JP2006008764A5 - 建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙 - Google Patents
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙 Download PDFInfo
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本発明は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙に関する。
更に詳しくは、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた加工基材が耐熱ロールブロッキング性、紙間強度に優れる建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙に関する。
更に詳しくは、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた加工基材が耐熱ロールブロッキング性、紙間強度に優れる建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙に関する。
即ち、本発明は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)15〜25重量部と、スチレン(B)5〜40重量部と、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)2〜8重量部と、ビニル基含有シランカップリング剤(D)0.1〜1重量部と、その他のエチレン性不飽和単量体(E)26〜77.9重量部を含むラジカル重合性モノマーの混合物を水性媒体中で乳化重合して得られることを特徴とする、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を提供するものである。
また、本発明は、前記建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする、建材化粧紙を提供するものである。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた建材化粧紙が耐熱ロールブロッキング性、加工紙の紙間強度に優れる。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を用いて得られる建材化粧紙は、紙間強度、印刷適性に優れ、インキ裏抜けによるブロッキング、カレンダー処理の際の熱ロールブロッキンブによる工程トラブルがなく生産性にも優れ、且つ建材化粧紙として極めて有用である。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を用いて得られる建材化粧紙は、紙間強度、印刷適性に優れ、インキ裏抜けによるブロッキング、カレンダー処理の際の熱ロールブロッキンブによる工程トラブルがなく生産性にも優れ、且つ建材化粧紙として極めて有用である。
前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは15〜25重量部の範囲であり、より好ましくは15〜20重量部の範囲である。
前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)の使用量がかかる範囲であれば、印刷適性が向上し、インキの裏抜け等によるブロッキングの発生もなく、反応性にも優れ、またエチレン性不飽和単量体としてスチレン(B)を併用した場合に著しい粘度の上昇もなく、乳化重合を正常に進行させることができる。
前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)の使用量がかかる範囲であれば、印刷適性が向上し、インキの裏抜け等によるブロッキングの発生もなく、反応性にも優れ、またエチレン性不飽和単量体としてスチレン(B)を併用した場合に著しい粘度の上昇もなく、乳化重合を正常に進行させることができる。
また、前記スチレン(B)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは5〜40重量部の範囲であり、より好ましくは5〜30重量部の範囲であり、更に好ましくは10〜30重量部の範囲である。前記スチレン(B)の使用量がかかる範囲であれば、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)が建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の粒子表面に局在化でき紙間強度が向上し、加工紙の風合いに優れる。
前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは2〜8重量部の範囲であり、より好ましくは3〜5重量%の範囲である。前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)の使用量がかかる範囲であるならば、得られる建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の粘度が実用上適度な範囲になり、紙加工過程での作業性に優れると共に、加工後の印刷適性と紙間強度にも優れる。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の製造方法としては、公知慣用の方法を採用でき特に制限はなく、通常はラジカル重合開始剤の存在下、重合溶液を所定温度範囲に保つことにより重合反応を行えばよい。
重合方法としては、例えば、使用する全ての単量体を反応容器に一括で仕込んで重合する回分重合法、あるいは、単量体の一部を重合反応中に連続で添加する半回分重合法などが挙げられ、何れの方法で行ってもよく、特に制限はない。
重合反応中、同一温度に保つ必要はなく、重合反応の進行に伴い適宜温度調整を行いながら、加熱又は徐熱をしながら重合を行ってもよい。
重合温度は使用する単量体や重合開始剤の種類などにより異なるため、特に限定しないが、単一開始剤の場合には、通常30〜100℃の範囲であり、レドックス系重合開始剤の場合にはより低く、逐次添加する場合には30〜95℃の範囲であり、一括で重合を行う場合には反応釜が高圧密閉系であれば安全上問題のない範囲で100℃を超えても構わない。
重合反応器内の雰囲気は特に限定しないが、重合反応を速やかに行わせるためには窒素ガス等の不活性ガスで反応開始前から置換しておくことが好ましい。
重合時間も特に限定しないが、通常1〜40時間である。
重合方法としては、例えば、使用する全ての単量体を反応容器に一括で仕込んで重合する回分重合法、あるいは、単量体の一部を重合反応中に連続で添加する半回分重合法などが挙げられ、何れの方法で行ってもよく、特に制限はない。
重合反応中、同一温度に保つ必要はなく、重合反応の進行に伴い適宜温度調整を行いながら、加熱又は徐熱をしながら重合を行ってもよい。
重合温度は使用する単量体や重合開始剤の種類などにより異なるため、特に限定しないが、単一開始剤の場合には、通常30〜100℃の範囲であり、レドックス系重合開始剤の場合にはより低く、逐次添加する場合には30〜95℃の範囲であり、一括で重合を行う場合には反応釜が高圧密閉系であれば安全上問題のない範囲で100℃を超えても構わない。
重合反応器内の雰囲気は特に限定しないが、重合反応を速やかに行わせるためには窒素ガス等の不活性ガスで反応開始前から置換しておくことが好ましい。
重合時間も特に限定しないが、通常1〜40時間である。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の製造に用いる乳化剤としては、一般に入手可能な陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤などを、本発明の目的を阻害しない範囲で使用すればよく、特に制限はない。
前記陰イオン性乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記非イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記陽イオン性乳化剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド等のアルキルアンモニウム塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記両イオン性乳化剤としては、例えば、ベタインエステル型乳化剤等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
更に、一般的に「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することもできる。本発明で使用できる反応性乳化剤としては、例えば、スルホン酸基及びその塩を有する「ラテムルS−180」〔商標;花王(株)製〕、「エレミノールJS−2、RS−30」〔商標;三洋化成工業(株)製〕等;あるいは硫酸基及びその塩を有する「アクアロンKH−05、KH−10」〔商標;第一工業製薬(株)製〕、「アデカリアソープSE−10、SE−20」〔商標;旭電化工業(株)製〕等;あるいはリン酸基を有する「ニューフロンティアA−229E」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等;あるいは非イオン性親水基を有する「アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記陰イオン性乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記非イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記陽イオン性乳化剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド等のアルキルアンモニウム塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記両イオン性乳化剤としては、例えば、ベタインエステル型乳化剤等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
更に、一般的に「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することもできる。本発明で使用できる反応性乳化剤としては、例えば、スルホン酸基及びその塩を有する「ラテムルS−180」〔商標;花王(株)製〕、「エレミノールJS−2、RS−30」〔商標;三洋化成工業(株)製〕等;あるいは硫酸基及びその塩を有する「アクアロンKH−05、KH−10」〔商標;第一工業製薬(株)製〕、「アデカリアソープSE−10、SE−20」〔商標;旭電化工業(株)製〕等;あるいはリン酸基を有する「ニューフロンティアA−229E」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等;あるいは非イオン性親水基を有する「アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
更に、合成した建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、酸性では紙に加工した際に紙焼け等の問題が生じる場合があるため、中和剤により中和することが好ましい。
かかる中和剤として用いる塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;あるいは水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;あるいはアンモニア;あるいはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の水溶性有機アミン類等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中で、得られる被膜の耐水性を特に向上させたい場合は、常温或いは加熱により飛散するアンモニアを使用することが好ましい。
かかる中和剤として用いる塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;あるいは水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;あるいはアンモニア;あるいはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の水溶性有機アミン類等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中で、得られる被膜の耐水性を特に向上させたい場合は、常温或いは加熱により飛散するアンモニアを使用することが好ましい。
次いで、本発明の建材化粧紙とは、前記建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする。
本発明の建材化粧紙の加工方法としては、特に限定しないが、例えば、含浸加工(ディッピング、スプレー)や塗工(エアーナイフ、ロールコーター、フローコーターなど)、サイズプレス加工などの方法が挙げられる。
本発明の建材化粧紙の特徴は、紙間強度(相関剥離)、インキ着肉性、耐溶剤性、耐候性などに優れ、建材化粧紙の他、壁紙、建築内装材など広範囲の用途に利用可能である。
[印刷適性の評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙をグラビア印刷機(HOEI SEIKO CO.,LTD製、DICOM PROOFER DP−II)を用いてベタ印刷した。印刷後の濃度を濃色計と目視により、下記の基準に従い評価した。
印刷適性の評価基準
○;濃度が濃く、特性が良好。
△;濃度が薄く、実用上問題あり。
×;濃度の薄さの程度が酷く、特性不良である。
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙をグラビア印刷機(HOEI SEIKO CO.,LTD製、DICOM PROOFER DP−II)を用いてベタ印刷した。印刷後の濃度を濃色計と目視により、下記の基準に従い評価した。
印刷適性の評価基準
○;濃度が濃く、特性が良好。
△;濃度が薄く、実用上問題あり。
×;濃度の薄さの程度が酷く、特性不良である。
[インキ裏抜けの評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙にインキ溶剤を垂らし、インキ裏抜けの状態を以下の基準に従い評価した。
インキ裏抜けの評価基準
○;インキは全く含浸紙の裏に浸透しない。
△;インキは若干浸透するが実用上問題ない程度である。
×;インキは浸透し実用上問題ある。
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙にインキ溶剤を垂らし、インキ裏抜けの状態を以下の基準に従い評価した。
インキ裏抜けの評価基準
○;インキは全く含浸紙の裏に浸透しない。
△;インキは若干浸透するが実用上問題ない程度である。
×;インキは浸透し実用上問題ある。
[紙間強度の評価方法]
セロハンテープ〔商標;品番CT405A、NICHIBAN(株)製〕を建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙(15×100mm)の両面に完全に付着させ、セロハンテープを剥離試験機(ORIEITEC製、TENSIRON)を用いて剥離試験を行い、積分平均荷重(gf)により評価した。
紙間強度の評価基準
積分平均荷重(gf)
300gf以上 ;評価5
280以上300gf未満;評価4
260以上280gf未満;評価3
240以上260gf未満;評価2
240gf未満 ;評価1
セロハンテープ〔商標;品番CT405A、NICHIBAN(株)製〕を建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙(15×100mm)の両面に完全に付着させ、セロハンテープを剥離試験機(ORIEITEC製、TENSIRON)を用いて剥離試験を行い、積分平均荷重(gf)により評価した。
紙間強度の評価基準
積分平均荷重(gf)
300gf以上 ;評価5
280以上300gf未満;評価4
260以上280gf未満;評価3
240以上260gf未満;評価2
240gf未満 ;評価1
[耐熱ロールブロッキング性の評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙を15×3cmに切り、7×15cmのクロムメッキ板に垂直にサンプルを4点挟んで並べて、表面温度200℃に設定したホットプレート上に静置した。尚、サンプルは必要に応じて霧吹きで湿気を与えて使用した。
ホットプレート上に設置後、1kgの分銅により荷重し、10分後に含浸紙とクロムメッキ板を剥離し、耐熱ロールブロッキング性を目視評価した。
○;ブロッキングがなく、剥離する。
×;ブロッキングが生じ、含浸紙が材破する。
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙を15×3cmに切り、7×15cmのクロムメッキ板に垂直にサンプルを4点挟んで並べて、表面温度200℃に設定したホットプレート上に静置した。尚、サンプルは必要に応じて霧吹きで湿気を与えて使用した。
ホットプレート上に設置後、1kgの分銅により荷重し、10分後に含浸紙とクロムメッキ板を剥離し、耐熱ロールブロッキング性を目視評価した。
○;ブロッキングがなく、剥離する。
×;ブロッキングが生じ、含浸紙が材破する。
[実施例1]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル18.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度345mPa・s、固形分44.5%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)に水を加え、固形分濃度を20%にした含浸液を調製し、紙に浸漬含浸させ、これを絞り、120℃にて5分間乾燥し、カレンダー処理(70℃、線圧力70kg/cm、2nip)した後の含浸加工紙の諸物性を測定評価した。本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(1)の測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル18.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度345mPa・s、固形分44.5%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)に水を加え、固形分濃度を20%にした含浸液を調製し、紙に浸漬含浸させ、これを絞り、120℃にて5分間乾燥し、カレンダー処理(70℃、線圧力70kg/cm、2nip)した後の含浸加工紙の諸物性を測定評価した。本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(1)の測定結果を表2に示す。
[実施例2]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル19.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド3部、アクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを6.8に調整し、粘度455mPa・s、固形分44.7%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を用いて、実施例1と同様にして、本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(2)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル19.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド3部、アクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを6.8に調整し、粘度455mPa・s、固形分44.7%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を用いて、実施例1と同様にして、本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(2)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例1]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル18部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度364mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(3)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル18部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度364mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(3)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例2]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル15.5部、スチレン15部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド2部、アクリル酸2部、グリシジルメタクリレート0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度312mPa・s、固形分44.4%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(4)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル15.5部、スチレン15部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド2部、アクリル酸2部、グリシジルメタクリレート0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度312mPa・s、固形分44.4%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(4)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例3]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル16.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド6部、メタクリル2部、テレフタル酸ジアリルエステル0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度536mPa・s、固形分44.5%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(5)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル16.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド6部、メタクリル2部、テレフタル酸ジアリルエステル0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度536mPa・s、固形分44.5%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(5)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例4]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル47部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度14mPa・s、固形分45.0%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(6)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル47部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度14mPa・s、固形分45.0%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(6)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例5]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル37部、スチレン10部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度21mPa・s、固形分44.9%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(7)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル37部、スチレン10部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度21mPa・s、固形分44.9%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(7)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例6]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル22部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度25mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(8)を作成し、測定結果を表2に示す。
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル22部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度25mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(8)を作成し、測定結果を表2に示す。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、耐熱ロールブロッキング性、加工紙の紙間強度に優れ、本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を用いて得られる建材化粧紙は、紙間強度、印刷適性に優れ、インキ裏抜けによるブロッキング、カレンダー処理の際の熱ロールブロッキンブによる工程トラブルがなく、建材化粧紙として極めて有用であり、建材化粧紙などの紙の他に、不織布(パルプ、ポリエステルなど)や繊維基材、木材、フイルムなど多岐にわたり利用可能である。
Claims (3)
- 建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)15〜25重量部と、スチレン(B)5〜40重量部と、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)2〜8重量部と、ビニル基含有シランカップリング剤(D)0.1〜1重量部と、その他のエチレン性不飽和単量体(E)26〜77.9重量部を含むラジカル重合性モノマーの混合物を水性媒体中で乳化重合して得られることを特徴とする、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体。
- 前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)が、(メタ)アクリルアミドである、請求項1記載の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体。
- 請求項1又は2に記載の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする、建材化粧紙。
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