JP2006008053A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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政行 田中
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Abstract

【課題】 経年使用しても、減速機構のギヤの歯部の間のバックラッシュが増大しないようにして、噛合音の発生を抑制する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、操舵部材1の操作に応じて電動モータ5を駆動して操舵補助する装置であって、電動モータ5の回転軸5aに連結された駆動ギヤ61およびこの駆動ギヤ61に噛合する従動ギヤ62を含む減速機構6と、駆動ギヤ61と従動ギヤ62との間のバックラッシュを調整するバックラッシュ調整手段9と、車両の走行経過を計測する走行計測手段15と、走行経過に応じてバックラッシュ調整手段9の調整動作を制御する調整制御手段321(マイクロコンピュータ32のCPU)とを備えている。
【選択図】図2−a

Description

本発明は、ハンドル等の操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して運転者の操舵力を補助するようにした電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、一般に、各種センサ(操舵部材に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサや、車速を検出する車速センサ等)と、操舵補助用の電動モータと、この電動モータの回転を減速して操舵軸等に伝達する減速機構と、各種センサからのセンサ信号に基づいてモータ駆動回路へのモータ電流指令値を演算して該電動モータを駆動制御する電子制御ユニット(ECU)とを備え、該ECUの制御指令により電動モータを駆動制御して操舵補助トルクをステアリング機構に付加して運転者の操舵力を軽減するようになっている(特許文献1参照)。
減速機構は、電動モータの回転軸に連結されたウォーム軸のような駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合うウォームホイールのような従動ギヤとをハウジングに収容したものであり、駆動ギヤと従動ギヤとの噛み合いにより、電動モータの回転を減速して操舵軸等の被駆動部材に伝達することで、操舵部材の操作によって加えられる操舵トルクと、電動モータが発生する操舵補助トルクとの和を、出力トルクとしてステアリング機構に与える。
ところで、上記のような減速機構において、駆動ギヤと従動ギヤとの両歯部が経年使用により摩耗してバックラッシュが増加して噛合音が発生する原因となっている。
特開2002−166838号公報
したがって、本発明により解決すべき課題は、減速機構の駆動ギヤと従動ギヤとの互いの歯部が経年使用により摩耗しても、バックラッシュが一定量に維持されるようにして、噛合音の発生を抑制することである。
本発明による電動パワーステアリング装置は、操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、電動モータの回転軸に連結された駆動ギヤおよびこの駆動ギヤに噛合する従動ギヤを含む減速機構と、上記駆動ギヤと従動ギヤとの間のバックラッシュを調整するためのバックラッシュ調整手段と、車両の走行経過を計測する走行計測手段と、走行経過に応じて上記バックラッシュ調整手段による調整動作を制御する調整制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
上記構成において、走行計測手段は、走行距離を計測する手段や、走行時間を計測する手段、あるいは、電動パワーステアリング制御の累積動作時間のように、走行距離や走行時間に相当する量を計測する手段を含む。
上記構成によれば、走行距離がある一定の値に達するなどして、走行経過が所定の状態になると、それに対応して、調整制御手段によるバックラッシュ調整手段の調整動作の制御により、減速機構での駆動ギヤと従動ギヤとの間のバックラッシュが所定の量に調整され、これにより、バックラッシュの増大による噛合音の発生が抑制される。
本発明によれば、経年使用しても、減速機構のギヤの歯部の摩耗に伴う噛合音の発生を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の最良の形態に係る電動パワーステアリング装置を詳細に説明する。図1は、同電動パワーステアリング装置を、それに関連する車両構成とともに示す構成図である。
図1を参照して、本形態の電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイール(ハンドル)等の操舵部材1に一端が固着された操舵軸2と、この操舵軸2に加えられる運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、操舵軸2の他端に連結された、ラックピニオン機構等からなるステアリング機構4と、操舵部材1の操作(操舵操作)による運転者の負荷を軽減するための操舵補助トルクを発生する電動モータ5と、電動モータ5が発生する操舵補助トルクを互いに噛み合うギヤにより減速して操舵軸2に伝達する減速機構6と、車載バッテリ7からイグニッションスイッチ8を介して電源の供給を受け、電動モータ5の駆動を制御する電動パワーステアリング用電子制御ユニット(EPS用ECU)10とを備えている。
本実施形態では、減速機構6に、そのギヤの歯部間のバックラッシュを調整するためのバックラッシュ調整手段9が設けられており、このバックラッシュ調整手段9によるバックラッシュ調整動作は、EPS用ECU10により制御されるようになっている。ステアリング機構4の出力側には、タイロッドおよびナックルアーム等からなる連結部材11を介して操向用の車輪12に連結されている。
上記のEPS用ECU10は、内部にCAN(コントローラ・エリア・ネットワーク)コントローラ101を有しており、このCANコントローラ101を介してCANバス13に接続され、このCANバス13に接続されている他のECU20,30,40,50とともに、車載用のCAN通信システムを構成している。
CANコントローラ101は、データ受信処理、応答データ作成処理、データ送信処理の機能を具備したものであり、他のECU20,30,40,50に含まれるCANコントローラ201,301,401,501とCAN通信し、当該他のECU20〜50に含まれるセンサのセンサ信号を受信したり、自己のECU10に含まれるセンサのセンサ信号を他のECU20〜50に送信することができる。CANバス13は、2本の通信線からなり、差動のシリアル通信が可能である。
一般に、CAN通信システムは、車載の機器や、家電製品のような複数の機器を接続するネットワークシステムとして知られており、その伝送レートが最高1Мbpsであり、従来から使用されている通信方式に比べ、非常に高速である、という特徴を備えている。また、デジタル信号を二線間の差動電圧に置き換えるシリアル通信であるため、耐ノイズ性に優れている、という特徴も備えている。
このCAN通信システムにおいて、ノードとしての各ECU10〜50は、CANバス13が空いている限り、CANバス13上にセンサ信号等のデータをパケットとして通信することができる。CANバス13が他のECU10〜50によるパケットに占有されている場合は、送出されるべきパケットは、当該ECU10〜50に設けられているCANコントローラ101,201,301,401,501で待機する。また、複数のECU10〜50が、CANバス13上のパケットを同時に受信することができる。
CANバス13上を流れるパケットは、自己のECU10〜50の識別番号、もしくはデータの種別を格納するIDフィールドと、データフィールドのデータ長を格納するコントロールフィールドと、0〜8バイトで可変する送信すべきデータを格納するデータフィールドと、巡回符号冗長検査を行うためのデータを格納するCRCフィールドとにより構成されている。
本実施形態において、EPS用ECU10とともに車載用のCAN通信システムを構成している他のECUとしては、車両の旋回挙動を安定化させるVSC(登録商標)用ECU20や、車両の加速性、直進性、旋回安定性を確保するTRC(登録商標)用ECU30、車輪のロックを防止するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)用ECU40、メータ用ECU50等がある。このうち、ABS用ECU40には、各車輪の回転速度を検出する車速センサ14が含まれており、メータ用ECU50には、走行距離を積算し表示するトリップメータ15が含まれている。
本実施形態では、EPS用ECU10は、そのCANコントローラ101とCANバス13とを通じて、車速センサ14の車速情報を取り込むようになっている。また、メータ用ECU50のトリップメータ15を走行経過の計測手段として、その走行距離の情報をEPS用ECU10に取り込むようになっている。
上記電動パワーステアリング装置を搭載した車両において、通常は、運転者が操舵部材1を操作すると、その操作による操舵トルクはトルクセンサ3により検出される。EPS用ECU10は、トルクセンサ3により検出された操舵トルクの情報と、CAN通信により取り込んだ車速センサ14の車速情報とに基づいて、電動モータ5を駆動制御する。これにより、電動モータ5は操舵補助トルクを発生し、この操舵補助トルクが減速機構6を介して操舵軸2に加えられることにより、操舵操作を行う運転者の負担が軽減される。すなわち、操舵部材1の操作によって加えられる操舵トルクと、電動モータ5が発生する操舵補助トルクとの和が、出力トルクとして、操舵軸2を介してステアリング機構4に与えられる。これにより、ステアリング機構4の入力軸が回転し、その回転はステアリング機構4によって出力軸であるラック軸の往復運動に変換され、ラック軸の往復運動に応じて車輪12の向きが変わる。
次に、図2−aおよび図2−bを参照して、上記電動パワーステアリング装置の減速機構6の構成を、これに付設されているバックラッシュ調整手段9の構成とともに説明する。図2−aは同減速機構部分の断面図、図2−bは、バックラッシュ調整手段の要部の拡大断面図である。
図2−aに示すように、減速機構6は操舵軸2の中途部に設けられている。操舵軸2の中途部は、筒状の入力軸16と、トーションバー17と、筒状の出力軸18とから構成されている。入力軸16は、その筒状内部に挿入したトーションバー17と、径方向に貫通するピン19により連結されている。トーションバー17は、その中間部に長尺で細径のねじり領域を有するもので、上端部が前記したように入力軸16に連結されるとともに、下端部が出力軸18の筒状内部に挿入されて、径方向に貫通するピン(図示省略)により出力軸18に連結されている。このトーションバー17の中間部の外周で、入力軸16と出力軸18とは互いに軸方向に対向しており、この軸方向対向部の外周にトルクセンサ3が配置されている。
減速機構6は、駆動ギヤとしてのウォーム軸61と、従動ギヤとして出力軸18の外周に嵌着されているウォームホイール62とからなり、ウォーム軸61とウォームホイール62とは互いに噛み合う状態で、ギヤハウジング21の内部に収容されている。
ギヤハウジング21は、内部にウォーム軸61を収容するウォーム軸収容部211と、ウォームホイール62を収容するウォームホイール収容部212と、電動モータ5を装着するための円筒状の装着部213とを有し、装着部213には、電動モータ5が、その回転軸5aを内向きにして装着されている。
ギヤハウジング21のウォーム軸収容部211内において、ウォーム軸61は、軸方向の中間部に歯部61aを、その両端に軸部61b,61cを有するもので、両端の軸部61b,61cにそれぞれ設けた軸受22,23を介してウォーム軸収容部211内に回転可能に支持され、その一方の軸部61cは電動モータ5の回転軸5aに、筒体24等により同軸に結合されている。電動モータ5側の軸受23の軸方向外側には、ナット25付きの押え環26が設けられ、この押え環26と、押え環26が当接する軸受23とを介して、ウォーム軸61に軸方向の予圧が付与されている。
ウォーム軸61の反電動モータ5側(図2−aでは左側)において、同側の軸受22は軸直交方向に沿ってウォームホイール62側に微量的に変位可能で、軸受22の外周の一方側にはバネ27が、他方側には軸直交方向にスライド可能な当接部材28が設けられている。
ウォーム軸収容部211の外側で、当接部材28の一部と接する個所に、バックラッシュ調整手段9が設けられている。このバックラッシュ調整手段9は、本実施形態では、カム91を含む機構部92と、カム91の回転駆動用のソレノイド93からなる。カム91は、図2−bに拡大して示すように、円周方向複数個所(図示例では3個所)にそれぞれ押圧面91a,91b,91cを有するもので、当接部材28の一部に接した状態で機構部92のボックス内にカム軸91dにより回転自在に支持されている。ソレノイド93は、ウォーム軸収容部211の外面部に固定されて、そのロッド93aの伸張動作によりカム91の偏心部位を押動して、カム91を一定角度(図示例では約120度)回転させるようになっている。このソレノイド93の伸張動作は、EPS用ECU10により制御される。ウォーム軸収容部211の反電動モータ5側の開口部は、蓋体29で閉塞されている。
バックラッシュ調整手段9のカム91は、ソレノイド93に限らず、油圧シリンダや、電動モータ5の回転軸5aとクラッチを介して係脱自在に連動する回転機構により回転駆動されるようにしてもよい。このほか、バックラッシュ調整手段9は、軸受22を軸直交方向に沿ってウォームホイール62側へ変位させるものであればよく、たとえば、軸受22の外周面の一部と直接、もしくは間接的に接触する位置にくさび部材を設けて、このくさび部材をソレノイドや油圧シリンダ等の駆動手段の駆動により押し込むものであってもよいし、また、電圧印加により厚みが変化する圧電素子からなる押圧体でもよい。
図3および図4を参照して、EPS用ECU10の構成とその機能とを説明する。図3は、EPS用ECU10内部のブロック回路図、図4は、EPS用ECU10のマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図である。
図3を参照して、EPS用ECU10は、前記したCANコントローラ101のほかに、トルクセンサ3のセンサ信号を処理する入力インタフェース31と、電動パワーステアリング制御の中心を司るマイクロコンピュータ32と、マイクロコンピュータ32からの制御信号に応答して電動モータ5を駆動するモータ駆動回路33と、モータ駆動回路33以外の各回路へ電源を供給する電源回路34と、マイクロコンピュータ32からの指令信号に基づいてバックラッシュ調整手段9のソレノイド93を駆動する調整駆動回路35とを備えている。
上記モータ駆動回路33の周辺には、当該モータ駆動回路33への電流をオン・オフするフェイルセーフリレー36と、このフェイルセーフリレー36の駆動回路37とが設けられている。
マイクロコンピュータ32は、CPU321と、プログラムメモリ322と、マップメモリ323と、バッファメモリ324とを含んでいる。
このうち、CPU321の機能を、図4を参照して説明すると、CPU321は、本実施形態では、後にフローチャートを参照して詳述するように、トルクセンサ3等のセンサ信号に基づいて電動モータ5の駆動量を決定する制御手段321aとして機能するほか、トリップメータ15から入力する走行距離情報に基づいて電動モータ5の駆動補正量(制御手段321aにより決定された駆動量に付加される駆動量)を決定する駆動補正手段321bと、同じく走行距離情報に基づいてバックラッシュ調整手段9による調整動作を制御する調整制御手段321cとしても機能する。
プログラムメモリ322は、CPU321の動作の実行のための基本プログラムや、本形態の電動モータ5の駆動制御の実行に必要なプログラムを格納している。バッファメモリ324は、CPU321の作業の実行時にデータの一時的な格納に用いる。
マップメモリ323は、本形態の電動モータ5の駆動制御の実行に必要な制御マップ323aと、電動モータ5の駆動制御の補正に必要な駆動補正マップ323bと、バックラッシュ調整手段9の制御に必要なバックラッシュ調整マップ323cとを格納している。
制御マップ323aは、操舵トルクと電動モータ5の駆動量との関係を示すもので、車速(km/h)をパラメータとして、各車速毎に(たとえば、0km/h、10km/h、60km/h、100km/h、180km/h等の各車速毎に)、操舵トルクに対する電動モータ5の駆動量が割り出せるようになっている。駆動補正マップ323bは、車両の走行距離と電動モータ5の駆動補正量との関係を示すもので、走行距離の複数の段階(たとえば、走行距離3万km、5万km、8万kmの段階)毎に、電動モータ5の駆動補正量が割り出せるようになっている。この駆動補正量は、制御手段321aにより制御マップ323aを参照して決定された駆動量に、加算手段321dで加算される。バックラッシュ調整マップ323cは、車両の走行距離と、ソレノイド93の駆動によるバックラッシュの調整量との関係を示すもので、走行距離の複数の段階毎にバックラッシュの調整量が割り出せるようになっている。
次に、図5のフローチャートを参照して、EPS用ECU10のマイクロコンピュータ32が、バックラッシュ調整手段9の制御と、電動モータ5の駆動制御の補正とを行う場合の動作を説明する。なお、減速機構6では、経年使用により、ウォーム軸61とウォームホイール62との両歯部が摩耗し、両歯部間のバックラッシュが増大する傾向にあり、そのバックラッシュの増大量は、車両の走行距離に対応すると考えられる。また、減速機構6等の機械的動作部分では、経年使用により摩耗が進んで遊びが増え、使用初期の制御条件のままで電動パワーステアリング制御を行っていると、応答が悪くなる等、操舵フィーリングが変化する傾向にある。図5のフローチャートに示すルーチンでは、上記したバックラッシュの増大と、操舵フィーリングの変化とを解消する動作を行う。
ステップS1において、CPU321は、トリップメータ15から取り込んだ走行距離の情報に基づいて、車両の走行距離が第1段階(たとえば、走行距離3万kmの段階)に到達したか否かを判断する。走行距離がまだ短く、第1段階に到達していないと判断した場合は(S1でNO)、何の動作もせず、図外の他のルーチンに戻って行く。図外の他のルーチンにおいては、たとえば、トルクセンサ3から得られる操舵トルクの情報と、車速センサ14から得られる車速の情報とにより、マップメモリ323の制御マップ323aを参照して、電動モータ5の駆動量を決定し、電動モータ5を駆動して操舵補助をする等の処理を行う。
ステップS1で車両の走行距離が第1段階に到達したと判断すると(S1でYes)、ステップS2に進み、このステップS2において、車両の走行距離が第2段階(たとえば、走行距離5万kmの段階)に到達したか否かを判断する。走行距離が第2段階に到達していないと判断した場合は(S2でNO)、ステップS2からステップS3に移る。
ステップS3では、走行距離はまだ第1段階にあるから、バックラッシュ調整手段9を駆動して、走行第1段階に対応する第1段のバックラッシュ調整を行う。具体的には、バックラッシュ調整手段9のソレノイド93を伸張動作させて、カム91を初期の回転位相角度から一定角度回転させて、カム91の複数の押圧面91a,91b,91cのうち、最小径の押圧面91aを当接部材28に当接させる。これで、ウォーム軸61の反電動モータ5側の軸受22が微量的にウォームホイール62の側に変位し、ウォームホイール62とウォーム軸61との間のバックラッシュが小さくなる側に調整される。
ステップS3に続くステップS4では、電動モータ5の駆動制御に対して、第1段の駆動補正を行う。すなわち、CPU321は、マップメモリ323の駆動補正マップ323bを参照して、走行距離の第1段階に対応する電動モータ5の駆動補正量sbを割り出し、この駆動補正量sbを、制御マップ323aを参照して決定されている駆動量saに加算手段321dにおいて加算して、その合計駆動量(sa+sb)を示す信号を、駆動指令信号としてモータ駆動回路33に出力する。これにより、電動モータ5は、駆動補正量sbの分だけ余分に駆動されるから、経年使用により減速機構6等の機械的動作部分が摩耗して生じた遊び、がたつきに起因する操舵フィーリングの変化が修正され、初期状態と変わりない操舵フィーリングが得られる。ステップS4の後は、図外の他のルーチンに移って行く。
ステップS2で車両の走行距離が第2段階に到達したと判断すると(S2でYes)、ステップS5に進み、このステップS5において、車両の走行距離が第3段階(たとえば、走行距離8万kmの段階)に到達したか否かを判断する。走行距離が第3段階に到達していないと判断した場合は(S5でNO)、ステップS5からステップS6に移る。
ステップS6において、走行距離はまだ第2段階にあるから、CPU321はバックラッシュ調整手段9を駆動して、走行第2段階に対応する第2段のバックラッシュ調整を行う。すなわち、バックラッシュ調整手段9のソレノイド93を再度伸張動作させて、カム91を第1段の調整済みの回転位相角度から一定角度回転させて、カム91の中間径の押圧面91bを当接部材28に当接させる。これで、ウォーム軸61の反電動モータ5側の軸受22が、第1段の調整位置からさらに微量的にウォームホイール62の側に変位し、ウォームホイール62とウォーム軸61との間のバックラッシュがより小さくなる側に調整される。
次のステップS7では、電動モータ5の駆動制御に対して、第2段の駆動補正を行う。すなわち、CPU321は、マップメモリ323の駆動補正マップ323bを参照して、走行第2段階に対応する電動モータ5の駆動補正量を割り出し、この駆動補正量と、制御マップ323aを参照して決定されている駆動量との合計駆動量で、電動モータ5を駆動する。これにより、電動モータ5の駆動量がさらに増え、経年使用による摩耗に起因する操舵フィーリングの変化が再度修正される。ステップS7の後は、図外の他のルーチンに移って行く。
ステップS5で車両の走行距離が第3段階に到達したと判断すると(S5でYes)、ステップS8に進み、ステップS8において、CPU321はバックラッシュ調整手段9を駆動して、第3段のバックラッシュ調整を行う。すなわち、バックラッシュ調整手段9のソレノイド93を伸張動作させて、カム91を第2段の調整済みの回転位相角度から一定角度回転させて、カム91の最大径の押圧面91cを当接部材28に当接させる。これで、ウォーム軸61の反電動モータ5側の軸受22が、第2段の調整位置からさらに微量的にウォームホイール62の側に変位し、ウォームホイール62とウォーム軸61との間のバックラッシュがより小さくなる側に調整される。
次のステップS9では、電動モータ5の駆動制御に対して、第3段の駆動補正を行う。すなわち、CPU321は、マップメモリ323の駆動補正マップ323bを参照して、走行距離の第3段階に対応する電動モータ5の駆動補正量を割り出し、この駆動補正量と、制御マップ323aを参照して決定されている駆動量との合計駆動量で電動モータ5を駆動する。これにより、電動モータ5の駆動量がさらに増え、経年使用による摩耗に起因する操舵フィーリングの変化が修正される。ステップS9の後は、図外の次のルーチンに移って行く。
このように、本実施形態の電動パワーステアリング装置では、車両の走行距離が増えて各段階に到達する毎に、減速機構6でのバックラッシュが調整されるとともに、電動モータ5の駆動量が補正されて、操舵フィーリングの変化が修正される。そのため、経年使用しても、バックラッシュの増大による噛合音の発生が抑制される。また、操舵フィーリングがほぼ初期の状態に維持される。
以上の実施形態では、車両の走行距離の各段階毎に、減速機構6でのバックラッシュの調整と、電動モータ5の駆動量の補正とを行うようにしたが、電動モータ5の駆動量の補正を、バックラッシュの調整とは別に、選択的に行うようにしてもよい。
減速機構6は、ウォーム軸61とウォームホイール62とを含むものに限らず、ヘリカルギヤ等、他種のギヤからなるものでもよい。他種のギヤからなる減速機構においても、バックラッシュの調整には、図示したバックラッシュ調整手段9と同様の手段で、駆動ギヤを従動ギヤ側に微量的に変位させればよい。
本発明の最良の形態に係る電動パワーステアリング装置を、それに関連する車両構成とともに示す構成図 図1の電動パワーステアリング装置の減速機構部分の断面図 バックラッシュ調整手段の要部の拡大断面図 図1の電動パワーステアリング装置のEPS用ECUの内部のブロック回路図 図3のEPS用ECU10のマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図 図3のEPS用ECUのマイクロコンピュータの動作を示すフローチャート
符号の説明
1 操舵部材
2 操舵軸
3 トルクセンサ
5 電動モータ
6 減速機構
61 ウォーム軸(駆動ギヤ)
62 ウォームホイール(従動ギヤ)
9 バックラッシュ調整手段
91 カム
93 ソレノイド
10 EPS用ECU
101 CANコントローラ
13 CANバス
14 車速センサ
15 トリップメータ(走行計測手段)
20〜50 他のECU
32 マイクロコンピュータ
321 CPU
321a 制御手段
321b 駆動補正手段
321c 調整制御手段
323 マップメモリ
323a 制御マップ
323b 駆動補正マップ
323c バックラッシュ調整マップ

Claims (1)

  1. 操舵部材の操作に応じて電動モータを駆動して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、
    電動モータの回転軸に連結された駆動ギヤおよびこの駆動ギヤに噛合する従動ギヤを含む減速機構と、
    上記駆動ギヤと従動ギヤとの間のバックラッシュを調整するためのバックラッシュ調整手段と、
    車両の走行経過を計測する走行計測手段と、
    走行経過に応じて上記バックラッシュ調整手段による調整動作を制御する調整制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。

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