JP2006015773A - 自動車ドアのシール構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 自動車ドアと、車体ドア開口縁との間の自動車ドアのシール構造において、ルーフモール4の内部に、ドアガラス2の上端をシールするドアガラスウエザストリップ10を装着し、ドアガラスウエザストリップは、ドアガラスの上端と当接してシールするシール部14を有し、自動車ドアにコーナーピース40を取付け、コーナーピースは、シール部14に当接する上辺部46と、ドアガラスのフロント側端が昇降する縦辺部47と、上辺部と縦辺部が交差する頂点に先端部48を有し、コーナーピースの先端部48と対応する、ドアガラスの上端のフロント側コーナー部にドアガラス先端凹部2bを設けたことを特徴とする自動車ドアのシール構造である。
【選択図】 図2
Description
しかしながら、この場合には、ドアガラス2は、従来のように、その上部と側部の外周縁をドアフレーム101とガラスラン114で保持されることがなく、ドアガラス2は、車外方向に撓みやすくなる。このため、ドアガラス2の上端を保持して、ドアガラス2を撓まなくすることが必要である。
そのため、ドアガラス2のコーナー部の上端とドアミラーベース40の先端との間のシール性が低下する場合があった。
車体ドア開口縁の上辺部に、ドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端を収納するルーフモールを設け、ドアガラスの上端は、ドア開時にルーフモールから外れるように若干下がり、ドア開状態では、その位置を保持し、ドア閉時にともなって、再び上端が若干上昇してルーフモールの内部に入り、
ルーフモールの内部に、ドアガラスの上端をシールするドアガラスウエザストリップを装着し、ドアガラスウエザストリップは、ドアガラスの上端と当接してシールするシール部を有し、
自動車ドアのフロント側のベルトライン部位におけるコーナー部にコーナーピースを取付け、コーナーピースは、シール部に当接する上辺部と、ドアガラスのフロント側端が昇降する縦辺部と、上辺部と縦辺部が交差する頂点に先端部を有し、コーナーピースの先端部と対応するドアガラスの上端のフロント側コーナー部にドアガラス先端凹部を設けたことを特徴とする自動車ドアのシール構造である。
また、このルーフモールの側壁の高さは、ドアフレームの側面の長さよりもはるかに短く、車体ルーフから自然に変化して一体的な外観を有するため、車体外側の外観において目立つことがなく、概略ドアガラスのみの外観とすることができる。
シール部は、車内側側壁と車外側側壁と中空シール膜とで中空状のシール部を形成し、ドア閉時に中空シール膜に上記ドアガラスの上端が当接してシールし、コーナーピースの上辺部がドア閉時に当接する部分は、車内側側壁を下方に延設して形成し、ドアガラスが当接する部分よりも下方位置の中空シール膜であり、ドアガラスウエザストリップは、ドアガラスが当接する中空シール膜からコーナーピースが当接する中空シール膜にかけて連続して変化させられている自動車ドアのシール構造である。
このため、ドア閉時にコーナーピースの上辺部は、コーナーピースが固定されていても、車外側側壁との間に隙間があり、ドアを閉じることができるとともに、コーナーピースの上辺部の車内側の面が車内側側壁に当接して、コーナーピースと車体ドア開口縁の間をシールすることができる。
図1〜図4は本発明の第1の実施の形態を示すものである。
図7は自動車の側面図である。図7に示すように、自動車の側面のドア1であるフロントドア1aとリヤドア1bの両方のベルトライン部位よりも上部には、ドアフレームがなくドアガラス2がほぼ全面に設けられ、ドアガラス2はドア1から上下に昇降することができる。なお、ドアフレームは、車外側から見えないようにドアガラス2の車内側面に設けてもよい。
フロントドア1aのベルトライン部位上のフロント側先端にドアミラーを取付けるドアミラーベース40が取付けられている。
図2は、ドアミラーベース40の上辺部とドアガラス2の先端との境界部分におけるドアガラスウエザストリップ10との当接状態を示す斜視図である。
図3は、ドアミラーベース40の正面図であり、ドアミラーを取付ける三角形状のドアミラーベース本体41と、その上辺と縦辺に取り付けられるドアミラーウエザストリップ45を示す。図4は図3のK−K線に沿った断面図である。
ルーフモール4は、車体ドア開口縁5の車外側面にフロントからリヤ方向に延びるパネル部4aとパネル部4aの裏面から断面略T字形に延び車体ドア開口縁5の平坦部5aに密着してルーフモール4を取付ける取付脚部4bから形成される。取付脚部4bと車体ドア開口縁5はビス等で固着される。
車体ドア開口縁5の車内側の先端のフランジ7には、車内装飾と保護のために断面略U字形のトリム60が取付けられている。
取付基部11は、車外側の部分11bが平板状であり、その裏面に両面接着テープ30が取付けられて、ルーフモール4の取付脚部4bに接着されている。取付基部11の車内側11aは湾曲しその車内側端部がリテーナー8に当接している。この取付基部11の湾曲により、ドアガラス2の先端がドアガラスウエザストリップ10に当接したときに、クッション作用をすることができる。
取付基部11と車内側側壁13はソリッドゴム、ソリッド熱可塑性エラストマー等のソリッド材で形成されている。このため、ドアウエザストリップ10の形状を保持して装着し、後述する中空シール部14を保持することができる。
車外側側壁12と車内側側壁13の先端を結んで中空シール部14が形成されている。中空シール部14は、中空シール膜14aと中空ブリッジ膜14bを備えており、中空シール膜14aは、車外側側壁12の先端から車内側側壁13の先端まで膜状にかつ湾曲状に形成され、中空シール膜14aの裏面から取付基部11の表面まで中空ブリッジ膜14bが形成されている。
そして、ドア1が開いた状態では、ドアガラス2は、上記の若干下がった位置の状態で維持されている。
車内側側壁13の先端から車内方向にカバーリップ15が設けられている。カバーリップ15の先端は、トリム60に当接してルーフモール4やリテーナー8の取り付け部分を車室内からカバーして美観を確保している。
ドアミラーベース本体41は、ドアミラーを取付けるため、剛性の大きい硬質合成樹脂、板金等で形成されている。
ウエザストリップ上辺部46は、ドア閉時にドアガラスウエザストリップ10の中空シール膜14aに当接して、車体ドア開口縁5とドアミラーベース40との間をシールする。ウエザストリップ縦辺部47は、ドアガラス2のフロント側の側端を収納してドアガラス2の昇降を案内するとともに、ドアガラス2とドアミラーベース40との間をシールする。
ドアミラーウエザストリップ45は、シール性を向上させるために、柔軟性のある合成ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等で形成されている。
ウエザストリップ上辺部46とルーフモール4のパネル部4aの先端(下端)との間には隙間Sが設けられている。ドア閉時にドアミラーベース40のウエザストリップ上辺部46とドアガラスウエザストリップ10の中空シール膜14aが確実に当接するため、中空シール膜14aが下方に幅広く延設され、それに伴って車内側側壁13も下方に幅広く延長されている。
ドアガラス2の上辺部とフロント側の側端との間のコーナー部は、下方に向けて凹んだドアガラス先端凹部2bが形成されている。図4に示すように、ドアミラーベース40の先端では、ドアミラーウエザストリップ45のウエザストリップ先端部48がドアガラスウエザストリップ10の中空シール膜14aに当接するとともに、ドアガラス2が上昇したときには、ウエザストリップ先端部48の内部にドアガラス2のフロント側のドアガラス先端凹部2bの下方の部分が収納され、ドアガラス先端凹部2bの上方の部分は中空シール膜14aが徐々に変化していく場所に当接する。
したがって、ドアガラス2の昇降時や組付けにバラツキが生じても、ドアガラス2のコーナー部が上方に凸状になっている場合に比べて、ドアガラス2がシール膜48aを上方に突き上げることが少なく、シール膜48aが破損したり、異常変形したりすることがない。
そのため、ドア1の組付誤差等で、ドアガラス2とドアミラーベース40との境界部分がバラついても、確実にドアガラス2とドアミラーベース40の先端は中空シール部14に当接してシールすることができる。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とドアガラスウエザストリップ20とルーフモール4の断面形状が異なる。このため、異なる部分を説明し、第1の実施の形態と同じ部分は説明を省略する。
図5は、図7のA−A線におけるルーフモール4とドアガラスウエザストリップ20のドアガラス2閉時の取付状態を示す断面図である。
図6は、ドアミラーベース40の上端とドアガラス2の先端との境界部分におけるドアガラスウエザストリップ20との当接状態を示す斜視図である。
ルーフモール4の断面略U字形の内部には、図5、6に示すように、ドアガラスウエザストリップ20が取付けられている。ドアガラスウエザストリップ20は車外側側壁22、取付基部21と車内側側壁23からなる断面略U字形をなし、車外側側壁22と車内側側壁23の先端から断面略U字形の内部に向かって、それぞれ車外側シールリップ24と車内側シールリップ25が斜めに延設されている。
ドアガラスウエザストリップ20は、ソリッドゴム、軟質合成樹脂、熱可塑性エラストマー等のソリッド材料で、押出成形により成形されている。
ドア開閉時のドアガラス2のドアガラス微昇降システムは、第1の実施の形態と同様である。
ドアガラス2のフロント側の側端は、ドアミラーベース40のリヤ側の側端に沿って上昇し、ドアガラス2とドアミラーベース40の間をシールする。このため、ドアガラス2とドアミラーベース40との境界部分のシールは、車内側シールリップ25と車内側側壁23が徐々に変化する部分でなされる。
そのため、ドア1の組付誤差等で、ドアガラス2とドアミラーベース40との境界部分がバラついても、確実にドアガラス2とドアミラーベース40の先端は車内側シールリップ25に当接してシールすることができる。
2 ドアガラス
2b ドアガラス先端凹部
4 ルーフモール
5 車体ドア開口縁
7 フランジ
10、20 ドアガラスウエザストリップ
11 取付基部
12 車外側側壁
13 車内側側壁
14a 中空シール膜
23 車内側側壁
25 車内側シールリップ
40 ドアミラーベース
41 ドアミラーベース本体
45 ドアミラーウエザストリップ
Claims (6)
- 昇降するドアガラスを有する自動車ドアと、車体ドア開口縁との間の自動車ドアのシール構造において、
上記車体ドア開口縁の上辺部に、上記ドアガラスが閉じたときのドアガラスの上端を収納するルーフモールを設け、上記ドアガラスの上端は、ドア開時に上記ルーフモールから外れるように若干下がり、ドア開状態では、その位置を保持し、ドア閉時にともなって、再び上端が若干上昇して上記ルーフモールの内部に入り、
上記ルーフモールの内部に、上記ドアガラスの上端をシールするドアガラスウエザストリップを装着し、該ドアガラスウエザストリップは、上記ドアガラスの上端と当接してシールするシール部を有し、
上記自動車ドアのフロント側のベルトライン部位におけるコーナー部にコーナーピースを取付け、該コーナーピースは、上記シール部に当接する上辺部と、上記ドアガラスのフロント側端が昇降する縦辺部と、上記上辺部と縦辺部が交差する頂点に先端部を有し、
上記コーナーピースの上記先端部に対応する上記ドアガラスの上端のフロント側コーナー部にドアガラス先端凹部を設けたことを特徴とする自動車ドアのシール構造。 - 上記コーナーピースは、ドアミラーを装着するドアミラーベースであり、該ドアミラーベースは、ドアミラーを取付けるドアミラーベース本体と、該ドアミラーベース本体の上辺部と縦辺部に装着される弾性体で形成されるドアミラーウエザストリップから形成され、該ドアミラーウエザストリップの上記先端部に対応する部位には、上記ドアガラスが最も上昇したときに上記ドアガラス先端凹部と当接するシール膜を有する請求項1に記載の自動車ドアのシール構造。
- 上記ドアガラスウエザストリップは、上記ルーフモールに取付ける取付基部と、上記取付基部の車外側側端から下方に形成され上記ルーフモールの裏面に当接する車外側側壁と、上記取付基部の車内側端部から一体的に下方に形成される車内側側壁と、上記車内側側壁と車外側側壁の先端を連結する中空シール膜とを有するシール部を備え、
上記シール部は、上記車内側側壁と車外側側壁と中空シール膜とで中空状のシール部を形成し、ドア閉時に上記中空シール膜に上記ドアガラスの上端が当接してシールし、
上記コーナーピースの上辺部がドア閉時に当接する部分は、上記車内側側壁を下方に延設して形成し、ドアガラスが当接する部分よりも下方位置の中空シール膜であり、上記ドアガラスウエザストリップは、上記ドアガラスが当接する中空シール膜から上記コーナーピースが当接する上記中空シール膜にかけて連続して変化させられている請求項1又は請求項2に記載の自動車ドアのシール構造。 - 上記ドアガラスウエザストリップは、上記ルーフモールに取付ける取付基部と、上記取付基部の車外側側端から下方に形成され上記ルーフモールの裏面に当接する車外側側壁と、上記取付基部の車内側端部から一体的に下方に形成される車内側側壁からなる断面略U字形であり、上記シール部は、上記車外側側壁と車内側側壁の先端からそれぞれ断面略U字形の内部に向けて斜めに形成された車外側シールリップと車内側シールリップであり、上記コーナーピースの上辺部がドア閉時に当接する部分は、上記車内側側壁を下方に延設して形成し、ドアガラスが当接する部分よりも下方位置の車内側シールリップであり、上記ドアウエザストリップは、上記ドアガラスが当接する上記車内側シールリップから上記コーナーピースが当接する上記車内側シールリップにかけて連続して変化させられている請求項1又は請求項2に記載の自動車ドアのシール構造。
- 上記ドアミラーウエザストリップは、合成ゴム、熱可塑性エラストマー又は軟質合成樹脂で形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車ドアのシール構造。
- 上記自動車ドアは、上記ドアガラスの昇降を案内するドアフレームを有しない構造、又はドアフレームが上記ドアガラスの車内側側面に設けられた構造である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動車ドアのシール構造。
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