JP2006009353A - ゴムラテックスモルタル複合鋼床版 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼製床版とコンクリート層とを複合化した複合鋼床版では、コンクリート層の付着強度や引張強度が低く、クラックが発生しやすく、耐久性・防水・防錆性能を高めにくく、合成された複合鋼床版として評価し難い。
【解決手段】このゴムラテックスモルタル複合鋼床版2においては、車道部ではデッキプレート12の上にゴムラテックスモルタル層7(例えば厚さ20〜30mm)と、アスファルト層8(例えば厚さ50mm)とを設け、歩道部ではデッキプレート12の上にゴムラテックスモルタル層9(例えば厚さ5〜10mm)と、均しコンクリート層10(例えば厚さ150〜200mm)と、アスファルト層11(例えば厚さ30mm)を設けた。【選択図】 図2

Description

本発明は、高架橋や橋桁に適用されるゴムラテックスモルタル複合鋼床版に関するものである。
都市内の高架橋等において代表的な床版構造形式として鋼床版が広く採用されている。 図5に示すように、従来の一般的な鋼床版100は、鋼板製のデッキプレート101に複数のUリブ(補剛材)などの閉断面縦リブ102を溶接した構造である。このデッキプレート101の上面には密度の高いグースアスファルト103(厚さ例えば40mm)が舗装され、このグースアスファルト103の上面には透水性のある通常のアスファルト104(厚さ例えば40mm)が舗装される。
デッキプレート101に縦リブ102を溶接する場合には、両側隅肉溶接や完全溶け込み溶接で施工することが困難であるため片側隅肉で施工される。そのため、輪荷重が走行する際の変形に起因し、溶接ビード部から疲労亀裂が発生しやすく、溶接脚長を大きくして疲労強度を高める等の対策が講じられている。
一方、近年合理化された鋼床版では縦リブ間隔が拡大し、デッキプレートが厚くなる傾向にある。しかし、縦リブ間隔が拡がり輪荷重が縦リブ間に嵌まり込むような寸法諸元が採用されることから、従来の小形Uリブ使用時より局部変形による応力が大きくなる傾向がある。このような場合、デッキプレートの板厚をさらに増加することが有効であるが、単にデッキプレートの板厚を増加すると経済性に問題が残る。
上記の鋼床版では、鋼製の床版構造を主体として剛性を確保する構造であるが、鋼床版とその上に打設されるコンクリート層の複合体で剛性を確保する構造とした複合鋼床版も採用されつつある。
特許文献1に記載の合成鋼床版(複合鋼床版)においては、鋼板製基板の上面に、台形断面状の成形板材(縦リブに相当する)を複数並べてシーム部を溶接接合することで連続したコルゲート構造を形成し、そのコルゲート構造を鋼板製基板にボルト結合し、そのコルゲート構造の上面側に金網入りコンクリート層を形成している。この合成鋼床版においては、鋼板製基板と鋼製のコルゲート構造とコンクリート層との複合構造になっている。
特開平11−21815号公報
前記の特許文献1に記載の合成鋼床版では、コルゲート構造を鋼板製基板にボルト結合するため、縦リブの溶接部疲労強度が不足するという問題は解消する。しかし、金網入りコンクリート層が採用されているものの、コンクリート層と鋼板製基板との密着力を高めにくく、合成鋼床版に輪荷重に起因する大きな曲げモーメントが繰り返し作用するため、コンクリートに多数のクラックが発生する。
その多数のクラックの発生によりコンクリート層の剛性・強度が低下するため、合成鋼床版の剛性・強度が低下し、輪荷重による歪み量が増加したり、振動しやすくなるだけでなく、多数のクラックから内部へ雨水が侵入して鋼板製基板の腐食が進行し、合成鋼床版の耐久性が極端に低下するという問題がある。しかも、従来のコンクリート層には弾性や衝撃吸収能力が少ないため、路面の騒音を低減する機能も、衝撃を吸収する機能も殆ど期待できない。
本発明の目的は、剛性を高め得る複合鋼床版を提供すること、クラックが発生しないモルタル層を備え耐久性、防水、防錆に優れる複合鋼床版を提供すること、騒音低減機能や衝撃吸収機能を有する複合鋼床版を提供すること、耐摩耗性に優れる表面を形成できる複合鋼床版を提供すること、などである。
請求項1のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層とを備えたことを特徴とするものである。
前記ゴムラテックスモルタル層は、ゴムラテックスを混入したモルタルからなる層であり、ゴムラテックスはスチレンブタジエンゴム(SBR)を主剤とするものである。ゴムラテックスを混入する比率は、セメントに対するゴムラテックス中のポリマーの重量比率にて10〜15%程度が望ましいが、この混入比率に限定されるものではない。
ゴムラテックスモルタル層は、接着力に優れるためデッキプレートとの密着性もよく、弾性もあるためクラックも発生しないので複合鋼床版の剛性が高まる。それ故、デッキプレートの板厚を増すのと同様の作用が得られる。ゴムラテックスモルタル層にクラックが発生しないので、防水性がよく、デッキプレートの防錆に寄与する。ゴムラテックスモルタル層により騒音低減機能、衝撃吸収機能が得られ、ゴムラテックスモルタル層は耐摩耗性にも優れる。
請求項2のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層と、このゴムラテックスモルタル層の上面に打設された任意厚さのアスファルト層とを備えたことを特徴とするものである。
ゴムラテックスモルタル層により、請求項1と同様の作用が得られる。しかも、最上層に任意厚さのアスファルト層を設けるため、このアスファルト層により透水性と、車両のタイヤのスリップ防止機能を得ることができる。
請求項3のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、請求項1又は2の発明において、前記ゴムラテックスモルタル層の板曲げ剛性が前記鋼板製デッキプレートの板曲げ剛性よりも大きく設定されたことを特徴とする。デッキプレートの板厚をts、ゴムラテックスモルタル層の厚みをtmとすると、ゴムラテックスモルタルのヤング率はデッキプレートを構成する鋼のヤング率の約1/7であるので、詳細な計算式は省略して、tm>1.91×tsのようにゴムラテックスモルタル層の厚みtmを設定すれば、ゴムラテックスモルタル層の板曲げ剛性が前記鋼板製デッキプレートの板曲げ剛性よりも大きくなる。
こうして、ゴムラテックスモルタル層の板曲げ剛性を前記鋼板製デッキプレートの板曲げ剛性よりも大きく設定することで、合成後の複合鋼板として約8倍の板曲げ剛性を得ることができる。例えば、12mmの板厚の鋼製床版に30mm厚さのゴムラテックスモルタル層を形成した複合鋼床版にすることで、28mmの板厚の鋼製床版に匹敵するものを構成できる。
請求項4のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記ゴムラテックスモルタルはゴムラテックスが混入されたモルタルであり、前記ゴムラテックスの主剤はスチレンブタジエンゴムであることを特徴とする。モルタルに所定の比率のゴムラテックスを混入した流動性のモルタルをデッキプレートに塗布または吹き付けて硬化させればよいので、簡単な施工法によりゴムラテックスモルタル層を形成することができる。
請求項1のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層とを備えた構成であるので、次の効果を奏する。ゴムラテックスモルタル層は、接着力に優れるためデッキプレートとの密着性もよく、弾性もあるためクラックも発生しないので複合鋼床版の剛性が高まる。それ故、デッキプレートの板厚を増すのと同様の効果が得られる。ゴムラテックスモルタル層にクラックが発生しないので、防水性がよく、デッキプレートの防錆に寄与する。ゴムラテックスモルタル層により騒音低減機能、衝撃吸収機能が得られ、ゴムラテックスモルタル層は耐摩耗性にも優れる。
請求項2のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層と、このゴムラテックスモルタル層の上面に打設された任意厚さのアスファルト層とを備えた構成であるので、次の効果を奏する。
ゴムラテックスモルタル層により、請求項1と同様の効果が得られる。しかも、最上層に任意厚さのアスファルト層を設けるため、このアスファルト層により透水性と、車両のタイヤのスリップ防止機能を得ることができる。
請求項3のゴムラテックスモルタル複合鋼床版によれば、前記ゴムラテックスモルタル層の板曲げ剛性が前記鋼板製デッキプレートの板曲げ剛性よりも大きく設定されたので、デッキプレートの板厚を低減又は板厚の増加を防止して、製作コストの低減又は増加を防止することができる。例えば、12mmの板厚の鋼製床版に30mm厚さのゴムラテックスモルタル層を形成した複合鋼床版にすることで、28mmの板厚の鋼製床版に匹敵するものを構成できる。
請求項4のゴムラテックスモルタル複合鋼床版によれば、前記ゴムラテックスモルタルはゴムラテックスが混入されたモルタルであり、前記ゴムラテックスの主剤はスチレンブタジエンゴムであるので、モルタルに所定の比率のゴムラテックスを混入した流動性のモルタルをデッキプレートに塗布して硬化させればよいので、簡単な施工法によりゴムラテックスモルタル層を形成することができる。
本発明のゴムラテックスモルタル複合鋼床版は、鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層とを備えたものである。尚、ここで、更に、前記のゴムラテックスモルタル層の上面に任意厚さのアスファルト層を打設した構造も採用可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1〜図2に示すように、本実施例は高架高速道路の橋桁1に、ゴムラテックスモルタル複合鋼床版2を適用した場合の一例である。この高架高速道路の橋桁1は、ゴムラテックスモルタル複合鋼床版2(以下、単に複合鋼床版という場合もある)と、この複合鋼床版2の下面の両端付近部に固着されて橋軸方向に延びる主桁3と、複合鋼床版2の下面に橋軸方向に所定間隔おきに橋桁の幅方向(橋軸方向と直交する方向)へ延びるように配設されて複合鋼床版2に固着された複数の横桁4と、主桁3と横桁4の連結部に設けられた複数のブラケット5とを有する。
ゴムラテックスモルタル複合鋼床版2は、車道部Aと歩道部Bに亘る鋼製床版6と、車道部におけるゴムラテックスモルタル層7とアスファルト層8と、車道部Aの両端側部分の歩道部におけるゴムラテックスモルタル層9と均しコンクリート層10とアスファルト層11と、鋼製床版6の両端部に立設された鉄筋コンクリート製の高欄12とを有する。 鋼製床版6は、鋼板製のデッキプレート12(例えば厚さ12mm)と、このデッキプレート12の下面に橋軸方向へ延びるように配設され且つ橋軸と直交する幅方向に所定間隔おきに配設されてデッキプレート12に溶接されデッキプレート12と閉断面を形成する逆台形状の複数の補剛材13とで構成されている。
鋼製床版6の上面に形成されるゴムラテックスモルタル層7,9、アスファルト層8,11、コンクリート層10などの構造は次のとおりである。
車道部Aにおいては、デッキプレート12の上面にゴムラテックスモルタル層7(例えば、厚さ20〜30mm)が形成されてデッキプレート12に一体的に固着され、このゴムラテックスモルタル層7の上面に通常の透水性のアスファルト層8(例えば厚さ50mm)が打設されてゴムラテックスモルタル層7と一体的に固着されている。
歩道部Bにおいては、デッキプレート12の上面にゴムラテックスモルタル層9(例えば厚さ5〜10mm)が形成されてデッキプレート12と一体的に固着され、このゴムラテックスモルタル層9の上に均しコンクリート層10(例えば厚さ150〜200mmの金網状の細い鉄筋入りコンクリート層である)が打設されてゴムラテックスモルタル層9と一体的に固着され、この均しコンクリート層10の上面にはアスファルト層11(例えば厚さは30mm)が打設されて均しコンクリート層10と一体的に固着されている。
次に、ゴムラテックスモルタル層7,9について説明する。
ゴムラテックスは、スチレンブタジエンゴム(SBR)を主剤とするセメントモルタル混和用乳剤である。水で希釈でき、セメントペースト又はモルタル混和時に水と混和するタイプの接着増強剤である。車道部Aにおいては、厚さ30mmのゴムラテックスモルタル層7の板曲げ剛性が厚さ12mmの鋼板製のデッキプレート12の板曲げ剛性よりも大きく設定されている。ここで、上記のように、厚さ12mmのデッキプレート12に厚さ30mmのゴムラテックスモルタル層7を形成して複合化した複合デッキプレートにすることで、厚さ28mmの鋼製デッキプレートに匹敵するものを構成することができる。
ゴムラテックスモルタル層7を有効活用して、デッキプレート12とゴムラテックスモルタル層7との複合板曲げ剛性を高める為には、ゴムラテックスモルタル層7の板曲げ剛性を鋼板製のデッキプレート12の板曲げ剛性よりも大きく設定することが望ましい。この条件は、ゴムラテックスモルタル層7の厚さをtm、鋼製デッキプレートの板厚をts、ゴムラテックスモルタル層7のヤング率が鋼のヤング率の1/7であるとして、概算により、tm>1.91×tsとなる。
次に、ゴムラテックスモルタルの圧縮強度について説明する。セメント400g、砂1200g、ゴムラテックス89.1g、水100gのゴムラテックスモルタル供試体(材令28日)について圧縮強度試験を行った結果から、平均圧縮強度は34.9N/mm2 であり、普通モルタル以上の強度を発揮できることが確認され、引張強度は普通モルタルの約5倍であることが確認された。
次に、ゴムラテックスモルタルの耐衝撃性について説明する。
ゴムラテックスモルタルは、普通モルタルに比較して弾性に富み、重量や圧力の吸収度が大きく、衝撃吸収性能が高い、水とゴムラテックスの配合比を変化させ、ポリマーセメント比P/C(セメント重量に対するゴムラテックス中のポリマー重量の比)をパラメータとした耐衝撃性を調査するため、67Kg鋼球落下による衝撃吸収度試験を実施した。 普通モルタルの破壊時の落下高さを100とした場合の各配合供試体の指数を表1に示す。この表1より、ゴムラテックスの比率を増すと、衝撃吸収性能が向上していくことがわかる。
ゴムラテックスモルタルは、普通モルタルに比べてゴム混入の特性を発揮し、振動や歪みの大きい鋼材から剥離しにくく追従性がある。前記の圧縮強度試験供試体と同じ配合供試体で曲げ試験を行った結果から、曲げ引張強度は10.3N/mm2 であり、普通モルタルの3倍を有することがわかった。
他方、表面処理していない酸化被膜付き鋼板に、ゴムラテックスモルタルを約10mm形成し、支点間距離を1000mmとして、鋼板の塑性変形領域までの曲げ剥離試験を行った結果から、ゴムラテックスモルタルと鋼板との密着性(固着性)は非常に高く、ゴムラテックスモルタルは鋼板に対する高い追従性を発揮することがわかった。
次に、ゴムラテックスモルタルの耐摩耗性について説明する。
水とゴムラテックスの配合比を変化させて、テーパー試験機による摩耗輪1000回走行当たりの試料の摩擦損失量(テーパー指数)を調査した結果(表2参照)から、ゴムラテックスモルタルは普通モルタルと比べて3%程度しか摩耗せず、高い耐摩耗性と防塵効果があることがわかった。
ゴムラテックスは、モルタル内部の空隙を固形ゴムによって充填して水の侵入を防止し、優れた防水性を発揮するため、塗料に代わる防錆材としても活用可能である。水とゴムラテックスの配合比を変化させて、透水試験(JISA1404)を実施した結果(表3参照)から、ゴムラテックスモルタルは普通モルタルに比べてかなり高い防水性能を発揮することがわかった。ゴムラテックスを50%(P/C=11%)用いた場合は全く水を透さないことになる。
ゴムラテックスを混入する比率は、セメントに対するゴムラテックス中のポリマーの重量比率(ポリマーセメント比P/C)にて10〜15%程度が望ましいが、この混入比率に限定されるものではない。10%未満では、ゴムラテックスを混入したことによる性能向上をあまり期待できず、また15%以上では、高価なゴムラテックスのため製作コストが高価になり経済性が悪化してしまう。
ゴムラテックスモルタル層7,9は、接着力に優れるためデッキプレート12との密着性もよく、弾性もあるためクラックも発生しないので複合鋼床版6の剛性が高まる。それ故、前述のようにデッキプレート12の板厚を増すのと同様の作用が得られる。ゴムラテックスモルタル層7,9にクラックが発生しないので、防水性に優れ、デッキプレート12の防錆に寄与する。ゴムラテックスモルタル層7,9により騒音低減機能、衝撃吸収機能が得られ、ゴムラテックスモルタル層7,9は耐摩耗性にも優れる。
車道部Aにおいては、ゴムラテックスモルタル層7の上面に所定の厚さのアスファルト層8を設けるため、このアスファルト層8により透水性と、車両のタイヤのスリップ防止機能を得ることができる。ゴムラテックスモルタル層7の板曲げ剛性をデッキプレート12の板曲げ剛性よりも大きく設定したため、デッキプレート12の板厚を低減して或いはデッキプレート12の板厚の増大を防止して、製作コストを低減することができる。
ゴムラテックスモルタルはゴムラテックスが混入されたモルタルであり、前記ゴムラテックスの主剤はスチレンブタジエンゴムであるので、モルタルに所定の比率のゴムラテックスを混入した流動性のモルタルをデッキプレートに塗布して硬化させればよいので、簡単な工程によりゴムラテックスモルタル層7,9を形成することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
(1)前記の橋桁1の構造は一例を示すものに過ぎず、主桁3や横桁4等の構造としては種々のものを採用可能である。また、ゴムラテックスモルタル複合鋼床版2の構造も一例に過ぎず、鋼製床版6におけるデッキプレート12以外の縦リブ等の補剛材13としては、種々の構造のものを採用可能である。例えば、補剛材13は道路の幅方向に延びるように配設される場合もある。
(2)車道部Aのゴムラテックスモルタル層7の厚さ20〜30mmは一例に過ぎず、この厚さよりも小さな厚さ又は大きな厚さに設定可能であり、歩道部Bのゴムラテックスモルタル層9の厚さ5〜10mmも一例に過ぎず、この厚さよりも小さな厚さ又は大きな厚さに設定可能であり、ゴムラテックスモルタル層7,9の厚さを等しくしてもよい。
(3)車道部Aのアスファルト層8の厚さも一例であって種々の厚さに設定可能であり、歩道部Bの均しコンクリート層10の厚さも一例であって種々の厚さに設定可能であり、歩道部Bのアスファルト層11の厚さも一例であって種々の厚さに設定可能である。
(4)本実施例のコンクリートモルタル複合鋼床版2は、高架高速道路以外に種々の橋桁にも適用可能である。
(5)その他、本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る橋桁の断面図である。 前記橋桁の要部の斜視図である。 車道部のデッキプレートとゴムラテックスモルタル層とアスファルト層を示す斜視図である。 歩道部のデッキプレートとゴムラテックスモルタル層と均しコンクリート層とアスファルト層を示す斜視図である。 従来技術に係る鋼床版の要部斜視図である。
符号の説明
2 ゴムラテックスモルタル複合鋼床版
6 鋼製床版
7 ゴムラテックスモルタル層
8 アスファルト層
9 ゴムラテックスモルタル層
10 均しコンクリート層
11 アスファルト層
12 デッキプレート
13 補剛材

Claims (4)

  1. 鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層とを備えたことを特徴とするゴムラテックスモルタル複合鋼床版。
  2. 鋼板製デッキプレートの下面に複数の補剛材を溶接した鋼製床版と、この鋼製床版の上面に固着された任意厚さのゴムラテックスモルタル層と、このゴムラテックスモルタル層の上面に打設された任意厚さのアスファルト層とを備えたことを特徴とするゴムラテックスモルタル複合鋼床版。
  3. 前記ゴムラテックスモルタル層の板曲げ剛性が前記鋼板製デッキプレートの板曲げ剛性よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴムラテックスモルタル複合鋼床版。
  4. 前記ゴムラテックスモルタルはゴムラテックスが混入されたモルタルであり、前記ゴムラテックスの主剤はスチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のゴムラテックスモルタル複合鋼床版。
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