JP2006006038A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インバータ電力変換器3を用いたモータドライブにおいて性能向上、調整簡易化などに寄与できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】 本発明の電力変換装置は、スイッチング素子を有する電力変換器1と、当該電力変換器の出力電圧が出力電圧指令に一致するようにスイッチング素子へのゲート指令を生成する出力電圧制御手段20とを備え、さらに、電力変換器1の出力電圧を検出する電圧検出器4と、当該出力電圧検出値と出力電圧指令とに基づき誤差電圧を演算する誤差電圧推定手段18と、当該誤差電圧推定値に基づき出力電圧指令値を補正する電圧補正手段7とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
直流を交流に変換する電力変換器(インバータ)を用いた可変速ドライブ装置では、調整レスで好適なトルクや速度を制御するため、インバータに接続されるモータやモータに接続された負荷のパラメータを自動で推定するオートチューニング技術が重要となっている。このパラメータ推定では、インバータの出力電圧指令を出力電圧と見なし、これを用いてパラメータ推定演算処理をしている。このパラメータ推定はモータを静止させた状態で行う場合も多いが、その場合には、モータに印加する電圧が小さいために、次に示すような様々な誤差電圧の影響を受ける。
例えば、インバータのスイッチング素子の短絡を防止するためのデッドタイムやスイッチング素子のオン電圧が出力電圧の誤差になる。また、直流リンク電圧の検出精度も誤差電圧の要因となる。これらは、インバータの個体差や温度変動、インバータ負荷の依存性もあり、厳密に補償することは困難である。
近年の電力変換装置では、モータの回転速度を検出する速度検出器を用いないで、前述のようにして得られたパラメータあるいは予め設定されたパラメータを用いてモータのトルクや速度を制御する速度センサレスベクトル制御方式が適用されるようになってきている。同方式は、インバータの出力電圧と電流とに基づき速度を推定演算するものであるので、その出力電圧の正確な把握が重要である。しかしながら、モータの低速回転、特に回生運転ではインバータの出力電圧そのものが小さくなるため、誤差電圧の影響が相対的に大きくなり、性能が劣化する問題点がある。
図10に、従来の速度センサレスベクトル制御方式の電力変換装置のブロック図を示す。インバータ1は、直流電圧源35から電源供給され、可変電圧可変周波数の電圧を出力し、接続された誘導電動機2を駆動制御する。制御方式としては、速度検出器を用いない速度センサレスベクトル制御方式を採用している。この速度センサレスベクトル制御は周知の技術であり、例えば、特開2001−086799号公報(特許文献1)、特開2000−253506号公報(特許文献2)等に説明されている。
速度センサレスベクトル制御では一般に、DQ軸の回転座標系を導入し、D軸が誘導電動機2の2次磁束に一致した方向となるようにインバータ出力周波数を制御する。通常、トルク指令や速度指令に基づき算出され、外部から与えられるDQ軸電流指令IdRef,IqRefは、電流制御部16に入力される。また、電流検出器3で検出されたモータ相電流Iu,Iwが、AD変換器5によってマイコンに取得される。3相DQ変換器(DQ/UW)21において、モータ相電流Iu,Iwが回転座標上のDQ軸電流Id,Iqに変換される。電流制御部16では、DQ軸電流指令とDQ軸電流とが一致するように出力電圧指令VdCmd,VqCmdを出力する。このDQ軸出力電圧指令は、DQ/AB座標変換器17においてAB軸静止座標系上の電流指令へと変換される。さらに、AB3相座標変換器(3φ/AB)19において、3相電圧指令に変換される。この3相電圧指令は、デッドタイム・素子オン電圧補償器34を介してPWM制御部20へと入力される。PWM制御部20においては、3相電圧指令に一致した出力電圧が得られるようにインバータ1の各スイッチング素子に対するゲート指令を生成出力する。
前述のデッドタイム・素子オン電圧補償器34では、デッドタイムや素子オン電圧による出力電圧誤差を低減するように、これを打ち消す補償を加える。この補償は、デッドタイムや素子オン電圧を簡易にモデル化し、さらに、そのパラメータを予めテーブル化して記憶し、これらを用いて演算するものであるため、モデル化の誤差、運転条件による差異、インバータによる個体差等には対応できず、厳密な補償ができない問題点があった。
特開2001−086799号公報 特開2000−253506号公報
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、インバータ出力電圧の精度の向上を図るもので、電力変換器を用いたモータドライブにおいて性能向上、調整簡易化などに寄与できる電力変換装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明の電力変換装置は、スイッチング素子を有する電力変換器と、当該電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記スイッチング素子へのゲート指令を生成する出力電圧制御手段と、前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、当該電圧検出手段の検出した出力電圧検出値と前記出力電圧指令とに基づき誤差電圧を演算する誤差電圧推定手段と、当該誤差電圧推定手段の演算した誤差電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する電圧指令補正手段とを備えたものである。
請求項2の発明の電力変換装置は、スイッチング素子を有する電力変換器と、当該電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記スイッチング素子へのゲート指令を生成する出力電圧制御手段と、前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出した出力電圧をフィルタ処理する第1フィルタ手段と、前記第1フィルタ手段と同一の濾過特性を有し、前記出力電圧指令をフィルタ処理する第2フィルタ手段と、前記第2フィルタ手段の出力と第1フィルタ手段の出力とに基づき誤差電圧を演算する誤差電圧推定手段と、前記誤差電圧に基づき前記出力電圧指令値を補正する出力電圧補正手段とを備えたものである。
請求項3の発明の電力変換装置は、直流から交流を出力する電力変換器と、前記電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記電力変換器を制御する出力電圧制御手段と、前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する出力電圧補正手段又は/及び前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記電力変換器に接続された負荷のパラメータを推定する負荷パラメータ推定手段と、前記出力電圧検出手段から前記出力電圧補正手段に前記検出出力電圧を入力する経路上又は前記出力電圧検出手段から負荷パラメータ推定手段に前記検出出力電圧を入力する経路上に設置された、その最大電圧を前記電力変換器が運転範囲で出力し得る最大電圧以下に制限する電圧制限手段とを備えたものである。
請求項4の発明は、請求項2の電力変換装置において、前記第1フィルタ手段と第2フィルタ手段との出力に基づき誤差電圧を推定する誤差電圧推定手段は、前記第1フィルタ手段及び第2フィルタ手段による特性を打ち消す特性を有するものであることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項3の電力変換装置において、前記電圧制限手段は、前記電圧検出手段によって検出された出力電圧の低周波成分を検出する低周波検出フィルタ手段であり、前記低周波数検出フィルタ手段の遮断周波数は、V/F終端周波数より低い周波数に設定したことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項3の電力変換装置において、前記電圧制限手段は、前記電圧検出手段によって検出された出力電圧の低周波成分を検出する低周波数検出フィルタ手段と、当該低周波数検出フィルタ手段の出力を運転範囲で出力し得る値より小さい値に制限する制限手段とを有することを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1〜3の電力変換装置において、前記電力変換器は3相交流出力であり、前記電圧検出手段は3相全ての線間電圧あるいは相電圧を検出する手段であることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1〜3の電力変換装置において、前記電力変換器は3相電動機を駆動するためのインバータであり、前記誤差電圧に基づき前記出力電圧指令値を補正する出力電圧補正手段は、出力電圧の周波数と同一周波数にて回転する回転座標系上の2相で前記出力電圧指令値の補正を実施することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1〜3の電力変換装置において、前記電力変換器は3相電動機を駆動するためのインバータであり、前記出力電圧補正手段は、前記出力電圧指令値の補正を前記3相電動機の高速回転中は実施しないことを特徴とするものである。
請求項10の発明の電力変換装置は、直流電圧を交流電圧に変換して3相電動機に出力するインバータと、前記インバータの出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記電力変換器を制御する出力電圧制御手段と、前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する出力電圧補正手段と、前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記インバータに接続された3相電動機のパラメータを推定する負荷パラメータ推定手段と、前記出力電圧検出手段から前記出力電圧補正手段に前記検出出力電圧を入力する経路上又は前記出力電圧検出手段から負荷パラメータ推定手段に前記検出出力電圧を入力する経路上に設置された、その最大電圧を前記電力変換器が運転範囲で出力し得る最大電圧以下に制限する電圧制限手段とを備え、前記負荷パラメータ推定手段は、前記3相電動機のパラメータを運転開始前に推定し、前記出力電圧補正手段は、前記負荷パラメータ推定手段によるパラメータ推定期間には作用させないことを特徴とするものである。
本発明によれば、インバータの出力電圧の精度が向上でき、この結果、電動機負荷においては、トルク制御精度や速度制御精度の向上が図れ、トルクリプルの低減、特に低速側での運転範囲の拡大、調整の簡易化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態の電力変換装置のブロック図である。インバータ1は、直流電圧源35から電源供給され、可変電圧可変周波数の電圧を出力し、負荷として接続された誘導電動機2を駆動制御する。
電動機2の制御方式としては、速度検出器を用いない速度センサレスベクトル制御方式を構成している。速度センサレスベクトル制御は、DQ軸の回転座標系を導入し、D軸が誘導電動機2の2次磁束に一致した方向となるようにインバータ出力周波数を制御するものである。本実施の形態はその一例である。
まず、図示していない演算手段によって算出されたDQ軸電流指令IdRef,IqRefが外部からマイコン内の電流制御部16に入力される。また、電流検出器3で検出されたモータ相電流Iu,Iwが、AD変換器5によってアナログディジタル変換され、ソフトウェア制御を実行するマイコンに取得される。マイコン内の3相DQ変換器(DQ/UW)21において、モータ相電流Iu,Iwが回転座標上のDQ軸電流Id,Iqに変換される。
電流制御部16では、DQ軸電流指令IdRef,IqRefとDQ軸電流Id,Iqとが一致するように出力電圧指令VdCmd,VqCmdを出力する。このDQ軸出力電圧指令は、DQ/AB座標変換器17においてAB軸静止座標系上の電圧指令VaCmd,VbCmdへと変換される。この電圧指令VaCmd,VbCmdはさらに、AB3相座標変換器(3φ/AB)19において3相電圧指令に変換される。PWM制御部20において、3相電圧指令に一致した出力電圧が得られるように、インバータ1の各スイッチング素子へのゲート指令を生成出力する。
次に、本実施の形態の特徴である電圧検出器4と検出されたインバータ出力電圧に基づく電圧補償部7について説明する。電圧検出器4は、インバータ1の出力電圧、すなわち電動機2に印加される電圧を検出する。この電圧検出器の詳細は後述する。電圧検出器4の出力である検出電圧は、AD変換器6によってアナログディジタル変換され、ソフトウェア制御を実行するマイコンに取得される。3相AB座標変換器(AB/LL)9では、検出された3相の検出電圧Vuv,Vvw,VwuをAB回転座標系上の値Va,Vbへと変換する。電圧補償部7は、AB軸電圧指令VaCmd,VbCmdとこの変換された出力電圧Va,Vbから誤差電圧を推定演算し、電圧指令と出力電圧が一致するように電圧指令を補正する演算処理を行う。
以下、電圧補償部7の構成を説明する。この電圧補償部7には、第1フィルタ10、第2フィルタ11、ゲイン乗算部12、減算器13、加算器18から構成される。加算器18において、後述するAB軸電圧補正量VaCmp,VbCmpをAB軸電圧指令VaCmd,VbCmdと加算することで電圧指令を補正する。この加算器18の出力は、補正後のAB軸電圧指令VaCmd2,VbCmd2であり、これがAB3相変換器(3φ/AB)19へ入力される。補正後のAB軸電圧指令VaCmd2,VbCmd2はまた、電圧報償部7内の第1フィルタ10に入力される。減算器13では、第1フィルタ10の出力からAB軸電圧検出値Va,Vbを減算して出力する。減算器13の出力は、第2フィルタ11へ入力される。第2フィルタ11の出力は、AB軸出力電圧誤差VaDish,VbDishである。ゲイン乗算部12では、AB軸出力電圧誤差VaDish,VbDishに所定のゲインKを乗じてAB軸電圧指令への補正量VaCmp,VbCmpを生成し、加算器18に出力する。
次に、電圧検出器4の詳細を図2を用いて説明する。電圧検出器4は、UV線間電圧検出器4−1、VW線間電圧検出器4−2、WU線間電圧検出器4−2から構成される。各線間電圧検出器は同一の構成であるので、UV線間電圧検出器4−1についてのみ説明する。
インバータ1のU相とV相の出力点に分圧抵抗(R2)22,(R3)23を直列に接続して分圧するようにしてある。同接続点と抵抗(R3)23の他方とに並列に、RCフィルタを構成する抵抗(R1)24、コンデンサ(C1)25が接続されている。コンデンサ25の両端には、逆直列に接続した2つのツェナーダイオード(TD1)26,(TD2)27が接続されている。この2つのツェナーダイオード26,27の両端の電圧は、絶縁アンプ28の入力端に接続されている。絶縁アンプ28の出力は、AD変換器6−1の入力となるように接続されている。
電圧検出器4は、以上の構成により、次のように動作する。まず、UV相線間電圧を分圧抵抗(R2)22,(R3)23で分圧して線間分圧電圧を得る。この線間分圧電圧は、PWM制御による矩形状の電圧波形である。この電圧波形は、抵抗(R1)24とコンデンサ(C1)25で構成されるRCフィルタを通ることで、PWM制御のスイッチングの影響を低減した滑らかな正弦波に近い電圧波形となる。このRCフィルタは、遮断周波数以下の低周波成分を通し、遮断周波数以下の高周波成分を除去するためのものである。その遮断周波数Fc[Hz]とRCフィルタ時定数τ[sec]とには、1=2πFc×τの関係がある。このRCフィルタの時定数をτ1[sec]とすると、その伝達特性F(s)は次式(1)で表すことができる。
ツェナーダイオード26,27による作用は、後述する。RCフィルタの出力電圧であるコンデンサ(C1)25の電圧は、絶縁アンプ28とAD変換器6中のAD変換器6−1を介してソフトウェア制御を実行するマイコンに出力電圧Vuvとして取得される。V相、W相についても同様であり、それぞれ出力電圧Vvw,Vwuとしてマイコンに入力される。以上が電圧検出器4の作用である。
図1に戻って、電圧補償部7内の第1フィルタ10は上記RCフィルタと同一の伝達特性、すなわち(1)式の入出力関係を有するフィルタ特性を持っている。そこで電圧保証部7において、加算器18から出力される補正後のAB軸電圧指令VaCmp2,VbCmp2はこの第1フィルタ10に通されて線間出力電圧指令値として減算器13に出力される。減算器13においては、計算された電圧指令値と検出電圧との電圧差が求められ、この電圧差が第2フィルタ11に通される。
第2フィルタの伝達関数F(s)は、次式である。
第2フィルタ11の出力は、AB軸出力電圧誤差の推定値VaDish,VbDishである。この電圧誤差の推定値VaDish,VbDishに対して、乗算器12において所定のゲインKを乗算し、この結果を加算器18において電圧指令VaCmp,VbCmpに加算重畳することで電圧指令VaCmp,VbCmdを補正し、補正電圧指令VaCmd2,VbCmd2を得る。こうして電圧補償部7にて、実際の電圧外乱(電圧誤差)に相当する推定値を予め指令値に重畳することにより、電圧外乱を打ち消し、指令電圧に一致した電圧を得ることが可能になる。
ここで、第1フィルタ10と第2フィルタ11との関係は、第1フィルタ10による特性を第2フィルタ12で打ち消している。つまり、第1フィルタ10の伝達関数(1)式の分母多項式を第2フィルタ11の伝達関数(2)式の分子多項式に持たせている。第1フィルタ10と第2フィルタ11との直列伝達関数F(s)は次式(3)であり、時定数τ[sec]を持つフィルタと等価である。
これにより、図1に示す第1の実施の形態の等価回路は図3のようになる。理想的には、出力電圧指令VaCmd,VbCmdと同一な出力電圧Va,Vbが得られる。しかしながら、実際には、デッドタイム補償の誤差、素子オン電圧の補償誤差、電圧検出器の精度(変調率を演算するとき誤差になる)などによって、等価電圧外乱VaDis,VbDisが加わるものとしてモデル化できる。電圧外乱推定値VaDish,VbDishは、出力電圧指令VaCmd,VbCmdから出力電圧Va,Vbを差し引き、ノイズなどの高周波成分を除去するフィルタ29を介して得られる。そしてこの電圧外乱推定値VaDish,VbDishが出力電圧指令VaCmd,VbCmdの後段で加算される構成となっている。
図3をさらに等価変換を行ったものが、図4に示す等価回路である。ここでは、電圧外乱推定値VaDish,VbDishは、フィルタ32の伝達関数F(s)を介して作用する。この伝達関数F(s)はF(s)を用いて次式で示せる。
同式(4)のフィルタ特性は、低周波成分を遮断し高周波成分を透過するハイパス特性を示す。すなわち、電動機2のトルクや速度を制御する上で、また、モータパラメータを推定する上で大きな影響を与える低周波域の電圧外乱を遮断する特性である。
この最終的な等価回路である図3及び図4は、外乱オブザーバとして既知の構成であり、誤差電圧の影響を除去し、出力電圧指令と出力電圧とを一致させる有効な方式である。
以上により、第1の実施の形態の電力変換装置では、AB軸電圧指令を上記アナログRCフィルタと同一の時定数τ[sec]を持つ第1フィルタ10に通すことを特徴とする。アナログRCフィルタの時定数τは、PWMリプルを除去する程度に十分に大きな値に設定する必要があり、基本波電圧へのゲインや位相差の影響を及ぼす。このような状態で電圧指令を補正すると、十分な効果が期待できず、最悪の場合には制御不安定などの現象を引き起こす可能性がある。そこで電圧指令にも同一な特性を施すことにより、RCフィルタの遮断周波数以上の周波数帯まで誤差電圧の推定が可能になる。なお、第1フィルタ10がない場合、RCフィルタの遮断周波数以下では良好な誤差電圧の推定が可能であっても、それ以上の周波数帯で誤差電圧の推定にゲインや位相の誤差が生じ、十分な電圧補償効果が得られない場合がある。
本実施の形態ではまた、第2フィルタ11を設けたことを特徴とする。この第2フィルタ11は、第1フィルタ10によるゲイン・位相特性を打ち消す特性を有している。アナログRCフィルタ及び第1フィルタ10は時定数τを有するのに対し、第1ファイル10と第2フィルタ11の全体の特性は、(3)式のように時定数τを有した特性である。ここで、τ[sec]>τ[sec]となるように設定することができる。この結果、矩形波に近い出力電圧からPWMリプルなど制御上不要な高周波成分を除去し、制御上必要な低周波成分のみをソフトウェア制御を実行するマイコンに取得することができ、十分に時定数の大きいアナログRCフィルタ(時定数τ)を施し、マイコンに取得後、より高周波数帯域まで信号を復元(時定数τ)することで、マイコンに取得する段階での電圧精度を向上させ、かつ、高周波数帯域までの電圧誤差の推定が可能になる。すなわち、従来では両立し得なかった低周波成分の電圧精度向上と高速な出力電圧の誤差推定とが可能になる。
なお、本実施の形態では、RCフィルタの遮断周波数(時定数)を次のように設定することができる。上述のように、本発明の目的は出力電圧の精度を向上することであり、特に出力電圧の低周波成分の精度を向上することで重要である。電動機が低速回転中で出力電圧が低周波となっている状態では基本波出力電圧の大きさが小さく、相対的に電圧外乱の影響が大きく現れるためである。そこで、アナログRCフィルタの遮断周波数Fc1[Hz](Fc1=1/2/π/時定数τ)を、V/F一定領域の終端周波数Frate(弱め界磁領域に入る周波数)より、小さく設定する。アナログRCフィルタは、遮断周波数以上の周波数成分に対し、周波数に応じて減衰する特性を示す。V/F一定領域では、周波数とともに電圧が増加していくが、遮断周波数を前述のように設定したフィルタを介して電圧検出を行うと、この電圧は遮断周波数以上で一定値となる。さらに、V/F一定領域が終了し弱め界磁領域となると、逆にフィルタ出力電圧は減少する。この結果、検出される電圧範囲、つまりRCフィルタのコンデンサ(C1)25の出力電圧範囲を制限することが可能となる。このように設定しない場合、検出電圧の最大値はV/F一定領域終端での出力電圧まで上昇してしまうことになる。
ソフトウェア制御を実行するマイコンに出力電圧を取得するための電圧検出器4、AD変換器6の検出レンジは、その入力電圧最大を基準に設定される。本実施の形態によれば、従来より制限された電圧範囲において適正にAD検出レンジを設定できる。よって、AD変換器6への入力電圧範囲を十分に小さい範囲に制限すれば、AD分解能や精度を一定として考えると、マイコンに取得する際の電圧検出の分解能や精度を向上することが可能である。
また、上記の設定では、実際の出力電圧において基本波電圧の振幅・位相に影響を及ぼし、誤差電圧の高周波成分の検出や高速な出力電圧補償は望めない。しかしながら、前述のように、マイコン取得後に同アナログフィルタの特性を打ち消すフィルタを有することで、電圧検出の精度や分解能を確保し、高周波成分に対する電圧精度を向上し、高速な電圧補償が可能になる。
本実施の形態はまた、電圧検出器4内に、抵抗(R1)24、コンデンサ(C1)25によるRCフィルタの出力電圧をリミットするツェナーダイオード26,27を備えている。RCフィルタのコンデンサ25の電圧がツェナーダイオードのクランプ電圧を超える場合、この電圧にリミットする。
本発明で解決しようとする課題は、前述のように出力電圧が小さい領域での出力電圧精度の向上である。インバータ1の出力電圧範囲の全体でリミットされないような設定にすると、AD変換器6は検出レンジを最大電圧に合わせた設計となる。この場合、微小な電圧を精度よく検出することは困難である。抵抗値の分圧比の個体差や温度による変動、また絶縁アンプやAD変換器のオフセット等、AD分解能による影響が相対的に大きく現れてしまうためである。そこで、出力電圧を制限して、その制限範囲に対しAD変換器6の検出レンジを設定することで、分解能や精度よい電圧検出が可能になる。なお、AD変換器6の前段に当該AD変換器が故障することを回避するため電圧をリミットするような回路を設けることは従来から存在しているが、本実施の形態はこれとは異なり、通常運転する範囲において出力電圧は大きな値になるので、それを故意にリミットしてしまうことにし、その制限範囲に対しAD変換器6の検出レンジを設定することで分解能や精度よい電圧検出を可能にしているのである。
本実施の形態ではさらに、出力電圧として3つの線間電圧を全て検出する構成としたが、2つの線間電圧を検出する構成のものも、3相AB座標変換器9の演算式を異ならせるだけで容易に構成できる。しかしながら、2相で構成した場合、ノイズや各部のオフセットの影響が残り1つの演算される線間電圧にしわ寄せされた結果となり、演算される線間電圧が歪み、電流が脈動したり、トルクリプルが発生するなどの悪影響を引き起こす。よって、3つの線間電圧を検出することにより、3相バランスのとれた誤差電圧の推定あるいは出力電圧の補償を施すことが可能となり、上記のような現象を回避することができる。
本実施の形態の電力変換装置はまた、電圧補償部7にゲイン乗算部12を備えたことを特徴とする。このゲイン乗算部12の作用について説明する。ゲイン乗算部12は、入力である電圧誤差の推定値VaDish,VbDishにゲインをかけて出力するものであるが、図7のように速度依存性を持たせた設定にしてある。速度ωr1までは1、速度ωr2以上では0、その間を速度に応じて単調減少する。このように設定することで、低速度では電圧補償を施し、高速度では電圧補償を施さないとすることができる。電圧補償部7は積分的な動作が内在しているため、高速回転となり出力電圧が飽和する領域まで用いると逆に悪影響を及ぼす可能性がある。また、前述したように、ツェナーダイオードなどで検出電圧を制限する場合にも同様な現象が生じて、電圧補償が発散して過電圧・過電流といった保護動作を生じる可能性がある。ところが、本実施の形態のように低速度領域においてのみ電圧補償を施すように構成することで、低速域では電圧補償を施して性能の改善を図り、従来方式でも問題が顕著でない高速域では従来と同一方法で動作させることが可能になる。
また、電圧補償を施す状態から施さない状態へと瞬時に移行すると、出力電圧が不連続となる。これにより、過電流・過電圧・トルク急変などを引き起こし、機器の故障や運転停止に至る可能性がある。そこで速度に依存して徐々に電圧補償の効果を低減するようにした本実施の形態では、上記の課題を回避し、電圧補償を施す領域と施さない領域とをスムーズにつなぐことが可能となる。
なお、図7は速度に応じた関数として示しているが、時間の関数として表すことも可能である。例えば、速度が増加してωr2に達したら時間とともに徐々にゲインを低下し、逆に速度が減少してωr1に達したら時間とともに徐々にゲインを増加することができる。
また、本実施の形態では、電圧補償の効果を徐々に低下させる手段として、ゲイン乗算部12を備えたものであるが、第2フィルタ11の時定数τを可変にするように構成し、例えば、電圧補償しない場合にはτを大きくするといった制御によっても同様な作用効果が得られる。
本実施の形態の電力変換装置について、3.7kW誘導電動機を用いて検証した。図5、図6はその検証結果を示している。図5(a)は、従来制御として電圧補償を施さない場合、図5(b)は第1の実施の形態の制御方式である。
従来方式では、A軸電圧指令VaCmdとA軸電圧検出値Vaは一致していない。本実施の形態では、両者が一致するように電圧指令を補正する。A軸電圧補償量VaCmpは、デッドタイムや素子オン電圧が要因と思われる電圧外乱に相応する値が推定演算されている。出力電圧Vaが指令値VaCmdに追従し、滑らかな正弦波に近くなったことで、A軸電流値も歪みない正弦波状になっている。結果として、トルクリプルの低減が期待できる。一方、従来方式では、出力電圧指令VaCmdは正弦波であっても、デッドタイムや素子オン電圧などの電圧外乱の影響が現れ、A軸電流値は歪んでいる。このため、トルクリプルが大きく生じていることが想定できる。
図6は、運転中にデッドタイム量を1[us]変化させる試験の結果である。インバータのデッドタイムにはばらつきがあるので、インバータ個体差による影響を評価した。前述のように、低速回転中はデッドタイムの差異が性能に大きく影響を与える。これは、特に回生運転で顕著になる。図6は、極低速回生運転中にデッドタイム量を1[us]低減した状況である。図6(a)に示した従来方式では、出力電圧誤差が生じたことで、脱調して運転不能に陥っているのに対し、図6(b)に示した本実施の形態の方式ではデッドタイムが変化しても電圧補償により、その影響を除去し運転を継続している。従来では、インバータ個体差により、運転不能となったり、あるいは逆に、このようなばらつきの要因があるため低速領域での運転を制限したりするなど運転範囲に限界があったが、本実施の形態の制御方式によれば、各種の電圧外乱にロバストであり、運転範囲を拡大することが可能となる。
(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態の電力変換装置について、図8を用いて説明する。図1に記載の第1の実施の形態では、電圧誤差の推定及び電圧補償をAB軸座標系上にて施していたのに対し、本実施の形態ではDQ軸座標系上にて施す点が異なる。そのため、図1において電流制御部16の後段に設けられていたDQ/AB座標変換器17は省略され、代りに、電圧補償部7内の第2フィルタ11の後段にAB・DQ座標変換器(DQ/AB)36と第3フィルタ37が設置されている。以下、本実施の形態の主要部について説明し、第1の実施の形態と共通する部分についてはその説明を省略する。
第2フィルタ11の出力は、第1の実施の形態と同様AB軸座標系上での誤差電圧の推定値VaDish,VbDishである。AB・DQ座標変換器(DQ/AB)36では、このAB軸座標系上での誤差電圧の推定値VaDish,VbDishをDQ軸座標系上での値として算出する。第3フィルタ37は、高周波成分を除去してDQ軸座標系上での電圧誤差推定値VdDish,VqDishを算出する。ここに、第3フィルタ37の伝達関数F(s)は次式(5)であり、同フィルタの時定数をτ[sec]とする。
第3フィルタ37の出力であるDQ軸座標系上での電圧誤差推定値VdDish,VqDishに、ゲイン乗算部12にて所定のゲインKを乗じてDQ軸電圧指令への補正量VdCmp,VqCmpを算出する。加算器18において、DQ軸電圧指令への補正量VdCmp,VqCmpは、DQ軸電圧指令値VdCmd,VqCmdと加算されることで、電圧指令を補正する。
以上の構成により、第2の実施の形態の電力変換装置では、DQ軸座標系上にて誤差電圧を推定し、DQ軸座標系上にて出力電圧指令を補正する。第1の実施の形態では、電圧補償能力はAB軸座標系上において、時定数τで決まっていた。図4に示す等価回路でいえば、電圧外乱の1/τ/(2×π)[Hz]までの周波数成分を除去できることによる。これでは、電動機2の回転周波数が増加し、インバータ出力周波数(基本波周波数)が増加した場合、その基本波電圧が高周波になるため十分な補償ができないことになる。
一方、本実施の形態では、電圧外乱をDQ軸座標系上にて推定しているため、電圧誤差はその基本波周波数を中心とする成分について推定することができる。よって、速度が増加し基本波電圧の周波数が増加しても、その近傍の周波数帯に対する電圧補償能力が不変となるため、電圧補償の性能を維持することが可能になる。よって、第2の実施の形態では、第1の実施の形態に比べ、ソフトウェア制御を実行するマイコンの処理にDQ座標変換分だけ負担がかかるものの、より高速回転まで出力電圧の精度向上が図れる。
(第3の実施の形態)図9は、本発明の第3実施の形態の電力変換装置のブロック図である。図1に記載の第1の実施の形態と比べ、本実施の形態ではモータパラメータを推定する部分を追加した構成を特徴とする。以下、本実施の形態については、第1の実施の形態とは異なる部分について説明する。
3相AB座標変換器9の出力であるAB軸出力電圧Va,Vbは、AB・DQ座標変換器(DQ/AB)39へ入力される。AB・DQ座標変換器(DQ/AB)39では、積分器15の出力であるA軸からD軸までの位相角に基づき、AB軸出力電圧Va,VbからDQ軸出力電圧Vd,Vqを算出する。モータパラメータ推定部38では、このDQ軸出力電圧Vd,Vqと3相DQ座標変換器(DQ/UW)21の出力であるDQ軸電流Id,Iqに基づきモータパラメータを推定する。なお、ゲイン乗算部12のゲインKは零に設定することで、本実施の形態では、初期パラメータチューニングでは電圧補償しない。
モータパラメータの推定自体は、周知の技術である。例えば、運転開始前に、ステップ状の電圧指令を与え、電流の応答からモータパラメータを推定する方式が広く用いられる。この技術は、推定されたモータパラメータに基づき各種の制御定数を設定することで、任意の電動機を接続しながら、調整不要で高い性能を得ることができる技術である。
モータパラメータの推定は電圧指令と検出電流に基づいても構成できるが、電動機が静止した状態で行う場合、電動機への印加電圧(インバータ出力電圧)は小さく、本実施の形態のように検出した電圧を用いることが望ましい。一方、第1の実施の形態に示すような電圧補償が可能な構成であっても、ゲイン乗算部12のゲインKを零に設定することで、故意に電圧補償を施さないように設定している。前述のように、ステップ状の電圧指令を与え、電流の立ち上がり時間から電動機のパラメータを推定する場合が多いが、この電流応答の時定数は数ms〜10数ms(これはモータに固有な値)などの値となる。電圧補償にも補償の応答速度があるが、前記の数msと同程度となる場合がある。この場合、電動機自体の電流応答と電圧補償との応答が干渉し、モータパラメータの推定に悪影響を及ぼす恐れがある。よって、本実施の形態では、電圧補償を施さず、電圧検出の機能のみを用いることで、従来以上に精度の高いモータパラメータの推定を可能にしている。
本発明の第1の実施の形態の電力変換装置のブロック図。 上記実施の形態における電圧検出器の内部構成を示すブロック図。 上記実施の形態の出力電圧制御の1つの等価回路のブロック図。 上記実施の形態の出力電圧制御の別の等価回路のブロック図。 上記実施の形態による制御特性を従来例の制御特性と対比したグラフ(その1)。 上記実施の形態による制御特性を従来例の制御特性と対比したグラフ(その2)。 上記実施の形態における電圧補償部内のゲイン補償部の電圧補償ゲインのグラフ。 本発明の第2の実施の形態の電力変換装置のブロック図。 本発明の第3の実施の形態の電力変換装置のブロック図。 従来例の電力変換装置のブロック図。
符号の説明
1 インバータ
2 誘導電動機
3 電流検出器
4 電圧検出器
5 AD変換器
6 AD変換器
7 電圧補償部
9 3相AB座標変換器
10 第1フィルタ
11 第2フィルタ
12 ゲイン乗算部
14 インバータ出力周波数演算部
15 積分器
16 電流制御部
17 AB・DQ座標変換器
18 加算器
19 AB3相座標変換器
20 PWM制御部
21 3相DQ座標変換器
22 分圧抵抗
23 分圧抵抗
24 (フィルタ)抵抗
25 (フィルタ)コンデンサ
26,27 ツェナーダイオード
28 絶縁アンプ
29 フィルタ
30 減算器
31 減算器
32 フィルタ
35 直流電圧源
36 AB・DQ座標変換器
37 第3フィルタ
38 モータパラメータ推定部
39 AB・DQ座標変換器

Claims (10)

  1. スイッチング素子を有する電力変換器と、
    当該電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記スイッチング素子へのゲート指令を生成する出力電圧制御手段と、
    前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    当該電圧検出手段の検出した出力電圧検出値と前記出力電圧指令とに基づき誤差電圧を演算する誤差電圧推定手段と、
    当該誤差電圧推定手段の演算した誤差電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する電圧指令補正手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. スイッチング素子を有する電力変換器と、
    当該電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記スイッチング素子へのゲート指令を生成する出力電圧制御手段と、
    前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出した出力電圧をフィルタ処理する第1フィルタ手段と、
    前記第1フィルタ手段と同一の濾過特性を有し、前記出力電圧指令をフィルタ処理する第2フィルタ手段と、
    前記第2フィルタ手段の出力と第1フィルタ手段の出力とに基づき誤差電圧を演算する誤差電圧推定手段と、
    前記誤差電圧に基づき前記出力電圧指令値を補正する出力電圧補正手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  3. 直流から交流を出力する電力変換器と、
    前記電力変換器の出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記電力変換器を制御する出力電圧制御手段と、
    前記電力変換器の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する出力電圧補正手段又は/及び前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記電力変換器に接続された負荷のパラメータを推定する負荷パラメータ推定手段と、
    前記出力電圧検出手段から前記出力電圧補正手段に前記検出出力電圧を入力する経路上又は前記出力電圧検出手段から負荷パラメータ推定手段に前記検出出力電圧を入力する経路上に設置された、その最大電圧を前記電力変換器が運転範囲で出力し得る最大電圧以下に制限する電圧制限手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記第1フィルタ手段と第2フィルタ手段との出力に基づき誤差電圧を推定する誤差電圧推定手段は、前記第1フィルタ手段及び第2フィルタ手段による特性を打ち消す特性を有するものであることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 前記電圧制限手段は、前記電圧検出手段によって検出された出力電圧の低周波成分を検出する低周波検出フィルタ手段であり、
    前記低周波数検出フィルタ手段の遮断周波数は、V/F終端周波数より低い周波数に設定したことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  6. 前記電圧制限手段は、前記電圧検出手段によって検出された出力電圧の低周波成分を検出する低周波数検出フィルタ手段と、当該低周波数検出フィルタ手段の出力を運転範囲で出力し得る値より小さい値に制限する制限手段とを有することを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  7. 前記電力変換器は3相交流出力であり、
    前記電圧検出手段は3相全ての線間電圧あるいは相電圧を検出する手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 前記電力変換器は3相電動機を駆動するためのインバータであり、
    前記誤差電圧に基づき前記出力電圧指令値を補正する出力電圧補正手段は、出力電圧の周波数と同一周波数にて回転する回転座標系上の2相で前記出力電圧指令値の補正を実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力変換装置。
  9. 前記電力変換器は3相電動機を駆動するためのインバータであり、
    前記出力電圧補正手段は、前記出力電圧指令値の補正を前記3相電動機の高速回転中は実施しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電力変換装置。
  10. 直流電圧を交流電圧に変換して3相電動機に出力するインバータと、
    前記インバータの出力電圧が外部から与えられる出力電圧指令に一致するように前記電力変換器を制御する出力電圧制御手段と、
    前記インバータの出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記出力電圧指令を補正する出力電圧補正手段と、
    前記電圧検出手段の検出した出力電圧に基づき前記インバータに接続された3相電動機のパラメータを推定する負荷パラメータ推定手段と、
    前記出力電圧検出手段から前記出力電圧補正手段に前記検出出力電圧を入力する経路上又は前記出力電圧検出手段から負荷パラメータ推定手段に前記検出出力電圧を入力する経路上に設置された、その最大電圧を前記電力変換器が運転範囲で出力し得る最大電圧以下に制限する電圧制限手段とを備え、
    前記負荷パラメータ推定手段は、前記3相電動機のパラメータを運転開始前に推定し、
    前記出力電圧補正手段は、前記負荷パラメータ推定手段によるパラメータ推定期間には作用させないことを特徴とする電力変換装置。

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