとも一方の端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止する通気性閉塞部材と
を備えたことを特徴とする。
一方の端面から他方の端面へ貫通する複数の流路が並列に形成されるとともに、該流路内に吸着剤を配した構造で、前記流路の貫通方向に延びる軸線を中心に回転駆動されて前記複数の流路がそれぞれ複数のゾーンを順に通過し、その際、各ゾーンを通過中の流路が各ゾーンに流される空気の流路となって、一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気から前記吸着剤へ水分を吸着する一方、別の一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気へ前記吸着剤から水分を脱着し、前記複数のゾーンを順に通過するのに伴って前記吸着剤による吸着と脱着が各流路において繰り返されるように構成されたローター型の吸着器であって、
一方の端面から他方の端面へ貫通する複数のセルを有する円柱状ハニカムと、
該円柱状ハニカムのセル内に充填された粒子状吸着剤と、
通気性を有し、前記円柱状ハニカムの両端面のうち、少なくとも一方の端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止する通気性閉塞部材と
を備えたことを特徴とする。
この吸着器において、円柱状ハニカムは、セル内に粒子状吸着剤を充填できるようなものであれば、その具体的な構造や材質については特に限定されないが、複数のゾーンに流される空気には温度差、湿度差があるので、断熱性および蒸気断性は高いものほど好ましい。また、回転駆動されることから、回転時に周囲の箇所と接触する摺動面については、滑り性および耐摩耗性が高いものほど好ましい。円柱状ハニカムに形成されたセルのサイズについても、機能的な問題がなければ特に限定はされないが、一例を挙げれば、セル寸法5〜15mm、セル厚み0.1〜0.2mm程度のものが好適である。
粒子状吸着剤は、吸着剤自体が吸着している水分量、吸着剤に接触する空気中に含まれる水分量、これら吸着剤および空気の温度などの関係に応じて、空気から吸着剤へ水分を吸着したり、吸着剤から空気へ水分を脱着したりするものである。このような吸着剤としては、例えばシリカゲルを利用することができる。シリカゲルとしては、A型シリカゲル、B型シリカゲルなどを任意に利用できる。また、粒子状吸着剤の具体的形状は任意であるが、球状粒子であると、球状粒子同士が点接触で充填され、粒子間の隙間が確保されやすいので好ましい。球状粒子以外には、破砕状粒子であっても構わない。また、粒子状吸着剤の粒径についても特に限定されないが、過剰に大きい粒子になると粒子内部の吸着剤が有効利用されなくなる一方、過剰に小さい粒子になると粒子間の隙間が小さくなりすぎて圧力損失が大きくなるので、目安としては、粒径0.5〜5mm程度(好適には2〜4mm)の粒子状吸着剤を用いると好ましい。
通気性閉塞部材は、通気性を確保したまま、粒子状吸着剤が円柱状ハニカムのセル内からこぼれるのを防止する部材であり、例えば、金属や樹脂の細線を織って形成されたメッシュ、あるいはパンチングメタルやエキスパンドメタルなど、通気性を確保するための多数の開口が形成された部材により構成される。粒子状吸着剤がこぼれるのを防止するためには、少なくとも個々の開口は粒子状吸着剤の径よりも小さい開口とする必要があるが、開口率は高い方が通気性が高くて望ましいので、粒子状吸着剤の径よりも小さい開口が、より高密度でより多く形成されているものほど好ましい。
このように構成された吸着器によれば、円柱状ハニカムのセル内に粒子状吸着剤が充填されているので、同寸法のハニカムのセルの内壁面に吸着剤がコーティングされているものや、同寸法のハニカムを吸着剤を含有する材料で形成したものに比べ、吸着剤の絶対量を容易に多くすることができ、且つ、吸着剤粒子間にも空気の流れる隙間が確保されるので、空気と接触する吸着剤の総表面積を容易に大きくすることができる。
したがって、同寸法のハニカムを採用した場合であれば、従来品よりも吸着/脱着能力を高くすることができ、また、従来品と同程度の吸着/脱着能力を確保したい場合であれば、従来品よりも小型のハニカムを採用してコンパクトな吸着器を構成することもできる。
また、ハニカムのセルの内壁面に吸着剤がコーティングされているものとは異なり、コーティングするために必要となる成分や条件を考慮することなく、吸着/脱着性能のみを基準にして優れた吸着剤を選定できるので、このことも吸着/脱着性能の向上に寄与する。さらに、ハニカム自体が吸着剤を含有する材料で形成されているものとは異なり、ハニカムの形成材料としては、吸着性能を考慮することなく、より薄型化が可能な強度の高い材料や断熱性の高い材料を自由に選定できるので、ハニカムの小型化や断熱性能の向上を図ることが容易である。
さらに、吸着剤の吸着性能が低下した場合など、吸着剤を新しいものと交換する場合には、円柱状ハニカムから粒子状吸着剤を取り出して、新たな粒子状吸着剤を詰め直せばよいので、ローター型の吸着器を丸ごと交換せざるを得ない従来品に比べ、吸着剤の交換にかかるコストを低減することができる。
なお、本発明の吸着器は、さらに次のように構成されていると望ましい。
まず、本発明の吸着器において、前記円柱状ハニカムは、上下方向に延びるセルを有し、前記通気性閉塞部材は、下側に位置する端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止しているとよい。
まず、本発明の吸着器において、前記円柱状ハニカムは、上下方向に延びるセルを有し、前記通気性閉塞部材は、下側に位置する端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止しているとよい。
ここで、上下方向に延びるセルとは、セルの両端にある開口の高さ位置が異なるような形態のセルであり、代表的には鉛直方向に延びているセルを挙げることができる。
このように構成された吸着器であれば、円柱状ハニカムの両端の開口を通気性閉塞部材で塞ぐ場合に比べ、各ゾーンにおける流路抵抗が小さくなり、より低い圧力をかけるだけで所期の流量の空気を各ゾーンに流すことができるようになる。また、通気性閉塞部材で円柱状ハニカムの両端の開口を塞いだものよりも、製造コストの低減が可能である。
このように構成された吸着器であれば、円柱状ハニカムの両端の開口を通気性閉塞部材で塞ぐ場合に比べ、各ゾーンにおける流路抵抗が小さくなり、より低い圧力をかけるだけで所期の流量の空気を各ゾーンに流すことができるようになる。また、通気性閉塞部材で円柱状ハニカムの両端の開口を塞いだものよりも、製造コストの低減が可能である。
また、本発明の吸着器において、前記円柱状ハニカムは、該円柱状ハニカムの両端面それぞれに接する位置に配置された一対の円筒体によって挟み込まれており、各円筒体の内側は仕切板によって区画されて、前記複数のゾーンそれぞれに対応する独立な空間が形成され、当該空間内へ吸着器外の管路を介して送り込まれる空気が、当該空間内で拡散してから前記円柱状ハニカムの端面に達する構造となっているとよい。
このように構成された吸着器であれば、吸着器外の管路を介して送り込まれる空気が、管路よりも広い空間に拡散してから円柱状ハニカムの端面に達するので、各ゾーンにおける管路の端面と円柱状ハニカムの端面との面積が大きく違っている場合でも、吸着器外の管路を介して送り込まれる空気は、円柱状ハニカムの端面全体にむら無く到達し、吸着器が効率よく利用されるようになる。
さらに、本発明の冷房装置は、
前記複数のゾーンとして、吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンが形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吸着器と、
流路上流側から流入する空気と該空気よりも低温の熱交換媒体との間で熱交換を行い、該空気を流路下流側へ流出させる放熱器と、
流路上流側から流入する空気に熱を加え、該空気を流路下流側へ流出させる加熱器と、
空気を循環させる流路であり、循環する空気を繰り返し前記放熱器および前記吸着器の吸着ゾーンに通す循環流路、第1の入口から流入する空気を前記循環流路に合流させる空気流入路、前記循環流路を循環する空気の一部を分流し、分流された空気を前記吸着器の前記冷却ゾーンに通して第1の出口から流出させる空気放出路を備えてなる第1の流路系と、
第2の入口から流入する空気を前記加熱器に通し、該加熱器に通された空気を前記吸着器の再生ゾーンに通して第2の出口から流出させる第2の流路系と、
前記第1の流路系に空気を流す第1の送風手段と、
前記第2の流路系に空気を流す第2の送風手段と
を備えたことを特徴とする。
前記複数のゾーンとして、吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンが形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吸着器と、
流路上流側から流入する空気と該空気よりも低温の熱交換媒体との間で熱交換を行い、該空気を流路下流側へ流出させる放熱器と、
流路上流側から流入する空気に熱を加え、該空気を流路下流側へ流出させる加熱器と、
空気を循環させる流路であり、循環する空気を繰り返し前記放熱器および前記吸着器の吸着ゾーンに通す循環流路、第1の入口から流入する空気を前記循環流路に合流させる空気流入路、前記循環流路を循環する空気の一部を分流し、分流された空気を前記吸着器の前記冷却ゾーンに通して第1の出口から流出させる空気放出路を備えてなる第1の流路系と、
第2の入口から流入する空気を前記加熱器に通し、該加熱器に通された空気を前記吸着器の再生ゾーンに通して第2の出口から流出させる第2の流路系と、
前記第1の流路系に空気を流す第1の送風手段と、
前記第2の流路系に空気を流す第2の送風手段と
を備えたことを特徴とする。
この冷房装置において、吸着器としては、既に説明した本発明の吸着器が用いられるが、上述した複数のゾーンとして、吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンが形成されているものを使用する。吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンの比率は、例えば吸着ゾーン:冷却ゾーン:再生ゾーン=2:1:1とされるが、この比率は、各ゾーンにおける空気の流量、温度、湿度、吸着剤の吸着/脱着性能などに応じて適宜調節されていればよい。
放熱器は、特に熱交換媒体が特定物質に限定されるものではないが、通常は、水を熱交換媒体とする水冷式の熱交換器、または空気を熱交換媒体とする空冷式の熱交換器等によって構成されていればよい。熱交換を行う空気と熱交換媒体とでは、熱交換媒体の方が低温であることが必須であり、実用的な稼働効率を考慮すると、例えば空気よりも温度が4℃以上低い熱交換媒体を用いることが好ましいが、空気の温度自体、本冷房装置の使用を想定する稼働環境に依存して変わり得るので、熱交換媒体の温度も空気の温度に応じて適宜設定されていればよい。例えば、温度30℃程度の空気を対象に放熱を図りたい場合は、26℃未満の水などを利用して放熱を図ればよい。
加熱器は、どのような加熱方式で空気に熱を加えるものであってもよいが、廃熱が得られる環境であれば廃熱を利用すると好ましく、例えば、廃熱によって加熱された温水や熱水(例えば、40〜100℃の温水や熱水)を熱交換媒体として、その熱交換媒体と空気との間で熱交換を行うことにより、空気の加熱を行う熱交換器を用いるとよい。
第1,第2の送風手段は、それぞれ第1,第2の流路系に空気を流すことができる送風機などによって構成される。第1,第2の送風手段を設ける位置は、それぞれ第1,第2の流路系に空気を流すことができれば、流路上のどの位置に設けてあってもよく、第1,第2の送風手段とも、それぞれ必要があれば2以上の送風機を各送風手段として採用してもよい。
第1の流路系は、冷風を得るための流路系であり、上述した吸着器の吸着ゾーンおよび冷却ゾーン、放熱器、第1の送風手段、およびこれらを結ぶ管路などによって構成され、上述の如き循環流路、空気流入路、および空気放出路を備えてなる。空気流入路と循環流路との合流点、および循環流路と空気放出路との分流点は、双方とも循環流路上のどの位置にあっても構わないが、流路下流側から流路上流側へ空気が逆流するおそれがある場合は、ダンパーなどの逆流防止手段を設けたり、送風機の増設を行うなど、空気が一定方向に流れるようにするための措置は必要である。
第2の流路系は、第1の流路系において冷風を得るために利用された吸着剤を再生するための流路系であり、上述した吸着器の再生ゾーン、加熱器、第2の送風手段、およびこれらを結ぶ管路などによって構成される。
以上のように構成された冷房装置を利用して冷房を行う際には、第1,第2の送風手段を作動させるとともに、ローター型の吸着器において、吸着剤を配した流路が、吸着ゾーン、冷却ゾーン、再生ゾーンの順に各ゾーンを通過し、再び吸着ゾーンへと戻るように、吸着器を回転駆動する。
第1の送風手段の作動により、第1の流路系には空気が流れる。具体的には、第1の入口から空気流入路に空気が流入し、その空気が循環流路に合流して循環流路内を循環するとともに、循環流路内を循環する空気の一部が空気放出路へと分流され、第1の出口から放出される。
循環流路内を循環する空気は、吸着器の吸着ゾーンと放熱器を何度も繰り返し通過する。空気が吸着器の吸着ゾーンを通過する際には、空気が吸着剤と接触するので、空気中の水分が吸着剤に吸着されて空気の湿度が低下する。このとき、水分の吸着に伴って吸着熱が発生するので、吸着剤および空気の温度を上昇させる要因となる。また、空気流入路を介して循環流路に合流する空気も、通常は循環流路内の空気の温度を上昇させる要因になり得る。しかし、これらの要因によって温度が上昇した空気は、放熱器に通されて系外へ熱が放出され、その空気が循環流路内を循環して再び吸着器の吸着ゾーンに戻される。また、放熱器で熱を奪われた空気が再び吸着器の吸着ゾーンに戻されると、この空気が吸着剤から熱を奪い、熱を奪った空気は、放熱器に通されて系外へ熱が放出される。このように空気が吸着器と放熱器を何度も繰り返し通過する結果、循環流路を循環する空気や吸着剤の温度は、放熱器の放熱能力に応じた温度に維持されることになる。その結果、吸着剤の温度上昇に起因する吸着性能の低下を防止することができ、循環する空気中から水分を効率よく吸着剤に吸着することができるようになる。
このようにして温度上昇を招くことなく低湿化された空気の一部は、空気放出路へと分流され、その空気が吸着器の冷却ゾーンに通される。冷却ゾーンに通される空気の速度(冷却側空塔速度)は、適宜調節することができるが、例えば0.4〜2.0m/s程度が好適である。冷却ゾーン内の吸着剤は、先に吸着ゾーンにおいて水分を吸着した吸着剤が、吸着器の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分を吸着した状態にある。そのため、循環流路において高度に除湿された空気が冷却ゾーンに通されると、冷却ゾーン内の吸着剤から水分が脱着され、冷却ゾーンを通る空気から蒸発潜熱が奪われる。冷却ゾーンを通る空気は、循環流路内において放熱器の熱交換媒体並まで温度を低下させた空気なので、冷却ゾーンの通過後は、放熱器の熱交換媒体よりも低温な空気となる。この低温な空気が第1の出口から放出されるので、その低温な空気を利用して冷房を行うことができる。
一方、第2の送風手段の作動により、第2の流路系にも空気が流れる。
第2の流路系においては、第2の入口から流入した空気が、加熱器で加熱され、その相対湿度が下げられる。そして、相対湿度が低下した空気は、吸着器の再生ゾーンに通される。再生ゾーンに通される空気の速度(再生側空塔速度)も、上述の冷却側空塔速度と同様、適宜調節することができるが、例えば0.4〜2.0m/s程度が好適である。再生ゾーン内の吸着剤は、先に冷却ゾーンにおいてある程度水分を脱着した吸着剤が、吸着器の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分をいくらか脱着した状態にあるが、再生ゾーンでは、加熱により相対湿度を下げられた空気が吸着剤と接触するので、吸着剤はさらに水分を脱着し、その結果、吸着剤は高度に再生される。
第2の流路系においては、第2の入口から流入した空気が、加熱器で加熱され、その相対湿度が下げられる。そして、相対湿度が低下した空気は、吸着器の再生ゾーンに通される。再生ゾーンに通される空気の速度(再生側空塔速度)も、上述の冷却側空塔速度と同様、適宜調節することができるが、例えば0.4〜2.0m/s程度が好適である。再生ゾーン内の吸着剤は、先に冷却ゾーンにおいてある程度水分を脱着した吸着剤が、吸着器の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分をいくらか脱着した状態にあるが、再生ゾーンでは、加熱により相対湿度を下げられた空気が吸着剤と接触するので、吸着剤はさらに水分を脱着し、その結果、吸着剤は高度に再生される。
こうして高度に再生された吸着剤は、吸着器の回転に伴って吸着ゾーンへと移動し、再び吸着ゾーンにおいて空気から水分を吸着するために利用されることになる。つまり、吸着剤を配した流路が、吸着ゾーン、冷却ゾーン、再生ゾーンの順に各ゾーンを通過し、再び吸着ゾーンへと戻ることで、吸着剤は、吸着と脱着を繰り返し、何度も再利用されることになる。吸着器の回転速度は、吸着剤の吸着能力や再生能力を勘案して適宜調節されるが、例えば10〜20rph程度になっていると好適である。
以上説明したような冷房装置によれば、吸着器の吸着ゾーンにおいて吸着熱が発生するにもかかわらず、吸着ゾーンの温度を、放熱器の放熱能力に応じた温度に維持することができるので、吸着熱によって吸着剤の温度上昇を招く吸着器を採用した冷房装置に比べ、吸着剤の吸着能力を効率よく利用し、冷房能力を向上させることができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
以下に説明する冷房装置は、図1に示すように、吸着器1、放熱器2、加熱器3、ダンパー4、第1送風機6、および第2送風機7を備えている。
以下に説明する冷房装置は、図1に示すように、吸着器1、放熱器2、加熱器3、ダンパー4、第1送風機6、および第2送風機7を備えている。
吸着器1は、鉛直方向に積み重ねられた上段部11、中段部12、および下段部13を有する三層構造になっていて、上段部11および下段部13は、冷房装置の筐体(図示略)内に固定され、一方、中段部12は、鉛直方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられ、モーター(図示略)によって駆動されて図1中に示した回転方向に回転するようになっている。
上段部11は、側壁をなす円筒体21(外径380mm、内径350mm、高さ95mm)、円筒体21の上端を塞ぐ円板23、円筒体21の内部を3つの空間11a〜11cに区画する3枚の仕切板25(厚さ20mm)、および円板23を貫通して上記3つの空間11a〜11cそれぞれに連通する通気口27a〜27c(内径60mm)などを備えている。なお、円筒体21の下端には、円筒体21の上端に設けられているような円板23は設けられていない。
中段部12は、図2(a)および同図(b)に示すように、側壁をなす円筒体31(外径380mm、内径350mm、高さ100mm)、円筒体31の内部に嵌め込まれた円柱状ハニカム32、円柱状ハニカム32のセル内に充填された粒子状吸着剤33(A型シリカゲル、粒径1.7〜4.0mm)などを備えている。円柱状ハニカム32は、厚さ0.4mmのアルミナ紙によって形成されたもので、上下方向に貫通する多数のセルが並列に形成された構造になっている。円柱状ハニカム32の下端から30mmの高さ位置には、図3に示すように、通気性閉塞部材であるメッシュ35(目開き0.85mm)が配設され、このメッシュ35により、円柱状ハニカム32のセル内に充填された粒子状吸着剤33が下端側からこぼれないようになっている。粒子状吸着剤33は、メッシュ35の上面から50mmの高さまで充填されており、自重でセル下部に集まっている。そのため、円柱状ハニカム32のセル上部には高さ20mm程度の余剰空間ができており、これにより、例えば冷房装置がある程度まで傾けられた場合でも、粒子状吸着剤33が中段部12の上端側から簡単にはこぼれないようになっている。なお、円柱状ハニカム32の中心には軸受部37が設けられ、上段部11の下面の中心および下段部13の上面の中心それぞれに突設された支軸(図示略)が軸受部37に挿し込まれて、中段部12が上段部11および下段部13に対して回転できるようになっている。
下段部13は、上段部11の鏡像に相当する形状を有するもので、側壁をなす円筒体41(外径380mm、内径350mm、高さ95mm)、円筒体41の下端を塞ぐ円板43、円筒体41の内部を3つの空間13a〜13cに区画する3枚の仕切板45(厚さ20mm)、および円板43を貫通して上記3つの空間13a〜13cそれぞれに連通する通気口47a〜47c(内径60mm)などを備えている。なお、円筒体41の上端には、円筒体41の下端に設けられているような円板43は設けられていない。
以上のような構造の吸着器1において、円柱状ハニカム32が有する多数のセルは、それぞれが空気の流れる流路として利用されるが、上述の空間11aと空間13aとの間に挟まれた領域が吸着ゾーン、空間11bと空間13bとの間に挟まれた領域が冷却ゾーン、空間11cと空間13cとの間に挟まれた領域が再生ゾーンとなる。吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンの比率は、吸着ゾーン:冷却ゾーン:再生ゾーン=2:1:1とされている。
上述の通り、中段部12は図1中に示した回転方向に回転し、これに伴い、円柱状ハニカム32が有する多数のセルは、吸着ゾーン、冷却ゾーン、再生ゾーンを順に通過し、その際、各ゾーンを通過中のセルが各ゾーンに流される空気の流路となって、吸着ゾーンでは吸着ゾーンに流される空気から粒子状吸着剤33へ水分を吸着する一方、冷却ゾーンおよび再生ゾーンでは各ゾーンに流される空気へ粒子状吸着剤33から水分を脱着する。つまり、円柱状ハニカム32が有する多数のセルが、吸着ゾーン、冷却ゾーン、再生ゾーンを順に通過するのに伴って、粒子状吸着剤33による吸着と脱着が各セルにおいて繰り返されるように構成されている。中段部12は、一定の速度で回転駆動されるが、その速度は5〜20rph(好適には10〜20rph)の範囲内で設定するとよく、例えば、15rphで回転駆動される。
放熱器2は、熱交換媒体として冷却水を導入する熱交換器で、流路上流側から流入する空気と冷却水との間で熱交換を行い、その空気を流路下流側へ流出させるように構成されている。本実施形態において、冷却水の温度は24〜26℃に設定されている。
加熱器3は、熱交換媒体として温水または熱水を導入する熱交換器で、流路上流側から流入する空気と温水または熱水との間で熱交換を行い、その空気を流路下流側へ流出させるように構成されている。本実施形態において、温水または熱水の温度は40〜100℃に設定されている。
ダンパー4は、放熱器2側から流入する空気を分流して、一方を吸着器1の吸着ゾーンへ流出させ、他方を吸着器1の冷却ゾーンへ流出させるように構成されている。
第1送風機6、および第2送風機7は、流路上流側から流路下流側に向かって空気を送る装置である。
第1送風機6、および第2送風機7は、流路上流側から流路下流側に向かって空気を送る装置である。
そして、これら吸着器1、放熱器2、加熱器3、ダンパー4、第1送風機6、および第2送風機7が、配管を介して結ばれることにより、2つの独立な流路系が構成されている。より詳しくは、まず、第1の流路系は、第1送風機6から、放熱器2、ダンパー4、および吸着器1の吸着ゾーンを経て、第1送風機6へと戻る循環流路と、第1の入口から流入する室内空気を、吸着器1の吸着ゾーンと第1送風機6との間で循環流路に合流させる空気流入路と、ダンパー4によって循環流路を循環する空気の一部を分流し、分流された空気を吸着器1の冷却ゾーンに通して第1の出口から流出させる空気放出路とで構成されている。吸着器1の吸着ゾーンに流される空気と冷却ゾーンに流される空気の流量比は、ダンパー4によって無段階に可変調節することができる。また、第2の流路系は、第2の入口から流入する空気を加熱器3に通し、加熱器3に通された空気を吸着器1の再生ゾーンに通して第2の出口から流出させる流路となっている。
以上のように構成された冷房装置を利用して冷房を行う際には、第1送風機6および第2送風機7を作動させるとともに、吸着器1を回転駆動する。
第1送風機6の作動により、第1の流路系には空気が流れる。具体的には、第1の入口から空気流入路に空気が流入し、その空気が循環流路に合流して循環流路内を循環するとともに、循環流路内を循環する空気の一部が空気放出路へと分流され、第1の出口から放出される。
第1送風機6の作動により、第1の流路系には空気が流れる。具体的には、第1の入口から空気流入路に空気が流入し、その空気が循環流路に合流して循環流路内を循環するとともに、循環流路内を循環する空気の一部が空気放出路へと分流され、第1の出口から放出される。
循環流路内を循環する空気は、吸着器1の吸着ゾーンと放熱器2を何度も繰り返し通過する。空気が吸着器1の吸着ゾーンを通過する際には、空気が粒子状吸着剤33と接触するので、空気中の水分が粒子状吸着剤33に吸着されて空気の湿度が低下する。このとき、水分の吸着に伴って吸着熱が発生するので、粒子状吸着剤33および空気の温度を上昇させる要因となる。また、空気流入路を介して循環流路に合流する空気も、通常は循環流路内の空気の温度を上昇させる要因になり得る。しかし、これらの要因によって温度が上昇した空気は、放熱器2に通されて系外へ熱が放出され、その空気が循環流路内を循環して再び吸着器1の吸着ゾーンに戻される。また、放熱器2で熱を奪われた空気が再び吸着器1の吸着ゾーンに戻されると、この空気が粒子状吸着剤33から熱を奪い、熱を奪った空気は、放熱器2に通されて系外へ熱が放出される。このように空気が吸着器1と放熱器2を何度も繰り返し通過する結果、循環流路を循環する空気や粒子状吸着剤33の温度は、放熱器2の放熱能力に応じた温度に維持されることになる。その結果、粒子状吸着剤33の温度上昇に起因する吸着性能の低下を防止することができ、循環する空気中から水分を効率よく粒子状吸着剤33に吸着することができるようになる。
このようにして温度上昇を招くことなく低湿化された空気の一部は、ダンパー4により空気放出路へと分流され、その空気が吸着器1の冷却ゾーンに通される。本実施形態において、冷却ゾーンに通される空気の速度(冷却側空塔速度)は、0.4〜2.0m/sの範囲内となるように調節されている。冷却ゾーン内の粒子状吸着剤33は、先に吸着ゾーンにおいて水分を吸着した粒子状吸着剤33が、吸着器1の中段部12の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分を吸着した状態にある。そのため、循環流路において高度に除湿された空気が冷却ゾーンに通されると、冷却ゾーン内の粒子状吸着剤33から水分が脱着され、冷却ゾーンを通る空気から蒸発潜熱が奪われる。冷却ゾーンを通る空気は、循環流路内において放熱器2の熱交換媒体並まで温度を低下させた空気なので、冷却ゾーンの通過後は、放熱器2の熱交換媒体よりも低温な空気となる。この低温な空気が第1の出口から放出されるので、その低温な空気を利用して冷房を行うことができる。
一方、第2送風機7の作動により、第2の流路系にも空気が流れる。
第2の流路系においては、第2の入口から流入した空気が、加熱器3で加熱され、その相対湿度が下げられる。そして、相対湿度が低下した空気は、吸着器1の再生ゾーンに通される。本実施形態において、再生ゾーンに通される空気の速度(再生側空塔速度)は、0.4〜2.0m/sの範囲内となるように調節されている。再生ゾーン内の粒子状吸着剤33は、先に冷却ゾーンにおいてある程度水分を脱着した粒子状吸着剤33が、吸着器1の中段部12の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分をいくらか脱着した状態にあるが、再生ゾーンでは、加熱により相対湿度を下げられた空気が粒子状吸着剤33と接触するので、粒子状吸着剤33はさらに水分を脱着し、その結果、粒子状吸着剤33は高度に再生される。
第2の流路系においては、第2の入口から流入した空気が、加熱器3で加熱され、その相対湿度が下げられる。そして、相対湿度が低下した空気は、吸着器1の再生ゾーンに通される。本実施形態において、再生ゾーンに通される空気の速度(再生側空塔速度)は、0.4〜2.0m/sの範囲内となるように調節されている。再生ゾーン内の粒子状吸着剤33は、先に冷却ゾーンにおいてある程度水分を脱着した粒子状吸着剤33が、吸着器1の中段部12の回転に伴って移動してきたものなので、既に水分をいくらか脱着した状態にあるが、再生ゾーンでは、加熱により相対湿度を下げられた空気が粒子状吸着剤33と接触するので、粒子状吸着剤33はさらに水分を脱着し、その結果、粒子状吸着剤33は高度に再生される。
こうして高度に再生された粒子状吸着剤33は、吸着器1の中段部12の回転に伴って吸着ゾーンへと移動し、再び吸着ゾーンにおいて空気から水分を吸着するために利用されることになる。つまり、粒子状吸着剤33を配した流路が、吸着ゾーン、冷却ゾーン、再生ゾーンの順に各ゾーンを通過し、再び吸着ゾーンへと戻ることで、粒子状吸着剤33は、吸着と脱着を繰り返し、何度も再利用されることになる。
以上説明したような冷房装置によれば、吸着器1の吸着ゾーンにおいて吸着熱が発生するにもかかわらず、吸着ゾーンの温度を、放熱器2の放熱能力に応じた温度に維持することができるので、吸着熱によって粒子状吸着剤33の温度上昇を招く吸着器1を採用した冷房装置に比べ、粒子状吸着剤33の吸着能力を効率よく利用し、冷房能力を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、メッシュ35を1つだけ配置して、粒子状吸着剤33が円柱状ハニカム32の下端側からこぼれないようにしてあったが、メッシュ35をさらにもう1つ配置して、メッシュ35間に粒子状吸着剤33を挟み込むことにより、粒子状吸着剤33が円柱状ハニカム32の両端どちらからもこぼれないようにしてもよい。この場合、円柱状ハニカム32の回転軸を水平にしても問題はない。
例えば、上記実施形態では、メッシュ35を1つだけ配置して、粒子状吸着剤33が円柱状ハニカム32の下端側からこぼれないようにしてあったが、メッシュ35をさらにもう1つ配置して、メッシュ35間に粒子状吸着剤33を挟み込むことにより、粒子状吸着剤33が円柱状ハニカム32の両端どちらからもこぼれないようにしてもよい。この場合、円柱状ハニカム32の回転軸を水平にしても問題はない。
ただし、上記実施形態の如く、円柱状ハニカム32のセルが上下方向に延びている状態であれば、通常は、円柱状ハニカム32の上端側から粒子状吸着剤33がこぼれることはなく、メッシュ35を1つだけ配置した場合と2つ配置した場合とでは、前者の方が流路抵抗は小さくなるので、メッシュ35を1つだけ配置するか2つ配置するかについては、冷房装置の利用形態等を勘案して決めればよい。
また、上記実施形態では、本発明の吸着器を利用して冷房装置を構成する例について説明したが、本発明の吸着器を利用して除湿装置を構成することもできる。具体的には、上記冷房装置においては、吸着器1に冷却ゾーンを設けることで冷房機能を実現していたが、吸着ゾーンを通して除湿した空気を、冷却ゾーンに通すことなく室内に放出すれば、室内の湿度を低下させることができる。
1・・・吸着器、2・・・放熱器、3・・・加熱器、4・・・ダンパー、6・・・第1送風機、7・・・第2送風機、11・・・上段部、12・・・中段部、13・・・下段部、21,31,41・・・円筒体、23,43・・・円板、25,45・・・仕切板、27a〜27c,47a〜47c・・・通気口、32・・・円柱状ハニカム、33・・・粒子状吸着剤、35・・・メッシュ、37・・・軸受部。
Claims (4)
- 一方の端面から他方の端面へ貫通する複数の流路が並列に形成されるとともに、該流路内に吸着剤を配した構造で、前記流路の貫通方向に延びる軸線を中心に回転駆動されて前記複数の流路がそれぞれ複数のゾーンを順に通過し、その際、各ゾーンを通過中の流路が各ゾーンに流される空気の流路となって、一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気から前記吸着剤へ水分を吸着する一方、別の一部のゾーンでは当該ゾーンに流される空気へ前記吸着剤から水分を脱着し、前記複数のゾーンを順に通過するのに伴って前記吸着剤による吸着と脱着が各流路において繰り返されるように構成されたローター型の吸着器であって、
一方の端面から他方の端面へ貫通する複数のセルを有する円柱状ハニカムと、
該円柱状ハニカムのセル内に充填された粒子状吸着剤と、
通気性を有し、前記円柱状ハニカムの両端面のうち、少なくとも一方の端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止する通気性閉塞部材と
を備えたことを特徴とする吸着器。 - 前記円柱状ハニカムは、上下方向に延びるセルを有し、
前記通気性閉塞部材は、下側に位置する端面から前記粒子状吸着剤がこぼれるのを防止している
ことを特徴とする請求項1に記載の吸着器。 - 前記円柱状ハニカムは、該円柱状ハニカムの両端面それぞれに接する位置に配置された一対の円筒体によって挟み込まれており、
各円筒体の内側は仕切板によって区画されて、前記複数のゾーンそれぞれに対応する独立な空間が形成され、当該空間内へ吸着器外の管路を介して送り込まれる空気が、当該空間内で拡散してから前記円柱状ハニカムの端面に達する構造となっている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸着器。 - 前記複数のゾーンとして、吸着ゾーン、冷却ゾーン、および再生ゾーンが形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吸着器と、
流路上流側から流入する空気と該空気よりも低温の熱交換媒体との間で熱交換を行い、該空気を流路下流側へ流出させる放熱器と、
流路上流側から流入する空気に熱を加え、該空気を流路下流側へ流出させる加熱器と、
空気を循環させる流路であり、循環する空気を繰り返し前記放熱器および前記吸着器の吸着ゾーンに通す循環流路、第1の入口から流入する空気を前記循環流路に合流させる空気流入路、前記循環流路を循環する空気の一部を分流し、分流された空気を前記吸着器の前記冷却ゾーンに通して第1の出口から流出させる空気放出路を備えてなる第1の流路系と、
第2の入口から流入する空気を前記加熱器に通し、該加熱器に通された空気を前記吸着器の再生ゾーンに通して第2の出口から流出させる第2の流路系と、
前記第1の流路系に空気を流す第1の送風手段と、
前記第2の流路系に空気を流す第2の送風手段と
を備えたことを特徴とする冷房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004208619A JP2006026523A (ja) | 2004-07-15 | 2004-07-15 | 吸着器、および冷房装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006026523A true JP2006026523A (ja) | 2006-02-02 |
Family
ID=35893489
Family Applications (1)
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JP2004208619A Pending JP2006026523A (ja) | 2004-07-15 | 2004-07-15 | 吸着器、および冷房装置 |
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JP (1) | JP2006026523A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011190989A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Shin Nippon Air Technol Co Ltd | 低露点室の露点温度の制御方法及び除湿システム |
CN115155241A (zh) * | 2022-07-25 | 2022-10-11 | 山东默夙生态有限公司 | 一种区域式废气吸附器 |
CN115468330A (zh) * | 2022-09-22 | 2022-12-13 | 哈尔滨商业大学 | 一种磁吸转换型吸附式制冷/热泵空气调节系统 |
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2004
- 2004-07-15 JP JP2004208619A patent/JP2006026523A/ja active Pending
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