JP2005537853A - 血糖コントロール - Google Patents

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Abstract

膵臓に電界を印加するために構成された少なくとも一つの電極、および、血糖値を顕著に低下させ、血中インスリンレベルを顕著に低下させないよう少なくとも一つの電極を使用して膵臓に電界を印加することを含む血糖コントロールの方法。

Description

関連出願
本出願は、USSN 10/237,263の一部継続出願であり、これは現在WO 01/66183として公開されているPCT出願PCT/IL00/00566の一部継続出願で、米国を指定する。本出願はまた、2000年3月5日に出願されたPCT出願PCT/IL00/00132の一部継続出願で、これは米国を指定し、現在は米国出願09/914,889である。本出願は、35 USC 119(e)に基づき、1999年3月5日に出願された米国仮出願60/123,532の利益を主張する。また、本出願はPCT公報によるWO 99/03533に関連する。これらのすべての開示は、参照によりここに包含される。
本発明は、インスリン分泌を制御して血糖値を制御する分野に関し、特に、膵臓に電界を印加することにより血糖値を制御する分野に関するものである。
膵臓の機能不全による糖尿病の患者数は多く、インスリン分泌の制御はきわめて重要である。ある種の糖尿病では、通常の血糖値を維持するために必要なインスリンの総レベルを下回るというものがある。また、必要量のインスリンが生成されるものの、血糖値の上昇に時間的に間に合わないという種類もある。さらに、何らかの理由により身体がインスリンの効果に抵抗を示す場合もある。
血糖値については継続的な制御(危険な急上昇や急下降を避けるなど)が望ましいが、現在、一部の患者に対してはそれが実現できていない。
インスリンの分泌は、次の過程で行われる:血糖値は、膵臓のβ島細胞の脱分極率と関連している。糖の値が高いと、β細胞内のATP/ADP比率が高くなり、そのためカリウムチャネルが抑制され、β細胞の脱分極が生じる。β細胞が脱分極化すると、細胞内のカルシウム値が上昇し、これによりプロインスリンがインスリンへと変化する。そして、細胞からインスリンが分泌される。
β細胞は、適正な血糖値となるよう膵島内で調整され、活動電位が膵島内で伝搬する。一般に、膵島におけるβ細胞の電気的活動はバーストの形状で、各バーストは多数の微細な活動電位で構成される。
PCT公報 WO 99/03533は参照によりここに包含されるものであり、膵臓からのインスリン分泌が非刺激性の電界を用いて抑制されることが示唆されている。
メドトロニックに対するPCT公報WO 98/57701の開示は参照によりここに包含されるものである。これは、膵島に対して電気的パルスの刺激を与えることにより、バーストに類似した活動を生じさせて、バーストの頻度を高め、インスリン分泌を促進させることを示唆している。
メドトロニックの前記PCT公報は、バーストの間に刺激性(例えば前記刺激閾値)パルスを与え、それによりバーストを停止してインスリン分泌量を低減させることを示している。この公報は、膵臓の異なる部位を順に刺激すること、それによって、刺激を受けていない部位を休ませることも示している。
しかし、メドトロニックPCT公報に記載されたこの方法の制約の一つに、バースト率の増加によりβ細胞における細胞内カルシウム値が長期間上昇したままとなり、バースト間の期間も低下できないということがある。この上昇は、細胞死の原因となる様々な作用を誘発する可能性や、あるいはβ細胞の正常なバランスを崩して結果的に細胞死を引き起こす恐れがある。さらに、そのように高いカルシウム値はβ細胞に過分極を誘発する原因にもなり、それによりインスリン分泌量が低減されて活動電位の伝搬が妨げられる。現在のところ、膵臓を制御する電気装置で実用が確認されているものはない。
例えばDiabetologia(1992)35:1035-1041の開示は、参照によりここに包含されるものであるが、これは、膵臓で生成される様々なホルモンの相互作用について記載している。インスリンは、ブドウ糖活用を向上させて血糖値を低下させる。また、インスリンはグルカゴンの分泌を促進することにより、肝臓にブドウ糖を分泌させて、血糖値を上昇させる。ソマトスタチンは、インスリンおよびグルカゴン双方の分泌を抑制する。本公開はまた、交感神経の刺激によりソマトスタチンの分泌量が増加するという実験についても記載する。本出願では、通常の健康な人体における血糖値が、グルカゴンの作用によって維持されるものとして示される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、少なくとも少量または短期間、あるいは少量かつ短期間に、感知されない程度にインスリンレベルを上昇させながらも、血糖値を低下させることに関する。本発明の例示的な実施形態の一つは、膵臓に電界を印加して、インスリンレベルを大幅に上昇させることなく、あるいはインスリンレベルを低下させながら、かつ血糖値を低下させるというものである。また、一つの例示的な実施形態では、血糖値を低下させることによりインスリンレベルの上昇を抑える。これは、膵臓の疲弊を回避する点で有効となる可能性がある。さらに一つの例示的な実施形態において、インスリンレベル上昇の割合が20%以下、15%以下、10%以下、5%以下に抑えられる、または5%以上、10%以上、あるいはそれ以上の割合で低下する。インスリン上昇の持続時間は、例えば10分未満、5分未満、または1分未満に制限される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、これらインスリンレベルの低下または顕著な上昇の回避は、制御が全く行われなかった場合に予測される上昇(例えば食後)と相対的なものである。一部の実施形態または実施例において、上昇の回避は、基線となる条件に相対的なものである。
本発明の典型定期な実施形態の一つにおいて、膵臓に電界を印加することにより血糖値の低下が、また複数の実施形態ではインスリン量の低減が実現する。本発明の複数の実施形態では、電界が直接的にまたは間接的にグルカゴンの分泌を抑制する。代替的にまたは付加的に、電界により血糖値を低下させる他の非インスリン因子が放出されるか、ブドウ糖摂取が行われるか、あるいはその両方が行われる。本発明の複数の実施形態において、電界またはその他による制御手段は、胃内容排出を遅延させるために使用され、それによりブドウ糖の有効性を抑制する。
本発明の複数の実施形態において、一定のインスリン上昇は認められるものの、予測される一部のインスリン上昇については、非インスリン手段で血糖値を低下させる刺激を与えることにより、可変の余地がある。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、血糖コントロール療法の時間を管理して摂食による血糖値の初期上昇を回避または低下させるものである。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、例えば膵臓に電界を印加する場合、この療法は、グルカゴンレベルの低下時に時間指定され、消化中の食物によりブドウ糖のピーク値が高くならないようする。代替的にまたは付加的に、膵臓がインスリンを大量に分泌するよう制御する。代替的にまたは付加的に、例えば電気的制御または薬剤制御による胃内容排出の遅延で、ブドウ糖のピーク値が低下する、または遅延される、あるいはその両方が行われる。一部の患者では、このようなピーク値の適切な低下または遅延によりインスリン分泌量が低減し、また膵臓による過剰な分泌が避けられるとされている。例えば、胃活動のセンサにより食事を自動的に検知することも可能である。選択的に、例えば、薬剤により薬剤を順次注入することによって、胃内容排出を遅延させる。代替的に、例えば、食事は磁気的にプログラムされる「指示器具(wand)」により手動にて指示される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、食事によるブドウ糖のピークは少なくとも5分後、10分後、または20分後に遅延される。代替的にまたは付加的に、このようなピークの振幅は、(基線値と比較して)10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で低下する。代替的にまたは付加的に、このようなピークの持続時間は、少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で短縮される(持続時間の値は基線値の40%を超えるものとする)。代替的にまたは付加的に、食事により上昇した血糖値は全体で、少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で低下する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、食事によるインスリンのピーク値は少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で低下する。代替的にまたは付加的に、このようなピークの振幅は、(基線値と比較して)10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で低減する。代替的にまたは付加的に、このようなピークの持続時間は、少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で短縮される(持続時間の値は基線値の40%を超えるものとする)。代替的にまたは付加的に、食事により上昇した血糖値は全体で、少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、60%以上、あるいはそれ以上の割合で低減される。
代替的にまたは付加的に、血中インスリンレベルは例えば30マイクロ単位/ml未満、20マイクロ単位/ml未満、15マイクロ単位/ml未満、または10マイクロ単位/ml未満と、相対的に低い値で維持される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、生来の安全有効性を伴い膵臓に電気的刺激を与えることによる、血糖コントロール方法に関するものである。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、印加された電界は、基準となる血糖値が確立された後には血糖値を実質的に低下させない。代替的にまたは付加的に、数日間または数週間といった相当の期間に電界を印加しても、膵臓外分泌機能および膵臓の生体能力またはどちらか一方に、重大な障害を生じない。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、基線を下回る血糖値の低下は、30%未満、20%未満、10%未満、あるいはそれ未満である。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、基線となる血糖値に対して血糖値がさらに実質的に低下しないものについては、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、あるいはそれ未満である。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、膵臓によって生成され血糖値に作用する各種ホルモンの選択的または統合的あるいは両方による制御と、血糖コントロールに関するものである。この制御は、純粋な電気刺激の使用、あるいは場合により一種類以上の薬剤および電気刺激と適切な方法で相互作用するその他の微分子、あるいはどちらか一方を使用して実現される。薬剤は、膵臓の細胞によるホルモン生成および分泌またはどちらか一方を阻害する場合がある。代替的に、例えばホルモンの受容体を妨げる、またはホルモンを無効にするなど、薬剤はホルモンの作用を阻害する可能性がある。代替的にまたは付加的に、インスリンやソマトスタチン、グルカゴンなどのホルモンは、体外から供給する、またはインスリンポンプの使用により供給することが可能である。本発明の複数ある実施形態で、この制御は非刺激性(定義については後述)である。本発明の他の実施形態において、この制御は刺激性または刺激性と非刺激性制御の組合せである。
本発明の複数ある実施形態において、この制御は血糖コントロールのみならず、また不正な血糖値による症候性変化を予防するのみならず、十分な生理的効果が得られるのに必要なホルモンレベルについても制御するものである。このような制御は、例えば適切な短期的効果を得るため、代替的にまたは付加的に、適切な長期的効果を得るために有効となる可能性がある。この種の2つの要素による積極的制御は、単純にインスリンレベルを変化させて血糖値を制御するものとは明確に区別されるべきものである。このような単純な制御では、適切な血糖値およびインスリンレベルの両方を実現できない場合があり、場合により膵臓の過負荷につながる可能性がある。
当業者による神経性刺激または膵臓の直接刺激による血糖コントロールが成功しない一つの理由としては、複数の異なるホルモン分泌による同時的および非選択的作用があり、このために分泌されたホルモンの効果が低減するか、または膵臓の過負荷、あるいはその両方があるものと仮定される。
本発明の例示的な実施形態において、対象となるホルモン(例えばインスリンまたはグルカゴン)分泌により中和的ホルモンの分泌が促進されるフィードバック相互作用を防ぐために、中和的ホルモン(例えばグルカゴンまたはインスリン)が抑制される。
代替的にまたは付加的に、対象ホルモンの効果を阻害するような他の中和的ホルモンの分泌を促進しない程度の低刺激が維持される。必要な結果を得るためのホルモン量が分泌されるようにするために、分泌時間は延長してもよい。
代替的にまたは付加的に、対象ホルモンを分泌させる刺激は、バーストに合致するよう制御され、刺激時間を長くしたことにより中和的ホルモン分泌への刺激とならないようにする。代替的に、故意に中和的ホルモンの分泌または生成あるいはその両方を適切な量まで発生させるために、分泌を継続させる場合もある。
代替的にまたは付加的に、対象ホルモンの分泌は、中和的ホルモンの作用を上回るよう十分な高レベルに維持される。
代替的にまたは付加的に、対象ホルモン分泌に対する刺激は、分泌により中和的ホルモンの分泌を抑える制限ホルモン(例えばソマトスタチン)の分泌を相当量促進する程度に高く、かつ刺激により目的のホルモンを放出させない程度に維持する。
代替的にまたは付加的に、複数の膵臓ホルモンは、膵臓の過分極により抑制される。このような過分極は、実質的に電気的または化学的に行うことが可能である。例えば、ジアゾキシドは過分極を発生させ、膵臓の活動を低下させる。
代替的にまたは付加的に、高い血糖値に対するβ細胞の反応(例えばインスリン分泌)は、低血糖症を回避するために、阻害されるのではなく低下される。代替的にまたは付加的に、ブドウ糖摂取の低減にもかかわらず高い血糖値が持続する場合は、低血糖を回避するためにグルカゴンが分泌される。一部の場合には、そのような過負荷を避けるため、(例えば、効果または一過性の頻度を考慮して)インスリン(またはその他のホルモン)の上昇パルスあるいは下降パルスが印加されるか、段階的に除去される、あるいはその両方が行われる。代替的にまたは付加的に、中和的ホルモンの供給など積極的対策が用いられる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、大量のインスリン分泌を発生させるために刺激が用いられる場合、低血糖症を避けるために血糖値についてもまた上昇させる。一つの例として、ブドウ糖の注入によりこれを行う。その他の実施例では、刺激により直接グルカゴンの放出を促すことにより行う。また他の実施例では、直接的または間接的にグルカゴン分泌を発生させる程度にインスリン分泌の量を多くまたは高速にする。一つの例では、インスリン分泌が、血流で除去される(例えば、自然にまたは人工的に低減される)よりも高速で行われ、(膵臓の)付近では非常に高濃度のインスリンが発生してグルカゴン生成の刺激となる。代替的にまたは付加的に、通常の体内では、グルカゴン生成の刺激となるようインスリンレベルは高くなる(または高速で上昇する、あるいはその両方)。本発明の代替的な実施形態の一つにおいて、例えば、関連する生理学的メカニズムによる習慣性の促進や、変動に敏感なメカニズムの誘因を回避するなどして、ブドウ糖または各種ホルモンの分泌を避けるためにインスリンレベルの上昇は低速に抑制される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、グルカゴン分泌を制御することによりインスリンまたは血糖値あるいはその両方を制御する効果に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリン分泌量の低減またはそれに付随するものではなく、このようなグルカゴンの増加が、血糖値を上昇させるために使用される。選択的に、肝臓内におけるブドウ糖源の完全な枯渇を誘発することのないよう、グルカゴンの分泌は制限される。代替的にまたは付加的に、インスリン分泌はグルカゴン分泌の増加により促進される。本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、グルカゴン分泌を適切に制御することにより、適切な血糖値および適切なインスリンレベルの両方を同時に達成可能にするものである。代替的にまたは付加的に、異常に高レベルのインスリンが必要とされないよう、グルカゴン分泌を促進しないことによりこれを回避する。一部の例において、インスリン分泌は肝臓内のブドウ糖蓄積を促進するために行われるか、またはこのような蓄積を消費するためにグルカゴンが供給される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、血糖値およびインスリンレベルの両方を制御することにより、例えば、脂質代謝、肝臓内の糖新生、ケトン生成、脂肪蓄積、グリコーゲン形成における効果など、血糖値以外にインスリンによる変化を制御できることにある。
代替的にまたは付加的に、肝臓は、高血糖症の合併症なしでブドウ糖またはインスリンあるいは両方により負荷を生じると、グリコーゲンを強制的に蓄積する、または肝臓による後のブドウ糖吸収を妨げる、あるいはその両方を行う可能性がある。
代替的にまたは付加的に、インスリンレベルが低下すると、肝臓内に蓄積されるグリコーゲンが少量となる場合がある。これは、フォン・ギールケ病またはその他の過剰蓄積障害に有効である。
本発明の例示的な実施形態の一つは、膵臓の反応またはフィードバックの解析に関連している。この解析は、例えば特定の患者に対して、または特定の型の患者に対して、または膵臓障害に対して使用可能である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて:
(a)一つのホルモンレベルが他のホルモンに対して及ぼす短期的持続または長期的持続による作用、一つのホルモンが効果遅延により他のホルモンに及ぼす作用、およびホルモン活性化の自然連鎖を含む、1または複数の拡大利得(amplification gain)(正または負)を含む2種類以上のホルモン間の相互作用;
(b)電界、薬剤または神経刺激などの各種促進作用および抑制作用に対するホルモン分泌または生成の反応;
(c)血糖値による影響、膵臓における直前の刺激およびホルモンの相互作用に対する薬剤レベル、ホルモンの相互作用および刺激に対する反応および他の膵臓ホルモンのレベルに対する反応、および例えば消化酵素など他の生理学的要素;
(d)例えば細胞内ホルモンおよび前駆ホルモンの蓄積能力または時定数など、バースト能力とホルモン生成能力の関連;
(e)膵臓各部位で異なる作用;
(f)すべての膵臓または一部の膵臓における電気的活動;
という膵臓の特性のうち一または複数を取り上げる。
本発明の複数ある実施形態において、これらの解析は例えば下垂体、甲状腺および副腎ホルモンなど非膵臓ホルモンの作用を決定するものである。これらのホルモンは、肝臓における直接の効果により血糖値を上昇または下降させる可能性がある。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、各種刺激の効果を確認するために、ホルモンレベルの絶対値または相対値の直接測定、または血糖値の測定、または他の生理学的要素が使用される。このような測定方法は、機器を接続して、あるいは接続しないで行われる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、ホルモンレベルの分析には光ファイバによる化学センサが使用される。代替的にまたは付加的に、抗体に基づく検査が使用される。本発明の例示的な実施形態の一つでは、制御装置には膵臓または門脈循環系へのポートまたはガイドワイヤが含まれる。場合により、このポートまたはガイドワイヤは体外より皮膚直下または体内の管腔へ容易に到達することができる。このようなポートまたはガイドワイヤは、ホルモンが混入した血液を膵臓から抽出するためのカテーテルを誘導するために使用される。カテーテルまたはガイドワイヤは、検査の解析段階が終了した際に摘出される。代替的にまたは付加的に、このポートはセンサや電極を埋め込む、または位置調整するための内視鏡の誘導に使用される。
膵臓内の相互作用を測定することと代替的にまたは付加的に、各種の生理的状態への膵臓の順応、または膵臓の各種生理的状態に対する人体の順応、または各種血中ホルモンレベルへの人体の順応が測定される。これらの測定は実験施設にて行われる場合がある。代替的にまたは付加的に、前記膵臓の反応を測定するため、携帯可能な外付けまたは埋め込み型の機器を患者に装用させる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、測定された前記膵臓の反応は、膵臓の予測可能なモデル反応を得るための要素に利用される。代替的にまたは付加的に、この測定から例えば神経回路網タイプのモデルなど、新しいモデルを作成する。このようなモデルは、一つの療法の効果を予測するために、または代替的な複数の療法から選択する場合に求められる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいては、インスリン分泌を促進し、かつグルカゴン分泌を抑制して血糖値を低下させるための療法を選択する際にこのようなモデルが使用される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、膵臓への血流を制御することによって膵臓の反応を間接的に制御し関連するホルモンの生成および分泌に効果を与える、または膵臓からの血流を制御することによりホルモンの伝搬または膵臓内のホルモンに部位的な効果を与えるということに関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、非刺激性の電界を用いて選択的に動脈および静脈または両方を収縮または弛緩させ、膵臓全体または一部から流出するまたは流入する血流を制御する。
本発明の例示的な実施形態の一つは、許容範囲外のカルシウムレベルを回避しながらインスリン分泌量を増加させる方法に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリンの分泌量はバーストの持続時間を延長し、かつバースト間のインターバルを適切な長さに維持することにより増加し、それによりインターバルの間はカルシウムレベルが低下することになる。代替的にまたは付加的に、バースト頻度または負荷サイクルを変更せずに、バースト中のカルシウム流入の有効性を増加させることによりインスリン分泌量が増加する。代替的に、どちらの方法においても、バースト頻度は低減するかインターバルが長くなる、あるいはその両方が実現し、インスリン分泌量が増加する、または分泌量が一定に維持される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリン分泌による作用は、膵臓の少なくとも一部分に非刺激性パルスを印加することにより生じる。ここで使用する非刺激性という単語は、新しい活動電位を生成しないパルスを意味し、これは既存のまたは将来の電位を変化させる可能性がある。この性質はパルス、振幅、周波数またはパルスの包絡線を生じさせ、また、一般的にパルス印加のタイミングに依存する。単一のパルスには刺激性の部分および非刺激性の部分があることに留意すべきである。例えば、ペーシング100ミリ秒のパルスでは20ミリ秒後にペーシングの効果が停止し、40ミリ秒後に実際の非刺激性効果を帯び始める。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本発明の例示的な実施形態に従ったパルスが印加されると、バーストの振幅が増加し、作用が継続して持続時間が延長される可能性がある。選択的に、パルスはバーストを停止させず、場合により、バーストは延長させることもできる。バーストの振幅を増加させると、インスリンの生成量または分泌量またはその両方を増加させるものと考えられる。
パルスは、例えばバーストまたは個々の活動電位など部分的な活動に同期させることができる。代替的にまたは付加的に、パルスは血中インスリンレベルの変更周期(例示的な健康体では12分周期)に同期させることができる。代替的に、パルスは膵臓の部分的または全体的な電気的活動とは非同期化させることができる。代替的に、印加されたパルスは例えばバーストを開始することにより、膵臓内における複数の膵島を同期させることができる。パルスは二部に分かれ、一部では同期化を、もう一部ではパルスが非刺激性の活動を行う。ここでは「パルス」という単語を使用しているが、印加された電界の持続時間は活動電位よりも長いか、あるいはバーストよりも長い場合がある点に留意すべきである。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、β島細胞内のカルシウムレベルの低下に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、カルシウムレベルは経口薬の投与により低下する。代替的に、カルシウムレベルはバーストのインターバルを延長することにより低下する。このインターバルは、例えば刺激性または非刺激性のパルスを使用して、例えば活動電位のバーストを抑制することにより延長される。代替的に、この目的で電気生理学的薬剤が投与される。例えば塩酸プロカンアミドおよび硫酸キニジンはナトリウムチャネルの拮抗薬であり、ミノキシジルおよびピナシジルはカリウムチャネルの開口薬であり、また塩酸アミロライドはナトリウムチャネルおよび上皮の拮抗薬である。その他適切な薬剤としては、例えばRBI incより出版されているRBI Handbook of Receptor Classificationに記載されている。このカルシウムレベルの低下は、血糖値に対する膵臓の応答性を低下させるために行われる。代替的にまたは付加的に、このカルシウムレベル低下は薬剤や他の処置方法による副作用を相殺する、または少なくとも膵臓の一部を強制的に休息させるために行われる。代替的にまたは付加的に、このカルシウムレベルの低下はインスリン分泌の効果増幅により相殺される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、膵臓の少なくとも一部分をペーシングし、ペーシング後の遅延の際に非刺激性のパルスを印加することに関する。非刺激性のパルスはインスリン分泌量を増加または低減させるため、あるいはその他の事由から印加される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、ペーシング・パルスは、非刺激性パルスが複数の細胞における活動電位の同一位相に到達することにより同期化を行う。他のパルスは、非刺激性パルスにより予想される効果に基づいて、活動電位に対する刺激性または非刺激性のパルスがある。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリン分泌に効果を持つ刺激性パルスはペーシングの発生にも使用される。一例において、パルスは、場合により心臓に印加される細動除去パルスに類似した方法で膵臓の電気的活動をリセットする。代替的にまたは付加的に、刺激性パルスが即座にバーストを発生させ、それに関連する後続のパルスを自動的に遅延させる。このような同期化とは関係なく、本発明の例示的な実施形態の一つにおいては、新規のかつ(少なくとも公称)通常の長さのバーストが生成される前に、数秒間の短期的な遅延が生じるように刺激性パルスが用いられる。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、膵臓を薬剤と同時に電気的に制御することに関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電気的制御は薬剤による副作用を緩和する。代替的にまたは付加的に、薬剤は電気的制御による副作用を緩和する。代替的にまたは付加的に、電気的制御および薬剤は、例えば、インスリン生成のメカニズムに作用する薬剤とインスリン分泌に作用する電気的制御というように、互いを補完する。電気的制御または薬剤制御は、膵臓の内分泌活動において血糖値の検知、インスリン生成、インスリン分泌、細胞の再生、治癒メカニズムおよび訓練メカニズム、および活動電位の伝搬を含む多面にて使用される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電気的または薬剤のメカニズムは、例えば必要な血糖値に達した際にインスリン生成を停止するフィードバックメカニズムと置き換えるなど、十分に機能しない膵臓のメカニズムと置換される、またはこれを補助するために用いられる。膵臓に効果を与えるために、膵臓の制御機能と相互作用を行う薬剤を使用する場合もある。代替的に、このような薬剤は、例えば神経系や心臓血管系など、膵臓以外の他の部分に対して用いられる。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの態様は、例えば訓練、再生、治癒、または最良の使用形態を実現するために、各種の活性化プロファイルに適用された膵臓細胞の活性化に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、このような活性化には刺激性パルス、非刺激性パルス、および薬剤グルコースの使用などが含まれる。罹患細胞は通常の負荷に耐えきれず、そのような負荷が与えられた場合に劣化するとさせている。しかし、通常未満の負荷を与えれば、これらの細胞は活動を続け、自然治癒能力を発揮して場合により治癒する可能性がある。特に、一部の罹患細胞は、最小限の活性化レベルによる刺激を受けた場合に、劣化ではなく治癒するとされている。代替的にまたは付加的に、細胞に特定量のストレスを与えると、細胞の生長、血糖値に対する反応スピードおよびプロファイル、細胞の効率または細胞数の変化などの補完メカニズムが作用して、インスリン生成能力およびインスリンの反応時間またはその他の必要な膵臓要素が向上するものと考えられる。正しい活性化のプロファイルは患者毎に決定する必要がある。場合により、膵臓の一部分に異なる活性化プロファイルを検査し、その作用が望ましいものであれば、膵臓の他の部分に適用する。これらの他の部分は、検査によるストレスを避けるために検査の間は抑制される場合がある。代替的に、例えば電気的制御または薬剤またはインスリン制御により、「安全(safe)」と思われる活動レベルに維持する。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、インスリン生成に対する電気的な効果、および可能であればインスリン生成の制御、代替的にまたは付加的に、インスリン分泌に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリンの供給が常に標準未満である場合にβ細胞からインスリンを引き出す(milking)ことにより、インスリン分泌が促進される。代替的にまたは付加的に、そのような細胞からインスリンを少量引き出すことによりインスリン生成を減少させる。一部の患者は、過剰に引き出すことによりインスリン生成が低下する、または少量引き出すことによりインスリン生成が促進されるという逆の効果が生じる可能性がある。代替的に、(例えば過分極を回避することにより)細胞がインスリンを分泌しないようにすると、大量のインスリンが細胞内に滞留し、それによりインスリン生成が抑制されて、場合によりそれ以上のインスリンが生成されなくなる。インスリン生成を止めるこのようなメカニズムが、膵臓の細胞内で認められている。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、大量のインスリンを細胞内で滞留させることにより、例えば高血糖症に対処する際など大量のインスリンが必要な際に短い反応時間で実現させることが可能である。その際細胞は、インスリンを蓄積させるために全身的に脱分極化する。場合により、インスリンを突発的に分泌させるために、膵臓の多数の細胞(同一細胞または異なる細胞が順次)が周期的に抑制される。
代替的にまたは付加的に、インスリン分泌の抑制は、低血糖症を避けるための医療処置として行われる。代替的にまたは付加的に、インスリン分泌の抑制または促進は、腫瘍細胞を酷使させて、インスリンの過剰分泌またはインスリンの過剰蓄積により死滅させるために行われる。場合により、周期的な需要による細胞の酷使は、その他のストレス要因とともに細胞を衰弱させるストレスを形成する方法として使用され、細胞を死滅させる。代替的にまたは付加的に、インスリン分泌の抑制は、移植された膵臓または膵臓の一部分が、移植によるショック症状を克服するために活動を低下させる目的に用いられる。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、膵島内の活動電位またはその他の要素伝搬の制御に関し、代替的にまたは付加的に、バースト活動の要素の制御に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵島にて個々の活動電位に選択的に同期化されるパルスは、例えばその安定状態を延長または短縮させるためなど、活動電位の制御に用いられる。代替的にまたは付加的に、例えば細胞のペーシングを行って必要な周波数にする、または刺激性を強くすることにより、バーストの終端付近の活動電位の周波数の減少を防止する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、化学療法または電気療法を用いて選択的に膵島内のβ細胞の感受性を向上または低下させ、活動電位の伝搬を促進または阻止して制御する。一部の細胞においてブドウ糖伝搬のメカニズムが損傷している場合に特に、活動電位の増強はインスリン分泌量の促進に有効である。活動電位の伝搬抑制は、インスリン生成の抑制または強制的な休息に有効である。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、血糖値の上昇に対する反応時間、および血糖値の上昇に対する反応の向上など、膵臓の反応要素を変更することにより、膵臓の活動に間接的に与える効果に関する。例えば、無反応の膵臓の感受性を高めて、血糖値の微細な変化でもインスリンを分泌させることができる。代替的に、衰弱したまたは過敏な膵臓の感受性を低下させて、血糖値の微細な変化でも(大量の)インスリンを分泌することがないようにできる。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、膵臓の部分的な異なる活動を同期化させることに関する。この同期化は、個々の異なる部分を同時に活性化させるものである。代替的に、同期化は、膵臓の一部分を活性化させつつ他の部分の活動を抑制することができる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、同期化は膵臓の複数の異なる部分を強制的に休息させるために行われる。代替的にまたは付加的に、同期化により、膵臓の中でも即応性がある部分が選択的に活性化する、または反応の遅い部分が活性化される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵島間または膵島内の同期化は、例えばコネキシンなど、ギャップ抵抗を低減する薬剤を使用することにより強化される。このような薬剤は、例えば経口で、または血液を通じて全身的に、または胆管などを経由して部分的に投与される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、このような薬剤は膵臓内の細胞の代謝により例えば遺伝子工学を用いて遺伝子的に投与される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、膵臓内への電極(またはセンサ)の移植に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、胆管を経由して電極が設けられる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、移植の際は内視鏡が使用され、全身麻酔は必要ない。代替的に、電極は腸を経由して移植される。場合により、電極の電力供給を制御する装置も腸を経由して移植される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、この装置は腸内の展開した部分にて腸内に残し、電極が腸から突き出る形で膵臓に隣接もしくは接触するようにする場合がある。代替的に、電極は例えば門脈など血管を経由して設ける。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電極は、共通のまたは個別の複数の接点が電極に沿って延長されたものとなる。電極は直線的または曲線的のどちらでもよい。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓の必要な部分または面積を電極が被覆するよう、電極は例えば内視鏡などに曲線的に誘導されて、膵臓に挿通される。正確な被覆箇所は画像によって決定されるか、移植後の適応過程において電極が放出する電界によって決定される。
本発明の複数ある実施形態のうち一つの側面は、上記各手段を一または複数実施するための膵臓制御装置に関する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置は体内に埋め込まれる。例示的な制御装置は、一または複数の電極、電極に電力供給するための電源、および電力供給を制御するための回路から構成される。選択的に、フィードバック制御のためにブドウ糖またはその他のセンサが設けられる。
本発明の例示的な実施形態よれば、膵臓制御装置であって:
血漿中のブドウ糖またはインスリンの値を検知するブドウ糖センサ;
インスリンを分泌する一細胞または細胞群に電力供給する少なくとも一つの電極;
前記少なくとも一つの電極に電力供給する電源と、前記細胞内で活動電位を活性化させず、かつインスリン分泌量の増加に効果を持つパルス;
検知された値を受信し、前記少なくとも一つの電極に電力供給し、前記値に必要な効果を与えるための前記電源を制御する制御装置という特徴、を含む。選択的に、インスリンを分泌する前記細胞は、膵臓に隣接し、前記電極は前記膵臓に近接する。代替的にまたは付加的に、前記制御装置は体内に長期間滞留し胆汁に触れても維持可能な外装とする。代替的にまたは付加的に、制御装置は前記細胞の電気的活動を検知する電気活動センサを有し、検知された細胞の脱分極周波数よりも高周波で前記電極に電力供給する前記電源をもって前記細胞に高周波にて脱分極を発生させる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記パルスは前記細胞の活動電位の安定状態を延長させる設計とし、細胞により多くのカルシウム情報が供給されるようにする。選択的に、前記パルスは前記細胞からのインスリン分泌が低減しない場合に、前記細胞による活動電位の周波数を低減させる設計とする。
本発明の例示的な実施形態において、前記パルスは前記細胞のバースト活動の持続時間を延長させる設計とする。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記パルスには、前記細胞群における非参加型のインスリン分泌細胞を補充するのに十分な振幅を持たせる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置はインスリン分泌細胞における前記細胞以外の第二の細胞に電力供給するため、少なくとも第二の電極を備え、前記制御装置は前記第二パルスを有する、前記第一の電極とは異なる前記第二電極に電力供給する。選択的に、前記第二パルスはインスリン分泌を抑制するための設計とする。場合により、前記制御装置は前記第二電極に電力供給するようプログラムされ、事前に分泌が抑制された前記インスリンを効果的に分泌させる時間を調整する。代替的に、前記第二パルスは前記第二細胞を過分極化する設計とする。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は、前記細胞の特定箇所を強制的に脱分極するだけの振幅がありペーシング・パルスを伴った、少なくとも一つの電極に電力供給し、非刺激性のパルス電力供給に関しては細胞の活動電位を配列する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記電極の電力供給を前記細胞のバースト活動に対して同期化する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記電極の電力供給を前記細胞における個々の活動電位に対して同期化する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記電極の電力供給を前記細胞の電気的活動に対しては同期化しない。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記細胞におけるすべての活動電位に対しては前記パルスを印加しない。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記細胞におけるすべてのバースト活動に対してはパルスを印加しない。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記パルスの持続時間は前記細胞の単一活動電位よりも短い。選択的に、前記パルスの持続時間は前記細胞の安定期間よりも短い。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記パルスの持続時間は、前記細胞の単一活動電位の持続時間よりも長い。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記パルスの持続時間は、前記細胞のバースト活動の持続時間よりも長い。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は細胞に処方された薬剤に反応して前記電力供給を決定する。選択的に、前記薬剤処方には膵臓の治療が含まれる。代替的にまたは付加的に、前記制御装置は前記薬剤処方による中和的副作用に対して前記パルスを印加する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記薬剤処方との相互依存的作用に対して前記パルスを印加する。代替的に、前記制御装置は前記細胞のペーシングによる刺激の中和的副作用に対して前記パルスを印加する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記装置には警告発信器が含まれる。選択的に、前記血糖値が閾値を下回る際、前記制御装置は前記警告発信器を作動させる。代替的にまたは付加的に、前記血糖値が閾値を上回る際、前記制御装置は前記警告発信器を作動させる。
本発明の例示的な実施形態によれば、インスリン分泌の制御方法であって:
膵臓の少なくとも一部分に一つの電極があり;
膵臓の少なくとも一部分に非刺激性のパルスを印加し、このパルスはインスリンの分泌を促進させる。選択的に、この方法には前記非刺激性パルスに関して刺激性パルスの印加が含まれる。代替的にまたは付加的に、この方法には非刺激性のパルスに関して非刺激性を低減する分泌の適用を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、この方法には膵臓の少なくとも一部分に対して必要な効果を得る目的から行う複数の連続的パルスの印加が含まれる。
本発明の例示的な実施形態によれば、膵臓の制御装置であって:
膵臓の少なくとも一部分に電力供給する電極を少なくとも一つ供給し;
前記電極に電力供給して血糖値、血中インスリンレベル、および他の膵臓ホルモンの血中レベルで構成される要素のうち少なくとも二種類に対して明確な効果を与えるためにプログラムされた制御装置を有する。選択的に、制御は、前記少なくとも二要素を同時に調整することを含む。代替的にまたは付加的に、制御は、前記要素の少なくとも二種類を適切な生理学的範囲内に維持することを含む。代替的にまたは付加的に、制御は、前記二要素間にて少なくとも使役作用を低減させ、前記少なくとも二要素のうち、どちらか一方のみを選択的に調整することを含む。代替的にまたは付加的に、制御は、前記要素のうち少なくとも一つを適切な生理学的範囲内に維持することを含む。代替的にまたは付加的に、前記少なくとも二要素は血糖値およびインスリンレベルを含む。選択的に、制御は、炭水化物の代謝に関連しない前記インスリンの調整を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記二要素のうち少なくとも一つはグルカゴンを含む。選択的に、制御は、インスリンの効果を高めるためのグルカゴン分泌の促進を含む。代替的にまたは付加的に、制御は、血糖値を高めるためのグルカゴン分泌の促進を含む。代替的にまたは付加的に、制御は、インスリン分泌が促進されている間にグルカゴン分泌を低減させることを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記二要素のうち少なくとも一つはソマトスタチンを含む。選択的に、前記制御装置は前記血糖値に対して最も影響の少ない代替的療法で、複数の代替的制御療法から療法を選択する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は前記要素を制御するために、電界のみを使用する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御装置は体内の微分子を制御する。選択的に、前記微分子は、前記制御装置の制御を受けない。代替的に、前記微分子は前記制御装置に制御される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記微分子は、少なくとも一種類の膵臓ホルモンの分泌を抑制する。代替的にまたは付加的に、前記微分子は少なくとも一種類の膵臓ホルモンの効果を抑制する。代替的にまたは付加的に、前記微分子は少なくとも一種類の膵臓ホルモンの分泌を増強する。代替的にまたは付加的に、前記微分子は少なくとも一種類の膵臓ホルモンの効果を増強する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、ホルモンの一要素の制御は、拮抗ホルモンの分泌を抑制することを含む。代替的にまたは付加的に、ホルモンの一要素の制御は、拮抗ホルモンの分泌を増強することを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記制御は前記膵臓のフィードバック相互作用を格納するための記憶モジュールの学習を含む。選択的に、前記フィードバック相互作用は複数のホルモンレベル間の相互作用を含む。代替的にまたは付加的に、前記フィードバック相互作用は複数の血糖値に依存する。代替的にまたは付加的に、前記フィードバック相互作用は前記膵臓の動作を追跡することにより、前記制御装置によって決定する。選択的に、前記制御装置は少なくとも一つの血糖値および膵臓のホルモンレベルを活発に変更させ、フィードバック相互作用の情報を収集する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本制御装置は前記非制御要素のレベルを検知するセンサを含む。代替的にまたは付加的に、本制御装置は前記非制御要素のレベルを推定するための推定器を含む。代替的にまたは付加的に、前記電極は前記制御に効果を与えるため非刺激性パルスを印加する。代替的にまたは付加的に、前記電極は前記制御に作用を与えるため刺激性パルスを印加する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電極は前記制御に作用を与えるため前記膵臓に関連する血流を調整する。選択的に、前記調整された血流は、前記膵臓においてホルモン生成を行う細胞へ入る血流を含む。代替的に、前記調整された血流は前記膵臓から出る血流を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記調整された血流は、前記膵臓においてホルモン生成を行う細胞から出る血流を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記少なくとも一つの電極は、前記少なくとも二要素を適切に制御するために前記膵臓の異なる複数部分に選択的に電力供給する少なくとも二つの電極を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本制御は分泌の制御を含む。
本制御は生成の制御を含む。代替的にまたは付加的に、本制御は生理学的活動の制御を含む。
本発明の例示的な実施形態によれば、膵臓の活動を解析する手段であって:
第一条件群における膵臓の動作を決定すること;
第二条件群における膵臓の動作を決定すること;および
膵臓の動作パターンを決定するために膵臓の動作および条件群を分析すること、を含む。選択的に、前記動作パターンは前記膵臓における二種類のホルモン間の相互作用を含む。代替的にまたは付加的に、前記条件群は自然発生的である。代替的に、前記条件群は少なくとも部分的に人為的に導入される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本手段は、前記決定された動作に対して反応する前記膵臓の制御を含む。選択的に、本制御は薬剤を用いた制御を含む。代替的にまたは付加的に、本制御は電界を用いた制御を含む。
本発明の例示的な実施形態によれば、膵臓のバースト活動制御方法であって:
バースト活動を開始させるため膵臓の少なくとも一部分に電界を印加すること;および
前記電界の印加を複数回反復し、前記電界の印加を行う期間において、膵臓の前記部分における大多数のバースト活動を、前記電界の印加および反復される印加に同期させることが含まれる。選択的に、本手段は、前記電界の印加の反復率を変化させ、膵臓の前記少なくとも一部分におけるバースト率を制御することを含む。
本発明の例示的な実施形態によれば、膵臓の活動を制御する手段であって:
電界源を供給すること;および
前記電界源に電力供給し、電界を膵臓の少なくとも一部分に印加し、印加された前記電界が前記印加に続く少なくとも一度のバーストの振幅を増加させることを含む。選択的に、前記印加された前回は、新規にバーストを誘発しない。代替的にまたは付加的に、前記印加された電界は、前記膵臓のバースト率に実質的な変更を加えない。代替的にまたは付加的に、振幅が増加した前記バーストは、通常の振幅によるバーストに比較してインスリンレベルを上昇させる。代替的にまたは付加的に、本手段は前記電力供給された膵臓の前記少なくとも一部分における自然のバースト進行に同期する。
本発明の例示的な実施形態によれば、血糖コントロールの手段であって:
膵臓に電界を印加するための少なくとも一つの電極:および
前記少なくとも一つの電極を使用して膵臓に電界を印加し、血糖値を顕著に低下させ、かつ血中インスリンレベルを顕著に上昇させないことを含む。選択的に、本手段は、続けて前記膵臓に第二の電界を印加し、第二電界によりインスリンレベルを上昇させることを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界はグルカゴン分泌を低減させる上で有効である。代替的にまたは付加的に、前記電界は前記膵臓と生理学的に連携した肝臓によるブドウ糖分泌を低減させる上で有効である。代替的にまたは付加的に、前記電界は、前記膵臓を含む体内の細胞によるブドウ糖摂取を促進させる上で有効である。代替的にまたは付加的に、前記電界は前記膵臓内の神経組織に影響を与える上で有効である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は、前記膵臓における島細胞活動に実質的に新規バーストを誘発しないことにおいて非刺激性である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は二相性のものとして印加され、かつ時変的に負荷分散されるものである。選択的に、前記電界は一定期間に対して印加する持続時間は短期とする。選択的に、前記一定期間には、1Hzから15Hzの間を周期とする周波数があるものとする。選択的に、前記一定期間は約5Hzの周波数がある。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記持続時間は30ミリ秒未満である。選択的に、前記持続時間は約10ミリ秒である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は30分未満の期間反復される。代替的に、前記電界は30分から180分の期間に反復される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界はブドウ糖吸収の持続時間のうち実質的にすべてに印加される。代替的にまたは付加的に、前記電界は予測されるブドウ糖の摂取事象が起こる以前に印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、この手段はブドウ糖の摂取による前記電界の作用が含まれる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は、摂取事象に関係なく印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は、血糖値に関係ない少なくとも一部の場合に印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は少なくとも24時間連続的に印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は少なくとも15分間効果の検知を伴わずに印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、摂取事象がない場合、前記電界は血中インスリンレベルおよび血糖値を顕著に変化させない強度および時間範囲で印加される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は空腹時の基本血糖値からの血糖値上昇を少なくとも20%の割合で低減させる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は測定された平均5分間以上の期間、20%以上の割合で血中インスリンレベルを上昇させない。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、この手段は胃に対する処置による胃内容排出の遅延を含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は少なくとも印加の期間血糖値のピーク値を遅延させる上で有効である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界は血糖値のピーク値を少なくとも10分間遅延させる上で有効である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記電界はインスリンのピーク値を少なくとも10分間遅延させる上で有効である。
本発明の例示的な実施形態によれば、血糖コントロールの手段であって:
上昇した血糖値を低下させ、かつ顕著に上昇しない血糖値は実質的に低下させないよう制御する上で有効な電界を膵臓に印加することを含む。選択的に、前記電界は上昇した血糖値を少なくとも20%の割合で低下させる。代替的にまたは付加的に、前記電界は上昇しない血糖値については10%以上低下させない。代替的にまたは付加的に、前記電界は前記膵臓の外分泌機能を損なわない。
本発明の例示的な実施形態によれば、血糖コントロール装置であって:
膵臓に電界を印加する少なくとも一つの電極;および
前記少なくとも一つの電極に電力供給するよう構成され、かつ前記膵臓による急性反応の欠如を補完するよう前記電界に電力供給するよう構成された回路構成を含む。
選択的に、前記回路構成は、インスリン塊を分泌させることにより代替する。代替的にまたは付加的に、前記回路構成はインスリンに依存しない方法により血糖値を削減させ代替する。代替的にまたは付加的に、前記回路構成は、前記代替の間インスリン分泌量を低減させるか、または大幅な増加を抑制する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、摂取事象の少なくとも20%に対して前記回路構成はインスリンレベルの急性制御のみを行う。選択的に、前記装置は、前記膵臓に対して行われる化学的な緩行性インスリン療法の情報をプログラムされる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本装置は摂取事象を自動的に検出する自動摂取センサを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本装置は急性反応が必要とされる状況を自動的に検出する自動ブドウ糖センサを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、本装置は急性インスリン反応が必要とされる状況を自動的に検出する自動ブドウ糖センサを含む。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記反応とは急性インスリン反応である。
発明の例示的な実施形態によれば、血糖コントロール装置であって:
膵臓に電界を印加する少なくとも一つの電極;および
前記少なくとも一つの電極に電力供給するよう構成され、かつ上昇した血糖値を顕著に低減させるために前記電極に電力供給するよう構成された回路構成を含み、前記回路構成は血糖値が上昇しない場合も前記電界を印加するよう構成される。選択的に、前記回路構成は閉ループシステムであり、電力供給の影響を検知し、不確実の場合に刺激を終了する構成とする。代替的に、前記回路構成は半開ループシステムとし、フィードバックなしで相対的に長期的な刺激群を適用する。代替的に、前記回路構成は開ループシステムとし、誘因に対する応答性があり、フィードバックなしの刺激群が適用される。
本発明の例示的な実施形態によれば、血糖コントロール装置であって:
膵臓組織に電界を印加する少なくとも一つの電極;および
前記少なくとも一つの電極に電力供給するよう構成され、かつ血糖値が上昇した場合に血糖値を低下させ、インスリンレベルが基線値を超えて実質的に上昇させないよう電極に電力供給する構成を含む。選択的に、前記回路構成は閉ループシステムであり、電力供給の影響を検知し、不確実の場合に刺激を終了する構成とする。代替的に、前記回路構成は半開ループシステムとし、フィードバックなしで相対的に長期的な刺激群を適用する。代替的に、前記回路構成は開ループシステムとし、誘因に対する応答性があり、フィードバックなしの刺激群が適用される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、前記回路構成は定電圧界を印加される。選択的に、前記回路構成は定電流界を印加される。選択的に、前記膵臓組織は生体内における膵臓を含む。代替的にまたは付加的に、前記膵臓組織は膵臓組織移植を含む。
図1は、本発明の例示的な実施形態による膵臓制御装置102の模式図である。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102は膵臓100に対する電気的な制御パルスを印加するために使用される。この制御パルスには、刺激性パルスおよび非刺激性パルスが含まれる。特に、このパルスにはペーシング・パルスおよび活動電位変化パルスが含まれる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御パルスは患者の血糖値およびインスリンレベルを制御するために使用される。さらに、ブドウ糖またはインスリンに関する特定かつ必要な解析がなされる場合がある。代替的にまたは付加的に、その他の膵臓ホルモンの分泌または生成が制御される場合がある。制御装置102のその他の使用方法は、以下の記載で明示し、それには例えば訓練、治癒、または膵臓細胞の損傷を回避するなどがある。
以下に記載する方法の適切な使用により治癒の可能性がある代謝またはホルモン異常の例示的かつ非限定的例には、非インスリン依存の真性糖尿病、インスリン依存の真性糖尿病、および高血糖症が含まれる。
以下の記載には、必要な効果を達成するために印加される多数の異なるパルスがあり、記載の範囲には必要に応じて、パルスを印加またはフィードバックを処理するようプログラムされた制御装置102などの装置が含まれることが明らかである。また、必要な効果は以下に記載する複数のパルスを異なる順序で組み合わせて印加することによって達成される場合もあることに留意すべきである。一人の患者に対して適切なパルスの特定の組合せは、患者毎に決定する必要があり、また時間の経過により変化する可能性もある。以下には例示的なパルスおよび順序について記載する。
例示的な装置
膵臓制御装置102は、膵臓100またはその一部に渡って電界を発生させる電界源(field source)104を含み、この電界源は制御回路構成(control circuitry)106により制御される。電源108は選択的に電界源104および制御回路構成106に電力を供給する。電力供給は、複数の電極、例えば一つの共通電極110と複数の個別電極112を使用して行われる。代替的に、例えば複数の電極ペアなど他の電極体系が使用される。
制御装置106への入力には、電気的センサまたは他のセンサを用いる。電極は電気的センサとしても使用可能であるが、本発明の例示的な実施形態の一つにおいては、膵臓センサ114または血管120上の血糖センサ118など別個のセンサを設ける。細胞内の血糖値を測定する細胞外センサも設ける。また、制御装置102は制御回路構成106または電源108に電力を伝導するためまたはプログラミングを行うための外部ユニット116を備える。代替的にまたは付加的に、外部ユニットは患者からの指示またはセンサの情報を収集するために使用される。代替的にまたは付加的に、外部ユニットは例えば血糖値が正常に制御されていない場合に、患者に対して警告を発信するために使用される。代替的にまたは付加的に、このような警告は例えば低周波の音声を使用して、または神経、筋肉、または腸など、への電気的刺激を用いて体内から発信される。
この例示的な実施形態およびその他の実施形態に関する他の詳細について以下に記載する。ただし、制御装置102の総合的な構造は、他の電気生理学的制御装置において使用される要素および設計原理を利用し、例えばPCT公報WO97/25098、WO98/10831、WO98/10832および米国出願09/260,769の特許6,292,693による開示は、参照によりここに包含される。しかしながら、周波数、電力レベルおよび膵臓内におけるパルスの持続時間は、これらで使用されたのは例えば心臓内であるなど、異なる可能性がある。特に、電力レベルは低い場合がある。さらに、膵臓に印加されるパルスのエラーによる直接の影響は、心臓に印加された場合の類似エラーに比較して、患者の症状を悪化させる可能性がある膵臓組織の損傷の可能性を除き、致命的なものではない。
制御装置が適用される組織
本発明は、主に膵臓組織に関して記載される。この組織は膵臓内、場合によりその他体内のいずれかに、または制御装置の外装の内部に移植された一部に存在し、移植は例えば相同移植、自家移植、または異種移植を含む。代替的にまたは付加的に、移植はインスリンを分泌させるための遺伝学的変更を含む。膵臓の異なる部分は電界に対して異なる分泌関連反応を起こす場合があることに留意すべきである。
膵臓の電気的活動
図2は僅かに血糖値が上昇した状態における単一β細胞の例示的な電気的活動の状態を示したグラフである。グラフ130では、単一細胞の活動が、複数の活動電位から構成される複数のバースト期間132で構成され、複数のインターバル期間134によって分割されている様子を示す。インターバル期間134の間は実質的な活動電位はない。一部を拡大表示したグラフ140では、各バーストは複数の脱分極事象142によって構成され、各脱分極事象には再分極期間144が続く。細胞内のカルシウム値はバースト132の期間は上昇し、インターバル134の期間に低下する。
膵臓のβ細胞は膵島内に配列され、各膵島は単一の活性化領域として活動し、活性化領域では血糖値が充分に上昇すると活動電位の伝搬が見られる。そして膵島における電気的活動が集約して、例えば1Hzの周波数で反復する平均的活動電位の集約となる。この周波数は膵島を経由する活動電位の伝搬時間に依存する。インターバル134の期間、充分なβ細胞にインターバルが与えられた場合は、膵島全体が休止する、または散発性の脱分極事象が発生するのみとなる。個々の細胞は例えば5〜20Hzの高周波で動作する。代替的にまたは付加的に、低周波により1分につき約3〜5周期のエンベロープとなる。島細胞間の同期または相関関係はβ細胞とその他の細胞の間のギャップ結合に依存することに留意すべきである。抵抗またはそのようなギャップ結合は、血糖値またはホルモンレベルに依存し、本発明の複数の実施形態に従って決定および制御される。代替的にまたは付加的に、膵島内または島細胞間の同期レベルは、血糖値またはホルモンレベルの指標として使用される。近年の研究では、膵臓の異なる部分の同期化は神経経路を媒介して行われるとされている。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、必要な結果を得る目的からこのような神経経路は電界の印加または薬剤の処方によって刺激または遮断される。このような研究の例にはDepartment of Endocrinology and Metabolism M, Aarhus University Hospital, Aarhus, DenmarkのPorksen N、Hollingdal M、Juhl C、Butler P、Veldhuis JD、Schmits Oによる”Pulsatile insulin secretion: detection, regulation, and role in diabetes” Diabetes 2002 Feb; 51 Suppl 1:S245-54があり、この開示は参照によりここに包含される。
インスリン分泌量の増加
インスリンの分泌はインスリンの生成とは区別され、本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、複数の方法で増加させることができる。以下の方式は併せてまたは個別に適用することができる。また、これらの方式は膵臓の選択された箇所に部分的に、または膵臓全体的に適用できる。
第一の方式では、バースト132の持続時間を延長し、β細胞内に摂取されるカルシウム量を増加させる。細胞内のカルシウム値は、細胞から放出されるインスリン量に直接関係しているものと考えられている。印加されるパルスのうち一種類はペーシング・パルスであり、膵島内の細胞を脱分極させるものである。このようなパルスは、例えば10Hzなど個々の活動電位と同一周波数で選択的に印加される。ただし、すべての活動電位にペーシングを行う必要はなく、連続的な脱分極事象には周期的なペーシング信号で充分とされる場合がある。心臓ペーシング技術においては既知の通り、ペーシング信号の受信確率を高めるためには、例えばペーシングの二重化、パルス形状や持続時間などに多数の技術が適用される。これらの方式についても適切な変更を加えた上で膵臓のペーシングに適用する。バースト長を延長させる代替的な方式には、例えば閾値未満のパルスによりβ細胞の脱分極に対する感受性を高める方法がある。β細胞の感受性を高める方法、または活動電位の持続時間を延長する方式には、強制によるまたは通常の脱分極に先立ち細胞に過分極を発生させる方法がある。場合により、一つのバーストの終端に向けて脱分極の周波数が低下するのを抑えることで、バースト長は変えずにインスリン分泌量を増加させることができる。
インスリン分泌量を増加させる別の方法に、個々の活動電位のカルシウム流入効率を向上させるものがある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、例えば各脱分極事象142と連携する再分極の期間に電気的パルスを印加することで、安定的持続時間144を延長させることを実現する。このようなパルスが活動電位の再分極位相における初期、すなわちカルシウムを流入させるカルシウムチャネルが閉塞する前に印加されると、これらのチャネルの開放時間が延長され、カルシウム流入量が増加する。β細胞活性化の周波数が低下することに留意すべきである。
一部の細胞では、脱分極の際にカルシウム流入効率が向上する場合がある。これらの細胞において、脱分極期間142は脱分極の間または脱分極の直後に脱分極パルスを追加することにより選択的に延長される。代替的にまたは付加的に、再分極を促進する薬剤を使用して再分極の時間を短縮することにより、脱分極事象におけるバースト持続時間132を延長できる。代替的にまたは付加的に、安定的持続時間は安定期に適切なパルスを印加して短縮することが可能である。一つの例として、カルシウムチャネルの閉塞後にパルスを印加すると、再分極時間が短縮するとされている。代替的にまたは付加的に、血糖値に対して通常より高速で個々の活動電位がペーシングされる。このペーシングは再分極の終端に重複させることが可能で、脱分極事象の周波数を強制的に高めることができる。同一の生理学的条件で自然発生するペーシングよりも大幅に高速のペーシングが可能となることに注目すべきである。場合により、このペーシング速度はいかなる血糖値においても、膵島の生理学的に通常のペーシングよりも高速となる。
別の方式では、膵島にペーシングを行い、(上に述べた活動電位の高周波とは対称的に)バーストの頻度を高めることによりインスリン分泌が促進される。この結果としてインターバル134は短縮され、細胞内で高いカルシウム値を維持してしまうなどの副作用を発生させる場合がある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、この欠点は過分極パルスをインターバル期間中に印加してインターバルの時間を延長することにより、カルシウムをβ細胞外に流出させて補正される。ただし、一部では高いまま維持されたカルシウム値が必要となる場合があるので留意する必要がある。この場合、インターバルは人為的に短縮される。代わりとして、インスリン分泌を促進するバーストの効率が低下する場合がある。
ペーシングによる効果は、ペーシング信号が脱分極を発生させ、関連するβ細胞を補充する点であり、これは他の方法では膵臓の活動としては発生しない。細胞内のカルシウム値が上昇するに従い(または他の制御メカニズムにより)、一部の細胞は電気的活動への参加を中止するとされている。ペーシング・パルスを印加することにより、このような細胞は電気的活動への参加を強制され、従ってインスリン分泌を続行するとされる。
ペーシングによる別の効果は、同期化の問題に関する。一部の制御パルスの望ましい効果を得るには、細胞内活動電位の特定の段階で印加する必要がある。活動電位の状況を伝搬する際、特に脱分割の周波数が高い場合、単一のパルスをすべての細胞に一致するタイミングで印加させることは難しい。しかし、膵島全体に脱分極を強制的に同時に印加すると、位相が同期化され、望ましいパルスのタイミングを実現することができる。ただし、ペーシングがなくても、活動電位の安定期を延長するなどして、膵島内細胞の大部分にパルスを効果的なタイミングで印加することは可能である。
インスリン分泌量を増加させる例示的な複数の方式において、膵島脱分極の振幅が顕著に増加する。これは、活動に参加を強制された細胞の補充、または細胞の同期化などによる結果で、電気的信号が付加的なものとされる。
カルシウムを介した小胞体の輸送と代替的にまたは付加的に、本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電界もまた細胞のREPタンパク質またはその他の細胞小器官からインスリンを直接放出させる。
インスリン分泌の抑制
血糖値が低すぎるなど一部の場合、インスリン分泌の抑制が望ましい場合がある。ここでも、以下の複数の方式は併用してまたは単独で適用される。また、上に記載した通り、図1の電極112を別々に電力供給するなど、膵臓の異なる部分には異なる方式を適用する場合がある。例えば、膵臓の一部分からの分泌を促進し、同時に異なる部分からの分泌は抑制するなどである。その他にインスリン抑制が望ましい場合は、制止できなくなったフィードバック・ループでインスリン分泌がグルカゴン分泌を誘発し、それにより肝臓に多くのブドウ糖を放出してしまう場合である。
インスリン分泌抑制の第一の方式では、直流パルスの印加などによりβ細胞が過分極化される。そのため、細胞は上昇した血糖値に対して脱分極およびインスリン分泌による応答をしなくなる。印加されたパルスは電気的活動に同期化される必要はないことに留意すべきである。脱分極はパルスが終了した後も短期間継続するものとされている。場合により、バースト活動を完全に停止するのではなくインターバルの長さが延長される。
第二の方式では、後の分泌のためのインスリンを大量に保持することのないよう、膵臓に蓄積したインスリンが放出される。このような放出は、ブドウ糖またはインスリンの拮抗薬を同時に服用した場合などに副作用を避けるために行われる。インスリン拮抗薬、ブドウ糖、またはその他のここに記載する薬剤は多くの方法で処方される可能性がある。ただし、本発明の例示的な実施形態において、これらは外部ユニット116または制御装置102の内部ポンプ(図示せず)によって処方される。
第三の方式では、カルシウムの流入可能な時間が短くなるよう、膵島細胞の過剰ペーシングなどによって安定期間144が短縮される。代替的に、再分極中およびカルシウムチャネル閉塞(または過分極化により強制的に閉塞させる)後の細胞の過分極化などによって脱分極間の期間が延長される。この過分極化は、次の脱分極の開始を遅延させ、従って一定期間のカルシウム流入総量が低減する。
代替的にまたは付加的に、バーストの際、そのバーストを短縮させるために過分極パルスが印加される。
インスリン生成への作用
β細胞の電気的活動とインスリン生成との関係には、数多くのフィードバックメカニズムがあるとされている。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリン分泌を促進または抑制するために、代替的にまたは付加的に、インスリン分泌を直接制御するためにこれらのフィードバックメカニズムが利用される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、β細胞は過分極パルスの印加などによりインスリンを分泌しないようにする。そして、細胞内の蓄積量を満量にしつつ、生成されるインスリンの量を減少させる(血流に到達するインスリン量が低下する)。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、β細胞に刺激を与え、インスリンを放出させる。細胞によっては、細胞に対する刺激が過多になると衰弱し、回復するために長い時間を必要として、その期間はインスリンを分泌しない。細胞に対する刺激が過少である場合は、その状況に適応して少量のインスリンしか分泌しなくなる。細胞に対する刺激が適切であれば、必要最大量のインスリンを継続的に生成する。
膵臓の応答制御
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリン分泌量を直接制御するのではなく膵臓の反応パラメータを変更し、血糖値に対して異なる反応をさせるものがある。変更を加えるパラメータの一つに、反応時間がある。ほかには反応の利得(大きさ)がある。状況によって、これら二つのパラメータは分離できない場合がある。しかし、膵臓を完全に制御することにより多数の反応プロファイルが制御装置102から与えられることに留意すべきである。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓の反応時間は、膵臓の即応性の部分および遅応性の部分の両方を備えた患者には、膵臓の即応性の高い部分を阻害するまたは優先させることにより延長または短縮する。阻害は、例えば部分的または全体的な過分極によって実現する。優先は、例えば脱分極の直前に閾値未満のパルスを印加することによって実現する。このような閾値未満のパルスの有利性は、他のパルスと比較して消費電力が少ないことにある。
反応の利得は、例えば膵臓の一部を阻害または優先させ、反応を返す膵臓組織の量を制限することで制御される。「遅応性」細胞を優先させることにより、これらの細胞を速く反応させ、それにより速い反応の利得を増加させることになることに留意すべきである。一部の場合、優先または阻害は膵臓の感受性プロファイルを維持するために定期的に反復させる必要がある。
代替的にまたは付加的に、例えば膵臓の感受性は適切な薬剤を投与し活動電位の伝搬を補助(または回避)することによって向上させる(または低下させる)ことが可能である。OctonalおよびHeptonalは、ギャップ結合を切断する薬剤の一例である。
本発明の代替的実施形態の一つにおいて、膵臓の部分的または全体的なインスリン分泌能力または生成能力は、膵臓へ入る血流または膵臓から出る血流を制御することにより変化する。
膵臓への血流を低減させることにより、各種膵臓ホルモンの生成量または分泌量が低減すると仮定される。
代替的にまたは付加的に、ホルモンが混入した血液が膵臓から流出するのを防ぐことにより各種ホルモンの部分的濃度が高まり、より強力に分泌が促進される、または(場合により)他のホルモンがの分泌が抑制される。
2型糖尿病の場合、上昇した血糖値に対して膵臓がインスリンレベルを上昇させて反応する。しかしながら、この反応は遅延することからさらに反応が増幅する。その結果、あるいは他のメカニズムに起因して、インスリンに対する反応が低下または遅延し、インスリンの分泌量はさらに増加することになる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓反応の制御は、このフィードバックループの発生を抑えるために行われる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓は増加したインスリンを分泌しないよう抑制される。代替的にまたは付加的に、(例えば患者が食事前に指示を与えることにより)血糖値が上昇する際またはその前にグルカゴンの分泌が抑制され、食事により発生するグルカゴンのピークが遅延(または低下)する。代替的にまたは付加的に、電気的制御または薬剤により胃内容排出が遅延する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓の異常な反応が検出される、または予測される場合、次の一または両方の処置が実行される:(a)膵臓の反応を抑制する;または(b)膵臓の反応が通常よりも速くまたは大きくなるよう促進し(例えばインスリン分泌またはグルカゴンの低減など)、異常な反応が予測される生理的状況を迅速に転換させるようにする。また、本発明の複数ある実施形態によって、ホルモンの選択的制御により患者のホルモン比率を調整し、例えばインスリン分泌率に対して高い(または低い)割合で、電気的刺激なしでグルカゴンを分泌させることができる。一部の場合には、生物学的な結合が原因でホルモンまたは血糖値を独立して制御することはできない。ただし、ここで記載した方式によれば、結合を緩和する相対的制御は可能である。
一部の場合、膵臓の過剰反応を抑制することにより膵臓が治癒し、他のまたは継続的治療に対する必要性が低下または回避される可能性がある。選択的に、制御装置102はこの可能性を定期的に検査し、膵臓の反応が正常であれば制御を行わないか、制御を軽減する。
非インスリン制御
インスリン生成および分泌の制御に対して代替的にまたは付加的に、他の膵臓ホルモンの分泌または生成が制御される。このようなホルモンの典型としてグルカゴン、ソマトスタチン、および膵臓ポリペプチド(PP)がある。これらのホルモンのレベルまたはプロファイルに対する制御は、インスリンレベル制御の一方で、または直接の制御なしでインスリンレベルが変更する際に行われる。さらに、本発明の例示的な実施形態の一部において、これらのホルモンはインスリンとは一部無関係に制御される。
一部の場合、インスリン以外の要素を制御することによりインスリンレベルを間接的に制御することに留意すべきである。例えば、血糖値の低下により一般的にインスリンレベルが低下する。同様に、膵臓ホルモンの一部は、例えばグルカゴンの増加はまたインスリンも増加させるなど、生物学的フィードバックメカニズムとの相互作用を発生させる。これらの相互作用は等式を用いて表すことができる。他の実施形態では、神経回路網を利用する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、フィードバック等式は一次式ではないという事実に基づいている。また、この等式は通常異なる関連ホルモンレベルに対する時間遅延および異なる反応の利得を含む。さらに、生理学的メカニズムは血糖値、神経刺激、膵臓の直前の活動、または各種消化ホルモンに依存する。等式または等式の変数は、(例えば一つのホルモンレベルの変更および他への影響の追跡など)制御された実験または観察などにより患者毎に特定したものが求められる。
等式が既知となると、他のホルモンと関連する一つのホルモンへの独立した(または一部依存した)制御が可能になる。例えば、インスリンを大量に供給してグルカゴンレベルを上昇させる代わりに、少量を長時間に渡って供給することにより、血糖値に対する同様の効果を、(インスリンによる血糖値低下効果を混乱させる要因となる)グルカゴン分泌を促進せずに実現することができる。代替的にまたは付加的に、短期的なバーストの一環としてグルカゴン(または逆にインスリンまたは他の膵臓ホルモン)が増加し、バースト間は休息期間となる。このようにして、分泌されたホルモンが活動しても、拮抗ホルモンを大量に分泌させる程度まで血中または膵臓細胞内に蓄積されなくなる。相互依存性の低いレベルの例として、ある生理学的条件下(血糖値など)におけるホルモン分泌レベルの比率は少なくとも10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、またはそれ以上、あるいは以下の割合で変更可能である。
代替的にまたは付加的に、他の細胞タイプに比較した一つの細胞の感受性を低下させるため(または感受性を向上させるため)に薬剤が使用され、それによりフィードバック等式が修正され、ホルモンの選択的制御に許容幅が発生する。代替的に、細胞の反応が薬剤により定期化され、すべての細胞反応が統一的に発生する。膵臓の反応に対して選択的に影響を与える例示的な薬剤には、ストレプトゾトシンおよびアロキサンがあり、これらはβ細胞からのインスリン分泌を低減し、各種の糖尿病治療薬に使用されている。
代替的にまたは付加的に、ホルモンの受容体を阻害するための薬剤が選択的に無効化される。代替的にまたは付加的に、抗体などの薬剤が血中のホルモンを無効化する。
例示的な薬剤については、J Biol Chem 2000 Feb 11; 275(6):3827-37、Acta Crystallogr D Biol Crystallogr 2000 May; 56 (Pt 5): 573-80、Metabolism 1999 Jun; 48(6); 716-24、Am J Physiol 1999 Jan; 276(1 Pt 1): E19-24、Endocrinology 1998 Nov; 139(11): 4448-54、FEBS Lett 2000 May 12; 473(2):207-11、Am J Physiol 1999 Aug; 277(2 Pt 1): E283-90、Cur Pharm Des 1999 Apr; 5(4): 255-63およびJ Clin Invest 1998 Apr 1; 101(7): 1421-30に記載があり、これらのすべての開示は、参照によりここに包含される。
代替的にまたは付加的に、膵臓の異なる部分ではタイプの異なる細胞が異なる割合で存在し、他のホルモンに対する一つのホルモンの変更は、膵臓の特定箇所のみに選択的に刺激を与えるか、または膵臓の部分的な活動を選択的に阻害することにより実現する。
代替的にまたは付加的に、同一の電界刺激に対するタイプの異なる細胞からの反応は異なる可能性があり、そのため異なるホルモンに対しては異なる制御を行う。
ホルモンレベルの制御と血糖値の制御は、ホルモン分泌の点で相違があることに留意すべきである。血糖コントロールは少なくとも高血糖または低血糖により発生する人体への損傷を回避するが、細胞に対するブドウ糖の効果を保証するものではない。一方で、望ましいホルモンレベルを維持することは、血糖値を望ましいレベルに維持するだけには留まらず、体細胞がブドウ糖を吸収することができるようインスリンレベルを維持可能にする。代替的に、脂肪の制御およびタンパク質代謝またはインスリン残留の回避など、ホルモンにより生じる人体への望ましい各種効果が実現する。
一部の場合、単純なホルモン値ではなくホルモン比率または一時的なホルモン・プロファイルへの効果の方が望ましいことに留意すべきである。これらの効果は、一時的にホルモンの制御内容の変更などで実現する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、血糖値の低下は非インスリン依存のブドウ糖輸送担体を間接的に活性化させることにより実現する。この効果は、膵臓内(または近隣)の求心神経経路の直接的かつ局所的な刺激によって、または局所的な求心神経にて感知される(刺激により発生する)膵臓の緊張亢進によって発生する。誘発された神経信号は、体内の遠隔組織内にある非インスリン依存のブドウ糖輸送担体の活性化を促進するため、ブドウ糖摂取量が増加し、インスリンに依存せずに、または膵臓におけるインスリン分泌量の小幅な、または一時的、局所的な増加と平行して血糖値を低下させる。ホルモン経路についても有用性がある。近年の論説では、心臓の細胞を刺激することにより細胞のブドウ糖摂取量が増加するとされている。細胞(心臓など)の刺激となる神経経路の存在についても知られている。Department of Physiology, Cardiovascular Research Institute Maastricht, Maastricht University, Maastricht, the NetherlandsおよびDepartment of Kinesiology, University of Waterloo, Waterloo, CanadaのLuiken JJ、Coort SL、Willems J、Coumans WA、Bonen A、Van Der Vusse GJ、Glatz JFによるDiabetes 2003 Jul; 52(7): 1697-34によると、「ラットの心筋細胞に対する萎縮誘発性脂肪酸トランスロカーゼ/CD36の転座は、アデノシン一燐酸を活性化させたタンパクキナーゼ信号によって媒介される」とされている。
間接的インスリン制御
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、インスリンレベルは血糖値を低下させることにより間接的に制御される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、血糖値は下に記載する通り、電気的刺激を用いて低下させる。結果的にインスリンレベルは低下するか、または大幅に上昇することがない。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電気的刺激によりグルカゴンレベルが低下する。代替的に、一部の他の経路が使用され、またインスリンレベルが低下した際にはグルカゴンレベルも低下する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、食事前にインスリンレベルを上昇させるか、グルカゴンレベルを低下させる、あるいはその両方を発生させ、食事により血糖値が急上昇するのを回避する。
例示的な制御論理
図3Aは、本発明の例示的な実施形態の一つにおける例示的な制御論理体系200のフローチャートである。この図式では、膵臓活動(および関連する危険要素)の強度は血糖値の上昇と共に増加する。膵臓活動を増進または低下させる各種方式の詳細は、上または下に記載する。血糖値が危険な領域に入ると、患者に対して選択的に警告が発信される。さらに、この方式ではエラーの際に、副作用が即応性の低血糖よりも副作用が比較的緩慢な高血糖が選択される。血糖コントロールの自動制御論理は従来インスリンポンプのために開発されたもので、これが制御装置102に適用されるということに留意すべきである。制御装置102の付加機能には、人体によるインスリン生成を抑制する機能がある。制御装置102において選択的に考慮すべき点は、刺激過多による膵臓への負担の回避である。
手順202では、血糖値が判定される。血糖値の判定に使用する方式は多数ある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、高血糖の場合、処置を開始する前に複数回測定を反復する。低血糖の場合、処置開始前の測定は数回反復するか、または反復しない。処置サイクルは選択的に2分毎から5分毎に反復する。代替的に、低血糖など危険な状況下ではさらに短期間で処置サイクルを反復する。
血糖値が60(mg/dl)未満の場合(204)、インスリン分泌を選択的に抑制し(206)、選択的に患者への警告が発信される(208)。
血糖値が60から150の範囲内であれば(210)、通常の血糖であるため処置は発生しない。
血糖値が150から200の範囲内の場合(212)、処置は前回発生した処置および前回測定された血糖値に依存する。前回の血糖値よりも低い場合は、インスリン分泌活動は維持または低下させる。逆に、前回の血糖値よりも高い場合は、インスリン分泌を促進する。例えば、血糖値が前回の処置時よりも低い場合は修正バーストと未修正バースト間のパルス印加比率を1:3にする。特定の患者に使用される血糖値およびパルス・パラメータは、該患者の医療履歴と、使用されたパルス・パラメータに対する該患者の特定の反応にのみ基づいて使用すべきである。患者により、他の患者と同様の反応を起こさない場合や、または膵臓活動を大幅に変更させるスケジュールを適用する場合がある。
血糖値が200から250の範囲内の場合(216)、処置(218)はパルスの印加比率を1:1から1:2の間に設定するなど、前回の処置により異なる。代替的にまたは付加的に、処置は血糖値変化の程度、変化の方向、または変化の割合に依存する。選択的に、血糖値変更の重要性を判定する上でインスリン分泌、消化および血糖値に対する効果のモデルが使用される。
血糖値が250から300の範囲内の場合(220)、1:1程度の高いパルス印加比率でパルスが印加される(222)。
300を超える血糖値の場合は危険といえる。そのため、そのように高い値が測定された場合はバーストまたは個々の活動電位に対して高速のペーシングが適用される(224)。代替的にまたは付加的に、少なくとも一部のペーシング・パルスに分泌を促進する非刺激性パルスが印加される。
血糖値が400を超えると(226)、活動電位に対して二相性のペーシング・パルスが印加される(228)。このパルスは第一段階で脱分極を誘発し、第二段階で安定状態の持続時間を延長させ、カルシウム流入量を増加させる。代替的にまたは付加的に、前回適用されていなければ、膵臓の複数箇所に制御が加えられ、インスリン分泌を行う膵臓の箇所を増加させる。
血糖値が500を超える場合は(230)、患者または医師への警告発信など緊急の処置が必要となり、利用可能なインスリンすべてを膵臓内に流入させる(234)。利用可能なインスリンの貯蓄量は膵臓内またはこの場合に限り制御装置102(または関連のインスリンポンプ)内にて維持される。
上に記載した方式はあくまでも例示であることに留意すべきである。例えば、各時点における詳細な処置については各作用、パルスのパラメータ、および作用変更前の遅延などを併せて変更可能である。
この制御方式は、遅効性閉ループ制御回路を使用する。代替的に、従来の血糖値管理に用いられたものと同様の開ループ回路が使用される。開ループの場合、特定のパルス印加によるインスリン分泌量が既知であり、血液検査などを通じて行われる血糖値の不定期な測定に対する応答性がある。制御の失敗を検出するためには、定期的な血糖値検査が行われる。本発明の他の例示的な実施例においては、中間制御ループ、遅延の少ない制御回路、および(開ループおよび閉ループの両方を備えた)複合制御ループが使用される。
長期的および短期的考察
本発明の例示的な実施形態に従って電気的パルスを印加する際は、選択的に短期的および長期的な影響を考察する。短期的影響には、例えばインスリン分泌および生成に関する効果が含まれる。長期的影響には、例えば組織の生存能力および可能性、電極の分極化が含まれる。
下に記載する通り、長期的影響には副作用として細胞死などがあり、また副効用としては訓練や治癒の促進などがある。
電極の分極化と付着物については、選択的にイオン電極を用いて均衡した(正極および負極にてほぼ均等に通電させた)パルスを印加することにより回避する。代替的に、酸化イリジウムまたは窒化チタンなどで特殊コーティングされた電極を使用する。代替的にまたは付加的に、相対的に大きい電極を使用する。パルスの均衡は、パルス毎あるいは複数のパルスに分散して保つ。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102は関連の記憶装置(図示せず)に血糖値、実行された電気的制御または薬剤制御、食物摂取量または膵臓の電気的活動に実行された制御による作用、または血糖値に対する作用を記録する。
症状が時間の経過と共に進行するに従い、β細胞など特定の細胞は死滅するため、症状の段階により適切な刺激方式またはプロトコルは異なることに留意すべきである。例えば、初期のインスリン分泌の促進プロトコルや、症状が進行した段階におけるグルカゴン分泌の低減などである。その他の治療プロトコルには、非インスリン依存ブドウ糖輸送担体の活性化など、症状の進行と関係しないものがある。
細胞トレーニング
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、適用された電気または薬剤プロファイルは、膵島の活動を変更するため、実質的には細胞を特定の条件に適応させるための訓練に使用される。β細胞に僅かなストレスを与えることにより、細胞が生長するあるいは新しい細胞が生成されるなどして細胞が補強されると考えられている。このような再生メカニズムは、例えばY.Yonemura et.alによるDiabetes; 33(4): 401-404, April 1984に「膵臓を部分摘出したラットにおけるポリ(アデノシン二燐酸リボーズ)シンセターゼ抑制体による真性糖尿病の改善。膵島β細胞再生の証拠である」とされ、この開示は、参照によりここに包含される。過剰なストレスは細胞を死滅させる。従って、細胞の活動を強化するストレスのレベルは、各患者に対して試行錯誤しつつ決定する必要がある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓の異なる箇所に試行錯誤は、選択的にストレス過多ではないストレス下で行う。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、ストレス過多では、インスリン分泌の抑制または電気的反応の低下または異常な反応が見られる。
代替的にまたは付加的に、中程度の血糖値に対して無反応の膵臓細胞は、頻度の高い刺激、または血糖値が僅かに上昇したタイミングで刺激を与えることにより低い血糖値に対しても感受性が高まるよう訓練可能である。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、このような訓練用パルスは細胞の再生または治癒を目的とした薬剤と共に印加される。
訓練と活性化のプロファイルの適合は、一時的にインスリンを摂取した患者の細胞を本来の状態に維持するため、または毒性物質または糖尿病の発作などから回復中の細胞を指示するためにも使用される。
場合により、電気的刺激により細胞内カルシウム値が上昇し、結果として細胞内のゲノムの活動も増加して回復が促進される。ただし、過剰な増加は、各種メカニズムにより細胞死の原因となる場合がある。そのため、本発明の例示的な複数の実施形態において、膵臓細胞に休息期間を設け活動を低下させる。一部他の実施形態においては、この休息期間を設けていない。
例示的論理の追加
図3Bは、本発明の例示的な実施形態の一つにおける例示的な制御論理体系240のフローチャートである。図3Bは図3Aと類似しているが、血糖値の低い場合のフローについて示している。図3Bの参照番号は、図3Aの対応する番号に40を足した数値となっている。
図3Bは、ホルモンレベルの制御、グルカゴン分泌の促進、および処置プロトコルの選択またはインスリン以外の膵臓ホルモンに対する作用に基づくパラメータを示している。
血糖値の検知(242)に対して、値が低ければ低血糖であり、インスリン分泌が選択的に抑制される(246)。代替的にまたは付加的に、グルカゴン分泌が促進される(245)。
血糖値が正常である場合(250)、選択的に追加検査が行われ、ホルモンレベルが正常であるかが判定される(251)。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、ホルモンレベル(例えばインスリンまたはグルカゴンなど)は光ファイバセンサまたは専用化学物質センサなど適当なセンサを用いて直接測定される。代替的にまたは付加的に、これらの値は血糖値または膵臓の電気的活動の変動を基にして判断される。ホルモンレベルは、低すぎる場合には増加される(253)。場合により、ホルモンレベルが高すぎると刺激が停止されるか、または抑制される(図示せず)。場合により、ホルモンレベルの検知により図3Aよび図3Bと同様の制御論理が用いられる。
図3Aと同様である252から258までは省略する。血糖値が高く効率的な処置が求められる場合、複数ある処方可能な処置、または処置パラメータのうち一つが優先的に適用される。グルカゴンを分泌させる処置、血糖値を低下させる必要な効果を阻害するものを分泌させる処置などがある。
いずれの場合も、適当な遅延時間が経過した後もグルカゴンレベルが低下しない場合(266)は、さらに強力な作用を持つ処置が行われる。
人為的利得論理
図3Aおよび図3Bは、グルコースレベルが上昇するに従い作用の強力な処置が行われる進行的な論理を示している。一部の症状では、膵臓は正しい反応が可能であるにも関わらず、感受性が低いために反応が遅延する、または反応が小さいために血糖値または消化事象に変化を生じないという場合がある。また異なる症状において、膵臓は遅応性の第二応答(数十分後にインスリンレベルが上昇するなど)については可能であるが、初期応答(数分以内のインスリン多量分泌など)ができないという場合もある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102は充分な効果と最小限の遅延による反応(以下に記載)を膵臓に発生させるために用いられる。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102は胃活動を検出し、消化活動または胃内容排出として識別した上で膵臓に刺激を与えて多量のインスリンを分泌させるか、または何らかの方法で血糖値を低下させる。代替的にまたは付加的に、この刺激により膵臓は、上昇した血糖値に対する自然の反応が過少である場合にはこの反応を増進させる。
肝臓によるブドウ糖分泌の早期停止、または膵臓によるグルカゴン放出の停止などにより、初期の多量インスリンによる体内の作用は比例的でないと仮定される。非比例的作用は、インスリンの総量または作用出現のスピードなどに依存する場合がある。さらに、このような多量分泌の総合的作用は膵臓より実際に分泌されたインスリンの量を低減させる場合がある。選択的に、肝臓のブドウ糖分泌を先に停止させるなどのためにこのような多量分泌は食物摂取前(5分前、10分前、20分前など)に行う。
正常な膵臓は食物摂取に対してブドウ糖の初期多量分泌を伴って(遅延がある場合にも)肝臓によるブドウ糖分泌を停止させるという迅速な反応を示すことに留意すべきである。
一部の薬剤治療による不都合は、日中にインスリンおよびブドウ糖のピークが発生し得る点にある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102を用いることにより、これらのピークを大幅に回避または低減させることができる。例えば、ピーク回数の少なくとも20%以上、40%以上、60%以上、80%以上あるいはそれ以上が基線値に比較して50%以上、70%以上、またはそれ以上のピーク値を低下させることができる。
開ループ論理
本発明の例示的な実施形態の一つによる少なくとも一部の刺激性パルスにおいて、刺激過多の方が刺激過少の場合と比較して危険な副作用が少ない。本発明の複数ある実施形態において、副作用が少ないという事実に基づいて、刺激過少となるよりもむしろ刺激過多によるエラーとなるよう制御体系が(すなわち開ループおよび半開ループ制御)設計されている。半開ループでは、パルスを(10分後、30分後、1時間後、またはそれ以上、など)周期的に印加するかを決定する際には、各種事象に基づいて行う。これらの決定が一旦なされると、修正対象のパルスによる作用に対するフィードバックには詳細な測定が用いられない。一シリーズの動作が終了した際に、再び一シリーズの新規刺激群が印加されるかが決定される。開ループの場合、一シリーズのパルスが固定的なプロトコルに従い、その作用を検査しないまま印加される。特に、以下に記載する一部のパルスシリーズは、少なくとも一パルスシリーズが印加されている間は膵臓の活動との同期化を必要とせず、膵臓の電気的活動も計測しない。
下に記載する比較的安全なパルスシリーズの一例において、一部の電気的刺激は高い血糖値を低下させるが、通常の血糖値は低下させない。また他の実施例では、血糖値が通常に近い値である場合(または、場合により上昇中である場合)に膵臓の全体的な活動抑制し、均衡を乱す可能性のあるインスリンまたはグルカゴンの分泌を回避する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、開ループによる刺激は食物の消化前または消化中における血糖値を低下させるために用いられる。他の実施例では、開ループによる刺激は周期的にまたは半連続的に血糖値を低下させるために用いられる。これらの例示的な実施例において、通常の血糖値に対する作用の少ないパルスシリーズは使用されない。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、患者には、食事に関して制御装置102と通信を行う磁気または無線周波数による制御器具などの外部制御装置が提供される。選択的に、(グルカゴン増加またはその他のメカニズムにより)肝臓によるブドウ糖分泌の停止には数十分を要するため、食事前に(グルカゴン分泌を抑制するなどの)信号が送信される。
本発明の複数ある例示的な実施形態による刺激のその他の安全な特徴として、膵臓の生存能力、膵臓の内分泌機能および膵臓の外分泌機能に対して刺激を延長することによる重大な副作用が認められない点がある。
パルスの形状およびパラメータ
印加されるパルスの有効な形状は、極めて広幅である。同一パルスに対する反応は、異なる患者間の細胞で、または同一患者の異なる細胞間で遺伝子学的状況および症状などにより大きな相違があることに留意すべきである。また、膵臓付近の電気的信号の伝導は、膵臓の不規則的な形状および膵臓を取り囲む脂肪層により影響を受ける。これらの絶縁層は、強力な作用を持つ適用を必要とする場合がある。
また、一部の実施例においては、パルスの適用は膵臓の特定部分に対するもので、膵臓全体に対するものではない。
膵臓の一膵島から他の膵島に対する活動電位の伝搬が大幅に欠如している場合は、作用を受ける膵臓の同一部分に均一の磁界を適用する必要がある。ただし、活動電位の周辺効果は介在する電界強度を伴う細胞内のみに限定されるか、または適用されるパルスは特定の閾値未満であれば細胞の動作に大幅な変化を生じないため、完全に同一の磁界を必要とするものではない。
また、β細胞の動作は血糖値、細胞内のインスリン蓄積レベル、または細胞の直前の活動に依存する。連続的に、かつ自らの機能または酸素の限界まで活動する心臓の細胞とは異なり、通常の膵臓細胞には長期的休息があり、かつ求められる活動の範囲は限界未満である。
パルスの第一のパラメータは、交流か直流かという点である。パルスは周期的に印加されるものであり、直流パルスは、一度の印加で振幅を大幅に変化させない場合に用いられる。一方交流パルスは、本来の周波数を一度のパルス持続時間に対して一回よりも多いものにするなど、振幅を変化させることができる。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、直流パルスまたは短い周期で印加されるパルスが使用される。これにより、バーストに同期化したパルスは、例えば一度のバースト持続時間に対して10回など、振幅に変更があれば、この周波数が活動電位の実際の周波数よりも低いものであったとしても、交流として見なされる。逆に、個々の活動電位に同期化した直交パルスであれば、実際の周波数が交流パルスよりも高いものであっても直流パルスとして見なされる。
バーストに印加される交流パルスの例示的な周波数は、1から1000Hzの範囲内で、活動電位に印加される交流パルスの周波数は20から2000Hzの範囲内である。選択的に、交流周波数は50から150Hzの間である。
パルスの持続時間は様々である。直流の長期パルスは過渡電流がなく、 不注意から他の組織に影響を与えてしまう恐れがない。このようなパルスは細胞の過電流に有効であり、数秒から数分、あるいは数時間に渡って持続可能である。ただし、選択的に、持続時間が長すぎるパルスは、電極付近の細胞の分極化または目標の組織の過剰な分極化といった副作用を避けるために、極性を変更することから中断される場合がある。
バーストに作用するパルスは、1ミリ秒から100秒程度の期間持続する。例示的な持続時間は10ミリ秒、100ミリ秒、および0.5秒である。長期パルスは、例えば2秒あるいは20秒程度とする。単一の活動電位に作用するパルスの持続時間は通常短いものとし、10ミリ秒から500ミリ秒程度である。例示的な持続時間は20ミリ秒、50ミリ秒、および100ミリ秒である。ただし、600ミリ秒あるいは6000ミリ秒の長期パルスを印加する場合もある。
交流パルスの場合、負荷サイクルは10%、50%、90%、および100%など様々である。この割合は、パルスのオンとオフの割合、またはオンおよびオフの際の相対電荷密度である。例えば、平均負荷サイクル50%であれば、パルスの最大電荷フローは50%である。
パルスは単極または二極のどちらでもよい。本発明の例示的な実施形態の一つにおいては、電荷移動ゼロの均衡したパルスが使用される。ただし、代替的に、パルスの均衡には長期的な試行錯誤が必要な場合がある。少なくとも一部のパルス作用に対して、膵島は印加されたパルスの極性には依存せずに動作する。しかし、極性の変更によりイオン電流の生成など望ましい効果が得られる場合もある。
パルス・エンベロープが異なると、細胞膜との相互作用も異なるとされている。パルス・エンベロープには、シヌソイド、三角、直交、指数関数的減衰、二相、S字型などがある。パルスは対称あるいは非対称である。選択的に、パルス・エンベロープはパルスを印加する際の組織のインピーダンス、または電子工学的効率を考慮して決定される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、パルス電流は例えば一定の範囲内に維持されるよう制御される。代替的にまたは付加的に、パルス電圧は例えば一定の範囲内に維持されるよう制御される。代替的にまたは付加的に、電流および電圧の両方が、一定の範囲内に維持されるよう少なくとも部分的に制御される。場合により、パルスは電荷の合計により定義される。
パルスのタイプが異なると、一般的に振幅も異なるが、必ずしもこの限りではない。異なるパルスはまた、細胞の活動相における機能、および特に電界印加時の電界に対する細胞の感受性に影響する。例示的なパルスの振幅タイプは、細胞の脱分極状態に作用する閾値未満のパルスおよびチャネルに作用するパルスである。これらのパルスは、絶対的に低い振幅または(細胞の感受性に比較して)相対的に低い振幅が原因で、膵島内で活動電位の伝搬を発生させない非刺激性パルスの例の一部である。刺激性パルスとしての膵島の電流は、メドトロニックのPCT公報によると5pAが適切とされている。
ペーシング・パルスは、すべての膵島を捕獲して活動電位の伝搬先をなくさない限り、必ず活動電位の伝搬を生じさせる。
「除細動(defibrillation)」パルスはペーシング・パルスよりも強力で、作用を受けた細胞の電気的状態を休止させる。
ポア形成パルスは例えば高電圧パルスで、作用を受けた細胞の細胞膜に細孔を形成し、カルシウムの滲出および滲入、またはインスリンの滲出を可能にする。
上記のパルス・タイプは、例示的なものを振幅を増大させる順に挙げた。例示的な振幅は、上に述べたように多くの要素に依存する。ただし、例示的なペーシング・パルスは1から20mAの間である。例示的な非刺激性パルスは1から7mAである。閾値未満のパルスは、例えば0.1から0.5mAの間で可能である。刺激の欠如は、パルス印加のタイミングによる場合がある。
単純なパルスの形状は、組み合わせてパルス列など複雑な形状を作ることができる。パルス列の一例は、二重ペーシング・パルス(二つのパルス間に20ミリ秒の遅延を設定)で、ペーシング信号の捕獲を確実にすることができる。
パルス列のその他の例には、ペーシング・パルスと短時間の遅延後に続く安定的な伸長パルスまたはその他の活動電位制御パルスがある。こうすることにより、通常よりも高速なペーシングが強制されるだけでなく、各活動電位の効果も増加する。ペーシング・パルスと活動電位制御パルスの間の遅延は、活動電位の形状や、特にイオンチャネルおよびポンプ開閉のタイミングなどに依存する。例示的な遅延は10ミリ秒、50ミリ秒、200ミリ秒、および400ミリ秒である。
本発明の複数ある実施形態においては、等級化パルスが印加される。パルスの第一部分は、細胞がパルスの第二部分に反応するのを防ぐ。このようなパルスは、異なるタイプの細胞間、刺激レベルが異なる細胞間、または反応速度の速い細胞間および遅い細胞間を識別するためなどに使用される。このようなパルスの詳細な作用または適切なパラメータについては、図7を参照として記載される訓練段階において決定する。
数種類の動物の異なる成長段階において異なる実験を行ったが、原則として20Hzおよび100Hzのパルスは、特定のパラメータ設定において新規にバースト(およびインスリン分泌の促進)を誘発することが判明した。5Hzのパルスは、少なくとも自然には新規バーストを誘発することはなく、従って非刺激性であると判断された。血糖値を実質的に上昇させずに低下させ、インスリンレベルを低下させたのは、二相性パルスで各パルス間の各位相は5ミリ秒長および190ミリ秒長とした場合、すなわち5Hzの電荷担体である。このパルスを膵臓の活動電位に対して同期化なしで印加する。
パルスシリーズを数分間連続的に印加し、そのうち一部のパルスは1分間に1秒程度と短期間印加すると、膵臓が既存の高い血糖値に対して強力に反応するよう膵臓へ作用することが観察される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、短い負荷サイクルを低頻度で反復するパルスは、低周波(5Hzなど)とされ、高周波(持続時間10ミリ秒の二相性パルス)に重複して印加される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、低周波は電界の作用を膵臓に輸送させるために使用される。高周波は、細胞壁にて電圧降下を生じさせ、波の作用を個々の細胞に輸送する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、パルスの低周波素子には、目標となるタイプの(正常な)膵臓細胞と同様の周期性を持たせることができる。代替的にまたは付加的に、(高周波素子などの)パルス幅はβ細胞、α細胞、および神経細胞など、特定の細胞タイプを目標に選択することができる。例えば、低周波(例えば5Hz)は膵島の活動に作用し、高周波は神経経路に作用することが、確定的ではないが観察される。また、低周波パルス(直流でも)は細胞の過分極に使用される。先行技術により既知となった様々な最適化および検査技術が、特に患者毎に最適なパルスを判明させるためなどに使用される。
パルスのタイミング
各種のパルス形状のみでなく、パルスの周期性の変化についても考慮する。
第一に考慮すべきことは、刺激性または非刺激性パルスを膵臓の活動に同期化させるかという点になる。パルスが膵臓の活動に同期化していない場合、特定の細胞または膵島の活動に対して同期化する場合がある。上で述べたが、膵臓へのペーシング・パルスは同期を強制する。このパルスは個々の活動電位またはバースト活動に同期化する。一つの活動電位において、パルスは脱分極、安定、再分極、および脱分極前の静止期など、活動電位の異なる特性に同期化することができる。ただし、すべての活動電位がこれらの特性を同じように示すものではない。
一つのバーストに対して、パルスはバーストの開始点から終端まで、または活動電位の周波数または振幅の大幅な低減などバースト・エンベロープの変化に対して同期化することができる。
ここで使用されるある事象への同期化とは、その事象に関連した遅延の発生時点での印加か、または事象の発生が予測される時点に対する遅延(陽性遅延と陰性遅延)での印加を含む。このような遅延は不変または可変で、活動電位やバースト活動に依存する。
パルスは、各活動電位または各バーストなど、同期化される事象毎に印加される。代替的に、例えば1:2、1:3、1:10、1:20などの割合で、すべての事象にパルスを印加しない場合がある。パルス印加の比率を低くする例示的な理由は、β細胞の過負荷および細胞の衰退を避けるため、または分泌量に対して綿密に制御を行うためである。
パルスの一部において、特定のパラメータがパルス印加の周波数(単一パルスの振幅周波数とは異なる)を表す場合がある。このような場合の例示的な周波数は、0.1Hzから100Hzの範囲で、パルス・タイプに依存する。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、パルスのパラメータは膵島または細胞の電気的または生理学的状態に依存する。このような状態は、適切なセンサを使用して判断されるか、または血糖値の全体的な状態から算定される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、パルスは振動的なインスリン分泌を発生させる方法で印加される。この振動は、選択的に自然の振動または健康な膵臓に例示的な振動の変化を模倣したもので、制御装置を用いて発生させる。代替的に、振動は振幅または周波数などにおいて強調または抑制される。振動は、例えば周期的にインスリン分泌を促進させるまたは周期的にインスリン分泌を抑制するなどして適用される。代替的にまたは付加的に、振動は膵臓を同期化するペーシングにより供給される。選択的に、制御装置102により適用される処置は、どの刺激シーケンスが一または複数の条件下で振動動作を促進するかを学習することによって、膵臓の自然の振動動作を促進するよう設計される。
センサ
複数の種類のセンサが制御装置102にフィードバックを返すために有効に利用され、例として次のものがある:
(a)実際の血糖値を判定し、膵臓への処置に対する影響をフィードバックとして返す血糖値センサ。例えば膵臓の反応が低下した患者の場合、血糖値が高すぎるとインスリン分泌量を増加するよう膵臓に刺激が与えられる。数多くの血糖値センサが当業者により既知とされており、光学、化学、超音波、心拍数、生物学(被嚢β細胞など)、および電子工学(β細胞または膵島の電気的動作)などを含む、本発明の目的にも利用可能である。これらのセンサは体内または体外から制御装置102と有線または無線で接続され、血中または血管外から血液に接触する。
(b)消化センサは、例えば食物摂取や食事の直前であることを検知し、また例えばインスリン生成を促進または細胞の感受性を向上させる。先行技術により数多くの適切なセンサが既知であり、胃のインピーダンスを測定するインピーダンス・センサや、胃または腸の動きを測定する加速センサ、または電気的活動を測定する電気センサなどがある。消化を検知する細胞は、実際に摂取したブドウ糖の測定値を提供しない限り、本発明の一部の実施形態においては本質的に不確定である。選択的に、これらの細胞は他のセンサと連携して利用されるか、または長期的な活性化または消化システムも促進させる活性化など、プロファイルに一致した食事に対して消化システムのみが活性化される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、少なくとも膵臓の一部分(膵島の少ない部分など)に対して、消化液を生成するなどの膵臓内の他のタイプの細胞に対する干渉を避けるために消化中の刺激は停止される。代替的にまたは付加的に、刺激の適用は通常、α細胞など非β細胞との相互作用を低減するために最適化される。α細胞はグルカゴンを生成することから、α細胞への刺激は、血清中グルカゴンレベルを追跡して判断する。本願の他の箇所で述べるように、一部の場合、グルカゴンの低減は望ましい作用であり、一部の実施形態においては外分泌機能に対する干渉もないものと考えられる。
(c)膵臓活動センサには、膵臓全体、膵臓の一部、個々の膵島、または膵島内の個々細胞に結合された電極などがある。このようなセンサは、膵臓の活動に対するフィードバックを供給する上で有効なばかりでなく、また、印加されたパルスに(ブドウ糖に対する)望ましい電気的効果があるばかりでなく、膵臓の電気的活動を同期化させる上でも有効である。例示的なセンサは、PCT公報WO 03/045493の例に記載され、これらの開示は参照によりここに包含される。
(d)カルシウム・センサは細胞間および細胞外の両方の領域において使用される。細胞内のカルシウム値測定は、細胞の動作に作用する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、一または数個の細胞のみが、その他の細胞の状態を示すサンプルとして使用される。細胞内カルシウム値の例示的な測定方法は、カルシウムに反応する染料で細胞に着色し、その光学的変化を追跡する方法である。細胞内および細胞間のカルシウム値は、β細胞の電気的活動および分泌活動に作用することに留意すべきである。
(e)既知の先行技術によるインスリン・センサはいずれも、単一膵島、または膵臓全体の反応を測定、または血中のインスリンレベルをするために使用される。
(f) グルカゴンやソトマトスタチンなどその他の膵臓ホルモンに対するセンサ。下に述べる通り、一部の場合、各種の膵臓ホルモンの値は血糖値の変化に基づいて算出され、これらの変化は、ホルモンレベルの測定により直前に検知された変化に対応して起こる。
上記各センサによる測定は、選択的にパルス・パラメータやパルスの印加編成を修正するために行われる。代替的にまたは付加的に、これらのセンサはこれら印加に対する反応や、パルス印加の欠如、または較正を追跡するために用いられる。
センサによる検知方法には、連続的測定および周期的測定などを含む異なる編成が用いられる。一部のセンサでは、毎秒または毎分という短い間隔で測定が行われる。また一部のセンサでは、10分毎または1時間毎という長い間隔で測定が行われる。必要な測定が周期的測定のみであれば、測定値は複数の測定時点間の平均値、または短時間の測定値の平均値、または瞬時値となる。一部の場合、生成インスリンの全量などに対する長期的な統合的測定が望ましい。このような統合的測定には、一度限定の化学的センサが適切となる。
各種の検知方式およびセンサが米国特許6,600,953、PCT公報WO 01/91854、米国仮出願60/259,925、米国仮出願60/284,497、米国仮出願60/334,017、2002年1月3日提出のPCT出願PCT/IL02/00007、PCT公報WO 02/082968、先に挙げたPCT公報WO 03/045493、および米国出願番号10/296,668に記載され、これらすべての開示は、参照によりここに包含される。これらの出願に記載された一部の検知方式では、総グルコース負荷、血糖値上昇率、または血糖値が上昇を開始するまでの遅延時間などを予測することができる。これらの情報は、刺激の持続時間および作用を受ける膵臓の部分を特定するなど、血糖コントロールに適切な効果を持たせるよう適切に構成するために使用される。
電極のタイプ
電極は、ペーシングのみまたは非刺激性パルスのみなど単一の機能性を持つものを使用する。また、過分極および安定状態を伸長したパルスなど、種類の異なる非刺激性パルスには種類の異なる電極配列を用いる場合がある。代替的に、ペーシング部分とパルス印加部分の両方を備えた組合せ電極を使用する。効果的な面を考慮して設計されたペーシング電極と電界の均一性を考慮して設計されたパルス電極など、種類の異なる電極は形状が異なる場合がある。二つの電極の機能は、共通の導線または個別の導線を使用する。代替的に、ペーシング・パルスおよび非刺激性パルス両方の印加に、単一の電極形状が用いられる。
図4Aから図4Dは、本発明の例示的な実施形態による膵臓の電力供給において適切とする異なる電極の型を図解したものである。
図4Aは、導線302の先端304に単一の接面を持つ点電極300を示す。
図4Bは、導線308上に複数の接点310を持つワイヤ電極306を示す。ワイヤ電極および点電極の利点は、内視鏡またはその他の低侵襲技術を用いた移植を簡単に行える点にある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいては、複数のワイヤ電極が移植される。
図4Cは、導線314および網状ワイヤ316の交点にて複数の接点318を持つ網状電極312を示す。代替的にまたは付加的に、一部の交点間におけるワイヤ区分には、伸長した電気接点がある。
各接点は、例えば膵島より僅かに大きい程度の、小さいものにする。代替的に、それよりも大きい接面を用いる。ワイヤ電極では、例示的な接面は0.2mm、0.5mm、1mm、2mm、5mm長である。本発明の複数ある実施形態においては、小規模な電界で充分であることから、心臓のペースメーカーに使用する小型接面が適切とされる。
本発明の複数ある実施形態においては、膵臓の刺激は大きいものが望ましい。図4Dは、刺激の大きさによる各種電極を示す。極板320は、広い領域に対して同時に刺激を与えるプレート322を持つ。球電極324は、半径2mmまたは4mm程度の球形の接面326を持ち、球326の周辺の組織に刺激を与える。中空電極328は、例えば網状の球または杯などの形状をした中空の接面330を持ち、内面を含む接面330のいずれかの部分に接する組織に刺激を与える。その他に、コイル型電極なども考えられる。選択的に、特定の膵臓組織を取り巻くようコイルには2mmまたは5mmなど特定の半径を持つ。体積を持つ電極(その他の電極についても同様に)は膵臓の一部または大部分を取り囲むよう、または膵臓のインスリン生成部分すべてに電力供給するよう配置させることができる。
上記の電極はいずれも単極式または二極式とする。二極式の実施形態では、単一の接面を分割し、近接した接点間で二極性の活動が発生しないようにする。
さらに、上記複数の接点を持つ電極では、すべての接点を同時に短絡させた接点を持つ。代替的に、少なくとも複数の接点の一部は、同一電極の他の接点とは別に、かつ選択的に独立して電力供給される。
電極および膵臓間の電気的接触は、多孔質電極、ステロイド(特にステロイド溶離電極を使用)または先行技術により既知の技術を用いた多数の方法で強化が可能である。電極の種類は、これらの先行技術により既知の、特に長期の電気的刺激を目的に設計されたもののいずれかである場合がある。
図4Eは、制御装置102の外被332が一または複数の電極として動作する電極の種類を示す。外被332は凹型、凸型、またはさらに複雑な形状を成す。場合により、外被332の外部には、いずれの外部電極も使用されない。選択的に、外被332は膵臓を支えるために凹型とする。代替的に制御装置102の外部に、少なくとも一つの共通電極336がある。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、複数の電極334が外被332内に配置される。電極の種類は、例えば上に述べたいずれでもよい。選択的に、電極334は外被332から突き出る形になってもよいが、これは必要条件ではない。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、脂肪による電気的絶縁層が膵臓を包囲し、制御装置102は膵臓100に接触して配置される。選択的に、外被332の外形を膵臓の形状に構成し、膵臓と確実に接触するようにして、かつ装置移植による膵臓の負担を最小限に抑制する。選択的に、柔軟な外被または複数の蝶番から成る外被を用いて、膵臓に適合させる。
電極は、縫合、または留め具を利用して、電極にコイルを付ける、電極に粗度を与える、接着剤の利用、または膵臓や近隣の組織に突き刺すことなどによる多数の方法を用いて膵臓に固定される。一つの電極には縫合または留め具による固定のための輪、穴、またはその他の構造を持たせることができる。膵臓は心臓ほどに運動することがなく、心臓ほどに弾性のある電極や導線および取り付け方法を利用する必要はないことに留意すべきである。
単一の装置に対して、網状電極を膵臓の下に配置し、針状のアース電極を膵臓の上に設けるなど、上に挙げた電極を各種組合せて使用できる。このようなアース電極は、腹筋など近隣の組織に挿入することもできる。
下に記載する通り、膵臓は複数の制御領域に分けて制御することができる。複数の領域で単一の電極を共有することもできる。代替的にまたは付加的に、複数の異なる領域にあるいは単一の領域に複数の電極を割り当てることができる。
膵臓の制御領域
図5は、複数の制御領域340に分割され、各領域が異なる電極342によって電力供給される膵臓を図解したものである。制御領域340は(図示の通り)重複するか、または重複しない。場合により、例えばインスリン分泌を抑制する場合など、膵臓全体が一つの制御領域となる。膵臓の例えば10%の部分、20%の部分、40%の部分、60%の部分が選択的に制御され、制御領域としてまたは安全対策として、一部は制御を受けない。制御領域の数は2、3、4、6、10、またはそれ以上と変動することができる。下に記す実験の多くでは、膵臓の10%から30%が活性化された。
異なる制御領域を設ける一つの理由は、膵臓の一部を刺激して活性化する一方で、他の一部を休息させるためである。また別の理由は、異なる領域に異なる処置プロトコルを試行するためである。また別の理由として、異なる能力を持つ膵臓の部分に異なる制御論理を適用し、それらの領域を有効に利用する、またはそれらの領域が損傷を受けるのを回避するためである。例えば、即応性の部分と遅応性の部分には異なるパルスを印加する。また、膵臓の一部は他の部分よりも病状が重症である場合もある。
選択的に、膵臓(および電極による独立的な制御が可能な部分)に配置する電極の密度または大きさは、膵臓内における膵島の分布および密度に依存する。例えば、膵臓内で膵島の密度が高い部分には、より綿密な電気的制御を加える。ここで分布とは、本来の分布、または膵臓に病状が生じ一部の細胞が死滅または損傷した後の分布、の両方を表すことに留意すべきである。
上に述べた通り、膵臓の異なる部分からは異なる種類または相対量の各種ホルモンが分泌されている。従って、望ましいホルモンレベルまたはホルモン量を実現するために、選択的な空間的制御が行われる。
移植方法
制御装置102の移植には、電極の移植および制御装置本体の移植が含まれる。選択的に、二つの移植は単一の手順で実行される。しかしながら、各移植作業にはそれぞれの特徴があることに留意する必要がある。胃に対する小型外被の移植は、腹腔鏡を用いて、開腹手術にて、または体に微細な穴を開けて行う手術などで既知の技術である。
膵臓への電極の移植は標準的な手順では行われない。選択的に、電極の移植を容易にするため、伸長した、またはコイル状の巻きを解除した、または展開式の電極が使用される。
本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、移植は腹腔鏡または内視鏡を用いて行われる。選択的に、制御装置102も腹腔鏡または内視鏡を用いて挿入される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置102の外形は内視鏡(軟質で比較的狭小な直径を持つチューブ)または腹腔鏡(硬質で比較的大きな直径のチューブ)を通過しやすいよう柱体とする。代替的に、制御装置102は電極とは別に移植される。一つの例において、電極は、電極の接続部分(ワイヤの末端など)が簡単に利用可能となるように移植される。第二の開口部を設け、そこから制御装置が接続部分に取り付けられる。場合により、電極は接続部分を先に移植する。代替的に、電極が移植されると内視鏡は抜き出され、接続部分のみが体内に残される。
図6Aおよび6Bは、本発明の例示的な実施形態による移植方法のフローチャートである。
図6Aは、胆管からの移植方法を示すフローチャート400である。まず、内視鏡が胃などを経由して胆管まで到達する(402)。次に、先行技術により既知の方法で内視鏡が胆管に入る(404)。チャートに示す通り、内視鏡は胆管を経由して膵臓に到達する。代替的に、脾動脈または静脈へのカテーテルにより電極が挿入される。代替的に、腹腔鏡により腹部に設けられた開口部を経由して、門脈にカテーテルを挿入する。電極が膵臓内または血管や胆管など膵臓付近に移植され、膵臓の腺が伸長される(406)。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、内視鏡(またはその伸長部)が膵臓の遠端まで挿入されて電極が膵臓に装着されると、内視鏡は抜き取られて電極が体内に残される。代替的に、電極は膵臓の外に突き出るか、または、硬質なまたは操縦可能な被筒を用いて突き出させる場合がある。選択的に、電極または内視鏡を追跡するために照明、超音波、またはX線写真などの画像技術が用いられるが、必ずしもその限りではない。画像は、内視鏡の先端からの画像など、体外または体内から取得する。
身体構造へのいかなる損傷も、内視鏡またはカテーテル回収の際に選択的に修復される(408)。代替的に、他の動脈または静脈技術が使用される。一部の技術では、制御装置102が移植され、次に血管に沿ってまたは血管内、あるいはその他膵臓への身体構造に従って電極が挿入される。
胆管移植では、胆汁による損傷を防ぐため電極または導線に特殊な被覆を施す場合がある。電極の接点は胆汁による損傷を防ぐために組織内に埋め込む。
図6Bは、代替的な移植方法のフローチャート420である。内視鏡を十二指腸または膵臓付近のその他の腸の部分まで挿入する(422)。電極を腸から膵臓まで伸長し(424)、制御装置102は腸内に停留させる。電極は、一部腸内に沿って伸長する。膵臓の遠端側の電極は、腸の異なる部分から移植するか、膵臓を横断させる。代替的に、制御装置を腸壁に形成された穴から押し出す。代替的に、制御装置は、選択的に腸の一部を縫合または留め具で留めて形成された嚢状腔に格納する。代替的に、制御装置は留め具を利用する、または縫合するなどして腸に固着させる。この際腸に生じた損傷は修復する(426)。
図1を参照として上に述べた通り、制御装置102は制御回路構成と電極を分離した無線装置とする。電極は独立した電源を持つか、ビーム出力を利用して電源とする(または充電する)。
代替的な実施例において、制御装置102は、各々が膵臓の異なる部分を制御する複数の小型制御装置から成るなど、複数の部分から成る装置である。小型制御装置の動作は各小型制御装置間または外部ユニット116などの独立した主制御装置により同期化される。外部ユニット116は、小型制御装置を直接同期化するか、または小型制御装置が同期して動作するようプログラミングする。小型制御装置の例示的な外形は、ワイヤで接続された二つの球体である。各球体は電極で、うち一方が電源を、もう一方が制御回路構成を保持する。小型制御装置間の通信は、選択的に低周波の電波、または超音波を用いて行う。小型制御装置は、選択的に適合した送信機または受信機エレメント(図示なし)を保持する。
移植される制御装置と代替的に、制御装置を体外に設け、皮膚を通して膵臓まで電極を挿入するか、または体外に保持したままとすることもできる。代替的に、制御装置および電極を完全に腸内に収容する。これらの移植方式は、装置の一時的な使用の際に望ましいとされる場合がある。
一部の場合、β細胞または膵島に突き刺すセンサなど、適切な移植が問題を含む可能性がある。選択的に、膵臓の一部を除去し、センサまたは電極をそこへ取り付け、それから除去した部分を体内に戻すという手順がある。
上記の実施例では、電極または電極ガイドを使用して膵臓に突き刺すことが提唱されている。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓に突き刺す際は主要な神経および血管を避けるよう注意を払う。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、電極の移植は近隣の興奮組織を考慮して、そのような組織を過失により刺激することを回避する。
較正およびプログラミング
膵臓制御装置102は、病状の進行した安定状態が既知となった後にのみでなく、病状の進行中にも移植することができる。これらの症状および安定状態でも、制御装置102によって制御される細胞の状態は進行し、または過負荷となるものと思われ、予測不可能な反応を生じる可能性がある。従って、本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、膵臓制御の最適化には移植後の較正が求められる場合がある。ただし、そのような較正は本発明の不可欠な特徴ではなく、特に、移植前に膵臓の生理状態が判断できる場合にはむしろ過剰となる場合もある。
図7は、本発明の例示的な実施形態の一つによる制御装置の移植およびプログラミングの例示的な方式のフローチャート500である。他の方式での実行も可能である。
移植前に、患者は選択的に診断を受け(502)、移植による利益が選択的に判断される。ただし、制御装置102は長期間に渡って測定を行い、また異なる刺激および状況に対する膵臓細胞の反応を判断する機能により、診断目的にも使用可能である。
次に、上に記載したように制御装置が移植され、初期プログラミングが行われる(504)。初期プログラミングは、制御装置が体外にあるうちに実行できる。しかしながら、本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、制御装置は体内にあっても拡張的プログラミングが可能であり、例えば下に記載の通り、制御装置を多数の異なる論理体系およびパルスから一または複数を選択的に、場合により一または複数の制御領域に印加させることができる。
情報取得ステップ(506)にある際、場合により膵臓を積極的に制御することなく膵臓の反応が追跡される。この情報取得は、選択的に制御装置の寿命まで継続される。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、取得した情報は、例えば外部ユニット116を使って周期的または連続的に担当医に報告される。例示的な報告は、体内の血糖値および血糖値に影響を及ぼす主要な事象である。
単純な情報収集と代替的に、情報取得には各種パルス形状およびシーケンスへの膵臓の反応を決定するための試験的制御シーケンスも使用される。
本発明の例示的な実施例において、この情報取得ステップは、生理学的病理の判断および、特に低下したフィードバックメカニズムまたはフィードフォワードメカニズムの検知に用いられる。このようなメカニズムは、制御装置102により選択的に補足、置換、または無効化される。
代替的にまたは付加的に、情報取得は膵臓のフィードバックまたはフィードフォワード相互作用、特に、場合により血糖値、ホルモンレベル、または刺激の履歴に依存するホルモン間の相互作用を検知するよう適合される。この情報は、膵臓の所定の型に対してパラメータを設定するために使用される。代替的に、神経回路網のプログラムなどを使用して新しく型を作成する。
場合により、効果を判断するために、小規模な制御領域に対して各種プロトコルを試行する。
情報取得、およびその後の較正およびプログラミングは、患者毎にまたは膵島毎または膵臓の部位毎に実行する。選択的に、基線は同様の障害を持つ他の患者を基に決定する。
選択的に、各種試験シーケンスは 患者の食事、睡眠、運動、およびインスリン摂取などの活動に一致するよう時刻指定される。また、制御装置のプログラミングは睡眠スケジュール、食事スケジュール、またはその他の既知の日程、週間予定、またはその他の周期的活動にも適合させる。
場合により、情報取得は膵臓制御装置のセンサに提供される、またはされないホルモンレベル、またはその他の生理学的パラメータのテストを伴って強化される。これらの測定内容は、どのホルモンレベルにより血糖値(または生理学的パラメータ)またはレベル変化が発生したかについて学習するために使用される。専用センサなしに正常または異常なホルモンレベルを後に決定することができる。
場合により、追加されるセンサは検査機関での血液検査など、無線にて行われる。代替的にまたは付加的に、患者に携帯用モニタを支給し、患者はこれに各種情報を入力する。
膵臓の活動状況を把握した後に、最初の再プログラミングを行う。このような再プログラミングは磁界および電磁波など既知のいずれかの先行技術を使用する場合がある。
再プログラミングにより、選択的に膵臓の部分的制御を行う(510)。このような部分的制御は、膵臓全体に対する過負荷を避けるために行われる。制御を受けた部位の一部は、上に記載した過分極パルスを使用するなどして抑制される場合がある。しかしながら、膵臓へのダメージが通常致命的な状況を生じることはなく、また膵臓は多数の独立した部位から形成されているため、制御シーケンスの効果やシーケンスの長期的作用を試験する上では、心臓などの他の器官と比較して許容差が大きいことに留意するべきである。
選択的ステップ512において、制御装置と薬剤治療またはホルモン治療の相互作用が判断される。この状況では、膵臓障害の治療には心臓および神経の電気生理学的薬剤が有効である場合がある。代替的に、そのような非代謝障害に処方されるそのような薬剤の副作用を相殺するために、膵臓の制御が望ましい。代替的にまたは付加的に、膵臓細胞の活動に対する作用またはフィードバックの相互作用が判断される。
最終的なプログラミング514が決定される前に、ステップ508から512が複数回反復される。膵臓または患者の体内の他の部分が改善または衰弱する場合もあり、または各種の長期的な効果制御シーケンスを適用するため、そのような最終プログラミングについても周期的に再評価を行い(516)、その後修正する(518)。
本発明の例示的な実施形態において、膵臓の制御されたまたは制御されない部位の組織の生死判別試験は、患者の状態を評価、患者の基線を更新、および治療の効果を評価するなどのために選択的に周期的に実行される。生死判別試験の例示的な手法は、電気的活動、血糖値またはインスリンレベルまたは各種の電気的刺激に対する応答の変化の分析を含む。
本発明の例示的な実施形態において、プログラミング、測定内容および過去に試行された治療(場合により薬剤治療を含む)が制御装置102の記憶部分に格納される。代替的にまたは付加的に、プログラミングには薬剤処方を考慮した特別のシーケンスが含まれる。本発明の例示的な実施形態において、患者が薬剤またはインスリンを摂取した場合、外部ユニット116への手動入力によりまたは管理手法によって自動的に、制御装置102は通知を受ける。患者が薬剤、インスリン、またはブドウ糖の摂取を怠った場合、患者に対して警告を与えるか否かにかかわらず、補整的シーケンスが適用される。
実験
例示的な実験において、ブタの膵臓の下に一つの網状単極電極が配置され、腹壁に一本の針状電極がアースとして挿入された。パルス電流(5Hz、5mA、持続時間5ミリ秒)が5分間印加され、結果として血清グルコース値が89 mg/dlから74mg/dlに減少した。酵素免疫吸着測定法を用いて測定された血清インスリンレベルは3.8マイクロ単位/mlから5.37マイクロ単位/mlに上昇した。血糖値およびインスリンレベルの両方が、30分後に基線に戻った。3Hz、12mA、持続時間5ミリ秒のパルスを5分間印加した別の個体では、インスリンレベルが8.74マイクロ単位/mlから10.85マイクロ単位/mlに上昇する結果となった。
図8Aは、六体の動物のインスリンレベルにおける電気的刺激の効果を示す図である。ただし、臨床的にインスリンレベルおよび血糖値は基線に近く、かつ基線近くに維持されたまま、かつインスリンレベルの変移は相対的に生理学的効果が小さいため、これらに対する効果は大きいものではないことに留意すべきである。
図8Bから8Dは、正常な膵臓における実験を示す図で、本発明の実施例によるインスリン分泌量の増加を示す。この実験では、下に記載するラットの膵臓の実験と同様、5Hz、5ミリ秒の二相性パルスが1分間に1秒間印加された。図8Bは、測定された電気的活動を示す。30分から60分の領域が、刺激を適用された範囲である。図8Cは、信号が適用さる間のインスリンレベルの顕著な上昇を示しており、20%以上、40%以上、60%以上、80%以上、100%以上、200%以上またはそれ以上の割合で実用系が向上し得ることを示している。図8Dは刺激なしで制御実験を行った場合の測定値を示す。
追加実験
図9は、血糖値に対する電気的刺激の効果を示し、インスリン分泌の抑制によってのみ予測される血糖値の上昇よりも、血糖値が速く上昇した実験を示している。
表900に付随する表904では、刺激性パルスS1の印加により血糖値が低下している。表900に付随する表902では、血糖値は刺激性パルスS2の印加により上昇し、パルスS1の印加により再び低下している。単にインスリン分泌量を低下させるだけでは、このような高速かつ大幅な血糖値の上昇を十分に説明しないと仮定される。そうではなく、グルカゴンの分泌がブドウ糖を肝臓から放出させ、血糖値を上昇させている。
表900は、ペントバルビタール(40mg/1kg)により麻酔下にあるラットの実験を示す。このラットは、絶食後、毎時2ccの割合で5%のブドウ糖を連続的に注入された。実験の間、このラットには酸素が供給された。表900に示されたこのサンプルは、右頚静脈からの血液を5分毎にRoscheによるブドウ糖メーター「グルコトレンド」で分析した結果である。S1およびS2は類似した波形であるが、S2は振幅が2mA、持続時間が3.5分間であり、S1は振幅1mA、持続時間5分間である点が異なっている。パルスは、初期棘波の後に150ミリ秒の遅延があり、750%の負荷サイクル列、棘波は400ミリ秒に拡大する。2本の電極は酸化イリジウム被覆のチタン製である。電極の外形は8mm長、直径1.2mmのコイル状で、直径100μの3型溶接ワイヤを伴う。コイルはシリコンパッド上に接着される(絶縁目的および機械的な損傷を避けるため。これらの2本の電極は、1本は膵臓の上方、もう1本は下方に、膵臓に沿って配置される。(ラットの背を下にした場合))。
図10Aから図10B、図11Aから図11B、図12Aから図12B、および図13Aから図13Bは、それぞれ対をなす図で、各対は図9の設定に類似した設定を使用した付加的実験を示す表およびパルス図である。
図10、図12、および図13では、2本の電極が膵臓の上方に配置され、信号は5分間印加された。
図11では、2本の電極が膵臓の下方に配置され、信号は5分間印加された。
潅流させたラットの膵臓の追加実験
一連の実験は、潅流させたラットの膵臓に対して実行された。これらの膵臓は、あらゆる制御システム(血液、神経など)から実質的に分離されるが、靱帯および周辺器官からは分離しない。麻酔されたラットでは、膵臓の周囲の主要な血管はすべて縛り、下行大動脈にはカニューレが挿入され、胸部大動脈は最後に縛って肝臓、膵臓、および十二指腸への腹腔動脈経由で代用血液(ブドウ糖を含む)を循環させる。次に、さらなる検査のために門脈から潅水が集約される。これによりラットが死ぬことはない。通常、一般的に膵臓の自然なバースト率と一致するため、1分間の印加比率が選択された。例えば、印加されたパルスの一部は二相性、5Hz、位相持続時間5ミリ秒の波形で、毎分1秒印加された。一般的に、異なる周波数の範囲が試行された。その他の生物(人間など)または各種条件により、この印加比率は異なる。血糖値は一般的に10mMに制御された。
図14は、刺激性パルスの印加によりバーストの振幅が増幅しても、新規のバーストが誘発されなかった実験を示すグラフである。測定の電気的性質により、刺激性パルスはグラフの垂直範囲全体に及ぶ直線状に出現している。これは、他のグラフにおいても全体的に同様である。明確を期するために、バースト(一部)は文字「B」で、刺激性パルスは文字「S」で表す。この実験では、上に記載の通り自然位のラットで行われ、パルスは二相性の直交するバランスパルスで、5Hz、10ミリ秒のパルス長、最大振幅10mA、0.5秒の印加時間で毎分印加された。このパルスは非バースト時に印加された際には顕著に新規バーストを誘発せず、発生中のまたはパルス後のバーストの振幅を増進した。パルス中にバーストが発生しなかった場合もあり、また計測システムの限界により検知されない場合もある。また、バースト率に変更は見られなかったが、直接ペーシングの使用だけでなく、異なるパラメータの使用によりバースト率は電気的に制御可能であるとされている。
電気的活動を示すグラフは略図に過ぎず、図面の大きさおよび表示過程の制約から、電気的信号測定のすべてを詳細に記したものではないことに留意すべきである。
図18Bは、インスリンレベルの測定値(本図およびその他のグラフの単位は1mlあたりのマイクロ単位)を示す。刺激により、顕著に対応したインスリンレベルの上昇が発生している。ただし、最初の2回の刺激では、刺激の直後または刺激の間に大幅なレベル上昇はなく、パルスの終了付近または終了後にのみ上昇した。パルスはβ細胞い対して二つの作用があり、一つはβ細胞に対してインスリンを分泌させる作用(生成の促進など)、そしてもう一つは分泌を開始または抑制する作用であると仮定される。(他の実験による結果から裏付けされるように)長いパルスの方が、場合によりβ細胞を過分極化することによってインスリン分泌を阻害する作用があると仮定される。過分極の程度および細胞内で生成されるインスリンの量、または環境的な原因(血糖値またはホルモンレベルなど)により、β細胞は電界の印加中でも刺激により分泌を行う、電界の消失後制限なく分泌する、または電界消失後の一定期間中分泌が抑制されるようにすることができる。刺激が短い間隔で与えられると、β細胞は刺激群が終了するまで、または細胞の内部活動が(内部に備蓄したインスリンに刺激されて)過分極に耐久する強度になるまで、分泌を抑制される。この作用およびその他観察された作用により、各種メカニズムの仮定がなされる中で、これらの作用は、背景に存在する生化学的および生理学的プロセスへの正確な理解がなくても本発明の複数の実施例において使用可能であることに留意すべきである。このように、1ミリ秒から40ミリ秒の間のパルスには、生理学的作用において顕著な差異がある。これは、各種の作用を実現するためには、パルス長が0.5ミリ秒、1ミリ秒、2ミリ秒、5ミリ秒、10ミリ秒、15ミリ秒、20ミリ秒、32ミリ秒、および40ミリ秒であるパルス、あるいはこれよりも短いパルス、またはこれらの中間またはこれらより長いパルスの使用を示唆している。
代替的な解釈で、周波数がβ細胞の活動に影響を与えるというものがある。各種の作用を実現するために、例えば2Hz、5Hz、10Hz、20Hzまたはこれらより小さいあるいは大きい各種周波数が使用される。
代替的、複合的な解釈では、パルスの持続時間(一部の例において、ミリ秒単位で測定される一つまたは両方の各サブパルス長および秒単位で測定される各パルス列の長さ、および一部の例におけるそれらの割合)および周波数の組合せにより、少なくとも周波数および振幅の一部範囲に対するパルスの作用を決定する総刺激量が確定する。
図15Aから図15Cは、刺激性パルスがバースト活動に同期化し、場合により直後に新規バーストが発生しない実験を示すグラフおよび二箇所の拡大表示である。この実験は、上と同様自然位のラットで、二相性の直交するバランスパルスで電流10mA、パルス長40ミリ秒、20Hzのパルスを500ミリ秒印加すると定義された刺激パラメータで行われた。図15Bおよび図15Cは、二つの刺激性パルスを拡大表示したもので、(極めて短期間かつ刺激に遮蔽されたものを除き)直後に顕著なバーストが生成されなかったことを示す。場合により、刺激レートが極端に低いと、自然発生的にバーストが発生する。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、このタイプのパルスを印加することにより一定の範囲内でバースト率は制御(自然のバースト率より向上または低下)される。
図16Aから図16Cは、刺激性パルスによる新規バーストの誘発についての実験を示すグラフおよび二箇所の拡大表示である。新規バーストの作用は、実質的に直後に生じている。上に記載の通り、刺激性パルスの長さは、そのバーストの発生前に遅延があるか、またはその遅延の程度を決定すると仮定される。これに対する一つの裏付けとして、図16ではパルスの後約5秒間は第二のバーストが発生しておらず、このタイプのパルスが可変性の遅延の後に一つのバースト生成を促進するもの、または自然発生するバーストの開始を遅延させるために利用可能であるという結論に導くものである。いずれの場合も、一旦バーストが発生すると、再分極および消耗などの自然メカニズムにより、次のバーストが極端に短い間隔で発生しないようにする。
図17は、本発明の複数ある実施形態において、バーストの最中の刺激がバーストを停止しなかったという実験を示すグラフである。左側のバーストは比較目的で示すもので、バーストに対するパルスの作用(長さなど)を見ることができる。バーストの長さおよび振幅に対する作用は明白ではなく、長さまたは振幅に対する作用は軽微とも重要ともなる可能性がある。上に記載の通り、図14は、このような刺激の結果としての振幅の増加を示す。パルスのパラメータは10mA、持続時間2ミリ秒、20Hzで、1分間に500ミリ秒間印加された。
図18Aおよび図18Bは、刺激により発生したインスリンレベルの顕著な変化を示すグラフである。図18Bについては上に述べた。図18Aは、インスリン測定の正確を期するために同一サンプルから作成された二つの計測結果を重ねたものである。これに見られるように、インスリンレベルは刺激の間または刺激後に上昇している。最右のインスリンレベル上昇は、一般的にβ細胞の活動を増加させ、場合により分泌量の一時的な上昇を生じさせる刺激の作用により遅延している。(これらのパルス・パラメータを使用した)刺激は、遅延の後にインスリン値に顕著な向上を生じさせている。場合により、刺激によりインスリンレベルの上昇という作用はあるが、刺激期間の中には上昇しない。サンプルは、3分の間隔をおいて作成された。パルス・パラメータは10mA、10ミリ秒、20Hzで、1分間に500ミリ秒の印加が反復された。
参考までに、図19は刺激なしで潅流されたラットの膵臓における比較的一定の血糖値を示すグラフである。
ミニブタ生体の追加実験
この実験には、二体のミニブタ(ビーナスおよびシフラと命名)が使用された。これらのミニブタは体重35kgから40kgで、それぞれの膵臓に電極を移植済みである。4本または6本の電極が移植されたが、使用されたのは4本のみであり、残り2本の電極は膵臓の各端に移植され、共に短絡された。これらの電極はワイヤ電極で、各対で互いから2cm離し、3mmから5mmの深さに挿入されて通電された。ミニブタ二体は絶食させ、その後ブタ用の食餌または角砂糖(蔗糖)をエサとして与えられた。この実験は、下に記載する通り、個体を変えて、刺激ありの場合となしの場合で反復された。ミニブタは生存し、数ヶ月間に及んだ実験による顕著な障害は認められなかった。
図20Aは、絶食後に角砂糖を与えられた(毎回2.5gの蔗糖30個を数分で食べさせた)ミニブタにおけるインスリンレベルで、刺激ありの結果と刺激なしの結果を示すグラフである。追跡実験では、蔗糖を与えられたブタとブドウ糖を与えられたブタとでは、液体であるブドウ糖をブタに摂食させるのは技術的により困難であったが、大幅な差異は示されなかった。二種類の刺激群が適用され、一方は15分間、もう一方は10分間であった。時間軸0が摂食の開始点である。パルスは100Hz、持続時間10ミリ秒、毎分に1秒長で、振幅は5mAである。
図に示す通り、刺激実験におけるインスリンレベルの上昇は、刺激なしの場合と比較して高速かつ大幅である。場合により、インスリンの活動(膵臓の応答)が刺激により増幅することから、インスリンの促進作用となる。
図20Bは、図20Aのグラフに対応するグラフで、血糖値とインスリンレベルの関係で刺激がある場合の実験結果を示すものである。上に記載の通り、また図21Aの解説にも記載の通り、インスリンレベルが上昇した際にブドウ糖分泌を促進するグルカゴンの分泌などの生理学的メカニズムが存在する。本発明の複数ある実施形態において、このグルカゴン分泌を抑制するためには小規模の刺激を適用する。
図20Cは、図20Aのグラフに対応するグラフで、血糖値とインスリンレベルの関係で刺激がない場合の実験結果を示すものである。
図21Aは、絶食後に約700gの食餌を与えられたミニブタ生体におけるインスリンレベルで、刺激ありの結果と刺激なしの結果を示すグラフである。一般的に、食餌の摂取は砂糖の摂取に比較して制御が不十分となることに留意すべきである。二種類の刺激群が適用され、一方は15分間、もう一方は10分間であった。時間軸0が摂食の開始点である。パルスは100Hz、持続時間10ミリ秒、毎分に1秒長で、振幅は5mAである。インスリンレベルに対する作用は、第一の刺激後には著しいが、第二の刺激後は作用が見られず、これは、膵臓の疲弊または低い血糖値(図20Bに図示)が原因として考えられる。パルスが印加されると、インスリン分泌が単独で生じるのではなく、既存の生理学的メカニズムも増幅する、または誘発されると仮定される。従って、血糖値が低下している際の刺激は必ずしもインスリンを高レベルまで上昇させる(この状況では危険となる可能性がある)ものではない。これは、パルスの直接的特性、または各種の生理学的メカニズムによって生じる。その他考えられる解釈は、観察が続行されていれば、第二の刺激が続行された後にインスリンレベルの上昇が観察されたはずであるというものである。関連する遅延または上昇率の低下は、上に挙げたメカニズムのうち一または複数を原因とする可能性がある。
図21Bは、図21Aのグラフに対応するグラフで、血糖値を示すものである。第一の刺激後に血糖値が上昇する際、制御された状況よりも少ない上昇幅で、かつピークに早く到達する。これは、パルスが直接的にまたは間接的に血糖値に影響を与えたことを示す。考えられるメカニズムは、インスリン分泌がグルカゴン分泌を誘発する、またはグルカゴン分泌はパルスにより直接誘発されたというものである。インスリンが大量に生成されるのであればこれらの効果は明白であり、膵臓内または体内のインスリンレベルが大幅にまたは高速に上昇する。
上記の実験は、新規バースト生成の有無に関わらず、インスリン分泌を促進または抑制するなど、電界の印加が膵臓の活動に影響を及ぼすことを、また種類の異なるパルスには異なる作用があることを顕著に示すものである。
ミニブタ生体のその他の追加実験
ミニブタ生体に対する以下の実験では、次のプロトコルが使用された。一対の電極が、成長した雌のシンクレアミニブタの膵臓に移植された。2週間後に移植手術から回復すると、2種類のプロトコルが実行された。制御プロトコルでは、ブタの空腹時に3本の血液サンプルが採取された。時間軸0の時点で、75gのブドウ糖が経口投与された。血液サンプルが5分毎に、最終的に100分後まで採取された。刺激プロトコルは制御プロトコルと同様であるが、ブドウ糖摂取の直後に刺激が適用された点が異なる。パルス・パラメータは、二相性、各位相5ミリ秒の波形で、200ミリ秒毎に印加された(5Hz)。振幅は6から10mAである。本実験および以下の実験での刺激持続時間は15分であった。
図22Aは、本発明の例示的な実施形態による第一のブタの実験群において、刺激ありの条件下で見られた血糖値のピーク値および低下の遅延を示すグラフである。制御および刺激の値は、それぞれ9日間の平均値である。ブドウ糖のピークは低下し、かつ20分間遅延し、また長時間に散開している点に注目すべきである。
図22Bは、図22Aの一部の実験においてインスリンレベルのピークおよび低下に見られる遅延を示すグラフである。これらは、制御を6日間および刺激を7日間印加した結果によるものである。インスリンレベルが大半の消化時間において顕著に低下し、また全体的なインスリンレベルおよびピークの幅も減少している点に注目すべきである(ただし、ピーク値の高さには大幅な低下はない)。これは、非インスリン要素が血糖値を低下させていることを示している。血糖値およびインスリンレベル両方の低下は、病状に起因する膵臓の刺激過多を軽減させることなどにより、一部の病状に対する膵臓の酷使を緩和する。血糖値ピークの遅延または低下は、患者が薬剤またはインスリンによる処置に対する必要性から解放するのに十分な作用である場合もある点に注目すべきである。代替的にまたは付加的に、ピークを散開することにより、患者は吸収が即応性のインシュリンではなく遅応性のインスリン(のみ)を摂取することができ、従って治療プロトコルを簡略化できる、または即応性のインスリンに関する低血糖症事象を回避することができる。さらに、ピーク値を低下させることにより、患者の体内システムが過剰のインスリンまたは血糖値により受けるダメージが低減する。代替的にまたは付加的に、血糖値の監視を実行する頻度を一日数回ではなく一日一回、またはさらに低頻度にする。本発明の例示的な実施形態の一つにおいて、治療プロトコルは、血糖値ピークの低下または遅延、および「遅応性(slow)」インスリンの日常的な注射または適切な薬剤投与など、並行した遅応性治療を含むものである。
ここで見られる通り、刺激パルス群が停止した後も、血糖値およびインスリンレベルは制御下の状況と比較して高いピーク値を示さない。これは、刺激の直接的作用またはブドウ糖の変換率の低下などによる間接的作用である。下に示す通り、人体での実験では、刺激時間の長いものが印加された。上に述べた通り、一部の治療プロトコルでは、膵臓の反応を見るためまたは膵臓を休息させるためにブドウ糖の消化中は刺激を停止させる方が望ましい場合がある。
図23は、本発明の例示的な実施形態による第二のブタの実験群において、図22と同様の刺激条件下で見られた血糖値の低下を示すグラフである。これらは、制御を3日間および刺激を4日間適用した結果によるものである。
図24は、本発明の例示的な実施形態による第三のブタの実験群において、図22および図23と同様の刺激条件下で見られた血糖値の低下を示すグラフである。これらは、制御を5日間および刺激を12日間適用した結果によるものである。
図22Cは、本発明の例示的な実施形態において、刺激適用の結果として低減したグルカゴンを示すグラフである。この刺激による結果はすべて、グルカゴンレベルが測定された図22から選択された三種類の実験結果および一つの制御実験結果の平均値である。グルカゴンレベルの低下は、インスリンレベルおよび血糖値が上昇する際にグルカゴンレベルも上昇するのが通常の活動とされる基線の低下に比例している点に注目すべきである。ただし、グルカゴンの一部が絶対的に低下しているのは明白であるが、統計的に重要とはいえない。グルカゴン分泌量の低下は刺激停止後も長期間継続しているのが示されている。グルカゴン分泌量の低下により、肝臓が血糖値をさらに高めることが回避される。この結果は、電気的刺激を用いたグルカゴンレベルの直接制御を示唆し、一方で代替的な解釈は、上昇したソマトスタチンのレベルがインスリンおよびグルカゴンの両方を低下させるというものである。その他可能な解釈として、グルカゴンの制御は間接的にインスリンの制御(既に記載の通り、インスリンの制御そのものが非インスリン・メカニズムによる血糖コントロールの間接的な結果である)によるものというものがある。
図25は、本発明の例示的な実施形態による四型高血糖クランプ(IV hyperglycemic clamping)の条件下で、血糖値を低下させる刺激による単一実験を示すグラフである。血糖値の低下は基線までであり、基線より下には低下しない点に注目すべきである。本実験において、D-グルコース4を使用して、血糖値の回復も含む実験の期間中に初期投与で約20ccから25ccのD-グルコースの50%を、その後毎時70mlから90mlの割合で連続的にブタに注入し、高血糖のレベルまでクランプされた。この実験は、血糖値の安定後に開始された。刺激の長さは15分間である。図に示す通り、血糖値は20分後に回復している。
図26は、本発明の例示的な実施形態による刺激が通常の血糖値に与える影響で、危険な作用がないことを示すグラフである。これらは、制御を2日間および刺激を4日間適用した結果によるものである。上に記す通り、これは刺激過多であっても危険はないことを示し、開ループプロトコルを設計する際の基本に使用することができる(ただし、電力徒費の可能性はある)。
追加実験では、二体のブタが5Hz、5ミリ秒、二相性、5mAのパルス群を1日に24時間、2週間に渡って連続的に刺激を適用されたが、膵臓機能または膵臓組織学に関する副作用は認められなかった。特に、排出物の変化による外分泌機能への作用は見られなかった。
人体による実験の結果
一連の実験は、一人の治療志願の患者に対して行われた。この患者は45歳の女性で、1年の2型糖尿病歴を持つ。この患者はインド系の人種系統、体重71kg、伸長1.61mで、グリクラジド80mg、およびメトホルミン500mgを一日に二回摂取していた。この患者は、胆嚢除去の腹部手術を受けることになっていた。手術前、この患者は空腹時インスリンレベルが11.1マイクロ単位/ml、空腹時C-ペプチドレベルが2ng/ml、およびHbA1Cが5.8%であった。
胆嚢を除去するため、正中腹壁切開が行われた。次に、胃大腸の網を通して小嚢が切開された。胃および腸はそれぞれ、膵臓の7×5cm程度の部分を露出させるために除けられた。A&E Medical Corporation社製業務用ステンレス鋼の心臓ペーシング用仮ワイヤ4本が膵臓組織の、一対を一端に、もう一対を反対の一端に挿入された。膵臓の記録用導線2本も、膵臓側面の電極2本の間で、うち1本の電極付近に1本が、2本のPST電極の間にもう1本が装着された。この電極は、電極回路を繋留し膵臓の擬似膜に固定的に縫合された腹部排液管7 Fr JPに集束された。この電極および排液管は、左腹壁を通して引き出された。次に、陰圧の生じる排液管は膵臓付近に配置され、右腹壁まで導引された。電極の装着処置には約1時間15分を費やした。アミラーゼ値は1日目に127.5U/L、翌日は30U/L以下を示し、順調な回復が見られた。胃腸運動は1日目に回復し、実験期間中および実験期間後も発熱は見られなかった。術後6日目に電極が無事取り除かれた。術後数日間、数種類の刺激群の適用および測定が行われた。電極装着、刺激適用、電極除去に伴った副作用はいずれも報告されていない。プロトコルは2種類が実行された。制御プロトコルおよび刺激プロトコルである。制御プロトコルでは、患者の空腹時に3本の血液サンプルが採取された。時間軸0の時点で、75gのグルコース負荷が経口投与された。血液サンプルは、グルコース投与から3時間に渡って採取された。制御実験は、一つが手術の午前中で導線移植の前に、もう一つが手術翌日に実行された。刺激プロトコルは制御プロトコルに類似しているが、グルコース投与と共にまたは投与後に一定のパラメータ(5Hz、5ミリ秒、二相性、5mA)の電気的刺激を伴う点が異なった。刺激プロトコルは、術後2日目および4日目に実行された。
図27は、本発明の例示的な実施形態による、人体の血糖値に対する刺激による効果を示すグラフである。ミニブタと同様、血糖値のピークは低下または遅延しているか、その両方である。
図28は、図27の実験における刺激による効果を示すグラフである。最初の制御ケースではインスリンレベルが測定されていないが、その他では図に示す通り測定された。インスリンのピーク値は、制御された状況と比較して顕著に低下および遅延した。
図29は、図27の実験の一部において、C-ペプチドに対する効果を示すグラフである。C-ペプチド値は低下し、かつピークは顕著に遅延した。これらの測定は、一つの制御プロトコルおよび一つの刺激プロトコルのみで実行された。この測定内容は、インスリン測定内容を確認するために使用される。
図30Aおよび図30Bは、図27に示す5日間の回復期での二つの異なる測定で、空腹時の血糖値に対する電気的刺激の効果を示す。血糖値の実質的な低下は見られない。
図31Aおよび図32Bは、図30Aおよび図30Bに対応し、刺激が空腹時のインスリンレベルに与える影響を示す。インスリンレベルが僅かに上昇し、基線へ復帰しているのが見られるが、実質的な変化は見られない。刺激前の降下は、いずれの場合も患者の不安から生じた可能性があり、この降下を考慮しなければ、インスリンレベルは刺激前、刺激中、および刺激後に比較的一定に維持されていることが観察される。また、インスリン値は常に低い値(例えば20未満)を維持している。
考察
上に記載した結果は、インスリンレベルの顕著な上昇も、また下降さえも伴わずに人体の血糖コントロールが少なくとも部分的に可能であることを示す。これらの結果を適用する生理学的モデルは必要ではないが、一方、各種パルスの印加論理は特定のモデルと併せて定式化することができる。さらに、そのような各モデルは、異なる複数の生理学的経路および効果を組み合わせた結果である全効果を伴って、効果の一部分のみを説明しているものである。
インスリンおよび血糖値を低下させるパルスの効果を説明する理由の一つとして、例えばGLP-1ホルモンまたはその他のGIホルモンなど、既知または未知を問わず一または複数の非インスリンホルモンが放出され、これらのホルモンがブドウ糖摂取またはブドウ糖分泌に影響するためというものがある。場合により、このようなホルモンは体細胞または視床下部に直接作用する。これらのホルモンは各種体皮細胞または脳におけるインスリンの効果または感受性を向上させる場合がある。代替的にまたは付加的に、グルカゴン分泌またはブドウ糖分泌に影響する異なるホルモンが低減する。
膵臓のホルモン分泌に関する細胞の直接的電気刺激に加えて、その他の可能性が存在する。上に記載の通り、電気的刺激が膵臓内の血流パターンを変化させて作用した場合もあった。その他の解釈に、電気的刺激が膵臓そのものの脂肪組織のレベルに作用したことがある。その他の有効な解釈に、電気的刺激が膵臓内の神経経路または肝臓または双方に作用することがある。場合により、そのような神経経路がグルカゴン分泌を制御、または遠隔組織の細胞の非インスリン依存のブドウ糖輸送担体を活性化する。例えば、移植された膵島は不正なグルカゴン分泌を行うとされている。これは、神経の接続喪失による場合がある。刺激を受けたこの神経が、例えば分泌を促進または阻害する可能性がある。代替的にまたは付加的に、これらの神経は、例えば膵臓、血糖またはホルモン活動を検知する神経である場合がある。代替的にまたは付加的に、神経またはその他の膵臓興奮神経のギャップ結合に作用する。一部の神経組織型作用では、膵臓または膵臓外の神経信号伝搬による刺激の波及効果のため、刺激される膵臓の割合は重要ではない。
その他の有効な解釈に、肝臓、胃、または場合により網の脂肪細胞など腹腔内の他の器官に電気的刺激が作用した、またはこれら他の器官の活動を変化させた、またはホルモンを分泌させたというものがある。いずれの場合も、膵臓の両端に電極を配置したことによりブタおよび人体に対して望ましい効果がある。
実用装置は実験使用または稼働設定用に一または複数のセンサを含む場合があり、これらのセンサは上に記載した効果の一つがパルスにあるかを表示し、またプログラミングまたは膵臓制御装置102の制御によりこれを補助する。
例示的な適用例
上記膵臓制御装置102は、糖尿病の病状が確認された後に使用される。ただし選択的に、この制御装置は、進行中の病状を的確に診断するため、または膵臓を強化するなどにより糖尿病が最終段階に達するのを防ぐために使用される。そこで選択的に、永久的に移植された装置のほかに、一時使用の装置の実施例を示す。
一つの適用例では、肥満患者が膵臓の過負荷から糖尿病を発症させるのを防ぐためだけでなく、(同時にまたは代替的に)体重を減量させるためにも、体のインスリン分泌および血糖値の厳密な制御が行われる。このような計画では、身体へのダメージを避けるために血糖値上昇を徹底的に回避することが必要とされる。ただし、インスリン生成量を「通常の(normal)」値まで低下させることにより、空腹感が抑制され、脂肪組織の増加も抑制される。
本発明の例示的な実施形態において、制御装置102は独立型装置である。しかしながら、一部の病状では一対となった器官制御装置が有効である。一例では、膵臓障害を持つ患者の多数が心臓障害も併せ持つことに注目すべきである。従って、心臓および膵臓の連結した、場合により一または複数の外被、プログラミング手段、電源、および制御回路計糖を共有させた制御装置を提供する。その他の例では、子宮制御装置と膵臓制御装置を連結させ、妊娠に関連する糖尿病および不正な子宮収縮から保護する。
その他に一対の器官制御装置の実施例として、胃および膵臓両方に用いるものがある。このような制御装置は胃収縮を鎮定し、空腹感を抑制させるために、肥満患者に有効である。同時に、空腹を避けるため、または糖尿病患者の高血糖症または低血糖症を防ぐため、インスリンレベルが制御される。さらに、上に記載の通り、胃内容排出の遅延は、ブドウ糖吸収を遅延させるために用いられ、これによりインスリンのピークが遅延または低下される。このような遅延は、本発明の一部の実施例において、膵臓への直接的刺激に付加的にまたは代替的に使用される。
膵臓を制御する上に記載した手法は、高い頻度または低い頻度で実行される各手順の変更、電極の配置、印加するパルスの種類および順序、または使用される特定のシーケンスおよび論理体系を含む様々な方法で変更可能である。さらに、例えば電源の位置など、本公開の思想を逸脱しなければ各種要素の位置も変更可能である。さらに、方式および装置の両方における様々な特徴の多様性を記載した。異なる特徴は異なる方法に組み合わせることが可能であることにも留意すべきである。特に、上の特定の実施例に示されたすべての特徴が、発明の例示的な実施形態に類似したものすべてに必要とされるものではない。また、上の特徴の組合せは、本発明の一部の例示的な実施形態の範囲内として考慮される。さらに、ここに記載した本発明の一部の特徴は、本発明の他の例示的な実施形態において先行技術による装置と併せて使用するために適用可能である。本発明を解説するために用いた特定の外形は、最も広い側面において外形のみで本発明を制限するものと認識されるべきではなく、例えば球状電極が他の実施例では長円状電極である場合などである。一部の制約は、方法のまたは装置の制約としてのみ記載されているが、発明の範囲には、その方法を実行するためにプログラミングされた、または設計された装置が含まれる。例えば、ファームウェアやソフトウェア・プログラムの使用および装置に必要な機能を持たせるための装置の電力供給方式などである。
また、本発明の範囲には、制御装置の移植に適した医療装置一式を含む外科的用具およびそのような制御装置が含まれる。段落の見出しは、実施例の指針を補足するためにのみ使用されたもので、特定の段落に記載された内容をその段落のみに制限するために構成されたものではない。測定内容は、特定の事例に対する例示的な測定としてのみ提示されたもので、正確な測定内容は適用例によって異なる。各請求項で使用される「有する(comprise)」、「含む(include)」、およびそれらの活用形は、「含むが、必ずしもそれらに限られるものではない」ということを意味するものである。
当業者は、本発明がこれまで記載された内容により限定されないものとする。本発明の範囲は、本明細書の請求項によってのみ限定されるものである。
本発明の特定の実施形態を図面を参照して記載する。ここで、一以上の図面に記載される同一の構造、要素、または部分については選択的に同一または類似の番号を付けて次の通り表す:
図1は、本発明の例示的な実施形態による膵臓制御装置の模式図である; 図2は、僅かに血糖値が上昇した状態における単一β細胞の例示的な電気的活動の状態である; 図3Aは、本発明の例示的な実施形態による例示的な制御論理体系のフローチャートである; 図3Bは、本発明の例示的な実施形態によるもう一つの例示的な制御論理体系のフローチャートである; 図4Aから図4Dは、本発明の例示的な実施形態による膵臓への電力供給において適切とする電極の型を図解したものである; 図4Eは、図1に示す制御装置の本体にて使用される、本発明の例示的な実施形態による少なくとも一つの電極を図解したものである; 図5は、本発明の例示的な実施形態によって複数の制御領域に分割され、各領域が異なる電極によって電力供給される膵臓を図解したものである; 図6Aおよび図6Bは、本発明の例示的な実施形態による移植方法のフローチャートである; 図7は、本発明の例示的な実施形態による制御装置の移植およびプログラミングの順序を示したフローチャートである; 図8Aは、六体の動物における電気的刺激によるインスリンレベルを示したグラフである; 図8Bから図8Dは、自然位の膵臓における実験で、本発明の例示的な実施形態によるインスリン分泌レベルを示したグラフである; 図9は、インスリン分泌が阻害された場合と比較して血糖値が速く上昇する、電気的刺激による血糖値への効果を示したグラフである; 図10Aから図10Bはそれぞれ、本発明の例示的な実施形態による電気的パルスを印加した結果により低下した血糖値を示したグラフおよびパルスの線図である; 図11Aから図11Bはそれぞれ、本発明の例示的な実施形態による電気的パルスを印加した結果により低下した血糖値への効果を示したグラフである; 図12Aから図12Bはそれぞれ、本発明の例示的な実施形態による電気的パルスを印加した結果により低下した血糖値への効果を示したグラフである; 図13Aから図13Bはそれぞれ、本発明の例示的な実施形態による電気的パルスを印加した結果により低下した血糖値への効果を示したグラフである; 図14は、刺激性パルスの印加によりバーストの振幅が増幅しても、新規のバーストが誘発されなかった実験を示すグラフである; 図15Aから図15Cは、刺激性パルスがバースト活動に同期化し、場合により直後に新規バーストが発生しない実験を示すグラフおよび二箇所の拡大表示である; 図16Aから図16Cは、刺激性パルスによる新規バーストの誘発についての実験を示すグラフおよび二箇所の拡大表示である; 図17は、バーストの最中の刺激がバーストを停止しなかったという実験を示すグラフである; 図18Aおよび図18Bは、刺激により発生したインスリンレベルの顕著な変化を示すグラフである; 図19は、刺激なしで潅流されたラットの膵臓における比較的一定の血糖値を示すグラフである; 図20Aは、角砂糖を与えられたミニブタにおけるインスリンレベルで、刺激ありの結果と刺激なしの結果を示すグラフである; 図20Bは、20Aのグラフに対応するグラフで、血糖値とインスリンレベルの関係で刺激がある場合の実験結果を示すものである; 図20Cは、20Aのグラフに対応するグラフで、血糖値とインスリンレベルの関係で刺激がない場合の実験結果を示すものである; 図21Aは、食餌を与えられたミニブタ生体におけるインスリンレベルで、刺激ありの結果と刺激なしの結果を示すグラフである; 図21Bは、21Aのグラフに対応するグラフで、血糖値を示すものである; 図22Aは、本発明の例示的な実施形態による第一のブタの実験群において、刺激ありの条件下で見られた血糖値のピークおよび低下の遅延を示すグラフである; 図22Bは、本発明の例示的な実施形態による第一のブタの実験において、刺激ありの条件下で見られたインスリンのピークおよび低下の遅延を示す実験群のグラフである; 図22Cは、本発明の例示的な実施形態による第二のブタの実験において、刺激適用の結果として低下したグルカゴン量を示すグラフである; 図23は、本発明の例示的な実施形態による第二のブタの実験群において、刺激ありの条件下で見られた血糖値の低下を示すグラフである; 図24は、本発明の例示的な実施形態による第三のブタの実験群において、刺激ありの条件下で見られた血糖値の低下を示すグラフである; 図25は、本発明の例示的な実施形態による四型高血糖クランプ(IV hyperglycemic clamping)の条件下で、血糖値を低下させる刺激による実験を示すグラフである; 図26は、本発明の例示的な実施形態による刺激が通常の血糖値に与える影響で、危険な作用がないことを示すグラフである; 図27は、本発明の例示的な実施形態による、人体の血糖値に対する刺激による効果を示すグラフである; 図28は、本発明の例示的な実施形態による、人体のインスリンレベルに対する刺激による効果を示すグラフである; 図29は、本発明の例示的な実施形態による、人体のC-ペプチドに対する刺激による効果を示すグラフである; 図30Aおよび図30Bは、本発明の例示的な実施形態による刺激が空腹時の人体の血糖値に与える影響で、危険な作用がないことを示すグラフである; 図31Aおよび図32Bは、本発明の例示的な実施形態による刺激が空腹時の人体のインスリンレベルに与える影響で、危険な作用がないことを示すグラフである。

Claims (56)

  1. 血糖値を制御する方法であって:
    膵臓に電界を印加するように構成された少なくとも一つの電極を供給すること;および
    血糖値が顕著に低下し、かつ血中インスリンレベルが顕著に上昇しないように、前記少なくとも一つの電極を使用して膵臓に電界を印加すること、を含む方法。
  2. 前記膵臓に対して第二の電界を続けて印加することを含み、第二の電界がインスリンレベルを上昇させる、請求項1に記載の方法。
  3. グルカゴン分泌を抑制するために前記電界が作用する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記膵臓と生理学的に連動した肝臓によるブドウ糖分泌を抑制するために前記電界が作用する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記膵臓を含む身体の細胞によるブドウ糖摂取を増加させるために前記電界が作用する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記膵臓の神経組織に作用するために前記電界が作用する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記電界が、前記膵臓内の膵島活動の新規バーストを実質的に誘発しない点で、非刺激性である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記電界が二相性であり電荷バランスの均衡した時変的な界として印加される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記電界が周期毎に短期間の持続時間で印加される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記周期が1Hzから15Hzの間の印加周波数を与える、請求項9に記載の方法。
  11. 前記周期が約5Hzの印加周波数を与える、請求項9に記載の方法。
  12. 前記持続時間が30ミリ秒未満の、請求項9に記載の方法。
  13. 前記持続時間が約10ミリ秒の、請求項9に記載の方法。
  14. 前記電界が30分未満の周期で反復される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記電界が30分から180分の間を周期として反復される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記電界がブドウ糖吸収事象の実質上全ての期間に印加される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記電界が、予測されるブドウ糖摂取事象以前に印加される、請求項1に記載の方法。
  18. ブドウ糖摂取事象によって前記電界を誘発することを含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記電界が、摂食事象に関わりなく印加される、請求項1に記載の方法。
  20. 前記電界が、血糖値に関わりない少なくとも一部の時間に印加される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記電界が少なくとも24時間連続的に印加される、請求項1に記載の方法。
  22. 前記電界が少なくとも15分の期間、その作用を検知されずに印加される、請求項1に記載の方法。
  23. 前記電界が、摂食事象が欠如する場合に血中インスリンレベルおよび血糖値を顕著に変化させないような規模および時間的な範囲を有する、請求項1に記載の方法。
  24. 前記電界が、空腹時の基線血糖値を超えた血糖値上昇の少なくとも20%の血糖値を低下させる、請求項1に記載の方法。
  25. 前記電界が、測定された平均5分間以上の期間、20%を超える割合で血中インスリンレベルを上昇させない、請求項1に記載の方法。
  26. 胃に処置を施すことにより胃内容排出を遅延させることを含む、請求項1に記載の方法。
  27. 前記電界が少なくともその印加の持続時間、血糖値のピークを遅延させるために作用する、請求項1に記載の方法。
  28. 前記電界が血糖値のピークを少なくとも10分間遅延させるために作用する、請求項1に記載の方法。
  29. 前記電界がインスリンのピークを少なくとも10分間遅延させるために作用する、請求項1に記載の方法。
  30. 血糖値を制御する方法であって:
    膵臓に電界を印加するよう構成された少なくとも一つの電極を供給すること;および
    上昇した場合に血糖値を低下させる、およびその値が実質的に上昇しない場合には顕著に低下させないよう作用する電界を、膵臓に印加すること、を含む方法。
  31. 前記電界が、上昇した血糖値を少なくとも20%低下させる、請求項30に記載の方法。
  32. 前記電界が、上昇しない血糖値を10%を超えて低下させない、請求項30に記載の方法。
  33. 前記電界が前記膵臓の外分泌機能を損なわない、請求項30に記載の方法。
  34. 血糖値を制御する装置であって:
    膵臓に電界を印加するための少なくとも一つの電極;および
    前記少なくとも一つの電極に電力供給するよう構成され、かつ前記膵臓による急性反応の欠如を補完する手法で前記電極に電力供給するよう構成された回路構成、を含む装置。
  35. インスリン塊の分泌を発生させることを前記回路構成が代替する、請求項34に記載の装置。
  36. 血糖値を低下させることを非インスリンによる方法で前記回路構成が代替する、請求項34に記載の装置。
  37. グルカゴン分泌を低減させることを前記回路構成が代替する、請求項36に記載の装置。
  38. 前記回路構成が前記代替の期間にインスリン分泌を低減させる、または実質的な増加を回避する、請求項34に記載の装置。
  39. 摂食事象の少なくとも20%に対して、インスリンレベルの急性制御のみを前記回路構成が印加する、請求項34に記載の装置。
  40. 遅応性の化学物質を基礎とし、前記膵臓に処方されるインスリン療法の知識を前記装置がプログラムされた、請求項39に記載の装置。
  41. 摂食事象を自動的に検出する自動摂食センサを含む、請求項34に記載の装置。
  42. 急性反応を要する状況を自動的に検出する自動ブドウ糖センサを含む、請求項34に記載の装置。
  43. 急性インスリン反応を要する状況を自動的に検出する自動ブドウ糖センサを含む、請求項34に記載の装置。
  44. 前記反応が急性インスリン反応である、請求項34に記載の装置。
  45. 血糖値を制御する装置であって、:
    膵臓に電界を印加するよう構成された少なくとも一つの電極;および
    少なくとも一つの電極に電力供給するために構成され、かつ上昇した血糖値を顕著に低下させるよう前記電極に電力供給するために構成された回路構成で、血糖値が上昇しない場合も前記電界を印加するよう構成された前記回路構成、を含む装置。
  46. 前記回路構成が電力供給の作用を検知することを含む閉ループシステムであり、前記回路構成が、不確実の場合に刺激を終了するよう構成された、請求項45に記載の装置。
  47. 前記回路構成が、相対的に長期的な刺激群がフィードバックなしで適用される半開ループシステムである、請求項45に記載の装置。
  48. 前記回路構成が、誘因に反応しフィードバックなしで刺激群が適用される開ループシステムである、請求項45に記載の装置。
  49. 血糖値を制御する装置であって:
    膵臓組織に電界を印加するために構成された少なくとも一つの電極;および
    少なくとも一つの電極に電力供給するように構成され、血糖値が上昇した場合に血糖値を低下させ、インスリンレベルを基線値を超えて実質的に上昇させないよう前記電極に電力供給するために構成された回路構成を含む装置。
  50. 前記回路構成が電力供給の作用を検知することを含む閉ループシステムであり、前記回路構成が、不確実の場合に刺激を終了するよう構成された、請求項49に記載の装置。
  51. 前記回路構成が、相対的に長期的な刺激群がフィードバックなしで適用される半開ループシステムである、請求項49に記載の装置。
  52. 前記回路構成が、誘因に反応しフィードバックなしで刺激群が適用される開ループシステムである、請求項49に記載の装置。
  53. 前記回路構成が定電圧界を利用する、請求項49に記載の装置。
  54. 前記回路構成が定電流界を利用する、請求項49に記載の装置。
  55. 前記膵臓組織が生体膵臓を含む、請求項49に記載の装置。
  56. 前記膵臓組織が膵臓組織移植を含む、請求項49に記載の装置。
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