以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1乃至図3はそれぞれ、本発明が適用されるデジタルカメラの外観を示した正面図、平面図及び背面図である。図1に示されるように、デジタルカメラ10の正面には、撮影レンズ(鏡筒)12、ファインダ窓14、ストロボ16、ストロボ調光センサー18などが設けられており、また、デジタルカメラ10の内部で撮影レンズ12の結像位置には、図1において図示しないCCD(撮像素子)52が配置されている。
図2に示されるようにデジタルカメラ10の上面には、シャッタボタン22と電源スイッチ24が設けられている。シャッタボタン22は2段階式に構成され、シャッタボタン22を軽く押して止める「半押し」の状態で自動ピント合わせ(AF)及び自動露出制御(AE)が作動してAFとAEをロックし、「半押し」から更に押し込む「全押し」することにより後述する撮影が行われる。
図3に示されるようにデジタルカメラ10の背面には、文字表示用液晶パネル26、表示手段を構成する液晶モニタ(LCD)28、モードスイッチ30、ズーム中心位置指示手段を構成する十字カーソルボタン32、表示手段を構成するファインダ34、ズーム倍率指示手段を構成するズーム拡大/縮小ボタン44、46などが設けられている。
文字表示用液晶パネル26は、カメラの状態や撮影モードなどに関する情報(いわば撮影ステータス)を表示するものであり、たとえば、内蔵されているバッテリの残量チェック表示、撮影可能コマ数の表示、ストロボ発光有無の表示などが行われる。なお、文字表示用液晶パネル26の横にはストロボ発光の有無を設定するストロボボタン36やマクロ撮影を設定するマクロボタン38が設けられている。
LCD28は主として画像を表示するもので、撮影前に撮影画像の確認を行えるように撮影レンズ12にて撮影された画像(スルー動画)を表示させ、また、デジタルカメラ10に装填されたメモリカード64(図4参照)から記録済みの画像を読み取って再生表示させるものである。なお、LCD28の上部には表示ボタン42が配置され、LCD28の表示の有無をオン/オフ切り替えできる。
ファインダ34は、従来の銀塩フィルム用カメラのファインダと同様に、撮影前に撮影画像の確認を行えるようになっているが、光学式のファインダに代えて電子ビューファインダ(EVF)が採用されている。このファインダ34を使用しないで、既述のようにLCD28を使用することもできる。
ファインダ34の左側に隣接して設けられたファインダLED20は、各状態を表示するためのもので、たとえば、緑色が点灯している場合は、準備完了を示し、橙色が点滅している場合は、ストロボ充電中又はPC通信中を示し、操作できない旨の警告となる。
モードスイッチ30は、十字カーソルボタン32の外周に配置されたリング部材からなり、時計回転方向及び反時計回転方向の両方向に回動自在となっている。このモードスイッチ30は、カメラのモードを変更などするもので、このモードスイッチ30を回動操作することにより、たとえば、撮影を行う撮影モード、撮影した画像の再生を行う再生モードなど、各種設定モードの選択を行うことができる。
十字カーソルボタン32は、上下左右のいずれかの縁部(上/下/左/右キー)を押圧することによって十字カーソルボタン32が傾き、対応する4方向(上、下、右、左)の指示を入力できるようにしたもので、前述した設定モードの各種設定項目の選択や、設定内容の変更、再生コマの送り/戻しを指示する操作ボタンとして使用される。また、これに加えて十字カーソルボタン32は、ズーム中心位置手段における操作部として用いられ、ズーム中心位置を十字カーソルボタン32の押圧された4方向(上、下、右、左)に応じて移動させて、任意位置(撮影者の所望の位置)に移動できる。
ズーム拡大ボタン44及びズーム縮小ボタン46は、十字カーソルボタン32に近接するように設けられ、これらは後述するズーム倍率指示手段における操作部として用いられる。ズーム拡大/縮小ボタン44、46によってデジタルズーム領域(再生ズーム領域)を変更して任意の大きさ(撮影者の所望のズーム倍率)に変更できる。
また、図3には示されていないが、デジタルカメラ10の内部には、記録媒体としてメモリカード64を装着するメモリスロットが設けられている。このメモリカード64にデジタルカメラ10に内蔵されたカードリーダ/ライタ装置(図4参照)63によって、撮影された画像が画像データとして記録されて保存されるほか、記録済みの画像をメモリカード64から読み取ることも可能である。なお、本実施の形態においては、メモリカード64としてはたとえばスマートメディアが使用されるが、記録媒体としてPCカード、フラッシュメモリーカード、ICカード、フロッピーディスク、光磁気ディスク(MO)などを用いてもよい。
図4は、上記デジタルカメラ10の内部構成を示したブロック図である。デジタルカメラ10は主としてズーム倍率指示手段及びズーム中心位置指示手段を構成する操作基板70、中央処理装置(CPU)50、CCD52、アナログ信号処理部54、枠表示手段及び画像取込手段を構成するデジタル信号処理部58、表示手段を構成する表示メモリ66、ファインダ34、LCD28、カードリーダライタ装置63、メモリカード64などから構成される。
操作基板70は、図1乃至図3に示された各種操作部材の夫々と回路接続されており、撮影者によるこれら操作部材の操作(たとえばモードスイッチ30の回転操作など)に基づいて、CPU50に指示信号を出力する。特に、操作基板70はズーム拡大/縮小ボタン44、46、十字カーソルボタン32、表示ボタン42と回路接続されており、ズーム拡大ボタン44の押圧操作によって、操作基板70からCPU50にズーム倍率の指示信号を出力するほか、後述するように操作基板70からCPU50に、各ボタンに対応した指示信号を出力する。
また、既述のように、表示ボタン42はLCD28の表示の有無をオン/オフ切り替えできる。なお、図4においては、これらズーム拡大ボタン44、ズーム縮小ボタン46、十字カーソルボタン32、表示ボタン42を例として示し、他の操作部材はその表記を省略してある。
CPU50は、操作基板70からの指示信号の入力に基づいて、デジタル信号処理部58に制御信号を出力するとともに、各回路を総括的に制御する。また、CPU50にはファインダLED20が回路接続されており、ズーミングを行いズーム倍率を変更する際に、ズーム・アップかズーム・バックかの判断ができるようなランプ表示ができるようになっている。
また、CPU50は、レンズ駆動部12Aを制御して、撮影レンズ12を駆動させ、ズーム動作(ズーミングモータ等による)、フォーカス制御(焦点調整モータ等による)等を行わせる。
CCD(撮像素子)52は、撮影レンズ12から取り込まれて結像された被写体光を、入射光量に応じた量の信号電荷に変換する。この信号電荷は電圧信号(画像信号)として順次CCD52から読み出されて、アナログ信号処理部54に加えられる。なお、撮像素子としてはこのCCDに限らず、後述するCMOSイメージセンサーなどを用いてもよい。
アナログ信号処理部54は、CCD52から加えられた画像信号にサンプリングやホワイトバランス調整などの所要のアナログ処理を施す。また、アナログ処理された画像信号をA/D変換器56によって画像データ(デジタルデータ)に変換させ、デジタル信号処理部58に出力させる。なお、CCD52、アナログ信号処理部54及びA/D変換器56は、タイミングジェネレータ(TG)57からのタイミング信号により同期して動作される。
デジタル信号処理部58は、アナログ信号処理部54(A/D変換器56)から入力された画像データ(CCD52の全画素領域の画像データ)に、必要に応じてガンマ補正などのデジタル処理を施し、この画像データを表示メモリ66(メモリ60)に出力する。また、CPU50からズーム中心位置ズーム倍率を制御する制御信号がデジタル信号処理部58に入力されることにより、前述したガンマ補正などのデジタル処理に加えて、画像データからズーム中心位置を中心としたズーム倍率の画像データを切り出して1画面分の画像を生成し、この画像をデジタルズーム領域の画像として取り込むデジタルズーム処理が行われる。
また、枠表示手段を構成するデジタル信号処理部58では、デジタルズーム処理された画像データに対して拡大枠の画像データの付加を行う。この拡大枠は、CCD52によって撮像された全画素領域(または記録媒体に記録された画像の全領域)に対するデジタルズーム領域(撮影者によって十字カーソルボタン32、ズーム拡大/縮小ボタン44、46を操作して指示される)に基づいて、デジタルズーム領域の大きさ位置を全画素領域(または全領域)に対して相対的に示したものである。拡大枠が付加された画像データは表示メモリ66に出力される。
メモリカード64は画像データを記録保存する。モードスイッチ30(図3参照)を撮影モードとし、シャッタボタン22(図2参照)の押圧操作による記録指示入力があると、CPU50からデジタル信号処理部58に制御信号が出力され、CCD52から1コマ分の画像データが読み込まれ、デジタル信号処理部58にて上述したデジタル処理またはデジタルズーム処理が施された後、この画像データがメモリ60に書き込まれる。なお、メモリ60に書き込まれる画像データには、拡大枠の付加は行われない。メモリ60に書き込まれた画像データは圧縮伸張回路62によって圧縮処理されて、カードリーダ/ライタ装置63によってメモリカード64に記録されて保存される。
LCD28及びファインダ34は、表示メモリ66に書き込まれた画像(スルー動画)を表示する。モードスイッチ30を撮影モードとし、表示ボタン42によってスルー動画の表示をオンにすると(図3参照)、デジタル信号処理部58にはCCD52から画像データが連続して読み込まれ、デジタル信号処理部58によるデジタル処理など(デジタルズーム処理や拡大枠の付加)が連続して画像データに施された後、その画像データが表示メモリ66に書き込まれる。表示メモリ66の画像データは順次新しく読み込まれた画像データによって書き換えられ、これによりLCD28及びファインダ34にてスルー動画が表示される。
また、LCD28には、メモリカード64に記録保存されている画像も表示できる。モードスイッチ30を再生モードとし、所定の操作によってメモリカード64に記録されたいずれかの画像データの再生を指定すると、その画像データがメモリカード64からカードリーダ/ライタ装置63によって読み出され、圧縮伸張回路62によって伸張処理された後、デジタル信号処理部58にてデジタル処理などが行われ、表示メモリ66を介してLCD28に表示される。
なお、LCD28は画角が撮影者に把握できればよいので、一般的にパソコンなどで用いられる液晶モニタと比較して、画素数の少ないもの(解像度の低いもの)を用いてもよい。これに伴い、デジタル信号処理部58から表示メモリ66に書き込まれる画像データも、画像データのデータ数を間引いた解像度の低いものを用いることができる。
このような構成のデジタルカメラ10によって、デジタル信号処理部58においてデジタル処理などが行なわれた画像データはLCD28又はファインダ34にて表示され、撮影者は、LCD28又はファインダ34にてCCDの全画素領域の画像を確認できる(等倍撮影)。また、撮影者によって十字カーソルボタン32またはズーム拡大/縮小ボタン44、46が押圧操作されると、デジタル信号処理部58においてデジタルズーム処理が行なわれ、拡大枠が付加された画像データがLCD28又はファインダ34にて表示され、撮影者は、LCD28又はファインダ34にてズーム倍率ズーム中心位置を確認できる(デジタルズーム機能)。
更に、メモリカード64に記録保存されている画像データに対し、デジタル信号処理部58においてデジタル処理が行なわれ、撮影者はLCD28にてメモリカード64に記録保存されている画像データを確認できる(等倍再生)。また、このときに撮影者によって十字カーソルボタン32またはズーム拡大/縮小ボタン44、46が押圧操作されるとデジタルズーム処理が行なわれ、拡大枠が付加された画像データがLCD28にて表示される(再生ズーム機能)。
次に、このような構成のデジタルカメラ10の各実施形態(第1〜第3実施形態)について説明する。
[第1の実施の形態]
本実施形態は、請求項1に対応するもので、電子ファインダが所定の解像度と所定の更新レートに設定される第1の表示モードと、電子ファインダが第1の表示モードの所定の解像度よりも低く、かつ、第1の表示モードの所定の更新レートよりも高い状態である第2の表示モードと、に切り換え可能となっており、自動露出方式のモード選択により、第1の表示モードと第2の表示モードとのいずれかに自動的に切り替えられるようになっていることを特徴とする。
図5は、本実施形態の流れを説明するフローチャートである。このフローは、モードスイッチ30(図3参照)等の操作により自動露出方式のモードを選択することによりスタートする(ステップS10)。
最初に、CPU50は、現在の自動露出方式のモードがスポーツモードか否かの判定を行う(ステップS12)。判定の結果が、スポーツモードである(Yes)場合には、ステップS14に進み、ファインダ34を第2の表示モード(高速モード)に切り替える。なお、既に第2の表示モードになっている場合には、そのままとする。
この第2の表示モードの所定の解像度と所定の更新レートは、たとえば、解像度を320×240とでき、更新レートを30フレーム毎秒とできる。
ステップS14において、ファインダ34を第2の表示モードにセットした後、次ステップであるステップS30に進む。
一方、先のステップS12において、判定の結果が、スポーツモードでない(No)場合には、ステップS16に進み、現在の自動露出方式のモードがポートレートモードか否かの判定を行う。ステップS16において、判定の結果が、ポートレートモードである(Yes)場合には、ステップS18に進み、ファインダ34を第1の表示モード(精細モード)に切り替える。なお、既に第1の表示モードになっている場合には、そのままとする。
ステップS18において、ファインダ34を第1の表示モードにセットした後、次ステップであるステップS30に進む。
一方、先のステップS16において、判定の結果が、ポートレートモードでない(No)場合には、ステップS20に進む。このステップS20において、初期設定のモードを不揮発性メモリから読み出す。
次いで、初期設定のモードが第1の表示モードであるか否かの判定を行う(ステップS22)。判定の結果が、第1の表示モードである(Yes)場合には、ステップS24に進み、ファインダ34を第1の表示モード(精細モード)にセットし、次ステップであるステップS30に進む。
一方、判定の結果が、第1の表示モードでない(No)場合には、ステップS26に進み、ファインダ34を第2の表示モード(高速モード)にセットし、次ステップであるステップS30に進む。
次に、ステップS30において、各モードの撮影条件を設定する。次いで、ステップS32に移り、デジタルカメラ10を撮影スタンバイ状態にセットして、終了する(ステップS999)。
以上、第1の実施の形態によれば、ファインダ34(EVF)が、第1の表示モードと、この解像度よりも低く、かつ、この更新レートよりも高い第2の表示モードと、に切り換え可能となっており、自動露出方式のモード選択により、いずれかに自動的に切り替えられる。これにより、スポーツモード時には、第2の表示モードによって動きが追いやすくなり、ポートレートの撮影時には、第1の表示モードによりピント確認が容易であり解像度を高くできる。したがって、自動的にファインダ34の視認性を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
本実施形態は、請求項2に対応するもので、電子ファインダが所定の解像度と所定の更新レートに設定される第1の表示モードと、電子ファインダが第1の表示モードの所定の解像度よりも低く、かつ、第1の表示モードの所定の更新レートよりも高い状態である第2の表示モードと、に切り換え可能となっており、撮影レンズのズーム状態が広角側にある場合に第1の表示モードに切り替えられ、撮影レンズのズーム状態が望遠側にある場合に第2の表示モードに切り替えられるようになっていることを特徴とする。
図6は、本実施形態の流れを説明するフローチャートである。このうち、(a)は、ズームアップする際の処理の流れを示し、(b)は、ズームアウトする際の処理の流れを示す。
図6(a)において、最初に、CPU50は、ズームボタン(ズーム拡大ボタン44)がOFF状態になったか否かの判定を行う(ステップS50)。判定の結果が、OFF状態である(Yes)場合には、処理を終了する(ステップS999)。
一方、判定の結果が、OFF状態でない(No)場合には、ステップS52に進み、1回の移動量だけズームアップさせる(ステップS52)。次いで、次ステップにおいて、現在のズーム位置zを取得する(ステップS54)。
次いで、判定ズーム位置z1を不揮発性メモリから読み出し(ステップS56)、現在のズーム位置zと判定ズーム位置z1とを比較する(ステップS58)。この判定ズーム位置z1は、ズームポジション状態を(0:レンズ沈胴状態、1:ワイド端、15:テレ端)とした場合、たとえば、z1=9と設定できる。
比較した結果、現在のズーム位置zが判定ズーム位置z1よりTELE側である(Yes)場合には、ステップS60に進み、ファインダ34を第2の表示モード(高速モード)に切り替える。なお、既に第2の表示モードになっている場合には、そのままとする。
次いで、次ステップにおいて、撮影条件を再計算(ステップS62)した後、ループの最初に戻る。
一方、先のステップS58において、判定の結果、現在のズーム位置zが判定ズーム位置z1よりTELE側でない(No)場合には、処理を終了する(ステップS999)。
図6(b)において、最初に、CPU50は、ズームボタン(ズーム縮小ボタン46)がOFF状態になったか否かの判定を行う(ステップS70)。判定の結果が、OFF状態である(Yes)場合には、処理を終了する(ステップS999)。
一方、判定の結果が、OFF状態でない(No)場合には、ステップS72に進み、1回の移動量だけズームアウトさせる(ステップS72)。次いで、次ステップにおいて、現在のズーム位置zを取得する(ステップS74)。
次いで、判定ズーム位置z2を不揮発性メモリから読み出し(ステップS76)、現在のズーム位置zと判定ズーム位置z2とを比較する(ステップS78)。この判定ズーム位置z2は、先の判定ズーム位置z1と同一でなくてもよく、既述のズームポジション状態において、たとえば、z2=7と設定できる。
比較した結果、現在のズーム位置zが判定ズーム位置z2よりWIDE側である(Yes)場合には、ステップS80に進み、ファインダ34を第1の表示モード(精細モード)に切り替える。なお、既に第1の表示モードになっている場合には、そのままとする。
次いで、次ステップにおいて、撮影条件を再計算(ステップS82)した後、ループの最初に戻る。
一方、先のステップS78において、判定の結果、現在のズーム位置zが判定ズーム位置z2よりWIDE側でない(No)場合には、処理を終了する(ステップS999)。
以上、第2の実施の形態によれば、撮影レンズが広角側(WIDE側)にある場合に第1の表示モードに切り替えられ、撮影レンズが望遠側(TELE側)にある場合に第2の表示モードに切り替えられるので、たとえば、手ブレに影響されやすい望遠側で更新レートが高い状態になり、ファインダ34の視認性を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
本実施形態は、請求項3に対応するもので、電子ファインダが所定の解像度と所定の更新レートに設定される第1の表示モードと、電子ファインダが第1の表示モードの所定の解像度よりも低く、かつ、第1の表示モードの所定の更新レートよりも高い状態である第2の表示モードと、に切り換え可能となっており、被写界深度が、所定状態よりも深い場合に第1の表示モードに切り替えられ、被写界深度が、所定状態よりも浅い場合に第2の表示モードに切り替えられるようになっていることを特徴とする。
図7は、本実施形態の流れを説明するフローチャートである。このフローは、自動露出制御(AE)において、露出量を変更した際の処理ルーチンである。
最初に、CPU50は、現在のISO感度とF値の設定値を取得する(ステップS100)。次いで、図の表(判定値テーブル、実際は不揮発性メモリの内容)より、ISO感度に対応する判定F値を取得する(ステップS102)。
次いで、現在のF値の設定値と取得した判定F値との大小比較を行う(ステップS104)。比較の結果、現在のF値の設定値が判定F値より大である(Yes)場合には(この場合、絞りが深い状態である)、ステップS106に進み、ファインダ34を第1の表示モード(精細モード)に切り替える。なお、既に第1の表示モードになっている場合には、そのままとする。
この第1の表示モードの所定の解像度と所定の更新レートは、たとえば、解像度を320×120とでき、更新レートを60フィールド毎秒とできる。
ステップS106において、ファインダ34を第1の表示モードにセットした後、次ステップであるステップS110に進む。
一方、先のステップS104において、比較の結果、現在のF値の設定値が判定F値より大でない(No)場合には(この場合、絞りが浅い状態である)、ステップS108に進み、ファインダ34を第2の表示モード(高速モード)に切り替える。なお、既に第2の表示モードになっている場合には、そのままとする。
ステップS108において、ファインダ34を第2の表示モードにセットした後、次ステップであるステップS110に進む。
次に、ステップS110において、他の処理を行い、その後、ループの最初に戻る(Return)。
以上、第3の実施の形態によれば、被写界深度が深い場合に第1の表示モードに切り替えられ、被写界深度が浅い場合に第2の表示モードに切り替えられるので、速い追随性を要求されるピントが狭い場合、及び、解像度が要求される絞られている場合のいずれにも対応でき、ファインダ34の視認性を向上させることができる。
以上、本発明に係る撮影装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、本実施形態では、デジタルカメラにおいて本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、撮像素子によって電気信号で画像を取得するデジタルカメラ全てに適用できるので、レンズ交換が可能なデジタルカメラとしてレフレックスデジタルカメラ(一眼レフデジタルカメラ)にも適用できる。
また、本発明は、デジタルカメラのみならず他の撮影装置、たとえばカメラ付き携帯電話機にも適用できる。
10…デジタルカメラ、20…ファインダLED、28…液晶モニタ(表示手段)、34…ファインダ(表示手段)、42…表示ボタン、44…ズーム拡大ボタン(ズーム倍率指示手段)、46…ズーム縮小ボタン(ズーム倍率指示手段)、52…CCD(撮像素子)、58…デジタル信号処理部(画像取り込み手段)、64…メモリカード(記録媒体)、66…表示メモリ(表示手段)