JP2005537262A - 皮膚疾患の局所的治療 - Google Patents
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Abstract
本発明は、置換ヒドロキシインドールを局所的投与することよりなる、炎症性皮膚疾患および/またはアレルギー性皮膚疾患を治療する方法に関する
Description
本発明は、置換ヒドロキシインドールを局所的投与することを特徴とする、炎症性皮膚疾患および/またはアレルギー性皮膚疾患を治療する方法に関する。
ホスホジエステラーゼ(PDE)アンソエンザイムは、環状ヌクレオチドレベルの変調による細胞間情報伝達カスケードの調整に含まれる。現在の処、11PDEアンソエンザイム遺伝子系統群は、同定された(Giembycz, 2000)。このアンソエンザイム系統群は、細胞分布および生化学的機能の点で区別される。アトピー性皮膚炎を有する患者、殊に子供の白血球中で、高いPDE4活性が見出された(Butler et al., 1983; Cooper et al., 1985)。PDE4は、炎症性細胞中、例えば単球および単球誘導マクロファージ(Gantner et al., 1997)、好酸球(Dent et al., 1994)およびBリンパ球(Cooper et al., 1985)中での主要なアンソエンザイムである。PDE4阻害物質は、細胞内cAMPレベルの増大によって極めて強力な抗炎症性作用を示す。cAMP劣化の抑制により、PDE4阻害物質は、細胞内機能(例えば、超酸化物の減衰)および遺伝子転写(例えば、炎症性サイトカインの合成および/または解放の抑制)を変調する(Giembycz, 2000, Kuss et al., 2002)。また、PDE4が角化細胞内で発現される場合には、この角化細胞は、皮膚内での炎症性疾患をPDE4阻害物質を用いて制御するための付加的な潜在性の薬理学的標的であることができる(Chujor et al., 1998)。
ヒドロキシインドール、そのPDE4阻害物質としての使用および該ヒドロキシインドールの製造法は、WO99/55696中に開示されている。この化合物は、好酸球の活性と関連する疾患、特に炎症性気道疾患、例えば気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、湿疹、アレルギー性脈管炎、炎症および増殖性皮膚疾患、例えば乾癬または角化症に使用されることができる。前記化合物のために可能な投与形は、経口的調製物、非経口的調製物、静脈内調製物、経皮的調製物、局所的調製物、吸入調製物および鼻腔内調製物である。特に好ましい化合物は、AWD12−281である。
PDE4阻害物質AWD12−281(N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロ−ベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミド)は、アレルギー性気管支収縮のモデルにおいて試験され成果を収めた。このPDE4阻害物質は、受動的に感作されたヒトの気道中でのアレルゲンの気管支スパスモーゲン作用を著しく減少させた(Schmidt et al., 2000)。AWD12−281は、鼻のポリープからの抗原刺激ヒト細胞中での炎症性メディエーター、例えばGM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、TNF−α(腫瘍壊死因子α)およびヒスタミン(Kuss et al., 2002)の放出を阻害した。付加的に、AWD12−281は、インビトロでのヒトの好酸球の脱顆粒を阻害した(Ezeamuzie, 2001)。インビボで、AWD12−281は、感作されたブラウンノーウェイラット(Brown Norway rats)中での抗原に対する遅発相気道反応における気管支肺胞洗浄中の好酸球の蓄積を著しく減少させる。また、このAWD12−281は、家畜の豚におけるLPSにより誘発された肺好中球中で阻害作用を示した(Kuss et a., 2002)。
更に、PDE4阻害物質は、喘息(Griswold et al., 1998, Giembycz, 2000)および慢性閉塞性肺疾患を治療するために通常評価されるcilomilastである。特に、慢性閉塞性肺疾患に関連する第II/III期の臨床的試みは、肺機能における臨床的に重要な増加を証明した(Giebbycz, 2001, Dyke & Monatana, 2002)。
免疫学的炎症を誘発させるために、トルエン−2,4−ジイソシアネート(TDI)に対してGad et al.(1986)により感作された複数のマウスを用いての既に確立された(Ehinger et al., 2000)マウスの耳の膨脹試験(MEST)が使用された。Dearman et al.(1996)によれば、皮膚のTDI感作によりBALB/c中でTh2型のサイトカイン生産が導かれることが証明された。TDIに晒された動物からの活性化されたリンパ節細胞は、実質的な量のインターロイキン4および10を生じるのではなく、低レベルのインターフェロンγのみを生じる。感作レジームに依存して、接触アレルゲンTDIは、IgE独立(短時間の晒し)アレルギー性皮膚炎またはIgE独立(長時間の晒し)アレルギー性皮膚炎を誘発する(Scheerens et al., 1999)。高いIgE値は、長時間の晒しの感作によってのみ得られる。1つの研究において、感作は、120日間に亘って実施された。
研究は、実施され、アレルギー性反応および/または炎症性反応に対する治療的作用に関連する異なるPDE4阻害物質の有効性についての情報を得ることができた。TDIにより誘発された耳の膨脹と特徴を改善するために、サイトカインインターロイキン(IL)4、IL−6およびMIP−2は、治療されたマウスの耳中で測定された。
治療的関与としてのTDI感染後のAWD12−281の局所的投与は、耳の膨脹の重要な抑制を引き起こすことが見出された。これとは異なり、参照化合物として採用されたPDE4阻害物質cilomilast(SB207499)は、上記のように行なうためには不合格であった。この結果は、局所的に投与されたヒドロキシインドール、例えばAWD12−281がアレルギー性皮膚疾患または炎症性皮膚疾患の予防および治療に有用であることを示す。
従って、本発明は、局所的投与を必要とする被験者に治療的に有効量の式(I):
R1は、
(i)モノ不飽和またはポリ不飽和で、場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された−C1〜C12−アルキル、直鎖もしくは分枝鎖または−C2〜C12−アルケニルであり、この場合前記基の一部分のためのC6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、
(ii)場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、または5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環、または3〜10個の環員を有する、炭素環もしくは複素環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のスピロ環であり、この場合複素環系は、有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を含有し、C6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、
R5は、
場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、または5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環、または3〜10個の環員を有する、炭素環もしくは複素環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のスピロ環であり、この場合複素環系は、有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を含有し、C6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、但し、この場合R5は、−F、−Cl、−Br、−Iから選択された少なくとも1個の置換基を含有するものとし;
R2、R3は、水素または−OHであり、この場合2個の置換の少なくとも1個は、−OHでなければならず;
R4は、
−H、−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−COOH、(CO)R6、−(CS)R6、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO2R6、−C1〜C6−アルキルであり、この場合アリールまたはアルキルは、それぞれ−OH、−F、−Cl、−Br、−Iによってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく;
R6は、
−H、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、
−C1〜C12−アルキル、直鎖または分枝鎖、
−C2〜C12−アルケニル、モノ不飽和またはポリ不飽和の直鎖または分枝鎖、
3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、
5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環であり;
Aは、1個の結合または
−(CH2)m−、−(CH2)m−(CH=CH)n−(CH2)p−、−(CHOZ)m−、−(C=O)−、−(C=S)−、−(C=N−Z)−、−O−、−S−、−NZ−であり、この場合mは0〜3であり、pは0〜3であり、nは0〜2であり、
Zは、
−H、または
−C1〜C12−アルキル、直鎖または分枝鎖、
−C2〜C12−アルケニル、モノ不飽和またはポリ不飽和の直鎖または分枝鎖、
3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、
5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環であり;
Bは、炭素もしくは硫黄または−(S=O)−であり;
Dは、酸素、硫黄、CH2またはN−Zであり、この場合
Bが炭素である場合には、Dは、SまたはCH2であり;
Eは、1個の結合または
−(CH2)m−、−O−、−S−、−NZ−であり、この場合mおよびZは、既に上記した意味を有する〕で示される化合物その薬理学的に認容性の塩を局所的投与することを特徴とする、皮膚疾患の治療法に関する。
更に、本発明は、式(I)による化合物の製薬学的に認容性の塩に関する。
式(I)の化合物において、R5は、好ましくは少なくとも1個のハロゲン置換基を有する、単環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環および複素環、よりいっそう好ましくは少なくとも1個、例えば2または3個のハロゲン置換基を有する、単環の芳香族炭素環および芳香族複素環から選択される。R5の殊に好ましい例は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有するピリジン環またはフェニル環、例えば3,5−ジクロロ−4−ピリジル、2,6−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル、2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメトキシフェニル等である。
R1は、好ましくは場合により炭素環、例えばフェニル環によって置換された、C1〜C12−アルキル、例えばC1〜C4−アルキルから選択される。R1の殊に好ましい例は、エチル、プロピル(n−プロピルまたはイソプロピル)、ベンジルおよびハロゲン置換されたベンジル、例えば4−フルオロベンジル、2,6−ジフルオロベンジル等である。更に、R1は、場合によっては置換された単環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環または複素環から選択されてよい。
R2は、好ましくはOHであり、R3は、好ましくはHである。Aは、好ましくは−(C=O)−および−(CHOH)−から選択される。Bは、好ましくはCであり、Dは、好ましくはOであり、Eは、好ましくは−(N−H)−である。化合物(I)の殊に好ましい例は、AWD12−281 (N−3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミドまたはその製薬学的に認容性の塩である。
本発明の化合物は、特に炎症性疾患および/またはアレルギー性皮膚疾患、殊に病理学的に増加したPDE4活性に関連した疾患、例えばアレルギー性疾患、アレルギー性皮膚炎である。
一般に、式(I)の化合物またはその製薬学的認容性の塩は、皮膚の炎症反応ならびに皮膚細胞の妨害された予防および分化によって引き起こされる、ヒトまたは他の哺乳動物における任意の疾患状態の予防的処置または治療的処置のための医薬品の製造に使用されることができる。式(I)の化合物は、皮膚様強膜炎、限局性強皮症、丹毒、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡および天疱瘡様水疱(bullus pemphigoid)の炎症反応の治療に使用されることができる。また、前記化合物は、免疫系の活性化されたT細胞または他の細胞、例えば顆粒球、肥満細胞、マクロファージまたは前記免疫細胞の放出されたメディエーター、例えばサイトカインによって引き起こされた炎症性皮膚疾患(例えば、扁平紅色苔癬)に対して有用な作用を有する。更に、前記化合物は、自動免疫疾病の皮膚症状発現、例えば皮膚筋炎、紅斑性狼そう等の治療において活性である。
前記化合物が環状AMPレベルを上昇させることができる場合には、それ故に、この前記化合物は、ヒトまたはヒトではない哺乳動物における良性および悪性の増殖性皮膚疾患の治療に使用される。本明細書中で使用する場合には、”増殖性皮膚疾患”の表現は、不完全な組織分化に関連した、表皮、真皮またはそれに対する付属物中での加速された細胞分裂によって特徴付けられる良性および悪性の増殖性皮膚疾患を意味する。このような疾患は、次のものを含む:乾癬、アトピー性皮膚炎、非特異的皮膚炎、一次刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、またはアレルギー性疾患、例えばアトピー、蕁麻疹、湿疹、角膜結膜炎、皮膚の基底細胞癌腫および扁平上皮細胞癌腫、層状魚鱗癬、表皮剥離性角化症、単純型先天性表皮水疱症、前悪性直射日光誘発角化症(premalignant sun induced keratosis)、良性の角化症、ざ瘡、ならびに脂漏性皮膚炎、ライエル症候群、ヒトの肉芽腫性皮膚外傷およびアトピー性皮膚炎、家畜における心因性掻痒症および疥癬。
前記化合物は、炎症性反応を減少させることができるので、この化合物は、細菌類、ウィルス類、真菌類または寄生生物類での感染によって誘発される皮膚疾患の治療に有用である。この皮膚疾患の例は、遊走性紅斑、結核性真皮、ライム病、皮膚リーシュマニア症、毒性表皮壊死症、膿皮症、白癬および痔である。
また、式(I)の化合物は、強膜炎様皮膚、限局性強皮症、丹毒、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡および天疱瘡様水疱の炎症性反応の治療に使用されてもよい。
皮膚細胞の増殖が細胞内cAMPレベルによって影響を及ぼされる場合には、式(I)の化合物は、創傷の治癒を支持する。
化合物(I)は、局所的、例えば経皮的な調製物として、好ましくは活性成分ならびに適当な製薬学的に認容性の担持剤、希釈剤および賦形剤を含有する水性懸濁液または油性懸濁液の形で投与される。
一般に、式(I)の化合物または必要に応じて、その製薬学的認容性の塩は、局所的調製物として常用の局所的賦形剤との組合せで投与されてよい。局所的調製物は、例えば軟膏剤、ペースト剤、リニメント剤、ドロップ剤、クリーム剤またはローション、含浸された包帯剤、ゲル剤、ゲル状スティック剤、噴霧剤およびエーロゾル剤として表わされてもよく、適当な常用の添加剤、例えば保存剤、薬剤の浸透を補助する溶剤ならびに軟膏剤およびクリーム剤中の緩和薬を含有していてもよい。前記調製物は、相容性の常用の担持剤、例えばクリーム基剤または軟膏基剤ならびにローション剤のためのエタノールまたはオレイルアルコールを含有することができる。式Iの化合物または必要に応じてその製薬学的に認容性の塩に適したクリーム剤、ローション剤、ゲル剤、粘着剤、軟膏剤、噴霧剤またはエーロゾル剤の調製物を使用することができる。直腸皮膚および肛門皮膚または直腸粘膜および肛門粘膜の治療が指摘される場合には、式(I)の化合物は、坐薬として投与されてよい。
活性化合物の投与量は、患者の年齢および体重、治療すべき疾病の性質および重症度ならびに同様にファクターに依存して変動することができる。日用量は、個々の用量としてかまたは2つ以上の日用量に細分された用量として投与されてよく、0.01〜5000mgの範囲内であることができる。
本発明のことに好ましい実施態様において、前記化合物は、既に疾病に罹っている皮膚領域に投与される。例えば、前記化合物は、アレルギーの感染後、即ち治療すべき患者がアレルゲンに晒された後、好ましくは第1のアレルギー性症候群が観察された後に投与される。特に、前記化合物の第1の投与は、アレルギーの感染後48時間まで、好ましくは25時間までであることができる。更に、投与は、望ましい作用が得られるまで連続される。
化合物(I)は、単独の成分として投与されてもよいし、少なくとも1つの他の製薬学的薬剤との組合せで投与されてもよい。例えば、式(I)の化合物は、cAMP生産を刺激する薬剤、例えば交感神経興奮作用を有するアミン、例えばイソプレナリン、イソエタリン、サルブタモール、フェニルエフリンおよびエフェドリンと組み合わせてよく;キサンチン誘導体、例えばテオフィリンおよびアミノフィリンならびにコルチコステロイド、例えばプレドニソロンならびに副腎興奮剤、例えばACTHが含まれてよい。製薬学的薬剤、例えばステロイド、免疫抑制剤(例えば、タクロリムス、シロリムス、シクロスポリン、ピメクロリムス)、シクロオキシゲナーゼ抑制剤(例えば、インドメタシン、ジクロフェナク、イブプロフェン)または抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、ロラタジン、セチリジン)との組合せは、免疫系に対して影響を及ぼす。式(I)の化合物は、皮膚疾患の治療または管理に有用な他の薬剤、例えばレチノイド、ジトラノール、ビタミンD誘導体、アレファセプト、ダクリズナブ(daclizumab)、エタネルセプト(etanercept)および類似物と同時に投与されてよい。細菌類、ウィルス類、真菌類または寄生生物類での感染によって引き起こされた皮膚疾患の治療は、抗生物質、例えばスルホンアミド、エリトリマイシンおよびテトラサイクリンで支持されてよい。蛋白質、例えばケモカイン(IP−10)またはサイトカイン(例えば、IL−1β、IL−2)が皮膚細胞の分化および増殖に影響を及ぼす場合には、前記メディエーターまたは抗体での補充は、皮膚疾患の治療にとって利点を有することができる。
更に、本発明を次の図および実施例につきさらに詳説する。
例
1.材料および方法
1.1感作方法
雌のBALB/cマウスをチャールズ川Charles River(Sulzfeld, Germany)から8週間の年齢で得た(体重20g)。全ての動物は、健康であり、これらを1個のケージ当たり6匹のマウスの群で22℃で12時間の明暗のサイクルで収容した。水および標準の食餌(Altromin, Lage/Lippe, Germany)は、好きなように利用可能であった。
1.材料および方法
1.1感作方法
雌のBALB/cマウスをチャールズ川Charles River(Sulzfeld, Germany)から8週間の年齢で得た(体重20g)。全ての動物は、健康であり、これらを1個のケージ当たり6匹のマウスの群で22℃で12時間の明暗のサイクルで収容した。水および標準の食餌(Altromin, Lage/Lippe, Germany)は、好きなように利用可能であった。
1週間生活させた後、複数のマウスの腹部の皮を剥ぎ、Veet(登録商標)で脱毛した。その後に、腹部の皮の角質層を10回粘着テープで剥離した。活性の感作のために、アセトン中の5%のTDI 100μlを剥離した表皮に4日間連続して投与した。
21日後、アレルギー性反応を左側の耳の内面上と外面上の双方にアセトン中の0.5%のTDI 10μlを投与することによって追加免疫検査し、感作状態を調べた。感染前ならびに感染から24時間後に、耳の厚さを表皮計量器(型7309、Mitutoyo, Neuss, Germany)で測定した。膨潤率を感染前の値と感染から24時間後の値との比較によって計算した。早期に評価した個々の基礎値(約230μm)と比較した感染から24時間後に20%未満の平均膨張率の差を有する動物を、感作されていないものとして除外した。他のマウスは、膨脹強度にしたがった処理群(n=6)に等しく分布され、したがってそれぞれの群は、変動する範囲に応答した動物を含んでいた。この他のマウスは、耳の厚さが7日後に殆んど標準のレベルに達するまで休養させた。耳上のアレルゲンの残分を排除するために、未処置の右側の耳を主要な実験のために使用した。
1.2局所的投与
マウスの1群(n=6)は、感作せずに、感染させた。第2の群(n=12)は、右側の耳にアセトン中の0.5%のTDI20μl(内面上および外面上に10μl)を投与することによって局所的に感染させた。TDI感染の2時間前に、第3の群および第4の群(それぞれn=6)の右側の耳をAWD 12−281 20μl(内面上および外面上の双方に対して10μl)(1%=200μg)またはシロミラスト20μl(3%=600μg;それぞれアセトン/DMSO 9:1中)で処置した。ジフロラゾン(20μl、0.05%=アセトン中10μg)は、コルチコイドの陽性の対照(n=6)として役立った。前記マウスは、TDI感染の24時間後に頸部の脱臼によって犠牲となったが、耳は、捕集された(下記参照)。
1.2局所的投与
マウスの1群(n=6)は、感作せずに、感染させた。第2の群(n=12)は、右側の耳にアセトン中の0.5%のTDI20μl(内面上および外面上に10μl)を投与することによって局所的に感染させた。TDI感染の2時間前に、第3の群および第4の群(それぞれn=6)の右側の耳をAWD 12−281 20μl(内面上および外面上の双方に対して10μl)(1%=200μg)またはシロミラスト20μl(3%=600μg;それぞれアセトン/DMSO 9:1中)で処置した。ジフロラゾン(20μl、0.05%=アセトン中10μg)は、コルチコイドの陽性の対照(n=6)として役立った。前記マウスは、TDI感染の24時間後に頸部の脱臼によって犠牲となったが、耳は、捕集された(下記参照)。
治療条件をシミュレートさせるために、3つの付加的な群(n=6)は、TDI感染から1時間後、即ち耳の厚さの測定直後にAWD 12−281(1%)、シロミラスト(3%)またはジフロラゾン(0.05%)を受けた。また、耳の厚さは、TDI感染の5時間後および24時間後にも測定された。
第1の感染から5週間後に、AWD 12−281(1%)およびシロミラスト(3%)で”治療的に”処置された動物に再び感染を行なった。感染前に、1つの群をAWD 12−281(3%)で処置した。
更に、1つの実験を実施し、TDIに長時間晒したモデルにおけるAWD 12−281の治療的作用に対する情報を得た。従って、10匹のマウスを120日間の中に10日間の間隔で腹部の皮に対して0.5%のTDI 100μlで処置した。最後の腹部のTDI処置から10日後に、マウスを左側の耳に対して0.5%のTDI 20μlで感作させ、それぞれ耳の外面上と内面上に10μlずつ分流させた。TDIの感染から1時間後に、5匹のマウスをAWD 12−281(3%)で処置し、5匹のマウスを擬似的に処置した。感染前ならびに感染から1.5時間後および24時間後に、耳の厚さを測定した。
1.3サイトカインの測定
捕集した耳の一部分を組織学的部門のために4%のホルムアルデヒド中で固定し、皮膚の厚さおよび顆粒球の蓄積に関連してヘマトキシリン−エオシンで染色した。これらのパラメーターを10個のフィールドで40倍の倍率で測定した。残存する組織をショック凍結(shock-frozen)させ、採取後直ちに液体窒素中に貯蔵した。生化学的パラメーターの測定のために、マウスの耳を液体窒素の下で均質化した。ホモジェネートをRPMI 1640媒体 200μl中に取り、プロテアーゼ阻害物質Pefabloc(登録商標)(1ミリモル)を添加し、試料を強力に混合した。遠心分離(10000g、10分間、4℃)後、上澄み液を捕集し、蛋白質含量を測定した。試料をサイトカインが測定されるまで−80℃で貯蔵した。インインターロイキン(IL)4、IL−6およびMIP−2を、製造業者の指示書に従って商業的に入手可能なキットを用いてELISAによって試料中で測定した。
1.4ネズミの背中の皮膚を通過する14C AWD 12−281の透過率
ネズミの背中の皮膚を透過する14C AWD 12−281の可能性を拡散細胞(フランツ(Franz)細胞)中で試験した。剥ぎ取られた乾燥した、ネズミの背中の皮膚を拡散細胞上に設置し、したがって1.5cm(直径)の皮膚側を温かい(34℃)緩衝液(牛の血清)と接触させた。14C AWD 12−281 15μl(110322970dpm)(アセトン/DMSO 1:1中に溶解した)を剥ぎ取った皮膚に塗布した。試料を15分後、60分後、120分後、180分後、240分後、300分後、360分後に取り、放射能をβカウンター(Beckman, Munich, Germany)中で測定した。実験を2回実施した。
1.5試薬
TDIをSigma-Aldrich Chemie社(Deisenhofen, Germany)から供給した。AWD 12−281、14C AWD 12−281およびシロミラストをAWD社(Dresden, Germany)から入手した。アセトン、PEG200およびDMSOをMerck社(Darmstadt, Germany)から購入し;ホルムアルデヒド溶液をFluka社(Deisenhofen, Germany)から購入し、ミグリオール(Miglyol)およびヒドロキシエチルセルロースをCaesar & Loritz社(Hilden, Germany)から購入し、RPMI 1640をBiochrom社(Berlin, Gewrmany)から購入した。サイトカインを測定するためのELISAsをR&D Systems社(Wiesbaden, Germany)から購入した。Pefabloc(登録商標)をBoehringer Mannheim社(Germany)から購入した。脱毛クリーム(Veet(登録商標))は、Reckitt & Colman社(Hamburg, Germany)の商標である。粘着テープ(Tesafilm(登録商標))は、Beiersdorf社(Hamburg, Germany)から入手した。蛋白質含量は、Biorad(登録商標)アッセイ社(Muenchen, Germany)で測定された。
1.6統計的評価
結果は、平均と標準誤差(SE)として表わされている。異なる処置群をMann-Whitney試験(U-test)により重大な差についてチェックした。TDI処置した対照マウスを3つないし5つの異なる群で比較した場合には、TDI処置したマウスの数は、殆んどの実験(n=12)において2倍であった。
2.結果
2.1ネズミの背中の皮膚を通過する14C AWD 12−281の透過率
2つの実験において、放射能の増加率をAWD 12−281の皮膚浸透を示す緩衝液中で測定した。放射能の量を全活性の0.22%および0.08%の類似した投与から360分後に測定した(図1)。
2.2局所的投与
マウスの耳の膨脹
対照のマウスは、TDI感染から1時間後、5時間後および24時間後に耳の厚さの点で約30%、20%および60%の平均的増加率を示した。TDI感染の2時間前の投与の場合には、局所的投与されたAWD 12−281(1%)、シロミラスト(3%)およびジフロラゾン(0.05%)は、全ての測定された時間でTDI誘発された膨脹を著しく抑制した(図2)。
1.3サイトカインの測定
捕集した耳の一部分を組織学的部門のために4%のホルムアルデヒド中で固定し、皮膚の厚さおよび顆粒球の蓄積に関連してヘマトキシリン−エオシンで染色した。これらのパラメーターを10個のフィールドで40倍の倍率で測定した。残存する組織をショック凍結(shock-frozen)させ、採取後直ちに液体窒素中に貯蔵した。生化学的パラメーターの測定のために、マウスの耳を液体窒素の下で均質化した。ホモジェネートをRPMI 1640媒体 200μl中に取り、プロテアーゼ阻害物質Pefabloc(登録商標)(1ミリモル)を添加し、試料を強力に混合した。遠心分離(10000g、10分間、4℃)後、上澄み液を捕集し、蛋白質含量を測定した。試料をサイトカインが測定されるまで−80℃で貯蔵した。インインターロイキン(IL)4、IL−6およびMIP−2を、製造業者の指示書に従って商業的に入手可能なキットを用いてELISAによって試料中で測定した。
1.4ネズミの背中の皮膚を通過する14C AWD 12−281の透過率
ネズミの背中の皮膚を透過する14C AWD 12−281の可能性を拡散細胞(フランツ(Franz)細胞)中で試験した。剥ぎ取られた乾燥した、ネズミの背中の皮膚を拡散細胞上に設置し、したがって1.5cm(直径)の皮膚側を温かい(34℃)緩衝液(牛の血清)と接触させた。14C AWD 12−281 15μl(110322970dpm)(アセトン/DMSO 1:1中に溶解した)を剥ぎ取った皮膚に塗布した。試料を15分後、60分後、120分後、180分後、240分後、300分後、360分後に取り、放射能をβカウンター(Beckman, Munich, Germany)中で測定した。実験を2回実施した。
1.5試薬
TDIをSigma-Aldrich Chemie社(Deisenhofen, Germany)から供給した。AWD 12−281、14C AWD 12−281およびシロミラストをAWD社(Dresden, Germany)から入手した。アセトン、PEG200およびDMSOをMerck社(Darmstadt, Germany)から購入し;ホルムアルデヒド溶液をFluka社(Deisenhofen, Germany)から購入し、ミグリオール(Miglyol)およびヒドロキシエチルセルロースをCaesar & Loritz社(Hilden, Germany)から購入し、RPMI 1640をBiochrom社(Berlin, Gewrmany)から購入した。サイトカインを測定するためのELISAsをR&D Systems社(Wiesbaden, Germany)から購入した。Pefabloc(登録商標)をBoehringer Mannheim社(Germany)から購入した。脱毛クリーム(Veet(登録商標))は、Reckitt & Colman社(Hamburg, Germany)の商標である。粘着テープ(Tesafilm(登録商標))は、Beiersdorf社(Hamburg, Germany)から入手した。蛋白質含量は、Biorad(登録商標)アッセイ社(Muenchen, Germany)で測定された。
1.6統計的評価
結果は、平均と標準誤差(SE)として表わされている。異なる処置群をMann-Whitney試験(U-test)により重大な差についてチェックした。TDI処置した対照マウスを3つないし5つの異なる群で比較した場合には、TDI処置したマウスの数は、殆んどの実験(n=12)において2倍であった。
2.結果
2.1ネズミの背中の皮膚を通過する14C AWD 12−281の透過率
2つの実験において、放射能の増加率をAWD 12−281の皮膚浸透を示す緩衝液中で測定した。放射能の量を全活性の0.22%および0.08%の類似した投与から360分後に測定した(図1)。
2.2局所的投与
マウスの耳の膨脹
対照のマウスは、TDI感染から1時間後、5時間後および24時間後に耳の厚さの点で約30%、20%および60%の平均的増加率を示した。TDI感染の2時間前の投与の場合には、局所的投与されたAWD 12−281(1%)、シロミラスト(3%)およびジフロラゾン(0.05%)は、全ての測定された時間でTDI誘発された膨脹を著しく抑制した(図2)。
AWD 12−281の治療作用を試験するために使用された群は、TDI感染から1時間後、即ち薬剤投与の直前で25〜30%の膨張率を示した。更に、薬剤の投与後、TDI感染から5時間後に、重大な膨脹は観察されず、異なる処置群は、あまり差異を示さなかった。しかし、感染から24時間後に、AWD 12−281ならびにジフロラゾンは、TDI誘発された耳の膨脹を著しく抑制した。シロミラストは、膨脹の僅かな減少を誘発したが、しかし、著しい減少は示さなかった(図3)。
長時間(120日間)の感作を伴なう最後の実験において、耳上へのTDIの適用は、感染から1時間後に約40%の耳の厚さの増加を誘発した。感染から1時間後に”治療的に”適用された、局所的投与されたAWD 12−281(3%)は、感染から5時間後に僅かな抑制を誘発した。未処置の対照群と比較して、感染から24時間後に、膨脹は、AWD 12−281によってほぼ排除された(図4)。
組織学的試験
TDIの感染から24時間後のマウスの耳の皮膚の組織学的試験は、明らかな水腫および炎症性細胞(主に顆粒球)の内向き流束を示す。AWD 12−281、シロミラストおよびジフロラゾンは、前記の炎症のプロセスを著しく抑制した(第1表)。
組織学的試験
TDIの感染から24時間後のマウスの耳の皮膚の組織学的試験は、明らかな水腫および炎症性細胞(主に顆粒球)の内向き流束を示す。AWD 12−281、シロミラストおよびジフロラゾンは、前記の炎症のプロセスを著しく抑制した(第1表)。
マウスの皮膚中の炎症性メディエーター
サイトカインの濃度は、一般に第1の処置から5週間後に再感染されたマウスの耳中でよりいっそう高い。これは、明らかに耳の皮膚中の炎症性細胞の残分に基づくものである。即ち、この結果(AWD 12−281 3%に対して比較されたTDI)は、第2表中に別々に表わされている。
サイトカインの濃度は、一般に第1の処置から5週間後に再感染されたマウスの耳中でよりいっそう高い。これは、明らかに耳の皮膚中の炎症性細胞の残分に基づくものである。即ち、この結果(AWD 12−281 3%に対して比較されたTDI)は、第2表中に別々に表わされている。
感染から24時間後のTDI処置されたマウスの皮膚中には、著しく増加されたIL−4が存在した(図5a)。AWD 12−281 1%は、僅かな阻害作用を示し、これに対して、AWD 12−281 3%(第2表)、シロミラスト(3%)およびジフロラゾン(0.05%)は、増加を著しく抑制した。
また、IL−6の濃度は、感染から24時間後にTDIによって著しく増加された。AWD 12−281(1%、3%)、シロミラスト(3%)およびジフロラゾン(0.05%)は、この応答を著しく抑制した。AWD 12−281(3%)、シロミラストおよびジフロラゾンの阻害作用は、比較可能であり、一方で、AWD 12−281(1%)は、僅かな作用のみを示した(図5bおよび第2表)。
また、MIP−2、ヒトIL−8の機能的同族体は、TDI感染後に増加した。AWD 12−281 1%は、この増加をわずかに減少させたが、これに対して、AWD 12−281 3%、シロミラスト(3%)およびジフロラゾン(0.05%)は、MIP−2濃度の増加率を著しく減少させた(図5cおよび第2表)。
3.討論
この研究は、TDI誘発されたマウスの耳の膨脹に対してPDE4阻害物質の作用を研究するために実施された。皮膚に投与されたTDIは、主にTDIに晒された動物からの活性化されたリンパ節細胞中での大量のインインターロイキン4および10によって証明されるのではなく、低レベルのインターフェロンαによってのみ実証された、Th2型サイトカイン仲介反応を誘発させる(Dearman et al., 1996, Hayashi et al., 2001)。我々自身の結果は、付加的なサイトカイン、例えばIL−1β、IL−6およびMIP−2がTDIのアレルギー性皮膚反応/炎症性皮膚反応にも含まれることを示す。前炎症性サイトカインの増加は、炎症性細胞の内向き流束、例えば好中球および好酸球(第1表)ならびに明らかな水腫によって達成される。それ故、耳の膨脹は、機能的パラメーターとして有用である。
3.討論
この研究は、TDI誘発されたマウスの耳の膨脹に対してPDE4阻害物質の作用を研究するために実施された。皮膚に投与されたTDIは、主にTDIに晒された動物からの活性化されたリンパ節細胞中での大量のインインターロイキン4および10によって証明されるのではなく、低レベルのインターフェロンαによってのみ実証された、Th2型サイトカイン仲介反応を誘発させる(Dearman et al., 1996, Hayashi et al., 2001)。我々自身の結果は、付加的なサイトカイン、例えばIL−1β、IL−6およびMIP−2がTDIのアレルギー性皮膚反応/炎症性皮膚反応にも含まれることを示す。前炎症性サイトカインの増加は、炎症性細胞の内向き流束、例えば好中球および好酸球(第1表)ならびに明らかな水腫によって達成される。それ故、耳の膨脹は、機能的パラメーターとして有用である。
AWD 12−281の皮膚浸透性試験が実施された。我々の実験において、AWD 12−281は、極めて十分に吸収され、緩衝液中に浸透することができた。それぞれ6時間後の0.08%および0.22%の観察された累加吸収率は、フランツ(Franz)拡散細胞中でヒトの皮膚について測定されたヒドロコルチゾンと比較して10倍の高い吸収率に達する(Hueber et al., 1994)。
TDI感染前のPDE4阻害物質の局所的治療に関連する結果は、先の所見を確認するものである(Ehinger et al., 2000)。この研究において、AWD 12−281は、低い用量で投与され、PDE4に対して異なるIC50を考慮することができた。AWD 12−281のIC50は、シロミラストのIC50よりも約10分の1低い(Griswold et al., 1998, Kuss et al., 2002)。
先の結果とは異なり、感作プロトコルを変調することによってよりいっそう明らかに陽性の対照を得ることができた。この研究において記載された感作プロトコルを繰返し使用することによって、感染から24時間後にTDIに対する高い応答を再生かつ標準化することができた(データは、示されていない)。この時点での高い応答により、我々は、大量のサイトカインを検出することができた。臨床的環境に近いPDE4阻害物質の効果を得るために、既に設定されたアレルギー性反応/炎症性反応の処置においてPDE4の効果を試験することを決定した。それ故、PDE4阻害物質をTDI感染から1時間後に与え、この場合には、炎症性処置の開始を30%の膨張率により表わす。よりいっそう低い用量(1%)で投与したけれども、AWD 12−281は、感染から24時間後にTDIに対する炎症性応答を著しく減少させた。これは、TDIに長時間晒した場合の効果を試験するという研究によって確認された。この長時間晒したという1つの効果は、よりいっそうIgEにより仲介された応答(Scheerens et al., 1999)に基づくであろうと思われる、感染から1時間後の高められた耳の膨脹率であった(図4)。よりいっそう高い濃度(3%)で投与した場合には、AWD 12−281は、長時間晒した場合の研究においてTDIにより減少された膨張をほぼ終了させた(図4)。AWD 12−281により処置されたマウスの耳の組織学的試験は、陽性の対照とは著しく異なり、炎症性細胞および血管の漏洩のほぼ完全な不在を示した。
TDIにより減少された耳の膨脹に応答しうる炎症性メディエーターを試験するために、サイトカインインターロイキン(IL)4、IL−6およびMIP−2は、処置されたマウスの耳中で測定された。
IL−4の過剰生産は、アトピー性皮膚炎に罹っている患者の急性で罹患した皮膚の外傷に明らかである(Hanifin et al., 1996, Spergel et al., 1999)。即ち、我々は、マウスの皮膚におけるIL−4生産に対するTDIの影響に興味を抱いた。ケラチン合成細胞およびランゲルハンス細胞が前記のサイトカインを生産しない場合には、皮膚中のIL−4の源は、制限されている(Shreedhar et al., 1998, Morita et al., 2001)。それ故、このような計り知れない効果が陽性の対照において記録されることは、重要なことである。肥満細胞(Harvima et al., 1994; Dastych et al., 1999)およびTh2細胞の内向き流束(Shreedhar et al., 1998)は、明らかに皮膚内でのIL−4の源である。また、インビボでIL−4を阻害するためのシロミラストの能力は、慢性のオキサゾロン誘発接触感受性のモデルにおいて証明された(Griswold et al., 1998)。AWD 12−281 3%がIL−4濃度の80%の阻害を生じるように、AWD 12−281(1%)による不十分な変調効果は、よりいっそう低い用量に基づくものである(第2B表)。
IL−6は、インビトロでTDIによって高められるものとして記載されている(Mattoli et al., 1991)。IL−6は、炎症性刺激の後にケラチン合成細胞によって分泌される(McKenzie et al., 1990)。また、PDE4阻害物質によるIL−6放出の阻害は、LPS刺激マクロファージに関連して記載されている(Kambayashi et a., 1995)。
MIP−2は、好中球の走化性に対して重要なサイトカインである。本明細書中で証明されているように、TDIにより誘発された耳の膨脹は、好中球の広大な内向き流束に沿って進行する。シロミラスト、ジフロラゾンおよびAWD 12−281(3%)の阻害効果は、PDE4阻害物質またはグルココルチコイドでの処置後の好中球の内向き流束が減少されることであると説明することができる。
総括的に、前記結果は、AWD 12−281ならびにシロミラストがアレルギー性皮膚炎のモデルにおいて炎症性反応を阻害しうることを示す。AWD 12−281の抗炎症性の応答は、局所的経路により確実に生じ、1%と比較して3%の投与によって改善された阻害が明らかに存在する(図3および4)。また、シロミラスト(3%)は、経口的経路および腹腔内経路を介して阻害効果を有するけれども、TDI感染後に投与された場合には、このシロミラストは、重要な阻害効果を欠いている(図3)。アレルギー性反応の治療が予防的投与よりも臨床的に重要であることが考慮される場合には、このデーターは、皮膚疾患、特に皮膚内のアレルギー性反応/炎症性反応の治療においてAWD 12−281および関連したヒドロキシインドール化合物の利点を示す。
Claims (21)
- 皮膚疾患の治療法において、局所的投与を必要とする被験者に治療的に有効量の式(I):
R1は、
(i)モノ不飽和またはポリ不飽和で、場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された−C1〜C12−アルキル、直鎖もしくは分枝鎖または−C2〜C12−アルケニルであり、この場合前記基の一部分のためのC6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、
(ii)場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、または5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環、または3〜10個の環員を有する、炭素環もしくは複素環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のスピロ環であり、この場合複素環系は、有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を含有し、C6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、
R5は、
場合によっては−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO3H、−SO2R6、−OSO2C1〜C6−アルキル、−OSO2C6〜C14−アリール、−(CS)R6、−COOH、−(CO)R6、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環によってモノ置換またはポリ置換された、3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、または5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環、または3〜10個の環員を有する、炭素環もしくは複素環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のスピロ環であり、この場合複素環系は、有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を含有し、C6〜C14−アリール基ならびに炭素環置換基および複素環置換基は、場合によってはR4によってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく、但し、この場合R5は、−F、−Cl、−Br、−Iから選択された少なくとも1個の置換基を含有するものとし;
R2、R3は、水素または−OHであり、この場合2個の置換の少なくとも1個は、−OHでなければならず;
R4は、
−H、−OH、−SH、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−NHCOR6、−NO2、−CN、−COOH、(CO)R6、−(CS)R6、−F、−Cl、−Br、−I、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−O(CO)R6、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、−SOR6、−SO2R6、−C1〜C6−アルキルであり、この場合アリールまたはアルキルは、それぞれ−OH、−F、−Cl、−Br、−Iによってモノ置換されていてもよいし、ポリ置換されていてもよく;
R6は、
−H、−NH2、−NHC1〜C6−アルキル、−N(C1〜C6−アルキル)2、−NHC6〜C14−アリール、−N(C6〜C14−アリール)2、−N(C1〜C6−アルキル)(C6〜C14−アリール)、−O−C1〜C6−アルキル、−O−C6〜C14−アリール、−S−C1〜C6−アルキル、−S−C6〜C14−アリール、
−C1〜C12−アルキル、直鎖または分枝鎖、
−C2〜C12−アルケニル、モノ不飽和またはポリ不飽和の直鎖または分枝鎖、
3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、
5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環であり;
Aは、1個の結合または
−(CH2)m−、−(CH2)m−(CH=CH)n−(CH2)p−、−(CHOZ)m−、−(C=O)−、−(C=S)−、−(C=N−Z)−、−O−、−S−、−NZ−であり、この場合mは0〜3であり、pは0〜3であり、nは0〜2であり、
Zは、
−H、または
−C1〜C12−アルキル、直鎖または分枝鎖、
−C2〜C12−アルケニル、モノ不飽和またはポリ不飽和の直鎖または分枝鎖、
3〜14個の環員を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環、
5〜15個の環員および有利にN、OおよびSである1〜6個のヘテロ原子を有する単環、二環もしくは三環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の複素環であり;
Bは、炭素もしくは硫黄または−(S=O)−であり;
Dは、酸素、硫黄、CH2またはN−Zであり、この場合
Bが炭素である場合には、Dは、SまたはCH2であり;
Eは、1個の結合または
−(CH2)m−、−O−、−S−、−NZ−であり、この場合mおよびZは、既に上記した意味を有する〕で示される化合物その製薬学的に認容性の塩を局所的投与することを特徴とする、皮膚疾患の治療法。 - R5は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有する、単環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環および複素環から選択される、請求項1記載の方法。
- R5は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有する、単環の芳香族炭素環および芳香族複素環から選択される、請求項2記載の方法。
- R5は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有するピリジン環である、請求項3記載の方法。
- R5は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有するフェニル環である、請求項3記載の方法。
- R1は、場合によっては置換されているC1〜C12−アルキルから選択される、請求項1記載の方法。
- R1は、場合によっては置換されている単環の飽和またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の炭素環および複素環から選択される、請求項1記載の方法。
- R2は、OHであり、R3は、Hである、請求項1記載の方法。
- Aは、−(C=O)−および−(CHOH)−から選択される、請求項1記載の方法。
- BはCである、請求項1記載の方法。
- DはOである、請求項1記載の方法。
- Eは−(N−H)−である、請求項1記載の方法。
- 化合物(I)は、(N−3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミドである、請求項1記載の方法。
- 皮膚疾患はアレルギー性疾患および/または炎症性疾患である、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
- アレルギー性疾患は、アレルギー性皮膚炎である、請求項14記載の方法。
- 化合物は、疾患に罹っている皮膚領域に投与される、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
- 化合物は、アレルギー感染後に投与される、請求項16記載の方法。
- 化合物は、アレルギー感染後48時間以内に投与される、請求項17記載の方法。
- 化合物(I)は、少なくとも1つの他の製薬学的薬剤と一緒に同時投与される、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
- 他の製薬学的薬剤は、cAMP生産を刺激する薬物である、請求項19記載の方法。
- 他の製薬学的薬剤は、副腎皮質ホルモンである、請求項20記載の方法。
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