JP2015534942A - Cbp/カテニン阻害剤を用いる過剰増殖性及び前がん性皮膚病の治療 - Google Patents

Cbp/カテニン阻害剤を用いる過剰増殖性及び前がん性皮膚病の治療 Download PDF

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Abstract

本発明の開示は、一般的にアルファへリックス模倣構造、特に、βカテニンの阻害剤であるアルファへリックス模倣構造に関する。本発明の開示は、また、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の治療における適用、並びに、かかるアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤を含む医薬組成物に関する。【選択図】図1B

Description

関連出願の相互参照
本願は、2012年10月19日に提出された米国仮出願61/716,098の優先権を主張し、この仮出願は、その全体が本明細書中に組み込まれる。
開示の背景
Wnt/βカテニンシグナルは、ヒト生物学の多くの面におけるその重要な役割の先駆けとして浮上している。このシグナル経路は、胚発生や器官形成、組織及び器官のホメオスタシスの維持、また、ガン、及び炎症性障害や線維症等の他のヒトの障害の病態に関与する。また、分化、増殖、生存、酸化的ストレス、形態形成等の生理学的事象においても不可欠である。しかしながら、この経路の異常活性化は、多数の病態においても顕著である。
乾癬(Psoriasis)は、皮膚細胞の過剰増殖、掻痒(pruritis)/そう痒(itching)及び炎症組織部位を特徴とする皮膚疾患である。乾癬は、ケラチノサイトの成長及び分化の顕著な変化を特徴とし、該疾病においてWntシグナルが変更される証拠がある(J Invest. Dermatol. 130(7): 1849-59, 2010)。
光線角化症(「日光性角化症」及び「老人性角化症」とも呼ばれる)は、厚い、うろこ状の、又は皮殻質の皮膚の斑点を有する前がん疾患である。
Weiら(Arthritis Rheum. 63(6):1707-17, 2011)は、高い増殖可能性を有するヒトケラチノサイトを培養し、かかる推定表皮幹細胞が、より増殖可能性の低いケラチノサイトに富んだ細胞群よりも、高レベルの非カドヘリン関連ベータカテニンを発現することを発見した。この生理学的重要性を調べるために、Weiらは、レトロウィルス感染を介して一連のベータカテニンコンストラクトをケラチノサイトへ導入した。全長ベータカテニン及び9個のアルマジロリピートのみを有する変異型は、培養物の増殖可能性にほとんど影響を与えず、全長タンパク質は急速に分解された。しかしながら、安定化されたN末端切断ベータカテニンを発現させることにより、悪性転換を誘導することなく、推定幹細胞集団をほぼ90%インビトロの増殖集団(proliferative population)に増加させ、E-カドヘリン細胞質ドメイン過剰発現の分化刺激効果を軽減した。逆に、ベータカテニン欠損アルマジロリピートは、ドミナントネガティブ変異として作用し、培養物の幹細胞コンパートメントから抜け出ることを誘導した。
Weiらは、増殖可能性についてのベータカテニン変異の積極的及び消極的効果が、細胞周期動態(cell-cycle kinetics)、顕性末端分化(overt terminal differentiation)又は細胞間接着に対する効果の影響を受けず、また、基底ケラチノサイトのTCF/LEFレポーターの転写促進の刺激(stimulation)又は抑制と相関性があることを発見した。Weiらは、表皮幹細胞の特徴を有するこれらのケラチノサイトにおける細胞質性ベータカテニンレベルの上昇が、その高い増殖可能性に寄与することと結論した。Weiらの研究は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患におけるベータカテニンシグナルの役割の証拠を提示した。
本発明の開示の簡単な概要
本発明の開示は、βカテニン阻害剤を投与することにより、光線角化症、乾癬、並びに過剰増殖性及び前がん性皮膚病の関連する形態を治療する方法を提示する。本発明の開示はまた、アルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤化合物、及びβカテニン阻害剤を含む組成物を提供する。
図1A-1B。以下の(A)2回の局所塗布(t=0,24の2回)及び(B)4回の局所塗布(t= 0, 24, 48及び72時間の4回)における乾癬性組織モデルにおけるエラフィン遺伝子発現レベルに対する被験物質の化合物Cの効果を示すqPCR結果。±SEM, N=3。化合物Cは、(6S,9S,9aS)-N-ベンジル-6-(4-ヒドロキシベンジル)-2,9-ジメチル-4,7-ジオキソ-8-(キノリン-8-イルメチル)オクタヒドロ-1H-ピラジノ[2,1-c][1,2,4]トリアジン-1-カルボキサミド。 図2A-2B。以下の(A)2回の局所塗布(t=0,24の2回)及び(B)4回の局所塗布(t= 0, 24, 48及び72時間の4回)における乾癬性組織モデルのHBD-2遺伝子発現レベルに対する被験物質の化合物Cの効果を示すqPCR結果。±SEM, N=3。 図3A-3B。以下の(A)2回の局所塗布(t=0,24の2回)及び(B)4回の局所塗布 (t= 0,24,48及び72時間の4回)における乾癬性組織モデルのpsoriasin遺伝子発現レベルに対する被験物質の化合物Cの効果を示すqPCR結果。±SEM, N=3。 図4A-4B。以下の(A)2回の局所塗布 (t=0,24の2回)及び(B)4回の局所塗布(t= 0, 24, 48及び72時間の4回)における乾癬性組織モデルのKi67遺伝子発現レベルに対する被験物質の化合物Cの効果を示すqPCR結果。±SEM, N=3。 図5A-5B。以下の(A)2回の局所塗布(t=0,24の2回)及び(B)4回の局所塗布(t=0, 24, 48及び72時間の4回)における乾癬性組織モデルのp63遺伝子発現レベルに対する被験物質の化合物Cの効果を示すqPCR結果。±SEM, N=3。
開示の詳細な説明
近頃、生理活性タンパク質又はペプチドにおいて発見された二次構造の折れ曲がり(reverse-turns)を模倣する非ペプチド化合物が開発されている。例えば、米国特許番号5,440,013および公開PCT出願番号WO94/03494、WO01/00210A1、およびWO01/16135A2は、それぞれ折れ曲がりの三次元的構造を模倣する、立体配座的に制約された非ペプチド化合物を開示する。また、 米国特許番号5,929,237およびその一部継続出願米国特許番号6,013,458は、生理活性ペプチドおよびタンパク質の二次構造の折れ曲がり部位を模倣する、立体配座的に制約された化合物を開示する。WO2007/056513およびWO2007/056593では、折れ曲がり模倣薬に関し、生理活性ペプチドおよびタンパク質の二次構造のアルファへリックス部位を模倣する、立体配座的に制約された化合物が開示されている。
本発明の開示は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患のための、新規化合物、医薬組成物、及び治療方法を提供する。本発明者らは、βカテニンシグナルを抑制することが、かかる疾患の治療に対する効果的なアプローチであることを見つけ出した。
本発明のアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤の構造および化合物が、WO2010/044485、WO2010/128685、WO2009/148192、およびUS2011/0092459において開示され、それぞれその全体が参照されることにより本明細書中に組み込まれる。これらの化合物は、現在、光線角化症及び乾癬、並びに過剰増殖性及び前がん性皮膚病の関連形態の治療において有用であることが分かっている。拘束されることを望むものではないが、 これらの疾患の治療におけるこれらの化合物の有効性は、部分的には、これらの化合物が、環状AMP応答エレメント結合タンパク質(CBP)を抑制することにより、TCF4/βカテニン転写経路を抑制し、ひいてはwnt経路シグナルを変更することができることに基づいており、そのことが結果を改善することが分かっている。
本発明のアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤の好ましい構造は以下の式(I):
(式中、Aは−CHR
(式中、
は、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルアルキルである)であり;
Gは、−NH−、−NR−、又は−O−
(式中、
は、低級アルキル又は低級アルケニルである)であり;
は、−Ra−R10
(式中、
Raは、置換されていてもよい低級アルキレンであり、且つ
10は、置換されていてもよい二環式縮合アリール又は置換されていてもよい二環式縮合ヘテロアリールであり;
は、−(CO)−NH−Rb−R20
(式中、
Rbは、結合又は置換されていてもよい低級アルキレンであり;且つ
20は、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールである)であり;
は、C1−4アルキルである)を有する。
これらの化合物は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の予防及び/又は治療に特に有用である。
本発明のアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤のさらに好ましい構造は、上記式(I)において以下の置換基:
Aは−CHR−、
(式中、
は、ヒドロキシル又はC1−4アルキルで置換されていてもよいアリ
ールアルキルである)であり;
Gは、−NH−、−NR−、又は−O−
(式中、
はC1−4アルキル又はC1−4アルケニルである;)であり、
は、−Ra−R10
(式中、
Raは、C1−4アルキレンであり、かつ
10は、ハロゲン又はアミノ基で置換されていてもよい、二環式縮合ア
リール又は二環式縮合ヘテロアリールである)であり;
は、−(CO)−NH−Rb−R20
(式中、
Rbは、結合又はC1−4アルキレンであり;且つ
20は、アリール又はヘテロアリールである)であり;且つ
は、C1−4アルキルである)
を有する。
これらの化合物は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の予防及び/又は治療に特に有用である。
本発明の最も好ましいアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤は次のとおりである:
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−2−アリル−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,2,4]オキサジアジン−1(6H)−カルボキサミド、
(6S,9S)−8−((2−アミノベンゾ[d]チアゾール−4−イル)メチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2、4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−2−アリル−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4、7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート、
4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート、
ナトリウム4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルホスフェート、
ナトリウム4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(ナフタレン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルホスフェート、
(6S,9S)−2−アリル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4,7−ジオキソ−N−((R)−1−フェニルエチル)−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−2−アリル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4,7−ジオキソ−N−((S)−1−フェニルエチル)−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−8−(ベンゾ[b]チオフェン−3−イルメチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−8−(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−4−イルメチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2、9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−8−(イソキノリン−5−イルメチル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−8−((5−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン−3−イル)メチル)−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
(6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノキサリン−5−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、および
(6S,9S)−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)−N−(チオフェン−2−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド。
これらの化合物は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の予防及び/又は治療に特に有用である。
最も好ましい実施態様における化合物は、:
4−(((6S,9S,9aS)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート(化合物A)、又は
(6S,9S,9aS)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4、7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド(化合物C)である。
これらの化合物は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の予防及び/又は治療に特に有用である。
「βカテニン阻害剤」は、βカテニン活性を減少又は抑制し得る物質である。βカテニン活性としては、核への転位、TCF(T細胞因子)転写因子の結合、およびTCF転写因子誘導性のTCF標的遺伝子の転写の共活性化が挙げられる。「βカテニン阻害剤」はまた、CBP及びβカテニンの相互作用を妨げ得る。このようにして、βカテニン阻害剤は、1以上の下流シグナル事象を低減させることを含めて、CBP/βカテニンシグナル及びCBP/βカテニンシグナル経路活性を抑制又は減少させる。
本明細書中に開示されているのは、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の治療のためのアルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤化合物である。
疾病
「過剰増殖性」疾病又は疾患は、過度又は好ましくない細胞増殖を特徴とする。
「前がん性」疾病又は疾患は、腫瘍性またはがん性状態への進行と関係がある、細胞の異形成(cellular dysplasia)及び変化した細胞増殖を特徴とする。
「治療」とは、治療される個人又は細胞の疾病の経過を変化させるための試みにおける臨床的介入(clinical intervention)をいい、臨床的な病状の経過の間に行われ得る。治療の治療的効果としては、疾病の再発の抑制、症状の緩和、直接的又は間接的な疾病の病理学的帰結(pathological consequences)を軽減すること、疾病進行の速度を減少させること、病態の改善(amelioration)もしくは緩和(palliation)、および寛解(remission)、又は予後を改善することが挙げられるがこれに限定されない。
本明細書中に使用されているように、「治療有効量」および「有効量」という用語は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患、の進行もしくは発症、又は1以上のその症状を抑制するという結果をもたらすために、別の治療の効果を増強もしくは改善するために、および/または光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の1以上の症状を改善するために十分な本発明の組成物の量に言及すべく、区別せずに使用される。光線角化症を患う対象のために、好ましい治療上の有効量は、皮膚病変(skin lesions)の存在又は形成を減少させる等、角化症の症状を軽減させるために効果的な量である。乾癬を患う対象のために、好ましい治療上の有効量は、皮膚プラーク(skin plaques)の存在又は形成を減少させる等、乾癬の症状を軽減させるために効果的な量である。
治療の有効量が、疾病の進行を緩和し、改善し、安定化し、食い止め、もしくは遅らせ、又は異なる方法で疾病の病理学的帰結を軽減させるために、あるいは疾病の症状を軽減させるために十分な1回分以上の用量において患者へ投与され得る。改善又は軽減は、恒久的である必要はなく、少なくとも1時間、少なくとも1日、又は少なくとも1週間以上の範囲の期間にわたるものであってもよい。有効量は、概して医者によって個別的に決定され、当業者の技能の範囲内である。有効量を得るための適切な用量を決定するときには、いくつかの要因が、通常は考慮される。これらの要因としては、患者の年齢、性別および体重、治療すべき疾患、疾患の重症度、並びに投与ルート、剤形、処方計画および所望の結果が挙げられる。
本明細書中に使用されるように、「対象(subject)」及び「患者(patient)」という用語は、区別することなく用いられ、動物、 好ましくは、非霊長類(例えば、牛、豚、馬、猫、犬、ラット等)および霊長類(例えば、サルおよびヒト)等の哺乳動物、最も好ましくはヒトのことをいう。
本明細書中に記載されたアルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤は、疾病を予防又は治療するのに有用である。特に該開示は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の危険にさらされる(又はかかりやすい)対象を処置する、予防及び治療方法の両方を提供する。従って、本方法は、有効量のアルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤を必要とする対象にそれを投与することによる、対象の上記疾患の予防及び/又は治療を提供する。例えば、対象に、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の1以上の要因を改善するための取り組みにおいてアルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤を投与し得る。
本明細書中に用いられるように、「光線角化症」とは、肥厚性皮膚病変の発生を特徴とする皮膚疾患のことをいう。皮膚が太陽に絶えず露出されるとこれらの病変の進行性の発生が起こり、厚い、うろこ状の、又は皮殻質の領域が現れる。うろこ状又は皮殻質の部分は、乾燥し、ザラザラしている。病変は、平坦なうろこ状の領域として発症し、後に固い、いぼ状の領域に成長する。未治療の病変は、扁平上皮がんに進行するリスクが20%弱ある。臓器移植患者のように免疫抑制剤を服用する患者は、皮膚がんを引き起こす光線性角化症をより発症しやすい。
本明細書中に用いられるように、「乾癬」は、皮膚に影響を与える過剰増殖性疾病のことをいい、皮膚細胞の過度の増殖をもたらす。発症の重症度及び位置に応じて、個体は重大な身体的不快感及び能力的障害を経験し得る。5つの類型の乾癬、プラーク、点状(guttate)、逆性(inverse)、膿疱性(pustular)、及び紅皮症(erythrodermic)がある。
プラーク乾癬では、皮膚は局性部位に急速に蓄積し(accumulate)、銀白色の外観を皮膚に付与する。プラークは、しばしば肘及び膝の皮膚において生じるが、頭皮、手のひら、足の裏、及び性器を含む、如何なる部位にも作用し得る。これは、最も一般的な形態の乾癬である。
点状乾癬は、多数の小さな、うろこ状の、赤又はピンクの、涙のしずくの形の病変を特徴とする。これらの多数の乾癬の点は、体の広い部位、主に胴体だけでなく四肢及び頭皮にわたって現れる。
逆性乾癬は、皮膚の平坦な炎症の斑点(smooth inflamed patches)として現れる。皮膚のひだ、特に大腿及び股間の間、脇、肥満の腹部の下部、及び乳房の下部に生じる。それは擦れや汗によって悪化し、真菌感染症に対して脆弱な皮膚となる。
膿疱性乾癬は、非感染性の膿(pustules)で満たされた隆起した腫物として現れる。膿疱下部又は周囲の皮膚は赤く、圧痛がある(tender)。膿疱性乾癬は、一般に手や足に限局し得(掌蹠膿疱症)、又は体のあらゆる部位に不規則に生じる斑点とともに全身に及び得る。
乾癬性紅皮症は、体表の大部分における皮膚の広範囲の炎症及び剥奪(exfoliation)に関与する。それは、重度のそう痒、腫れ及び痛みを伴い得る。それはしばしば不安定なプラーク乾癬の悪化の結果であり、特に、全身的治療の突然の中止に続く結果である。極度の炎症及び剥奪が、体の体温調節能力と皮膚の障壁機能とを損なうときに、この形態の乾癬は致命的になり得る。
本発明は、βカテニン阻害剤の投与による、光線角化症及び乾癬を含む過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の治療を提供する。本発明はまた、βカテニン阻害剤化合物が併用療法において投与される方法を包含する。すなわち、上記化合物は、光線角化症及び乾癬を含む、過剰増殖性及び前がん性皮膚疾患の治療において有用な他の薬剤と併用して、ただし他の薬剤とは別に使用され得る。これらの併用法において化合物は、一般的に、他の薬剤と組み合わせて、体重1kg当たり1-100mgの毎日の用量において日々投与されるだろう。他の薬剤は、一般的に治療上使用される量が投与されるだろう。しかしながら、具体的な投与計画は、有効な医学的判断を使用する医師によって決定されるだろう。
光線角化症の治療とは、光線角化症を患う対象を治療するために本明細書中に記載された化合物又は併用物を投与することをいう。光線角化症の治療の一の結果は、過剰結合組織の形成を減少させることである。光線角化症の治療の別の結果は、皮膚病変の進行を軽減又は予防することである。光線角化症の治療の更に別の結果は、皮膚がんの進行を予防又は抑制することである。
乾癬の治療とは、乾癬を患う対象を治療するために本明細書中に記載された化合物又は併用物を投与することをいう。乾癬の治療の一の結果は、皮膚プラークの形成を軽減することである。乾癬の治療の別の結果は、皮膚のそう痒及び/又は剥離を軽減又は予防することである。乾癬の治療の更に別の結果は、乾癬関連炎症を軽減することである。
本明細書中に記載されたアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤は、本明細書中に記載された障害(disorder)を治療又は予防することを目的とした、単独又は併用における対象への投与のための医薬組成物に組み込まれ得る。かかる組成物は、通常、活性薬剤および製薬上許容し得る担体を含む。本明細書中に使用されるように、「製薬上許容し得る担体」という用語は、製薬上の投与に適用可能な、生理食塩水、溶媒、分散媒、コーティング、抗細菌および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤等を含む。また、追加の活性化合物も上記組成物に組み込まれ得る。
本明細書中に記載された化合物の有効量を哺乳動物、特にヒトに提供するために、如何なる適切な投与ルートも用いられ得る。例えば、経口、直腸、局所、非経口、眼、肺領域、鼻等が用いられ得る。剤形は、錠剤、トローチ、分散剤(dispersions)、懸濁剤、溶液、カプセル、クリーム、軟膏、噴霧器(aerosol)等が挙げられる。
使用される活性成分の有効量は、使用される特定の化合物、投与方法、治療される疾患および治療される疾患の重症度に応じて変化し得る。上記用量は、その技術分野の当業者によって容易に確認され得る。
本明細書中に記載された化合物について示される光線角化症, 乾癬及び/又は他の疾患を治療又は抑制するときには、本明細書中に記載された化合物が動物体重1キログラム当たり約0.01ミリグラム〜約100ミリグラムの1日投与量で投与された場合、好ましくは、1日単回用量として、又は1日に2〜6回に分割した用量において、又は徐放性製剤において与えられた場合に、おおむね満足な結果を得る。大部分の大型哺乳動物には、毎日の合計投薬量は約1.0ミリグラム〜約1000ミリグラムである。70kgの成人の場合、毎日の合計投薬量は、一般的に約1ミリグラム〜約500ミリグラムだろう。特に強力な化合物では、成人のための用量が0.1mgにまで減少し得る。いくつかの場合には、毎日の投薬量が1グラムにまで多くなり得る。投薬計画は、最適な治療効果を提供すべく、この範囲内又はこの範囲外においても調整され得る。
経口投与は、通常、錠剤又はカプセルを用いてなされるだろう。錠剤およびカプセルにおける用量の例は、0.1mg、0.25 mg、0.5mg、1mg、2mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、40mg、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、400mg、500mg、および750mgである。 他の経口剤形も、同一又は同様の用量を有し得る。
また、本明細書中に記載されているのは、本明細書中に記載された化合物および製薬上許容し得る担体を含む医薬組成物である。本明細書中に記載された医薬組成物は、本明細書中に記載された化合物又は製薬上許容され得る塩を活性成分として、製薬上許容し得る担体、および所望により他の治療成分とともに含む。また、プロドラッグが投与される場合には、医薬組成物は、プロドラッグ、又はその製薬上許容し得る塩を含み得る。
如何なる場合においても最も適切なルートは、治療される疾患の種類および重症度および活性成分の種類によって決まるが、組成物は、経口、直腸、局所、非経口(皮下、筋肉内、および静脈を含む)、眼(点眼)、肺領域への投与(点鼻又はバッカル吸入(buccal inhalation))、又は点鼻投与に適し得る。それらは便宜上、単位剤形において提示され、薬学分野において周知の方法によって製造され得る。
実用的な用途において本明細書中に記載された化合物は、従来の医薬品配合技術に従って、密な混合物(intimate admixture)中の活性成分として製薬上の担体と混合され得る。担体は、例えば、経口又は非経口(静脈内を含む)等の投与のために望ましい製剤の形態に応じて、多岐にわたる形態をとり得る。経口用剤形としての組成物の調製では、如何なる通常の製薬上の溶剤(pharmaceutical media)も、使用し得、例えば、懸濁剤、エリキシル剤および溶液などの経口液体製剤の場合には、例えば、水、グリコール、油、アルコール類、香味料、保存料、着色剤等が使用し得、例えば、粉末、硬カプセルおよびソフトカプセル、並びに錠剤等の経口固形製剤の場合には、でんぷん、砂糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤等の担体が使用し得、液体製剤よりも、経口固形製剤が好ましい。
投与の容易さのため、固形の医薬担体が使用される場合には、錠剤およびカプセルが最も都合のよい経口の用量単位剤形に相当する。必要に応じて、錠剤は、標準的な水性(aqueous)又は非水性(nonaqueous)の技術でコーティングされ得る。かかる組成物および製剤は、少なくとも0.1パーセントの活性化合物を含む必要がある。これらの組成物における活性化合物の割合は、言うまでもなく、変化し得、便宜上その単位の重量の約2パーセント〜約60パーセントであり得る。かかる治療に有用な組成物における活性化合物の量は、有効量を得る程度である。また、活性化合物は、例えば、液滴又は噴霧剤として鼻腔内に投与され得る。
錠剤、丸薬(pills)、カプセル等は、トラガントガム、アカシア、コーンスターチ、もしくはゼラチン等の結合剤と、第二リン酸カルシウム等のビヒクルと、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルギン酸等の崩壊剤(disintegrating agent)と、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤と、スクロース、ラクトースもしくはサッカリン等の甘味剤とをも含み得る。用量単位剤形がカプセル剤の場合、かかる類型の原料に加えて、脂肪油等の液体担体も含み得る。
コーティングとして、もしくは用量単位の物理的形状を修飾するべく、種々の他の原料が含まれ得る。例えば、錠剤は、シェラック、砂糖もしくはその両方でコーティングされ得る。シロップ剤もしくはエリキシル剤は、活性成分に加えて、甘味剤としてのスクロース、保存料としてのメチルパラベンおよびプロピルパラベン、色素、サクランボ又はオレンジフレーバー等の香料を含み得る。
経皮投与のために適用される製剤処方は、長期間、患者(recipient)の上皮と密接に接触させたままにすることを意図された個別のパッチ(patches)として提示され得る。例えば、活性成分は、Pharm. Res. 3(6):318 (1986)に一般的に記載されているように、イオントフォレシスによってパッチから送達され得る。
局所投与のために適用される製剤処方は、軟膏、クリーム、懸濁剤、ローション(lotion)、粉末、液剤、ペースト、ジェル(gel)、スプレー、エアロゾル、又はオイルとして調剤され得る。目、又は口や皮膚などの他の外部組織の治療のために、製剤は好ましくは局所軟膏又はクリームとして塗布される。軟膏内に製剤されるときには、活性成分は、パラフィン又は水混和性軟膏基剤のいずれかとともに用いられ得る。別の方法として、活性成分は、水中油型クリーム基剤又は油中水型基剤とともにクリーム内に調剤され得る。
また、本明細書中に記載された化合物は、非経口的にも投与され得る。これらの活性化合物の溶液又は懸濁剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリソルベート80、中鎖および長鎖脂肪酸のモノおよびジグリセリド等の界面活性剤又は界面活性剤の混合物と水中において適切に混合されて調製され得る。また、分散剤は、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびその油中混合物において調製され得る。通常の貯蔵および使用条件下においてこれらの製剤は、微生物の増殖を妨げるための防腐剤を含む。
注射用途に適した医薬品形態としては、無菌の水溶液又は分散剤、および無菌の注射可能な溶液もしくは分散剤を即席で調製するための無菌の粉末が挙げられる。全てのケースにおいて、その形態は、無菌であり、容易に注射が可能である程度に流動性がある必要がある。製造および貯蔵条件において安定であり、細菌および真菌等の微生物の混入作用に対して保護される必要がある。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、それらの適切な混合物、および植物油を含有する溶剤又は分散媒であり得る。
本発明の開示は、さらに下記の限定されない実施例によって説明される。
本調査の目的は、ヒト細胞に基づく乾癬性組織モデルの構造及び遺伝子発現に対する、試験化合物の化合物Cの効果を調べることであった。化合物Cは、(6S,9S,9aS)-N-ベンジル-6-(4-ヒドロキシベンジル)-2,9-ジメチル-4,7-ジオキソ-8-(キノリン-8-イルメチル)オクタヒドロ-1H-ピラジノ[2,1-c][1,2,4]トリアジン-1-カルボキサミドであり、アルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤化合物である。
乾癬組織モデル(SOR-300-FT; MatTek Corp., Ashland, MA)は、ヒト由来の正常なケラチノサイト及び乾癬性繊維芽細胞からなる、インビトロにおいて高度に分化した乾癬性組織であり、高度に分化した乾癬組織モデルを構築するために培養した。形態的には、乾癬性組織は、均一な厚さであり、上昇したレベルのKi67+細胞(過剰増殖性)及びpsoriasin,エラフィン及びヒトベータ-デフェンシン-2 (HBD-2)等の乾癬関連タンパク質を発現するという点で、天然の乾癬性組織とよく似ている(Am. J. Pathol. 173:815-23, 2008)。SOR-300-FT組織(表面積=0.6 cm2)を、微多孔膜(細孔径=0.4μm)のセルカルチャーインサート上において培養した。全ての乾癬性組織を、頂端組織層(apical tissue layer)が空気に露出される気液界面(ALI)において培養した。ALIの使用は、組織が皮膚様分化に達するのを誘導し、被験物質の直接的な局所塗布を可能にする(インビボにおいてさらされることと同様)。
培地中の2.5、0.25及び0.025μg/mlのカルシポトリオールをポジティブコントロールとして使用した。超純水をビヒクルコントロールとして使用した。被験物質の化合物Cを、組織の側底部(培養培地に加えることにより)及び頂端(50μl)側に塗布した。組織構造についての被験物質の3濃度の各効果を、H&E染色組織学的スライドを用いて検査した。遺伝子解析のために、RNAを標準のRNA単離プロトコル(MatTek Corporation)を用いて単離した。単離されたRNAを定量し、単離されたRNAの完全性を確認した。定量的RT-PCRを行い、5つの乾癬性関連遺伝子(エラフィン, HBD-2,psoriasin,p63及びKi67)の発現レベルの決定を行った。
SOR-300-FTTM組織を、前もって温められた0.9 mlのアッセイ培地を含む、6ウェルプレートへ移し、標準培地状態(37℃, 5%C02)で1時間、平衡化(equilibrate)した。1時間の平衡の後、組織に、以下のように新鮮な培地を再供給した。1)24時間の時点について、組織に0.9 mlの培地を供給し、2)24時間より先の時点について、組織に、ウォッシャー(Part # EPI-WSHR, MatTek Corporation)の上にセルカルチャーインサートを取り付けることにより、5mlの培養培地を供給した。次に、50μlの被験物質を、乾癬性組織(n=3)に局所的に塗布し、被験物質を、100μM、30μM及び5μMの濃度の培養培地に加えた。48及び72時間の時点において:a)組織を、300-400μLのPBSで局所的に3回リンスした。b)組織を含むインサートを、無菌のハサミで堅く保持し、被験物質を、インサートをPBSに浸すことによって静かにリンスし、また、インサートから培地を静かに移し、c)リンス及び移動の後、すぐに新鮮な被験物質を再度、組織に塗布した(局所的に50μL)。分析は、t=48時間(2回の反復塗布)及びt=96時間(4回塗布)において行った。
t=48(2回反復露出)及びt=96時間(4回露出)の後、バイオマーカーの識別用(遺伝子発現レベル)のRNAの単離のために、N=3組織/処置を用いた。t=48及びt=96時間の後、組織学的分析のために、N=1組織/処置を10%ホルマリン中に固定した。
RNA単離:MatTekの標準化されたRNA単離プロトコルに従って、RNAを組織から単離した。RNAの濃度、完全性及び純度をExperionシステム(Bio-Rad)を用いて評価した。
qPCR:cDNAをRT2 First Strand Kit(Qiagen, cat# 330401)を用いて作製した。相対的な遺伝子発現をRT2 SYBR Green qPCR Mastermix(Qiagen, cat# 330502)及びQiagen RT2プライマーを用いて測定した。分析は、Bio-Rad CFXソフトウェアを用いて行った。
組織構造についての試験薬物の効果。組織構造サンプルの顕微鏡観察を行い、頂端表面破壊、構造変化、異常な組織染色等の組織形態についての処置の効果を評価した。
被験物質の化合物C, 100μΜ:被験物質に対する2回又は4回の反復露出後の組織構造の顕微鏡観察により、分化した細胞層(基底層直上から頂端層まで(suprabasal to apical layer))に対する構造的損傷が明らかになった。
被験物質の化合物C, 30μΜ:被験物質に対する2回の反復露出後の組織構造の顕微鏡観察により、48時間における小規模な構造的損傷が明らかになった。被験物質への4回露出後96時間において、基底膜直上及び頂端層は、組織の真皮コンポーネントにまだ付着している基底細胞を残して剥がれ落ちた。この剥離により、乾癬性プラークが除去されることが示唆される。
被験物質の化合物C, 5μΜ:2回の反復露出後の組織構造の顕微鏡観察により、組織構造に対するわずかな効果が明らかになった。しかしながら、被験物質に対する4回の反復露出後に、組織の副基底−頂端層が剥がれ落ちた。この剥離により、乾癬性プラークが除去されることが示唆された。また、基底細胞は損傷を受けておらず、組織の再生が起きつつあった。
カルシポトリオール-ポジティブコントロール:ポジティブコントロールの異なる濃度に対する2回又は4回の反復露出後に組織構造の顕微鏡観察により、構造的な損傷又は顕著な組織形態の変化の兆候はわずかであり、もしくは全く示されないことが明らかになった。
培養培地‐ネガティブコントロール: 全試験期間中、正常な組織形態が認められた。
バイオマーカー遺伝子に対する試験薬物の効果。5つの乾癬性関連遺伝子バイオマーカーの相対的遺伝子発現レベルを定量するためにqPCRを行った: 1) ヒトベータデフェンシン2 (HBD-2)、2)psoriasin、3)エラフィン及び4)p63及び5)Ki67。
被験物質の化合物C, 100μΜ: 100μΜ濃度は、96時間の露出期間にわたる反復(4回)塗布後にエラフィン、HBD-2及びpsoriasin発現を下方制御した(2倍より大きい)(図1B, 2B, 3B)。注記:100μΜ濃度の被験物質は、2回の反復塗布後にp63遺伝子をほんのわずかに下方制御した(1.6倍)(図5A)。この濃度の被験物質では、Ki67遺伝子発現の下方制御は全く認められなかった(図4A-B;表1及び2)。
被験物質の化合物C, 30μΜ:96時間の露出期間を通じた反復(4回)塗布後、30μΜ濃度は、エラフィン、HBD-2及びpsoriasin発現を下方制御した(2倍より大きい)(図1B、2B、3B)。また、この濃度は、48時間の時間でのエラフィン遺伝子発現レベルの2.2倍の減少も示した(図1A)。注記:30μΜ濃度の化合物Cの被験物質は、多重反復塗布後にp63及びKi67遺伝子の下方制御を示さなかった(2回又は4回;図4A-B及び5A-B;表1及び2)。
被験物質の化合物C, 5μΜ: 5μΜ濃度は、96時間の露出時間を通した4回の反復塗布後にエラフィン、HBD-2及びpsoriasin発現を下方制御した(2倍より大きい)(図1B, 2B, 3B)。注記: 多重反復塗布後、5μΜ濃度の化合物Cの被験物質は、p63及びKi67遺伝子の下方制御を示さなかった(2回又は4回;図4A-B及び5A-B;表1及び2)。
カルシポトリオール(ポジティブコントロール):2.5,ug/ml濃度の薬剤は、2回反復塗布後に、テストされた全乾癬関連遺伝子発現(psoriasis-associated genes)(エラフィン, HBD-2及びpsoriasin, p63及びKi67)を下方制御した(2倍より大きい)(表1)。4回反復塗布後、エラフィン、HBD-2及びpsoriasin遺伝子の有意な減少がみられた(表2);p63及びKi67遺伝子は、それぞれ1.7及び1.6倍の減少を示した(表2)。更に、48時間の露出期間を通した2回の塗布後、0.25μg/ml濃度のカルシポトリオール(calciptoriol)も、HBD2及びp63遺伝子発現レベルの下方制御を示した(2倍より大きい)。カルシポトリオールの最も低い濃度(0.025 ug/ml)は、4回反復塗布後にエラフィン, HBD-2及びpsoriasinの発現レベルの下方制御を示したが(2倍以上)、2回反復塗布後には示さなかった。
化合物Cを用いた組織の処置により、乾癬関連遺伝子マーカーのエラフィン、HBD-2及びpsoriasinが下方制御されることが明らかになった。また、化合物Cを用いた処置は、インビボの乾癬性プラークの除去及び組織再生に関連がある、頂端層の剥離を引き起こした。従って、化合物C、すなわち本発明の典型的なアルファヘリックス模倣βカテニン阻害剤化合物は、乾癬の治療に効果的である。

Claims (8)

  1. 過剰増殖性又は前がん性皮膚疾患の治療のための、下記式(I):
    (式中、:
    Aは−CHR
    (式中、Rは、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいヘテロシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルである)であり;
    Gは−NH−、−NR−、−O−、−CHR−又は−C(R
    (式中、Rは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニルおよび置換されていてもよいアルキニルから独立して選択される)であり;
    は、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいシクロアルキルアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルアルキルであり;
    は−W21−W22−Rb−R20
    (式中、W21は−(CO)−又は−(SO)−であり;W22は、結合、−O−、−NH−、又は置換されていてもよい低級アルキレンであり;Rbは結合又は置換されていてもよい低級アルキレンであり;且つR20は、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルである)であり;且つ
    は、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル又は置換されていてもよいアルキニルである)
    を有するアルファへリックス模倣βカテニン阻害剤化合物又はその製薬上許容し得る塩。
  2. (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−2−アリル−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,2,4]オキサジアジン−1(6H)−カルボキサミド、
    (6S,9S)−8−((2−アミノベンゾ[d]チアゾール−4−イル)メチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−2−アリル−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4、7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1、2、4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート、
    4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−8−(ナフタレン−1−イルメチル)−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート、
    ナトリウム4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルホスフェート、
    ナトリウム4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(ナフタレン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルホスフェート、
    (6S,9S)−2−アリル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4,7−ジオキソ−N−((R)−1−フェニルエチル)−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−2−アリル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−9−メチル−4,7−ジオキソ−N−((S)−1−フェニルエチル)−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−8−(ベンゾ[b]チオフェン−3−イルメチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−8−(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−4−イルメチル)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−8−(イソキノリン−5−イルメチル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−8−((5−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン−3−イル)メチル)−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    (6S,9S)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノキサリン−5−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、および
    (6S,9S)−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)−N−(チオフェン−2−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  3. 4−(((6S,9S,9aS)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジヒドロゲンホスフェート、および
    (6S,9S,9aS)−N−ベンジル−6−(4−ヒドロキシベンジル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−1−カルボキサミド、
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  4. 請求項1、2又は3に記載の化合物を含む医薬組成物。
  5. 有効量の請求項1、2又は3に記載の化合物をそれを必要とする患者に投与することを含む、過剰増殖性又は前がん性皮膚疾患の治療方法。
  6. 皮膚疾患が光線角化症である、請求項5に記載の方法。
  7. 皮膚疾患が乾癬である、請求項5に記載の方法。
  8. 有効量の請求項1、2又は3に記載の化合物をそれを必要とする患者に投与することを含む、
    光線角化症に続く皮膚がんの進行を抑制する方法。
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