JP2006007020A - プラズマディスプレイ装置の解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置の解体を容易に行い、リサイクル率を高める。
【解決手段】対向配置した一対の基板(前面基板2、背面基板8)の端部に複数の端子を有し、この複数の端子に配線板を接続するとともに、その接続した部分に被覆材(樹脂27)を形成したプラズマディスプレイパネル13と、このプラズマディスプレイパネル13に接着したシャーシ18とを有するシャーシ付きパネルを備えたプラズマディスプレイ装置の解体方法において、プラズマディスプレイパネル13の周縁部のうち少なくとも被覆材が形成されていない部分にカバー部材29を装着した状態でシャーシ付きパネルを加熱装置内で加熱した後、シャーシ付きパネルを加熱装置から取り出してプラズマディスプレイパネル13とシャーシ18とを分離する。
【選択図】図6

Description

本発明は、プラズマディスプレイ装置の解体方法に関する。
プラズマディスプレイ装置は、複数の電極などが形成された一対のガラス基板を、間に放電空間が形成されるように対向配置して周辺部を封着部材で封着してなるプラズマディスプレイパネル(PDP)と、このPDPを保持する金属製のシャーシと、このシャーシに取り付けられPDPを駆動するための電気回路とでパネルモジュールを構成し、このパネルモジュールを筐体に収容することにより構成されている。そして、PDPとシャーシとの間には熱伝導性を有するシートが設けられており、PDPとシャーシとはシートを介して接着固定されている。
近年、プラズマディスプレイ装置は、自発光型であるので視認性がよく、薄型で大画面表示が可能な表示装置であることから、その需要が増加している。また、資源の有効利用などの観点から家電製品のリサイクルが重要視されてきており、プラズマディスプレイ装置のリサイクル技術についても検討されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−112155号公報
プラズマディスプレイ装置をリサイクルする場合、PDPとシートとシャーシとが接着されて一体となった状態のシャーシ付きPDP(シャーシ付きパネル)を、PDPとシートとシャーシとに分離する必要がある。その分離する方法として、シャーシ付きPDPを加熱装置に投入して加熱することでPDPおよびシャーシのそれぞれとシートとの接着力を低下させた後、高温の状態で加熱装置からシャーシ付きPDPを取り出し、前記接着力が低下している間に、PDPとシャーシとに物理的な引き剥がし力を加えることによって分離する方法が考えられる。
ところがこのような方法では、加熱装置から高温の状態のシャーシ付きPDPを取り出したとき、PDPにクラックが入ったりPDPが複数の小片ガラスに割れてしまう場合がある。このような場合には、リサイクル率が低下する、その後の工程でのPDPの取り扱いが困難になる、あるいは、PDPの移動中に小片ガラスが飛散してしまい清掃が必要となる、などの諸問題が発生する。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、プラズマディスプレイ装置の解体を容易に行い、リサイクル率を高める方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、対向配置した一対の基板の端部に複数の端子を有し、この複数の端子に配線板を接続するとともに、その接続した部分に被覆材を形成したプラズマディスプレイパネルと、このプラズマディスプレイパネルに接着したシャーシとを有するシャーシ付きパネルを備えたプラズマディスプレイ装置の解体方法において、プラズマディスプレイパネルの周縁部のうち少なくとも被覆材が形成されていない部分にカバー部材を装着した状態でシャーシ付きパネルを加熱装置内で加熱した後、前記シャーシ付きパネルを前記加熱装置から取り出してプラズマディスプレイパネルとシャーシとを分離することを特徴とするプラズマディスプレイ装置の解体方法である。
本発明によれば、プラズマディスプレイ装置を解体する際、PDPにクラックが入ることなくPDPとシャーシとの分離を行うことができ、その後の作業が容易になり、リサイクル率の向上を図ることができる。
請求項1に記載の発明は、対向配置した一対の基板の端部に複数の端子を有し、この複数の端子に配線板を接続するとともに、その接続した部分に被覆材を形成したプラズマディスプレイパネルと、このプラズマディスプレイパネルに接着したシャーシとを有するシャーシ付きパネルを備えたプラズマディスプレイ装置の解体方法において、プラズマディスプレイパネルの周縁部のうち少なくとも被覆材が形成されていない部分にカバー部材を装着した状態でシャーシ付きパネルを加熱装置内で加熱した後、前記シャーシ付きパネルを前記加熱装置から取り出してプラズマディスプレイパネルとシャーシとを分離することを特徴とするプラズマディスプレイ装置の解体方法である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、カバー部材を金属材料で構成したことを特徴とする。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、PDPの構造について要部を示す斜視図である図1を用いて説明する。図1に示すように、前面板1は、ガラス製の前面基板2上に、走査電極3および維持電極4からなる表示電極対を複数形成し、その表示電極対を覆うように誘電体ガラスからなる誘電体層5を形成し、誘電体層5上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層6を形成して構成されている。
一方、前面板1に対向配置された背面板7は、ガラス製の背面基板8上に、アドレス電極9を複数形成し、そのアドレス電極9を覆うように誘電体層10を形成し、その誘電体層10上にアドレス電極9と平行な複数の隔壁11を形成し、さらに隣接する隔壁11の間にそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に発光する蛍光体層12を形成して構成されている。アドレス電極9は隣接する隔壁11の間に位置している。
走査電極3および維持電極4とアドレス電極9とが直交するように、2つの基板である前面基板2と背面基板8とが対向配置され、これら基板の周辺部を封着部材で封着しており、前面基板2と背面基板8との間に形成された放電空間にネオンおよびキセノンからなる放電ガスを封入している。走査電極3および維持電極4とアドレス電極9とが立体交差した部分に放電セルが形成される。
このPDPは、走査電極3に順次走査パルスを印加するとともに画像データに基づいてアドレス電極9にアドレスパルスを印加することで点灯させる放電セルを選択した後、走査電極3と維持電極4とに交互に維持パルスを印加することによって、選択した放電セルにおいて維持放電を起こす。これにより、維持放電が起こった放電セルでは、紫外線が発生し、その紫外線で励起された蛍光体層12から各色の可視光が放出されて、画像が表示される。
図2は、図1に示したPDPを用いたプラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示す分解斜視図である。図2において、一対の基板である前面基板2と背面基板8とを対向配置して構成したPDP13は筐体に収容されており、その筐体は前面カバー14と背面カバー15とから構成され、前面カバー14の開口部には光学フィルターおよびPDP13の保護を兼ねた保護ガラス16が配置されている。背面カバー15には、PDP13などで発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔15aが設けられている。
PDP13の背面側である背面基板8には粘着性のシート17が接着され、シート17にアルミ材料からなるシャーシ18が接着されている。すなわち、PDP13とシャーシ18とは、それらの間に設けられたシート17を介して接着されている。シート17には熱伝導性の良い材料が含有されており、PDP13の発光に伴う発熱を背面基板8からシート17を介してシャーシ18へ熱伝導し、放熱する。シャーシ18の背面には、PDP13を表示駆動するための複数の回路基板19が取り付けられており、回路基板19とPDP13とは、シャーシ18の縁部を越えて延びる複数の配線板であるフレキシブルプリント基板(図示せず)によって電気的に接続されている。またシャーシ18の背面には、回路基板19を取り付けたり、背面カバー15を固定するためのボス18aが設けられている。
次に、このようなプラズマディスプレイ装置の解体方法について、図3に示す解体工程フロー図を用いて説明する。
図3において、20は廃棄されたプラズマディスプレイ装置(廃棄ディスプレイ)からPDP13、シート17およびシャーシ18(図2参照)が一体となったシャーシ付きPDPを取り出す前処理工程、21はシャーシ付きPDPをPDP13とシャーシ18とシート17に分離するシャーシ分離工程、22はPDP13から前面板1と背面板7とを分離する基板分離工程、23は前面板1について前面基板2上に形成された表面層を除去する表面層除去工程、24は背面板7について背面基板8上に形成された表面層を除去する表面層除去工程である。以下、これらの各工程について説明する。
廃棄ディスプレイは、まず前処理工程20に送られる。この工程では、図2に示した前面カバー14と背面カバー15とからなる筐体からPDP13の部分を取り出し、回路基板19などを取り外す。これによって、PDP13、シート17およびシャーシ18が一体となった状態のシャーシ付きPDPが取り出される。なお、この工程で分離された筐体を構成するガラス、金属あるいは回路基板などは、それぞれ洗浄などの簡単な処理の後、再生工程に送られる。
前処理工程20において取り出されたシャーシ付きPDPはシャーシ分離工程21へ送られ、PDP13とシャーシ18とシート17とに分離される。その分離方法については後で説明する。
シャーシ分離工程21において取り出されたPDP13は、基板分離工程22へ送られる。PDP13は、前面板1と背面板7とを、その周辺部においてフリットガラスよりなる封着部材によって接合して構成されている。また、前面基板2上に形成された保護層6と背面基板8上に形成された隔壁11とは接合されたものではなく、封着部材で接合された封着部分をPDP13から切り取ると、前面板1と背面板7とに分かれる構成となっている。基板分離工程22では、PDP13を封着部分の内側の位置で切断することにより、封着部材が形成された周辺部と、周辺部を除いた前面板1と、周辺部を除いた背面板7とに分離する。
基板分離工程22において得られた前面板1では、前面基板2上に走査電極3、維持電極4、誘電体層5および保護層6からなる表面層が形成されているので、表面層除去工程23において前面基板2上の表面層を除去することにより、表面に何も形成されていない状態の前面基板2(ガラス基板)を得る。例えば、表面にダイヤモンド砥粒が設けられた円盤状の砥石を用いて前面基板2上の表面層を研磨することにより、表面層を除去することができる。
また、基板分離工程22において得られた背面板7では、背面基板8上にアドレス電極9、誘電体層10、隔壁11および蛍光体層12からなる表面層が形成されているので、表面層除去工程24において背面基板8上の表面層を除去する。ここで、背面基板8上の表面層は、表面層除去工程23において前面基板2上の表面層を除去する方法と同じ方法を用いて除去することができる。
以上のようにして得られた前面基板2および背面基板8は表面に何も形成されていない状態のガラス基板となっているので、このガラス基板を粉砕してカレット化することにより、ガラス製造の原料として使用することができる。したがって、ガラス基板のリサイクル率を高めることができる。
次に、前述したシャーシ分離工程21において、シャーシ付きPDPを、PDP13とシャーシ18とシート17とに分離する方法について図面を用いて説明する。
図4は、シャーシ分離工程21の前の前処理工程20において、廃棄ディスプレイから取り出されたシャーシ付きPDPを示しており、図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線で切った断面図である。図4に示すように、シャーシ付きPDPは、PDP13とシャーシ18とがシート17を挟んで一体となった構成であり、PDP13とシート17とが接着し、シート17とシャーシ18とが接着している。PDP13の辺13aにおける背面基板8の端部には、アドレス電極9が引き出されて複数の端子9aが形成されており、端子9aには、フィルム材料からなり且つアドレス電極9に電圧を供給するためのフレキシブルプリント基板(FPC)25が、異方導電性部材26を介して接続されている。そして、複数の端子9aとFPC25とを接続した部分には被覆材としての樹脂27を形成しており、FPC25の両面に樹脂27を形成している。この樹脂27を形成することでFPC25と端子9aとの接続部分を防湿し、その接続状態を安定に維持できるようにしている。また、PDP13の辺13bにおける背面基板8の端部には、辺13aに形成されているような端子9aは形成されていないため、樹脂27を形成していない。
また、図示していないが、PDP13の辺13c、13dにおける前面基板2の端部には、それぞれ走査電極3、維持電極4が引き出されて複数の端子が形成されており、その端子にはFPC25が異方導電性部材を介して接続されている。そして、端子とFPC25とを接続した部分には樹脂27を形成しており、FPC25の両面に樹脂27を形成している。この接続部分の構造は、FPC25を背面基板8に取り付けた部分の構造(図4(b)参照)と同様である。
ここで、異方導電性部材26は絶縁材料の中にニッケルなどの導電性粒子が分散されたものであり、通常では導電性を有しないが、背面基板8とFPC25との間に介在させて熱圧着により押しつぶすことにより、端子9aとFPC25との間の導電性粒子が結合され、端子9aとFPC25との間で導通が得られる。また、樹脂27としては、熱硬化性樹脂やアクリル樹脂のような紫外線硬化樹脂を用いることができる。
シャーシ分離工程21では、まず、図4に示したシャーシ付きPDPについて、PDP13の辺13aに設けられたFPC25を、図4(b)に破線で示した位置28において切断する。PDP13の辺13c、13dに設けられたFPC25についても同様の位置において切断する。その結果、シャーシ付きPDPは図5に示すような構成となる。図5(a)は平面図であり、図5(b)および図5(c)はそれぞれ図5(a)のB方向およびC方向から見たときの図である。図5に示すシャーシ付きPDPでは、PDP13の辺13a、13c、13dにおいては樹脂27が形成されたまま残った状態であり、PDP13の辺13bにおいては樹脂は形成されていない。なお、例えば辺13aにおいて背面基板8に取り付けられたFPC25を切断する際、背面基板8の側面の位置でFPC25を切断する、すなわち背面基板8の側面より外側の部分を切り取るようにしてもよい。他の辺13c、13dにおけるFPC25を切断する場合も同様である。
次に、図5に示すシャーシ付きPDPにおいて、図6に示すように、PDP13の辺のうち樹脂が形成されていない辺13bにカバー部材29を装着する。図6(a)は平面図であり、図6(b)は図6(a)のD方向から見たときの図である。また、図7はカバー部材29の斜視図である。このカバー部材29は、PDP13の辺13bにおける背面基板8の端部を囲んでカバーするように、厚みが0.1mm程度の薄い金属板をU字形に折り曲げた形状になっている。またカバー部材29は、PDP13の辺13bにおける背面基板8の長さよりも若干長くなっており、PDP13の辺13bにおける背面基板8の端部を辺13b全体にわたってカバーできるようにしている。
続いて、PDP13の辺13bにカバー部材29を装着した状態のシャーシ付きPDP30(図6)を、図8に示すように加熱装置31に投入し、加熱してシャーシ付きPDP30の温度を上昇させる。加熱装置31の内部の温度が上昇し、例えば200℃以上になると、PDP13およびシャーシ18のそれぞれとシート17との接着力が低下する。そこで、加熱装置31の内部の温度が所定温度(例えば230℃程度)に達した後、シャーシ付きPDP30を加熱装置31から外部に取り出す。加熱装置31から外部に取り出すとシャーシ付きPDP30の温度は低下するが、PDP13およびシャーシ18のそれぞれとシート17との接着力が低下している温度の間に、例えばPDP13とシャーシ18との間のシート17に楔状のへらを挿入することにより、PDP13とシャーシ18とを分離することができる。このとき、シート17は通常、PDP13に付着した状態になるが、PDP13に付着したシート17は人手などによってPDP13から剥離することができる。
なお、カバー部材29は、加熱装置31で加熱するときの温度に耐えられ、シャーシ付きPDPへ装着するときなどにおいて取り扱いが容易な材料を用いて構成するのが好ましく、例えばアルミニウムのような金属材料を用いて構成するのが好ましい。また、金属材料のように熱伝導性のよい材料からなるカバー部材29を用いると、シャーシ付きPDP30を加熱装置31内で加熱するとき、カバー部材29でカバーした部分(辺13bの部分)と、辺13bよりも内側の部分(カバー部材29でカバーされていない部分)との間で大きな温度差がつくことが抑制されるので、PDP13が割れることはない。
ここで、PDP13およびシャーシ18のそれぞれとシート17との接着力が低下する温度は使用している材料によって異なるものであるため、加熱装置31によって加熱するときの温度は、対象とするシャーシ付きPDPを構成している材料に合わせて適宜設定すればよい。
ところで、本実施の形態では、シャーシ付きPDPを加熱装置31に投入する際、図6に示すように、PDP13の辺のうち樹脂が形成されていない辺13bにカバー部材29を装着しているが、このカバー部材29を装着せずにシャーシ付きPDPを加熱装置31に投入し、シャーシ付きPDPを加熱した後に加熱装置31から取り出し、常温の雰囲気でPDP13とシャーシ18との分離作業を行う場合、図9に示すようにPDP13の辺13bの部分からクラック32が前面基板2および背面基板8に発生することがある。背面基板8では辺13bより内側部分にもクラックが発生するが、図9では図示を省略している。このようなクラック32が発生すると、PDP13とシャーシ18とを分離する際にPDP13が割れてしまい、その後の処理、例えば表面層除去工程23、24の実施が困難となることや、作業効率の低下、またリサイクル率の低下につながる。
このようなクラック32は、加熱装置31から取り出すときのシャーシ付きPDPの温度を100℃程度にすると発生しなくなるが、100℃程度ではPDP13およびシャーシ18のそれぞれとシート17との接着力が低下しないため、PDP13とシャーシ18とを分離することが困難となる。このため、シャーシ付きPDPを、PDP13およびシャーシ18のそれぞれとシート17との接着力が低下している高温状態(例えば200℃以上)のときに加熱装置31から取り出す必要がある。
本実施の形態においては、図6に示すように、PDP13の辺のうち樹脂が形成されていない辺13bにカバー部材29を装着したシャーシ付きPDP30を加熱装置31に投入している。このため、200℃以上に加熱されたシャーシ付きPDP30を加熱装置31から外部(通常25℃前後)に取り出したとき、25℃前後の冷たい空気はPDP13に触れるが、カバー部材29が存在するために辺13bの基板端部が冷たい空気に直接接触することが防止されるため、空気との温度差による熱衝撃が基板端部に作用することがなくなり、辺13bの部分からクラック32が発生することが抑制される。また、PDP13の辺のうち樹脂27を形成してある辺13a、13c、13dにおいては、樹脂27が存在しているため、基板端部に直接冷たい空気が接触しない。このため、PDP13の前面基板2および背面基板8にクラックが発生することが抑制される。
したがって、高温状態で加熱装置31から外部にシャーシ付きPDP30を取り出しても、PDP13の前面基板2および背面基板8にクラックが入ることなく取り出しが可能になり、PDP13が割れることを抑制できる。PDP13が割れなければ、シート17およびシャーシ18との分離作業およびその後の作業が容易となる。このため、リサイクル率の低下を防止することができる。また、クラックが発生しないため、作業の安全性向上や作業効率の向上を図ることができる。
また、すべての維持電極4には同じ電圧波形が印加されるために、維持電極4が引き出されて辺13dに形成された複数の端子は短絡されている。このため、これらの端子に接続されるFPC25の数を、辺13cに形成された端子に接続されるFPCの数よりも少なくすることがある。この場合の辺13d側の一例について図10に示す。図10に示すように、FPC25間の部分33の幅aが大きくなり、FPC25が取り付けられた部分のみに樹脂27が形成され、FPC25間の部分33には樹脂27が形成されておらず、さらに他にも樹脂27が形成されていない部分34が存在する。このように、樹脂27が辺13d全体に形成されているのではなく部分的に形成されている場合には、辺13dの部分33および部分34をそれぞれカバーするように部分的にカバー部材29を装着してシャーシ分離工程21を実施することにより、PDP13を割ることなくPDP13とシャーシ18とを分離することができる。この場合、辺13dの全体をカバーするカバー部材29を装着してもよく、部分的にカバー部材を装着するのに比べ作業性がよい。すなわち、PDP13の周縁部(辺13a、13bにおける背面基板8の端部および辺13c、13dにおける前面基板2の端部)のうち、少なくとも樹脂27が形成されていない部分にカバー部材29を装着した状態でシャーシ付きパネルを加熱装置31内で加熱した後、そのシャーシ付きパネルを加熱装置31から取り出してPDP13とシャーシ18とを分離すればよい。
また、PDP13の辺13bに装着するカバー部材として、図11または図12のような形状のものを用いてもよい。図11に示すカバー部材35は、先端部35aの間の間隔を細くするとともに弾性を有するように構成しており、背面基板8の端部を挟持するようにしたものである。また、図12に示すカバー部材36は、両端部に折り曲げ部36aを設け、背面基板8のコーナ部の基板面を囲むような形状にした構成である。一例として、図13はシャーシ付きPDPでのPDP13の辺13bにカバー部材36を装着した状態を示す図面であり、この状態のシャーシ付きPDPを加熱装置31に投入し、それ以降、前述と同様な方法によってPDP13とシート17とシャーシ18との分離を行う。このような図11または図12の形状のカバー部材35、36を用いた場合においても、上記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、粘着性のシート17を介してPDP13とシャーシ18が接着された場合について説明したが、シート17を使用せずにPDP13にシャーシ18を接着したシャーシ付きPDPに対しても本発明の方法を適用することができる。また、上記実施の形態では廃棄されたプラズマディスプレイ装置を解体する方法について説明したが、製造工程において品質不良と判断されたプラズマディスプレイ装置を解体する場合にも上記実施の形態と同じ方法を用いてPDP13とシート17とシャーシ18とを分離することができる。
その結果、リサイクル率が向上し、環境保全、資源の有効活用に役立ち、地球環境保護に大きく貢献できるものである。
以上のように本発明によれば、PDPを割ることなくシャーシとの分離を容易に行うことができ、プラズマディスプレイ装置を解体処理するときなどに有用である。
本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイパネルの一部を示す斜視図 同プラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイ装置の全体構成を示す分解斜視図 同プラズマディスプレイ装置の解体方法を示す解体工程フロー図 (a)、(b)はシャーシ付きPDPを示す平面図および断面図 (a)〜(c)は同シャーシ付きPDPのフレキシブルプリント基板を切断したときの平面図およびB方向とC方向から見たときの図 (a)、(b)は本発明の一実施の形態においてシャーシ付きPDPにカバー部材を装着した状態を示す平面図および側面図 本発明の一実施の形態で用いるカバー部材の斜視図 本発明の一実施の形態においてシャーシ付きPDPを加熱装置に投入した状態を示す概略構成図 カバー部材を装着しなかった場合のシャーシ付きPDPの状態を示す平面図 維持電極引き出し側のフレキシブルプリント基板の数が少ない場合の一例を示す平面図 本発明の一実施の形態で用いるカバー部材の他の例を示す斜視図 本発明の一実施の形態で用いるカバー部材の他の例を示す斜視図 図12のカバー部材をシャーシ付きPDPに装着した状態を示す平面図
符号の説明
1 前面板
2 前面基板
7 背面板
8 背面基板
13 プラズマディスプレイパネル(PDP)
17 シート
18 シャーシ
27 樹脂
29、35、36 カバー部材
30 シャーシ付きPDP

Claims (2)

  1. 対向配置した一対の基板の端部に複数の端子を有し、この複数の端子に配線板を接続するとともに、その接続した部分に被覆材を形成したプラズマディスプレイパネルと、このプラズマディスプレイパネルに接着したシャーシとを有するシャーシ付きパネルを備えたプラズマディスプレイ装置の解体方法において、プラズマディスプレイパネルの周縁部のうち少なくとも被覆材が形成されていない部分にカバー部材を装着した状態でシャーシ付きパネルを加熱装置内で加熱した後、前記シャーシ付きパネルを前記加熱装置から取り出してプラズマディスプレイパネルとシャーシとを分離することを特徴とするプラズマディスプレイ装置の解体方法。
  2. カバー部材を金属材料で構成したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置の解体方法。
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