JP2005254902A - 車両の操舵装置 - Google Patents

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勝彦 建部
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Abstract

【課題】 アクティブ操舵に起因した操舵ハンドルへの反力による違和感を運転者に与えないようにする。
【解決手段】 ECU54は、アクティブ操舵装置20を制御して、操舵ハンドル11の回動操作による左右前輪FW1,FW2の操舵に加え、左右前輪FW1,FW2をアクティブ操舵する。また、ECU54は、アクティブ操舵に応じて操舵アシスト装置40を制御して左右前輪FW1,FW2の操舵をアシストし、アクティブ操舵による操舵ハンドル11への反力を打ち消す。この操舵アシスト制御においては、操舵アシスト装置40の作動遅れを補償するために、アクティブ操舵に対応した反力低減値を慣性補償処理および位相補償処理した制御量により操舵アシスト装置40を制御して、アクティブ操舵に対する操舵アシストの遅れをなくす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操舵ハンドルの操舵操作に対応した操舵輪の操舵に加えて操舵輪を補正操舵するための補正操舵装置と、操舵輪の操舵をアシストするための操舵アシスト装置とを備えた車両の操舵装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、車両走行中の外乱横加速度による車両挙動の変化を予測し、同予測した車両挙動の変化をなくすための補正操舵角を計算し、同計算した補正操舵角に応じて補正操舵装置を制御して、操舵ハンドルの操舵操作に対応した操舵輪の操舵に加えて操舵輪を補正操舵するようにした車両の操舵装置は知られている。そして、この車両の操舵装置においては、補正操舵による操舵反力が操舵ハンドルに伝達されて操舵トルクの増減が運転者に違和感を与えないようにするために、同操舵反力に対応した操舵アシスト力を計算し、同計算した操舵アシスト力に応じて操舵アシスト装置を制御して、前記補正操舵に伴う操舵反力が操舵ハンドルに伝達されないようにしている。
特開平5−77751号公報
しかし、上記従来の装置においては、操舵アシスト装置には、電動モータのようなアクチュエータの作動遅れ、同アクチュエータによる操舵輪のアシスト力の伝達遅れなどに起因して、操舵輪の補正操舵に対して操舵アシスト装置による操舵輪への操舵アシストに遅れが生じる。これにより、補正操舵に関係した操舵反力を充分に打ち消すことができず、運転者は、操舵ハンドルの操作に対して違和感をもつという問題があった。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、補正操舵を行っても運転者に違和感を与えないようにした車両の操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルの操舵操作に対応した操舵輪の操舵に加えて操舵輪を補正操舵するための補正操舵装置と、操舵輪の操舵をアシストするための操舵アシスト装置とを備えた車両の操舵装置において、操舵輪を補正操舵するための補正操舵角を決定し、同決定した補正操舵角に応じて補正操舵装置を制御して操舵輪の補正操舵を制御する補正操舵制御手段と、操舵輪の補正操舵に起因した操舵ハンドルに対する反力を低減するための反力低減値を決定する反力低減値決定手段と、操舵アシスト装置による反力低減動作の遅れをなくすために前記決定された反力低減値を変換演算する変換演算手段と、前記変換演算された反力低減値に応じて操舵アシスト装置を制御して操舵輪の補正操舵に起因した操舵ハンドルに対する反力の低減を制御する反力低減制御手段とを設けたことにある。
この場合、変換演算手段による変換演算が、例えば、操舵アシスト装置による反力低減動作にて遅れの生じる周波数帯域の位相を進める位相補償演算を含むようにするとよい。また、変換演算手段による変換演算が、操舵アシスト装置による初期の反力低減動作を補償するための慣性補償演算を含むようにしてもよい。
上記のように構成した本発明においては、反力低減値決定手段が操舵輪の補正操舵に起因した操舵ハンドルに対する反力を低減するための反力低減値を決定し、この反力低減値には、変換演算手段により、操舵アシスト装置による反力低減動作の遅れをなくすための変換演算が施される。そして、この変換演算が施された反力低減値により、操舵アシスト装置による操舵アシストの制御が行われるので、補正操舵に関係した操舵反力は的確に打ち消されて、操舵ハンドルの操作に対する運転者の違和感が解消される。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明すると、図1は、同実施形態に係る車両の操舵装置の全体概略図である。この操舵装置は、操舵ハンドル11と操舵輪としての左右前輪FW1,FW2とを機械的に連結していて操舵ハンドル11の操舵操作に対応して左右前輪FW1,FW2を操舵する操舵機構と、同操舵機構を制御する電気制御装置とからなる。
操舵機構は、操舵ハンドル11に上端を一体回転するように接続したステアリングシャフト12を備え、同シャフト12の下端にはピニオンギヤ13が一体回転するように接続されている。ピニオンギヤ13は、ラックバー14に形成されたラック歯と噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。ラックバー14の両端には左右前輪FW1,FW2が操舵可能に接続されており、左右前輪FW1,FW2はステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位に応じて左右に操舵される。この操舵機構内には、アクティブ操舵装置20と、操舵アシスト装置40とが設けられている。
アクティブ操舵装置20は、図2に示すように、図示しない車体側に固定された段付き円筒状のハウジング21,22を備えており、ステアリングシャフト12は、これらのハウジング21,22内にて、詳しくは後述するハーモニックドライブ機構を介して動力伝達可能に連結されているが、上部ステアリングシャフト12aと下部ステアリングシャフト12bとに分離されている。上部ステアリングシャフト12aは、ハウジング21の内周面上にボールベアリング23を介して軸線回りに回転可能に支持されている。下部ステアリングシャフト12bは、ハウジング22の内周面上にボールベアリング24,25を介して軸線回りに回転可能に支持されている。上部ステアリングシャフト12aと下部ステアリングシャフト12bとの間には、ボールベアリング26が介装されて、両シャフト12a,12bは相対回転可能になっている。また、ハウジング21,22内にはアクティブ操舵用(すなわち補正操舵用)の電動モータ27と、ハーモニックドライブ機構とが収容されている。
電動モータ27は、ハウジング21の内周面上に固定されたコイルからなるステータ27aと、同ステータ27aに対向配置された永久磁石からなるロータ27bとからなる。ロータ27bは、段付き円筒状の回転体28の大径部外周面上に固定されている。回転体28の大径部内周面と上部ステアリングシャフト12aとの間にはボールベアリング31,32が介装されており、回転体28は電動モータ27のロータ27bの回転に応じて上部ステアリングシャフト12aに対して軸線回りに相対回転するようになっている。
ハーモニックドライブ機構は、図2および図3に示すように、ウェーブジェネレータ33、フレクスプライン34およびサーキュラスプライン35からなる。ウェーブジェネレータ33は、カム33aと、同カム33aの外周面上に設けたボールベアリング33bとからなる。カム33aは、金属剛体で楕円状に形成されて回転体28の外周面上に固着されている。ボールベアリング33bの内輪は金属剛体で構成されてカム33aの外周面に固定さているが、ボールベアリング33bの外輪は金属弾性体で構成されてボールを介して弾性変形する。フレクスプライン34は、薄肉の金属弾性体でカップ状に形成され、ボールベアリング33bの外輪上に同ボールベアリング33bの形状に合わせて楕円形状となるように組み付けられているとともに、その底面にて上部ステアリングシャフト12aに固定されている。このフレクスプライン34の外周面上には外歯が形成されている。
サーキュラスプライン35は、金属剛体で環状に形成されて、下部ステアリングシャフト12bに固着されている。このサーキュラスプライン35の内周面には、フレクスプライン34の外歯と噛み合う内歯が形成されている。サーキュラスプライン35の内歯の数はフレクスプライン34の外歯の数よりも僅かに多く(例えば、2個多く)、サーキュラスプライン35の内歯は、楕円状のフレクスプライン34の長軸部分でのみフレクスプライン34の外歯と噛み合っている。
操舵アシスト装置40は、図1に示すように、電動モータ41およびねじ送り機構42からなる。電動モータ41は、ラックバー14の外周面上に設けられてねじ送り機構42を駆動する。ねじ送り機構42は、電動モータ41の回転運動を直線運動に変えて、ラックバー14を軸線方向に駆動する。
電気制御装置は、ハンドル操舵角センサ51、実操舵角センサ52および車速センサ53を有する。ハンドル操舵角センサ51は、上部ステアリングシャフト12aの回転角を計測することにより、操舵ハンドル11のハンドル操舵角θhを検出する。このハンドル操舵角θhは、「0」により操舵ハンドル11の基準位置を表し、正の値により操舵ハンドル11の右回転角を表し、負の値により操舵ハンドル11の左回転角を表す。実操舵角センサ52は、下部ステアリングシャフト12bの回転角を計測することにより、左右前輪FW1,FW2の実操舵角δを検出する。なお、この実操舵角センサ52に代えて、ラックバー14の軸線方向の変位量を計測することにより、左右前輪FW1,FW2の実操舵角δを検出するようにしてもよい。この実操舵角δは、「0」により左右前輪FW1,FW2の中立状態を表し、正の値により左右前輪FW1,FW2の右操舵角を表し、負の値により左右前輪FW1,FW2の左操舵角を表す。ただし、実操舵角δは、ハンドル操舵角θhに換算された値を示している。車速センサ53は、車速Vを検出する。
これらのセンサ51〜53には、電子制御ユニット54(以下、単にECU54という)が接続されており、同ECU54には駆動回路55,56が接続されている。ECU54は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするもので、図4に示す操舵制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行する。駆動回路55,56は、ECU54からの指示に従って電動モータ27,41に駆動電流を流し、電動モータ27,41の回転を制御する。駆動回路56は、電動モータ41に流れる駆動電流を検出してECU54に供給する駆動電流センサ56aを内蔵している。
次に、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。運転者が車両を走行させて、操舵ハンドル11を回動操作すると、上部ステアリングシャフト12aは操舵ハンドル11の回転角に等しい角度だけ軸線回りに回転する。この上部ステアリングシャフト12aの回転はフレクスプライン34に伝達され、フレクスプライン34はボールベアリング33bの外輪と一体的に軸線回りに回転し、その外歯とサーキュラスプライン35の内歯との噛み合いによりサーキュラスプライン35を軸線回りに回転させる。ただし、フレクスプライン34の外歯の数は、サーキュラスプライン35の内歯の数よりも若干少ないので、微量ではあるが、サーキュラスプライン35の回転角は歯数の少ない分だけフレクスプライン34の回転角よりも小さい。このサーキュラスプライン35の回転は下部ステアリングシャフト12bに伝達され、ピニオンギヤ13を介してラックバー14を軸線方向に変位させる。そして、ラックバー14の軸線方向の変位により左右前輪FW1,FW2が左右に操舵される。したがって、左右前輪FW1,FW2は、操舵ハンドル11の回動操作により左右に操舵される。
一方、ECU54は、前記動作中、図4の操舵制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。この操舵制御プログラムの実行はステップS10にて開始され、ECU54は、ステップS11にてハンドル操舵角センサ51、実操舵角センサ52および車速センサ53からの検出値を入力する。そして、ステップS12にて、ROM内に記憶されているアクティブ操舵角テーブルを参照して、ハンドル操舵角θhに対応した補正操舵角としてのアクティブ操舵角θaを計算する。アクティブ操舵角テーブルは、図5に示すように、ハンドル操舵角θhの増加に従って増加するアクティブ操舵角θaを記憶している。なお、このアクティブ操舵角テーブルを利用するのに代えて、ハンドル操舵角θhとアクティブ操舵角θaとの関係を示す関数を予め用意しておき、同関数を利用してアクティブ操舵角θaを計算するようにしてもよい。
また、前記アクティブ操舵角θaに代えまたは加えて、車両の走行状態に応じたアクティブ操舵角を計算するようにしてもよい。例えば、図1に破線で示すように、車両の実ヨーレートγを検出するヨーレートセンサ61をECU54に接続する。そして、ROM内に記憶されている目標ヨーレートテーブルを参照して、前記入力したハンドル操舵角θhおよび車速Vに応じた目標ヨーレートγ*を計算する。目標ヨーレートテーブルは、図6に示すように、ハンドル操舵角θhの増加に従って増加するとともに、車速Vの増加に従って絶対値の増加する目標ヨーレートγ*を記憶している。なお、この目標ヨーレートテーブルを利用するのに代えて、ハンドル操舵角θhおよび車速Vと目標ヨーレートγ*との関係を示す関数を予め用意しておき、同関数を利用して目標ヨーレートγ*を計算するようにしてもよい。次に、ヨーレートセンサ61によって検出された実ヨーレートγが目標ヨーレートγ*に等しくなるようなアクティブ操舵角(=k・(γ*−γ))を計算する。ただし、kは予め決められた係数である。そして、この計算したアクティブ操舵角を前述したアクティブ操舵角θaに代えて用い、または前述したアクティブ操舵角θaに加えて用いるようにしてもよい。
さらに、前記ヨーレートセンサ61に代えて、図1に破線で示すように、車両の実横加速度Gyを検出する横加速度センサ62をECU54に接続して、横加速度センサ62によって検出された実横加速度Gyが目標横加速度Gy*に等しくなるような補正操舵角としてのアクティブ操舵角(=k・(Gy*−Gy))を計算する。そして、この計算したアクティブ操舵角を前述したアクティブ操舵角θaに代えて用い、または前述したアクティブ操舵角θaに加えて用いるようにしてもよい。この場合も、目標横加速度Gy*の計算は、図6に示す特性を有するデータを記憶したテーブルを用いてもよいし、関数を用いてもよい。
前記ステップS12の処理後、ステップS13にて、アクティブ操舵制御を実行すなわち前記アクティブ操舵角θaだけ左右前輪FW1,FW2を操舵制御する。このアクティブ操舵制御においては、アクティブ操舵角θaに対応した回転角だけ電動モータ27を回転させるように駆動回路55を制御する。言い換えれば、実操舵角センサ52によって検出される実操舵角δがハンドル操舵角θhとアクティブ操舵角θaの和θh+θaに等しくなるように、駆動回路55を介して電動モータ27の回転を制御する。なお、前記のように、操舵ハンドル11の回動のみによる上部ステアリングシャフト12aの回転角と下部ステアリングシャフト12bの回転角との間には若干の差が存在するが、これは操舵機構内のステアリングギヤ比の問題であると同時に、実操舵角δがハンドル操舵角θhに換算された値を示しているので問題ない。
前記のように電動モータ27が回転制御されると、ロータ27bおよび回転体28の回転により、ウェーブジェネレータ33のカム33aが軸線回りに回転し、フレクスプライン34は弾性変形しながらその外歯のサーキュラスプライン35の内歯に対する噛み合い位置を移動させる。そして、フレクスプライン34の外歯の数とサーキュラスプライン35の内歯の数とを異ならせてあるので、この歯数の差に対応した角度だけ、フレクスプライン34の回転角とサーキュラスプライン35の回転角との間には差が生じる。このことは、フレクスプライン34とサーキュラスプライン35との間に相対回転が発生していることを意味する。そして、運転者が操舵ハンドル11を把持していて上部ステアリングシャフト12aおよびフレクスプライン34の回転を規制している状態では、カム33aの回転により、サーキュラスプライン35がフレクスプライン34に対して回転することになる。これにより、上部ステアリングシャフト12aに対して下部ステアリングシャフト12bがアクティブ操舵角θa分だけ多く回転する。
そして、この下部ステアリングシャフト12bの回転も、ピニオンギヤ13を介してラックバー14の軸線方向の変位に変換される。したがって、左右前輪FW1,FW2は、前記操舵ハンドル11の回動操作による操舵に加えて、アクティブ操舵角θaだけ操舵されることになる。その結果、左右前輪FW1,FW2は、補正操舵角としてのアクティブ操舵角θaだけ補正操舵されるので、車両の操舵特性を任意に選択できるようになるとともに、同操舵特性を良好にすることもできる。
前記ステップS13のアクティブ操舵制御後、ECU54は、ステップS14にて目標アシストトルクTa*を計算する。この目標アシストトルクTa*の計算においては、ROM内に記憶されているアシストトルクテーブルを参照して、前記入力したハンドル操舵角θhおよび車速Vに応じた目標アシストトルクTa*を計算する。アシストトルクテーブルは、図7に示すように、ハンドル操舵角θhの増加に従って増加するとともに、車速Vが小さくなる従って絶対値の増加する目標アシストトルクTa*を記憶している。なお、このアシストトルクテーブルを利用するのに代えて、ハンドル操舵角θhおよび車速Vと目標アシストトルクTa*との関係を示す関数を予め用意しておき、同関数を利用して目標アシストトルクTa*を計算するようにしてもよい。
次に、ステップS15にて、前記アクティブ操舵による操舵ハンドル11への反力を低減するための反力低減値Taaを計算する。この反力低減値Taaの計算においては、ROM内に記憶されている反力低減値テーブルを参照して、前記計算したアクティブ操舵角θaに応じた反力低減値Taaを計算する。反力低減値テーブルは、図8に示すように、アクティブ操舵角θaの増加に従って増加する反力低減値Taaを記憶している。なお、この反力低減値テーブルを利用するのに代えて、アクティブ操舵角θaと反力低減値Taaとの関係を示す関数を予め用意しておき、同関数を利用して反力低減値Taaを計算するようにしてもよい。
次に、ステップS16,S17にて、反力低減値Taaの慣性補償処理および位相補償処理をそれぞれ実行する。慣性補償処理は、電動モータ41、ねじ送り機構42、ラックバー14から左右前輪FW1,FW2までの操舵機構内の慣性による操舵アシスト装置40の起動時の立ち上がり遅れを補償するための慣性補償制御量Ta1を計算するもので、この慣性補償制御量Ta1は、反力低減値Taaを微分演算した値(=dTaa/dt)に設定される。位相補償処理は、電動モータ41、ねじ送り機構42、ラックバー14から左右前輪FW1,FW2までの操舵機構内の摩擦、粘性などに起因して、操舵アシスト装置40にて作動遅れの生じる周波数帯域の位相を進めるための位相補償制御量Ta2を計算するもので、この位相補償制御量Ta2は下記数1のラプラス変換処理により定義される値に設定される。
Figure 2005254902
なお、前記数1において、Sはラプラス演算子、k1,k2は感性評価実験などによって決められた定数である。
そして、ステップS18にて、下記数2のように、前記計算した慣性補償制御量Ta1および位相補償制御量Ta2に予め決められたゲインG1,G2をそれぞれ乗算して加算することにより反力低減値Taaを変換処理した反力低減制御量Ta3を計算する。
Figure 2005254902
なお、前記ゲインG1,G2は、制御系の発振を回避するためのもので、実験によって確認された値である。
次に、ステップS19にて、前記計算した目標アシストトルクTa*に前記計算した反力低減制御量Ta3を加算することにより、反力低減制御量Ta3により補正した目標アシストトルクTa*(=Ta*+Ta3)を計算する。そして、ステップS20にて、駆動回路56を介して電動モータ41を駆動制御して、ステップS21にて操舵制御プログラムの実行を一旦終了する。この駆動制御においては、ECU54は、駆動電流センサ56aによって検出された駆動電流を入力して、電動モータ41が目標アシストトルクTa*を発生するように駆動回路56を制御する。この制御のもとに、駆動回路56は、電動モータ41に目標アシストトルクTa*に対応した駆動電流をそれぞれ流して、電動モータ41を駆動する。
このような電動モータ41の駆動制御により、電動モータ41は、ねじ送り機構42を介してラックバー14に動力を伝達してラックバー14をその軸線方向に直線駆動する。これにより、運転者が操舵ハンドル11を回動操作して左右前輪FW1,FW2を操舵しようとすると、電動モータ41により前記運転者による操舵ハンドル11の回動操作がアシストされ、運転者は小さな操舵力で左右前輪FW1,FW2を操舵することができる。また、前記ステップS19の反力低減制御量Ta3を用いた目標アシストトルクTa*の補正により、アクティブ操舵に起因した操舵反力も打ち消されるので、運転者はアクティブ操舵制御による左右前輪FW1,FW2の操舵による反力も感じない。
また、前記反力低制御量Ta3は、前記ステップS16〜S18の処理により、アクティブ操舵角θaに対応した反力低減値Taaに、電動モータ41、ねじ送り機構42などの操舵アシスト装置40による反力低減動作の遅れをなくすような変換演算を施したものである。したがって、操舵アシスト装置40による操舵アシスト制御には遅れが生じることがなくなり、アクティブ操舵に関係した操舵反力は的確に打ち消されて、操舵ハンドル11の操作に対する運転者の違和感が充分に解消される
さらに、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、上記実施形態においては、操舵アシスト装置40による反力低減動作の遅れをなくすために、ステップS16〜S18の処理により反力低減値Taaを変換演算するようにした。しかし、操舵アシスト装置40の電動モータ41を制御するための制御回路がこの種の反力低減動作の遅れを解消するための演算機能を既に備えていれば、同既存の機能を利用することもできる。
また、上記実施形態においては、操舵アシスト用の電動モータ41でラックバー41を軸性方向に駆動するようにした。しかし、これに代えて、操舵アシスト用の電動モータ41で減速機構を介して下部ステアリングシャフト12bを回転駆動するようにしてもよい。
また、車両の操舵ハンドル11の回動操作によって左右前輪FW1,FW2を操舵する車両の操舵装置に本発明を適用した。しかし、本発明は、ジョイスティックなどのように直線的な操作により左右前輪FW1,FW2を操舵する車両の操舵装置にも適用される。
本発明の一実施形態に係る車両の操舵装置の全体概略図である。 図1のアクティブ操舵装置の縦断面図である。 図2のハーモニックドライブ機構の横断面図である。 図1のECUにより実行される操舵制御プログラムのフローチャートである。 ハンドル操舵角θhとアクティブ操舵角θaとの関係を示すグラフである。 ハンドル操舵角θhおよび車速Vと目標ヨーレートγ*(又は目標横加速度Gy*)との関係を示すグラフである。 ハンドル操舵角θhおよび車速Vと目標アシストトルクTa*との関係を示すグラフである。 アクティブ操舵角θaと反力低減値Taaとの関係を示すグラフである。
符号の説明
11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、12a…上部ステアリングシャフト、12b…下部ステアリングシャフト、13…ピニオンギヤ、14…ラックバー、20…アクティブ操舵装置、27…電動モータ、40…操舵アシスト装置、41…電動モータ、51…ハンドル操舵角センサ、52…実操舵角センサ、53…車速センサ、54…ECU、61…ヨーレートセンサ、62…横加速度センサ。

Claims (3)

  1. 操舵ハンドルの操舵操作に対応した操舵輪の操舵に加えて操舵輪を補正操舵するための補正操舵装置と、操舵輪の操舵をアシストするための操舵アシスト装置とを備えた車両の操舵装置において、
    操舵輪を補正操舵するための補正操舵角を決定し、同決定した補正操舵角に応じて前記補正操舵装置を制御して操舵輪の補正操舵を制御する補正操舵制御手段と、
    前記操舵輪の補正操舵に起因した操舵ハンドルに対する反力を低減するための反力低減値を決定する反力低減値決定手段と、
    前記操舵アシスト装置による反力低減動作の遅れをなくすために前記決定された反力低減値を変換演算する変換演算手段と、
    前記変換演算された反力低減値に応じて前記操舵アシスト装置を制御して前記操舵輪の補正操舵に起因した操舵ハンドルに対する反力の低減を制御する反力低減制御手段とを設けたことを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 前記変換演算手段による変換演算は、前記操舵アシスト装置による反力低減動作にて遅れの生じる周波数帯域の位相を進める位相補償演算を含む請求項1に記載した車両の操舵装置。
  3. 前記変換演算手段による変換演算は、前記操舵アシスト装置による初期の反力低減動作を補償するための慣性補償演算を含む請求項1または2に記載した車両の操舵装置。
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CN108688711A (zh) * 2017-04-10 2018-10-23 大陆汽车电子(连云港)有限公司 用于车辆驾驶的电子方向盘、整车控制系统和驾驶控制系统

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