JP2005536215A - 食物製品 - Google Patents

Abstract

本発明は、製品が脂肪、炭水化物、蛋白質、食物繊維、ビタミン、及びミネラル及び微量元素を含み、かつ食品組成製品が一食分全体の代わりとなることを意図した飲料用液体に混和するための乾燥食品組成製品に関する。前記食品組成製品の摂取が、消費者に安定した血糖値を提供するような具合に、食品組成製品の前記成分の相対量を選択する。

Description

本発明は、飲料用液体に混和するための乾燥食品組成製品であって、果物、野菜、植物、酪乳、卵、及び他の蛋白源を含む様々な食物群に由来する脂肪、炭水化物、蛋白質、ビタミン、及びミネラル、並びにコロイド状水分源を含み、一食分全体の代わりとなることを意図した生理学的にバランスのよい食品組成製品をもたらす製品に関連する。

バランスのよい食事の重要性は、栄養士、科学者、及び一般の人々によって長い間認識されてきたにも関わらず、健康的な食餌の維持は現代社会において根強いだけでなく大きくなる問題である。今日の加速する生活ペースに伴い、人体とって不可欠な栄養物の１日摂取量を確保する食事を準備するための時間を見つけることは、一般の人々にとってますます困難になってきている。時間不足から多くの人々は、太りやすく又は栄養価が不適当なことが多いファースト・フードの代替物を選択するようになり、或いは朝食など重要な一食分全体を抜くようにさえなる。

さらに、食品成分の組成に問題がある。通常の一食には不可欠な栄養成分が含まれていなければならないことは、一般の人々によく自覚されているにも関わらず、日々の生活で一食を構成する異なる成分の栄養素の量を推定することは多くの場合困難になっている。異なる食品成分は、互いに相互作用することが知られているので、一食の全栄養効果はさらに推定困難であり得る。

特に吸収された食物の血糖値に対する作用は、人々の幸福に非常に重要であると思われてきた。食物が摂食され、消化され、血流中に吸収されたとき、血糖値で対応する上昇を検出することができる。しばしば、バランスの悪い食事はグルコースに転換された場合、素早いインスリン応答を誘発する炭水化物を含む。いわゆるインスリン・スパイクが、細胞中への糖の迅速な貯蔵、続いて脂肪貯蔵をも招き、それによって体内に不要な量のエネルギーの貯蔵が生じる。したがって、１度目の食事後まもなく、血中の血糖値がそれに対応した急激なインスリン作用によって相当に低減され、身体は空腹感、疲労、集中力の欠如などを伴い、よりグルコースを求めてシグナルを送る。血糖値を上昇させるという直接的な必要性から、糖分含有率の高い食品への渇望が誘発され、さらにグルコースを与えた場合、再び新たな血糖値の劇的な変動サイクルが始まる。血糖値のこうした素早い変動は、消費者に気質的な浮き沈みをもたらし、消費者の体重制御の問題にもなる絶え間ない摂食習慣を招き、さらに心臓及び血液系に脂肪を増加させる。

空腹感を満たすための食品全てが長期的な満足効果を有するわけではないことが証明されていることにも留意することが重要である。空腹な消費者は、血糖値の均衡を取ろうと懸命になるので、さらに、長時間満腹をもたらしてくれることができる食品を選ぶことの困難さに問題が生じる。

血中インスリン濃度を同じ高さに維持することはさらに重要であり、すなわち、高い血中インスリン濃度は、組織の効力のレベルの低下すなわちインスリン耐性に関連付けられる。この状態が、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、高脂血症などのいくつかの重要で一般的な病気、及び肥満に対して有害な影響があることは知られている。

毎日の食餌の欠点を補うために、膨大な数の食品サプリメントを市場で入手することができる。これらの食品サプリメントの目的は、消費者に通常の食物消費で不足していると推定される必須の食物栄養素の日用量を提供することである。一般に、消費者は、身体に不可欠なミネラル及びビタミンが不適当なまま毎日の食事を終える。さらに、筋肉増強用の製品など、身体状態を最適化するために異なるサプリメントを使用する人々もいる。

しかしながら、身体の要求に関してバランスの良い食事を得るためのこの行動方針にはある種の欠点が伴う。通常、一食中の栄養素の量を推定することは複雑である。先に述べたように、ある種の食品成分は、互いに相互作用し、その結果、一食分全体の栄養価は実際には個々の成分の栄養価の合計と異なり得る。食品サプリメントを加えた場合、この推定を算出することはさらに困難になる。

さらに、消費者には、一食分全体の代わりとなるいくつかの食品が提供されている。しかしながら、これらの製品に、長期間にわたって利用するための必須成分全てが含まれていることは稀有である。事実、これらの製品の多くは、たとえば、様々な痩身用製品、筋肉増強用製品、及び様々な疾患を患う患者用の栄養液など、ある種の目的を達成するまでのみ使用されることを意図している。こうした製品は、短時間の使用が意図されているために、多くの場合差し迫った問題の解決に焦点が当てられており、したがって通常の食餌の代用には適当又は不要である。さらに、市販されている多くの一食代用製品は、人体系に対する均衡の取れた身体的な効果が表れること、特に安定した一定の血糖値の維持が現れることに失敗するような方式で構成されている。

上記から明らかなように、身体に不可欠な食物成分全てを含むバランスがとても良い一食を利用者に提供する食品組成製品が必要とされており、この食品組成製品は使用準備ができており１日の少なくとも１回の通常の一食の代用とすることができる。人体にある種の成分の不足又は過剰を引き起こすことなく、長期間使用することができる食品組成製品を提供できることも望ましい。本発明の別の目的は、人体系に対して、特に血糖値に対して有利な効果を有し、その製品が食事後長時間満腹効果を生み出す食品組成製品を提供することである。さらに、安価かつ製造が容易である食品組成製品を提供することが望ましい。

本発明によれば、その製品が少なくとも一食分全体の代わりとなることを意図した食品組成製品が提供される。さらに、食品組成製品は、既知の食品組成製品に伴う短所を実質的に取り除く。

本発明による飲料用液体に混和するための乾燥食品組成製品は、主として、この食品組成製品が容易に利用可能な必須食物成分全てを含むことによって区別され、その場合前記食品組成製品の成分、脂肪、炭水化物、蛋白質、ビタミン、及びミネラルの相対量は、前記食品組成製品の摂取が消費者に安定した血糖値を提供するような具合に選択される。食品組成製品の炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の重量比の大きさは、０．８〜２．０：１：０．１〜０．４であることが好ましく、重量比の大きさは、それぞれ０．８〜２．０：１：０．１〜０．３であることがより好ましく、その場合炭水化物はグリセミック指数の低い食品群から選択される。炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の重量比は、０．８〜１．５：１：０．１〜０．３であることがより好ましく、０．７〜１．３：１：０．１〜０．３であることが最も好ましい。さらに炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の重量比は、１．２〜１．８：１：０．１〜０．３，０．８〜２．０：１：０．１５〜０．２５，１．０〜１．９：１：０．１５〜０．２５であってもよい。前記脂肪、炭水化物、蛋白質、ビタミン、及びミネラルは、果物、野菜、植物、酪乳、卵、及び他の蛋白源を含む様々な食物群に由来し、コロイド状水分源によって一食分全体の代わりとなることを意図した生理学的にバランスのよい食品組成製品がもたらされる。

「グリセミック指数」（ＧＩ）は、ある種の食品を消費した後の血中グルコース濃度の上昇の程度を測定するものである。本明細書では、低グリセミック指数（ＧＩ）はＧＩ値が０〜６０の食品を指す。グリセミック指数（ＧＩ）は、異なる２つの基準、すなわち、基準白色パン又は基準グルコースを使用し計算することができる。本発明による食品組成製品でなされた測定では、基準グルコースを使用した。一食の全体的な血糖効果を推定するために、「血糖負荷」（ＧＬ）（ＧＩ×食餌性炭水化物含有量）の概念を導入している。ＧＩは、対応する炭水化物の量を比較し、炭水化物の質ではなく量の測定を提供するので、ＧＬ値は、異なる食品の現実的なポーション・サイズの血糖効果を提供する。ＧＬ値は、血糖上昇と続く血流中へのインスリン分泌を測定するＧＩ値に類似するが、食物のポーション１個で得られる炭水化物の量の側面を含む（Ｆｏｓｔｅｒ−Ｐｏｗｅｌｌ Ｋ．、Ｈｏｌｔ ＳＨ．、Ｂｒａｎｄ−Ｍｉｌｌｅｒ ＪＣ．、Ａｍ．Ｊ．Ｃｌｉｎ．Ｎｕｔｒ．７６：５−５６，２００２を参照）。

本発明の好ましい一実施例によれば、炭水化物はマメ科植物、好ましくはイエローピー（ｙｅｌｌｏｗ ｐｅａｓ）、並びにバラ科植物、好ましくはリンゴ及びローズヒップに由来し、その場合前記マメ科植物及びバラ科植物は有利に低いＧＬ値を食品組成製品に付与することに貢献する。しかしながら、もちろん、炭水化物は本発明の範囲内でグリセミック指数が低い他の植物から選択することもできる。さらに、リンゴ及びローズヒップは、セイヨウナシ、モモ、プラム等に代えてよく、それらの全ては低グリセミック指数のバラ科植物である。本発明の別の好ましい実施例では、食品組成製品の内容物全体の少なくとも１５％はイエローピーに由来し、少なくとも１０％はリンゴに由来し、少なくとも５％はローズヒップに由来する。炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の重要な均衡を維持するように、記述した成分の含有率はイエローピーでは３０％を、リンゴでは２５％を、及びローズヒップでは１５％を超えないことが好ましい。本発明者らがブドウ科植物を含む食品組成製品によって実施した研究では、それを含めるようなことは全体的な食品組成製品のＧＬ値を著しく増加することが示されている。

さらに、前記組成物は、一食消費後は長時間満腹効果を得られることも証明されており、その効果は空腹感を遠ざけるために非常に重要である。以前の研究（Ｈｏｌｔ ＳＨ．、Ｍｉｌｌｅｒ ＪＣ．、Ｐｅｔｏｃｚ．、Ｆａｒｍａｋａｌｉｄｉｓ Ｅ．、Ｅｕｒ．Ｊ．Ｃｌｉｎ．Ｎｕｔｒ．４９（９）：６７５−６９０、１９９５）で開示されているように、様々な食品はその満腹度において著しく異なる。本発明による食品組成製品は、上記研究に記載されているいくつかの理由によって前記満腹効果を提供する。脂肪性食品が満足のいくものではないことは示されているので、食品組成製品中の低い脂肪程度が有利なことは証明されており、同様に卵やリンゴなどの食品を含めることも有利であり、前記論文で明示されているようにどちらも満腹指数が高い。さらに、本発明による食品組成製品は、蛋白質、繊維、水分の含有量など、ある種の重要な成分間において割合のバランスがよい。前記成分が、前記満腹に対して良い効果を有することは上記研究で示されている。

驚くべきことに、食品組成製品中の炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の相互関係は、全体的な身体系の均衡を維持する、すなわち、身体系の栄養素の不足や過剰を回避する際の重要な値であることが証明されている。身体の均衡が保たれている場合、栄養素及びエネルギーの摂取は組織の要求を維持するのに十分であり、栄養素及びエネルギーの身体への入量及び出量は等しい。さらに、本発明による食品組成製品のポーション１個を与えたとき、上記関係は消費者に適切な一食分に相当する量の各成分を提供する。本発明の一実施例では、炭水化物、蛋白質、及び脂肪は、全卵１０〜２０％、卵白４〜１５％、乳清１０〜２５％、イエローピー１５〜３０％、リンゴ１０〜２５％、及びローズヒップ５〜１５％の形をとって有利に存在する。

さらに、本発明の目的は、本明細書に記載したように食品組成製品を提供することであり、この製品は一食分全体のＧＬ値が２０未満、好ましくは１０未満であるように均衡が取れている。先に述べたように、炭水化物は人体の消化器系によってグルコースに代謝される。１８世紀半ばまで、一般的には、炭水化物の寸法が血糖応答に関して一番重要であると見なされていた。今日では、食品中に含まれる際の形のために同じ炭水化物が異なる血糖応答を招くことが知られている（例えば、Ｂｊｏｒｃｋ Ｉ．、Ｌｉｌｊｅｂｅｒｇ Ｈ．、Ｇｒａｎｆｅｌｄｔ Ｙ、Ａｋｅｒｂｅｒｇ Ａ．、Ｓｃａｎｄ．Ｊ．Ｎｕｔｒ．／Ｎａｒｉｎｇｓｆｏｒｓｋｎｉｎｇ Ｖｏｌ．４０：３８−４２、１９９６を参照）。最近では、「グリセミック指数」（ＧＩ）は、用語「速い」及び「遅い」炭水化物に取って代わられてきており、これは含まれている糖類の寸法に関係付けられた。高ＧＩ値は、血糖の急上昇を示し、低ＧＩ値はグルコースの吸収速度が遅いことを示し、すなわちＧＩ値が低い炭水化物はより緩慢に消化吸収される。血糖濃度は、より水平なレベルに保たれるので、空腹感は長時間遠ざけられ、炭水化物に富む食品への不要で不健康な渇望も回避される。したがって、前記ＧＬ値の食品組成製品によって前記問題が回避され、このＧＬ値は低いＧＩ値及び得られる炭水化物の量の産物である。しかしながら、ＧＬ値が低い食品組成製品の他に、空腹感を回避するためには前記製品の満腹効果も等しく重要である。

しかしながら、たとえ異なる供給源に由来する炭水化物を個々のＧＩ値に関連付けることができても、合計した炭水化物のそれぞれのＧＩ値がその食品のＧＩを決定するわけではない。ＧＩは、いくつかの要因によって左右され、たとえば、炭水化物の生化学構造、高いアミロース／アミロペクチン割合、高い天然澱粉度、アミロース阻害能を有する抗栄養的物質の存在、及び脂肪、繊維、蛋白質との共摂取によって左右される。したがって、低いグリセミック指数の全体的組成物を消費者に提供することになる一食の構成を試みるときに問題が生じる。グリセミック指数に寄与するいくつかの要因のために、血糖値の変動を回避するための好適に均衡が取れた一食を構成することは困難かもしれない。

低ＧＬ食品組成製品を得る際の１つの重要な要因は、先に述べたように別の成分の共摂取である。実施例２に示すように、本発明による食品組成製品が、上記した炭水化物、蛋白質、及び脂肪の重量比である場合、所望のグルコース吸収速度が示される。

さらに、同じく上記したように、低ＧＬ食品組成製品を得る際に炭水化物源を選択することは別の重要な要因である。したがって、低ＧＩ値の炭水化物を選択する。本発明の一実施例によれば、食品組成製品は上記したイエローピー、リンゴ、及びローズヒップを含む内容物を有し、それらの全てはＧＩ値の低い炭水化物を含む。平均的なＧＩ値、すなわち６０〜９０の食品を含めた場合、低ＧＩ値の炭水化物のみを含む組成物と比較して全体的な食品組成製品のＧＬ値が著しく高くなることを本発明者らは見出している。

本発明の別の実施例によれば、炭水化物は分解されると人体系にグルコース、スクロース、フルクトース、マルトース、及びラクトースからなる群から単糖類を提供する。種々の糖類は、グルコース２．１〜２．５％、好ましくは約２．３％、スクロース１．８〜２．２％、好ましくは約２．０％、フルクトース４．０〜４．８％、好ましくは約４．４％、マルトース＜０．０３〜０．０５％、好ましくは約＜０．０４％、及びラクトース１２．９〜１５．７％、好ましくは約１４．３％の割合で有利に存在する。

しかしながら、本発明の範囲内で様々な型の糖の含有率を変更することも可能である。本発明による一実施例では、このような製品の要件を満たすために食品組成製品は、低ラクトースであり又は全くラクトースを含まない。低ラクトース製品は、乳分に許容性がない人々を対象とし、したがってラクトースが低量である。１８ｇの粉末からなる一食（ｓｅｒｖｉｎｇ）の食品組成製品を少なくとも２０ｃｌの水と混合する場合、即席飲料製品は一食当たりラクトース含有率が１％未満になることに留意することも重要であり、この含有率は低ラクトース含有率として認識されるものである。

本発明の一実施例によれば、食品組成製品は生理学的用量の、すなわち、７〜１２％、好ましくは約８．４％の食物繊維を含む。一食のＧＬは、繊維の含有率に影響を受ける。繊維の度合いが高いことはグリセミック指数の低下に役立つからである。繊維は消化されないが、しかしながら、腸が正しく機能するために必要である。本発明による食品組成製品中、繊維の含有率が高いことは運動性（腸の動作）の改善に有利であり、それによって効率よく食物を処理する消費者の能力を強化する。さらに、繊維は細胞中の毒素の除去に役立ち、さらに血液系のコレステロール含有率を減少させることが認められている。

本発明による好ましい実施例では、食品組成製品の脂肪は、オメガ−３：オメガ−６脂肪酸の割合が１：０．５〜１：３．０、より好ましくは１：０．８〜１：２．０、最も好ましくは１：１．０〜１：１．３の必須脂肪酸から構成される。正常な細胞機能や他の機能を維持するために正しいバランスが重要である。典型的なウェスタン・ダイエットでは、オメガ−３脂肪酸に比べ、はるかに多いオメガ−６脂肪酸から構成されており、多くの食事は所望される脂肪酸の必須量が不足し、さらに前記脂肪酸の均衡が不適切である。製品の脂肪は、さらに飽和、並びにモノ−、ジ−、トリ−、及びポリ不飽和脂肪酸の必要に応じて構成される。好ましくは、脂肪は２５〜４０％含まれるのが好ましく、２８〜３５％がより好ましく、約２９〜３３％が最も好ましく、飽和脂肪酸は３０〜４５％が好ましく、３２〜３９％がより好ましく、約３３〜３７％が最も好ましく、モノ不飽和脂肪酸、かつジ−及びトリ不飽和脂肪酸は１５〜３５％が好ましく、２５〜３５％がより好ましく、約２９〜３３％が最も好ましい。ポリ不飽和脂肪酸は、３．０〜３．６％の量で存在することが好ましい。それによって脂肪酸の主な３群間の均衡が最適化される。好適に均衡が取れた一食の脂肪内容物は必須であり、すなわち脂肪には重要な脂肪溶解性ビタミン、及び人体によって産生されない必須脂肪酸が含まれる。脂肪酸は、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アルファ−リノレン酸、アラキジン酸、エイコサジエン酸、ベヘン酸、ドコサヘキサエン酸（ＤＨＡ）、及びエイコサペンタエン酸（ＥＰＡ）からなる群から選択されることが好ましい。しかしながら、本発明は本明細書に記載した脂肪酸に限定されない。本発明の範囲に属する他の脂肪酸も選択することができる。さらに、ドコサヘキサエン酸（ＤＨＡ）及びエイコサペンタエン酸（ＥＰＡ）の濃度が最適化され、総脂肪の１．９〜２．３％、好ましくは約２．１％を構成する。コレステロールも身体の要求を満たす量で存在する。食品組成製品の脂肪は、主として全卵に由来することが好ましい。

飽和、モノ不飽和、ポリ不飽和脂肪間の好ましい均衡を実現するために、食品組成製品中の全卵内容物は、全卵製品のオメガ−３とオメガ−６脂肪酸の間の均衡が１：０．７〜１．５の比になるように、特に栄養のよいニワトリから供給する。

食品組成製品は成分の均衡が取れており、その結果、１ポーション食（ｐｏｒｔｉｏｎ ｓｅｒｖｉｎｇ）当たり７５ｋｃａｌ未満、より好ましくは７０ｋｃａｌ未満、最も好ましくは６８ｋｃａｌ未満のバランスの良い一食が提供され、それに対応して各１００ｇにつき４２５ｋｃａｌ未満、より好ましくは４００ｋｃａｌ未満、最も好ましくは３８５ｋｃａｌ未満の乾燥食品組成製品のパウダーミックスが提供される。本明細書では、用語「食」は、飲料用液体に分散させたときの乾燥食品組成製品の１回分を指す。

さらに、この食品組成製品は優れた蛋白源であり（乾燥食品組成物粉末各１００ｇにつき蛋白質３０〜４５ｇ、より好ましくは３５〜４０ｇ、最も好ましくは３７〜３９ｇ）、すなわち、認識されている８種の必須アミノ酸を含む２０種のアミノ酸全てを生理学的用量で含む。アミノ酸は、乳清、イエローピー蛋白質、卵白、全卵などの供給源に適切に由来する。本発明による食品組成製品は、蛋白質及び必須アミノ酸の毎日の許容量に適うことを確実にするように設計されている。さらに、蛋白質含有量は、食品組成製品の組成が正の窒素バランスを提供するように設計されており、この窒素バランスは水分の排泄、内臓脂肪の利用、及び細身の維持を促進する。

食物をエネルギーに転換し、身体を維持し、身体を機能させるためにビタミンのバランスを適切にする必要がある。したがって、食品組成製品は、ビタミンＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、及びＥを生理学的用量で含み、その場合ビタミンＣ及びＥは重要な抗酸化剤として貢献する。

さらに、本発明による食品組成製品は、必須ミネラル及び微量元素を生理学的用量で含み、すなわち鉄（Ｆｅ）、亜鉛（Ｚｎ）、カルシウム（Ｃａ）、リン（Ｐ）、マグネシウム（Ｍｇ）、銅（Ｃｕ）、マンガン（Ｍｎ）、クロム（Ｃｒ）、セレン（Ｓｅ）、シリカ（Ｓｉ）、カリウム（Ｋ）、及びナトリウム（Ｎａ）を含み、その場合カリウムは多量にナトリウムは少量存在する。ミネラルは、身体の代謝過程に不可欠である。それらは、主要な身体過程で触媒として作用し、その際ミネラルは相関する方式で作用する。身体のミネラル不足は身体過程において欠陥を作り出し、過剰は撹乱を作り出す可能性があり、したがってミネラルの量及び均衡は非常に重要である。

前記製品は、ｐＨ５．８〜６．２の範囲にあって緩衝剤のように働き、それによってＧ．Ｅ．Ｒ．Ｄ（胃食道逆流症）及び非潰瘍性消化不良を患う人々に対して正の効果を有する。

グルテン不耐性の人々の要求を満たすために、この食品組成製品はグルテンを含まず製造される。

使用準備ができておりバランスのよい一食に対する需要のために、この食品組成製品は正味乾燥重量が、シングル・ポーション・パックの乾燥粉末で１５〜２０ｇパック詰めされていることが好ましく、１７〜１９ｇがより好ましく、約１８ｇが最も好ましい。乾燥粉末は、飲料用液体、好ましくは水に容易に溶解し、即座に消費することができる。したがって、過密スケジュールのために、朝食などの食事を抜くこと、又はファースト・フードやスナックを食べることを回避することができ、健康な生活様式を維持することができる。朝食の代用にするために、個人の必要に応じて１個又は２個のシングル・ポーション・パックを使用することが好ましい。子供には、朝食にシングル・ポーション・パック１個を適切に与える一方で、成人は適切には１個から２個のシングル・ポーション・パックを消費する必要がある。正餐と同等の栄養物を適切に摂取するためには、男性はシングル・ポーション・パック４個を消費すべきであり、女性は３個消費する必要がある。しかしながら、前記製品の消費は、体重１キログラム当たり蛋白質０．７５ｇの１日摂取量に相当する、蛋白質約７ｇをそれぞれ含むシングル・ポーション・パックの数を超えてはならない。乾燥粉末は、分解に対して、特に脂肪酸に関して、それぞれ２５℃及び４０℃で少なくとも３カ月間有利に安定していることが証明されている。消費者が、大容量の乾燥粉末からポーション１個を取り出すことを意図した包装と比較した場合、食品組成製品をパック詰めすることも空気及び水分への曝露、及びそれに続く酸化を防止する。

前記製品は、酪乳やジュースなどの飲料用液体と混合することもできる。食品組成製品をジュースと混合する場合、炭水化物の含有量は増加し、成長している子供など、炭水化物の必要性が高い消費者にエネルギー含有量がより高い一食を提供する。この場合、炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の重量比は、１．０〜２．０：１：０．１〜０．３が好ましく、１．２〜１．８：１：０．１〜０．３がより好ましく、１．４〜１．６：１：０．１〜０．３が最も好ましい。

さらに、前記食品組成製品は、バーの形に製造し、それによって消費者に食品組成製品の１個又は複数のポーションを、消費が容易で適切に包装した形で提供することもできる。バーは、当技術分野で知られているどんな方法によっても生成することができる。

食品組成製品は、毎日の食物消費の唯一の栄養源として使用することができ、或いは１日を通して一食又は複数の食事の代用として使用することができる。一食の代用として、本発明による食品組成製品は、消費者に、食品及び追加の食品サプリメントの支出を低減させる安価一食を提供する。

本発明による食品組成製品の栄養物質は、動物源及び植物源に由来し、それによって必須アミノ酸を含むアミノ酸全て、脂肪酸、及び遅く働く炭水化物を適切なバランスで提供し、それらの全ては低グリセミック指数に貢献する。製品には、人工甘味料、保存料、香味料、着色料、又は増粘剤を添加しない。

さらに、この食品組成製品は、インスリン模倣体のように働くという点で有利である。前記製品は、安定した血糖値をもたらし、インスリン・スパイクを防止することも証明されている。さらに、全ての人々において基礎的なインスリン濃度を低下させ、依存性糖尿病患者で長く作用するインスリン要求（基礎的なインスリン濃度）、及び短く作用するインスリン要求（インスリン・スパイク）を著しく低減させる。

次に、本発明を以下の実施例に関して詳細に記載し、その中で実施例１は本発明による一食品組成製品の成分について述べ、実施例２は本発明による食品組成製品を消費した後の血糖値に対する効果を例示する。

本発明の一実施例による食品組成製品の成分であって、成分は乾燥食品組成製品１００グラム当たりのグラム、又は１ｋｇ当たりのグラムで示す。脂肪酸の組成は百分比の値で示す。

食品組成製品の各１ポーション（１８グラム）によって、消費者は、蛋白質約７グラム、炭水化物約６グラム、脂肪約１．６グラム、及び６７ｋｃａｌが得られる。

実施例１による食品組成製品をＢ−グルコース（Ｈｅｍｏｃｕｅ、Ａｎｇｅｌｈｏｌｍ）、Ｓ−インスリン（Ｋｌｉｎｉｓｋ Ｋｅｍｉｓｋａ Ｌａｂｏｒａｔｏｒｉｅｔ、ＭＡＳ）、及びＰ−グルコース（Ｋｌｉｎｉｓｋ Ｋｅｍｉｓｋａ Ｌａｂｏｒａｔｏｒｉｅｔ、Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｅｔｓｓｊｕｋｈｕｓｅｔ、Ｌｕｎｄ在所）に関して分析した。基準グルコース、及び炭水化物の組成を変更した食品組成製品についても同様に測定を行った。体重８０ｋｇの男性である同じ試験者を異なる４度の機会で試験した。各試験の前に絶食グルコース値を得、次いで前記組成物の消費から３０、６０、９０、及び１２０分後に測定を行った。前記組成物のポーション約４個に相当する、水約８ｄｌに分散させた１５８グラムの食品組成製品、及び水約６ｄｌに分散させた１５８グラムの食品組成製品からなる一食のグリセミック指数を算出した。ｙ軸をグルコース濃度に、ｘ軸を時間にしてデータをグラフにして示した。次いで、血糖曲線下面積を算出した。水３ｄｌに分散させた５０グラムのグルコースからなる基準に対して同じ手順を実施した。各血糖曲線下面積を比較してグリセミック指数を百分比値として示した。

本発明による食品組成製品の本研究の結果は、算出ＧＬ値がそれぞれ４及び８であった。本発明による組成物の前記量の消費が、それぞれ４％及び８％の血糖増加を誘発することを暗示するようなＧＬ値は、前記製品のそれと同等のグルコースの量の消費のＧＬ値と同じほどである。この低いＧＬ値は、血糖値に対する本発明の正の効果を例示している。同様に、血糖曲線が平坦な様相を示していたので、消化された炭水化物が制御され、吸収速度が遅延されていることを食品組成製品は証明している。Ｓ−インスリン濃度も、研究全体にわたって低い値を示していた。

ブドウ科植物からなる群から選択した平均ＧＩ値を有する炭水化物、具体的にはＧＩ値が６１のブドウを含む食品組成製品について比較研究を行った。全体的には同じであるが、合計で約１０％のブドウを加え、かつローズヒップ及びイエローピーを対応して減少させた食品組成製品によってこの研究を実施し上記のように測定を行った。研究の結果はＧＬ値が２４．４であり、値は本発明による食品組成製品に比べ著しく高かった。この高い値は、グルコースの速い吸収を示し、すなわち、上記の好ましくない吸収パターンを示している。高いＢ−グルコース・ピーク及びＰ−グルコース・ピークには、前記の好ましくない吸収パターンも示して、好ましくないＳ−インスリン・スパイクが続いた。

上記の測定で得られたデータを表１に示す。Ｂ−グルコース及びＰ−グルコースの値はｍｍｏｌ／ｌであり、Ｓ−インスリンの値はｍｌＥ／ｌである。

実施例１に記載したように、本発明による食品組成製品で実施した別の測定では、驚くべきことに、前記食品組成製品の追加の摂取によって、前記製品に含まれる炭水化物の量の摂取から推定されたＧＬ値の上昇よりも少ないＧＬ値の上昇が引き起こされたことが明らかになった。すなわち、通常は、ある種の炭水化物の量の追加摂取は、その量に比例して対応する血糖の上昇が示される。しかしながら、本発明による食品組成製品は、食品組成製品のある量の追加の摂取と比較した場合、少ない血糖の上昇が有利に示された。

前記食品組成製品の追加量をさらに消費することによって、前記製品の第１のある量の摂取後、及び前記製品の第２のある量の摂取後に比較的安定した血糖濃度が示されることについて、以下理論的に説明することによりなんら限定されることなく、様々な成分が代謝的に最適化されるように相互作用するようなやり方で、食品組成製品の組成は均衡が取れていると考えることができる。しかしながら、理論は完全には組み立てられてはおらず、したがって本発明を拘束するものとしてみなすべきではない。

この測定で得られたデータを表２に示す。グルコース及び食品組成製品の値をｍｍｏｌ／ｌで示し、上記の手順を使用し測定を実施した。

Claims (23)

1. 乾燥食品組成製品の摂取が、消費者に安定した血糖値を提供するように、前記食品組成製品の成分の相対量を選択することを特徴とする、前記製品が脂肪、炭水化物、蛋白質、ビタミン、及びミネラルを含み、前記食品組成製品が一食分全体の代わりとなることを意図した飲料用液体に混和するための前記乾燥食品組成製品。
2. 前記炭水化物が、グリセミック指数の低い食品群から選択され、炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の製品重量比の大きさが、それぞれ０．８〜２．０：１：０．１〜０．４であることを特徴とする、請求項１記載の製品。
3. 前記炭水化物が、グリセミック指数の低い食品群から選択され、炭水化物、蛋白質、及び脂肪間の製品重量比の大きさが、それぞれ０．８〜２．０：１：０．１〜０．３であることを特徴とする、請求項１記載の製品。
4. 前記炭水化物が、マメ科植物、好ましくはイエローピー、並びにバラ科植物、好ましくはリンゴ及びローズヒップに由来することを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の製品。
5. 内容物全体の少なくとも１５％がイエローピーに由来し、少なくとも１０％がリンゴに由来し、少なくとも５％がローズヒップに由来することを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の製品。
6. 前記製品の一食分全体のＧＬ値が２０未満、好ましくは１０未満になるように均衡が取れていることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の製品。
7. 前記炭水化物が、グルコース、スクロース、フルクトース、マルトース、及びラクトースからなる群由来の単糖の形をとることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の製品。
8. 前記糖類が、グルコース２．１〜２．５％、好ましくは約２．３％、スクロース１．８〜２．２％、好ましくは約２．０％、フルクトース４．０〜４．８％、好ましくは約４．４％、マルトース＜０．０３〜０．０５％、好ましくは約＜０．０４％、及びラクトース１２．９〜１５．７％、好ましくは約１４．３％の含有率で存在することを特徴とする、請求項７記載の製品。
9. 即席飲料のラクトース含有量が低い、或いはラクトースが全く含まれないことを特徴とする、請求項１〜８のいずれか一項に記載の製品。
10. 食物繊維が７〜１２％含まれることを特徴とする、請求項１〜９のいずれか一項に記載の製品。
11. 脂肪が、オメガ−３：オメガ−６脂肪酸の割合１：０．５〜１：３．０、より好ましくは１：０．８〜１：２．０、最も好ましくは１：１．０〜１：１．３で必須脂肪酸を含むことを特徴とする、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の製品。
12. 前記脂肪酸が、飽和脂肪酸２５〜４０％、モノ不飽和脂肪酸３０〜４５％、ジ及びトリ不飽和脂肪酸１５〜３５％を含むことを特徴とする、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の製品。
13. ドコサヘキサエン酸（ＤＨＡ）及びエイコサペンタエン酸（ＥＰＡ）の濃度が最適化され、総脂肪の１．９〜２．３％、好ましくは約２．１％を構成することを特徴とする、請求項１〜１２のいずれか一項に記載の製品。
14. 全卵製品が、飽和、モノ不飽和、ポリ不飽和脂肪間で好ましい均衡になるように、かつオメガ−３とオメガ−６脂肪酸間の均衡が１：０．７〜１．５の範囲になるように、前記食品組成製品中の全卵内容物が特に栄養のよいニワトリから供給されることを特徴とする、請求項１〜１３のいずれか一項に記載の製品。
15. ８種の必須アミノ酸を含む２０種のアミノ酸全てを含むことを特徴とする、請求項１〜１４のいずれか一項に記載の製品。
16. ビタミンＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、及びＥ、並びに必須ミネラルの鉄（Ｆｅ）、亜鉛（Ｚｎ）、カルシウム（Ｃａ）、リン（Ｐ）、マグネシウム（Ｍｇ）、銅（Ｃｕ）、マンガン（Ｍｎ）、クロム（Ｃｒ）、セレン（Ｓｅ）、シリカ（Ｓｉ）、カリウム（Ｋ）、及びナトリウム（Ｎａ）を含み、生理学的用量でカリウムが多量、ナトリウムが少量存在することを特徴とする、請求項１〜１５のいずれか一項に記載の製品。
17. ｐＨの範囲が、５．８〜６．２であり、緩衝剤のように作用することを特徴とする、請求項１〜１６のいずれか一項に記載の製品。
18. グルテンを含まないことを特徴とする、請求項１〜１７のいずれか一項に記載の製品。
19. 人工甘味料、保存料、香味料、着色料、又は増粘剤を含まないことを特徴とする、請求項１〜１８のいずれか一項に記載の製品。
20. 前記食品組成製品が、１ポーション食当たり７５ｋｃａｌ未満、それに対応して前記乾燥食品組成製品のパウダーミックス１００ｇ当たり４２５ｋｃａｌ未満であることを特徴とする、請求項１〜１９のいずれか一項に記載の製品。
21. 請求項１〜２０のいずれか一項に記載の食品組成製品を含むことを特徴とするシングル・ポーション・パック。
22. 請求項１〜２０のいずれか一項に記載の食品組成製品を含むことを特徴とする液体。
23. 請求項１〜２０のいずれか一項に記載の食品組成製品を含むことを特徴とするバー。