JP2006018080A - 光コネクタ用光ファイバ及び光コネクタ - Google Patents

光コネクタ用光ファイバ及び光コネクタ Download PDF

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ティ ウィ チャン ライアン
Kazuhiro Takizawa
和宏 瀧澤
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Abstract

【課題】 光ファイバの接続損失、割れや欠け等を抑制することが可能な光コネクタ用光ファイバおよび光コネクタを提供することを課題とする。
【解決手段】 光コネクタ10のフェルール22に形成された光ファイバ挿入穴21に内挿固定される光コネクタ用光ファイバ20であって、前記フェルール22の先端面22aに対向する後端22bから突出する側の端面20bが丸みを帯びたレンズ状に加工されていることを特徴とする光コネクタ用光ファイバ20を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバの光接続に用いられる光コネクタ用光ファイバ及び光コネクタに関する。
近年、光ファイバ先端への組立作業を、工場以外の接続現場にて行うことができる光コネクタとして、予め光ファイバ(裸光ファイバ)を内挿固定して先端面に研磨を施したフェルールと、このフェルールの後部(先端面と対向する位置)に配置したクランプ部(接続機構)とを具備し、このクランプ部においてフェルール側の光ファイバと、この光ファイバに突き当てた他の光ファイバとを、該クランプ部の半割りの素子にクランプすることで突き合わせ接続状態を維持し、短時間で光コネクタの組立を行うことができるものが知られている。
図10〜図14は、従来のこの種の光コネクタの一例を示す図である。この光コネクタ10は、本体部11と、その外周に装着される摘み12と、本体部11の後端に装着され、この光コネクタ10が組み立てられる光ファイバ13を保護するブーツ14とを具備する。前記本体部11は、内部を貫通する光ファイバ挿入穴21に内挿光ファイバ20(裸光ファイバ)が内挿固定されたフェルール22と、該フェルール22の先端面22aに対向する後端22b側(図12右側)に配置されて内部で突き合わせ接続した光ファイバ20、13同士をクランプすることで接続状態を維持する接続機構としてのクランプ部23と、該クランプ部23の後ろ側に配置されクランプ部23を介してフェルール22に前方への付勢力を作用させる付勢手段としてのコイルバネ24と、このコイルバネ24に反力を与える円筒状のストップリング25と、フェルール22後端から側方に突出したフランジ26をストップリング25との間に挟み込むことによりフェルール22の前方への移動を規制する抜け止め部27を内部に有するスリーブ状のプラグフレーム28と備える。
フェルール22の先端面22a(接合端面とも言う。)は、内挿光ファイバ20の先端側の端面20aとともに研磨をが施されている。
プラグフレーム28はストップリング25の先端側と係合し、これにより、抜け止め部27とストップリング25の後端壁29との間にクランプ部23及びコイルバネ24が収容される内部空間が画成される。ストップリング25の後端壁29には、クランプ部23内に挿入される光ファイバ13が挿通される挿通口30が形成されている。光ファイバ13の先端部では樹脂被覆が除去されており、ここに裸光ファイバ15が露出されている。裸光ファイバ15の先端は、樹脂被覆の除去後、光軸に垂直に切断して平坦な端面15aを形成することが通常である。
図11〜図14に示すように、ストップリング25の側部には、楔状の開放部材31を差し込むための連通口32が開口している。内挿光ファイバ20は、フェルール22の先端面22aと対向する後端部から突出し、この光ファイバ20の突出部分は前記クランプ部23内に収納されている。
クランプ部23は、フランジ26の後方に延出される細長形状のベース素子33と、このベース素子33の上面33a上に載置される二個の蓋側素子34,35と、ベース素子33及び蓋側素子34,35を抱持してクランプするスリーブ状のクランプバネ36(C形バネ)とを具備している。ベース素子33及び蓋側素子34,35は二つ割り構造に形成されており、クランプバネ36の両端縁36a,36bの向かい合う方向(図13の上下方向)に対向して円柱状となるように一体化されている。
ベース素子33及び蓋側素子34,35の側部には、溝状の開放部材差込口37が形成されており、この開放部材差込口37は、ストップリング25の連通口32と一致している。従って、ストップリング25の外側から前記連通口32を通して開放部材差込口37に開放部材31を差し込むことにより、前記クランプバネ36のクランプ力に抗して、ベース素子33と蓋側素子34,35との間を開放することができる。
図12,図13に示すように、ベース素子33の上面33aのうち前側(フェルール22側)の蓋側素子34と向かい合う部分には、裸光ファイバ15,20を調心する(両光ファイバの光軸が一致するように位置決めする)位置決め溝38が、フェルール22内部の光ファイバ挿入穴21の延長線上に延在して形成されている。
また、ベース素子33の上面33aと後側の蓋側素子35とが向かい合う部分には、
、光ファイバ13(被覆付きの部分)をクランプして収納する光ファイバ収納溝39が形成されており、この光ファイバ収納溝39は、位置決め溝38に連通してクランプ部23の後端まで延びている。
光コネクタ10を光ファイバ13の先端に組み立てるには、まず、開放部材差込口37に開放部材31を差し込んで、ベース素子33の上面33aと蓋側素子34,35との間に隙間40を確保した状態としたのち、ストップリングの挿通口30を介してクランプ部23に挿入された光ファイバ13の先端の裸光ファイバ15を位置決め溝38に誘導して内挿光ファイバ20と突き合わせる。そして、開放部材31を開放部材差込口37から抜き取り、クランプ部23のクランプ力によりベース素子33の上面33aと蓋側素子34,35との間を閉じて光ファイバ20,13をクランプする。これにより、光ファイバ13の先端部が光コネクタ10内に保持されるとともに、光ファイバ20,13同士が突き合わせ接続された状態が維持される(例えば特許文献1参照)。
特開平10−206688号公報
この種の従来の光コネクタにおいては、光ファイバ20の後端側は、光軸に垂直に切断されており、平坦な端面20bを形成している。
しかしながら、図15(a)、(b)に示すように、クランプ部23内で内挿光ファイバ20と他の光ファイバ13の裸光ファイバ15とを突き合わせ接続したとき、熟練していない作業者が作業した場合などには、裸光ファイバ15の先端がクランプ部23内(詳しくは図13の位置決め溝38上)で曲がった状態Aになり、両光ファイバ20,15の端面20b,15a間に、角度ずれ(angular displacement)やギャップ(Air gap)が生じて、接続損失が増大することがある。
また、内挿光ファイバ20の後端側の端面20bが切断面であるので、図15(b)に示すように、エッジが欠けることにより、ガラス片16がクランプ部23内に残り、光ファイバの損傷や破損などを招くおそれがある。
このため、従来は、屈折率整合剤(マッチングジェル)を用いて光ファイバの接続損失を低減していることが多い。しかし、ジェルを用いた場合、光ファイバの接続、取り外しを繰り返したときにジェルの付け直しが必要になり、作業が煩雑となる。また、ジェルを使用しても、光ファイバの端面の状態が悪ければ(例えば欠けや割れ等が生じた場合には)、接続損失を低減することは難しい。
また、図16に示すように、光通信などに用いられる光ファイバは、シングルモード光ファイバが広く採用されており、内挿光ファイバ20としてもシングルモード光ファイバが広く用いられている。しかし、よく知られているように、シングルモード光ファイバのモードフィールド径(MFD)は10μm程度と極めて小さい。光コネクタ10の接合端面となるフェルール22の先端面22aにおいて、光が伝搬するモードフィールド内に埃や汚れ等が付着した場合、接続損失が増大を招く。このことは、フェルール先端面22aは適切かつ充分に清浄にされていなかった場合、特に問題となるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバの接続損失、割れや欠け等を抑制することが可能な光コネクタ用光ファイバおよび光コネクタを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、光コネクタのフェルールに形成された光ファイバ挿入穴に内挿固定される光コネクタ用光ファイバであって、前記フェルールの先端面に対向する後端から突出する側の端面が丸みを帯びたレンズ状に加工されていることを特徴とする光コネクタ用光ファイバを提供する。
本発明の光コネクタ用光ファイバは、シングルモード光ファイバから構成することができる。
本発明の光コネクタ用光ファイバは、グレーテッドインデックス光ファイバから構成することができる。
本発明の光コネクタ用光ファイバは、フェルールの先端側に配置されるグレーテッドインデックス光ファイバと、フェルールの後端側に配置されるシングルモード光ファイバとが接続されたものとすることもできる。
また、本発明は、フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバが予め内挿固定されており、フェルールの先端面に対向する後端に、前記内挿光ファイバの前記フェルール後端から突出した部分と他の光ファイバとの突き合わせ接続状態をクランプして保持するためのクランプ部が設けられた光コネクタであって、前記内挿光ファイバが上述の光コネクタ用光ファイバであることを特徴とする光コネクタを提供する。
本発明によれば、フェルールの先端面に対向する後端から突出する側の端面が丸みを帯びたレンズ状に加工されているので、接続しようとする光ファイバ先端に曲がりが生じたとしても、エッジ同士の干渉がなく、接続しようとする光ファイバと内挿光ファイバとのコア間のギャップが小さくなるように突き合わせ接続することが可能となる。また、端面がレンズ状に加工されることにより、開口数が大きくなり、角度ずれによる接続損失を抑制することができる。
また、光ファイバのエッジが滑らかな丸みを帯びているので、切断時などに生じうる光ファイバ端部の潜在的な欠陥やクラック等を減らすことができ、欠けが生じにくい。従って、光学的な接続特性を長期間良好な状態に安定させることもできる。
フェルールの先端側がグレーテッドインデックス光ファイバ、後端側がシングルモード光ファイバとなったものの場合、フェルール先端側のモードフィールド径が、通常のシングルモード光ファイバよりも大きくなる。このため、伝送光として例えば映像伝送等の高出力レーザが使用された場合でも、ほこりや傷などによる焼き付きを抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1(a)は、本発明の光コネクタの部分概略構成図である。図1(b)は、図1(a)のA部の拡大図である。図2は、図1(a)の光コネクタ同士を接続する様子を説明する概略構成図である。図3は、図1の光コネクタに用いられた本発明の光コネクタ用光ファイバの一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、本発明の光コネクタは、フェルール22に内挿される光ファイバ20を除き、図10〜図16に図示した従来の光コネクタと同様に構成されている。
本発明の光コネクタのフェルール22に内挿される内挿光ファイバ20(光コネクタ用光ファイバ)は、フェルール22の先端面22aに対向する後端22bから突出する側の端面20b(以下、単に後端側の端面20bという場合がある。)が、丸みを帯びたレンズ状に加工されている。
図6に、光コネクタ用光ファイバ20の後端側の端面20bを、丸みを帯びたレンズ状に加工する方法を模式的に図示する。2本の電極棒6,6間に生じたアーク放電7により光ファイバ20の端面20bを溶融させて丸みを帯びさせる。ただし、光ファイバ先端をアークにより溶融加工することは周知であって、アーク放電以外には、レーザ放電や、タングステン加熱等を用いた加工方法も周知である。
図3に、この光コネクタ用光ファイバ20の拡大図を示す。図1,図3に示す光コネクタ用光ファイバ20は、フェルール22の先端22a側に配置されるグレーテッドインデックス光ファイバ1(以下、GIファイバという場合がある。)と、フェルール22の後端22b側に配置されるシングルモード光ファイバ2(以下、SMファイバという場合がある。)とが接続されたものである。
なお、本発明においては、図4に示すように、光コネクタ用光ファイバ20が全長にわたってSMファイバであるものとすることもできる。また、図5に示すように、光コネクタ用光ファイバ20が全長にわたってGIファイバであるものとすることもできる。
GIファイバ1は、マルチモード光ファイバのうち、コア1aの屈折率分布に関して、JIS C 6820で規定された屈折率分布パラメータgが1≦g<3の範囲内のものである。特に、コア1aとクラッド1bとの両方が石英系ガラスからなる石英系ファイバであると、GIファイバ1とSMファイバ2との間で屈折率のギャップが小さくなる(または実質的に無視できる)ことから好ましい。
SMファイバ2としては、コア2aとクラッド2bとの両方が石英系ガラスからなる石英系のSMファイバが一般的である。
GIファイバ1とSMファイバ2との両方が石英系光ファイバであれば、融着接続によって接続損失の小さい接続を実現しやすく好ましい。
図1,図3に示す光コネクタ用光ファイバ20において、GIファイバ1とSMファイバ2とは、それぞれ一方の端面3,4同士を突き合わせて接続されている。GIファイバ1の長さは、GIファイバ1とSMファイバ2との接続部5がフェルール22の光ファイバ挿入穴21内に収容されるように、光ファイバ挿入穴21の長さよりも短くなっている。
GIファイバ1のコア1a径は、SMファイバ2のコア2a径よりも大きい。また、GIファイバ1のクラッド1b径は、SMファイバ2のクラッド2b径と同程度である。
内挿光ファイバ20の先端側の端面20a(GIファイバ1の接続部5と反対側の端面)は、フェルール22の先端面22aに対して位置決め固定されている。内挿光ファイバ20は、光ファイバ挿入穴21内で適当な接着剤によって接着固定することができる。
なお、図1では、内挿光ファイバ20の先端側の端面20aは、フェルール22の先端面22aと一致されているが、本発明は特にこれに限定されるものではなく、例えば光ファイバ20の先端側の端面20aを円滑化し、その先端20aをフェルール22の接合端面22aよりも所定量(例えば数μm)突出させるなどしてもよい。
ここで、内挿光ファイバ20の接続部5の外径(直径)は、光ファイバ挿入穴21の内径(直径)以下となっている。
本発明において、接続部5の外径とは、図8(e)に示すように、接続部5付近において、光ファイバ20の中心線Cから光ファイバ20の輪郭(外周)までの最大の距離Rの2倍を意味するものとする。
なお、光ファイバ20の中心線Cから光ファイバ20の輪郭(外周)までの距離が最大となる点は、両光ファイバ1,2の端面3,4の外周に対応する位置となる可能性もあり、あるいは、光ファイバ1,2の端面3,4の外周から離れた位置となる可能性もある。
しかしながら、接続部5の外径が光ファイバ挿入穴21の内径以下となっていることにより、光コネクタ用光ファイバ20をフェルール22の光ファイバ挿入穴21に挿入する際に引っ掛かることがなく、円滑に挿入することができる。しかも、光ファイバ1,2の接続部5以外の部分の外径が光ファイバ挿入穴21の内径とほぼ等しいことから、光ファイバ20の中心線Cを光ファイバ挿入穴21の中心線に合わせることができる。
より好ましくは、接続部5の外径は、融着接続前の光ファイバ1,2の外径以下であることが好ましい。つまり、光ファイバ挿入穴21の内面とその中に挿入される内挿光ファイバ20の外面との間に所定の隙間(例えば外径差にして約1μm)が確保されることにより、光ファイバ挿入穴21内に内挿光ファイバ20を接着固定する際に、接着剤が浸透しやすくなるなどの効果が得られる。
図7は、GIファイバ1における光の伝搬の様子を説明する概略図である。同図に示すように、GIファイバ1中の光は、光の波長やコア1aの屈折率分布などに依存する所定の周期P(ピッチ長ともいう)をもってコア1aの中心軸からの距離を変化させ、収束、発散、平行化を繰り返しながら伝搬する。
そこで、GIファイバ1の長さは、1/4波長またはその奇数倍(つまり、[(2n―1)/4]P。ただし、n=1,2,…の整数)とすることが好ましい。これにより、SMファイバ2から出射される光が、GIファイバ1の先端側の端面20aで平行化(コリメート)された状態で出射されるようになり、高い結合効率を実現できる。しかもこの場合、GIファイバ1の先端側の端面20aからの入射光もGIファイバ1内で収束された状態でSMファイバ2のコア2aに入射させることができるようになる。
GIファイバ1とSMファイバ2との接続は、両光ファイバ1,2が一体化された状態で取り扱うことができるものであれば特に限定されるものではないが、融着接続によれば、反射等による接続損失が低減され、また、接続の機械的強度をより向上できるので好ましい。
次に、GIファイバ1とSMファイバ2とを接続して上述の光コネクタ用光ファイバ20を製造する方法の一例を説明する。
まず、図8(a)に示すように、光ファイバ1,2をそれぞれホルダ8で把持し、これら光ファイバ1,2の端面3,4を互いに近づけた状態で、両光ファイバ1,2の先端部を電極(図示略)のアーク9で加熱する。
そして、図8(b)に示すように両光ファイバ1,2の端面3,4同士を突き合わせ、押し付けて融着させる。これにより、図8(c)に示すように、融着接続部5において両光ファイバ1,2のコア1a,2a同士が融着接続される。この際、融着接続部5に膨らみが発生する。
この融着接続部5の膨らみの外径は、光ファイバ径よりも大きい。そこで、さらに図8(d)に示すように、放電の継続または余熱によって両光ファイバ1,2の先端部が溶融状態にあるうちに、両光ファイバ1,2を互いに反対方向に若干引っ張って両光ファイバ1,2同士の融着接続部5を延伸することにより、融着接続部5の外径が光ファイバ挿入穴21の内径以下となるように調整する。
放冷後、ホルダ8を取り外し、図8(e)に示すように、GIファイバ1とSMファイバ2とが融着接続された光コネクタ用光ファイバ20を得ることができる。
GIファイバ1とSMファイバ2とを接続する際には、両光ファイバはホルダ8による把持に充分な長さのものを用いることができる。両ファイバ1,2の接続後、光コネクタ用光ファイバ20の両側で余分な長さを切断して、先端側の端面20aを精密に研磨し、また、後端側の端面20bをレンズ状に加工することにより、上記の所定の長さに調節することができる。
光コネクタ用光ファイバ20の先端側の端面20aの研磨は、光コネクタ用光ファイバ20を光ファイバ挿入穴21に挿入した後、フェルール22の先端面22aを研磨するときに一緒に行ってもよい。
上述の光コネクタ用光ファイバ20を用いて本形態例の光コネクタを製造するにあたっては、上記のように得られた光コネクタ用光ファイバ20をフェルール22の光ファイバ挿入穴21に挿入して、光ファイバ20を接着固定する。
光ファイバ20の先端側の端面20aをフェルール22の接合端面22aに対して位置決めするには、光ファイバ20を光ファイバ挿入穴21に挿入するときに精密に位置決めしてもよい。または、光ファイバ20を光ファイバ挿入穴21に挿入するときには位置を大体合わせておき、接着固定後、接合端面22aを研磨するときに、精密に位置決めしてもよい。
本発明によれば、内挿光ファイバ20の後端側の端面20bが丸みを帯びたレンズ状に加工されているので、図1に示すように、接続しようとする光ファイバ15の先端に曲がりAが生じたとしても、端面15a,20bのエッジ同士の干渉がなく、接続しようとする光ファイバ15と内挿光ファイバ20とのコア17,2a間のギャップが小さくなるように突き合わせ接続することが可能となる。また、端面20bがレンズ状に加工されることにより、開口数が大きくなり、角度ずれによる接続損失を抑制することができる。屈折率整合剤(マッチングジェル)を用いずとも、光ファイバの接続損失を低く抑制することができるので、ジェルを用いた場合と比較して、光ファイバの接続や取り外しを繰り返したときにジェルの塗り直しの工程を省略でき、作業性が向上される。
また、内挿光ファイバ20の後端側の端面20bのエッジが滑らかな丸みを帯びているので、切断時などに生じうる光ファイバ端部の潜在的な欠陥やクラック等を減らすことができ、欠けが生じにくい。従って、光学的な接続特性を長期間良好な状態に安定させることもできる。
図1,図3に示すように、フェルールの先端側にGIファイバ1が配置され、フェルールの後端側にSMファイバ2が配置されるように接続された内挿光ファイバを用いた場合、フェルールの接合端面に露出された部分のコア径がGIファイバのコアの径となり、SMファイバのコア径よりも大きくなっているので、結合効率が高く、挿入損失が低い光コネクタを得ることができる。例えば、図9に模式的に図示するようにフェルール22の接合端面22aに埃などの異物Dが付着している場合でも、光コネクタの挿入損失を光伝送に充分な程度に低く抑制することができる。
光コネクタ用光ファイバの出射端面のコア径が大きいので、レーザ等の出射光が拡散され、ダスト(埃)や傷などによる焼き付き等の悪影響を緩和することができる。
特に、GIファイバ1の長さが0.25Pまたはその奇数倍であると、上述のように、フェルール先端面における光の結合効率を向上でき、好ましい。
フェルールの後端側(接合端面と反対の側)に引き出される光ファイバがSMファイバであると、SMファイバに曲げが生じても曲げ損失が比較的小さいので、光コネクタの取扱い性が良好となり、好ましい。
両光ファイバの融着接続部の外径が、光ファイバ挿入穴の内径以下に縮小されている場合、当該光コネクタ用光ファイバは、通常の光コネクタの組立に適用することができ、フェルールの光ファイバ挿入穴に円滑に挿入することができる。
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、本発明は、フェルールの光ファイバ挿入穴に内挿される内挿光ファイバに特徴を有するものであるから、内挿光ファイバと他の光ファイバを突き合わせ接続するクランプ部等、光コネクタの各部の構成は、特に限定されるものではなく、本発明の各請求項に記載された発明の範囲内で種々の構成が採用可能である。
本発明は、光通信、光計測等の種々の分野において、光ファイバの光接続に利用することができる。
(a)本発明の光コネクタの部分概略構成図である。(b)図1(a)のA部の拡大図である。 図1(a)の光コネクタ同士を接続する様子を説明する概略構成図である。 本発明の光コネクタ用光ファイバの第1例を示す概略構成図である。 本発明の光コネクタ用光ファイバの第2例を示す概略構成図である。 本発明の光コネクタ用光ファイバの第3例を示す概略構成図である。 (a)本発明の光コネクタ用光ファイバを製造する方法の一例を説明する説明図である。(b)先端がレンズ加工された光ファイバの一例を示す概略図である。 GIファイバにおける光の伝搬の様子を説明する概略図である。 本発明の光コネクタ用光ファイバの製造方法の一例を示す図面であり、(a)はシングルモード光ファイバとグレーデッドインデックス光ファイバとを加熱している様子を示し、(b)は両光ファイバを突き合わせる様子を示し、(c)は両光ファイバが融着された状態を示し、(d)は両光ファイバの接続部をさらに延伸した状態を示し、(e)は得られた光コネクタ用光ファイバを示す図である。 埃などの異物が付着した光コネクタのフェルール端面の一例を示す模式図である。 光コネクタの一例を示す外観斜視図である。 図10の光コネクタの本体部を示す正面図である。 図11の光コネクタの本体部の縦断面図である。 図11の光コネクタの本体部のクランプ部を示す横断面図である。 図10の光コネクタを組み立てる様子の一例を示す斜視図である。 (a)従来の光コネクタの部分概略構成図である。(b)図15(a)のA部の拡大図である。 図15(a)の光コネクタ同士を接続する様子を説明する概略構成図である。
符号の説明
1…グレーテッドインデックス光ファイバ(GIファイバ)、2…シングルモード光ファイバ(SMファイバ)、10…光コネクタ、13…他の光ファイバ、20…光コネクタ用光ファイバ(内挿光ファイバ)、20b…光コネクタ用光ファイバの後端側の端面、21…光ファイバ挿入穴、22…フェルール、22a…フェルールの先端面(接合端面)、22b…フェルールの後端、23…クランプ部。

Claims (5)

  1. 光コネクタのフェルール(22)に形成された光ファイバ挿入穴(21)に内挿固定される光コネクタ用光ファイバであって、
    前記フェルールの先端面(22a)に対向する後端(22b)から突出する側の端面(20b)が丸みを帯びたレンズ状に加工されていることを特徴とする光コネクタ用光ファイバ(20)。
  2. シングルモード光ファイバからなることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用光ファイバ。
  3. グレーテッドインデックス光ファイバからなることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用光ファイバ。
  4. フェルールの先端側に配置されるグレーテッドインデックス光ファイバ(1)と、フェルールの後端側に配置されるシングルモード光ファイバ(2)とが接続されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用光ファイバ。
  5. フェルール(22)の光ファイバ挿入穴(21)に光ファイバが予め内挿固定されており、フェルールの先端面(22a)に対向する後端に、前記内挿光ファイバの前記フェルール後端から突出した部分と他の光ファイバ(13)との突き合わせ接続状態をクランプして保持するためのクランプ部(23)が設けられた光コネクタであって、
    前記内挿光ファイバが請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタ用光ファイバであることを特徴とする光コネクタ(10)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010250230A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Fujikura Ltd 光コネクタ

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