JP2006024371A - 平板型固体酸化物形燃料電池およびその作製方法 - Google Patents

平板型固体酸化物形燃料電池およびその作製方法 Download PDF

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【課題】平板型固体酸化物形燃料電池の反りや歪みに起因する問題を解決してなる平板型固体酸化物形燃料電池およびその作製方法を得る。
【解決手段】平板型固体酸化物形燃料電池のセル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池、および、平板型固体酸化物形燃料電池のセル基板の四隅を研削または研磨して曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減することを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、平板型固体酸化物形燃料電池およびその作製方法に関し、より詳しくは平板型固体酸化物形燃料電池、平板型固体酸化物形燃料電池スタックおよびそれらの作製方法に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下適宜SOFCと略称する)の単電池すなわちセルは、固体酸化物電解質を挟んで燃料極および空気極が配置され、燃料極/電解質/空気極の三層ユニットで構成される。本明細書中、固体酸化物電解質を適宜「電解質」または「電解質膜」とも言う。また、空気極は、酸化剤ガスとして酸素が用いられる場合は酸素極であるが、本明細書においては、酸化剤ガスとして酸素または酸素富化空気が用いられる場合を含めて空気極という。
電解質材料としては、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のシート状焼結体が用いられ、燃料極としては、例えばニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)等の多孔質体が用いられ、空気極としては、例えばSrドープのLaMnO3等の多孔質体が用いられ、通常、電解質材料の両面に燃料極と空気極を焼き付けることによりセルが構成される。その作動時に、空気極に供給される空気中の酸素は空気極で酸化物イオン(O2-)となり、電解質を通って燃料極に至る。ここで、燃料極に供給される燃料と反応して電子を放出し、電気と水、二酸化炭素等の反応生成物とを生成する。空気極での利用済み空気は空気極オフガスとして排出され、燃料極での利用済み燃料は燃料オフガスとして排出される。
ところで、従来のSOFCはその作動温度が1000〜800℃程度と高いが、最近ではそれ以下、800〜650℃程度の範囲、例えば750℃程度の温度で作動するSOFCが開発されつつある。図1はそのSOFCのセルの態様例を説明する図で、断面図を示している。図1のとおり、セル1は、燃料極2の上に電解質膜3が配置され、電解質膜3の上に空気極4が配置されて構成される。
固体酸化物電解質として例えばYSZ等のジルコニア系やLaGaO3系などの電解質材料が用いられ、これを膜厚の厚い燃料極で支持するように構成されており、支持膜式と称される。支持膜式においては、電解質膜の膜厚を薄く構成でき、その膜厚が例えば10μm程度となり、800〜650℃という低温で運転できる。このため、インターコネクタなどの構成材料として耐熱合金、例えばステンレス鋼などの安価な材料の使用を可能とし、また小型化が可能であるなど各種利点を有する。
空気極側に酸化剤ガス、例えば空気を流し、燃料極側に燃料を流して、両電極を外部負荷に接続することで電力が得られる。セル一つでは高い電圧は得られないので、セルとセルをインターコネクタを介して交互に積層配置してスタック化される。すなわち、隣接するセルを電気的に接続すると同時に空気極と燃料極のそれぞれに空気と燃料とを分配し供給し排出する目的で、インターコネクタとセルとが交互に積層される。
図2〜3はその構成例を示す図で、セル1を二個、その間にインターコネクタ5を一個、上方セルの上面および下方セルの下面にそれぞれ枠体6(この枠体も一種のインターコネクタである)を備えてスタックを構成した場合を示している。インターコネクタ5には、セルに空気および燃料を供給するための複数個の溝状のガス流路が形成されている。これら部材は、図2に示すように荷重をかけることで積層される。
ところで、支持膜式SOFCのセルを模式的に示せば前述図1のように平面になる。しかし、セルは、その作製に際して焼成工程を必須とし、燃料極や電解質など、熱膨張率の異なる複数のセラミックス材料を重ね合わせて焼結することから、セラミックス材料間の熱膨張率の差が原因で、完全な平面ないしスタック化するに際して許容できる範囲の平面にはなり難く、反りや歪みが生じる。図4はその状態を示す図で、図4(a)は断面図、図4(b)は空気極側すなわち表面から見た斜視図、図4(c)は燃料極側すなわち裏面から見た斜視図である。
まず、セルの燃料極2側すなわちその裏面は、図4(a)、図4(c)に示すように、中央部が凹み(窪み)、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。そして、図4(b)〜(c)中、Yとして示す四隅の部位が最も反りが大きい。すると、支持膜式SOFCのセルをスタック化した際に、その反りないし歪みにより、接触抵抗や分極抵抗が増大し、電気的接触にむらが生じて接触抵抗が増大し、発電性能を低下させてしまう。
一方、セルの空気極4側すなわちその表面は、図4(a)、図4(b)に示すように、中央部が膨らみ、周縁部に向けて漸次湾曲して反りないし歪みが生じる。このセルをインターコネクタを介してスタック化する際には、その空気極4面にインターコネクタを当接させるが、その反りないし歪みにより、空気極4面とインターコネクタ間の接触が阻害され、電気的接触にむらが生じて接触抵抗を増大させ、発電性能を低下させてしまう。
また、高い電圧を得るため複数個のセルをインターコネクタを介して積層するが、その際、接触抵抗や分極抵抗を低減するため、前述図2に示すように荷重をかけることで積層される。上記のようにセルが反った状態で組むと、すなわちその状態でスタック化すると、セルの中央部のみに荷重がかかり、そうするとセルに割れが生じることになり、これによっても発電性能を低下させてしまう。
図5は、そのような反りの問題を解決するものとして考えられる態様を説明する図で、固体電解質の表面の電極が、所定の間隔dを有するように小区画に区画される。例えば、特開平9−147887号公報の平板状固体電解質型燃料電池では、支持膜式ではないが、固体電解質板11の表面に、その電解質と同一材料により、所定の間隔dを有するように小区画に区画された多孔質の凹凸層12が形成される。そして、その凹凸層12の上面に空気極または燃料極としての電極が形成される。しかしこの場合、発電に寄与するのは凹凸層12の凸部であり、その凹部は電極と接触しないので、その分電気化学反応に寄与する面積が少なくなり、単位面積当たりの出力が低下してしまう。
特開平9−147887号公報
本発明は、平板型固体酸化物形燃料電池の反りや歪みに起因する以上の問題を解決してなる平板型固体酸化物形燃料電池、平板型固体酸化物形燃料電池スタックおよびそれらの作製方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、(1)セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池を提供し、また、本発明は(2)平板型固体酸化物形燃料電池スタックであって、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個をインターコネクタを介して積層してなることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタックを提供する。
本発明は、(3)セル基板の四隅を研磨または研削して曲面Rをつけることにより、セルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減することを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法を提供し、また、本発明は(4)セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個を順次インターコネクタを介して積層することを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法を提供する。
本発明によれば、平板型固体酸化物形燃料電池のセルにおいて、(1)最も反りが大きい部位であるセル基板の四隅に曲面Rをつけることにより、セルの全体的な反りを軽減することができる、(2)複雑な応力がかかる四隅に曲面Rをつけることにより、より均一なセルとすることができる、(3)、(1)および(2)により電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減できる、(4)発電に寄与しない基板の四隅をカットするので、有効電極面積は変わらないので、出力密度すなわち発電性能は向上する、(5)高い電圧を得るため複数個のセルをインターコネクタを介して荷重をかけて積層する際、セルの割れを無くし、それに起因する発電性能の低下を防ぐことができる、など各種有用な効果を達成することができる。
本発明(1)は、平板型固体酸化物形燃料電池である。そして、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなることを特徴とする。本発明(2)は平板型固体酸化物形燃料電池スタックである。そしてセル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個をインターコネクタを介して積層してなることを特徴とする。
また、本発明(3)は、平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法である。そして、セル基板の四隅を研磨または研削して曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減することを特徴とする。本発明(4)は、平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法である。そして、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個を順次インターコネクタを介して積層することを特徴とする。
図6は本発明を説明する図で、図6(a)は平面図、図6(b)は空気極側すなわち表面から見た斜視図、図6(c)は燃料極側すなわち裏面から見た斜視図である。図6(a)〜(c)のとおり、セル基板の四隅を研削機等で研削するか、または研磨機等で研磨して曲面Rをつける。なおその際、必要に応じて四隅の部分の下面の一部を研削または研磨してもよい。曲面Rは、図6(b)〜(c)中Zとして示す部分の曲面であり、前述図4(b)〜(c)中Yとして示す部分に対応する部分である。図6(b)〜(c)では四隅のうち一隅にZの標示をしているが、他の三隅についても同様である。
図4のY部分と図6のZ部分を対比して見ると明らかなとおり、本発明適用前の、曲面RをつけていないセルにおけるYとして示す最も反りが大きい四隅の部位が、本発明を適用して曲面Rをつけたセルにおける、Zとして示す四隅の部位では、その反りがより小さく緩和されている。本発明においては、これにより、セルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減するものである。
図7は、図4のセルの断面と図6のセルの断面を対比して示した図である。本発明適用前の曲面Rをつけていないセルでは反りが大きいため、空気極の最上部と燃料極の最下部との間隔が大きい。これに対して、本発明適用後の曲面Rをつけたセルでは反りが小さいため、空気極の最上部と燃料極の最下部との間隔が小さい。これにより、前記(1)〜(4)の効果に加え、高い電圧を得るため複数個のセルをインターコネクタを介して荷重をかけて積層する際、セルの割れを無くして発電性能の低下を防ぐことができる。
図8は、インターコネクタを介して積層する態様を示す図で、図8(a)は本発明を適用し、曲面Rをつけたセルを積層する態様、図8(b)は本発明適用前の曲面Rをつけないセルを積層する態様である。図8(a)のように、本発明により曲面Rをつけたセルでは、図8(b)のように曲面Rをつけない場合に比べて、反りが小さいため、空気極の最上部と燃料極の最下部との間隔が小さくなり、セルの割れを無くして発電性能の低下を防ぐことができる。
以上、セルの面が正方形状ないしこれに近似の態様について説明したが、本発明はセルの面が長方形状その他、四隅に角部を有するSOFCセルのいずれにも適用される。また、本発明は、支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池のほか、電解質膜の厚い平板型固体酸化物形燃料電池など、いずれの平板型固体酸化物形燃料電池に対しても適用されるが、特に支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池に対して有用である。
セルにおける電解質の構成材料としては、イオン導電性を有する固体電解質であればよく、例えば下記(1)〜(4)の材料が挙げられるが、これらに限定されない。
(1) イットリア安定化ジルコニア〔YSZ:(Y23X(ZrO21-X(式中、x=0.05〜0.15〕
(2) スカンジア安定化ジルコニア〔(Sc23X(ZrO21-X(式中、x=0.05〜0.15)〕
(3) イットリアドープセリア〔(Y23X(CeO21-X(式中、x=0.02〜0.4)〕
(4) ガドリアドープセリア〔(Gd23X(CeO21-X(式中、x=0.02〜0.4)〕
セルの燃料極の構成材料としては、例えばNiを主成分とする材料、NiとYSZ〔(Y23X(ZrO21-X(式中、x=0.05〜0.15)〕との混合物からなる材料などが用いられるが、これらに限定されない。空気極の構成材料としては、例えばSrドープのLaMnO3やLa、Sr、CoおよびFeを含む複合酸化物(LSCF)などが用いられるが、これらに限定されない。SOFCスタックを構成する際のインターコネクタの構成材料としてはステンレス鋼等の耐熱性合金が用いられる。
SOFCスタックの燃料としては、炭化水素、都市ガス、LPガス、天然ガス、ガソリン、軽油、灯油、ディーゼル油、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール等)、ジメチルエーテル(DME)などが用いられ、これらは予備改質して燃料極に供給される。
以下、実施例を基に本発明をさらに詳しく説明するが、本発明が実施例に限定されないことはもちろんである。常法に従い図4に示すようなセルを作製し、その四隅を曲面に研削して図6に示すようなセルを作製し、性能試験を実施した。
図9はそのセルの作製工程を示す図である。図9中、燃料極(アノード)、電解質および空気極(カソード)の構成原料を併記している。図9のとおり、原料粉を混合した後、造粒し、次いでプレス成形等によりグリーン基板を作製した。グラファイト粉末は成形を容易にするとともに、焼結時に多孔質とするための補助材である。次いで、グリーン基板上に、電解質の水性スラリーをスクリーン印刷により塗布することで電解質膜を形成した後、両者を共焼結した。
次いで、共焼結体のうち、電解質膜面上に空気極材料〔LSCF:(La0.6Sr0.4)Co0.2Fe0.83〕をスクリーン印刷により塗布した後、焼成して、燃料極/電解質/空気極の三層ユニットからなるSOFCセルを複数個作製した。こうして得られたSOFCセルを図9中に(a)として示している。図9(a)には併せて燃料極のおおよその寸法を示している。なお、電解質の面積は約144cm2(≒120mm×120mm)、空気極の面積は約100cm2(≒100mm×100mm)である。
次いで、複数個のSOFCセルのうちの一部のSOFCセルについて、本発明を適用してセル基板すなわち燃料極(アノード)の四隅を研削機で研削し、本発明を適用した平板型SOFCセルを作製した。こうして得られたSOFCセルを図9中に(b)として示している。図9(b)のとおり、セル基板すなわち燃料極(アノード)の四隅に曲面Rを形成した。
〈性能試験〉
以上のようにして得られた図9(a)のSOFCセルおよび図9(b)のSOFCセルについて性能試験を実施した。本性能試験は、常法に従い、各セルを図10に示すように配置して実施した。図11はその結果を示す図である。図11中、横軸は電流密度、左縦軸は電圧、右縦軸は出力密度であり、また“黒□:処理前(反り大)”は図9(a)のセル、“○:処理後(反り小)”は図9(b)のセルについての測定値である。
図11のとおり、まずセル電圧については、処理前(反り大)のセルでは電流密度が大きくなるに伴い低くなるが、その程度は大きい。電流密度0.27Acm-2で0.51Vとなり、電流密度0.37Acm-2では0.31Vにまで低下している。これに対して、処理後(反り小)のセルでは電流密度が大きくなるに伴い徐々に低くなるが、その程度は小さい。電流密度0.27Acm-2で0.76V、電流密度0.37Acm-2でも0.64Vもの値を示している。
次に、出力密度については、処理前(反り大)のセルでは電流密度が大きくなるに伴い徐々に高くなるがその程度は小さい。電流密度0.27〜0.31Acm-2で0.14Wcm-2となり、それ以降低下していき、電流密度0.37Acm-2では0.12Wcm-2にまで低下している。これに対して、処理後(反り小)のセルでは電流密度が大きくなるに伴い、それにほぼ比例して大きくなり、電流密度0.27Acm-2で0.2Wcm-2超となり、電流密度0.37Acm-2では0.24Wcm-2もの値を示している。
すなわち、本発明適用前のセルの出力密度は最大0.14Wcm-2程度であるのに対して、本発明適用後のセルの出力密度は最大0.24Wcm-2程度となる。このように、セルの四隅を研削処理して曲面Rをつけ、反りを軽減することにより、セル電圧、出力密度ともに増大させることができる。
支持膜式SOFCの単セルの態様例を説明する図 単セルの複数個をインターコネクタを介して交互に積層配置したSOFCスタックの構成例を示す図 単セルの複数個をインターコネクタを介して交互に積層配置したSOFCスタックの構成例を示す図 支持膜式SOFCのセルに反りや歪みが生じる状態を示す図 セルの反りや歪みに対する先行技術における解決態様を示す図 本発明においてセルの四隅に曲面Rをつける態様を説明する図 セルの反りや歪みに対する本発明と先行技術における解決態様を説明する図 本発明によってセルの四隅に曲面Rをつけたセルをインターコネクタを介して積層する態様を示す図 実施例を示す図(セルの作製) 実施例で用いた性能試験装置の概略を示す図 実施例の結果を示す図
符号の説明
1 セル
2 燃料極
3 電解質膜
4 空気極
5 インターコネクタ
6 枠体(インターコネクタ)
11 固体電解質板
12 凹凸層
Y 本発明適用前のセルの四隅の部位
Z 本発明適用後のセルの四隅の部位
R 曲面

Claims (11)

  1. 平板型固体酸化物形燃料電池であって、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池。
  2. 請求項1に記載の平板型固体酸化物形燃料電池において、前記各曲面Rがセル基板の四隅の研削または研磨により形成されたものであることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池。
  3. 請求項1または2に記載の平板型固体酸化物形燃料電池が、支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池。
  4. 平板型固体酸化物形燃料電池スタックであって、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個をインターコネクタを介して積層してなることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタック。
  5. 請求項4に記載の平板型固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、前記各曲面Rがセル基板の四隅の研削または研磨により形成されたものであることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタック。
  6. 請求項4または5に記載の平板型固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、各セルが支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック。
  7. 平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法であって、セル基板の四隅を研磨または研削して曲面Rをつけることにより、セルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減することを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法。
  8. 請求項7に記載の平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法において、該平板型固体酸化物形燃料電池が支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池の作製方法。
  9. 平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法であって、セル基板の四隅に曲面Rをつけることによりセルの反りを軽減し、電極反応での接触抵抗および分極抵抗を低減してなるセルの複数個を順次インターコネクタを介して積層することを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
  10. 請求項9に記載の平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、前記各曲面Rがセル基板の四隅の研削または研磨により形成されたものであることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
  11. 請求項9または10に記載の平板型固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法において、各セルが支持膜式の平板型固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする支持膜式固体酸化物形燃料電池スタックの作製方法。
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