JP2006017825A - 画像形成方法 - Google Patents

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JP2006017825A JP2004193139A JP2004193139A JP2006017825A JP 2006017825 A JP2006017825 A JP 2006017825A JP 2004193139 A JP2004193139 A JP 2004193139A JP 2004193139 A JP2004193139 A JP 2004193139A JP 2006017825 A JP2006017825 A JP 2006017825A
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Abstract

【課題】 発色性および光沢性に優れたカラー画像と、中抜けがなく、かつ過剰な光沢を有しないモノクロ画像とを形成することができる画像形成方法を提供する。
【解決手段】 ブラックトナーとして、バインダ樹脂のもとになるモノマーを粒状に重合させて製造され、少なくとも着色剤を含む重合トナーを用いると共に、カラートナーとして、少なくともバインダ樹脂と着色剤とを含む混合物を混練し、粉砕したのち分級して製造される粉砕トナーを用いて、静電潜像担持体の表面に形成した静電潜像を現像して2色以上のトナー像を形成し、各色のトナー像を中間転写体を介して、または直接に、被印刷体の表面に重ね合わせて転写し、定着させてカラー画像を形成する画像形成方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ブラックトナーと、ブラック以外のカラートナーとを用いて、カラー画像およびモノクロ画像を形成する画像形成方法に関するものである。
電子写真法、静電記録法等を利用するカラー画像対応の静電式複写機、レーザープリンタ、普通紙ファクシミリ装置およびこれらの複合機などの画像形成装置においてカラー画像を形成する場合は、シアン、マゼンタおよびイエローの3色のカラートナーを用いて、あるいはこれら3色のカラートナーとブラックトナーとを用いて、静電潜像担持体の表面に形成されたそれぞれの色に対応する静電潜像が、各色のトナー像に現像される。そして、この各色のトナー像が、中間転写体を介して、または直接に、紙等の被印刷体の表面に重ね合わせて転写され、加熱、加圧により被印刷体の表面に定着されることで、カラー画像が形成される。
カラー画像形成においては、画質の向上(高精細化)が重要な課題であり、そのために、電子写真法等においてトナーとして最も一般的に使用される、バインダ樹脂と、着色剤その他の添加剤とを含む混合物を混練し、粉砕したのち分級して製造される粉砕トナーに代えて、懸濁重合法や乳化重合法によって製造される重合トナーが好適に使用される。
重合トナーは、形状が略球状で揃っていると共に、その粒径もほぼ一定の範囲で揃っていることから、それに比べて形状が不揃いで粒径も不均一である粉砕トナーに比べて、トナー像を、静電潜像担持体から中間転写体または被印刷体へ転写させる際、および中間転写体から被印刷体へ転写させる際の転写効率が高いこと、画質低下の直接的な原因となる、通常のトナーよりも粒径が大きい粗粒トナーを含まないこと、などにより、画質の良好な画像を形成できるものと推測される。
しかし、重合トナーは粉砕トナーに比べて生産性が低く、製造コストが高くつくため、カラートナーとしては、カラー画像の画質を向上するために重合トナーを用い、一方、モノクロ画像形成に使用される他、前記のように、カラートナーと共にカラー画像形成にも使用されることがあるブラックトナーとしては、粉砕トナーを使用するのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
特開2003−107953号公報(請求項3、第0002欄〜第0004欄)
カラー画像形成においては、シアン、マゼンタおよびイエローの3色のカラートナー、またはこの3色のカラートナーとブラックトナーとの混色により様々な色を再現することから、特にカラートナーには、混色した際に良好な発色を得るために、透明性に優れることが求められる。また、特に写真画像などは光沢を有していることが好まれるため、カラートナーには、被印刷体の表面に定着した際に、良好な光沢を有する画像を形成できることも求められる。
そこで、カラートナーとして粉砕トナーを使用する場合は、バインダ樹脂として、透明性が高い上、その熱特性により溶融温度の幅が狭いことから、定着時の熱によって一度にきれいに溶融して、より平滑で光沢性に優れた画像を形成しうるポリエステル系樹脂が好適に使用される。
しかし、重合トナーにおいては、その製法上の制約から、バインダ樹脂として、主にスチレン−アクリル系共重合体等のポリスチレン系樹脂が使用され、カラートナーとして、ポリスチレン系樹脂を含む重合トナーを使用した場合には、ポリエステル系樹脂を含む粉砕トナーを使用した場合に比べて、光沢のないくすんだ色の画像しか得られないという問題がある。
すなわち、ポリスチレン系樹脂は、ポリエステル系樹脂に比べて透明性が低く、混色した際に良好な発色が得られないため、カラー画像がくすんだ色になってしまう。また、ポリスチレン系樹脂は分子量分布の幅が広く、ポリエステル系樹脂のように、定着時の熱によって一度にきれいに溶融させることができないため、平滑で光沢性に優れた画像を形成することができない。
また、カラートナーと組み合わせるブラックトナーとして粉砕トナーを使用して、特に文書などのモノクロ画像を形成した場合には、当該粉砕トナーの転写効率が、前記のように重合トナーに比べて低いことから、細線印刷時のエッジ効果により、文字の中央部分の濃度が周縁部分よりも低くなる、いわゆる文字の中抜けが発生しやすいという問題がある。また、ブラックトナーのバインダ樹脂としてポリエステル系樹脂を使用した場合には、文書などのモノクロ画像にまで過剰な光沢を生じるという問題もある。
本発明の目的は、発色性および光沢性に優れたカラー画像と、中抜けがなく、かつ過剰な光沢を有しないモノクロ画像とを形成することができる画像形成方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、静電潜像担持体の表面に形成した静電潜像をトナーを用いて現像して2色以上のトナー像を形成し、各色のトナー像を中間転写体を介して、または直接に、被印刷体の表面に重ね合わせて転写し、定着させてカラー画像を形成する画像形成方法において、
トナーとして、ブラックトナーと、少なくとも1色の、ブラック以外のカラートナーとを用いると共に、ブラックトナーとして、バインダ樹脂のもとになるモノマーを粒状に重合させて製造され、少なくとも着色剤を含む重合トナーを用い、かつカラートナーとして、少なくともバインダ樹脂と着色剤とを含む混合物を混練し、粉砕したのち分級して製造される粉砕トナーを用いることを特徴とする画像形成方法である。
請求項1記載の発明によれば、カラートナーとして、バインダ樹脂が制限されない粉砕トナーを使用していることから、そのバインダ樹脂として、例えば、先に説明したように透明性に優れる上、光沢性に優れた画像を形成しうるポリエステル系樹脂等を使用することにより、発色性および光沢性に優れたカラー画像を形成することができる。
一方、ブラックトナーとしては、転写効率に優れた重合トナーを使用していることから、文書などのモノクロ画像を形成する際に、文字の中抜けが発生するのを防止することができる。また、ブラックトナーの定着樹脂として、例えばポリスチレン系樹脂等を使用することにより、文書などのモノクロ画像が過剰な光沢を生じるのを防止することもできる。
したがって、請求項1記載の発明の画像形成方法によれば、発色性および光沢性に優れたカラー画像と、中抜けがなく、かつ過剰な光沢を有しないモノクロ画像とを形成することが可能となる。
以下に、本発明を説明する。
本発明の画像形成方法は、ブラックトナーとして、バインダ樹脂のもとになるモノマーを粒状に重合させて製造され、少なくとも着色剤を含む重合トナーを用い、かつカラートナーとして、少なくともバインダ樹脂と着色剤とを含む混合物を混練し、粉砕したのち分級して製造される粉砕トナーを用いることを特徴とするものである。
《ブラックトナー》
ブラックトナーとしては重合トナーが用いられ、重合トナーとしては、懸濁重合法、乳化重合法等によって製造されるものを用いることができる。このうち懸濁重合法においては、例えば、バインダ樹脂のもとになるモノマーと、着色剤その他の成分とを含む液状の混合物を、当該混合物を溶解しない、または殆ど溶解しない液状の媒体中に略球状に分散させた状態で、モノマーを重合させることによって、混合物の分散形状に対応した略球状の重合トナーが製造される。
また、乳化重合法においては、例えば、バインダ樹脂のもとになるモノマーを乳化重合させて樹脂エマルションを作製し、この樹脂エマルションと、着色剤その他の成分の分散液とを会合凝集させて凝集物を得た後、さらに重合反応を進行させて外殻を形成することによって略球状の重合トナーが製造される。
バインダ樹脂としては、上記懸濁重合法や乳化重合法によって重合反応して略球状の重合トナーを形成しうる種々のモノマーからなる、種々の樹脂がいずれも使用可能であるが、特に文書などのモノクロ画像が過剰な光沢を生じるのを防止することを考慮すると、例えばポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が好ましく、中でもポリスチレン系樹脂が好適に使用される。
ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体の他、スチレンと他の単量体との2元もしくは3元以上の共重合体が挙げられる。スチレンと共重合させることができる他の単量体としては、例えばp−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフイン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸またはそのエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレンと共重合させることもできる。
黒色の着色剤としては、例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料や、Fe系(酸化または未酸化の鉄やフェライトなど)、Co系、Mn−Mg系、Cu−Zn系、Li系等の磁性体等が挙げられる。
ブラックトナーとしての重合トナーは、前記のように略球状に形成される。その具体的な範囲は特に限定されないが、例えば、下記の方法によって求められる平均円形度が0.90以上、特に0.96以上であるのが好ましい。
平均円形度:
平均円形度は、本発明において、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いているもので、東亜医用電子(株)製のフロー式粒子像分析装置FPIA−1000によって、3μm以上の円相当径の粒子群について測定した、各粒子の投影像の周囲長と、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長とから、下記式:
Figure 2006017825
によって、全粒子について、個々の円形度(ai)を求め、その総和を、下記式:
Figure 2006017825
に示すように粒子数mで除算することによって、平均円経度(a)が求められる。
また、重合トナーは、粒径がほぼ一定の範囲で揃っている。その具体的な範囲は特に限定されないが、例えば、ベックマンコールター(株)製のマルチサイザー3等を用いて測定される粒度分布において、体積平均径が3〜9μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.2以下であるのが好ましい。
これにより、ブラックトナーは、形状が略球状で揃っていると共に、その粒径もほぼ一定の範囲で揃っているため、トナー像を、静電潜像担持体から中間転写体または被印刷体へ転写させる際、および中間転写体から被印刷体へ転写させる際の転写効率を向上して、文書などのモノクロ画像を形成する際に、文字の中抜けが発生するのを防止することができる。
なお、ブラックトナーの平均円形度を調整したり、粒度分布を調整したりするためには、例えば懸濁重合法では、かく拌速度を調整したり、分散媒中に加える分散安定剤の種類と量を調整したりすればよい。また、乳化重合法では、会合後の重合反応条件(時間、温度、かく拌速度等)を調整したり、乳化重合系に加える乳化剤の種類と量を調整したりすればよい。また、製造後のブラックトナーを分級して、粒度分布を調整することもできる。
《カラートナー》
カラートナーとしては、バインダ樹脂と着色剤とを含む混合物を溶融、混練し、冷却後、粉砕、分級して製造される粉砕トナーが用いられる。バインダ樹脂としては、上記粉砕法によって粉砕トナーを形成しうる種々の樹脂がいずれも使用可能であるが、特に発色性および光沢性に優れたカラー画像を形成することを考慮すると、ポリエステル系樹脂、ノルボネン共重合体等が好ましく、中でもポリエステル系樹脂が好ましい。
また、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合または共縮重合させて得られる種々のポリエステル系樹脂が挙げられる。このうち、アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5ーペンタンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジオール等のジオール類;
ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;
ソルビトール、1,2,3,6−へキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエルスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、ジグリセリン、2−メチルプロバントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類などが挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、アルキルコハク酸(n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸等)、アルケニルコハク酸(n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等)など2価のカルボン酸類;
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−へキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロへキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール3量体酸などの3価以上のカルボン酸類などが挙げられる。
通常の画像形成装置において用いる熱定着手段によって、紙等の被印刷物の表面に良好に定着させることを考慮すると、ポリエステル系樹脂の軟化点は、80〜150℃であるのが好ましく、90〜140℃であるのがさらに好ましい。
カラートナーとしては、シアン、マゼンタおよびイエローの3色が好ましく、このうちシアントナーに配合されるシアン(C)系の着色剤としては、特にフタロシアニン系顔料が好適に使用される。かかるフタロシアニン系顔料の具体例としては、例えば銅フタロシアニン系顔料、例えばカラーインデックスによる分類のうちC.I.ピグメントブルー15(15:1〜15:4)やその誘導体、あるいは無金属フタロシアニン系顔料(C.I.ピグメントブルー16)などがあげられる。また、上記C.I.ピグメントブルー15の誘導体としては、その部分塩素化物や、あるいは銅フタロシアニンのスルホン酸のバリウム塩(C.I.ピグメントブルー17)などがあげられる。また、上記以外の他のシアン系の着色剤としては、例えば紺青(プルシアンブルー)、コバルトブルーなどの無機顔料、C.I.ピグメントブルー18、C.I.ピグメントブルー16などの有機顔料、C.I.バットブルー6、C.I.ソルベントブルー70などの染料などがあげられる。
マゼンタ(M)系の着色剤としては、例えばキナクリドン系顔料が使用される。かかるキナクリドン系顔料の具体例としては、例えばC.I.ピグメントレッド122などがあげられる。また、上記以外の他のマゼンタ系の着色剤としては、例えばベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、マンガン紫、赤口黄鉛、モリブデンオレンジなどの無機顔料、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド50、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド60、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド90、パーマネントレッドFNG、C.I.ピグメンバイオレット3、C.I.ピグメンバイオレット25、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16などの有機顔料、スピロンレッド、インダンスレンブリリアントオレンジRK、インダンスレンブリリアントオレンジGKなどの染料などがあげられる。
イエロー(Y)系の着色剤としては、例えば縮合アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、あるいはベンズイミダゾロン系顔料などがあげられる。このうち縮合アゾ系顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、およびC.I.ピグメントイエロー95などがあげられる。また、イソインドリン系顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110などがあげられる。さらにベンズイミダゾロン系顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー154)などがあげられる。また、上記以外の他のイエロー系の着色剤としては、例えば黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、アンチモンイエローなどの無機顔料、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー115、C.I.ピグメントイエロー130、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー169などの有機顔料、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベントイエロー56、C.I.ソルベントイエロー60、C.I.ソルベントイエロー61、C.I.ソルベントイエロー162、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドイエロー23などの染料などがあげられる。
カラートナーは、体積平均径が3〜9μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.2以下であって、粒径が揃っているのが好ましい。粉砕トナーであるカラートナーの粒度分布上記の範囲に規定するには、粉砕後のトナーを分級すればよい。これにより、カラートナーから、画質の低下の直接的な原因となる粗粒トナーを排除すると共に、その粒径を一定の範囲に揃えて転写効率を向上させることによって、カラー画像の画質を向上することができる。
《ブラックトナー、カラートナーのその他の構成》
ブラックトナーおよびカラートナーを形成するバインダ樹脂は、いずれもその一部が架橋構造を有しているのが好ましい。一部に架橋構造を導入することによって、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性や形態保持性、耐久性等を向上させることができる。架橋分の含量は特に限定されないが、ソックスレー抽出機を用いてバインダ樹脂を抽出して求められるゲル分の含量で表して10重量%以下であるのが好ましく、0.1〜10重量%であるのがさらに好ましい。バインダ樹脂の一部を架橋構造とするためには、ブラックトナー(重合トナー)の場合、バインダ樹脂のもとになるモノマーの一部として、2官能以上の他官能のモノマーを用いて、重合と同時に架橋させればよい。また、カラートナー(粉砕トナー)の場合は、架橋剤を添加して樹脂を架橋させたり、熱硬化性樹脂を配合したりすればよい。
熱硬化性樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂や、シアネート樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
また、バインダ樹脂は、着色剤や、後述する電荷制御剤等の添加剤の分散性を向上させるため、分子中に、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の官能基を有しているのが好ましい。バインダ樹脂がこれらの官能基を有するか否かは、例えばFT−IR装置等を用いて確認することができ、どの程度の量の官能基を有するかは、例えば滴定法によって定量することができる。
バインダ樹脂のガラス転移温度Tgは、50〜70℃であるのが好ましく、50〜60℃であるのがさらに好ましい。ガラス転移温度がこの範囲未満では、トナー粒子同士が融着しやすくなって保存安定性が低下するおそれがある。また、樹脂の強度が低いため、潜像保持体の表面に付着して離れなくなるトナー付着を生じるおそれもある。また、ガラス転移温度が上記の範囲を超える場合には、紙等の被印刷物の表面への定着性が低下するおそれがある。なお、バインダ樹脂のガラス転移温度は、例えば示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した吸熱曲線における、比熱の変化点から求めることができる。
ブラックトナーおよびカラートナーには、それぞれ、電荷制御剤、ワックス等の、従来公知の種々の添加剤を含有させることもできる。このうち電荷制御剤は、トナーの帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を向上させると共に、耐久性や安定性を向上させるために配合される。電荷制御剤には、正帯電性のものと負帯電性のものとがあり、トナーの帯電極性に合わせて、そのいずれか一方が配合される。
正帯電性の電荷制御剤としては、例えばピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物類;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等の亜ジン化合物からなる直接染料類;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体等のニグロシン化合物類;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等のニグロシン化合物からなる酸性染料類;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;べンジルメチルへキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類などの1種または2種以上が挙げられる。特にニグロシン化合物は、より迅速な帯電の立ち上がり特性が得られることから、正帯電性トナーとして好適である。
また、正帯電性の電荷制御剤としては、4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマー等を使用することもできる。具体的には、4級アンモニウム塩を有するポリスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩あるいはカルボキシル基を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂(スチレン−アクリル系共重合体)は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点で好適である。また、スチレンと共にスチレン−アクリル系樹脂を構成するアクリル系単量体としてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。
さらに、4級アンモニウム塩化合物としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート類;ジメチルメタクリルアミド;ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
負帯電性の電荷制御剤としては、例えば、有機金属錯体やキレート化合物が有効であり、中でもアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体または塩が好ましい。このうち、アセチルアセトン金属錯体としては、例えばアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート等が挙げられる。またサリチル酸系金属錯体または塩としては、例えば3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等が挙げられる。
ワックスは、トナーの、紙等の被印刷物の表面への定着性を向上させたり、定着時のトナーが、画像形成装置の定着ローラ等に付着するオフセットを防止して、耐オフセット性を向上させたり、定着ローラ等に付着したトナーが、被印刷物の表面に再付着して画像を汚す、像スミアリングを防止したりするために配合される。
また、ワックスとしては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のオレフイン系ワックス類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス類;モンタンワックス等の鉱物系ワックス類;石炭及び天然ガス等からフィッシャー・トロプシュ法により作製されるフィッシャー・トロプシュワックス類;パラフインワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス類;エステル系ワックス類;テフロン(登録商標)系ワックス類等の中から1種または2種以上を選択して使用することができる。
中でも、一酸化炭素の接触水素化反応であるフィッシャー・トロプシュ法によって作製され、イソ(iso)構造分子や側鎖が少ない直鎖炭化水素化合物であるフィッシャー・トロプシュワックス類が好ましく、特に、重量平均分子量が1000以上で、かつ示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した吸熱曲線において、100〜120℃の範囲に吸熱ボトムピークを有するフィッシャー・トロプシュワックス類が好ましい。かかるフィッシャー・トロプシュワックス類としては、例えばサゾール社製のサゾールワックスC1〔サゾールワックスH1の結晶化による高分子量グレード、吸熱ボトムピーク:106.5℃〕、サゾールワックスC105〔サゾールワックスC1の分留法による精製品、吸熱ボトムピーク:102.1℃〕、サゾールワックスSPRAY〔サゾールワックスC105の微粒子品、吸熱ボトムピーク:102.1℃〕等が挙げられる。
ブラックトナーおよびカラートナーは、いずれも流動性や保存安定性、潜像保持体の表面からのクリーニング除去しやすさを示すクリーニング性等を向上させるため、その表面を、必要に応じて、例えばコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、酸化チタン等の微粒子(外添剤、通常は、平均粒径が1.0μm以下)によって処理してもよい。外添剤の添加量は、トナー100重量部に対して0.2〜10.0重量部であるのが好ましい。表面処理は、トナーと外添剤とを乾式混合するのが好ましく、特に外添剤がトナー粒子の表面に埋め込まれるのを防止するために、ヘンシェルミキサーやナウターミキサー等を使用して混合するのが好ましい。
《画像形成方法》
本発明の画像形成方法は、ブラックトナーとして重合トナーを使用し、かつカラートナーとして粉砕トナーを使用すること以外は、従来と同様にして実施される。すなわち、まず上記ブラックトナーおよび各色のカラートナーを、それぞれ所定の割合で磁性キャリヤと混合して2成分現像剤を調製し、それを、カラー画像対応の画像形成装置の、各色に対応した静電潜像担持体の近傍に配置した現像器に所定量、供給する。
そして、カラー画像形成時には、まず、形成するカラー画像を各色、すなわちシアン、マゼンタおよびイエローの3色、またはこの3色にブラックを加えた4色に色分解した静電潜像を、それぞれの静電潜像担持体上に形成し、それを各現像器で現像して、各色のトナーによるトナー像を形成する。次いで、この各色のトナー像を、中間転写体の表面に重ね合わせて転写した後、紙等の被印刷体の表面に転写するか、または中間転写体を介さず値に直接に、被印刷体の表面に重ね合わせて転写する。そして、転写したトナー像を、装置の定着手段を通して加熱、加圧して溶融、一体化させることにより、被印刷体の表面にカラー画像が形成される。
形成されたカラー画像は、当該カラー画像を形成する、粉砕トナーからなるカラートナーが、前記のようにバインダ樹脂としてポリエステル系樹脂等を用いていることから、発色性および光沢性に優れたものとなる。
また、文書などのモノクロ画像形成時には、ブラック用の静電潜像担持体と現像器のみを作動させて、その静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、それを現像器で現像してブラックのトナー像を形成し、このトナー像を、中間転写体を介して、または直接に、紙等の被印刷体の表面に転写したのち、転写したトナー像を、定着手段を通して加熱、加圧して溶融、一体化させることにより、被印刷体の表面にモノクロ画像が形成される。
形成されたモノクロ画像は、当該モノクロ画像を形成するブラックトナーが、転写効率の高い重合トナーであるため中抜けがない上、かかるブラックトナーが、前記のようにバインダ樹脂としてスチレン系樹脂等を用いていることから、過剰な光沢を有しないものとなる。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
実施例1:
《ブラックトナーの製造:懸濁重合法》
スチレン80重量部と、メタクリル酸2−エチルヘキシル20重量部と、カーボンブラック〔三菱化学(株)製のMA100〕5重量部と、低分子量ポリプロピレン3重量部と、正電荷制御剤〔オリエント化学(株)製のボントロンN−07〕2重量部と、ジビニルベンゼン1重量部とを混合して液状の混合物を調製した。
次に、この混合物に、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2重量部を加えて精製水400重量部に投入し、さらに第三リン酸カルシウム5重量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部を加えた後、TKホモミキサ(特殊機化工業社製)を用いて、回転数8000rpmで20分間かく拌して、混合物を水中に懸濁させた。
そして、この懸濁液を窒素雰囲気下、100rpmでかく拌しながら70℃に加熱して10時間、重合反応させて、球状のブラックトナーを製造した。
製造したブラックトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.99であった。
また、ブラックトナーの粒度分布をベックマンコールター(株)製のマルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.8μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.14であった。
《カラートナーの製造:粉砕法》
(シアントナー)
ポリエステル樹脂100重量部と、シアン顔料〔C.I.ピグメントブルー15:1〕3重量部と、ポリプロピレン樹脂3重量部と、正電荷制御剤〔藤倉化成(株)製のFCA201PS〕1重量部とを、ヘンシェルミキサー〔三井鉱山(株)製〕を用いて混合した。
次に、この混合物を、2軸押出混練機〔(株)池貝製〕を用いて溶融、混練し、冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕した。次いで、機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、気流式分級機〔日本ニューマチック(株)製〕を用いて分級してシアントナーを製造した。
製造したシアントナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.92であった。
また、シアントナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.14であった。
(マゼンタトナー)
シアン顔料に代えて同量のマゼンタ顔料〔C.I.ピグメントレッド122〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、マゼンタトナーを製造した。
製造したマゼンタトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.92であった。
また、マゼンタトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.11であった。
(イエロートナー)
シアン顔料に代えて同量のイエロー顔料〔C.I.ピグメントイエロー74〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、イエロートナーを製造した。
製造したイエロートナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.93であった。
また、イエロートナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.7μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.13であった。
実施例2:
《ブラックトナーの製造:乳化重合法》
カルナバワックス〔(株)加藤洋行製〕をカチオン系界面活性剤でエマルション化したもの(融点82.5℃、酸価4〜10)と、ドデシルベンゼンスルホン酸と、脱イオン水とを、上記エマルション中の固形分10重量部に対してドデシルベンゼンスルホン酸が0.4重量部、エマルション中の水分を含む水の総量が400重量部となるように混合し、窒素気流中で90℃に昇温した。
次に、この混合物に、スチレン80重量部と、アクリル酸ブチル20重量部と、アクリル酸3重量部と、トリクロロブロモメタン1重量部と、2%過酸化水素水43重量部と、2%アスコルビン酸水溶液43重量部とを加えて7時間、乳化重合させた後、冷却して乳白色の重合体1次粒子エマルション(平均粒径:300nm、重合体の重量平均分子量Mw:40000)を得た。
次に、この重合体1次粒子エマルションと、正電荷制御剤〔オリエント化学(株)製のボントロンN−07の5%分散液〕と、カーボンブラック〔三菱化学(株)製のMA100〕とを、上記エマルション中の固形分120重量部に対して正電荷制御剤の分散液中の固形分が2重量部、カーボンブラックが5重量部となるように混合し、ディスパーザーを用いてかく拌しながら、1時間かけて液温を60℃に昇温させた。
次に、かく拌を続けながら液温を70℃に昇温させた状態で3時間、保持した後、液のpHを7に調製してさらに液温を95℃に昇温させて2時間、保持した。
そして、得られた会合粒子のスラリーを冷却し、固形分をろ別したのち、水洗し、さらに45℃で10時間、送風乾燥して球状のブラックトナーを製造した。
製造したブラックトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.99であった。
また、ブラックトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.8μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.14であった。
《カラートナー》
カラートナーとしては、実施例1で製造したのと同じ粉砕法によるシアン、マゼンタおよびイエローのトナーを使用した。
比較例1:
《ブラックトナー》
ブラックトナーとしては、実施例1で製造したのと同じ懸濁重合法によるブラックトナーを使用した。
《カラートナーの製造:懸濁重合法》
(シアントナー)
カーボンブラックに代えて、同量のシアン顔料〔C.I.ピグメントブルー15:1〕を使用したこと以外は実施例1のブラックトナーの製造と同様にして、球状のシアントナーを製造した。
製造したシアントナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.99であった。
また、シアントナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.15であった。
(マゼンタトナー)
シアン顔料に代えて同量のマゼンタ顔料〔C.I.ピグメントレッド122〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、球状のマゼンタトナーを製造した。
製造したマゼンタトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.99であった。
また、マゼンタトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.6μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.18であった。
(イエロートナー)
シアン顔料に代えて同量のイエロー顔料〔C.I.ピグメントイエロー74〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、球状のイエロートナーを製造した。
製造したイエロートナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.99であった。
また、イエロートナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.16であった。
比較例2:
《ブラックトナー》
ブラックトナーとしては、実施例2で製造したのと同じ乳化重合法によるブラックトナーを使用した。
《カラートナーの製造:乳化重合法》
(シアントナー)
カーボンブラックに代えて、同量のシアン顔料〔C.I.ピグメントブルー15:1〕を使用したこと以外は実施例2のブラックトナーの製造と同様にして、球状のシアントナーを製造した。
製造したシアントナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.98であった。
また、シアントナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.17であった。
(マゼンタトナー)
シアン顔料に代えて同量のマゼンタ顔料〔C.I.ピグメントレッド122〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、球状のマゼンタトナーを製造した。
製造したマゼンタトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.98であった。
また、マゼンタトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.17であった。
(イエロートナー)
シアン顔料に代えて同量のイエロー顔料〔C.I.ピグメントイエロー74〕を使用したこと以外は上記と同じ工程により、球状のイエロートナーを製造した。
製造したイエロートナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.98であった。
また、イエロートナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.6μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.14であった。
比較例3:
《ブラックトナーの製造:粉砕法》
シアン顔料に代えて同量のカーボンブラック〔三菱化学(株)製のMA100〕を使用したこと以外は実施例1のシアントナーの製造と同様にして、ブラックトナーを製造した。
製造したブラックトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.92であった。
また、ブラックトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は7.0μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.31であった。
《カラートナー》
カラートナーとしては、実施例1で製造したのと同じ粉砕法によるシアン、マゼンタおよびイエローのトナーを使用した。
比較例4:
《ブラックトナーの製造:粉砕法》
ポリエステル樹脂100重量部と、カーボンブラック〔三菱化学(株)製のMA100〕5重量部と、ポリプロピレン樹脂3重量部と、正電荷制御剤〔藤倉化成(株)製のFCA201PS〕2重量部とを、ヘンシェルミキサー〔三井鉱山(株)製〕を用いて混合した。
次に、この混合物を、2軸押出混練機〔(株)池貝製〕を用いて溶融、混練し、冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕した。次いで、機械式粉砕機を用いて微粉砕した後、気流式分級機〔日本ニューマチック(株)製〕を用いて分級してブラックトナーを製造した。
製造したブラックトナーの平均円形度を前記の方法によって求めたところ、0.92であった。
また、ブラックトナーの粒度分布を前記マルチサイザー3によって測定したところ、体積平均径は6.5μmで、かつ体積平均径DVと個数平均径DNとの比DV/DNが1.31であった。
《カラートナー》
カラートナーとしては、比較例1で製造したのと同じ懸濁重合法によるシアン、マゼンタおよびイエローのトナーを使用した。
現像剤の調製:
上記実施例、比較例で製造した各色のトナー100重量部に、1次粒子径0.05μmのシリカ1.0重量部を加えてミキサーを用いて混合した後、フェライトキャリヤと混合し、ボールミルを用いて60分間、かく拌してトナー濃度5重量%の2成分現像剤を調製した。
画像光沢度測定:
上記各色のトナーを含む2成分現像剤を、カラー画像対応のレーザープリンタ〔京セラミタ(株)製のFS−C8008N〕の、各色の現像器に供給して、ブラックトナーで現像した印字率5%のモノクロ文書と、シアン、マゼンタおよびイエローの各色のトナー単独で現像した単色のカラー画像と、そしてブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの4色の重ね合わせ画像とを、普通紙(128g/m2)の表面に画像形成した後、各画像の光沢度を、(株)堀場製作所製のグロスチェッカーIG−330により測定した。なお、4色の重ね合わせ画像については、カラー画像部の、シアン、マゼンタおよびイエローの3色重ねによって形成される黒色部に相当するトナー量の30%をブラックトナーで置き換えた部分の光沢度を測定した。
転写効率測定:
上記レーザープリンタの、静電潜像保持体の表面に、2.5cm×2.5cmのトナーによるベタパッチを形成し、それを、レーザープリンタを駆動させて中間転写体に転写させた後、静電潜像保持体に残留したトナーをQMメータ〔TREK社製のModel210HS〕を用いて吸引してその重量を求めた。そして、もとのベタパッチに使用したトナーの重量と、上記測定重量とから、トナーの転写効率(重量%)を求めた。測定は、ブラックトナーとシアントナーとについて行い、その結果の平均値を求めて、転写効率の平均値が95%未満であったものを不良(×)、95%以上であったものを良好(○)として評価した。
ドット再現性評価:
ブラックトナーとシアントナーとについて、上記レーザープリンタを用いて、潜像電界によって電界が閉じやすいため再現しにくいとされる50μm径の孤立ドットパターンを、普通紙(128g/m2)の表面に画像形成し、下記の基準でドット再現性を評価した。
◎:ドットの欠損は100個中の5個以下であった。ドット再現性極めて良好。
○:ドットの欠損は100個中の6〜10個であった。ドット再現性良好。
×:ドットの欠損が11個以上であった。ドット再現性不良。
中抜け評価:
ブラックトナーとシアントナーとについて、上記レーザープリンタを用いて、印字サイズ10ポイントの「電」文字パターンを、普通紙(128g/m2)の表面に画像形成した、文字の中抜けの有無を評価した。
以上の結果を表1、2に示す。
Figure 2006017825
Figure 2006017825
両表より、ブラックトナーおよびカラートナーとして、いずれも懸濁重合法による重合トナーを使用した比較例1においては、4色の重ね合わせ画像の光沢度が不十分であり、また4色の重ね合わせ画像を目視にて観察したところ、光沢のないくすんだ色の画像であることが確認された。
また、ブラックトナーおよびカラートナーとして、いずれも乳化重合法による重合トナーを使用した比較例2も同様であって、4色の重ね合わせ画像の光沢度が不十分であり、また4色の重ね合わせ画像を目視にて観察したところ、光沢のないくすんだ色の画像であることが確認された。
また、ブラックトナーおよびカラートナーとして、いずれも粉砕法による粉砕トナーを使用した比較例3は、モノクロ文書の光沢度が高すぎることがわかった。また、比較例3はブラックトナーの転写効率が低いことから、ブラックトナーとシアントナーの転写効率の平均値が95%未満であって転写効率が不良であり、また、それゆえにモノクロ文書において文字の中抜けを生じることも確認された。
さらに、ブラックトナーとして粉砕トナーを、カラートナーとして懸濁重合法による重合トナーを使用した比較例4は、モノクロ文書の光沢度が高すぎる上、4色の重ね合わせ画像の光沢度が不十分であり、また4色の重ね合わせ画像を目視にて観察したところ、光沢のないくすんだ色の画像であることが確認された。また、比較例4で使用しているブラックトナーは、比較例3のものよりも体積平均径が小さく、粗粒トナーの割合が少ないことから、転写効率は良好であったものの、モノクロ文書において文字の中抜けを生じることも確認された。
これに対し、ブラックトナーとして重合トナーを、カラートナーとして粉砕トナーを使用した実施例1、2は、モノクロ文書の光沢度が低い上、4色の重ね合わせ画像の光沢度が高いことがわかった。また、4色の重ね合わせ画像を目視にて観察したところ、発色性および光沢性に優れていることが確認された。さらに、実施例1、2は、転写効率が良好である上、モノクロ文書において文字の中抜けを生じないことも確認された。

Claims (1)

  1. 静電潜像担持体の表面に形成した静電潜像をトナーを用いて現像して2色以上のトナー像を形成し、各色のトナー像を中間転写体を介して、または直接に、被印刷体の表面に重ね合わせて転写し、定着させてカラー画像を形成する画像形成方法において、
    トナーとして、ブラックトナーと、少なくとも1色の、ブラック以外のカラートナーとを用いると共に、ブラックトナーとして、バインダ樹脂のもとになるモノマーを粒状に重合させて製造され、少なくとも着色剤を含む重合トナーを用い、かつカラートナーとして、少なくともバインダ樹脂と着色剤とを含む混合物を混練し、粉砕したのち分級して製造される粉砕トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
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