JP2006004845A - 燃料電池セパレータの製造方法およびその製造用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータの品質向上と生産性向上、製造コスト低減を同時に実現する燃料電池セパレータの製造方法およびその製造用金型を提供する。
【解決手段】金型10は、圧縮成形タイプであり、下金型16には、成形されるセパレータに形成されるガス通路とされる孔28に対応する位置に孔20が形成される。この孔20に挿脱可能にピン24が挿入される。粉体等の流動性を有する材料を供給する前は、ピン24を、製品を成形する箇所18から後退させて孔20の内部に収容しておき、あるいは、ピン24の先端部を、製品を成形する箇所18に突出させておく。材料26の供給を開始した後、材料26内にピン24を進入させて材料26に孔28を形成し、成形を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池セパレータの製造方法およびその製造用金型に関する。
家庭用コージェネ装置や自動車搭載用途等に利用される燃料電池が注目されている。燃料電池は、化学エネルギーを熱エネルギーに変換することなく直接電気エネルギーにして利用するものであり、通常、水素および酸素の反応によって電気を取り出す。燃料電池には、リン酸型燃料電池、固体電解質型燃料電池および固体高分子型燃料電池(PEFC)等いくつかの方式がある。
それぞれの方式の燃料電池において、燃料電池セパレータ(以下、これを単にセパレータということがある。)が使用されている。セパレータは、電極等とともに単位セルを構成する。1個の単位セルは電気出力が小さいため、この単位セルを多数積層したスタックが使用される。セパレータは、導入される水素ガスあるいは酸素ガスを隣り合うセル間で隔離する。
セパレータには、ガスの流路となる溝が多数形成されるとともに、通常セパレータの周縁にガスを外部から導入するための貫通孔(以下、これを単に孔ということがある。)が形成される。セパレータは、燃料電池の集電体として機能するため、例えば10mΩ・cm以下の高い導電性が要求される。セパレータには、さらに、気体透過性、耐酸化性、耐加水分解性、耐熱水性、生成した水を効果的に排水するための親水性等の機能も要求される。
近年、これらセパレータの材料としては、炭素材料系、金属系、導電性ポリマー系など多岐に亘る材料が検討されている。
これらの材料のなかで、導電性や耐熱性等の特性に優れる炭素材料系が広く用いられている。炭素材料系には、黒鉛・樹脂コンパウンド系、膨張黒鉛系、シート状炭素系、ガラス状炭素系など種々のものがある。
これらの炭素材料系セパレータ材料のなかで、黒鉛・樹脂コンパウンド系の材料は、成形し易く量産に向いていると考えられる。
この場合、材料が、極高温でないと溶融しない黒鉛をきわめて高配合に含むコンパウンド系であり、ほとんど流動しないために、製造技術として、材料を加熱、溶融して流動状態とし、閉じた金型に圧入して成形する射出成形法等の成形技術は採用されておらず、金型を開いて金型全体に材料を充填した後、金型を締めて、加圧、加熱して成形する圧縮成形技術が一般的に採用されている。
しかしながら、圧縮成形技術を用いて炭素材料系セパレータを製造する場合においても、セパレータとして要求される高い導電性を満たすために材料の黒鉛配合比率を大きくする必要があり、そのために材料を金型に充填する際に流動しづらい場合がほとんどである。また、例え流動可能な材料であっても、粘度が非常に高いため流動性がよくない。このとき、材料の充填状態が不均一になると、厚み精度が悪化する問題や、機械的強度が小さい個所が生じてセパレータが割れる等の問題が発生する。
上記のように材料の黒鉛配合比率が大きくバインダーとなる樹脂の配合比率が小さいために、黒鉛と樹脂の密着性が悪い部分を生じ、このために機械的強度が小さく、セパレータの割れ等の問題が発生する。
したがって、適当な手段により材料を金型内に均一に充填することが必須であるが、このことは通常必ずしも容易ではない。特に、セパレータは、上記のように複数の孔をセパレータの周縁付近に形成する必要があるが、これらの孔を成形時に形成する方式の場合、孔を形成するために設けられる、キャビテイに突出した突起部分と金型の間の狭い隙間のキャビテイ箇所に材料を十分に充填することは難しい。
また、材料を金型に充填した後、加熱、加圧して材料を硬化させて成形する際には、材料を硬化に先立ち一旦溶融させるが、このとき、射出成形において避けることのできないウエルドに起因する問題をその程度は別として生じうる。すなわち、射出成形の場合、複数の流動先端部(これをフローフロントという。)が会合した場所にウエルドが発生しやすいが、上記金型の突起部分と金型の間の狭い隙間の部分の材料にもウエルド状の部位を生じうる。このとき、バインダーである樹脂配合が低いと、フローフロント間の密着性が悪く、上記と同様にセパレータの割れ等の問題が発生する。
このセパレータの孔近傍の割れを解消するために、成形材料を金型内に均一に充填することで、セパレータの機械的強度を向上させる方法が提案されている。
例えば、下向きでマトリックス状に配置され、一定の高さで所定の容積空間が形成された複数の投入口を有する投入部に一旦材料を充填し、投入部を金型上部に配置後、投入部の下側に位置するスライドプレートを引く抜くことで、金型に均一な材料充填を行う方法が提案されている(特許文献1参照。)。
また、成形材料を、金型キャビテイ内に、正確に所定量、かつ均一に供給することができる燃料電池のカーボンセパレータの製造装置が提案されている。この装置は、上方に開口するキャビテイを形成する下型およびダイスと、このキャビテイ上方に横方向に進入・後退可能なメッシュと、前記メッシュ上に位置しメッシュに対して相対的に横方向に移動可能でかつキャビテイ上方に横方向に進入・後退可能でありメッシュの目を通してキャビテイに原料を供給する原料収納容器と、を有する(特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの方法あるいは装置は、いずれも専用の複雑な構造の材料充填装置が必要である。このため、材料充填装置費用が本体装置費用とは別途に発生すること、装置の汎用性がなく金型ごとに材料充填装置を製作しなければならないこと、材料充填に時間を要すること等の問題がある。
一方、セパレータの製造方法として、成形段階で溝を加工してセパレータ半製品にさらに孔を加工する方法も提案されている。
この方法は、切削加工を行って孔を形成するものであるため、成形時に孔形成ための突起部分を金型に設けることに起因する上記の問題は発生しない。しかしながら、この方法では、セパレータの機械的強度が大きくないときには、上記と同様に孔の加工部分に割れが発生したり、あるいは加工面が粗くなったりするおそれがある。また、セパレータの製作に時間がかかり、さらに製作費用も高価であるため、工業的量産には適さない。
そこで、材料充填時間の問題を解決し、成形サイクルを短縮するために、孔や溝を成形段階で一括して形成する際に工夫を加えた方法として、シート状の1次成形体(これをプリフォームという。)を成形後、プリフォームを金型に充填して成形する方法が考案されている。
その一例として、ポリフェニレンスルフィド系樹脂等の非炭素質熱可塑性樹脂と黒鉛粒子や導電性カーボンブラック等の導電剤とを含む樹脂組成物をシート成形し、得られたシートを溝付き金型でスタンピング成形することにより、燃料電池用セパレータを製造する方法がある(特許文献3参照。)。
しかしながら、この方法はプリフォームを成形する手間がかかり、また、プリフォームを製造する専用装置を設ける必要があるため、成形コストが大きくなる。
また、プリフォームを成形した後に、さらに圧縮成形等してセパレータ形状に加工する際に孔あけ加工を適当なタイミングで行う方法が提案されている。
この場合、例えば圧縮成形作業開始後、一定時間経過したときに孔あけを行い、あるいは、圧縮成形作業開始後、プリフォームの温度が所定の温度に達したときに孔あけを行うことが望ましいとされている。この方法によれば、孔の加工部分に割れが発生したり、加工面が粗くなったりするおそれのない、孔の加工面が良好なセパレータが得られるとされている(特許文献4参照。)。
しかしながら、この場合、孔あけ加工を開始するまでに、例えば65sec以上の待ち時間を要し、成形サイクルが長くなる。さらに、孔あけ加工を適当なタイミングで行うことができる時間はかなり短い時間に限られると考えられるために、孔あけ加工を行うタイミングを図ることが煩雑であり、また、実際には適当なタイミングを逸して良好な孔の加工面が得られないおそれがあり、あるいは、孔あけ加工のタイミングがばらつくことによって孔の加工面の品質がばらつくおそれもある。また、他の例と同様に、プリフォームを成形する手間がかかり、また、プリフォームを製造する専用装置を設ける必要があるため、成形コストが大きくなる。なお、孔あけ加工のタイミングを材料の温度で管理するために熱電対を設ける場合には、ポンチを下げて孔を打抜く際に、ポンチが熱電対に当たらないように熱電対を内蔵したパットを下げる必要があるため、金型構造が複雑であり、金型設備が高価となり、また保守管理が煩雑となる問題がある。
特許第3356728号公報 特開2003−346829号公報 特開2001−122677号公報 特開2003−22812号公報
上記のように、従来の燃料電池セパレータの製造方法あるいは製造装置は、いずれも、一長一短であり、成形時に孔あけを行いあるいは成形後に孔あけを行うことに起因するセパレータの割れの問題、製造方法あるいは製造装置の複雑化による生産性の低下や製造コストの増大の問題等のいずれかの問題を含むものである。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、新規な燃料電池セパレータの製造方法およびその製造用金型を提供することを目的とする。
また、本発明は、セパレータの品質向上と生産性向上、製造コスト低減を同時に実現する燃料電池セパレータの製造方法およびその製造用金型を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、炭素および樹脂を主成分とし、流動性を有する材料を、1対の対向する金型半体を有する金型を開いて供給した後、該材料を圧縮成形して燃料電池セパレータを製造する方法において、
該材料を金型に供給開始した後、該材料が硬化完了するまでの間に、該材料に孔あけ部材を進入させて該材料に孔を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、前記孔を形成するまでは、前記孔あけ部材を前記材料の成形箇所から後退させて該金型の内部に収容して該孔あけ部材の先端部を該金型の内面と実質的に面一にし、または該孔あけ部材を該材料の成形厚みの70%以下の範囲内で該材料の成形箇所に進入させておくておくことを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、前記孔を形成するとき、前記孔あけ部材の設けられた側の金型半体と対向する側の金型半体の、該孔あけ部材に対応する箇所に開口を生成し、該孔あけ部材の先端部を該開口の少なくとも入り口まで進出させて、押し出された該材料を該開口に押し込むことを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、前記孔を形成した後、成形品を前記金型から取り出す作業を開始するまでの間に、前記孔あけ部材の先端部を前記材料の成形箇所から後退させて該金型の内部に収容しておくことを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、前記炭素として黒鉛を、および前記樹脂として熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、炭素および樹脂を主成分とする材料を、対向する1対の金型半体を有する金型を開いて供給した後、該材料を圧縮成形して燃料電池セパレータを製造する燃料電池セパレータ製造用金型において、
該材料の成形箇所対して進退可能な孔あけ部材を該金型の内側に有することを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、前記孔あけ部材が、孔を形成するときまでは、該孔あけ部材の先端部を該金型の内面と面一に配置しまたは該材料の成形厚みの70%以下の範囲内で該材料の成形箇所に進入させ、該材料が硬化完了するまでの間に該材料にさらに進入させて該材料に孔を形成するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、前記孔あけ部材の先端部が刃状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、前記孔あけ部材が、前記1対の金型半体のうちの1つの金型半体の内面に突設される第一の孔あけ部材部と、他の1つの金型半体の内面に該材料の成形箇所に対して該第一の孔あけ部材部と対抗する位置から進退可能に設けられる第二の孔あけ部材部とで構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、前記孔あけ部材が、前記1対の金型半体のそれぞれの内面に該材料の成形箇所に対して対抗する位置から進退可能に設けられる1対の孔あけ部材部で構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、前記金型が、前記孔あけ部材の設けられた金型半体と対向する金型半体の内面に開口を生成、閉塞可能な開口生成閉塞部材を有することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池セパレータの製造方法は、材料を金型に供給した後、材料が硬化するまでの間に、材料に孔あけ部材を進入させて材料に孔を形成し、また、本発明に係る燃料電池セパレータ製造用金型は、材料成形箇所に対して進退可能な孔あけ部材を有する。このため、従来、成形時あるいは成形後に実施する孔あけ加工に起因して生じていたセパレータの割れが発生しない。また、成形後に孔あけ加工を行うときあるいは予めプリフォーム製造するときの生産性の低下、装置コスト増加、製造コスト増加等の問題がない。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態例に何ら限定されるものではない。また、各図において、構造を判りやすくするため、セパレータ固有の溝は表示しておらず、溝の説明も省略している。また、本発明は溝の有無によって何ら限定されるものではない。
まず、本発明の実施の形態の第一の例に係る燃料電池セパレータの製造方法および燃料電池セパレータ製造用金型(以下、単に方法および金型ということがある。)について図1〜図4を参照して説明する。
本発明の実施の形態の第一の例に係る金型10は、圧縮成形タイプであり、図1に概略構成を示すように、上金型(金型半体)12、中金型14および下金型(金型半体)16で構成される。型締めした状態の上金型12、中金型14および下金型16の内部に成形材料(以下、単に材料という。)を充填して成形するための製品が成形される箇所(材料の成形箇所、キャビテイ)18が形成される。
下金型16には、製品が成形される箇所18側の内面に開口する単一または複数の孔20が形成される。この孔20は、成形される燃料電池セパレータ(以下、単にセパレータという。)に形成されるガス通路とされる孔(後で説明する図4の参照符号28の孔参照。)に対応する位置に設けられる。図示しない駆動機構によって上下動する固定部22に固着して孔20ごとにピン(孔あけ部材)24が設けられ、ピン24は挿脱可能に孔20に挿入される構造とされている。
ピン24は、本実施の形態例とは逆に、上金型12に設けてもよい。ピン24の詳細については以下の製造方法の手順と合わせてさらに説明する。なお、図1を始めとする全図において、理解を容易にするために、金型構造のうちピンおよび固定部のみにハッチング模様を施し、また、材料に梨地模様を施すが、他は白抜き表示する。
駆動機構は、金型10や金型10に付帯する設備に設置した上下動装置等を用いることができる。また、駆動方法は、手動、油圧、電動、空気圧あるいはその他の適宜の方法を用いることができる。
金型10を用いた燃料電池セパレータの製造方法について以下説明する。
図1に示した金型10は、材料を金型10内の製品が成形される箇所18に供給する前の状態のものである。金型10は、固定部22に取り付けられたピン24が、製品が成形される箇所18から後退して孔20の内部、言い換えれば下金型16の内部に収容されている。
そして、ピン24の先端部は下金型16の製品が成形される箇所18に向いた内面とほぼ同一面上に位置し、下金型16の内面側からは、通常の孔あけ部材のような突起物が突出していない。このとき、ピン24の先端部は下金型16の製品が成形される箇所18に進入していてもよい。その進入長さは成形品厚みの70%以下であり、より望ましくは成形品厚みの50%以下である。
材料は、例えば、黒鉛と熱硬化性樹脂を主成分とする粉体品を用いる。
図2に示すように、上金型12を開いて、上記の材料26を下金型16に供給し、所定量、ほぼ均一に充填する。このとき、材料26は、常温で取り扱ってもよく、また、予熱したものを用いてもよい。
材料26を下金型16充填した後、図3に示すように、上金型12を締めて、適宜の手段で加熱された金型10を介して材料26を加熱する。
材料26を金型10に供給開始した以降、材料26の硬化が完了するまでの間に、望ましくは、金型10の製品が成形される箇所18のほぼ全体に材料26を充填した直後に、より望ましくは、材料26を充填した後、上金型12を締めた直後に、固定部22を上動させて、製品が成形される箇所18内、言い換えれば材料26内にピン24を進入させて材料26に孔28を形成する。
このとき、上記した成形品厚みの70%以下の進入長さでピン24の先端部を下金型16の製品が成形される箇所18に進入させるタイミングは、材料26の硬化が完了する前であればいつでもよい。例えば、材料26を充填した直後にあるいはさらにその前の時点である材料供給を開始した後に、充填を完了する直前からピン24を製品が成形される箇所18に進入させてもよい。後者の材料の充填を完了する前であって材料供給を開始した後にピン24を材料26に進入させる場合は、材料の充填が完了するまでは、ピン24の進入量、言い換えれば突出高さを、成形品厚み(成形厚み)の70%以下としておくことで、ピン24の製品が成形される箇所18内への突出部分が材料26を均一に充填するときの妨げとなることがない。
望ましくは、供給される材料26が、製品が成形される箇所18内のほぼ全体に行き渡って均一に充填された直後にピン24の進入を開始する。そして、加熱されて樹脂が溶融した材料26の流動を妨げることなく、材料26の樹脂が均一に溶融した以降、硬化を始める前までに材料26の孔28を形成する。
より望ましくは、材料26を製品が成形される箇所18に充填した後、上金型12を締め、規定の成形圧力をかけた直後に、ピン24の進入を開始する。そして、材料26の樹脂が均一に溶融した以降、硬化を始める前までに材料26の孔28を形成する。
なお、いずれの場合も、上金型12を締め、規定の成形圧力をかけた後は、速やかにピン24の進入を終了させることが望ましい。
材料26内にピン24を進入させることにより、ピン24の径寸法に応じた孔28が材料26に形成されるとともに、ピン24によって押し出された材料26が、形成される孔28の位置の周辺箇所に押し出される(図示せず。)。
孔あけ作業を完了するまでのピン24の最大進入量は、ピン24が上金型12に当たる0.5mm手前から上金型12に当たるまでの範囲が好ましい。ピン24を上金型12に当たる0.5mmよりもさらに手前の位置までしか進入させない場合、セパレータとなる成形品(後で説明する図5の参照符号30の成形品参照。)の孔28の上端に薄ばり状に残った部分(図示せず。)の後処理が煩雑となる。
材料26の孔28の形成が完了した後、図4に示すように、ピン24を成形品30から後退させて、再び孔20内に収容する。なお、ピン24を成形品30から後退させるタイミングは、成形品30がほぼ硬化した時点から、成形品30を取り出す前までに、後退が完了していればよい。成形品30の硬化が不充分な状態でピン24を後退させると成形した孔28が変形し、成形品30を取り出すときにピン24が成形品30に進入したままであると、離型が難しくなる。
成形完了後、図5に示すように、金型10を分解、型開きして成形されたセパレータ(以下、成形品と同じ参照符号を付す。)30を取り出す。このとき、ピン24をセパレータ30から引き抜いた状態でセパレータ30を金型10から取り出すため、取り出し作業を容易に行うことができる。
なお、この場合、金型10を分解する代わりに突出ピンでセパレータ30を押し出す構造としてもよい。また、セパレータ30の離型が容易なときは、ピン24を下金型16内に後退させる工程を省略して、ピン24をキャビテイ18内に突出させた状態のままとしてもよい。
また、セパレータ30の離型を容易にするために、外部離型剤を用いてもよい。外部離型剤の種類は、シリコン系、フッ素系、ワックス類、金属石鹸類、ステアリン酸類等公知のものを使用できる。外部離型剤の塗布方法は、固形や粉体、顆粒状のものを直接塗布するする方法やスプレー塗布する方法等の適宜の方法を用いることができる。
金型10から取り出したセパレータ30の孔28の周辺に薄ばり状に残った部分があるときは、カッター処理、打ち抜き、ドリル処理、サンッドブラストあるいはショットピーニング等の通常の方法によりばり処理を行う。なお、ばり処理は、自動化した装置を用いて行うことが望ましい。
以上説明した、本実施の形態の第一の例に係る燃料電池セパレータの製造方法および燃料電池セパレータ製造用金型によれば、従来孔あけ加工に起因して生じていたセパレータの割れを発生することがない。また、成形後に穴あけ加工を行うときあるいは予めプリフォーム製造するときの生産性の低下、装置コストの増加、製造コストの増加等の問題もない。なお、セパレータの孔の周辺部分は十分な機械的強度を有するため、セパレータを組み付けて燃料電池セルやスタックを作る際に、割れを生じることもない。
ここで、孔あけ部材であるピン24の形状について説明する。
ピン24は、先端部を種々の形状にしたものを用いることができる。例えば、図6−1のように先端部を平面状にしたピン24aは、製造が簡易である。また、先端部を、図6−2のような円錐状にしたピン24b、図6−3のように断面形状台形状にしたピン24cあるいは図6−4のように周縁部をアール状とし、あるいは面取り処理したピン24dは、孔あけの際に材料26へのピン20b〜20dの進入を容易に行うことができる。但し、これらの場合、材料26に貫通孔を形成することができないので、セパレータ30を取り出した後、上記のばり処理を行うことになる。
また、ピン24は、図7−1に示すように、下金型16の本体に固定され、あるいはピンとは別に上下動する支持軸32を外嵌する円筒状のピン24eに形成し、先端部を刃状としたものを用いてもよい(図7−1中、下金型16の本体は図示せず。)。この場合、孔あけの際に材料へのピン24eの進入を容易に行うことができ、かつピン24eは、支持軸32に支持された状態で上下動するため強度上の問題がなく、また刃の内側に材料の孔あけ残渣が入っても、例えばピン24eを下動したときに支持軸32によって孔あけ残渣を刃の内側(図7−1中、参照符号34aで示す。)から押し出すことができるので、掃除も容易である。
また、ピン24は、図7−2に示すように、先端部に凹部34bを形成するとともに、先端部の環状部分を刃状に形成したピン24fであってもよい。この場合も孔あけの際に材料へのピン24fの進入を容易に行うことができ、かつピン24f自体が十分な強度を有し、また、構造が簡単である。但し、凹部34bに孔あけ残渣が入ったとき、掃除が若干煩雑となる。
以上説明した各種のピン24a〜24fの使い分けは、孔28の寸法や形状あるいは材料26の特性に合わせて行う。
つぎに成形材料26について、さらに詳細に説明する。
材料26は、粉体を金型10の製品が成形される箇所18全体に充填する方法に代えて、図8に示すように、製品が成形される箇所18の中央部に嵩高に配置してもよい。また、材料26は、金型10に充填するに際し流動性を有するものであればよく、形態として、例えば、上記の粉体状のものに代えて、顆粒状としたものやペレット状にしたものを用いてもよい。なお、材料26の流動性が低い場合は、材料26を金型10の製品が成形される箇所18全体に均一に充填し、セパレータの溝形状や厚み段差に応じて、不要材料の除去や、材料の追加充填を行うことが望ましい。
材料26の原料は、前記のように黒鉛紛と樹脂とを混合、混練したものを好適に用いることができる。
使用する黒鉛粉は高い導電性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、メソカーボンマイクロビーズなどの炭素質を黒鉛化したもの、石炭系コークスや石油系コークスを黒鉛化したもの、ホウ素、珪素、鉄およびこれらの化合物等の触媒作用で黒鉛化したもの、等方性黒鉛のような特殊炭素材料、天然黒鉛やキッシュ黒鉛等を用いることができるほか、さらに黒鉛電極の加工粉や導電性カーボンブラック等も用いることができる。
また、材料26の原料である黒鉛に代えて、ガラス状炭素や等方性炭素等の硬質炭素材等の他の炭素(炭素材料)を用いることもできる。
これらの黒鉛粉を単独でまたは2種以上を重量比で40:60〜90:10、好ましくは70:30〜80:20の割合で混合して使用することができる。また、2種以上の粒度分布を有する黒鉛粉を使用してもよく、例えば平均粒径50〜300μmの大粒径黒鉛粉と、平均粒径50μm未満、好ましくは5〜20μmの小粒径黒鉛粉とを重量比で40:60〜90:10、好ましくは70:30〜80:20の割合で配合してもよい。
樹脂は、耐熱性で、混練可能な程度に低粘度である樹脂であれば特に制限はなく、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用できる。但し、前記した本発明の作用上、熱硬化性樹脂を用いる場合において、より好適に本発明の効果が得られる。
熱硬化性樹脂は、例えばフェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の樹脂を使用することができる。樹脂粘度については、黒鉛粉をできるだけ多量に混練させて導電性を高めるためには低粘度であることがよく、例えばエポキシ樹脂は、樹脂単独であるいは硬化剤等が配合される場合は配合された状態で、150℃における粘度が1〜500mPa・sであり、25℃において固体または3Pa・s以上の粘度であることが好ましい。なお、エポキシ樹脂硬化促進剤としては、アミン類、イミダゾール類、ウレア類、有機ホスフィン類、ルイス酸等の公知の促進剤が使用できる。
熱可塑性樹脂は、例えばポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリスルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール等を使用することができる。
樹脂原料と、黒鉛粉もしくは必要に応じて黒鉛粉のほかに配合する硬化剤等を含む原料の配合割合は、樹脂に対して黒鉛粉等は2〜15倍量であることが、必要な導電性を与える観点から好ましい。樹脂が多すぎても、少なすぎても固有抵抗が増大するので、より好ましくは3〜8倍量の範囲にするとよい。一般に、樹脂の割合が多すぎると黒鉛粉同士の接触が阻害されて導電性が低下し、少なすぎると所定の強度を有する成形体が得られなくなる傾向となる。なお、黒鉛粉と樹脂の混合は、これらを同時に混合してもよく、2種類以上の粒度分布を有する黒鉛粉を使用する場合には、その黒鉛粉を事前に混合したのち、樹脂と混合してもよい。
また、黒鉛粉と樹脂のほかに、改質用添加剤および他の導電性フィラー等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することもできる。
改質用添加剤としては、流動パラフィン等の液体、あるいは、カルナバワックス、低分子量ポリエチレンワックス、ステアリン酸亜鉛等の粉体状離型剤、酸化防止剤、可塑剤、その他の各種添加剤が挙げられる。また、界面活性剤や親水性樹脂等の親水性を補助する添加剤を本発明の効果を妨げない範囲で併用してもよい。
材料は、各原料を混錬した後において平均粒径50μm以下、特に20〜40μmに解砕または粉砕することが好ましい。材料をタブレット化する際は、タブレット化装置に掛かりやすい形状に混練後に調整してもよい。その調整方法は、粉砕、解砕等、特に制約を受けるものではない。
黒鉛粉と樹脂とを混練してなる粉粒体は、所定の粒度分布に調整するとよく、その粒度分布をロジンラムラー分布(Rosin-Rammler’s
distribution)の式:
R=100exp(−ad)
(式中、Rは分布量累積値の篩上(%)、dは粒径(μm)、aは定数を示す。)で表したとき、nの値が1.2〜2.0、特に1.3〜1.6の範囲にすることが好ましい。この場合の粒度測定は篩分け法による。ロジンラムラー分布の式において、粉粒体が正規分布をとるとき、nは分布の広狭を示し、nが大きいほどシャープな分布を示す。nの値が1.2未満であると、分布が広すぎて大粒子が含まれ成形品の表面に荒れが生じる傾向となり、一方nの値が2.0を超えると、分布がシャープになって比重が上がらず、抵抗が高くなる傾向となる。なお、n値の制御は、分級条件、粉砕機やその運転条件を選定することにより可能である。
つぎに、成形条件についてさらに説明する。
金型温度は、エポキシ樹脂系の材料を例に取れば、50〜250℃好ましくは80〜210℃とする。このとき、金型温度を一定に保持して材料充填から成形品取り出しまで行う方法や、材料充填時や製品取り出し時に金型温度を下げる方法を採用してもよい。
成形時間は、0.5〜20分好ましくは1〜10分である。
成形圧力は、50〜1000kg/cm2、好ましくは、100〜700kg/cm2である。
つぎに、本発明の実施の形態の第二の例に係る燃料電池セパレータの製造方法および燃料電池セパレータ製造用金型について図9〜図11を参照して説明する。
本発明の実施の形態の第二の例に係る金型10aは、図10に示すように、下金型16に第一の例に係る金型と同様のピン24が設けられるとともに、製品が成形される箇所18を介してピン24と対向する位置の上金型12aの箇所にも孔42が形成され、孔42を挿脱可能なピン44およびピン44を上下動させる固定部46が設けられる。
図9は、材料26を製品が成形される箇所18に配置した後、ピン24による孔あけが開始される前の状態を示す。この状態において、下金型16のピン24は未だ孔20内に収容されており、一方、上金型12aの孔42は下動したピン44によって製品が成形される箇所18の側の開口が閉塞されている。このとき、ピン24の先端部は下金型16の製品が成形される箇所18に進入していてもよい。その進入長さは成形品厚みの70%以下であり、より望ましくは成形品厚みの50%以下である。
この状態から、図10に示すように、上金型12aを締めて成形を開始すると、下金型16のピン24は第一の例のピン24と同様な動きをする。このとき、上金型12aのピン44は固定部46とともに、好ましくはピン24の動きと合わせて上動して孔42が上金型12aの製品が成形される箇所18側の面に開口する。
そして、ピン24によって材料26に孔28が形成されるとともに、進出するピン24によって押し出された材料26は、孔42に収容される。このため、孔あけが円滑に行われる。
孔あけに引き続いて成形が終了した後、図11に示すように、金型10aを開いて、孔28が形成されたセパレータ30を取り出すとともに、ピン44を下動させて上金型12aの孔42を閉塞する。このとき、孔42に入っていた材料26がピン42から押し出される。
このように、孔42およびピン44は、製品が成形される箇所18に向けて開いた開口を生成、閉塞可能な開口生成閉塞部材を構成する。
なお、本実施の形態例に変えて、開口生成閉塞部材を下金型に設け、孔あけ部材を上金型に設けてもよい。
つぎに、本発明の実施の形態の第三の例に係る燃料電池セパレータの製造方法および燃料電池セパレータ製造用金型について図12〜図13を参照して説明する。
本発明の実施の形態の第三の例に係る金型10bは、下金型16と同様のピン64が上金型12bにも設けられ、ピン64が下金型16のピン24と同様に作用する点が第二の例に係る金型10aと異なる。
すなわち、金型10bは、図12に示すように、下金型16に第一の例に係る金型と同様のピン(孔あけ部材部)24が設けられるとともに、製品が成形される箇所18を介してピン24と対向する位置の上金型12bの箇所にも下金型16の孔20と同様の孔62が形成され、孔62を挿脱可能なピン64(孔あけ部材部)およびピン64を上下動させる固定部66が設けられる。
図13に示すように、上金型12bを締めて成形を開始すると、下金型16のピン24は第一の例のピン24と同様な動きをし、このとき、上金型12bのピン64は固定部66とともに、好ましくはピン24の動きと合わせて下動して製品が成形される箇所18側に進入し、材料26に孔28を形成する。この場合、孔あけを行うときまでは、ピン24およびピン64はそれぞれの先端部を金型10aの内面と面一の位置に配置し、あるいは、ピン24およびピン64の合計の進入長さを成形品厚みの70%以下、より望ましくは成形品厚みの50%以下とする。
上下の金型12b、16にピン24、64を設けることで、1基当たりのピン24、64の進入量をそれぞれ小さくできるので、短時間、且つ低負荷で孔をあけることが可能となり、短時間で硬化するコンパウンドへの対応がより好適となる。又、打ち抜ききれず、薄膜状に残った場合でも、薄膜部は穴の中にあるので、処理が容易であり、且つ処理跡は目立たない。
つぎに、本発明の実施の形態の第四の例に係る燃料電池セパレータの製造方法および燃料電池セパレータ製造用金型について図14〜図15を参照して説明する。
本発明の実施の形態の第四の例に係る金型10cは、下金型16に設けられたピン(第二の孔あけ部材部)24と対向する上金型12cのピン24に対応する箇所に、固定した補助孔あけ部材(第一の孔あけ部材部)84を設ける点が第一の例に係る金型10と異なる。
すなわち、金型10cは、図15に示すように、下金型16に第一の例に係る金型と同様のピン24が設けられるとともに、製品が成形される箇所18を介してピン24と対向する位置の上金型12cの箇所に固定した補助孔あけ部材84を設ける。補助孔あけ部材84の高さは、成形品厚みの70%以下であり、より望ましくは成形品厚みの50%以下である。離型時に補助孔あけ部材84にセパレータが固着しない程度の適度の寸法に補助孔あけ部材84の高さを設定する。また、材料に孔を形成する前にピン24を予め製品を成形する箇所に突出させておくときは、ピン24の進入長さと補助孔あけ部材84の高さの合計寸法が成形品厚みの70%以下、より望ましくは成形品厚みの50%以下となる範囲内で、ピン24の進入長さと補助孔あけ部材84の高さを設定する。
図15に示すように、上金型12cを締めて成形を開始すると、下金型16のピン24は第一の例のピン24と同様な動きをして材料26に進入する。このとき、上金型12cの補助孔あけ部材84は、既に、ピン24と反対側から材料26に進入した状態にある。そして、材料26の内部でピン24および補助孔あけ部材84が突き当たることで、材料26に孔28が形成される。これにより、本発明の実施の形態の第三の例に係る金型10bと同様の効果を得ることができる。又、本発明の実施の形態の第三の例と同様に、打ち抜ききれず薄膜状に残った場合でも、薄膜部は穴の中にあるので、処理が容易であり、且つ処理跡は目立たない。
なお、本実施の形態例とは逆に、上金型にピンを設け、下金型に固定した補助孔あけ部材を設けてもよい。
本実施の形態に係る製造方法および金型によれば、割れの生じにくい孔を有するセパレータを簡便にかつ短時間で製造することができ、例えば、嵩密度1.80g/cm以上、固有抵抗100mΩcm以下、曲げ強度30MPa以上、気体透過率1×10−14cm以下の物性を備え、さらに厚み精度100μm以下のきわめて優れた物性を示すセパレータを得ることができる。
本実施の第一の例に係る金型において成形材料を充填する前の状態を示す概略図である。 本実施の第一の例に係る金型において成形材料を充填したときの状態を示す概略図である。 本実施の第一の例に係る金型を型締めして孔を形成するときの状態を示す概略図である。 本実施の第一の例に係る金型で孔を形成した後、ピンを材料から抜いた状態を示す概略図である。 成形後、本実施の第一の例に係る金型を型開きした状態を示す概略図である。 本実施の形態例に係るピンの一例を示す図である。 本実施の形態例に係るピンの他の一例を示す図である。 本実施の形態例に係るピンのさらに他の一例を示す図である。 本実施の形態例に係るピンのさらに他の一例を示す図である。 本実施の形態例に係るピンのさらに他の一例を示す図である。 本実施の形態例に係るピンのさらに他の一例を示す図である。 本実施の第一の例に係る製造方法において、材料を金型の中央に配置した例を説明するための金型の概略図である。 本実施の第二の例に係る金型において成形材料を充填したときの状態を示す概略図である。 本実施の第二の例に係る金型を型締めして孔を形成するときの状態を示す概略図である。 成形後、本実施の第二の例に係る金型を型開きした状態を示す概略図である。 本実施の第三の例に係る金型において成形材料を充填したときの状態を示す概略図である。 本実施の第三の例に係る金型を型締めして孔を形成するときの状態を示す概略図である。 本実施の第四の例に係る金型において成形材料を充填したときの状態を示す概略図である。 本実施の第四の例に係る金型を型締めして孔を形成するときの状態を示す概略図である。
符号の説明
10、10a、10b、10c 金型
12、12a、12b、12c 上金型
14 中金型
16 下金型
22、46、66 固定部
24、24a〜24f、44、64 ピン
26、26a 材料
30 成形品
32 支持軸
84 補助孔あけ部材

Claims (11)

  1. 炭素および樹脂を主成分とし、流動性を有する材料を、1対の対向する金型半体を有する金型を開いて供給した後、該材料を圧縮成形して燃料電池セパレータを製造する方法において、
    該材料を金型に供給開始した後、該材料が硬化完了するまでの間に、該材料に孔あけ部材を進入させて該材料に孔を形成することを特徴とする燃料電池セパレータの製造方法。
  2. 前記孔を形成するまでは、前記孔あけ部材を前記材料の成形箇所から後退させて該金型の内部に収容して該孔あけ部材の先端部を該金型の内面と実質的に面一にし、または該孔あけ部材を該材料の成形厚みの70%以下の範囲内で該材料の成形箇所に進入させておくておくことを特徴とする請求項1記載の燃料電池セパレータの製造方法。
  3. 前記孔を形成するとき、前記孔あけ部材の設けられた側の金型半体と対向する側の金型半体の、該孔あけ部材に対応する箇所に開口を生成し、該孔あけ部材の先端部を該開口の少なくとも入り口まで進出させて、押し出された該材料を該開口に押し込むことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
  4. 前記孔を形成した後、成形品を前記金型から取り出す作業を開始するまでの間に、前記孔あけ部材の先端部を前記材料の成形箇所から後退させて該金型の内部に収容しておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
  5. 前記炭素として黒鉛を、および前記樹脂として熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
  6. 炭素および樹脂を主成分とする材料を、対向する1対の金型半体を有する金型を開いて供給した後、該材料を圧縮成形して燃料電池セパレータを製造する燃料電池セパレータ製造用金型において、
    該材料の成形箇所対して進退可能な孔あけ部材を該金型の内側に有することを特徴とする燃料電池セパレータ製造用金型。
  7. 前記孔あけ部材が、孔を形成するときまでは、該孔あけ部材の先端部を該金型の内面と面一に配置しまたは該材料の成形厚みの70%以下の範囲内で該材料の成形箇所に進入させ、該材料が硬化完了するまでの間に該材料にさらに進入させて該材料に孔を形成するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の燃料電池セパレータ製造用金型。
  8. 前記孔あけ部材の先端部が刃状に形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の燃料電池セパレータ製造用金型。
  9. 前記孔あけ部材が、前記1対の金型半体のうちの1つの金型半体の内面に突設される第一の孔あけ部材部と、他の1つの金型半体の内面に該材料の成形箇所に対して該第一の孔あけ部材部と対抗する位置から進退可能に設けられる第二の孔あけ部材部とで構成されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータ製造用金型。
  10. 前記孔あけ部材が、前記1対の金型半体のそれぞれの内面に該材料の成形箇所に対して対抗する位置から進退可能に設けられる1対の孔あけ部材部で構成されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータ製造用金型。
  11. 前記金型が、前記孔あけ部材の設けられた金型半体と対向する金型半体の内面に開口を生成、閉塞可能な開口生成閉塞部材を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータ製造用金型。
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