JP2006020908A - 点眼器 - Google Patents

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秋公 池田
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Abstract

【課題】 目薬容器の滴下部を容易に位置決めでき、かつ、この滴下部の位置を容易に調整できる点眼器を提供する。
【解決手段】 目薬を点眼するための点眼器100は、全体として眼鏡形状を有していて、片方の眼をそれぞれ覆うための一対のレンズ部120、140を有し、この一対のレンズ部120、140には、その上側縁部120b、140bから下側縁部に向かって途中まで上下方向に伸びる切り込み120a、140aがそれぞれ形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は点眼器に係り、特に眼に薬液を滴下させる際に頭部に装着して用いる点眼器の構造に関する。
従来から、目薬を点眼する際に用いる種々の点眼器が考案されている。これらの点眼器の中には、眼鏡形状を有し、眼鏡と同様に装着した状態で用いるものが知られている。(例えば、特許文献1参照)
図8に示すように、上記の眼鏡形状の点眼器10においては、例えば、レンズ部12、14のほぼ中央部分に、目薬容器20の滴下部22を挿入可能かつ保持可能な貫通孔12a、14aがそれぞれ形成されている。この点眼器10は、目薬容器20の滴下部22を貫通孔12a、14aに差し込むことによって、滴下部22を位置決めするものである。また、目薬容器20の滴下部22を貫通孔12a、14aに差し込んだ状態で、目薬容器20から手を放しても、その滴下部22の位置決め姿勢を保持できるように構成されている。
特開平09−024084号公報
しかしながら、特許文献1に記載された点眼器を装着すると、そのレンズ部が眼にきわめて近い位置に配置され、レンズ部の貫通孔と目薬容器の滴下部がともにぼやけた状態で視認されるため、貫通孔の位置が把握しにくいことから、目薬容器の滴下部を貫通孔に差し込むことが難しいという問題がある。また、このように滴下部を貫通孔に差し込むことが難しいことから、この差し込み作業の途中で滴下部の開口端が点眼器のレンズ部に接触して、滴下部の開口端が汚染されるおそれがあり、衛生的でない。
また、利用者の眼に対する点眼器の相対的な装着位置や利用者の頭部の傾斜角度は、利用者毎に異なり、同じ利用者であっても点眼の度に異なる場合がある。ところが、上記の点眼器では、その貫通孔に目薬容器の滴下部を差し込むことによって目薬容器の滴下部の位置が完全に固定され、点眼器の滴下位置を調整することができないため、滴下部から眼内に確実に薬液を滴下させるためには、点眼器自体を動かして調整しなければならず、不便である。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、目薬容器の滴下部を従来に比べて容易に位置決めすることができ、かつ、点眼器自体を動かすことなく滴下部の位置を容易に調整することができる点眼器を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の点眼器は、目薬を点眼するための点眼器であって、その装着状態において眼を覆う前方部分を有し、前記前方部分には、その外縁から切り込まれた切り込みが形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、眼を覆うための前方部分を有し、この前方部分には、その外縁から切り込まれた切り込みが形成されていることにより、目薬容器の滴下部を前記前方部分の外縁から前記切り込みに容易に挿入させることができる。また、目薬の滴下位置を切り込みの延長方向に沿って自在に調整できるので、滴下作業を容易に行うことができる。
本発明において、前記切り込みは上下方向に伸びている部分を有することが好ましい。この発明によれば、目薬容器の滴下部を前記切り込みに沿って上下方向に移動させることができるため、利用者における点眼器の装着位置や頭部の傾斜角度の如何に拘らず、滴下部の位置を容易に調整することができるから、薬液を眼の中に容易かつ確実に滴下させることができる。
本発明において、前記切り込みは前記前方部分の上側縁部から切り込まれていることが好ましい。この発明によれば、前記切り込みは前記前方部分の上側縁部から切り込まれていることにより、目薬容器の滴下部を前記前方部分の上側から切り込み内に導入することができるので、滴下部の挿入作業をより容易に行うことができる。また、通常の姿勢で目薬の点眼を行う場合には、利用者の頭部の傾斜角度によっても異なるが、目薬容器の滴下部は眼鏡形状の前方部分の上部に配置されなければならないが、上記のように切り込みが上側縁部から切り込まれていることにより、切り込みを深く形成しなくても、目薬容器の滴下部の位置調整範囲を前方部分の上部に設定することができる。
本発明において、前記切り込みは目薬容器の滴下部を保持可能に構成されていることが好ましい。この発明によれば、前記切り込みは目薬容器の滴下部を保持可能に構成されていることにより、目薬容器の滴下部を前記切り込みに挿入すると、滴下部は前記切り込みによって保持させられるので、目薬容器から手を放しても、滴下部の位置決め状態を維持できる。
本発明において、前記前方部分は、前記切り込みの隙間幅が変化するように弾性変形可能に構成されていることが好ましい。この本発明によれば、前記前方部分は、前記切り込みの隙間幅が変化するように弾性変形可能に構成されていることにより、目薬容器の滴下部のサイズ(外径)に対する許容範囲が広くなる。また、予め切り込みの隙間幅を小さめに形成しておくことも可能になるので、目薬容器の滴下部のサイズが小さくても滴下部のがたつき量を低減し、滴下部に対する案内性能の低下を抑制することが可能になる。さらに、前記切り込みの隙間幅より大きな外径を備えた目薬容器の滴下部を前記切り込みに挿入した場合には、滴下部によって切り込みが押し広げられて弾性変形し、滴下部は切り込みの弾性復元力によって挟持されるので、手を離しても目薬容器が点眼器に保持された状態にすることも可能になる。
本発明において、前記前方部分は、半透明若しくは不透明であるか、又は、着色されていることが好ましい。この発明によれば、前方部分が半透明若しくは不透明であるか、又は、着色されていることにより、前方部分のうち切り込みの隙間部分とその他の部分とにおいて、視認される明度や色相が異なることとなるため、切り込みの位置を容易に見分けることができるので、目薬容器の滴下部を切り込みに対してさらに容易に挿入できるようになる。
以上、説明したように本発明の点眼器によれば、従来の点眼器よりも点眼作業を容易に行うことができる。特に、手が震える高齢者などの点眼作業の困難性を大幅に軽減することができる。
以下に、図面を参照して本発明に係る点眼器の実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
最初に図1又は図2を参照して本発明における第1実施形態の点眼器について説明する。図1は本発明に係る第1実施形態の点眼器を前方から見た状態を模式的に示す概略斜視図、図2は第1実施形態のレンズ部の切り込みに目薬容器の滴下部を挿入した状態を示す概略斜視図である。この点眼器100は全体として利用者の頭部に装着可能な眼鏡形状を有し、一対のレンズ部120、140と、このレンズ部を支持するフレーム160とを有する。
一対のレンズ部120、140は、ガラス又はプラスチックなどからなり、それぞれ片方の眼の開口領域より大きい領域を有し、所定の厚さのレンズ形状に形成されている。また、このレンズ部120、140には切り込み120a、140aがそれぞれ形成されている。
図2に示すように、この切り込み120a、140aは、レンズ部120、140の上側縁部120b、140bのほぼ中央位置から下側縁部に向かって上下方向に伸びている。切り込み120a,140aの先端は下側縁部に到達せず、途中で止まっている。また、切り込み120a、140aは、その隙間幅に挿入可能なサイズの(通常は隙間幅よりやや狭い幅を有する)目薬容器20の滴下部22を挿入すると、滴下部22をその延長方向(図示例では上下方向)に沿って案内することができるようになっている。
また、図1に示すように、フレーム160は、一対の蔓部材162、164と連結部材165と一対の鼻パッド166、168とを有する。この一対の蔓部材162、164は、所定の長さの棒状の部材であり、その一端部が各レンズ部120、140の縁にそれぞれ連結されており、他端部は斜め下方向に湾曲しており、耳に掛止可能に構成されている。
また、連結部材165は、所定の長さの棒状であり、一対のレンズ部120、140を所定の間隔を空けた状態で連結している。具体的には、連結部材165の一方の端部は、蔓部材162が連結された側に対して反対側のレンズ部120の縁に取り付けられており、他方の端部は、蔓部材164が連結された側に対して反対側のレンズ部140の縁に取り付けられている。
また、一対の鼻パッド166、168は、連結部材165の両端部から内側に突出している。これにより、一対の蔓部材162、164を耳に掛止するように装着すると、鼻パッド166、168は鼻筋を挟むように鼻の側部にそれぞれ当接される。なお、鼻パッド166、168の連結部材165からの突出量は通常の眼鏡の鼻パッドの突出量より大きいことが望ましい。これは、目薬容器20の滴下部22をレンズ部120、140の切り込み120a、140aに挿入したときに、滴下部22の先端が眼に接触しないようにするためである。
ここで、図2に示す目薬容器20は、一般的に市販されている目薬の容器と同じものであり、角部が丸く形成された略直方体の本体31と、この本体21から突出している滴下部22とを有する。本体21の内部には図示しない目薬の薬液が収容されている。また、滴下部22には、その先端部に薬液を通す開口22aが形成されている。これにより、目薬容器20は、滴下部22を下方に向けるか、或いは、その本体21を指で押圧することにより、滴下部22の開口22aから薬液が滴下するように構成されている。
また、図3には目薬容器20の別の形態を示す。図3には、きのこ形状の滴下部32を有する目薬容器30が記載されている。具体的には、この目薬容器30の滴下部32は、開口が設けられた先端部32aと、先端部32aと目薬容器30の本体との間に設けられた軸部32bとを有する。この先端部32aの外径(幅)は軸部32bの外径(幅)に比べて大きく形成されている。
この滴下部32の先端部32aの外径(幅)は、切り込み120a、140aの隙間幅よりも大きく形成され、また、滴下部32の軸部32bの外径(幅)は切り込み120a、140aの隙間幅よりやや小さく形成されている。さらに、この軸部32bの軸線方向の長さは、レンズ部120、140の厚さとほぼ同じか、或いは、それよりもやや大きく設けられている。これによって、滴下部32の軸部32bを切り込み120a、140aに挿入させることができる。このとき、滴下部32の先端部32aは、レンズ部120、140の内面120c、140c(眼に対向するレンズ部120、140の面)から突出した状態で、切り込み120a,140aの内縁部分に係合するため、上記のように切り込み120a,140aに滴下部32を一旦挿入してしまえば、滴下部32が切り込み120a,140aから抜け落ちることが防止される。したがって、滴下部32が切り込み120a、140aから抜けてしまうことによって再度滴下部32を切り込み120a、140aに挿入しなければならなかったりすることを防止でき、点眼作業をさらに容易に行うことが可能になる。
上述のように形成された点眼器100を用いる場合には、例えば以下のようにする。図6に示すように、まず、利用者Hは点眼器100を自分の顔に装着し、次に、図示一点鎖線で示すように目薬容器20の滴下部22をレンズ部120、140の切り込み120a、140aに挿入し、さらに、図示点線で示すように上半身を背後(矢印A方向)に倒したり、或いは、頭部を後方に傾斜させたりする。そして、その傾斜姿勢のまま、滴下部22の位置を調整してから、目薬容器20から薬液24を眼に滴下させる。
この場合において、図7に示すように、点眼器100を顔に装着すると、眼2の前方位置にレンズ部120、140が配置されるので、頭部を所望の傾斜姿勢にした状態では、目薬容器20の滴下部22を切り込み120a、140aに沿って上下方向に移動させることにより、眼に対する薬液の滴下位置も顔面上を上下方向に移動する。したがって、利用者は、眼2とレンズ部120,140との間の距離や頭部の傾斜角度に応じて、滴下部22の切り込み120a,140a内の上下位置を調整することによって、薬液24を確実に眼2内に滴下させることができる。すなわち、眼2とレンズ部120、140の相対的位置関係(上記の距離や傾斜角度)は、利用者毎に異なるし、また、同じ人であっても装着若しくは点眼する度に異なる可能性があるが、本実施形態では滴下部の位置をレンズ部の上下方向に調整できるので、点眼器100の装着位置を変えなくても薬液24を確実に眼2に滴下できる。
この第1実施形態においては、レンズ部120、140の切り込み120a、140aが、レンズ部120、140の上側縁部120b、140bから切り込まれているので、例えば、目薬容器20の滴下部22の外周面を上側縁部120b、140bに当接させ、滴下部22を左右に移動させながら切り込み120a、140aの開口を探り当てて切り込み120a,140a内に導入すればよいため、目薬容器20の滴下部22の切り込み120a、140aへの挿入作業を容易に行うことができる。また、このようにすれば、当該挿入作業において目薬容器20の滴下部22の開口端がレンズ部120、140に接触する恐れもなくなるので、滴下部22の開口22aを衛生的に保つことができる。
また、この第1実施形態においては、レンズ部120、140には切り込み120a、140aが形成されていることにより、目薬容器20の滴下部22を切り込み120a、140aの延長方向に沿って移動させることができるから、装着した点眼器100を動かすことなく、滴下部22の位置を容易に調整できる。特に、この切り込み120a、140aが上下方向に伸びていることにより、目薬容器20の滴下部22の位置を上下方向に調整することができるため、利用者の点眼器100の装着位置や頭部の傾斜角度の如何に拘らず、薬液の滴下位置を容易に調整することができ、薬液を眼の中に確実に滴下させることができる。
なお、第1実施形態のレンズ部120、140はガラス又はプラスチックなどの比較的硬質な素材で構成されていることが好ましいが、天然ゴム又は合成ゴムなどの弾性素材(弾性変形しやすい素材)で構成してもよい。このようにレンズ部120,140を弾性素材で構成することによって、その弾性変形により切り込み120a、140aの隙間幅を変化させることができる。また、上記のように弾性変形しやすい素材を用いなくても、例えば、切り込み120a,140aを深く形成して、切り込みの下端とレンズ部の下側縁部の間隔を小さくすることにより、切り込みの隙間幅が変化可能となるようにレンズ部を弾性変化しやすく構成できる。
上記のように切り込み120a,140aの隙間幅が変化可能となるようにレンズ部120,140を弾性変形可能に構成すれば、目薬容器20の滴下部22のサイズ(外径)に対する許容範囲が大きくなる。また、これによって切り込み120a,140aの隙間幅を予め小さ目に形成しておくことが可能になるので、滴下部22のサイズが小さい場合でも滴下部22のがたつきを低減でき、その案内性能を確保することができる。さらに、上記隙間幅よりも大きな外径を有する滴下部22を挿入すると、切り込み120a、140aの隙間幅が押し広げられ、その復元力によって滴下部22は切り込み120a、140aに挟持される。これによって、目薬容器20から手を放しても滴下部22の位置決め状態が維持されるので、点眼作業をさらに容易に行うことができる。
なお、滴下部22ではなく、それよりも大きい外径を備えた滴下部22の根元部分(図示しないキャップを螺合させる部分、図7参照)を切り込み120a,140aに挿入してもよいことはもちろんである。また、切り込みの隙間幅は、切り込みの延長方向に沿って一定であることが好ましい。これによって滴下部22を安定して案内することができる。但し、切り込みの延長方向の一部に異なる隙間幅を有する部分を設けてもよい。これによって切り込みの延長方向の位置決めを容易にすることができる。例えば、切り込み内縁に延長方向に沿って凹凸を設けるなどである。また、図2に二点鎖線で示すように、切り込み120a,140aの最奥部に滴下部22の根元部分を挿入可能な孔部120x、140xを設けてもよい。このように切り込み120a,140aの最奥部に孔部120x、140xを設けることにより、孔部120x、140xに滴下部22の根元部分を挿入して位置決めすることができる。さらに、上記孔部120x、140xを図示のように丸孔とすることで、前方部分(レンズ部)の切り込み形成による強度低下を抑制し、また、前方部分(レンズ部)の弾性変形を容易にし、切り込みの隙間幅を変化させやすくすることができる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、本発明における第2実施形態の点眼器について説明する。この実施形態においては、第1実施形態と同一部分については同一符号を付し、それらの説明を省略する。本実施形態の図示しない点眼器200は、レンズ部220、240と第1実施形態と同一の図示しないフレーム160とを有する。
上記の第1実施形態のレンズ部120、140には、その上側縁部120b、140bから下側縁部に向かって切り込み120a、140aが1本ずつ形成されているが、本実施形態ではさらに、上記切り込み220a,240aの左右両側に、レンズ部220、240の上側縁部220b、240bから下側縁部に向かって途中まで伸びるスリット220p、220q、240p、240qがそれぞれ形成されている。そして、これらのスリットによって、切り込み220a、240aの左右両側には、一対の突出片221、223、241、243がそれぞれ構成される。
上記のように構成すると、細幅に構成された突出片221、223、241、243は左右に撓みやすくなるので、切り込み220a、240aの隙間幅が変化可能となるようにレンズ部220,240が弾性変形可能に構成される。この場合には、レンズ部220,240を弾性変形しやすい素材で構成しなくても、切り込み220a,240aの隙間幅を変化させることができるので、素材選択の自由度が広がる。また、上記のようにレンズ部の形状によって切り込みの弾性変形特性を得ているので、切り込みの隙間幅を可変に構成しつつ、レンズ部220,240の上記突出片以外の他の部分の剛性を高めることもできる。さらに、後述する第3実施形態のように弾性変形しやすい部材を切り込みの周囲(内縁上)に配置するといったことも必要なくなるので、部品点数の削減や組立コストの低減などを図ることができるため、点眼器の製造コストを低減することができる。
なお、第2実施形態のレンズ部220、240には、上記切り込みの左右両側にそれぞれスリットが形成されているが、弾性変形により切り込みの隙間幅を変化させることができればよいから、左右いずれか一方にのみスリットを設けても構わない。また、第2実施形態のレンズ部220、240はガラス又はプラスチックなどからなるものであるが、天然ゴム又は合成ゴムなどからなるものであってもよい。これによって、レンズ部220、240はさらに弾性変形し易くなる。
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、本発明に係る第3実施形態の点眼器について説明する。この実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態と同一部分については同一符号を付し、それらの説明を省略する。本実施形態の図示しない点眼器300は、レンズ部320、340と第1実施形態と同一の図示しないフレーム160とを有する。第1実施形態のレンズ部120、140はその全体がガラス又はプラスチックなどの同一材質からなるものであるが、本実施形態のレンズ部320、340は、図5に示すように、その切り込み320a、340aに臨む内縁部材322、342と、その他の部分とが異なる素材で構成され、内縁部材322,342がその他の部分よりも弾性変形しやすい素材で形成されている。
内縁部材322,342は例えば天然ゴム又は合成ゴムなどで構成され、合成ゴムとしては、ブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリルロニトリルーブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム又はシリコーンゴムなどが挙げられる。また、その他の部分は、ガラスやプラスチックなどで構成できる。
ここで、内縁部材322、342は、切り込み320a、340aの内縁部全体に枠状(図示U字状)に構成され、その他の部分の内側に、接着、溶着、溶接、嵌合などの方法で取り付けられている。
この第3実施形態においては、内縁部材322、342がその他の部分よりも弾性変形しやすい素材で構成されていることにより、内縁部材322、342が主として弾性変形して切り込み320a、340aの隙間幅が変化するように構成されているので、第1実施形態の効果に加えて、その他の部分の素材選択や構造設計の自由度が増大するという利点がある。また、内縁部材を交換可能に構成すれば、目薬容器の滴下部の形状や寸法に適合させたり、点眼器全体の長寿命化を図ったりすることが可能になる。
尚、本発明の点眼器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態の切り込みは、レンズ部の上縁から切り込まれ、下縁に向かって途中まで伸びているが、切り込みの開始位置は外縁のどこでもよいし、また、切り込みの延長方向は上下方向だけでなく、左右方向でも斜め方向でもよい。例えば、下縁から上縁に向かって途中まで切り込まれていてもよいし、いずれか一方の側縁から他方の側縁に向かって左右方向に途中まで切り込まれていても構わない。
また、レンズ部は、通常の眼鏡と同様に透明な素材で構成されていてもよいが、半透明又は不透明な素材で構成されていてもよい。これによって、レンズ部のうち、切り込みの隙間部分とその他の部分とを明度によって容易に見分けることができるため、レンズ部がぼやけて見えていても、目薬容器の滴下部を切り込みに容易に挿入することが可能となる。特に、レンズ部が着色されていることがより望ましい。これによって、レンズ部のうち、切り込みの隙間部分とその他の部分とを色相の相違によってさらに容易に見分けることができるようになる。
また、実施形態において、一対のレンズ部には、その縁に直接蔓部材と連結部材がそれぞれ取り付けられているが、眼鏡フレームと一体化されたレンズ枠の中にレンズ部が嵌め込まれた構造を有していてもよい。この場合には、レンズ部の外縁に形成された切り込みに対応させて、当該切り込みの開口位置にあるレンズ枠の一部も開口していることを要する。
さらに、上記の点眼器では、左右の眼をそれぞれ覆う一対のレンズ部が設けられているが、左右の眼を覆うように一体のレンズ部が設けられていてもよい。この場合には、一体のレンズ部に両眼の間隔に対応する距離だけ相互に離間した一対の切り込みを形成すればよい。
なお、上記実施形態では装着状態において眼を覆う前方部分をレンズ部と称しているが、このレンズ部は眼鏡のようにレンズ機能(焦点調整機能)を有している必要はない。ただし、上記レンズ部が通常の眼鏡のようにレンズ機能を有するように構成してもよく、或いは、通常のサングラスのような限定された遮光機能を呈するように構成しても構わない。この場合には、切り込みをレンズ部の上部に限定して形成するか、或いは、切り込みの形成されている領域が眼よりもやや上方に配置されるように上下幅を大きく形成するなど、切り込みが視界を大きく妨げないようにレンズ部を構成することが望ましい。
第1実施形態の点眼器を前方から見た状態を模式的に示す概略斜視図。 レンズ部に目薬容器の滴下部を適用した状態を示す概略斜視図。 レンズ部に別の形態の目薬容器の滴下部を適用した状態を示す概略斜視図。 第2実施形態のレンズ部に目薬容器の滴下部を適用した状態を示す概略斜視図。 第3実施形態のレンズ部に目薬容器の滴下部を適用した状態を示す概略斜視図。 第1実施形態の点眼器を使用して点眼する方法の一例を示す説明図。 第1実施形態の点眼器の使用状態におけるレンズ部の拡大した状態を示す概略縦断面図。 従来の点眼器と目薬容器の概略斜視図。
符号の説明
2…眼、24…薬液、10、100、200、300…点眼器、12、14、120、140、220、240、320、340…レンズ部、12a、14a…貫通孔、20、30…目薬容器、22、32…滴下部、32a…先端部、32b…軸部、120a、140a、220a、240a、320a、340a、320p、340p、320q、340q…切り込み、120b、140b、220b、240b…上側縁部、160…フレーム、162、164…蔓部材、165…連結部材、166、168…鼻パッド、221、223、241、243…突出片、322、242…内縁部材

Claims (5)

  1. 目薬を点眼するための点眼器であって、
    その装着状態において眼を覆う前方部分を有し、
    前記前方部分には、その外縁から切り込まれた切り込みが形成されていることを特徴とする点眼器。
  2. 前記切り込みは上下方向に伸びている部分を有することを特徴とする請求項1に記載の点眼器。
  3. 前記切り込みは前記前方部分の上側縁部から切り込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の点眼器。
  4. 前記前方部分は、前記切り込みの隙間幅が変化するように弾性変形可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点眼器。
  5. 前記前方部分は、半透明若しくは不透明であるか、又は、着色されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の点眼器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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