JP2006015790A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が望むようなスピンターンを実現可能にする。
【解決手段】パーキングブレーキ操作を伴うスピンターンを運転者が要求しているか否かを判断し、運転者がスピンターンを要求していると判断したら(ステップS18の判定が“Yes”)、アンチスキッド制御における目標スリップ率λ*を補正量λRの加算によって増加させ(ステップS22)、スリップ率λを増加させることによって、アンチスキッド制御による車輪ロック傾向の抑制を制限する、つまり車輪のロック傾向を許容する。運転者がスピンターンを要求しているか否かは、運転者がパーキングレバーを操作しているときに、車速Vと操舵角θとが、所定の領域にあるか否かを判定することによって行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用制動制御装置に関するもので、特に運転者がスピンターンを行おうとするときに有用なものである。
従来、メインブレーキとパーキングブレーキとを兼用した電動ブレーキがあった(特許文献1参照)。
特開平11−321599号公報
上記従来例のような電動ブレーキに対し、メインブレーキ操作であるかパーキングブレーキ操作であるかに係らず例えばアンチスキッド制御を行うようにすると、運転者がパーキングブレーキ操作で意図的に後輪を横滑りさせて車体の向きを変える所謂スピンターン(サイドブレーキを使用することからサイドターンとも言う)を行おうとしても、制動力を抑制するアンチスキッド制御が作動して車輪のロックが防止されるので、運転者が望むようなスピンターンができない、という問題がある。
そこで、本発明は上記の問題点に着目してなされたものであり、運転者が望むようなスピンターンを実現可能な車両用制動制御装置の提供を課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係る車両用制動制御装置は、運転者のパーキングブレーキ操作によって制動力が付与される車輪に対し、この車輪のロック傾向を抑制するものであって、パーキングブレーキ操作を伴うスピンターンを運転者が要求しているか否かを判断し、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、車輪ロック傾向の抑制を制限することを特徴としている。
ここで、スピンターンとは、運転者がパーキングブレーキ操作で意図的に後輪を横滑りさせて車体の向きを変えるドライブテクニックのことである。
本発明に係る車両用制動制御装置によれば、パーキングブレーキ操作を伴うスピンターンを運転者が要求しているか否かを判断し、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、車輪ロック傾向の抑制を制限することで、運転者がパーキングブレーキ操作によってスピンターンを行おうとするときに、車輪のロック傾向を許容することができるので、運転者が望むようなスピンターンを実現できる。また、運転者が通常のグリップ走行を心がけているとき、つまり運転者がスピンターンを要求していないと判断したときに、車輪のロック傾向を検知したら、それがパーキングブレーキ操作によるものであっても通常通りの制御が実行され、確実に車輪ロック傾向を抑制することによって安全性を確保できる。すなわち、通常時、パーキングブレーキ操作による車輪ロック傾向を抑制しつつ、必要に応じて、つまり運転者がスピンターンを要求しているときのみ、車輪ロック傾向を許容してスピンターンを実現可能にする。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す概略構成図であり、運転者のメインブレーキ操作に応じて前輪1FL・1FRの制動力を制御すると共に、運転者のメインブレーキ操作及びパーキングブレーキ操作に応じて後輪1RL・1RRの制動力を制御するブレーキバイワイヤである。すなわち、メインブレーキ操作となるブレーキペダル2の操作量SMと、パーキングブレーキ操作となるパーキングレバー3の操作量SPと、を夫々ストロークセンサ4、5で検出し、コントローラ6が各ブレーキ操作量SM、SPに応じて、油圧制御回路でなるブレーキアクチュエータ7を駆動制御し、図2に示すように、所望の液圧を各車輪のホイールシリンダ8FL〜8RRに供給する。なお、ホイールシリンダ8FL〜8RRは、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧して制動力を発生させるディスクブレーキや、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して制動力を発生させるドラムブレーキに内蔵されている。
ブレーキアクチュエータ7のフロント側は、ブレーキ液を貯留したリザーバタンク9及びホイールシリンダ8FL(8FR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型の第1ゲートバルブ10fと、第1ゲートバルブ10f及びホイールシリンダ8FL(8FR)間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のインレットバルブ11FL(11FR)と、ホイールシリンダ8FL(8FR)及びインレットバルブ11FL(11FR)間に連通したアキュムレータ12fと、ホイールシリンダ8FL(8FR)及びアキュムレータ12f間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のアウトレットバルブ13FL(13FR)と、リザーバタンク9及び第1ゲートバルブ10f間とアキュムレータ12f及びアウトレットバルブ13FL(13FR)間とを連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型の第2ゲートバルブ14fと、アキュムレータ12f及びアウトレットバルブ13FL(13FR)間に吸入側を連通し、且つ第1ゲートバルブ10f及びインレットバルブ11FL(11FR)間に吐出側を連通した容積型のポンプ15と、を備えている。因みに、ポンプ15の吐出側には、吐出されたブレーキ液の脈動を抑制し、ペダル振動を弱めるダンパー室16が配設されている。
第1ゲートバルブ10f、インレットバルブ11FL・11FR、アウトレットバルブ13FL・13FR、及び第2ゲートバルブ14fは、夫々、2ポート2ポジション切換・シングルソレノイド・スプリングオフセット式の電磁操作弁であって、第1ゲートバルブ10fは、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、インレットバルブ11FL・11FR、アウトレットバルブ13FL・13FR及び第2ゲートバルブ14fは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されている。また、アキュムレータ12fは、シリンダのピストンに圧縮バネを対向させたバネ形のアキュムレータで構成されている。また、ポンプ15は、負荷圧力に係りなく略一定の吐出量を確保できる歯車ポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ等、容積形のポンプで構成されている。
以上の構成により、アウトレットバルブ13FL(13FR)が非励磁のノーマル位置にあるときに、第1ゲートバルブ10fを励磁して閉鎖すると共に、インレットバルブ11FL(11FR)及び第2ゲートバルブ14fを励磁して共に開放し、更にポンプ15を駆動すると、リザーバタンク9の液圧を第2ゲートバルブ14fを介して吸入し、吐出される液圧をインレットバルブ11FL(11FR)を介してホイールシリンダ8FL(8FR)に供給し、増圧される。
また、第1ゲートバルブ10f、インレットバルブ11FL(11FR)、アウトレットバルブ13FL(13FR)、及び第2ゲートバルブ14fが全て非励磁のノーマル位置にあるときに、ホイールシリンダ8FL(8FR)からリザーバタンク9及びアキュムレータ12fへの夫々の流路が遮断され、ホイールシリンダ8FL(8FR)の液圧が保持される。
さらに、第1ゲートバルブ10f、インレットバルブ11FL(11FR)及び第2ゲートバルブ14fが非励磁のノーマル位置にあるときに、アウトレットバルブ13FL(13FR)を励磁して開放すると、ホイールシリンダ8FL(8FR)の液圧がアキュムレータ12fに流入して減圧される。アキュムレータ12fに流入した液圧は、ポンプ15によって吸入され、リザーバタンク9に戻される。
したがって、コントローラ6は、制動力指令値FTをブレーキアクチュエータ7に出力し、第1ゲートバルブ10f、インレットバルブ11FL・11FR、アウトレットバルブ13FL・13FR、第2ゲートバルブ14f、及びポンプ15を駆動制御することにより、フロント側のホイールシリンダ8FL・8FRの液圧を増圧・保持・減圧する。
次に、リア側は、上記フロント側と同様の第1ゲートバルブ10r、インレットバルブ11RL・11RR、アウトレットバルブ13RL・13RR、第2ゲートバルブ14r、ポンプ15、及びダンパー室16を備えているので、その詳細説明は省略する。また、これら第1ゲートバルブ10r、インレットバルブ11RL・11RR、アウトレットバルブ13RL・13RR、第2ゲートバルブ14r、及びポンプ15の駆動制御に関しても、フロント側と同様であるため、その詳細説明も省略する。
なお、本実施形態では、リザーバタンク9からの液圧供給経路をフロントとリアとで分割する前後スプリット方式を採用しているが、これに限定されるものではなく、フロント左・リア右とフロント右・リア左とで分割するダイアゴナルスプリット方式を採用してもよい。
また、本実施形態では、バネ形のアキュムレータ12f・12rを採用しているが、これに限定されるものではなく、各ホイールシリンダ8FL〜8RRから抜いたブレーキ液を一時的に貯え、減圧を効率よく行うことができればよいので、重錘形、ガス圧縮直圧形、ピストン形、金属ベローズ形、ダイヤフラム形、ブラダ形、インライン形など、任意のタイプでよい。
また、本実施形態では、ポンプ15を用いたポンプアップ式のブレーキアクチュエータ7を採用しているが、これに限定されるものではなく、他にもパワーピストンを備えた容積変化方式など、ポンプレスのブレーキアクチュエータを採用してもよい。
また、本実施形態では、第1ゲートバルブ10f・10rが非励磁のノーマル位置で流路を開放し、第2ゲートバルブ14f・14rが非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成しているが、これに限定されるものではない。要は、各バルブの開閉を行うことができればよいので、第1ゲートバルブ10f・10rが励磁したオフセット位置で流路を開放し、第2ゲートバルブ14f・14rが励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するように構成してもよい。
また、本実施形態では、フロント側のインレットバルブ11FL・11FRと、フロント側のアウトレットバルブ13FL・13FRとが、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成しているが、これに限定されるものではない。要は、各バルブの開閉を行うことができればよいので、フロント側のインレットバルブ11FL・11FRと、フロント側のアウトレットバルブ13FL・13FRとが、励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するように構成してもよい。
但し、後輪1RL・1RRでは、イグニッションスイッチをOFFにした後も、運転者のパーキングブレーキ操作に応じた制動力を保持しなければならないので、リア側のインレットバルブ11RL・11RRと、リア側のアウトレットバルブ13RL・13RRとは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成する。
そして、コントローラ6には、図1に示すように、車輪速VwFL〜VwRRを検出する車輪回転センサ17FL〜17RRと、図示しないステアリングホイールの操舵角θを検出する舵角センサ18と、が接続されている。
次に、コントローラ1で実行する制動力制御処理を、図3及び図4のフローチャートに基づいて説明する。
制動力制御処理は、所定時間(例えば5msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、先ずステップS1で各種データ(メインブレーキ操作量SM、パーキングブレーキ操作量SP、車輪速VwFL〜VwRR、操舵角θ)を読込む。
続くステップS2では、図5に示すような制御マップを参照し、メインブレーキ操作量SMに応じた目標制動力FMを算出する。この制御マップは、メインブレーキ操作量SMが増加するほど、目標制動力FMが増加するように設定されている。
続くステップS3では、図6に示すような制御マップを参照し、パーキングブレーキ操作量SPに応じた目標制動力FPを算出する。この制御マップは、パーキングブレーキ操作量SPが増加するほど、目標制動力FPが増加するように設定されている。
続くステップS4では、下記(1)式に示すように、運転者のブレーキ操作に応じた前輪及び後輪の目標制動力FBを算出する。
前輪FB=FM
後輪FB=FM+FP ………(1)
続くステップS5では、目標制動力FPが0より大きいか否かを判定する。この判定結果がFP>0であるときには、パーキングレバー3が操作されていると判断して後述するステップS7に移行する。一方、判定結果がFP=0であるときには、パーキングレバー3が操作されていないと判断してステップS6に移行する。
ステップS6では、運転者がスピンターンを要求しているか否かを示すスピンターン要求フラグFstを“0”にリセットしてから後述する図4のステップS14に移行する。ここで、スピンターンとは、運転者がパーキングブレーキ操作で意図的に後輪を横滑り(テールスライド)させて車体の向きを変えるドライブテクニックのことである。また、スピンターン要求フラグは、Fst=0のときに運転者がスピンターンを要求していないことを示し、Fst=1のときに運転者がスピンターンを要求していることを示す。
前記ステップS5から移行するステップS7では、各車輪速Vwiに基づいて車速Vを推定し、この車速Vが、スピンターンが可能な最大値VMAX(例えば、80km/h)以下であるか否かを判定する。この判定結果がV≦VMAXであるときには、スピンターンが可能な車速域にあると判断して後述するステップS9に移行する。一方、判定結果がV>VMAXであるときには、スピンターンはできないと判断してステップS8に移行する。
ステップS8では、計器盤にブレーキ警告灯を表示したり、警報ブザーを作動させたりして、パーキングブレーキが作動している旨を運転者に報知してから、後述する図4のステップS14に移行する。
前記ステップS7から移行するステップS9では、下記(2)式に示すように、車速Vに対し、スピンターンを行うのに必要最低限の操舵角θMINを算出する。このθMINは、図7に示すように、横軸を操舵角θ、縦軸を車速Vとして、V=VMAXでθ=360degの点と、V=0km/hでθ=180degの点とを結んだ直線で構成されている。
θMIN=2.25V+180 ………(2)
続くステップS10では、操舵角θがθMIN以上であるか否かを判定する。この判定結果がθ<θMINであるときには、車速Vに対する操舵角θが足りず、スピンターンはできないと判断して前記ステップS8に移行する。一方、判定結果がθ≧θMINであるときには、車速Vに対する操舵角θがスピンターン可能な領域にあり、運転者がスピンターンを要求していると判断してステップS11に移行する。すなわち、図7に示すように、車速Vが高いときには、車速Vが低いときよりも操舵角θが大きい領域で、運転者がスピンターンを要求していると判断する。
ステップS11では、車速Vに対してグリップ走行可能な限界操舵角θLIMを算出する。先ず、旋回中の車両に働く遠心力FCは、下記(3)式で示される。ここで、μは路面摩擦係数、Wは車重、gは重力加速度(=9.8m/s2)、Rは旋回半径である。また、(W/g)は車の質量、(V2/R)は横加速度である。
C=μ×(W/g)×(V2/R) ………(3)
また、路面に対するグリップ力FGは、下記(4)式で示される。
G=μ×W ………(4)
グリップ走行可能な限界値は、グリップ力FG=遠心力FCとなる値なので、下記(5)式で示される。
μ×W=μ×W×V2/(g×R)
1=V2/(g×R)
R=V2/g ………(5)
また、旋回半径Rと操舵角θとの間には、下記(6)式に示す関係がある。ここで、Kは車両によって定まる係数である。
R∝K/θ ………(6)
したがって、上記(5)式、及び(6)式より、車速Vに対してグリップ走行が可能な限界操舵角θLIMは、下記(7)式となる。
K/θLIM=V2/g
θLIM=K×g/V2 ………(7)
続くステップS12では、操舵角θがθLIM以上であるか否かを判定する。この判定結果がθ<θLIMであるときには、車速Vと操舵角θとがグリップ走行可能な領域にあり、スピンターンはできないと判断して前記ステップS8に移行する。一方、判定結果がθ≧θLIMであるときには、図7に示すように、車速Vと操舵角θとがグリップ走行可能な限界値を超えており、運転者がスピンターンを要求していると判断してステップS13に移行する。
なお、図7でハッチングした領域が、上記ステップS10、S12の処理で、運転者がスピンターンを要求していると判断する領域であり、それ以外の領域はスピンターンができない領域である。
ステップS13では、スピンターン要求フラグFstを“1”にリセットしてから図4のステップS14に移行する。
図4のステップS14では、下記(8)式に示すように、各車輪のスリップ率λi(FL、FR、RL、RR)を算出する。
λi=(V−Vwi)/V ………(8)
続くステップS15では、各車輪のスリップ率λiが所定値λoptを超えているか否かを個別に判定する。この所定値λoptは、制動摩擦係数μBが最大となるときのスリップ率近傍の値で、操舵性を確保しつつも制動距離を可及的に短くし得る値である。ここで、判定結果がλi>λoptであるときには、車輪がロック傾向にあると判断して後述するステップS18に移行する。一方、判定結果がλi≦λoptであるときには、車輪がロック傾向にはないと判断してステップS16に移行する。
ステップS16では、下記(9)式に示すように、前記ステップS4で算出した目標制動力FBiを、制動力指令値FTiとして設定する。
Ti=FBi ………(9)
続くステップS17では、制動力指令値FTをブレーキアクチュエータ7に出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
前記ステップS15から移行するステップS18では、スピンターン要求フラグFstが“1”にセットされているか否かを判定する。この判定結果がFst=1であるときには、後述するステップS21に移行する。一方、判定結果がFst=0であるときには、ステップS19に移行する。
ステップS19では、スリップ率λiが通常の目標スリップ率λ*(例えば、10%〜20%程度)に到達するまで、スリップ率λiを演算周期毎(本実施形態では5msec)に通常の目標変化量ΔλNずつ増加させる、つまりスリップ率λiを目標変化率で増加させるための各車輪の目標制動力FABSiを個別に算出する。
続くステップS20では、下記(10)式に示すように、ブレーキ操作に応じた目標制動力FBiとアンチスキッド制御による目標制動力FABSiとのセレクトローによって、制動力指令値FTを算出してから前記ステップS20に移行する。
T=min[FBi,FABSi] ………(10)
前記ステップS18から移行するステップS21では、図8に示すような制御マップを参照し、目標スリップ率λ*の補正量λRを操舵角θに応じて算出する。この制御マップは、操舵角θが大きいほど、補正量λRが増加するように設定されている。
続くステップS22では、下記(11)式に示すように、目標スリップ率λ*に補正量λRを加算して、目標スリップ率λ*を補正する。
λ*←λ*+λR ………(11)
続くステップS23では、操舵角θから操舵角速度θ′を算出すると共に、図9に示すような制御マップを参照し、演算周期毎におけるスリップ率λの目標変化量Δλを、操舵角速度θ′から算出する。この制御マップは、目標変化量Δλが前述した通常の目標変化量ΔλNよりも大きな値から、操舵角速度θ′が早いほど、大きくなるように設定されている。
続くステップS24では、図10に示すように、スリップ率λiが目標スリップ率λ*に到達するまで、スリップ率λiを演算周期毎に目標変化量Δλずつ増加させる、つまりスリップ率λiを目標変化率で増加させるための各車輪の制動力指令値FTiを個別に算出し、前記ステップS20に移行してから所定のメインプログラムに復帰する。
以上より、ステップS14、S15、S19、S20の処理が「ロック傾向抑制手段」に対応し、ステップS5〜S13の処理が「スピンターン要求判断手段」に対応し、ステップS18、S21〜S24の処理が「制限手段」に対応している。また、パーキングレバー3の操作が「パーキングブレーキ操作」に対応し、操舵角θが「旋回操作量」に対応し、操舵角速度θ′が「旋回操作量の増加速度」に対応し、スリップ率λが「スリップ状態」に対応し、目標スリップ率λ*が「目標スリップ状態」に対応し、演算周期毎の目標変化量Δλが「目標変化率」に対応している。
次に、上記一実施形態の動作や作用効果について説明する。
運転者がブレーキペダル2やパーキングレバー3を操作すると、ブレーキバイワイヤにより、メインブレーキ操作量SMやパーキングブレーキ操作量SPに応じて各車輪の制動力が制御される。このとき、制動による車輪のロック傾向を検知したら(ステップS15の判定が“Yes”)、通常の目標スリップ率λ*を達成するために十分に抑制された目標制動力FABSiが算出され(ステップS19)、この目標制動力FABSiとブレーキ操作に応じた目標制動力FBiとのセレクトローによって、制動力指令値FTiが低減される。このようなアンチスキッド制御によって、制動力が抑制されて確実に車輪のロック傾向を防止できる。
ところで、メインブレーキ操作であるかパーキングブレーキ操作であるかに係らず、このようなアンチスキッド制御を行うと、運転者が意図的にスピンターンを行おうとして、パーキングレバー3を操作しても、図11に示すように、アンチスキッド制御の作動によって制動力指令値FTiが抑制され、スリップ率λiが目標スリップ率λ*に制御されることで、車輪のロックが防止され、運転者が望むようなスピンターンができない。
そこで、パーキングブレーキ操作を伴うスピンターンを運転者が要求しているか否かを判断し(ステップS5〜S13)、運転者がスピンターンを要求していると判断したら(ステップS18の判定が“Yes”)、アンチスキッド制御による制動力の抑制を制限する(ステップS21〜S24)。
これにより、運転者がパーキングブレーキ操作によってスピンターンを行おうとするときに、スリップ率λiを増加させて、車輪をロックさせることができるので、運転者が望むようなスピンターンを実現することができる。また、運転者が通常のグリップ走行を心がけているとき、つまり運転者がスピンターンを要求していないときに(ステップS18の判定が“No”)、車輪のロック傾向を検知したら、それがパーキングブレーキ操作であっても通常のアンチスキッド制御を実行して制動力を抑制し(ステップS19、S20)、確実に車輪のロックを防止することによって安全性を確保できる。
運転者がスピンターンを要求しているか否かは、運転者がパーキングレバー3を操作しているときに、車速Vと操舵角θとが、図7のハッチング図示した領域にあるか否かで判断する。運転者はスピンターンを行うときに、パーキングブレーキ操作のみならず大きなステアリング操作を行う必要があるので、少なくとも運転者の旋回操作である操舵角θに基づいて、運転者がスピンターンを要求しているか否かを判断することで、確実に判断できる。
具体的には、先ず、車速Vに対し、スピンターンを行うのに必要最低限の操舵角θMINを算出し(ステップS9)、操舵角θがθMIN以上であるか否かを判定する(ステップS10)。この判定処理では、図7に示すように、車速Vが高いときには、車速Vが低いときよりも操舵角θが大きい領域で、運転者がスピンターンを要求していると判断する。これは、車速Vが高いほど、操舵角θが大きくないとヨーレイトが発生しにくく、スピンターンも困難になるからである。したがって、運転者がスピンターンを要求しているか否かを、車速Vと操舵角θとから正確に判断することができる。
続いて、車速Vに対してグリップ走行可能な限界操舵角θLIMを算出し(ステップS11)、操舵角θがθLIM以上であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定処理では、図7に示すように、車速Vと操舵角θとが、グリップ走行可能な限界値を超えている領域で、運転者がスピンターンを要求していると判断する。これは、スピンターンというものが、意図的にグリップ力FGを超える遠心力FCを発生させ、後輪を横滑りさせるものだからである。しがって、運転者がスピンターンを要求しているか否かを車速Vと操舵角θとから正確に判断することができる。
一方、操舵角θがθMIN未満であるとき(ステップS10の判定が“No”)、又は操舵角θがθLIM未満であるときには(ステップS12の判定が“No”)、運転者がスピンターンを要求していない、又はスピンターンができる状態にはないと判断する。これにより、例えばパーキングブレーキの解除をし忘れているときや、単なる操作ミスで、アンチスキッド制御が制限されることを防止できる。また、このとき計器盤にブレーキ警告灯を表示したり、警報ブザーを作動させたりして、パーキングブレーキが作動している旨を運転者に報知することで(ステップS8)、パーキングブレーキの解除を促したり、操作ミスを認識させたりすることができる。
そして、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、目標スリップ率λ*を補正量λRの加算によって増加させる(ステップS22)。これによれば、図12に示すように、スリップ率λiを増加させ後輪のロック傾向を許容する、つまりアンチスキッド制御による制動力の抑制を制限して確実に後輪をロックさせることができるので、運転者が望むようなスピンターンを実現できる。
ここで、補正量λRは、操舵角θが大きいほど大きくなるように算出されるので(ステップS21)、操舵角θが大きいほど、アンチスキッド制御による制動力抑制に対しての制限量が大きくなる。これは、操舵角θの大小に係らず補正量λRを一定にしてしまうと、運転者がいくら大きくステアリング操作をしても、車輪のスリップ率λiが一定になってしまうからである。したがって、操舵角θが大きいほど補正量λRを増加させ、車輪をロックさせることによって、スピンターンを行う際の車両挙動を、運転者が操舵角θに応じてコントロールすることが可能になる。
さらに、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、演算周期毎におけるスリップ率λiの目標変化量を、通常のΔλNからΔλに増加させる、つまりスリップ率λiの変化率を増加させる(ステップS23)。これによれば、スリップ率λiの増加速度を早め後輪のロック傾向を促進させる、つまりアンチスキッド制御による制動力の抑制を速やかに制限して後輪をロックさせることができるので、運転者が望むようなスピンターンを実現できる。
ここで、目標変化量Δλは、操舵角速度θ′が大きいほど大きくなるように算出されるので(ステップS23)、操舵角速度θ′が大きいほど、アンチスキッド制御による制動力抑制に対しての制限量が大きくなる。これは、操舵角速度θ′の大小に係らず、目標変化量Δλを一定にしてしまうと、運転者がいくら早くステアリング操作してもスリップ率λiの増加速度が一定になってしまうからである。したがって、操舵角速度θ′が大きいほど目標変化量Δλを増加させ、後輪を速やかにロックさせることによって、スピンターンを行う際の車両挙動を、運転者が操舵角速度θ′に応じてコントロールすることが可能になる。
なお、上記の一実施形態では、パーキングブレーキを、レバー方式で構成しているが、これに限定されるものではなく、足踏み式で構成してもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS3の処理で、パーキングブレーキ操作量SPに応じた目標制動力FPを算出しているが、これに限定されるものではなく、パーキングブレーキ操作をスイッチで検知して、スイッチがONになったら、目標制動力FPに所定値(例えば、18.4kN)を設定するようにしてもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS4の処理で、後輪の目標制動力FBを、メインブレーキ操作量SMに応じた目標制動力FMと、パーキングブレーキ操作量SPに応じた目標制動力FPとを加算して算出しているが、これに限定されるものではなく、FMとFPとのセレクトハイでもよい。
さらに、上記の一実施形態では、ステップS2、S4の処理で、メインブレーキ操作量SMに応じた目標制動力FMを前後輪で同じ値にしているが、これに限定されるものではなく、前後輪の目標制動力FMを理想制動力配分曲線に従った値にしてもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS9〜S12の処理で、車速Vに対して、操舵角θが所定の領域にあるか否かを判定することで、運転者がスピンターンを要求しているか否かを判断しているが、これに限定されるものではない。要は、車速Vと操舵角θとの関係が所定の状態にあるか否かを判定できればよいので、前記(2)式や(7)式を車速Vについての式に変換し、操舵角θに対して、車速Vが所定の領域にあるか否かを判定することで、運転者がスピンターンを要求しているか否かを判断してもよい。
また、上記の一実施形態では、運転者がスピンターンを要求しているか否かを、操舵角θに応じて判断しているが、これに限定されるものではない。要は、運転者の旋回操作に応じて判断できればよいので、その操作速度つまり操舵角速度θ′に応じて判断してもよい。
また、上記の一実施形態では、運転者がスピンターンを要求しているか否かを、運転者の旋回操作に応じて判断しているが、これに限定されるものではなく、横加速度やヨーレイトや左右輪速度差などの車両の旋回状態量に応じて判断してもよい。さらには、車両の旋回状態に応じて判断できればよいので、横加速度やヨーレイトや左右輪速度差などの変化速度に応じて判断してもよい。
また、上記の一実施形態では、各車輪速VwFL〜VwRRを検出し、且つ各ホイールシリンダ8FL〜8RRの液圧をコントロールする所謂4センサ4チャンネル方式のアンチスキッド制御を行っているが、これに限定されるものではない。すなわち、4センサ3チャンネル方式や3センサ3チャンネル方式など任意の方式を採用してよい。
また、上記の一実施形態では、スリップ率λのみを制御パラメータとしてアンチスキッド制御を行っているが、これに限定されるものではなく、その他にも車輪減速度のみを制御パラメータとしたり、車輪減速度と車輪加速度とを制御パラメータとしたり、車輪減速度と車輪加速度とスリップ率λを制御パラメータとしたりする方式でもよい。
また、上記の一実施形態では、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、アンチスキッド制御を作動させた状態で、その作動を制限する、つまりスリップ率λiを増加させたが、これに限定されるものではなく、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、アンチスキッド制御の作動を停止させることで、その作動を制限してもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS21の処理で、操舵角θに応じて目標スリップ率λ*の補正量λRを算出したが、これに限定されるものではない。要は、運転者の旋回操作や車両の旋回状態に応じて算出できればよいので、操舵角速度θ′や横加速度やヨーレイトや左右輪速度差などに応じて算出してもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS23の処理で、操舵角速度θ′に応じて目標スリップ率λ*の目標変化量Δλを算出したが、これに限定されるものではない。要は、運転者の旋回操作や車両の旋回状態に応じて算出できればよいので、操舵角θや横加速度やヨーレイトや左右輪速度差などに応じて算出してもよい。
また、上記の一実施形態では、ブレーキアクチュエータ7で各ホイールシリンダ8FL〜8RRに液圧を供給し制動力を発生させているが、これに限定されるものではない。例えば電動アクチュエータを駆動制御して、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧したり、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧したりする電動ブレーキや、回生ブレーキ等を用いてもよい。
また、上記の一実施形態では、運転者のメインブレーキ操作に応じた制動力と、パーキングブレーキ操作に応じた制動力と、を共通のホイールシリンダで発生させているが、これに限定されるものではない。すなわち、運転者のメインブレーキ操作と連動して機械的に制動力を発生する従来の油圧ブレーキ機構と、運転者のパーキングブレーキ操作に応じて制動力を制御可能なパーキングブレーキ機構と、で個別に設けてもよい。この場合、アンチスキッド制御が、運転者のパーキングブレーキ操作に応じた制動力が付与される後輪のロック傾向を検知し、パーキングブレーキ機構で発生する制動力を抑制するものであれば、本発明を適用することができる。すなわち、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、アンチスキッド制御がパーキングブレーキ機構で発生する制動力を抑制しようとするときに、その制動力の抑制を制限することで、本発明の効果が得られる。
また、上記の一実施形態では、運転者のパーキングブレーキ操作による制動力を後輪のみに付与しているが、これに限定されるものではなく、前後輪の全てに付与してもよい。但し、この場合は、アンチスキッド制御に対する制限を、後輪のみに対して行うことによって、本発明の効果が得られる。すなわち、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、アンチスキッド制御が前後輪の制動力を抑制しようとするときに、後輪のみの制動力の抑制を制限することで、後輪のみを確実にロックさせることができるので、本発明の効果が得られる。
さらに、上記の一実施形態では、運転者のパーキングブレーキ操作に応じて制動力制御を可能なブレーキバイワイヤを採用したが、これに限定されるものではなく、運転者のパーキングブレーキ操作と連動して機械的に制動力を発生する従来のワイヤー式やリンケージ式のパーキングブレーキ機構を採用してもよい。但し、この場合は、パーキングブレーキ機構が備えられた後輪の駆動力を前輪の駆動力とは別に制御可能な装置を備え、後輪のロック傾向を検知したときに後輪の駆動力を増加させて、そのロック傾向を抑制するシステム(ロック傾向抑制手段)を有するものであれば、本発明を適用することができる。すなわち、運転者がスピンターンを要求していると判断したら、ロック傾向抑制手段が、パーキングブレーキ機構で発生する制動力を、駆動力の増加によって相殺してロック傾向を抑制しようとするときに、その駆動力の増加を制限することで、本発明の効果が得られる。因みに、後輪の駆動力を前輪の駆動力とは別に制御可能な装置としては、例えば、従来の後輪駆動車両や、前後輪の一方をエンジンで駆動し他方をモータで駆動する所謂モータ4WDや、エンジンとモータで後輪を駆動するパラレルハイブリッドシステム等がある。
さらに、上記の一実施形態では、本発明を4輪車両に適用しているが、2輪車両や3輪車両、或いは5輪以上の車両に適用してもよい。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 ブレーキアクチュエータの油圧回路である。 制動力制御処理(前半)を示すフローチャートである。 制動力制御処理(後半)を示すフローチャートである。 目標制動力FMの算出に用いる制御マップである。 目標制動力FPの算出に用いる制御マップである。 スピンターン要求時の車速V及び操舵角θの関係を示すグラフである。 補正量λRの算出に用いる制御マップである。 目標変化量Δλの算出に用いる制御マップである スリップ率λの変化率を示すタイムチャートである。 従来技術を説明するタイムチャートである。 本発明の効果を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1FL〜1RR 車輪
2 ブレーキペダル
3 パーキングレバー
4、5 ストロークセンサ
6 コントローラ
7 ブレーキアクチュエータ
8FL〜8RR ホイールシリンダ
9 リザーバタンク
10f・10r 第1ゲートバルブ
11FL〜11RR インレットバルブ
12f・12r アキュムレータ
13FL〜13RR アウトレットバルブ
14f・14r 第2ゲートバルブ
15 ポンプ
16 ダンパー室
17FL〜17RR 車輪回転センサ
18 舵角センサ

Claims (9)

  1. 運転者のパーキングブレーキ操作によって制動力が付与される車輪に対し、当該車輪のロック傾向を抑制するロック傾向抑制手段と、パーキングブレーキ操作を伴うスピンターンを運転者が要求しているか否かを判断するスピンターン要求判断手段と、該スピンターン要求判断手段で運転者がスピンターンを要求していると判断されたときに、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制を制限する制限手段と、を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。
  2. 前記スピンターン要求判断手段は、運転者がパーキングブレーキ操作をしているときに、運転者による旋回操作、及び車両の旋回状態の少なくとも一方に基づいて、運転者がスピンターンを要求しているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の車両用制動制御装置。
  3. 前記スピンターン要求判断手段は、車速が高いときには、車速が低いときよりも旋回操作量又は旋回状態量が大きい領域で、運転者がスピンターンを要求していると判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用制動制御装置。
  4. 前記スピンターン要求判断手段は、車速と、旋回操作量又は旋回状態量とが、グリップ走行可能な限界値を超えている領域で、運転者がスピンターンを要求していると判断することを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用制動制御装置。
  5. 前記制限手段は、前記スピンターン要求判断手段で運転者がスピンターンを要求していると判断されたときに、旋回操作量又は旋回状態量が大きいほど、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制に対しての制限量を大きくすることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の車両用制動制御装置。
  6. 前記制限手段は、前記スピンターン要求判断手段で運転者がスピンターンを要求していると判断されたときに、旋回操作量の増加速度、又は旋回状態量の増加速度が早いほど、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制に対しての制限量を大きくすることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車両用制動制御装置。
  7. 前記ロック傾向抑制手段は、車輪のスリップ状態が目標スリップ状態となるように制駆動力を制御することで車輪ロック傾向を抑制し、
    前記制限手段は、前記目標スリップ状態を増加させることで、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制を制限することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の車両用制動制御装置。
  8. 前記ロック傾向抑制手段は、車輪のスリップ状態が目標変化率で前記目標スリップ状態に到達するように制駆動力を制御することで車輪ロック傾向を抑制し、
    前記制限手段は、前記目標変化率を増加させることで、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制を制限することを特徴とする請求項7に記載の車両用制動制御装置。
  9. 前記制限手段は、前記ロック傾向抑制手段による車輪ロック傾向の抑制に対しての制限を、後輪のみに対して行うことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の車両用制動制御装置。
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