JP2005536486A - 癌の処置に使用するためのキナゾリン誘導体 - Google Patents

癌の処置に使用するためのキナゾリン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005536486A
JP2005536486A JP2004518954A JP2004518954A JP2005536486A JP 2005536486 A JP2005536486 A JP 2005536486A JP 2004518954 A JP2004518954 A JP 2004518954A JP 2004518954 A JP2004518954 A JP 2004518954A JP 2005536486 A JP2005536486 A JP 2005536486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
group
chloro
formula
benzodioxol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004518954A
Other languages
English (en)
Inventor
ヘンネキン,ローレント・フランコイス・アンドレ
フッテ,ケヴィン・マイケル
ギブソン,キース・ホプキンソン
Original Assignee
アストラゼネカ アクチボラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB0215825A external-priority patent/GB0215825D0/en
Priority claimed from GB0312897A external-priority patent/GB0312897D0/en
Application filed by アストラゼネカ アクチボラグ filed Critical アストラゼネカ アクチボラグ
Publication of JP2005536486A publication Critical patent/JP2005536486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/12Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/14Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing three or more hetero rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、式(I)(式中、Z、m、R、n、R、ZおよびR14は各々、本明細書中に定義のいずれかの意味を有する)のキナゾリン誘導体;それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、および充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗浸潤薬または抗増殖薬として用いるための薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。
【化1】

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗腫瘍活性を有し、したがって、ヒトまたは動物の身体の処置方法に有用である若干の新規なキナゾリン誘導体またはそれらの薬学的に許容しうる塩に関する。本発明は、更に、それらキナゾリン誘導体の製造方法、それらを含有する医薬組成物、および治療的方法における、例えば、ヒトなどの温血動物の充実性腫瘍疾患の予防または処置に用いるための薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。
乾癬および癌などの細胞増殖疾患のための現行の処置方式の多くは、DNA合成を阻害する化合物を利用している。このような化合物は、概して、細胞に毒性であるが、腫瘍細胞などの急速に分裂している細胞へのそれらの毒性作用は、有益でありうる。DNA合成の阻害以外の機構によって作用する抗腫瘍薬への別のアプローチは、増強された作用選択性を示す可能性を有する。
近年、細胞は、そのDNAの一部分が、癌遺伝子、すなわち、活性化で悪性腫瘍細胞の形成をもたらす遺伝子になるトランスフォーメーションによって癌になることがありうるということが発見された(Bradshaw, Mutagenesis, 1986, 1, 91)。癌遺伝子は、増殖因子の受容体であるペプチドの生産を生じる。続いて、増殖因子受容体複合体の活性化は、細胞増殖の増加をもたらす。癌遺伝子は、しばしば、受容体チロシンキナーゼ、セリン−トレオニンキナーゼなどのシグナル経路成分の異常な変種、またはras遺伝子などの下流シグナリング分子をコードしている。それらras遺伝子は、結合したグアノシン三リン酸(GTP)をグアノシン二リン酸(GDP)へと加水分解する、近い関係にある低分子量グアニンヌクレオチド結合タンパク質をコードしている。Rasタンパク質は、GTPに結合した場合、細胞増殖およびトランスフォーメーションを促進するのに活性であるが、GDPに結合した場合、不活性である。p21rasのトランスフォーミング突然変異体は、それらのGTPアーゼ活性に欠陥があり、したがって、活性なGTP結合状態のままである。ras癌遺伝子は、若干の癌において不可欠な役割を果たすことが知られており、ヒト癌の全症例の20%を超える形成の原因であることが判明した。
増殖因子などのリガンドによって活性化した場合、マイトジェン応答に共役している細胞表面受容体は、rasタンパク質上のグアニンヌクレオチド交換活性の活性化をもたらす一連の反応を開始することができる。rasタンパク質が、その活性なGTP結合状態にある場合、多数の他のタンパク質は、原形質膜においてrasと直接的に相互作用して、いくつかの異なった経路を介するシグナル伝達を引き起こす。最も良く特性決定されたエフェクタータンパク質は、raf原癌遺伝子の産物である。rafおよびrasの相互作用は、細胞増殖の制御における重要な調節段階である。rafセリン−トレオニンキナーゼのrasに媒介される活性化は、順次、二重特異性(dual−specificity)MEK(MEK1およびMEK2)を活性化するが、それは、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(細胞外シグナル制御プロテインキナーゼまたはERK1およびERK2として知られるMAPK)の直上流アクチベーターである。これまでのところ、MAPK以外のMEKの基質は識別されていないが、最近の報告は、MEKが、MEKK1およびCot/Tpl−2などの他の上流シグナルプロテインによっても活性化されうるということを示している。活性化したMAPKは、核においてトランスロケーションし且つ蓄積するが、そこで、それは、Elk−1およびSap1aなどの転写因子をリン酸化し且つ活性化して、c−fosなどの遺伝子の増強された発現をもたらすことができる。
ras依存性raf−MEK−MAPKカスケードは、遺伝子発現および細胞死(cell fate)の変化を引き起こす細胞表面から核へのマイトジェンシグナルを伝達し且つ増幅させるのに関与している重要なシグナリング経路の一つである。この遍在性経路は、正常な細胞増殖に不可欠と考えられ、この経路の構成的活性化は、細胞トランスフォーメーションを引き起こすのに充分である。p21rasのトランスフォーミング突然変異体は、構成的に活性であり、raf、MEKおよびMAPKの活性および細胞トランスフォーメーションを引き起こす。ドミナントネガティブ(dominant negative)MEK突然変異体であるアンチセンスrafかまたは選択的阻害剤PD098059を用いたMEK活性の阻害は、ras形質転換線維芽細胞の増殖および形態トランスフォーメーションをブロックすることが分かっている。
raf、MEKおよびMAPKの活性化の機構は、特定のセリン、トレオニンまたはチロシン残基上のリン酸化による。活性化したrafおよび他のキナーゼは、S218およびS222上のMEK1、およびS222およびS226上のMEK2をリン酸化する。これは、MEK活性化と、その後の二重特異性MEKによるT190およびY192上のERK1、およびT183およびY185上のERK2のリン酸化および活性化を引き起こす。MEKは、多数のプロテインキナーゼによって活性化されうるし、そして活性なMAPKは、転写因子および他のプロテインキナーゼを含めた多数の基質タンパク質をリン酸化し且つ活性化するが、MEKは、MAPKの特異的且つ唯一のアクチベーターと考えられ、クロスカスケード調節(cross-cascade regulation)の焦点として作用しうると考えられる。MEK1およびMEK2イソ型は、異例の特異性を示し、そして更に、触媒サブドメインIXおよびXの間に、他の既知のMEKファミリーメンバーのいずれにも存在しないプロリンの多いインサートを含有する。MEKと他のプロテインキナーゼとの間のこれら相違は、増殖シグナリングにおけるMEK(MEK1、MEK2)および、より最近では、MEK5の既知の役割とともに、増殖性疾患に用いるための治療薬として選択的MEK阻害剤を発見し且つ用いることが可能でありうるということを示唆している。
したがって、MAPKキナーゼ経路の阻害剤は、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に用いるための抗増殖薬として価値があるはずである。
いくつかの癌遺伝子が、チロシンキナーゼ酵素をコードしているということおよび若干の増殖因子受容体がチロシンキナーゼ酵素でもあるということも知られている(Yarden et al., Ann. Rev. Biochem., 1988, 57, 443; Larsen et al., Ann. Reports in Med. Chem., 1989, Chpt. 13)。識別されるチロシンキナーゼの最初の群は、ウイルス癌遺伝子、例えば、pp60v−Srcチロシンキナーゼ(それ以外には、v−Srcとして知られる)および正常細胞中の該当するチロシンキナーゼ、例えば、pp60c−Srcチロシンキナーゼ(それ以外には、c−Srcとして知られる)などに由来した。
受容体チロシンキナーゼは、細胞複製を開始する生化学的シグナルの伝達に重要である。それらのあるものは、細胞膜に広がるラージ酵素であり、上皮増殖因子(EGF)な座の増殖因子の細胞外結合ドメインと、タンパク質中のチロシンアミノ酸をリン酸化する、したがって細胞増殖に影響を与えるキナーゼとして機能する細胞内部分を有する。いろいろなクラスの受容体チロシンキナーゼが、異なった受容体チロシンキナーゼに結合する増殖因子のファミリーに基づいて知られている(Wilks, Advances in Cancer Research, 1993, 60, 43−73)。その分類には、EGF、TGFα、NeuおよびerbBの受容体などの受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーを含む Class I 受容体チロシンキナーゼ;インスリンおよびIGFIの受容体およびインスリン関連受容体(IRR)などの 受容体チロシンキナーゼのインスリンファミリーを含む Class II受容体チロシンキナーゼ;およびPDGFα、PDGFβおよびコロニー刺激因子1(CSF1)の受容体などの受容体チロシンキナーゼの血小板由来増殖因子(PDGF)ファミリーを含む Class III受容体チロシンキナーゼが含まれる。
若干のチロシンキナーゼは、細胞内に位置する非受容体チロシンキナーゼのクラスに属し、腫瘍細胞の運動性、伝播および浸潤性、そしてその後の転移性腫瘍成長に影響を与えるもののような生化学的シグナルの伝達に関与しているということも知られている(Ullrich et al., Cell, 1990, 61, 203-212, Bolen et al., FASEB J., 1992, 6, 3403-3409, Brickell et al., Critical Reviews in Oncogenesis, 1992, 3, 401-406, Bohlen et al., Oncogene, 1993, 8, 2025-2031, Courtneidge et al., Semin. Cancer Biol., 1994, 5, 239-246, Lauffenburger et al., Cell, 1996, 84, 359-369, Hanks et al., BioEssays, 1996, 19, 137-145, Parsons et al., Current Opinion in Cell Biology, 1997, 9, 187-192, Brown et al., Biochimica et Biophysica Acta, 1996, 1287, 121-149 and Schlaepfer et al., Progress in Biophysics and Molecular Biology, 1999, 71, 435-478)。いろいろなクラスの非受容体チロシンキナーゼが、Src、LynおよびYesチロシンキナーゼなどのSrcファミリー;AblおよびArgなどのAblファミリー;およびJak1およびTyk2などのJakファミリーを含めて知られている。
非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーは、正常細胞において高度に調節されるが、細胞外刺激物質の不存在下では、不活性なコンホメーションで維持されることが知られている。しかしながら、若干のSrcファミリーメンバー、例えば、c−Srcチロシンキナーゼは、しばしば、胃腸癌、例えば、結腸癌、直腸癌および胃癌(Cartwright et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1990, 87, 558-562 and Mao et al., Oncogene, 1997, 15, 3083-3090)、および乳癌(Muthuswamy et al., Oncogene, 1995, 11, 1801-1810)などの一般的なヒト癌において(正常細胞レベルと比較した場合)有意に活性化される。非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーは、腺癌を含めた非小細胞性肺癌(NSCLC)および肺の扁平上皮細胞癌(Mazurenko et al., European Journal of Cancer, 1992, 28, 372-7)、膀胱癌(Fanning et al., Cancer Research, 1992, 52, 1457-62)、食道癌(Jankowski et al., Gut, 1992, 33, 1033-8)、前立腺癌、卵巣癌(Wiener et al., Clin. Cancer Research, 1999, 5, 2164-70)および膵臓癌(Lutz et al., Biochem. and Biophys. Res. Comm., 1998, 243, 503-8)などの他の一般的なヒト癌においても認められた。更に別のヒト腫瘍組織を、非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーについて調べるにつれて、その広範な有病率が確かめられるであろうと考えられる。
更に、c−Src非受容体チロシンキナーゼの優先的な役割は、例えば、フォーカルアドヒージョン(focal adhesion)キナーゼおよびパキシリンを含めた多数の細胞質タンパク質との相互作用によってフォーカルアドヒージョン複合体の集合を調節することであるということが知られている。更に、c−Srcは、細胞運動性を容易にするアクチン細胞骨格を調節するシグナリング経路に共役している。同様に、重要な役割は、インテグリンに媒介されるシグナリングにおいておよびカドヘリン依存性細胞−細胞結合を破壊する場合に、c−Src、c−Yesおよびc−Fynの非受容体チロシンキナーゼによって果たされる(Owens et al., Molecular Biology of the Cell, 2000, 11, 51-64 and Klinghoffer et al., EMBO Journal, 1999, 18, 2459-2471)。細胞運動性は、限局性腫瘍が、血流中への伝播、他の組織の浸潤および転移性腫瘍成長の開始の病期を経て進行するのに必然的に要求される。例えば、限局性から伝播した浸潤性の転移性疾患への結腸腫瘍進行は、c−Src非受容体チロシンキナーゼ活性と相関していた(Brunton et al., Oncogene, 1997, 14, 283-293, Fincham et al., EMBO J, 1998, 17, 81-92 and Verbeek et al., Exp. Cell Research, 1999, 248, 531-537)。
したがって、このような非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、腫瘍細胞の運動性の選択的阻害剤としておよび哺乳動物癌細胞の伝播および浸潤性の選択的阻害剤として価値があるはずであり、転移性腫瘍成長の阻害をもたらすということが認められた。具体的には、このような非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に用いるための抗浸潤薬として価値があるはずである。
本発明者は、ここで、驚くべきことに、若干のキナゾリン誘導体が、強力な抗腫瘍活性を有するということを発見した。本発明に開示された化合物は、MAPKキナーゼ経路に関与しているMEK酵素の阻害によって、および/または転移性腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達段階に関与している一つまたはそれを超える非受容体チロシン特異的プロテインキナーゼの阻害によって抗腫瘍作用を与えると考えられる。具体的には、本発明の化合物は、一つまたはそれを超えるMEK酵素の阻害によっておよび/または非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーの阻害によって、例えば、c−Src、c−Yesおよびc−Fynの内の一つまたはそれを超える阻害によって抗腫瘍作用を与えると考えられる。c−Src非受容体チロシンキナーゼ酵素は、破骨細胞に駆動される骨再吸収の制御に関与していることも知られている(Soriano et al., Cell, 1991, 64, 693-702; Boyce et al., J. Clin. Invest., 1992, 90, 1622-1627; Yoneda et al., J. Clin. Invest., 1993, 91, 2791-2795 and Missbach et al., Bone, 1999, 24 , 437-49)。したがって、c−Src非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、骨粗鬆症、バジェット病、骨の転移性疾患および腫瘍に誘発される高カルシウム血症などの骨疾患の予防および処置において価値がある。
本発明の化合物は、炎症性疾患(例えば、慢性関節リウマチおよび炎症性腸疾患)、線維症性疾患(例えば、肝硬変および肺線維症)、糸球体腎炎、多発性硬化症、乾癬、皮膚の過敏性反応、血管疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症および再狭窄)、アレルギー性喘息、インスリン依存性糖尿病、糖尿病性網膜症および糖尿病性腎症などの種々の非悪性疾患に由来する未制御の細胞増殖を阻害するのにも有用である。
本発明の化合物は、MAPKキナーゼ経路に関与しているMEK酵素に対する阻害活性を有することがありうる。それらは、非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーに対する阻害活性を有することもありうる。概して、本発明の化合物は、例えば、c−Srcおよび/またはc−Yesの阻害によって、非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーに対する強力な阻害活性を有することもありうるが、受容体チロシンキナーゼ、例えば、EGF受容体チロシンキナーゼおよび/またはVEGF受容体チロシンキナーゼなどの他のチロシンキナーゼ酵素に対しては、あまり強力でない阻害活性を有することがありうる。
EP837063号には、一定範囲の4−アミノキナゾリン誘導体が、癌などの高増殖性疾患を処置するのに有用であるということが述べられている。そこには、いずれの7−アルキニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル含有キナゾリンまたは7−アルケニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル含有キナゾリンも、開示されていない。
本発明の一つの側面により、式I
Figure 2005536486
{式中、Zは、O、S、SO、SO、N(R)またはC(R基であり、ここにおいて、基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(RおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、または(Rは、(1−3C)アルキレンジオキシであり、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、CH=CHおよびC≡Cより選択される基のその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、または挿入された基がN(R)である場合、Rは(2−6C)アルカノイルであってもよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH=CH−基またはHC≡C−基も、その末端のCH=またはHC≡の位置に、ハロゲノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合であり、またはCOおよびN(R)COより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシアルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルコキシアルキル]アミノまたはヒドロキシ(1−6C)アルキルアミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RSおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R
[式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R)より選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRは、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、または式:
−X−Q
(式中、Xは、直接結合であり、またはO、N(R10)およびCOより選択され、ここにおいて、R10は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
を有する基である]
を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよく;
nは、0、1または2であり;そして
は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R11
[式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R12)より選択され、ここにおいて、R12は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR11は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルまたはジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され;
は、C≡C基またはC(R13)=C(R13)基であり、ここにおいて、基R13は各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;そして
14は、ハロゲノ、シアノ、イソシアノ、ホルミル、カルボキシ、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルより、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員のヘテロシクリルであって、酸素、窒素または硫黄より選択される更に2個までのヘテロ原子を含有していてよいヘテロシルリルを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはCO、CH(OR15)、CON(R15)またはSON(R15)より選択され、ここにおいて、R15は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基、(1−6C)アルキル置換基または(3−6C)シクロアルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R16)、CO、CH(OR16)、CON(R16)、N(R16)CO、SON(R16)、N(R16)SO、C(R16O、C(R16SおよびN(R16)C(R16より選択され、ここにおいて、R16は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのアリール基、シクロアルキル基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R17
[式中、Xは、直接結合であり、OおよびN(R18)より選択され、ここにおいて、R18は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR17は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルである、または式:
−X10−Q
(式中、X10は、直接結合であり、O、N(R19)およびCOより選択され、ここにおいて、R19は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
を有する基による]
を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい}
を有するキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のもう一つの側面により、式I
Figure 2005536486
{式中、Zは、O、S、SO、SO、N(R)またはC(R基であり、ここにおいて、基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(RおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、または(Rは、(1−3C)アルキレンジオキシであり、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、CH=CHおよびC≡Cより選択される基のその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、または挿入された基がN(R)である場合、Rは(2−6C)アルカノイルであってもよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH=CH−基またはHC≡C−基も、その末端のCH=またはHC≡の位置に、ハロゲノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合であり、またはCOおよびN(R)COより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RSおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R
[式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R)より選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRは、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、または式:
−X−Q
(式中、Xは、直接結合であり、またはO、N(R10)およびCOより選択され、ここにおいて、R10は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
を有する基である]
を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよく;
nは、0、1または2であり;そして
は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R11
[式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R12)より選択され、ここにおいて、R12は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR11は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルまたはジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され;
は、C≡C基またはC(R13)=C(R13)基であり、ここにおいて、基R13は各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;そして
14は、ハロゲノ、シアノ、イソシアノ、ホルミル、カルボキシ、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはCO、CH(OR15)、CON(R15)またはSON(R15)より選択され、ここにおいて、R15は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R16)、CO、CH(OR16)、CON(R16)、N(R16)CO、SON(R16)、N(R16)SO、C(R16O、C(R16SおよびN(R16)C(R16より選択され、ここにおいて、R16は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのアリール基、シクロアルキル基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
−X−R17
[式中、Xは、直接結合であり、OおよびN(R18)より選択され、ここにおいて、R18は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR17は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルである、または式:
−X10−Q
(式中、X10は、直接結合であり、O、N(R19)およびCOより選択され、ここにおいて、R19は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
を有する基による]
を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい}
を有するキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本明細書中において、「アルキル」という包括的用語には、プロピル、イソプロピルおよび tert−ブチルなどの直鎖および分岐状鎖双方のアルキル基、そして更には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルなどの(3−7C)シクロアルキル基が含まれる。しかしながら、「プロピル」などの個々のアルキル基の意味は、直鎖型のみを特定し、「イソプロピル」などの個々の分岐状鎖アルキル基の意味は、分岐状鎖型のみを特定し、そして「シクロペンチル」などの個々のシクロアルキル基の意味は、その5員環のみを特定している。類似の慣例は、他の包括的用語に当てはまり、例えば、(1−6C)アルコキシには、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルオキシおよびシクロペンチルオキシが含まれ、(1−6C)アルキルアミノには、メチルアミノ、エチルアミノ、シクロブチルアミノおよびシクロヘキシルアミノが含まれ、そしてジ−[(1−6Cアルキル]アミノには、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−シクロブチル−N−メチルアミノおよびN−シクロヘキシル−N−エチルアミノが含まれる。
上に定義の式Iの若干の化合物が、一つまたはそれを超える不斉炭素原子によって光学活性体またはラセミ体で存在しうる限りにおいて、本発明は、その定義中に、上述の活性を有するいずれかこのような光学活性体またはラセミ体を包含するということが理解されるはずである。光学活性体の合成は、当該技術分野において周知の有機化学の標準的な技法によって、例えば、光学活性な出発物質からの合成によってまたはラセミ体の分割によって行うことができる。同様に、上述の活性は、以下に論じられる標準的な実験室技法を用いて評価することができる。
上に論じられた包括的基の適当な意味には、下に挙げられるものが含まれる。
基「Q」(Q〜Q)のいずれか一つがアリールである場合のその基について、または「Q」基内のアリール基について適当な意味は、例えば、フェニルまたはナフチル、好ましくは、フェニルである。
基「Q」(Q、Q、QまたはQ)のいずれか一つが(3−7C)シクロアルキルである場合のその基について、または「Q」基内の(3−7C)シクロアルキル基について適当な意味は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはビシクロ[2.2.1]ヘプチルであり、そして基「Q」(Q、QまたはQ)のいずれか一つが(3−7C)シクロアルケニルである場合のその基について、または「Q」基内の(3−7C)シクロアルケニル基について適当な意味は、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプテニルである。
基「Q」(Q〜Q)のいずれか一つがヘテロアリールである場合のその基について、または「Q」基内のヘテロアリール基について適当な意味は、例えば、芳香族の5員または6員の単環式環、または9員または10員の二環式環であって、酸素、窒素および硫黄より選択される5個までの環ヘテロ原子を有するもの、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアゼニル(triazenyl)、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニルまたはナフチリジニルである。
基「Q」(Q〜Q)のいずれか一つがヘテロシクリルである場合のその基について、または「Q」基内のヘテロシクリル基について適当な意味は、例えば、非芳香族の飽和または部分飽和3〜10員単環式環または二環式環であって、酸素、窒素および硫黄より選択される5個までの環ヘテロ原子を有するもの、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、テトラヒドロチエニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニルまたはテトラヒドロピリミジニル、好ましくは、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルである。1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有するこのような基について適当な意味は、例えば、2−オキソピロリジニル、2−チオキソピロリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−チオキソイミダゾリジニル、2−オキソピペリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、2,5−ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6−ジオキソピペリジニルである。
「Q」基がヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである場合のそれについて適当な意味は、例えば、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピル、好ましくは、3−モルホリノプロピル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−4−イルプロピル(y;propyl)、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イルプロピル)および3−ピロリジン−1−イルプロピル(ypropyl)である。
「Q」基がヘテロアリール−(1−6C)アルキルである場合のそれについて適当な意味は、例えば、ヘテロアリールメチル、2−ヘテロアリールエチルおよび3−ヘテロアリールプロピルである。本発明は、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル基よりもむしろ、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基が存在する場合の「Q」基について該当する適当な意味を含む。
構造式Iにおいて、キナゾリン環上の2位に水素原子が存在している。したがって、置換基Rは、キナゾリン環上の5位、6位、7位または8位にしか位置することができないということ、すなわち、2位は未置換のままであるということが理解されるはずである。更に、構造式I内の1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基上に存在しうる基Rは、フェニル環上にまたはジオキソール基内のメチレン基上に位置していてよいということが理解されるはずである。好ましくは、構造式I内の1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基上に存在するいずれのR基も、そのフェニル環上に位置している。
不正確を免れるために、構造式I上の位置に、次のように番号を付す。
Figure 2005536486
基「R」(R〜R19およびR、RおよびR)のいずれかについて、または基R、RまたはR14内のいろいろな基について適当な意味には、次が含まれる。
ハロゲノについて、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード;
(1−6C)アルキルについて:メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよび tert−ブチル;
(2−8C)アルケニルについて:ビニル、イソプロペニル、アリルおよびブト−2−エニル;
(2−8C)アルキニルについて:エチニル、2−プロピニルおよびブト−2−イニル;
(1−6C)アルコキシについて:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシおよびブトキシ;
(2−6C)アルケニルオキシについて:ビニルオキシおよびアリルオキシ;
(2−6C)アルキニルオキシについて:エチニルオキシおよび2−プロピニルオキシ;
(1−6C)アルキルチオについて:メチルチオ、エチルチオおよびプロピルチオ;
(1−6C)アルキルスルフィニルについて: メチルスルフィニルおよびエチルスルフィニル;
(1−6C)アルキルスルホニルについて:メチルスルホニルおよびエチルスルホニル;
(1−6C)アルキルアミノについて:メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノおよびブチルアミノ;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノについて:ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノおよびジイソプロピルアミノ;
(1−6C)アルコキシカルボニルについて: メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルおよび tert−ブトキシカルボニル;
N−(1−6C)アルキルカルバモイル:N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイルおよびN−プロピルカルバモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルについて:N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルおよびN,N−ジエチルカルバモイル;
(2−6C)アルカノイルについて:アセチルおよびプロピオニル;
(2−6C)アルカノイルオキシについて:アセトキシおよびプロピオニルオキシ;
(2−6C)アルカノイルアミノについて:アセトアミドおよびプロピオンアミド;
N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノについて:N−メチルアセトアミドおよびN−メチルプロピオンアミド;
N−(1−6C)アルキルスルファモイルについて:N−メチルスルファモイルおよびN−エチルスルファモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルについて:N,N−ジメチルスルファモイル;
(1−6C)アルカンスルホニルアミノについて:メタンスルホニルアミノおよびエタンスルホニルアミノ;
N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノについて:N−メチルメタンスルホニルアミノおよびN−メチルエタンスルホニルアミノ;
(3−6C)アルケノイルアミノについて:アクリルアミド、メタクリルアミドおよびクロトンアミド;
N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノについて:N−メチルアクリルアミドおよびN−メチルクロトンアミド;
(3−6C)アルキノイルアミノについて:プロピオルアミド;
N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノについて:N−メチルプロピオルアミド;
アミノ−(1−6C)アルキルについて:アミノメチル、2−アミノエチル、1−アミノエチルおよび3−アミノプロピル;
(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルについて:メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、2−エチルアミノエチルおよび3−メチルアミノプロピル;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルについて:ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、1−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチルおよび3−ジメチルアミノプロピル;
ハロゲノ−(1−6C)アルキルについて:クロロメチル、2−クロロエチル、1−クロロエチルおよび3−クロロプロピル;
ヒドロキシ−(1−6C)アルキルについて: ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチルおよび3−ヒドロキシプロピル;
(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルについて:メトキシメチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチルおよび3−メトキシプロピル;
シアノ−(1−6C)アルキルについて:シアノメチル、2−シアノエチル、1−シアノエチルおよび3−シアノプロピル;
(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルについて:アセトアミドメチル、プロピオンアミドメチルおよび2−アセトアミドエチル;および
(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルについて:メトキシカルボニルアミノメチル、エトキシカルボニルアミノメチル、tert−ブトキシカルボニルアミノメチルおよび2−メトキシカルボニルアミノエチル。
(Rが(1−3C)アルキレンジオキシ基である場合のそれについて適当な意味は、例えば、メチレンジオキシまたはエチレンジオキシであり、その酸素原子は、隣接した環位置を占有する。
本明細書中の前に定義のように、基Rが、式Q−X−を有する基を形成し、そして例えば、Xが連結基OC(Rである場合、それは、キナゾリン環に結合しているそのOC(R連結基の炭素原子であって、酸素原子ではなく、酸素原子は、Q基に結合している。同様に、例えば、置換基R内のCH基が、式−X−Qの基を有し、そして例えば、Xが連結基C(ROである場合、それは、CH基に結合しているC(RO連結基の炭素原子であって、酸素原子ではなく、酸素原子は、Q基に連結している。同様の慣例が、式Q−X−および−X−Qを有する基の結合に当てはまる。
本明細書中の前に定義のように、置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、O、CON(R)またはC≡Cなどの基のその鎖中への挿入によって隔てられていてもよい。例えば、2−モルホリノエトキシ基内のエチレン鎖中へのC≡C基の挿入は、4−モルホリノブト−2−イニルオキシ基を生じ、そして例えば、3−メトキシプロポキシ基内のエチレン鎖中へのCONH基の挿入は、例えば、2−(2−メトキシアセトアミド)エトキシ基を生じる。
本明細書中の前に定義のように、置換基RまたはR14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基を有してよい場合、このCH基上各々には、適当に、1個のハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基が存在し、このCH基上各々には、適当に、1個または2個のこのような置換基が存在し、そしてこのCH基上各々には、適当に、1個、2個または3個のこのような置換基が存在する。
本明細書中の前に定義のように、置換基RまたはR14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、本明細書中の前に定義の置換基を有してよい場合、そのように形成される適当な置換基RまたはR14には、例えば、2−ヒドロキシ−3−ピペリジノプロポキシおよび2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロポキシなどのヒドロキシ置換ヘテロシクリル−(1−6C)アルコキシ基が含まれる。
式Iの化合物の適当な薬学的に許容しうる塩は、例えば、式Iの化合物の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩;または例えば、充分に酸性である式Iの化合物の塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩などのアルカリまたはアルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩、またはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンなどの有機塩基との塩である。
本発明の具体的な新規化合物には、例えば、Z、m、R、n、R、ZおよびR14が、特に断らない限り、本明細書中の前に定義のまたは以下の(a)〜(ii)の項のいずれかの意味を有する式Iのキナゾリン誘導体またはそれらの薬学的に許容しうる塩が含まれる。
(a)Zは、O、S、SO、SO、CHまたはNHである;
(b)ZはOである;
(c)ZはNHである;
(d)置換基Rは、キナゾリン環上の5位、6位および/または7位にしか位置することができない、すなわち、2位および8位は、未置換のままである;
(e)置換基Rは、キナゾリン環上の6位および/または7位にしか位置することができない、すなわち、2位、5位および8は、未置換のままである;
(f)置換基Rは、キナゾリン環上の5位および/または7位にしか位置することができない、すなわち、2位、6位および8は、未置換のままである;
(g)mは、1または2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、ハロゲノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合でありまたはOであり、そしてQは、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイル、ヒドロキシおよびヒドロキシ(1−6C)アルキルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(h)mは、1または2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、ハロゲノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシより、または式:
−X
[式中、Xは、直接結合でありまたはOであり、そしてQは、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ基、またはアミノ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシアルキルアミノ ジ−[(1−6C)アルコキシアルキル]アミノまたはヒドロキシ(1−6C)アルキルアミノより選択される基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、ハロゲノ、ハロゲノ(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、ホルミル、(2−6C)アルカノイル、ヒドロキシおよびヒドロキシ(1−6C)アルキルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(i)mは、1または2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、アセチル、ヒドロキシおよびヒドロキシメチルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(j)mは、1または2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基、クロロ基またはブロモ基、またはアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(k)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、アセチル、ヒドロキシおよびヒドロキシメチルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(l)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基、クロロ基、またはアミノ、メチルアミノ、メトキシ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(m)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、6位および7位に位置していて、そしてRは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、1−、2−または3−ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、アセチル、ヒドロキシおよびヒドロキシメチルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(n)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、6位および7位に位置していて、そしてRは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、1−、2−または3−ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基、またはアミノ、メトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(o)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、5位および7位に位置していて、そしてRは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、1−、2−または3−ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基、またはアミノ、メチルアミノ、メトキシ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(p)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、6位および7位に位置していて、メトキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、3−ピロリジニル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、ピペリジン−4−イル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−モルホリン−4−イルプロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、4−モルホリン−4−イルブチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピルまたは3−ピペラジン−1−イルプロピルより選択される]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、アセチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチルおよび2−フルオロエチルより選択される1個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(q)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、6位および7位に位置していて、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−メチルプロポキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、3−ピロリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、3−モルホリン−4−イルプロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、4−モルホリン−4−イルブチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピルまたは4−ピペラジン−1−イルブチルより選択される]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、クロロ、ジメチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、ホルミル、アセチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、メトキシおよび2−フルオロエチルより選択される1個または2個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(r)mは2であり、そして基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、5位および7位に位置していて、メトキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−モルホリン−4−イルプロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、4−モルホリン−4−イルブチル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピルまたは4−ピペラジン−1−イルブチルより選択される]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、ホルミルまたはアセチルより選択される1個または2個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(s)mは2であり、そして6位に位置する一つのR基はメトキシであり、もう一つのR基は、式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、3−モルホリン−4−イルプロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、4−モルホリン−4−イルブチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピルまたは3−ピロリジン−1−イルプロピルより選択される]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、アセチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチルおよび2−フルオロエチルより選択される1個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(t)mは2であり、そして6位に位置する一つのR基はメトキシであり、そして7位に位置するもう一つのR基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−メチルプロポキシ、イソプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、3−ピロリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、3−モルホリン−4−イルプロピル、2−モルホリン−4−イルエチル、4−モルホリン−4−イルブチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピルまたは4−ピペラジン−1−イルブチルより選択される]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、クロロ、ジメチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、ホルミル、アセチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、メトキシおよび2−フルオロエチルより選択される1個または2個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(u)mは2であり、そして5位に位置する一つのR基は、イソプロポキシよりまたはテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシより選択され、そしてもう一つのR基は、7位にあり、メトキシ、3−モルホリン−4−イルプロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ホルミルアセチルピペラジン−1−イル)プロポキシおよび3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオキシより選択される;
(v)mは2であり、そして6位に位置する一つのRはメトキシであり、そしてもう一つのRは、7位にあり、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、2−メトキシエトキシ、2−メチルプロポキシ、2−[3−(ヒドロキシ)プロピルアミノ]エトキシ、3−(ジメチルアミノ)プロポキシ、3−モルホリン−4−イルプロポキシ、3−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、3−(4−ヒドロキシメチルピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(2−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(ジメチルアミノ)プロポキシ、3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ、3−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−[−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−メチルピペリジン−4−イル)プロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、3−クロロプロポキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシまたは3−[(2−ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシより選択される。
(w)nは0である;
(x)nは1であり、そして基Rは、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位または6位、特に、6位に位置していて、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される;
(y)nは1であり、そして基Rは、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位または6位、特に、5位に位置していて、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される;
(z)nは1であり、そしてRは、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位に位置していて、クロロおよびブロモより選択され、特に、クロロである;
(aa)ZはC≡C基である;
(bb)ZはCH=CH基である;
(cc)R14は、シアノ、カルボキシ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはCOであり、そしてQは、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよい;
(dd)R14は、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基によるものを有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのアリール基、シクロアルキル基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、ヒドロキシル、アミノ、(1−6C)アルキルまたは(1−6C)アルカノイルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい;
(ee)R14は、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシル−(1−6C)アルキルより、または式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイルより、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、(3−7C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個のオキソ置換基を有していてよい;
(ff)R14は、メトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、メトキシイソプロピル、2−メトキシプロピル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、ヒドロキシメチル、カルバモイルメトキシメチル、メチルカルバモイルメトキシメチル、イソプロポキシメチル、(ジメチルアミノ(dimethyamino))メチル、ヒドロキシイソプロピル、(シクロプロピルメトキシ)メチル、(シクロペンチルメトキシ)メチルより、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは1であり、Rは水素であり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素およびメチルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する、またはxは1であり、R、RおよびRは、全てメチルである]
を有する基より選択され、または2−オキソピロリジン−1−イルメチル、ピリジン−2−イル、(テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ)メチル、(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)メチル、[(1,3ジオキソラン−2−イル)メトキシ]メチル、フェニル、ピリジン−3−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、1H−ピラゾール−4−イルまたは1H−ピラゾール−5−イルより選択される;
(gg)R14はメトキシメチルである;
(hh)R14は、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは1であり、Rは水素または(1−3C)アルキル、特に、メチルであり、そしてRは、各々独立して、水素および(1−3C)アルキル、特に、メチルより選択される]
を有する基である;および
(ii)R14は、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、但し、そのヘテロシクリルは、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピラジン−3−イル、ピリミジン−2−イル、2−ピロリジン−1−イル、1H−ピラゾール−4−イルまたは1H−ピラゾール−5−イルより選択され、そしてそのヘテロシクリルは、ハロゲノ、ヒドロキシル、アミノ、(1−6C)アルキルまたは(1−6C)アルカノイルより選択される1個、2個または3個の置換基、または2個のオキソまたはチオキソ置換基で置換されていてよい。
本発明の具体的な化合物は、
Zが、OまたはNHであり、
mが1であり、そして基Rが、5位、6位または7位に位置していて、または
mが2であり、そして基Rが各々、同じであってよいしまたは異なっていてよく、5位および7位に、または6位および7位に位置していて、そしてRが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oのその鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基、クロロ基またはブロモ基、またはアミノ、メトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位または6位に位置していて、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基によるものを有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、ヒドロキシル、アミノ、(1−6C)アルキルまたは(1−6C)アルカノイルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして
第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、エトキシ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−モルホリノプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、2−フルオロエトキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−[4−(2−フルオロエチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)エトキシ、3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ、3−クロロプロポキシ、2−(2−クロロエトキシ)エトキシ、1−メチルピペリジン−4−イルメトキシまたは3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシより選択され、
nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の5位に位置していて、フルオロまたはクロロより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、シアノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルより、式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合またはCOであり、そしてQは、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ基を有していてよい式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして
第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フルオロエトキシ、3−クロロエトキシ、イソプロポキシ、イソプロピルメトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、ジメチルアミノイソプロポキシ、2−[3−(ヒドロキシ)プロピルアミノ]エトキシ、3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ、3−クロロプロポキシ、2−(2−クロロエトキシ)エトキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、2−ピペラジン−1−イルエトキシ、4−ピペラジン−1−イルブトキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、2−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ、4−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)エトキシ、4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)エトキシ、4−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−モルホリノプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ、2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)エトキシ、4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)ブトキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシ、4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]ブトキシ、2−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]エトキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エトキシ、4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ブトキシ、1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ、3−(1−メチルピペリジン−4−イル)プロポキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)エトキシまたは4−(4−メトキシピペリジン−1−イル)ブトキシより選択され、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソリル基の5位に位置していて、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシル−(1−6C)アルキルより、または式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、(3−7C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個のオキソ置換基を有していてよい式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして
第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、2−メトキシエトキシ、イソプロポキシ、イソプロピルメトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ジメチルアミノイソプロポキシ、2−[3−(ヒドロキシ)プロピルアミノ]エトキシ、3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(2−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−モルホリノプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、2−フルオロエトキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ、3−クロロプロポキシ、2−(2−クロロエトキシ)エトキシ、1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシまたは3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシより選択され、
nが1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の6位に位置していて、フルオロ、クロロまたはブロモより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、メトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、メトキシイソプロピル、2−メトキシプロピル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、ヒドロキシメチル、カルバモイルメトキシメチル、メチルカルバモイルメトキシメチル、イソプロポキシメチル、ジ−(メチルアミノ)メチル、ヒドロキシイソプロピル、(シクロプロピルメトキシ)メチル、(シクロペンチルメトキシ)メチルより、式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは1であり、Rは水素であり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素およびメチルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する、またはxは1であり、そしてR、RおよびRは、全てメチルである]
を有する基より選択され、または2−オキソピロリジン−1−イルメチル、ピリジン−2−イル、(テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ)メチル、(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)メチル、[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシ]メチル、フェニル、ピリジン−3−イル、ピラジン−3−イル、ピリミジン−2−イル、1H−ピラゾール−4−イルまたは1H−ピラゾール−5−イルより選択される式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の更に具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして
第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、3−モルホリノ−4−イルプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、3−[4−(2−フルオロエチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ、1−メチルピペリジン−4−イル)メトキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシまたは3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシより選択され;
nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の5位に位置していて、フルオロまたはクロロより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14がメトキシメチルである式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして基Rが各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、5位および7位に位置していて、Rが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
−X
[式中、XはOであり、そしてQは、1−、2−または3−ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、このCH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基、またはアミノ、メチルアミノ、メトキシ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
nが0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の5位に位置していて、フルオロまたはクロロより選択され;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシル−(1−6C)アルキルより、または式:
(CH−N(R)−C(O)−NR
[式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
を有する基より、または式:
−X−Q
[式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、
置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、このCH基、CH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、または式:
−X−Q
[式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、(3−7C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]
を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個のオキソ置換基を有していてよい式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物は、
ZがNHであり、
mが2であり、そして第一R基が、5位に位置していて、イソプロポキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシより選択され、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、3−モルホリン−4−イルプロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ホルミルアセチルピペラジン−1−イル)プロポキシおよび3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシより選択され、
nが1であり、そして基Rが、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位に位置していて、クロロであり;
が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
14が、メトキシメチル、2−メトキシエチル、メトキシイソプロピルおよびピリジン−2−イルより選択される式Iのキナゾリン誘導体;
またはその薬学的に許容しうる酸付加塩である。
本発明の具体的な化合物には、例えば、以下の実施例1、2および3としての上記の式Iのキナゾリン誘導体、すなわち、6−メトキシ−N−[7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンおよび6−メトキシ−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミンが含まれ、そして更に、6−メトキシ−N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−モルホリン−4−イルプロポキシ]キナゾリン−4−アミン、6−メトキシ−N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(1,1−ジオキソチオモルホリン−4−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン、6−メトキシ−N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミンが含まれる。
更に具体的な化合物には、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−フルオロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−{5−クロロ−7−[3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−{5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、(1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メタノール、N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]モルホリン−4−カルボキサミド、N’−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素、N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N’−メチル尿素、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、7−{3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ}−N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−1−カルバルデヒド、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン、N’−(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)−N,N−ジメチル尿素、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、1−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]ピロリジン−2−オン、N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N’,N’−トリメチル尿素、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N’−{3−[6−クロロ−7−({6−メトキシ−7−[3−(4−メチル−3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素、1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン、1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン、N’−{3−[6−クロロ−7−({6−メトキシ−7−[3−(4−メチル−2−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン、N’−{3−[6−クロロ−7−({7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メトキシ]キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−エトキシ−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−イソプロポキシ−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(2−メトキシエトキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(2−メチルプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(4−モルホリン−4−イルブトキシ)キナゾリン−4−アミン、7−[4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ブトキシ]−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、3−({2−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]エチル}アミノ)プロパン−1−オール、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン、3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−オール、N−[5−クロロ−7−(フェニルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−{5−クロロ−7−[3−(シクロペンチルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−[(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)メチル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−[(テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ)メチル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−{[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシ]メチル}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−{5−クロロ−7−[3−ジメチルアミノプロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾ
リン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(ピラジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(ピリミジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−4−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(cis−2,6ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ)]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、N−(5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−5−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、4−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−2−メチルブト−3−イン−2−オール、2−[(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)オキシ]−N−メチルアセトアミド、2−[(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)オキシ]−N,N−ジメチルアセトアミド、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンおよび4−{3−[(4−{[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オンが含まれる。
式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩は、化学的に関連した化合物の製造に適用可能であることが知られているいずれの方法によっても製造することができる。このような方法は、式Iのキナゾリン誘導体を製造するのに用いられた場合、本発明のもう一つの特徴として提供され、次の代表的な変法によって詳しく説明されるが、ここにおいて、特に断らない限り、m、R、Z、n、R、ZおよびR14は、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する。必要な出発物質は、有機化学の標準法によって得ることができる。このような出発物質の製造は、次の代表的な変法に関連しておよび添付の実施例中に記載されている。或いは、必要な出発物質は、詳しく説明される手順と類似の手順によって入手可能であるが、それは、有機化学者の通常の技術の範囲内である。
(a)Zが、O、SまたはN(R)基である式Iの化合物の製造について、式II
Figure 2005536486
(式中、Lは置換可能な基であり、そしてmおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有するキナゾリンと、式III
Figure 2005536486
(式中、Zは、O、SまたはN(R)であり、そしてn、R、R、ZおよびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する化合物との反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去する。
この反応は、好都合には、適当な酸の存在下または適当な塩基の存在下において行うことができる。例えば、適当な酸は、例えば、塩化水素または臭化水素のような無機酸である。例えば、適当な塩基は、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンまたはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンのような有機アミン塩基;または例えば、アルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム;または例えば、アルカリ金属アミド、例えば、ナトリウムヘキサメチルジシラザンまたはナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド;または例えば、アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウムである。
適当な置換可能基Lは、例えば、ハロゲノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはスルホニルオキシ基、例えば、クロロ基、ブロモ基、メトキシ基、フェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、メタンスルホニルオキシ基またはトルエン−4−スルホニルオキシ基である。反応は、好都合には、適当な不活性溶媒または希釈剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたは酢酸エチルのようなアルコールまたはエステル;塩化メチレン、クロロホルムまたは四塩化炭素のようなハロゲン化溶媒;テトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサンのようなエーテル;トルエンのような芳香族溶媒;またはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オンまたはジメチルスルホキシドのような双極非プロトン性溶媒の存在下で行う。反応は、好都合には、例えば、0〜250℃の範囲内、好ましくは、0〜120℃の範囲内の温度で行う。
典型的には、式IIのキナゾリンを、式IIIの化合物と、N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性溶媒の存在下、好都合には、塩基、例えば、炭酸カリウム、ナトリウムヘキサメチルジシラザン、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの存在下において、例えば、0〜150℃の範囲内、好ましくは、例えば、0〜70℃の範囲内の温度で反応させることができる。
式Iのキナゾリン誘導体は、この方法から遊離塩基の形で得ることができるし、または代わりに、式H−L(式中、Lは、本明細書中の前に定義の意味を有する)を有する酸との塩の形で得ることができる。その塩から遊離塩基を得ることが望まれる場合、その塩を、適当な塩基で、例えば、有機アミン塩基、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンまたはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなど;または例えば、アルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで処理することができる。
保護基は、概して、問題の基の保護について適宜、参考文献に記載されているまたは熟練した化学者に知られているいずれかの基より選択することができ、慣用法によって導入することができる。保護基は、分子中のどこか他の基の妨害を最小限にして保護基の除去を行うように選択される方法のような、問題の保護基の除去について適宜、参考文献に記載されているまたは熟練した化学者に知られているいずれかの好都合な方法によって除去することができる。
保護基の具体的な例は、便宜上、下に与えられるが、ここにおいて、例えば、低級アルキルの場合のような「低級」とは、それが付けられている基が、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するということを意味している。これら例が完全なものではないということは理解されるであろう。保護基の除去方法の具体的な例が下に与えられている場合、これらは、同様に、完全なものではない。具体的に述べられていない保護基の使用および脱保護の方法は、当然ながら、本発明の範囲内である。
カルボキシ保護基は、エステル形成性の脂肪族またはアリール脂肪族アルコール、またはエステル形成性シラノール(好ましくは、1〜20個の炭素原子を含有するこのアルコールまたはシラノール)の残基であってよい。カルボキシ保護基の例には、直鎖または分岐状鎖(1−12C)アルキル基(例えば、イソプロピルおよび tert−ブチル);低級アルコキシ−低級アルキル基(例えば、メトキシメチル、エトキシメチルおよびイソブトキシメチル);低級アシルオキシ−低級アルキル基(例えば、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチル);低級アルコキシカルボニルオキシ−低級アルキル基(例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチルおよび1−エトキシカルボニルオキシエチル);アリール−低級アルキル基(例えば、ベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、ベンズヒドリルおよびフタリジル);トリ(低級アルキル)シリル基(例えば、トリメチルシリルおよび tert−ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリル−低級アルキル基(例えば、トリメチルシリルエチル);および(2−6C)アルケニル基(例えば、アリル)が含まれる。カルボキシル保護基の除去に特に適した方法には、例えば、酸、塩基、金属または酵素に触媒される開裂が含まれる。
ヒドロキシ保護基の例には、低級アルキル基(例えば、tert−ブチル)、低級アルケニル基(例えば、アリル);低級アルカノイル基(例えば、アセチル);低級アルコキシカルボニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル);アリール−低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニルおよび4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ(低級アルキル)シリル(例えば、トリメチルシリルおよび tert−ブチルジメチルシリル)基およびアリール−低級アルキル(例えば、ベンジル)基が含まれる。
アミノ保護基の例には、ホルミル、アリール−低級アルキル基(例えば、ベンジルおよび置換ベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジルおよび2,4−ジメトキシベンジル、およびトリフェニルメチル);ジ−4−アニシルメチル基およびフリルメチル基;低級アルコキシカルボニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル);アリール−低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニルおよび4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリアルキルシリル基(例えば、トリメチルシリルおよび tert−ブチルジメチルシリル);アルキリデン基(例えば、メチリデン)、およびベンジリデン基および置換ベンジリデン基が含まれる。
ヒドロキシ保護基およびアミノ保護基の除去に適した方法には、例えば、2−ニトロベンジルオキシカルボニルなどの基の酸、塩基、金属または酵素に触媒される加水分解、ベンジルなどの基の水素化、および2−ニトロベンジルオキシカルボニルなどの基の光分解によるものが含まれる。
読者は、反応条件および試薬に関する一般的な指針については、Advanced Organic Chemistry, 4th Edition, by J. March, published by John Wiley & Sons 1992、そして保護基に関する一般的な指針については、Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd Edition, by T. Green et al., also published by John Wiley & Son を参照する。
式IIのキナゾリン出発物質は、国際特許出願WO98/13354号に開示された方法のような慣用法によって得ることができる。例えば、式IV
Figure 2005536486
(式中、mおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンを、塩化チオニル、塩化ホスホリル、または四塩化炭素およびトリフェニルホスフィンの混合物などのハロゲン化剤と反応させることができ、その後、存在するいずれかの保護基を、慣用的な手段によって除去する。
そのようにして得られた4−クロロキナゾリンは、必要ならば、炭酸カリウムなどの適当な塩基の存在下およびN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒の存在下における4−クロロ−2−フルオロフェノールとの反応によって、4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)キナゾリンに変換することができる。
1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン出発物質(式III、例えば、ZがNHである場合)は、実施例に詳しく説明されるような慣用法によって得ることができる。相当物(式III、ZがOまたはSである場合)は、慣用法によって得ることができる。
(b)少なくとも一つのR基が、式
−X
[式中、Qは、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基、または置換されていてよいアルキル基であり、そしてXは酸素原子である]
を有する基である式Iの化合物の製造について、好都合には、適当な脱水剤の存在下における、式V
Figure 2005536486
(式中、m、R、Z、n、R、ZおよびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有するキナゾリンと、式Q−OH(式中、いずれの官能基も、必要ならば保護されている)を有する適当なアルコールとのカップリングの後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去する。
適当な脱水剤は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドのようなカルボジイミド試薬、またはアゾジカルボン酸ジエチルまたはジ−tert−ブチルのようなアゾ化合物およびトリフェニルホスフィンのようなホスフィンの混合物である。この反応は、好都合には、適当な不活性溶媒または希釈剤、例えば、塩化メチレン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化溶媒の存在下において、例えば、10〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは、周囲温度またはその付近の温度で行う。
(c)Rが、アミノ置換(1−6C)アルコキシ基(2−ホモピペリジン−1−イルエトキシまたは3−ジメチルアミノプロポキシなど)である式Iの化合物の製造について、Rがハロゲノ置換(1−6C)アルコキシ基である式Iの化合物と、ヘテロシクリル化合物または適当なアミンとの反応。
この反応は、好都合には、本明細書中の前に定義の適当な不活性希釈剤または担体、例えば、2−メトキシエタノールの存在下において、10〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは、周囲温度またはその付近の温度で行う。
(d)基Rが、(1−6C)アルコキシまたは置換(1−6C)アルコキシ基または(1−6C)アルキルアミノまたは置換(1−6C)アルキルアミノ基を含有する式Iの化合物の製造について、好都合には、本明細書中の前に定義の適当な塩基の存在下における、適宜、基Rが、ヒドロキシ基または第一級若しくは第二級アミノ基を含有する式Iのキナゾリン誘導体のアルキル化。
適当なアルキル化剤は、例えば、ヒドロキシのアルコキシまたは置換アルコキシへのアルキル化について、アミノのアルキルアミノまたは置換アルキルアミノへのアルキル化について当該技術分野において知られているいずれかの薬剤、例えば、アルキルハライドまたは置換アルキルハライド、例えば、(1−6C)アルキルの塩化物、臭化物またはヨウ化物、または置換(1−6C)アルキルの塩化物、臭化物またはヨウ化物であって、好都合には、本明細書中の前に定義の適当な塩基の存在下、本明細書中の前に定義の適当な不活性溶媒または希釈剤中、そして例えば、10〜140℃の範囲内の温度、好都合には、周囲温度またはその付近の温度におけるものである。
好都合には、Rが(1−6C)アルキルアミノまたは置換(1−6C)アルキルアミノ基を含有する式Iの化合物の製造について、還元的アミノ化反応を用いることができる。例えば、RがN−メチル基を含有する式Iの化合物の製造について、N−H基を含有する該当する化合物を、適当な還元剤の存在下においてホルムアルデヒドと反応させることができる。適当な還元剤は、例えば、水素化物還元剤、例えば、水素化アルミニウムリチウムのようなアルカリ金属アルミニウム水素化物;または好ましくは、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素ナトリウム、水素化トリメトキシホウ素ナトリウムおよび水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムなどのアルカリ金属ホウ水素化物である。この反応は、好都合には、適当な不活性溶媒または希釈剤、例えば、水素化アルミニウムリチウムのようなより強力な還元剤のためのテトラヒドロフランおよびジエチルエーテル;および例えば、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムおよび水素化シアノホウ素ナトリウムなどのあまり強力でない還元剤のための、塩化メチレンまたはメタノールおよびエタノールのようなプロトン性溶媒中で行う。反応は、例えば、10〜80℃の範囲内の温度で、好都合には、周囲温度またはその付近の温度で行う。
(e)Zが、SOまたはSO基である、置換基RまたはRが、(1−6C)アルキルスルフィニルまたは(1−6C)アルキルスルホニル基である、または置換基R、RまたはR14が、SOまたはSO基を含有する式Iの化合物の製造について、適宜、ZがS基である、または置換基RまたはRが(1−6C)アルキルチオ基である、または置換基R、RまたはR14がS基を含有する式Iの化合物の酸化。
硫黄原子のこのような部分酸化または完全酸化に慣用的な酸化試薬および反応条件は、有機化学者に周知である。
(f)好都合には、本明細書中の前に定義の適当な塩基の存在下および適当な触媒の存在における、式VI
Figure 2005536486
(式中、Lは、本明細書中の前に定義の置換可能な基であり、そしてm、R、Z、nおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する化合物と、式VII
HZ−−R14 VII
(式中、Zは、C≡CまたはC(R13)=C(R13)基であり、そしてR13およびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する化合物との反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去する。
好都合には、置換可能な基は、ヨード、ブロモまたはクロロなどのハロゲノ基である。適当な触媒は、例えば、有機金属試薬、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)またはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物などの有機パラジウム化合物である。この変換反応は、基質に依存して、好都合には、本明細書中の前に定義の適当な不活性希釈剤または担体の存在下および−30〜+120℃の範囲内の温度で行う。
(g)R14がカルボキシ基である式Iの化合物の製造について、R14が(1−6C)アルコキシカルボニル基である式Iの化合物の開裂。
この開裂反応は、好都合には、(1−6C)アルコキシカルボニル基の加水分解により、適当な塩基、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのようなアルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化物の存在下およびメタノールなどの本明細書中の前に定義の適当な不活性希釈剤または担体の存在下において10〜150℃の範囲内、好ましくは、40℃またはその付近の温度で行う。
(h)好都合には、本明細書中の前に定義の適当な脱水剤の存在下において、R14がカルボキシ基である式Iの化合物と、適当なアミンとを反応させて、R14が、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルまたはヘテロシクリルカルボニルアミノ基である式Iのもう一つの化合物を形成すること。
この反応は、好都合には、本明細書中の前に定義の適当な不活性希釈剤または担体の存在下において、例えば、10〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは、周囲温度またはその付近の温度で行う。
(i)好都合には、ジイソプロピルアミンなどの適当な塩基の存在下における、式VIII
Figure 2005536486
(式中、m、R、Z、nおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する化合物と、式IX
L−−R14 IX
(式中、Lは置換可能な基、特に、ハロゲノ基、例えば、ヨードであり、そしてR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、本明細書中の前に定義のいずれかの意味を有する)
を有する化合物とのカップリング反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去する。
この反応は、好都合には、窒素雰囲気下、酢酸エチルなどの適当な溶媒、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I)塩化物およびヨウ化銅(I)などの触媒の存在下において、例えば、0〜−30℃の範囲内の温度で行う。
式Iのキナゾリン誘導体の薬学的に許容しうる塩、例えば、酸付加塩が必要とされる場合、それは、例えば、慣用法を用いたこのキナゾリン誘導体と適当な酸との反応によって得ることができる。
バイオアッセイ
次の検定を用いて、MAPK経路の阻害剤としての化合物の作用を測定することができる。
(a)MEK阻害を検出する検定
MAPK経路の阻害剤を評価するために、阻害剤の存在下または不存在下における基質中に存在するセリン/トレオニン残基のリン酸化を測定する共役した検定を行った。ヒトp45MEK1を含有するリコンビナントグルタチオンS−トランスフェラーゼ融合タンパク質(GST−MEK)を、c−raf(c−raf/ras/lckでの三重バキュロウイルス感染によるSf9昆虫細胞溶解産物)によって活性化させ、検定に用いた。最初に、活性なGST−MEKを用いて、p44MAPキナーゼを含有するリコンビナントグルタチオンS−トランスフェラーゼ融合タンパク質(GST−MAPK)を、ATPおよびMg2+の存在下において、可能性のある阻害剤の存在下または不存在下、室温で60分間活性化させた。次に、活性化されたGST−MAPKを、基質としてのミエリン塩基性タンパク質(MBP)と一緒に、ATP、Mg2+および33P−ATPの存在下において室温で10分間インキュベートした。その反応を、20%v/vリン酸の添加によって止めた。ミエリン塩基性タンパク質中への33Pの取込みを、フィルターマット上の基質の捕捉、洗浄およびシンチレーション法を用いた計数によって決定した。阻害の程度は、未処置対照との比較によって決定した。
最終検定溶液は、10mM Tris、pH7.5、0.05mM EGTA、8.33μM [γ33P]ATP、8.33mM Mg(OAc)、0.5mMオルトバナジン酸ナトリウム、0.05%w/vBSA、6.5ngのGST−MEK、1μgのGST−MAPKおよび16.5μgのMBPを60μlの反応容量中に含有した。
(b)in vitro MAPキナーゼ検定
化合物が、GST−MEKまたはGST−MAPKを阻害していたかどうかを決定するために、MAPK活性の直接検定を用いた。GST−MAPKを、二つの点突然変異(S217E、S221E)を含有する構成的に活性なGST−MEK融合タンパク質によって活性化させ、そして可能性のある阻害剤の存在下および不存在下における検定に用いた。活性化されたGST−MAPKを、基質(MBP)と一緒に、ATP、Mg2+および33P−ATPの存在下において室温で60分間インキュベートした。その反応を、20%v/vリン酸の添加によって止めた。ミエリン塩基性タンパク質中への33Pの取込みを、フィルターマット上の基質の捕捉、洗浄およびシンチレーション法を用いた計数によって決定した。
最終検定溶液は、12mM Tris、pH7.5、0.06mM EGTA、30μM [γ33P]ATP、10mM Mg(OAc)、0.6mMオルトバナジン酸ナトリウム、0.06%w/vBSA、28ngのGST−MAPKおよび16.5μgのMBPを60μlの反応容量中に含有した。
(c)細胞増殖検定
細胞を、マルチウェルプレート中の5%FCSを含有する増殖培地中に、20,000〜40,000個/mlの細胞で播種し、37℃で一晩インキュベートした。化合物を、新鮮培地中に適当な濃度で調製し、そしてそれら細胞が入っているウェルに加えた。次に、これらを、更に72時間インキュベートした。次に、細胞を、トリプシン/EDTAと一緒にインキュベートすることによってウェルから取り出し、Coulter カウンターを用いて計数するかまたは、PBSA中においてXTT/PMSで処理し、450nmで光学濃度を読み取った。
次の検定を用いて、本発明の化合物の、c−Srcチロシンキナーゼ阻害剤としての、c−Srcでトランスフェクションされた線維芽細胞の増殖の in vitro 阻害剤としての、A549ヒト肺腫瘍細胞の遊走の in vitro 阻害剤としての、およびヌードマウスにおけるA549組織の異種移植片の成長の in vivo 阻害としての作用を測定することができる。
(d)in vitro Src酵素検定
酵素c−Srcキナーゼによるチロシン含有ポリペプチド基質のリン酸化を阻害する試験化合物の能力を、慣用的な Elisa 検定を用いて評価した。
基質溶液[0.2mg/mlのアジ化ナトリウムを含有するリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中に20μg/mlのポリアミノ酸Poly(Glu、Tyr)4:1(Sigma Catalogue No.P0275)溶液100μl]を、多数の Nunc 96ウェルイムノプレート(Catalogue No.439454)の各々のウェルに加え、それらプレートを密封し、4℃で16時間貯蔵した。余分の基質溶液を捨て、そしてウシ血清アルブミンのアリコート(BSA;PBS中5%溶液150μl)を、基質で被覆された検定ウェル各々に入れ、周囲温度で1時間インキュベートして、非特異的結合をブロックした。それら検定プレートウェルを、順次、0.05%v/v Tween 20を含有するPBS(PBST)で、そして Hepes pH7.4緩衝液(50mM、300μl/ウェル)で洗浄後、吸着乾燥させた。
各々の試験化合物を、ジメチルスルホキシド中に溶解させ、蒸留水で希釈して、一連の希釈(100μM〜0.001μM)を与えた。試験化合物の各々の希釈からの一部分(25μl)を、洗浄された検定プレートのウェルに入れた。「全」対照ウェルは、化合物の代わりに希釈されたDMSOを含有した。アデノシン−5’−三リン酸(ATP;40μM)を含有する塩化マグネシウム水溶液(80mM)のアリコート(25μl)を、ATP不含の塩化マグネシウムを含有する「ブランク」対照ウェルを除いた全ての試験ウェルに加えた。
活性なヒトc−Srcキナーゼ(Sf9昆虫細胞で発現されたリコンビナント酵素;Upstate Biotechnology Inc. 製品14−117より入手)を、使用直前に、100mM Hepes pH7.4緩衝液、0.2mMオルトバナジン酸ナトリウム、2mMジチオトレイトールおよび0.02%BSAを含む酵素希釈剤で1:10,000の倍率に希釈した。反応を開始するために、新たに希釈された酵素のアリコート(50μl)を、各ウェルに加え、それらプレートを、周囲温度で20分間インキュベートした。各ウェル中の上澄み液を捨て、それらウェルをPBSTで2回洗浄した。マウスIgG抗ホスホチロシン抗体(Upstate Biotechnology Inc. 製品05−321;100μl)を、0.5%w/vBSAを含有するPBSTで1:6000の倍率に希釈し、各ウェルに加えた。それらプレートを、周囲温度で1時間インキュベートした。上澄み液を捨て、各ウェルをPBST(x4)で洗浄した。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合ヒツジ抗マウスIg抗体(Amersham Catalogue No.NXA931;100μl)を、0.5%w/vBSAを含有するPBSTで1:500の倍率に希釈し、各ウェルに加えた。それらプレートを、周囲温度で1時間インキュベートした。上澄み液を捨て、それらウェルをPBST(x4)で洗浄した。
PCSBカプセル剤(Sigma Catalogue No.P4922)を、蒸留水(100ml)中に溶解させて、0.03%過ホウ酸ナトリウムを含有するリン酸・クエン酸pH5緩衝液(50mM)を与えた。この緩衝液のアリコート(50ml)を、2,2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)(ABTS;Boehringer Catalogue No.1204 521)の50mg錠剤と混合した。得られた溶液のアリコート(100μl)を、各ウェルに加えた。それらプレートを、周囲温度で20〜60分間、プレート読み取り用分光光度計を用いて405nmで測定される「全」対照ウェルの光学濃度値が約1.0になるまでインキュベートした。「ブランク」(ATP不含)対照および「全」(化合物不含)対照の値を用いて、酵素活性の50%阻害を与えた試験化合物の希釈範囲を決定した。
(e)in vitro のc−SrcでトランスフェクションされたNIH 3T3(c−src 3T3)線維芽細胞増殖検定
この検定は、ヒトc−Srcの活性化突然変異体(Y530F)で安定してトランスフェクションされた National Institute of Health(NIH)マウス3T3線維芽細胞の増殖を阻害する試験化合物の能力を決定した。
Shalloway et al., Cell, 1987, 49, 65-73 によって記載されたのと同様の手順を用いて、NIH 3T3細胞を、ヒトc−Srcの活性化突然変異体(Y530F)でトランスフェクションした。得られたc−Src 3T3細胞を、典型的には、0.9%塩化ナトリウム水溶液中に0.5%ウシ胎児血清(FCS)、2mMグルタミン、100単位/mlのペニシリンおよび0.1mg/mlのストレプトマイシンを加えたダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM;Sigma)を含む検定培地が各々入っている96ウェルの組織培養処置済み透明検定プレート(Costar)中に、1.5x10個/ウェルの細胞で播種した。それらプレートを、吸湿(7.5%CO:95%空気)インキュベーター中において37℃で一晩インキュベートした。
試験化合物を、DMSO中に溶解させて、10mM原液を形成した。その原液のアリコートを、上記のDMEM培地で希釈し、適切なウェルに加えた。連続希釈を行って、一定範囲の試験濃度を与えた。試験化合物が加えられていない対照ウェルを、各々のプレートに含めた。それらプレートを、吸湿(7.5%CO:95%空気)インキュベーター中において37℃で一晩インキュベートした。
BrdU標識用試薬(Boehringer Mannheim Catalogue No.647 229)を、0.5%FCSを含有するDMEM培地中で1:100の倍率に希釈し、アリコート(20μl)を各ウェルに加えて、10μMの最終濃度を与えた。それらプレートを37℃で2時間インキュベートした。培地を傾瀉した。変性用溶液(FixDenat 溶液、Boehringer Mannheim Catalogue No.647 229;50μl)を、各ウェルに加え、それらプレートを、プレート振とう機上に周囲温度で45分間置いた。上澄みを捨て、それらウェルをPBS(200μl/ウェル)で洗浄した。抗BrdU−ペルオキシダーゼ溶液(Boehringer Mannheim Catalogue No.647 229)を、1%BSAおよび0.025%脱脂粉乳(Marvel(登録商標), Premier Beverages, Stafford, GB)を含有するPBS中で1:100の倍率に希釈し、得られた溶液のアリコート(100μl)を各ウェルに加えた。それらプレートを、プレート振とう機上に周囲温度で90分間置いた。それらウェルをPBS(x5)で洗浄して、非結合抗体コンジュゲート(conjugate)を確実に除去した。プレートを吸着乾燥させ、そしてテトラメチルベンジジン基質溶液(Boehringer Mannheim Catalogue No.647 229;100μl)を各ウェルに加えた。それらプレートを、プレート振とう機上において、10〜20分間発色させながら静かに撹拌した。ウェルの吸光度を690nmで測定した。各々の試験化合物の一定範囲の濃度における細胞増殖の阻害の程度を決定し、抗増殖IC50値を導いた。
(f)in vitro 超小滴遊走検定
この検定は、付着哺乳動物細胞系、例えば、ヒト腫瘍細胞系A549の遊走を阻害する試験化合物の能力を決定する。
10%FCS、1%L−グルタミンおよび0.3%アガロース(Difco Catalogue No.0142−01)を含有するRPMI培地(Sigma)を、温浴中において37℃に加温した。2%水性寒天原液をオートクレーブ処理し、42℃で貯蔵した。その寒天溶液のアリコート(1.5ml)を、使用直前にRPMI培地(10ml)に加えた。A549細胞(ATCC受託番号CCL185)を、その培地中に2x10個/mlの細胞濃度で懸濁させ、37℃の温度で維持した。
細胞/アガロース混合物の小滴(2μl)を、多数の96ウェル平底の組織培養処理されていない微量滴定プレート(Bibby Sterilin Catalogue No.642000)の各々のウェルの中心にピペットで入れた。それらプレートを氷上に短時間置いて、アガロース含有小滴のゲル化を加速させた。4℃に冷却された培地のアリコート(90μl)を、超小滴の妨げにならないように注意しながら、各々のウェルに入れた。試験化合物を、上記のRPMI培地を用いて、DMSO中の10mM原液から希釈した。希釈された試験化合物のアリコート(10μl)を、超小滴の妨げにならないように再度注意しながら、それらウェルに入れた。それらプレートを、吸湿(7.5%CO:95%空気)インキュベーター中において37℃で約48時間インキュベートした。
遊走を目視によって評価し、遊走距離を、寒天小滴の元の縁まで測定した。遊走阻害IC50は、試験化合物濃度に対して平均遊走測定値をプロットすることによって導いた。
(g)in vivo A549異種移植片成長検定
この試験は、無胸腺ヌードマウス(Alderley Park nu/nu系統)において腫瘍として成長するA549ヒト癌腫の成長を阻害する化合物の能力を測定する。マトリゲル(Beckton Dickinson Catalogue No.40234)中の合計約5x10個のA549細胞を、各々の試験マウスの左側腹に皮下注射し、そして得られた腫瘍を約14日間成長させた。腫瘍サイズを、カリパスを用いて週に2回測定し、理論体積を計算した。被験動物を選択して、ほぼ等しい平均腫瘍体積の対照群と処置群を与えた。試験化合物を、1%ポリソルベートビヒクル中でボールミル磨砕懸濁液として調製し、そして1日1回約28日間経口投与した。腫瘍成長への作用を評価した。
式Iの化合物の薬理学的性質は、予想されるように構造変化で異なるが、概して、式Iの化合物が有する活性は、上の(a)〜(g)の内一つまたはそれを超える試験における次の濃度または用量で示すことができる。
試験(a):例えば、4μM未満の範囲内のIC50
試験(b):活性は、このスクリーニングで認められた;
試験(c):例えば、30μM未満の範囲内のIC50
試験(d):例えば、0.001〜10μMの範囲内のIC50
試験(d):例えば、0.01〜20μMの範囲内のIC50
試験(f):例えば、0.1〜25μMの範囲内の活性;
試験(g):例えば、1〜200mg/kg/日の範囲内の活性。
生理学的に許容し得ない毒性は、試験(g)において、試験された本発明の化合物の有効量では認められなかった。したがって、本明細書中の前に定義の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、以下に定義の投薬量範囲で投与する場合、不都合な毒性学的作用は考えられない。
本発明のもう一つの側面により、医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
それら本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、舐剤、硬または軟カプセル剤、水性または油状懸濁剤、乳剤、分散性散剤または顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油状液剤または懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば、微粉散剤または液体エアゾル剤として)、吹入による投与に(例えば、微粉散剤として)、または非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または筋肉内投与用の滅菌水性または油状液剤として、または直腸投与用の坐剤として)適した形であってよい。
それら本発明の組成物は、慣用法により、当該技術分野において周知の慣用的な医薬賦形剤を用いて得ることができる。したがって、経口使用を目的とした組成物は、例えば、一つまたはそれを超える着色剤、甘味剤、着香剤および/または保存剤を含有してよい。
一つまたはそれを超える賦形剤と混合されて単一剤形を生じる活性成分の量は、必然的に、処置される宿主および具体的な投与経路によって異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした製剤は、概して、全組成物の約5重量%〜約98重量%であってよい適切且つ好都合な量の賦形剤と配合される、例えば、0.5mg〜0.5gの活性剤(より適当には、0.5〜100mg、例えば、1〜30mg)を含有するであろう。
式Iの化合物の治療目的または予防目的の用量サイズは、当然ながら、周知の医学原則にしたがって、状態の性状および重症度、動物または患者の年齢および性別、および投与経路によって異なるであろう。
治療目的または予防目的に式Iの化合物を用いる場合、それは、概して、必要ならば分割量で与えられる、例えば、0.1mg/kg〜75mg/kg(体重)の範囲内の1日用量が与えられるように投与されるであろう。非経口経路が用いられる場合、概して、より少ない用量が投与されるであろう。したがって、例えば、静脈内投与には、概して、例えば、0.1mg/kg〜30mg/kg(体重)の範囲内の用量が用いられるであろう。同様に、吸入による投与には、例えば、0.05mg/kg〜25mg/kg(体重)の範囲内の用量が用いられるであろう。しかしながら、経口投与は、特に、錠剤の形で好適である。典型的には、単位剤形は、約0.5mg〜0.5gの本発明の化合物を含有するであろう。
本発明のもう一つの側面により、ヒトまたは動物の身体の療法による処置方法で用いるための本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のもう一つの側面により、癌の処置で用いるための本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
上述のように、本発明者は、式Iの本発明のキナゾリン誘導体が、MAPK経路に関与している一つまたはそれを超えるMEK酵素の阻害によって得られると考えられる強力な抗腫瘍活性を有するということを発見した。
したがって、式Iのキナゾリン誘導体は、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置において抗増殖薬として価値がある。特に、式Iの化合物は、MAPK経路に関与している一つまたはそれを超えるMEK酵素の阻害に感受性である腫瘍の予防または処置において有用であると考えられる。更に、式Iの化合物は、MEK酵素の阻害によって単独でまたは部分的に媒介される腫瘍の予防または処置において有用であると考えられる、すなわち、それら化合物は、このような処置を必要としている温血動物にMEK酵素阻害作用を生じるのに用いることができる。具体的には、式Iの化合物は、充実性腫瘍疾患の予防または処置において有用であると考えられる。
したがって、本発明のこの側面により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗増殖薬として用いるための、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のもう一つの側面により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗増殖薬として用いるための薬剤の製造における本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のもう一つの特徴により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置によって抗増殖作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物に、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置によって抗増殖作用を生じる方法であって、この動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の充実性腫瘍疾患の予防または処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、充実性腫瘍疾患の処置を必要としているヒトなどの温血動物の充実性腫瘍疾患の予防または処置の方法であって、この動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面により、MAPK経路に関与しているMEK酵素の阻害に感受性である腫瘍の予防または処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。腫瘍が感受性でありうる具体的な酵素は、MEK1、MEK2およびMEK5である。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、MAPK経路に関与しているMEK酵素の阻害に感受性である腫瘍の予防または処置の方法であって、その動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面により、MEK酵素阻害作用を生じるのに用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、MEK酵素阻害作用を生じる方法であって、その動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明者は、本発明のキナゾリン誘導体が、転移性腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達段階に関与しているc−Srcキナーゼのような一つまたはそれを超える非受容体チロシン特異的プロテインキナーゼの阻害によって得られると考えられる強力な抗腫瘍活性を有するということも発見した。
具体的には、本発明のキナゾリン誘導体は、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置において抗浸潤薬として価値がある。特に、本発明の化合物は、転移性腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達段階に関与しているc−Srcキナーゼのような一つまたはそれを超える多重非受容体チロシンキナーゼの阻害に感受性である腫瘍の予防または処置において有用であると考えられる。更に、本発明の化合物は、酵素c−Srcの阻害によって単独でまたは部分的に媒介される腫瘍の予防または処置において有用であると考えられる、すなわち、それら化合物は、このような処置を必要としている温血動物にc−Src酵素阻害作用を生じるのに用いることができる。具体的には、本発明の化合物は、充実性腫瘍疾患の予防または処置において有用であると考えられる。
本発明のこの側面により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗浸潤薬として用いるための、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗浸潤薬として用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置によって抗浸潤作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物に、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置によって抗浸潤作用を生じる方法であって、この動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面により、転移性腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達段階に関与しているc−Srcキナーゼのような非受容体チロシンキナーゼの阻害に感受性である腫瘍の予防または処置に用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、転移性腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達段階に関与しているc−Srcキナーゼのような非受容体チロシンキナーゼの阻害に感受性である腫瘍の予防または処置の方法であって、その動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本発明のもう一つの側面により、c−Srcキナーゼ阻害作用を生じるのに用いるための薬剤の製造における、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のもう一つの特徴により、c−Srcキナーゼ阻害作用を生じる方法であって、その動物に、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
本明細書中の前に定義の抗増殖処置および抗浸潤処置は、唯一の療法として与えられてよいし、または本発明のキナゾリン誘導体に加えて、慣用的な外科手術または放射線療法または化学療法を含んでよい。このような化学療法には、次の分類の一つまたはそれを超える抗腫瘍薬が含まれてよい。
(i)他の抗浸潤薬(例えば、マリマスタト(marimastat)のようなメタロプロテイナーゼ阻害剤およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤);
(ii)医学腫瘍学で用いられる他の抗増殖薬または抗腫瘍薬およびそれらの組合せであって、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンおよびニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロウラシルおよびテガフルのようなフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素などの葉酸拮抗薬、または例えば、(2S)−2−{o−フルオロ−p−[N−{2,7−ジメチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イルメチル)−N−(プロプ−2−イニル)アミノ]ベンズアミド}−4−(テトラゾール−5−イル)酪酸のような、欧州特許出願第562734号に開示された好ましい代謝拮抗薬の一つ);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン(idarubicin)、マイトマイシンC、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン系);有糸分裂阻止薬(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン(vinorelbine)のようなビンカアルカロイド類、およびタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド類(taxoids));およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン(topotecan)およびカンプトテシン)のようなもの;
(iii)細胞分裂抑制薬であって、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン(toremifene)、ラロキシフェン(raloxifene)、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene))、抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド(bicalutamide)、フルタミド、ニルタミド(nilutamide)および酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロレリン(leuprorelin)およびブセレリン(buserelin))、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール(anastrozole)、レトラゾール(letrazole)、ボラゾール(vorazole)およびエクセメスタン(exemestane))、およびフィナステリドのような5α−レダクターゼの阻害剤のようなもの;
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、このような増殖因子には、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(CP358774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033))、例えば、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、そして例えば、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤が含まれる;
(v)抗血管新生薬であって、国際特許出願WO97/22596号、WO97/30035号、WO97/32856号およびWO98/13354号に開示された化合物のような、血管内皮増殖因子を阻害するもの、および他の機構によって作用するもの(例えば、リノマイド(linomide)、インテグリンαvβ3機能の阻害剤およびアンギオスタチン(angiostatin))のようなもの;
(vi)アンチセンス療法、例えば、ISIS2503、抗rasアンチセンスのような、上に挙げられた標的に向けられているもの;
(vii)遺伝子治療アプローチであって、例えば、異常p53または異常BRCA1のような異常遺伝子を置き換えるアプローチ;シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を用いたものなどのGDEPT(遺伝子に支配される酵素プロドラッグ療法(gene−directed enzyme pro−drug therapy))アプローチ;および多剤耐性遺伝子治療のような、化学療法または放射線療法への患者耐性を増加させるアプローチを含めたもの;および
(viii)免疫療法アプローチであって、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させる ex-vivo および in-vivo アプローチ;T細胞アネルギーを減少させるアプローチ;サイトカインでトランスフェクションされた樹状細胞のようなトランスフェクションされた免疫細胞を用いたアプローチ;サイトカインでトランスフェクションされた腫瘍細胞系を用いたアプローチ;および抗イディオタイプ抗体を用いたアプローチを含めたもの。
このような共同処置は、個々の処置成分の同時の、逐次的または別々の投与によって達成することができる。このような組合せ製品は、本明細書中の前に記載の投薬量範囲内の本発明の化合物と、その承認された投薬量範囲内の他の薬学的活性剤を用いる。
本発明のこの側面により、癌の共同処置のための、本明細書中の前に定義の式Iのキナゾリン誘導体および本明細書中の前に定義の追加の抗腫瘍薬を含む医薬製品を提供する。
式Iの化合物は、主に、温血動物(ヒトを含めた)に用いるための治療薬として価値があるが、それらは、更に、MAPKキナーゼ経路に関与しているMEK酵素の作用、またはc Srcの作用を阻害することが要求される場合は常に有用である。したがって、それらは、新しい生物学的試験の開発においておよび新しい薬理学的物質の探求において用いるための薬理学的標準として有用である。
本発明をここで、次の実施例に詳しく説明するが、ここにおいて、概して、
(i)操作は、特に断らない限り、周囲温度、すなわち、17〜25℃の範囲内の温度において、アルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下で行った;
(ii)蒸発は、真空中のロータリーエバポレーションによって行い、処理手順は、濾過による残留固体の除去後に行った;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)および中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)は、E. Merck, Darmstadt, Germany より入手した Merck Kieselgel シリカ(Art. 9385)または Merck Lichroprep RP−18(Art. 9303)逆相シリカで行ったし、または高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)は、C18逆相シリカ、例えば、Dynamax C−18 60Å分離用逆相カラムで行った;
(iv)収率は、示されている場合、必ずしも達成可能な最大値ではない;
(v)概して、式Iの最終生成物は、納得のいく微量分析を有するが、それらの構造は、核磁気共鳴(NMR)および/または質量スペクトル技術によって確認した;高速原子衝撃(FAB)質量スペクトルデータは、Platform 分光計を用いて得、適宜、陽イオンデータかまたは陰イオンデータを集めた;NMR化学シフト値は、δ尺度で測定した[プロトン磁気共鳴スペクトルは、400MHzの磁場強度で操作する Jeol JNM EX 400分光計、300MHzの磁場強度で操作する Varian Gemini 2000分光計、または300MHzの磁場強度で操作する Bruker AM300分光計を用いて決定した];次の略語を用いた:s,一重線;d,二重線;t,三重線;q,四重線;m,多重線;br,幅広;
(vi)中間体は、概して、充分に特性決定されなかったが、純度は、薄層クロマトグラフィー、HPLC、赤外(IR)および/またはNMR分析によって評価した;
(vii)融点は未補正であるが、Mettler SP62自動融点装置または油浴装置を用いて決定した;式Iの最終生成物の融点は、エタノール、メタノール、アセトン、エーテルまたはヘキサンなどの単独または混合物での慣用的な有機溶媒からの結晶化後に決定した;
(viii)次の略語を用いた:
DMF N,N−ジメチルホルムアルデヒド
DMSO ジメチルスルホキシド
THF テトラヒドロフラン
DMA N,N−ジメチルアセトアミド
実施例1
6−メトキシ−N−[7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(94mg)、ヨウ化銅(19mg)およびジイソプロピルアミン(68mg)を、酢酸エチル(5ml)中のN−(7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(200mg)およびメチルプロパルギルエーテル(47mg)の撹拌溶液に−20℃で加えた。その反応を、周囲温度に暖め、16時間にわたって撹拌した。その反応混合物を、酢酸エチルと飽和NaHCOとに分配した。有機層を、水および飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。その生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、0〜10%メタノール/塩化メチレンの勾配を溶離剤として用いて精製した。得られた黄色ガムを、最少量の塩化メチレン中に溶解させ、ジエチルエーテルで希釈し、そして1.0Mエーテル性塩化水素の添加によってHCl塩として沈殿させた。得られた固体を遠心分離し、ジエチルエーテルで(3回)洗浄し、乾燥させて、標題化合物を黄色固体(55mg)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質として用いられたN−(7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンは、次のように製造した。
(a)1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
2,3−ジヒドロキシ安息香酸(5g)、メタノール(50ml)および濃硫酸(10滴)の混合物を、撹拌し、60℃に24時間加熱した。その混合物を蒸発させ、残留物を酢酸エチル中に入れた。その有機溶液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、2,3−ジヒドロキシ安息香酸メチル(2.19g)を生じた。
Figure 2005536486
前の反応の反復後、2,3−ジヒドロキシ安息香酸メチル(2.8g)、フッ化カリウム(4.8g)およびDMF(45ml)の混合物を、周囲温度で30分間撹拌した。ジブロモメタン(1.28ml)を加え、その混合物を120℃に3時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィーにより、9:1の石油エーテル(b.p.40〜60℃)および酢酸エチルの混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、2,3−メチレンジオキシ安息香酸メチル(2.3g)を固体として得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質、2N水酸化カリウム水溶液(15.5ml)およびメタノール(40ml)の混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。その溶液を、元の容量の約4分の1に濃縮し、氷浴中で冷却した。その混合物を、2N塩酸水溶液の添加によってpH3.5まで酸性にした。得られた沈殿を、濾過によって集め、そして順次、水およびジエチルエーテルで洗浄した。このようにして、2,3−メチレンジオキシ安息香酸(1.87g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質を、無水ジオキサン(30ml)中に懸濁させ、そして無水ジフェニルホスホリルアジド(2.45ml)、トリエチルアミン(1.6ml)および tert−ブタノール(9ml)を加えた。その混合物を、加熱して5時間還流させた。混合物を周囲温度に冷却し、蒸発によって濃縮し、酢酸エチルで希釈した。有機相を、順次、5%クエン酸水溶液、水、重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、19:1の石油エーテル(b.p.40〜60℃)および酢酸エチルの混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、2,3−メチレンジオキシフェニルカルバミン酸 tert−ブチル(1.98g)を固体として得た。
Figure 2005536486
5N塩酸水溶液(30ml)を、エタノール(38ml)中の2,3−メチレンジオキシフェニルカルバミン酸 tert−ブチル(1.9g)の溶液に加え、その反応混合物を周囲温度で20時間撹拌した。そのエタノールを蒸発させ、残留する水性相を、ジエチルエーテルで洗浄し、そして固体水酸化カリウムの添加によってpH7に中和した。得られた混合物を濾過し、水性相をジエチルエーテルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。このようにして、1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g)を油状物として得た。
Figure 2005536486
(b)7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム(2.8g)を、メタノール(5ml)およびジクロロメタン(10ml)中の1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1g)、炭酸カルシウム(0.95g)の撹拌混合物に10分間にわたって少量ずつ加えた。その反応混合物を、周囲温度で1.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、水飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、8:1のジクロロメタン/イソヘキサンの混合物〜ジクロロメタンの勾配を溶離剤として用いて精製した。このようにして、7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンをベージュ色結晶性固体(1.1g)として得た。
Figure 2005536486
(c)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンの製造
2−アミノ−4−ベンジルオキシ−5−メトキシベンズアミド(J. Med. Chem., 1977, 20, 146-149;10g)、(3−ジメチルアミノ−2−アザプロプ−2−エン−1−イリデン)ジメチルアンモニウムクロリド(Gold's 試薬,7.4g)およびジオキサン(100ml)の混合物を、撹拌し、加熱して24時間還流させた。酢酸ナトリウム(3.02g)および酢酸(1.65ml)を加え、その反応混合物を更に3時間加熱した。混合物を蒸発させ、水を残留物に加えた。得られた固体を濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させた。その物質を、酢酸から再結晶させて、7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(8.7g)を生じた。
そのように記載の反応の反復後、7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(35g)、塩化チオニル(440ml)およびDMF(1.75ml)の混合物を、加熱して4時間還流させた。塩化チオニルを真空下で蒸発させ、残留物を、トルエンと一緒に3回共沸させた。残留物をN−メチルピロリジン−2−オン(250ml)中に溶解させて、7−ベンジルオキシ−4−クロロ−6−メトキシキナゾリンの溶液を生じた。
フェノール(29.05g)を、N−メチルピロリジン−2−オン(210ml)中に溶解させ、そして水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液;11.025g)を、少量ずつ冷却しながら加えた。得られた混合物を、周囲温度で3時間撹拌した。得られた粘稠な懸濁液を、N−メチルピロリジン−2−オン(180ml)で希釈し、一晩撹拌した。上述の7−ベンジルオキシ−4−クロロ−6−メトキシキナゾリン溶液を加え、得られた懸濁液を撹拌し、100℃に2.5時間加熱した。その混合物を、周囲温度に冷却させ、そして激しく撹拌しながら水(1.5L)中に注いだ。沈殿を濾過によって集め、水で洗浄し、真空下で乾燥させた。そのように得られた物質を、塩化メチレン中に溶解させ、その溶液をブラインで洗浄し、そして相分離用紙を介して濾過した。溶液を真空下で蒸発させ、得られた残留物を、ジエチルエーテル下で研和した。このようにして、7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−4−フェノキシキナゾリン(87.8g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質の一部分(36.95g)およびトリフルオロ酢酸(420ml)の混合物を、加熱して3時間還流させた。反応混合物を冷却させ、真空下で蒸発させた。残留物を、水の下で機械的に撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によって塩基性にし、一晩撹拌した。水を傾瀉し、残留する固体をアセトン中に懸濁させた。撹拌後、白色固体を濾過によって集め、アセトンで洗浄し、乾燥させて、7−ヒドロキシ−6−メトキシ−4−フェノキシキナゾリン(26.61g)を生じた。
Figure 2005536486
7−ヒドロキシ−6−メトキシ−4−フェノキシキナゾリン(25.27g)、3−モルホリノプロピルクロリド(18.48g)、炭酸カリウム(39.1g)およびDMF(750ml)の混合物を、撹拌し、90℃に3時間加熱した。その混合物を周囲温度に冷却させ、濾過した。濾液を蒸発させ、残留物を酢酸エチル下で研和した。このようにして、6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−4−フェノキシキナゾリン(31.4g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質および6N塩酸水溶液(800ml)の混合物を、撹拌し、加熱して1.5時間還流させた。反応混合物を傾瀉し、250mlの容量まで濃縮した。その混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によってpH9まで塩基性にし、塩化メチレン(4x400ml)で抽出した。合わせた抽出物を、相分離用紙を介して濾過し、濾液を蒸発させた。得られた固体を、酢酸エチル下で研和して、6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(23.9g)を生じた。
Figure 2005536486
そのように得られた物質、塩化チオニル(210ml)およびDMF(1.8ml)の混合物を、加熱して1.5時間還流させた。塩化チオニルを、真空下の蒸発によって除去し、残留物を、トルエンと一緒に3回共沸させた。残留物を水中に入れ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によってpH8まで塩基性にした。得られた水性層を、塩化メチレン(4x400ml)で抽出した。合わせた抽出物を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶液を濾過し、蒸発させた。得られた固体を、酢酸エチル下で研和して、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(17.39g)を生じた。
Figure 2005536486
試薬として用いられた3−モルホリノプロピルクロリドは、次のように得た。
モルホリン(52.2ml)、1−ブロモ−3−クロロプロパン(30ml)およびトルエン(180ml)の混合物を、70℃に3時間加熱した。固体を濾過によって除去し、濾液を真空下で蒸発させた。得られた油状物を、析出したそれ以外の固体から傾瀉し、油状物を真空蒸留によって精製して、3−モルホリノプロピルクロリド(37.91g)を生じた。
Figure 2005536486
ジオキサン(0.37ml)中の4.0M HClを、DMA(1ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(500mg)および7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.39g)の撹拌懸濁液に加えた。得られた混合物を、撹拌し、80℃に10分間加熱した。灰色沈殿が形成し、これを濾過し、追加のDMAで、次にジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、N−(7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンをベージュ色固体(0.59g)として生じた。
Figure 2005536486
実施例2
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
ナトリウムヘキサメチルジシラザン(THF中1M溶液;1.0ml)を、0℃に冷却されたDMA(5ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.16g)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.12g)の混合物に加えた。得られた混合物を、撹拌し、周囲温度に2時間暖めた。反応混合物を真空中で減少させ、酢酸エチルと水とに分配した。有機層を、水およびブラインで洗浄し、その生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、0〜10%メタノール/塩化メチレンの勾配を溶離剤として用いて精製した。得られた黄色ガムを、最少量の塩化メチレン中に溶解させ、ジエチルエーテルで希釈し、そして1.0Mエーテル性HClの添加によってHCl塩として沈殿させた。得られた固体を遠心分離し、ジエチルエーテルで(3回)洗浄し、乾燥させて、標題化合物を黄色固体(185mg)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、上の実施例1に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
塩化スルフリル(72.5ml)を、ベンゾジオキソール(100g)、三塩化アルミニウム(0.43g)およびジフェニルスルフィド(0.55ml)の撹拌混合物に1.7時間滴加した。二酸化硫黄の発生で反応がいったん開始したら、その反応混合物を水浴中で約22℃の温度に冷却した。添加の完了後、反応混合物を周囲温度で45分間撹拌した。反応混合物を真空下で脱気し、濾過し、そして濾液を、Vigreux 蒸留カラムを用いて大気圧で蒸留した。このようにして、5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソールを得た。
b.p.185〜187℃。
Figure 2005536486
ジイソプロピルアミン(4.92ml)およびTHF(100ml)の混合物を、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M,14ml)を滴加した。その混合物を、−78℃で15分間撹拌した。5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール(3.73ml)を滴加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。乾燥二酸化炭素ガスを、反応混合物中に30分間吹き込んだ。得られた反応混合物を周囲温度に暖め、更に1時間撹拌した。水を加え、有機溶媒を蒸発させた。残留物を、2N塩酸水溶液の添加によってpH2まで酸性にした。得られた固体を単離し、そして順次、水およびジエチルエーテルで洗浄した。このようにして、5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−カルボン酸(5.4g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質の一部分(1g)を、1,4−ジオキサン(15ml)中に溶解させ、そして無水 tert−ブタノール(4ml)、ジフェニルホスホリルアジド(1.12ml)およびトリエチルアミン(0.73ml)を順次加えた。得られた混合物を、撹拌し、100℃に4時間加熱した。その混合物を蒸発させ、残留物を、酢酸エチルと5%クエン酸水溶液とに分配した。有機相を順次、水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、9:1の石油エーテル(b.p.40〜60℃)および酢酸エチルの混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルカルバミン酸 tert−ブチル(1.1g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質(1.1g)、トリフルオロ酢酸(6ml)および塩化メチレン(20ml)の混合物を、周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を、酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液とに分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。このようにして、5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.642g)を得た。
Figure 2005536486
ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム(6.7g)を、メタノール(15ml)およびジクロロメタン(30ml)中の5−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(3g)、炭酸カルシウム(2.28g)の撹拌混合物に10分間にわたって少量ずつ加えた。その反応混合物を周囲温度で1.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。その有機層を、水、飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、8:1のジクロロメタン/イソヘキサンの混合物〜ジクロロメタンの勾配を溶離剤として用いて精製した。このようにして、5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを黒色結晶性固体(4.82g)として得た。
Figure 2005536486
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(472mg)、ヨウ化銅(192mg)およびジイソプロピルアミン(680mg)を、酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1000mg)およびメチルプロパルギルエーテル(471mg)の撹拌溶液に−20℃で加えた。その反応を、周囲温度に16時間にわたって暖めた。反応混合物を、酢酸エチルと飽和NaHCO3とに分配した。有機層を、水および飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。その生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、80〜100%ジクロロメタン/イソヘキサンの勾配を溶離剤として用いて精製した。このようにして、5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン生成物を黄褐色結晶性固体(200mg)として得た。
Figure 2005536486
実施例3
6−メトキシ−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0Mol/L,1.33mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.33ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(3ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ)キナゾリン(0.212g)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.16g)の溶液に加えた。その反応混合物を1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製して、標題化合物を淡褐色固体(0.22g)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
(b)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ)キナゾリンの製造
4−トルエンスルホン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルを、次のように製造した。
3−ブロモプロパノール(20ml)、N−メチルピペラジン(29ml)、炭酸カリウム(83g)およびエタノール(200ml)の混合物を、撹拌し、加熱して20時間還流させた。その混合物を周囲温度に冷却し、濾過した。濾液を蒸発させ、残留物をジエチルエーテル下で研和した。得られた混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残留物を、約0.2mmHg下において約60〜70℃での蒸留によって精製して、1−(3−ヒドロキシプロピル)−4−メチルピペラジン(17g)を生じた。
Figure 2005536486
4−トルエンスルホニルクロリド(3.2g)を、1−(3−ヒドロキシプロピル)−4−メチルピペラジン(2.4g)、トリエチルアミン(4.6ml)および塩化メチレン(60ml)の撹拌混合物に加え、得られた混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。その溶液を、順次、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加でおよび水で洗浄し、相分離用紙を介して濾過した。有機濾液を蒸発させて、4−トルエンスルホン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルを油状物として生じ、これは、放置すると結晶化した(3.7g)。
質量スペクトル:M+H313。
4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−7−ヒドロキシ−6−メトキシキナゾリンのトリフルオロ酢酸塩を、次のように製造した。
2−アミノ−4−ベンジルオキシ−5−メトキシベンズアミド(J. Med. Chem., 1977, 20, 146-149;10g)、(3−ジメチルアミノ−2−アザプロプ−2−エン−1−イリデン)ジメチルアンモニウムクロリド(Gold's 試薬,7.4g)およびジオキサン(100ml)の混合物を、撹拌し、加熱して24時間還流させた。酢酸ナトリウム(3.02g)および酢酸(1.65ml)を加え、その反応混合物を更に3時間加熱した。混合物を蒸発させ、水を残留物に加えた。得られた固体を、濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させた。その物質を、酢酸から再結晶させて、7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(8.7g)を生じた。
そのように記載の反応の反復後、7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(20.3g)、塩化チオニル(440ml)およびDMF(1.75ml)の混合物を、加熱して4時間還流させた。塩化チオニルを真空下で蒸発させ、残留物をトルエンと一緒に3回共沸させて、7−ベンジルオキシ−4−クロロ−6−メトキシキナゾリンを生じた。
そのように得られた7−ベンジルオキシ−4−クロロ−6−メトキシキナゾリン、炭酸カリウム(50g)および4−クロロ−2−フルオロフェノール(8.8ml)およびDMF(500ml)の混合物を、撹拌し、100℃に5時間加熱した。その混合物を周囲温度に冷却させ、水(2L)中に注ぎ、周囲温度で数分間撹拌した。得られた固体を単離し、水で洗浄した。固体を塩化メチレン中に溶解させ、その溶液を濾過し、脱色用木炭で処理した。得られた溶液を濾過し、蒸発させて固体を生じ、これをジエチルエーテル下で研和した。このようにして、7−ベンジルオキシ−4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−6−メトキシキナゾリン(23.2g)を得た。
Figure 2005536486
そのように得られた物質およびトリフルオロ酢酸(15ml)の混合物を、加熱して3時間還流させた。反応混合物を冷却させ、トルエンを加え、混合物を蒸発させた。残留物を、ジエチルエーテル下で、次にアセトン下で研和した。得られた沈殿を単離し、乾燥させて、4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−7−ヒドロキシ−6−メトキシキナゾリントリフルオロ酢酸塩(21.8g)を生じ、これを更に精製することなく用いた。
その後、4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−7−ヒドロキシ−6−メトキシキナゾリンのトリフルオロ酢酸塩(3.2g)、4−トルエンスルホン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル(3.0g)、炭酸カリウム(6.1g)およびDMF(60ml)の混合物を、90℃で5時間撹拌した。得られた混合物を、周囲温度に冷却し、水(700ml)中に注ぎ、酢酸エチルで(5回)抽出した。合わせた抽出物を、順次、水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄した。その酢酸エチル溶液を、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、100:8:1の塩化メチレン、メタノールおよび濃水酸化アンモニウム水溶液(0.880g/ml)の混合物を溶離剤として用いて精製した。そのように得られた物質を、ジエチルエーテル下で研和した。このようにして、4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン(1.64g)を得た。
Figure 2005536486
前の反応の反復後、4−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン(2.6g)および2N塩酸水溶液(45ml)の混合物を、撹拌し、95℃に2時間加熱した。その混合物を、周囲温度に冷却し、そして固体重炭酸ナトリウムの添加によって塩基性にした。その混合物を蒸発させ、残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、50:8:1の塩化メチレン、メタノールおよび濃水酸化アンモニウム水溶液(0.880g/ml)の混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(1.8g)を得た。
質量スペクトル:M+H333。
前の反応の反復後、6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(2.15g)、塩化チオニル(25ml)およびDMF(0.18ml)の混合物を、撹拌し、加熱して2時間還流させた。塩化チオニルを真空下で蒸発させ、残留物をトルエンと一緒に2回共沸させた。残留物を水中に入れ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によって塩基性にし、そして塩化メチレンで(4回)抽出した。合わせた抽出物を、順次、水およびブラインで洗浄し、相分離用紙を介して濾過した。濾液を真空下で蒸発させ、残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、100:8:1の塩化メチレン、メタノールおよび濃水酸化アンモニウム水溶液(0.880g/ml)の混合物を溶離剤として用いて精製した。そのように得られた固体を、アセトン下で研和し、濾過し、乾燥させて、4−クロロ−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン(1.2g)を生じた。
質量スペクトル:M+H351。
実施例4
N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
DMF(3ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(201mg,0.60mmol)および5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(140mg,0.63mmol)を、氷水浴中で冷却後、窒素雰囲気下において、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.25ml)で滴下処理した。得られた混合物を、氷温で更に90分間撹拌後、希塩化アンモニウム水溶液中で急冷し、ジクロロメタン(僅かなメタノールを含有)で抽出した。その抽出物を、飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、橙色油状物とした。その残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(245mg,78%)を無色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、上の実施例1に記載のように製造した。
(b)5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、次のように製造した。
5−フルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、WO0308409号に記載のように製造した。
ジクロロメタン(10ml)およびメタノール(5ml)の混合物中の5−フルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.1g,7.10mmol)、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム(2.7g,7.76mmol)および炭酸カルシウム(0.92g,9.2mmol)を、室温で3時間撹拌した。その混合物を、Celite を介して濾過後、蒸発させて暗褐色固体とした。その残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、4−アミノ−5−フルオロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール(1.14g,57%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
酢酸エチル(10ml)中の5−フルオロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(800mg,2.85mmol)およびメチルプロパルギルエーテル(398mg,5.68mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(200mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(54mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(575mg,5.69mmol)で処理した。反応混合物を室温に暖め、16時間撹拌した。その混合物を、Celite を介して濾過し、そして濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−)イル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(524mg,82%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
実施例5
7−[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)プロポキシ]−N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−7−[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン(150mg,0.39mmol)、5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(91mg,0.41mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,0.82ml)をDMF(2.5ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(194mg,87%)を無色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた4−クロロ−7−[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリンは、WO0047212号に記載のように製造した。
実施例6
7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−4−クロロ−6−メトキシキナゾリン(150mg,0.40mmol)、5−フルオロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(97mg,0.43mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,0.83ml)をDMF(2.5ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(162mg,72%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−4−クロロ−6−メトキシキナゾリンは、次のように製造した。
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(6.0g,28.5mmol)を、ジクロロメタン(300mL)中に懸濁させた。トリフェニルホスフィン(10.47g,40mmol)および3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロパン−1−オール(6.36g,34mmol)を加えた。次に、アザジカルボン酸ジイソプロピル(6.75mL,34mmol)を滴加した。その反応混合物を、室温で3.5時間撹拌後、真空中で濃縮した。残留物をアセトン(200mL)中に懸濁させ、室温で30分間撹拌後、濾過し、更にアセトン(50+30mL)で洗浄した。次に、濾過ケーキを乾燥させて、清浄な生成物(7.24g,67%)を生じた。
Figure 2005536486
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オールを、WO0020402号に記載のように製造した。
実施例7
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(165mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(109mg,33%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
酢酸エチル(12ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.36mmol)および4−メトキシブト−1−イン(564mg,6.7mmol)の溶液を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(236mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(64mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(681mg,6.7mmol)で処理した。反応を室温に暖め、3時間撹拌した。その混合物を、Celite を介して濾過した後、濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−)イル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(524mg,82%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
4−メトキシブト−1−インを、Aust. J. Chem. 1988, 41(2), 251 261 に記載のように製造した。
実施例8
N−[5−フルオロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−フルオロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(154mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.25ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(183mg,57%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−フルオロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
5−フルオロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例4に記載のように製造した。
4−メトキシブト−1−インを、Aust. J. Chem. 1988, 41(2), 251 261 に記載のように製造した。
酢酸エチル(5ml)中の5−フルオロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(320mg,1.14mmol)および4−メトキシブト−1−イン(191mg,2.27mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(80mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(22mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(231mg,2.28mmol)で処理した。反応を室温に暖め、4時間撹拌した。その混合物を、Celite を介して濾過した後、濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−フルオロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−)イル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(524mg,82%)を暗橙色油状物として生じ、放置して凝固させた。
Figure 2005536486
実施例9
N−[5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(165mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(261mg,79%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
3−エトキシプロプ−1−インを、Zh. Org. Khim. 1991, 27(8), 1600-4; C.A. 116, 128130 に記載のように製造した。
酢酸エチル(12ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.36mmol)および3−エトキシプロプ−1−イン(560mg,6.67mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(236mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(64mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(681mg,6.7mmol)で処理した。反応混合物を室温に暖め、2.5時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−)イル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(610mg,72%)を暗橙色油状物として生じ、これは、放置すると凝固した。
Figure 2005536486
実施例10
N−{5−クロロ−7−[3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−[3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(185mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(268mg,77%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−[3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−インを、J. Med. Chem. 2001, 44(17), 2719-34 に記載のように製造した。
酢酸エチル(12ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.36mmol)および3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン(766mg,6.72mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(236mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(64mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(681mg,6.74mmol)で処理した。反応混合物を室温に暖め、2.5時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−[3−(2−メトキシエトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(816mg,86%)を暗橙色油状物として生じ、放置して凝固させた。
Figure 2005536486
実施例11
N−[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(174mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(222mg,66%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
3−イソプロポキシプロプ−1−インを、Macromolecules 1995, 28(4), 866-9 に記載のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
酢酸エチル(12ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.36mmol)および3−イソプロポキシプロプ−1−イン(502mg,5.12mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(236mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(64mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(681mg,6.74mmol)で処理した。反応混合物を室温に暖め、2.5時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の40%メチル tert−ブチルエーテルを溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソ−4−アミン(660mg,73%)を暗橙色油状物として生じた。
Figure 2005536486
実施例12
N−{5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(182mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(247mg,72%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
DMF(30ml)中の水素化ナトリウム(油中60%分散液の1.3g,32mmol)を、窒素の雰囲気下において氷水浴中で冷却後、シクロプロピルメタノール(2.0g,28mmol)で滴下処理した。得られた混合物を、氷温で1時間撹拌後、臭化プロパルギル(トルエン中80%溶液の3.1ml,28mmol)で滴下処理した。反応混合物を、徐々に室温に暖めた後、16時間撹拌後、希塩化アンモニウム水溶液中で急冷し、イソヘキサンで抽出した。その抽出物を、飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて黄色油状物とし、それを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の10%メチル tert−ブチルエーテルを溶離剤として用いて精製して、[(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]シクロプロパン(1.07g,35%)を淡黄色油状物として生じた。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
酢酸エチル(12ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.36mmol)および[(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]シクロプロパン(739mg,6.72mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(236mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(64mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(681mg,6.74mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、4時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の40%メチル tert−ブチルエーテルを溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(850mg,90%)を暗橙色油状物として生じた。
Figure 2005536486
実施例13
7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
2−メトキシエタノール(4ml)中のN−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(192mg,0.38mmol)および1−アセチルピペラジン(244mg,1.9mmol)を、撹拌し、100℃で12時間加熱した後、水中で急冷し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を、飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて橙色油状物とした。次に、これを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(187mg,82%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンは、次のように製造した。
5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例7に記載の方法によって製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、WO0121597号に記載のように製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(320mg,1.11mmol)、5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(311mg,1.23mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,2.34ml)をDMF(4ml)中で、実施例4に記載の方法によって互いに反応させた。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、出発物質(389mg,69%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例14
(1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メタノール
これは、実施例13に記載の方法を用いて、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(192mg,0.38mmol)および4−ピペリジンメタノール(220mg,1.9mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(177mg,80%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例15
N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]モルホリン−4−カルボキサミド
これは、実施例4に記載の方法により、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、N−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]モルホリン−4−カルボキサミド(220mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の10%メタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(272mg,72%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質N−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]モルホリン−4−カルボキサミドは、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
プロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニルを、WO0226723号に記載のように製造した。
ジクロロメタン(10ml)中のモルホリン(510mg,5.86mmol)およびプロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニル(800mg(80%純度),2.91mmol)を、室温で4時間撹拌後、その反応溶液を、直接的に、シリカ上のクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N−プロプ−2−イン−1−イルモルホリン−4−カルボキサミド(453mg,92%)を淡黄色固体として生じた。
Figure 2005536486
酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(600mg,2.02mmol)およびN−プロプ−2−イン−1−イルモルホリン−4−カルボキサミド(406mg,2.42mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(140mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(38mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(407mg,4.03mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、3時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]モルホリン−4−カルボキサミド(529mg,78%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
実施例16
N’−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素
これは、実施例4に記載の方法により、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素(193mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の10%メタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(254mg,72%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素は、次のように製造した。
プロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニルを、WO0226723号に記載のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
ジクロロメタン(7ml)中のジメチルアミン(THF中2.0M溶液の3.0ml,6.0mmol)およびプロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニル(800mg(80%純度),2.91mmol)を、室温で4時間撹拌後、その反応溶液を、シリカ上のクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(289mg,79%)を無色固体として生じた。
酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−5−アミン(682mg,2.29mmol)およびN,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(289mg,2.29mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(161mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(43mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(463mg,4.03mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、3時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素(463mg,68%)をオフホワイト固体として生じた。
Figure 2005536486
実施例17
N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N’−メチル尿素
これは、実施例4に記載の方法により、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、N−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N’−メチル尿素(170mg,0.60mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の10%メタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(209mg,61%)を黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられたN−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N’−メチル尿素は、次のように製造した。
プロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニルを、WO0226723号に記載のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
ジクロロメタン(6ml)中のメチルアミン(THF中2.0M溶液の4.0ml,8.0mmol)およびプロプ−2−イン−1−イルカルバミン酸4−ニトロフェニル(800mg(80%純度),2.91mmol)を、室温で18時間撹拌後、その反応溶液を、シリカ上のクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N−メチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(500mg)を黄色固体(若干の4−ニトロフェノールを含有する)として生じた。
酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(500mg,1.68mmol)およびN−メチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(226mg,2.02mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(118mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(32mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(339mg,4.03mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、3時間撹拌後、Celite を介して濾過した。濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N’−メチル尿素(177mg,37%)を無色固体として生じた。
Figure 2005536486
実施例18
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン
これは、実施例13に記載の方法により、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)および1−メチルピペラジン(198mg,1.98mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(154mg,68%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例19
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)およびジメチルアミン(エタノール中33%溶液の5ml)を、撹拌し、還流下において90℃で30分間加熱後、溶液を蒸発させた。更に5mlのジメチルアミン溶液を残留物に加え、その溶液を更に90分間加熱後、蒸発させた。再度、更に5mlのジメチルアミン溶液を残留物に加え、溶液を更に1時間加熱後、水中で急冷し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、橙色油状物とした。次に、それを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(156mg,77%)を淡橙色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例20
7−{3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ}−N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
これは、実施例13に記載の方法を用いて、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)およびビス(2−メトキシエチル)アミン(264mg,1.98mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(147mg,66%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例21
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−1−カルバルデヒド
これは、実施例13に記載の方法を用いて、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)および1−ホルミルピペラジン(226mg,1.98mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(148mg,64%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例22
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法により、4−クロロ−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン(200mg,0.52mmol)、5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(146mg,0.57mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,1.10ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(187mg,60%)を無色固体として得た。
Figure 2005536486
用いられた出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例7に記載のように製造した。
(b)出発物質として用いられた4−クロロ−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリンを、次のように製造した。
アゾジカルボン酸ジイソプロピル(921mg,4.56mmol)を、THF(20ml)中の4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(800mg,3.80mmol)、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロパン−1−オール(794mg,4.18mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.4g,5.34mmol)の撹拌懸濁液に室温で少量ずつ加えた。その反応を1時間撹拌後、トリフェニルホスフィン(1.4g)、アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(1.05g,4.56mmol)およびジクロロメタン(10ml)を加えた。反応を更に1時間撹拌後、蒸発させ、そしてカラムクロマトグラフィーにより、シリカ上においてジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いた後、アルミナ(中性)上においてジクロロメタン中の10%メタノールを溶離剤として用いて精製して、4−クロロ−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン(696mg,48%)を無色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロパン−1−オールを、次のように製造した。
炭酸カリウム(1.85g,13.4mmol)および1−ブロモ−2−フルオロエタン(440μl,5.9mmol)を、アセトニトリル(12ml)中の tert−ブチル−1−ピペラジンカルボキシレート(1g,5.4mmol)の溶液に加えた。その反応混合物を65℃で3.5時間撹拌した後、更に1−ブロモ−2−フルオロエタン(160μl,2.1mmol)を加えた。反応を更に3時間加熱後、濾過して無機固体を除去した。濾液を濃縮し、そして粗生成物を、カラムクロマトグラフィーを用いて酢酸エチルで溶離して精製して、4−(2−フルオロエチル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(714mg,57%)を生じた。
Figure 2005536486
トリフルオロ酢酸(3ml,17.5mmol)を、塩化メチレン(12ml)中の4−(2−フルオロエチル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(350mg,1.5mmol)の溶液に加えた。その反応混合物を、周囲温度で40分間撹拌後、溶媒を高真空下で蒸発させた。残留物を、トルエンと一緒に共沸させて、1−(2−フルオロエチル)−ピペラジンジTFA塩(377mg,96%)を生じた。
Figure 2005536486
3−ブロモプロパン−1−オール(581mg,4.18mmol)および炭酸カリウム(2.88g,20.9mmol)を、アセトニトリル(11ml)中の1−(2−フルオロエチル)−ピペラジンジTFA塩(1.5g,4.18mmol)の溶液に加えた。その反応混合物を、85℃で4時間撹拌後、カラム上に直接的に載せ、メタノール/塩化メチレン(7/93)の混合物で溶離して、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロパン−1−オール(721mg,91%)を生じた。
Figure 2005536486
実施例23
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン
これは、実施例13に記載の方法を用いて、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)および4−メトキシピペリジン(246mg,2.14mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(184mg,80%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
4−メトキシピペリジンを、J. Med. Chem. 1992, 35(10), 1722-34 に記載のように製造した。
実施例24
N’−(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)−N,N−ジメチル尿素
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(160mg,0.71mmol)、N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素(232mg,0.78mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,1.5ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(265mg,77%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素を、実施例16に記載のように製造した。
(b)4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、EP566226A1号に記載のように製造した。
実施例25
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
これは、実施例13に記載の方法により、N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(200mg,0.40mmol)および1−メチルピペラジン−2−オン(226mg,1.98mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(166mg,72%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
1−メチルピペラジン−2−オンを、WO9727188号に記載のように製造した。
実施例26
1−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]ピロリジン−2−オン
酢酸エチル(8ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(250mg,0.42mmol)および1−プロプ−2−イン−1−イルピロリジン−2−オン(103mg,0.84mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(30mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(8mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(84mg,0.84mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、46時間撹拌後、Celite を介して濾過し、蒸発させた。残留物を、ジクロロメタンと希塩化アンモニウム水溶液とに分配し、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた後、シリカ上のクロマトグラフィーによりジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製して、標題化合物(98mg,40%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)1−プロプ−2−イン−1−イルピロリジン−2−オンを、J. Med. Chem. 1990, 33(2), 580-4 に記載のように製造した。
(b)N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(1.0g,2.96mmol)、5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.97g,3.26mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,6.2ml)をDMF(15ml)中で用いて製造した。粗生成物は、その反応混合物を希塩化アンモニウム水溶液で急冷することによって淡褐色固体(1.71g,97%)として得た。
質量スペクトル:M+H599/601。
実施例27
N−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N’,N’−トリメチル尿素
これは、N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(310mg,0.52mmol)、N,N,N’−トリメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(145mg,1.04mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(36mg,10mol%)、ヨウ化銅(I)(10mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(105mg,1.04mmol)を酢酸エチル(10ml)中で用いて室温で3時間にわたって行ったことを除き、実施例26に記載の方法を用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製して、標題化合物(218mg,69%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質として用いられたN,N,N’−トリメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素は、次のように製造した。
ジクロロメタン(10ml)中のN−メチルプロパルギルアミン(600mg,8.70mmol)およびトリエチルアミン(878mg,8.68mmol)を、ジクロロメタン(10ml)中のクロロギ酸4−ニトロフェニル(1.75g,8.68mmol)の撹拌溶液に氷冷しながら滴下した。その反応を、氷温で3時間撹拌後、得られた溶液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の25%酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、メチル(プロプ−2−イン−1−イル)カルバミン酸4−ニトロフェニル(1.80g,89%)を無色油状物として得た。ジクロロメタン(7ml)中のジメチルアミン(THF中2.0M溶液の3.0ml,6.0mmol)およびメチル(プロプ−2−イン−1−イル)カルバミン酸4−ニトロフェニル(600mg,2.56mmol)を、室温で6日間撹拌後、その反応溶液を、シリカ上のクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、N,N,N’−トリメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(164mg,46%)を無色油状物として生じた。
実施例28
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
これは、実施例13に記載の方法により、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(250mg,0.51mmol)および1−メチルピペラジン−2−オン(290mg,2.54mmol)を2−メトキシエタノール(4ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(229mg,79%)を淡褐色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)1−メチルピペラジン−2−オンを、WO9727188に記載のように製造した。
(b)N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例29
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法を用いて、4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(400mg,1.39mmol)、5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(367mg,1.53mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,2.90ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(454mg,66%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
(b)4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
実施例30
N’−{3−[6−クロロ−7−({6−メトキシ−7−[3−(4−メチル−3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素
酢酸エチル(8ml)中の4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オン(250mg,0.40mmol)およびN,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(60mg,0.48mmol)を、窒素の雰囲気下において室温で撹拌し、そしてビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(28mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(8mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(81mg,0.80mmol)で処理した。その反応を6時間撹拌後、DMF(3ml)を加え、反応を60℃で3時間加熱した。更に60mgのN,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素を加え、加熱を3時間続けた。次に、混合物を蒸発させ、残留物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて橙色油状物とした。これを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製して、標題化合物(164mg,66%)を淡褐色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)N,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素を、実施例16に記載のように製造した。
(b)4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オンを、次のように製造した。
1−メチルピペラジン−2−オンを、実施例28に記載のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,11mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(11ml)を、ジメチルホルムアミド(15ml)中の4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(1.3g,4.5mmol)および5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.5g,5mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1.5時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてヘキサン中の30〜70%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(2.17g,88%)として生じた。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オンを、実施例13に記載の方法により、N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(800mg,1.46mmol)および1−メチルピペラジン−2−オン(830mg,7.28mmol)を2−メトキシエタノール(12ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(752mg,82%)を淡橙色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例31
1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン
これは、実施例4に記載の方法により、1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン(200mg,0.55mmol)、5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(145mg,0.60mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,1.15ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(237mg,76%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
(b)1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オンを、次のように製造した。
THF(10ml)中の(3−ブロモプロポキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(2.53g,0.01mol)を、THF(15ml)中の3−オキソピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(2.0g,0.01mol)、粉末水酸化カリウム(0.67g,0.012mol)およびテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(0.63g,0.002mol)の撹拌混合物に室温で滴加した。その反応を2時間撹拌後、濾過し、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製して、4−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(2.98g,80%)を無色油状物として生じた。
Figure 2005536486
1,4−ジオキサン(10ml)中の4−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(2.90g,7.8mmol)を、室温において、1,4−ジオキサン(15ml)中の4N HCl溶液で処理し、得られた溶液を4時間撹拌後、蒸発させた。残留物を、ジクロロメタン中の10%メタノール溶液(30ml)中に入れ、メタノール中の7Nアンモニア溶液で塩基性にした後、濾過し、濾液を蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製して、1−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−2−オン(708mg,57%)を無色油状物として生じた。
Figure 2005536486
ギ酸(10ml)および37/40%ホルムアルデヒド水溶液(5ml)中の1−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−2−オン(700mg,4.43mmol)を、撹拌し、95℃で2時間加熱後、得られた溶液を真空中で蒸発させた。残留物を、ジクロロメタン中の5%メタノール(20ml)中に入れ、メタノール中の7Nアンモニア溶液で塩基性にし、室温で4.5時間撹拌した。その混合物を濾過し、そして濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製して、1−(3−ヒドロキシプロピル)−4−メチルピペラジン−2−オン(710mg,93%)を無色油状物として生じた。
Figure 2005536486
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オールを、WO0020402号に記載のように製造した。
アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(393mg,1.71mmol)を、ジクロロメタン(10ml)中の4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(300mg,1.42mmol)、1−(3−ヒドロキシプロピル)−4−メチルピペラジン−2−オン(270mg,1.57mmol)およびトリフェニルホスフィン(522mg,1.99mmol)の撹拌懸濁液に室温で少量ずつ加えた。その反応を1時間撹拌後、追加のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(393mg)およびトリフェニルホスフィン(522mg)を加え、更に1時間撹拌した。得られた反応溶液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製して、1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン(260mg,50%)淡黄色固体として生じた。
Figure 2005536486
実施例32
1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン
これは、実施例4に記載の方法によるが、1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン(140mg,0.38mmol)、5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(107mg,0.42mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,0.81ml)をDMF(2ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(150mg,67%)を淡橙色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例7に記載のように製造した。
(b)1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オンを、実施例31に記載のように製造した。
実施例33
N’−{3−[6−クロロ−7−({6−メトキシ−7−[3−(4−メチル−2−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素
これは、実施例4に記載の方法によるが、1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン(140mg,0.38mmol)、N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素(125mg,0.42mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,0.81ml)をDMF(2ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(193mg,81%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オンを、実施例31に記載のように製造した。
(b)N’−[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素を、実施例16に記載のように製造した。
実施例34
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
これは、実施例4に記載の方法によるが、4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(200mg,0.59mmol)、5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(174mg,0.65mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,1.24ml)をDMF(3ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(216mg,64%)をオフホワイト固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられた5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンは、次のように製造した。
DMF(15ml)中の4−ペンチン−2−オール(3.2g,0.038mol)を、氷水冷却下のDMF(15ml)中の水素化ナトリウム(油中60%分散液の1.7g,0.042mol)の撹拌懸濁液に、窒素の雰囲気下において滴加した。その混合物を、氷温で更に1時間撹拌後、ヨードメタン(3.8ml,0.061mol)で滴下処理した。その反応を室温に暖め、4時間撹拌後、水(100ml)中で急冷し、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を、水(3X)および飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を大気圧で蒸留してジエチルエーテルを除去し、粗製4−メトキシペント−1−イン(2.5g)を無色油状物として残した。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
酢酸エチル(8ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(600mg,2.02mmol)および4−メトキシペント−1−イン(500mg,5.10mmol)を、窒素の雰囲気下において氷−メタノール中で冷却後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(141mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(38mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(407mg,5.69mmol)で処理した。その反応を室温に暖め、90分間撹拌後、Celite を介して濾過した。その濾液を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、1:1のメチル tert−ブチルエーテルおよびイソヘキサンの混合物を溶離剤として用いて精製して、5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(495mg,92%)を暗褐色油状物として生じた。
Figure 2005536486
実施例35
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
酢酸エチル(8ml)中の4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オン(250mg,0.40mmol)および4−メトキシペント−1−イン(120mg,1.2mmol)を、窒素の雰囲気下において室温で撹拌し、そしてビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(28mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(8mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(82mg,0.81mmol)で処理した。その反応を2時間撹拌後、DMF(3ml)を加え、次に追加の120mgの4−メトキシペント−1−インを加えた。その混合物を1時間撹拌後、蒸発させ、残留物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて橙色油状物とした。シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製して、標題化合物(174mg,73%)を淡黄色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オンを、実施例30に記載のように製造した。
(b)4−メトキシペント−1−インを、実施例34に記載のように製造した。
実施例36
1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン
これは、実施例4に記載の方法によるが、1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン(137mg,0.37mmol)、5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(113mg,0.41mmol)およびナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M,0.8ml)をDMF(2ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の10%メタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(181mg,80%)を淡黄色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)1−{3−[(4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オンを、実施例31に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例52に記載のように製造した。
実施例37
N’−{3−[6−クロロ−7−({7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素
酢酸エチル(8ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(250mg,0.40mmol)およびN,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(100mg,0.79mmol)を、窒素の雰囲気下において室温で撹拌し、そしてビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(28mg,10mol%)で、次にヨウ化銅(I)(8mg,10mol%)およびジイソプロピルアミン(81mg,0.81mmol)で処理した。その反応を1時間撹拌後、DMF(4ml)を加え、反応を更に1時間撹拌した。得られた橙色溶液を、真空中で蒸発させた後、希重炭酸ナトリウム水溶液で処理し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて橙色油状物とした。精製は、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノール性アンモニアを溶離剤として用いて行って、標題化合物(211mg,85%)を淡橙色固体として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)N,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素を、実施例16に記載のように製造した。
(b)N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例30に記載のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例13に記載の方法により、N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(600mg,1.09mmol)および cis−2,6−ジメチルモルホリン(1.0g,8.69mmol)を2−メトキシエタノール(12ml)中で用いて製造した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の漸増濃度のメタノールを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(332mg,48%)を淡橙色固体として得た。
Figure 2005536486
実施例38
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[(1−メチルピペルジン−4−イル)メトキシ]キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.7mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.7ml)を、ジメチルホルムアミド(5ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メトキシ]キナゾリン(0.25g,0.78mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.223g,0.93mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1.5時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜11%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.092g,23%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メトキシ]キナゾリンを、WO0285895号に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
実施例39
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.63mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.63ml)を、ジメチルホルムアミド(4ml)中の6−メトキシ−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−4−(ペンタフルオロフェノキシ)キナゾリン(0.35g,0.74mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.213g,0.89mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に3時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜11%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.029g,8%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)6−メトキシ−7−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−4−(ペンタフルオロフェノキシ)キナゾリンを、WO0020402号に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
実施例40
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−エトキシ−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,2.2mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(2.2ml)を、ジメチルホルムアミド(4ml)中の4−クロロ−7−エトキシ−6−メトキシキナゾリン(0.24g,1.0mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.266g,1.1mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に3時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてヘキサン中の30%〜70%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物をオフホワイト固体(0.159g,36%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−7−エトキシ−6−メトキシキナゾリン
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オールを、WO0020402号に記載のように製造した。
ジメチルホルムアミド(10ml)中の4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(0.4g,1.9mmol)、臭化エチル(1.42ml,19.0mmol)、炭酸カリウム(0.787g,5.7mmol)の懸濁液を、60℃で1.5時間にわたって加温した。その反応を冷却させ、濾過した後、蒸発させた。シリカ上においてヘキサン中の30%〜70%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物をオフホワイト固体(0.26g,57%)として生じた。
Figure 2005536486
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
実施例41〜43
これら実施例は、実施例40に記載されたのに類似した手順で製造した。
Figure 2005536486
Figure 2005536486
実施例44
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(4−モルホリン−4−イルブトキシ)キナゾリン−4−アミン
7−(4−クロロブトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.23g,0.4mmol)を、モルホリン(3ml)中に溶解させ、50℃に12時間加温した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の2〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を橙色固体(0.16g,72%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)7−(4−クロロブトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オールを、WO0020402号に記載のように製造した。
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(0.6g,2.86mmol)、1−ブロモ−4−クロロブタン(0.63g,3.7mmol)、炭酸カリウム(1.19g,8.6mmol)およびジメチルホルムアミド(10ml)の懸濁液を、95℃に1.5時間加熱した。過剰の炭酸カリウムを濾去し、反応を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の60〜100%ジクロロメタンおよびヘキサン中の30〜50%酢酸エチルの混合物で溶離して精製して、4−クロロ−7−(4−クロロブトキシ)−6−メトキシキナゾリンを固体(0.4g,47%)として生じた。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,2.66mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(2.66ml)を、ジメチルホルムアミド(4ml)中の4−クロロ−7−(4−クロロブトキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.4g,1.33mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.35g,1.47mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、7−(4−クロロブトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンをガム(0.493g,73%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例45
7−[4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ブトキシ]−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
2−メトキシエタノール(2ml)中の7−(4−クロロブトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.23g,0.4mmol)、トリエチルアミン(0.22ml,1.6mmol)、N−アセチルピペラジン(0.205g,1.6mmol)の混合物を、80℃に12時間加熱後、100℃で7時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を淡橙色固体(0.041g,17%)として生じた。
Figure 2005536486
7−(4−クロロブトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例44に記載のように製造した。
実施例46
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
7−(4−クロロプロポキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.15g,0.307mmol)を、2,6−ジメチルモルホリン(2ml)中に溶解させ、50℃に12時間加温した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物を、最初に、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離した後、更に、逆相クロマトグラフィーによって精製して、生成物を固体(0.026g,15%)として生じた。
Figure 2005536486
7−(4−クロロプロポキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例44に記載のように製造した。
実施例47
3−({2−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]エチル}アミノ)プロパン−1−オール
7−(2−クロロエトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.15g,0.31mmol)、トリエチルアミン(0.22ml,1.6mmol)、3−アミノプロパノール(0.12ml,1.6mmol)および2−メトキシエタノール(2ml)の混合物を、110℃で12時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を淡橙色固体(0.051g,32%)として生じた。
Figure 2005536486
7−(2−クロロエトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オールを、WO0020402号に記載のように製造した。
4−クロロ−6−メトキシキナゾリン−7−オール(1.2g,5.8mmol)、1−ブロモ−2−クロロエタン(5.69ml,6.8mmol)、炭酸カリウム(2.36g,17.4mmol)およびジメチルホルムアミド(15ml)の懸濁液を、90℃に1.5時間加熱した。過剰の炭酸カリウムを濾去し、反応を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の60〜100%ジクロロメタンおよびヘキサン中の30〜50%酢酸エチルの混合物で溶離して精製して、4−クロロ−7−(2−クロロエトキシ)−6−メトキシキナゾリンを固体(0.89g,57%)として生じた。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,5.6mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(5.6ml)を、ジメチルホルムアミド(8ml)中の4−クロロ−7−(2−クロロエトキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.7g,2.6mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.675g,2.8mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に3時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてヘキサン中の30〜100%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.608g,49%)として生じた。
質量スペクトル:M+H476およびM+H474。
実施例48
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]キナゾリン−4−アミン
7−(2−クロロエトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.2g,0.4mmol)を、1−メチルピペラジン(4ml)中に溶解させ、50℃で12時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物を、アルミナ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を白色固体(0.037g,17%)として生じた。
Figure 2005536486
7−(2−クロロエトキシ)−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例47に記載のように製造した。
実施例49
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.5mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.5ml)を、ジメチルホルムアミド(4ml)中の4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.15g,0.7mmol)および5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.176g,0.7mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の3〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.118g,60%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
実施例50
3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−オール
酢酸エチル(10ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.35g,0.59mmol)、プロパルギルアルコール(0.075ml,1.3mmol)およびジイソプロピルアミン(0.18ml,1.3mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.034g,0.12mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.082g,0.17mmol)を加えた。反応を周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。その反応を、Celite を介して濾過した後、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.16g,51%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例26に記載のように製造した。
実施例51
N−[5−クロロ−7−(フェニルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(4ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.17g,0.285mmol)、フェニルアセチレン(0.07ml,0.63mmol)およびジイソプロピルアミン(0.088ml,0.63mmol)の混合物を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.016g,0.085mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.04g,0.057mmol)を加えた。その混合物を周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.108g,66%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例26に記載のように製造した。
実施例52
N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.6mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.6ml)を、ジメチルホルムアミド(4ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.272g,0.73mmol)および5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.2g,0.81mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1.5時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.135g,32%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミンを、次のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.6g,2.02mmol)、2−エチニルピリジン(0.407ml,4.04mmol)およびジイソプロピルアミン(0.564ml,4.04mmol)の混合物を、窒素雰囲気下において−10℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.038g,0.2mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.141g,0.2mmol)を加えた。その反応混合物を周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中の100〜0%ヘキサンの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.312g,57%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例53
N−{5−クロロ−7−[3−(シクロペンチルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(3ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.14g,0.235mmol)、[(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]シクロペンタン(0.071g,0.52mmol)およびジイソプロピルアミン(0.073ml,0.52mmol)の混合物を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.014g,0.071mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.033g,0.041mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜8%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.132g,90%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例26に記載のように製造した。
(b)[(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]シクロペンタンを、次のように製造した。
水素化ナトリウム(油中60%分散液,0.82g,20.4mmol)を、ジメチルホルムアミド(30ml)中に入れ、不活性雰囲気下において氷浴中で冷却した。これに、シクロペンタンメタノール(2ml,18.5mmol)を加え、その混合物を1時間撹拌させた。トルエン(80%wt/溶液,20.4mmol)中の臭化プロパルギル(2.24ml,20.4mmol)を滴加し、反応混合物を周囲温度に暖めた後、12時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の80〜40%ヘキサンの混合物で溶離して精製して、生成物を油状物(1.14g,32%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例54〜56
これらは、実施例53に記載されたのに類似した手順で製造した。
Figure 2005536486
Figure 2005536486
実施例57
N−{5−クロロ−7−[3−ジメチルアミノプロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(4ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.25g,0.42mmol)、1−ジメチルアミノ−2−プロピン(0.088ml,0.84mmol)およびジイソプロピルアミン(0.12ml,0.84mmol)の混合物を、窒素雰囲気下において−10℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.023g,0.12mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.06g,0.084mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.129mg,55%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例26に記載のように製造した。
実施例58
N−[5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル) −1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,0.48mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(0.48ml)を、ジメチルホルムアミド(2ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.074g,0.22mmol)および5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.06g,0.22mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.036g,29%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、次のように製造した。
(i)5−クロロ−7−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
酢酸エチル(60ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(実施例2)(3g,10.0mmol)、トリメチルシリルアセチレン(2.8ml,20.0mmol)およびジイソプロピルアミン(2.8ml,20.0mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.58g,3.0mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(1.4g,2.0mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の80〜20%ヘキサンの混合物で溶離して精製して、生成物を油状物(2.44g,91%)として生じた。
Figure 2005536486
(ii)5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
メタノール(30ml)および水(6ml)中の5−クロロ−7−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(2.44g,9.12mmol)、炭酸カリウム(3.78g,27.4mmol)の溶液を、35℃に3時間加温した。その混合物を冷却し、濾過した後、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の80〜0%ヘキサンの混合物で溶離して精製して、生成物を淡黄褐色固体(1.41g,79%)として生じた。
Figure 2005536486
(iii)5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
酢酸エチル(3ml)中の5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.08g,0.41mmol)、3−ヨードピリジン(0.084g,0.41mmol)およびジイソプロピルアミン(0.115ml,0.82mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.023g,0.123mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.057g,0.08mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過した後、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンで、次に酢酸エチル中の70〜30%ヘキサンの混合物で溶離して精製して、生成物を油状物(0.065g,58%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例59
N−[5−クロロ−7−(ピラジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(3ml)中のN−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.12g,0.24mmol)、3−ヨードピラジン(0.1g,0.48mmol)およびジイソプロピルアミン(0.066ml,0.48mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.014g,0.072mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.034g,0.048mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を淡黄色固体(0.052g,38%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンは、次のように製造した。
(i)5−クロロ−7−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.283g)、ヨウ化第一銅(0.115g)およびジイソプロピルアミン(0.57ml)を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却された酢酸エチル(10ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.600g)およびトリメチルシリルアセチレン(0.57ml)の撹拌溶液に加えた。その混合物を、周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を、Celite を介して濾過した後、溶液中の粗生成物を、シリカ上に吸収させ、カラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の20%ジクロロメタンを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を油状物(0.560g)として得た。
Figure 2005536486
(ii)N−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンの製造
4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,0.91mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(0.91ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(4ml)中の{5−クロロ−7−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}アミン(0.122g)および4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.140g)の撹拌混合物に5分間にわたって加え、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(40ml)で希釈し、酢酸エチル(3x20ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、メタノールおよびジクロロメタンの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.120g)として得た。
Figure 2005536486
実施例60
N−[5−クロロ−7−(ピリミジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(3ml)中のN−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.12g,0.24mmol)、2−ブロモピリミジン(0.076g,0.48mmol)およびジイソプロピルアミン(0.066ml,0.48mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.014g,0.072mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.034g,0.048mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。混合物を濾過した後、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を淡黄色固体(0.026g,19%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例59に記載のように製造した。
実施例61
N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−4−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(5ml)中のN−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.15g,0.30mmol)、1−アセチル−4−ヨード−1H−ピラゾール(0.142g,0.6mmol)およびジイソプロピルアミン(0.082ml,0.6mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.018g,0.091mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.043g,0.06mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物をクリーム色固体(0.017g,10%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例59に記載のように製造した。
実施例62
N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(cis−2,6ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ)]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
7−(3−クロロプロポキシ)−N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンの溶液(0.39g,0.75mmol)を、cis−2,6ジメチルモルホリン(2ml)中に溶解させ、40℃に12時間加温した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をジクロロメタンと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物をクリーム色固体(0.096g,22%)として生じた。
Figure 2005536486
7−(3−クロロプロポキシ)−N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例52に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.8mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.8ml)を、ジメチルホルムアミド(5ml)中の4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.23g,0.83mmol)および5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.25g,0.91mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1.5時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の0〜100%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.40g,92%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例63
N−(5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
酢酸エチル(5ml)中のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン(0.131g,0.27mmol)、2−エチニルピリジン(0.056g,0.54mmol)およびジイソプロピルアミン(0.075ml,0.54mmol)の混合物を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.016g,0.081mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.038g,0.054mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過後、濾液を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜3%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を淡褐色固体(0.075g,60%)として生じた。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造した。
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,7.0mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(7ml)を、ジメチルホルムアミド(14ml)中の4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.72g,3.2mmol)および5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.0g,3.4mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてヘキサン中の20〜80%酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を固体(0.93g,60%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例64
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
2−メトキシエタノール(3ml)中のN−[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.22g,0.43mmol)、トリエチルアミン(0.29ml,2.13mmol)、1−メチルピペラジン−2−オン(0.24g,2.13mmol)の混合物を、80℃に12時間加熱後、100℃で7時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をジクロロメタンと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の2〜8%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を淡橙色固体(0.129g,51%)として生じた。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
1−メチルピペラジン−2−オンを、WO9727188号に記載のように製造した。
5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例11に記載のように製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.5mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.5ml)を、ジメチルホルムアミド(3ml)中の4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.196g,0.68mmol)および5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミン(0.20g,0.75mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に1.5時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、最初にジクロロメタンで、次にヘキサン中の20〜70%酢酸エチルの混合物で溶離して精製して、生成物を褐色油状物(0.265g,75%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例65
N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−5−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−({1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾール−5−イル}エチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.098g,0.137mmol)、水酸化ナトリウム(1M溶液の0.5ml,0.5mmol)およびメタノール(3ml)の溶液を、周囲温度で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.023g,30%)として生じた。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−({1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾール−5−イル}エチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
(i)1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾールの製造:
ピラゾール(2g,29.0mmol)、ジクロロメタン(20ml)およびピリジン(5ml)の溶液に、4−トルエンスルホニルクロリド(6.89g,36mmol)を加え、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その反応混合物を、ジクロロメタンと重炭酸ナトリウム水溶液とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の70〜100%ジクロロメタンの混合物で、次にジクロロメタン中の10%酢酸エチルで溶離して精製して、生成物を白色固体(4.9g,76%)として生じた。
Figure 2005536486
(ii)5−ヨード−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾールの製造
THF(50ml)中の1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾール(2.0g,9.0mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−78℃に冷却した。これに、ペンタン(1.7M,10mmol)中の tert−ブチルリチウム(5.9ml)を加えた。10分後、THF(10ml)中のヨウ素(2.53g,10mmol)を加え、反応混合物を更に30分間撹拌後、周囲温度に暖めた後、12時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、その混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の20〜100%ジクロロメタンの混合物で溶離して精製して、生成物を固体(0.96g,30%)として生じた。
Figure 2005536486
(iii)N−[5−クロロ−7−({1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾール−5−イル}エチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンの製造
N−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例59に記載のように製造した。
酢酸エチル(5ml)中のN−(5−クロロ−7−エチニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.140g,0.28mmol)、5−ヨード−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−ピラゾール(0.147g,0.42mmol)およびジイソプロピルアミン(0.078ml,0.56mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。この混合物に、ヨウ化銅(I)(0.016g,0.084mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.039g,0.056mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を濾過後、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜8%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を黄色固体(0.103g,51%)として生じた。
質量スペクトル:M+H717およびM+H715。
実施例66
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
酢酸エチル(5ml)中の4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オン(0.17g,0.27mmol)、2−エチニルピリジン(0.056g,0.54mmol)およびジイソプロピルアミン(0.075ml,0.54mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却した。これに、ヨウ化銅(I)(0.016g,0.081mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.038g,0.054mmol)を加えた。その反応混合物を、周囲温度に暖めた後、一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中の0〜8%メタノールの混合物で溶離して精製して、生成物を淡褐色固体(0.056g,35%)として生じた。
Figure 2005536486
4−[3−({4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−6−メトキシキナゾリン−7−イル}オキシ)プロピル]−1−メチルピペラジン−2−オンを、実施例30に記載のように製造した。
実施例67
4−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−2−メチルブト−3−イン−2−オール
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.5mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.5ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(6.5ml)中の4−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−2−メチルブト−3−イン−2−オール(0.186g)および4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.150g)の撹拌混合物に5分間にわたって加えた。その混合物を、周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(70ml)で希釈し、酢酸エチル(3x30ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよびイソヘキサンの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.150g)として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造した。
(b)4−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−2−メチルブト−3−イン−2−オールを、次のように製造した。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.236g)、ヨウ化第一銅(0.096g)およびジイソプロピルアミン(0.47ml)を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却された酢酸エチル(8ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.500g)および2−メチル−3−ブチン−2−オール(0.33ml)の撹拌溶液に加えた。その混合物を周囲温度で3時間撹拌した。反応混合物を、Celite を介して濾過し、酢酸エチル(12ml)で希釈後、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(20ml)で再抽出した。有機抽出物を、ブライン(10ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の25%酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.475g)として得た。
Figure 2005536486
実施例68
2−[(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)オキシ]−N−メチルアセトアミド
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.23mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.23ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(6.0ml)中の2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N−メチルアセトアミド(0.182g)および4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.125g)の撹拌混合物に5分間にわたって加え、その混合物を、周囲温度で1.25時間撹拌した。反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(60ml)で希釈し、酢酸エチル(3x30ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、メタノールおよびジクロロメタンの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.106g)として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造せいした。
(b)2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N−メチルアセトアミドを、次のように製造した。
(i)N−メチル−2−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)アセトアミドの製造を、次のように製造した。
プロプ−2−イニルオキシアセチルクロリドを、Teresa M. V. D. Pinho e Melo et al, J. Chem. Soc., Perkins Trans. 1, 1999, 1219-1223 に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン(20ml)中のプロプ−2−イニルオキシアセチルクロリド(1.74g)を、周囲温度でのテトラヒドロフラン(26ml)中の2Mメチルアミンの撹拌溶液に5分間にわたって滴加した。30分後、溶媒を蒸発させ、残留物を、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)と酢酸エチル(30ml)とに分配した。水性層を分離後、酢酸エチル(20ml)で再抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。このようにして、標題化合物を液体(0.912g)として得た。
Figure 2005536486
(ii)2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N−メチルアセトアミドの製造
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.236g)、ヨウ化第一銅(0.096g)およびジイソプロピルアミン(0.47ml)を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却された酢酸エチル(8ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.500g)およびN−メチル−2−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)アセトアミド(0.427g)の撹拌溶液に加え、得られた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を、Celite を介して濾過し、酢酸エチル(12ml)を加え、得られた溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(20ml)で再抽出した。合わせた有機抽出物を、ブライン(10ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.380g)として得た。
Figure 2005536486
実施例69
2−[(3−{6−クロロ−7−[(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}プロプ−2−イン−1−イル)オキシ]−N,N−ジメチルアセトアミド
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.3mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.3ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(5.7ml)中の2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N,N−ジメチルアセトアミド(0.200g)および4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.132g)の撹拌混合物に5分間にわたって加え、得られた混合物を周囲温度で1.5時間撹拌した。その反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(60ml)で希釈し、酢酸エチル(3x30ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、メタノールおよびジクロロメタンの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.102g)として得た。
Figure 2005536486
4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造した。
2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N,N−ジメチルアセトアミドを、次のように製造した。
(i)N,N−ジメチル−2−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)アセトアミドの製造
プロプ−2−イニルオキシアセチルクロリドを、実施例68に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン(20ml)中のプロプ−2−イニルオキシアセチルクロリド(1.74g)を、周囲温度でのテトラヒドロフラン(15ml)中のジメチルアミン(エタノール中33%溶液の12ml)の撹拌溶液に5分間にわたって滴加した。30分後、溶媒を蒸発させ、そして残留物を、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)と酢酸エチル(30ml)とに分配した。水性層を分離後、酢酸エチル(20ml)で再抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。このようにして、標題化合物を液体(1.15g)として得た。
Figure 2005536486
(ii)2−{[3−(7−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−N,N−ジメチルアセトアミドの製造:
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.236g)、ヨウ化第一銅(0.096g)およびジイソプロピルアミン(0.47ml)を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却された酢酸エチル(8ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.500g)およびN,N−ジメチル−2−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)アセトアミド(0.474g)の撹拌溶液に加え、得られた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。その反応混合物を、Celite を介して濾過した後、酢酸エチル(12ml)を加え、得られた溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(20ml)で再抽出した。合わせた有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.428g)として得た。
Figure 2005536486
実施例70
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.7mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.7ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(7.0ml)中の5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.211g)および4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.170g)の撹拌混合物に5分間にわたって加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(70ml)で希釈し、酢酸エチル(3x30ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよびイソヘキサンの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物をラセミ化合物として固体(0.200g)で得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを、実施例24に記載のように製造した。
(b)5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、次のように製造した。
(i)3−メトキシブト−1−インの製造:
DMF(20ml)中の3−ブチン−2−オール(7.8ml)の溶液を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(100ml)中の水素化ナトリウム(60%分散液の6.0g)の撹拌スラリーに30分間にわたって加えた。30分後、硫酸ジメチル(14.2ml)を、0℃で30分間にわたって加えた。添加後、反応混合物を周囲温度で30分間撹拌後、酢酸(6ml)を徐々に加えた。生成物を、その反応混合物から直接的に蒸留した。このようにして、3−メトキシブト−1−インを液体(3.37g,bp80〜84C;77%純度)として得た。
Figure 2005536486
(ii)5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
(iii)5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(0.236 g)、ヨウ化第一銅(0.096g)およびジイソプロピルアミン(0.47ml)を、窒素雰囲気下において−20℃に冷却された酢酸エチル(8ml)中の5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.500g)および3−メトキシブト−1−イン(0.370g)の撹拌溶液に加え、得られた混合物を周囲温度で3.5時間撹拌した。反応混合物を、Celite を介して濾過し、酢酸エチル(12ml)を加え、得られた溶液を、飽和水性重炭酸ナトリウム(20ml)で洗浄した。水性層を分離し、酢酸エチル(20ml)で再抽出した。合わせた有機抽出物を、ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、イソヘキサン中の20%酢酸エチルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物を固体(0.454g)として得た。
Figure 2005536486
実施例71
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.5mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.5ml)を、窒素雰囲気下において0℃に冷却されたDMF(6.5ml)中の5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミン(0.190g)および4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.230g)の撹拌混合物に5分間にわたって加え、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その反応混合物を、飽和水性塩化アンモニウム(70ml)で希釈し、酢酸エチル(3x25ml)で抽出した。有機抽出物を、ブライン(25ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物をラセミ化合物として、固体(0.314g)の形で得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミンを、実施例70に記載のように製造した。
(b)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
実施例72
N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.0mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.0ml)を、ジメチルホルムアミド(5ml)中の[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミン(0.137g,0.48mmol)および4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.163g,0.48mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液(10ml)を加え、混合物を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)とに分配した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、褐色油状物を残した。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜4%メタノール(7Nアンモニアを含有)の混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を淡黄色固体(0.175g,62%)として生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
(b)5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミンの製造
(i)5−ブロモ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、次のように製造した。
5−ブロモ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、WO0216352号に記載のように製造した。
ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム(2.2g,6.3mmol)を、ジクロロメタン(30ml)およびメタノール(15ml)中の5−ブロモ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1.3g,5.8mmol)および炭酸カルシウム(0.75g,7.5mmol)の混合物に一度に加えた。その混合物を、室温で1時間撹拌後、ジクロロメタン(20ml)で希釈し、そして最初に水(50ml)で、次に飽和塩化ナトリウム溶液(50ml)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、褐色油状物を残した。シリカ上において3:1のイソヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を黄色固体(1.5g,76%)として生じた。
Figure 2005536486
(ii)5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミンの製造
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.111g,0.16mmol)およびヨウ化銅(I)(0.045g,0.24mmol)を、−20℃に冷却された酢酸エチル(5ml)中の5−ブロモ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.27g,0.79mmol)、メチルプロパルギルエーテル(0.11g,1.6mmol)およびジイソプロピルアミン(0.22ml,1.6mmol)の溶液に加えた。その混合物を、室温に1時間にわたって暖めた後、2時間撹拌した。その混合物をシリカ上に吸収させ、そしてシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1〜2:1のイソヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶離して精製して、生成物を暗褐色油状物(0.165g,74%)として生じた。
Figure 2005536486
実施例73
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.153g,0.31mmol)を、エタノール中のジメチルアミン溶液(33%,10ml)に加え、その混合物を100℃で2時間加熱した。追加部分のジメチルアミン溶液(10ml)を加え、その混合物を100℃で更に2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を水酸化ナトリウム溶液(1N,25ml)と酢酸エチル(25ml)とに分配した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下で蒸発させて、淡黄色固体を残した。シリカ上においてジクロロメタン中の2〜4%メタノール(7Nアンモニアを含有)の混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を淡黄色固体(0.069g,45%)として生じた。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例74
4−{3−[(4−{[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
2−メトキシエタノール(2ml)中のN−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.12g,0.22mmol)、1−メチルピペラジン−2−オン(0.125g,1.1mmol)およびトリエチルアミン(0.15ml,1.1mmol)の溶液を、80℃に一晩加熱後、100℃に更に24時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をジクロロメタンと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の(0−8%)メタノールの漸増極性溶液で溶離するフラッシュクロマトグラフィーの後、ジエチルエーテルでの研和は、生成物をラセミ化合物として、クリーム色固体(0.052g)の形で生じた。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンの製造
5−ブロモ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例72に記載のように製造した。
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.99g,0.14mmol)およびヨウ化銅(I)(0.040g,0.21mmol)を、−20℃に冷却された酢酸エチル(5ml)中の5−ブロモ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.24g,0.70mmol)、3−メトキシブト−1−イン(0.197g,1.76mmol)およびジイソプロピルアミン(0.25ml,1.8mmol)の溶液に加えた。その混合物を、室温に1時間にわたって暖めた後、2時間撹拌した。混合物をシリカ上に吸収させ、そしてシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1のイソヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶離して精製して、生成物を褐色油状物(0.23g)として生じた。
質量スペクトル:M+H298および200。
(b)N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンの製造
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.4mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.4ml)を、ジメチルホルムアミド(10ml)中の5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.208g,0.70mmol)および4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.201g,0.70mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた後、室温で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(25ml)を加えた後、その混合物を酢酸エチル(25ml)で抽出した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、褐色油状物を残した。シリカ上において1:1〜3:1の酢酸エチルおよびイソヘキサンの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を褐色ガム(0.245g)として生じた。
質量スペクトル:M+H548/550/552。
実施例75
N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
モルホリン(2ml)中のN−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.12g,0.22mmol)の混合物を、40℃で5時間加熱後、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって直接的に、ジクロロメタン中の0〜8%メタノールの漸増極性溶液で溶離して精製後、ジエチルエーテルで研和して、生成物をラセミ化合物として、淡黄色固体(0.040g)の形で生じた。
Figure 2005536486
N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例74に記載のように製造した。
実施例76
4−{3−[(4−{[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
2−メトキシエタノール(2ml)中のN−[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.14g,0.26mmol)、1−メチルピペラジン−2−オン(0.15g,1.3mmol)およびトリエチルアミン(0.18ml,1.3mmol)の溶液を、80℃で一晩加熱後、更に100℃で24時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をジクロロメタンと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。シリカ上においてジクロロメタン中の(0〜8%)メタノールの漸増極性溶液で溶離するフラッシュクロマトグラフィーの後、ジエチルエーテルでの研和は、生成物をクリーム色固体(0.042g)として生じた。
Figure 2005536486
N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例72に記載のように製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,0.5mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(0.5ml)を、ジメチルホルムアミド(5ml)中の[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミン(0.073g,0.25mmol)および4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(0.076g,0.26mmol)の氷冷溶液に滴加した。その混合物を、室温に2時間にわたって暖めた後、室温で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(15ml)を加え、その混合物を酢酸エチル(15ml)で抽出した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、褐色油状物を残した。シリカ上において1:1〜3:1の酢酸エチルおよびイソヘキサンの混合物で溶離するフラッシュクロマトグラフィーは、生成物を褐色ガム(0.066g)として生じた。
質量スペクトル:M+H534/536/538。
実施例77
7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.158g)を、2−メトキシエタノール(5ml)中に溶解させた後、N−アセチルピペラジン(0.600g)を加え、その混合物を105℃に加熱した。少量のヨウ化ナトリウムを反応混合物に加え、加熱を合計2時間半続けた。反応混合物を室温に冷却した後、ジクロロメタンで希釈した。その混合物を、水/ブライン(5/1)混合物で、次にブラインで洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.136g)を淡黄色泡状物として得た。
Figure 2005536486
出発物質として用いられたN−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンは、次のように製造した。
5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリンを、実施例13に記載のように製造した。
テトラヒドロフラン中(1.0M,6.96mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(6.96ml)を、−10℃に冷却されたDMF(5ml)中の5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.834g)および4−クロロ−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン(1.00g)の溶液に加え、その混合物を10分間撹拌後、室温に90分間暖めた。反応混合物を水中に急冷し、飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。得られた固形物を濾去した後、ジクロロメタン中に溶解させ、硫酸マグネシウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(1.346g)を橙色泡状物として得た。
Figure 2005536486
実施例78
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ]−キナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.265g)を、2−メトキシエタノール(7ml)中に溶解させた後、4−ヒドロキシピペリジン(0.818g)を加え、その混合物を105℃に50分間加熱した。反応混合物を室温に冷却した後、ジクロロメタンで希釈し、水で、次にブラインで洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンと、メタノール性アンモニアを含むメタノールとの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.341g)を淡黄色ガムとして得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例79
((2R)−1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピロリジン−2−イル)メタノール
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.165g)を、2−メトキシエタノール(5ml)中に溶解させた後、(R)−(−)−2−ピロリジンメタノール(0.516g)を加え、その混合物を110℃に50分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンと、メタノール性アンモニアを含むメタノールとの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.341g)を淡黄色ガムとして得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例80
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−ピペラジン−1−イルプロポキシ]−キナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.165g)を、2−メトキシエタノール(5ml)中に溶解させた後、ピペラジン(0.586g)を加え、その混合物を110℃に45分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンと、メタノール性アンモニアを含むメタノールとの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.126g)を透明なガムとして得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例81
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−2−オン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.200g)を、2−メトキシエタノール(6ml)中に溶解させた後、ピペラジン−2−オン(0.821g)を加え、その混合物を110℃に3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.162g)を白色粉末として得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例82
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(0.165g)を、2−メトキシエタノール(5ml)中に溶解させた後、フルオロエチルピペラジン(0.821g)を加え、次にジイソプロピルエチルアミン(0.83ml)を加え、そしてその混合物を110℃に15時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンと、メタノール性アンモニアを含むメタノールとの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.092g)を、約5wt.%のジイソプロピルエチルアミンを混入した白色粉末として得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−6−メトキシキナゾリン−4−アミンを、実施例77に記載のように製造した。
実施例83
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.28mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.28ml)を、−10℃に冷却されたDMF(4ml)中の5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.153g)および4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン(0.260g)の懸濁液に加え、その混合物を90分間撹拌した。追加部分のテトラヒドロフラン中(1.0M,0.64mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.64ml)を加え、その反応を室温に暖めた後、更に2時間撹拌した。反応混合物を水中に急冷し、飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。次に、これをジクロロメタン中に抽出した後、有機部分をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。泡状物としてクロマトグラフィー後に集められた生成物を、ジエチルエーテルで研和して、オフホワイト固体を生じた。次に、これをジクロロメタン中に再溶解させた後、減圧下で蒸発させた。得られた固体をジエチルエーテルで研和し、自然乾燥させた。このようにして、標題化合物(0.141g)を白色固体として得た。
Figure 2005536486
出発物質は、次のように製造した。
(a)5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
(b)4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリンを、次のように製造した。
(i)4−オキソ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−3,4−ジヒドロキナゾリン−7−イルアセテートを、WO01/94341号に記載のように製造した。
(ii)4−クロロ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−7−オールの製造
四塩化炭素(1.76ml)を、1,2−ジクロロエタン(150ml)中の4−オキソ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−3,4−ジヒドロキナゾリン−7−イルアセテート(1.842g)およびトリフェニルホスフィン(3.333g)の懸濁液に加え、その反応混合物を70℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:酢酸エチル(9:1)を溶離剤として用いて精製した。このようにして、粗生成物(2.516g)を、トリフェニルホスフィンとの混和物での白色固体として得た。この物質を、7Nメタノール性アンモニア(40ml)中に溶解させ、ジクロロメタン(40ml)で希釈し、そしてその全体を室温で20分間撹拌した。減圧下での溶媒の蒸発は、オフホワイト固体を生じ、それをジクロロメタンで研和した。得られた白色沈殿を濾去し、吸引しながら自然乾燥させて、標題化合物(0.580g)を白色固体として生じた。
Figure 2005536486
(iii)4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリンの製造
4−クロロ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−7−オール(0.200g)およびトリフェニルホスフィン(0.260g)を、ジクロロメタン(7ml)中に懸濁させた。これに、3−モルホリン−4−イル−プロパン−1−オール(0.1ml)を、次にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.17ml)を加えた。その反応混合物を、室温で18時間撹拌させた後、減圧下で溶媒を蒸発させて、約2mlの容量とした。この残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.265g)をオフホワイト固体として得た。
Figure 2005536486
実施例84
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−メトキシ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4−アミン
7−メトキシ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4(3H)−オン(0.800g)およびトリフェニルホスフィン(1.592g)を、1,2−ジクロロエタン(60ml)中に懸濁させた後、四塩化炭素(0.84ml)を加えた。その反応混合物を80℃に3時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させて、濃厚ガムを生じ、それに、シリカゲル上においてメチル tert−ブチルエーテルを溶離剤として用いるカラムクロマトグラフィーによる精製を行った。これは、4−クロロ−7−メトキシ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン(1.524g)を、トリフェニルホスフィンオキシドとの1:2wt.:wt.混合物として与えた。この混合物の一部分(0.556g)を、反応容器に入れ、そしてこれに、N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.152g)の溶液を加えた。次に、その反応混合物を−10℃に冷却後、テトラヒドロフラン中(1.0M,1.26mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.26ml)を加えた。反応混合物を室温に加温し、3時間撹拌させた。次に、反応混合物を水中に注ぎ、飽和塩化アンモニウムを加えた。その混合物を10分間撹拌し、ジクロロメタン中に抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.193g)を白色泡状物として得た。
Figure 2005536486
7−メトキシ−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4(3H)−オンを、WO0194341号に記載のように製造した。
5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
実施例85
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.10mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.10ml)を、−10℃に冷却されたDMF(5ml)中の5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミン(0.139g)および4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン(0.223g)の懸濁液に加え、その混合物を90分間撹拌後、反応を室温に暖め、更に2時間撹拌した。反応混合物を水中に急冷し、飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。次に、これをジクロロメタン中に抽出し、有機部分をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。泡状物としてクロマトグラフィー後に集められた生成物を、ジエチルエーテルで研和し、自然乾燥させて、オフホワイト固体を生じた。このようにして、標題化合物(0.216g)を灰色固体として得た。
Figure 2005536486
5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル−アミンを、実施例7に記載のように製造した。
4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリンを、実施例83に記載のように製造した。
実施例86
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.262g)、4−メトキシ−ブト−1−イン(0.070g)、パラジウム(II)ビストリフェニルホスフィン二塩化物(0.030g)およびヨウ化銅(I)(0.008g)の混合物を、酢酸エチル(5ml)中に入れ、−10℃に冷却した。それを、急速撹拌するように設定した後、ジイソプロピルアミン(0.12ml)を加え、反応を室温に暖め、3時間撹拌させた。反応混合物を、Celite を介して濾過後、濾液を減圧下で蒸発させて、褐色ガムを生じた後、それを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.239g)を淡黄色泡状物として得た。
Figure 2005536486
4−メトキシブト−1−インを、実施例7に記載のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
7−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシ−3−ピバロイルオキシメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンを、WO0194341号に記載のように製造した。
(i)7−ベンジルオキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンの製造
−10℃に冷却されたジクロロメタン(300ml)中の7−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシ−3−ピバロイルオキシメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(6.500g)およびトリフェニルホスフィン(6.242g)の溶液に、イソプロピルアルコール(1.45ml)を加え、次に、ジクロロメタン(25ml)中のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(4.698g)の溶液を30分間にわたって滴加した。得られた黄色溶液を、更に1時間冷却撹拌させた後、室温に加温し、30分間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、黄色ガムを残した。次に、これを7Nメタノール性アンモニア(250ml)中に溶解させ、室温で18時間撹拌させた。減圧下での溶媒の蒸発は、透明な油状物を生じ、これをジエチルエーテルで研和し、自然乾燥させて、標題化合物(3.477g)を白色固体として生じた。
Figure 2005536486
(ii)7−ヒドロキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンの製造
7−ベンジルオキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(3.461g)を、N,N−ジメチルホルムアミド(46ml)中に懸濁させた。これに、木炭上10%パラジウム(0.408g)を加え、その混合物を急速撹拌するように設定した。次に、ギ酸アンモニウム(7.031g)を加え、その混合物を室温で2時間撹拌させた後、Celite を介して吸引濾過した(Celite は、N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)で更に洗浄する)。合わせた濾液を減圧下で蒸発乾固させ、得られた白色ガムを水中に懸濁させ、pHを7に調整した。得られた白色固体沈殿を、濾過によって集め、自然乾燥させた。このようにして、標題化合物(2.357g)を白色固体として得た。
Figure 2005536486
(iii)7−アセトキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンの製造
7−ヒドロキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(2.329g)を、無水酢酸(5ml)およびピリジン(0.09ml)の混合物中に懸濁させた。次に、これを75℃に20分間加熱して、透明な溶液を生じた。次に、溶媒を減圧下で蒸発させて白色固体を生じ、これを水(50ml)中に懸濁させ、そして時々手動撹拌しながら70℃に45分間加熱した。得られた白色沈殿を、吸引濾過によって集め、自然乾燥させた。このようにして、標題化合物(2.769g)を白色固体として得た。
Figure 2005536486
(iv)4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−5−イソプロポキシキナゾリン−7−オールの製造
5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例2に記載のように製造した。
7−アセトキシ−5−イソプロポキシ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(2.297g)を、1,2−ジクロロエタン(100ml)中に懸濁させ、そしてこれに、撹拌しながら、ジイソプロピルエチルアミン(12.2ml)、次にオキシ塩化リン(3.3ml)を加えた。80℃に加熱すると、溶液は透明に、そして深赤色に変わった。その反応を80℃で3時間撹拌させた後、室温に冷却した。減圧下での溶媒の蒸発は、粗製クロロキナゾリン中間体を暗褐色ガムとして生じた。これを新しい反応容器に移し、そしてこれに、5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(2.737g)を、次にイソプロピルアルコール(70ml)を加え、そして急速撹拌している褐色溶液を80℃に加熱した。反応の加熱を1時間維持した後、反応を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させて、暗褐色ガムを残した。そのガムを、7Nメタノール性アンモニア(80ml)中に溶解させ、室温で2時間撹拌後、減圧下で溶媒を蒸発させて褐色ガムを残した。次に、そのガムをジクロロメタン(50ml)中に溶解させ、不溶性塩を濾去した。濾液を減圧下で濃縮して少量にし、そしてシリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(1.566g)を、約8mol.%のアセトアミドとの混合物であることが分かった褐色泡状物として得た。
Figure 2005536486
(v)N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミノ)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミンの製造
4−[(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)アミノ]−5−イソプロポキシキナゾリン−7−オール(1.533g)およびトリフェニルホスフィン(2.256g)を、ジクロロメタン(58ml)中に懸濁させ、そして3−クロロプロパン−1−オール(0.70ml)を加えた後、その撹拌懸濁液を−5℃に冷却した。これに、ジクロロメタン(7ml)中のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(1.768g)の溶液を1滴ずつの方法で加え、その反応を1時間撹拌させた。減圧下での溶媒の蒸発は、濃厚褐色油状物を生じ、これを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーによりジエチルエーテルを溶離剤として用いて精製して、2バッチの生成物含有物質を生じた。第一バッチの物質は、所望のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミノ)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(2.500g)を、白色固体としてであるが、トリフェニルホスフィンオキシドとの1:1wt.:wt.混合物として含有することを示した。第二バッチの物質を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、3:1のメチル−tert−ブチルエーテル:イソヘキサンを溶離剤として用いて更に精製した。このようにして、所望のN−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミノ)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(0.206g)を白色結晶性固体として得た。
Figure 2005536486
(vi)N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンの製造
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(0.188g)を、2−メトキシエタノール(5ml)中に溶解させた後、モルホリン(0.71ml)およびヨウ化ナトリウム(0.049g)を加え、その混合物を110℃に90分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で蒸発乾固させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。生成物含有画分を一緒にし、溶媒を減圧下で蒸発させて、褐色ガムを生じ、それをジクロロメタン中に溶解させ、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下で蒸発乾固させた。このようにして、(0.179g)を白色泡状物として得た。
Figure 2005536486
実施例87
N−[5−クロロ−7−(4−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.228g)、3−メトキシプロプ−1−イン(0.067ml)、パラジウム(II)ビストリフェニルホスフィン二塩化物(0.025g)およびヨウ化銅(I)(0.007g)の混合物を、酢酸エチル(5ml)中に入れ、−10℃に冷却した。これを、急速撹拌するように設定後、ジイソプロピルアミン(0.1ml)を加え、その反応を室温に暖め、3時間撹拌させた。その反応混合物を、Celite を介して吸引濾過し(Celite を追加部分の酢酸エチルで洗浄する)、合わせた濾液を減圧下で蒸発させて、褐色ガムを生じた。次に、そのガムを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.129g)を淡黄色泡状物として得た。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例86に記載のように製造した。
実施例88
7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(0.253g,1:1.3wt.:wt.のトリフェニルホスフィンとの混合物として)およびN−アセチルピペラジン(0.538g)の混合物を、2−メトキシエタノール中に溶解させた。ヨウ化ナトリウム(0.031g)を加え、反応混合物を110℃で撹拌しながら4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(150ml)で希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.105g)を白色泡状物として得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミンを、次のように製造した。
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(1.313g,1:1wt.:wt.のトリフェニルホスフィンとの混合物)、3−メトキシプロプ−1−イン(0.19ml)、パラジウム(II)ビストリフェニルホスフィン二塩化物(0.080g)およびヨウ化銅(I)(0.022g)の混合物を、酢酸エチル(15ml)中に入れ、−10℃に冷却した。これを、急速撹拌するように設定後、ジイソプロピルアミン(0.32ml)を加え、その反応を45分間冷却撹拌後、室温に加温し、更に90分間撹拌させた。次に、その反応混合物を、Celite を介して吸引濾過し(Celite を追加部分の酢酸エチルで洗浄する)、次に、合わせた濾液を減圧下で蒸発させて、褐色ガムを残した。次に、そのガムを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーによりジエチルエーテルを溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(1:1.3wt.:wt.のトリフェニルホスフィンとの混合物として)(1.056g)を黄色固体として得た。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミンを、実施例86に記載のように製造した。
実施例89
N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(0.162g)、2−エチニルピリジン(0.03ml)、パラジウム(II)ビストリフェニルホスフィン二塩化物(0.020g)およびヨウ化銅(I)(0.006g)を、酢酸エチル(5ml)中に入れ、−10℃に冷却した。これを、急速撹拌するように設定後、ジイソプロピルアミン(0.047ml)を加え、その反応を30分間冷却撹拌後、室温に加温し、18時間撹拌させた。次に、その反応混合物を、Celite を介して吸引濾過し(Celite を追加部分の酢酸エチルで洗浄する)、次に、合わせた濾液を減圧下で蒸発させて、褐色ガムを生じた。次に、これを、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.090g)を淡褐色泡状物として得た。
Figure 2005536486
N−(5−クロロ−7−ヨード−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンを、実施例86に記載のように製造した。
実施例90
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−5−イソプロポキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−1−カルバルデヒド
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(0.320g,1:1.3wt.:wt.のトリフェニルホスフィンとの混合物として)およびN−ホルミルピペラジン(0.69ml)の混合物を、2−メトキシエタノール(7ml)中に溶解させ、次に、ヨウ化ナトリウム(0.040g)を加えた後、その反応混合物を110℃で撹拌しながら24時間加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(70ml)で希釈し、水:ブライン(1:1)、次に水、次にブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過と、減圧下での溶媒の蒸発を行った。次に、そのように得られた残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、標題化合物(0.086g)を白色泡状物として得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミンを、実施例88に記載のように製造した。
実施例91
4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−5−イソプロポキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン(0.320g,1:1.3wt.:wt.のトリフェニルホスフィンとの混合物として)および1−メチルピペラジン−2−オン(0.280g)の混合物を、2−メトキシエタノール(7ml)中に溶解させ、次に、ヨウ化ナトリウム(0.040g)を加えた後、その反応混合物を110℃で撹拌しながら24時間加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(70ml)で希釈し、水:ブライン(1:1)、次に水、次にブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過と、減圧下での溶媒の蒸発を行った。次に、そのように得られた残留物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中のメタノールの漸増極性混合物を溶離剤として用いて精製した。このようにして、4−(3−{4−[5−クロロ−7−(3−メトキシ−プロプ−1−イニル)−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルアミノ]−5−イソプロポキシキナゾリン−7−イルオキシ}−プロポキシ)−1−メチル−ピペラジン−2−オン(0.086g)を白色泡状物として得た。
Figure 2005536486
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−クロロプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミンを、実施例88に記載のように製造した。
1−メチルピペラジン−2−オンを、実施例25に記載のように製造した。
実施例92
N−[5−クロロ−7−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン
テトラヒドロフラン中(1.0M,1.12mmol)のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1.12ml)を、−15℃に冷却されたDMF(6ml)中の4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン(0.189g)および5−クロロ−7−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(0.150g)の溶液に加え、その混合物を3時間撹拌後、反応を室温に暖めた。反応混合物を水中に急冷し、飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。得られた白色沈殿を、吸引濾過し、水で洗浄して、淡黄褐色ペーストを生じた。次に、これをジクロロメタン中に抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させて、黄褐色泡状物を生じた。これをジエチルエーテルで研和して、白色固体を生じた。次に、得られた固体を濾過によって集め、自然乾燥させた。このようにして、標題化合物(0.225g)をオフホワイト固体として得た。
Figure 2005536486
4−クロロ−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリンを、実施例1に記載のように製造した。
5−クロロ−7−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミンを、実施例67に記載のように製造した。

Claims (16)

  1. 式I
    Figure 2005536486
    {式中、Zは、O、S、SO、SO、N(R)またはC(R基であり、ここにおいて、基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;
    mは、0、1、2、3または4であり;
    基Rは各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X
    [式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(RおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、または(Rは、(1−3C)アルキレンジオキシであり、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、CH=CHおよびC≡Cより選択される基の該鎖中への挿入によって隔てられていてよく、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、または挿入された基がN(R)である場合、Rは(2−6C)アルカノイルであってもよく、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれのCH=CH−基またはHC≡C−基も、その末端のCH=またはHC≡の位置に、ハロゲノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、または式:
    −X
    [式中、Xは、直接結合であり、またはCOおよびN(R)COより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、該CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基または(1−6C)アルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシアルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルコキシアルキル]アミノまたはヒドロキシ(1−6C)アルキルアミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RSおよびN(R)C(Rより選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ホルミル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X−R
    [式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R)より選択され、ここにおいて、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRは、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、または式:
    −X−Q
    (式中、Xは、直接結合であり、またはO、N(R10)およびCOより選択され、ここにおいて、R10は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
    を有する基である]
    を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよく;
    nは、0、1または2であり;そして
    は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X−R11
    [式中、Xは、直接結合であり、またはOおよびN(R12)より選択され、ここにおいて、R12は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR11は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルまたはジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され;
    は、C≡C基またはC(R13)=C(R13)基であり、ここにおいて、基R13は各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、水素または(1−6C)アルキルであり;そして
    14は、ハロゲノ、シアノ、イソシアノ、ホルミル、カルボキシ、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルより、式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、4〜7員のヘテロシクリルであって、酸素、窒素または硫黄より選択される更に2個までのヘテロ原子を含有していてよいヘテロシクリルを形成する]
    を有する基より、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合であり、またはCO、CH(OR15)、CON(R15)またはSON(R15)より選択され、ここにおいて、R15は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、該CH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ置換基、(1−6C)アルキル置換基または(3−6C)シクロアルキル置換基、またはヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合であり、またはO、S、SO、SO、N(R16)、CO、CH(OR16)、CON(R16)、N(R16)CO、SON(R16)、N(R16)SO、C(R16O、C(R16SおよびN(R16)C(R16より選択され、ここにおいて、R16は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    −X−R17
    [式中、Xは、直接結合であるか若しくは、、OおよびN(R18)より選択され、ここにおいて、R18は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてR17は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルである、または式:
    −X10−Q
    (式中、X10は、直接結合であるか若しくは、、O、N(R19)およびCOより選択され、ここにおいて、R19は、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであって、ハロゲノ、(1−6C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個または2個の置換基を有していてよいものである)
    を有する基による]
    を有する基より選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい}
    を有するキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる塩。
  2. 、R、R、Z、Z、mおよびnが、請求項1に定義のいずれかの意味を有し、そして
    14が、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
    を有する基より、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは直接結合であるか若しくは、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、該CH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基によるものを有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、ヒドロキシル、アミノ、(1−6C)アルキルまたは(1−6C)アルカノイルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩。
  3. Zが、OまたはNHであり、
    mが1であり、そして基Rが、5位、6位または7位に位置していて、または
    mが2であり、そして基Rが各々、同じであってよいしまたは異なっていてよく、5位および7位に、または6位および7位に位置していて、そしてRが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシより、または式:
    −X
    [式中、XはOであり、そしてQは、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれかの(2−6C)アルキレン鎖中の隣接した炭素原子は、Oの該鎖中への挿入によって隔てられていてよく、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、該CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基、クロロ基またはブロモ基、またはアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
    nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位または6位に位置していて、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
    が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
    14が、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルより、式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
    を有する基より、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、該CH基、CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるハロゲノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、(3−7C)シクロアルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである]
    を有する基によるものを有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのアリール基、シクロアルキル基またはヘテロシクリル基も、ハロゲノ、ヒドロキシル、アミノ、(1−6C)アルキルまたは(1−6C)アルカノイルより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基またはチオキソ置換基を有していてよい、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  4. 、R、R、R14、Z、mおよびnが、請求項1に定義のいずれかの意味を有し、そしてZがNHである、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体、またはその薬学的に許容しうる塩。
  5. ZがNHであり、
    mが2であり、そして
    第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フルオロエトキシ、3−クロロエトキシ、イソプロポキシ、イソプロピルメトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、ジメチルアミノイソプロポキシ、2−[3−(ヒドロキシ)プロピルアミノ]エトキシ、3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ、3−クロロプロポキシ、2−(2−クロロエトキシ)エトキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、2−ピペラジン−1−イルエトキシ、4−ピペラジン−1−イルブトキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、2−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]エトキシ、4−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]ブトキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−アセチルピペラジン−1−イル)エトキシ、4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)エトキシ、4−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)ブトキシ、3−モルホリノプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ、2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)エトキシ、4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)ブトキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシ、4−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]ブトキシ、2−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]エトキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エトキシ、4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ブトキシ、1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ、3−(1−メチルピペリジン−4−イル)プロポキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)エトキシまたは4−(4−メトキシピペリジン−1−イル)ブトキシより選択され、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
    nが、0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソリル基の5位に位置していて、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
    が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
    14が、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシル−(1−6C)アルキルより、または式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
    を有する基より、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、該CH基、CH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、(3−7C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]
    を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個のオキソ置換基を有していてよい、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  6. 、R、R、Z、Z、mおよびnが、請求項1に定義のいずれかの意味を有し、そしてR14が、式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは1であり、Rは、水素または(1−3C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−3C)アルキルより選択される]
    を有する基である、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体、またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  7. ZがNHであり、
    mが2であり、そして
    第一R基が6−メトキシ基であり、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、2−メトキシエトキシ、イソプロポキシ、イソプロピルメトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ジメチルアミノイソプロポキシ、2−[3−(ヒドロキシ)プロピルアミノ]エトキシ、3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(2−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−モルホリノプロポキシ、2−モルホリン−4−イルエトキシ、4−モルホリン−4−イルブトキシ、3−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロポキシ、2−フルオロエトキシ、3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−ピペラジン−1−イルプロポキシ、3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ、3−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]プロポキシ、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ、3−クロロプロポキシ、2−(2−クロロエトキシ)エトキシ、1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ、3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシまたは3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシより選択され、
    nが1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の6位に位置していて、フルオロ、クロロまたはブロモより選択され;
    が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
    14が、メトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、メトキシイソプロピル、2−メトキシプロピル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、ヒドロキシメチル、カルバモイルメトキシメチル、メチルカルバモイルメトキシメチル、イソプロポキシメチル、ジ−(メチルアミノ)メチル、ヒドロキシイソプロピル、(シクロプロピルメトキシ)メチル、(シクロペンチルメトキシ)メチルより、式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは1であり、Rは水素であり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素およびメチルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する、またはxは1であり、そしてR、RおよびRは、全てメチルである]
    を有する基より選択され、または2−オキソピロリジン−1−イルメチル、ピリジン−2−イル、(テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ)メチル、(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)メチル、[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシ]メチル、フェニル、ピリジン−3−イル、ピラジン−3−イル、ピリミジン−2−イル、1H−ピラゾール−4−イルまたは1H−ピラゾール−5−イルより選択される、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  8. ZがNHであり、
    mが2であり、そして基Rが各々、同じであってよいしまたは異なっていてよいが、5位および7位に位置していて、Rが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、ビニルオキシより、または式:
    −X
    [式中、XはOであり、そしてQは、1−、2−または3−ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−、3−または4−ホモピペリジニル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、1−、2−または3−ピロリジニルメチル、モルホリノメチル、ピペリジノメチル、3−または4−ピペリジニルメチル、1−、3−または4−ホモピペリジニルメチル、2−ピロリジン−1−イルエチル、3−ピロリジン−2−イルプロピル、ピロリジン−2−イルメチル、2−ピロリジン−2−イルエチル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、4−ピロリジン−1−イルブチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、4−モルホリノブチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、2−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)エチル、3−(1,1−ジオキソテトラヒドロ−4H−1,4−チアジン−4−イル)プロピル、2−ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル、4−ピペリジノブチル、2−ピペリジン−3−イルエチル、ピペリジン−4−イルメチル、3−ピペリジン−1−イルプロピル、3−ピペリジン−3−イルプロピル、2−ピペリジン−4−イルエチル、3−ピペリジン−4−イルプロピル、2−ホモピペリジン−1−イルエチル、3−ホモピペリジン−1−イルプロピル、2−ピペラジン−1−イルエチル、3−ピペラジン−1−イルプロピル、4−ピペラジン−1−イルブチル、2−ホモピペラジン−1−イルエチルまたは3−ホモピペラジン−1−イルプロピルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R内のいずれのCH基またはCH基も、該CH基またはCH基上各々に、1個またはそれを超えるフルオロ基またはクロロ基、またはアミノ、メチルアミノ、メトキシ、ジメチルアミノ、メトキシエチルアミノ、ジ−(メトキシエチル)アミノまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、フルオロエチルまたはヒドロキシプロピルアミノより選択される同じであってよいしまたは異なっていてよい1個、2個または3個の置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個または2個のオキソ置換基を有していてよく;
    nが0または1であり、そして基Rが、存在する場合、1,3−ベンゾジオキソール基の5位に位置していて、フルオロまたはクロロより選択され;
    が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
    14が、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシル−(1−6C)アルキルより、または式:
    (CH−N(R)−C(O)−NR
    [式中、xは、0、1、2または3であり、Rは、水素または(1−6C)アルキルであり、そしてRおよびRは、各々独立して、水素および(1−6C)アルキルより選択され、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、モルホリノを形成する]
    を有する基より、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは直接結合であり、そしてQは、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリルオキシ−(1−6C)アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、
    置換基R14内のいずれのCH基、CH基またはCH基も、該CH基、CH基またはCH基上各々に、(1−6C)アルコキシ、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、または式:
    −X−Q
    [式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、(3−7C)シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]
    を有する基より選択される置換基を有していてよく、そしてここにおいて、
    14上の置換基内のいずれのヘテロシクリル基も、1個のオキソ置換基を有していてよい、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  9. ZがNHであり、
    mが2であり、そして第一R基が、5位に位置していて、イソプロポキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシより選択され、第二R基が、7位に位置していて、メトキシ、3−モルホリン−4−イルプロポキシ、3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ、3−(4−ホルミルアセチルピペラジン−1−イル)プロポキシおよび3−(3−オキソ−4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシより選択され、
    nが1であり、そして基Rが、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基の5位に位置していて、クロロであり;
    が、C≡C基またはCH=CH基であり;そして
    14が、メトキシメチル、2−メトキシエチル、メトキシイソプロピルおよびピリジン−2−イルより選択される、請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体;
    またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  10. 請求項1に記載の、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(3−エトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−{5−クロロ−7−[3−(シクロプロピルメトキシ)プロプ−1−イン−1−イル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル}−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    (1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メタノール、
    N’−[3−(6−クロロ−7−{[6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−イル]アミノ}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)プロプ−2−イン−1−イル]−N,N−ジメチル尿素、
    7−{3−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]プロポキシ}−N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−1−カルバルデヒド、
    N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−メトキシピペリジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N’−{3−[6−クロロ−7−({6−メトキシ−7−[3−(4−メチル−3−オキソピペラジン−1−イル)プロポキシ]キナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素、
    1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−4−メチルピペラジン−2−オン、
    N’−{3−[6−クロロ−7−({7−[3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−イル}アミノ)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]プロプ−2−イン−1−イル}−N,N−ジメチル尿素、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(4−モルホリン−4−イルブトキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−(cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−[(テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ)メチル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−{[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メトキシ]メチル}−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−[(テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)メチル]−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−4−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(cis−2,6ジメチルモルホリン−4−イル]プロポキシ)]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−イソプロポキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N−[5−クロロ−7−(1H−ピラゾール−5−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−[3−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)プロポキシ]−キナゾリン−4−アミン、
    ((2R)−1−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピロリジン−2−イル)メタノール、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−6−メトキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−2−オン、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−{3−[4−(2−フルオロエチル)ピペラジン−1−イル]プロポキシ}−6−メトキシキナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(4−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン、
    7−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]−N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−5−イソプロポキシキナゾリン−4−アミン、
    N−[5−クロロ−7−(ピリジン−2−イルエチニル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−5−イソプロポキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−5−イソプロポキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}ピペラジン−1−カルバルデヒド、
    4−{3−[(4−{[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]アミノ}−5−イソプロポキシキナゾリン−7−イル)オキシ]プロピル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミン、
    N−[5−ブロモ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−6−メトキシ−7−(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)キナゾリン−4−アミンおよび
    N−[5−クロロ−7−(3−メトキシプロプ−1−イン−1−イル)−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル]−7−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−6−メトキシキナゾリン−4−アミン
    より選択される式Iのキナゾリン誘導体、またはその薬学的に許容しうる酸付加塩。
  11. 請求項1に記載の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の製造方法であって、
    (a)式II
    Figure 2005536486
    (式中、Lは置換可能な基であり、そしてmおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有するキナゾリンと、式III
    Figure 2005536486
    (式中、Zは、O、SまたはN(R)であり、そしてn、R、R、ZおよびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有する化合物との反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去すること;
    (b)少なくとも一つのR基が、式
    −X
    [式中、Qは、アリール−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−7C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基、または置換されていてよいアルキル基であり、そしてXは酸素原子である]
    を有する基である式Iの化合物の製造について、好都合には、適当な脱水剤の存在下における、式V
    Figure 2005536486
    (式中、m、R、Z、n、R、ZおよびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有するキナゾリンと、式Q−OH(式中、いずれの官能基も、必要ならば保護されている)を有する適当なアルコールとのカップリングの後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去すること;
    (c)Rが、アミノ置換(1−6C)アルコキシ基(2−ホモピペリジン−1−イルエトキシまたは3−ジメチルアミノプロポキシなど)である式Iの化合物の製造について、Rがハロゲノ置換(1−6C)アルコキシ基である式Iの化合物と、ヘテロシクリル化合物または適当なアミンとの反応;
    (d)基Rが、(1−6C)アルコキシまたは置換(1−6C)アルコキシ基または(1−6C)アルキルアミノまたは置換(1−6C)アルキルアミノ基を含有する式Iの化合物の製造について、適宜、基Rが、ヒドロキシ基または第一級若しくは第二級アミノ基を含有する式Iのキナゾリン誘導体のアルキル化;
    (e)Zが、SOまたはSO基である、置換基RまたはRが、(1−6C)アルキルスルフィニルまたは(1−6C)アルキルスルホニル基である、または置換基R、RまたはR14が、SOまたはSO基を含有する式Iの化合物の製造について、適宜、ZがS基である、または置換基RまたはRが(1−6C)アルキルチオ基である、または置換基R、RまたはR14がS基を含有する式Iの化合物の酸化;
    (f)式VI
    Figure 2005536486
    (式中、Lは、本明細書中の前に定義の置換可能な基であり、そしてm、R、Z、nおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1〜10に定義のいずれかの意味を有する)
    を有する化合物と、式VII
    HZ−−R14 VII
    (式中、Zは、C≡CまたはC(R13)=C(R13)基であり、そしてR13およびR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有する化合物との反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去すること;
    (g)R14がカルボキシ基である式Iの化合物の製造について、R14が(1−6C)アルコキシカルボニル基である式Iの化合物の開裂;
    (h)R14がカルボキシ基である式Iの化合物と、適当なアミンとを反応させて、R14が、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルまたはヘテロシクリルカルボニルアミノ基である式Iのもう一つの化合物を形成すること;または
    (i)式VIII
    Figure 2005536486
    (式中、m、R、Z、nおよびRは、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有する化合物と、式IX
    L−−R14 IX
    (式中、Lは置換可能な基であり、そしてR14は、いずれの官能基も、必要ならば保護されていることを除き、請求項1に定義のいずれかの意味を有する)
    を有する化合物とのカップリング反応の後、存在するいずれの保護基も、慣用的な手段によって除去すること
    を含み;そして式Iのキナゾリン誘導体の薬学的に許容しうる塩が必要とされる場合、慣用法を用いてそれを得ることができる方法。
  12. 医薬組成物であって、請求項1に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  13. ヒトまたは動物の身体の療法による処置方法で用いるための式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩。
  14. 癌の処置で用いるための請求項1に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩。
  15. 充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗増殖薬として用いるための薬剤の製造における請求項1に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
  16. 充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/または処置に抗浸潤薬として用いるための薬剤の製造における請求項1に定義の式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
JP2004518954A 2002-07-09 2003-07-04 癌の処置に使用するためのキナゾリン誘導体 Pending JP2005536486A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB0215825A GB0215825D0 (en) 2002-07-09 2002-07-09 Quinazoline derivatives
GB0312897A GB0312897D0 (en) 2003-06-05 2003-06-05 Quinazoline derivatives
PCT/GB2003/002874 WO2004004732A1 (en) 2002-07-09 2003-07-04 Quinazoline derivatives for use in the treatment of cancer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005536486A true JP2005536486A (ja) 2005-12-02

Family

ID=30117104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004518954A Pending JP2005536486A (ja) 2002-07-09 2003-07-04 癌の処置に使用するためのキナゾリン誘導体

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7504408B2 (ja)
EP (1) EP1528925B1 (ja)
JP (1) JP2005536486A (ja)
AT (1) ATE429230T1 (ja)
AU (1) AU2003281193A1 (ja)
DE (1) DE60327323D1 (ja)
WO (1) WO2004004732A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542778A (ja) * 2006-07-13 2009-12-03 ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ Mtkiキナゾリン誘導体
JP2010532320A (ja) * 2007-06-14 2010-10-07 グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー Pi3キナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0215823D0 (en) 2002-07-09 2002-08-14 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives
GB0225579D0 (en) 2002-11-02 2002-12-11 Astrazeneca Ab Chemical compounds
RU2350618C2 (ru) 2002-11-04 2009-03-27 Астразенека Аб ПРОИЗВОДНЫЕ ХИНАЗОЛИНА В КАЧЕСТВЕ ИНГИБИТОРОВ Src ТИРОЗИНКИНАЗЫ
US7799772B2 (en) * 2003-12-18 2010-09-21 Janssen Pharmaceutica N.V. Pyrido-and pyrimidopyrimidine derivatives as anti-profilerative agents
JO3088B1 (ar) * 2004-12-08 2017-03-15 Janssen Pharmaceutica Nv مشتقات كوينازولين كبيرة الحلقات و استعمالها بصفتها موانع كينيز متعددة الاهداف
NI200700147A (es) 2004-12-08 2019-05-10 Janssen Pharmaceutica Nv Derivados de quinazolina inhibidores de cinasas dirigidos a multip
AR092289A1 (es) 2011-11-14 2015-04-15 Sunshine Lake Pharma Co Ltd Derivados de aminoquinazolina y sus sales y metodos de uso
CN105037279B (zh) * 2015-06-25 2017-11-03 贵州大学 含戊二烯酮结构的4‑n取代喹唑啉类衍生物及制备和应用
JP6740354B2 (ja) 2015-10-05 2020-08-12 ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティー イン ザ シティー オブ ニューヨーク オートファジーの流れ及びホスホリパーゼd及びタウを含むタンパク質凝集体のクリアランスの活性化剤ならびにタンパク質症の治療方法
CN105753793B (zh) * 2016-01-19 2018-09-04 河北医科大学 芳甲酰脲偶联喹唑啉类化合物及其制备方法、药物组合物及药物用途

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01246264A (ja) * 1988-01-29 1989-10-02 Eli Lilly & Co キノリン、キナゾリンおよびシンノリン誘導体
JPH06507643A (ja) * 1991-05-01 1994-09-01 ローヌ−プーラン ローラー インターナショナル (ホウルディングス) インコーポレイテッド Egfおよび/又はpdgf受容体チロシンキナーゼを阻害するビスモノ−および二環式アリールおよびヘテロアリール化合物
JPH09508127A (ja) * 1994-01-25 1997-08-19 ワーナー−ランバート・コンパニー 上皮増殖因子受容体ファミリーのチロシンキナーゼを阻害することができる二環式化合物
WO1997038994A1 (en) * 1996-04-13 1997-10-23 Zeneca Limited Quinazoline derivatives
JPH1095776A (ja) * 1991-09-30 1998-04-14 Eisai Co Ltd 含窒素複素環化合物
JPH10152477A (ja) * 1996-10-17 1998-06-09 Pfizer Inc アミノキナゾリン誘導体
JPH11507355A (ja) * 1995-06-06 1999-06-29 ローヌ−プーラン ローラー ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド タンパク質チロシンキナーゼher−2の自己リン酸化能を選択的に阻害するアリール及びヘテロアリールキナゾリン化合物
WO2000047212A1 (en) * 1999-02-10 2000-08-17 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives as angiogenesis inhibitors
JP2001500891A (ja) * 1996-09-25 2001-01-23 ゼネカ リミテッド キナゾリン誘導体およびそれらを含有する薬学的組成物
WO2001021594A1 (en) * 1999-09-21 2001-03-29 Astrazeneca Ab Quinazoline compounds and pharmaceutical compositions containing them
WO2002016352A1 (en) * 2000-08-21 2002-02-28 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL89029A (en) 1988-01-29 1993-01-31 Lilly Co Eli Fungicidal quinoline and cinnoline derivatives, compositions containing them, and fungicidal methods of using them
US5480883A (en) 1991-05-10 1996-01-02 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Bis mono- and bicyclic aryl and heteroaryl compounds which inhibit EGF and/or PDGF receptor tyrosine kinase
US5656643A (en) 1993-11-08 1997-08-12 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Bis mono-and bicyclic aryl and heteroaryl compounds which inhibit EGF and/or PDGF receptor tyrosine kinase
GB9510757D0 (en) 1994-09-19 1995-07-19 Wellcome Found Therapeuticaly active compounds
GB9514265D0 (en) 1995-07-13 1995-09-13 Wellcome Found Hetrocyclic compounds
US6143764A (en) 1995-11-07 2000-11-07 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Quinoline and quinazoline derivatives inhibiting platelet-derived growth factor receptor autophosphorylation and pharmaceutical compositions containing the same
AR007857A1 (es) 1996-07-13 1999-11-24 Glaxo Group Ltd Compuestos heterociclicos fusionados como inhibidores de proteina tirosina quinasa, sus metodos de preparacion, intermediarios uso en medicina ycomposiciones farmaceuticas que los contienen.
GB9800569D0 (en) 1998-01-12 1998-03-11 Glaxo Group Ltd Heterocyclic compounds
CA2344169C (en) 1998-09-29 2011-07-19 American Cyanamid Company Substituted 3-cyanoquinolines as protein tyrosine kinases inhibitors
UA73993C2 (uk) 2000-06-06 2005-10-17 Астразенека Аб Хіназолінові похідні для лікування пухлин та фармацевтична композиція
DE60229046D1 (de) 2001-04-19 2008-11-06 Astrazeneca Ab Chinazolin derivate
DE60215178T2 (de) 2001-07-16 2007-08-23 Astrazeneca Ab Quinolin-derivate und ihre verwendung als inhibitoren der tyrosine kinase
GB0128122D0 (en) * 2001-11-23 2002-01-16 Astrazeneca Ab Therapeutic use
GB0128109D0 (en) * 2001-11-23 2002-01-16 Astrazeneca Ab Therapeutic use
AU2002365664A1 (en) 2001-12-05 2003-06-17 Astrazeneca Ab Quinoline derivatives as antitumour agents
GB0215823D0 (en) 2002-07-09 2002-08-14 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01246264A (ja) * 1988-01-29 1989-10-02 Eli Lilly & Co キノリン、キナゾリンおよびシンノリン誘導体
JPH06507643A (ja) * 1991-05-01 1994-09-01 ローヌ−プーラン ローラー インターナショナル (ホウルディングス) インコーポレイテッド Egfおよび/又はpdgf受容体チロシンキナーゼを阻害するビスモノ−および二環式アリールおよびヘテロアリール化合物
JPH1095776A (ja) * 1991-09-30 1998-04-14 Eisai Co Ltd 含窒素複素環化合物
JPH09508127A (ja) * 1994-01-25 1997-08-19 ワーナー−ランバート・コンパニー 上皮増殖因子受容体ファミリーのチロシンキナーゼを阻害することができる二環式化合物
JPH11507355A (ja) * 1995-06-06 1999-06-29 ローヌ−プーラン ローラー ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド タンパク質チロシンキナーゼher−2の自己リン酸化能を選択的に阻害するアリール及びヘテロアリールキナゾリン化合物
WO1997038994A1 (en) * 1996-04-13 1997-10-23 Zeneca Limited Quinazoline derivatives
JP2001500891A (ja) * 1996-09-25 2001-01-23 ゼネカ リミテッド キナゾリン誘導体およびそれらを含有する薬学的組成物
JPH10152477A (ja) * 1996-10-17 1998-06-09 Pfizer Inc アミノキナゾリン誘導体
WO2000047212A1 (en) * 1999-02-10 2000-08-17 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives as angiogenesis inhibitors
WO2001021594A1 (en) * 1999-09-21 2001-03-29 Astrazeneca Ab Quinazoline compounds and pharmaceutical compositions containing them
WO2002016352A1 (en) * 2000-08-21 2002-02-28 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542778A (ja) * 2006-07-13 2009-12-03 ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ Mtkiキナゾリン誘導体
JP2013249307A (ja) * 2006-07-13 2013-12-12 Janssen Pharmaceutica Nv Mtkiキナゾリン誘導体
JP2010532320A (ja) * 2007-06-14 2010-10-07 グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー Pi3キナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
US7504408B2 (en) 2009-03-17
ATE429230T1 (de) 2009-05-15
AU2003281193A1 (en) 2004-01-23
WO2004004732A1 (en) 2004-01-15
EP1528925A1 (en) 2005-05-11
DE60327323D1 (de) 2009-06-04
EP1528925B1 (en) 2009-04-22
US20050250797A1 (en) 2005-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7173135B2 (en) Substituted 3-cyanoquinolines as MEK inhibitors
JP3774438B2 (ja) 腫瘍の処置用のキナゾリン誘導体
CA2419301C (en) Quinazoline derivatives
US6849625B2 (en) Quinazoline derivatives with anti-tumour activity
US7501516B2 (en) Quinoline derivatives and their use as tyrosine kinase inhibitors
JP4307843B2 (ja) キナゾリン誘導体
US20070191346A1 (en) 3-Cyano-quinoline derivatives
US20040063733A1 (en) Quinazoline derivatives
US6939866B2 (en) Quinazoline derivatives
JP2005536486A (ja) 癌の処置に使用するためのキナゾリン誘導体
WO2004056812A1 (en) 4- (pyridin-4-ylamino) -quinazoline derivatives as anti-tumor agents
WO2004069250A1 (en) 3-cyano-quinoline derivatives as non-receptor tyrosine kinase inhibitors
WO2004108704A1 (en) Pyrimidin-4-yl 3-cyanoquinoline derivatives for use in the treatment of tumours
WO2004108703A1 (en) Pyrazinyl 3-cyanoquinoline derivatives for use in the treatment of tumours
WO2004069249A1 (en) 3-cyano-quinoline derivatives as non-receptor tyrosine kinase inhibitors
WO2004056801A1 (en) Quinazoline derivatives
WO2004069827A1 (en) Quinoline derivatives and use thereof as antitumor agents

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080910

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081210

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081217

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090501