JP2006015806A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵時や、いわゆるハンドル戻り時には、ウォーム軸18の正転位部35がウォームホイール19からの回転抵抗を受け、正転位部35が噛み合い中心位置C1からオフセットする。これによりバックラッシを増大させ、スムーズなハンドル戻りを達成する。直進走行時や保舵時には、第1および第2の弾性部材51,52の働きで、ウォーム軸18の正転位部35が噛み合い中心位置C1に変位する。これによりバックラッシを小さくして騒音を低減する。
【選択図】 図3
Description
上記の減速機としてウォーム軸とウォームホイールを用いた電動パワーステアリング装置が提供されている(例えば特許文献1)。
上記のバックラッシが小さいと、減速機の抵抗トルクが大きくなり、その結果、操舵時の操舵フィーリングが悪くなったり、いわゆるハンドル戻り(車輪側からの入力により操舵部材が操舵中立位置へ自動的に復帰する性能)が悪くなったりする。また、ウォームホイールの一部を樹脂製とする場合、温度変化や膨潤が原因でバックラッシが減少し、操舵時やハンドル戻り時の抵抗トルクが増大するおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、騒音の発生を抑制することができ、しかも操舵フィーリングやハンドル戻りの良い電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
また、操舵角を変更中である操舵時や、いわゆるハンドル戻り時であって、ウォーム軸およびウォームホイールが回転中のときには、ウォーム軸の正転位部がウォームホイールからの回転抵抗を受け、これに伴って、弾性部材に抗してウォーム軸が軸方向に変位され、正転位部が噛み合い中心位置からオフセットされる。その結果、バックラッシが増大するので、操舵時の抵抗トルクが小さく操舵フィーリングが良い。また、スムーズなハンドル戻りを達成することができる。
図1は本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオン軸7およびラックバー8により操舵機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、車輪11の転舵が達成される。
トーションバー12を介する入、出力軸3a,3b間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ13が設けられており、このトルクセンサ13のトルク検出結果は、ECU(Electric Control Unit :電子制御ユニット)14に与えられる。ECU14では、トルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、駆動回路15を介して操舵補助用の電動モータ16を駆動制御する。電動モータ16の出力回転が伝動装置としての減速機17を介して減速されてステアリングシャフト3の出力軸3bに伝達され、さらにピニオン軸7を介してラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。
図2を参照して、ウォーム軸18は電動モータ16の出力軸20と同軸上に配置される。ウォーム軸18は、その軸長方向に離隔する第1および第2の端部18a,18bを有し、第1および第2の端部18a,18b間の中間部に歯部18cを有する。
ウォームホイール19は、ステアリングシャフト3の出力軸3bの軸方向中間部に一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール19は、出力軸3bに一体回転可能に結合される環状の芯金19aと、芯金19aの周囲を取り囲み外周に歯部19cを形成した合成樹脂部材19bとを備える。芯金19aは、例えば合成樹脂部材19bの樹脂成形時に金型内にインサートされるものである。
ウォーム軸18の第1および第2の端部18a,18bは、対応する第1および第2の軸受22,23をそれぞれ介して減速機17のハウジング40に回転自在に支持されている。第1および第2の軸受22,23は例えば玉軸受からなる。
第1の弾性部材51は、第1の軸受22の内輪24の端面とウォーム軸18の第1の段部61との間に介在し、ウォーム軸18を第1の軸方向X1に付勢する。第2の弾性部材52は、第2の軸受23の内輪25の端面とウォーム軸18の第2の段部62との間に介在し、ウォーム軸18を第2の軸方向X2に付勢する。
第1および第2の弾性部材51,52としては、例えば図2に示すような皿ばねを用いることができるが、これに限らず、所要の弾性を有するものであれば、環状のゴム体、樹脂体の他、金属製の圧縮コイルばねを用いることもできる。
尚、第1および第2の軸受22,23の内輪24,25が、ウォーム軸18の対応する第1および第2の端部18a,18bにそれぞれ、すきまばめにより軸方向に移動可能に保持されてもよい。
例えば、ウォームホイール19が第1の回転方向R1に回転するとき、図3Aに示すように、第1の弾性部材51に抗して、ウォーム軸18が第2の軸方向X2に変位され、正転位部35が噛み合い中心位置C1から第2の軸方向X2へ所定量オフセットされる。
上記のように正転位部35がオフセットすることにより、バックラッシが増大する。その結果、操舵時の抵抗トルクが小さく操舵フィーリングが良い。また、スムーズなハンドル戻りを達成することができる。
2 操舵部材
3 ステアリングシャフト
5 中間軸
7 ピニオン軸
8 ラックバー
A ラックアンドピニオン機構(操舵機構)
16 電動モータ
17 減速機(伝動装置)
18 ウォーム軸
18c 歯部
19 ウォームホイール
19c 歯部
35 正転位部
C1 噛み合い中心位置
51 第1の弾性部材
52 第2の弾性部材
61 第1の段部
62 第2の段部
X1 第1の軸方向
X2 第2の軸方向
Claims (2)
- 操舵補助用の電動モータの動力を操舵機構に伝達するための伝動装置を備える電動パワーステアリング装置において、
上記伝動装置は、電動モータの出力軸に連結されたウォーム軸と、ウォーム軸と噛み合い操舵機構に繋がるウォームホイールとを含み、
ウォーム軸は、操舵中立時のウォームホイールとの噛み合い領域に対応して、歯が正転位された正転位部を有し、
伝動装置は、ウォーム軸を軸方向に変位可能に弾性支持するとともに、ウォーム軸の正転位部をウォーム軸とウォームホイールとの噛み合い中心位置に付勢する弾性部材をさらに含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、上記弾性部材は、ウォーム軸を第1および第2の軸方向にそれぞれ付勢する第1および第2の弾性部材を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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JP2004193122A JP4352325B2 (ja) | 2004-06-30 | 2004-06-30 | 電動パワーステアリング装置 |
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JP2004193122A JP4352325B2 (ja) | 2004-06-30 | 2004-06-30 | 電動パワーステアリング装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016199521A1 (ja) * | 2015-06-09 | 2016-12-15 | 日本電気株式会社 | 変速機構 |
WO2021141548A1 (en) * | 2020-01-10 | 2021-07-15 | Ayan Eyuep | Full control of vehicle motion |
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2004
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WO2021141548A1 (en) * | 2020-01-10 | 2021-07-15 | Ayan Eyuep | Full control of vehicle motion |
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