JP2005538037A - 腫瘍治療剤の調製における塩酸の使用 - Google Patents

腫瘍治療剤の調製における塩酸の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は製薬分野での塩酸の新しい用途を公開したものである。当物質は腫瘍組織を凝固壊死させる効能を持ち、かつ治療効果が確実で、範囲が正確であり、制御し易いものである。その効果は他の凝固作用を持つ薬物よりも優れ、なお拮抗薬物で解毒できる。原発性悪性腫瘍、転移性悪性腫瘍、一部の良性腫瘍までを含む如何なる固形腫瘍の治療に使用でき、また、神経を破壊させ癌性疼痛の治療にも使用でき、塩酸が腫瘍治療物の調製に利用できる事が証明されている。

Description

本発明は塩酸の用途に関し、特に塩酸の腫瘍治療及び癌性疼痛用鎮痛剤への利用における応用に関する。
腫瘍、とりわけ悪性腫瘍は手術切除が主流であった。ここ20年で幾つかの非手術局部治療方法が開発されており、その目的は腫瘍を壊死させて正常組織への損傷をできるだけ減らすことにある。その中で、例えばXナイフのような物理的方法では、放射線を使って腫瘍に定位照射したり、超音波メスのように超音波を利用して腫瘍を熱凝固させたり、マイクロ波、ラジオ波のように熱を利用して腫瘍を凝固させたり、アルゴンヘリウムカッターのようにアルゴン、ヘリウムを利用して腫瘍を冷凍及び熱凝固させたりする方法がある。これらの方法は誘導されて定位後、比較的正確に腫瘍組織を凝固、殺傷できるが、設備が高価で、費用がかかることが短所であり、方法によってはマルチ針技術又はマルチポイント組み合せ効果を用い、「盲点」残留の問題が起こり、またある方法では球体凝固壊死区域が形成されず、腫瘍と同じく球形を呈して一致に生長はしない。だから治療の範囲が制限され、完全に凝固せず、よって腫瘍は再発し易くなる。
化学的方法は局部に融解剤である化学薬物を注射し、腫瘍を凝固、壊死させ、非手術で腫瘍を融解させるもので、便利で安価であるという長所があり、化学療法薬物の注射、無水アルコールの注射、氷酢酸の注射などがある。
局部での化学療法薬物の注射は治療効果が比較的悪く、臨床的応用は少ない。無水アルコールを注射して肝臓癌を凝固させる治療は円熟な方法として、すでに広く臨床で応用されている。無水アルコールで肝臓癌を治療するのは、治療効果が化学療法薬物より優れるが、凝固範囲が比較的小さく、治療効果が安定せず、注射用量が比較的多くアルコール中毒になり易い。Ohnishi KらがRadiology(1994年193:747−752)にて発表したSmall hepatocellular carcinoma:treatment with US−guided intertumorai injection of acetic acidの中で、初めて50%の氷酢酸を採用して腫瘍を融解させる方法を公開した。氷酢酸は治療効果がアルコールの3倍あるが、限界がはっきりしておらず、凝固壊死区域で球体が形成されないため、最良の治療効果が得られなければ周辺の正常組織をも損傷し易く、特に使用中にひどい刺激臭があり、広く臨床で応用されていない。よって、治療効果が確実で、凝固範囲が正確で、凝固範囲が球体を呈し、凝固範囲が制御され易く、使用が簡便で、安価で、人体に対する悪性反応がない腫瘍化学融解剤の開発は急務となっている。本発明の出願人は、体外で癌細胞を培養する試験で胃液が癌細胞を破壊する働きがあるのを見つけ、さらに主に塩酸の作用によるものであると発見したのである。
本発明の目的は塩酸の新しい用途、即ち腫瘍治療剤に利用される用途を提供することにある。
具体的に言えば、本発明は塩酸が腫瘍治療剤に利用される応用を言及し、ここで述べられる腫瘍は悪性腫瘍或いは良性腫瘍である。
また、本発明は塩酸の腫瘍治療剤への利用における応用に関し、その中で言及される腫瘍は肝癌、肺癌、腎癌、乳癌又はその転移癌、例えば副腎、脳転移腫瘍である。
また、本発明は塩酸の癌性疼痛治療の鎮痛剤への利用における応用に関する。
本発明の腫瘍治療剤の応用に利用される塩酸の濃度は1.8−36wt%、用量は0.05−5mlで、好ましくは、濃度は0.1−25.2wt%、用量は0.1−4.5mlで、より好ましくは、18wt%、用量は0.5−3mlである。
使用にあたって、本発明の腫瘍治療剤に利用される塩酸を徐々に腫瘍組織内に注射し、塩酸の組織脱水作用と蛋白質凝固作用を利用し、腫瘍組織を凝固、壊死させ、一定時間経過後、凝固、壊死は生体に吸収され、腫瘍治療の目的に達する。
使用にあたって、B型超音波診断装置或いはCTの誘導で、注射針を肝臓組織の中央まで刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、本発明の腫瘍治療薬剤の調製の応用に利用される塩酸を徐々に腫瘍組織内に注射し、注射全般の全過程を監視する。同時に、血液をアルカリ化させるために、5%の炭酸水素ナトリウム注射液を速やかに静脈に点滴し、塩酸で腫瘍組織が凝固、壊死し、壊死した組織が一定時間経過後生体に吸収され、腫瘍治療の目的に達する。
ここで、腫瘍治療剤の調製に用いられる塩酸は市販分析純度analytically pure(A 、P)の塩酸で、分子量が36.46で、塩化水素の含有量が36−38wt%の無色微臭の水溶液で、水に溶け易く、かつ水と任意の比例で混合し希塩酸となることができるものである。その調整方法は、無菌条件下で、減菌注射用水で市販分析純度(A 、P)の塩酸をそれぞれ所要の濃度まで希釈し、例えば1.8%、3.6%、7.2%、10.8%、14.4%、18%、25.2%にし、それぞれ試薬瓶に入れて予備としておく事もできる。腫瘍の大きさにより、注射量を決める。
本発明は、塩酸で生体外ブタの肝臓、生体ブタの肝臓、生体ブタの肺臓、生体ラットの腫瘍、人体の肝癌、人体の肺癌を凝固させる病理学実験を通して、塩酸が組織及び腫瘍を凝固させる作用があることが証明された。塩酸と酢酸及び無水アルコールのブタ肝臓に対する凝固作用の比較と、塩酸と酢酸及び無水アルコールのハツカネズミ肉腫に対する凝固作用の比較を通して、塩酸の組織及び腫瘍に対する凝固作用が酢酸及び無水アルコールより優れることが証明された。また本発明は、塩酸でモルモットの皮膚を凝固させる病理学実験及び塩酸のブタに対する毒性作用への観察を通じて、腫瘍組織内に徐々に塩酸を注射するのが安全なことも証明された。本発明は、治療中にごく少量の塩酸が逆流して血液循環に入ることを防ぐために、緩やかに希塩酸を注射すると同時に、5%の炭酸水素ナトリウム注射液を速やかに静脈に点滴し、血液をアルカリ化させる。炭酸水素ナトリウムを利用して塩酸の凝固作用を拮抗させ、炭酸水素ナトリウムが過量の塩酸を中和できることも証明された。
上述の実験で、異なる濃度或いは異なる用量の塩酸を使うことを通じて、異なる大きさの腫瘍を凝固させることも見出された。一般に、同じ用量(X ml)の注射で、違う濃度(例えば1.8−36wt%)或いは同じ濃度(Y %)で、違う用量(例えば0.05−3ml)の塩酸を注射すれば、5cmサイズを下回る腫瘍を凝固させることができることが見出された。このとき、Xは0.05−3ml、Yは1.8wt%−36wt%までの任意の数値である。
さらに、直径が3cmを下回る腫瘍に対しては、18wt%の塩酸を0 、5−3ml注射さえすれば、一回で腫瘍を治癒できる。
本発明の発明者は癌細胞を体外で胃液とともに培養すると、胃液が癌細胞を破壊する作用があることを発見し、さらに特に胃酸(希塩酸)の作用によることを証明した。塩酸は組織脱水と蛋白質変性の作用を持つことが知られているので、塩酸は癌細胞を死滅させることができ、化学融解剤としての腫瘍を凝固させるための利用可能性がある。また、塩酸は人体の胃液に含まれる成分であり、本発明でこれを緩やかに腫瘍組織内に注射し、徐々に組織に浸透 、凝固させて腫瘍を破裂するようにするので、動物及び人間の腫瘍組織を凝固させるのに一般に毒性反応が発生しない。この他、正常組織中には大血管が比較的多くあるために、注射液は分流されやすいが、腫瘍組織内には微血管が多く、緩やかで一定速度での注射の下で塩酸は均等に病変部位にいきわたるので効果的に腫瘍組織を凝固させることができる。本特許の発明者は繰返し探索し 、多くの体外内実験をした上で、塩酸を腫瘍治療薬剤の調製に用いると原部位の癌組織を不活化させて腫瘍を治療する目的を達することができることを確認した。
塩酸が癌組織を不活化する作用のメカニズムは、化学やけどでの強酸の作用のメカニズムと同じで、主に蛋白質の変性と組織脱水である。
実験を通じて、塩酸の注射で組織を凝固、壊死させるのは治療効果が確実であり、安全かつ信頼できることが証明された。同時に、濃度18%以下の塩酸で局部注射した後も肝臓の皮膜は破壊されないことから分かるように、繊維組織の塩酸に対する耐性は比較的高く、腫瘍は一般に繊維膜を持つことから、塩酸の周辺正常組織への浸透は制限され、塩酸の正常組織への損傷を低減でき、臨床の応用でも実証された。この他、本発明は、過量の塩酸の拡散による正常組織への損傷を防ぐ為に、治療すると同時に、5%の炭酸水素ナトリウム注射液を速やかに静脈に点滴し、血液をアルカリ化させたり、病変部位に炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ性薬剤を局部注射する方法で解毒する。
本発明の実質をよりよく理解してもらう為に、以下のとおり、図面と具体的実施例又は実験例とあわせて、本発明で塩酸を用いて正常及び腫瘍組織を凝固させる病理学実験の結果を詳しく記述し、塩酸の腫瘍治療薬剤としての新しい用途を説明する。
以下は、本発明の詳細は記述であり、以下の記述は本発明を理解するためであり、本発明を制限するものではない。
1.塩酸で生体外ブタ肝臓を凝固させる病理学的実験
市販の新鮮なブタの肝臓30個を10組に分け、1組あたり3個とする。22Gの注射針を肝臓組織の中央までさし、自動微量注射ボタンをオンにし、0.3ml/分の速度で 、それぞれブタ肝臓内に徐々に濃度が1.8wt%、3.6wt%、7.2wt%、10.8wt%、14.4wt%、18wt%、25.2wt%の塩酸1mlと分析純度の塩酸1ml、0.5ml、0.1mlを注射し、大標本を観察し、平均凝固直径を測定した。直後の効果は、暗紅色の肝臓組織の中で 、注射点を中心として、塊状の薄ねずみ色の凝固壊死区域が形成され、当該区域は正常の肝臓組織のと境界がはっきりしており、ただしその形状が不規則であった。24時間経過後、凝固壊死区域が比較的規則的になり、類球形が形成される。1.8wt%、3.6wt%、7.2wt%、10.8wt%、14.4wt%、18wt%、25.2wt%の塩酸1mlを注射した直後と24時間後のブタ肝臓の平均凝固壊死区域の直径は表1に示す。表1を見て分かるように、塩酸の濃度の増加に従い、平均凝固壊死区域の直径は大きくなる。
Figure 2005538037



異なる用量の純塩酸の注射によって肝臓組織が凝固する範囲の平均凝固直径は表2のとおりである。表2を見て分かるように、塩酸の容量の増加に従い、肝臓組織の凝固範囲及び壊死区域は大きくなる。純塩酸は少用量でも比較的良い凝固効果が得られ 、表1と2の比較でわかるように、分析純度の塩酸の注射容量が0.1mlの場合 、凝固範囲は1.5cmであり、濃度3.6wt%塩酸の注射用量0.1mlでの凝固範囲(1.4cm)に相当する。
Figure 2005538037

2.塩酸で生体ブタ肝臓を凝固させる病理学的実験
雌雄を交えて、平均体重が70キロの養殖ブタ10匹を選んで、小屋飼いする。肝臓の位置を選定し、毛を剃り、消毒後、B型超音波診断装置の誘導で、経皮から注射針を肝臓まで刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、0.3ml/分で肝臓内に除々に3.6wt%の塩酸1mlを注射した。注射直後にB型超音波診断装置で凝固部位が直径2.0cmの円形ハイエコー域として、表示された。1週間後、4週間後、12週間後、24週間後にそれぞれの動物を解剖して、凝固壊死区域の形態を観察し、凝固壊死区域の直径を測量した。その結果は図2a−c及び表3のとおりである。正常と凝固壊死区域を包含する肝臓組織を取り、通常のホルマリン固定をし、パラフィン切片を作成し、顕微鏡で組織の病理学的変化を観察した。結果は図3a−bの通りである。1週間後の結果は、図3の通りであり、凝固壊死の範囲が1 、8cmを示し、概観では凝固壊死区域の肝臓組織は正常肝臓組織との境界がはっきりとしている。顕微鏡での観察では、中央に位置する壊死区域とその周辺の反応部位との二重構造に分けられる。壊死区域の面積は圧倒的部分を占め、細胞の構造は完全に消失してしまい、均一なピンク色の壊死にとって変わられ、その中で少量のリンパ細胞及び好中性顆粒球の浸潤が見られる。反応部位は壊死区域と正常組織との間にある比較的薄い反応帯であり、主として繊維組織の増殖で 、図3の通りである。4週間後の結果は凝固壊死の範囲は1.3cmを示し、凝固した肝臓組織の病理学的徴候としては壊死区域の範囲の縮小、大量のリンパ細胞及び好中性顆粒球の浸潤、繊維組織の増殖が見られ、図3bに示す通りである。図3bに示すように12週間後の結果は図3bに示すように凝固壊死の範囲が0.5cmを示し、上述の結果は表3の通りである。実験中に動物は治療による死亡は発生せず、16週間後に壊死物は吸収され、解剖後に治療の形跡は発見しにくく、動物全数の活動は良好であった。
Figure 2005538037
3.塩酸と酢酸及び無水アルコールでブタ肝臓に対する凝固作用の比較
生体外実験:市販のブタの肝臓12個を取り、4組に分け、一組あたり3個とする。注射針を肝臓組織の中央まで刺し、自動微量注射ボタンをオンにし、0.3ml/分の速度で 、それぞれブタ肝臓内に濃度が1.8wt%塩酸1ml、50%酢酸及び100%無水アルコール各0.5mlを徐々に注射し、24時間後の概観の結果は下記の通りである。つまり、18tw%塩酸の作用部位の凝固壊死区域は類球形で平均直径は2 、2cmで壊死区域が均一な薄ねずみ色を呈し、正常組織との境界が明瞭であった。50%酢酸の作用部位の凝固壊死区域は塊状を呈し、直径が約2.0cmで、白色で不規則であり、正常組織との境界は不明瞭であった。100%無水アルコールの作用部位の凝固壊死区域は球形であり、白色で、直径が0.5cmで、正常組織との境界は比較的明瞭であった。結果は表4の通りである。同じ容量で、18wt%塩酸の生体外ブタ肝臓に対する凝固作用は明らかに50%酢酸及び100%無水アルコールより優れることが分かった。図1a−cでは、それぞれ18wt%塩酸1ml 、50%酢酸及び100%の無水アルコール各0.5mlで生体外ブタ肝臓に対する凝固作用を示す。尚、塩酸で肝臓を凝固させる効果は現行技術のマイクロ波による凝固よりも優れ、図1dは第4組の実験でマイクロ波60Wを使ってブタ肝臓に60s作用させた後観察した結果であり、作用部位の凝固壊死区域はオリーブ状を呈し、境界が比較的明瞭であった。だが、マイクロ波凝固の範囲は制限され、最大範囲が2.5×1.5cmなので、塩酸の凝固作用がマイクロ波より優れることが示される。
Figure 2005538037
生体実験:雌雄交えて、平均体重が70キロの養殖ブタ9匹を選び、小屋飼いする。3組に分け、組あたり3匹とする。肝臓の位置を選定し、毛を剃り、消毒の後、B型超音波診断装置の誘導で、経皮から注射針を肝臓まで刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、0.3ml/分で肝臓内に濃度が18wt塩酸、50%酢酸及び100%無水アルコール各1.0mlを徐々に注射した。1週間後、動物を解剖して、概観を観察した結果は下記の通りである。つまり18wt%塩酸の作用部位の凝固壊死区域は類球形で、平均直径が2.1cmで、壊死区域が均等な薄ねずみ色を呈し、正常組織との境界が明瞭であった。50%酢酸の作用部位の凝固壊死区域は正常組織との境界が不明瞭であり、直径が約1.8cmであった。100%無水アルコールの作用部位の凝固壊死区域は球形で白色であり、直径が0.5cmで、正常組織との境界が比較的明瞭であった。
上述の結果は、体内・体外いずれの実験でも塩酸の凝固壊死作用が酢酸及びアルコールより優れることが実証されたことを示している。
4.塩酸で養殖ブタの肺臓を凝固させる病理学的実験
雌雄交えて、平均体重が70キロの養殖ブタ4匹を選び、小屋飼いする。経皮から注射針を肺まで刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、0.3ml/分で肺内に3.6wt%の塩酸1.0mlを徐々に注射した。動物は軽度の咳をしたが、数分後にはおさまった。1週間後に動物の肺を解剖すると、ほぼ凝固した肺組織が正常肺と比べて暗紅色を呈し、実質が硬変し、直径が1.8cmであり、被膜は滑らかであることを図4aに示す。4週間後に肺を解剖すると、凝固壊死区域は縮小していたことを図4bに示す。壊死区域と正常組織との間には反応帯があり、その肺胞構造は完全に消失してしまい、均一なピンク色の壊死及び大量の赤血球に取って代わられ、その中で少量のリンパ細胞と中性粒細胞の浸潤が見られた。壊死区域の中心は乾燥した陳腐血鉄素プロトヘムから成ることを、図5a、bで示す。3ヵ月後に壊死物は吸収され、繊維組織が増殖し、凝固した組織は生体に吸収されることになり、最後に小さな瘢痕を残すのみで、解剖では凝固の区域を発見し難くなる。
5.塩酸で生体ラットの腫瘍を凝固させる病理学的実験
雌雄交えて、体重が500グラムのラットを選び、通常飼育する。皮下にW256肉腫を移植し、直径が1cmに生長するまで待ち、腫瘍内に18wt%塩酸1.0mlを徐々に注射し、24時間後にラットを解剖し、腫瘍を取り出して観察した。大標本では、ピンク色の腫瘍組織が薬剤によって凝固した後に褐色の壊死組織となり、直径が3.5cmとなり、これは図6aの通りである。腫瘍の病理学的徴候としては、腫瘍組織と腫瘍細胞の凝固、壊死とわずかに炎性細胞の浸潤が見られた。治療中のラットには死亡や毒性の徴候はみられなかった。図6bは顕微鏡で観察した組織の病理学的な説明図であり、凝固区域の壊死が完全なもので、境界がはっきりしている。上述の実験は、塩酸がラットの腫瘍を凝固させる作用を持つことを示している。
6.塩酸と酢酸及び無水アルコールによるハツカネズミの肉腫に対する凝固作用の比較
昆明種のハツカネズミの皮下にS−180肉腫を移植し、肉腫が直径1cmまで生長するまで待ち、注射針を腫瘍の中央まで刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、0.3ml/分でそれぞれ腫瘍内に徐々に18wt%塩酸、50%酢酸及び100%無水アルコール各0.05mlを注射する。48時間後の概観の結果は図7の通りである。18wt%塩酸の作用部位の凝固壊死区域はほぼ球形で、直径0.76cm、壊死区域が均質なチーズ状薄ねずみ色を呈し、境界がはっきりしており、図7の左1の通りである。50%酢酸の作用部位の凝固壊死区域は褐色で、直径約0.62cm、境界がはっきりせず、図7の左2の通りである。100%無水アルコールの作用部位の凝固壊死区域は球形で、白色で、直径0.41cm、正常組織との境界は比較的はっきりしており、図7左3の通りである。図7の左4は対照群である。結果は表5の通りである。塩酸で腫瘍組織を完全に壊死させることができ、正常組織との境界がはっきりしており、酢酸及び無水アルコールよりも優れることは明らかである。
Figure 2005538037

上述の結果は、塩酸は体内外で組織に対する凝固範囲が的確であり、凝固範囲が球形を呈し、凝固範囲が塩酸の濃度或いは注射量により容易にコントロールできることを示している。
7.塩酸でモルモットの皮膚を凝固させる病理学的実験
雌雄交えて、体重が500グラムのモルモットを6匹選び、通常飼育する。エーテルでモルモットを麻酔させ、皮下に3.6wt%塩酸0.2mlを注射した。すると、モルモットの皮膚は粗くなり、局部に些かに滲出があり、1週間後に直径が1.0cmの潰瘍面ができ、ヨードチンキを塗ると、3週間後に乾燥してカサブタができた。低濃度の塩酸では皮膚組織への破壊性が比較的弱く、その他悪性反応がないことが示された。
8.炭酸水素ナトリウムが塩酸の凝固作用に拮抗することに関する観察
ハツカネズミ30匹を選び、腹部の皮下に3.8wt%塩酸0.05mlを注射した。そのうち24匹には0分、5分、10分、20分にそれぞれ同一部位に5%の炭酸水素ナトリウム溶液0.05mlを注射し、皮膚の変化を観察した。残りの6匹は同一部位に生理食塩水0.05mlを注射し、対照群とする。その結果、同時投薬群は皮膚が如何なる変化もなく、対照群と5分、10分、20分後に投与したネズミには24時間にみな皮膚に潰瘍状損害が現れ、炎性、滲出があり、直径はそれぞれ1.2cm、0.8cm、0.9cm、0.8cmであった。1週間後に壊死部位にカサブタができ、直径はそれぞれ0.9cm、0.7cm、0.8cm、0.6cmで、解剖後には腹膜との癒着が見られ、腹腔臓器にも損害がなかったので、本発明の腫瘍治療剤の調製に用いられる塩酸がアルカリ性薬物に解毒されることが明らかとなった。
9.塩酸のブタに対する毒性
小屋飼いのブタ27匹を3匹ずつ9組に分けた。18wt%塩酸を0.5ml、1ml.3mlずつそれぞれ0.1ml/分、0.5ml/分、1ml/分の速度でブタ肝臓内に徐々に注射した。1週間後に動物を解剖すると、肝臓の凝固壊死範囲は1.2−5.2cmであったが、死亡及び毒性が現れなかった。すなわち、18%塩酸が用量0.5ml−3mlの場合、ブタ肝臓に徐々に注射しても、毒性がないことが明らかになった。
10.塩酸で肝臓癌を凝固させる臨床的応用
原発性肝癌を4例選び出した。腫瘍の直径はそれぞれ2.4−3.0cmで、治療前のAFPはみな400μg/L(正常値は20μg/Lより低い)を上回り、そのうち最高は1850μg/Lであった。CTロケーティングした後、CTの誘導で、経皮の腫瘍穿刺を行い、22G注射針が腫瘍の中心に命中したのを確認した後、自動微量注射ポンプをオンにし、0.2ml/分の速度でそれぞれの腫瘍内に徐々に18wt%の塩酸1.5ml−2.0mlを注射すると同時に、血液をアルカリ化させるために、5wt%の炭酸水素ナトリウム注射液を速やかに静脈に点滴した。治療後直ちに凝固区域が出現し、すぐに凝固範囲が平均で2.0×1.8cmとなった。24時間後には、凝固壊死の範囲が3.2×3.0cmとなった。1週間後にカラーB型超音波診断装置で調べると、腫瘍がハイエコー、無血流区域となったことが分かり、肝臓癌検査の感受性指標−AFPは著しく低下し、4例の患者には痛みと毒性の症状がなく、血液のpH値、血液ルーチン及び肝臓腎臓の機能検査はみな正常範囲であった。
図8aは、直径が3.0cmの肝臓癌の一例であり、CTロケーティング、腫瘍穿刺を経て、腫瘍の中心に命中したことを示し、図8bは、18wt%塩酸2.0mlを0.2ml/分の速度で所定の部位に注射し、治療後直ちに薬液が所定の部位に注射されかつ凝固区域が出現したことを示す説明図である。図8cは同例の肝臓癌注射後24時間の強化CT検査の説明図であり、壊死の範囲は3.5×3.0cmとなった。図8dは、1週間後にカラーB型超音波診断装置で調べると、腫瘍がハイエコー、無血流区域となったことを示している。1週間後に肝臓癌検査の感受性指標−AFPはAFPが顕著に低下したことを立証し、図9a、9bは治療前後のAFPの変化を示す。
11.塩酸で肺臓癌を凝固させる臨床的応用
病理により原発性気管支肺臓癌と実証された2例を選び出した。1例は腺癌、1例はアデノカンクロイドで、腫瘍の大きさはそれぞれ2.0×2.0cmと2.5×2.0cmであった。CTロケーティングした後、CTの誘導で、経皮から腫瘍の中心まで穿刺し、自動微量注射ポンプをオンにし、0.2ml/分の速度で腫瘍内に徐々に18wt%の塩酸1.5ml、2.0mlを注射した。同時に、血液をアルカリ化させるために、5%の炭酸水素ナトリウム注射液を速やかに静脈に点滴した。治療後3日以内で、2例の患者の腫瘍はほとんど全て消失し、生検針で採取した穿刺吸収物は細胞学的検査で壊死組織と認められた。2例の患者は手術中に軽微な咳が出た以外、その他の痛みや毒性の症状がなく、血液のpH価、血液ルーチン及び肝臓腎臓の機能検査はみな正常範囲であった。
図10a、bは、それぞれ腫瘍の直径が2.5×2.0cmの肺癌に18%の塩酸2.0mlを注射し、直後と3日後のCT検査の説明図であり、注射後直ちに薬液が所定の部位に注射されかつ凝固区域が出現し、3日後に腫瘍は凝固、壊死し、腫れ物はほとんど消失したことが見られた。図10cは生検針で採取した穿刺吸引物の病理学的検査図であり、組織の壊死が見られる。
12.塩酸でその他の腫瘍を凝固させる。
18wt%塩酸1 、0mlを応用し、1例の2.0×1.5cmの乳癌の局部再発に対して凝固治療を行い、3回治療後に、腫れ物はほとんど壊死した。
肺癌の副腎転移癌を凝固させた1例では、18wt%塩酸1.0mlを応用し、凝固治療を3回行った結果、治療後の腫れ物の大きさが2.0×2.0cmで、腫瘍が壊死し、効果は比較的よいものであった。
肺腺癌の脳左側頭葉移転癌を凝固させた1例では、腫瘍の大きさが1.9cm×1.9cmで、CTの誘導で、経皮、経頭蓋骨から、22Gの細い針を穿刺し、腫瘍の中心に命中させ、徐々に18wt%の塩酸1.0mlを注射し、凝固治療を2回行った結果、治療後3ヶ月後に強化CT再検査で転移腫瘍が0.8まで縮小した。
腎臓癌を治療した例では、CTの誘導で穿刺を行い、腫瘍の中心に命中させ、18wt%の塩酸1.5mlを応用して徐々に腫瘍内に注射した結果、治療前は腫瘍の直径が3.0×2.5cmであったのが、治療3ヶ月後には再検査で腫瘍は無血流のハイエコー病巣で、直径が0.5cmになった。
末期癌の癌性疼痛に対して、3.6wt%dの塩酸で神経を遮断かつ破壊し、鎮痛の効果を達した。
上述の結果は、塩酸で組織を凝固させる効果が確実で、実験条件下で肝臓、肺及び腫瘍組織を凝固させることができ、臨床で肝臓癌と肺癌及び腎臓癌脳及び副腎転移腫瘍を治療するのは良好な治療結果があることを示している。病理学的観察からは凝固壊死は完全なもので、目下臨床で応用されている50%の酢酸と無水アルコールより優れていることが分かる。人体の胃液が塩酸からなるため、本研究の中での動物及び臨床的応用はみな毒性反応が発生しておらず、よって局部の塩酸注射は人体に対して悪性反応がないことが分かる。そのほか、正常組織内には大血管が比較的多いため、注射液は分流するが、腫瘍組織内には微血管が多く、加えて徐々に等速に注射するので、腫瘍組織を凝固させる効果は正常組織より優れている。
一般に、腫瘍の大きさにより、塩酸の濃度或いは注射量を調整することによって凝固の範囲を容易にコントロールできる。例えば、直径が3cmより小さい腫瘍に対しては、3.6wt%−18wt%の塩酸1mlを、或いは分析純度の塩酸0.1−0.5mlを使用すれば、完全に腫瘍を凝固、死滅させられる。病理学的検査では凝固組織が完全に壊死し、正常組織との境界がはっきりしている。そのほか、壊死組織の中にリンパ細胞及び炎性細胞浸潤が見られるが、これは免疫機能が向上して壊死組織を呑食するのと関係があるものである。よって、腫瘍が凝固壊死した後、壊死物は吸収され,繊維組織が増殖し、凝固した組織は生体に吸収されることになり、最後に小さな瘢痕を残すのみとなる。
以上の記述を通じて、本発明の長所が以下の通りである事が分かる。
(1)本発明は既知化合物の塩酸に対して、新しい医療上の用途を発掘し、新しい応用分野を開拓した。
(2)本発明で塩酸の局部注射は人体に対して悪性反応と毒性が生じず、薬理作用が強く、よい薬用の前景を示唆している。
(3)本発明の物質的原料は供給源が豊富で安価であり、調製の過程が簡便で、局部注射型であるため、使用が便利である。
(4)本発明の物質で調製された薬剤は腫瘍組織を凝固壊死させることができ、かつ治療効果が確実で、凝固の範囲が的確であり、凝固の範囲が球形を呈し、凝固の範囲を容易に制御することができる。原発性悪性腫瘍、転移性悪性腫瘍、ある幾つかの良性腫瘍までを含む如何なる実体腫瘍を治療でき、また神経破壊にも利用することができ、末期癌の鎮痛に使用できる。
(5)本発明の治療効果は目下臨床で応用されている50%の酢酸と100%の無水アルコールより優れ、かつ拮抗薬物によって解毒できる。
以下の通り、実施例と合わせて、本発明をさらに詳述する。
市販の純度A・Pの塩酸を取り、滅菌注射用水で濃度1.8%まで希釈し、1mlの薬瓶に封入し、消毒して製品にする。
市販の純度A・Pの塩酸を取り、滅菌注射用水で濃度3.6%まで希釈し、1mlの薬瓶に封入し、消毒して製品にする。
市販の純度A・Pの塩酸を取り、滅菌注射用水で濃度7.2%まで希釈し、1mlの薬瓶に封入し、消毒して製品にする。
市販の純度A・Pの塩酸を取り、滅菌注射用水で濃度18%まで希釈し、1mlの薬瓶に封入し、消毒して製品にする。
aは、本発明で18wt%の塩酸0 、5mlを作用させたことによる生体外ブタ肝臓に対する凝固作用の説明図である。bcdは、それぞれ現行技術で50%酢酸 、100%無水アルコール各0 、5ml、及びマイクロ波60Wで60秒作用させたことによる生体外ブタ肝臓に対する凝固作用の説明図である。 a−cはそれぞれ本発明で3.6wt%の塩酸1mlで生体外ブタ肝臓を凝固させ、1週間、4週間、12週間経た病理学実験の説明図である。 a、bはそれぞれ本発明で3.6wt%の塩酸1mlで生体外ブタ肝臓を凝固させ、1週間、4週間経過後、顕微鏡で観察された組織の病理学的変化の説明図である。 a、bはそれぞれ本発明で3.6wt%の塩酸1mlで生体外ブタの肺を凝固させ、1週間、4週間経過後の肺部解剖の説明図である。 a、bはそれぞれ本発明で3.6wt%の塩酸1mlで生体外ブタの肺を凝固させ、1週間、4週間経過後、顕微鏡で観察された組織の病理学的変化の説明図である。 a、bはそれぞれ本発明で肉腫のできたラットに、18wt%の塩酸1mlを注射して24時間後、ラットの腫瘍解剖の説明図と顕微鏡で観察された組織病理学的説明図である。 18wt%の塩酸と50%酢酸及び無水アルコール各0.05mlでハツカネズミの肉腫に対する凝固作用の比較である。 a−dはそれぞれ本発明でCTでの誘導下、18%の塩酸2mlを経皮注射して肝臓癌を凝固させた直後と24時間後のCTでの変化とB型超音波診断装置での変化の説明図である。 肺癌患者に18wt%塩酸を注射した前後の感受性指数標−a−フェトプロティン(AFP)の測定結果である。 abcはそれぞれ18wt%塩酸1mlを注射して肺癌を凝固させた直後と3日後のCTでの変化及び生検針で穿刺吸引物の病理細胞学的変化の説明図である。

Claims (8)

  1. 塩酸を使用した腫瘍治療剤。
  2. 悪性腫瘍を治療することを特徴とする請求項1記載の腫瘍治療剤。
  3. 肝臓癌、肺癌、腎臓癌、乳癌あるいは脳、副腎転移腫瘍のような転移性癌を治療することを特徴とする請求項2記載の腫瘍治療剤。
  4. 良性腫瘍を治療することを特徴とする請求項1記載の腫瘍治療剤。
  5. 塩酸を使用した癌性疼痛鎮痛剤。
  6. 塩酸の濃度が1.8%−36wt%であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の腫瘍治療剤。
  7. 塩酸の濃度が18wt%である請求項6記載の腫瘍治療剤。
  8. 塩酸の用量が0.05−5mlであることを特徴とする請求項7記載の腫瘍治療剤。
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