JP2006010430A - 表面電位分布測定方法および測定装置 - Google Patents

表面電位分布測定方法および測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 表面電位分布を有する測定試料に対して荷電粒子ビームを走査し、反転荷電粒子を検出手段により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法において、検出手段の引き込み電圧の影響に起因する測定誤差を防止もしくは軽減する。
【解決手段】 表面電位分布を有する測定試料0に対して、荷電粒子光学系により荷電粒子ビームを走査し、試料表面に入射する荷電粒子のうち、その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を検出手段25により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法において、荷電粒子光学系の光軸と検出手段25の捕獲部との間に、接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材26を介在させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は表面電位分布測定方法および測定装置に関する。
光導電性の感光体等の誘電体における表面電荷分布あるいは表面電位分布をミクロンオーダーで高分解能に計測する方法として、特許文献1、2記載のものが知られている。これら特許文献に記載された測定方法では、測定試料の表面が荷電粒子ビームにより走査され、測定試料表面で発生する2次電子が検出される。この方法の場合、直接に測定されるのは測定試料表面の電界分布であり、この電界分布に基づいて表面電位分布が演算的に求められる。
発明者は先に、表面電位分布を有する試料に対して荷電粒子ビームを走査し、「入射する荷電粒子の試料垂直方向の速度ベクトルが反転するような状態」が存在する条件下で測定試料の表面電位分布を測定する方法を提案した(特許文献3)。
この方法では、測定試料の表面電位分布を測定可能であるが、荷電粒子の速度ベクトルが反転する速度領域では、荷電粒子の速度が「さほど大きくない」ため、検出手段の引き込み電圧の影響で、入射荷電粒子の軌跡が曲げられ、走査位置が「狙いの位置」からずれる虞れや、検出器の影響により荷電粒子の速度が変化する虞れがある。
特開2003−295696 特開2003−305881 特願2003−406002
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって「表面電位分布を有する測定試料に対して、荷電粒子光学系により荷電粒子ビームを走査し、試料表面に入射する荷電粒子のうち、その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を検出器により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法」において、検出手段の引き込み電圧の影響に起因する測定誤差を防止もしくは軽減することを課題とする。
この発明の表面電位分布測定方法は「表面電位分布を有する測定試料に対して、荷電粒子光学系により荷電粒子ビームを走査し、試料表面に入射する荷電粒子のうち、その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を検出手段により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法」であって以下の如き特徴を有する(請求項1)。
即ち、荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に「接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材」を介在させる。
若干補足すると、測定対象としての「表面電位分布」は、試料における実質的な表面即ち「試料表面及びその極く近傍(表面から数μm程度)の領域」における電位の分布である。表面電位分布を発生させる原因は、試料表面に存在する電荷(イオン等)や、試料の表面層にある程度局在的に存在する電荷(試料表面に撃ち込まれて捕獲されたイオンや、試料表面に撃ち込まれた電子が材料分子の電子軌道に捕獲され、上記材料分子をマイナスイオン化した状態で表面層部分に留まっているもの)である場合もあるし、試料表面部が導電性であってこの部分に外部から電圧が印加されて試料表面に電位分布を生じている場合もある。従って「表面電荷」とは、電荷分布状態が「測定試料内部方向に比して、測定試料の面内の分布範囲が大きい状態」を指す。
「荷電粒子」は、電子やイオン等の「電荷を有する微粒子」であって電界や磁界の作用を受け、走査することが可能なものである。測定試料を走査する荷電粒子ビームは「電子ビームやイオンビーム」を好適に用いることができる。
「荷電粒子光学系」は、荷電粒子ビームを走査して、荷電粒子を測定試料の所望部位へ向けて照射する荷電粒子ビーム走査手段であり、具体的には「荷電粒子ビームの発生源として電子銃を有し、電子銃で発生した電子ビームを走査・集束する電磁レンズ等を有するもの」や、「荷電粒子ビームの発生源として液体金属イオン銃を有し、イオン銃で発生したイオンビームを走査・集束する電磁レンズ等を有するもの」を好適な例として挙げることができる。
荷電粒子ビームによる測定試料の走査は、2次元的に行うことも出来るし、1次元的に行っても良い。2次元的な走査を行えば測定試料表面の2次元領域の表面電位分布を測定できるし、1次元的な走査を行えば測定試料表面上の線状領域(直線でも曲線でも良く、例えば円形状の線状領域や楕円形状の線状領域も考えられる。)における表面電位分布を測定できる。
「2次元的なシールド面部材」における「2次元的」とは、シールド面部材が検出手段の引き込み電圧による電界を遮蔽できる面積領域を有することを意味し、実際の形状は平面的な形状に限らず、後述する「円筒状や半球面形状等の3次元的な形状」を有することができる。
「接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材」を荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に介在させることにより、検出器の引き込み電圧による電界が「荷電粒子の走査される空間領域に対して有効に遮蔽もしくは軽減」される。
この発明の表面電位分布測定装置は「請求項1記載の表面電位分布測定方法を実施するための装置」であって、試料保持手段と、荷電粒子光学系と、検出手段と、測定手段と、シールド面部材とを有する(請求項2)。
「試料保持手段」は、表面電位分布を有する測定試料の表面電位を有する面を被走査面として保持する。
「荷電粒子光学系」は、試料保持手段に保持された測定試料の被走査面を荷電粒子ビームで走査する手段であって、上記の如きものである。
「検出手段」は、荷電粒子ビームのうちで「その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子」を捕獲して検出する手段である。
「測定手段」は、検出手段による検出結果に基づき測定試料の表面電位を演算する手段であり具体的にはマイクロコンピュータ等で構成できる。
「2次元的なシールド面部材」は、荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に配置され、接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる。
2次元的なシールド面部材としては「グリッドメッシュ(導電体によるメッシュ状構造物)」を好適に用いることが出来る(請求項3)、グリッドメッシュは開口効率(単位面積あたりの開口部面積の割合)が25%以上のものであることが好ましい(請求項4)。開口効率が25%以下であると「入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子(以下「反転荷電粒子」と呼ぶ)」のうちで、グリッドメッシュに吸収されるものが増え、検出器による検出精度が低下する。また、開口効率が大きすぎると、検出器の引き込み電圧による電界を荷電粒子に対して有効に遮蔽することができない。開口効率の上限は90%程度が良い。
請求項2または3または4記載の表面電位分布測定装置における「2次元的なシールド面部材」は、これを円筒状とし、荷電粒子光学系の光軸を囲繞するように設けることが出来る(請求項5)。また、2次元的なシールド面部材を略半球面形状とし、測定試料を覆うように配置することもできる(請求項6)。勿論、2次元的なシールド面部材を「平面的な形状」として、荷電粒子光学系の光軸と検出器との間に「衝立」のように配置してもよい。
請求項2〜6の任意の1に記載の表面電位分布測定装置において、2次元的なシールド部材は「荷電粒子光学系の鏡筒により保持」することができる(請求項7)。
請求項2〜7の任意の1に記載の表面電位分布測定装置は「光導電性の感光体に形成された静電潜像による表面電位分布を測定対象として測定を行う」ものであることができ、測定試料としての光導電性試料を均一帯電させる帯電手段と、均一帯電された光導電性試料に対して光像を照射して露光を行う露光手段を有する構成とすることができる(請求項8)。
上記の如く、この発明では、荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に2次元的なシールド部材が介在するので、走査される荷電粒子に対する検出手段の(捕獲部に印加される)引き込み電圧による電界の作用が有効に遮蔽もしくは軽減される。このため、入射荷電粒子の軌跡が曲げられて「走査位置が狙いの位置」からずれたり、検出器の影響により荷電粒子の速度が変化したりすることが有効に防止され、もしくは軽減される。
以下、発明の実施の形態を説明する。
図1に本発明の実施例を示す。
図1に示す実施の形態は「荷電粒子ビームとして電子ビームを用いる装置」である。
この表面電位分布測定装置は、測定試料0の表面電位分布を測定する装置である。装置各部は密閉ケーシング27に収められ、密閉ケーシング27内は吸引手段29により「実質的な真空状態」に減圧できるようになっている。図1(a)において、測定試料0には表面電位分布が形成されており、密閉ケーシング27内は減圧されているものとする。
測定試料0を走査する電子ビームは電子銃10から放射され、ビームモニタ13を通過し、コンデンサレンズ15により集束しつつアパーチュア17、ビームブランカ18を通過し、偏向コイルにおよる走査レンズ19により2次元的に偏向される。偏向された電子ビームは対物レンズ21により測定試料0の表面に向かって集束される。
ビームモニタ13は電子銃10から放射される電子ビームの強度をモニタするためのものであり、アパーチュア17は測定試料0に照射される電子ビームの「電流密度(単位時間あたりの照射粒子数)を制御する」ためのものであり、ビームブランカ18は「電子ビームをオン・オフ」するためのものである。上記電子銃10から測定試料0に至る電子ビームの照射路に配置される各部は図示されない駆動用電源に接続されており、これらは図示されないコンピュータ等の制御手段により制御される。
上記電子銃10、ビームモニタ13、コンデンサレンズ15、アパーチュア17、ビームブランカ18、走査レンズ19、対物レンズ21および図示されない駆動用電源は「荷電粒子光学系」を構成する。
上記の如くして、走査レンズ19により2次元的に偏向された電子ビームは測定試料0の表面を2次元的に走査する。
なお、荷電粒子ビームとしてイオンビームを用いる場合には、上記電子銃10に代えて「液体金属イオン銃」等を用いればよい。
説明中の例において、表面電位分布を有する測定試料0は「表面もしくは表面近傍(表面近傍の浅い内部領域)が負極性に帯電」し、帯電状態に応じた表面電位分布を持つ。測定試料0は、図の如く支持部23に平面的に支持されている。支持部23は「導電性の板状部材」で接地されている。測定試料0の表面電位分布は試料表面側の空間に、電子ビームの各電子に対してクーロン反発力を作用させる電界を形成する。支持部23は「表面電位分布を有する測定試料0の表面電位を有する面を被走査面として保持」する試料保持手段である。
図1(b)の如く、z方向を「測定試料0の表面に立てた法線の方向」とし、試料表面に平行にx軸、y軸を取り(x,y)座標を測定試料0の表面に設定する(y方向は図面に直交する方向である。)。
このとき「電子ビームにより2次元的に走査される領域:S」を、2次元座標を用いてS(x,y)で表すと、例えば、0mm≦x≦1mm、0mm≦y≦1mmである。この領域:S(x,y)に形成されている表面電位分布をVp(x,y)(<0)とする。
電子ビームによる測定試料0の2次元的な走査の、開始から終了に至る時間をT0≦T≦TFとすると、走査が行われているときの時間:Tは、走査領域:S(x,y)内の各走査位置と1:1に対応する。
図1(b)は測定試料0の近傍を説明図的に示している。測定試料0における「走査される領域:S」は、走査レンズ19の倍率設定により「そのサイズを変える」ことが可能であり、例えば5mm×5mm程度の低倍率から1μm×1μm程度の高倍率まで、様々な倍率で観察することができる。
電子銃10から放射される電子ビームの速度を「v」とし、そのx,y,z方向の成分を「vx,vy,vz」とする。厳密には、電子ビームの走査に伴い、電子ビームにおける各電子の速度成分:vx,vy,vzは変化するが、説明の簡単のために、vx=vy=0、vz=vとする。
電子銃10における電子ビームの「加速電圧」をVbとし、測定試料の表面電位を上記の如くVp(<0)とする。電子ビームの電子は、当初、加速電圧:Vbに相当する速度で測定試料0に向かって移動するが、試料表面に接近するに従い、測定試料の負の帯電状態によるクーロン力により反発されて減速される。
図2(b)は電子の加速電圧:Vbが「−Vpに対してVb>-Vp」である場合を説明図的に示している。この場合、電子は徐々に減速されるものの測定試料0に到達する。図2(a)は、電子の加速電圧:Vbが「−Vpに対してVb<-Vp」である場合を説明図的に示している。この場合、電子ビーム中の電子の速度は測定試料の反発クーロン力により漸減し、測定試料0に到達する以前に速度:vが0となり、その後反発クーロン力の作用で速度:v(試料表面における法線方向の成分:vz)の向きが反転する。このように速度:vの向きが反転した電子が前述の「反転荷電粒子」である。
このような反転荷電粒子は、図1に示す検出手段25に捕獲される。図1(b)に示すように、検出手段25(の捕獲部)には電子と逆極性(正極性)の「引き込み電圧」が電源EAから印加されており、この引き込み電圧により「反転荷電粒子(電子)」を捕獲する。捕獲された電子数は増幅され、その強度(単位時間あたりに捕獲された電子数)に応じた検出信号に変換される。
検出手段25に捕獲される電子は、測定試料0の表面電位分布:Vp(x,y)により反発されたものであるから、時間:Tにおいて捕獲される電子の強度:F(T)は、時間:Tをパラメータとした表面電位分布:Vp{x(T),y(T)}と対応関係にある。上に説明した場合において、検出手段25に捕獲される反転荷電粒子は、Vb<−Vp(x,y)を満足する電子であるから、測定結果は「測定試料0の表面電位分布:Vp(x,y)を、電子銃10における加速電圧:Vbを測定の閾値として、領域的に2分」したものになる。
即ち、走査領域:S(x,y)のうち「反転荷電粒子が捕獲された領域」は、表面電位分布:−Vp(x,y)>Vbの領域であり、反転荷電粒子が捕獲されなかった領域は、表面電位分布:−Vp(x,y)<Vbの領域である。
従って、検出手段25から得られる検出信号を適当な間隔でサンプリングすることにより−Vp(x,y)が測定の閾値:Vbより大きいか小さいかを「サンプリングに対応した微小領域」ごとに特定できる。このような操作は「CPUやマイクロコンピュータにより実現される測定手段」により実行される。
上には、荷電粒子ビームとして「電子ビーム」の場合を説明したが、上の例において電子銃10に代えて「液体金属イオン銃」を用いれば、荷電粒子ビームとしてイオンビームを使用した測定を行うことができる。測定試料0の表面電位分布:Vp(x,y)>0の場合には、荷電粒子ビームの荷電粒子として「ガリウムなどのプラスイオン」や陽子を用いればよい。
一般に、測定試料0における表面電位分布:Vp(x,y)の絶対値の最大値を、Max|V(x,y)|とするとき、加速電圧:Vbが、
Vb<Max|V(x,y)|
となる条件で荷電粒子ビームの走査を行うことにより、表面電位:Vp(x,y)の「測定の閾値:Vbに対する大小関係」を特定できることになる。
図3に示す表面電位分布:Vp(x,y)(<0 測定試料0を支持する支持部23側の面が接地状態であるときの表面の電位分布)は、中心部(x=0)で略−520V、中心部を離れるに従い電位がマイナス方向に大きくなり、中心から0.1mm以上離れた周辺領域では略−830V程度になっている。
このような表面電位分布:Vp(x,y)に対して、加速電圧:Vbを600V及び740Vとして測定を行ったときの、−Vp(x,y)>600Vの領域:S600、および−Vp(x,y)>750Vの領域:S750を示している。これら領域S600、S750の外側では荷電粒子ビーム(電子ビーム)の電子の多くが測定試料に到達し、反転荷電粒子が少ないため、検出手段の検出する電子数は非常に少ない。
加速電圧:Vbを複数段階に切り替えて測定を行えば、表面電位分布:Vp(x,y)を「測定ごとの加速電圧(即ち測定の閾値):Vbごとに輪切りにした領域」が得られるので、これらを用いることにより「表面電位分布:Vp(x,y)の全体的な状態」を演算により特定できる。勿論、加速電圧:Vbを切り替えるステップを細かくして測定回数を増やすほど、精度の良い測定が可能になる。測定手段による演算により「表面電位分布のプロファイル」等を求めることも容易に実現できる。
周辺の電場環境の影響で、加速電圧:-Vbが必ずしも閾値に等しくならないような場合には、静電場環境をあらかじめ計算しておき、それをもとに補正することができる。
検出手段25はシンチレータにより捕獲電子による「シンチレーション光」を発生させ、このシンチレーション光を電子増倍管等で増幅して検出信号とする。
さて、図1に示すように、荷電粒子光学系の光軸と検出手段25の捕獲部との間には、2次元的なシールド面部材26が配置されている。シールド面部材26は、この実施の形態では図4に示すように平面的な「グリッドメッシュ」であり、検出手段25の捕獲部と荷電粒子光学系の光軸との間に「衝立」状に配置され、接地電位とされている。
グリッドメッシュ26は、図4に示すように、導電体による外枠26Aとその内側に格子状に張り渡された導電細線部26Bとからなり、外枠26Aを接地することにより導電細線部26Bの張り渡された面が接地電位に略等しい2次元的な略等電位面となる。
略接地電位にあるグリッドメッシュ26が、荷電粒子光学系の光軸と検出手段25の捕獲部との間に介在することにより、検出手段25の捕獲部に印加されている引き込み電圧による電界の影響が「測定試料0へ入射する荷電粒子ビーム」に対して遮蔽され、このため、荷電粒子ビームはその軌道を逸らされることなく、精度良く測定試料の「狙いとする位置」へ向かって入射する。
一方で、反転荷電粒子はグリッドメッシュ26の接地電位に引かれてグリッドメッシュ26へ向かい、その開口部(導電細線部の間)を通過すると引き込み電圧による電界の作用で検出手段25の捕獲部に向かう。
グリッドメッシュ26の開口率は、前述の如く25%以上で90%程度以下であることが好ましいが、導電細線部26Bのピッチを1mmとした場合、導電細線の幅を0.5mm以下とすれば、開口率:25%以上を実現できる。1mmピッチで導電細線の幅を0.1mmとすれば、略80%の開口率を実現できる。
グリッドメッシュ26を構成する材料としては導電性のものを適宜に用いることができるが、特にアルミニウム・銅などの非磁性材料、SUS等の弱磁性材料を用いることにより、磁場の影響を極力抑えることが出来る。
上に実施の形態を説明した表面電位分布測定装置は、表面電位分布を有する測定試料0の表面電位を有する面を被走査面として保持する試料保持手段23と、この試料保持手段に保持された測定試料0の被走査面を荷電粒子ビームで走査する荷電粒子光学系10〜21等と、荷電粒子ビームのうちで、その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を捕獲して、その強度を試料表面上の位置に対応させて検出する検出手段25と、この検出手段による検出結果に基づき測定試料の表面電位を演算する測定手段(図示されず)と、荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に配置され、接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材26とを有する(請求項2)。
そして、この装置により、表面電位分布を有する測定試料0に対して、荷電粒子光学系により荷電粒子ビームを走査し、試料表面に入射する荷電粒子のうち、その入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を検出手段25により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法において、荷電粒子光学系の光軸と検出器との間に、接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材26を介在させる表面電位分布測定方法(請求項1)が実施される。
図5は実施の別の形態を要部のみ示している。
この実施の形態では、測定試料0を平面的に支持する試料保持手段230は、誘電体層232を導電層231、233により挟持した3層構造となっており、導電層233は接地され、導電層231には可変直流電源EBからバイアス電圧が印加されるようになっている。
導電層231にバイアス電圧が印加されると、試料0の表面側の電位分布は、測定試料0の表面電位分布に「均一なバイアス電位」を重畳したものとなる。荷電粒子ビームとして電子ビームを用いる場合であれば、電子ビームの加速電圧:Vbを予め十分に大きくしておき、導電層231に印加されるバイアス電圧の極性を負極性として、電子ビームとして入射する電子を反発するバイアス電位を形成するようにする。
バイアス電圧:Vgを印加すると、測定試料表面の表面電位分布:Vp(x、y)は、
Vp(x,y)=Vs(x、y)+Vg
となる。
図1の場合のように、測定試料0の背面側を支持する試料保持手段23が接地されている場合であれば、Vg=0であり、Vp(x,y)=Vs(x、y)である。
図5のように、バイアス電圧:Vgを印加する場合、例えば、Vg=−1000Vを印加すれば、図4に示した電位分布の例では中心(x=0)での表面電位が略−1520V(=−520V−1000V)となり、中心から0.1mmはなれた部分では、略−1830Vとなり、表面電位は全体的に1000V下がる。
測定試料に入射する荷電粒子ビームの「入射速度ベクトルの試料表面における法線方向の成分が反転」する条件は、加速電圧:Vbとバイアス電位:Vgとで定まり、反転の生じる閾値:Vthは、
Vth=−(Vb+Vg)
となり、この場合に図3のS600の領域と同じ検出信号を得るためには、Vb=1.6kV、Vg=−1000Vとすれば良く、S750の領域と同じ検出信号を得るには、Vb=1.75kV、Vg=−1000Vとするか、あるいはVb=1.6kV,Vg=−850Vとしてもよい。
このように、測定試料0の表面電位分布をバイアス的に変化させる電圧印加手段(試料保持手段230と可変直流電源EB)を有することにより、加速電圧:Vbを固定した状態でも上記Vthを変えて表面電位分布を測定することが可能となる。上記電圧印加手段による印加電圧を変える場合、印加電位の変化ステップを細かく設定することにより、反転の閾値:Vthを「より細かく設定」できる。また、表面電位分布が「プラスからマイナスに変化しているような分布」であっても測定が可能となる。
なお、測定試料における表面電位分布が「導体パターンによる電位分布」の場合、背面に電圧を印加する方法のほかに、導体にかかる電圧自身に電位バイアスを印加する方法を用いても良い。荷電粒子ビームが正電荷を帯びている場合には、反転の閾値:Vthは、
Vth=Vb−Vg
となる。
図6に示すのは、請求項5記載の表面電位分布測定装置の実施の1形態を要部のみ示すものである。混同の虞がないと思われるものについては、図5におけると同一の符号を付した。
この実施の形態では、2次元的なシールド面部材が円筒状であって、荷電粒子光学系の光軸を囲繞するように設けられる。即ち、2次元的なシールド面部材は円筒形状のグリッドメッシュ(図4に示した如きものを円筒状に巻くように形成したもの)26Aであり、荷電粒子光学系の光軸まわりの試料近傍に図の如く配置される。検出手段25の引き込み電圧が及ぼす電界は、走査される試料領域と検出手段の捕獲部を結ぶ領域のみならず、その周辺部にも影響するので、荷電粒子光学系の光軸の周り全体を囲繞するように円筒状のグリッドメッシュ26Aで覆うと、引き込み電圧による電界の作用を囲繞された領域内で有効に遮蔽できる。
このように円筒形状のグリッドメッシュ26Aを用いることにより、これを用いない場合における「入射荷電粒子(電子)の軌跡のシフト」を1/5以下に減少させることができることが実験的に確認された。
図7に示すのは、請求項6の表面電位分布測定装置の実施の1形態の要部であり、混同の虞がないと思われるものについては図5に置けると同一の符号を付した。
この実施の形態においては、2次元的なシールド面部材26B1は略半球面形状のグリッドメッシュであって、測定試料0の試料表面を覆うように配置されている。この実施の形態の場合、測定試料表面に入射する荷電粒子(電子)に対する検出手段25の引き込み電圧の影響が軽減されるとともに、グリッドメッシュ26B1の外へ出た反転荷電粒子の検出手段25による収集効率は、図6の実施の形態よりも高い。
この実施の形態ではまた、グリッドメッシュ26B1のほかに、これよりも若干大きい第2のグリッドメッシュ26B2を、グリッドメッシュ26B1の外側に設けて、直流電圧電源ECから適宜の電圧を印加できるようにしている。例えば、グリッドメッシュ26B1を接地し、外側のグリッドメッシュ26B2に直流電圧電源ECにより−100Vを印加すると、反転荷電粒子は検出手段25に到達しやすくなり、また、グリッドメッシュ26B2に印加する電圧をプラス電圧にすると、反転荷電粒子は検出手段26に到達し難くなるので、外側のグリッドメッシュ26B2に「エネルギフィルタ」の機能を持たせることができる。
図8に示すのは、請求項7の表面電位分布測定装置の実施の1形態の要部であり、混同の虞がないと思われるものについては図5に置けると同一の符号を付した。
この実施の形態においては、2次元的なシールド面部材26Cが、荷電粒子光学系の鏡筒21Cにより保持されている。2次元的なシールド面部材26Cは「導電性材料による円筒」であって、走査される荷電粒子ビームが通過する空間領域を囲繞するようにして設けられ、接地されている。
このようなシールド面部材26Cを用いると、荷電粒子光学系の対物レンズ21と測定試料0との間の距離が10mm程度以上と大きく、引き込み電圧による電界の作用を受ける粒子軌道領域が大きいような場合に上記電圧の影響(粒子の軌道の変動や速度の変動)を有効に軽減させることができる。また、この実施の形態では、2次元的なシールド面部材26Cのほかに、グリッドメッシュ26も設けられている。このように、2次元的なシールド面部材は複数個が用いられることもできる。グリッドメッシュ26も鏡筒21Cに保持させることができることは言うまでもない。
即ち、請求項7記載の表面電位分布測定装置において、帯電粒子光学系の鏡筒に保持されるのは、請求項3〜6に記載のシールド面部材自体であることもできるし、これらとは別体のシールド面部材であることもできる。
図9に示すのは、請求項8記載の表面電位分布測定装置の実施の1形態の要部である。混同の虞がないと思われるものについては、図8におけると同一の符号を付した。
図9の表面電位分布測定装置は「光導電性の感光体に形成された静電潜像による表面電位分布」を測定対象として測定を行うもので、測定試料0は「光導電性試料」である。
この表面電位分布測定装置は、光導電性試料である測定試料0を均一帯電させる「帯電手段」と、均一帯電された光導電性試料に対して光像を照射して露光を行う「露光手段」とを有する。
この実施の形態において、測定試料0を均一帯電させるための帯電手段としては、帯電粒子光学系が用いられる。「荷電粒子光学系」として「電子ビームを用いるもの」を例として説明する。
測定試料0に対し、電子ビームを2次元的に走査して測定試料0を均一に帯電させる。このとき、電子ビームの加速電圧:Vbを「2次電子放出比:δが1となる加速電圧」よりも高い加速電圧に設定する。このようにすると、入射電子量が「放出される2次電子量を上回る」ため測定試料に電子が蓄積され、測定試料は負極性に均一帯電する。
加速電圧:Vbと照射時間を適切に調整することにより、測定試料を所望の表面電位に帯電させることができる。帯電手段としては、上記のものとは別に、接触帯電や注入帯電、イオン照射帯電等の使用も可能である。
「露光手段」は、光源である半導体レーザ90と、コリメートレンズ91、アパーチュア92、イメージパターン93、ミラーM1、M2、結像レンズ94を有する。半導体レーザ90を点灯させると、放射されたレーザ光はコリメートレンズ91で平行光束化され、アパーチュア92を介して透光性のイメージパターン93を照射する。
イメージパターン93を透過した光はミラーM1により反射され、結像レンズ94を透過し、ミラーM2で反射されて測定試料0に照射され、測定試料0の表面にイメージパターン92の光像を結像する。この光像により測定試料0が露光され、測定試料0にイメージパターン92に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像が測定対象としての表面電位分布であり、上に説明した如くして測定される。
請求項8記載の表面電位分布測定装置の実施の別形態を図10に示す、混同の虞がないと思われるものについては、図1以下の各図面におけると同一の符号を付した。
光導電性の感光体に形成される静電潜像は、暗減衰のため「測定可能な時間」が数十秒程度しかないので、測定試料0が光導電性の感光体(光導電性試料)である場合には、密閉ケーシング内に「静電潜像形成手段」が配置される。
図10において、電子銃10、ビームモニタ13、コンデンサレンズ15、アパーチュア17、ビームブランカ18、走査レンズ19、対物レンズ21、支持部23の部分は、図1に示した実施の形態におけると同様のものであり、したがって図1に関する説明を援用する。
なお、電子銃10、ビームモニタ13、コンデンサレンズ15、アパーチュア17、ビームブランカ18、走査レンズ19、対物レンズ21は、荷電粒子走査系11Aを構成し、荷電粒子走査系11Aの各構成部分は、荷電粒子ビーム制御部31により制御されるようになっており、荷電粒子走査系11Aと荷電粒子ビーム制御部31とは「荷電粒子光学系」を構成している。測定試料0は「光導電性の感光体」であり、接地された導電性の支持部23の上面に平面的に支持される。
符号34は光源である半導体レーザ、符号35はコリメートレンズ、符号36はアパーチュア、符号37はマスク、符号38、39、40は「結像レンズ」を構成するレンズを示している。これらは「光像照射部」を構成し、半導体レーザ制御部33や図示されない光像照射制御部とともに「露光手段」を構成している。
図示されない光像照射制御部は、結像レンズ38、39、40とマスク37との位置関係の調整によるフォーカシングや倍率変換を行い得るようになっている。
符号25は検出手段、符号260は信号処理部、符号260Aはモニタ、符号280はプリンタ等のアウトプット装置を示している。信号処理部260、モニタ260A、アウトプット装置280は「測定手段」を構成する。符号290は除電用の発光素子を示す。
上記各部は、図示の如くケーシング30内に配設され、ケーシング内部は吸引手段32により高度に減圧できるようになっている。即ち、ケーシング30は「真空チャンバ」としての機能を有している。また、装置の全体はホストコンピュータ50(制御手段、装置の各部を総合的に制御する)により制御されるようになっている。上述の荷電粒子ビーム制御部31や信号処理部260等は、ホストコンピュータ50に「その機能の一部」として設定することもできる。
図10に示す状態において、表面を均一に帯電された測定試料0は支持部23上に載置され、ケーシング30内部は高度に減圧されている。この状態で、半導体レーザ34を点灯し、マスク37の光像を測定試料0の均一帯電された面上に結像させる。この露光により測定試料0に、照射された光像に応じた静電潜像のパターンが形成される。
このように静電潜像のパターンが形成された面を、電子ビームにより2次元的に走査し、前述の如く、測定試料0の表面電位により反発された反転荷電粒子(電子)を、接地されたグリッドメッシュ26を介して検出手段25により捕獲し、その強度を検出して電気信号に変換する。
先に説明した実施の形態と同様に、加速電圧:Vbを切り替え、切り替えるたびに測定を繰り返して静電潜像の「表面電位分布のプロファイル」を、ホストコンピュータ50により制御される「演算手段」としての信号処理部260により演算算出して、アウトプット装置280に出力することができる。
光導電性試料である測定試料0に静電潜像のパターンを形成するには、光像による露光に先立ち、その表面を均一に帯電する必用があるが、この均一帯電は、図9に即して説明した実施の形態の場合と同様、電子ビームの2次元的走査を利用して行う。
図11には、光導電性の感光体に形成される静電潜像を測定の対象とする表面電位分布測定装置の他の実施形態を示す。繁雑を避けるべく、混同の虞が無いと思われるものについては、図1、図10におけると同一の符号を付した。
荷電粒子走査系11Aを構成する、電子銃10、アパーチュア13、コンデンサレンズ15、アパーチュア17、ビームブランカ18、走査レンズ19および対物レンズ21は図1、図10におけるものと同様の構成であり、メッシュグリッド26、検出手段25および図示されない信号処理部等も、図10に即して上に説明したものと同様である。符号300はケーシングを示す。
光導電性の感光体である測定試料01は、光導電性の感光体の一般的形態であるドラム状に形成され、図示されない駆動手段により矢印方向(反時計方向)へ等速回転される。測定試料01がケーシング300内にセットされたのち、ケーシング300内部は図示されない吸引手段により高度に減圧される。
符号42で示す帯電部は、例えば、帯電ブラシや帯電ローラ等による接触式の帯電手段であり、減圧下のケーシング内で測定試料01を均一に接触帯電させる。このとき、測定試料01は矢印方向(反時計回り)に等速回転される。勿論、図10に即して説明した例のように、電子ビームを利用した帯電により測定試料01の帯電を行うこともできる。
符号41で示す「露光部」は、均一帯電された試料01に対して光像を照射して露光を行う。露光部41としては例えば、光プリンタ等に関連して広く知られた「光走査装置」を用い、光書込みにより「光像の照射」を行うことができる。このように「光像の照射」を光書込みで行うと、書込みで形成する静電潜像のパターンの形態を任意に変化させることができ、静電潜像の所望のパターン(エリアパターンやラインパターン)を容易に形成できる。
なお、露光部41として光走査装置を用いる場合、光走査装置が大きくなってケーシング300内への設置が困難であるような場合には、光走査装置をケーシング300の外部に設け、ケーシング300に透明な窓部を設けて、この窓部を介して外部から光導電性試料01への光像の照射を行うようにしてもよい。
荷電粒子走査系11Aによる電子ビームの走査は、図1、図10の実施の形態と同様に、電子ビームを2次元的に偏向させて行っても良いが、測定試料01は矢印方向へ等速回転しつつ走査を受けるので、電子ビームを図面に直交する方向へ1次元的に偏向させ、この偏向と測定試料01の回転とを組合せて2次元的な走査を実現することもできる。
なお、測定試料としての光導電性試料は公知の適宜のものであることができ、導電性基体上に単層の光導電層を設けた構造のものや、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層を形成した「機能分離型感光体」であることができる。
若干付言すると、走査電子顕微鏡等には「反射電子を検出する測定方法」があるが、この反射電子とは、一般的に「走査される電子ビームと試料物質の相互作用」により、入射電子が試料後方に散乱され、試料の表面から飛び出す電子である。反射電子のエネルギーは入射電子のエネルギーに匹敵し、反射電子の強度は試料の原子番号が大きいほど大きいといわれ、試料の組成の違い、凹凸を検査するための測定方法である。
この発明における「反転荷電粒子」は、上に説明したように、測定試料表面の電位分布の影響を受けて「試料表面に到達する前に反転する荷電粒子」であり、このような反転荷電粒子を検出して表面電位分布を測定するこの発明の測定方法は、反射電子を検出する測定方法とは全く異なる測定方法である。
表面電位分布測定装置の実施の1形態を説明するための図である。 表面電位分布による荷電粒子の反転を説明するための図である。 測定された表面電位分布の例を説明するための図である。 2次元的なシールド面部材の1例としてのグリッドメッシュを説明するための図である。 表面電位分布測定装置の実施の別形態の要部を示す図である。 表面電位分布測定装置の実施の他の形態の要部を示す図である。 表面電位分布測定装置の実施の他の形態の要部を示す図である。 表面電位分布測定装置の実施の他の形態の要部を示す図である。 光導電性試料の静電線像の表面電位分布を測定する実施の形態を説明するための図である。 光導電性試料の静電線像の表面電位分布を測定する実施の別形態を説明するための図である。 光導電性試料の静電線像の表面電位分布を測定する実施の形態を説明するための図である。
符号の説明
0 測定試料
10 電子銃
21 対物レンズ
25 検出手段

Claims (8)

  1. 表面電位分布を有する測定試料に対して、荷電粒子光学系により荷電粒子ビームを走査し、試料表面に入射する荷電粒子のうち、その入射速度ベクトルの上記試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を検出手段により捕獲検出して検出信号を得る表面電位分布測定方法において、
    荷電粒子光学系の光軸と検出手段の捕獲部との間に、接地電位と略等電位で、荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材を介在させることを特徴とする表面電位分布測定方法。
  2. 請求項1記載の表面電位分布測定方法を実施するための装置であって、
    表面電位分布を有する測定試料の表面電位を有する面を被走査面として保持する試料保持手段と、
    この試料保持手段に保持された測定試料の上記被走査面を荷電粒子ビームで走査する荷電粒子光学系と、
    上記荷電粒子ビームのうちで、その入射速度ベクトルの上記試料表面における法線方向の成分が反転した荷電粒子を捕獲する検出手段と、
    この検出手段による検出結果に基づき上記測定試料の表面電位を演算する測定手段と、
    上記荷電粒子光学系の光軸と上記検出手段の捕獲部との間に配置され、接地電位と略等電位で、上記荷電粒子を通過させる2次元的なシールド面部材とを有することを特徴とする表面電位分布測定装置。
  3. 請求項2記載の表面電位分布測定装置において、
    2次元的なシールド面部材が、グリッドメッシュであることを特徴とする表面電位分布測定装置。
  4. 請求項3記載の表面電位分布測定装置において、
    グリッドメッシュの開口効率が25%以上であることを特徴とする表面電位分布測定装置。
  5. 請求項2または3または4記載の表面電位分布測定装置において、
    2次元的なシールド面部材が円筒状であって、荷電粒子光学系の光軸を囲繞するように設けられることを特徴とする表面電位分布測定装置。
  6. 請求項2または3または4記載の表面電位分布測定装置において、
    2次元的なシールド面部材が略半球面形状であって、測定試料を覆うように配置されることを特徴とする表面電位分布測定装置。
  7. 請求項2〜6の任意の1に記載の表面電位分布測定装置において、
    2次元的なシールド部材が、荷電粒子光学系の鏡筒により保持されることを特徴とする表面電位分布測定装置。
  8. 請求項2〜7の任意の1に記載の表面電位分布測定装置において、
    光導電性の感光体に形成された静電潜像による表面電位分布を測定対象として測定を行うものであり、
    測定試料としての光導電性試料を均一帯電させる帯電手段と、
    均一帯電された光導電性試料に対して光像を照射して露光を行う露光手段を有することを特徴とする表面電位分布測定装置。
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