本発明の各実施の形態を以下に説明する。なお、以下に示す各実施の形態において、通信ネットワークを介して通信が可能な端末装置として、携帯電話を例にして説明するが、本発明の端末装置は携帯電話に限定されるものではない。本発明の端末装置は、通信ネットワークを介して通信可能な手段が含まれると共に、テレビ放送を受信できるものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、携帯電話以外に、PHS(Personal Handyphone System,登録商標)、PDA(Personal Digital Assistant),PC(personal computer)が含まれ、インターネット接続可能な設置型テレビ、自動車設置用表示装置,携帯型テレビ受信機等も含まれる。
ここで、本実施の形態におけるテレビ放送受信アプリケーションとは、テレビ(TV)放送を受信すると共に、受信したテレビ放送における画像を表示部に表示する機能を実現するためのプログラム(応用ソフトウェア)をいう。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施の形態では、インターネットに接続されているサーバ装置が、テレビ放送を受信している携帯電話に対し、現在受信中のテレビ番組に対するアンケートを行うためのアンケートデータを配信する態様について説明する。ここで、携帯電話には予めサーバ装置のURL(Uniform Resource Locater)が格納されていて、テレビ番組を鑑賞している携帯電話の利用者が所定のタイミングでアンケート配信の指示を入力すると、携帯電話はサーバ装置と接続してアンケートデータをダウンロードできるようになっているものとする。以下、本実施の形態の構成について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る通信ネットワークシステム(以下、単に「通信システム」とする)1の構成を示した概略図である。
図2の通信システム1では、携帯電話(端末装置)2・・・と、サーバ装置3とが、互いにインターネット(通信ネットワーク)4を介してデータの通信を行えるように構成されている。
携帯電話2は、無線基地局およびインターネットサービスプロバイダ等を経由してインターネットに接続される。また、携帯電話2には、上述したようにテレビ放送受信アプリケーションがインストールされ、TV局5から放送信号(アナログ放送用地上波、テレビ放送用電波)を受信するTVアンテナ・チューナ部が備えられているものとする。
サーバ装置3は、テレビ受信アプリケーションを配布している業者(以下、「テレビ受信アプリ配布業者」とする)に設置されているPCである。このサーバ装置3は、当該業者のテレビ放送受信アプリケーションがインストールされている携帯電話2…に対して、テレビ放送に関するアンケートデータを配信すると共に、このアンケートデータに示される調査項目に対する回答データを該携帯電話2…から受信するものである。
つぎに、通信システム1の各構成要素について順に説明していくが、まず、携帯電話2の詳細について説明する。図3は、携帯電話2の機能ブロック図である。本実施の形態の携帯電話2は、テレビ放送受信アプリケーションによりテレビ番組の視聴が可能な構成であり、図3に示すように、TVアンテナ・チューナ部10、アンテナ11、無線処理部12、表示部13、GPS(Global Positioning System,全地球測位システム)装置15、操作部16、音声入力部17、音声出力部18、記憶部19、制御部20を備えている。
TVアンテナ・チューナ部10は、制御部20からの指令に基づいて、所定のテレビ放送の信号を選択して受信すると共に、この信号を映像データおよび音声データに変換して制御部20へ送信するユニットである。なお、本実施の形態ではTV局5からの信号を受信しているものとする。
アンテナ11は、外部と無線信号(電波)の送受信を行うためのものであり、電話通信およびインターネット通信に用いられる。
無線処理部12は、制御部20から受信したデータを無線送信に適した形式に変換し、変換した無線信号を、アンテナ11を介して外部に送信するとともに、外部からアンテナ11を介して受信した無線信号を元の形式のデータに変換し、変換したデータを制御部20に送信するものである。具体的には、無線処理部12では、チャネルコーデック処理、データの変復調処理、ベースバンド信号処理、RF(Radio Frequency)処理などが行われる。
表示部13は、液晶パネルおよび駆動ドライバから構成される液晶表示装置である。この表示部13には、制御部20からのデータに基づいて、テレビ放送の映像やインターネット4を介して取得した画像が表示される。なお、表示部13として、液晶表示装置に限定されず、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレィ、無機ELディスプレィ、またはプラズマディスプレィであってもよい。
GPS装置15は、携帯電話2の位置を示す位置情報を人工衛星から受信し、この位置情報に基づいて、携帯電話2が位置する地域を示す地域情報を出力し、この地域情報を制御部20へ送信するデバイスである。
操作部16は、利用者が携帯電話2を操作するためのコマンドを入力する入力手段であり、携帯電話2の表面に設けられた複数の操作キーで構成される。この操作キーを用いたコマンドは制御部20に送られる。
音声入力部17は、音声を音声データに変換し、変換した音声データを制御部20へ入力するためのものである。具体的には、音声入力部17は、音波を電気信号に変換するマイクロホンと、A/D(Analog to Digital)変換器、アンプ、マイクロホンからの電気信号をデジタル音声データに変換する音声入力処理回路などを含む構成である。
音声出力部18は、制御部20から音声データを受信し、受信した音声データに基づいて音声を出力するものである。具体的には、音声出力部18は、D/A(Digital to Analog)変換器、アンプ、受信した音声データを電気信号に変換する音声出力処理回路、電気信号を音波に変換するスピーカやイヤホンを含む構成である。
制御部20は、携帯電話2内における各種構成の動作を統括的に制御するものである。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラム、テレビ放送受信アプリケーション等をCPU(central processing unit)に実行させることによって行われる。このプログラム、アプリケーションを実行する形態としては、例えば記憶部19に記録されているものを読み出して使用する形態が考えられる。
記憶部19は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶手段によって構成されるものである。この記憶部19に記憶される内容としては、上記した制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、テレビ放送受信アプリケーション、無線処理部12を介して受信した各種情報、操作部16から入力された情報、携帯電話2に予め設定されている各種情報等である。なお、本実施の形態では、記憶部19にサーバ装置3のURL、すなわちテレビ受信アプリ配布業者のURLが予め記憶されている。
また、図3に示すように、制御部20には、TV受信制御部21、通話処理部22、ネットワーク通信制御部23が含まれる。
TV受信制御部(放送受信手段)21は、テレビ放送受信アプリケーションを実行するブロックである。具体的に、TV受信制御部21は、操作部16からの利用者の指示に基づき、TVアンテナ・チューナ部10を制御して、利用者が指示するテレビチャンネルの映像信号および音声信号を取得する。そして、TV受信制御部21は、取得した映像信号を表示部13に送信すると共に、音声信号を音声出力部18へ送信する。これにより、利用者は、表示部13および音声出力部18を介してテレビ放送を鑑賞することが可能になる。
通話処理部22は、携帯電話2における電話通信処理を実行するブロックである。具体的に、通話処理部22は、無線処理部12、音声入力部17、音声出力部18を制御して、相手先からの呼出し処理、相手先への呼出し処理、通話処理、通話の終了処理など、通話に関する各種処理を行う。
ネットワーク通信制御部23は、無線処理部12を制御して、インターネット4を介したデータの送受信を実行するブロックである。具体的に、ネットワーク通信制御部23は、URLを入力すると、このURLに示されるインターネット4上のリソースにアクセスし、このリソースと接続する機能を有する。また、ネットワーク通信制御部23は、電子メールを送受信する機能も提供する。
つぎに、ネットワーク通信制御部23の構成について詳細に説明する。本実施の形態におけるネットワーク通信制御部23は、上述したインターネット4を介したデータの送受信を行う機能の他、テレビ番組に関するアンケートを実施するためのアンケートデータをサーバ装置3から取り込み、このアンケートデータに示される各調査項目に対する回答データを出力する機能を有している。
図1は、ネットワーク通信制御部23の概略構成を示す機能ブロック図である。ネットワーク通信制御部23は、図1に示すように、接続要求処理部31、アンケートデータ取得部32、表示制御部33、番組特定情報出力部34、時刻情報出力部35、回答データ作成部36を備えている。
接続要求処理部(番組特定情報送信手段)31は、利用者によるアンケート配信コマンドを操作部16から入力すると、サーバ装置3に対して、接続要求コマンドを送信するブロックである。なお、この接続要求コマンドには、携帯電話2が現在受信しているテレビ番組を特定するための番組特定情報が含まれる。具体的に、接続要求処理部31は、操作部16からアンケート配信の指示を入力すると、番組特定情報出力部34から番組特定情報を取得すると共に、記憶部19の所定領域からサーバ装置3のURLを読み出す。そして、接続要求処理部31は、上記番組特定情報を含めた接続要求コマンドを作成し、上記URLに基づいて接続要求コマンドをサーバ装置3に送信する。これにより、携帯電話2はサーバ装置3に対してアクセスすることが可能となる。
番組特定情報出力部(番組特定情報出力手段)34は、携帯電話2において受信しているテレビ番組を特定するための番組特定情報を接続要求処理部31へ出力するブロックである。この番組特定情報とは、(1)受信しているチャンネルを示すチャンネルデータ、(2)受信地域を示す地域データ、(3)受信時刻を示す受信時刻データを含む情報である。これらのデータを統合すると、携帯電話2が受信しているテレビ番組名を特定することができるため、本実施の形態では、これらデータの結合を「番組特定情報」と称する。
以下、番組特定情報を出力する処理について具体的に説明する。まず、番組特定情報出力部34は、番組特定情報の出力指示を接続要求処理部31から入力すると、現在受信しているテレビ番組のチャンネルを示すチャンネル情報をTV受信制御部21より取得し、上記地域データをGPS装置15より取得し、上記受信時刻データを時刻情報出力部35から取得する。そして、番組特定情報出力部34は、上述したチャンネル情報,受信地域情報,受信時刻情報を結合させた番組特定情報を接続要求処理部31へ出力する。
アンケートデータ取得部(アンケート取得手段)32は、携帯電話2とサーバ装置3とが接続すると、サーバ装置3からアンケートデータを取得し、取得したアンケートデータを表示制御部33および回答データ作成部36に入力するブロックである。
回答データ作成部(回答データ出力手段)36は、操作部16からの利用者の入力コマンドに応じて、上記のアンケートデータに示される各調査項目に対する回答データを作成し、無線処理部12、インターネット4を介してサーバ装置3へ送信するブロックである。なお、回答データ作成部36は、利用者が入力する回答の内容を表示制御部33に入力することにより、回答の内容を表示部13に反映させる処理も行う。
表示制御部33は、ネットワーク通信制御部23において処理される画像情報を表示部13において表示する制御を行うブロックである。具体的に、表示制御部33は、アンケートデータ取得部32から入力したアンケートデータに基づき、アンケートの内容を表示部13に表示し、また、回答データ作成部36から入力される回答の内容を表示する処理を行う。
つぎに、携帯電話2において、テレビ放送受信アプリケーションを起動した場合に、表示部13に表示される画像について説明する。図6は、携帯電話2の表示部13において表示されるテレビ放送受信アプリケーションのGUI(graphical user interface)画像61の一例を示した図である。
図6に示すように、GUI画像61には、テレビ画像表示領域61a、メッセージ表示領域61b、チャンネル切替ボタン61c、アンケートボタン61d、終了ボタン61eが含まれる。
テレビ画像表示領域61aは、TV受信制御部21の制御のもと、TVアンテナ・チューナ部10を介して入力したテレビ放送の映像が表示される領域である。
メッセージ表示領域61bは、インターネット4を介して得られた情報、携帯電話2における各種情報、電子メールメッセージ等が表示される領域である。
チャンネル切替ボタン61cは、受信するテレビ放送のチャンネルを切り替えるためのボタンである。つまり、利用者がチャンネル切り替えボタン61cをクリックすると、TV受信制御部21は、受信するテレビ放送のチャンネルを変更する処理を行う。なお、上記の「クリック」とは、携帯電話2のカーソル移動指示ボタン(例えば、上下左右方向を示す十字キー、回転キー、ジョグキー等)を操作し、画面上の選択状態を示すカーソルを移動させた後に、決定キー(確定キー)を押すことを意味する(以降に記される「クリック」も同様)。
アンケートボタン61dは、現在受信中のテレビ番組に関するアンケートデータをサーバ装置3からダウンロードするためのボタンである。つまり、利用者がアンケートボタン61dをクリックすると、携帯電話2からサーバ装置3へ上記の接続要求コマンドが送信される。そして、携帯電話2とサーバ装置3とが接続状態になり、サーバ装置3から携帯電話2にアンケートデータがダウンロードされる。
終了ボタン61eは、テレビ放送受信アプリケーションを終了するためのボタンである。
つぎに、サーバ装置3の詳細について以下説明する。図4は、サーバ装置3の概略構成を示す機能ブロック図である。
サーバ装置3は、図4に示すように、通信I/F部40、制御部41、記憶部42、操作部43を備えている。
通信I/F(Interface)部40は、インターネット4を介した情報の送受信を制御するブロックである。具体的に、通信I/F部40は、携帯電話2からのアクセス要求コマンドや回答データを受信して制御部41に送信すると共に、制御部41から送られてきたアンケートデータを携帯電話2へ送信するブロックである。
操作部43は、サーバ装置3の管理者がサーバ装置3を操作するための入力手段であり、この管理者によるコマンドを制御部41に入力するためのものである。
制御部41は、サーバ装置3内における各種構成の動作を統括的に制御するものであり、各種構成の動作制御は、制御プログラム等をコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムを実行する形態としては、例えば記憶部42に記録されているものを読み出して使用する形態が考えられる。なお、制御部41の具体的構成については、後述する。
記憶部42は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。この記憶部42に記憶される内容としては、上記した制御プログラム、携帯電話2との間で送受信する各種データ、コンテンツ、制御部41において出力するデータが挙げられる。
なお、記憶部42には、アンケートデータ格納部42a、回答データ格納部42b、集計結果格納部42cが設けられている。
アンケートデータ格納部42aは、放送予定の番組毎に、各番組の内容に応じて用意されたアンケートデータを格納する記憶領域である。この各番組の内容に応じて用意されたアンケートデータとは、図5に示すように、番組に関しての視聴者の評価等を集計するためのアンケートであって、各番組の内容に応じた質問項目を用意したものである。本実施の形態におけるアンケートでは、図5に示すB項目およびD項目において視聴者の評価を調査し、A項目において視聴動機を調査し、C項目において視聴者の視聴態様を調査するようになっている。また、E項目は、番組に対して自由な回答を要求したものである。
また、本実施の形態のアンケートにおけるA項目〜D項目では、問いに対して複数の回答を予め用意し、利用者がこの複数の回答の中から1つのみを選択する方式(択一式)が採用されている。
回答データ格納部42bは、利用者から送られてきた各回答データを、放送された番組毎に対応づけて格納する記憶領域である。つまり、回答データ格納部42bでは、放送された番組毎に記憶エリアが用意されていて、各携帯電話2…から送られてきた各回答データは、各々の回答データに対応するテレビ番組の種類に対応する記憶エリアに保存される。
集計結果格納部42cは、テレビ番組毎に、各回答データに示される回答の集計結果を保存する記憶領域である。
つぎに、制御部41の構成について詳細に説明する。制御部41は、接続確立処理部45、アンケートデータ送信部46、回答データ処理部47、結果集計部48を含んでいる。
接続確立処理部(番組特定情報処理手段)45は、インターネット4、通信I/F部40を介して、携帯電話2から送られてくる接続要求コマンドを受信すると、この携帯電話2との間で接続を確立する処理を行うブロックである。
アンケートデータ送信部(アンケート出力手段)46は、上記の接続を検知すると、上記の接続要求コマンドに含まれる番組特定情報を接続確立処理部45から入力し、この番組特定情報に示されるテレビ番組に対応したアンケートデータをアンケートデータ格納部42aから読み出し、読み出したアンケートデータを接続先の携帯電話2に送信するブロックである。
回答データ処理部(回答データ取得手段)47は、接続確立処理部45から携帯電話2の番組特定情報を取得すると共に、接続先の携帯電話2から回答データを受信すると、回答データ格納部42bにおいて、この番組特定情報の示す番組に対応する記憶エリアに回答データを保存する処理を行う。
結果集計部48は、管理者による回答データの集計指示を操作部43から検知すると、この集計指示のあったテレビ番組について、回答データの集計処理を行い、集計結果を集計結果格納部42cに格納するブロックである。この集計処理とは、集計指示のあったテレビ番組に関し、(1)アンケートデータの各調査項目の各回答について(図5参照)、回答者に選択された数を集計する処理、および(2)アンケートデータの各調査項目の各回答について、全回答者数に対する回答者に選択された数の割合を出力する処理を意味する。
つぎに、携帯電話2とサーバ装置3との間で行われる通信処理の手順を、図7に基づいて説明する。
まず、携帯電話2の利用者が、操作部16を操作してテレビ放送受信アプリケーションを起動させると、TV受信制御部21は、該アプリケーションにおけるGUI画像61を表示部13に表示し、テレビ放送の画像をテレビ画像表示領域61aに表示させる(S1)。そして、利用者が、チャンネル切替ボタン61cによって受信チャンネルの選択を行うと、利用者が所望するチャンネルにおけるテレビ番組がテレビ画像表示領域61aに表示される。
ここで、表示されているテレビ番組の画像上に、表示されている番組がアンケート実施中である事を示す符号が表示される(S2)。なお、この符号は、前記のテレビ受信アプリ配布業者が、TV局5の協力を得て、調査対象としているテレビ番組の画像上に表示するようにしたものである。
そして、この符号を見た携帯電話2の利用者が、操作部16を用いて、図6に示すアンケートボタン61dをクリックすると(S3においてYES)、接続要求処理部31は、接続要求コマンドをサーバ装置3に送信する(S4)。なお、この接続要求コマンドには、上述したように、番組特定情報出力部34から取得した現在受信中の番組特定情報が含まれている。なお、利用者がアンケートボタン61dを押さない場合(S3においてNO)、S1に戻る。
この接続要求コマンドは、無線処理部12、インターネット4、通信I/F部40を介して、サーバ装置3における接続確立処理部45へ送信される。
そして、接続確立処理部45は、この接続要求コマンドを受信すると、携帯電話2との間で接続状態を確立する(S5)。この接続が確立されると、アンケートデータ送信部46は、上記の接続要求コマンドに含まれる番組特定情報に示されるテレビ番組に対応したアンケートデータを携帯電話2に送信する(S6)。
このアンケートデータは、通信I/F部40、インターネット4、無線処理部12を介して、携帯電話2におけるアンケートデータ取得部32へ送信される。
その後、携帯電話2におけるアンケートデータ取得部32は、このアンケートデータを表示制御部33へ入力し、表示制御部33は、このアンケートデータに基づいたアンケートを表示部13に表示させる(S7)。これにより、サーバ装置3から携帯電話2へアンケートがダウンロードされたことになる。なお、このアンケートとは、図5に示すものであって、携帯電話2が現在受信中であるテレビ番組に関してのアンケートである。
このようにしてアンケートが表示部13に表示されると、利用者は、操作部16を介して、図5に示す項目A〜Eに対する回答を入力する。ここで、利用者によって回答が入力されると、回答データ作成部36は、この回答の内容をサーバ装置3の回答データ処理部47へ送信する(S8)。なお、回答データ作成部36は、入力された回答の内容を、表示制御部33を介してリアルタイムで表示部13に表示される。
そして、サーバ装置3における回答データ処理部47は、接続中の携帯電話2からの回答データを受信すると、回答データ格納部42bにおいて、携帯電話2の番組特定情報の示す番組に対応する記憶エリアに、受信した回答データを保存する処理を行う(S9)。
さらに、携帯電話2が受信しているテレビ番組の放送が終了すると、サーバ装置3における管理者は、操作部16を介して、この番組に対する回答データの集計指示を入力する。これにより、結果集計部48は、当該テレビ番組について、各携帯電話2…から送られてきた回答データを回答データ格納部42bから読み出し、集計処理を行う(S10)。具体的に、結果集計部48は、全アンケートにおける各調査項目の各回答について、回答者に選択された数を集計すると共に、全回答者数に対する回答者に選択された数の割合を計算する。
以上のように、上記した携帯電話2によれば、現在受信しているテレビ放送の番組に関するアンケートデータを取得し、このアンケートデータに対する回答データをサーバ装置3へ返信することになる。したがって、サーバ装置3側からすれば、あるテレビ番組についてのアンケートを行う場合、その番組を現実に受信している携帯電話2にアンケートデータを配布しているため、当該番組を視聴していない者による回答を抑制することができる。これにより、テレビ番組制作者側からすれば、従来から計測されている視聴率のみならず、自身のテレビ番組に対する質的指標を正確に把握することが可能となる。
さらに、従来から行われている視聴質調査と比べて、調査精度を格段に向上させることが可能になるという効果を奏する。
また、本実施の形態では、上記アンケートデータにおける調査項目として、テレビ番組に対する視聴者の評価を含めている。つまり、テレビ番組の質的評価の指標として提起されている視聴質を掌握することが可能となる。したがって、テレビ番組制作者側からすれば、この評価の結果を集計、考察することにより、自身のテレビ番組に対する視聴者の抱く感情、評価等を把握することができ、今後のテレビ番組制作の方針の決定が容易となる。
さらに、回答データ格納部42bでは、放送された番組毎に記憶エリアが用意されていて、サーバ装置3の回答データ処理部47は、接続確立処理部45から携帯電話2の番組特定情報を取得し、この番組特定情報に基づいて、携帯電話2が現在受信している番組に対応している記憶エリアに、携帯電話2からの回答データを保存している。これにより、同一のテレビ番組に関する回答データが同じ記憶エリアに保存されているため、回答データの集計処理が簡略化される。
また、携帯電話2の番組特定情報出力部34が出力する番組特定情報には、(1)受信するテレビチャンネルを示すチャンネルデータ、(2)受信地域を示す地域データ、(3)受信時刻を示す受信時刻データを含まれている。これにより、この番組特定情報を受信するサーバ装置3は、携帯電話2が現在受信中のテレビ番組を特定することが可能となり、このテレビ番組に関するアンケートデータを携帯電話2へ送信することが可能となる。
さらに、本実施の形態におけるアンケートでは、図5に示すように、各質問項目に対して予め複数の回答が用意され、利用者がこの複数の回答の中から1つのみを選択する方式(択一式)が採用されている。これにより、利用者は各問いに対して予め用意されている回答を1つのみ選択すれば、質問項目に対して回答することができる。したがって、利用者の回答の手間をできるだけ省くことが可能となる。
また、上記した実施の形態では、(1)受信しているチャンネルを示すチャンネルデータ、(2)受信地域を示す地域データ、(3)受信時刻を示す受信時刻データを結合させたデータを番組特定情報として、この番組特定情報を携帯電話2からサーバ装置3へ送信しているが、これに限られるものではない。例えば、上記の(1)〜(3)のデータに基づいて、EPGデータから読み出した番組を識別するデータを番組特定情報としてもよい。また、上記のチャンネルデータおよび受信時刻データを結合させたデータを番組特定情報として携帯電話2から出力し、携帯電話2が位置している基地局において当該番組特定情報に上記地域データを付加する形態であってもよい。
また、本実施の形態では、S2において、テレビ画像表示領域61aに表示されているテレビ番組の画像上に、アンケート実施中である事を示す符号が表示されているが、アンケート実施中である事を示すメッセージであっても構わない。例えば、「携帯電話で視聴されている皆様へ。この番組についてのアンケートを募集しています。ご協力していただける方は、アンケートボタンをクリックして下さい」という字幕をテレビ番組の画像上にスクロール表示される形態でもよい。
さらに、上記したアンケート実施中である事を示す符号またはメッセージは、テレビ番組の画像上ではなく、メッセージ表示領域61bに表示される形態であってもよい。但し、この場合、当該符号またはメッセージのデータをサーバ装置3から携帯電話2へ送信する必要がある。
また、サーバ装置3から携帯電話2へ送信されるアンケートデータには、調査協力者の属性を調査項目として追加してもよい。
例えば、図11に示すように、調査協力者の年齢、性別、所在地等を調査するための調査項目を、上記のアンケートデータに加える。この場合、サーバ装置3から携帯電話2へアンケートデータが送信されると、まず、図11に示すアンケートが表示部13に表示され、利用者が同図に示す調査項目(年齢、性別、所在地等の利用者の属性)に対する回答を入力し終えると、図5に示すアンケートが表示部13に表示される。そして、携帯電話2からサーバ装置3へ送られる回答データには、図5に示す各調査項目に対する回答の他、回答者の性別、年齢、所在地等の情報が含まれることになる。そして、結果集計部48は、アンケートにおける各調査項目の各回答について、(1)回答者に選択された数の集計、(2)全回答者数に対する回答者に選択された数の割合、を計算するにあたって、回答者の性別、年齢、所在地別に計算する。これにより、テレビ番組に対する回答者の回答について、回答者の属性別の傾向を把握できる。したがって、テレビ番組に対する視聴者の属性別の趣向を把握することも可能になる。
また、上記した実施の形態のアンケートでは、問いに対して複数の回答を予め用意し、利用者は各問いに対して予め用意されている回答を1つのみ選択する択一式を採用しているが、2以上の回答を選択できる方式(複数回答方式)であってもよい。また、上記の複数の回答の中に「該当項目なし」の回答を含めてもよい。
なお、上記の複数回答方式を採用する場合、質問項目ごとに、選択された全回答数を全サンプリング数として、各回答が選択された合計を該サンプリング数で除算すると、各回答が選択された割合を求めることができる。
また、各質問項目に対する回答として、予め定められた数値範囲内で利用者が点数を入力する方式でも構わない。例えば、「この番組は面白いか?」という問いに対して、利用者が0〜100点の間で点数を入力してもよい。この方式によれば、各質問項目について、平均点、最高点、最低点、中央値、標準偏差、分散値等を算出することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、図5に示すように、項目Eにおいて、テレビ番組に対し、回答者に自由な意見を求める自由回答方式も採用している。この方式によれば、集計結果をコンピュータで数値化することは困難であるが、サーバ装置3の管理者側からすれば、テレビ番組に対する各視聴者の意見をそのままの形で(生で)知ることができる。また、自由回答方式であっても、近似する内容の回答同士を手作業でグループ化し、各グループの回答数を集計することにより、結果を数値化することが可能になる。
さらに、上記の自由回答方式においては、各携帯電話から取得した回答データをデータベース化し、多数記載されている単語を抽出して集計する処理を行ってもよい。これにより、抽出した単語の持つ意味から、テレビ番組に対して多数の視聴者が抱いている感情を把握することができる。
また、本実施の形態における携帯電話2には、アナログ放送用地上波を受信するTVアンテナ・チューナ部10が備えられているが、このTVアンテナ・チューナ部10はデジタル放送用地上波を受信するものであってもよい。この場合、デジタル放送用地上波におけるデジタル信号の一部(ヘッダなどの属性部分)に番組の種類を特定する番組特定情報を付加情報として含ませておけば、番組特定情報出力部34においては、TV受信制御部21からこの付加情報を取り出すだけで番組特定情報を出力することが可能となる。
さらに、本実施の形態のアンケートデータは、ある番組についての固有のアンケートであるが、このアンケートデータは、互いに異なる番組に共通する内容のアンケートであってもよい(つまり、汎用のアンケート)。
なお、以上の実施の形態においては、サーバ装置3はテレビ受信アプリ配布業者に設置されているが、テレビ番組の視聴質を調査する調査会社に設置されていてもよい。
また、本実施の形態では、携帯電話2内部にTVアンテナ・チューナ部10が備えられているが、例えば、外部におけるTVアンテナ・チューナと携帯電話2とを有線で接続し、このTVアンテナ・チューナから携帯電話2へテレビ放送用の映像信号および音声信号を入力する方式であってもよい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本実施の形態と実施の形態1との異なる点は、携帯電話2におけるネットワーク通信制御部の内部構成、サーバ装置の内部構成、およびGUI画像における構成である。したがって、以下では、説明の便宜上、以上の異なる点のみ異なる参照符号を使用する。また、前記の実施の形態1で説明した部材と実質的に同一の機能を奏する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略することとする。さらに、前記実施の形態1で述べた各種の特徴点については、本実施の形態についても組み合わせて適用できるものとする。
本実施の形態では、テレビ放送を受信中の携帯電話2が、定期的に、サーバ装置3へ番組特定情報を送信し、サーバ装置3側で携帯電話2が受信しているテレビ番組を特定できるようにしている。そして、サーバ装置3は、調査対象の番組を受信中の携帯電話2に対し、この番組に関してのアンケートデータを携帯電話2へ送信するようにしたものである。なお、本実施の形態における「番組に関してのアンケートデータ」とは、番組自体の内容に対するアンケートデータではなく、番組のスポンサーのコマーシャルについてのアンケートデータである。以下、本実施の形態の構成について詳細に説明する。
図8は、本実施の形態におけるネットワーク通信制御部の概略構成を示す機能ブロック図である。ネットワーク通信制御部23aは、図8に示すように、マーク情報出力部71、番組特定情報出力部72、時刻情報出力部73、アンケート・プレゼント取得部74、回答データ作成部75、表示制御部76、メッセージ取得部78を備えている。
マーク情報出力部(番組特定情報送信手段)71は、携帯電話2がテレビ放送を受信している間、定期的に、携帯電話2が受信中の番組を示す番組特定情報と携帯電話2を識別するための識別情報とを含めたマーク情報を出力し、このマーク情報をサーバ装置3に送信するブロックである。なお、この識別情報は、各々の携帯電話2に固有のPSID(personal station identification,端末識別番号)である。具体的に、マーク情報出力部71は、番組特定情報出力部72から番組特定情報を取得すると、記憶部19から自装置のPSIDを読み出し、上記番組特定情報と上記識別情報とを含んだマーク情報を出力する。
番組特定情報出力部(番組特定情報出力手段)72は、携帯電話2がテレビ放送を受信している間、定期的に、GPS装置15、TV受信制御部21、時刻情報出力部73からの出力に基づいて番組特定情報を生成して、マーク情報出力部71へ入力するブロックである。なお、この番組特定情報については実施の形態1におけるものと同一であるため、ここではその説明を省略する。
アンケート・プレゼント取得部(アンケート取得手段)74は、サーバ装置3からアンケートデータまたはプレゼントデータを受信し、受信したアンケートデータまたはプレゼントデータを記憶部19の所定領域に保存するブロックである。
メッセージ取得部78は、アンケートの回答を催促するためのメッセージデータをサーバ装置3から受信し、受信したメッセージデータを表示制御部76へ入力するブロックである。
表示制御部(表示制御手段)76は、ネットワーク通信制御部23aにおいて処理される画像情報を表示部13において表示する制御を行うブロックである。具体的に、表示制御部76は、アンケート・プレゼント取得部74がアンケートデータを受信したことを検知すると、アンケートデータを受信したことを示すメッセージを表示部13に表示する。また、表示制御部76は、メッセージ取得部78からメッセージデータを入力すると、入力したデータに基づくメッセージを表示部13に表示する。さらに、表示制御部76は、操作部16から入力される利用者の指示に応じて、記憶部19に保存されているアンケートデータを読み出し、このデータに基づいてアンケートを表示部13に表示する。
回答データ作成部(回答データ出力手段)75は、操作部16からの利用者の入力に応じて、上記のアンケートデータを記憶部19から読み出し、このアンケートデータに示される各調査項目に対する回答データを作成し、表示制御部76を介してこの回答データの内容を表示部13にリアルタイムで表示させる。また、回答データ作成部75は、操作部16を介して利用者による回答データの送信指示を入力すると、自装置のPSIDを回答データに付加し、当該回答データをサーバ装置3へ送信する。
つぎに、サーバ装置3aの詳細について以下説明する。図10は、サーバ装置3aの概略構成を示す機能ブロック図である。
サーバ装置3aは、図10に示すように、通信I/F部40a、制御部41a、記憶部142を備えている。
記憶部142には、アンケートデータ格納部88、回答データ格納部89、プレゼント格納部90が設けられている。
アンケートデータ格納部88は、放送予定の番組毎に、各番組のスポンサーが提供するコマーシャル(以下、「CM」とする)に関してのアンケートデータを格納する記憶領域である。なお、本実施の形態では、放送予定の番組毎に、当該番組のスポンサーのうちの予め定めたスポンサーのCMについてのアンケートデータを用意しているものとする。
なお、CMに関してのアンケートデータとは、図12に示すように、テレビ番組のスポンサーが提供しているコマーシャルに関しての視聴者の評価等を集計するためのアンケートであって、当該コマーシャルの内容に応じた質問項目を用意したものである。
図12に示すアンケートデータでは、F項目およびG項目において当該コマーシャルに対する視聴者の認識度を調査し、H項目において当該コマーシャルに対する視聴者の印象を調査し、I項目およびJ項目において当該コマーシャルで示される商品に対する視聴者の購買意欲を調査するようになっている。
回答データ格納部89は、利用者から送られてきた上記アンケートデータに対する回答データを、放送された番組ごとに対応づけて格納する記憶領域である。つまり、回答データ格納部42bでは、放送された番組毎に記憶エリアが用意されていて、各携帯電話2…から送られてきた各回答データは、各々の回答データに対応する番組に対応する記憶エリアに保存される。
プレゼント格納部90は、放送予定の番組毎に、各番組に関連するプレゼントデータを格納する記憶領域である。このプレゼントデータとは、各テレビ番組の内容に関連したデータであって、アンケートに回答した視聴者にプレゼントされるものをいう。このプレゼントデータとしては、例えば、音楽番組で演奏されている音楽の着信メロディのデータ(いわゆる携帯型電話用の着メロ(登録商標))、音楽番組に出演しているアーティスト、ドラマに出演している俳優のブロマイド画像、スポーツ中継における各チームや各選手のプロフィールデータ等が挙げられる。
また、上記プレゼントデータとして、所定のWebサイトにアクセスするためのポイント(例えば、着メロのサイトにアクセスして着メロをダウンロードするためのポイント)であってもよい。また、プレゼントデータは、携帯電話2側(端末側)の記憶部19におけるプレゼント格納領域に格納してもよいし、サーバ3a側の記憶部142に格納してもよい。後者の場合、何らかの認証を設けることで端末を変えてもプレゼントデータは引き継がれるというメリットがある。
制御部41aには、マーク情報取得部81、アンケートデータ送信部82、回答データ処理部83、アンケート管理部84、タイマ85、メッセージ送信部86、プレゼント送信部87が備えられている。
マーク情報取得部(番組特定情報処理手段)81は、インターネット4、通信I/F部40aを介して、携帯電話2から送られてくるマーク情報を受信すると、このマーク情報に含まれている番組特定情報に対応するテレビ番組のアンケートデータがアンケートデータ格納部88に格納されているか否かを判定し、格納されている場合、このアンケートデータをアンケートデータ送信部82へ入力すると共に、このマーク情報に含まれているPSIDをアンケートデータ送信部82に入力するブロックである。また、マーク情報取得部81は、回答データ処理部83、アンケート管理部84に上記のマーク情報を入力する。
アンケートデータ送信部(アンケート出力手段)82は、上記のアンケートデータおよびPSIDが入力されると、このPSIDに示される携帯電話2宛てに上記アンケートデータを送信するブロックである。
回答データ処理部(回答データ取得手段)83は、携帯電話2から上記のアンケートデータに対する回答データを受信すると、マーク情報取得部81からの携帯電話2のマーク情報を参照して、携帯電話2が受信していたテレビ番組を判定する処理を行う。そして、回答データ処理部83は、回答データ格納部89において、携帯電話2が受信していたテレビ番組に対応する記憶エリアに回答データを保存する処理を行う。
アンケート管理部(第一判定手段、第二判定手段)84は、マーク情報取得部81から入力したマーク情報に基づいて、アンケートデータ送信部82をモニターすることにより携帯電話2へのアンケートデータの送信を検知すると、回答データ処理部83をモニターすることにより携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信したか否かを判定する処理を行う。そして、アンケート管理部84は、携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信していないと判定した場合、携帯電話2のマーク情報をメッセージ送信部86へ入力し、携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信したと判定した場合、携帯電話2のマーク情報をプレゼント送信部87へ入力する。なお、アンケート管理部84は、上記の所定時間をタイマ85によって計測する。
メッセージ送信部(回答データ要求手段)86は、アンケート管理部84から携帯電話2のマーク情報を入力すると、このマーク情報に基づいて、携帯電話2に対して、回答データの催促を促すメッセージデータを送信するブロックである。
プレゼント送信部87は、アンケート管理部84から携帯電話2のマーク情報を入力すると、入力したマーク情報に示されるテレビ番組に対応するプレゼントデータをプレゼント格納部90から読み出し、入力したマーク情報のPSIDに示される携帯電話2に対して当該プレゼントデータを送信するブロックである。
つぎに、携帯電話2において、テレビ放送受信アプリケーションを起動した場合に、表示部13に表示される画像について説明する。図9は、携帯電話2の表示部13において表示されるテレビ放送受信アプリケーションのGUI(graphical user interface)画像80の一例を示した図である。
図9に示すように、GUI画像80には、テレビ画像表示領域80a、メッセージ表示領域80b、チャンネル切替ボタン80c、アンケート表示ボタン80d、終了ボタン80eが含まれる。
テレビ画像表示領域80a、メッセージ表示領域80b、チャンネル切替ボタン80c、終了ボタン80eは、実施の形態1にて説明したものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
アンケート表示ボタン80dは、携帯電話2の記憶部19に保存されているアンケートデータに基づくアンケートを表示するためのボタンである。つまり、利用者がアンケート表示ボタン80dをクリックすると、記憶部19に保存されているアンケートデータが読み出され、このデータに基づいたアンケートが表示部13に表示される。
つぎに、本実施の形態におけるネットワーク通信制御部23aおよびサーバ装置3aにおける処理手順について、図13に基づいて説明する。
まず、携帯電話2の利用者が、操作部16を操作してテレビ放送受信アプリケーションを起動させると、TV受信制御部21は、該アプリケーションにおけるGUI画像80を表示部13に表示し、テレビ放送の画像をテレビ画像表示領域80aに表示させる(S21)。そして、利用者が、チャンネル切替ボタン80cによって受信チャンネルの選択を行うと、利用者が所望するチャンネルにおけるテレビ番組がテレビ画像表示領域80aに表示される。
ここで、テレビ放送の画像が表示されている間、マーク情報出力部71は、定期的に、携帯電話2が受信中の番組を示す番組特定情報と携帯電話2を識別するためのPSIDとを含めたマーク情報を出力し、このマーク情報をサーバ装置3に送信する(S22)。
このマーク情報は、無線処理部12、インターネット4、通信I/F部40aを介して、サーバ装置3におけるマーク情報取得部81へ送信される。
そして、サーバ装置3において、マーク情報取得部81は、このマーク情報に含まれている番組特定情報に対応するテレビ番組のアンケートデータがアンケートデータ格納部88に格納されているか否かを判定する(S23)。格納されている場合(S23にてYES)、アンケートデータ送信部82が、当該アンケートデータを携帯電話2へ送信する(S24)。格納されていない場合(S23にてNO)、S23の処理が繰り返される。
このアンケートデータは、通信I/F部40a、インターネット4、無線処理部12を介して、携帯電話2におけるアンケート・プレゼント取得部74へ送信される。
そして、携帯電話2において、表示制御部76は、アンケート・プレゼント取得部74によるアンケートデータの受信を検知すると、アンケートデータを受信したことを示すメッセージをGUI画像80におけるメッセージ表示領域80bに表示する(S25)。また、アンケート・プレゼント取得部74は、受信したアンケートデータを記憶部19の所定領域に保存する(S26)。
そして、アンケートデータを受信したことを示すメッセージを見た携帯電話2の利用者が、操作部16を用いて、図6に示すアンケート表示ボタン80dをクリックすると(S27においてYES)、表示制御部76は、記憶部19に保存されているアンケートデータを読み出し、このデータに基づいてアンケートを表示部13に表示する(S28)。ここで、本実施の形態では、現在受信中のテレビ番組のスポンサーが提供するCMに関するアンケートが表示部13に表示されるものとする。なお、アンケート表示ボタン80dがクリックされない場合(S27においてNO)、S27が繰り返される。
このようにしてアンケートが表示部13に表示されると、利用者は、操作部16を介して、図12に示す項目F〜Kに対する回答を入力する。ここで、利用者によって回答が入力されると、回答データ作成部75は、入力された回答の内容を、表示制御部76を介してリアルタイムで表示部13に表示させる。
そして、回答の入力を終えた利用者が、操作部16から回答データの送信コマンドを入力すると、回答データ作成部75は、この回答データに自装置のPSIDを付加して、サーバ装置3の回答データ処理部83へ送信する(S29)。
さらに、サーバ装置3aにおける回答データ処理部83は、携帯電話2からの回答データを受信・検知すると、マーク情報取得部81からの携帯電話2のマーク情報を参照して、携帯電話2が受信していたテレビ番組を判定する。そして、回答データ処理部83は、回答データ格納部89において、携帯電話2が受信していたテレビ番組に対応する記憶エリアに回答データを保存する処理を行う(S30)。
以上のように、本実施の形態では、携帯電話2は、現在受信しているテレビ番組のスポンサーが提供しているCMに関するアンケートデータを取得し、このアンケートデータに対する回答データをサーバ装置3aへ返信することになる。したがって、サーバ装置3a側からすれば、あるCMについてのアンケートを行う場合、そのCMを現実に受信している携帯電話2にアンケートデータを配布しているため、当該CMを視聴していない者による回答を抑制することができる。それゆえ、CMに対する質的指標を正確に把握することが可能となる。
さらに、従来から行われている視聴質調査と比べて、調査精度を格段に向上させることが可能になるという効果を奏する。
また、本実施の形態では、上記アンケートにおける調査項目として、CMに対する視聴者の評価を含めている。つまり、スポンサー側からすれば、自社製品のCMに対しての前記の視聴質を知ることにより、視聴者が当該CMに対して抱いている感情、評価等を知ることができる。この点、テレビ放送のCMは、放映時間が約15秒と非常に短いため、瞬間視聴率では当該CMに対しての視聴者の評価を推測することは困難である。しかしながら、本実施の形態のように、視聴質によりCMの評価を行えば、当該CMに対しての視聴者の評価を推測することが容易となる。
なお、図13に示していないが、サーバ装置3aにおいては、S24の後、アンケート管理部84が、携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信したか否かを判定している。サーバ装置3が携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信していない場合、メッセージ送信部86が、携帯電話2に対して、回答データの催促を促すメッセージデータを送信する。そして、このメッセージデータは、携帯電話2において、メッセージ取得部78に受信され、表示制御部76へ入力される。これにより、回答データを送信しない携帯電話2に対し、回答データの要求を行うことができ、アンケートの非協力者の減少を抑制できる。
また、サーバ装置3aが携帯電話2からの回答データを所定時間内に受信した場合、プレゼント送信部(着信確認通知手段)87が、携帯電話2が受信していたテレビ番組に対応するプレゼントデータを携帯電話2に送信する。そして、このプレゼントデータは、携帯電話2において、アンケート・プレゼント取得部74に受信され、記憶部19に保存される。携帯電話2の利用者は、このプレゼントの取得により、自装置から送信した回答データがサーバ装置3へ着信したことを確認することができる。また、回答データを送信してアンケートに協力した視聴者は、協力に対するインセンティブとしてのプレゼントを取得することができるため、アンケートの非協力者の減少を抑制できる。
さらに、本実施の形態では、サーバ装置3aのプレゼント送信部87は、回答データを送信してきた携帯電話2に対してプレゼントデータを送信しているが、プレゼントデータではなく、単なる回答データ着信確認のメッセージであってもよい。これにより、携帯電話2の利用者は、携帯電話2から出力した回答データがサーバ装置3に着信したことを確認できるという効果も奏する。
また、本実施の形態では、携帯電話2に対してアンケートデータを配信しているため、携帯電話の視聴者をターゲットに絞った調査が可能となる。これにより、携帯電話の視聴者の番組に対する捉え方を調査することができ、通常の設置型テレビの視聴者との相違を考察することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、携帯電話2は、サーバ装置3から受信したアンケートデータを一旦記憶部19に保存している。したがって、携帯電話2の利用者からすれば、一旦アンケートデータを保存しておき、テレビ番組の鑑賞を終えてから回答データを作成するという事が可能になり、アンケートによって現在視聴中のテレビ鑑賞が妨げられるという事態を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態では、表示制御部76は、携帯電話2の利用者の入力指示により、アンケートデータを表示部13に表示しているが、利用者の入力指示がなくても、アンケートデータが記憶部19に保存されてから所定時間経過すると自動的にアンケートを表示するようにしてもよい。また、表示制御部76は、利用者がテレビ放送受信アプリケーションを終了する際、アンケートを表示部13に表示するようにしてもよい。これにより、アンケートデータを受信した携帯電話2の利用者が、アンケートに対して回答するのを忘れるという事態を抑制できる。
また、本実施の形態では、携帯電話2が受信するテレビ番組のスポンサーのCMについてのアンケートデータをサーバ装置3から携帯電話2に送信しているが、携帯電話2が受信しているスポットCMについてのアンケートデータをサーバ装置3から携帯電話2へ送信してもよい。
さらに、本実施の形態のアンケートデータは、あるCMについての固有のアンケートであるが、このアンケートデータは、互いに異なるCMに共通する内容のアンケートであってもよい(つまり、汎用のアンケート)。
また、本実施の形態においては、携帯電話2はテレビ放送を受信可能な構成であるが、ラジオ放送を受信可能に構成し、携帯電話2が受信するラジオ放送に関するアンケートデータを、サーバ装置3から携帯電話2へ送信してもよい。
また、上記した制御部20・41・41aの各ブロック、制御部41の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、制御部20・41・41aは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話2、サーバ装置3に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して携帯電話2およびサーバ装置3に供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、各実施の形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる技術的手段についても本発明の技術的範囲に含まれる。