JP2006017871A - 立体画像表示システム - Google Patents

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高橋  健
Nobuyuki Nakano
信之 中野
Ryotaro Iwami
良太郎 岩見
Tomohiro Terada
智裕 寺田
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Abstract

【課題】 観察者がより見やすい立体画像を提供することができる立体画像表示システムを提供すること。
【解決手段】 立体画像表示システム1において、画像生成装置2は、観察者の位置から起算して互いに異なる距離範囲に属するオブジェクトのそれぞれを表すデータを出力する。表示装置3は、入力されたデータのそれぞれに基づいて、互いに異なる距離範囲に属するオブジェクト画像を表す複数の光を発する。光路選択回路4は、内部に含む少なくとも1個のDMD(Digital Micro−mirror Device)12により、表示装置3から発せられた複数の光を、予め定められた時間毎に順番に選択し、選択した1つの光を順次的に出力する。反射部材6は、光路選択回路4により出力された光を、観察者の方向に反射して、観察者にオブジェクトが合成された立体画像を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、立体画像表示システムに関し、より特定的には、奥行き感(立体感)を持つ画像を表示する立体画像表示システムに関する。
図16は、パララックスバリア方式を採用した一般的な立体画像表示システムの全体構成を示す模式図である。図16において、立体画像表示システムは大略的に、画像生成装置201と、画像表示装置202とを備える。画像生成装置201は、データ蓄積部203と、左右画像生成部204と、画像合成部205とを含む。また、画像表示装置202は、表示画面206と、格子状のスリット(アパーチャ)を有するパララックスバリア板207とを含む。
データ蓄積部203は、表示対象となるオブジェクトAの形状を示すデータを格納する。
左右画像生成部204は、予め定められた観察位置から、オブジェクトAを観察者Vの左右それぞれの眼で見た時の視差を算出する。左右画像生成部204は、算出した視差に基づいて、オブジェクトAについて、左眼用の画像IL及び右眼用の画像IRとを生成する。
画像合成部204は、左右画像生成部204で生成された2つの画像IL及びIRのそれぞれを微細な短冊状に分割する。これによって、画像合成部204は、左眼用の部分画像PILをいくつか生成し、右眼用の部分画像PIRをいくつか生成する。なお、図16には代表的に、左眼用について1つの部分画像から線を引き出して、「PIL」という参照符号を付けている。同様に、右眼用についても、1つの部分画像に「PIR」という参照符号を与えている。画像合成部204はさらに、全ての部分画像PIL及びPIRから、部分画像PIL又はPIRを1つずつ交互に選択してつなぎ合わせる。これによって、画像合成部204は、合成画像SIを生成し、画像表示装置202に出力する。
画像表示装置202は、内部の表示画面206に、入力された合成画像SIを表示する。
観察者Vは、前述の観察位置から、パララックスバリア板207を介して、表示画面206に表示された合成画像SIを両眼で観察する。この時、観察者Vの左眼には、合成画像SIにおいて、部分画像PILは届くが、部分画像PIRは、パララックスバリア板207によって遮断されるため、観察者Vの左眼には届かない。逆に、観察者Vの右眼には、部分画像PIRのみが届き、部分画像PILは届かない。これによって、両眼視差が発生し、観察者Vは、オブジェクトAを立体的に、つまり立体像を視認する。
ところで、実空間において、人間の眼の焦点及び輻輳角の調節は連動している。しかしながら、上述の立体画像表示システムで提供される立体像は、固定的に設置された表示画面206に表示されるので、眼の焦点調節は、観察位置から表示画面206までの距離を変えることで行われる。それに対して、両眼の輻輳角は、観察者Vから立体像までの仮想的な距離(奥行き)に基づいて調節される。したがって、立体像を観察者Vが目視する場合、観察者Vが調節した焦点距離と、輻輳角を調節するための仮想的な距離とは対応しない。つまり、本来連動すべき焦点調節と輻輳角とにずれが生じるため、観察者Vは、立体像を目視した時、違和感を覚えたり、それを長時間目視する場合には疲労を感じたりするという問題があった。
以上の問題を解決するために、ハーフミラー重畳方式を採用した立体画像表示システム(以下、従来の立体画像表示システムと称する)が提案されている(例えば特許文献1を参照)。ここで、図17は、従来の立体画像表示システムの全体構成を示す模式図である。図17において、立体画像表示システムは、画像生成装置210と、画像表示装置211と、光学系212とを備えている。
画像生成装置210は、データ蓄積部222と、画像分割部223と、左右画像生成部224と、画像合成部225とを含む。
データ蓄積部222は、表示対象となる複数のオブジェクト(図示は、オブジェクトP,Q及びR)の形状を示すデータを格納する。
画像分割部223は、データ蓄積部222内のデータを、観察者Vから起算して互いに異なる距離の範囲に含まれるオブジェクト毎のデータに分割する。
なお、説明の便宜上、本説明では、オブジェクトPが、観察者Vから最も遠い距離の範囲(以下、長距離レンジと称する)に属し、オブジェクトRは、観察者Vから最も近い距離の範囲(以下、近距離レンジと称する)に属し、オブジェクトQは、長距離レンジ及び近距離レンジの中間に属する距離の範囲(以下、中距離レンジと称する)に属すると仮定する。このような仮定下では、オブジェクトPの形状を示す部分データと、オブジェクトQの形状を示す部分データと、オブジェクトRの形状を示す部分データとが生成される。
左右画像生成部224は、画像分割部223で分割されたオブジェクトを表す各画像を、予め定められた観察位置から観察者の左右それぞれの眼で見た時の視差を算出する。左右画像生成部224は、算出した視差に基づいて、各オブジェクトについて左眼用の画像ILと、右眼用の画像IRとを生成する。
上述の仮定下では、左右画像生成部224では、オブジェクトPについて、左眼用の画像ILp及び右眼用の画像IRpが生成され、オブジェクトQについて、左眼用の画像ILq及び右眼用の画像IRqが生成され、さらに、オブジェクトRについて、左眼用の画像ILr及び右眼用の画像IRrが生成される。
画像合成部225は、左右画像生成部224で生成された2枚1対の画像IL及びIRのそれぞれを微細な短冊状に分割して、左眼用の部分画像PILをいくつか生成し、右眼用の部分画像PIRをいくつか生成する。画像合成部224はさらに、1セットの部分画像PIL及びPIRから、部分画像PIL又はPIRを1つずつ交互に選択してつなぎ合わせる。これによって、画像合成部224は、オブジェクト毎に合成画像SIを生成し、表示装置211に出力する。
上述の仮定下では、オブジェクトPについて、左眼用の画像ILp及び右眼用の画像IRpから、左眼用の部分画像PILp及び右眼用の部分画像PIRpが生成され、その後、合成画像SIpが生成される。同様に、オブジェクトQ及びRについても、合成画像SIq及びSIrが生成される。
表示装置211は、各距離範囲に割り当てられる表示部227及びパララックスバリア板228の組みを含む。各表示部227は、画像合成部225で生成される合成画像SIのうち、自身が割り当てられた距離範囲用のものを受け取り、受け取ったものを表示する。各表示部227は、合成画像SIを表す光を、同じ組のパララックスバリア板228に向けて発する。各パララックスバリア板228は、格子状のスリットを有しており、前置された表示部227から発せられた光を通過させる。
なお、上述の仮定下では、表示装置211は、遠距離用として表示部227L及びパララックスバリア板228Lの組と、中距離用として表示部227I及びパララックスバリア板228Iの組と、近距離用として表示部227S及びパララックスバリア板228Sの組とを含む。
光学系212は、上述の距離範囲毎に割り当てられた複数のミラー230を含む。各ミラー230のうち、観察者Vからみて最も遠くに配置されるものは全反射ミラーでよく、その他のミラー230はハーフミラーである。また、各ミラー230には、前置されたパララックスバリア板228を通過した光が入射されると、入射光を反射させる。ここで、各ミラー230の反射方向は、観察者Vの視線と概ね一致するように予め配置される。また、上述のように、観察者Vからみて最も遠くに配置されるミラー230以外はハーフミラーであるため、各ミラー230で反射された光束は合成される。
上述の仮定下では、遠距離用の全反射ミラー230Lと、中距離用及び近距離用の2個のハーフミラー230I及び230Sが配置される。全反射ミラー230Lは、パララックスバリア板228Lを通過した光を、中距離用のハーフミラー230Iに向けて反射する。また、ハーフミラー230Iは、全反射ミラー230Lにより反射された光を概ね半分だけ透過するとともに、パララックスバリア板228Iを通過した光の一部を反射する。これによって、双方の光は合成される。また、近距離用のハーフミラー230Sは、ハーフミラー230Iで合成された光を概ね半分だけ透過し、パララックスバリア板228Iを通過した光を概ね半分だけ反射する。
これによって、観察者Vは、予め定められた観察位置から光学系212を両眼で観察すると、観察者Vの左眼には、各部分画像PILのみが届き、その右眼には各部分画像PIRのみが届く。さらに、観察者Vは、各ミラー230の位置を仮想スクリーンとして、各オブジェクトを視認することになるので、実際の奥行き感を保ちながら、両眼視差により立体像を認識することが可能となる。その結果、パララックスバリア方式を採用した立体画像表示システムに比べて、従来の立体画像表示システムは、観察者Vの両眼で焦点が調節された距離と、両眼の輻輳角のずれは小さくなるので、観察者の違和感及び/又は疲労を減少させることができる。
特開平10−333093号公報
しかしながら、従来の立体画像表示システムでは、直列に配置されたハーフミラー230I及び230Sを使って、画像を表す光束を合成するため、観察者Vから遠くで反射されるほど、画像の光量が落ちてしまい、観察者Vには見えにくくなるという問題点がある。具体的には、図18に示すように、ハーフミラー230I及び230Sの特性は、入射光量に対する反射光量及び透過光量に比率は概ね半分になる。したがって、従来の立体画像表示システムのように、2枚のハーフミラー230I及び230Sを透過する全反射ミラー230Lで反射された光は、ハーフミラー230Sを透過した後、元々の2の2乗分の1(つまり25%)に減衰される。つまり、n枚のハーフミラー230を通した光(画像)は、2のn乗分の1に減衰してしまう。以上のことから、ハーフミラー230の設置数を多くし、多くの距離感を持つ仮想スクリーンを設置すれば、滑らかな距離感を持つ画像を観察者Vに提供することが可能になるが、上述のようにハーフミラー230の設置数に応じて光量も減少するので、従来の立体画像表示システムにハーフミラーを多く設置することは適切ではない。
また、従来の立体画像表示システムにハーフミラーを多く設置しつつ、光量減少に対処するために、各表示部227から発せられる光量を大きくすることも可能である。しかし、各表示部227が大きくなったり、表示部227の発熱を抑えるための冷却装置が必要になったりする。その結果、消費電力の増加し、システム自体の肥大化し、又はシステムの製造又は維持コストが増大してしまう。
また、従来の立体画像表示システムには、パララックスバリア方式を採用することから観察者Vの観測位置が限られたり、パララックスバリア板228の存在そのもののため画像を観察しづらかったりするという他の問題もある。
それ故に、本発明の目的は、観察者がより見やすい立体画像を提供することができる立体画像表示システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一局面は、立体画像表示システムであって、複数のオブジェクトのそれぞれを表すデータを、立体画像における奥行き方向に沿う距離の範囲毎に分類する画像生成装置と、画像生成装置で分類された各データに基づいて、立体画像における奥行きが調整されたオブジェクトを表す複数の光を発する表示装置と、内部に含む少なくとも1個のDMD(Digital Micro−mirror Device)により、表示装置から発せられた複数の光を、予め定められた時間毎に順番に選択し、選択した光を順次的に出力する光路選択回路とを備える。
光路選択回路は具体的には、表示装置からの複数の光から、一定で短い時間毎に1つずつ選択して、選択した光を順次出力することで、奥行き方向に異なる位置を有するオブジェクトを表す各光を時間軸上で多重する。
表示装置は例示的には、距離範囲の総数に相当する数の表示部を含んでおり、各表示部は、自身に割り当てられた距離範囲に属するオブジェクトを表すデータを受け取り、受け取ったデータに従って、オブジェクトを表す光を発する。表示装置はさらに、距離範囲の総数又はそれより1だけ少ない数に相当する数の奥行き調整部を少なくとも含んでおり、奥行き調整部はそれぞれ、互いに重複しない1個の表示部に割り当てられており、自身が割り当てられた表示部により発せられる光が表すオブジェクトの奥行きを調整する。
各奥行き調整部は例示的には、各表示部により発せられた光の焦点距離を異ならせる少なくとも1個の光学部品を有する。光学部品は例示的には、凸レンズ、凹レンズ、凸面鏡及び凹面鏡からなるグループから選ばれる1以上である。他の例示として、光学部品は、ホログラフィック光学素子である。
また好ましくは、立体画像表示システムはさらに、光路選択回路により出力された光を、観察者の方向に反射して、複数のオブジェクトが合成された立体画像を生成する少なくとも1個の反射部材とを備える。
反射部材は好ましくは、光路選択回路からの光の一部を所定方向に向けて反射するとともに、自身の背後からの光を同方向に向けて透過する。
反射部材は例示的には、ハーフミラー、全反射ミラー及びホログラフィック光学素子のいずれかである。
各表示部は、自身が発する光が光路選択回路により選択される間に、受け取ったデータに従ってオブジェクトを表す光を発し、自身が発する光が選択されない間、発光を休止する。
DMDは好ましくは、それぞれの傾きを制御可能な複数のマイクロミラーを有しており、所定部分のマイクロミラーの傾きを変更することにより、各表示部から発せられた光の一部分を選択する。
所定部分のマイクロミラーとは例示的には、立体画像においてオブジェクトが無い部分を担当するものであったり、立体画像において、複数のオブジェクトが重なり合う部分において遠距離側を担当するものであったりする。また、反射部材が光路選択回路からの光の一部を観察者に向けて反射するとともに、自身の背後からの光を観察者に向けて透過する場合には、所定部分のマイクロミラーとは、立体映像において、反射部材の背後に存在する物体と、少なくとも1個のオブジェクトとが重なり合う部分において、物体よりも遠距離側を担当するものである。
また、表示装置は好ましくは、2n 個の表示部を含んでおり、光路選択回路は、(2n −1)個のDMDを含んでいる。ここで、nはは正の整数である。
各DMDは、互いに異なる2方向から入射される光を、他のDMD又は反射部材に向けて反射可能な位置に設置される。
以上の局面によれば、光路選択回路は、DMDを使って、表示装置からの出射される複数の光を、予め定められた時間毎に順番に1つずつ選択し、選択した光を順次的に出力する。これによって、光路選択回路は、各距離範囲に属するオブジェクト画像を表す光を時間軸上で多重する。反射部材は、このような多重光を、観察者の方向に反射して、オブジェクトが合成された立体画像を提供する。したがって、観察者は、現在表示されているオブジェクトを視認すると共に、網膜に残る他のオブジェクトの残像も認識する。これらオブジェクトは、奥行き方向に異なる位置に表示される。これによって、観察者に各オブジェクトが立体的に合成された立体画像を提供することが可能となる。
また、本立体画像表示システムは、DMDを光路選択回路に用いているので、光損失が少なくなり、さらには、パララックスバリア板のような光路を遮断する部材を用いなくて済む。これによって、観察者がより見やすい立体画像を提供することができる立体画像表示システムを実現することが可能となる。
(実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る立体画像表示システム1の全体構成を示す模式図である。図1において、立体画像表示システム1は、画像生成装置2と、表示装置3と、光路選択回路4と、レンズ5と、反射部材6とを備えている。
画像生成装置2は、観察者Vに提供する立体画像の基礎となるデータを生成するために、データ蓄積部8と、画像分類部9とを含んでいる。
データ蓄積部8は、表示対象となる複数のオブジェクトの形状を示すデータと、オブジェクト毎に予め定められている奥行き値(観察者Vからの距離)とを格納する。
画像分類部9は、データ蓄積部8内のデータを、観察者Vから起算して互いに異なる距離の範囲に属するオブジェクト毎の部分データに分類する。
本立体画像表示システム1において、距離範囲の数は、後述する表示部10の総数(=2n 個)に相当する。ここで、nは、正の整数でよいが、本実施形態では、例示的にn=2の場合について説明する。この例示の下では、距離範囲の数は4となる。以降、観察者Vに最も近い距離の範囲を近距離レンジと称し、最も遠い距離の範囲を遠距離レンジと称する。また、近距離レンジ及び遠距離レンジの間で、近距離レンジ寄りの距離の範囲を第1の中間距離レンジと称し、遠距離レンジ寄りのものを第2の中間距離レンジと称する。このような例示の下では、画像分類部9は、近距離レンジに属するオブジェクトを表す部分データDSと、第1の中間距離レンジに属するオブジェクトを表す部分データDIaと、第2の中間距離レンジに属するオブジェクトを表す部分データDIbと、遠距離レンジに属する部分データDLに分類する。
表示装置3は、画像生成装置2で分類された部分データに基づいて、上述の距離範囲毎に奥行き感が調整された部分画像を生成する。このような処理のために、表示装置3は、2n 個の表示部10と、2n 個又は(2n −1)個の奥行き調整部11とを備える。
各表示部10には、互いに異なる距離範囲が割り当てられ、上述の画像分類部9で分類された部分データのうち、自身に割り当てられた距離範囲に属するものが与えられる。各表示部10は、与えられた部分データが示すオブジェクトを表す光を発する。
ここで、本実施形態ではn=2の場合について説明している。したがって、4個の表示部10として、遠距離レンジ用の表示部10L、第2の中間距離レンジ用の表示部10Ib、第1の中間距離レンジ用の表示部10Ia及び近距離レンジ用の表示部10Sが表示装置3に備わる。
上述の表示部10Lは、画像分類部9から部分データDLを受け取り、受け取った部分データDLに従って、オブジェクトを表す光を発する。また、表示部10Ib、10Ia及び10Sは、画像分類部9から与えられた部分データDIb、DIa及びDSに従って、オブジェクトを表す光をそれぞれ出射する。
各奥行き調整部11は、本実施形態では、互いに焦点距離の異なる凸レンズである。このような凸レンズ11は、自身の軸と、表示部10が発する光の軸とが予め合わせられた状態で固定される。また、複数の凸レンズ11において焦点距離が短いものほど、観察者Vから遠い距離範囲を担当する表示部10に割り当てられる。以上のような各凸レンズ11は、自身が割り当てられている表示部10からの出射光を屈折する。
ここで、本実施形態では、凸レンズ11の総数は、(2n −1)個と仮定する。また、本実施形態ではnは2である場合について例示的に説明している。したがって、表示装置3には、3個の凸レンズ11Ia、11Ib及び11ILが備わる。凸レンズ11Lは、焦点距離が最も短いものであり、表示部10Lからの出射光を屈折する。また、凸レンズ11Ibは、次に焦点距離が短いものであり、表示部10Ibからの出射光を屈折する。さらに、凸レンズ11Iaは、最も焦点距離が長いものであり、表示部10Iaからの出射光を屈折する。なお、凸レンズ11の総数が2n 個の場合には、表示部10Sに、最も焦点距離が長い凸レンズ11が割り当てられる。
光路選択回路4は、表示装置3から発せられる全ての光を受け取り、距離範囲が近いものから、距離範囲が遠いものへと順番に、極めて短い一定の時間毎に光を1つずつ選択する。光路選択回路4はこのような選択処理を繰り返す。また、光路選択回路4は、以上のようにして選択した光をレンズ5に向けて順次出射する。
以上のような光選択のために、光路選択回路4は、(2n −1)個のDMD(Digital Micro−mirror Device,デジタルマイクロミラーデバイス)12を含む。
ここで、図2A−図2Cは、図1に示すDMD12の詳細な動作を示す模式図であり、また、図2Dは、DMD12による光の反射を示す模式図である。
図2A−図2Cにおいて、DMD21は、複数のフラットな鏡面を持つマイクロミラー22を有している。DMD21が初期状態の時、図2Aに示すように、全てのマイクロミラー22は、傾斜せずに、実質的に同一平面(以下、基準面と称する)PR内に含まれる。また、外部からDMD21に第1の駆動電圧が与えられると、全てのマイクロミラー22は、図2Bに示すように、上記基準面PRに対して、反時計回りに所定角度θ(例えば+10°)だけ傾く。また、第2の駆動電圧が与えられると、全てのマイクロミラー22は、図2Cに示すように、上記基準面PRに対して時計回りに所定角度−θ(例えば−10°)だけ傾く。なお、DMD21は、他の角度(例えば、+12°及び−12°の組み合わせ)にも傾くマイクロミラー22を有するものもある。
したがって、図2Bに示す状態で、上記基準面PRに対する法線より左20°(つまり、2×θ)の方向から光が各マイクロミラー22に入射されると、つまり、図2Dに示す矢印IN1の方向から光が入射されると、入射光は、各マイクロミラー22で反射して、基準面PRの法線方向に、つまり、図2Dに示す矢印OUTの方向へ進む。
また、図2Cに示す状態で、基準面PRの法線に対して右20°(つまり、2×(−θ)°)の方向から光がマイクロミラー22に入射されると(図2Dの矢印IN2を参照)、入射光は、各マイクロミラー22で反射して基準面PRに対する法線(矢印OUTを参照)へ進む。
ここで、以降の説明では、全マイクロミラー22を+10°傾けること(つまり、図2Bに示す状態)を、「ONする」と記載し、全マイクロミラー22を−10°傾けること(つまり、図2Cに示す状態)を、「OFFする」と記載する。
再度図1を参照する。上述のように、光路選択回路4には、(2n −1)個のDMD12が用いられる。また、本実施形態ではn=2の場合について説明しているので、光路選択回路4は、3個のDMD12a、12b及び12cを含む。
これらDMD素子12のうち、DMD12aは、自身の基準面PRに対する法線がレンズ5の光軸と一致する位置に配置される。
また、DMD12bは、以下の条件を満足する位置に配置される。第1の条件は、DMD素子12bの基準面PRに対する法線が、DMD12aの基準面PRに対する法線の左20°(つまり、2×θ°)の方向に一致することである。また、第2の条件は、DMD12bの基準面RPに対する法線をその始点から+20°(つまり2×θ°)傾けた線が、表示部10Lの光軸と一致し、かつ法線の−20°(つまり、2×(−θ)°)だけ傾けた線が、表示部10Ia、及び凸レンズ11Ibの光軸と一致することである。
DMD12cは、レンズ5の光軸に対して対称な位置に配置される。
凸レンズ5は、DMD12の大きさ(具体的には、対角線の長さ)が数インチと小さいことから、適度な大きさの立体画像を観察者Vが観察できるように、光路選択回路4から出射された光を屈折させ、これによって、光路選択回路4の出射光が表す各画像を拡大する。
反射部材6は、典型的には全反射ミラー又はハーフミラーであり、凸レンズ5により屈折された光を観察者Vの方向に反射させる。ここで、反射部材6がハーフミラーの場合、反射部材6の背後の光が観察者Vの方向に透過するため、観察者Vは、反射部材6の背後の情景に、反射部材6の反射光が表す立体画像が重畳された像を視認することができる。
次に、以上のような構成の立体画像表示システム1の具体的な動作例について説明する。今説明の便宜上、データ蓄積部8内のデータは、図3に示すような複数のオブジェクト(丸)P、オブジェクト(正方形)Q、オブジェクト(長方形)R及びオブジェクト(三角形)Sを表すと仮定する。さらに、オブジェクトPには長距離レンジに属する奥行き値が、オブジェクトQには第2の中間距離レンジに属する奥行き値が、オブジェクトRには第1の中間距離レンジに属する奥行き値が、さらに、オブジェクトSには近距離レンジに属する奥行き値が割り当てられていると仮定する。
画像分類部9は、上述のようなデータを、長距離レンジに属するもの(つまり、部分データDLと称する)、第2の中間距離レンジに属するもの(つまり、部分データDIb)、第1の中間距離レンジに属するもの(つまり、部分データDIa)、さらに近距離レンジに属するもの(つまり、部分データDS)に分類する。このような分類の後、画像分類部9は、表示装置3における表示部10Lに部分データDLを、表示部10Ibに部分データDIbを、表示部10Iaに部分データDIaを、さらに、表示部10Sに部分データDSを渡す。
表示部10Lは、受け取ったデータDLに従って、オブジェクトPの画像を表す光を、凸レンズ11Lに向けて発する。凸レンズ11Lは、表示部10Lからの入射光を屈折させ、DMD12bに向けて発する。また、表示部10Ibは、受け取ったデータDIbに従って、オブジェクトQの画像を表す光を、凸レンズ11Ibに向けて発する。凸レンズ11Ibは、表示部10Ibからの入射光を屈折させ、DMD12cに向けて出射する。表示部10Iaは、受け取ったデータDIaに従って、オブジェクトRの画像を表す光を、凸レンズ11Iaに向けて発する。凸レンズ11Iaは、表示部10Iaからの入射光を屈折させ、DMD12bに向けて発する。また、表示部10Sは、受け取ったデータDSに従って、オブジェクトSの画像を表す光を、DMD12cに向けて発する。
光路選択回路4において、DMD12a、12b及び12cは、図示しない制御部からの駆動電圧に従って、それぞれのマイクロミラー22の傾きを変更する。図4は、各DMD12a−12cにおけるマイクロミラー22の傾きを時間軸上で示すタイミングチャートである。図4において、「ON」とは、対象となるDMD12の全マイクロミラー22をONすることを意味し、「OFF」とは、そのDMD12の全マイクロミラー22をOFFすることを意味する。また、「DC」とは、「Don’t Care」、つまり、「ON」でも「OFF」でもどちらでもいいことを意味する。
まず、最初の時間区間t1において、光路選択回路4は、近距離レンジに属するオブジェクトSの画像を表す光を選択しレンズ5に出射する。具体的には、この間、DMD12aは、自身が備える全マイクロミラー22をOFFにして、DMD12cからの光を選択する。この間、DMD12cは、自身が備える全マイクロミラー22をOFFにして、表示部10Sから出射された光を選択する。また、DMD12bは、この間、光選択に関与しないので、DCの状態である。このような動作により、時間区間t1の間、表示部10Sから出射された光は、DMD12cで反射された後、DMD12aによりレンズ5に向けて反射される。
また、次の時間区間t2において、光路選択回路4は、第1の中間距離レンジに属するオブジェクトRの画像を表す光を選択してレンズ5に出射する。具体的には、この間、DMD12aは、ONの状態になり、DMD12bからの光を選択する。また、この間、DMD12bは、OFFの状態になり、凸レンズ11Iaにより屈折された光を選択する。さらに、この間、DMD12cは、光選択に関与しないので、DCの状態である。このような動作により、時間区間t2の間、表示部10Iaから出射され凸レンズ11Iaにより屈折された光は、DMD12bにより反射された後、DMD12aによりレンズ5に向けて反射される。
また、次の時間区間t3において、光路選択回路4は、第2の中間距離レンジに属するオブジェクトQの画像を表す光を選択してレンズ5に出射する。具体的には、この間、DMD12aは、OFFの状態になり、DMD12cからの光を選択する。また、この間、DMD12cは、ONの状態になり、凸レンズ11Ibにより屈折された光を選択する。なお、この間、DMD12bはDCの状態になる。このような動作により、時間区間t3の間、凸レンズ11Ibにより屈折された光は、DMD12cにより反射された後、DMD12aにより入射光をレンズ5に向けて反射される。
さらに、次の時間区間t4において、光路選択回路4は、遠距離レンジに属するオブジェクトPの画像を表す光を選択してレンズ5に出射する。具体的には、この間、DMD12a及び12bの2つはONの状態になるが、DMD12cはDCの状態になる。このような動作により、時間区間t4において、表示部10Lから発せられ凸レンズ11Lにより屈折された光は、DMD12bにより反射された後、DMD12aでレンズ5に向けて反射される。
以上のような時間区間t1、t2、t3及びt4は互いに実質的に同じ時間tであり、極めて短い時間である。これら時間区間t1からt4までを単位周期として、光路選択回路4は、上述のような処理を周期的に繰り返す。なお、本実施形態の説明では、4個の距離範囲が定められるため、単位周期において時間区間の数は4となる。しかし、本実施形態の技術的範囲は、この数に限られない。具体的には、単位周期における時間区間の数は、距離範囲の数に相当する。また、単位周期において、光路選択回路4は、近い距離範囲に属するオブジェクトから順番に選択する。
また、例えば、時間区間t1において、オブジェクトSを表す画像が選択されることになる。従って、時間区間t1においては、表示部10SのみがオブジェクトSを表す画像を表示し、それ以外の表示部10は画像を表示しなくともよい。この例示のように、表示装置3は、各時間区間において、選択されない表示部10の発光を休止させても構わない。これにより、本立体画像表示システム1の低消費電力化を図ることができる。
また、以上のような光路選択回路4の出射光は、レンズ5を通過した後、ミラー6により観察者Vの方向に反射される。
ここで、表示装置10Sから、DMD12c、DMD12a、レンズ5及びミラー6を介して観察者Vに至る光路を第1の光路(図1の矢印aを参照)と称し、表示装置10Iaから、DMD12b、DMD12a、レンズ5及びミラー6を介して観察者Vに至る光路を第2の光路(図1の矢印bを参照)と称し、表示装置10Ibから、DMD12c、DMD12a、レンズ5及びミラー6を介して観察者Vに至る光路を第3の光路(図1の矢印cを参照)と称し、さらに、表示装置10Lから、DMD12b、DMD12a、レンズ5及びミラー6を介して観察者Vに至る光路を第4の光路(図1の矢印dを参照)と称する。
これら第1−第4の光路の長は互いに大差は無い。しかしながら、表示部10Lには、焦点距離が最も短い凸レンズ11Lが割り当てられ、表示部10Ibには、次に焦点距離が短い凸レンズ11Ibが割り当てられ、表示部10Iaには、最も焦点距離の長い凸レンズ11Iaが割り当てられ、表示部10Sには、同様の凸レンズは割り当てられない。このような凸レンズ11の配置により、第1−第4の光路について仮想的な光路長は変わる。
各凸レンズ11を以上のように配置することにより、観察者Vは、図5に示すように、表示部10Sの出力画像があたかも自身から最も近い仮想スクリーンSS上に虚像として表示されているように視認される。同様に、表示部10Iaの出力画像があたかも次に近い仮想スクリーンSIa上に虚像として、表示部10Ibの出力画像があたかも3番目に近い仮想スクリーンSIb上に虚像として表示されているように、さらに、表示部10Lの出力画像があたかも最も遠くの仮想スクリーンSL上に虚像として表示されているように観察者Vは認識する。
また、このような仮想スクリーン上の画像は、光路選択回路4により、図6に示すように、時間区間t毎に切り替わる。具体的には、最初の時間区間t1では、オブジェクトSの虚像が観察者Vにより視認される。次の時間区間t2では、オブジェクトRの虚像が観察者Vにより視認され、オブジェクトS(点線参照)は残像として観察者Vの網膜に残る。次の時間区間t3では、オブジェクトQの虚像が観察者Vにより視認され、さらに、オブジェクトS及びRの各虚像が残像として残る。また、次の時間区間t4では、オブジェクトPの虚像が観察者Vにより視認され、他のオブジェクトS、R及びQの各虚像は残像となる。この後、上述から明らかなように、時間区間t1−t4までの画像切り替えが周期的に行われる。
このような4回の画像の切り替えにより、図7に示されるような4つのオブジェクトS、R、Q及びPが立体的に重畳された立体画像が観察者Vに提供される。なお、図7において格子状の点線及び水平線は、奥行き感を表すために単に示されているだけである。
ここで、図8は、本立体画像表示システム1の技術的効果を示す図である。より具体的には、図8は、本立体画像表示システム1における各仮想スクリーンSA、SB、SC及びSDにおける光量と、従来のハーフミラー方式を採用した立体画像表示システムにおける各ハーフミラー(仮想スクリーン)230S、230I及び230Ib及び全反射ミラー230L(図19を参照)における光量とを対比した図である。なお、ハーフミラー230Ibは図19に記載されていないが、本技術的効果を説明するために、ハーフミラー230Iと全反射ミラー230Lとの間に設置されると仮定したハーフミラーである。また、観察者Vからみて、仮想スクリーンSAまでの奥行きと、ハーフミラー230Sまでの奥行きは同じであり、仮想スクリーンSBまでの奥行きとハーフミラー230Iまでの奥行きは同じであり、仮想スクリーンSCまでの奥行きとハーフミラー230Ibまでの奥行きは同じであり、さらに、仮想スクリーンSDまでの奥行きとハーフミラー230Lまでの奥行きは同じであると仮定する。さらに、表示装置3の光源としての強さと、全ての表示部227の光源としての強さとは互いに等しいと仮定する。また、従来技術との対比を正確に行うため、ミラー6は全反射ミラーとする。
従来の立体画像表示システムにおいて、ハーフミラー230S、230Ia及び230Ibの透過率をいずれも50%と仮定すると、全反射ミラー230Lで反射される表示部227Lからの光、及び表示部227Ibからの光は、ハーフミラー230S、230Ia及び230Ibを通過するので、それぞれから発せられた光の約13%(50%3 )しか観察者Vに届かない。また、表示部227Iaからの光については25%、表示部227Sからの光については50%しか観察者Vに届かない。そのため、観察者Vは、表示部227L及び227Ibの画像を特に見づらく感じる。
しかしながら、本立体画像表示システム1において、各DMD12の反射率は約75%である。本立体画像表示システム1では、各表示部10から発せられた光は、観察者Vに届くまで2個のDMD12で反射されるので、観察者Vには、各表示部10から発せられた光の約56%(≒75%×75%)の光が届く。つまり、本立体画像表示システム1では、仮想スクリーンの位置によらず、各表示部10から発せられた光の約56%が観察者Vに届くので、本立体画像表示システム1によれば、観察者Vは奥行き感にかかわらず均等な質の立体画像を視認することが可能となる。
また、仮に、光路選択回路4にさらにDMD12を追加して、各表示部10から発せられた光の反射回数を3にしたとしても、つまり、距離範囲の数を8にしても、各表示部10から発せられた光の約42%(≒75%×75%×75%)は観察者Vに届く。
一方、従来の立体画像表示システムで、距離範囲の数を8にしようとすると、少なくとも7個のハーフミラー230が必要となる。このような場合、最も遠い仮想スクリーンに表示される画像の光量は元々の約0.8%にまで減衰してしまい、観察者Vはこの画像をほぼ視認できない。
以上の説明から明らかなように、本立体画像表示システム1によれば、上述のようなDMD12の配列により、各表示部10から発せられた光を少ない減衰量で観察者Vまで届けることができる。それによって、観察者がより見やすい立体画像を提供することができる。
なお、当然のことであるが、第1−第4の光路を遮らないように、各構成は配置される。
(第1の変形例)
以上の実施形態では、各DMD12の全マイクロミラー22は時間区間t1−t4のそれぞれにおいて一斉に同じ方向に傾くよう制御されていた。それゆえ、観察者Vには、図7に示すような立体画像、つまり、背景色が黒とならないものが視認される。そこで、本変形例では、背景が黒の立体画像を提供可能な立体画像表示システムについて説明する。
なお、本変形例に係る立体画像表示システムは、第1の実施形態に係る立体画像表示システム1と比較すると、DMD12に含まれるマイクロミラー22の傾き制御だけが相違する。それ故、本変形例において、第1の実施形態に係る立体画像表示システム1に相当する構成には同一の参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。
以下、DMD12内のマイクロミラー22の傾き制御について説明する。DMD12a−12cは基本的には、図4を参照して説明した通りに「ON」、「OFF」及び「DC」のいずれかの状態をとる。ただし、各DMD12において、図4に示す通りに「ON」及び「OFF」するマイクロミラー22は、各時間区間t1−t4で表示されるオブジェクトの外形線内を表す光を反射するものだけである。つまり、各DMD12において、各時間区間t1−t4で表示されるオブジェクトの外形線外を表す光を反射するマイクロミラー22は、上述とは逆に「OFF」及び「ON」の状態をとる。
例えば、時間区間t2においては、オブジェクトRの画像を表す光がDMD13aで反射される。ここで、図9は、この時のDMD12aを上から見たときの図である。図9において、微小な格子はそれぞれマイクロミラー22を表している。なお、図示の都合上、「22」という参照符号は、1個の格子にのみ付されている。また、実際のDMDには数十万個のマイクロミラーが存在するが、図9は、説明の都合上、縦30個×横40個の合計1200個のマイクロミラー22を示している。以上のようなマイクロミラー22において、時間区間t2の間に「ON」となるのは、図9に示すマイクロミラー22のうち、オブジェクトRの外形線内の画素を担当するものだけである。これによって、DMD12bからの光のうち、オブジェクトRの外形線内を表すものはレンズ5の方向に反射される。逆に、時間区間t2では、オブジェクトRの外形線外の画素を担当するマイクロミラー22は、図10に示すように、「OFF」に設定される。これによって、時間区間t2では、オブジェクトRの外形線外を表す光は、レンズ5には向かわず無関係な方向へと反射される。なお、他にも、時間区間t2においては、オブジェクトRにおいて観察者Vから視認される部分を表す画素を担当するマイクロミラー22のみ「ON」に設定されても構わない。以上のようなマイクロミラー22の傾き制御により、時間区間t2の間にDMD12aを真上からみると、観察者は、図9に示すようなオブジェクトRを視認することが可能となる。
ここで注意を要するのは、図10に示すDMD12aにおいて、OFFになっているマイクロミラー22は、DMD12cから到着する光、具体的には、表示装置10Ib及び10Sのいずれかから出射された光をレンズ5の方向に反射可能である。しかし、前述のように、時間区間t2において、表示装置10Iaからの出射光を選択している間、他の表示装置10の発光を休止させることが可能であるため、レンズ5には、DMD12bから到着する光のみがDMD12aから送られてくることになる。それ故、DMD12aにおいて、OFFになっているハーフミラー22は何らの光も反射しないので、観察者Vには、オブジェクトR以外のエリアに何も視認できない。
ところで、例えばオブジェクトRは、観察者VからオブジェクトSよりも奥に位置するように視認される。もし、オブジェクトR及びSが観察者Vからみて重なり合う場合、後から表示されるオブジェクトRにおいて、オブジェクトSと重なり合う部分を表示させると、オブジェクトRと重なり合ったオブジェクトSの一部分が、透き通って見えてしまう。このような不具合を解消するため、図9に示すように、オブジェクトRにおいて、オブジェクトSと重なり合う箇所を反射するマイクロミラー22は「OFF」に設定される。他のオブジェクトP及びQについても同様である。その結果、図11に示すような各仮想スクリーンSA−SD上に、背景が黒のオブジェクトA−Dが表示される。また、これらオブジェクトA−Dを含む画像は図12に示すように時間t毎に切り替えられる。これによって、図13に示すように、観察者Vにとって違和感の無い立体画像を提供することが可能となる。
(第2の変形例)
なお、以上の実施形態及び第1の変形例では、レンズ5の光軸上に基準となるDMD12aが配置され、2個のDMD12b及び12cが光軸を基準として互いに対称な位置に配置されていた。しかし、これに限らず、図14に示すように、立体画像表示システム1において、(2n −1)個のDMD12は直列に配置されても構わない。この場合、DMD12による反射回数が多ければ多いほど、表示部10の光量は減衰するが、例えば、遠くに見えるオブジェクトを表示する表示部10を意図的に光路の始点側に配置し、近くに見えるオブジェクトを表示する表示部10を意図的に光路の終点側に配置することが好ましい。なお、図14に示す立体画像表示システム1についても、上述と同様に、従来の立体画像表示システムとの光量比を図15に示す。
なお、以上の説明において、奥行き調整部11は、凸レンズから構成されるとして説明したが、これに限らず、凹レンズ、凸面鏡又は凹面鏡若しくはこれらを組み合わせたり、レンズの特性を持ったHOE(ホログラフィック光学素子)を用いたりして実現することも可能である。他にも、各表示部10の設置スペースが許すのであれば、各表示部10の設置位置を調整して、第1−第4の光路の長さを物理的に変更するようにしても構わない。この場合、奥行き調整部11は、各表示部10を支持するための部材となる。
なお、以上の実施形態では、データ蓄積部8には、各オブジェクトの奥行き値が格納されるとして説明したが、これに限らず、データ蓄積部8は、各オブジェクトに予め割り当てられる距離範囲を格納してもよい。
また、以上の説明では、立体画像表示システム1は、反射部材6としてハーフミラーを備える例も説明したが、反射部材6に代えて、ハーフミラーの特性を持ったHOE(ホログラフィック光学素子)を備えていても構わない。
また、以上の第1の変形例では、マイクロミラー22の傾きの制御により、複数のオブジェクトにおいて重なり合う部分の画像を観察者Vに見せないようにしていた。しかし、これに限らず、表示部10自体が、一番観察者V寄りのものを除く全オブジェクトにおいて互いに重なり合う部分を表示しないようにしても構わない。
また、反射部材6がハーフミラーの場合には、観察者Vは、実風景に立体画像が重畳された像を観ることになる。この場合、対称となる表示部10は、実風景よりも遠くに表示されるべき部分の映像光を出力しないようにしても構わない。他にも、表示部10は、オブジェクト同士間の重なり、オブジェクトと実風景との重なりにかかわらず、与えられたデータに従って完全な画像を表す光を発するようにしても構わない。
本発明に係る立体画像表示システムは、観察者がより見やすい立体画像を提供することが要求される様々な表示装置等、例えば、ヘッドアップディスプレイ、自動車シミュレータ、フライトシミュレータ、ゲーム機、テーマパーク又は遊園地で立体画像を提供可能なアトラクションに適用できる。
本発明の第1の実施形態に係る立体画像表示システム1の全体構成を示す模式図 図1に示すDMD12の詳細な動作を示す第1の模式図 図1に示すDMD12の詳細な動作を示す第2の模式図 図1に示すDMD12の詳細な動作を示す第3の模式図 図1に示すDMD12による光の反射を示す模式図 図1に示すデータ蓄積部8に格納されるデータが表すオブジェクトを例示する模式図 図1に示す各DMD12の動作を示すタイミングチャート 図1に示す立体画像表示システム1により仮想的に形成される仮想スクリーンを例示する模式図 図5に示す各仮想スクリーンに表示される画像の遷移を示す状態遷移図 図1に示す立体画像表示システム1により提供される立体画像を例示する模式図 図1に示す立体画像表示システム1の有利な点を示す図 第1の実施形態の変形例(第1の変形例)におけるDMD12aを真上から観たときの模式図 図9に示すDMD12aのマイクロミラー22の状態を示す模式図 第1の変形例に係る立体画像表示システム1により仮想的に形成される仮想スクリーンを例示する模式図 図11に示す各仮想スクリーンに表示される画像の遷移を示す状態遷移図 第1の変形例に係る立体画像表示システム1により提供される立体画像を例示する模式図 第1の実施形態の変形例(第2の変形例)に係る立体表示装置1の構成を示す模式図 図14に示す立体画像表示システム1の有利な点を示す図 パララックスバリア方式を採用した一般的な立体画像表示システムの全体構成を示す模式図 従来の立体画像表示システムの全体構成を示す模式図 図17に示す立体画像表示システムの問題点を示す模式図
符号の説明
1 立体画像表示装置
2 画像生成装置
8 データ蓄積部
9 画像分類部
3 表示装置
10S,10Ia,10Ib,10L 表示部
11Ia,11Ib,11L 奥行き調整部
4 光路選択回路
12a,12b,12c DMD
22 マイクロミラー
5 レンズ
6 反射部材

Claims (16)

  1. 立体画像表示システムであって、
    複数のオブジェクトのそれぞれを表すデータを、立体画像の奥行き方向に沿う距離の範囲毎に分類する画像生成装置と、
    前記画像生成装置で分類された各データに基づいて、立体画像における奥行きが調整されたオブジェクトを表す複数の光を発する表示装置と、
    内部に含む少なくとも1個のDMD(Digital Micro−mirror Device)により、前記表示装置から発せられた複数の光を、予め定められた時間毎に順番に選択し、選択した光を順次的に出力する光路選択回路とを備える、立体画像表示システム。
  2. 前記光路選択回路は、前記表示装置からの複数の光から、一定で短い時間毎に1つずつ選択して、選択した光を順次出力することで、奥行き方向に異なる位置を有するオブジェクトを表す各光を時間軸上で多重する、請求項1に記載の立体画像表示システム。
  3. 前記表示装置は、距離範囲の総数に相当する数の表示部を含んでおり、
    各表示部は、自身に割り当てられた距離範囲に属するオブジェクトを表すデータを受け取り、受け取ったデータに従ってオブジェクトを表す光を発し、
    前記表示装置はさらに、距離範囲の総数又はそれより1だけ少ない数に相当する数の奥行き調整部を含んでおり、
    前記奥行き調整部はそれぞれ、互いに重複しない1個の表示部に割り当てられており、自身が割り当てられた表示部により発せられる光が表すオブジェクトの奥行きを調整する、請求項1に記載の立体画像表示システム。
  4. 各前記奥行き調整部は、各前記表示部により発せられた光の焦点距離を異ならせる少なくとも1個の光学部品を有する、請求項3に記載の立体画像表示システム。
  5. 前記光学部品は、凸レンズ、凹レンズ、凸面鏡及び凹面鏡からなるグループから選ばれる1以上である、請求項4に記載の立体画像表示システム。
  6. 前記光学部品は、ホログラフィック光学素子である、請求項4に記載の立体画像表示システム。
  7. 前記光路選択回路により出力された光を、観察者の方向に反射して、複数のオブジェクトが合成された立体画像を生成する少なくとも1個の反射部材とを備える、請求項1に記載の立体画像表示システム。
  8. 前記反射部材は、前記光路選択回路からの光の一部を所定方向に向けて反射するとともに、自身の背後からの光を同方向に向けて透過する、請求項7に記載の立体画像表示システム。
  9. 前記反射部材は、ハーフミラー、全反射ミラー及びホログラフィック光学素子のいずれかである、請求項7に記載の立体画像表示システム。
  10. 各前記表示部は、自身が発する光が前記光路選択回路により選択される間に、受け取ったデータに従ってオブジェクトを表す光を発し、自身が発する光が選択されない間、発光を休止する、請求項3に記載の立体画像表示システム。
  11. 前記DMDは、それぞれの傾きを制御可能な複数のマイクロミラーを有しており、所定部分のマイクロミラーの傾きを変更することにより、各前記表示部から発せられた光の一部分を選択する、請求項1に記載の立体画像表示システム。
  12. 前記所定部分のマイクロミラーとは、立体画像においてオブジェクトが無い部分を担当するものである、請求項11に記載の立体画像表示システム。
  13. 前記所定部分のマイクロミラーとは、立体画像において、複数のオブジェクトが重なり合う部分において遠距離側を担当するものである、請求項11に記載の立体画像表示システム。
  14. 前記反射部材は、前記光路選択回路からの光の一部を観察者に向けて反射するとともに、自身の背後からの光を観察者に向けて透過し、
    前記所定部分のマイクロミラーとは、立体映像において、前記反射部材の背後に存在する物体と、少なくとも1個のオブジェクトとが重なり合う部分において、物体よりも遠距離側を担当するものである、請求項11に記載の立体画像表示システム。
  15. 前記表示装置は、2n 個の表示部を含んでおり、
    前記光路選択回路は、(2n −1)個のDMDを含んでおり、
    nは正の整数である、請求項1に記載の立体画像表示システム。
  16. 各前記DMDは、互いに異なる2方向から入射される光を、他のDMD又は前記反射部材に向けて反射可能な位置に設置される、請求項1に記載の立体画像表示システム。


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