JP2006000910A - 溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 突き合わせ溶接対象を正確に面一状態に位置決めて拘束すると同時に、必要かつ十分なシールドガス供給をコンパクトに行い得る溶接装置を提供する。
【解決手段】 長手方向に走行する帯板2、3の両端縁22,32の突き合わせ部23を跨いで線対称となる範囲を、微小隙間S1,S2を隔てて非接触で上下から覆う押さえ部材81,82、83,84を架台に支持させる。各押さえ部材の内部の凹部85,86に所定圧力でシールドガスを供給し、両帯板に均等に押圧力を加えて同一平面上に位置決めつつ、凹溝を通して噴出口891,891から溶接点Wに向けてシールドガスを噴出させる
【選択図】 図5
【解決手段】 長手方向に走行する帯板2、3の両端縁22,32の突き合わせ部23を跨いで線対称となる範囲を、微小隙間S1,S2を隔てて非接触で上下から覆う押さえ部材81,82、83,84を架台に支持させる。各押さえ部材の内部の凹部85,86に所定圧力でシールドガスを供給し、両帯板に均等に押圧力を加えて同一平面上に位置決めつつ、凹溝を通して噴出口891,891から溶接点Wに向けてシールドガスを噴出させる
【選択図】 図5
Description
本発明は、2つの平板材料の側端同士を突き合わせ溶接することにより1つの平板材料を形成するために用いられる溶接装置に関する。
従来、この種の溶接装置として、同種又は異種の2つの帯板を長手方向に走行させながら幅方向の側端同士を突き合わせ溶接することにより幅広の1つの帯板を製造することが行われている。このような突き合わせ溶接を実施する上で、例えばレーザ溶接点の少なくとも直前位置では上記の2つの帯板の側端同士を図7(a)に示すように正確に面一に位置決めて溶接する必要があり、図7(b)に示すような目違い(段差)又は図7(c)に示すような重なりが生じないようにする必要がある。
上記の拘束のための手段として、従来は、溶接点を挟んで走行方向前後両側位置のそれぞれにおいて2つの帯板の双方を上下から一対の回転ローラにより挟み付けた状態で加圧し、これにより2つの帯板を互いに面一になるように拘束することが行われている(例えば特許文献1等参照)。
又、上記の走行方向(長手方向)の前後両側位置でのローラ加圧に加え、さらに、溶接点を挟んで幅方向両側位置のそれぞれにおいて2つの帯板を個別に回転ローラにより挟み付けるようにして、長手方向及び幅方向のそれぞれ両側の4箇所でローラ加圧により挟み付けて拘束することも提案されている(例えば特許文献2参照)。
一方、かかる溶接装置では特に溶接点付近をシールドガスにより覆うことが通常行われている(例えば特許文献3参照)。
ところが、上記の走行方向の前後両側位置でのローラ加圧による拘束の場合、その走行方向の前後中央位置でレーザビームが上から走るため、上記の前後両側の両ローラを近接させるには限度がある上に、図8に例示する如く帯板2,3の拘束位置は上下のローラの接点位置であるため、溶接点Wと拘束位置との間の距離L10は溶接点Wとローラ100との間の距離L20よりも長くなってしまうことになる。つまり、溶接点と拘束位置との間の走行方向に対する距離が長くなって離れるほど、上記の目違いや重なり等の不都合が生じる可能性が高くなってしまい、確実な突き合わせ溶接又は正確な突き合わせ溶接が担保し得なくなる。
又、上記の走行方向及び幅方向の4箇所でローラ加圧を行う場合には、幅方向の各ローラがその幅方向両側位置で回転可能に支持する必要があるため、この支持部位の存在により各ローラによる拘束位置と溶接点との幅方向距離を極小にするには制約が生じることになる。これにより、上記と同様の問題が生じることになる。
一方、溶接点と拘束位置との距離を短縮させると、シールドガスの供給設備の配設スペースが確保し難くなり、かなり広い範囲の装置全体を覆うことにより内部をシールドガスの雰囲気下にせざるを得なくなり、その結果、溶接装置のコンパクト化に支障をきたすことになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、突き合わせ溶接対象を正確に面一状態に拘束して正確かつ確実な突き合わせ溶接を行い得る溶接装置を提供することにある。併せて、必要かつ十分なシールドガス供給をコンパクトに行い得るようにすることも目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、2枚の帯状平板金属材料が並列に配列され幅方向に隣接する端縁同士が突き合わされた状態でその長手方向に走行され、この走行中の2枚の帯状平板金属材料の上記隣接する両端縁により構成される突き合わせ部に対し連続して突き合わせ溶接を施す溶接装置を対象として次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記突き合わせ溶接の溶接点近傍であって走行方向に対し少なくとも手前位置の突き合わせ部に配設されその突き合わせ部を挟む両側の端縁を同一平面上に位置決める位置決め手段を備えこととし、この位置決め手段として、上記突き合わせ部を含む両側の端縁の所定の板面範囲を微小隙間を隔てて非接触状態で覆いつつ、加圧下のシールドガスを上記板面範囲に対し作用させることにより上記両側の端縁に対し押圧力を均等に加える構成とした(請求項1)。
この請求項1に係る発明の場合、位置決め手段から加圧下のシールドガスが上記板面範囲に対し作用され、しかも、その板面範囲に対し微小間隔を隔てて覆うように配設されているため、上記のシールドガスの圧力が上記板面範囲に対し押圧力として作用する。この押圧力が突き合わせ部を挟んで両側の端縁に対し均等に加えるられることにより、その両側の端縁を同一平面上に位置決めることが可能になる。しかも、このような位置決め手段と2枚の帯状平板金属材料とは非接触状態に維持されるため、2枚の帯状平板金属材料の走行に摺動抵抗等の支障を与えることはなく、スムースに走行させて連続突き合わせ溶接をスムースかつ確実に施すことが可能になる。
さらに、かかる溶接装置の位置決め手段として、加圧下のシールドガスの一部を上記溶接点に向けて噴出させる構成を追加することにより(請求項2)、上記の位置決めと同時に、溶接点近傍をシールドガス雰囲気下におくことが可能になる。これにより、溶接点近傍をシールドガス雰囲気下にシールドするための特別な手段の設置を省略して溶接装置のコンパクト化が図られる。
このような溶接装置をより具体化すると、次のように特定することができる。すなわち、上記位置決め手段として、上記板面範囲の板面と非接触の位置に保持されて上記板面範囲を覆う押さえ部材と、この押さえ部材に対しシールドガスを圧送供給するシールドガス供給源とを備えたものとする。そして、上記押さえ部材として、上記板面範囲の板面と相対向して開口する内方位置の凹部と、上記板面範囲の板面と微小隙間を隔てて相対向する外周囲の押さえ面と、この押さえ面の一部に上記凹部から延びて溶接点に向けて開口する凹溝とを形成し、上記凹部にシールドガスの圧送供給を受けて上記板面に対し押圧力を作用させる一方、上記凹部からシールドガスの一部を上記凹溝を通して溶接点に向けて噴出させる構成とする(請求項3)。これにより、上記凹部に供給された加圧下のシールドガスは微小隙間からの噴出に基づく抵抗を受けて凹部から上記板面範囲の板面に対し有効に押圧力を作用させることができる一方、凹部から一部のシールドガスが凹溝を通して溶接点に向けて噴出されて溶接点をシールドガス雰囲気にシールドすることが可能となる。
このような位置決め手段として、2枚の帯状平板金属材料に対し上下両側に配置された上下一対の押さえ部材を備えて構成することができ、上側押さえ部材から上記板面範囲の板面に対し下向きの押圧力を作用させる一方、下側押さえ部材から上記板面範囲の板面に対し上向きの押圧力を作用させることにより、上記両側の端縁を上下両側の押さえ部材間に浮かせた状態に位置決める構成とすることが好ましい(請求項4)。このようにすることにより、上下両側からの押圧力により突き合わせ部を挟む両側の端縁を容易かつ確実に同一平面上に位置決めることが可能となる上に、2枚の帯状平板金属材料に対し一切の摺動抵抗の発生を排除してスムースな走行及びスムースな連続突き合わせ溶接を実現させ得ることになる。
さらに好ましくは、上記の上下一対の押さえ部材により構成される位置決め手段を、溶接点を挟んで走行方向の前後両側位置にそれぞれ配設すればよい(請求項5)。これにより、溶接点を挟んで走行方向の前後で位置決めを行って両側の端縁を確実に同一平面上に拘束することが可能になる上に、溶接点に対し前後からのシールドガスの噴出により溶接点近傍をより一層確実にシールドガス雰囲気下にシールドすることが可能となる。
以上、説明したように、請求項1〜請求項5のいずれかの溶接装置によれば、位置決め手段から加圧下のシールドガスに基づく圧力が突き合わせ部の両側の端縁に対し押圧力として均等に作用することにより、その両側の端縁を同一平面上に位置決めることができ、突き合わせ部での目違い等の不都合の発生を確実に防止させることができる。しかも、このような位置決め手段と2枚の帯状平板金属材料とは非接触状態に維持されるため、2枚の帯状平板金属材料の走行に摺動抵抗等の支障を与えることを回避して、スムースな走行と、スムースな連続突き合わせ溶接を実現させることができるようになる。
特に、請求項2によれば、同一平面上への位置決めと同時に、溶接点近傍をシールドガス雰囲気下におくことができるようになり、これにより、溶接点近傍をシールドガス雰囲気下にシールドするための特別な手段の設置を省略して溶接装置のコンパクト化を図ることができる。
請求項3によれば、請求項1又は請求項2による効果を具体的かつ確実に得ることができるようになる。すなわち、凹部に供給された加圧下のシールドガスによって所定の板面範囲の板面に対し有効に押圧力を作用させることができる一方、凹溝を通して凹部から一部のシールドガスが溶接点に向けて噴出されるため溶接点を確実にシールドガス雰囲気にシールドすることができるようになる。
請求項4によれば、上下両側からの押圧力により突き合わせ部を挟む両側の端縁を容易かつ確実に同一平面上に位置決めることができる上に、2枚の帯状平板金属材料に対し一切の摺動抵抗の発生を排除してスムースな走行及びスムースな連続突き合わせ溶接を実現させることができる。
請求項5によれば、溶接点を挟んで走行方向の前後での位置決めによって突き合わせ部を挟んで両側の端縁を確実に同一平面上に拘束することができる上に、溶接点に対し前後からのシールドガスの噴出により溶接点近傍をより一層確実にシールドガス雰囲気下にシールドすることができるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態を適用した突き合わせ溶接装置を示す。この突き合わせ溶接装置は、互いに異なる材質で等厚の2つの帯状の金属平板材料の端縁同士を突き合わせ溶接して1枚の帯状の金属平板材料を形成するためのものである。本実施形態では、特に突き合わせ溶接時に目違いが生じ易い薄板(板厚が例えば1mm以下、好適には0.5mm以下程度の薄板)材料を対象にし、又、第1の材質(例えばステンレス)の帯板2と、第2の材質(例えば鉄)の帯板3とをロール21,31から巻き出して走行させ、走行させながら互いの端縁22,32同士をレーザ溶接機5により連続して突き合わせ溶接することにより、溶接線部41を介して一体となった1枚の帯板4を製造する場合を対象にしている。つまり、両端縁22,32の互いの境界部である突き合わせ部23を上記レーザ溶接機5から鉛直下方にレーザ溶接光を照射してレーザ溶接することにより、2種の金属平板材料が上記溶接線部41で一体に連結される突き合わせ溶接を行うようにしている。
上記両ロール21,31の回転支軸24,34は同軸上に配置するか少なくとも互いに平行に配置するかして、両帯板2,3が互いに平行に並んで長手方向に延びるように配列されている。加えて、両帯板2,3の相隣接する端縁22,32同士が近接もしくは接触した状態、つまり上記端縁22,32同士が突き合わされた状態に維持されて、両帯板2,3が各ロール21,31から巻き出されて長手方向に対し図1に矢印Yの向きに一直線状に走行されている。この走行駆動は、図1の例では上下一対の走行ローラ6,6で2枚の帯板2,3を挟み込みつつ前方に送ることによって行われているが、その他の駆動手段に変更したり追加したりしてもよい。
上記レーザ溶接機5は上架台71に支持されている。この上架台71の下側位置には下架台72が配設されており、これら上架台71と下架台72との間の空間を2枚の帯板2,3が通過するようになっている。そして、上記上架台71及び下架台72には、後述の位置決め手段8,8が保持されている。
図2は図1の上架台71及び下架台72並びに走行ローラ6,6等を省略した状態の平面図を示すものである。上記レーザ溶接機5からのレーザ溶接光の照射によりレーザ溶接される溶接点W近傍位置であって、この溶接点Wを挟んで走行方向Yの前後両側位置に位置決め手段8a,8bが配設されている。前側位置決め手段8aは図3に詳細を示すように2枚の帯板2,3(図3には帯板2のみ表れる)を上下両側から挟む上側と下側との一対の押さえ部材81,82を備えて構成され、後側位置決め手段8bも同様に上側と下側との一対の押さえ部材83,84を備えて構成されている。上記の前側位置決め手段8aの押さえ部材81,82と、後側位置決め手段8bの押さえ部材83,84とは、後述のシールドガスの噴出口891の向きが異なる点でのみ異なる他は、互いに同様構成を備えたものである。なお、図3中の符号Kは、レーザ溶接機5から溶接点Wに対し焦点設定されて照射されるレーザ溶接光を示している。
上記前側位置決め手段8aの上下一対の押さえ部材81,82は、図4に例えば上側押さえ部材81を示すように、それぞれ突き合わせ部23を挟んで線対称となるように両側端縁22,32の所定の板面範囲Rを覆う平面形状を有している。そして、内部に上記板面に相対向する側に開口する凹部85,86と、この凹部85,86の開口端面を構成し上記板面に対し所定幅をなして相対向する外周囲の押さえ面87,88と、この押さえ面87,88の一部に形成され上記凹部85,86から連続して溶接点Wに向けて延びる凹溝89とが形成されている。この凹溝89の溶接点W側の外部開口によりシールドガスを溶接点Wに向けて噴出させるための噴出口891が構成される(図5も併せて参照)。上記のシールドガスはAr,N2等の不活性ガスであり、溶接点Wでの酸化防止の役割を果たすものである。
上記の上側押さえ部材81は上架台71により、又、下側押さえ部材82は下架台72によりそれぞれ支持されて、上側押さえ部材81の押さえ面87と、下側押さえ部材82の押さえ面88との間の上下の相対間隔が所定寸法、すなわち、[帯板2,3の板厚t+隙間S1の上下間隔L1+隙間S2の上下間隔L2](図3又は図5参照)の合計寸法に維持されるように設定されている。上記の隙間S1,S2の各上下間隔L1,L2は上記板厚tの10%以下になるように設定されている。これは両端縁22,32間の許容最大目違い量が板厚tの10%以下であることに基づくものである。例えば板厚tが0.3mmであれば、各隙間S1,S2としてそれぞれ0.03mmが設定され、上下の押さえ面87,88間の相対間隔は0.3+0.03+0.03=0.36mmに設定される。つまり、上下の押さえ部材81,82は後述のシールドガスの内部圧力によって各帯板2,3に対し微小間隔の隙間S1,S2を隔てて非接触状態で相対向し、各帯板2,3の上記板面範囲を上下の押さえ部材81,82間に浮かせた状態で覆うことになるように構成されているのである。
一方、上記の上下各側の押さえ部材81,82の凹部85,86には、図示省略のシールドガス供給源からの供給管が接続された導入口90,91を通して所定圧力P1,P2のシールドガスが供給されるようになっている。これにより、各凹部85,86に供給された加圧状態のシールドガスが、押さえ面87又は88と相対向する板面との間の微小間隔の隙間S1又はS2から外周囲に徐々に噴出されると同時に、凹溝89を通して噴出口891から溶接点Wに対し噴出されることになるようにしている。そして、上記の微小隙間S1,S2を通して外周囲に噴出される際の抵抗によって凹部85,86内のシールドガス圧力を上記板面に対し押圧力として作用させ、これにより、帯板2,3の両側端縁22,32を上下の押さえ部材81,82間に浮かせた状態でかつ両側端縁22,32を同一平面上に位置決めるようになっている。すなわち、両側端縁22,32のそれぞれの板面に対し均等に押圧力を付与することにより、両側端縁22,32を同一平面上に位置決めることができるようになる。しかも、上下の押さえ部材81,82とは上記隙間S1,S2からのシールドガスの噴出によって非接触に維持されるため、各帯板2,3の走行に対し摺動抵抗を与えることもなく、帯板2,3を走行させながらの突き合わせ溶接をスムースかつ確実に行うことができるようになる。
ここで、上記のシールドガスの供給圧力P1,P2(単位:Pa)の詳細設定について説明すると、上下両側の押さえ部材81,82からの押圧力が互いに等しくなるように上記P1,P2を設定するようにしてもよいが、好ましくは、上側からの下向き押圧力を下側からの上向き押圧力よりも大になるように設定すればよい。具体的には、上側押さえ部材81が相対向する板面に臨む投影面積をM1(単位:m2)、下側押さえ部材82が相対向する板面に臨む投影面積をM2(単位:m2)とすると、下記の(1)式が成立するようにP1,P2をそれぞれ設定すればよい。
P1×M1>P2×M2
具体例を挙げると下記の通りである。
具体例を挙げると下記の通りである。
P1=19.6133×106Pa(2kgf/mm2),
M1=2×10−4m2(2cm2),
P2=9.8067×106Pa(1kgf/mm2),
M2=3×10−4m2(3cm2)
なお、本実施形態において、上側の押さえ部材81の走行方向長さを下側の押さえ部材82のそれよりも短くし、溶接点W側に面取り部92を形成しているのは、レーザ溶接光Kを避けるためである。
M1=2×10−4m2(2cm2),
P2=9.8067×106Pa(1kgf/mm2),
M2=3×10−4m2(3cm2)
なお、本実施形態において、上側の押さえ部材81の走行方向長さを下側の押さえ部材82のそれよりも短くし、溶接点W側に面取り部92を形成しているのは、レーザ溶接光Kを避けるためである。
後側の位置決め手段8bを構成する上下の押さえ部材83,84は、それぞれ前側の位置決め手段8aを構成する上下の押さえ部材81,82と同じ構成であるため、繰り返しの説明を省略するが、前側と後側とで異なる点は凹溝89及び噴出口891を溶接点Wの側に配置させている点のみである。すなわち、前側の位置決め手段8aの上下の押さえ部材81,82の噴出口891,891と、後側の位置決め手段8bの上下の押さえ部材83,84の噴出口891,891とが溶接点Wを挟んで相対向し、走行方向Yの前後両側からそれぞれシールドガスを噴出させることにより、溶接点W近傍領域の空間を不活性ガス雰囲気下にシールドすることができるようになる。これにより、溶接点Wをシールドガス雰囲気下にするために特別な手段を設置したり、又は、位置決めのための手段等を含めた全体を密閉してシールドガス雰囲気下にしたりする必要がなく、これらの省略により溶接装置全体のコンパクト化を図ることができるようになる。
例えば、噴出口891の開口面積を2mm2(2mm×1mmの長方形)とした場合には、上記の隙間S1,S2からの噴出を考慮しても、溶接点Wに対し前後の各側からほぼ10L/minのシールドガスを噴出させることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、位置決め手段として、前側位置決め手段8aと後側位置決め手段8bというように溶接点Wを挟んで走行方向の前後両側位置に配設しているが、最低限、走行方向に対し溶接点Wの前側位置だけに位置決め手段が配設されていれば、溶接点W位置における両側端縁22,32を同一平面上に位置決めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、位置決め手段として、前側位置決め手段8aと後側位置決め手段8bというように溶接点Wを挟んで走行方向の前後両側位置に配設しているが、最低限、走行方向に対し溶接点Wの前側位置だけに位置決め手段が配設されていれば、溶接点W位置における両側端縁22,32を同一平面上に位置決めることができる。
上記の位置決め手段を前側にのみ配設する場合には、その前側位置決め手段を上記実施形態の如く上下一対の押さえ部材81,82により構成しなくても、少なくとも上側押さえ部材81からのシールドガスによる押圧力の付与さえあればよい。この場合には、上側押さえ部材81の下側であって帯板2,3の下側に突き合わせ部23を挟んで両帯板2,3に跨らせて平準状態に当接する1又は2本の回転ローラ101,101を追加するようにすればよい。この場合には、上側押さえ部材81はシールドガスの圧力により帯板2,3に対し下向きの押圧力を非接触状態で作用させ、これにより、両帯板2,3を回転ローラ101に押し付けて同一平面上に維持させることになる。なお、溶接点Wの下側からもシールドガスを吹き付けたい場合には、シールドガスの吹き付け管11を別途配設するようにすればよい。
又、架台71,72に対する上記の各押さえ部材81〜84の支持形態は、各押さえ部材81〜84を架台71,72に対し固定的に支持させても、弾性付勢力を作用させた状態に支持させても、あるいは、上下の逃がし方向に対して弾性復元力が作用するように支持させても、いずれでもよい。例えば、上側押さえ部材81について図5に一点鎖線で示すように、押さえ部材81が隙間S1の上下間隔L1よりも下方には移動しないようにフランジ部811を用いたストッパ等により移動規制し、その上端面と上架台71との間にバネ部材(コイルスプリング、板状バネ、クッション材等)12を介装させる。そして、押さえ部材81が隙間S1を隔てて帯板2,3と相対向した状態に維持された状態で、バネ部材12が押さえ部材81に対し下向き(帯板2,3側)の弾性付勢力を作用させた状態、あるいは、バネ部材12がそのバネ力を解放された状態になるようにバネ部材12を設定する。このようなバネ部材12の追加によって、帯板2,3の板厚変動や、走行中の万が一の飛び跳ね等の不測事態に対し、押さえ部材81を帯板2,3から離れる側(上側)に退避させて逃がすことができるようになる。
さらに、上記実施形態では走行方向の前後両側の位置決め手段8a,8bの双方に対しシールドガスを供給し、このシールドガスの圧力により押圧力を作用させているが、これに限らず、前側位置決め手段には例えば空気等の気体を所定の加圧状態で供給し、この気体の圧力に基づき押圧力を作用させる一方、後側位置決め手段にはシールドガスを加圧状態で供給し、このシールドガスの圧力に基づき押圧力を作用させつつ溶接点Wに向けてシールドガスの噴出を行わせるようにしてもよい。これによっても、突き合わせ部の両端縁22,32を同一平面上への位置決めと、溶接点Wへのシールドガス供給との双方を行うことができる。
2,3 帯板(帯状平板金属材料)
8a,8b 位置決め手段
22,32 端縁
23 突き合わせ部
81〜84 押さえ部材
85,86 凹部
87,88 押さえ面
89 凹溝
R 板面範囲
S1,S2 微小隙間
W 溶接点
8a,8b 位置決め手段
22,32 端縁
23 突き合わせ部
81〜84 押さえ部材
85,86 凹部
87,88 押さえ面
89 凹溝
R 板面範囲
S1,S2 微小隙間
W 溶接点
Claims (5)
- 2枚の帯状平板金属材料が並列に配列され幅方向に隣接する端縁同士が突き合わされた状態でその長手方向に走行され、この走行中の2枚の帯状平板金属材料の上記隣接する両端縁により構成される突き合わせ部に対し連続して突き合わせ溶接を施す溶接装置であって、
上記突き合わせ溶接の溶接点近傍であって走行方向に対し少なくとも手前位置の突き合わせ部に配設されその突き合わせ部を挟む両側の端縁を同一平面上に位置決める位置決め手段を備え、
上記位置決め手段は、上記突き合わせ部を含む両側の端縁の所定の板面範囲を微小隙間を隔てて非接触状態で覆いつつ、加圧下のシールドガスを上記板面範囲に対し作用させることにより上記両側の端縁に対し押圧力を均等に加えるように構成されている
ことを特徴とする溶接装置。 - 請求項1に記載の溶接装置であって、
上記位置決め手段は、加圧下のシールドガスの一部を上記溶接点に向けて噴出させるように構成されている、溶接装置。 - 請求項2記載の溶接装置であって、
上記位置決め手段は、上記板面範囲の板面と非接触の位置に保持されて上記板面範囲を覆う押さえ部材と、この押さえ部材に対しシールドガスを圧送供給するシールドガス供給源とを備え、
上記押さえ部材は、上記板面範囲の板面と相対向して開口する内方位置の凹部と、上記板面範囲の板面と微小隙間を隔てて相対向する外周囲の押さえ面と、この押さえ面の一部に上記凹部から延びて溶接点に向けて開口する凹溝とが形成され、上記凹部にシールドガスの圧送供給を受けて上記板面に対し押圧力を作用させる一方、上記凹部からシールドガスの一部を上記凹溝を通して溶接点に向けて噴出させるように構成されている、溶接装置。 - 請求項3記載の溶接装置であって、
上記位置決め手段は、上記2枚の帯状平板金属材料に対し上下両側に配置された上下一対の押さえ部材を備えて構成され、上側押さえ部材は上記板面範囲の板面に対し下向きの押圧力を作用させる一方、下側押さえ部材は上記板面範囲の板面に対し上向きの押圧力を作用させることにより、上記両側の端縁を上下両側の押さえ部材間に浮かせた状態に位置決めるように構成されている、溶接装置。 - 請求項4記載の溶接装置であって、
上記位置決め手段は、溶接点を挟んで走行方向の前後両側位置にそれぞれ配設されている、溶接装置。
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Cited By (2)
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JP2015526298A (ja) * | 2012-08-31 | 2015-09-10 | ポスコ | レーザ溶接方法及びこれを用いたレーザ溶接部材 |
CN105312807A (zh) * | 2015-06-23 | 2016-02-10 | 俸荣富 | 裁断机钢带焊接方法及焊接装置 |
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- 2004-06-18 JP JP2004181871A patent/JP2006000910A/ja active Pending
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