JP2006016629A - BadWayの曲げ加工性が優れたCu−Ni−Si系銅合金条 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、強度が高く、Bad Wayの曲げ加工性に優れるCu−Ni−Si系銅合金を提供することである。
【解決手段】Niを1.0〜4.5%、Siを0.25〜1.5%含有し、必要に応じて少量のMg、Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、AgまたはBeを含有する銅合金において、結晶方位を
(I(111)+I(311))/I(220)>2.0 (I(hkl)は(hkl)面の板面X線回折強度)
に調節することにより、曲げの逆異方性を発現させて、Bad Wayの曲げ加工性を改善する。さらに、I(220)および結晶粒形態を適正範囲に調節することにより、良好な強度と曲げ加工性のバランスを得る。

Description

本発明は、高強度かつ曲げ加工性に優れた電子材料などの電子部品の製造に使用するCu−Ni−Si系銅合金条に関するものである。
近年、電子機器の小型化、多機能化により電子部品の高密度実装性、高信頼性が要求されており、リードフレーム、電子機器の各種端子、コネクタなどにおいて、リード数などの増加、狭ピッチ化が急速に進んできた。このことにより電子部品に用いられる材料においても、高強度および高導電性は勿論のこと、180°密着曲げやノッチング後の90°曲げなど、様々な厳しい曲げ加工に耐えられることなど、要求される特性は益々厳しくなってきている。
その中でも、Cu−Ni−Si系銅合金条は、高強度、高導電率、高耐熱性および高耐応力緩和特性を兼ね備えた銅合金として、リードフレーム、電子機器の各種端子、コネクタなどの材料として実用化されている。しかしながら、高強度と優れた曲げ加工性の兼備は難しいのが現状である。
Cu−Ni−Si系銅合金条の曲げ加工性を改善する方策として、析出物を制御すること(例えば、特許文献1参照。)、結晶粒の形態を制御すること(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。一方、結晶方位を制御し曲げ加工性を改善することも特許文献3で提案されている。この発明では、再結晶粒径を大きくすると(200)および(311)面の集積度が増し、圧延すると(220)面の集積度が増す事に基づき、これら三面のX線回折強度(I)の関係を次式で規定している。
(I(200)+I(311))/I(220)≧0.5
特開2001−49369号公報 特開2002−38228号公報 特開2000−80428号公報
この関係式は、結晶粒径を大きくし圧延加工度を低くすると曲げ加工性が向上することを示唆している。しかしながら、結晶粒の粗大化および圧延加工度の低減は、強度低下を伴なうことが多い。また、結晶粒の粗大化については、曲げ加工時の割れは改善されたとしても曲げ表面の肌荒れ(シワ)が大きくなり部品の外観が劣化するという問題がある。
いずれにしても、Cu−Ni−Si系銅合金条の曲げ加工性改善については、ほぼ限界に近づいているのが現状である。
一方、銅合金条をプレスで打ち抜いてコネクタを生産する際には歩留まりを重視し、ピンの長手方向が圧延方向と直交する方向にコネクタを打ち抜くケースがほとんどである。この場合、コネクタのピンの曲げ加工は、曲げ軸が銅合金条の圧延方向と平行になる方向に曲げられる。
一般的に銅合金条では、曲げ軸を圧延方向と平行にとったときの曲げ加工性は、曲げ軸を圧延方向と直交にとったときの曲げ加工性に対して劣る。そこで、曲げ軸を圧延方向と平行にとったときの曲げ方向はBad Wayと呼ばれ、直交にとったときの曲げ方向はGood Wayと呼ばれている。
上述したように、コネクタの一般的な曲げ方向はBad Wayである。この前提に立てば、Good Wayの曲げ加工性の低下が許容できる範囲内においてBad Wayの曲げ加工性を改善することは、実質的には意義がある。
本発明の目的は、強度が高く、Bad Wayの曲げ加工性に優れるCu−Ni−Si系銅合金条を提供することである。
上記目的を達成するために本発明者らは研究を重ねCu−Ni−Si系銅合条では、結晶方位を所定の範囲に調整することにより、Bad Wayの曲げ加工性がGood Wayの曲げ加工性を上回るという曲げ加工性の逆転現象を見出した。(以下、この現象を「曲げの逆異方性」と呼ぶ。)。そして、この逆異方性の性質を利用することにより、Good Wayの曲げ加工性を若干低下させながらも、Bad Wayの曲げ加工性を改善することに成功した。
即ち本発明は、
(1)Niを1.0〜4.5質量%(以下%とする)、Siを0.25〜1.5%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる銅基合金の圧延面においてX線回折を用いて測定した3つの(hkl)面のX線回折強度が、下式を満足することを特徴とする高強度および高曲げ加工性を両立させたCu−Ni−Si系銅合金条、
(I(111)+I(311))/I(220)>2.0 (式1)
(2)圧延面においてX線回折を用いて測定した(220)面のX線回折強度をI(220)および純銅粉末標準試料においてX線回折を用いて測定した(220)面のX線回折強度をI0(220)としたときのI(220)/I(220)が、下式を満足することを特徴とする上記(1)に記載のCu−Ni−Si系銅合金条、
1.0≦I(220)/I0(220)≦2.5 (式2)
(3)圧延方向に直角な断面における結晶粒の幅方向の平均長さをaとしたときに、
2μm≦a≦20μm (式3)
であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のCu−Ni−Si系銅合金、
(4)Mgを0.05〜0.3%含有することを特徴とする上記(1)〜(3)に記載のCu−Ni−Si系銅合金条、
(5)Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、Ag、またはBeのうち1種類以上を総量で0.005〜2.0%含有することを特徴とする上記(1)〜(4)に記載のCu−Ni−Si系銅合金条、
である。
以上説明した通り、本発明は、高強度かつ曲げ加工性に優れたリードフレーム、端子、コネクタなどの電子材料用銅合金条として好適である。
次に、本発明において銅合金の組成範囲、結晶方位および結晶粒形状を上記の通りに限定した理由を具体的に説明する。
Ni及びSi濃度
Ni及びSiは、時効処理を行うことによりNiとSiが微細なNi2Siを主とした金属間化合物の析出粒子を形成し、合金の強度を著しく増加させる。また、時効処理でのNiSiの析出に伴い、導電性が向上する。ただし、Ni濃度が1.0%未満の場合、またはSi濃度が0.25%未満の場合は、他方の成分を添加しても所望とする強度が得られない。また、Ni濃度が4.5%を超える場合、またはSi濃度が1.5%を超える場合は十分な強度は得られるものの、導電性は低くなり、更には強度の向上に寄与しない粗大なNi−Si系粒子(晶出物及び析出物)が母相中に生成し、曲げ加工性、エッチング性及びめっき性の低下を招く。よって、Ni濃度を1.0〜4.5%、Si濃度を0.25〜1.5%と定めた。
Mg濃度
Mgは応力緩和特性を大幅に改善する効果および熱間加工性を改善する効果があるが、0.05%未満ではその効果が得られず、0.30%を超えると鋳造性(鋳肌品質の低下)、熱間加工性およびめっき耐熱剥離性が低下するためMgの濃度を0.05〜0.3%と定める。
Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、Ag、またはBe
Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、Ag、またはBeには、Cu−Ni−Si系銅合金の強度および耐熱性を改善する作用がある。また、これらの中でZnには、半田接合部の耐熱性を改善する効果もあり、Feには組織を微細化する効果もある。更にTi、Zr、Al及びMnは熱間圧延性を改善する効果を有する。この理由は、これらの元素が硫黄との親和力が強いため硫黄と化合物を形成し、熱間圧延割れの原因であるインゴット粒界への硫化物の偏析を軽減するためである。Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、Ag、またはBeの濃度が総量で0.005%未満であると上記の効果は得られず、総量が2.0%を越えると導電性が著しく低下する。そこで、これらの含有量を総量で0.005〜2.0%と定める。
(式1)〜(式3)について
Cu−Ni−Si系銅合金条は、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、冷間圧延、時効処理、必要に応じて仕上げ圧延および歪取り焼鈍という工程で作られ、熱間圧延工程(加工度、温度、歪速度)、溶体化処理(溶体化温度、時間)および冷間圧延工程(加工度)などが、各方位の集積度に影響を及ぼす。なお、この集積度は、時効処理および歪取り焼鈍によって大きく変化することはない。また、結晶粒径は、主として溶体化処理の条件によって決定される。
本発明者らは、Cu−Ni−Si系銅合金条を種々の条件で製造したときの各結晶面の集積度および結晶粒形態と曲げ加工性および強度の関係を調査、解析した結果、以下の知見を得た。
(1)(111)面および(311)面の集積度が、曲げ異方性と強い相関を持ち、(220)面の集積度が曲げ加工性と強い相関をもっていることが新に分かった。具体的には、(220)面の回折強度と(111)面および(311)面の回折強度の割合を制御することで曲げ異方性を制御できる。この3つの結晶面の回折強度の割合(以下、板面方位指数と略す。)を次の範囲に調節することで、曲げの逆異方性が発現し、Bad Wayの曲げ加工性が改善される。
(I(111)+I(311))/I(220)>2.0 (式1)
この回折強度の割合(以下、板面方位指数と略す。)は、熱間圧延温度を低くし、溶体化処理温度、溶体化処理時間および冷間圧延加工度を制御することで得られた。
(2)(220)面の集積度(以下、集積度と略す。)が低くなると強度が低下し、Good WayおよびBad Wayの曲げ加工性が同時に向上する。この集積度を次の範囲に調整することで、所望の強度と曲げ加工性が得られる。
1.0≦I(220)/I0(220)≦2.5 (式2)
この集積度は、溶体化処理後以降の冷間圧延加工度を高くすると高くなる。また、溶体化温度が低くなると集積度が高くなり、溶体化時間を短くすると集積度が高くなる。
(3)結晶粒径を図1のように圧延方向と直角な断面における結晶粒の幅方向の平均長さをaとしたときに、次の範囲に調整することで所望の強度と曲げ加工性が得られる。
2μm≦a≦20μm (式3)
aが20μmを超えると強度が低下し、Good WayおよびBad Wayの曲げ部の肌荒れが大きくなる。一方、2μm以下を下回るaを得るには、不充分な溶体化処理を行わざるを得ないため、析出量が減り、強度が低下する。所望とする結晶粒径aは、溶体化処理温度と時間を制御することで得られた。
次に、本発明の実施例について比較例とともに説明する。
(1)実施例1
電気銅を原料とし、大気溶解炉を用いてCu−2.3±0.1%Ni−0.50±0.01%Si−0.1±0.02%Mgの銅合金を溶製し、厚さ20mm×幅60mmのインゴットに鋳造した。このインゴットを次の工程で加工した。
(a)熱間圧延:表1に示す条件で板厚3mmまで熱間圧延を行った。種々の温度で3時間の均質化焼鈍を施した後、この温度で熱間圧延を開始した。一方、比較例6〜8は、熱間圧延中に温度低下を防止するために、厚みが15、10および5mmになった時点で、圧延途中の材料を熱間圧延開始温度にて30分間加熱した(以下、再加熱)。なお、発明例1〜5および比較例9は、熱間圧延中の再加熱は施さなかった。
(b)面削:グラインダー研磨により表面スケールを除去した。
(c)冷間圧延:厚さ0.625mmまで加工した。
(d)溶体化処理:800℃で3分間加熱し、水冷した。ここで、加熱時間は、材料温度が800℃に達した後、水冷を開始するまでの時間である。
(e)冷間圧延:時効後の0.2%耐力がおよそ700MPaになるように冷間圧延加工度(r)は、各試料ごとに設定した。ここで、圧延加工度は次式で定義する。
r=(t−t)/t×100 (t:圧延前の板厚、t:圧延後の板厚)
(f)時効処理:0.2%耐力が最大となる温度で3時間の時効処理を行った。この温度は400〜600℃の範囲であった。
これらの試料について0.2%耐力、曲げ加工性および結晶方位を下記要領で調査した。その結果を表1に示す。なお、集積度および結晶粒径の形態はいずれの試料もI(220)/I0(220)=1.5〜2.0およびa=5μm〜8μmの範囲であった。
<0.2%耐力>圧延方向と平行な方向にJIS13B号引張試験片を作製し、引張試験機により耐力を測定した。
<曲げ加工性>W曲げ試験(JIS H 3130)にて幅10mm×長さ30mmの短冊を用いて行った。試験片採取方向は、Good WayおよびBad Wayとして曲げ半径Rを変化させて種々の試験を行い、割れの発生しない最小曲げ半径MBR(Minimum Bend Radius)と板厚tとの比MBR/tにて評価した。
<板面方位指数>(株)リガク製RINT2500を使用し、X線回折法により(111)面、(311)面、(220)面のX線回折強度を測定し板面方位指数(式1)の値を求めた。なお、X線照射条件は、Co管球を使用し、管電圧25KV、管電流20mAで行った。
<集積度>(株)リガク製RINT2500を使用し、X線回折法により(220)面のX線回折強度I(220)および純銅粉末標準試料の(220)面のX線回折強度I0(220)を測定し、集積度I(220)/I0(220)を求めた。なお、X線照射条件は、Co管球を使用し、管電圧25KV、管電流20mAで行った。
<結晶粒径>切断法(JIS H 0501)にて、圧延方向に直角な断面における結晶粒の幅方向の平均長さaを求めた。
熱間圧延中の材料温度が低い発明例No.1〜No.5は、板面方位指数が(式1)の範囲であり、これらのBad Way曲げ加工性は、Good Wayよりも良好であった。また、熱間圧延開始温度が低いほど700MPaの0.2%耐力を得るための加工度は小さかった。
一方、熱間圧延中の材料温度が高い、再加熱を施した比較例No.6〜No.8は、板面方位指数が(式1)の範囲外であり、これらのBad Wayの曲げ加工性は、Good Wayよりも悪かった。
比較例No.9は、熱間圧延開始温度が低すぎたので熱間圧延中に割れた為、評価できなかった。
(2)実施例2
次に、溶体化処理および時効処理の条件を変えたときの本発明の実施例について比較例と共に説明する。
電気銅を原料とし、大気溶解炉を用いてCu−1.7±0.1%Ni−0.35±0.01%Si−0.5±0.01%Sn−0.40.01%Znの銅合金を溶製し、厚さ20mm×幅60mmのインゴットに鋳造した。このインゴットを次の工程で加工した。
(a)熱間圧延:950℃で3時間の均質化焼鈍を行った後、再加熱を施さずに板厚3mmまで熱間圧延を行った。
(b)面削:グラインダー研磨により表面スケールを除去した。
(c)冷間圧延:厚さ0.625mmまで加工した。
(d)溶体化処理:表2に示す温度および時間で加熱した後、水冷した。ここで、加熱時間は、材料温度が800℃に達した後、水冷を開始するまでの時間であり、時間0minとは所定温度に到達直後に水冷を開始したことを示す。
(e)冷間圧延:種々の加工度(r)で圧延を行った。
(f)時効処理:0.2%耐力が最大となる温度で3時間の時効処理を行った。この温度は400〜600℃の範囲であった。
これらの試料について0.2%耐力、曲げ加工性、板面方位数、集積度、結晶粒形態を前述の要領で調査した。その結果を表2に示す。
発明例No.10〜No.13は、板面方位指数、集積度および結晶粒径が(式1)、(式2)および(式3)の範囲内であった。これらの試料は、全て0.2%耐力が630MPa以上で、Bad WayのMBR/tが1.0以下であり、強度およびBad Wayの曲げ加工性ともに優れていた。
溶体化温度が高い比較例No.14は、板面方位指数が(式1)の範囲内でBad Wayの曲げ加工性がGood Wayの曲げ加工性よりも良好であったが、集積度およびaの値は、(式2)および(式3)の範囲外であり、結晶粒径が粗大で、0.2%耐力が低かったにもかかわらず、Good Way、Bad Wayの曲げ加工性とも悪く、肌荒れが大きかった。
溶体化温度が低い比較例No.15は、板面方位指数が(式1)の範囲外となり、Bad Wayの曲げ加工性は、Good Wayの曲げ加工性より悪かった。さらに、集積度およびaの値ともに(式2)および(式3)の範囲外であり、Good Way、Bad Wayの曲げ加工性とも悪く、また、溶体化不十分のため0.2%耐力が低かった。
溶体化時間が短い比較例No.16は、板面方位指数が(式1)の範囲外となり、Bad Wayの曲げ加工性は、Good Wayの曲げ加工性より悪かった。集積度の値は、(式2)の範囲内であり、Good Way、Bad Wayの曲げ加工性とも良好であったが、aの値は(式3)の範囲外であり、溶体化不充分のため0.2%耐力が低かった。
溶体化時間が長い比較例No.17は、板面方位指数は(式1)の範囲内でBad Wayの曲げ加工性がGood Wayの曲げ加工性よりも良好であったが、集積度およびaの値は、(式2)および(式3)の範囲外であり、結晶粒径が粗大で、0.2%耐力が低かったにもかかわらず、Good Way、Bad Wayの曲げ加工性とも悪く、肌荒れが大きかった。
加工度が低い比較例No.18は、板面方位指数は(式1)の範囲内でBad Wayの曲げ加工性がGood Wayの曲げ加工性よりも良好であった。しかし、時効前に冷間圧延を施さなかったので集積度が(式2)の範囲外であり、0.2%耐力は低かった。
加工度が高い比較例No.19は、板面方位指数が(式1)の範囲外となり、Bad Wayの曲げ加工性は、Good Wayの曲げ加工性より悪かった。また、加工度が高かったので圧延による結晶粒の変形が著しく、aの値を計測できなかった。集積度の値は(式2)の範囲外であり、0.2%耐力は高かったが、Good Way、Bad Wayの曲げ加工性とも悪かった。
切断法(JISH0501)によって結晶粒形態を求める原理を示す説明図である。

Claims (5)

  1. Niを1.0〜4.5質量%(以下%とする)、Siを0.25〜1.5%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物よりなる銅基合金の圧延面においてX線回折を用いて測定した3つの(hkl)面のX線回折強度が
    (I(111)+I(311))/I(220)>2.0
    を満足することを特徴とする高強度および高曲げ加工性を両立させたCu−Ni−Si系銅合金条。
  2. 圧延面においてX線回折を用いて測定した(220)面のX線回折強度をI(220)および純銅粉末標準試料においてX線回折を用いて測定した(220)面のX線回折強度をI0(220)としたときのI(220)/I0(220)
    1.0≦I(220)/I0(220)≦2.5
    を満足することを特徴とする請求項1に記載のCu−Ni−Si系銅合金条。
  3. 圧延方向に直角な断面における結晶粒の幅方向の平均長さをaとしたときに、
    2μm≦a≦20μm
    であることを特徴とする請求項1または2に記載のCu−Ni−Si系銅合金。
  4. Mgを0.05〜0.3%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のCu−Ni−Si系銅合金条。
  5. Zn、Sn、Fe、Ti、Zr、Cr、Al、P、Mn、Ag、またはBeのうち1種類以上を総量で0.005〜2.0%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のCu−Ni−Si系銅合金条。




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