JP2006000497A - 車両用座席及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、吊り込み部を備えた車両用座席であって、特別な工具を必要とすることなく、吊り込み部を形成可能な車両用座席及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 パターン形状が形成された表皮材と、パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、表皮材でクッション材を被覆してなる車両用座席であって、表皮材の裏面には、パターン形状に沿って配設されたトリムコード4と、このトリムコード4に取着されたクリップ部材10とが設けられ、クッション材のパターン溝部には、ワイヤ部材2bが露見して配設され、クリップ部材10は、トリムコード4側からワイヤ部材2b側に向けて延出し、ワイヤ部材2bに係合可能なワイヤ係合部11、及びトリムコード4側からワイヤ部材2b側に向けて延出し、ワイヤ部材2bに接触可能なストッパ部12とを備え、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差してワイヤ部材2bを挟持した構成とされている。
【選択図】 図5
【解決手段】 パターン形状が形成された表皮材と、パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、表皮材でクッション材を被覆してなる車両用座席であって、表皮材の裏面には、パターン形状に沿って配設されたトリムコード4と、このトリムコード4に取着されたクリップ部材10とが設けられ、クッション材のパターン溝部には、ワイヤ部材2bが露見して配設され、クリップ部材10は、トリムコード4側からワイヤ部材2b側に向けて延出し、ワイヤ部材2bに係合可能なワイヤ係合部11、及びトリムコード4側からワイヤ部材2b側に向けて延出し、ワイヤ部材2bに接触可能なストッパ部12とを備え、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差してワイヤ部材2bを挟持した構成とされている。
【選択図】 図5
Description
本発明は吊り込みによるパターン形状を備えた車両用座席及びその製造方法に係り、特に、トリムコードによる吊り込み部を備えた車両用座席及びその製造方法に関する。
従来から、吊り込み部を備えた車両用座席においては、吊り込み部を形成するための各種技術が提案されている。
例えば、図10に示す従来技術では、表皮材81の裏面に吊り込み紐83が取着され、この吊り込み紐83に吊り込み係止部材86が係合されている。また、クッション材82の吊り込み部には凹部84が形成され、この凹部84の底面下部に吊り込み係止ワイヤー85が埋設されている。そして、クッション材側の係止ワイヤー85と、表皮材側の吊り込み係止部材86とをCリング87によって係合することにより、吊り込み位置決め及び吊り込みが行われている。
例えば、図10に示す従来技術では、表皮材81の裏面に吊り込み紐83が取着され、この吊り込み紐83に吊り込み係止部材86が係合されている。また、クッション材82の吊り込み部には凹部84が形成され、この凹部84の底面下部に吊り込み係止ワイヤー85が埋設されている。そして、クッション材側の係止ワイヤー85と、表皮材側の吊り込み係止部材86とをCリング87によって係合することにより、吊り込み位置決め及び吊り込みが行われている。
或いは、図11に示す従来技術では、表皮材91の裏面に吊り込み紐93が取着され、この吊り込み紐にスプリング96が係合されている。また、クッション材92の吊り込み部には凹部94が形成され、この凹部94の底面下部に吊り込み係止ワイヤー95が埋設されている。そして、クッション材側の係止ワイヤー95と、表皮材側のスプリング96とが係合され、吊り込み位置決め及び吊り込みが行われている。
さらに、図12に示す従来技術では、クッション材102に凹部104が形成され、この凹部104を含む領域に接着剤103が塗布され、この凹部104に、表皮材101に形成された縫合部105を位置させて、表皮材101とクッション材102とが接着されることにより吊り込みが行われている。
しかし、図10に示す方法によれば、Cリングがクッション材を含んだ箇所に取り付けられるため、クッション材を傷つけるという問題があった。
また、図11に示す方法によれば、吊り込み紐に係止部材やスプリングを取り付けるのに手間がかかるという問題があった。また、吊り込み紐が切れるおそれがあった。
さらに、図12に示す方法によれば、接着剤を塗布する工程が必要であり、接着剤の管理や塗布工程に手間がかかっていた。
また、図11に示す方法によれば、吊り込み紐に係止部材やスプリングを取り付けるのに手間がかかるという問題があった。また、吊り込み紐が切れるおそれがあった。
さらに、図12に示す方法によれば、接着剤を塗布する工程が必要であり、接着剤の管理や塗布工程に手間がかかっていた。
或いは、表皮材の裏面に吊り込み布を形成し、この吊り込み布に芯材を通し、この芯材とクッション材側に配設されたワイヤーとをホグリングで繋いで、吊り込みを行う構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の技術では、クッション材を傷つけることなく、また吊り込み紐の切れの問題もなく、吊り込みを行うことが可能である。
しかし、特許文献1の技術では、ホグリングを用いているため、重量のあるホグリングガンを取り扱う必要があり、作業者に負担がかかるという不都合があった。
しかし、特許文献1の技術では、ホグリングを用いているため、重量のあるホグリングガンを取り扱う必要があり、作業者に負担がかかるという不都合があった。
本発明の目的は、吊り込み部を備えた車両用座席であって、特別な工具を必要とすることなく、吊り込み部を形成可能な車両用座席及びその製造方法を提供することにある。
前記課題は、請求項1に係る車両用座席によれば、パターン形状が形成された表皮材と、前記パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、前記表皮材で前記クッション材を被覆してなる車両用座席であって、前記表皮材の裏面には、前記パターン形状に沿って配設されたトリムコードと、該トリムコードに取着されたクリップ部材とが設けられ、前記クッション材のパターン溝部には、ワイヤ部材が露見して配設され、前記クリップ部材は、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出し、前記ワイヤ部材に係合可能なワイヤ係合部、及び、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出し、前記ワイヤ部材に接触可能なストッパ部とを備え、前記ワイヤ係合部と前記ストッパ部とが交差して前記ワイヤ部材を挟持した、ことにより解決される。
このように、本発明の車両用座席によれば、表皮材のパターン形状に沿ってトリムコードが配設されており、このトリムコードにはクリップ部材が配設されている。
そして、トリムコードをクッション材のパターン溝部に挿入し、トリムコードに取着されたクリップ部材を、パターン溝部に配設されたワイヤ部材に係止させることにより、トリムコードがパターン溝部に引き込まれ、表皮材がクッション材に密着されるとともに、座席の所定箇所に吊り込み部が形成されるように構成されている。
そして、トリムコードをクッション材のパターン溝部に挿入し、トリムコードに取着されたクリップ部材を、パターン溝部に配設されたワイヤ部材に係止させることにより、トリムコードがパターン溝部に引き込まれ、表皮材がクッション材に密着されるとともに、座席の所定箇所に吊り込み部が形成されるように構成されている。
また、前記クリップ部材は、ワイヤ係合部とストッパ部とが交差して、前記ワイヤ部材を挟持するように構成されており、ストッパ部で押さえることによりクリップ部材の抜けや外れが防止され、クリップ部材がワイヤ部材にしっかりと固着されるという機能を有する。
また、前記トリムコードには穴が設けられ、前記クリップ部材が前記穴に保持されている構成としても良い。このとき、前記穴に隣接して膨出部が設けられていると好適である。すなわち、前記ワイヤ係合部の基部側と、前記ストッパ部の基部側とでこの膨出部を挟持し、これによりトリムコードにおいてクリップ部材が確実に保持される。
また、前記トリムコードには穴が設けられ、前記クリップ部材が前記穴に保持されている構成としても良い。このとき、前記穴に隣接して膨出部が設けられていると好適である。すなわち、前記ワイヤ係合部の基部側と、前記ストッパ部の基部側とでこの膨出部を挟持し、これによりトリムコードにおいてクリップ部材が確実に保持される。
さらに、前記膨出部は、前記トリムコードから離間するに従って薄くなるように形成されていると好適である。
ワイヤ係合部とストッパ部とが交差してワイヤ部材を挟持するとき、これに連動して、クリップ部材の基部側では、ワイヤ係合部の基部とストッパ部材の基部とが互いに近づくようにクリップ部材が変形する。
このとき、膨出部の形状が、トリムコードから離間するに従って薄くなるように形成されていると、ワイヤ係合部の基部と、ストッパ部の基部とが近づき易くなり、クリップ部材の変形動作をスムーズにすることが可能となる。
ワイヤ係合部とストッパ部とが交差してワイヤ部材を挟持するとき、これに連動して、クリップ部材の基部側では、ワイヤ係合部の基部とストッパ部材の基部とが互いに近づくようにクリップ部材が変形する。
このとき、膨出部の形状が、トリムコードから離間するに従って薄くなるように形成されていると、ワイヤ係合部の基部と、ストッパ部の基部とが近づき易くなり、クリップ部材の変形動作をスムーズにすることが可能となる。
本発明の車両用座席の製造方法は、パターン形状が形成された表皮材と、前記パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、前記表皮材で前記クッション材をを被覆してなる車両用座席の製造方法であって、前記表皮材の裏面に、前記パターン形状に沿ってトリムコードを配設すると共に、前記クッション材に前記パターン形状に沿ってパターン溝部を形成し該パターン溝部にワイヤ部材を露見して配設する工程と、前記トリムコードに、前記ワイヤ部材に係合可能なワイヤ係合部と、前記ワイヤ部材に接触可能なストッパ部とを備えたクリップ部材を配設する工程と、前記クリップ部材のストッパ部を、前記ワイヤ部材に接触させる工程と、前記ワイヤ係合部を、前記ストッパ部と交差するように前記ワイヤ部材に係合させる工程と、を備えたことを特徴とする。
なお、前記クリップ部材のストッパ部を、前記ワイヤ部材に接触させる工程では、より具体的には、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出するストッパ部の先端部を前記ワイヤ部材に接触させるものである。
また、前記ワイヤ係合部を、前記ストッパ部と交差するように前記ワイヤ部材に係合させる工程では、より具体的には、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出するワイヤ係合部の先端部を前記ワイヤ部材に係合させるものである。
また、前記ワイヤ係合部を、前記ストッパ部と交差するように前記ワイヤ部材に係合させる工程では、より具体的には、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出するワイヤ係合部の先端部を前記ワイヤ部材に係合させるものである。
本発明の車両用座席及びその製造方法によれば、表皮材のパターン形状に沿って配設されたトリムコードにクリップ部材を取着し、トリムコードをクッション材のパターン溝部に挿入し、パターン溝部に配設されたワイヤ部材にクリップ部材を掛着させるだけで、トリムコードを凹溝に引き込んで配設し、座面に吊り込み部を形成することが可能となる。
このように、本発明によれば、特別な工具を必要とすることなく、表皮材の吊り込みを行うことが可能となる。
このように、本発明によれば、特別な工具を必要とすることなく、表皮材の吊り込みを行うことが可能となる。
また、クリップ部材は、ワイヤ部材に係合可能なワイヤ係合部と、ワイヤ部材に接触可能なストッパ部とからなる簡単な構成であるため、製造が容易であり、コスト的にも有利である。
さらに、クリップ部材をワイヤ部材に掛着させる構成であるため、従来のCリングのようにクッション材を傷つけることがなく、クッション材の良好な状態を保つことが可能となる。
さらに、クリップ部材をワイヤ部材に掛着させる構成であるため、従来のCリングのようにクッション材を傷つけることがなく、クッション材の良好な状態を保つことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1は本実施形態に係る車両用座席の表皮材及びクッション材を示す説明図、図2はクッション材の要部断面図、図3は表皮材の要部断面図、図4はクリップ部材の説明図、図5はクリップ部材のワイヤ部材への取付工程を示す説明図、図6はクリップ部材及びワイヤ部材の側面図である、図7は図6のY矢視図である。
図1は本実施形態に係る車両用座席の表皮材及びクッション材を示す説明図、図2はクッション材の要部断面図、図3は表皮材の要部断面図、図4はクリップ部材の説明図、図5はクリップ部材のワイヤ部材への取付工程を示す説明図、図6はクリップ部材及びワイヤ部材の側面図である、図7は図6のY矢視図である。
本実施形態に係る座席Sは、クッション材2に表皮材1を被覆して形成されている。
表皮材1は、複数枚の表皮を接合して形成されており、表面に縫合意匠線(パターンP)が現れるように構成されている。
表皮材1は、複数枚の表皮を接合して形成されており、表面に縫合意匠線(パターンP)が現れるように構成されている。
パターンPの所定箇所には吊り込み部3が形成されている。本例の吊り込み部3は、表皮材1の裏面に配設されたトリムコード4を、クッション材2に形成されたパターン溝部2aに引き込むことにより形成されている。
トリムコード4は、例えば合成樹脂の押出成形品として形成され、図3に示すように、表皮材1との連結部4aと、連結部4aの縁部に設けられた膨出部4bとを備えている。なお、トリムコード4については、上記押出成形によらずに、複数の部材を縫合して作成されたものであっても良く、他の製法で形成されていても良い。
トリムコード4は、表皮材1の接合部の間に連結部4aが挟持されるようにして、表皮材1に取り付けられる。トリムコード4は例えば縫合により表皮材1に取り付けられる。
トリムコード4は、表皮材1の接合部の間に連結部4aが挟持されるようにして、表皮材1に取り付けられる。トリムコード4は例えば縫合により表皮材1に取り付けられる。
トリムコード4の膨出部4bは、図6に示すように、トリムコード4から離間するに従って薄くなるように形成されており、本例では上辺の長い台形に形成されている。なお、台形に限らず、トリムコード4から離間するに従って薄くなる形状であれば、逆三角形、多角形等他の形状であっても良い。
本例のクッション材2には、パターンPの形状に沿って形成されたパターン溝部2aが形成されている。パターン溝部2aには、クッション材2のインサートワイヤ2bが位置している。
インサートワイヤ2bは、図2に示すように、クッション材2のパターン溝部2aに位置する部分については、クッション材2に埋設されずに、外部に露見するように配設されている。
なお、本例では、パターン溝部2aがクッション材2を貫通していない構成とされているが、パターン溝部2aはクッション材2を貫通して設けられていても良い。
インサートワイヤ2bは、図2に示すように、クッション材2のパターン溝部2aに位置する部分については、クッション材2に埋設されずに、外部に露見するように配設されている。
なお、本例では、パターン溝部2aがクッション材2を貫通していない構成とされているが、パターン溝部2aはクッション材2を貫通して設けられていても良い。
図3に示すように、トリムコード4には、クリップ部材10が取着されている。クリップ部材10は、トリムコード4とインサートワイヤ2bを繋ぐために設けられているものである。クリップ部材10で、トリムコード4とインサートワイヤ2bが繋がれることにより、トリムコード4がパターン溝部2a内に引き込まれ、吊り込み部3が形成される。
クリップ部材10は、図4に示すように、トリムコード4に設けられた穴4cに配設されている。
クリップ部材10は、例えばステンレス鋼からなるバネ材を、クリップ状に加工して形成されている。バネ材としては、ポリプロピレン等の樹脂材からなるものを使用しても良い。
クリップ部材10は、トリムコード4側から延出し、インサートワイヤ2bに係合可能なワイヤ係合部11と、トリムコード4側から延出し、インサートワイヤ2bに接触可能なストッパ部12と、トリムコード4との係合部13と、を備えている。
クリップ部材10は、ストッパ部12からトリムコード4の穴4cに挿入される。そして、係合部13がトリムコード4の膨出部4bに位置される。係合部13は、ワイヤ係合部11の基部側とストッパ部12の基部側を含む部分からなり、ワイヤ係合部11の基部側とストッパ部12の基部側で膨出部4bが挟持される。このようにして、クリップ部材10が、トリムコード4に取り付けられる。
クリップ部材10は、例えばステンレス鋼からなるバネ材を、クリップ状に加工して形成されている。バネ材としては、ポリプロピレン等の樹脂材からなるものを使用しても良い。
クリップ部材10は、トリムコード4側から延出し、インサートワイヤ2bに係合可能なワイヤ係合部11と、トリムコード4側から延出し、インサートワイヤ2bに接触可能なストッパ部12と、トリムコード4との係合部13と、を備えている。
クリップ部材10は、ストッパ部12からトリムコード4の穴4cに挿入される。そして、係合部13がトリムコード4の膨出部4bに位置される。係合部13は、ワイヤ係合部11の基部側とストッパ部12の基部側を含む部分からなり、ワイヤ係合部11の基部側とストッパ部12の基部側で膨出部4bが挟持される。このようにして、クリップ部材10が、トリムコード4に取り付けられる。
クリップ部材10のワイヤ係合部11は、先端部に鈎状部11aを備えており、この鈎状部11aが、クッション材2側のインサートワイヤ2bに係合するように構成されている。
クリップ部材10のストッパ部12は、略コ字状またはU字状に形成されており、図7に示すように、ワイヤ係合部11に対して傾斜して形成されている。これは、クリップ部材10をインサートワイヤ2bに取り付けるとき、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差して取り付けられるが、このとき、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが互いに干渉しないように位置をずらしているものである。
クリップ部材10のストッパ部12は、略コ字状またはU字状に形成されており、図7に示すように、ワイヤ係合部11に対して傾斜して形成されている。これは、クリップ部材10をインサートワイヤ2bに取り付けるとき、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差して取り付けられるが、このとき、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが互いに干渉しないように位置をずらしているものである。
次に、上記構成からなる表皮材1,クッション材2を用いて、車両用座席Sを製造する方法について説明する。
先ず、表皮材1の裏面に、表皮材1のパターンPの形状に沿ってトリムコード4を配設する。また、クッション材2に、パターンPの形状に沿ってパターン溝部2を形成すると共に、このパターン溝部2にワイヤ部材2bを配設する。ワイヤ部材2bは、クッション材2を形成するときに、インサート成形される。
表皮材1にトリムコード4を配設する工程と、クッション材2にパターン溝部2を形成しワイヤ部材2bを配設する工程は、どちらの工程を先に行っても良く、或いは両工程を同時に行っても良い。
先ず、表皮材1の裏面に、表皮材1のパターンPの形状に沿ってトリムコード4を配設する。また、クッション材2に、パターンPの形状に沿ってパターン溝部2を形成すると共に、このパターン溝部2にワイヤ部材2bを配設する。ワイヤ部材2bは、クッション材2を形成するときに、インサート成形される。
表皮材1にトリムコード4を配設する工程と、クッション材2にパターン溝部2を形成しワイヤ部材2bを配設する工程は、どちらの工程を先に行っても良く、或いは両工程を同時に行っても良い。
次いで、表皮材1に設けられたトリムコード4に、クリップ部材10を取着する。クリップ部材10は、ストッパ部12からトリムコード4の穴4cに挿入され、係合部13がトリムコード4の膨出部4bに位置して配設される。
次に、トリムコード4を、クッション材2に形成されたパターン溝部2aに配設する。
図5(a)〜(c)に、トリムコード4をパターン溝部2aに配設し、トリムコード4のクリップ部材10をワイヤ部材2bに係合させる工程を示す。なお、工程をより明確に説明するため、図5(a)では、表皮材1及びクッション材2を含んだ構成を図示している。
次に、トリムコード4を、クッション材2に形成されたパターン溝部2aに配設する。
図5(a)〜(c)に、トリムコード4をパターン溝部2aに配設し、トリムコード4のクリップ部材10をワイヤ部材2bに係合させる工程を示す。なお、工程をより明確に説明するため、図5(a)では、表皮材1及びクッション材2を含んだ構成を図示している。
表皮材1に取着されたトリムコード4を、クッション材2のパターン溝部2aに配設すると、図5(a)に示すように、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに近接する。
次いで、図5(b)に示すように、クリップ部材10のストッパ部12を、パターン溝部2aに配設されたインサートワイヤ2bに接触させる。このようにして、先ず、トリムコード4の位置決めがなされる。
次いで、図5(b)に示すように、クリップ部材10のストッパ部12を、パターン溝部2aに配設されたインサートワイヤ2bに接触させる。このようにして、先ず、トリムコード4の位置決めがなされる。
さらに、図5(c)に示すように、クリップ部材10のワイヤ係合部11を、ストッパ部12と交差するように、インサートワイヤ2bに係合させる。
ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差した状態とは、図5(c)で説明すると、ワイヤ係合部11は、インサートワイヤ2bよりも手前側に位置するように係合され、一方、ストッパ部12は、インサートワイヤ2bの向こう側に位置するように配設される。
ワイヤ係合部11は、鈎状部11aがインサートワイヤ2bに引っ掛けられることにより、インサートワイヤ2bに係合される。
ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差した状態とは、図5(c)で説明すると、ワイヤ係合部11は、インサートワイヤ2bよりも手前側に位置するように係合され、一方、ストッパ部12は、インサートワイヤ2bの向こう側に位置するように配設される。
ワイヤ係合部11は、鈎状部11aがインサートワイヤ2bに引っ掛けられることにより、インサートワイヤ2bに係合される。
このようにして、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに固定される。
図6は、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに固定された状態を、側面側から示すものである。
このように、クリップ部材10は、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差するように、インサートワイヤ2bに係合されており、インサートワイヤ2bを挟持するように配設されている。したがって、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに確実に固定される。
図6は、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに固定された状態を、側面側から示すものである。
このように、クリップ部材10は、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差するように、インサートワイヤ2bに係合されており、インサートワイヤ2bを挟持するように配設されている。したがって、クリップ部材10がインサートワイヤ2bに確実に固定される。
さらに、本例では、トリムコード4の膨出部4bが、図6に示すように、トリムコード4から離間するに従って薄くなるように形成されているので、図示されているように、膨出部4bとクリップ部材10との間にクリアランス14が形成される。
クリップ部材10の下端部側でワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差されたとき、これに連動して、クリップ部材10の基部側でも、ワイヤ係合部11の基部と、ストッパ部12の基部とが近づき、その間の距離が狭まることとなる。
本例では、上記のように、トリムコード4の膨出部4bと、クリップ部材10との間にクリアランス14が形成されているので、ワイヤ係合部11の基部と、ストッパ部12の基部とが近づき易くなり、クリップ部材10の変形動作がスムーズになり、ワイヤ係合部11とストッパ部12とをスムーズに交差させることが可能となる。
クリップ部材10の下端部側でワイヤ係合部11とストッパ部12とが交差されたとき、これに連動して、クリップ部材10の基部側でも、ワイヤ係合部11の基部と、ストッパ部12の基部とが近づき、その間の距離が狭まることとなる。
本例では、上記のように、トリムコード4の膨出部4bと、クリップ部材10との間にクリアランス14が形成されているので、ワイヤ係合部11の基部と、ストッパ部12の基部とが近づき易くなり、クリップ部材10の変形動作がスムーズになり、ワイヤ係合部11とストッパ部12とをスムーズに交差させることが可能となる。
図8及び図9は、クリップ部材10の他の形状を示す説明図である。
上記実施例では、ワイヤ係合部11は一本だけ設けられていたが、図8に示すように、二本のワイヤ係合部11が設けられていても良い。この場合、二本のワイヤ係合部11とストッパ部12とが干渉しないように、ワイヤ係合部11をそれぞれ外方に傾斜させた構成とすると良い。
さらに、図示していないが、二本のワイヤ係合部11が連結された構成であっても良い。この場合、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが干渉しないように、またはストッパ部12のコ字状部分の間隔を広めにし、ワイヤ係合部11がストッパ部12のコ字状部分を挿通可能な構成とすると良い。
上記実施例では、ワイヤ係合部11は一本だけ設けられていたが、図8に示すように、二本のワイヤ係合部11が設けられていても良い。この場合、二本のワイヤ係合部11とストッパ部12とが干渉しないように、ワイヤ係合部11をそれぞれ外方に傾斜させた構成とすると良い。
さらに、図示していないが、二本のワイヤ係合部11が連結された構成であっても良い。この場合、ワイヤ係合部11とストッパ部12とが干渉しないように、またはストッパ部12のコ字状部分の間隔を広めにし、ワイヤ係合部11がストッパ部12のコ字状部分を挿通可能な構成とすると良い。
或いは、図9に示すように、ワイヤ係合部11及びストッパ部12とが一本ずつとされた構成であっても良い。
さらに、上記実施例では、トリムコード4の穴4cにクリップ部材10が配設された構成を示したが、このような構成ではなく、クリップ部材10を、トリムコード4の膨出部4bに、ステイプルや縫製糸等の固着部材で取り付けた構成としても良い。
さらにまた、合成樹脂を原料として、クリップ部材10とトリムコード4とを一体成形した構成としても良い。
さらに、上記実施例では、トリムコード4の穴4cにクリップ部材10が配設された構成を示したが、このような構成ではなく、クリップ部材10を、トリムコード4の膨出部4bに、ステイプルや縫製糸等の固着部材で取り付けた構成としても良い。
さらにまた、合成樹脂を原料として、クリップ部材10とトリムコード4とを一体成形した構成としても良い。
1 表皮材
2 クッション材
2a パターン溝部
2b インサートワイヤ
3 吊り込み部
4 トリムコード
4a 連結部
4b 膨出部
4c 穴
10 クリップ部材
11 ワイヤ係合部
11a 鈎状部
12 ストッパ部
13 係合部
P パターン
S 座席
2 クッション材
2a パターン溝部
2b インサートワイヤ
3 吊り込み部
4 トリムコード
4a 連結部
4b 膨出部
4c 穴
10 クリップ部材
11 ワイヤ係合部
11a 鈎状部
12 ストッパ部
13 係合部
P パターン
S 座席
Claims (7)
- パターン形状が形成された表皮材と、前記パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、前記表皮材で前記クッション材を被覆してなる車両用座席であって、
前記表皮材の裏面には、前記パターン形状に沿って配設されたトリムコードと、該トリムコードに取着されたクリップ部材とが設けられ、
前記クッション材のパターン溝部には、ワイヤ部材が露見して配設され、
前記クリップ部材は、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出し、前記ワイヤ部材に係合可能なワイヤ係合部、及び、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出し、前記ワイヤ部材に接触可能なストッパ部とを備え、
前記ワイヤ係合部と前記ストッパ部とが交差して前記ワイヤ部材を挟持したことを特徴とする車両用座席。 - 前記トリムコードには穴が設けられ、前記クリップ部材が前記穴に保持されることを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
- 前記トリムコードには前記穴に隣接して膨出部が設けられ、該膨出部を前記ワイヤ係合部の基部側と前記ストッパ部の基部側で挟持したことを特徴とする請求項2記載の車両用座席。
- 前記膨出部は、前記トリムコードから離間するに従って薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項3記載の車両用座席。
- パターン形状が形成された表皮材と、前記パターン形状に沿ってパターン溝部が形成されたクッション材とを備え、前記表皮材で前記クッション材をを被覆してなる車両用座席の製造方法であって、
前記表皮材の裏面に、前記パターン形状に沿ってトリムコードを配設すると共に、前記クッション材に前記パターン形状に沿ってパターン溝部を形成し該パターン溝部にワイヤ部材を露見して配設する工程と、
前記トリムコードに、前記ワイヤ部材に係合可能なワイヤ係合部と、前記ワイヤ部材に接触可能なストッパ部とを備えたクリップ部材を配設する工程と、
前記クリップ部材のストッパ部を、前記ワイヤ部材に接触させる工程と、
前記ワイヤ係合部を、前記ストッパ部と交差するように前記ワイヤ部材に係合させる工程と、を備えたことを特徴とする車両用座席の製造方法。 - 前記クリップ部材のストッパ部を、前記ワイヤ部材に接触させる工程では、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出するストッパ部の先端部を前記ワイヤ部材に接触させることを特徴とする請求項5記載の車両用座席の製造方法。
- 前記ワイヤ係合部を、前記ストッパ部と交差するように前記ワイヤ部材に係合させる工程では、前記トリムコード側から前記ワイヤ部材側に向けて延出するワイヤ係合部の先端部を前記ワイヤ部材に係合させることを特徴とする請求項5記載の車両用座席の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004181688A JP2006000497A (ja) | 2004-06-18 | 2004-06-18 | 車両用座席及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004181688A JP2006000497A (ja) | 2004-06-18 | 2004-06-18 | 車両用座席及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006000497A true JP2006000497A (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=35769380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004181688A Withdrawn JP2006000497A (ja) | 2004-06-18 | 2004-06-18 | 車両用座席及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006000497A (ja) |
-
2004
- 2004-06-18 JP JP2004181688A patent/JP2006000497A/ja not_active Withdrawn
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