JP2006008539A - 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物 - Google Patents

右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006008539A
JP2006008539A JP2004184346A JP2004184346A JP2006008539A JP 2006008539 A JP2006008539 A JP 2006008539A JP 2004184346 A JP2004184346 A JP 2004184346A JP 2004184346 A JP2004184346 A JP 2004184346A JP 2006008539 A JP2006008539 A JP 2006008539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
compound
phosphono
dodecyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004184346A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Shiosaki
正生 汐崎
Ryuichi Shimozato
隆一 下里
Yukiko Watanabe
由紀子 渡辺
Takashi Mochizuki
隆 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2004184346A priority Critical patent/JP2006008539A/ja
Publication of JP2006008539A publication Critical patent/JP2006008539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、抗炎症剤、抗自己免疫疾患剤、免疫抑制剤、冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤又は抗敗血症剤として有用な化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式
Figure 2006008539

[Qは、酸素原子、アルキレン基、基-O-Alk-又は基-O-Alk-O-、 R1、R2及びR4は、同一又は異なって、水素原子、置換可アルキル基、置換可アルケニル基、置換可アルキニル基、置換可アルカノイル基、置換可アルケノイル基又は置換可アルキノイル基、 R3は、置換可アルカノイル基、置換可アルケノイル基又は置換可アルキノイル基、 R5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換可アルコキシ基、置換可アルケニルオキシ基又は置換可アルキニルオキシ基。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、抗炎症剤、抗自己免疫疾患剤、免疫抑制剤、冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤又は抗敗血症剤として有用な新規リピドA類縁体に関する。
腸内細菌から得られたグラム陰性菌の細胞壁の最表層には菌体外に分泌されない毒成分(内毒素)が含まれており、この内毒素は、内毒素活性以外にも、生体の自己防衛にかかわる免疫アジュバント活性作用、マクロファ−ジ活性化作用、マイトジェン活性作用、発熱作用、腫瘍壊死作用、抗体産生増強作用、TNF誘導作用等の多様な生物活性を示す。
かかる内毒素はリポ多糖よりなり、いわゆるリピドAと称される部分が内毒素活性の活性中心であることが確認されている(非特許文献1)。
一方、細菌リピドA関連化合物としてRhdobacter sphaeroidesより見出された化合物(Rs-DPLA)(非特許文献2及び非特許文献3)は、ヒトマクロファージに対してLPSアンタゴニストの活性を示し抗自己免疫患剤又は抗敗血症剤として有用である可能性が出てきており、マクロファージ活性化作用とは逆の抑制作用を示す薬剤の開発が行われるようになってきた。
これらの結果から、上記の多様な活性のうち、有用な活性を有する化合物の誘導体合成の試みが頻繁に行われるようになり、例えば、非特許文献4、特許文献1、特許文献2、特許文献3又は特許文献4に記載された誘導体が知られている。
井本等、テトラヘドロン・レタ−ズ、1985年、26巻、P.1545 キュレシ等、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、1988年、263巻、P.5502 インフェクション・イミュニティー、57巻、P.1336 クリスト等、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ、116巻、P.3637 特開平10−324694号公報 特開平5−194470号公報 特開2001−348396号公報 米国特許5935938号公報
本発明者等の課題は、優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、抗炎症剤、抗自己免疫疾患剤、免疫抑制剤、冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤又は抗敗血症剤として有用な新規リピドA類縁体を見出すことである。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意努力した結果、1位にホスホノ基又はホスホノオキシエチル基を有するグリコシルリピドA類縁体のある系統の化合物に、優れたマクロファ−ジ活性抑制作用を見出し、本発明を完成した。
本発明の化合物は、
1)一般式
Figure 2006008539
[式中、
Qは、酸素原子、C1−C3アルキレン基、基-O-Alk-又は基-O-Alk-O-(但し、AlkはC1−C3アルキレン基を示す。)であり、
1、R2及びR4は、同一又は異なって、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルキニル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルキノイル基を示し、
3は、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルキノイル基を示し、
5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基を有していてもよいC1−C6アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C6アルケニルオキシ基又はオキソ基を有していてもよいC2−C6アルキニルオキシ基を示し、
置換基群Aは、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルコキシ基、(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ基、{(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ}C1−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルキニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルカノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC3−C20アルケノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC3−C20アルキノイルオキシ基及びC1−C20アルキルスルホニル基からなる群である。]
で表される化合物、その薬理上許容しうる塩である。
本発明の化合物(I)のうち、好適なものは、
2)R1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である化合物、
3)R1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC4−C18アルキル基である化合物、
4)R1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である化合物、
5)R1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC8−C18アルキル基である化合物、
6)R1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である化合物、
7)R1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
8)R1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ドデセニル基又はテトラデセニル基である化合物、
9)R1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
10)R2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である化合物、
11)R2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基である化合物、
12)R2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である化合物、
13)R2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基である化合物、
14)R2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である化合物、
15)R2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
16)R2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基である化合物、
17)R2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
18)R2が、無置換のC10−C18アルキル基である化合物、
19)R2が、無置換のデシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
20)R3が、無置換のC8−C18アルカノイル基である化合物、
21)R3が、無置換のC10−C18アルカノイル基である化合物、
22)R3が、ホルミル基、アセチル基又はプロピオニル基である化合物、
23)R3が、ホルミル基又はアセチル基である化合物、
24)R4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である化合物、
25)R4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基である化合物、
26)R4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である化合物、
27)R4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基である化合物、
28)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基、無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である化合物、
29)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基、無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
30)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基又は無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
31)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
32)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基又は無置換のC12−C18アルケニルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
33)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基又は無置換のC12−C14アルコキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
34)R4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である化合物、
35)R4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、テトラデカノイルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基である化合物、
36)R4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、テトラデカノイルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
37)R4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ドデカノイルオキシ基又はテトラデカノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
38)R4が、置換基群Aから選択された5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
39)R4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基又は7−テトラデセニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
40)R4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基又はテトラデシルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
41)R4が、置換基群Aから選択された5−ドデセニルオキシ基又は7−テトラデセニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物、
42)R5が、ハロゲン原子、水酸基又は無置換のC1−C6アルコキシ基である化合物、
43)R5が、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基である化合物、
44)Qが、酸素原子である化合物、
45)Qが、ホスホノエチル基である化合物、
46)右糖グルコース1位がα位である化合物である。
これらのうち、更に好適な化合物は、
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物1とする)、
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物2とする)、
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物3とする)、
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物4とする)、
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物5とする)、
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物6とする)、
ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物7とする)、
ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物8とする)、
ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−(オクタデシノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物9とする)、
ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−(オクタデシノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物10とする)、
ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−9−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物11とする)、
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−9−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物12とする)、
ホスホノ 3−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物13とする)、
ホスホノ 3−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物14とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物15とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物16とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物17とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物18とする)、
2−ホスホノエチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物19とする)、
3−(ホスホノオキシ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物20とする)、
3−(ホスホノ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物21とする)、
6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルメチル ジハイドロジェンホスフェート(以下、化合物22とする)、
6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルエチル ジハイドロジェンホスフェート(以下、化合物23とする)、
6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2、3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルエチルホスホン酸(以下、化合物24とする)、
2−(ホスホノ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−テトラデシル−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物25とする)、
6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシルメチルホスホン酸(以下、化合物26とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物27とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物28とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物29とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−[(ノニルオキシ)エチル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物30とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−{2−[2−(ヘキシルオキシ)エトキシ]エチル}−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物31とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−{2−[2−(2−プロポキシエトキシ)エトキシ]エチル}−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物32とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[2−(ウンデシルスルホニル)エチル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物33とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−[2−(ノニルスルホニル)エチル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物34とする)、
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物35とする)、
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−α−D−グルコピラノシド(以下、化合物36とする)又は
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−β−D−グルコピラノシド(以下、化合物37とする)である。
また、本発明は、上記化合物(I)を有効成分として含有する医薬であり、特に、炎症の予防剤又は治療剤、自己免疫疾患の予防剤又は治療剤、免疫抑制剤、冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤、あるいは、敗血症の予防剤又は治療剤である。
なお、上記式(I)中、Qにおいては並び順は特に限定がなく、例えば、基-O-Alk-は-O-Alk-であっても-Alk-O-であってもよい。
上記式(I)中、Qにおける「C1−C3アルキレン基」としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基のような直鎖又は分枝鎖のC1−C3アルキレン基があげられ、好適には、メチレン、エチレン又はトリメチレン基であり、より好適には、エチレン基である。
上記式(I)中、R3における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルカノイル基」の「C1−C20アルカノイル基」、及び、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC1−C20アルカノイルオキシ基」の「C1−C20アルカノイル」部分としては、例えば、ホルミル(但し、オキソ基が置換基である場合は除く)、アセチル、プロピオニル、イソプロピオニル、ブチリル、イソブチリル、sec−ブチリル、tert−ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、イソヘキサノイル、ヘプタノイル、イソヘプタノイル、オクタノイル、イソオクタノイル、ノナノイル、イソノナノイル、デカノイル、イソデカノイル、ウンデカノイル、イソウンデカノイル、ラウロイル、イソラウロイル、トリデカノイル、イソトリデカノイル、ミリストイル、ペンタデカノイル、パルミトイル、ヘプタデカノイル、ステアロイル、イソステアロイル、ノナデカノイル、イコサノイル基のような直鎖又は分枝鎖のC1−C20アルカノイル基があげられ、
置換基群Aにおいては、好適には、C4−C18アルカノイル基であり、より好適には、C8−C18アルカノイル基であり、さらに好適には、C10−C18アルカノイル基であり、
3においては、好適には、C10−C18アルカノイル基である。
上記式(I)中、R3における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルケノイル基」の「C3−C20アルケノイル基」、及び、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC3−C20アルケノイルオキシ基」の「C3−C20アルケノイル」部分としては、上記であげたC1−C20アルカノイル基のうち、炭素数3乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、
好適には、C4−C18アルケノイル基であり、さらに好適には、C10−C18アルケノイル基である。
上記式(I)中、R3における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルキノイル基」の「C3−C20アルキノイル基」、及び、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC3−C20アルキノイルオキシ基」の「C3−C20アルキノイル」部分としては、上記であげたC1−C20アルカノイル基のうち、炭素数3乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、
好適には、C4−C18アルキノイル基であり、さらに好適には、C10−C18アルキノイル基である。
上記式(I)中、R1、R2及びR4における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルキル基」の「C1−C20アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル、イコシル又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルキル基があげられ、好適には、C4−C18アルキル基であり、より好適には、C8−C18アルキル基である。
上記式(I)中、R1、R2及びR4における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルケニル基」の「C2−C20アルケニル基」としては、上記であげたC1−C20アルキル基のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C10−C18アルケニル基である。
上記式(I)中、R1、R2及びR4における「下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルキニル基」の「C2−C20アルキニル基」としては、上記であげたC1−C20アルキル基のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C10−C18アルキニル基である。
上記式(I)中、R5及び置換基群Aにおける「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子があげられ、好適には、フッ素、塩素又は臭素原子であり、さらに好適には、フッ素原子である。
上記式(I)中、R5における「オキソ基を有していてもよいC1−C6アルコキシ基」の「C1−C6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ又は2−エチルブチルオキシ基のような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基があげられ、好適には、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、さらに好適には、メトキシ基である。
上記式(I)中、R5における「オキソ基を有していてもよいC2−C6アルケニルオキシ基」の「C2−C6アルケニルオキシ基」としては、上記であげたC1−C6アルコキシ基のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C2−C4アルケニルオキシ基である。
上記式(I)中、R5における「オキソ基を有していてもよいC2−C6アルキニルオキシ基」の「C2−C6アルキニルオキシ基」としては、上記であげたC1−C6アルコキシ基のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C2−C4アルキニルオキシ基である。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC1−C20アルコキシ基」としては、炭素数1乃至10個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基(C1−C20アルキル基)に酸素原子が結合している基があげられ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシ、ヘプチルオキシ、4−メチルヘキシルオキシ、1−プロピルブチルオキシ、4,4−ジメチルペンチルオキシ、オクチルオキシ、6−メチルヘプチルオキシ、5,5−ジメチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、1−メチルノニルオキシ、3−メチルノニルオキシ、8−メチルノニルオキシ、3−エチルオクチルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、7,7−ジメチルオクチルオキシ、ウンデシルオキシ、4,8−ジメチルノニルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、3,7,11−トリメチルドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、4,8,12−トリメチルトリデシルオキシ、1−メチルペンタデシルオキシ、14−メチルペンタデシルオキシ、13,13−ジメチルテトラデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、1−メチルヘプタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルオキシ基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基があげらる。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ基」としては、上記であげた「C1−C20アルコキシ基」が1個置換した上記であげた「C1−C20アルコキシ基」があげられ、好適には、(C1−C6アルコキシ)C1−C6アルコキシ基である。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「{(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ}C1−C20アルコキシ基」としては、上記であげた「(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ基」が1個置換した上記であげた「C1−C20アルコキシ基」があげられ、好適には、{(C1−C6アルコキシ)C1−C6アルコキシ基}C1−C6アルコキシ基である。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC2−C20アルケニルオキシ基」としては、上記であげた「C1−C20アルコキシ基」のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられる。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC2−C20アルキニルオキシ基」としては、上記であげた「C1−C20アルコキシ基」のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられる。
なお、本発明において、オキソ基が、アルキル、アルケニル又はアルキニルに置換する場合、オキソ基が1位に置換する場合を除く。すなわち、オキソ基に置換された、アルキル、アルケニル又はアルキニルは、それぞれ、アルカノイル、アルケノイル又はアルキノイルを含まない。
上記式(I)中、置換基群Aにおける「C1−C20アルキルスルホニル基」は、上記であげたC1−C20アルキル基が結合したスルホニル基であり、好適には、C1−C6アルキルスルホニル基である。
上記式(I)中、置換基群Aの置換位置は、好適には、3位である。
上記式(I)中、好適なR1は、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基であり、より好適には、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基であり、更に好適には、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基であり、特に好適には、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基である。
上記式(I)中、好適なR2は、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基であり、より好適には、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である。
上記式(I)中、好適なR3は、置換基群Aから選択された置換基を有していてもよいC1−C20アルカノイル基であり、より好適には、置換基群Aから選択された置換基を有していてもよいC10−C18アルカノイル基である。
上記式(I)中、好適なR4は、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基であり、より好適には、置換基群Aから選択された置換基を有すしていてもよいC10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である。
上記式(I)中、好適なR5は、ハロゲン原子、水酸基又は無置換のC1−C6アルコキシ基であり、より好適には、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基である。
上記式(I)の化合物は、塩にすることができるが、そのような塩としては、好適には、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩;トリエチルアミン塩、トリメチルアミン塩のような有機塩基の塩を挙げることができる。
また、本発明の化合物(I)は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような塩も本発明に包含される。
さらに、本発明の化合物(I)は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのような塩も本発明に包含される。
上記式(I)の化合物は、分子中に不斉炭素を有し、各々がS配位、R配位である立体異性体が存在するが、その各々、或いはそれらの混合物のいずれも本発明に包含される。
本発明の右糖グルコースリピドA類縁体は、優れたマクロファ−ジ活性抑制作用を示し、抗炎症剤、抗自己免疫疾患剤、免疫抑制剤、冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤又は抗敗血症剤として有用である。
本発明の一般式(I)を有する化合物は、以下の方法により、公知化合物(II)を出発原料として用いて、製造することができる。
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539
Figure 2006008539

上記工程中、R1、R2、R4及びR5は前述したものと同意義を示す。
3aは、下記置換基群から選択された一種以上の基で置換されていてもよい、C1−C19アルキル基、C2−C19アルケニル基又はC2−C19アルキニル基を示し、
当該置換基群は、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルキニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルカノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC3−C20アルケノイルオキシ基及びオキソ基を有していてもよいC3−C20アルキノイルオキシ基からなる群である。
4aは、前述のR4のうち、水素原子を除いたものと同意義を示す。
4bは、水酸基の保護基であり、好適には、4−メトキシベンジルオキシ基である。
4cは、前記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C17アルキル基、前記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C17アルケニル基又は前記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C17アルキニル基であり、好適には、C1−C15アルキル基又はC1−C15アルケニル基であり、より好適には、C1−C15アルキル基である。
5aは、水酸基の保護基であり、好適には、ベンジルオキシカルボニル基又はアリルオキシカルボニル基である。
5bは、オキソ基を有していてもよいC1−C6アルキル基を示す。
5cは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
6は、トリ(C1−C6アルキル)ケイ素基を示し、
7は、アリルオキシカルボニル基を示し、
8及びR12は、同一又は異なって、アリル基、置換基を有してもよいC6−C10アリール基又は置換基を有してもよいC7−C11アラルキル基を示し、好適には、アリル基、フェニル基又はベンジル基である。
9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、C1−C6アルキル基又はC6−C10アリール基を示す。
11は、1−プロペニル基である。
13、R14及びR15は、同一又は異なって、C1−C4アルキル基又はC6−C10アリール基を示す。
16は、C1−C6アルキル基を示す。
17は、C1−C6アルキル基を示す。
本願発明の化合物(I)を製造する工程はA〜H法からなる。
(1)A法は、中間体(XI)、(XIa)又は(XIV)を製造する方法である。
(2)B法は、中間体(XXII)、(XXVIII)及び(XXXI)を製造する工程である。R5の種類に応じて、a法、b法及びc法の3種類の方法を記載する。
(3)C法は、中間体(XI)、(XIa)又は(XIV)と中間体(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を縮合し、目的化合物(XLI)、(XLIV)又は(XXXIX)を製造する工程である。
(4)D法は、中間体(XLVII)を製造し、中間体(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)と縮合させ、目的化合物(L)を製造する工程である。
(5)E法は、Qがエチレンオキシ基である目的化合物(LXII)を製造する工程である。
(6)F法は、Qがメチレン基である目的化合物(LXXII)を製造する工程である。
(7)G法は、Qがトリメチレンジオキシ基である目的化合物(LXXVIII)を製造する工程である。
(8)H法は、R1がアシル基である中間体(XIVa)を製造する工程である。
以下、各工程につき、説明する。
(1)A法
(第Aa1工程)
本工程は、ジアセトン−D−グルコース化合物(II)の3位水酸基がアルキル化(アルケニル基、アルキニル基を導入する場合も含む。以下、製造工程の説明において、同様の定義とする。)又はアシル化された化合物(III)を製造する工程であり、アルキル化は下記(a)の方法、アシル化は下記(b)の方法により達成される。
(a)アルキル化
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(II)にアルキル化剤を反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類があげられるが、好適には、ジメチルホルムアミドである。
使用される塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属;n-ブチルリチウム、t-ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属等があげられるが、好適には、水素化ナトリウムである。
使用されるアルキル化剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、スルホン酸エステル類が挙げられるが、好適には、臭化物(R2Br)又はメタンスルホン酸エステル(R2OSO2Me)である。
反応温度は、通常0℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至60℃である。
反応時間は、反応温度、原料、試薬または使用される溶剤等によって異なるが、通常、20分間乃至48時間であり、好適には、2乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(b)アシル化
本工程は、不活性溶剤中、縮合剤及び塩基の存在又は非存在下、化合物(II)に、カルボン酸又は酸塩化物のようなアシル化剤を反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
カルボン酸との反応において使用される縮合剤としては、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド ハイドロクロライド(WSCI)などのカルボジイミド類をあげることができるが、好適には、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミドである。
酸塩化物との反応において使用される塩基としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンのような有機塩基類をあげることができるが、好適には、4-ジメチルアミノピリジンである。
使用されるアシル化剤としては、式:R2'OHで表されるカルボン酸、または、式:R2'Cl(式中、R2'は、R2の定義のうちアルカノイル基、アルケノイル基又はアルキノイル基を示す。)で表される酸クロライドがあげられる。これらのアシル化剤が、水酸基又はオキソ基を有する場合、かかる基は保護されていてもよく、例えば、オキソ基は、アセタール基として保護される。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には、15℃乃至25℃(室温)である。
反応時間は、通常20分間乃至24時間であり、好適には1乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物をろ過し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa2工程)
本工程は、化合物(III)を、アリルアルコール溶媒中、塩酸ガス存在下で加熱することにより化合物(IV)を得る工程である。
反応温度は、通常0℃乃至溶媒の還流加熱温度で行われるが、好適には、室温乃至80℃である。
反応時間は、通常20分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
(第Aa3工程)
本工程は、化合物(IV)の4位及び6位の水酸基にイソプロピリデンを架け化合物(V)を得る工程である。本工程は、化合物(IV)に、不活性溶剤中、酸触媒存在下で2,2−ジメトキシプロパンを反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミドなどのアミド類があげられる。
使用される酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸などがあげられる。
反応温度は、通常室温乃至50℃である。
反応時間は、通常20分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(V)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa4工程)
本工程は、化合物(V)の2位の水酸基をアルキル化して化合物(VI)を得る工程であり、第Aa1工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Aa5工程)
本工程は、化合物(VI)の4位及び6位の水酸基に架けたイソプロピリデンを脱保護して、化合物(VII)を製造する工程である。本工程は、化合物(VI)を、アルコール溶媒中、酸触媒又はNBSを反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類があげられる。
使用される酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸などの有機酸;塩酸、硫酸などの無機酸があげられる。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間であり、好適には、30分間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(VII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa6工程)
本工程は、化合物(VII)のアリル基の二重結合をエノールエーテル型に移し、化合物(VIII)を製造する工程である。本工程は、化合物(VII)を、不活性溶媒中、塩基又はイリジウム錯体と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類をあげることができ、塩基を用いる場合は、好適にはジメチルスルホキシドであり、イリジウム錯体を用いる場合は、好適にはテトラヒドロフランである。
使用される塩基としては、例えば、tert-ブトキシカリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシドがあげられるが、好適には、tert-ブトキシカリウムである。
使用されるイリジウム錯体としては、例えば、(1,5-シクロオクタヂエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム(I)ヘキサフルオロホスフェートがあげられる。
反応温度は、塩基を用いた場合は、通常室温乃至溶媒の還流加熱温度であり、イリジウム錯体を用いた場合は、通常0℃乃至80℃であり、好適には室温である。
反応時間は、塩基を用いた場合は、通常1時間乃至24時間であり、好適には16時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(VIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa7工程)
本工程は、化合物(VIII)のジオールの一級水酸基をシリル基で保護し、化合物(IX)を製造する工程である。本工程は、化合物(VIII)を、不活性溶媒下、塩基存在下、シリル化剤と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類があげられ、好適には、メチレンクロリド又はテトラヒドロフランである。
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンのような有機塩基類をあげることができる。
使用されるシリル化剤としては、例えば、塩化tert-ブチルジメチルシリル基のようなハロゲン化トリアルキルシリル基があげられる。
反応温度は、通常0℃乃至80℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(IX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa8工程)
本工程は、化合物(IX)の二級水酸基をアシル基で保護し、化合物(X)を製造する工程である。本工程は、化合物(IX)を、不活性溶媒下、塩基存在下、アシル化剤と反応させ、更にアルコール類と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類があげらる。
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンのような有機塩基類があげられる。
使用されるアシル化剤としては、トリホスゲンがあげられる。
使用されるアルコール類としては、アリルアルコールがあげられる。
反応温度は、通常−20℃乃至50℃であり、好適には0℃である。
反応時間は、アシル化剤を加えた後アルコール類を加える前までが、通常10分間乃至1時間であり、好適には10分間であり、アルコール類を加えた後が、通常10分間乃至1時間であり、好適には1時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(X)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa9工程)
本工程は、化合物(X)のシリル保護基を脱保護し、一級アルコールである化合物(XI)を製造する工程である。本工程は、化合物(X)を、不活性溶媒下、酸触媒と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類があげられる。
使用される酸触媒としては、例えば、塩酸、フッ化水素酸のような無機酸;p-トルエンスルホン酸のような有機酸があげられる。
反応温度は、通常20℃乃至50℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至2時間であり、好適には15分間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Aa10工程)
本工程は、化合物(X)のシリル保護基を脱保護し、更にアノマー位のエノールエーテルを同時に脱保護することにより、一級アルコールである化合物(XIa)を製造する工程である。本工程は、第Aa9工程の反応条件をより厳しくし、例えば反応時間を長くすることにより達成される。
反応時間は、通常4時間乃至24時間であり、好適には10時間乃至16時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XIa)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ab1工程)
本工程は、化合物(VI)のアリル二重結合を酸化切断しアルデヒドとした後、還元することにより、化合物(XII)を製造する工程である。本工程は、化合物(VI)を、不活性溶媒下、酸化剤と反応させ、更に、不活性溶媒下、還元剤と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、酸化においては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類と水との混合溶媒があげられ、還元においては、例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール類があげられる。
使用される酸化剤としては、例えば、四酸化オスミウムと過ヨウ素酸ナトリウムの組み合わせがあげられる。
使用される還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水素化物類があげられ、好適には水素化ホウ素ナトリウムである。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ab2工程)
本工程は、化合物(XII)をホスファイトに変換し、更に酸化することにより、化合物(XIII)を製造する工程である。本工程は、化合物(XII)を、不活性溶媒下、弱酸である1H-テトラゾール存在下、ジイソプロピルホスホルアミダイトと反応させ、更に、不活性溶媒下、酸化剤と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類があげられる。
使用される酸化剤としては、例えば、過酸化水素、m-クロロ過安息香酸、オキソンのような過酸化物があげられる。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ab3工程)
本工程は、化合物(XIII)の4位及び6位の水酸基に架けたイソプロピリデンを脱保護して、化合物(XIV)を製造する工程であり、第Aa5工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ac1工程)
本工程は、公知化合物(LI)の4位及び6位の水酸基にイソプロピリデンを架け、更に1位水酸基をアリル化することにより化合物(VIa)を得る工程であり、イソプロピリデンを架ける工程は第Aa3工程と同様の条件で反応させることにより達成され、アリル化工程は第Aa1工程においてアリル化するのと同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ac2工程)
本工程は、化合物(VIa)の2個の水酸基をアルキル化して化合物(VIb)を得る工程であり、第Aa1工程と類似の条件で反応させることにより達成される。
(第Ac3工程)
本工程は、公知化合物(LII)の4つのアセチル基を除去し、更に4位及び6位の水酸基にイソプロピリデンを架けることにより化合物(VIa)を得る工程であり、アセチル基の除去工程は後述の第Ba2工程1)と同様の条件で反応させることにより達成され、イソプロピリデンを架ける工程は第Aa3工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(2)B法
(2−1)a法
本方法は、R5が水酸基である化合物(I)の製造に用いる中間体(XXII)の製法である。
(第Ba1工程)
本工程は、化合物(XV)の3位水酸基がアルキル化された化合物(XVI)を製造する工程であり、第Aa1工程1)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Ba2工程)
本工程は、化合物(XVI)の2位を脱保護したのち、再び2位アミノ基を保護した化合物(XVII)を製造する工程である。
1)脱保護反応
本工程は、不活性溶剤中、アルカリ条件下、化合物(XVI)の2位トリフルオロアセトアミドを脱保護する工程である。
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類があげられるが、好適にはアルコール類(エタノール)である。
使用されるアルカリとしては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシドがあげられるが、好適には、水酸化アルカリ金属である。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であるが、好適には、25℃乃至80℃である。
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
2)保護化反応
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、保護化剤を反応させて達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのような二トリル類があげられるが、好適にはハロゲン化炭化水素類であり、特に好適にはメチレンクロリドである。
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなピリジン類;トリエチルアミン、トリブチルアミンのようなトリアルキルアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類などがあげられるが、好適には、アルカリ金属炭酸水素塩類(炭酸水素ナトリウム)である。
使用される保護化剤としては、後述する第C1工程のグリコシル化を妨げないものであればよく、好適には、トリクロロエトキシカルボニルクロリドである。
反応温度は、通常−20℃乃至60℃であり、好適には、0℃乃至25℃である。
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XVII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を溶剤で希釈し、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ba3工程)
本工程は、化合物(XVII)の4位及び6位水酸基の保護基が脱保護された化合物(XVIII)を製造する工程であり、前記(第Aa5工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Ba4工程)
本工程は、所望により化合物(XVIII)の1位アリル基を異性化させた後、6位水酸基が選択的に保護された化合物(XIX)を製造する工程である。
4aに不飽和結合が存在する場合は、以下の工程中で保護基を導入する場合は、還元反応を用いないで除去することのできるアリル基又はアリルオキシカルボニル基を使用するため、それらのアリル基と1位アリル基とを差別化するために以下の1)に述べた異性化反応を行う必要があり、R4aに不飽和結合が存在しない場合は、直ちに2)の保護化反応を行ってよい。
1)1位アリル基の異性化反応
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XVIII)の1位アリル基を金属触媒によって異性化させる反応である。
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好適には、エーテル類であり、更に好適にはテトラヒドロフランである。
使用される金属触媒としては、パラジウム、ロジウム、イリジウムなどの錯体が用いられるが、好適には、(1,5−シクロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム(I)ヘキサフルオロホスフェート([Ir(COD)(PMePh2)2]PF6)である。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、5℃乃至30℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至8時間である。
2)6位水酸基の保護化反応
本反応は、不活性溶剤中、塩基存在下、保護化剤を反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類があげられるが、好適には、メチレンクロリドである。
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリンのような有機塩基類があげられるが、好適には、ピリジンである。
使用される保護化剤としては、脱保護処理を行うことによって6位水酸基が収率良く回復できるものであればよく、例えば、tert-ブトキシカルボニルクロリドのようなアルキルオキシカルボニルハライド、ベンジルオキシカルボニルクロリドのようなアラルキルオキシカルボニルハライド、アリルオキシカルボニルクロリドのようなアルケニルオキシカルボニルハライドがあげられるが、R10に不飽和結合が存在しない場合は、好適には、ベンジルオキシカルボニルクロリドであり、R4aに不飽和結合が存在する場合は、好適には、アリルオキシカルボニルクロリドである。
反応温度は、通常−50℃乃至50℃であり、好適には、−10℃乃至30℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XIX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ba5工程)
本工程は、化合物(XIX)の4位水酸基がリン酸化された化合物(XX)を製造する工程であり、不活性溶剤中、塩基存在下、リン酸化剤を反応させることにより達成される。
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類又は含水エーテル類;酢酸エチルのようなエステル類があげられるが、好適にはハロゲン化炭化水素類(メチレンクロリド)である。
使用される塩基は、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1H−テトラゾールのような有機塩基類があげられるが、好適にはジメチルアミノピリジンである。
リン酸化剤は、式:(R12O)2P(=O)X(式中、R12は前記と同意義を示し、Xは塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原子を示し、好適には塩素原子である。)で表されるリン酸ハライドが一つの方法として使用される。リン酸ハライドとしては、後述する第Ca5工程又は第Cb3工程においてリン酸エステル化合物(XL)又は(XLIII)を脱保護してリン酸化合物(I)に変換する際、保護基R12が収率良く容易に除去できるようなものであればよく、R4aに不飽和結合が存在しない場合は、好適には、フェニルホスホリルクロリド又はベンジルホスホリルクロリドであり、R4aに不飽和結合が存在する場合は、別の方法として、好適には、ビス(アリルオキシ)(ジイソプロピルアミノ)ホスフィンとテトラゾールのような塩基でジアリルホスファイトとし、それを更にメタクロル過安息香酸又は過酸化水素水にて酸化するか、オキソンのような無機酸化剤で酸化することにより、ジアリルリン酸エステルとする。
反応温度は、通常−20℃乃至50℃であり、好適には、−10℃乃至30℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ba6工程)
本工程は、化合物(XX)の1位保護基が脱保護された化合物(XXI)を製造する工程である。
4aに不飽和結合が存在しない場合は、前記(第Ba4工程)の1)と同様にして化合物(XX)の1位アリル基を金属触媒によって異性化させ、その後加水分解を行う。
4aに不飽和結合が存在する場合は、既に1位アリル基が異性化されているので、加水分解反応のみ行う。
異性化したビニルエーテルの加水分解は、塩酸、硫酸、フッ化水素酸のような無機酸;ギ酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸を作用させるか、あるいは、水中でヨウ素を作用させて行われるが、好適には、ピリジン−水の混合溶媒中でヨウ素を作用させて行われるか、又は無機酸である。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には、25℃乃至45℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、ヨウ素を使用した場合は、反応混合物に酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。また、無機酸を使用した場合は、重曹水洗し、通常の操作で得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ba7工程)
本工程は、中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XXII)を製造する工程であり、化合物(XXI)の1位水酸基に、不活性溶剤中、塩基存在下、トリクロロアセトニトリルを作用させることにより達成される。
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類(メチレンクロリド)である。
使用される塩基としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)などの有機塩基;又はナトリウムヒドリド、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基があげられ、好適には、炭酸セシウムである。
反応温度は、通常−25℃乃至50℃であり、好適には、0℃乃至25℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至2時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
(2−2)b法
本方法は、R5がアルコキシ基である化合物(I)の製造に用いる中間体(XXVIII)の製法である。
(第Bb1工程)
本工程は、所望により前記(第Ba1乃至Ba3工程)で得られた化合物(XVIII)の1位アリル基を異性化させた後、6位水酸基が選択的に保護された化合物(XXIII)を製造する工程である。
4aに不飽和結合が存在する場合は、前記(第Ba4工程)の1)と同様にして化合物(XVIII)の1位アリル基を異性化させる必要があり、R4aに不飽和結合が存在しない場合は、直ちに保護化反応を行う。
保護化反応は、不活性溶剤中、塩基存在下、シリル化剤を反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類があげられるが、好適には、メチレンクロリドである。
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなピリジン類;トリエチルアミン、トリブチルアミンのようなトリアルキルアミン類;アニリン、N,N−ジメチルアニリンのようなアニリン類;2,6−ルチジンのようなルチジン類があげられるが、好適には、ジメチルアミノピリジンである。
使用されるシリル化剤は、式:R131415SiY(式中、R13、R14及びR15は前記と同意義を示し、Yはハロゲン原子又はトリフルオロメタンスルホニル基を示す。)で表されるトリアルキルシリルハライド又はトリアルキルシリルトリフルオロメタンスルホナートを用いるが、好適には、tert−ブチルジメチルシリルクロリドである。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
反応時間は、通常1乃至24時間であり、好適には、1乃至8時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Bb2工程)
本工程は、化合物(XXIII)の4位水酸基がリン酸化された化合物(XXIV)を製造する工程であり、前記(第Ba5工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bb3工程)
本工程は、化合物(XXIV)の6位保護基を除去して化合物(XXV)を製造する工程であり、不活性溶剤中、酸性条件下で加水分解することによって達成される。
加水分解に使用される酸としては、塩酸、硫酸、フッ化水素酸のような無機酸、酢酸、しゅう酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸があげられるが、好適には、塩酸であり、より好適には、3mol/L塩酸水溶液である。
使用される溶剤は、ジオキサン、テトラヒドロフランのような水溶性のものであり、好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常20℃乃至80℃であり、好適には、20℃乃至50℃である。
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至8時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXV)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Bb4工程)
本工程は、化合物(XXV)の6位水酸基がアルキル化された化合物(XXVI)を製造する工程であり、以下の1)の方法で達成される。特に、R5bがメチル基の場合には、2)の方法を用いることができる。
1)R5bが、C1−C6アルキル基である場合
本工程は、不活性溶剤中、塩基又は酸化銀(II)(AgO)の存在下、化合物(XXV)をアルキル化剤と反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
使用される塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メチルピペリジン、ピリジン、ピコリン、4−(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類をあげることができる。好適には、有機塩基類であり、更に好適には、DBN又はDBUである。
使用されるアルキル化剤としては、式:R5bZ(式中、R5bは前記と同意義を示し、Zはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、パラトルエンスルホニルオキシ基又はメタンスルホニルオキシ基である。)をあげることができる。
反応温度は、通常0℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、1乃至18時間である。
2)R5bが、メチル基である場合
本工程は、不活性溶剤中、塩基存在下、化合物(XXV)をトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレートと反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;メチレンクロリド、クルルホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
使用される塩基としては、好適には、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンをあげることができる。
反応温度は、通常−50℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
反応時間は、通常1乃至24時間であり、好適には、2乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXVI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(第Bb5工程)
本工程は、化合物(XXVI)の1位保護基が脱保護された化合物(XXVII)を製造する工程であり、前記(第Ba6工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bb6工程)
本工程は中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XXVIII)を製造する工程であり、前記(第Ba7工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(2−3)c法
本方法は、R5が水素原子又はハロゲン原子である化合物(I)の製造に用いる中間体(XXXI)の製法である。
(第Bc1工程)
本工程は、前記(第Bb1乃至Bb3工程)で得られた化合物(XXV)の6位水酸基がハロゲン原子又は水素原子に変換された化合物(XXIX)を製造する工程である。
(第Bc1−1工程)
本工程は、化合物(XXIX)のR5cが、ハロゲン原子である場合の製造方法であり、以下の1)、2)又は3)の方法で行われる。
1)R5cが、フッ素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XXV)をフッ素化剤と反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、フルオロトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
使用されるフッ素化剤としては、例えば、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)をあげることができる。
反応温度は、通常−78℃乃至25℃で行われるが、好適には、0℃乃至25℃である。
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
2)R5cが、塩素原子又は臭素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XXV)に三塩化リン、三臭化リン、三塩化ホスホリル、三臭化ホスホリル、塩化チオニル又は臭化チオニルを反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、好適には、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類である。
反応温度は、通常−50℃乃至50℃で行われるが、好適には、−10℃乃至30℃である。
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
3)R5cが、ヨウ素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XXV)にヨウ素及びトリフェニルホスフィンを反応させることによって達成される。
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
反応温度は、通常−50乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXIX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Bc1−2工程)
本工程は、化合物(XXIX)のR5cが、水素原子である場合に行われる工程であり、前記(第Bc1−1工程)の2)で得られたR5cが臭素原子である化合物に、不活性溶剤中、テトラブチル錫ハイドライド又はリチウムアルミニウムハイドライドを反応させて行われる。
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
反応温度は、通常−50℃乃至50℃で行われるが、好適には、−10℃乃至30℃である。
反応時間は、通常10分間乃至16時間であるが、好適には、1乃至8時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(XXIX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Bc2工程)
本工程は、化合物(XXIX)の1位保護基が脱保護された化合物(XXX)を製造する工程であり、前記(第Ba6工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bc3工程)
本工程は中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XXXI)を製造する工程であり、前記(第Ba7工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
(2−4)d法
本方法は、R4aが二重結合、三重結合を含む中間体(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、別途、製造する工程である。
(第Bd1工程)
本工程は、化合物(XXXII)の1位のアリル基を異性化させる工程であり、前記(第Ba4工程1))と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bd2工程)
本工程は、化合物(XXXIII)の3位の水酸基をアルキル化する工程であり、前記(第Aa1工程1))と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bd3工程)
本工程は、化合物(XXXIV)の2位のアジドを還元してアミンに変換した後、保護する工程である。
1)アミン合成反応
本工程は、不活性溶剤中、還元剤を作用させることによって達成される。
使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類であり、好適には、テトラヒドロフランである。
使用される還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素化物類等であり、好適には、水素化リチウムアルミニウムである。
反応温度は、通常−50℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至50℃である。
反応時間は、通常0.5乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
2)保護化反応
本工程は、前記(第Ba2工程2))と同様の条件で反応させることによって達成される。
(第Bd4工程)
本工程は、化合物(XXXV)の4位及び6位の水酸基の保護基を酸処理により脱保護する工程であり、前記(第Aa5工程)と同様の条件によって達成されるが、好適には、酸としてp−トルエンスルホン酸を用いて行われる。
(第Bd5工程)
本工程は、化合物(XXXVI)の6位の水酸基を保護する工程であり、前記(第Ba4工程2))と同様の条件で反応させることによって達成される。
本工程により得られた化合物(XIX)を用いて、第Ba5工程以降を行うことにより、中間体(XXII)を得ることができる。
(第Bd6工程)
本工程は、化合物(XXXVI)の6位の水酸基を保護する工程であり、前記(第Bb1工程)と同様の条件で反応させることによって達成される。
本工程により得られた化合物(XXIII)を用いて、第Bb2工程以降を行うことにより、中間体(XXVIII)又は(XXXI)を得ることができる。
(3)C法
(第Ca1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(XI)とグリコシル化反応させ、化合物(XXXVII)を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中、触媒存在下で行われる。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類があげられる。
使用される触媒としては、四塩化スズ、トリフルオロボロン/エーテラート、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、トリメチルシリルトリフレート、銀トリフラート等のルイス酸;モレキュラーシーブス(4A)があげられる。
反応温度は、通常−50℃乃至40℃である。
反応時間は、通常1時間乃至24時間であり、好適には4時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ca2工程)
本工程は、二糖化合物(XXXVII)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物とアミド化させることにより、化合物(XXXVIII)を製造する工程である。本工程の脱保護は、化合物(XXXVII)を、不活性溶媒中、脱保護剤と反応させることにより達成され、本工程のカルボン酸との縮合反応は、不活性溶媒中、塩基存在下、縮合剤と反応させることにより達成され、本工程の酸ハライドとの反応は、不活性溶媒中、塩基存在下、反応させることにより達成される。
脱保護に用いられる溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸;又はその混合溶媒があげられる。
用いられる脱保護剤は、亜鉛−酢酸である。
脱保護の場合の反応温度は、通常0℃乃至100℃である。
脱保護の場合の反応時間は、通常6分間乃至24時間であり、好適には3時間である。
カルボン酸との縮合反応に用いられる縮合剤としては、例えば、DCC、WSCIなどのカルボジイミドがあげられる。
酸ハライドとのアミド生成反応に用いられる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンのような有機塩基があげられる。
縮合反応に用いられる溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;水及びそれらの混合溶媒があげられる。
縮合反応の場合の反応時間は、通常0℃乃至100℃である。
縮合反応の場合の反応温度は、通常6分間乃至24時間である。
(第Ca3工程)
本工程は、二糖化合物(XXXVIII)のアノマー位の保護基を脱保護し、化合物(XXXIX)を製造する工程であり、不活性溶媒中、酸触媒と反応させることにより達成される。
用いられる溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類があげられる。
用いられる酸触媒としては、48%フッ化水素水溶液があげられる。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間であり、好適には16時間である。
(第Ca4工程)
本工程は、化合物(XXXIX)のアノマー位をホスファイトとし、更に酸化することにより、リン酸エステル(XL)を製造する工程であり、第Ba5と同様の条件にて行うことができる。
(第Ca5工程)
本工程は、化合物(XL)の保護基を脱保護することにより化合物(XLI)を製造する工程であり、文献(例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis)に記載の方法に従って、又は、以下の方法を用いて達成される。また、化合物(XLI)に数種類の保護基が存在する場合は、保護基に応じた方法を組み合わせて順次行うことができる。
1)保護基がアラルキル基である場合
保護基がアラルキル基である場合は、不活性溶剤中、触媒存在下、水素雰囲気下の加水素分解によって脱保護することができる。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテルなどのエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ぎ酸、酢酸のような有機酸類があげられるが、好適には、エタノールである。
使用される触媒としては、例えば、パラジウム/カーボン、水酸化パラジウム、水酸化パラジウム/カーボン、パラジウムブラックがあげられるが、好適には、水酸化パラジウム/カーボンである。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
反応時間は、通常1乃至48時間であり、好適には、3乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物より触媒類を濾別し、得られた濾液を濃縮することによって得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
2)保護基がフェニル基である場合
保護基がフェニル基である場合は、不活性溶剤中、触媒存在下、接触還元することにより、脱保護することができる。
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテルなどのエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ぎ酸、酢酸のような有機酸類があげられるが、好適には、テトラヒドロフランである。
使用される触媒は、好適には、酸化白金である。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
反応時間は、通常1乃至48時間であり、好適には、1乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物より触媒類を濾別し、得られた濾液を濃縮することによって得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、セルロースクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
3)保護基がアリル基である場合
保護基がアリル基である場合は、不活性溶剤中、パラジウム触媒下、ギ酸−トリエチルアミン混合物で、酢酸−トリエチルアミンで又はロジウム触媒下95%エタノール水中還流することにより、化合物(XL)のアリル基を脱保護することができる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、セルロースクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Cb1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(XIV)とグリコシル化反応させ、化合物(XLII)を製造する工程であり、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Cb2工程)
本工程は、二糖化合物(XLII)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物と縮合させることにより、化合物(XLIII)を製造する工程であり、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Cb3工程)
本工程は、化合物(XL)の保護基を脱保護することにより化合物(XLI)を製造する工程であり、第Ca5工程と同様の条件で行うことができる。
(第Cb4工程)
本工程は、化合物(XLIII)のうちR4aが式
Figure 2006008539
(式中、R4b及びR4cは前記と同意義を示す。)で表される基であるとき、基R4bを脱離させる工程である。本工程は、不活性溶媒中、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)を反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素があげられる。
反応温度は、通常室温乃至50℃である。
反応時間は、通常5分間乃至24時間である。
反応終了後、本発明の目的化合物(XLIIIb)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を不活性溶媒で希釈し、アルカリ水溶液及び水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することにより得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Cc1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(XIa)とグリコシル化反応させ、化合物(XXXVIIa)を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中、触媒存在下で行われる。本工程は、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Cc2工程)
本工程は、二糖化合物(XXXVIIa)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物とアミド化させることにより、化合物(XXXIX)を製造する工程である。本工程は、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。得られた化合物(XXXIX)は、第Ca4工程及び第Ca5工程により、目的化合物(XLI)に変換することができる。
(4)D法
(第Da1工程)
本工程は、化合物(XII)の1級水酸基を臭素原子に変換し、化合物(XLV)を製造する工程であり、不活性溶媒中、四臭化炭素−トリフェニルホスフィンと反応させることにより達成することができる。
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;ベンゼンなどの芳香族炭化水素等があげられる。
反応温度は、通常0℃乃至溶媒の還流加熱温度であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至16時間であり、好適には1時間乃至3時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Da2工程)
本工程は、化合物(XLV)の臭素原子をトリアリルホスファイトと反応させ、ジアリルホスフェート(XLVI)を製造する工程であり、通常無溶媒下で行う。
反応温度は、通常150℃乃至200℃である。
(第Da3工程)
本工程は、化合物(XLVI)の4位及び6位の水酸基の保護基を脱保護することにより、ジオール(XLVII)を製造する工程であり、不活性溶媒中、酸と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類;酢酸水溶液(例えば、80%酢酸水溶液)等があげられる。
使用される酸としては、例えば、酢酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸;塩化水素のような無機酸があげられる。
反応温度は、通常50℃乃至80℃である。
反応時間は、通常1時間乃至6時間である。
(第Db1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(XLVII)とグリコシル化反応させ、化合物(XLVIII)を製造する工程であり、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Db2工程)
本工程は、二糖化合物(XLVIII)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物と縮合させることにより、化合物(XLIX)を製造する工程であり、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Db3工程)
本工程は、化合物(XLIX)の保護基を脱保護することにより化合物(L)を製造する工程であり、第Ca5工程と同様の条件で行うことができる。
(5)E法
(第Ea1工程)
本工程は、公知化合物(LIII)の4つのアセチル基を除去し、更に4位及び6位の水酸基にイソプロピリデンを架けることにより化合物(LIV)を得る工程であり、第Ac3工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ea2工程)
本工程は、化合物(LIV)の2個の水酸基をアルキル化して化合物(LV)を得る工程であり、第Ac2工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ea3工程)
本工程は、化合物(LV)のアリル二重結合を酸化切断しアルデヒドとした後、還元することにより、化合物(LVI)を製造する工程であり、第Ab1工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ea4工程)
本工程は、化合物(LVI)とホスフィンとを反応させ、更に参加することによりホスフェート(LVIII)を製造する工程であり、第Ab2工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ea5工程)
本工程は、化合物(LVIII)の4位及び6位の水酸基の保護基を脱保護することにより、ジオール(LIX)を製造する工程であり、第Da3工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Eb1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(LIX)とグリコシル化反応させ、化合物(LX)を製造する工程であり、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Eb2工程)
本工程は、二糖化合物(LX)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物と縮合させることにより、化合物(LXI)を製造する工程であり、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Eb3工程)
本工程は、化合物(LXI)の保護基を脱保護することにより化合物(LXII)を製造する工程であり、第Ca5工程と同様の条件で行うことができる。
(6)F法
(第Fa1工程)
本工程は、公知化合物(LXIII)の4つのベンジル基を除去し、更に4位及び6位の水酸基にイソプロピリデンを架けることにより化合物(LXIV)を得る工程であり、ベンジル基の除去工程は通常の水添反応により達成され、イソプロピリデンを架ける工程は第Aa3工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Fa2工程)
本工程は、(a)化合物(LXIV)の2個の水酸基をアルキル化し、(b)更にフラン環を酸化的に開裂させ、(c)更に生成したカルボキシル基をエステル化することにより化合物(LXV)を得る工程である。
(a)アルキル化の工程は、第Ac2工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(b)フラン環開裂の工程は、不活性溶媒中、フラン化合物を過ヨウ素酸ナトリウムと反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;水;及び、これらの混合溶媒が挙げられ、好適には四塩化炭素、アセトニトリル及び水の混合溶媒である。
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には40℃乃至80℃である。
反応時間は、通常2時間乃至20時間であり、好適には10時間乃至15時間である。
(c)エステル化の工程は、常法により達成することができる。すなわち、例えばメチルエステル化の場合は、不活性溶媒中、カルボン酸化合物にジアゾメタン又はトリメチルシリルジアゾメタンを反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類が挙げられる。
反応温度は、通常0℃乃至室温である。
(第Fa3工程)
本工程は、化合物(LXV)のエステル基を還元することにより化合物(LXVI)を得る工程である。本工程は、不活性溶媒下、還元剤と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール類;及び、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類があげられる。
使用される還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水素化物類があげられ、好適には水素化リチウムアルミニウムである。
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には室温である。
反応時間は、通常6分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(LXVI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Fa4工程)
本工程は、化合物(LXVI)とホスフィンと反応させ、ジアリルホスフェート(LXVIII)を製造する工程であり、第Ab2工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Fa5工程)
本工程は、化合物(LXVIII)の4位及び6位の水酸基の保護基を脱保護することにより、ジオール(LXIXa)を製造する工程であり、第Da3工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Fb1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(LXIX)とグリコシル化反応させ、化合物(LXX)を製造する工程であり、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Fb2工程)
本工程は、二糖化合物(LXX)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物と縮合させることにより、化合物(LXXI)を製造する工程であり、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Fb3工程)
本工程は、化合物(LXXI)の保護基を脱保護することにより化合物(LXXII)を製造する工程であり、第Ca5工程と同様の条件で行うことができる。
(G法)
(第Ga1工程)
本工程は、化合物(VI)のアリル基をハイドロボレーションにより3−ヒドロキシプロピル基に変換することにより化合物(LXXIII)を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒下、ホウ素化合物を付加させ、更にアルカリ水溶液中、過酸化水素と反応させることにより達成される。
使用される溶剤としては、付加反応においては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類があげられ、酸化脱離反応においては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ水溶液があげられる。
使用されるホウ素化合物としては、例えば、テキシルボラン、9−BBNなどがあげられる。
反応温度は、付加反応においては、通常0℃乃至50℃であり、好適には0℃乃至室温であり、酸化脱離反応においては、通常0℃乃至50℃であり、好適には0℃乃至室温である。
反応時間は、付加反応においては、通常6分間乃至48時間であり、酸化脱離反応においては、通常6分間乃至24時間である。
反応終了後、本反応の目的化合物(LXXIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(第Ga2工程)
本工程は、化合物(LXXIII)をホスファイトに変換し、更に酸化することにより、化合物(LXXIV)を製造する工程であり、第Ab2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Ga3工程)
本工程は、化合物(LXXIV)の4位及び6位の水酸基に架けたイソプロピリデンを脱保護して、化合物(LXXV)を製造する工程であり、第Aa5工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Gb1工程)
本工程は、化合物(XXII)、(XXVIII)又は(XXXI)を、前記化合物(LXXV)とグリコシル化反応させ、化合物(LXXVI)を製造する工程であり、第Ca1工程と同様の条件で行うことができる。
(第Gb2工程)
本工程は、二糖化合物(LXXVI)のアミノ基の保護基を脱保護し、更に得られたアミノ基をカルボン酸、その酸ハライド又はその酸無水物と縮合させることにより、化合物(LXXVII)を製造する工程であり、第Ca2工程と同様の条件で行うことができる。
(第Gb3工程)
本工程は、化合物(LXXVII)の保護基を脱保護することにより化合物(LXXVIII)を製造する工程であり、第Ca5工程と同様の条件で行うことができる。
(H法)
(第Ha1工程)
本工程は、化合物(V)のアリル二重結合を酸化切断しアルデヒドとした後、還元することにより、化合物(XIIa)を製造する工程であり、第Ab1工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ha2工程)
本工程は、化合物(XIIa)の1級水酸基を臭素原子に変換し、更にトリアリルホスファイトと反応させ、ジアリルホスフェート(XIIIa)を製造する工程であり、第Da1工程及び第Da2工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
(第Ha3工程)
本工程は、化合物(XIIIa)の二級水酸基をアシル化し、化合物(XIVa)を製造する工程であり、第Aa8工程と同様の条件で反応させることにより達成される。
本発明の化合物(I)の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等により非経口投与を挙げることができる。これらの製剤は、賦型剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤等の添加剤を用いて、周知の方法で製造される。
その使用量は、症状、年齢等により異なるが、1日0.01乃至10mg/kg体重を、通常成人に対して、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
以下、実施例及び試験例をあげて、本発明を、さらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
(1) 1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−デシル−α−D−グルコフラノース(第Aa1工程)
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース(17.0g, 65.31mmol)及び1−(メタンスルフォニルオキシ)デカン(15.34g, 64.90mmol)をDMF(65mL)に溶解し、その溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 3.40mg, 77.92mmol)を氷冷下加えた。0℃で15分間及びその後室温一夜攪拌した。その後、反応液に氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解し、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1、更に4:1)で溶出すると油状の標記化合物(22.5g, 収率98%)がえられた。
IR νmax(film) 2987, 2928, 2857 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.27 (14H, bs), 1.32 (3H, s), 1.36 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.55-1.58 (2H, m), 3.52 (1H, m), 3.59 (1H, m), 3.86 (1H, d, J=3.7Hz), 3.99 (1H, dd, J=5.9, 8.8 Hz), 4.08 (1H, d, J=5.9 Hz), 4.11 (1H, t, J=6.6 Hz), 4.14 (1H, m), 4.31 (1H, m), 4.53 (1H, d, J=4.4 Hz), 5.88 (1H, d, J=4.4 Hz)。
(2) アリル 3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa2工程)
(1)で得られた化合物(20.6g)を2%塩酸を含むアリルアルコール(300mL)に加え15分間還流した。反応液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1,更に1:3)で溶出すると油状の標記化合物(14.6g, 収率98%, a,b-混合物)が得られた。このまま次の反応に使用した。
(3) アリル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−α,β−D−グルコピラノシド(第Aa3工程)
(2)で得られた化合物(1.20g, 3.33mmol)をDMF(2.5mL)に溶かし、この溶液に、2,2-ジメトキシプロパン(2.5mL)及びp-TsOH(50mg)を加え、室温で6時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:1)で溶出すると油状の標記化合物であるα体(902mg, 収率68%)とβ体(293mg, 収率22%)が得られた。
α体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (14H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.53-1.60 (2H, m), 2.27 (1H, d, J=7.3 Hz, OH), 3.46-3.86 (8H, m), 4.04 (1H, m), 4.21 (1H, m), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22-5.35 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
β体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (14H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.55-1.60 (2H, m), 2.29 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.25 (1H, m), 3.31 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.45 (1H, m), 3.59-3.67 (2H, m), 3.75-3.82 (2H, m), 3.91 (1H, dd, J=5.1, 11.0 Hz), 4.14 (1H, dd, J=6.2, 12.8 Hz), 4.35 (1H, dd, J=5.1, 12.5 Hz), 4.40 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20-5.35 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
(4) アリル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
(3)で得られたα体(4.58g, 11.45mmol)と(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(メチルスルフォニルオキシ)テトラデカン(4.84g, 11.45mmol)をDMF(3mL)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 1.50g, 34.38mmol)を加えた。室温一夜、更に50℃で2時間攪拌後、氷冷下反応液にメタノールを加え水素化ナトリウムを分解した後、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記化合物(5.60g, 収率67%)がえられた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.878 (9H, s), 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (32H, bs), 1.39-1.59 (10H, m, containing 3H, s at d 1.41 ppm and 3H, s at d 1.48 ppm), 1.67-1.77 (2H, m), 3.29 (1H, dd, J=3.7, 8.8 Hz), 3.45-3.85 (10H, m), 4.04 (1H, dd, J=6.6, 12.5 Hz), 4.18 (1H, dd, J=5.1, 12.5 Hz), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20-5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 727 [M+H]+
(5) アリル 2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(4)で得られた化合物(500mg, 0.688mmol)をメタノール(10mL)に溶かし、この溶液にパラトルエンスルホン酸(24mg)を加え、40分間室温で攪拌し、減圧濃縮した後酢酸エチルで希釈した。この溶液を重曹水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると標記化合物(217mg, 収率58%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3358 (broad), 3270 (broad), 2921, 2850, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (32H, bs), 1.40-1.73 (6H, m), 1.93 (1H, t, J=6.5 Hz, OH), 2.44 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 2;93 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.50-3.92 (10H, m), 4.05 (1H, m), 4.20 (1H, m), 5.01 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22-5.34 (2H, m), 5.95 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 573 [M+H]+, 595 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C33H64O7Na: 595.4550. Found: 595.4541。
(6) (E)-1-プロペニル 2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(5)で得られた化合物(210mg, 0.367mmol)をテトラヒドロフラン(THF, 4mL)に溶かし、この溶液に水素で活性化したIr[C8H12(MePh2P)2]PF6(5mg)を加え、室温一夜攪拌した後濃縮し、標記化合物(210mg, 定量的)が得られた。このまま次の反応に使用した。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (32H, bs), 1.41-1.73 (9H, m), 1.87 (1H, br, OH), 2.47 (1H, br, OH), 2.74 (1H, bs, OH), 3.32 (1H, m), 3.54-3.92 (10H, m), 5.17 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20 (1H, m), 6.19 (1H, J=1.5, 2.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 573 [M+H]+, 595 [M+Na]+
(7) (E)-1-プロペニル 6−O−t−ブチルジメチルシリル−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(6)で得られた化合物(200mg, 0.349mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶かし、この溶液にt−ブチルジメチルシリルクロライド(58mg, 0.384mmol)及びDMAP(47mg, 0.384mmol)を加え室温一夜攪拌した後、そのままシリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサンー酢酸エチル(4:1)混合溶液で溶出すると油状の標記化合物(217mg, 収率90%)が得られた。
IR νmax(film) 3456 (broad), 2926, 2855, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.08 (6H, s), 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 0.90 (9H, s), 1.26 (32H, bs), 1.40-1.75 (9H, m, containing 3H, d, J=7.3 Hz at 1.55 ppm), 2.75 (1H, bs, OH), 2.84 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, m), 3.53-3.87 (10H, m), 5.14 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.20 (1H, m6.20 (1H, d, J=12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 687 [M+H]+, 709 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C39H78O7SiNa: 709.5414. Found: 709.5393。
(8) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa8工程)
(7)で得られた化合物(203mg, 0.293mmol)をトルエン(6mL)に溶かし、この溶液にピリジン(0.50g, 6.32mmol)を加え、更に氷冷下トリホスゲン(200mg, 0.674mmol)を加え10分間激しく撹拌した。この反応液にアリルアルコール(0.60g, 10.331mmol)を加え氷冷下1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトを行った。シクロヘキサン−酢酸エチル(14:1)で溶出すると標記化合物と不明物の混合物(325mg)を得た。このまま次の反応に使用した。
(9) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa9工程)
(8)で得られた混合物(325mg)を塩化メチレン(2.5mL)及びアセトニトリル(5.0mL)に溶解し、この溶液にシリカゲル粉(100mg)及び48%フッ化水素酸水溶液(100mg)を加え、室温で30分間撹拌した後、塩化メチレンで希釈した。重曹水及び食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過濃縮した後シリカゲルカラムクロマトを行った。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出すると標記化合物(126mg, 収率2工程で58%)を得た。
IR νmax(film) 3527 (broad), 2926, 2855, 1747, 1678 (w) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.90 (6H, m), 1.26 (32H, bs), 1.50-1.68 (7H, m), 1.88-1.92 (2H, m), 2.34 (1H, bs, OH), 3.37 (1H, m), 3.57-3.78 (8H, m), 4.60-4.80 (6H, m), 5.13-5.40 (6H, m), 5.90-5.95 (2H, m), 6.16 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 763 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C41H72O11Na: 763.4973. Found: 763.4962。
(10) (E)-1-プロペニル 2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド(第Ca1工程)
トリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−α,β−D−グルコピラノシド(180mg, 0.213mmol)及び(9)で得られた化合物(158mg, 0.187mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶かし、この溶液にモレキュラーシーブ4A(400mg)、AgOTf(100mg, 0.389mmol)及びTMSOTf(10mg, 0.045mmol)を加え、窒素中で室温6時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出するとガム状の標記化合物(283mg, 収率93%)が得られた。
IR νmax(film) 3400-3080, 2926, 2855, 1744 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (44H, bs), 1.40-1.77 (9H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz at 1.55 ppm), 1.87-1.89 (2H, m), 3.24 (1H, m), 3.28 (3H, s), 3.32 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.39 (3H, s), 3.40-3.80 (14H, m), 4.05 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.26 (1H, m), 4.50-4.88 (12H, m), 5.12 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.16 (1H, dd, J=6.6, 12.5 Hz), 5.70 (1H, brosd), 5.21-5.46 (8H, m), 5.70 (1H, m), 5.89-5.98 (4H, m), 6.16 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz), 6.68 (1H, broad, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1442 [M+Na, 35Cl]+, 1444.
HRFABMS Calcd. for C68H117 35Cl3NO21P: 1442.6819. Found: 1442.6820。
(11) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−「(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド(第Ca2工程)
(10)で得られた化合物(952mg, 0.669mmol)を乾燥THF(21mL)に溶かし、この溶液に酢酸(14mL)及び金属亜鉛(800mg)を加え、3時間激しく撹拌した。反応液をろ過濃縮し、酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、得られた一級アミンをTHF(4mL)に溶解した。この溶液に重曹(100mg)を含有する水(0.9mL)及びシス−バクセニン酸の酸クロリド(227mg, 0.803mmol)のTHF(4mL)溶液を加え、室温で2時間激しく撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:2)で溶出するとガム状の標記化合物(439mg, 収率43%)及び構造不明物(260mg)が得られた。
IR νmax(film) 3308 (w), 3086 (w), 2926, 2856, 1748, 1677, 1660 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.25 (62H, bs), 1.40-1.80 (13H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz at 1.54 ppm), 1.82-1.89 (2H, m), 1.98-2.02 (4H, m), 2.22-2.26 (2H, m), 3.22-3.79 (20H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm, and 3H, s, at 3.37 ppm), 3.84 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.53-4.87 (12H, m), 5.03-5.38 (12H, m), 5.88-5.97 (4H, m), 6.05 (1H, m), 6.13 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 1532 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C83H148NO22PNa: 1533.0230. Found: 1533.0239。
(12) 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノ−ス(第Ca3工程)
(11)で得られた化合物(410mg, 0.288mmol)を塩化メチレン(7.7mL)−アセトニトリル(16.8mL)に溶かし、この溶液に48%フッ化水素酸(5.25mL)を加え、一夜室温で撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1更に1:3)で溶出するとガム状の標記化合物(300mg, 収率75%)が得られた。
IR νmax(film) 3297 (w), 3086 (w), 2927, 2856, 1748, 1652, 1550, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.89 (12H, m), 1.25 (62H, bs), 1.40-1.90 (13H, m, containing OH), 1.92-2.02 (4H, m), 2.17-2.23 (2H, m), 3.10-3.74 (20H, m, containing 3H, s, at 3.17 ppm, and 3H, s, at 3.37 ppm), 3.88-4.70 (14H, m), 4.81 (1H, m), 5.18-5.42 (11H, m), 5.89-6.00 (4H, m), 6.09 (1H, d, J=7.3 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1492 [M+Nal]+.
HRFABMS, Calcd. for C80H144NO20PNa: 149.9917. Found: 149.9875。
(13) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−「(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド(α体)及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−「(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド(β体)(第Ca4工程)
(a) (12)で得られた化合物(300mg, 0.199mmol)を塩化メチレン(12mL)に溶かし、この溶液にNa2SO4(630mg)、1H-テトラゾール(460mg, 6.57mmol)及びジアリル ジイソプロピルホスホルアミダイト(510mg, 2.08mmol)を加え、窒素気流下室温で30分間撹拌し、そのままシリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出し、油状のジアリルホスフィノ 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−「(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−D−グルコピラノシド(268mg, 収率81%)が得られた。このまま次の反応を行った。
(b) (a)で得られた化合物(256mg, 0.17mmol)をTHF(25mL)に溶かし、この溶液に30%H2O2(500mg)を加え、氷冷下30分間攪拌し、酢酸エチルで希釈した。10%ハイポ水及び食塩水で洗い、MgSO4乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1更に0:1)で溶出すると油状の標記化合物β体(122mg, 収率47%)及びα体(99mg, 収率38%)が得られた。
β体:
IR νmax(film) 3310 (w), 3086 (w), 2926, 2856, 1748, 1677, 1551, 1463 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.80-1.90 (12H, m), 1.26 (62H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 1.80-1.90 (2H, m), 1.99-2.05 (4H, m), 2.20-2.22 (2H, m), 3.20 (1H, m), 3.27 (3H, s), 3.33 (1H, m), 3.38 (3H, m), 3.40-3.80 (14H, m), 3.99 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.49 (1H, t, J=9.5 Hz), 4.55-4.61 (11H, m), 4.70 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.77 (1H, m), 4.93 (1H, m), 5.23-5.43 (14H, m), 5.86-5.98 (6H, m), 7.49 (1H, d, J=10.3 Hz, NH).
FABMS(positive-ion) m/z, 1652 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C86H153NO23P2Na: 1653.0207. Found: 1653.0219。
α体:
IR νmax(film) 3303 (w), 3086 (w), 2926, 2856, 1747, 1654, 1546, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (62H, bs), 1.39-1.74 (10H, m), 1.83-1.88 (2H, m), 1.99-2.02 (4H, m), 2.21-2.25 (2H, m), 3.23 (1H, m), 3.27 (3H, s), 3.33 (1H, m), 3.38 (3H, m), 3.48-3.77 (12H, m), 3.83 (1H, dd, J=8.8, 9.5 Hz), 3.96 (1H, m), 4.01 (1H, m), 4.25 (1H, dd, J=9.5, 18.3 Hz), 4.54-4.61 (12H, m), 4.62-4.73 (2H, m), 4.76-4.80 (1H, m), 5.22-5.41 (14H, m), 5.71 (1H, dd, J=2.9, 6.6 Hz), 5.88-6.01 (6H, m), 6.51 (1H, d, J=8.1 Hz, NH).
FABMS(positive-ion) m/z, 1652 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C86H153NO23P2Na: 1653.0207. Found: 1653.0184。
(14) ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(13)で得られたα体(90mg, 0.055mmol)を乾燥THF(6mL)に溶かし、この溶液にPPh3(15mg, 0.057mmol)、Et3N(60mg, 0.593mmol)、HCOOH(51mg, 1.108mmol)及びPd(PPh3)4(15mg, 0.013mmol)を加え、窒素中55℃で20時間撹拌した。反応終了後、ろ過、濃縮し、DEAE-セルロース8gを詰めたカラムで精製した。CHCl3-MeOH-H2O (2:3:1)の 0.05mol/L AcO.NH4溶液にて溶出すると目的物の画分が得られた。画分を集め全体がCHCl3-MeOH-H2O (1:1:1)の混合物となるようにCHCl3及び0.15mol/L塩酸水を加え分液ロートで撹拌し、下層のCHCl3層を集め濃縮すると蝋状の標記化合物(53mg, 収率74%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3291 (w), 3076 (w), 2925, 2853, 1628, 1554, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.27 (62H, bs), 1.40-1.75 (12H, m), 1.99-2.03 (4H, m), 2.20-2.26 (2H, m), 3.23-4.12 (26H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.76 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.33-5.39 (2H, m), 5.71 (1H, dd, J=3.3, 7.0 Hz).
FABMS (negative-ion) m/z, 1300 [M-H]-, 1322 [M+Na-2H]-.
HRFABMS, Calcd. for C66H128NO19P2: 1300.8556. Found: 1300.8560.
Anal. Calcd for C66H129NO19P2: C, 60.85; H, 9.98; N, 1.08; P, 4.76. Found: C, 60.41; H, 10.17; N, 1.09; P, 4.54。
[実施例2]
ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
実施例1(13)で得られたβ体(112mg, 0.069mmol)を、実施例1(14)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(72mg, 収率80%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3286 (w), 3073 (w), 2925, 2854, 1628, 1556, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.27 (62H, bs), 1.40-1.80 (12H, m), 2.00-2.08 (4H, m), 2.24-2.28 (2H, m), 3.13-4.06 (26H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.92-4.97 (2H, m), 5.34-5.38 (2H, m).
FABMS (negative-ion), m/z, 1300 [M-H]-.
Anal. Calcd for C66H129NO19P2: C, 60.85; H, 9.98; N, 1.08; P, 4.76. Found: C, 60.36; H, 10.17; N, 1.12; P, 4.68。
[実施例3]
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]ー2−O−テトラデシル−αーD−グルコピラノシド
(1) アリル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
実施例1(3)で得られたβ体(5.15g, 12.86mmol)と1−(メタンスルフォニルオキシ)テトラデカン(4.51g, 15.43mmol)のDMF(25mL)溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 670mg, 15.43mmol)を加えた。実施例1(4)と同様に処理して、油状の標記化合物(7.02g, 収率92%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.40 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.50-1.60 (4H, m), 3.10-4.35 (12H, m), 4.37 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.17-5.34 (2H, m), 5.91 (1H, m)。
(2) アリル 3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(1)で得られた化合物(7.02g, 11.76mmol)を、実施例1(5)と同様に反応させることにより標記化合物(5.02g, 収率77%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.52-1.62 (4H, m), 2.07 (1H, t, J=6.6 Hz, OH), 2.46 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.10-4.22 (12H, m), 4.38 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.21-5.35 (2H, m), 5.92 (1H, m)。
(3) (E)-1-プロペニル 3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(2)で得られた化合物(2.51g, 4.51mmol)を、実施例1(6)と同様に反応させることにより標記化合物(2.05g, 収率82%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6-7.3 Hz), 1.26(36H, bs), 1.53-1.60 (7H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 7.3 Hz, at 1.56 ppm), 2.06 (1H, t, J=6.6 Hz, OH), 2.44 (1H, d, J=1.5 Hz, OH), 3.14-3.92 (10H, m), 4.52 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.12 (1H, m), 6.21 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz)。
(4) (E)-1-プロペニル 3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(3)で得られた化合物(2.45g, 0.4.10mmol)を、実施例1(7)と同様に反応させることにより油状の標記化合物(2.80g, 収率89%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.08 (6H, s), 0.86-0.90 (15H, m, containing 9H, s, at 0.89 ppm), 1.26 (36H, bs), 1.53-1.60 (7H, m), 3.02 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.13-3.24 (2H, m), 3.33 (1H, m), 3.49-3.89 (7H, m), 4.47 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.11 (1H, m), 6.20 (1H, dd, J=1.7, 12.1 Hz)。
(5) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Aa8工程)
(4)で得られた化合物(2.80g, 4.17mmol)を、実施例1(8)と同様に反応させることにより標記化合物(2.99g, 収率95%)を得た。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.03 (6H, s), 0.86-0.89 (15H, m, containing 9H, s, at 0.87 ppm), 1.25 (36H, bs), 1.51-1.56 (7H, m), 3.22 (1H, dd, J=7.8, 9.9 Hz), 3.35 (1H, dd, J=8.8, 9.9 Hz), 3.43 (1H, m), 3.52-3.81 (6H, m), 4.45 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.60-4.72 (3H, m), 5.11 (1H, m), 5.27 (1H, d, J=10.7 Hz), 5.36 (1H, d, J=18.5 Hz), 5.93 (1H, m), 6.21 (1H, m)。
(6) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Aa9工程)
(5)で得られた化合物(2.98g, 3.95 mmol)を、実施例1(9)と同様に反応させることにより標記化合物(2.16g, 収率85%)を得た。
IR νmax(film) 3453 (broad), 2925, 2854, 1757, 1681 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.50-1.60 (7H, m), 2.20 (1H, dd, J=5.8, 8.0 Hz), 3.24 (1H, m), 3.40 (1H, dd, J=8.8, 9.5 Hz), 3.45 (1H, m), 3.54-3.68 (3H, m), 3.72-3.82 (3H, m), 4.51 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.64-4.72 (3H, m), 5.12 (1H, m), 5.29 (1H, d, J=10.3 Hz), 5.37 (1H, d, 18.3 Hz), 5.93 (1H, m), 6.21 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 663 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C37H68O8Na: 663.4812. Found: 663.4802。
(7) (E)-1-プロペニル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(第Ca1工程)
(6)で得られた化合物(347mg, 0.541mmol)を実施例1(10)と同様に反応させることにより標記化合物(577mg, 収率89%)を得た。
IR νmax(film) 3360-3190 (broad), 2926, 2856, 1754, 1736, 1680 (w) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (48H, bs), 1.43-1.76 (9H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 7.3 Hz, at 1.62 ppm), 3.21 (1H, m), 3.27 (3H, s), 3.32 (1H, m), 3.38 (3H, s), 3.40-3.64 (9H, m), 3.70-3.79 (6H, m), 3.90 (1H, m), 4.32 (1H, m), 4.48 (1H, d, J=7.3 Hz), 4.55-4.66 (9H, m), 4.84 (1H, m), 5.11-5.40 (6H, m), 5.87-5.98 (3H, m), 6.32 (1H, m), 6.62 (1H, bs, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1342 [M+Na, 35Cl]+, 1344.
HRFABMS Calcd. for C64H113Cl3NO18PNa: 1342.6666. Found: 1342.6687。
(8) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−「(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル」−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド(第Ca2工程)
(7)で得られた化合物(405mg, 0.306mmol)を、実施例1(11)と同様に反応させることにより標記化合物(302 mg, 収率70%)を得た。
IR νmax(film) 3292 (w), 2926, 2855, 1755, 1678, 1652, 1552, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.20-1.74 (79H, m, containing 3H, d, J=7.4 Hz, at 1.56 ppm), 2.01-2.26 (6H, m), 3.16-3.32 (7H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm), 3.37 (3H, s), 3.50-3.80 (12H, m), 3.92 (1H, m), 4.04 (1H, t, J=9.5 Hz), 4.12 (1H, m), 4.26 (1H, m), 4.44 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.53-4.61 (4H, m), 4.62-4.66 (2H, m), 4.89 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.10 (1H, m), 5.22-5.40 (8H, m), 5.89-5.98 (3H, m), 6.24 (1H, d, J=12.4 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 1432 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C79H144NO17PNa: 1433.0063. Found: 1433.0048。
(9) 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]ー2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノ−ス(第Ca3工程)
(8)で得られた化合物(600mg, 0.425mmol)を、実施例1(12)と同様に反応させることにより標記化合物(471mg, 収率81%)を得た。
IR νmax(film) 3299 (w), 3085 (w), 2925, 2854, 1754, 1653, 1650, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (66H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 1.83-2.02 (4H, m), 2.17-2.22 (2H, m), 2.33 (1H, m), 3.10-3.36 (6H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm), 3.38 (3H, s), 3.45-3.80 (12H, m), 3.81-4.10 (4H, m), 4.24-4.64 (8H, m), 5.15-5.39 (8H, m), 5.87-5.98 (3H, m), 6.10 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 1392 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C76H140NO17PNa: 1392.9757. Found: 1392.9757。
(10) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]ー2−O−テトラデシル−αーD−グルコピラノシド(α体)及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]ー2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(β体)(第Ca4工程)
(a) (9)で得られた化合物(214mg, 0.156mmol)を、実施例1(13)(a)と同様に反応させることによりジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−D−グルコピラノシド(214mg, 収率89%)を得た。このまま次の反応に使用した。
(b) (a)で得られた化合物(210mg, 0.136mmol)を実施例1(13)(b)と同様に反応させることによりβ体(78mg, 収率37%)とα体(116 mg, 収率55%)が油状物として得られた。
β体:
IR νmax(film) 3308 (w), 3085 (w), 2926, 2854, 1757, 1668, 1550, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 2.00-2.02 (4H, m), 2.10-2.24 (2H, m), 3.18-3.80 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.27 and 3.38 ppm), 4.00 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.56-4.63 (11H, m), 4.70 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.95 (1H, d, J=5.1, 8.1 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.43 (12H, m), 5.86-5.99 (5H, m), 7.50 (1H, d, J=9.5 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1552 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H149NO20P2: 1553.0046. Found: 1553.0037。
α体:
IR νmax(film) 3305 (w), 3085 (w), 2925, 2854, 1757, 1658, 1548, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.73 (10H, m), 2.00-2.05 (4H, m), 2.21-2.25 (2H, m), 3.22-3.83 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 3.96-4.02 (2H, m), 4.25 (1H, m), 4.54-4.73 (11H, m), 5.23-5.40 (12H, m), 5.72 (1H, dd, J=3.3, 6.2 Hz), 5.89-5.99 (5H, m), 6.50 (1H, d, J=8.1 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1552 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H149NO20P2: 1553.0046. Found: 1553.0045。
(11) ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]ー2−O−テトラデシル−αーD−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(10)で得られたα体(75mg, 0.049mmol)を、実施例1(14)と同様に反応させると蝋状の標記化合物(54mg, 収率86%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3290 (broad), 3080 (w, broad), 2924, 2853, 1630, 1550, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 4:1) δ 0.89 (12H, m), 1.27 (66H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 2.01-2.03 (4H, m), 2.24-2.26 (2H, m), 3.14-3.92 (23H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 3.92-4.11 (2H, m), 4.72 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.34-5.39 (2H, m), 5.63 (1H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1284 [M-H]-.
HRFABMS, Calcd for C66H128NO18P2: 1284.8607. Found: 1284.8607.
Anal. Calcd for C66H129NO18P2: C, 61.61; H, 10.11; N, 1.09; P, 4.81. Found: C, 59.72; H, 9.44; N, 1.10; P, 4.12。
[実施例4]
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−βーD−グルコピラノシド(第Ca5工程)
実施例3(10)で得られたβ体(112mg, 0.073mmol)を実施例1(14)と同様に反応させると蝋状の標記化合物(61mg, 収率65%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3288 (broad), 3072 (w, broad), 2925, 2854, 1631, 1550, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 4:1) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.27 (66H, bs), 1.40-1.76 (10H, m), 2.00-2.04 (4H, m), 2.24-2.28 (2H, m), 3.11-3.89 (23H, m, containing two 3H, s at 3.31 and 3.40 ppm), 4.00-4.07 (2H, m), 4.93-4.98 (2H, m), 5.33-5.36 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1284 [M-H]-, 1306 [M+Na-2H]-.
HRFABMS, Calcd for C66H128NO18P2: 1284.8607. Found: 1284.8605.
Anal. Calcd for C66H129NO18P2: C, 61.61; H, 10.11; N, 1.09; P, 4.81. Found: C, 61.22; H, 10.38; N, 1.28; P, 4.74。
[実施例5]
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
(1) 1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−ドデシル−α−D−グルコフラノース(第Aa1工程)
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース(13.0g, 50mmol)及び1−(メタンスルフォニルオキシ)ドデカン(13.2g, 50mmol)をDMF(50mL)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 2.28mg, 60mmol)を氷冷下加えた。0℃で15分間、その後室温で一夜攪拌し、氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解し、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1,更に4:1)で溶出すると油状の標記化合物(15.5g, 収率75%)がえられた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.32 (3H, s), 1.35 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.52-1.57 (2H, m), 3.51 (1H, m), 3.59 (1H, m), 3.85 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.98 (1H, m), 4.06-4.14 (3H, m), 4.31 (1H, m), 4.52 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.88 (1H, d, J-3.7 Hz)。
(2) アリル 3−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa2工程)
(1)で得られた化合物(900mg, 2.160mmol)を2%塩酸を含むアリルアルコール(2ml)に加え、反応液を15分間還流した。反応液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1,更に1:3)で溶出すると油状の標記α体(674mg, 収率80%)及びβ体がえられた。
α体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.59-1.64 (2H, m), 2.19 (1H, d, J=9.5 Hz, OH), 2.24 (1H, t, J=6.3 Hz, OH), 2.79 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.45 (1H, d, J=8.8 Hz), 3.50-3.61 (2H, m), 3.64-3.71 (2H, m), 3.80-3.86 (2H, m), 3.93 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.90 (1H, d, J=3.7 Hz, anomeric), 5.22-5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
Anal. Calcd for C21H40O6: C, 64.92; H, 10.38. Found: C, 64.96; H, 10.17。
β体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3 + D2O) δ 0.88 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.50-1.61 (2H, m), 3.46-4.53 (10H, m), 5.07 (1H, d, J=5.1 Hz), 5.21-5.42 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
(3) アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa3工程)
(2)で得られたα体(4.70g, 12.1mmol)をDMF(10mL)に溶かし、この溶液に2,2-ジメトキシプロパン(10mL)及びp-TsOH(200mg)を加え室温で16時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(4:1−2:1)で溶出すると油状の標記化合物(4.20g, 収率81%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.53-1.60 (2H, m), 2.31 (1H, d, J=7.3 Hz, OH), 3.46-3.85 (8H, m), 4.04 (1H, m), 4.21 (1H, m), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22-5.34 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
(4) アリル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
(3)で得られた化合物(358mg, 0.835mmol)及び(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(メチルスルフォニルオキシ)テトラデカン(392mg, 0.927mmol)をDMF(3mL)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 66mg, 1.513mmol)を加えた。反応液を室温一夜攪拌し、氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解し、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記化合物(510mg, 収率81%)がえられた。
IR νmax(film) 2925, 2856, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.86-0.89 (15H, m, containing 9H, s, at 0.88 ppm), 1.26 (38H, broad s), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.48-1.55 (2H, m), 1.70-1.77 (2H, m), 3.29 (1H, m), 3.47-3.78 (9H, m), 3.84 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20-5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
FABMS m/z, 755 [M+H]+.
HRFABMS Calcd. for C44H86O7SiNa: 777.6040. Found: 777.5994。
(5) 2−ヒドロキシエチル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ab1工程)
(4)で得られた化合物(980mg, 0.230mmol)をTHF−H2O(7:2, 30mL)に溶かし、この溶液にNaIO4(1.80g)及び2.5%四酸化オスミウムのt−ブタノ−ル(0.50g)溶液を加え2時間室温で攪拌した後、酢酸エチルで希釈した。この溶液を重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮するとアルデヒドが残った。これをエタノール(10mL)に溶解し、NaBH4(100mg)を加え、20分間攪拌した。その後反応液に酢酸を加え、酢酸エチルで希釈し、この溶液を重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(4:1)で溶出すると油状の標記化合物(448mg, 収率41%)が油状物として得られた。
IR νmax(film) 3468 (broad), 2926, 2856, 1465, 1380, 1370 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 0.89 (6H, t, J=6.3 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.40 (3H, s), 1.41-1.43 (2H, m),1.48 (3H, s), 1.52-1.56 (2H, m), 1.71-1.75 (2H, m), 2.82 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, m), 3.51-3.85 (14H, m), 4.89 (1H, d, J=3.7 Hz)。
(6) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ab2工程)
(5)で得られた化合物(428mg, 0.564mmol)のCH2Cl2(7mL)溶液に1H−テトラゾール(92mg)、ジアリル ジイソプロピルホスホルアミダイト(277mg)と硫酸ナトリウム(350mg)を加え、室温で30分間攪拌した後、THF(7mL)と31%過酸化水素(200mg)を加え、室温で15分間攪拌した後、酢酸エチルで希釈し、10%Na2S2O3水溶液、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出すると標記化合物(504mg, 収率97%)が得られた。
IR νmax(film) 2927, 2856, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.88 (15H, bs), 1.26 (36H, bs), 1.39 (3H, s), 1.41-1.89 (12H, m), 4.22-4.27 (2H, m), 4.56-4.59 (4H, m), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.21-5.41 (4H, m), 5.91-6.01 (2H, m)。
(7) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル −3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Ab3工程)
(6)で得られた化合物(489mg, 0.532mmol)をMeOH(6mL)に溶かし、この溶液にp-TsOH(35mg)を加え、室温で2時間攪拌した後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後10%MeOH酢酸エチル溶液で溶出すると蝋状の標記化合物(340mg, 収率84%)が得られた。
IR νmax(film) 3388, (broad), 2918, 2850, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.41-1.73 (6H, m), 2.56 (1H, m, OH), 2.68 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.12 (1H, bs, OH), 3.29 (1H, m), 3.44-3.92 (12H, m), 4.22-4.28 (2H, m), 4.55-4.59 (4H, m), 5.00 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.25-5.28 (2H, m), 5.35-5.41 (2H, m, 5.90-6.00 (2H, m)。
(8) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
トリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−α,β−D−グルコピラノシド(360mg, 0.427mmol)及び(7)で得られた(325mg, 0.425mmol)をCH2Cl2(7.5mL)に溶かし、この溶液にモレキュラーシーブ4A(630mg)、AgOTf(125mg, 0.486mmol)及びTMSOTf(20mg, 0.090mmol)を加え、窒素中で室温一夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後5%MeOHを含む酢酸エチル溶液で溶出するとガム状の目的化合物(410mg, 収率67%)が得られた。
IR νmax(film) 3500-3250, 2926, 2856, 1746, 1547,1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (51H, bs), 1.38-1.77 (8H, m), 2.72 (1H, bs, OH), 3.13 (1H, bs, OH), 3.21-3.90 (24H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.39 ppm), 4.07-4.30 (4H, m), 4.53-4.60 (8H, m), 4.65-4.90 (3H, m), 4.95 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.40 (8H, m), 5.89-5.99 (4H, m), 6.40 (1H, broad, NH)。
(9) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(8)で得られた化合物(410mg, 0.284mmol)のTHF−AcOH(3:2, 15mL)溶液に亜鉛粉末(390mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液をろ過後、室温で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮し、得られた一級アミンをTHF(3mL)に溶解した。この溶液に重曹(100mg)を含有する水(0.9mL)とシス−バクセニン酸の酸クロリド(102mg, 0.340mmol)のTHF(1.5mL)溶液を加え、室温で2時間激しく撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮しシリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後5%MeOHを含む酢酸エチル溶液で溶出するとガム状の標記化合物(355mg, 収率82%)が得られた。
IR νmax(film) 3398 (broad), 2925, 2855, 2480-2345 (w), 1640, 1555, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (68H, bs), 1.40-1.79 (10H, m), 1.99-2.04 (4H, m), 2.17-2.21 (2H, m), 3.18 (1H, bs, OH), 3.27-3.95 (26H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 4.07-4.27 (4H, m), 4.55-4.65 (8H, m), 4.94 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.25-5.39 (10H, m), 5.90-5.99 (4H, m), 6.58 (1H, d, J=7.3 Hz, NH)。
(10) 2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(9)で得られた化合物(166 mg, 0.109 mmol)を乾燥THF(10mL)に溶かし、この溶液にEt3N(60mg, 0.593mmol)、HCOOH(56mg, 1.216mmol)及びPd(PPh3)4(15mg, 0.096mmol)を加え、窒素中54℃で20時間撹拌した。反応液をろ過、濃縮し、DEAE-セルロース8gを詰めたカラムで精製した。CHCl3-MeOH-H2O(2:3:1)の0.05mol/L AcO.NH4溶液にて溶出すると目的物の画分が得られた。画分を集め全体がCHCl3-MeOH-H2O(1:1:1)の混合物となるようにCHCl3及び0.15mol/L塩酸水を加え分液ロート撹拌し、下層のCHCl3層を集め濃縮すると、蝋状の標記化合物(100mg, 収率67%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3289 (br), 2924, 2853, 1629 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3+CD3OD) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (68H, br s), 1.39-1.75 (10H, m), 1.40-1.77 (10H, m), 1.98-2.04 (4H, m), 2.17-2.22 (2H, m), 3.23-4.85 (26H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.00-4.18 (4H, m), 4.69 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.94 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.33-5.38 (2H, m).
Anal. Calcd for C70H137NO20P2+H2O: C, 60.36; H, 10.06; N, 1.01; P, 4.45. Found: C, 60.11; H, 10.15; N, 1.28; P, 4.34。
[実施例6]
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
実施例5(3)で得られた化合物(2.84g, 6.63mmol)及び1−(メタンスルフォニルオキシ)テトラデカン(2.33g, 7.95mmol)をDMF(20mL)に溶かし、この溶液に、水素化ナトリウム(55%分散油, 347mg, 7.59mmol)を加えた。反応液を室温で一夜攪拌し、氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解し、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記化合物(3.10g, 収率75%)がえられた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, broad s), 1.41 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.50-1.61 (4H, m), 3.30 (1H, m), 3.50-3.74 (8H, m), 3.84 (1H, m), 4.07 (1H, dd, J=6.6, 13.2 Hz), 4.18 (1H, dd, J=5.1, 13.2 Hz), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22 (1H, m), 5.32 (1H, m), 5.92 (1H, m).
Anal. Calcd for C38H72O6: C, 73.03; H, 11.61. Found: C, 73.02; H, 11.54。
(2) 2−ヒドロキシエチル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ab1工程)
(1)で得られた化合物(250mg, 0.400mmol)を、実施例5(5)と同様に反応させることにより油状の標記化合物(173mg, 収率69%)が得られた。
IR νmax(film) 3453 (broad), 2925, 2855, 1466, 1380, 1370 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, bs), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.51-1.57 (4H, m), 3.01(1H, bs, OH), 3.31 (1H, dd, J=4.4, 8.8 Hz), 3.50-3.91 (13H, m), 4.89 (1H, d, J=3.7 Hz)。
(3) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ab2工程)
(2)で得られた化合物(154mg, 0.245mmol)を、実施例5(6)と同様に反応させることにより油状の標記化合物(180mg, 収率93%)が得られた。
IR νmax(film) 2925, 2855, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6-7.3 Hz), 1.21-1.30 (40H, m), 1.39 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.50-1.58 (4H, m), 3.29 (1H, dd, J=3.7, 8.8 Hz), 3.51-3.88 (11H, m), 4.23-4.27 (2H, m), 4.56-4.59 (4H, m), 4.89 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.21-5.41 (4H, m), 5.91-6.00 (2H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 789 [M+H]+, 811 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C43H81O10PNa: 811.5465. Found: 811.5472。
(4) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ab3工程)
(3)で得られた化合物(161mg, 0.204mmol)を実施例5(7)と同様に反応させることにより蝋状の標記化合物(148mg, 収率97%)が得られた。
IR νmax(film) 3409 (br), 2925, 2854, 2626 (br w), 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, bs), 1.54-1.58 (4H, m), 3.27 (1H, dd, J=3.7, 8.8 Hz), 3.41-3.91 (11H, m), 4.24-4.28 (2H, m), 4.48-4.59 (4H, m), 4.95 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19-5.40 (4H, m), 5.90-6.00 (2H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 749 [M+H]+, 771 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C40H78O10P: 749.5332. Found: 749.5341。
(5) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
(4)で得られた化合物(127mg, 0.170mmol)を、実施例5(8)と同様に反応させることによりガム状の標記化合物(152mg, 収率63%)が得られた。
IR νmax(film) 3287 (br), 3083 (w), 2926, 2854, 1746, 1650 (w), 1544, 1460 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (52H, bs), 1.38-1.46 (2H, m), 1.53-1.58 (4H, m), 1.69-1.77 (2H, m), 2.65 (1H, bs, OH), 3.21-3.89 (23H, m, containing two 3H, s at 3.28 and 3.39 ppm), 4.09-4.32 (4H, m), 4.52-4.60 (8H, m), 4.90 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.40 (8H, m), 5.89-5.99 (4H, m), 6.41 (1H, bs, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1452, 1450 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C67H122NO20P2Na: 1450.6999. Found: 1450.6974。
(6) 2−[(ジアリルホスホノ)オキシ]エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(5)で得られた化合物(322mg, 0.225mmol)を、実施例5(9)と同様に反応させることによりガム状の標記化合物(188mg, 収率55%)が得られた。
IR νmax(film) 3299 (br w), 3085 (w), 2925, 2855, 1656, 1550, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, bs), 1.40-1.79 (10H, m), 1.99-2.07 (4H, m), 2.17-2.25 (2H, m), 3.01 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.17-3.82 (24H, m, containing two 3H, s at 3.28 and 3.38 ppm), 3.97-4.31 (5H, m), 4.52-4.58 (8H, m), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.41 (10H, m), 5.89-6.00 (4H, m), 6.62 (1H, d, J=6.6 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1540 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C82H153NO19P2Na: 1541.0410. Found: 1541.0365。
(7) 2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(6)で得られた化合物(172mg, 0.113mmol)を、実施例5(10)と同様に反応させることにより蝋状の標記化合物(52mg, 収率34%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3299 (br w), 3085 (w), 2925, 2855, 1656, 1550, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, bs), 1.40-1.79 (10H, m), 1.99-2.07 (4H, m), 2.17-2.25 (2H, m), 3.01 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.17-3.82 (24H, m, containing two 3H, s at 3.28 and 3.38 ppm), 3.97-4.31 (5H, m), 4.52-4.58 (8H, m), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.41 (10H, m), 5.89-6.00 (4H, m), 6.62 (1H, d, J=6.6 Hz, NH).
FABMS (negative-ion) m/z, 1356 [M-H]-, 1378 [M+Na-2H]-.
HRFABMS Calcd. for C70H136NO19P2Na: 1356.9182. Found: 1356.9155.
Anal. Calcd for C70H137NO19P2 .2.5xCH3COONH4: C, 58.06; H, 10.04; N, 3.16; P, 3.99. Found: C, 58.08; H, 9.26; N, 2.81; P, 3.74。
[実施例7]
2−ホスホノエチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセナミド]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) 2−ブロモエチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Da1工程)
2−ヒドロキシエチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(1.10g, 1.83mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶かし、この溶液に、四臭化炭素(731mg, 2.20mmol)及びトリフェニルホスフィン(671mg, 2.56mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。この反応液を塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、ヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると、標記化合物(1.20g, 収率99%)が得られた。
IR νmax(CHCl3) 2927, 2855 cm-1
500 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.60 (46H, m, containing 3H, s, δ 1.41, 3H, s, δ 1.48), 3.30 (1H, dd, J=2.9, 8.8 Hz), 3.50-3.57 (4H, m), 3.59-3.75 (6H, m), 3.83-3.96 (3H,m), 4.91 (1H, d, J=3.9 Hz).
MS (FAB, positive) m/z 701 (M+K)+, 685 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C35H67BrO6Na: 685.4002; found: 685.4056。
(2) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Da2工程及び第Da3工程)
(1)で得られた化合物(1.20g, 1.81mmol)に、トリアリルホスファイト(5mL)を加えて、窒素雰囲気下、180℃で2時間加熱撹拌したのち、減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、ヘキサン−酢酸エチル(2:3)で溶出すると混合物が得られた。この混合物を80%酢酸水溶液に溶解して60℃で1時間撹拌したのち、減圧下濃縮して、酢酸エチルで希釈した。水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、クロロホルム−エタノール(20:1)で溶出すると、標記化合物(760mg, 収率60%)が得られた。
IR νmax(CHCl3) 3598, 3420, 3089, 2927, 2855 cm-1.
500 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.61 (40 H, m), 2.28(1H, brs, OH), 2.58 (1H, brs, OH),3.27 (1H, dd, J=2.9, 9.8 Hz), 3.44-3.53 (3 H,m), 3.57-3.62 (2H, m), 3.70-3.80 (3H,m), 3.84-3.92 (2H, m), 3.98 (1H, m), 4.51-4.60 (4H, m), 4.90 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.24-5.38 (4H, m), 5.90-5.98 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z 743 (M+K)+, 727 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C38H73O9PNa: 727.4889; found: 727.4892。
(3) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル] −ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Db1工程)
トリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−α,β−D−グルコピラノシド(338mg, 0.401mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶かし、この溶液に、(2)で得られた化合物(189mg, 0.268mmol)を加え、更に、窒素雰囲気下、トリフルオロメタンスルホン酸銀(155mg, 0.604mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を止め、塩化メチレンで抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、ヘキサン−酢酸エチル(1:9)で溶出すると、標記化合物(273mg, 収率74%)が得られた。
IR νmax(CHCl3) 3449, 3255, 3088, 2928, 2873, 2856, 1734 cm-1.
500 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.80 (54H, m), 2.24-2.32 (2H, m), 2.55 (1H, s, OH), 3.21-3.36 (7H, m, containing 3H, s, δ 3.29), 3.39 (3H, s), 3.42-3.66 (7H, m), 3.71-3.88 (6H, m), 3.92-3.99 (2H,m), 4.16 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.30 (1H, q, J=8.8, 9.8 Hz), 4.53-4.59 (8H, m), 4.70, 4.78 (2H, ABq, J=11.7 Hz), 4.87 (1H, d, J=2.9 Hz), 4.93 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23-5.39 (8H, m), 5.88-5.98 (4H, m), 6.75 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z 1422 (M+K)+, 1406 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C65H118Cl3NO19P2Na: 1406.6732; found: 1406.6720。
(4) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセナミド]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Db2工程)
(3)で得られた化合物(220mg, 0.159mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶かし、この溶液に酢酸(0.5mL)及び亜鉛(210mg)を加えて、室温で3時間撹拌した。亜鉛を濾別した後、反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンを塩化メチレン(5mL)に溶解し、(Z)−11−オクタデセン酸(68mg, 0.239mmol)及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(55mg, 0.287mmol)を加えて、室温で20時間撹拌した。この反応液を塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、酢酸エチルで溶出すると標記化合物(122mg, 収率52%)が得られた。
IR νmax(CHCl3) 3004, 2928, 2856, 1662 cm-1.
500 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.80 (76H, m), 1.99-2.01 (4H, m), 2.16-2.33 (4H, m), 2.85 (1H, d, J=3.9 Hz, OH), 3.07 (1H, m), 3.23-3,25 (2H, m), 3.29 (3H, s), 3.36 (1H, m), 3.38 (3H, s), 3.44 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.48-3.84 (12H, m), 3.91 (1H, m), 4.09 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.48-3.84 (12H, m), 3.91 (1H, m), 4.09 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 4.17 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.25 (1H, q, J=9.8, 8.8 Hz), 4.50-4.58 (8H, m), 4.85 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.19 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23-5.38 (10H, m), 5.89-5.98 (4H, m), 6.91 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z 1512 (M+K)+, 1496 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C80H149NO18P2Na: 1497.0139; found: 1497.0123。
(5) 2−ホスホノエチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセナミド]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Db3工程)
(4)で得られた化合物(110mg, 0.075mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶かし、この溶液に、トリフェニルホスフィン(9.8mg, 0.037mmol)、トリエチルアミン(52μL, 0.373mmol)、ギ酸(28μL, 0.742mmol)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(4.4mg, 0.004mmol)を加えて、50℃で5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮したのち、クロロホルムで希釈し、0.1mol/L塩酸水溶液で洗浄して、クロロホルム層を減圧下濃縮した。得られた混合物をDEAEセルロース(酢酸型)カラムクロマトグラフィーにて精製し、0.05mol/L酢酸アンモニウム溶液(クロロホルム:メタノール:水=2:3:1)で溶出した。クロロホルム(4mL)、メタノール(8mL)及び0.1mol/L塩酸水溶液(3.2mL)に溶解し、さらにクロロホルム(4mL)及び0.1mol/L塩酸水溶液(4mL)を加えて洗浄した。クロロホルム層を分離し、減圧下溶媒を留去すると、白色固体として標記化合物(80mg, 収率82%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3284, 3218, 3178, 3116, 2955, 2924, 2853, 1655, 1630 cm-1.
500 MHz 1H NMR (CD3OD:CDCl3= 5:1) δ 0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.28-1.67 (74H, m), 1.73-1.77 (2H, m), 2.01-2.03 (4H, m), 2.16 (2H, dt, J=7.8, 18.6 Hz), 2.25 (2H, t, J=6.8 Hz), 3.22 (1H, dd, J=2.9, 9.8 Hz), 3.31 (3H, s), 3.34 (1H, m), 3.41 (3H, s), 3.46 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.54-3.85 (15H, m), 3.96 (1H, m), 4.07-4.12 (2H, m), 4.54 (1H, d, J=8.8 Hz). 4.87 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.31-5.37 (2H, m)。
[実施例8]
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
(1) 1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−ドデシル−α−D−グルコフラノース(第Aa1工程)
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース(26.0g, 0.10mol)とドデシル メタンスルホネート(13.2g, 0.05mol)を実施例1(1)と同様に反応させると、油状物として標記化合物(31.1g, 収率75%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.32 (3H, s), 1.35 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.52-1.57 (2H, m), 3.51 (1H, m), 3.59 (1H, m), 3.85 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.98 (1H, m), 4.06-4.14 (3H, m), 4.31 (1H, m), 4.52 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.88 (1H, d, J=3.7 Hz)。
(2) アリル 3−O−ドデシル−α,β−D−グルコピラノシド (第Aa2工程)
(1)で得られた化合物(900mg, 2.160mmol)を2%塩酸を含むアリルアルコール(10mL)に加え、反応液を20分間還流した。反応液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1,更に1:3)で溶出すると油状の標記化合物α体(674mg, 収率80%)とβ体(64mg, 収率8%)が得られた。
α体:
Rf=0.23 (cyclohexane-EtOAc (1:1)).
mp 72-73.5℃ (針状晶).
IR νmax(KBr) 3306, 2920, 2852 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.59-1.64 (2H, m), 2.19 (1H, d, J=9.5 Hz, OH), 2.24 (1H, t, J=6.3 Hz, OH), 2.79 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.45 (1H, d, J=8.8 Hz), 3.50-3.61 (2H, m), 3.64-3.71 (2H, m), 3.80-3.86 (2H, m), 3.93 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.90 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22-5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
Anal. Calcd for C21H40O6: C, 64.92; H, 10.38. Found: C, 64.96; H, 10.17。
β体:
Rf=0.31 (cyclohexane-EtOAc (1:1)).
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.50-1.61 (2H, m), 3.46-3.53 (10H, m), 5.07 (1H, d, J=5.1 Hz), 5.21-5.42 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
(3) アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa3工程)
(2)で得られた化合物α体(470mg, 1.210mmol)について、実施例1(3)と同様に処理すると、油状の標記化合物(420mg, 81%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.53-1.60 (2H, m), 2.31 (1H, d, J=7.3 Hz, OH), 3.46-3.85 (8H, m), 4.04 (1H, m), 4.21 (1H, m), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22-5.34 (2H, m), 5.93 (1H, m)。
(4) アリル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
(3)で得られた化合物(980mg, 2.287mmol)について、実施例1(4)と同様に処理すると、蝋状の標記化合物(1.533g, 67%)が得られた。
IR νmax(film) 2925, 2856, 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (3H, s), 0.86-0.89 (15H, m, containing 9H, s, at δ 0.88ppm), 1.26 (38H, bs), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.49-1.55 (2H, m), 1.70-1.77 (2H, m), 3.29 (1H, m), 3.45-3.78 (9H, m), 3.84 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20-5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 755 [M+H]+, 777 [M+Na]+ (on addition of NaI). HRFABMS, Calcd. for C44H86O7SiNa: 777.6040. Found: 777.5994。
(5) アリル 3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(4)で得られた化合物(965mg, 1.287mmol)について、実施例1(5)と同様に反応させると蝋状の標記化合物(386mg, 収率50%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3400-3260, 2920, 2850 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.89 (6H, m), 1.26 (36H, bs), 1.41-1.73 (6H, m), 2.07 (1H, bs, OH), 2.60 (1H, bs, OH), 2.96 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, m), 3.50-3.89 (10H, m), 4.04 (1H, m), 4.20 (1H, m), 5.00 (1H, m), 5.22-5.34 (2H, m), 5.95 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 599 [M-H]+, 601 [M+H]+, 623 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C35H68O7Na: 623.4862. Found: 623.4861。
(6) (E)-1-プロペニル 3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(5)で得られた化合物(381mg, 0.634mmol)を実施例1(6)と同様に反応させることにより、粉状の標記化合物(381mg, 収率100%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3411 (br), 2920, 2850, 1679 (w), 1468 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.41-1.73 (9H, m), 1.86 (1H, bs, OH), 2.45 (1H, bs, OH), 2.72 (1H, bs, OH), 3.32 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.49-3.92 (10H, m), 5.16-5.23 (2H, m), 6.19 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 601 [M+H]+, 623 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C35H68O7Na: 623.4862. Found: 623.4880。
(7) (E)-1-プロペニル 6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(6)で得られた化合物(747mg, 1.243mmol)について、実施例1(7)と同様に反応させることにより、粉状の標記化合物(670mg, 収率75%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3226, 2925, 2853, 1749, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.08 (6H, s), 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 0.90 (9H, s), 1.26 (36H, bs), 1.40-1.73 (7H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz, at δ 1.55 ppm), 2.74 (1H, bs, OH), 2.81 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, m), 3.51-3.87 (10H, m), 5.14 (1H, d, J=3.7 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 715 [M+H]+, 737 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C41H82O7SiNa: 737.5728. Found: 737.5730。
(8) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa8工程)
(7)で得られた化合物(659mg, 0.921mmol)について、実施例1(8)と同様に反応させることにより、標記化合物(813mg, 収率100%)を得た。
IR νmax(film) 2927, 2856, 1749, 1680, 1464, 1371 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.02 (3H, s), 0.03 (3H, s), 0.86-0.90 (15H, m, containing 9H, s, at δ 0.88 ppm), 1.25 (36H, bs), 1.46-1.63 (7H, m, containing 3H, dd, J=2.2, 6.6 Hz, at δ 1.54 ppm), 1.88-1.91 (2H, m), 3.35 (1H, m), 3.53 (1H, m), 3.65-3.80 (7H, m), 4.59-4.65 (4H, m), 4.71 (1H, t, J=9.9 Hz), 4.78 (1H, m), 5.09 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.18 (1H, m), 5.25-5.39 (4H, m), 5.89-5.98 (2H, m), 6.17 (1H, qd, J=2.2, 12.5 Hz)。
(9) 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−D−グルコピラノ−ス(第Aa9工程)
(8)で得られた化合物(840mg, 0.951mmol)について、実施例1(9)と同様に反応させることにより、標記化合物(640mg, 収率64%)を得た。
IR νmax(film) 3527 (br), 2925, 2854, 1747, 1679 (w) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (36H, bs), 1.50-1.65 (7H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz, at δ 1.55 ppm), 1.87-1.92 (2H, m), 2.33 (1H, bs, OH), 3.37 (1H, dd, J=2.9, 9.5 Hz), 3.55-3.81 (8H, m), 4.60-4.67 (4H, m), 4.72 (1H, m), 4.80 (1H, m), 5.13 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.18 (1H, qd, J=6.6, 12.5 Hz), 5.25-5.40 (4H, m), 5.89-5.98 (2H, m), 6.16 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 768 [M+H]+, 791 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C43H76O11Na: 791.5286. Found: 791.5281。
(10) (E)-1-プロペニル 2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ca1工程)
(9)で得られた化合物(606mg, 0.718mmol)について、実施例1(10)と同様に反応させることにより、標記化合物(867mg, 収率100%)を得た。
IR νmax(film) 3400-3080 (w), 2927, 2856, 1745 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.25-1.30 (48H, m), 1.38-1.75 (9H, m), 1.85-1.90 (2H, m), 3.23-3.80 (22H, m, containing two 3H, s, at δ 3.28 and 3.38 ppm), 4.04 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.26 (1H, dd, J=9.5, 18.3 Hz), 4.51-4.85 (12H, m), 5.10 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.16 (1H, m), 5.23-5.40 (8H, m), 5.89-5.99 (1H, m), 6.62 (4H, m), 6.16 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 1470 [M+Na, 35Cl]+, 1472.
HRFABMS Calcd. for C70H121Cl3NO21PNa: 1470.7132. Found: 1470.7102。
(11) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド(第Ca2工程)
(10)で得られた化合物(895mg, 0.617mmol)について、実施例1(11)と同様に反応させることにより、油状の標記化合物(428mg, 収率45%)を得た。
IR νmax(film) 3306 (w), 2926, 2855, 1747, 1678, 1659, 1547, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (66H, bs) 1.40-1.80 (13H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz, at δ 1.54 ppm), 1.84-1.89 (2H, m) 2.00-2.05 (4H, m), 2.22-2.26 (2H, m), 3.22-3.79 (20H, m, containing two 3H, s, at δ 3.28 and 3.37 ppm), 3.85 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.24 (1H, m), 4.53-4.72 (10H, m), 4.78-4.84 (2H, m), 5.09 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.16 (1H, m), 5.22-5.41 (10H, m), 5.88-5.99 (4H, m), 6.05 (1H, d, J=8.1 Hz), 6.13 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 1560 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C85H152NO20PNa: 1561.0543. Found: 1561.0560。
(12) 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノ−ス(第Ca3工程)
(11)で得られた化合物(421mg, 0.274mmol)について、実施例1(12)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(274mg, 収率67%)が得られた。
IR νmax(film) 3300 (w), 2926, 2855, 1748, 1652, 1549, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.88 (12H, m), 1.25 (66H, bs), 1.40-1.90 (13H, m, containing OH), 1.92-2.04 (4H, m), 2.16-2.19 (2H, m), 3.08-3.77 (20H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm, and 3H, s, at 3.38 ppm), 3.85-4.63 (14H, m), 4.82 (1H, m), 5.23-5.40 (11H, m), 5.88-5.98 (4H, m), 6.05 (1H, d, J=7.3 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1520 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H148NO20PNa: 1521.0230. Found: 1521.0250。
(13) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−α−D−グルコピラノシド(α体)及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−2−O−[(R)−3−(アリルオキシカルボニルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−β−D−グルコピラノシド(β体)(第Ca4工程)
(12)で得られた化合物(265mg, 0.177mmol)について、実施例1(13)と同様に反応させることにより、標記化合物α体(138mg, 収率47%)及びβ体(141mg, 収率48%)を油状化合物として得た。
α体:
IR νmax(film) 3306 (w), 2926, 2856, 1747, 1660, 1548 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.25 (66H, bs), 1.40-2.05 (16H, m), 2.21-2.25 (2H, m), 3.22-4.06 (23H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 4.26 (1H, dd, 9.5, 18.3 Hz), 4.54-4.62 (12H, m), 4.64-4.73 (2H, m), 4.78 (1H, t, J=5.9 Hz), 5.23-5.43 (14H, m), 5.72 (1H, dd, J=3.7, 6.6 Hz), 5.88-6.01 (6H, m), 6.54 (1H, d, J=8.1 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1680 [M+Na]+
β体:
IR νmax(film) 3309 (w), 2926, 2856, 1748, 1678, 1550, 1462 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.26 (66H, bs), 1.40-2.07 (16H, m), 2.21-2.24 (2H, m), 3.18-3.86 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.27 and 3.38 ppm), 3.99 (1H, m), 4.25 (1H, dd, 9.5, 18.3 Hz), 4.43-4.65 (12H, m), 4.70 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.78 (1H, m), 4.93 (1H, dd, J=5.1, 8.1 Hz), 5.19-5.43 (14H, m), 5.86-6.00 (6H, m), 7.48 (1H, d, J=9.5 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1680 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C88H157NO23P2Na: 1681.05. Found: 1681.05。
(14) ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(13)で得られた化合物α体(140mg, 0.084mmol)について、実施例1(14)と同様に反応させると、粉状の標記化合物(45mg, 収率40%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3289 (w), 3077 (w), 2924, 2853, 1627, 1556, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.86-0.90 (12H, m), 1.27 (66H, bs), 1.40-1.74 (12H, m), 1.97-2.02 (4H, m), 2.22-2.24 (2H, m), 3.22-4.13(26H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.77 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.35-5.39 (2H, m), 5.72 (1H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1328 [M-H]-, 1350 [M+Na-2H]-.
HRFABMS, Calcd. for C68H132NO19P2: 1328.8871. Found: 1328.8873。
[実施例9]
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
実施例8(13)で得られた化合物β体(150mg, 0.090mmol)を、実施例1(14)と同様に反応させると粉状の標記化合物(45mg, 収率37%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.41-1.74 (12H, m), 2.00-2.04 (4H, m), 2.24-2.28 (2H, m), 3.12-4.07 (26H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.92-4.97 (2H, m), 5.34-5.36 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1328 [M-H]-.
Anal. Calcd for C68H133NO19P2: C, 61.38; H, 10.07; N, 1.05; P, 4.66. Found: C, 61.00; H, 9.97; N, 1.12; P, 4.24。
[実施例10]
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) アリル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
実施例8(3)で得られたアリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(2.90g, 11.14mmol)について、アルキル化剤としてブロモドデカンを用いて、実施例1(4)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(6.49g, 収率98%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.41 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.50-1.60 (4H, m), 3.30 (1H, m), 3.49-3.74 (8H, m), 3.83 (1H, m), 4.08 (1H, dd, J=6.6, 13.3 Hz), 4.18 (1H, dd, J=5.1, 13.3 Hz), 4.90 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22 (1H, m), 5.32 (1H, m), 5.92 (1H, m)。
(2) アリル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(1)で得られた化合物(6.40g, 10.722mmol)を、実施例1(5)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(2.62g, 収率44%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3364 (br), 2919, 2850, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.54-1.60 (4H, m), 1.95 (1H, t, J=5.7 Hz, OH), 2.46 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.28 (1H, m), 3.46-3.90 (8H, m), 3.93 (1H, m), 4.07 (1H, dd, J=6.6, 13.2 Hz), 4.20 (1H, dd, J=5.1, 13.2 Hz), 4.96 (1H, d, J=3.7 Hz) 5.21-5.35 (2H, m), 5.93 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 555 [M-H]+, 579 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C33H64O6Na: 579.4600. Found: 579.4581。
(3) (E)-1-プロペニル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(2)で得られた化合物(2.60g, 4.67mmol)を、実施例1(6)と同様に反応させることにより、標記化合物(2.60g, 収率100%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3341 (br), 2919, 2851, 1678 (w), 1468 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.55-1.60 (9H, m), 1.89 (1H, bs, OH), 2.50 (1H, m, OH), 3.30 (1H, dd, J=3.7, 8.8 Hz), 3.46-3.78 (6H, m), 3.70-3.84 (2H, m), 3.93 (1H, m), 5.12 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19 (1H, qd, J=6.6, 12.5 Hz), 6.18 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 555 [M-H]+, 579 [M+Na]+
(4) (E)-1-プロペニル 6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(3)で得られた化合物(2.70g, 4.848mmol)を、実施例1(7)と同様に反応させることにより、標記化合物(3.11g, 収率95%)を得た。
IR νmax(film) 3504, 2926, 2855, 1680 (w), 1659 (w), 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.88 (9H, s), 0.88-0.92 (15H, m, containing 9H, s, at δ 0.90 ppm), 1.26 (36H, bs), 1.58-1.65 (7H, m), 2.71 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.28 (1H, dd, J=2.7, 9.5 Hz), 3.52-3.90 (9H, m), 5.10 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19 (1H, m), 6.19 (1H, dd, J=2.2, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 671 [M-H]+, 693 [M+Na]+ (on addition of NaI).
HRFABMS Calcd. for C39H78O6SiNa: 693.5466. Found: 693.5469。
(5) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa8工程)
(4)で得られた化合物(3.10g, 4.619mmol)を、実施例1(8)と同様に反応させることにより、標記化合物(3.49g, 収率100%)を得た。
IR νmax(film) 2926, 2856, 1758, 1680 (w), 1661 (w), 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.02 (3H, s), 0.03 (3H, s), 0.88 (9H, s), 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (36H, bs), 1.51-1.57 (7H, m), 3.35 (1H, dd, J=3.7, 9.7 Hz), 3.51-3.83 (8H, m), 4.62-4.65 (2H, m), 4.72 (1H, t, J=9.5 Hz), 5.10 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19 (1H, m), 5.26-5.39 (2H, m), 5.94 (1H, m), 6.18 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 753 [M-H]+, 777 [M+Na]+ (on addition of NaI).
HRFABMS Calcd. for C43H82O8SiNa: 777.5677. Found: 777.5641。
(6) 4−O−アリルオキシカルボニル−2,3−ジ−O−ドデシル−D−グルコピラノ−ス(第Aa10工程)
(5)で記得られた化合物(3.60g, 4.767mmol)を塩化メチレン(10mL)及びアセトニトリル(20mL)に溶解し、この溶液に48%フッ化水素酸水溶液(3mL)を加え室温で16時間撹拌した後、酢酸メチルで希釈した。反応液を、水、重曹水及び食塩水で洗い、MgSO4乾燥した。ろ過、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトを行った。酢酸エチルで溶出すると、標記化合物(2.12g, 収率74%)を得た。
IR νmax(film) 3446 (br), 2920, 2851, 1754, 1724, 1468 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (32H, bs), 1.43-1.58 (2H, m), 1.69 (1H, bs, OH), 3.12-3.98 (7H, m), 4.65-4.72 (3H, m), 5.28-5.40 (2H, m), 5.93 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 583, 623 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C34H64O8Na: 623.4499. Found: 623.4490。
(7) 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−D−グルコピラノース(第Cc1工程)
(6)で得られた化合物(2.65g, 3.142mmol)及びトリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−D−グルコピラノシド(1.82g, 3.112mmol)(米国特許第5,935,938号公報記載)を実施例1(10)と同様に反応させることにより、標記化合物(3.86g, 収率96%)を得た。
IR νmax(film) 3500-3100 (w), 2926, 2856, 1753, 1736, 1542 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) d 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (48H, bs), 1.43-1.75 (6H, m), 3.11-3.90 (24H, m), 4.13-4.40 (2H, m), 4.55-4.85 (10H, m), 5.24-5.39 (6H, m), 5.89-5.99 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 1304, 1302 [M+Na, 35Cl]+.
HRFABMS Calcd. for C61H109Cl3NO18PNa: 1302.6346. Found: 1302.6333。
(8) 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−D−グルコピラノ−ス(第Cc2工程)
(7)で得られた化合物(1.90g, 1.482mmol)を実施例1(11)と同様に反応させると、油状の標記化合物(1.32g, 収率65%)が得られた。
IR νmax(film) 3302 (br), 2926, 2855, 1754, 1652, 1549, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) d 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 1.99-2.02 (4H, m), 2.17-2.33 (2H, m), 3.10-4.10 (25H, m), 4.24-4.63 (8H, m), 5.21-5.35 (8H, m), 5.87-5.98 (3H, m), 6.12 (1H, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1392 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C76H140NO17PNa: 1392.9756. Found: 1392.9774。
(9) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Ca4工程)
(8)で得られた化合物(1.32g, 0.963mmol)を実施例1(13)と同様に反応させることにより、標記化合物α体(356mg, 収率25%)とβ体(378mg, 収率26%)を油状物として得た。
α体:
IR νmax(film) 3310, 3085, 2926, 2855, 1757, 1665, 1548, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 1.99-2.01 (4H, m), 2.21-2.25 (2H, m), 3.21-3.83 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 3.96-4.02 (2H, m), 4.26 (1H, dd, J=9.6, 18.3 Hz), 4.52-4.73 (11H, m), 5.23-5.42 (12H, m), 5.73 (1H, dd, J=3.3, 6.3 Hz), 5.87-6.01 (5H, m), 6.53 (1H, d, J=8.1 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1552 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H149NO20P2Na: 1553.0046. Found: 1553.0041。
β体:
IR νmax(film) 3310, 3086 (w), 2926, 2855, 1757, 1668, 1549, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 2.00-2.02 (4H, m), 2.20-2.25 (2H, m), 3.18-3.75 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.27 and 3.38 ppm), 4.00 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.47-4.63 (11H, m), 4.70 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.95 (1H, dd, J=5.1, 8.1 Hz), 5.23-5.43 (12H, m), 5.86-5.97 (5H, m), 7.48 (1H, d, J=9.5 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1552 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H149NO20P2Na: 1553.0046. Found: 1553.0040。
(10) ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(9)で得られた化合物α体(153mg, 0.100mmol)を実施例1(14)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(70mg, 収率54%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3292 (br), 3294, 2853, 1630, 1551, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 4:1) δ 0.88 (12H, m), 1.27 (66H, bs), 1.40-1.76 (10H, m), 1.96-2.04 (4H, m), 2.22-2.26 (2H, m), 3.23-4.10 (25H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.40 ppm), 4.74 (1H, d, J=8.3 Hz), 5.34-5.39 (2H, m), 5.64 (1H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1284 [M-H]-.
HRFABMS, Calcd for C66H128NO18P2: 1284.8607. Found: 1284.8605.
Anal. Calcd for C66H129NO18P2: C, 61.61; H, 10.11; N, 1.09; P, 4.81. Found: C, 61.94; H, 9.61; N, 1.17; P, 4.73。
[実施例11]
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
実施例10(9)で得られた化合物β体(185mg, 0.121mmol)を実施例1(14)と同様に反応させると、蝋状の標記化合物(106mg, 収率68%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3387, 3299, 2924, 2853, 1631, 1552, 1467 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 4:1) δ 0.89 (12H, m), 1.27 (66H, bs), 1.40-1.76 (10H, m), 2.00-2.04 (4H, m), 2.25-2.29 (2H, m), 3.11-3.89 (23H, m, containing two 3H, s at 3.31 and 3.41 ppm), 4.00-4.05 (2H, m), 4.94-4.98 (2H, m), 5.32-5.37 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1284 [M-H]-, 1306 [M+Na-2H]-.
HRFABMS, Calcd for C66H128NO18P2: 1284.8607. Found: 1284.8605.
Anal. Calcd for C66H129NO18P2: C, 61.61; H, 10.11; N, 1.09; P, 4.81. Found: C, 62.37; H, 9.56; N, 1.18; P, 3.96。
[実施例12]
ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
実施例8(3)で得られたアリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(3g, 7mmol)及び1−ブロモテトラデカン(2.3g, 8.4mmol)をDMF(25mL)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 400mg, 8.3mmol)を加えた。その後、実施例1(4)と同様に処理すると油状の目的化合物(3.7g, 収率86%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, bs), 1.40 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.50-1.60 (4H, m), 3.10-4.35 (12H, m), 4.37 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.17-5.34 (2H, m), 5.91 (1H, m)。
(2) アリル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(1)で得られた化合物(1.9mg, 3mmol)をMeOH(30mL)に溶かし、この溶液にパラトルエンスルホン酸(80mg)を加え、40分間室温で攪拌した。反応液を減圧、濃縮した後、酢酸エチルで希釈した。この溶液を重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると標記化合物(1.57g, 収率89%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.52-1.62 (4H, m), 2.07 (1H, t, J=6.6 Hz, OH), 2.46 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.10-4.20 (12H, m), 4.38 (1H, t, J=8.1 Hz), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.21-5.35 (2H, m), 5.92 (1H, m)。
(3) (E)-1-プロペニル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(2)で得られた化合物(1.57g, 2.68mmol)をTHF(40mL)に溶かし、この溶液に、水素で活性化したIr[C8H12(MePh2P)2]PF6(5mg)を加え、室温で一夜攪拌した。その後反応液を濃縮し、標記化合物(1.2g, 収率76%)が得られた。得られた標記化合物はこのまま次の反応に使用した。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6-7.3 Hz), 1.26(40H, bs), 1.53-1.60 (7H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 7.3 Hz, at 1.56 ppm), 2.06 (1H, t, J=6.6 Hz, OH), 2.44 (1H, d, J=1.5 Hz, OH), 3.14-3.92 (10H, m), 4.52 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.12 (1H, m), 6.21 (1H, qd, J=1.5, 12.5 Hz)。
(4) (E)-1-プロペニル 6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(3)で得られた化合物(1.2g, 3.09mmol)をジメチルホルムアミド(40mL)に溶かし、この溶液に、t−ブチルジメチルシリルクロライド(558mg, 0.384mmol)及びイミダゾール(525mg, 7.72mmol)を加え、室温で一夜攪拌した。その後、反応液をそのまま用いてシリカゲルクロマトグラフィーを行った。ヘキサン−酢酸エチル(5:1)混合溶液で溶出すると、油状標記化合物(1.5g, 収率90%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.08 (6H, s), 0.86-0.90 (15H, m, containing 9H, s, at 0.89 ppm), 1.26 (40H, bs), 1.53-1.60 (7H, m), 3.02 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.13-3.24 (2H, m), 3.33 (1H, m), 3.49-3.89 (7H, m), 4.47 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.11 (1H, m), 6.20 (1H, dd, J=1.7, 12.1 Hz)。
(5) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド (第Aa8工程)
(4)で得られた化合物(1.5g, 2.15mmol)をトルエン(30mL)に溶かし、この溶液にピリジン(680mg, 8.6mmol)を加え、更に氷冷下トリホスゲン(320mg, 1.07mmol)を加え10分間激しく撹拌した。反応溶液にアリルアルコール(1.24g, 21.3mmol)を加え、氷冷下1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトを行った。シクロヘキサン−酢酸エチル(14:1)で溶出すると、標記化合物(1g, 収率83%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.03 (6H, s), 0.86-0.89 (15H, m, containing 9H, s, at 0.87 ppm), 1.25 (40H, bs), 1.51-1.56 (7H, m), 3.15 (1H, dd, J=7.8, 9.9 Hz), 3.35 (1H, dd, J=8.8, 9.9 Hz), 3.43 (1H, m), 3.52-4.0 (7H, m), 4.6-4.75 (4H, m), 5.28-5.4 (3H, m), 5.9-6.0 (1H, m)。
(6) 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−D−グルコピラノース(第Aa10工程)
(5)で得られた化合物(1.7g)を塩化メチレン(13mL)及びアセトニトリル(25mL)に溶解し、この溶液にシリカゲル粉(380mg)及び48%フッ化水素酸水溶液(1mL)を加え、室温で16時間撹拌した後、塩化メチレンで希釈した。この液を重曹水及び食塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。ろ過、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると、標記化合物(1g, 収率80%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.86 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, bs), 1.50-1.60 (4H, m), 3.12-4.0 (9H, m), 5.3-5.40 (3H, m), 5.90-5.95 (1H, m)。
(7) 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−D−グルコピラノース(第Cc1工程)
(6)で得られた化合物(654mg, 1mmol)及びトリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−D−グルコピラノシド(843mg, 1mmol)(既知化合物:米国特許第5,935,938号)をCH2Cl2(30mL)に溶かし、この溶液に、AgOTf(385mg, 1.5mmol)を加え、窒素雰囲気下室温で1時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。ヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出すると、ガム状標記化合物(870mg, 収率60%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (52H, bs), 1.43-1.77 (6H, m, containing 3H, dd, J=1.5, 6.6 Hz at 1.55 ppm), 3.21(1H, m), 3.28 (3H, s), 3.32 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.39 (3H, s), 3.45-3.80 (15H, m), 4.5-4.7 (12H, m), 5.2-5.4 (6H,m), (1H, m), 5.89-5.98 (3H, m)。
(8) 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−D−グルコピラノ−ス(第Cc2工程)
(7)で得られた化合物(760mg, 0.58mmol)をTHF(21mL)及び酢酸(14mL)に溶かし、この溶液に、亜鉛(780mg)を加え、3時間激しく撹拌した。反応液をろ過、濃縮し、酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮し、得られた一級アミンを、THF(4mL)に溶解した。この溶液に、重曹(112mg)を含有する水(2mL)及びシス−バクセニン酸の酸クロリド(230mg, 0.803mmol)のTHF(4mL)溶液を加え、室温で2時間激しく撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると、ガム状標記化合物(700mg, 収率86%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (70H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 1.83-2.02 (4H, m), 2.17-2.22 (2H, m), 2.33 (1H, m), 3.10-3.36 (6H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm), 3.38 (3H, s), 3.45-3.80 (12H, m), 3.81-4.10 (4H, m), 4.24-4.64 (8H, m), 5.2-5.4 (8H, m), 5.87-5.98 (3H, m), 6.10 (1H, m)。
(9) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(α体)及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド(β体)(第Ca4工程)
(8)で得られた化合物(680mg, 0.486mmol)を塩化メチレン(12mL)に溶かし、この溶液にNa2SO4(1.5g)、1H-テトラゾール(142mg, 2mmol)及びジアリル ジイソプロピルホスホルアミダイト(155mg, 0.63mmol)を加え、窒素気流下室温で30分間撹拌し、反応液をそのまま用いてシリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出し油状のホスファイトをほぼ定量的に得た。得られたホスファイトをTHF(25mL)に溶かし、この溶液に、30%過酸化水素水(500mg, 4,41mmol)を加え、氷冷下30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%ハイポ水及び食塩水で洗い、MgSO4で乾燥した。ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。ヘキサン−酢酸エチル(1:1)更に酢酸エチルで溶出すると、油状標記化合物α体(200mg, 収率27%)及びβ体(220mg, 収率30%)が得られた。
α体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, bs), 1.40-1.73 (10H, m), 2.00-2.05 (4H, m), 2.21-2.25 (2H, m), 3.22-3.83 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 3.96-4.02 (2H, m), 4.25 (1H, m), 4.54-4.73 (11H, m), 5.23-5.40 (12H, m), 5.72 (1H, dd, J=3.3, 6.2 Hz), 5.89-5.99 (5H,m), 6.50 (1H, d, J=8.1 Hz, NH)。
β体:
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 2.00-2.02 (4H, m), 2.10-2.24 (2H, m), 3.18-3.80 (22H, m, containing two 3H, s, at 3.27 and 3.38 ppm), 4.00 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.56-4.63 (11H, m), 4.70 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.95 (1H, d, J=5.1, 8.1 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.43 (12H, m), 5.86-5.99 (5H, m), 7.50 (1H, d, J=9.5 Hz, NH)。
(10) ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(9)で得られた化合物α体(200mg, 0.055mmol)をTHF(15mL)に溶かし、この溶液に、トリフェニルホスフィン(35mg, 0.13mmol)、トリエチルアミン(135mg, 1.33mmol)、ギ酸(120mg, 2.6mmol)及びPd(PPh3)4(35mg, 0.03mmol)を加え、窒素中55℃で20時間撹拌した。反応液をろ過後濃縮し、DEAE-セルロース8gを詰めたカラムで精製した。CHCl3-MeOH-H2O(2:3:1)の0.05 mol/L AcO.NH4溶液にて溶出すると、目的物の画分が得られた。画分を集め全体がCHCl3-MeOH-H2O(1:1:1)の混合物となるようにCHCl3及び0.15mol/L塩酸水を加え、分液ロートで撹拌し、下層のCHCl3層を集め濃縮すると、蝋状の標記化合物(100mg, 収率57%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 4:1) δ 0.89 (12H, m), 1.27 (70H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 2.01-2.03 (4H, m), 2.24-2.26 (2H, m), 3.14-3.92 (23H, m, containing two 3H, s, at 3.30 and 3.40 ppm), 3.92-4.11 (2H, m), 4.72 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.34-5.39 (2H, m), 5.63 (1H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1312 [M-H]-.
Anal. Calcd for C66H129NO18P2: C, 60.00; H, 10.23; N, 1.03; P, 4.55. Found: C, 60.39; H, 9.91; N, 1.28; P, 3.86。
[実施例13]
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1)アリル 4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ac1工程)
D−グルコース(5g, 22.7mmol)をDMF(15mL)に溶かし、この溶液に、2,2-ジメトキシプロパン(15mL)及びp-TsOH(200mg)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過、濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(4:1−2:1)で溶出すると油状標記化合物(3g, 収率50%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 1.45 (3H,s), 1.52 (3H,s), 2.3 (1H, d, J=10.3 Hz, OH), 2.79 (1H, d, 2.2 Hz, OH), 3.51-3.88 (6H, m), 4.03 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.23-5.34 (2H, m), 5.91 (1H, m)。
(2) アリル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ac2工程)
(1)で得られた化合物(5.4g, 20.7mmol)及び1−ヨードドデカン(14.7g, 49.6mmol)をDMF(3mL)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 2.4g, 49.6mmol)を加え、室温で一夜攪拌した。反応液に氷冷下メタノールを加え、水素化ナトリウムを分解した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄して、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。ヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記化合物(7.4g, 収率60%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.41 (3H, s), 148 (3H, s), 1.50-1.60 (4H, m), 3.49-3.73 (8H, m), 3.83 (1H, m), 4.08 (1H, dd, J=6.6, 13.5 Hz), 4.18 (1H, dd, J=5.1, 3.3 Hz), 4.9 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22 (1H, m), 5.32 (1H, m), 5.92 (1H, m)。
(3) 2−ヒドロキシエチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ab1工程)
(2)で得られた化合物(4g, 6.7mol)をTHF−H2O(7:2, 66mL)に溶かし、この溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(6.7g)及び2.5%四酸化オスミウムのt−ブタノール(1.4mL)溶液を加え、室温で2時間攪拌した後、酢酸エチルで希釈した。この溶液を重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過後濃縮するとアルデヒドが残った。これをエタノール(50mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(270mg)を加え、20分間攪拌した後、酢酸を加え、その後酢酸エチルで希釈した。この溶液を重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。ヘキサン−酢酸エチル(3:1)で溶出すると標記化合物(448mg, 収率41%)が油状物として得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.40 (3H, s), 1.41-1.43 (4H, m), 1.48 (3H, s), 2.82 (1H, bs, OH), 3.30 (1H, m), 3.51-3.85 (14H, m), 4.89 (1H, d, J=3.7 Hz)。
(4) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ab2工程)
(3)で得られた化合物(5.65g, 9.2mmol)を塩化メチレン(70mL)に溶かし、この溶液に、1H−テトラゾール(1.54g, 22mmol)、ジアリル ジイソプロピルホスホルアミダイト(3.5g, 1.13mmol)及び硫酸ナトリウム(6g)を加え、室温で30分間攪拌した。得られた溶液に、THF(70mL)及び31%過酸化水素水(2g)を加え、室温で15分間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、10%Na2S2O3水溶液、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出すると、標記化合物(6.6g, 収率99%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, J=6.6 Hz), 1.21-1.38 (36H, m), 1.39 (3H, s), 1.47 (3H,s), 1.50-1.58(4H,m), 3.25-3.30 (1H, m), 3.51-3.88 (11H, m), 4.23-4.27 (2H, m), 4.56-4.60 (4H, m), 4.89 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.25-5.41 (4H, m), 5.91-6.00 (2H, m)。
(5) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル −2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ab3工程)
(4)で得られた化合物(6.6g, 9.1mmol)をMeOH(60mL)に溶かし、この溶液に、p−TsOH(412mg)を加え、室温で2時間攪拌した後、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後10%MeOH含有酢酸エチル溶液で溶出すると蝋状の標記化合物(6g, 収率96%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, bs), 1.50-1.71 (4H, m), 3.27 (1H, dd, J=3.7, 8.8 Hz), 3.41-3.91 (11H, m), 4.24-4.28 (2H, m), 4.48-4.59 (4H, m), 4.95 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19-5.40 (4H, m), 5.90-6.00 (2H, m)。
(6) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
トリクロロメチルイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−α−D−グルコピラノシド(1g, 1.18mmol)(公知化合物、米国特許第5,935,938号)及び(5)で得られた化合物(1.02g, 1.49mmol)を塩化メチレン(30mL)に溶かし、この溶液にモレキュラ−シ−ブ4A(1.5mg)、AgOTf(350mg, 1.36mmol)及びTMSOTf(20mg, 0.090mmol)を加え、窒素中室温で一夜撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後5%MeOH含有酢酸エチル溶液で溶出するとガム状標記化合物(1g, 収率60%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (48H, bs), 1.38-1.46 (2H, m), 1.53-1.58 (4H, m), 1.69-1.77 (2H, m), 2.6 (1H, bs, OH), 3.21-3.89 (23H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.39 ppm), 4.09-4.32 (4H, m), 4.52-4.60 (8H, m), 4.95 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.40 (8H, m), 5.89-5.99 (4H, m), 6.41 (1H, broad, NH)。
(7) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(6)で得られた化合物(500mg, 0.35mmol)をTHF−酢酸(3:2, 15mL)に溶かし、この溶液に、亜鉛粉末(470mg, 7.18mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液をろ過後濃縮し、酢酸エチルで希釈して、重曹水及び飽和食塩水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後濃縮して得られた一級アミンを、THF(3mL)に溶解した。この溶液に、重曹(124mg)を含有する水(0.9mL)とシス−バクセニン酸の酸クロリド(200mg, 0.72mmol)のTHF(1.5mL)溶液を加え、室温で2時間激しく撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを行なった。酢酸エチル、その後5%MeOH含有酢酸エチル溶液で溶出すると、ガム状標記化合物(400mg, 収率75%)が得られた。
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, bs), 1.40-1.79 (10H, m), 1.99-2.04 (4H, m), 2.17-2.25 (2H, m), 3.01(1H, bs, OH), 3.17-3.82 (24H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 3.97-4.31 (5H, m), 4.52-4.58 (8H, m), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.38 (10H, m), 5.90-6.00 (4H, m), 6.62 (1H, d, J=6.6 Hz, NH)。
(8) 2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(7)で得られた化合物(400mg, 0.263mmol)を乾燥THF(25mL)に溶かし、この溶液に、トリフェニルホスフィン(35mg, 0.133mmol)、トリエチルアミン(140mg, 1.38mmol)、ギ酸(130mg, 2.82mmol)及びPd(PPh3)4(35mg, 0.22mmol)を加え、窒素中54℃で20時間撹拌した。反応液をろ過後濃縮し、DEAE-セルロース8gを詰めたカラムで精製した。CHCl3-MeOH-H2O(2:3:1)の0.05mol/L AcONH4溶液にて溶出すると目的物の画分が得られた。画分を集め全体がCHCl3-MeOH-H2O(1:1:1)の混合物となるようにCHCl3と0.15mol/L塩酸水を加え、分液ロート撹拌し、下層のCHCl3層を集め、濃縮すると、蝋状の標記化合物(160mg, 収率45%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3289 (br), 2924, 2853, 1629 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3+CD3OD) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (66H, br s), 1.40-1.79 (10H, m), 1.99-2.07 (4H, m), 2.17-2.25(2H, m), 3.20-3.90 (24H, m, containing two 3H, s, at 3.30 and 3.40 ppm), 4.00-4.21 (5H, m), 4.65(1H, d, J=8.1 Hz), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.37-5.40 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1328[M-H]-.
Anal. Calcd for C68H133NO19P2: C, 59.76; H, 10.10; N, 1.02; P, 4.53. Found: C, 59.49; H, 10.11; N, 1.13; P, 4.02。
[実施例14]
2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,222,57−68(1991)、公知化合物)(17.8g, 50.1mmol)をジメチルホルムアミド(250mL)に溶かし、この溶液に、0℃で水素化ナトリウム(4.05g, 60%油性, 101mmol)を加えて15分間撹拌した。この溶液に、(R)−3−メトキシデシル p−トルエンスルホナート(米国特許第5935938号、公知化合物)(18.9g, 55.2mmol)を加えて、室温で5時間撹拌した。水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄したのち、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)にて精製を行い、標記化合物(20.2g, 収率77%)を得た。
IR νmax (KBr) 3304, 3114,2995, 2930,2877, 2858, 2825, 1705, 1674 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3)δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27-1.47 (12H, m), 1.41 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.63-1.67 (2H, m), 3.25 (1H, m), 3.28 (3H, s), 3.32 (1H, td, J=9.8, 4.9 Hz), 3.43 (1H, m), 3.58-3.64 (2H, m), 3.77-3.87 (3H, m), 3.93 (1H, dd, J=4.9, 10.7 Hz), 4.06 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.31 (1H, dd, J=4.9, 12.7 Hz), 4.88 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.19-5.28 (2H, m), 5.83 (1H, m), 6.56 (1H, d, J=7.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 548 (M+Na)+, 526 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C25H42F3NO7Na: 548.2808; found: 548.2815。
(2) アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド
(1)で得られたアリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(19.4g, 36.9mmol)をメタノール(150mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(389mg, 2.04mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:7)にて精製を行い、標記化合物(16.5g, 収率92%)を得た。
IR νmax (KBr) 3548, 3375, 3265, 3116, 2927, 2874, 2858, 1702, 1672 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3)δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.27-1.77 (14H, m), 3.01 (2H, brs, OH), 3.29 (3H, s), 3.34-3.53 (3H, m), 3.59 (1H, t, J=9.5, 8.8 Hz), 3.67 (1H, m), 3.75-3.85 (3H, m), 3.92 (1H, dd, J=3.7, 11.7 Hz), 4.07 (1H, m), 4.31 (1H, m), 4.84 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.19-5.29 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 508 (M+Na)+, 486 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C22H38F3NO7Na: 508.2494; found: 508.2503。
(3) (1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
(2)で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(5.34g, 11.0mmol)をジメチルスルホキシド(30mL)に溶解し、カリウムtert−ブトキシド(3.10g, 27.6mmol)を加えて窒素雰囲気下85℃で2時間撹拌した。この反応液に水(10mL)を加えて、85℃でさらに6時間撹拌したのち、室温まで冷却し、塩化メチレンで3回抽出操作を行った。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さをテトラヒドラフラン(40mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチルエステル(2.58g, 12.2mmol)を加えて、0℃で30分間撹拌した。この溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、塩化メチレンで抽出操作を行い、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)にて精製を行い、標記化合物(4.70g, 収率76%)を得た。
IR νmax (KBr) 3323, 3054, 2927, 2873, 2857, 1716, 1672, 1642 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3)δ 0.89 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.28-1.62 (15H, m), 1.74-1.79 (2H, m), 2.36 (1H, s, OH), 3.30 (3H, s), 3.36-3.46 (3H, m), 3.58-3.71 (3H, m), 3.81 (1H, m), 3.90-3.94 (2H, m), 4.06 (1H, s, OH), 4.57 1H, m), 4.74 (2H, s), 4.86 (1H, d, J=6.8 Hz), 5.37 (1H, brs, NH), 6.15 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 586 (M+Na)+, 564 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C23H40Cl3NO8Na: 586.1726; found: 586.1703。
(4) (1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
(3)で得られた(1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.60g, 8.14mmol)を塩化メチレン(30mL)に溶かし、この溶液に、ピリジン(1.4mL, 17.3mmol)、クロロギ酸アリルエステル(1.1mL, 10.4mmol)を加えて、0℃で1時間撹拌した。この溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで3回抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製を行い、標記化合物(4.95g, 収率94%)を得た。
IR νmax (KBr) 3518, 3310, 3086, 3059, 2932, 2885, 2857, 1728, 1709, 1674, 1652 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3)δ 0.89 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.62 (15H, m), 1.70-1.79 (2H, m), 3.30 (3H, s), 3.36-3.44 (2H, m), 3.50-3.71 (4H, m), 3.91-3.94 (2H, m, containing OH), 4.38 (1H, dd, J=4.9, 11.7 Hz), 4.50 (1H, dd, J=2.0, 11.7 Hz), 4.56 (1H, m), 4.63 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.74 (2H, s), 4,85 (1H, m), 5.26-5.38 (3H, m, containing NH), 5,93 (1H, m), 6.16 (1H, dd, J=2.0, 5.9 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 670 (M+Na)+, 648 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C27H44Cl3NO10Na: 670.1914; found: 670.1959。
(5) (1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
(4)で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.80g, 7.40mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶かし、この溶液に、1H−テトラゾール(830mg, 11.8mmol)、ビス(アリルオキシ)(ジイソプロピルアミノ)ホスフィン(2.50g, 10.2mmol)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。この反応液を0℃に冷却し、30%過酸化水素水(10mL)を加えて1時間撹拌したのち、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製を行い、標記化合物(5.17g, 収率86%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3450, 3089, 2955, 2873, 2859, 2829, 1746, 1674, 1650 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3)δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27-1.56 (15H, m), 1.68-1.81 (2H, m), 3.29 (3H, s), 3.31 (1H, m), 3.47 (1H, m), 3.72-3.82 (3H, m), 3.90 (1H, m), 4.32-4.38 (2H, m), 4.52-4.63 (8H, m), 4.73 (2H, s), 4.99 (1H, m), 5.19-5.38 (6H, m), 5.56 (1H, m, NH), 5.89-5.99 (3H, m), 6.13 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 830 (M+Na)+, 808 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C33H53Cl3NO13PNa: 830.2215; found: 830.2231。
(6) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノ−ス
(5)で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.80g, 5.93mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶かし、この溶液に、ヨウ素(3.08g, 12.1mmol)、水(6mL)を加えて室温で30分間撹拌した。この溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製を行い、標記化合物(4.30g, 収率94%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3598, 3435, 3317, 3089, 2955, 2931, 2873, 2858, 1746, 1651 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.50 (12H, m), 1.67-1.78 (2H, m), 3.26 (3H, s), 3.32 (1H, m), 3,63-3.73 (2H, m), 3.86-3.94 (2H, m), 4.18 (1H, m), 4.30-4.38 (3H, m), 4.51-4.63 (7H, m), 4.67, 4.74 (2H, AB-q, J=11.7 Hz), 5.24-5.40 (7H, m), 5.81 (1H, d, J=8.8 Hz, NH), 5.89-5.98 (3H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 790 (M+Na)+, 768 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C30H50Cl3NO13P: 768.2085; found: 768.2089。
(7) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
(6)で得られた6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース(164mg, 0.213mmol)及び実施例10(5)で得られた2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(117mg, 0.162mmol)を用いて、後述の実施例16(6)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(125mg, 収率52%)を得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3)δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26-1.44 (39H, m), 1.53-1.60 (6H, m), 1.64-1.79 (3H, m), 2.50 (1H, br.s), 3.23-3.36 (8H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.45-3.92 (15H, m), 4.10 (1H, br.d, J=8.1 Hz), 4.19-4.36 (5H, m), 4.53-4.59 (10H, m), 4.63 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.68 (1H, br.d, J=11.7 Hz), 4.78 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.88-4.91 (2H, m), 5.23-5.40 (10H, m), 5.88-5.98 (5H, m), 6.54 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 1492 (M+Na)+
(8) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(7)で得られた化合物(125mg, 0.0849mmol)を用いて、後述の実施例16(7)と同様に反応させることにより標記化合物(61.8mg, 収率47%)を得た。
IR νmax (film) 3300, 3085, 2925, 2855, 1752, 1652 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.79 (77H, m), 1.99-2.01 (3H, m), 2.16-2.24 (2H, m), 2.87 (1H, d, J=3.9 Hz), 3.12-3.17 (1H, m), 3.24 (1H, dd, J=9.8, 2.9 Hz), 3.26-3.38 (5H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.45-3.55 (3H, m), 3.57-3.85 (8H, m), 4.02-4.06 (1H, m), 4.10 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.16-4.33 (3H, m), 4.51-4.64 (12H, m), 4.88 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.19 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23-5.40 (12H, m), 5.89-5.98 (5H, m), 6.74 (1H, d, J=6.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1422 (M+Na)+, 1400 (M+H)+.
HRMS (FAB, positive), calcd.for C83H151O21NP2Na: 158.0161; found: 1583.0179。
(9) 2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(8)で得られた化合物(136mg, 0.0871mmol)を用いて、後述の実施例16(8)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(87.2mg, 収率76%)を得た。
IR νmax (KBr) 3285, 3064, 3005, 2955, 2923, 2853, 2327, 1716, 1657, 1632 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CD3OD+CDCl3) δ 0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.29-1.46 (70H, m), 1.56-1.74 (8H, m), 2.01-2.04 (4H, m), 2.24-2.28 (2H, m), 3.20 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.30 (3H, s), 3.31-3.40 (2H, m), 3.45-3.49 (2H, m), 3.53-3.56 (1H, m), 3.62-3.88 (12H, m), 4.07-4.17 (4H, m), 4.49 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.92 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.33-5.35 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1314 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C67H130NO19P2: 1314.8708; found: 1314.8694。
[実施例15]
2−ホスホノオキシエチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) 2−(4−メトキシフェニル)−(R)−4−ヘプチル−[1,3]ジオキサン
(R)−3−ヒドロキシ−1−デカノール(米国特許第5935938号、公知化合物)(17.4g, 99.8mmol)をトルエン(250mL)に溶かし、この溶液に、p−アニスアルデヒドジメチルアセタール(20.0g, 110mmol)及びp−トルエンスルホン酸(1.80g, 9.46mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、9:1)で精製を行い、標記化合物(25.8g, 収率88%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3450, 2927, 2855, 1748, 1650 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27-1.54 (12H, m), 1.64-1.82 (2H, m), 3.76-3.84 (4H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 3.93 (1H, td, J=2.0, 11.7 Hz), 4.24 (1H, dd, J=4.9, 11.7 Hz), 5.46 (1H, s), 6.88 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.42 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (EI, positive) m/z, 292 (M+・).
HRMS (EI, positive), calcd.for C18H28O3: 292.2028; found: 292.2043。
(2) (R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−デカノール
(1)で得られた2−(4−メトキシフェニル)−(R)−4−ヘプチル−[1,3]ジオキサン(25.6g, 87.5mmol)をトルエン(200mL)に溶かし、この溶液に、1.0mol/L水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液(135mL, 135mmol)を0℃で加え、室温で5時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり加えて反応を止め、0.5mol/Lロッシェル塩水溶液を加えて室温で30分間撹拌した。この溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(23.8g, 収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3625, 3500, 2956, 2931, 2858, 1613 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ:0.89 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.28-1.35 (10H, m), 1.48-1.85 (4H, m), 2.46 (1H, t, J=5.8 Hz, OH), 3.62 (1H, m), 3.68-3.83 (5H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 4.41, 4.53 (2H, AB-q, J=11.0 Hz), 6.86-6.90 (2H, m), 7.24-7.28 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 317 (M+Na)+, 295 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C18H30O3Na: 317.2098; found: 317.2090。
(3) (R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル メタンスルホナート
(2)で得られた(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−デカノール(23.5g, 79.8mmol)を塩化メチレン(300mL)に溶かし、この溶液に、トリエチルアミン(16.7mL, 120mmol)及びメタンスルホニルクロリド(7.4mL, 96mmol)を0℃で加えて、1時間撹拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出して、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(27.8g, 収率94%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2957, 2931, 2858, 1613 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.89 (3H, t, J=6.9 Hz), 1.24-1.37 (10H, m), 1.47-1.66 (2H, m), 1.83-1.99 (2H, m), 2.95 (3H, s), 3.55 (1H, m), 3.80 (3H, s), 4.27-4.36 (2H, m), 4.38, 4.51 (2H, AB-q, J=11.0 Hz), 6.86-6.90 (2H, m), 7.24-7.28 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 395 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C19H32O5SNa: 395.1852; found: 395.1878。
(4) アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,222,57−68(1991)、公知化合物)(17.2g, 48.4mmol)をジメチルホルムアミド(150mL)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(3.88g, 60%油性, 97mmol)を加えて15分間撹拌した。この溶液に、(3)で得られた(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル メタンスルホナート(15.1g, 40.5mmol)を加えて、室温で5時間撹拌した。水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄したのち、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)にて精製を行い、標記化合物(21.3g, 収率83%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3430, 2931, 2859, 1734, 1612 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.24-1.52 (18H, m, containing 3H, s, at 1.40 ppm, 3H, s, at 1.49 ppm), 1.64-1.76 (2H, m), 3.42-3.49 (2H, m), 3.58 (1H, m), 3.66-3.78 (3H, m), 3.80 (3H, s), 3.84-3.89 (2H, m), 3.99 (1H, dd, J=6.6, 12.5 Hz), 4.14-4.20 (2H, m), 4.36, 4.42 (2H, AB-q, J=11.7 Hz), 4.87 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.30 (2H, m), 5.86 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=9.5 Hz, NH), 6.85-6.89 (2H, m), 7.23-7.27 (m, 2H).
MS (FAB, positive) m/z, 654 (M+Na)+, 632 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C32H48F3NO8Na: 654.3229; found: 654.3232。
(5) アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
(4)で得られたアリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(21.0g, 33.2mmol)を用いて、実施例14(2)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(17.9g, 収率91%)を得た。
IR νmax (KBr) 3425, 3315, 3095, 2961, 2928, 2858, 1699, 1666, 1647 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26-1.82 (14H, m), 2.32 (2H, brs, OH), 3.47-3.58 (3H, m), 3.64-3.70 (2H, m), 3.73-3.79 (3H, m), 3.81 (3H, s), 4.00 (1H, m), 4.12-4.21 (2H, m), 4.38, 4.43 (2H, AB-q, J=11.7 Hz), 4.85 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.31 (2H, m), 5.87 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=9.5 Hz), 6.86-6.90 (2H, m), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 614 (M+Na)+, 592 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C29H44F3NO8Na: 614.2901; found: 614.2943。
(6) アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
(5)で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(5.61g, 9.48mmol)をエタノール(40mL)に溶かし、この溶液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加えて80℃で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンをテトラヒドロフラン(25mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)及びクロロギ酸2,2,2−トリクロロエチルエステル(2.20g, 10.4mmol)を0℃で加えて30分間撹拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)で精製を行い、標記化合物(6.01g, 収率95%)を得た。
IR νmax (KBr) 3349, 3065, 2955, 2927, 2856, 1713, 1646, 1614 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26-1.80 (14H, m), 2.04 (1H, t, OH), 3.42-3.90 (13H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 3.99 (1H, dd, J=6.6, 12.4 Hz), 4.19 (1H, m), 4.39, 4.44 (2H, AB-q, J=11.0 Hz), 4.69, 4.74 (2H, AB-q, J=12.1 Hz), 4.85 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19-5.32 (3H, m, containing NH), 5.84-5.94 (1H, m), 6.86-6.89 (2H, m), 7.24-7.27 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 692 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C30H46Cl3NO9Na: 692.2141; found: 692.2123。
(7) (1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
市販の(1,5−シクロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム ヘキサフルオロホスフェート(365mg, 0.432mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、水素置換を行いイリジウム錯体を活性化して、赤色溶液が透明になったのち、反応系を完全に窒素置換した。この溶液に(6)で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.78g, 8.61mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。この溶液を減圧下濃縮し、得られた混合物を塩化メチレン(45mL)に溶解し、0℃でピリジン(1.2mL, 14.8mmol)及びクロロギ酸アリルエステル(1.4mL, 13.2mmol)を加えて、1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、塩化メチレンで抽出を行い、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(5.85g, 収率90%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3605, 3436, 2956, 2930, 2859, 1745, 1678 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26-1.64 (15H, m), 1.78-1.81 (2H, m), 3.34 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.42-3.56 (3H, m), 3.72-3.98 (7H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 4.33-4.46 (4H, m), 4.63-4.77 (4H, m), 5.03 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.12-5.21 (2H, m, containing NH), 5.26-5.40 (2H, m), 5.95 (1H, m), 6.14 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz), 6.88 (2H, d, J=8.1 Hz), 7.25-7.27 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 776 (M+Na)+, 754 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C34H50Cl3NO11Na: 776.2355; found: 776.2318。
(8) (1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
(7)で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.70g, 7.55mmol)を用いて、実施例14(5)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(5.60g, 収率81%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3435, 2956, 2931, 2859, 1746, 1678, 1661, 1651, 1613 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.22-1.64 (15H, m), 1.77-1.84 (2H, m), 3.46 (1H, m), 3.58-3.75 (2H, m), 3.79 (3H, s), 3.87-4.01 (3H, m), 4.34-4.50 (5H, m), 4.55-4.74 (8H, m), 5.05 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.14-5.38 (8H, m, containing NH), 5.87-5.98 (3H, m), 6.13 (1H, dd, J=2.2, 12.5 Hz), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 936 (M+Na)+, 914 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C40H59Cl3NO14PNa: 936.2636; found: 936.2639。
(9) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース
(8)で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.55g, 5.71mmol)について、実施例14(6)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(4.60g, 収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3691, 3600, 3435, 2955, 2932, 2858, 1747, 1611 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.55 (12H, m), 1.77-1.81 (2H, m), 3.45 (1H, m), 3.53 (1H, brs, OH), 3.62-3.71 (2H, m), 3.79 (3H, s), 3.86-3.91 (2H, m), 4.16 (1H, m), 4.29-4.43 (4H, m), 4.51-4.63 (8H, m), 4.72 (1H, AB-q, J=11.7 Hz), 5.22-5.38 (8H, m, containing NH), 5.88-5.97 (3H, m), 6.86 (2H, d, J=7.8 Hz), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 896 (M+Na)+, 874 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C37H55Cl3NO14PNa: 896.2320; found: 896.2349。
(10) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
(9)で得られた6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース(710mg, 0.812mmol)及び実施例10(5)で得られた2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(400mg, 0.555mmol)を用いて、後述の実施例16(6)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(589mg, 収率67%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2928, 2856, 1745, 1612 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.58 (52H, m), 1.74-1.85 (2H, m), 2.48 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.24 (1H, dd, J=2.9, 9.8 Hz), 3.28 (1H, m), 3.33 (1H, td, J=9.8, 2.9 Hz), 3.45-3.53 (3H, m), 3.57-3.66 (4H, m), 3.71-3.77 (2H, m), 3.79 (3H, s), 3.84-3.93 (5H, m), 4.10 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.19-4.36 (4H, m), 4.41 (2H, s), 4.51-4.60 (10H, m), 4.63 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.74 (1H, ABq, J=12.7 Hz), 4.81 (1H, d, J= 7.8 Hz), 4.90 (1H, d, J= 2.9 Hz), 5.21-5.39 (10H, m), 5.87-5.97 (5H, m), 6.41 (1H, d, J=6.8 Hz, NH), 6.86 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.26 (2H, d, J= 7.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z 1614 (M+K)+, 1598 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C75H126Cl3NO23P2Na: 1598.7150; found: 1598.7133。
(11) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(10)で得られた化合物(570mg, 0.361mmol)を、後述の実施例16(7)に記載した方法と同様に反応させ、標記化合物(380mg, 収率63%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3588, 3453, 3311, 3089, 2928, 2856, 1748, 1664 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.18-1.60 (74H, m), 1.74-1.84 (2H, m), 1.99-2.02 (4H, m), 2.05-2.15 (2H, m), 2.82 (1H, s, OH), 3.12 (1H, m), 3.23 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.34 (1H, t, J=9.8 Hz), 3.44-3.52 (3H, m), 3.57 (1H, m), 3.63-3.74 (5H, m), 3.76-3.85 (6H, m, containing 3H, s, at 3.79 ppm), 4.05-4.10 (2H, m), 4.15-4.34 (4H, m), 4.41 (2H, s), 4.51-4.57 (10H, m), 4.62 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.88 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.13 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.20-5.40 (12H, m), 5.86-5.98 (5H, m), 6.60 (1H, d, J=7.8 Hz, NH), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.24 (2H, d, J=7.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z 1704 (M+K)+, 1688 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C90H157NO22P2Na: 1689.0565; found: 1689.0557。
(12) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 6−O−{6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb4工程)
(11)で得られた化合物(362mg, 0.217mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶かし、この溶液に、水(0.5mL)及び2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ, 61mg, 0.268mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:7)で精製を行い、標記化合物(266mg, 収率79%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3452, 3323, 3089, 2928, 2856, 1748, 1663 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.73 (76H, m), 1.99-2.01 (4H, m), 2.20 (2H, t, J=7.8, 6.8 Hz), 3.23 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.26 (1H, brs, OH), 3.31 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.45 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.49-3.87 (13H, m), 4.12-4.19 (3H, m), 4.23-4.37 (3H, m), 4.51-4.58 (10H, m), 4.62 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.86 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.10 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.24-5.41 (12H, m), 5.89-5.99 (5H, m), 7.09 (1H, brs, NH).
MS (FAB, positive) m/z 1584 (M+K)+, 1568 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C82H149NO21P2Na: 1568.9993; found: 1568.9991。
(13) 2−ホスホノオキシエチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(12)で得られた化合物(240mg, 0.155mmol)を、後述の実施例16(8)に記載した方法と同様に反応させ、標記化合物(174mg, 収率86%)を得た。
IR νmax (KBr) 3232, 3006, 2955, 2924, 2853, 2326 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.29-1.75 (76H, m), 2.01-2.04 (4H, m), 2.26 (2H, t, J=7.8 Hz), 3.20 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.34-3.40 (2H, m), 3.47 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.51-3.57 (2H, m), 3.64-3.87 (12H, m), 3.93 (1H, m), 4.06-4.16 (4H, m), 4.49 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.92 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.31-5.37 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z 1300 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C66H128NO19P2: 1300.8560; found: 1300.8572。
[実施例16]
(6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)エチルジヒドロゲンホスフェ−ト
(1) 3−(4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)−1−プロペン(第Ea1工程)
3−(テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシル)−1−プロペン(Carbohydr.Res.,184,221−229(1988)、公知化合物)(4.75g, 12.8mmol)をエタノール(100mL)に溶かし、この溶液に、水酸化カリウム(53mg, 0.946mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した後、反応液を減圧下濃縮して乾燥した。得られた残さをジメチルホルムアミド(50mL)に溶解し、2−メトキシプロペン(2.5mL, 26.1mmol)及びp−トルエンスルホン酸(485mg, 2.55mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)にて精製を行い、標記化合物(2.34g, 収率75%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3675, 3602, 3469, 3081, 2945, 2909, 1732, 1672, 1643 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 2.42-2.56 (2H, m), 2.85 (1H, brs, OH), 3.02 (1H, brs, OH), 3.43-3.50 (2H, m), 3.68 (1H, t, J=9.8 Hz), 3.73 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.82 (1H, dd, J=5.9, 9.8 Hz), 3.87 (1H, m), 4.12 (1H, m), 5.09-5.17 (2H, m), 5.80 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 267 (M+Na)+, 245 (M+H)+
(2) 3−(2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)−1−プロペン(第Ea2工程)
(1)で得られた化合物(2.30g, 9.42mmol)をジメチルホルムアミド(30mL)に溶かし、この溶液に、氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性, 963mg, 24.1mmol)を加えて15分間撹拌した後、ドデシルブロミド(5.15g, 20.7mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。水を加えて反応を止め、酢酸エチルで抽出操作を行い、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、95:5)にて精製を行い、標記化合物(3.40g, 収率62%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2927, 2855, 1642 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.56 (46H, m, containing 3H, s, at 1.40, 3H, s, 1.48 ppm), 2.39-2.50 (2H, m), 3.37 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.41-3.46 (2H, m), 3.49-3.56 (2H, m), 3.59-3.65 (3H, m), 3.71 (1H, m), 3.81 (1H, dd, J=4.9, 10.7 Hz), 4.06 (1H, m), 5.06-5.14 (2H, m), 5.78 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 619 (M+K)+, 603 (M+Na)+, 579 (M-H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C36H68O5Na: 603.4972; found: 603.4953。
(3) 2−(2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)エタノール(第Ea3工程)
(2)で得られた化合物(3.25g, 5.59mmol)をアセトン(40mL)に溶かし、この溶液に水(10mL)、過ヨウ素酸ナトリウム(3.52g, 16.5mmol)及び四酸化オスミウム(2.5%t−ブタノ−ル溶液, 2.0mL, 0.160mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出操作を5回行い、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残さをエタノール(40mL)に溶解し、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(255mg, 6.74mmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め、酢酸エチルで抽出操作を3回行い、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(1.61g, 収率49%)を得た。
IR νmax (KBr) 3522, 2998, 2954, 2919, 2851 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.33 (36H, m), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.52-1.58 (4H, m), 1.93-1.97 (2H, m), 2.21 (1H, t, J=5.9-4.9 Hz, OH), 3.38 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.42-3.49 (2H, m), 3.52-3.57 (2H, m), 3.60-3.82 (7H, m), 4.20 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 623 (M+K)+, 607 (M+Na)+, 585 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C35H68O6Na: 607.4932; found: 607.4885。
(4) (2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)エチルジアリルホスフェート(第Ea4工程)
(3)で得られた化合物(530mg, 0.906mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶かし、この溶液に、1H−テトラゾール(83mg, 1.18mmol)及びビス(アリルオキシ)(ジイソプロピルアミノ)ホスフィン(250mg, 1.01mmol)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。この反応液を0℃に冷却し、30%過酸化水素水(0.5mL)を加えて1時間撹拌したのち、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(619mg, 収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2927, 2855 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6-7.3 Hz), 1.22-1.26 (36H, m), 1.39 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.51-1.54 (4H, m), 2.03-2.08 (2H, m), 3.31-3.73 (9H, m), 3.81 (1H, dd, J=5.1, 11.0 Hz), 4.08-4.20 (3H, m), 4.52-4.56 (4H, m), 5.19-5.39 (4H, m), 5.90-5.99 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 783 (M+K)+, 767 (M+Na)+, 745 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C41H77O9Na: 767.5208; found: 767.5189。
(5) (2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)エチルジアリルホスフェート(第Ea5工程)
(4)で得られた化合物(605mg, 0.813mmol)を80%酢酸水溶液(10mL)に溶解し、60℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:9)で精製を行い、標記化合物(462mg, 収率81%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3594, 3446, 2928, 2856 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.31 (36H, m), 1.52-1.58 (4H, m), 1.87 (1H, m), 2.06 (1H, m), 3.17 (1H, d, OH), 3.28 (1H, m), 3.44-3.68 (8H, m, containing OH), 3.79 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.12 (1H, m), 4.18 (1H, m), 4.38 (1H, m), 4.54-4.57 (4H, m), 5.25-5.39 (4H, m), 5.91-5.98 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 743 (M+K)+, 727 (M+Na)+, 705 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C38H74O9P: 705.5070; found: 705.5072。
(6) (6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)エチルジアリルホスフェート(第Eb1工程)
2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノ−ス(米国特許第5935938号、公知化合物)(560mg, 0.801mmol)を塩化メチレン(5mL)に溶かし、この溶液に、トリクロロアセトニトリル(0.4mL, 3.99mmol)及び炭酸セシウム(53mg, 0.161mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。この溶液を塩化メチレンで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた粗イミデート体を塩化メチレン(5mL)に溶解し、(5)で得られた化合物(283mg, 0.401mmol)及びモレキュラーシーブス4A(420mg)を加えて、窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホナート(5μL, 0.028mmol)を加えて、1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を止め、塩化メチレンで抽出操作を行った。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:4)で精製を行い、標記化合物(312mg, 収率56%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3268, 3088, 2928, 2856, 1738 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.14-1.79 (54H, m), 1.88 (1H, m), 1.98 (1H, m), 2.90 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.22-3.38 (7H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm), 3.39 (3H, s), 3.44-3.58 (5H, m), 3.63 (1H, dd, J=4.9, 10.7 Hz), 3.69-3.79 (7H, m), 3.97 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.12-4.19 (2H, m), 4.28 (1H, q, J=9.8, 8.8 Hz), 4.35 (1H, m), 4.52-4.60 (8H, m), 4.71 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.66, 4.82 (2H, ABq, J=11.7 Hz), 5.24-5.39 (8H, m), 5.90-5.98 (4H, m), 7.17 (1H, d, J=7.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1422 (M+K)+, 1406 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C65H118Cl3NO19P2Na: 1406.6727; found: 1406.6704。
(7) (6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)エチルジアリルホスフェート(第Eb2工程)
(6)で得られた化合物(290mg, 0.210mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶かし、この溶液に、亜鉛粉末(270mg, 4.13mmol)及び酢酸(0.5mL)を加えて、室温で2時間撹拌した。亜鉛粉末を濾別後、減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過したのち、減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンを塩化メチレン(5mL)に溶解し、(Z)−11−オクタデセン酸(71mg, 0.251mmol)及び1−エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(65mg, 0.341mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:4)で精製を行い、標記化合物(158mg, 収率51%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3454, 3310, 2928, 2856, 1664 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.79 (76H, m), 1.90-1.94 (2H, m), 2.00-2.01 (4H, m), 2.14-2.25 (2H, m), 3.06 (1H, d, J=4.9 Hz, OH), 3.25-3.40 (11H, m, containing 3H, s, 3.28 ppm, 3H, s, 3.38 ppm), 3.45-3.56 (3H, m), 3.60-3.63 (3H, m), 3.67-3.77 (5H, m), 3.98 (1H, t, J=9.8 Hz), 4.03 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.11-4.21 (3H, m), 4.25 (1H, q, J=7.8 Hz), 4.54-4.59 (8H, m), 4.99 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23-5.38 (10H, m), 5.90-5.99 (4H, m), 7.00 (1H, d, J=7.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1512 (M+K)+, 1496 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C80H149NO18P2Na: 1497.0126; found: 1497.0081。
(8) (6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)エチルジヒドロゲンホスフェ−ト(第Eb3工程)
(7)で得られた化合物(145mg, 0.098mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶かし、この溶液にトリフェニルホスフィン(13mg, 0.051mmol)、トリエチルアミン(70μL, 0.502mmol)、ギ酸(38μL, 1.01mmol)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(6mg, 0.005mmol)を加え、窒素雰囲気下50℃で3時間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、得られた反応混合物をDEAE-セルロールを用いたイオン交換カラムクロマトグラフィーにて精製し、クロロホルム-メタノール(2:1)及び0.05mol/L 酢酸アンモニウム(クロロホルム-メタノール-水(2:3:1)溶液)で順次溶出した。目的物を含むフラクションを分液ロートに集め、ここに0.5mol/L 塩酸水溶液をpH3程度になるまで加えた。この溶液にクロロホルム(10mL)を加えて分液操作を行い、クロロホルム層を集めて減圧下溶媒を留去して、標記化合物(95mg, 収率73%)を得た。
IR νmax (KBr) 3340, 3288, 3066, 3004, 2955, 2924, 2853, 1656, 1632 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CD3OD+CDCl3) δ 0.89 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.28-1.65 (74H, m), 1.75 (2H, q, J=6.8 Hz), 1.95-2.03 (6H, m), 2.26 (2H, t, J=8.8-6.8 Hz), 3.26-3.30 (3H, m), 3.31 (3H, s), 3.41 (3H, s), 3.51-3.76 (12H, m), 3.80-3.83 (2H, m), 4.02-4.09 (4H, m), 4.18 (1H, m), 4.58 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.31-5.37 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1312 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68H132NO18P2: 1312.8916; found: 1312.8906。
[実施例17]
(6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)メチルヒドロゲンホスフェート
(1) 2−(2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)フラン(第Fa1工程及び第Fa2(a)工程)
2−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシル)フラン(Tetrahedron Lett.,34,7323−7326(1993)、公知化合物)(4.00g, 6.77mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶かし、この溶液に、10%パラジウム−炭素触媒(203mg)を加えて、水素雰囲気下、室温にて3時間撹拌した。触媒を濾別した後、濾液を濃縮した。得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(14mL)に溶かした後に、氷冷下2−メトキシプロペン(1.0mL, 10.4mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(133mg, 0.699mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:4)にて精製を行い、油状化合物を得た。
得られた油状物のN,N−ジメチルホルムアミド(14mL)溶液に、氷冷下水素化ナトリウム(621mg, 55%油性, 14.2mol)を加え、そのまま20分間攪拌した。その後、1−臭化ドデシル(2.75mL, 11.5mmol)を加え、徐々に50℃まで昇温し、このままの温度で1時間攪拌した。この溶液を0℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、20:1)で精製を行い、標記化合物(1.79g, 収率44%)を得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3)δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.22-1.38 (36H, m), 1.526 (3H,s), 1.528 (3H, s), 1.56-1.59 (4H, m), 3.37 (1H, dt, J=9.9, 2.6 Hz), 3.47-3.82 (9H, m), 5.14 (1H, d, J=6.4 Hz), 6.36 (1H, dd, J=3.3, 1.8 Hz), 6.52 (1H, d, J=3.3 Hz), 7.44 (1H, d, J=1.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 605 (M+H)+
(2) (2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)メタノール(第Fa2(b)工程、第Fa2(c)工程及び第Fa3工程)
(1)で得られた化合物(1.32g, 2.17mmol)を四塩化炭素−アセトニトリル−水混合溶媒(2:2:3, 35mL)に溶解し、この溶液に過ヨウ素酸ナトリウム(2.97g, 13.9mmol)を加えた後、氷冷下塩化ルテニウム水和物(47.8mg, 0.230mmol)を加え、そのまま2.5時間撹拌した。この反応液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さをジエチルエーテル(35mL)に溶解し、氷冷下トリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(8.23mL, 10重量%, 4.77mmol)を加え45分間攪拌した。この溶液を減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1)にて精製を行い、油状化合物を得た。
得られた化合物を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、この溶液に氷冷下水素化リチウムアルミニウム(254mg, 6.69mmol)を少しずつ加え、氷冷下1時間攪拌した後、酢酸エチルを加えた。得られた混合溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)にて精製を行い、標記化合物(533mg, 0.934mmol)を得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26-1.32 (36H, m), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.53-1.56 (4H, m), 2.15 (1H, t, J=5.7 Hz, OH), 3.40-3.74 (9H, m), 3.85-3.89 (3H, m), 4.10-4.15 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 593 (M+Na)+, 571 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C34H66O6Na: 593.4757; found: 593.4782。
(3) ジアリル (2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシル)メチルホスフェート(第Fa4工程)
(2)で得られた化合物(533mg, 0.934mmol)を実施例16(4)と同様に反応させることにより、標記化合物(653mg, 収率96%)を得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.22-1.26 (36H, m), 1.39 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.48-1.58 (4H, m), 3.29-3.33 (1H, m), 3.42-3.72 (8H, m), 3.84-3.87 (1H, m), 4.21-4.28 (2H, m), 4.35-4.40 (1H, m), 4.53-4.58 (4H, m), 5.25-5.40 (4H, m), 5.90-6.00 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 753 (M+Na)+, 731 (M+H)+
(4) ジアリル (2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)メチルホスフェート(第Fa5工程)
(3)で得られた化合物(617mg, 0.844mmol)を実施例16(5)と同様に反応させることにより、標記化合物(346mg, 収率59%)を得た。
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.29 (36H, m), 1.53-1.61 (6H, m), 3.02-3.03 (1H, m), 3.42-3.70 (9H, m), 3.91-3.93 (2H, m), 4.17 (1H, dt, J=11.7, 2.9 Hz), 4.29-4.31 (1H, m), 4.38-4.44 (1H, m), 4.55-4.60 (4H, m), 5.25-5.40 (4H, m), 5.92-5.98 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 713 (M+Na)+, 691 (M+H)+
(5) ジアリル (6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)メチルホスフェート(第Fb1工程)
(4)で得られた化合物(280mg, 0.405mmol)を、実施例16(6)と同様に反応させることにより標記化合物(206mg, 収率37%)を得た。
IR νmax (film) 3284,3084, 2926, 2856, 1749, 1650, 1545 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.30 (42H, m), 1.40-1.61 (9H, m), 1.68-1.76 (2H, m), 3.09 (1H, d, J=6.8 Hz), 3.23-3.28 (4H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.35-3.66 (13H, m, containing 3H, s, at 3.39 ppm), 3.73-3.79 (4H, m), 3.88-3.98 (3H, m), 4.14-4.21 (2H, m), 4.27-4.39 (2H, m), 4.55-4.59 (8H, m), 4.70-4.81 (3H, m), 5.23-5.28 (4H, m), 5.35-5.40 (4H, m), 5.90-5.99 (4H, m), 6.19 (1H, br.s).
MS (FAB, positive) m/z, 1392 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C64H116Cl3NO19PNa: 1392.6582; found: 1392.6602。
(6) ジアリル (6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)メチルホスフェート(第Fb2工程)
(5)で得られた化合物(111mg, 0.0809mmol)を、実施例16(7)と同様に反応させることにより標記化合物(60.3mg, 収率51%)を得た。
IR νmax (film) 3307, 3085, 2925, 2855, 1739, 1658, 1636, 1548 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.28-1.76 (81H, m), 1.99-2.01 (4H, m), 2.17-2.24 (2H, m), 3.28-3.96 (20H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm, 3H, s, at 3.38 ppm), 4.13-4.39 (5H, m), 4.56 (8H, m), 5.03 (1H, d, J=8.2 Hz), 5.23-5.39 (8H, m), 5.90-5.99 (4H, m), 6.44 (1H, d, J=7.4 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1482 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C79H147NO18P2Na: 1482.9991; found: 11482.9991。
(7) (6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシル)メチルヒドロゲンホスフェート(第Fb3工程)
(6)で得られた化合物(60.3mg, 0.0413mmol)を実施例16(8)と同様に反応させることにより標記化合物(39.4mg, 収率73%)を得た。
IR νmax (KBr) 2955, 2924, 2854, 2345, 1654, 1631 cm-1
1H-NMR(400 MHz, CD3OD+CDCl3) δ 0.90 (12H, t, J=6.2 Hz), 1.15-1.76 (78H, m), 2.01-2.04 (4H, m), 2.23-2.32 (2H, m), 3.25-3.42 (8H, m, containing 3H, s, at 3.29 ppm, 3H, s, at 3.39 ppm), 3.52-3.84 (12H, m), 3.98 (1H, d, J=10.3 Hz), 4.04-4.31 (5H, m), 4.62 (1H, d, J=10.3 Hz), 5.33-5.35 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1298 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C67H130NO18P2: 1298.8754; found: 1298.8761。
[実施例18]
3−ホスホノオキシプロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
(1) 3−ヒドロキシプロピル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ga1工程)
実施例13(2)で得られたアリル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(3.30g, 5.53mmol)をテトラヒドロフラン(25mL)に溶かし、この溶液に、氷冷下で9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)の0.5mol/Lテトラヒドロフラン溶液(28mL, 14.0mmol)を加えて、室温で18時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(50mL)、30%過酸化水素水(18mL)を加えて室温で3時間撹拌した後、酢酸エチルにて3回抽出操作を行い、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記化合物(3.03g, 収率89%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3506, 2927, 2855 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.94 (48H, m, containing 3H, s, at 1.48 ppm, 3H, s, at 1.40 ppm), 2.88 (1H, t, J=6.8, 4.9 Hz, OH), 3.28 (1H, dd, J=3.9, 7.8 Hz), 3.49-3.85 (12H, m), 3.96 (1H, m), 4.87 (1H, d, J=3.9 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 653 (M+K)+, 637 (M+Na)+, 615 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C36H70O7Na: 637.5011; found: 637.5034。
(2) 3−(ジアリルホスホノオキシ)プロピル 2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Ga2工程及び第Ga3工程)
(1)で得られた化合物(981mg, 1.59mmol)を用いて、実施例16(4)及び(5)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(828mg, 収率71%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3600, 3393, 2927, 2855 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.33 (36H, m), 1.53-1.59 (4H, m), 1.71 (1H, brs, OH), 1.97-2.09 (3H, m, containing OH), 3.26 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.43 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.51-3.75 (7H, m), 3.83-3.91 (3H, m), 4.13 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.53-4.57 (4H, m), 4.89 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.25-5.39 (4H, m), 5.90-5.98 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 773 (M+K)+, 757 (M+Na)+, 735 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C39H76O10P: 735.5175; found: 735.5180。
(3) 3−(ジアリルホスホノオキシ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Gb1工程)
(2)で得られた化合物(603mg, 0.821mmol)を用いて、実施例16(6)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(616mg, 収率53%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3450, 3088, 2928, 2873, 2856, 1737 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.79 (54H, m), 1.95-2.06 (2H, m), 2.78 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.24 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.28 (3H, s), 3.30 (1H, m), 3.39 (3H, s), 3.41-3.86 (17H, m), 4.08 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.12-4.24 (2H, m), 4.29 (1H, q, J=8.8, 9.8 Hz), 4.52-4.60 (8H, m), 4.72, 4.76 (2H, ABq, J=11.7 Hz), 4.84 (1H, d, J=3.9 Hz), 4.87 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.24-5.39 (8H, m), 5.90-5.98 (4H, m), 6.03 (1H, brs, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1452 (M+K)+, 1436 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C66H120Cl3NO20P2Na: 1436.6844; found: 1436.6847。
(4) 3−(ジアリルホスホノオキシ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Gb2工程)
(3)で得られた化合物(380mg, 0.269mmol)を用いて、実施例16(7)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(217mg, 収率54%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3454, 3319, 3089, 2928, 2856, 1665 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.80 (76H, m), 1.95-2.05 (6H, m), 2.14-2.27 (2H, m), 3.17 (1H, d, J=3.9 Hz, OH), 3.21-3.24 (2H, m), 3.28 (3H, s), 3.30 (1H, m), 3.38 (3H, s), 3.41-3.82 (15H, m), 3.94 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 4.07 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.11-4.20 (2H, m), 4.25 (1H, q, J=8.8, 9.8 Hz), 4.52-4.58 (8H, m), 4.84 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.16 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23-5.39 (10H, m), 5.90-5.98 (4H, m), 6.36 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1542 (M+K)+, 1526 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C81H151NO19P2Na: 1527.0261; found: 1527.0277。
(5) 3−ホスホノオキシプロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(第Gb3工程)
(4)で得られた化合物(200mg, 0.133mmol)を用いて、実施例16(8)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(150mg, 収率84%)を得た。
IR νmax (KBr) 3285, 3228, 3069, 3004, 2955, 2924, 2853, 2318 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CD3OD+CDCl3) δ 0.89 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.30-1.67 (74H, m), 1.72-1.75 (2H, m), 1.93-1.99 (2H, m), 2.01-2.04 (4H, m), 2.20-2.30 (2H, m), 3.17 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.29 (3H, s), 3.33 (1H, m), 3.39 (3H, s), 3.44 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.48-3.67 (10H, m), 3.73-3.85 (6H, m), 4.04-4.12 (4H, m), 4.48 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.85 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.31-5.38 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1342 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C69H134NO19P2: 1342.9031; found: 1342.9047。
[実施例19]
2−ホスホノエチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−O−ジドデシル−β−D−グルコピラノシド
(1) アリル 4,6−O−イソプロピリデン−β−D−グルコピラノシド(第Ac3工程)
アリル 2,3,4,6−O−テトラアセチル−β−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,203,341−342(1991)、公知化合物)(8.00g, 20.6mmol)を用いて、実施例16(1)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(4.52g, 収率84%)を得た。
IR νmax (KBr) 3493,3285, 3082, 2993, 2921, 2882 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 1.44 (3H, s), 1.51 (3H, s), 2.82 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 2.94 (1H, d, J=2.0 Hz, OH), 3.27 (1H, td, J=5.9, 9.8 Hz), 3.48 (1H, m), 3.59 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.65 (1H, m), 3.80 (1H, t, J=9.8, 10.7 Hz), 3.93 (1H, dd, J=5.9, 10.7 Hz), 4.13 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.36 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.40 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.22-5.34 (2H, m), 5.93 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 299 (M+K)+, 283 (M+Na)+, 261 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C12H20O6Na: 283.1169; found: 283.1153。
(2) アリル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−β−D−グルコピラノシド(第Ac2工程)
(1)で得られた化合物(4.25g, 16.3mmol)を用いて、実施例16(2)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(5.33g, 収率55%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2927,2855 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.9 Hz), 1.26-1.33 (36H, m), 1.40 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.52-1.59 (4H, m), 3.12 (1H, t, J=7.8, 8.0 Hz), 3.16 (1H, td, J=4.9, 9.8 Hz), 3.62-3.68 (2H, m), 3.71-3.82 (3H, m), 3.90 (1H, dd, J=4.9, 10.7 Hz), 4.11 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.34 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.37 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.18-5.34 (2H, m), 5.90 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 635 (M+K)+, 619 (M+Na)+, 595 (M-H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C36H68O6Na: 619.4911; found: 619.4919。
(3) 2−ヒドロキシエチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−β−D−グルコピラノシド(第Ab1工程)
(2)で得られた化合物(3.81g, 6.38mmol)を用いて、実施例16(3)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(3.25g, 収率85%)を得た。
IR νmax (KBr) 3484, 2996, 2919, 2851 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.33 (36H, m), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.52-1.60 (4H, m), 2.72 (1H, t, J=5.9-6.8 Hz, OH), 3.14 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.20 (1H, td, J=9.8, 4.9 Hz), 3.29 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.55 (1H, t, J=9.8 Hz), 3.62 (1H, m), 3.71-3.78 (6H, m), 3.80-3.92 (3H, m), 4.40 (1H, d, J=7.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 639 (M+K)+, 623 (M+Na)+, 601 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C35H68O7Na: 623.4859; found: 623.4869。
(4) 2−ブロモエチル 2,3−ジ−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−β−D−グルコピラノシド(第Da1工程)
(3)で得られた化合物(1.95g, 3.25mmol)を塩化メチレン(15mL)に溶かし、この溶液に、四臭化炭素(1.40g, 4.22mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.29g, 4.92mmol)を加えて、室温で1時間撹拌した。この反応液を塩化メチレンで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、9:1)で精製を行い、標記化合物(2.01g, 収率93%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 2927, 2855 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.34 (36H, m), 1.40 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.52-1.59 (4H, m), 3.10 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.17 (1H, td, J=4.9, 9.8 Hz), 3.26 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.48 (2H, t, J=6.8 Hz), 3.54 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.61-3.66 (2H, m), 3.71-3.76 (2H, m), 3.81-3.90 (3H, m), 4.13 (1H, m), 4.37 (1H, d, J=6.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 685 (M+Na)+, 661 (M-H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C35H67BrO6Na: 685.4030; found: 685.3994。
(5) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Da2工程及び第Da3工程)
(4)で得られた化合物(1.78g, 2.68mmol)に、トリアリルホスファイト(10mL)を加えて、窒素雰囲気下、180℃で2時間加熱撹拌したのち、減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)にて精製すると混合物(2.28g)が得られた。この混合物を80%酢酸水溶液(15mL)に溶解して60℃で2時間撹拌したのち、減圧下濃縮して、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:エタノール、20:1)で精製を行い、標記化合物(834mg, 収率44%)を得た。
IR νmax (film) 3394, 3085, 2925, 2855 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.9 Hz), 1.26-1.31 (36H, m), 1.51-1.61 (4H, m), 1.71 (1H, brs, OH), 2.21 (2H, dt, J=7.8, 19.5 Hz), 2.57 (1H, brs, OH), 3.06 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.19 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.45 (1H, m), 3.55 (1H, m), 3.63 (1H, m), 3.71-3.91 (5H, m), 4.10 (1H, m), 4.33 (1H, d, J=6.8 Hz), 4.52-4.56 (4H, m), 5.24-5.38 (4H, m), 5.91-5.97 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 743 (M+K)+, 727 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C38H73O9PNa: 727.4880; found: 727.4916。
(6) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Db1工程)
(5)で得られた化合物(390mg, 0.541mmol)を用いて、実施例16(6)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(486mg, 収率64%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3257, 3088, 2928, 2873, 2856, 1740 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.26-1.78 (54H, m), 2.16-2.27 (2H, m), 2.48 (1H, s, OH), 3.01 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.12 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.23-3.29 (5H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm), 3.36-3.41 (4H, m, containing 3H, s, at 3.40 ppm), 3.45-3.56 (3H, m), 3.60-3.70 (3H, m), 3.74-3.91 (7H, m), 4.14-4.16 (2H, m), 4.23 (1H, d, J=6.8 Hz), 4.28 (1H, q, J=9.8 Hz), 4.51-4.60 (8H, m), 4.63 (1H, ABq, J=11.7 Hz), 4.74 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.86 (1H, ABq, J=11.7 Hz), 5.24-5.39 (8H, m), 5.89-5.98 (4H, m), 7.00 (1H, brs, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1422 (M+K)+, 1406 (M+Na)+, 1384 (M+H)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C65H118Cl3NO19P2Na: 1406.6747; found: 1406.6772。
(7) 2−(ジアリルホスホノ)エチル 6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Db2工程)
(6)で得られた化合物(429mg, 0.309mmol)を用いて、実施例16(7)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(203mg, 収率45%)を得た。
IR νmax (CHCl3) 3452, 3302, 3088, 2928, 2856, 1664 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25-1.78 (76H, m), 1.99-2.01 (4H, m), 2.14-2.32 (4H, m), 3.02 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.08 (1H, d, J=3.9 Hz, OH), 3.14 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.22-3.33 (5H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.36 (1H, m), 3.38 (3H, s), 3.52-3.58 (2H, m), 3.60-3.86 (10H, m), 3.93 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 4.03 (1H, m), 4.10 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.23 (1H, d, J=7.8 Hz), 4.26 (1H, q, J=9.8 Hz), 4.51-4.61 (8H, m), 5.13 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.23-5.38 (10H, m), 5.90-5.97 (4H, m), 6.65 (1H, m, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1512 (M+K)+, 1496 (M+Na)+.
HRMS (ESI, positive), calcd.for C80H149NO18P2Na: 1497.0127; found: 1497.0092。
(8) 2−ホスホノエチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド(第Db3工程)
(7)で得られた化合物(188mg, 0.128mmol)を用いて、実施例16(8)に記載した方法と同様の操作を行い、標記化合物(141mg, 収率84%)を得た。
IR νmax (KBr) 3413, 3287, 3071, 3005, 2955, 2924, 2853, 2345, 1630 cm-1
1H-NMR(500 MHz, CD3OD+CDCl3) δ 0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.29-1.65 (74H, m), 1.73-1.77 (2H, m), 2.01-2.03 (4H, m), 2.12-2.18 (2H, m), 2.25 (2H, t, J=7.8 Hz), 2.99 (1H, t, J=7.8, 8.8 Hz), 3.15 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.29-3.37 (4H, m, containing 3H, s, at 3.31 ppm), 3.41 (3H, s), 3.57-3.87 (15H, m), 4.03-4.12 (3H, m), 4.28 (1H, d, J=6.8 Hz), 4.62 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.31-5.37 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1312 (M-H)-.
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68H132NO18P2: 1312.8923; found: 1312.8931。
[実施例20]
2−(ホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド
(1) 2−ヒドロキシエチル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ha1工程)
実施例1(3)で得られたアリル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(2.20g, 5.491mmol)をアセト二トリル−四塩化炭素−水(2:2:3, 280mL)に溶かし、この溶液に過ヨウ素酸ナトリウム(30g, 0.140 mol)及び触媒量の酸化ルテニウム(100mg, 0.751mmol)を加え、1.5時間激しく撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過濃縮した。これをDMF(50mL)に溶解し、この溶液にトリエチルアミン(2.00g, 19.762mmol)及び臭化アリル(2.45g, 20.251mmol)を加え、50℃で1.5時間撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、希塩酸、水及び重曹水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過濃縮したあと、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:1,更に1:1)で溶出すると、アリルエステル、ラクトン及びアルデヒドの混合物が、1.734g得られた。この混合物をエタノール(25mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(300mg, 7.93mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。酢酸で残留水素化ホウ素ナトリウムを分解し、酢酸エチルで希釈する。希塩酸、水及び重曹水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過濃縮し、残った混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:1)で溶出すると、標記化合物(1.197g, 収率54%)が得られた。
IR νmax(film) 3396 (br), 2994, 2926, 2856 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26 (14H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.54-1.59 (2H, m), 2.75 (1H, d, J=5.9 Hz, OH), 2.90 (1H, bs, OH), 3.50-3.86 (12H, m), 4.93 (1H, d, J=3.7 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 405 [M+H]+, 427 [M+Na]+
(2) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(第Ha2工程)
(1)で得られた化合物(393mg, 0.972mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶かし、この溶液に1H-テトラゾール(102mg, 1.457mmol, 1.5当量)及びジアリル ジイソプロピルホスホルアミダイト(262mg, 1.069mmol, 1.1当量)を加え、室温で20分間撹拌した。その後、テトラヒドロフラン(10mL)を加え、更に30%過酸化水素水(200mg)を加え、室温で15分間撹拌した。その後、反応液を酢酸エチルで希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム水、重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過濃縮して、残った混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:1)で溶出すると標記化合物(440mg、収率80%)が得られた。
IR νmax(film) 3409 (br), 2994, 2926, 2857 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (14H, bs), 1.40 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.55-1.59 (2H, m), 3.09 (1H, d, J=8.1 Hz, OH), 3.44-3.94 (10H, m), 4.23-4.28 (2H, m), 4.55-4.60 (4H, m), 4.88 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.25-5.30 (2H, m), 5.36-5.43 (2H, m), 5.91-6.02 (2H, m)。
(3) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Ha3工程)
(2)で得られた化合物(440mg, 0.779mmol)を塩化メチレン(30mL)に溶かし、この溶液に、3−オキソテトラデカン酸(280mg, 0.858mmol)及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(179mg, 0.935mmol)を加え、室温で40分間撹拌後濃縮し、酢酸エチルにて希釈した。この溶液を重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過濃縮して、残る混合物をシリカゲルカラムクロマトにて精製した。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると、標記化合物(464mg, 収率75%)が得られた。
IR νmax(film) 2926, 2856, 1750, 1719, 1650 (w), 1627 (w) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26 (22H, bs), 1.39 (3H, s), 1.40-1.63 (9H, m, containing 3H, s, at δ 1.49 ppm), 2.53 (2H, t, J=7.3 Hz), 3.40-3.54 (3H, m), 3.61-3.75 (6H, m), 3.82-3.88 (2H, m), 4.19-4.23 (2H, m), 4.56-4.59 (4H, m), 4.77 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 5.03 (1H, d, J=4.4 Hz), 5.26-5.41 (4H, m), 5.93-6.00 (2H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 789 [M+H]+, 811 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C41H73O12PNa: 811.4737. Found: 811.4724。
(4) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Ab3工程)
(3)で得られた化合物(460mg, 0.583mmol)を80%酢酸水(46mL)に溶かし、この溶液を85℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、残った混合物をシリカゲルカラムクロマトにて精製した。メタノール−酢酸エチル(1:19)で溶出すると、標記化合物(374mg, 収率86%)が、油状化合物として得られた。
IR νmax(film) 3407 (br), 2925, 2855, 1747, 1718, 1650 (w), 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (30H, bs), 1.53-1.60 (4H, m), 2.51-2.55 (3H, m, containing OH), 2.66 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.46-3.90 (11H, m, containing 2H, s, at δ 3.50 ppm), 4.20-4.25 (2H, m), 4.55-4.59 (4H, m), 4.72 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 5.08 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.26-5.41 (4H, m), 5.91-5.99 (2H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 749 [M+H]+, 771 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C38H69O12PNa: 771.4425. Found: 771.4418。
(5) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Cb1工程)
(4)で得られた化合物(374mg, 0.499mmol)及び実施例1(10)で用いたものと同一のイミデート(422mg, 0.499mmol)を用いて、実施例1(10)と同様に反応させることにより、標記化合物(486mg, 収率68%)を得た。
IR νmax(film) 3292 (br), 3085 (w), 2927, 2856, 1748, 1721, 1650 (w), 1545, 1460 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (42H, bs), 1.40-1.80 (8H, m), 2.52 (2H, t, J=7.7 Hz), 2.80 (1H, bs, OH), 3.24-3.84 (24H, m, containing two 3H, s, at δ 3.29 and 3.39 ppm), 4.09-4.32 (4H, m), 4.53-4.59 (8H, m), 4.69-4.71 (3H, m), 4.87 (1H, m), 5.03 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24-5.41 (8H, m), 5.90-5.99 (4H, m), 6.62 (4H, m), 6.36 (1H, bs, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1450 [M+Na, 35Cl]+, 1452.
HRFABMS Calcd. for C65H114Cl3NO22P2Na: 1450.6298. Found: 1450.6301。
(6) 2−(ジアリルホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Cb2工程)
(5)で得られた化合物(477mg, 0.334mmol)を用いて、実施例1(11)と同様に反応させると、油状の標記化合物(412mg, 収率81%)が得られた。
IR νmax(film) 3302, 3086 (w), 2926, 2855, 1746, 1719, 1654, 1553, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (60H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 1.99-2.02 (4H, m), 2.17-2.27 (2H, m), 2.52 (2H, m), 3.20-3.91 (26H, m, containing two 3H, s, at δ 3.29 and 3.38 ppm), 4.07-4.27 (6H, m), 4.54-4.57 (8H, m), 4.70 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 5.02 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.23-5.40 (10H, m), 5.88-5.99 (4H, m), 6.51 (1H, d, J=6.6 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1518 [M+H]+, 1540 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C80H145NO21P2Na: 1540.9682. Found: 1540.9653。
(7) 2−(ホスホノオキシ)エチル 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Cb3工程)
(6)で得られた化合物(200mg, 0.132mmol)を用いて、実施例1(14)と同様に反応させると、粉状の標記化合物(150mg, 収率84%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3286 (br), 2925, 2854, 1742, 1716, 1629, 1552, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (60H, bs), 1.40-1.63 (8H, m), 1.72-1.77 (2H, m), 1.99-2.04 (4H, m), 2.18-2.22 (2H, m), 2.53-2.57 (2H, m), 3.30-3.83 (24H, m, containing two 3H, s, at δ 3.30 and 3.41 ppm), 4.01-4.14 (4H, m), 4.65-4.72 (2H, m), 4.98 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.30-5.36 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1356 [M-H]-.
HRFABMS Calcd. for C80H145NO21P2Na: 1540.9682. Found: 1540.9653.
Anal. Calcd for C68H129NO21P2: C, 60.11; H, 9.57; N, 1.03; P, 4.56. Found: C, 59.83; H, 9.75; N, 1.21; P, 4.38。
[実施例21]
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド
(1) アリル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Aa4工程)
実施例1(3)で得られたアリル 3−O−デシル−4,6−O−イソプロピリデン−β−D−グルコピラノシド(401mg, 1.00mmol)を塩化メチレン(4mL)に溶かし、この溶液に、トリエチルアミン(150mg, 1.48mmol)及び3−オキソテトラデカノイルクロライド(313mg, 1.20mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液を加え、室温で2時間反応させた後、塩化メチレンで希釈した。塩化メチレン溶液を重曹水洗及び飽和食塩水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥してろ過した。濾液を減圧濃縮して残った混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(6:1)で溶出すると、標記化合物(400mg, 収率64%)が得られた。
IR νmax(film) 2923, 2853, 1752, 1722, 1636, 1568 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (30H, bs), 1.40 (3H, s), 1.41-1.68 (7H, m, containing 3H, s, at δ 1.49 ppm), 2.56 (2H, t, J=6.3 Hz), 3.23 (1H, m), 3.38-3.50 (4H, m, containing 2H, s, at δ 3.41 ppm), 3.66-3.82 (3H, m), 3.92 (1H, m), 4.05 (1H, m), 4.30 (1H, m), 4.47 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.95 (1H, m), 5.14-5.27 (2H, m), 5.84 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 623 [M-H]+, 647 [M+Na]+
(2) アリル 3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Aa5工程)
(1)で得られた化合物(2.37g, 3.79mmol)を用いて、実施例1(5)と同様に反応させることにより、標記化合物(1.27g, 収率59%)を得た。
IR νmax(film) 3284 (br), 2921, 2852, 1752, 1720, 1649, 1632 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (30H, bs), 1.51-1.63 (4H, m), 2.07 (1H, bs, OH), 2.52-2.57 (2H, m), 3.20 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.45 (1H, s), 3.35-3.41 (2H, m), 3.58-3.68 (3H, m), 3.80 (1H, m), 3.91 (1H, m), 4.07 (1H, m), 4.31 (1H, m), 4.46 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.94 (1H, m), 5.16-5.28 (2H, m), 5.86 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 583 [M-H]+, 607 [M+Na]+
(3) (E)-1-プロペニル 3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Aa6工程)
(2)で得られた化合物(110mg)を、実施例1(6)と同様に反応させることにより、標記化合物(110mg, 収率100%)を得た。
IR νmax(film) 3500-3200, 2922, 2853, 1745, 1720, 1682 (w), 1648 (w), 1630 (w) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (30H, bs), 1.51-1.62 (7H, m, containing 3H, d, J=5.9 Hz, at δ 1.54 ppm), 2.02 (1H, bs, OH), 2.52-2.58 (2H, m), 3.19 (1H, d, J=10.3 Hz), 3.36-3.48 (3H, m, containing 2H, s, at δ 1.45 ppm), 3.57-3.70 (3H, m), 3.81 (1H, m), 3.93 (1H, m), 4.62 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.99 (1H, m), 5.10 (1H, m), 6.16 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 607 [M+Na]+
(4) (E)-1-プロペニル 6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Aa7工程)
(3)で得られた化合物(117mg, 0.188mmol)を、実施例1(7)と同様に反応させることにより、標記化合物(115mg, 収率87%)を得た。
IR νmax(film) 3507 (br), 2927, 2856, 1754, 1682 (w), 1663 (w), 1621 (w), 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.08 (6H, s), 0.86-0.91 (15H, m, containing 9H, s, at δ 0.90 ppm), 1.25 (30H, bs), 1.50-1.61 (5H, m), 2.55-2.58 (2H, m), 3.12-3.20 (1H, m), 3.36-3.46 (3H, m), 3.54-3.73 (3H, m), 3.83-3.93 (2H, m), 4.57 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.98 (1H, m), 5.08 (1H, m), 6.14 (1H, d, J=10.7 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 697 [M-H]+, 721 [M+Na]+ (on addition of NaI)。
(5) (E)-1-プロペニル 4−O−アリルオキシカルボニル−6−O−(t−ブチルジメチルシリル)−3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Aa8工程)
(4)で得られた化合物(950mg, 1.360mmol)を、実施例1(8)と同様に反応させることにより、標記化合物(720mg, 収率68%)を油状物質として得た。
IR νmax(film) 2927, 2856, 1758, 1682 (w), 1664 (w), 1628 (w), 1464 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.04 (6H, s), 0.86-0.90 (15H, m, containing 9H, s, at δ 0.88 ppm), 1.26 (30H, bs), 1.42-1.60 (7H, m, containing 3H, d, J=7.3 Hz, at δ 1.52 ppm), 2.54 (2H, t, J=7.3 Hz), 3.19 (1H, d, J=8.8 Hz), 3.43 (1H, s), 3.47-3.57 (4H, m), 3.72-3.73(2H, m), 4.57 (1H, d, J=8.1 Hz), 4.61-4.65 (2H, m), 4.78 (1H, t, J=9.5 Hz), 4.97-5.14 (2H, m), 5.27-5.39 (2H, m), 5.92 (1H, m), 6.16 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz).
FABMS (positive-ion) m/z, 805 [M+Na]+
(6) 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−D−グルコピラノ−ス(第Aa10工程)
(5)で得られた化合物(2.98g, 3.95mmol)を、実施例10(6)と同様に反応させることにより、標記化合物(2.16g, 収率58%)を得た。
IR νmax(film) 2430 (br), 2925, 2855, 1754, 1719, 1650 (w), 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (30H, bs), 1.45-1.70 (4H, m), 2.50-2.57 (2H, m), 3.47-3.80 (7H, m), 3.90 (1H, d, J=9.5 Hz), 4.02 (1H, m), 4.66 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.76-4.88 (1.5H, m), 5.29-5.40 (2H, m), 5.49 (0.5H, bs), 5.93 (1H, m).
FABMS (positive-ion) m/z, 369, 611, 651 [M+Na]+.
HRFABMS Calcd. for C34H60O10Na: 651.4085. Found: 651.4052。
(7) 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−D−グルコピラノース(第Cc1工程)
(6)で得られた化合物(641mg, 1.019mmol)及び実施例1(10)で用いたイミデート(877mg, 1.04mmol)を、実施例1(10)と同様に反応させることにより、標記化合物(1.30g, 収率97%)を得た。
IR νmax(film) 3500-3200, 2927, 2856, 1753, 1737, 1721 (shoulder) cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, bs), 1.40-1.50 (4H, m), 1.57-1.63 (2H, m), 1.70-1.78 (2H, m), 2.51-2.55 (2H, m), 3.35-3.88 (24H, m, containing two 3H, s, at δ 3.27 and 3.39 ppm), 4.18-4.30 (2H, m), 4.55 (0.5H, m), 5.25-5.43 (6.5H, m), 5.89-5.99 (3H, m), 6.65 (1H, br).
FABMS (positive-ion) m/z, 1330 [M+Na, 35Cl]+, 1332.
HRFABMS Calcd. for C61H105 35Cl3NO20PNa: 1330.5931. Found: 1330.5928。
(8) 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−D−グルコピラノ−ス(第Cc2工程)
(7)で得られた化合物(1.290g, 0.985mmol)を、実施例1(11)と同様に反応させると、油状の標記化合物(756mg, 収率55%)が得られた。
IR νmax(film) 3305 (br), 2926, 2856, 1755, 1652, 1543, 1465 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, m), 1.26 (60H, bs), 1.40-1.80 (10H, m), 2.01-2.02 (4H, m), 2.16-2.22 (2H, m), 2.52-2.59 (2H, m), 3.04-4.37 (25H, m, containing two 3H, s, at δ 3.27 and 3.39 ppm), 4.54-4.78 (7H, m), 5.00m (0.5 H, s), 5.23-5.52 (8.5H, m), 5.86-5.98 (3H, m), 6.09 (1H, d, J=7.3 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1420 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C76H136NO19PNa: 1420.9342. Found: 1420.9347。
(9) ジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(α体)及びジアリルホスホノ 4−O−アリルオキシカルボニル−3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(β体)(第Ca4工程)
(8)で得られた化合物(743mg, 0.531mmol)を、実施例1(13)と同様に反応させることにより、標記化合物α体(166mg, 収率20%)及びβ体(185mg, 収率22%)を油状物として得た。
α体:
IR νmax(film) 3306, 3086 (w), 2926, 2856, 1759, 1721, 1666, 1548 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (60H, bs), 1.46-1.73 (10H, m), 2.00-2.05 (4H, m), 2.21-2.24 (2H, m), 2.53 (2H, t, J=7.7 Hz), 3.24-3.79 (19H, m, containing two 3H, s, at 3.28 and 3.38 ppm), 3.88-3.98 (2H, m), 4.08 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.54-4.65 (11H, m), 4.75-4.83 (2H, m), 5.24-5.42 (12H, m), 5.80 (1H, dd, J=3.7, 6.6 Hz), 5.89-5.99 (5H, m), 6.54 (1H, d, J=7.3 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1558 [M+H]+, 1580 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H145NO22P2Na: 1580.9632. Found: 1580.9617。
β体:
IR νmax(film) 3309, 3086 (w), 2926, 2856, 1759, 1722, 1669, 1550 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (60H, bs), 1.38-1.70 (10H, m), 2.00-2.04 (4H, m), 2.21-2.23 (2H, m), 2.53 (2H, t, J=7.4 Hz), 3.21-3.79 (21H, m, containing two 3H, s, at 3.27 and 3.38 ppm), 3.98 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.46-4.72 (12H, m), 5.00-5.09 (2H, m), 5.23-5.42 (12H, m), 5.85-5.98 (5H, m), 7.35 (1H, d, J=9.5 Hz, NH).
FABMS (positive-ion) m/z, 1580 [M+Na]+.
HRFABMS, Calcd. for C82H145NO22P2Na: 1580.9632. Found: 1580.9650。
(10) ホスホノ 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−α−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
(9)で得られた化合物α体(178mg, 0.114mmol)を、実施例1(14)と同様に反応させると、粉状の標記化合物(89mg, 収率59%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3286 (br), 2925, 2854, 1747, 1717, 1630, 1551, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.27 (60H, bs), 1.40-1.75 (10H, m), 2.00-2.04 (4H, m), 2.22-2.35 (2.5H, m), 2.58 (1.5H, t, J=7.3 Hz), 3.24-4.10 (24H, m), 4.69 (1H, m), 4.76 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.33-5.36 (2H, m), 5.67 (1H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1312 [M-H]-.
Anal. Calcd for C66H125NO20P2: C, 60.30; H, 9.58; N, 1.07; P, 4.71. Found: C, 59.87; H, 9.64; N, 1.41; P, 4.65。
[実施例22]
ホスホノ 3−O−デシル−6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−(3−オキソテトラデカノイル)−β−D−グルコピラノシド(第Ca5工程)
実施例21(9)で得られた化合物β体(160mg, 0.103mmol)を、実施例1(14)と同様に反応させると、粉状の標記化合物(97mg, 収率72%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3287 (br), 2925, 2854, 1746, 1717, 1629, 1554, 1466 cm-1.
400 MHz 1H NMR (CDCl3-CD3OD, 5:1) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (60H, bs), 1.40-1.73 (10H, m), 2.01-2.02 (4H, m), 2.20-2.37 (2.5H, m), 2.58 (1.5H, t, J=7.3 Hz), 3.30-3.82 (21H, m, containing two 3H, s at 3.30 and 3.41 ppm), 4.01-4.05 (3H, m), 4.88-4.94 (2H, m), 5.05 (1H, m), 5.33-5.36 (2H, m).
FABMS (negative-ion) m/z, 1312 [M-H]-.
Anal. Calcd for C66H125NO20P2: C, 60.30; H, 9.58; N, 1.07; P, 4.71. Found: C, 59.93; H, 9.75; N, 1.29; P, 4.58。
[試験例1]
ヒト全血TNFα産生に対する抑制試験(in vitro)
本試験は、Hartmanらの方法(D.A.Hartman, S.J.Ochalski and R.P.Carlson; The effects of antiinflammatory and antiallergic drugs on cytokine release after stimulation of human whole blood by lipopolysaccharide and zymosan A: Inflamm. Res., 44, 269 (1995))に準じて行なった。
健常人のボランティアよりへパリン存在下末梢血を採取した。全血360μLを、被検化合物のジメチルスルホキシド溶液20μLを予め添加した96−wellブロックに加え、更に刺激剤としてリポ多糖(LPS)(E.coli O26:B6由来、Difco社)(終濃度10ng/mL)20μLを添加後よく混和し、37℃、5%CO2の条件下で6時間培養を行なった。培養終了後、4℃に冷却して反応を止め、直ちに2000rpmの条件で15分間遠心し、上清の血漿を分離回収した。血漿中に産生、放出されたTNFαは酵素免疫測定(ELISA)キット(Biosource社)で測定した。被検化合物存在下及び非存在下のサイトカイン産生量より抑制率を求めた。これら平均抑制率に基づいて、最小二乗法によりIC50値を求めた。その結果を表1に示す。
[表1]
―――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物 IC50(nM)
―――――――――――――――――――――――――――――
化合物1 0.16
化合物2 1.5
化合物3 0.31
化合物4 0.37
化合物5 0.019
化合物6 0.20
化合物7 12.2
化合物8 0.63
化合物15 3.2
化合物16 0.6
化合物17 1.3
化合物19 1.1
―――――――――――――――――――――――――――――
[試験例2]
ヒト全血TNFα産生に対する抑制試験(in vitro)
試験例1と同様にして、試験化合物についてのIC50値を求めた。なお、比較として、米国特許5935938号公報に記載の化合物を比較化合物として用い、試験化合物と同様にIC50値を求めた。比較化合物の構造式を示す。
Figure 2006008539
また、本試験例の結果を表2に示す。
[表2]
―――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物 IC50(nM)
―――――――――――――――――――――――――――――
化合物12 0.1
化合物13 0.3
化合物16 0.5
化合物17 0.9
化合物18 1.4
化合物19 0.3
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
比較化合物 2.0
―――――――――――――――――――――――――――――
[試験例3]
ヒト全血TNFα産生に対する抑制試験(in vitro)
試験例2と同様にして、試験化合物についてのIC50値を求めた。また、試験例2と同じ比較化合物を用いた。本試験例の結果を表3に示す。
[表3]
―――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物 IC50(nM)
―――――――――――――――――――――――――――――
化合物13 0.19
化合物14 0.14
化合物15 0.18
化合物21 0.20
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
比較化合物 0.30
―――――――――――――――――――――――――――――
[試験例4]
マウスTNFα産生に対する抑制活性試験(in vivo)
本試験は、Y.Endoらの方法(British Journal of Pharmacology 128, 5-12 (1999))に準じて行った。
リポポリサッカライド(LPS)に対して感受性が強いことが知られているC3H/HeNマウス(雄、7週齢)を1群5匹で使用した。ガラクトサミン(GalN, 1g/5ml)及びLPS(0.05mg/5ml)は生理食塩水でそれぞれ溶解した後、等量で混和してGalN・LPS溶液を調製した。調製したGalN・LPS溶液は10ml/kgの割合で尾静脈内注射した。試験化合物は0.1%トリエチルアミン水溶液に溶解し、GalN・LPS溶液注射とほぼ同時に10ml/kgの割合で尾静脈内注射した。GalN・LPS溶液注射1時間後にエーテル麻酔下、マウス下行大静脈より血液を採取し、血漿を分離した。血漿中のTNFα産生量は市販のTNFαELISAキットを用いて測定した。試験化合物のTNFα産生抑制活性は、GalN・LPS注射により産生されたTNFαに対する抑制率として算出した。試験結果を表4に示す。
[表4]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物 GalN・LPS注射により産生されたTNFαに対する抑制率(%)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物14 91.8
化合物15 85.3
化合物17 88.8
化合物18 90.1
化合物21 84.8
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
比較化合物 75.4
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[試験例5]
マウス致死に対する救命試験(in vivo)
本試験は、H.Takadaらの方法(The Journal of Infectious Diseases 162, 428-434 (1990))に準じて行なった。
GalN・LPS溶液注射72時間後のマウスの生死を観察し、生存率を算出した。使用したマウスの系統、週齢、性別、GalN・LPSおよび化合物投与液の調製法、投与経路とタイミング等は試験例4に準じて行なった。なお、本試験は1群10匹のマウスを使用した。試験結果を表5に示す。
[表5]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
72時間後のマウスの生存率(%)
――――――――――――――――――――――――――
投与量(mg/kg) 試験化合物: 化合物13 化合物14
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
0 10 10
0.3 20 20
1 50 50
3 60 50
10 80 70
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

Claims (52)

  1. 下記一般式
    Figure 2006008539

    [式中、Qは、酸素原子、C1−C3アルキレン基、基-O-Alk-又は基-O-Alk-O-(但し、AlkはC1−C3アルキレン基を示す。)であり、
    1、R2及びR4は、同一又は異なって、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC2−C20アルキニル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルキノイル基を示し、
    3は、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC1−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種以上の基で置換されていてもよいC3−C20アルキノイル基を示し、
    5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基を有していてもよいC1−C6アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C6アルケニルオキシ基又はオキソ基を有していてもよいC2−C6アルキニルオキシ基を示し、
    置換基群Aは、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルコキシ基、(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ基、{(C1−C20アルコキシ)C1−C20アルコキシ}C1−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC2−C20アルキニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC1−C20アルカノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC3−C20アルケノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC3−C20アルキノイルオキシ基及びC1−C20アルキルスルホニル基からなる群である。]で表される化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  2. 1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  3. 1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC4−C18アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  4. 1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  5. 1が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC8−C18アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  6. 1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  7. 1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有するC10−C18アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  8. 1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ドデセニル基又はテトラデセニル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  9. 1が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基若しくはオキソ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  10. 2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  11. 2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC4−C18アルキル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  12. 2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  13. 2が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC8−C18アルキル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  14. 2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  15. 2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有するC10−C18アルキル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  16. 2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  17. 2が、無置換又は置換基群Aから選択された水酸基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  18. 2が、無置換のC10−C18アルキル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  19. 2が、無置換の、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  20. 3が、無置換のC8−C18アルカノイル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  21. 3が、無置換のC10−C18アルカノイル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  22. 3が、ホルミル基、アセチル基又はプロピオニル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  23. 3が、ホルミル基又はアセチル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  24. 4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C4−C18アルキル基又はC4−C18アルケニル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  25. 4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC4−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  26. 4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよい、C8−C18アルキル基又はC8−C18アルケニル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  27. 4が、置換基群Aから選択された置換基を有してもよいC8−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  28. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基、無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基又はC10−C18アルケニル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  29. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基、無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  30. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基又は無置換のC12−C14アルカノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  31. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基又は無置換のC12−C14アルケノイルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  32. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルコキシ基又は無置換のC12−C18アルケニルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  33. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基又は無置換のC12−C14アルコキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  34. 4が、置換基群Aから選択されたフッ素原子、水酸基、無置換のC12−C14アルケニルオキシ基を置換基として有する、C10−C18アルキル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  35. 4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、テトラデカノイルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  36. 4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、テトラデカノイルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  37. 4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ドデカノイルオキシ基又はテトラデカノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  38. 4が、置換基群Aから選択された5−ドデセニルオキシ基、7−テトラデセニルオキシ基、5−ドデセノイルオキシ基又は7−テトラデセノイルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  39. 4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、5−ドデセニルオキシ基又は7−テトラデセニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  40. 4が、置換基群Aから選択されたドデシルオキシ基又はテトラデシルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  41. 4が、置換基群Aから選択された5−ドデセニルオキシ基又は7−テトラデセニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  42. 5が、ハロゲン原子、水酸基又は無置換のC1−C6アルコキシ基である請求項1乃至41のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  43. 5が、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基である請求項1乃至41のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  44. Qが、酸素原子である請求項1乃至43のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  45. Qが、ホスホノエチル基である請求項1乃至43のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  46. 右糖グルコース1位がα位である請求項1乃至45のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  47. 請求項1乃至46のいずれか1項において、
    ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−デシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−(オクタデシノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−(オクタデシノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 2,3−ジ−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−9−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−9−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 3−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 3−O−ドデシル−6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−β−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシド、
    2−ホスホノエチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイル)アミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    3−(ホスホノオキシ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    3−(ホスホノ)プロピル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルメチル ジハイドロジェンホスフェート、
    6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルエチル ジハイドロジェンホスフェート、
    6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2、3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシルエチルホスホン酸、
    2−(ホスホノ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2−O−テトラデシル−3−O−デシル−α−D−グルコピラノシド、
    6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−β−D−グルコピラノシルメチルホスホン酸、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ジ−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−[(ノニルオキシ)エチル]−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−{2−[2−(ヘキシルオキシ)エトキシ]エチル}−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−{2−[2−(2−プロポキシエトキシ)エトキシ]エチル}−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[2−(ウンデシルスルホニル)エチル]−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−2,3−ビス−O−[2−(ノニルスルホニル)エチル]−α−D−グルコピラノシド、
    2−(ホスホノオキシ)エチル 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−α−D−グルコピラノシド、
    ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−α−D−グルコピラノシド又は
    ホスホノ 6−O−{2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル}−3−O−ドデシル−2−O−[(3−オキソ)テトラデカノイル]−β−D−グルコピラノシド、
    或いはその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  48. 請求項1乃至47のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する炎症の予防剤又は治療剤。
  49. 請求項1乃至47のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する自己免疫疾患の予防剤又は治療剤。
  50. 請求項1乃至47のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する敗血症の予防剤又は治療剤。
  51. 請求項1乃至47のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する免疫抑制剤。
  52. 請求項1乃至47のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する冠動脈バイパス形成術後の予後改善剤。
JP2004184346A 2004-06-23 2004-06-23 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物 Pending JP2006008539A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184346A JP2006008539A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184346A JP2006008539A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006008539A true JP2006008539A (ja) 2006-01-12

Family

ID=35776174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004184346A Pending JP2006008539A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006008539A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9309276B2 (en) Synthetic lipid A derivative
DE10128250B4 (de) Neue Glykolipidderivate, Verfahren zu deren Herstellung und diese enthaltende Mittel
US6004938A (en) Inositolglycans having insulin-like action
WO1994020514A1 (en) Lewis-associated compound, process for producing the same, and anti-inflammatory
JP2854203B2 (ja) リポソームの製造法
JP2004217630A (ja) 右糖グルコースリピドa類縁体
JP2710900B2 (ja) 酸性官能基を有する脂質誘導体及び同誘導体によって被覆された微粒子キャリヤー
JP2006008539A (ja) 右糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬組成物
US5278300A (en) 4,6-o-hydroxyphosphoryl-glucosamine derivatives
Laurent et al. An alternative high yielding and highly stereoselective method for preparing an α-Neu5NAc-(2, 6)-d-GalN3 building block suitable for further glycosylation
JP2766141B2 (ja) 酸性糖誘導体
WO2004058788A1 (ja) 右糖グルコースリピドa類縁体
JP2001348396A (ja) リピッドa1位カルボキシメチル類縁体
WO2000047595A1 (fr) Analogues de type ether d'acide a1-carboxylique lipidique
CN1930180B (zh) 左侧葡萄糖脂a类似物
HU217114B (hu) Új monoszacharidszármazékok, ilyen vegyületeket tartalmazó gyógyászati készítmények és eljárás ezek előállítására
JP2839921B2 (ja) リピドaモノサッカライド類縁体
WO2003106473A1 (ja) グルコシルリピッドa1位カルボキシメチル類縁体
WO2001077133A1 (fr) Analogues 1-carboxymethyl du lipide a
MXPA06007822A (en) Levulose glucoselipid a analogue
JP2003176229A (ja) リピッドa1位カルボキシメチル類縁体を有効成分として含有する医薬
JP2005220130A (ja) 左糖グルコースリピドa類縁体
JP2007039450A (ja) 左糖グルコースリピドa類縁体を含有する医薬
Walczak et al. Synthesis of 1‐[2, 3‐dideoxy‐3‐(3‐hydroxypropyl)‐d‐pentofuranosyl] thymines
JPH04235193A (ja) リピドx類縁体