JP2006023272A - 表示板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示板の構成に工夫を凝らして、斬新な見映えが得られる表示板を提供するとともに、その製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 基板20上において、視認側に突き出した凸部24からなる目盛21に、金属光沢調ハーフミラー層3を設けて形成した。これにより、文字板2の周囲が明るいときにおいては、目盛21は、光沢のあるアルミニウム色で視認される。一方、文字板2の周囲が暗いときにおいては、目盛21は、文字板2の背後に配置される発光ダイオード6からの光によって透過照明され、白色で発光表示される。また、文字板2のうち、目盛21および指針8の外周に金属調リング部30を設け、金属調リング部30を目盛21と同様に、基板20自身に設けた凸部と、その凸部の表面に設けた金属光沢調ハーフミラー層とにより構成することもできる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば、自動車等に搭載されて各種情報を指示するコンビネーションメータの表示板およびその製造方法に関するものである。
従来の指針計器としては、例えば、光透過性の基板と、この基板に形成した凸部からなる太目盛表示部と、この太目盛表示部に設けたシルバーやゴールドなどの金属調表示層と、太目盛表示部を除いた基板の表面側に設けた地色層と、基板の背後から光源としての発光ダイオードを発光させた際に、太目盛表示部の周囲が異なる明度で透過する透過部とを備える構成としたものがある(特許文献1参照)。
また、従来の他の指針計器として、装飾表示部としての金属調リング部を有する指針計器が車両に搭載されている。この金属調リング部は、目盛や指針の外周に配置されており、文字板の表面に対して突出した凸形状となっている。この金属調リング部は、リング形状の樹脂成形部品にアルミ蒸着や、クロムメッキが施されたものである。すなわち、従来では、金属調リング部が、文字板とは別の部品として、文字板の表面に配置されていた。
特開2003−223124号公報
上記した前者の表示板においては、太目盛表示部に設けたシルバーやゴールドなどの金属調の表示層は、印刷により形成されるとともにその裏側には黒色の遮光層が施されており、光不透過性となっている。印刷により形成される金属調着色層は光沢がなく、また光不透過性であるため、夜間等においては、表面に光を照射して照明しなければならず、表示層自体を発光表示させることができない。
上記した後者の表示板においても、金属調の装飾表示部が、光不透過性の樹脂成形部品や、不透光性のアルミ蒸着層、クロムメッキ層等の金属調表示層により構成されていたため、光不透過性となっていた。
このため、どちらの表示板においても、金属調表示層の特徴を、指針計器の見映えの向上に活かしきれず、また、表示層が発光表示できないため夜間の見映えの面白味に欠けるという問題がある。
上記問題を解決する手段として、文字板の表面に対して突出するように、文字板の表面に、文字板とは別の樹脂成形部品により構成された凸部を設け、その凸部の表面に、半透光性の金属光沢調ハーフミラー層を設ける手段が考えられる。この場合、凸部と、文字板の凸部が設けられた部分とを、光が透過する構成とする。
このように、凸部に金属光沢調ハーフミラー層を設けることで、目盛表示部、金属調装飾表示部に、立体感を持たせることができる。また、光源を用いて、凸部および金属光沢調ハーフミラー層を透過照明させることで、夜間の見映えに面白味を持たせることができる。
しかし、凸部を文字板とは別の部品で構成すると、表示板の部品点数が多くなり、指針計器の製造コストが高くなってしまう。そこで、表示板の部品点数を少なくすることが望まれる。
本発明は、上記点に鑑み、表示板の構成に工夫を凝らして、斬新な見映えが得られるとともに、表示板の部品点数の削減を図ることができる表示板およびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、透光性材料からなり、表面(25、20e)および裏面(20f)を有する基板(20)と、基板(20)に設けられ、表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状で、透光性である金属光沢調表示部(21、22、23、30)とを備える表示板に関する発明である。
そして、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、金属光沢調表示部(21、22、23、30)が、基板(20)自身が凸形状もしくは凹形状となることで、基板(20)の表面(25、20e)に形成された凸部(24、20a)もしくは凹部(20g)と、基板(20)のうちの凸部(24、20a)もしくは凹部(20g)が位置する部位であって、基板の表面(25、20e)もしくは裏面(20f)に、形成された金属光沢調ハーフミラー層(3)とにより構成されていることを特徴としている。
金属光沢調表示部をこのように構成することで、表示板の周囲が明るいとき、例えば昼間等においては、金属光沢調表示部を金属光沢調に表示させ、一方、周囲が暗いとき、例えば夜間等においては、表示板の背後に配置した光源からの光により透過照明させることで、金属光沢調表示部を、発光表示させることができる。
これにより、金属調装飾表示部を、あたかも光沢のある金属から形成されているかのように視認させるとともに、それ自体を発光表示させることができるので、斬新な見映えが得られる表示板を提供することができる。
また、凸部もしくは凹部は、基板自体で構成されており、金属調装飾表示部は基板と一体であるため、これらが別部材により構成されている場合と比べて、表示板の部品点数を削減することができる。
請求項2に示すように、例えば、表示板の構成を、透光性材料からなる基板(20)と、基板(20)の視認側表面(25)に金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けて形成された金属光沢調表示部(21、22、23)と、基板(20)の金属光沢調表示部(21、22、23)に視認側に突出するように形成された凸部(24)と、基板(20)の視認側表面(25)に金属光沢調表示部(21、22、23)を除いた部分に設けられた第1の不透光性着色層(41)からなる背景層(41)とを備える構成とすることができる。
また、請求項3に示すように、例えば、金属光沢調表示部(21、22、23)の外縁部と背景層(4)との間に不透光性暗色系着色層(51)からなる縁取り部(5)を設けることができる。
この場合、縁取り部は表示部の輪郭線として視認される。
ところで、表示板の周囲が暗いとき、特に薄暮時のように若干の外来光があるようなときには、光源により透過照明される表示部の明るさと表示板の背景部の明るさとの差が小さくなり、表示部が明瞭に視認されなくなる可能性がある。このような場合、表示部の周囲に縁取り部を設ければ、表示部の視認性を向上することができる。
また、表示板の周囲が明るいとき、例えば昼間等においても、暗色系の縁取り部により金属光沢調の表示部をよりくっきりと際立たせて見せることができるので、表示板の見映えを斬新なものにできる。
また、請求項4に記載の発明では、基板(20)の表面(25、20e)もしくは裏面(20f)に形成された第2の不透光性着色層(28)を有する。そして、第2の不透光性着色層(28)は、金属光沢調ハーフミラー層(3)の一部(3a)のみに光が透過するように、金属光沢調ハーフミラー層(3)のうちの一部(3a)を除く部分と重なる位置に配置されていることを特徴としている。
このように、金属光沢調ハーフミラー層の一部のみに光を透過させるように、金属光沢調ハーフミラー層のうちの一部を除く部分と重なる位置に、不透光性着色層を設けることが好ましい。すなわち、不透光性着色層の間隔により、金属光沢調表示部のうちの光が透過する領域の幅を規定することが好ましい。
これにより、金属光沢調表示部のうちの光が透過する領域の幅の寸法精度を高めることができる。このため、例えば、金属光沢調表示部の一部を、線もしくは点のように、シャープに光らせることが容易となる。
なお、不透光性着色層の配置場所に関して、例えば、不透光性着色層を、金属光沢調ハーフミラー層の上に直接配置したり、基板の金属光沢調ハーフミラー層が形成された面に対して反対側の面に配置したりすることができる。
また、請求項5に示すように、金属光沢調ハーフミラー層(3)を、例えば、金属箔を用いたホットスタンプ法によって形成されたホットスタンプ層で構成することができる。
そして、この場合、請求項6に示すように、金属箔は、アルミニウムよりも延性の高い材料を用いて構成されていることが好ましい。
また、請求項7に記載の発明では、金属光沢調表示部は、指針計器(1)の目盛(21)および数字(22)の少なくとも一方であることを特徴としている。
これにより、指針計器の目盛および数字の少なくとも一方の見映えを斬新なものとすることができる。
また、請求項8に記載の発明では、金属光沢調表示部は、指針計器の指標部(21、22)に沿って配置された金属光沢調装飾部(30)であることを特徴としている。
これにより、指針計器の金属光沢調装飾部の見映えを斬新なものとすることができる。なお、指標部とは、文字板に形成された目盛や、目盛に対応して配置されている複数の数字、文字、図形等を意味する。また、金属光沢調装飾部の配置場所を、指標部の内周側、すなわち、指標部よりも指針の中心側に沿った位置や、指標部の外周側に沿った位置とすることができる。
例えば、請求項9に示すように、金属光沢調装飾部(30)の形状を、指標部(21、22)の外周に、リング状に配置された形状とすることができる。
請求項10に記載の発明は、透光性材料からなり、表面(25、20e)および裏面(20f)を有する基板(20)と、基板(20)に設けられ、表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状で、透光性である金属光沢調表示部(21、22、23、30)とを備える表示板の製造方法に関する発明である。
そして、請求項10に記載の発明では、平坦な部分を有する基板(20)を用意する工程と、基板(20)の平坦な部分であって、基板の表面(25、20e)もしくは裏面(20f)に、金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成する工程と、基板(20)のうちの金属光沢調ハーフミラー層(3)が形成されている部分を、表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状に加工することにより、金属光沢調表示部(21、22、23、30)を形成する工程とを備えることを特徴としている。
例えば、このような本発明の製造方法により、請求項1に記載の表示板を製造することができる。
表示板の基板に金属光沢調ハーフミラー層を形成する場合、金属光沢調ハーフミラー層3の全体を所定の透過率とするために、基板の平坦な部分に金属光沢調ハーフミラー層を形成することが望ましい。したがって、基板を凸形状もしくは凹形状に加工する工程を、基板に金属光沢調ハーフミラー層を形成する工程の後に実施することにより、基板へのホットスタンプ処理および印刷処理を容易且つ高品質で実施することができる。
また、本発明によれば、金属光沢調表示部を、基板20と一体的に形成しているので、金属光沢調表示部を、基板20と別体として形成する場合と比較して、表示板の部品点数を削減することができる。
また、請求項11に記載の発明では、金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成する工程で、金属箔を用いたホットスタンプを施すことによって、金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成することを特徴としている。
これは、ホットスタンプにより基板表面に形成された金属光沢調ハーフミラー層は、柔軟性を備えているので、例えばプレス加工あるいは圧空成型加工等により、基板を金属光沢調ハーフミラー層とともに凸形状もしくは凹形状に加工しても、金属光沢調ハーフミラー層が基板から剥離することは無いからである。
また、ホットスタンプ法は、所望の光透過率の金属箔を用意し、その金属箔を基板20に転写する方法であるため、蒸着法等により金属光沢調ハーフミラー層3を形成する場合と比較して、基板に設けられた金属光沢調ハーフミラー層を所望の透過率とすることが容易だからである。
したがって、本発明によれば、斬新な見映えの表示板を容易且つ高品質で製造することができる。
請求項12に記載の発明では、基板(20)を用意する工程と、基板(20)を加工することにより金属光沢調表示部(30)を形成する工程との間に、基板(20)の表面(20e)もしくは裏面(20f)であって、金属光沢調ハーフミラー層(3)の一部(3a)のみに光が透過するように、金属光沢調ハーフミラー層(3)のうちの一部(3a)を除く部分と重なる位置に、第2の不透光性着色層(28)を形成する工程を有することを特徴としている。
このように、金属光沢調ハーフミラー層の一部のみに光を透過させるように、金属光沢調ハーフミラー層のうちの一部を除く部分と重なる位置に、不透光性着色層を形成することが好ましい。すなわち、不透光性着色層の間隔により、金属光沢調表示部のうちの光が透過する領域の幅を規定することが好ましい。
これにより、金属光沢調表示部のうちの光が透過する領域の幅の寸法精度を高めることができる。このため、例えば、金属光沢調表示部の一部を、線もしくは点のように、シャープに光らせることが容易となる。
なお、不透光性着色層の配置場所に関して、例えば、不透光性着色層を、金属光沢調ハーフミラー層の上に直接配置したり、基板の金属光沢調ハーフミラー層が形成された面に対して反対側の面に配置したりすることができる。また、金属光沢調ハーフミラー層を形成する工程と、不透光性着色層を形成する工程とにおいて、どちらを先に行っても良い。
請求項13に記載の発明では、透光性材料からなる基板(20)を用意する工程と、基板(20)の視認側表面(25)に、金属箔を用いたホットスタンプを施して、金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けることで、金属光沢調表示部(21、22、23)を形成する工程と、基板(20)の視認側表面(20e)の金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる金属光沢調表示部(21、22、23)を除いた背景部分に、第1の不透光性着色層(41)を設けることで背景層(4)を形成する工程と、基板(20)の金属光沢調表示部(21、22、23)に対して、視認側に突出する凸部(24)を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明により、請求項2に記載の表示板を製造することができる。
通常、表示板の基板にホットスタンプ処理あるいは印刷処理を施す場合、基板は平面状であることが望ましい。したがって、表示部に凸部を設ける工程を、基板にホットスタンプ処理あるいは印刷処理を施す工程の後に実施することにより、基板へのホットスタンプ処理および印刷処理を容易且つ高品質で実施することができる。
また、ホットスタンプにより基板表面に形成された金属光沢調ハーフミラー層は、柔軟性を備えているので、表示部に凸部を設ける工程、例えばプレス加工あるいは圧空成型加工等を実施しても、基板から剥離することは無い。したがって、斬新な見映えの表示板を容易且つ高品質で製造することができる。
請求項14に記載の発明では、透光性材料からなる基板(20)を用意する工程と、基板(20)の視認側表面(25)に、金属箔を用いたホットスタンプを施して、金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けることで、金属光沢調表示部(21、22、23)を形成する工程と、基板(20)の視認側表面(25)の金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる金属光沢調表示部(21、22、23)の外側に不透光性暗色系着色層(51)を設けることで、縁取り部(5)を形成する工程と、基板(20)の視認側表面(25)の不透光性暗色系着色層(51)の外側に第1の不透光性着色層(41)を設けることで、背景層(4)を形成する工程と、基板(20)の金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる金属光沢調表示部(21、22、23)に視認側に突出する凸部(24)を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明により、請求項3に記載の表示板を製造することできる。
この場合も、表示部に凸部を設ける工程を、基板にホットスタンプ処理あるいは印刷処理を施す工程の後に実施することにより、基板へのホットスタンプ処理および印刷処理を容易且つ高品質で実施することができる。
また、請求項15に示すように、金属箔として、アルミニウムよりも延性の高い材料を用いることが好ましい。
これにより、アルミニウムで構成した金属箔を用いた場金と比較して、基板を凸形状等に加工する工程において、金属箔にクラックが発生するのを、より抑制することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明による表示板を、自動車の車室内に設置されたコンビネーションメータ100に装着される文字板2に適用した場合を例に図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による文字板2を備えたコンビネーションメータ100の部分正面図である。なお、図1において、上方が自動車の上方であり、左右方向が自動車の幅方向となっている。
図2は、本発明の第1実施形態による文字板2を備えたコンビネーションメータ100の断面図であり、図1中のII−II線断面図である。なお、図2において、左方が運転席であり、コンビネーションメータ100は、図2において、左側から視認される。
図3は、本発明の第1実施形態による文字板2の断面図であり、図1中のIII−III線断面図である。
図4は、本発明の第1実施形態による文字板2を備えたコンビネーションメータ100の電気回路構成を説明する模式図である。
本実施形態では、金属光沢調表示部としての目盛に、本発明を適用した場合を例として説明する。
コンビネーションメータ100は、当該自動車の車室内の運転席前方に運転者が視認可能に設けられ、当該自動車の作動状態に関する情報(走行速度、エンジン回転数等)およびその他の各種情報を表示するものである。
図1は、コンビネーションメータ100の一部分である速度計1部を示している。
速度計1は、大きくは、図1に示すように、目盛や数字等を備えた文字板2および文字板2の表面に沿って回動する指針8を備え、この指針8の回動角度により当該自動車の走行速度を運転者に視認可能に指示するものである。
文字板2は、透光性材料、例えば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等の薄板からなる基板20に、表示部である目盛21、数字22および文字23を設けて形成されている。
これらの目盛21、数字22および文字23は、後述する指針8とともに当該自動車の走行速度を指示するためのものである。目盛21、数字22および文字23は、文字板2の視認側の面である表面25に金属光沢調ハーフミラー層3を設けて形成されている。金属光沢調ハーフミラー層3は、本発明の第1実施形態による文字板2においてはアルミニウム箔が用いられている。この金属光沢調ハーフミラー層3は鏡としての機能、すなわち外部からの光を反射する機能と、光を透過させる機能とを備えている。
一方、表示部である目盛21、数字22および文字23を除いた部分には、不透光性着色層からなる背景層4が設けられている。本発明の第1実施形態による文字板2においては、背景層4としては、遮光性灰色塗料が用いられている。この遮光性灰色塗料が本発明の第1の不透光性着色層に相当する。また、目盛21、数字22および文字23と背景層4との間には、不透光性暗色系着色層からなる縁取り部5が設けられている。本発明の第1実施形態による文字板2において、縁取り部5は、艶消し黒色に着色されるとともに、個々の目盛21、数字22および文字23の輪郭線を成し、全周に亘って所定幅一定に形成されている。
また、文字板2において、目盛21には、図2に示すように、視認側、すなわち図2において左側に突出する凸部24が形成されている。つまり、目盛21は、文字板2の一般面から運転者側(図2において左側)に向かって突き出して立体的に形成されている。
なお、この凸部24は、緩やかに湾曲した形状であり、文字板2において、この凸部24と、文字板2の目盛21、数字22が形成されている面との間に生じている段差は小さいものである。
また、文字板2は、後述する指針8を回動させるシャフト91を通すための貫通孔26を備えている。
文字板2を上述した如くに構成したことにより、文字板2の周囲の照度が高いとき、例えば昼間等においては、文字板2は、外来光、例えば太陽光に照明されて視認される。すなわち、灰色を背景として、目盛21、数字22および文字23が、金属光沢調に輝いて視認される。
一方、文字板2の周囲の照度が低いとき、例えば夜間等においては、文字板2を照射する外来光は無いため、背景部および表示部である目盛21、数字22および文字23は黒色に視認される。このとき、文字板2の裏側(図2の右側)に配置され
ている文字板2を透過照明する光源としての後述する発光ダイオード6が点灯されると、発光ダイオード6から発せられた光は、文字板2の目盛21、数字22および文字23を透過して文字板2の外へ進行する。したがって、文字板2は、黒色を背景として、目盛21、数字22および文字23が、発光ダイオード6が発する光により透過照明されて発光ダイオード6の発光色により明るく発光表示される。
文字板2の裏側(図2において右側)には、発光ダイオード6からの光を表示意匠部である目盛21、数字22および文字23に導く導光体7が配置されている。導光体7は、透光性材料、例えば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等から形成されている。
導光体7の裏側(図2において右側)には、図2に示すように、発光ダイオード6が導光体7に光を入射可能に配置されている。
指針8は、透光性材料、例えば無色透明のポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等から形成され、図2に示すように、文字板2の表面25に沿って配置されている。指針8は、文字板2の裏側(図2の右側)に配置される後述するムーブメント9の回転軸であるシャフト91に固定されている。これにより、ムーブメント9が駆動されてシャフト91が回動すると、指針8はシャフト91と一体的に回動する。
また、指針8の裏面81には、印刷あるいはホットスタンプ等により赤色に着色されている。これにより、指針8は、文字板2の裏側(図2の右側)に配置されている指針8を照明する光源としての発光色が白色の白色発光ダイオードである発光ダイオード10からの光により照明されて赤色で発光表示される。すなわち、指針8に入射した発光ダイオード10から発せられた光は、指針8の反射面82で指針8の先端方向に向けて反射され、さらにこの反射光が裏面81で運転者の視認方向に反射される。すなわち、本発明の第1実施形態による文字板2を備える速度計1においては、発光ダイオード10として白色発光ダイオードを用いることにより、指針8を、指針8の裏面81に施した着色層の色で発光表示している。したがって、着色層の色を赤色に限定する必要はなく、他の色、例えば、橙色、緑色等に着色してもよい。一方、指針8の裏面81に白色着色層を設けるとともに、発光ダイオード10として発光色が白以外の色の発光ダイオードを用いてもよい。この場合は、指針8は、発光ダイオード10の発光色により発光表示される。
また、指針8には、指針8の反射面82およびその近傍を覆う遮光キャップ13が、図2に示すように取り付けられている。遮光キャップ13は、遮光性を有する材質、例えば黒色の樹脂材料等から形成され、発光ダイオード10からの光が、直接視認者の眼に入射して視認者が眩惑されることを防止している。
指針8を回動させるための駆動力を発生させるムーブメント9は、例えば交差コイル式アクチュエータあるいはステッピングモータ等が用いられている。ムーブメント9は、外部から電圧を印加されるとトルクを発生しシャフト91を回動させる。これにより、シャフト先端に固定された指針8が、文字板2の表面25に沿って回動する。
上述した、発光ダイオード6、ムーブメント9および発光ダイオード10は、文字板2の裏側(図2の右側)に配置されているプリント基板11上に実装されている。プリント基板11は、例えばガラスエポキシ基板等から形成され、コンビネーションメータ100の電気回路部を形成している。
また、プリント基板11には、指針8照明用の発光ダイオード10を囲むように筒状の遮光筒12が装着されている。遮光筒12は、遮光性部材、例えば金属あるいは黒色の樹脂から形成され、図2に示すように、その両端部を文字板2の裏面およびプリント基板11に密着させて取り付けられている。これにより、発光ダイオード10が発する光が指針8以外の部分を照射する、あるいは、発光ダイオード6
が発する光が文字板2の貫通孔26を介して外部へ洩れることを防止している。また、プリント基板11には、図2に示すように、発光ダイオード6および発光ダイオード10の点灯・消灯制御および指針8を回動させるためのムーブメント9の駆動制御を行うためのコントローラ17が実装されている。このコントローラ17は、例えばマイクロコンピュータ等から構成されている。
以上説明した、文字板2、ムーブメント9およびプリント基板11等は、ケーシング14内に収容・固定されている。ケーシング14は、例えば樹脂材料等から形成されている。
また、文字板2の視認者側(図2の左側)には、図2に示すように、略枠状の見返し板15を介して透明カバー16が設置されている。見返し板15は、例えば樹脂材料から形成されている。また、透明カバー16は、透明な樹脂あるいはガラス等の薄板から形成されている。見返し板15をおよび透明カバー16は、コンビネーションメータ100の見映えを整えるとともに、コンビネーションメータ100内部への埃、水分の侵入を防止している。
次に、本発明の第1実施形態による文字板2の製造方法について、特に表示部である目盛21、数字22、文字23および凸部24の形成方法について説明する。
まず、基板20の視認側の面である表面21に、目盛21、数字22および文字23に対応する位置に、目盛21、数字22および文字23を形成するための金属光沢調ハーフミラー層3をホットスタンプにより施す。このとき、金属光沢調ハーフミラー層3は、図3に示すように、目盛21、数字22および文字23の最終的な形状、すなわち図3に示すように、縁取り部5の内周形状よりも大きい部分に施される。
次に、基板20の表面21において、金属光沢調ハーフミラー層3の上面に、縁取り部5を形成するための不透光性暗色系着色層である艶消し黒色層51を印刷等により施す。このとき、艶消し黒色層51の内周縁が、各目盛21、数字22および文字23の外形形状となるように設定されている。また、艶消し黒色層51は、各目盛21、数字22および文字23以外の基板20全域に亘って施される。これにより、基板20、すなわち文字板2は、目盛21、数字22および文字23以外の部分は完全に光不透過状態として、発光ダイオード6が発する光が文字板2の目盛21、数字22および文字23以外の部分を透過照明することを防止している。したがって、文字板2の目盛21、数字22および文字23以外の部分は暗黒状態で視認されることになり、斬新な見映えの文字板2を実現できる。
次に、基板20の表面21において、背景層4を形成するための不透光性着色層である艶消し灰色層41を印刷等により施す。このとき、艶消し灰色層41の内周縁が、各目盛21、数字22および文字23における縁取り部5の外周形状となるように設定されている。さらに、艶消し灰色層41の内周縁形状は、縁取り部5の幅寸法Hが、各目盛21、数字22および文字23の全周に亘って均一であるように設定されている。
次に、金属光沢調ハーフミラー層3、艶消し黒色層51および艶消し灰色層41処理が完了した基板20において、目盛21部に凸部24を形成する。凸部24の形成は、例えば真空成型加工等により行われる。このとき、凸部24形成以外の凹凸形成加工も、必要に応じて同時に施される。
次に、貫通孔26を、プレス加工等により形成する。このとき、文字板2の外形形状形成加工、その他の取り付け孔加工等も同時に実施される。以上により、文字板2が完成する。
ところで、一般に、ホットスタンプは平面部分に良好に施すことができる。また、ホットスタンプにより設けられた金属光沢調ハーフミラー層3は、或る程度の柔軟性を備えるので、凸部24の形成工程時において、形成された凸部24に完全に追従できる。
したがって、上述したような文字板2の製造方法とすることにより、目盛21を立体感に富む凸部24としつつ、正確な形状の金属光沢調ハーフミラー層3を設けることができる。
次に、以上説明した、本発明の第1実施形態による速度計1の電気回路構成について、図4に基づいて説明する。
図4に示すように、コントローラ17には、バッテリ19から電力が常時供給されている。また、コントローラ17は、切り替え手段であるイグニッションスイッチ18が、その作動状態(ONまたはOFF)を検出可能に接続されている。
また、コントローラ17には、図4に示すように、発光ダイオード6、発光ダイオード10およびムーブメント9が接続されている。
また、コントローラ17には、図4に示すように、自動車の走行速度検出用の速度センサ101が検出信号を入力可能に接続されている。速度センサ101は、例えば、当該自動車のトランスミッション出力軸の回転数を検出するものである。
また、コントローラ17には、図4に示すように、自動車が備える前照灯等の各灯火の点灯・消灯を制御するライトコントロールスイッチ102が、その操作ポジションを検出可能に接続されている。
コントローラ17は、イグニッションスイッチ18の作動状態を検出し、イグニッションスイッチ18がON状態の時には、速度センサ101からの検出信号に基づいて自動車の速度を算出し、算出した速度を指針8が文字板2上に指示するようムーブメント9を駆動する。一方、イグニッションスイッチ18がOFF状態の時には、指針8が文字板2上において速度0、つまり0km/hを指示するようムーブメント9を駆動する。あるいは、ムーブメント9への通電を停止する。ムーブメント9への通電を停止した場合は、ムーブメント9のシャフト91は、リターンスプリング(図示せず)の弾性力等により指針8が0km/hを指示する位置まで回転する。
さらに、コントローラ17は、イグニッションスイッチ18がON状態の時には、検出されたライトコントロールスイッチ102の操作ポジションに応じて、発光ダイオード6および発光ダイオード10の点灯・消灯を切り替える。すなわち、ライトコントロールスイッチ102がOFFポジションにあるとき(昼間等)は、コントローラ17は、発光ダイオード6および発光ダイオード10を消灯させる。一方、ライトコントロールスイッチ102が車幅灯ポジションまたは前照灯ポジションにあるとき(薄暮時、夜間等)は、コントローラ17は、発光ダイオード6および発光ダイオード10を点灯させる。
次に、以上説明した、本発明の第1実施形態による速度計1の作動時、すなわちイグニッションスイッチ18がONの時における視認状態について説明する。
(1)ライトコントロールスイッチ102がOFFポジションのとき、すなわち昼間等
車室内が明るいときでは、コントローラ17は、発光ダイオード6および発光ダイオード10を消灯させている。このため、文字板2の裏側は表側である運転者側に比べて非常に暗くなっている。したがって、文字板2は、目盛21、数字22および文字23を含めて、入射した外来光(たとえば太陽光)を反射して視認される。すなわち、灰色の背景層4をバックに目盛21、数字22および文字23が金属光沢調色であるアルミニウム色で視認される。
このとき、目盛21、数字22および文字23は、艶消し黒色の縁取り部5によりその輪郭がより鮮明に視認される。また、目盛21は、凸部24により運転者側に飛び出して立体感が強調されて見える。
また、指針8は、外来光(たとえば太陽光)に照射されて、裏面81に施した着色層の色である赤色で視認される。
(2)ライトコントロールスイッチ102が車幅灯ポジションまたは前照灯ポジションにあるとき、すなわち薄暮時あるいは夜間等車室内が暗いときでは、コントローラ17は、発光ダイオード6および発光ダイオード10を点灯させている。また、文字板2の表面に入射する外来光はほとんど無い。したがって、文字板2は、背景層4が暗黒状態で視認されるとともに、目盛21、数字22および文字23が発光ダイオード6の発する光により透過照明されて白色で発光表示される。
また、指針8は、発光ダイオード10の発する光により透過照明されて、裏面81に施した着色層の色である赤色で視認される。
なお、ライトコントロールスイッチ102が車幅灯ポジションに操作されているとき、例えば、薄暮時においては、車室内が仄かに明るいため、文字板2の背景層4が黒色ではなくて灰色で視認される。一方、目盛21、数字22および文字23は発光ダイオード6が発する光に透過照明されて白色で発光表示される。このとき、背景層4の灰色の照度と目盛21、数字22および文字23の発光輝度との差があまり大きくないため、目盛21、数字22および文字23の視認性が低下する恐れがある。本発明の第1実施形態による文字板2においては、目盛21、数字22および文字23の輪郭に艶消し黒色の縁取り部5を設けている。この縁取り部5により、目盛21、数字22および文字23の各形状をくっきりと際立たせて鮮明に視認させることができる。
以上説明した、本発明の第1実施形態による文字板2においては、基板20上において、視認側に突き出した凸部24からなる目盛21に、金属光沢調ハーフミラー層3を設けて形成した。
これにより、文字板2の周囲が明るいとき、例えば昼間等においては、目盛21は、光沢のあるアルミニウム色で視認される。一方、文字板2の周囲が暗いとき、例えば夜間等においては、目盛21は、文字板2の背後に配置される発光ダイオード6からの光によって透過照明され、白色で発光表示される。
したがって、文字板2の目盛21を、あたかも光沢のある金属から形成されているかのように視認させるとともに、それ自体を発光表示させることができるので、斬新な見映えが得られる文字板2を提供することができる。
また、以上説明した、本発明の第1実施形態による文字板2においては、目盛21の外
縁部と背景層4との間に不透光性暗色系着色層としての艶消し黒色層51からなる縁取り部5を設けている。
これにより、文字板2の周囲が明るいとき、例えば昼間等においても、艶消し黒色の縁取り部5により金属光沢調の目盛21をよりくっきりと際立たせて見せることができるので、文字板2の見映えを斬新なものにできる。さらに、文字板2の周囲が暗いとき、特に薄暮時のように若干の外来光があるようなときには、光源により透過照明される表示部の明るさと表示板の背景部の明るさとの差が小さくなり、表示部が明瞭に視認されなくなる可能性がある。このような場合においても、目盛21の周囲に縁取り部5を設けることによって、目盛21の形状をくっきりと際立たせて鮮明に視認させることができる。
また、以上説明した、本発明の第1実施形態による文字板2の製造方法においては、基板20に金属光沢調ハーフミラー層3をホットスタンプにより設ける工程の後に、目盛21部に凸部24を形成する工程を実施している。
一般に、ホットスタンプは平面部分に良好に施すことができる。また、ホットスタンプにより設けられた金属光沢調ハーフミラー層3は、或る程度の柔軟性を備えるので、凸部24の形成工程時において、形成された凸部24に完全に追従できる。
したがって、上述したような文字板2の製造方法とすることにより、目盛21を立体感に富む凸部24としつつ、正確な形状の金属光沢調ハーフミラー層3を設けることができる。
なお、以上説明した、本発明の第1実施形態による文字板2においては、金属光沢調ハーフミラー層3を設け且つ凸部24が形成される表示部を目盛21に適用しているが、目盛21に限定する必要はなく、数字22および文字23の少なくとも一つに対して適用してもよい。あるいは、目盛21、数字22および文字23の内の2種類、または、目盛21、数字22および文字23全てに適用してもよい。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態による文字板2を備えたコンビネーションメータ100の部分正面図である。なお、図5において、上方が自動車の上方であり、左右方向が自動車の幅方向となっている。
図6は、図5中のIV−IV線断面図である。なお、図6において、左方が運転席であり、コンビネーションメータ100は、図6において、左側から視認される。
本実施形態では、金属光沢調表示部としての金属光沢調装飾部に、本発明を適用した場合を例として説明する。
本実施形態の速度計1は、図5に示すように、文字板2に形成された目盛21、数字22、文字23と、文字板2の表面に沿って回動する指針8と、装飾表示部としての金属調リング部30とを備えている。
本実施形態の速度計1は、金属調リング部30を有している点が、図1に示す速度計1と異なっている。また、目盛21、数字22、文字23が、一般的な速度計1と同様に、文字板に施された印刷により形成されている点が、図1に示す速度計1と異なっている。
なお、以下では、図5、6において、図1に示す速度計1と同様の構成部に、図1と同一の符号を付すことで、図1に示す速度計1と同様の構成部についての説明を省略し、図1に示す速度計1と異なる点について、主に説明する。
金属調リング部30は、リング形状であって、目盛21および数字22からなる指標部の外周に配置されている。言い換えると、リング形状である金属調リング部30の内側に、指標部21、22や指針8が配置されている。
金属調リング部30は、図6に示すように、文字板2自体が、文字板2の視認側表面25に対して突出した形状の凸部2aによって、構成されている。
なお、文字板2の形状は、図6に示すように、文字板2のうち、数字22が形成されている面2bと、目盛21が形成されている面2cが平坦であり、文字板2の金属調リング部30が形成されている部分2aは、文字板2の目盛21、数字22が形成されている面2b、2cよりも突出した形状である。
そして、文字板2のうち、凸部2aと、数字22が形成されている面2bとの間に位置する目盛21が形成されている面2cは、数字22が形成されている面2aに対して斜めになっている。このため、文字板2の凸部2aは、数字22が形成されている面2cよりも、よりいっそう、視認者側、すなわち、図中左側に位置している。
ここで、図7に、図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図を示す。金属調リング部30は、より具体的には、図7に示すように、透光性材料からなる基板20に設けられた凸部20aと、凸部20aの視認者側となる表面20eに設けられた金属光沢調ハーフミラー層3と、基板20の表面20eに設けられた表面側不透光性着色層27と、基板20の裏面20fに設けられた裏面側不透光性着色層28とによって、構成されている。なお、裏面側不透光性着色層28が本発明の第2の不透光性着色層に相当する。
基板20の凸部20aは、上面20bと側面20cと、上面20bと側面20cとによって構成された角部とを有している。ている。上面20bと、基板20のうちの上面20bと側面20cを除く面20dとに対して、段差が生じている。そして、この段差は、図1に示す凸部24によって生じている段差よりも大きくなっている。すなわち、図7に示す文字板2の凸部2aは、図1に示す凸部24よりも高くなっている。
これは、文字板2の目盛21、数字22が形成されている面2b、2cに対する凸部2aの突出量を大きくすることで、金属調リング部30に対して、図1に示す目盛21よりも、立体感を出させるためである。
金属光沢調ハーフミラー層3は、基板20の凸部20aの上面20bから側面20cに至って配置されている。
また、金属光沢調ハーフミラー層3は、後述するホットスタンプにより形成されたホットスタンプ箔により構成されている。ホットスタンプ箔は、金属箔であり、本実施形態では、アルミニウムよりも高延性材料、例えば、スズにより構成されている。なお、アルミニウムよりも高延性材料としては、スズの他に、インジウムがあり、これらを含む材料であれば、それらの金属単体や合金を、ホットスタンプ箔として用いることができる。
表面側不透光性着色層27は、例えば、印刷により形成された艶消し黒色層であり、図7に示すように、主に金属光沢調ハーフミラー層3を除く領域に配置されている。この表面側不透光性着色層27により、金属調リング部30、目盛21、数字22等の背景となる背景層4が形成されている。
裏面側不透光性着色層28は、印刷により形成された艶消し黒色層であり、図7に示すように、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aを除く部分と重なる位置に配置されている。言い換えると、基板20の裏面20fのうち、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aに対向する部分には、裏面側不透光性着色層28は配置されていない。
これにより、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aのみが、後述する光源31の光を透過するようになっている。この中央部3aが本発明の金属光沢調ハーフミラー層の一部に相当する。
なお、金属光沢調ハーフミラー層3の端部28a、28bは、基板20の凸部20aの上面20bに位置している。これらの裏面側不透光性着色層28の端部28a、28b同士の間隔28cによって、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aの幅3bが規定されている。
また、本実施形態の速度計1では、図6に示すように、文字板2の裏側に、金属調リング部30を透過照明する金属調リング部30用の発光ダイオード31と、この発光ダイオードの光を金属調リング部30に導く金属調リング部30用の導光体32とが配置されている。
金属調リング部30用の発光ダイオード31は、プリント基板11に実装されている。この発光ダイオード31は、目盛21、数字22用の発光ダイオード6、指針8用の発光ダイオード10と同様に、コントローラ17によって、点灯と消灯の制御が行われる。
また、金属調リング部30用の導光体32は、ケーシング14に取り付けられている。なお、本実施形態では、目盛21、数字22等を透過照明するための発光ダイオード6の光と、金属調リング部30を透過照明するための発光ダイオード31の光は、ケーシング14の一部により遮断されている。
次に、本発明の第2実施形態における文字板2の製造方法、特に、装飾表示部である金属調リング部30の形成方法について説明する。
まず、平坦な基板20を用意する工程を行う。
続いて、基板20の視認側の面である表面20eであって、金属調リング部30の形成予定領域に、金属光沢調ハーフミラー層3を形成する工程を行う。この工程では、スズ、インジウム等のアルミニウムよりも高延性な材料からなる金属箔を用いたホットスタンプを施すことにより、金属光沢調ハーフミラー層3を基板20の表面20eに形成する。
なお、金属箔として、例えば、基板20とは別の平板上に、蒸着法により、膜厚を制御して、所望の光透過率となるように形成された金属箔を用いることができる。また、金属箔として、他の周知の方法を用いて形成されたものを用いることもできる。
続いて、基板20の表面20eに、印刷により、表面側不透光性着色層27を形成する工程を行う。
続いて、基板20の裏面20fに、印刷により、裏面側不透光性着色層28を形成する工程を行う。このとき、基板20の表面20eに位置する金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aを除く部分と重なる位置に、裏面側不透光性着色層28を配置する。また、裏面側不透光性着色層28が形成されていない領域の間隔、すなわち、端部28a、28b間の距離が、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの光を透過させたい中央部3aの幅3bとなるように、裏面側不透光性着色層28を形成する。
続いて、基板20のうち金属光沢調ハーフミラー層3が形成されている部分を、視認側の表面20eに対して凸形状に加工する工程を行う。この工程では、基板20に対して、例えば、圧空成形加工や、プレス加工を実施する。これにより、金属光沢調ハーフミラー層3とともに基板20が凸形状にされ、金属調リング部30が形成される。
次に、本実施形態における速度計1の視認状態について説明する。
金属調リング部30の発光ダイオード31が消灯しているときでは、金属調リング部30の金属光沢調ハーフミラー層3の全体が外光により反射する。このため、金属調リング部30は、図5に示すように、所定の幅3cを有する太い線状の金属光沢調のリングとして視認される。
一方、金属調リング部30用の発光ダイオード31が点灯しているときでは、金属調リング部30は、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aのみが発光ダイオード31によって、透過照明される。このため、金属調リング部30は、図8に示すように、金属調リング部30の幅3cよりも線幅が狭いリング30aの形状に発光した状態で視認される。なお、図8は、金属調リング部30用の発光ダイオード31が点灯しているときにおける金属調リング部30の視認状態を示す図である。
次に、本実施形態における速度計1の主な特徴について説明する。
(1)本実施形態の速度計1は、目盛21、数字22等の指標部と、指標部を指し示す指針8と、指標部および指針の外周に配置された金属調リング部30とを備えている。そして、金属調リング部30は、文字板2を構成する基板20自身が凸形状となることで、基板20の表面に形成さえた凸部20aと、凸部20aの視認側表面20eに形成された金属光沢調ハーフミラー層3とにより構成されている。
また、この速度計1の文字板2は、平坦な基板20を用意する工程と、基板20の表面20eに金属光沢調ハーフミラー層3を形成する工程と、基板20のうち金属光沢調ハーフミラー層3が形成されている部分を、視認側の表面20eに対して凸形状に加工することで、金属調リング部30を形成する工程とを経て、製造される。
金属調リング部30をこのような構成とすることで、例えば昼間等においては、金属調リング部30に立体感を持たせつつ、金属調リング部30の全体を、銀白色の金属光沢調に表示させることができる。一方、例えば夜間等においては、文字板2の背後に配置した発光ダイオード31からの光により金属光沢調ハーフミラー層3を透過照明させることで、金属調リング部30を、発光表示させることができる。
これにより、金属調リング部30を、あたかも光沢のある金属から形成されているかのように視認させるとともに、それ自体を発光表示させることができるので、斬新な見映えが得られる文字板2を提供することができる。
また、金属調リング部30を、文字板2と一体成形しているので、金属調リング部30と文字板2とを別体とする場合と比較して、文字板2の部品点数を削減することができる。
(2)本実施形態では、金属光沢調ハーフミラー層3は、スズからなる金属箔を用いたホットスタンプ法によって形成されたホットスタンプ層で構成されている。すなわち、金属光沢調ハーフミラー層3を形成する工程では、スズからなる金属箔を用いたホットスタンプを施すことによって、金属光沢調ハーフミラー層3を形成している。
ところで、金属光沢調ハーフミラー層3の形成方法としては、本実施形態の方法以外にも、例えば、アルミニウムを用いた蒸着法により、直接、基板20の表面20eに金属光沢調ハーフミラー層3を形成する方法を採用することもできる。
しかし、蒸着法を採用した場合では、金属膜の光透過性は蒸着量によって決定されるため、所望の透過率を得るように蒸着量を制御することが必要であるが、現在の技術では、蒸着量の細かな制御が困難である。したがって、直接、基板20に対して蒸着を施した場合では、金属光沢調ハーフミラー層3が所望の透過率とならない可能性が高く、また、この場合、文字板2全体が不良品となってしまう。このため、この方法は、文字板2の大量生産に不向きである。
これに対して、ホットスタンプ法は、所望の光透過率の金属箔を用意し、その金属箔を基板20に転写する方法であるため、基板20に設けられた金属光沢調ハーフミラー層3を所望の透過率とすることが容易であり、文字板2の大量生産に適している。また、ホットスタンプにより形成された金属光沢調ハーフミラー層3は、ある程度の柔軟性を備えるので、基板20を凸形状に加工する工程において、基板20の変形に追従することができる。
なお、ホットスタンプに用いる金属箔として、第1実施形態のように、アルミニウム泊を用いることもできるが、本実施形態のように、スズ等のアルミニウムよりも高延性の材料を用いることが好ましい。
これは、基板20を凸形状に加工する工程においては、金属箔が高延性であるほど、加工による基板20の変形に追従することができ、基板20の変形によって金属箔にクラックが生じるのを抑制することができるからである。
特に、本実施形態では、金属調リング部30に立体感を持たせるために、文字板2の凸部2aにおける文字板2の目盛21、数字22が形成されている面2b、2cに対する突出量を大きくしている。このため、基板20を凸形状に加工する工程において、基板20の変形量が大きいことから、金属箔が十分な延性を有している必要がある。
したがって、本実施形態によれば、金属箔としてアルミニウム箔を用いた場合と比較して、基板20を凸形状に加工する工程において、金属箔にクラックが発生するのを抑制することができる。
(3)本実施形態では、金属調リング部30において、基板20の裏面20fには、印刷により裏面側不透光性着色層28が形成されている。そして、この裏面側不透光性着色層28は、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aのみに光が透過するように、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの中央部3aを除く部分と重なる位置に配置されている。
このとき、裏面側不透光性着色層28の端部28a、28bは、基板20の凸部20aの上面20bに位置している。
また、金属調リング部30の製造では、金属光沢調ハーフミラー層3を形成する工程を行った後、基板20の裏面20fであって、上記した位置に、裏面側不透光性着色層28を形成する工程を行っている。
これにより、金属光沢調ハーフミラー層3を発光ダイオード31で透過照明させることで、金属調リング部30を細い線のリング30aの形状で発光表示させることができる。この結果、速度計1の見栄えを斬新なものにすることができる。
なお、裏面側不透光性着色層28を、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの中央部3aを除く部分と重なる位置に配置することで、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aのみに光が透過するようにしているのは、以下の3つの理由によるものである。
第1の理由は以下の通りである。金属調リング部30を細い線状のリング30aとして発光表示させる他の方法として、裏面側不透光性着色層28を設けず、単に、文字板2の凸部2aの幅を小さくし、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させる方法が考えられる。
しかし、基板20を凸形状に加工する工程では、加工技術の問題により、基板20の凸部20aの幅の減少化に限界がある。このため、単に、文字板2の凸部2aの幅を小さくする方法では、発光表示させたい部分の幅に限度があり、発光表示させたい部分の幅を任意に設定することができない。すなわち、金属調リング部30を細い線のリング30aとして発光表示させることができない。
これに対して、裏面側不透光性着色層28を配置した場合では、裏面側不透光性着色層28の端部28a、28bの間隔28cを制御することで、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの光が透過する領域の幅3bを任意に設定することができる。このため、本実施形態によれば、金属調リング部30を細い線状のリング30aとして発光表示させることができる。
また、第2の理由は以下の通りである。裏面側不透光性着色層28を設けずに、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させることもできる。
しかし、基板20を凸形状に加工する工程で、基板20に凸部2aを形成したとき、加工技術の問題により、基板20の凸部20aにおける上面20bと側面20cとの間の角部が、丸みを帯びる場合がある。
この場合に、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させると、金属光沢調ハーフミラー層3を透過した光は、凸部20aの上面20bに対して垂直な方向だけでなく、文字板2の視認側表面25上のあらゆる方向に拡散してしまう。
このため、文字板2の見栄えにおいて、文字板2のうち、金属調リング部30の部分2aと、目盛21、数字22が形成された面2b、2cとの高低差が小さく、金属調リング部30と、文字板2の目盛21、数字22が形成された面2b、2cとにおいて、奥行きがないような印象を与えてしまう。
そこで、本実施形態では、基板20の上面20bに、裏面側不透光性着色層28の端部28a、28bを配置させることで、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aのみに、光を透過させるようにしている。これにより、金属調リング部30と、文字板2の目盛21、数字22が形成された面2b、2cとの間での奥行き感を強調することができる。
また、第3の理由は以下の通りである。基板20を凸形状に加工する工程において、基板20に対して圧空成形加工等を施す場合では、平坦な基板20のうち、凸部20aの上面20bとなる部分に、加工用の型が接触し、その部分を基点として、基板20が変形する。
このため、凸部20aの側面20cに、金属光沢調ハーフミラー層3と、表面側不透光性着色層27との境界が位置するが、側面20cにおけるその境界の位置に、ばらつきが生じてしまう。この場合、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させると、線幅がいびつな状態、すなわち、波を打った形状のリングとして視認されてしまい、金属調リング部30の見栄えが悪くなる。
そこで、本実施形態では、裏面側不透光性着色層28を形成する工程では、基板20のうち、凸部20aの上面20bに相当する部位に、裏面側不透光性着色層28の端部28a、28bを配置させている。これにより、基板20のうち、凸部20aの上面20bに相当する部位は、基板20を加工する工程での変形量が少ないので、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aの幅3bを、正確に規定することができる。
(他の実施形態)
(1)第1実施形態では、不透光性の艶消し黒色層51を設けて、文字板2のうちの目盛21、数字22および文字23以外の部分を不透光性状態とし、第2実施形態では、表面側不透光性着色層27、裏面側不透光性着色層28設けて、文字板2のうちの金属調リング部30以外の部分を不透光性状態とする場合を例として説明した。
これに対して、艶消し黒色層51、表面側不透光性着色層27、裏面側不透光性着色層28の代わりに、透光性着色層を用いることもできる。すなわち、第1実施形態では、文字板2のうちの目盛21、数字22および文字23以外の部分を透光性状態にし、第2実施形態では、文字板2のうちの金属調リング部30以外の部分を透光性状態にすることもできる。
(2)第1実施形態では、目盛21に凸部24を形成し、目盛21の形状を、基板20の視認側表面25に対して凸形状とする場合を例として説明したが、凸形状の代わりに凹形状とすることもできる。
(3)図9に他の実施形態の第1の例における文字板2の断面図を示す。図9は、図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。第2実施形態では、裏面側不透光性着色層28を、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aを除く部分と重なるように配置する場合を例として説明した。
これに対して、斬新な見映えを得るという観点では、図9に示すように、基板20の裏面20fであって、金属光沢調ハーフミラー層3と重ならない位置に、裏面側不透光性着色層28を配置することもできる。これにより、金属光沢調ハーフミラー層3全体を透過照明して、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させることもできる。
また、図示しないが、裏面側不透光性着色層28を省略することにより、金属光沢調ハーフミラー層3全体を透過照明して、金属光沢調ハーフミラー層3全体を発光表示させることもできる。
(4)図10に他の実施形態の第2の例における文字板2の断面図を示す。図10は、図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。第2実施形態では、裏面側不透光性着色層28の端部28a、28bに間隔28cを設けて、裏面側不透光性着色層28を配置することにより、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの中央部3aのみに光を透過させる場合を例として説明した。
これに対して、図10に示すように、裏面側不透光性着色層28の代わりに、裏面側不透光性着色層28を、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aを除く部分と重なる位置に配置させることで、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの中央部3aのみに光を透過させることもできる。
この場合、表面側不透光性着色層27の端部27a、27bの間隔27cにより、金属光沢調ハーフミラー層3の中央部3aの幅3bを規定する。
(5)図11に他の実施形態の第3の例における文字板2の断面図を示す。図11は、金属調リング部30に相当する部分である。なお、図11では、図7と同様の構成部には図7と同一の符号を付している。
第2実施形態では、金属調リング部30を、基板20自身が凸形状となることで、基板20の表面に形成された凸部20aにより構成する場合を例として説明した。これに対して、図11に示すように、金属調リング部30を、基板20自身が凹形状となることで、基板20の表面に形成された凹部20gにより構成することもできる。
(6)図12に他の実施形態の第4の例における速度計1の正面図を示す。図12では、図5と同様の構成部には、図5と同一の符号を付している。
第2実施形態では、金属調リング部30を指標部の外周に配置する場合を例として説明したが、図12に示すように、金属調リング部30を指標部の内周に配置することもできる。この場合、金属調リング部30の表面上を指針8が回動することとなるため、指針8と文字板2の間隔を小さくしたい場合では、図11に示すように、金属調リング部30を基板20に設けた凹部20gにより構成することが好ましい。
また、第2実施形態では、金属調リング部30のように、金属調装飾部がリング形状である場合を例として説明したが、金属調装飾部を、リング状でなく、リングの一部が欠けた形状等の他の形状とすることもできる。
すなわち、目盛21、数字22の指標部に沿って配置された金属調装飾表示部に対して、本発明を適用することができる。
(7)第2実施形態では、金属光沢調ハーフミラー層3のうちの中央部3aのみに光が透過する場合を例として説明したが、光が透過する部分は、中央部3aに限らず他の部位とすることもできる。
また、図8に示すように、金属調リング部30が細い線状のリング30aで発光表示される場合を例として説明したが、これに限らず、実線でなく破線形状等の他の形状とすることもできる。
(8)第2実施形態では、目盛21、数字22用と、金属調リング部30用との別々の導光体7、32を用いる場合を例として説明したが、1つの導光体を用いることもできる。
(9)第2実施形態では、基板20を用意する工程で、平坦な基板20を用意する場合を例として説明したが、少なくとも、金属調リング部30の形成予定領域が平坦である基板20を用意すれば良く、他の部分が平坦でない基板20を用意することもできる。
(10)第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせることもできる。すなわち、第2実施形態における速度計1では、目盛21、数字22、文字23が、一般的な速度計1と同様の構成である場合を例として説明したが、目盛21、数字22、文字23を、第1実施形態と同様の構成とすることもできる。
(11)第1、第2実施形態では、金属光沢調ハーフミラー層3を、基板20の視認側表面25、20eに設ける場合を例として説明したが、反対側の裏面20fに設けることもできる。
(12)第1、第2実施形態では、速度計1において、文字板2照明用光源として発光ダイオード6を、指針8照明用光源として発光ダイオード10を、金属調リング部30照明用光源として発光ダイオード31を、それぞれ用いているが、これらのうち少なくとも一つを他の種類の光源、例えば電球、放電等あるいはELパネル等に置き換えてもよい。
(13)上記した各実施形態は、本発明による文字板2を、自動車の車室内に設置されたコンビネーションメータ100に搭載される速度計1適用した場合を例に説明しているが、速度計1に限る必要は無く、他の種類の計器、例えば、当該自動車のエンジン回転速度を指示するタコメータ、燃料タンク内の残存燃料量を指示する燃料計、エンジン冷却水温度を指示する水温計等に適用してもよい。また、一つのコンビネーションメータ100内に、すなわち、本発明による文字板2内に複数個の計器を備えてもよい。
また、上記した各実施形態による文字板2を、自動車用以外の用途の各種機器、例えば民生用機器等に適用してもよい。
本発明の第1実施形態による指針計器である速度計1を備えたコンビネーションメータ100の部分正面図である。 本発明の第1実施形態による速度計1の断面図であり、図1中のII−II線断面図である。 本発明の第1実施形態による文字板2の断面図であり、図1中のIII−III線断面図である。 本発明の第1実施形態による速度計1を備えたコンビネーションメータ100の電気回路構成を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態による指針計器である速度計1を備えたコンビネーションメータ100の部分正面図である。 本発明の第2実施形態による速度計1の断面図であり、図1中のIV−IV線断面図である。 図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。 図5のコンビネーションメータの視認状態を説明するための図であり、コンビネーションメータ100の部分正面図である。 本発明の他の実施形態の第1の例による文字板2の断面図であり、図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。 本発明の他の実施形態の第2の例による文字板2の断面図であり、図6中の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。 本発明の他の実施形態の第3の例による文字板2の断面図であり、文字板2のうち金属調リング部30が形成された領域の拡大図である。 本発明の他の実施形態の第4の例による指針計器である速度計1を備えたコンビネーションメータ100の部分正面図である。
符号の説明
1…速度計(指針計器)、2…文字板、
20…基板、20a…基板の凸部、20b…凸部の上面、20c…凸部の側面、
21…目盛(表示部)、22…数字(表示部)、
23…文字(表示部)、24…凸部、25…表面、26…貫通孔、
27…表面側不透光性着色層、28…裏面側不透光性着色層、
3…金属光沢調ハーフミラー層、3a…金属光沢調ハーフミラー層の中央部、
30…金属調リング部、31…発光ダイオード、32…導光体、
4…背景層、41…艶消し灰色層(不透光性着色層)、
5…縁取り部、51…艶消し黒色層(不透光性暗色系着色層)、
6…発光ダイオード、7…導光体、8…指針、81…裏面、82…反射面、
9…ムーブメント、91…シャフト(回転軸)、
10…発光ダイオード、11…プリント基板、12…遮光筒、
13…遮光キャップ、14…ケーシング、15…見返し板、
16…透明カバー、17…コントローラ、18…イグニッションスイッチ、
19…バッテリ、100…コンビネーションメータ、
101…速度センサ、102…ライトコントロールスイッチ

Claims (15)

  1. 透光性材料からなり、表面(25、20e)および裏面(20f)を有する基板(20)と、
    前記基板(20)に設けられ、前記表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状で、透光性である金属光沢調表示部(21、22、23、30)とを備える表示板であって、
    前記金属光沢調表示部(21、22、23、30)は、前記基板(20)自身が凸形状もしくは凹形状となることで、前記基板(20)の前記表面(25、20e)に形成された凸部(24、20a)もしくは凹部(20g)と、
    前記基板(20)のうちの前記凸部(24、20a)もしくは前記凹部(20g)が位置する部位であって、前記基板の前記表面(25、20e)もしくは前記裏面(20f)に、形成された金属光沢調ハーフミラー層(3)とにより構成されていることを特徴とする表示板。
  2. 透光性材料からなる基板(20)と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)に金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けて形成された金属光沢調表示部(21、22、23)と、
    前記基板(20)の前記金属光沢調表示部(21、22、23)に視認側に突出するように形成された凸部(24)と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)に前記金属光沢調表示部(21、22、23)を除いた部分に設けられた第1の不透光性着色層(41)からなる背景層(41)とを備えたことを特徴とする表示板。
  3. 前記金属光沢調表示部(21、22、23)の外縁部と前記背景層(4)との間に不透光性暗色系着色層(51)からなる縁取り部(5)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の表示板。
  4. 前記基板(20)の前記表面(25、20e)もしくは前記裏面(20f)に形成された第2の不透光性着色層(28)を有し、
    前記第2の不透光性着色層(28)は、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)の一部(3a)のみに光が透過するように、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)のうちの前記一部(3a)を除く部分と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示板。
  5. 前記金属光沢調ハーフミラー層(3)は、金属箔を用いたホットスタンプ法によって形成されたホットスタンプ層であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の表示板。
  6. 前記金属箔は、アルミニウムよりも延性の高い材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の表示板。
  7. 前記金属光沢調表示部は、指針計器(1)の目盛(21)および数字(22)の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の表示板。
  8. 前記金属光沢調表示部は、指針計器の指標部(21、22)に沿って配置された金属光沢調装飾部(30)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の表示板。
  9. 前記金属光沢調装飾部(30)は、前記指標部(21、22)の外周に、リング状に配置された形状であることを特徴とする請求項8に記載の表示板。
  10. 透光性材料からなり、表面(25、20e)および裏面(20f)を有する基板(20)と、
    前記基板(20)に設けられ、前記表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状で、透光性である金属光沢調表示部(21、22、23、30)とを備える表示板の製造方法であって、
    平坦な部分を有する前記基板(20)を用意する工程と、
    前記基板(20)の前記平坦な部分であって、前記基板の前記表面(25、20e)もしくは前記裏面(20f)に、金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成する工程と、
    前記基板(20)のうちの前記金属光沢調ハーフミラー層(3)が形成されている部分を、前記表面(25、20e)に対して凸形状もしくは凹形状に加工することにより、前記金属光沢調表示部(21、22、23、30)を形成する工程とを備えることを特徴とする表示板の製造方法。
  11. 前記金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成する工程では、金属箔を用いたホットスタンプを施すことによって、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)を形成することを特徴とする請求項10に記載の表示板の製造方法。
  12. 前記基板(20)を用意する工程と、前記基板(20)を加工することにより前記金属光沢調表示部(30)を形成する工程との間に、前記基板(20)の前記表面(20e)もしくは前記裏面(20f)であって、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)の一部(3a)のみに光が透過するように、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)のうちの前記一部(3a)を除く部分と重なる位置に、第2の不透光性着色層(28)を形成する工程を有することを特徴とする請求項10または11に記載の表示板の製造方法。
  13. 透光性材料からなる基板(20)を用意する工程と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)に、金属箔を用いたホットスタンプを施して、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けることで、金属光沢調表示部(21、22、23)を形成する工程と、
    前記基板(20)の視認側表面(20e)の前記金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる前記金属光沢調表示部(21、22、23)を除いた背景部分に、前記第1の不透光性着色層(41)を設けることで背景層(4)を形成する工程と、
    前記基板(20)の前記金属光沢調表示部(21、22、23)に対して、視認側に突出する凸部(24)を形成する工程とを備えることを特徴とする表示板の製造方法。
  14. 透光性材料からなる基板(20)を用意する工程と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)に、金属箔を用いたホットスタンプを施して、前記金属光沢調ハーフミラー層(3)を設けることで、金属光沢調表示部(21、22、23)を形成する工程と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)の前記金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる前記金属光沢調表示部(21、22、23)の外側に不透光性暗色系着色層(51)を設けることで、縁取り部(5)を形成する工程と、
    前記基板(20)の視認側表面(25)の前記不透光性暗色系着色層(51)の外側に第1の不透光性着色層(41)を設けることで、背景層(4)を形成する工程と、
    前記基板(20)の前記金属光沢調ハーフミラー層(3)からなる前記金属光沢調表示部(21、22、23)に視認側に突出する凸部(24)を形成する工程とを備えることを特徴とする表示板の製造方法。
  15. 前記金属箔として、アルミニウムよりも延性の高い材料を用いることを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載の表示板の製造方法。
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