JP2006017125A - 回転機械を製作するための方法及び装置 - Google Patents

回転機械を製作するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 工作物(200)を製作するための方法(1100)及び装置を提供する。
【解決手段】 本方法は、ツールに所定の軸方向力を加える段階(1102)と、ツールを使用して軸方向力を工作物内の半径方向力に変換する(1104)段階と、工作物内の残留応力を除去するのに十分なフープ応力を該工作物内に発生させる段階(1106)と、縦向きスロット(402)及び縦向きセグメント(802)の少なくとも1つを含むリング(320)を、工作物とかみ合うように前記ツールの半径方向外側に配置する段階と、軸方向力を、リングを通して工作物に至る半径方向力に変換する段階と、を含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、総括的にはガスタービンエンジンに関し、より具体的にはガスタービンエンジンの回転部品の組立てに関する。
少なくとも幾つかの公知のガスタービンエンジンは、直列流れ配置でファン組立体とエンジンに流入する空気流を加圧する高圧圧縮機とを有するコアエンジンを含む。燃焼器は燃料空気混合気を燃焼させ、燃焼した混合気は次に、タービンノズル組立体を通って低圧及び高圧タービンに向かって導かれ、低圧及び高圧タービンは各々、燃焼器から流出するガス流から回転エネルギーを取出す複数のロータブレードを有するディスクを含む。ガスタービンエンジンは、航空機の推進力の供給及び/又は陸上用及び海運用の両方の発電システムにおける発電のような異なる運転環境で使用される。
正常運転時、ガスタービンエンジンは、高い回転速度及び比較的高温で作動することができる。タービンディスクを製作するのに使用した金属合金鍛造工程による残留応力がエンジン運転中に除去されて、タービンディスクが望ましくない膨張をするようになる可能性がある。その上、このようなディスクの膨張は、運転中にロータ−ケーシング間の間隙に悪影響を与えるおそれがある。
ディスクの膨張の発生を減少させるのを可能にするために、少なくとも幾つかの公知のエンジンディスクは、仕上がりに近い状態の製造工程中に、残留応力を除去するためにスピニング(高速回転)処理される。ディスクのプレスピニング処理は一般的に、残留応力除去において実際のエンジン運転と同じ効果を有する。例えば、かみ合い形状部及び/又はラベットのような最終機械加工は、プレスピニング処理工程の後に実施される。しかしながら、プレスピニング処理工程は、プレスピニング処理を実施するためにディスクを製作サイクルから移動させることに付随する例えば費用、タイミング、運搬のようないくつかの理由から、望ましくないと言える。その上、残留応力を除去するには、高い回転速度が必要なので、ディスクのバランス条件及び人員安全性の問題がプレスピニング処理の複雑さを増加させることになる。
米国特許5,213,475号公報
1つの態様では、工作物を製作するための方法及び装置を提供する。本方法は、ツールに所定の軸方向力を加える段階と、ツールを使用して前記軸方向力を工作物内の半径方向力に変換する段階と、工作物内の残留応力を除去するのに十分なフープ応力を該工作物内に発生させる段階とを含む。
別の態様では、ガスタービンエンジンロータディスクを製作する方法を提供する。本方法は、金属合金鍛造工程を使用して工作物を形成する段階と、ツールを該ツールに加えられた軸方向力を工作物内の半径方向力に変換するように使用して、鍛造工程による残留応力を低下させる段階と、工作物を最終機械加工する段階とを含む。
さらに別の態様では、ガスタービンエンジン用ロータディスクを提供する。本ロータディスクは、ハブ部分と該ハブ部分を貫通する中心ボアとを含み、ハブ部分は、中心ボアからハブ部分内に誘起されたフープ応力を使用して少なくとも部分的に除去された、鍛造製作工程による残留応力を有する。
図1は、直列流れ連通状態で、周囲空気14を受けるための入口12、ファン16、圧縮機18、燃焼器20、高圧タービン22及び低圧タービン24を有する例示的な高バイパス型ターボファン式ガスタービンエンジン10の概略図である。高圧タービン22は、高圧シャフト26によって圧縮機18に結合され、また低圧タービン24は、低圧シャクト又は駆動シャフト28によってファン16に結合される。エンジン10は、該エンジン10の上流側34から後方に該エンジン10の下流側36まで延びる対称軸線32を有する。1つの実施形態では、ガスタービンエンジン10は、ゼネラル・エレクトリック社から購入可能なGE90型エンジンである。
運転中、空気はファン16を通って流れ、加圧された空気が高圧圧縮機18に供給される。高度に加圧された空気は、燃焼器20に送られる。燃焼器20からの燃焼ガス38は、タービン22及び24を推進する。高圧タービン22は、第2のシャフト26及び高圧圧縮機18を回転させ、一方、低圧タービン24は、軸線32の周りで第1のシャフト28及びファン16を回転させる。
図2は、高圧タービン22(図1に示す)のディスク200に使用することができる例示的な応力除去ツーリング構成の側面図である。図2では、高圧タービンディスク200は、最終機械加工前の鍛造熱処理形状として示している。高圧タービンディスク200は、それを貫通する中心ボア202と運転中に該ディスク200がその周りで回転する縦軸線203とを有するハブ部分201を含む。ウェブ部分204は、ハブ部分201から半径方向外向きに延び、またリム部分205は、ウェブ部分204から半径方向外向きに延びる。中心ボア202は、内周表面206を含み、内周表面206の少なくとも一部分は、その後の機械加工工程の間に取り除くことができる過剰ストック(余肉部分)208を含む。余肉部分208の量及び位置により、ボア202を通る半径方向収束断面を形成することができる。例示的な実施形態では、収束角度210はおよそ15度である。他の実施形態では、収束角度は他の大きさの角度とすることができる。プラグツール212は、下部円筒形部分214、上部円筒形部分216及びそれらの間で延びる切頭円錐形部分218を含む。切頭円錐形部分218は、実質的にディスク内周表面206とかみ合う切頭円錐形断面を備えた外側表面220を含む。例示的な実施形態では、プラグツール212は単体構造である。別の実施形態では、プラグツール212は、内周表面206の周りで円周方向に延びる複数のウェッジセクションから形成される。さらに別の実施形態では、プラグツール212は、各々が内周表面206とかみ合う外径を有する複数の積重ね可能なツーリングディスクから製作される。上部円筒形部分216は、縦軸線203に対してほぼ垂直な係合面226を含み、また下部円筒形部分214は、係合面226にほぼ平行な移動停止面228を含む。応力除去ツーリング構成は、ガスタービンエンジンの高圧タービンディスクに関して説明しているが、この工程は、任意の同様に構成した工作物に対して使用することができ、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。
製作時、高圧タービンディスク200は、粉末金属合金鍛造工程で形成することができ、ここでは、高圧タービンディスク200は最終公差に機械加工されておらず、ブランク(未加工品)寸法に鍛造されている。最終寸法は、かみ合い表面、取付け個所及びスロットを形成するその後の工程で機械加工することができる。鍛造工程中に、残留応力が、高圧タービンディスク200内に残る。このような応力を除去するために、ボア202を通して高圧タービンディスク200内に、残留応力を除去するのに十分な所定の大きさのフープ応力が誘起される。例示的な実施形態では、軸方向力Faが、液圧ラム230によって縦軸線203と平行な方向231に係合面226に加えられる。力Faは、外側表面220を内周表面206と摺動かみ合いさせ、プラグツール212の大径部分をボア202内に移動させる。内周表面206上に押付けられたプラグツール212は、内周表面206の円周の周りに半径方向外向きの力Frを生成する。プラグツール212の軸方向移動は、移動停止面228と作業用表面234との間の距離232に制限される。プラグツール212が距離232を通って移動した後に、移動停止面228と作業用表面234との間の接触により、プラグツール212の更なる移動が実質的に阻止される。プラグツール212の移動を制限することにより、高圧タービンディスク200に加えられる力Frは、鍛造工程による残留応力を除去するように予め定めた量に制限される。粉末金属合金鍛造工程に関連して高圧タービンディスク200の製作について説明したが、粉末金属合金鍛造工程は、高圧タービンディスク200を形成するために使用することができる例示的な製作方法として示したものであって、この工程だけに限定されないことを理解されたい。
図3は、高圧タービン22(図1に示す)のディスク200に使用することができる別の応力除去ツーリング構成300の側面図である。図3では、高圧タービンディスク200は、最終機械加工前の鍛造熱処理形状として示している。高圧タービンディスク200は、それを貫通する中心ボア202と縦軸線203とを含む。中心ボア202は、内周表面206を含み、内周表面206の少なくとも一部分は、その後の機械加工工程の間に取り除くことができる余肉部分208を含む。余肉部分208の量及び位置により、ボア202を通る円筒形断面を形成することができる。構成300で使用するプラグツール302は、第1の切頭円錐形部材304と第2の切頭円錐形部材306とを含む。各切頭円錐形部材304及び306は、それぞれ大径端部308及び310と、それぞれ小径端部312及び314とを含む。各切頭円錐形部材304及び306は、それぞれテーパ側壁316及び318を含む。例示的な実施形態では、各側壁316及び318の収束角度210はおよそ15度である。別の実施形態では、角度210は別の大きさの角度である。さらに別の実施形態では、側壁316の収束角度210は、側壁318の収束角度210と等しくない。
構成300は、ディスク200の内周表面206とかみ合うような寸法にされた外側円筒形表面322と側壁316及び318とかみ合うように構成された半径方向内側ダブルテーパ表面324とを有するダブルテーパかみ合いリング320を含む。完全に組み立てられた時、小径端部312の移動停止面328と小径端部314の移動停止面330との間に、ギャップ326が形成される。ギャップ326の幅332は、下記に非常に詳細に説明する応力除去工程の間に切頭円錐形部材306の移動の距離を定める。
製作時、切頭円錐形部材304及び306は、該切頭円錐形部材304及び306がダブルテーパかみ合いリング320及び高圧タービンディスク200と同心に整列するように、ボア202内で縦軸線203に沿って同軸に整列される。切頭円錐形部材306の上面334に対して、軸方向力Faを加えることができる。力Faは、移動停止面330が移動停止面328に接触するまで、縦軸線203に沿って切頭円錐形部材306を駆動する。切頭円錐形部材306の軸方向運動は、ダブルテーパかみ合いリング320に第2の軸方向力を伝達し、該ダブルテーパかみ合いリング320を側壁316に沿って摺動させる。部材306及び304のテーパ側壁と切頭円錐形形状とにより生じる押圧により、ディスク200の内周表面206の周りに半径方向力Fが生成され、鍛造工程によるディスク200内の残留応力を除去するのに十分な大きさのフープ応力がディスク200内に発生するようになる。
図4は、プラグツール212(図2に示す)と共に使用することができる例示的なスロット付きリング400の平面図である。図5は、ダブルテーパプラグ304及び306(図3に示す)と共に使用することができるスロット付きリング500の正面図である。スロット付きリング400及び500は、プラグ212及び/又はダブルテーパプラグ304及び306の外周でそれぞれ形成された複数の縦方向の部分スロット402及び502を含む。スロット402及び/又は502は、プラグ212の軸方向長さの少なくとも一部分を通るようにまたダブルテーパプラグ304及び306の軸方向長さ504の少なくとも一部分を通るように形成されて、応力除去工程の間にプラグ212及び/又はダブルテーパプラグ304及び306の拡張を可能にすることができる。
図6は高圧タービン22(図1に示す)のディスク200に使用することができるさらに別の応力除去ツーリング構成600の側面図である。図6では、高圧タービンディスク200は、最終機械加工前の鍛造熱処理形状として示している。高圧タービンディスク200は、それを貫通する中心ボア202と縦軸線203とを含む。中心ボア202は、内周表面206を含み、内周表面206の少なくとも一部分は、その後の機械加工工程の間に取り除くことができる余肉部分208を含む。余肉部分208の量及び位置により、ボア202を通る円筒形断面を形成することができる。この例示的な実施形態では、内周表面206はまた、シングルテーパ又はダブルテーパプラグツールの使用を妨げることになるリップ602のような半径方向不連続部の少なくとも1つを含む。構成600は、リップ602と内周表面206内に形成される場合があるその他の任意の半径方向不連続部又は半径方向形状とを含む内周表面206とかみ合うように機械加工された外側表面606を有するスロット付きリング604を含む。スロット付きリング604はまた、複数の円周方向セグメントが内周表面206に沿って円周方向に間隔をおいて配置されるようにセグメント化されることができる。構成600で使用するプラグツール606は、構成300(図3に示す)で使用するプラグツール302と実質的に類似している。
図7は高圧タービン22(図1に示されている)のディスク200に使用することができるさらに別の応力除去ツーリング構成700の側面図である。構成700は、それを貫通する中心ボア202と縦軸線203とを有する高圧タービンディスク200を含む。ボア202は、第2及び第3の直径部分704及び706よりも大きい直径を有する第1の直径部分702を含む。セグメント・リング708は、第2及び第3の直径部分704及び706間の距離とほぼ等しい長さ710の複数の円周方向セグメントで製作される。例えば、第1の直径部分702には、ボア202の側壁712内に半径方向外向きの陥凹部が形成され、セグメント・リング708は、第2及び第3の直径部分704間に嵌合するような寸法にされる。図2、図3及び図6の構成に関して上記したのと同様に、プラグツール716の係合面714に加えられた軸方向力Fは、第1の直径部702の円周の周りに半径方向力Fを生成し、セグメント・リング708を通して高圧タービンディスク200内にフープ応力を発生させる。ギャップ720の幅718は、プラグツール716の移動を制限することによって、高圧タービンディスク200に加えられる半径方向力Fの量を調節する。
図8は、ボア202内部に取付けられた例示的なセグメント・リング708の一部分の平面図である。図9は、ボア202内部に取付けられたセグメント・リング708の別の部分の平面図である。図10は、ボア202内部に取付けられたセグメント・リング708の最終部分の平面図である。セグメント・リング708は、第2及び第3の直径部分704及び706を通過するように軸方向にボア202内に挿入し、次いで所定着座位置の第1の直径部分702まで半径方向の外向きに滑動させることができる複数のセグメント802を含む。範囲804は、第2及び第3の直径部分704及び706の直径によって定まり、また範囲806は、第1の直径部分702の直径によって定まる。図9に示すように、セグメント902の第2の部分は、ボア202内に挿入しかつ第1の直径部分702によって形成された陥凹部内に半径方向外向きに滑動させることができる。セグメント902は、第1の側面904で、隣接するセグメント802の側面906とかみ合うように構成される。セグメント902の第2の側面908は、互いに対してほぼ平行である。図10に示すように、互いに平行な側面908を形成することにより、側面908間において、第1の直径部分702によって形成された陥凹部内に最後のセグメント910を取付けることが可能になる。
図11は、高圧タービンディスク200のような工作物内の残留応力を除去する例示的な方法1100を示すフローチャートである。ディスク200は、粉末金属合金鍛造工程で、ディスクの最終機械加工寸法を越える金属を鍛造品内に残すことができるようなブランク又は鍛造熱処理形状に形成することができる。この余肉部分は、鍛造工程の変動と、製造上の操作及び公差と、鍛造品から金属を取り除いて工程を完了させるようなその他の使用できる処理工程とを可能にする。鍛造工程の冷却段階は、工作物内に残留応力を生成し、この残留応力が、除去されなかった場合に、運転時に最終機械加工部品の反り及び/又は膨張を引き起こすことになる。このような反り及び/又は膨張は、間隙公差及び部品取付けに悪影響を与える可能性がある。残留応力は、工作物を貫通するボアの内側表面にかみ合うプラグツールに所定の軸方向力を加えること1102によって低下させることができる。例示的な実施形態では、プラグツールは、切頭円錐形プロフィールであり、収束プロフィールをもつ工作物のボアとかみ合う。プラグツールに対して軸方向力を加えて、プラグツールをボア内に強制的に押込むと、切頭円錐形プラグツールと収束形ボアとの組合せは、プラグツールがボア内に前進するのに抗する傾向になる。この反作用が、軸方向力を工作物内の半径方向力に変換する1104。ボアから工作物内に半径方向外向きに作用する半径方向力は、少なくとも部分的に残留応力を低下させるのに十分な大きさとなるように予め定めたフープ応力を発生させる1106。ボアの収束プロフィールは、プラグツールに対するかみ合い面を形成するために鍛造工程で形成することができる。例示的な実施形態では、収束角度は、工作物の縦軸線に対しておよそ15度である。他の実施形態では、収束角度は、他の所定の角度である。加えて、工作物ボアは、収束形ではなくて、むしろ円筒形或いは幾つかの異なる半径の円筒形プロフィールがボアの内側表面を形成した複合円筒形形状とすることができる。このような場合、プラグツールとボアとの間のかみ合いアダプタとして、リングを使用することができる。例えば、リングの外周表面は、ボアの内側表面と合致するように形成することができ、またリングの内側表面は、プラグツールのプロフィール及び寸法と合致するように形成することができる。リングは、拡張を可能にするように、中実、スロット付き及び/又はセグメント型とすることができる。プラグツールは、各切頭円錐形形状のプラグツールの細い直径が他のプラグの細い直径と隣接するようなダブル切頭円錐形プロフィールを含むことができる。従って、ダブル切頭円錐形プラグツールと共に使用するリングは、2つの切頭円錐形表面とかみ合うように形成されることになる。
工作物に加えられる半径方向力の大きさは、プラグツールがボア内で移動することを許される距離によって制御することができる。例示的な実施形態では、移動は、プラグツール及び作業用表面の隣接する面間に形成したギャップ或いはダブル切頭円錐形プラグツールの隣接する面間に形成したギャップによって制限することができる。ギャップが閉じられた時、プラグは、不動の表面上に押圧され、移動するのを中止する。例示的な実施形態では、軸方向力は、液圧ラムを使用してプラグツールに加えられ、またラムの移動は、例えば歪みゲージにより直接加えられる力をモニタする制御システムを使用して停止することができ、或いはギャップ距離をモニタし、ギャップが閉じられた時にラムの移動を停止することができる。
回転機械を製作するための上記の方法及び装置は、構成部品をプレスピニング処理せずに鍛造構成部品内の残留応力を除去するためのコスト効果がありかつ高い信頼性がある手段である。各実施形態は、鍛造及び機械加工工場において利用可能な標準的ツーリングで実施することができ、それ故に通常の製作コースにおいて完了させることができる。従って、本明細書に記載した応力除去方法は、コスト効果がありかつ信頼性がある方法でコスト及び部品サイクル時間を削減しながら、鍛造部品の製作を可能にする。
以上、回転機械の製作装置構成部品の例示的な実施形態を詳細に説明している。構成部品は、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、各装置の構成部品は、本明細書に記載した他の構成部品から独立してかつ別々に利用することができる。各回転機械製作装置構成部品はまた、他の回転機械製作装置構成部品と組合せて使用することができる。
本発明を様々な特定の実施形態に関して説明してきたが、本発明が技術的範囲内の変更で実施することができることは、当業者には明らかであろう。なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
例示的なガスタービンエンジンの概略図。 図1に示す高圧タービンのディスクに使用することができる例示的な応力除去ツーリング構成の側面図。 図1に示す高圧タービンのディスクに使用することができる別の応力除去ツーリング構成の側面図。 図2に示すプラグツールと共に使用することができる例示的なスロット付きリングの平面図。 図3に示すダブルテーパプラグと共に使用することができる例示的なスロット付きリングの正面図。 図1に示す高圧タービンのディスクで使用することができるさらに別の応力除去ツーリング構成の側面図。 図1に示す高圧タービンのディスクに使用することができるさらに別の応力除去ツーリング構成の側面図。 ディスクボア内部に取付けられた例示的なセグメント・リングの一部分の平面図。 ディスクボア内部に取付けられたセグメント・リングの別の部分の平面図。 ディスクボア内部に取付けられたセグメント・リングの最終部分の平面図。 工作物内の残留応力を除去する例示的な方法を示すフローチャート。
符号の説明
200 高圧タービンディスク
202 中心ボア
203 縦軸線
206 内周表面
208 余肉部分
210 収束角度
234 作業用表面
230 液圧ラム
300 応力除去ツーリング構成
302 プラグツール
304、306 切頭円錐形部材
308、310 大径端部
312、314 小径端部
316、318 テーパ側壁
320 ダブルテーパかみ合いリング
322 リングの外側円筒形表面
324 半径方向内側ダブルテーパ表面
326 ギャップ
328、330 移動停止面
332 ギャップの幅

Claims (10)

  1. 工作物(200)を製作する方法(1100)であって、
    ツール(212)に所定の軸方向力を加える段階(1102)と、
    前記ツールを使用して前記軸方向力を工作物内の半径方向力に変換する(1104) 段階と、
    工作物内の残留応力を除去するのに十分なフープ応力を該工作物内に発生させる段階(1106)と、
    を含む方法。
  2. 工作物が、該工作物を貫通するボア(202)を含み、該方法が、
    縦向きスロット(402)及び縦向きセグメント(802)の少なくとも1つを含むリング(320)を、工作物とかみ合うように前記ツールの半径方向外側に配置する段階と、
    前記軸方向力を、前記リングを通して工作物に至る半径方向力に変換する段階と、を含む、
    請求項1記載の方法。
  3. 工作物が、その少なくとも一部分が半径方向に収束した該工作物を貫通するボアを含み、
    前記軸方向力を工作物内の半径方向力に変換する前記段階が、前記ツールの切頭円錐形部分(218)をボア内に圧入する段階を含む、
    請求項1記載の方法。
  4. 工作物が、該工作物を貫通するほぼ円筒形のボアを含み、該方法が、
    リング(320)を、該リングの半径方向外側表面が工作物とかみ合うように構成されるように前記ツールの半径方向外側に配置する段階と、
    前記ツールのダブル切頭円錐形断面部分(324)を前記ボア内に挿入する段階と、
    前記軸方向力を、前記リングを通して工作物に至る半径方向力に変換する段階と、を含む、
    請求項1記載の方法。
  5. 工作物が、該工作物を貫通しかつ複数のほぼ円筒形の軸方向に間隔をおいた表面を有するボアを含み、該方法が、
    リングを、該リングの半径方向外側表面が工作物とかみ合うように構成されるように前記ツールの半径方向外側に配置する段階と、
    前記ツールのダブル切頭円錐形断面部分を前記ボア内に挿入する段階と、
    前記軸方向力を、前記リングを通して工作物に至る半径方向力に変換する段階と、を含む、
    請求項1記載の方法。
  6. 前記ボアを形成する表面が陥凹した円周部分を含み、リングを前記ツールの半径方向外側に配置する前記段階が、
    複数の縦形セグメント(802)を有するセグメント・リング(708)を準備する段階と、
    各縦形セグメントを前記ボア内に挿入する段階と、
    各セグメントを、該各セグメントの外周表面が前記陥凹円周部分の対応する半径方向内側表面とかみ合うように半径方向外向きに移動させる段階と、を含む、
    請求項5記載の方法。
  7. 金属合金鍛造工程を使用して工作物を製作する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  8. 工作物を、該工作物内の残留応力を除去する時に該工作物に残った所定の余肉部分を含むような鍛造熱処理形状に製作する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. ツールに所定の軸方向力を加える前記段階が、液圧ラムを使用して前記ツールに所定の軸方向力を加える段階を含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記ツールの移動停止面(328、330)に隣接する軸方向ギャップ(326)が、該ツールの移動限界を定めており、ツールに所定の軸方向力を加える前記段階が、
    前記移動停止面に隣接する所望の軸方向ギャップ距離を、前記所定の軸方向力に対応するように決定する段階と、
    前記所望の軸方向ギャップ距離とほぼ等しい、前記移動停止面に隣接する軸方向ギャップを設ける段階と、
    前記ツールを、前記ギャップが実質的に閉じられるまで軸方向に押圧する段階と、を含む、
    請求項1記載の方法。
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