JP2006013472A - Iii族窒化物半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、発光特性に優れ、エージングによる発光出力低下、逆耐電圧減少等の特性変化が極めて少ないIII 族窒化物半導体発光素子を得ることを目的とする。
【解決手段】 結晶基板上に形成された、III 族窒化物半導体(組成式AlxGayInz1-aa:0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1で且つ、x+y+z=1であり、そしてMは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を含むIII 族窒化物半導体発光素子であって、結晶基板側よりn型層、発光層およびp型層をこの順序で有し、n型層にゲルマニウム(Ge)がドープされた領域を含み、かつn型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有することを特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、n型層にGeがドープされた領域を備えているIII 族窒化物半導体発光素子に関する。
従来から、III 族窒化物半導体は、短波長の可視光を放射する発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等のpn接合型構造のIII 族窒化物半導体発光素子を構成するための機能材料として利用されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、近紫外帯、青色帯、或いは緑色帯の発光を呈するLEDを構成するに際し、n形またはp形の窒化アルミニウム・ガリウム(組成式AlxGayN:0≦x,y≦1、x+y=1)は、クラッド(clad)層を構成するに利用されている(例えば、特許文献2参照)。また、窒化ガリウム・インジウム(組成式GayInzN:0≦y,z≦1、y+z=1)は、活性層(発光層)を構成するのに利用されている(例えば、特許文献3参照)。
従来のIII 族窒化物半導体発光素子にあって、発光層には、n型またはp型のIII 族窒化物半導体層が接合させて設けられるが一般的である。高い強度の発光を得るために、ヘテロ(hetero)接合構造の発光部を構成するためである。例えば、ダブルヘテロ(DH)接合構造の発光部を構成するために、発光層は、従来からGayInzN(0≦y,z≦1、y+z=1)等からなり、n型またはp型III 族窒化物半導体層がクラッド(clad)層等として接合されている(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、n型電極を形成するためのコンタクト層は、従来から、もっぱら、珪素(Si)を添加したIII 族窒化物半導体から構成されている。そして、珪素のドーピング量を調整することによって、制御された抵抗率を有する、n型AlxGayN(0≦x,y≦1、x+y=1)層等が利用されている(例えば、特許文献4参照)。
また、n型電極を形成するためのコンタクト層は、それよりもキャリア濃度の低い層の上に積層することで高効率なLEDが得られることが、ドーパントにSiを用いた場合において報告されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、Siをn型層にドープしたLEDにおいては、長時間通電することによるSiの結晶内での移動により、エージングにより発光出力が低下する不具合があった。また、場合によっては、逆耐電圧が低下する減少も見られた。そして、特許文献4に記載される高効率なLEDに関しても同様の問題がある。
Siに変わるn型ドーパントとしては、ゲルマニウム(Ge)が知られている(例えば、特許文献5参照)。しかし、Siの場合と比較すると、ドーピング効率は低く(非特許文献2参照)、低抵抗のn型III 族窒化物半導体層を得るには不利とされている。また、高濃度にGeをドーピングすると、n型III 族窒化物半導体層の表面には、平坦性を損なう小孔(pit)が発生する難点があるとされている(非特許文献3参照)。
特開2000−332364号公報 特開2003−229645号公報 特公昭55−3834号公報 特開平9−129920号公報 特開平4−170397号公報 赤崎 勇著、「III −V族化合物半導体」、1995年5月20日発行、(株)培風館、第13章 Jpn.J.Appl.Phys.,31(9A)(1992)、2883 Group III Nitride Semiconductor Compounds(CLARENDON Press.(OXFORD),1998)、104頁
本発明は、発光特性に優れ、エージングによる発光出力低下、逆耐電圧減少等の特性変化が極めて少ないIII 族窒化物半導体発光素子を得ることを目的とする。
本発明は、結晶基板上に形成された、III 族窒化物半導体(組成式AlxGayInz1-aa:0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1で且つ、x+y+z=1であり、そしてMは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を含むIII 族窒化物半導体発光素子であって、結晶基板側よりn型層、発光層、およびp型層をこの順序で有し、n型層にGeがドープされた領域を含み、かつn型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有することを特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子を要旨とする。本発明の好適な態様において、Geを含む領域は、Geの原子濃度を周期的に変化させた構造を有する。さらに、本発明の好適な態様において、Geを含む領域は、GeがドープされたIII 族窒化物半導体層とアンドープのIII 族窒化物半導体層とを交互に周期的に積層させた構造から構成されている。本発明のもう1つの好適な態様において、Geがドープされた領域において、より高濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚は、より低濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚以下である。さらに、本発明の好適な態様において、Geがドープされたn型層のGe原子の濃度は、5×1017cm-3以上で5×1020cm-3以下である。本発明のもう1つの好適な態様において、キャリア濃度の低い下地層におけるGe原子の濃度は5×1018cm-3以下である。本発明の好適な態様において、n型層よりもキャリア濃度の低い下地層はアンドープである。さらに、本発明のもう1つの好適な態様において、n型層よりもキャリア濃度の低い上記下地層にGeがドープされている。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)結晶基板上に形成された、III 族窒化物半導体(組成式AlxGayInz1-aa:0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1で且つ、x+y+z=1であり、そしてMは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を含むIII 族窒化物半導体発光素子であって、結晶基板側よりn型層、発光層およびp型層をこの順序で有し、n型層にゲルマニウム(Ge)がドープされた領域を含み、かつn型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有することを特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
(2)Geを含む領域が、Geの原子濃度を周期的に変化させた構造を有する(1)に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(3)Geを含む領域が、GeがドープされたIII 族窒化物半導体層と、アンドープのIII 族窒化物半導体層とを交互に周期的に積層させた構造から構成されている(1)または(2)記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(4)Geがドープされた領域において、より高濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚が、より低濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚以下である(2)または(3)に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(5)Geがドープされたn型層のGe原子の濃度が、5×1017cm-3以上で5×1020cm-3以下である(1)〜(4)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(6)キャリア濃度の低い下地層において、Ge原子の濃度が5×1018cm-3以下である(1)〜(5)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(7)n型層よりもキャリア濃度の低い下地層がアンドープである(1)〜(6)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(8)n型層よりもキャリア濃度の低い下地層にGeがドープされた(1)〜(6)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(9)周期的に積層させた構造の周期数が、1以上200以下であることを特徴とする(3)〜(8)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(10)n型層よりもキャリア濃度の低い下地層の膜厚が1μm以上20μm以下である(7)または(8)に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(11)n型層よりもキャリア濃度の低い下地層の膜厚が5μm以上15μm以下である(7)または(8)に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
(12)n型層よりもキャリア濃度の低い下地層のキャリア濃度が、5×1017cm-3以下である(7)から(11)の何れかに記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
本発明によれば、発光特性に優れ、エージングによる発光出力低下、逆耐電圧減少等の特性変化が極めて少ないIII 族窒化物半導体発光素子が得られる。
本発明のIII 族窒化物半導体発光素子は、結晶基板上に形成された、III 族窒化物半導体(組成式AlxGayInz1-aa:0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1で且つ、x+y+z=1であり、そしてMは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を含むIII 族窒化物半導体発光素子であって、結晶基板側よりn型層、発光層、およびp型層をこの順序で有し、n型層にGeがドープされた領域を含み、かつn型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有する。本発明において、上記のn型層、発光層、p型層もしくは下地層はいずれも上記の組成式で表されるIII 族窒化物半導体から選ばれうる。上記組成式におけるMとしては、P,As,Sb等が挙げられる。
本願発明に係る、Geをドープした領域を含むn型層を有し基板との間に低ドープ層を有する発光素子をなすIII 族窒化物半導体層よりなる積層構造は、融点が比較的高く、耐熱性のあるサファイア(α−Al23単結晶)や酸化亜鉛(ZnO)もしくは酸化ガリウム・リチウム(組成式LiGaO2)等の酸化物単結晶材料、珪素(Si)単結晶(シリコン)や立方晶或いは六方晶結晶型の炭化珪素(SiC)等のIV族半導体単結晶からなる基板上に形成される。基板材料には、リン化ガリウム(GaP)や砒化ガリウム(GaAs)等のIII −V族化合物半導体単結晶材料も利用できる。その中には、窒化ガリウム結晶からなる単結晶基板も含まれる。発光層からの発光を透過できる、光学的に透明な単結晶材料は基板として有効に利用できる。
GaN基板を除いて、原理的には窒化ガリウム系化合物とは格子整合しない上記の基板上に窒化ガリウム系化合物半導体を積層するために、特許第3026087号公報や特開平4−297023号公報に開示されている低温バッファ法や特開2003−243302号公報などに開示されているSeeding Process(SP)法と呼ばれる格子不整合結晶エピタキシャル成長技術を用いることができる。特に、GaN系結晶を作製することが可能な程度の高温でAlN結晶膜を作製するSP法は、生産性の向上などの観点で優れた格子不整合結晶エピタキシャル成長技術である。
本発明に係わるゲルマニウム原子をドープした領域を含むn型層を有するIII 族窒化物半導体発光素子は、有機金属化学的気相堆積法(MOCVD、MOVPEまたはOMVPEなどと略称される。)、分子線エピタキシャル法(MBE)法、ハロゲン(halogen)気相成長法、ハイドライド(水素化物)気相成長法等の気相成長手段に依り形成できる。ゲルマニウムの添加源としては、ゲルマンガス(分子式:GeH4)や、テトラメチルゲルマニウム(分子式:(CH34Ge)やテトラエチルゲルマニウム(分子式:(C254Ge)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。例えば、MOCVD法では、n型窒化ガリウム層は、サファイア基板上に、(CH34Geを使用して形成する。
Geをドープするn型層としては、膜厚は、1〜10μmであることが望ましく、2〜5μmであることが更に好適である。
本発明のIII 族窒化物半導体発光素子において、n型層はGeがドープされた領域を含むことが必要である。n型層にGeをドープする場合、n型層の全体にGeをドープしても良いし、一部の領域にGeをドープしても良い。また、n型層において、Geのドープ量を実質的に同一とする必要はない。特に、発光層と接する領域に近いn型層においてGeの濃度を上げることは、高出力化、低駆動電圧化に有効である。
n型層中の、Geをドープした領域の構造としては、表面の平坦性を確保するための技術として、Ge原子濃度を周期的に変化させた構造をとることができる。この領域は、III 族窒化物半導体層の気相成長時にGeのドーピング源の気相成長反応系への供給量を経時的に、周期的に変化させて形成する。例えば、Geのドーピング源を気相成長領域へ供給せずに、アンドープの薄層を形成した後、気相成長領域へ多量のGeドーピング源を瞬時に供給して、Ge原子を高い濃度で含む薄層を形成する。このGeドーピング源の気相成長反応系への供給量を増減させれば、Ge原子濃度を周期的に変化させた領域を形成できる。また、Ge原子濃度を低濃度とする薄層を成長した後、Ge原子を高濃度に添加するに適する様に、V/III 比率等の成長条件が調整できるまで、成長中断し、Ge原子を高濃度に含む薄層を接合させて設けて形成する。
なお、Ge原子濃度を周期的に変化させた構造においては、この構造を含む全体のキャリア濃度をHall効果測定によって測定することができる。多くの場合、これはGe原子濃度に膜厚をかけて平均化した濃度となる。Ge原子濃度を周期的に変化させた構造についてn層のキャリア濃度という場合は、このHall測定によって得られる平均されたキャリア濃度をさすものとする。
Geを高濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の膜厚とGeを低濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の層厚の合計、すなわち、周期層厚は、0.5nm以上が適する。好ましくは、1nm以上、さらに好ましくは、2nm以上である。層厚の合計が0.5nm未満になるとGeドープ層を周期的に積層する効果が得られ難くなる。
すなわち、1周期中の高濃度Geドープ層が低濃度Geドープ層より厚い場合、ピット形成が抑制できず平坦性が得られ難い。一方、1周期中の低濃度Geドープ層が高濃度Geドープ層と同等かそれ以上厚い場合は、平坦性は良好になる。したがって、低濃度Geドープ層の厚さは、Geをドーピングした薄層の層厚以上とするのが望ましい。Ge原子濃度をより小とするため、アンドープのn型III 族窒化物半導体薄層から構成すると、Ge原子を高濃度に含むn型III 族窒化物半導体薄層の表面に存在するピットを埋め尽くす効果がさらに高まり、表面の平坦なGeドープIII 族窒化物半導体薄層を得るのに有効となる。
ただし、低濃度層を厚くしすぎると、高抵抗化してしまい、n電極のコンタクト抵抗が上昇するので、好ましくない。すなわち、低濃度層が大であると、順方向電圧(所謂、Vf)或いは閾値電圧(所謂、Vth)の低いIII 族窒化物半導体発光素子を得るに不利である。
積層させる周期数は、1以上で200以下が適する。好ましくは1以上で100以下、さらに好ましくは、1以上で50以下である。
Geを高濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の内部のGe原子濃度は、5×1017cm-3以上5×1020cm-3以下とするのが適する。好ましくは、1×1018cm-3以上3×1019cm-3以下、さらに好ましくは、3×1018cm-3以上2×1019cm-3以下である。Geを高濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の内部のGe原子濃度は、必ずしも一定でなくても良く、濃度を連続的もしくは不連続に変化させても良い。
Geを低濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の内部のGe原子濃度は、Geを高濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の内部のGe原子濃度より低濃度であり、かつ、下記の分析法による定量下限界以上2×1019cm-3以下とするのが適する。好ましくは、定量下限界以上1×1019cm-3以下、さらに好ましくは、定量下限界以上5×1018cm-3以下であり、むしろ、ドーピングしない方が好ましい。また、Geを低濃度に含むn型III 族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度は、必ずしも一定でなくても良く、濃度を連続的もしくは不連続に変化させても良い。Ge原子の濃度を2×1019cm-3超とすると、表面の小孔の密度が急激に増加するため好ましくない。
Ge原子の濃度は、例えば、2次イオン質量分析法(英略称:SIMS)で測定できる。これは、試料の表面に1次イオンを照射することにより、イオン化して飛び出した元素を質量分析する手法であり、特定の元素の深さ方向の濃度分布を観察かつ定量できる。III 族窒化物半導体層中に存在するGe元素についてもこの手法などが有効である。
高濃度Geドープ層の濃度を5×1017cm-3以上とすると、順方向電圧の低いLEDを構成するに貢献できる。一方で、5×1020cm-3超とすると、ゲルマニウム原子濃度を周期的に変化させた領域の全体のキャリア濃度は、概ね(3〜4)×1019cm-3である。この原子濃度を超えてGeをドーピングすると、表面の小孔の密度が急激に増加するため好ましくはない。
Geを高濃度にドープした領域と低濃度にドープした領域とで、組成を変えることができる。特に、Geをドープした層でInやAlを組成に含ませることは、平坦化を実現する上で重要な技術である。Geをドープした層の組成は、Inの場合には0.1%以上で50%以下であることが望ましく、1%以上20%以下が最適である。Geをドープした層の組成は、Alの場合には0.1%以上で20%以下であることが望ましく、0.5%以上10%以下が最適である。
本発明において、n型層としてはnコンタクト層およびnクラド層を含むのが好適であり、コンタクト層と発光層との間に、Geをドープしたnクラッド層を設けることが好ましい。nクラッド層は、AlGaN、GaN、InGaNなどで形成することが可能であるが、InGaNとする場合には発光層のInGaNのバンドギャップよりも大きい組成とすることが望ましい。nクラッド層のキャリア濃度は、nコンタクト層と同じでも良いし、大きくても小さくても良い。その上に形成される活性層の結晶性をよくするために、成長速度、成長温度、成長圧力、ドープ量などの成長条件を適宜調節して、平坦性の高い表面とすることが好ましい。
またnクラッド層は、組成や格子定数の異なる層を、交互に複数回積層して形成しても良い。その際、積層する層によって組成のほか、ドーパントの量や層厚などを変化させても良い。
本発明のIII 族窒化物半導体発光素子においては、n型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有することが必要である。
基板上に結晶格子を緩衝するための層を設け、その上に窒化物半導体結晶層を作製する場合、緩衝層と接する層にはドーパント原子を高濃度にドープしない方が、結晶性の良い半導体結晶層を形成することができる。緩衝層上に高濃度にドーパントをドープした構造とすると、結晶に転位を生じやすくなる。また、ドーパントの量によっては、ピットを生じることもある。
しかし、nコンタクト層にはある程度のキャリア濃度が必要であるため、緩衝層とコンタクト層の間にドーパント濃度の低い層を設けることで、結晶性を損なうことなく素子構造を形成することが可能である。素子構造の設計によって、低キャリア濃度層に電流を流す必要のない構造とすることが可能であるので、コンタクト層と基板の間に低キャリア濃度の層を設けることは、なんら不都合を生じるものではない。
緩衝層の上に積層する下地層としてのIII 族窒化物半導体のキャリア濃度は、隣接するn型層、例えばnコンタクト層よりも小さくされ、たとえば5×1018cm-3程度以下の低ドープのGaNであることが望ましい。更に望ましくは、5×1017cm-3以下であり、ドープする場合にはGeドープが好適であるが、アンドープであることが最も望ましい。このような下地層の膜厚は、1〜20μmであることが望ましく、5〜15μmであることが更に好適である。
発光層としては、好ましくは量子井戸構造、さらに好ましくは多重量子井戸構造とすることができる。
p型層は通常0.01〜1μmの厚さで、発光層に接しているpクラッド層と正極を形成するためのpコンタクト層からなる。pクラッド層とpコンタクト層は兼ねることができる。pクラッド層は、GaN、AlGaNなどを用いて形成し、pドーパントとしてMgをドープする。電極とのコンタクトを取ることが容易なように、最表面を高キャリア濃度の層として形成することが望ましいが、大方の層においては高抵抗であっても構わない。つまり、ドーパントの量を減量しても問題はないし、ドーパントの活性化を阻害するとされている水素を含んでいても問題はない。むしろ、素子とした場合の逆耐圧が向上するので望ましい。
pクラッド層に関しても、組成や格子定数の異なる層を、交互に複数回積層して形成しても良い。その際、積層する層によって組成のほか、ドーパントの量や膜厚などを変化させても良い。
pコンタクト層は、GaN、AlGaN、InGaNなどを用いることができ、不純物としてMgをドープする。MgをドープしたIII 族窒化物半導体は、通常反応炉から取り出したままでは高抵抗であるが、アニール処理、電子線照射処理、マイクロ波照射処理など、活性化の処理を施すことでp伝導性を示すとされているが、前述したとおり、活性化処理を施さずに利用できる場合もある。
また、pコンタクト層としてp型不純物をドープした燐化ホウ素を用いることもできる。p型不純物をドープした燐化ホウ素は、上記のようなp型化のための処理を一切行わなくてもp導電性を示す。
これらのn型層、下地層、活性層およびp型層を構成するIII 族窒化物半導体の成長方法は特に限定されず、MBE、MOCVD、HVPEなどの周知の方法を周知の条件で用いることができる。中でも、MOCVD法が好ましい。
原料には、窒素源としてアンモニア、ヒドラジン、アジ化物などを用いることができる。また、III 族有機金属としてトリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、トリメチルアルミニウム(TMAl)などを用いることができる。また、ドーパント源としてシラン、ジシラン、ゲルマン、有機ゲルマニウム原料、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)などを用いることができる。キャリアガスには窒素および水素を使用できる。
負極は、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限なく用いることができる。nコンタクト層と接する負極用のコンタクト材料としては、Al、Ti、Ni、Auなどのほか、Cr、W、Vなどを用いることができる。負極全体を多層構造としてボンディング性などを付与することができることは言うまでもない。特に、最表面をAuで覆うことは、ボンディングをしやすくするためには好ましい。
正極も、各種組成および構造の正極が周知であり、これら周知の正極を何ら制限なく用いることができる。
透光性の正極材料としては、Pt、Pd、Au、Cr、Ni、Cu、Coなどを含んでも良い。また、その一部が酸化されている構造とすることで、透光性が向上することが知られている。反射型の正極材料としては、上記の材料の他に、Rh、Ag,Alなどを用いることができる。
これらの正極は、スパッタリングや真空蒸着などの方法で形成することができる。特にスパッタリングを用いると、スパッタリングの条件を適切に制御することで、電極膜を形成した後にアニール処理を施さなくともオーミック接触を得ることができ、好適である。
発光素子の構造としては、反射型の正極を備えたフリップチップ型の素子としても良いし、透光性の正極や格子型、櫛型の正極を備えたフェイスアップ型の素子としても良い。
実施例1
アンドープの下地層と周期的に濃度を変化させて積層したGeドープのn型層上に、Geドープの障壁層を有する多重量子井戸からなる発光層を積層し、III 族窒化物半導体発光ダイオードを構成する場合を例にして本発明を具体的に説明する。説明の中で、ドーパント濃度の測定は、全て前述したSIMS法によって行った。また、膜厚の測定は、白色光の反射率スペクトルを用いる方法や、断面TEM(Tunneling Electron Microscope)観察によった。実施例2以降も同様である。
図1に本実施例に記載のLEDを作製するためのエピタキシャル積層構造体11の断面構造を模式的に示す。また、本実施例にて作成するLEDチップの模式図を図2に示す。
エピタキシャル積層構造体は、一般的な減圧MOCVD手段を利用して以下の手順で形成した。先ず、(0001)−サファイア基板101を、高周波(RF)誘導加熱式ヒータで成膜温度に加熱される半導体用高純度グラファイト製のサセプタ(susceptor)上に載置した。載置後、ステンレス鋼製の気相成長反応炉内に窒素ガスを流通し、炉内をパージした。
気相成長反応炉内に、窒素ガスを8分間に亘って流通させた後、誘導加熱式ヒータを作動させ、基板101の温度を、10分間で室温から600℃に昇温した。基板101の温度を600℃に保ったまま、水素ガスと窒素ガスを流通させて、気相成長反応炉内の圧力を1.5×104パスカル(Pa)とした。この温度及び圧力下で2分間、放置して、基板101の表面をサーマルクリーニング(thermal cleaning)した。サーマルクリーニングの終了後、気相成長反応炉内への窒素ガスの供給を停止した。水素ガスの供給は継続させた。
その後、水素雰囲気中で、基板101の温度を1120℃に昇温させた。1120℃で温度が安定したのを確認した後、トリメチルアルミニウム(TMAl)の蒸気を随伴する水素ガスを8分30秒間、気相成長反応炉内へ供給した。これより、気相成長反応炉の内壁に以前より付着していた窒素(N)を含む堆積沈着物の分解により生じる窒素(N)原子と反応させて、サファイア基板101上に、数nmの厚さの窒化アルミニウム(AlN)薄膜(図示せず)を付着させた。TMAlの蒸気を随伴する水素ガスの気相成長反応炉内への供給を停止しAlNの成長を終了させた後、4分間待機し、気相成長炉内に残ったTMAlを完全に排出した。
続いて、アンモニア(NH3)ガスを気相成長反応炉内に供給し始めてから4分が経過した後、アンモニアガスの流通を続けながら、サセプタの温度を1040℃に降温した。サセプタの温度が1040℃になったのを確認した後、暫時、温度が安定するのを待ち、トリメチルガリウム(TMGa)の気相成長反応炉内への供給を開始し、アンドープのGaN層102を4時間に亘って成長させた。アンドープGaN層102の層厚は8μmとした。
次に、ウェーハ温度を1140℃に上昇し、温度が安定させたところで、テトラメチルゲルマニウム(以下(CH34Ge)を流通し、その後流通を停止するサイクルを100回繰り返し、2.0μmのGe濃度が周期的に変化するGeドープGaN層103を形成した。
GeドープGaN層を積層した後、730℃で、Geドープn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104を堆積した。このクラッド層104の層厚は12.5nmとし、Geのドープ量は1×1018cm-3とした。
次に、基板101の温度を730℃として、GaNからなる障壁層と、In0.25Ga0.75Nよりなる井戸層とを含む5周期構造の多重量子井戸構造発光層105をGeドープn型In0.02Ga0.93Nクラッド層104上に設けた。多重量子井戸構造の発光層105にあっては、先ず、GeをドープしたGaN障壁層をGeドープn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104に接合させて設けた。
GaN障壁層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、テトラエチルゲルマニウム(TEGe)をドーパント源として成長させた。層厚は16nmとし、Geの濃度は5×1017cm-3とした。
In0.25Ga0.75N井戸層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、トリメチルインジウム(TMIn)をインジウム源として成長させた。層厚は、2.5nmとし、アンドープとした。
多重量子井戸構造からなる発光層105上には、マグネシウム(Mg)をドーピングしたp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層106を形成した。層厚は10nmとした。p型Al0.07Ga0.93Nクラッド層106上には、更に、Mgをドーピングしたp型GaNコンタクト層107を形成した。Mgのドーピング源には、ビスーシクロペンタジエニルMg(bis−Cp2Mg)を用いた。Mgは、p型GaNコンタクト層107の正孔濃度が8×1017cm-3となる様に添加した。p型GaNコンタクト層107の層厚は100nmとした。
p型GaNコンタクト層107の成長を終了した後、誘導加熱式ヒータへの通電を停止して、基板101の温度を、室温迄、約20分間で降温した。降温中は、気相成長反応炉内の雰囲気を窒素のみから構成し、NH3の流量を減量した。その後、更にNH3の供給を停止した。基板101の温度が室温まで降温したのを確認して、積層構造体11を気相成長反応炉より外部へ取り出した。この時点で、上記のp型GaNコンタクト層107は、p型キャリア(Mg)を電気的に活性化するためのアニール処理を行わなくても、既に、p型の伝導性を示した。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術及び一般的なドライエッチング技術を利用して、n型オーミック電極108を形成する予定の領域に限り、高GeドープGaN層103の表面を露出させた。露出させたGeドープn型GaN層103の表面には、表面側をクロム(Cr)および金(Au)を積層したn型オーミック電極108を形成した。残置した積層構造体11の表面をなすp型GaNコンタクト層107の表面の全域には、一般的なスパッタ手段、及び公知のフォトリソグラフィー手段等を利用して、表面側から順に、白金(Pt)、銀(Ag)、及び金(Au)を積層させた反射型pオーミック電極109を形成した。
次いで、III −V0μm角の平面視で正方形のLEDチップ(chip)10に切断し、サブマウントと呼ぶ結線補助部材に接着し、これをリードフレーム(図示せず)上に載置して、リードフレームに結線した金導線(図示せず)をリードフレームよりLEDチップ10へ素子駆動電流を通流できる様にした。
リードフレームを介してn型及びp型オーミック電極108、109間に順方向に素子駆動電流を通流させた。順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は3.0Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。また、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、12mWに達し、高い強度の発光をもたらすIII 族窒化物半導体LEDがもたらされた。
このようにして作製したLEDに、50mAの電流を1000時間通電した後に同様の測定を実施したが、発光の強度、駆動電圧ともに変化がなかった。また、10μA通電させるための逆耐電圧は、20Vから変化していなかった。
実施例2
まず、実施例1においてアンドープとした102層に対し微量のGeドーピングを行った構造に対し、III 族窒化物半導体発光ダイオードを構成する場合を例にして本発明を具体的に説明する。
実施例1においてアンドープとした102層に対しGeをドープを行い122層とした、Geのドープ量は3×1017cm-3とし、それ以降は気相成長反応炉より外部へ取り出すまでした。実施例1と同様の手順によって行った。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術及び一般的なドライエッチング技術を利用して、n型オーミック電極108を形成する予定の領域に限り、高GeドープGaN層103の表面を露出させた。露出させたGeドープn型GaN層103の表面には、表面側をチタン(Ti)および金(Au)を積層したn型オーミック電極108を形成した。残置した積層構造体12の表面をなすp型GaNコンタクト層107の表面の全域には、一般的な真空蒸着手段、及び公知のフォトリソグラフィー手段等を利用して、表面側から順に、白金(Pt)及び金(Au)を積層させた透明型pオーミック電極109とボンディング用の電極110を形成した。
ついで、350μm角の平面視で正方形のLEDチップ(chip)20に切断し、リードフレーム(図示せず)上に載置し、金導線(図示せず)をリードフレームに結線して、リードフレームよりLEDチップ20へ素子駆動電流を通流できる様にした。
リードフレームを介してn型及びp型オーミック電極108、110間に順方向に素子駆動電流を通流させた。順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は2.9Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。また、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、5.5mWに達し、比較例1,2に対し高い強度の発光をもたらすIII 族窒化物半導体LEDがもたらされ、Geドーパントの優位性が示された。
比較例1
まず、実施例1においてアンドープとした102層に対し微量のSiドーピングを行った構造に対し、III 族窒化物半導体発光ダイオードを構成する場合を例にして本発明を具体的に説明する。
実施例1においてアンドープとした102層に対しSiドープを行い112層とした、Siのドープ量は3×1017cm-3とし、それ以降は気相成長反応炉より外部へ取り出すまでした。実施例1と同様の手順によって行った。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術及び一般的なドライエッチング技術を利用して、n型オーミック電極108を形成する予定の領域に限り、高GeドープGaN層103の表面を露出させた。露出させたGeドープn型GaN層103の表面には、表面側をチタン(Ti)および金(Au)を積層したn型オーミック電極108を形成した。残置した積層構造体12の表面をなすp型GaNコンタクト層107の表面の全域には、一般的な真空蒸着手段、及び公知のフォトリソグラフィー手段等を利用して、表面側から順に、白金(Pt)及び金(Au)を積層させた透明型pオーミック電極109とボンディング用の電極110を形成した。
次いで、350μm角の平面視で正方形のLEDチップ(chip)20に切断し、リードフレーム(図示せず)上に載置し、金導線(図示せず)をリードフレームに結線して、リードフレームよりLEDチップ20へ素子駆動電流を通流できる様にした。
リードフレームを介してn型及びp型オーミック電極108、110間に順方向に素子駆動電流を通流させた。順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は2.9Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。また、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、4.8mWであった。
比較例2
実施例1のアンドープGaN層102を積層せず、AlNバッファ上に実施例1のGeドープGaN層103を形成し、以降成長炉から取り出すまで実施例1と同様に行った構造体13に実施例2と同様の条件で電極の形成,リードフレーム上への載置,結線を行い、LEDを作製した。その結果、順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は2.9Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。順方向電流20mA通電時の特性として、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、3.2mWとキャリア濃度の低い下地層を用いた時よりも低い発光出力となった。
このようにして作製したLEDに、50mAの電流を1000時間通電した後に同様の測定を実施したところ、発光の強度は3mWに低下していた。また、10μA通電させるための逆耐電圧は、20Vから5Vへ低下していた。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体積層物を用いて得られる発光素子は、従来方法によって得られるIII -V族窒化物半導体素子に比べ発光特性に優れ、さらに長時間通電によるエージングによって特性の変化をみせないので、その産業上の利用価値は非常に大きい。
実施例1に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。 実施例1に記載のLEDの平面模式図である。 実施例2に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。 実施例2に記載のLEDの平面模式図である。 比較例1に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。
符号の説明
10 LED
20 LED
11 積層構造体
12 積層構造体
13 積層構造体
101 結晶基板
102 アンドープGaN層
103 Geをドープしたn型GaN層
104 n型InGaNクラッド層
105 障壁層にGeをドープした多重量子井戸構造発光層
106 p型AlGaNクラッド層
107 p型GaNコンタクト層
108 n型オーミック電極
109 p型オーミック電極
110 p型ボンディングパッド
112 Siをドープした低ドープ下地層
122 Geをドープした低ドープ下地層

Claims (12)

  1. 結晶基板上に形成された、III 族窒化物半導体(組成式AlxGayInz1-aa:0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1で且つ、x+y+z=1であり、そしてMは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を含むIII 族窒化物半導体発光素子であって、結晶基板側よりn型層、発光層およびp型層をこの順序で有し、n型層にゲルマニウム(Ge)がドープされた領域を含み、かつn型層よりもキャリア濃度の低い下地層をn型層と結晶基板との間に有することを特徴とするIII 族窒化物半導体発光素子。
  2. Geを含む領域が、Geの原子濃度を周期的に変化させた構造を有する請求項1に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  3. Geを含む領域が、GeがドープされたIII 族窒化物半導体層と、アンドープのIII 族窒化物半導体層とを交互に周期的に積層させた構造から構成されている請求項1または2記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  4. Geがドープされた領域において、より高濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚が、より低濃度にGeがドープされたIII 族窒化物半導体層の層厚以下である請求項2または3に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  5. Geがドープされたn型層のGe原子の濃度が、5×1017cm-3以上で5×1020cm-3以下である請求項1〜4の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  6. キャリア濃度の低い下地層において、Ge原子の濃度が5×1018cm-3以下である請求項1〜5の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  7. n型層よりもキャリア濃度の低い下地層がアンドープである請求項1〜6の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  8. n型層よりもキャリア濃度の低い下地層にGeがドープされた請求項1〜6の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  9. 周期的に積層させた構造の周期数が、1以上200以下であることを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  10. n型層よりもキャリア濃度の低い下地層の膜厚が1μm以上20μm以下である請求項7または8に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  11. n型層よりもキャリア濃度の低い下地層の膜厚が5μm以上15μm以下である請求項7または8に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
  12. n型層よりもキャリア濃度の低い下地層のキャリア濃度が、5×1017cm-3以下である請求項7から11の何れか1項に記載のIII 族窒化物半導体発光素子。
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