JP2005533728A - 容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

食品用の容器(1)が、内部に隙間空間や停滞部を生じない方法で形成される。容器の底端(8)は、管状ブランクの一方の端部(7)を折り曲げて平らにすることによって形成され、二重の厚さを有する三角形状の二つの強化折り畳み部(10)が作られ、各強化部は三角形の底辺(10a)と一致する一つの開いた辺に沿って貫入可能になっている。折り畳み部(10)が内側に曲げられる前に、底辺(10a)に沿って前記両三角形の厚さ同士を接合して封止し、折り畳み部が容器(1)の内側から隔離された状態に保たれるようにする。

Description

本発明は、特に食品貯蔵用の容器及び前記容器の製造方法に関する。
本発明は、特にミルク、フルーツジュース、ヨーグルト、ミネラルウォーター等の液状食品であって、その化学的及び感覚刺激的性質が変化したり低下したりし易いものを貯蔵するのに利用可能である。
上記タイプの液体製品は、典型的にはポリエチレン等の不透過性で防腐性の一層以上のコーティングを施されたボール紙や厚紙等の多層の又は処理された紙材料で作られた容器の中に詰められるのが、標準のやり方である。
これらの容器は、一般的にはリールに巻かれた連続的帯状材料のロールから切り取られた平らなブランクから組み立てられる。そのように用意された各ブランクは、製造対象の容器の形状を規定する複数の折り目線を形成する跡付け加工を受ける。
特に、各ブランクは、長手方向、横方向及び斜め方向の折り目線を表す跡付け加工によって作られる。長手方向の折り目線はブランクのほぼ全長にわたって延在し、最初の折り曲げ作用によって実質的に管状にされ、ブランクの一つの重なった長手方向の側縁に沿って付与された封止部(seal)や溶着によって恒久的に固定される。横方向の折り目線はブランクの自由な横方向の縁の近くに設けられ、材料の幅全体にわたって延在して両端部を限定し、更なる折り曲げ及び封止作用を受けることにより、完成容器の閉鎖底端と上面の出口部を形成する。
斜めの折り目線は、横方向の折り目線と自由な横方向の縁との間においてブランクの端部を横断し、製造の際に容器の底端と上部出口部とを形成する工程を円滑化するのに役立つ。
容器の底端を形成する作業に関して、これは、関連する横方向の折り目線の互いに対向するセグメントに沿って、各端部を折り曲げて折り畳むことによって一般的に行われる。このようにして、対となって部分的に重なった台形状の外形を有する二つの半体として最初に現れる端部の構造は、斜めの折り目線の助けを借りて容器の長手方向に対して垂直に付勢される。
折り曲げ及び折り畳み作業の後に、二つの台形半体は、重なった線に沿って封止され、製造される容器の構造から垂直に突出する各強化要素として識別される層状構造の二つの横方向部分と三角形の外形とによって区切られた、容器の底端に対応する四辺形の中心部を形成するように、重なった線に沿って封止される。
各三角形状強化要素は、関連する端部を定める横方向の折り目線の各セグメントに一致しており、この強化要素は、長い方の各底辺に沿って曲げられて四辺形の中心部の外形線内の位置まで折り畳まれる。なお、前記強化要素は、前記中心部によって占領される平面に実質的に平行な平面を占領する。この状況において、強化要素は互いに向き合って四辺形の中心部の中央に収束する。
この連結の際に、強化要素は封止作業を受け、それによって四辺形の中心部の中央に係止されて各容器の底端が完成する。
次に、この半分組み立てられた容器には、更なる折り曲げ作業によって出口部が形成され、全体を取り囲む形態で恒久的に封止がされるか、或いは取り外し可能な蓋と合体したネックピースが取付けられる。
液状食品を保存するための従来容器が有害なバクテリアからの保護を可能にする環境を形成しているのは事実であるが、本出願人は、これらの容器は、内容物が確実に保存されて腐敗しないと云う主問題と容器の製造販売コストとに関する特定の欠陥については未解決であると考えている。
詳しくは、従来容器の構造及び特に折り畳まれた底端は、強化要素によって形成された一つ以上の隙間空間を有し、容器に液状食品を充填する時まで洗浄流体等の好ましくない液体が溜まってそのままになっている可能性のある空隙を形成している。言うまでもないが、食品はこれらの捕捉された流体と最終的には混ざって、回復不能の汚染と品質低下を生じる。
前述の問題を解決する試みとして、製造の際に容器の内部を乾燥したり監視したりすることを含む種々の作業が採用されて来た。しかし、これらの作業は、製造の際にかなり長い処理時間と、製造コストの著しい増大をもたらし、更には容器の販売コストにも影響を与える傾向がある。
本発明の目的は、隙間空間が無くてしかも比較的妥当な製造販売コストで入手可能な特に食品を保存するための容器を提供することによって、先行技術のこれらの問題を克服することにある。
以下の説明によって更に明瞭になるであろう前述の目的及び他の目的は、少なくとも一枚の実質的に平らなブランクを折り曲げることによって得られる中空構造からなり、折り曲げ及び封止作業によって底端を形成するように構成可能な少なくとも一つの端部を具えた少なくとも一つの側壁を形成する、少なくとも一種類の保存可能な製品を収容する囲い部を提供する収容部と、恒久的に前記収容部の前記側壁に連結されかつ前記側壁と共に少なくとも部分的に前記囲い部を形成する、前記底端の反対側に配置された出口部とを含む、特に食品を保存するための容器であって、前記側壁の前記端部によって形成された前記底端は少なくとも一つの封止部によって定められた少なくとも一つの層状構造の領域を有し、前記封止部は前記容器の前記囲い部から前記領域を独立させるように位置決めされ、これによって、前記囲い部が空隙(interstitial spaces)及び/又は停滞点(stagnation points)の存在しない容積を取り囲むことを確実にした容器における本発明によって実質的に実現される。
本発明の別の形態によれば、前述の目的は、少なくとも一枚の実質的に平らなブランクを折り曲げることによって得られる中空構造からなり、折り曲げ及び封止作業によって底端を形成するように構成可能な少なくとも一つの端部を具えた少なくとも一つの側壁を形成する、少なくとも一種類の保存可能な製品を収容する囲い部を提供する収容部と、恒久的に前記収容部の前記側壁に連結されかつ前記側壁と共に少なくとも部分的に前記囲い部を形成する、前記底端の反対側に配置された出口部とを含む、特に食品を保存するための容器であって、前記出口部が容器内の食品を所定の好ましい方向に流すことができる少なくとも一つの注ぎ口を有し、前記注ぎ口は、出口部の自由縁の方に末広がり状に延びた少なくとも二本の折り目線を具え、前記容器が閉じられて前記注ぎ口が出口部内に後退し実質的に平らな形状になる非作動状態と、前記容器が開かれて前記注ぎ口が出口部から突出する作動状態とを交互に繰り返すことが可能な出口部の一部に存在している容器によって、同様に実現される。
本発明の前記目的は、同様に、跡付け加工によって作られた複数の折り目線を有する実質的に平らなブランクを用いて、特に食品を保存する容器を製造する方法であって、製造される容器の少なくとも一つの側壁を構成する実質的に管状の形状を前記ブランクに与え、前記ブランクを固定して管状を保持し、前記管状ブランクを前記側壁の端部を画定する横方向の折り目線の少なくとも二本の互いに対向するセグメントに沿って折り曲げて、前記横方向折り目線から出発して管状ブランクの自由な横方向の縁に向かって収束的に延びた斜めの折り目線に沿って前記端部が折り曲がるようにし、製造される容器の底端と少なくとも二つの互いに対向する強化要素とを形成し、管状ブランクによって形成された自由な横方向の縁の少なくとも二つの接続面同士を封止することによって、前記底端と前記強化要素を固定し、前記端部を強化要素を定める前記横方向の折り目線の互いに対向するセグメントに沿って更に折り曲げて前記強化要素を底端の上で平らにし、かつ前記強化要素を前記底端に固定する各工程を含み、更に、各強化要素によって形成された層状構造を、横方向の折り目線のこれに対応するセグメントに沿って封止する工程を含む方法によって実現される。
本発明を、添付図面を参照して例示によって詳細に説明する。
図1を参照すると、1は本発明の容器、特に食品を貯蔵するための容器の全体を示す。
図1、3、4、5、7、9及び10に示されているように、この容器1は後述する少なくとも1枚の平らなブランク1aを折り曲げて封止することによって得られる収容構造2を含んでいる。容器1のこの収容構造2は、少なくとも一つの液状食品で満たすことのできる囲い部4(図3)を有する収容部3と、囲い部4を占める食品が注がれたり取り出されたりする出口部5とを含む。
収容部3は、一連の折り曲げ及び封止作業によって、容器1の長手方向に実質的に垂直に配置された底端8を形成するように構成された端部7を有する少なくとも一つの側壁6を含む。
図1と図3〜図6は、収容部3の側壁6が、実質的に同一の四つの矩形の面を有する実質的に角柱状の外形線と四辺形断面の好ましい形状を有する本発明の第1実施形態を示す。同様に、側壁6の端部7(図3)は、容器1の長手方向に沿って連続性を中断することなく側壁6の各面6aから延在する四つの面7aを有する。
これとは対照的に図7は、容器1の収容部3によって形成される側壁6が実質的に円筒状をなし、円形断面を有する本発明の第2実施形態を示す。
当然、容器の形状に特徴を有するこれら二つの例の説明は、本発明に対して何等の限定を暗示するものではなく、本発明の範囲は例示として開示されたこれらとは異なるその他の形状や実施形態を包含する。
前述の出口部5は、底端8とは反対側の収容部3の端から延在し、囲い部4の少なくとも一部を取り囲んでいる。更に正確に云えば、出口部5は側壁6と一体化され且つこれに対して斜めの四つの面5aを有し、これらは組み合わされて側壁6から離れるようにテーパーの付いた実質的に角錐台状及び漏斗状要素を作っている。
図1と図7に示されているように、容器1は、収容部3から離れた出口部5の最上部に固定された実質的に管状のネックピース9と、このネックピース9に取り外し可能に嵌合又は螺合され容器1が確実に閉鎖できるようにした関連する蓋要素即ちキャップ9aとを具えている。
本発明の範囲は、このネックピースの例示によって限定されるものではなく、この容器1は、食品を閉鎖したり且つ/又は注いだり取り出したりする他の装置を具えることも同様に可能である。
別の例として本発明の第3実施形態を参照すると、容器1は図9と図10に示されたように、容器1の横方向の全体にわたって延在する突出した合わせ目5bに沿って施された封止によって固定された切り妻風の頂部を有する出口部5を具えている。
図10の例において、出口部5は、突出した合わせ目5bの接合部分を分離して拡げること等によって容器1が開かれた場合に注ぎ口5dを形成し、食品が注がれる時に所定の好ましい流れ方向に従うことを可能にする。
特に、注ぎ口5dは、容器が閉じられて注ぎ口5dが出口部5の突出した合わせ目5bに平らに折り畳まれる非作業状態と、容器1が開かれて注ぎ口5dが出口部5から突き出して実質的にV字状の断面輪郭を形成する作業状態とを交互に繰り返すことが可能である。
図4、図5及び図6を参照して例示的に述べられる底端8の場合には、これは実質的に四辺形の外形線を有し、その上に側壁6の端部7から作られた互いに対向する二つの強化要素10が折り畳まれて平らになっている。
特に、各強化要素10は、端部7を二つに折り畳むことによって作られた二重の材料厚を有する層状構造を有し、それの実質的に二等辺三角形状の外形線の底辺は、底端8の一つの対応する辺と一致し、底辺10aの反対側の頂点10bは同一の底端の中点の方に向かっている(図6)。この位置に折り畳まれると、各強化要素10は一つ以上の点において底端8に封止され、恒久的に接合される。
側壁6の端部7を折り畳んで平らにする折り曲げ作業の際に、当初に開放状態の唯一の辺、即ち三角形の底辺10a(図5)がこの底辺10aに沿って行われる関連する封止部10cによって閉じられるので、各強化要素10の層状構造はその周縁が全体的に取り囲まれる。
上述の底端8の構造と同様に、図7に示された円筒状容器1の底端8は、好ましくは同じように側壁6の端部7を折り曲げて封止することによって得られる同様構造を形成する。
図2に示されているように、図1、図3、図4、図5及び図6の容器1を製造するのに使用されるブランク1aは、実質的に矩形状の外形線を有し、跡付け加工によって生じた複数の折り目線11を有している。
詳しくは、ブランク1aは、その全長にわたって延在し、出口部5、側壁6及び側壁の端部7の面5a、6a及び7aをそれぞれ区切る長手方向の折り目線を有している。
このブランク1aは、長手方向の折り目線11aに実質的に垂直に、且つブランクの横方向の自由縁12から少し離れて延在する二本の横方向の折り目線11bを有している。図2を見ると、横方向の折り目線11bがブランク1aの全幅に延在して、出口部5と端部7を容器1の側壁6から分離していることが判るであろう。
更に、ブランク1aは、出口部5の形状を決めるための一組の斜めの折り目線11cを出口部5と側壁6の端部7の両方に有している。
詳しくは、出口部5の各面5aは、横方向の折り目線11bとこれに対応する長手方向の折り目線11aとの各交差点から出発して、ブランクの各自由縁12の方に収束的に延在する一対の斜めの折り目線11cを有している。こうして、斜めの各折り目線11cは関連する長手方向の折り目線11aと組み合わされて三角形領域13を定め、これは平坦になるとともに、同じ長手方向の折り目線11aと隣接する面5aによって形成された斜めの折り目線11cとによって画定された対応する三角形領域13に対して封止される。
図2から判るように、側壁6の端部7によって形成される斜めの折り目線11cは、端部7の二つの面7aのみを占有している。特に、斜めの折り目線11cを示している端部7の面7aは、斜めの折り目線11cを有しない二つの面7aと交互に配置されている。
前述の線と同様に、端部7のこの斜めの折り目線11cは、横方向の折り目線11bとこれに対応する長手方向の折り目線11aとの各交差点から離れており、ブランクの自由な各横縁12の方向に収束して延在し、この例の場合にはこの縁12において会合し、最終的に折り畳まれて各強化要素10を形成する前記二つの面7aのそれぞれにおいて三つの三角形領域14を画定する。
図8を参照すると、図7の円筒状容器1は、長手方向の折り目線が無く、実質的に曲線状をなし出口部5を画定する不規則な外観の二本の横方向の折り目線11bと、収容部3の側壁6と、前記側壁の端部7とを有するブランク1aによって作られている。
特に、容器1の出口部5を画定する横方向の折り目線11bは、出口部5によって形成される各面5aの底辺に一致する連続的に湾曲したセグメント11dに沿ってブランク1aの全幅に延在している。同様に、側壁6の端部7を画定する横方向の折り目線11bは、端部7によって形成された各面7aの底辺に一致する連続的湾曲セグメント11dに沿ってブランク1aの全幅に延在している。
出口部5の場合に、ブランク1aは、横方向折り目線11bの湾曲したセグメント11d同士を結ぶ各接続点から出発して、関連する横方向の自由縁12の方に延びる一連の斜めの折り目線11cを有する。
図8に示されているように、二本の斜めの折り目線11cは、それぞれが長手方向の折り目線11aの各側において、湾曲したセグメント11d同士を結ぶ各接続点から出発してブランク1aの横方向縁12の方向に末広がり状に延びていることが好ましい。長手方向の折り目線11aは、前記二本の斜めの折り目線11cと組み合わされて、各三角形領域13を形成し、これらは平らにされ、そして互いに封止される。
端部7又は底端8を観察すると、ブランクは、横方向の折り目線11bの湾曲したセグメント同士を結ぶ各接続点から出発して、ブランク1aの関連する横方向自由縁12の方に延びる一連の斜めの折り目線11cを有する。
詳しくは、端部7によって形成される斜めの折り目線11cは、湾曲したセグメント11d同士を結ぶ各接続点から対になって出発し、それらのセグメントから収束的に延びて関連する横方向の縁12と一致する点において出会う同じ端部の二つの面7aのみを占領する。これらの斜めの折り目線11cは、図8においては実質的に三角形状の二つの領域14と、これらと交互に配置された実質的に半長楕円形領域14を形成している。
図11の例において、図9と図10の容器1を製造するのに使用されるブランク1aは、少なくとも側壁6と端部7に関しては図1の容器1a(図2)と殆ど同じである。
これに対して、出口部5の場合には、ブランク1aは出口部5を画定する関連する横方向の折り目線11bとブランクのこれに関連する横方向の自由縁12との間に介在する補助折り目線12aを有する。詳しくは、この補助折り目線12aは横方向の縁12に実質的に平行に延在して出口部の領域5bを画定し、これは最終的には封止されて容器1を閉鎖する。
このタイプの実施形態においては、ブランク1aは、図2に示されるブランク1aの出口部5の斜めの折り目線11cとは異なる一連の斜めの折り目線11cをも有する。図11に示されているように、出口部5の各面5aは、横方向の折り目線11bとこれに対応する長手方向の折り目線11aとの間の各交差点から出発して、補助折り目線12aの方向に収束的に延びてこれと出会う一対の斜めの折り目線11cを有し、これによって実質的に三角形状の領域13を形成している。
ブランク1aは、補助折り目線12aとこれに関連する横方向の自由縁12との間に延在して、後に封止されて合わせ目5bとなる前記領域を横切る斜めの折り目線5cも有する。図11から判るように、これらの斜めの折り目線5cは、残りの二つの面5aと交互に配置された出口部5の二つの面5aのみに形成されている。
詳しくは、合わせ目5bの領域を占める斜めの折り目線5cは、実質的に末広がりの対をなしてブランク1aの横方向の縁12の方向に延び、それぞれが容器1の注ぎ口5dを構成する三角形状領域を形成する。各注ぎ口5dに実質的にV字型の輪郭を与えるために、ブランク1aは、合わせ目5bの領域を占める各対の斜めの折り目線5cに連結された中心の折り畳み線12bも有する。この折り畳み線12bは斜めの折り目線5cの対の間に囲まれた領域を二等分して、注ぎ口5dによって提供される好ましい流路を確立する。
容器1を組み立てる方法に関し、図1の容器を形成する工程を例として述べる。これに関連するブランク1a(図2)は先ず長手方向の折り目線11aに沿って折り曲げられ、実質的に管状をなす要素(図3)を製造する。この時点において、ブランクの一方の重なった長手方向の縁15を係止するための封止作業が行われ、最初の折り曲げ工程によって作られた管状が固定される。この工程の結果、図3から判るように、長手方向の折り目線11aは四隅の縁を提供し、これらが組み合わされて、少なくとも部分的に容器の形状を確立する。
その後、側壁6の端部7は、横方向の折り目線11bの互いに対面するセグメントに沿って更なる折り曲げ作業を受けて、少なくとも部分的に容器1の底端8を確立する(図4)。
特に、端部7が折り曲げられる工程は、斜めの折り目線11cの無い部分の面7aと一致している折り目線11bのセグメント上で行われることが好ましい。したがって、これらの面7aは囲い部4に向って内方へ、容器1の長手方向に実質的に垂直に位置決めされる点まで回転させる。この工程の際に、斜めの折り目線11cを具えた端部7の面7aは、二つの第1面7aの移動によって変形し、最終的にこの斜めの線11cに沿って曲げられる。このようにして、端部7は、当初の管状とは異なる外形になり、異なる位置を占める。
図4に示されているように、斜めの折り目線11cが設けられていない端部7の面7aは、容器1の長手方向に垂直でその断面内側に囲まれた位置を占め、各面の縁同士は容器の正中面と一致する領域16に沿って接続される。
これに対して、斜めの折り目線11cを具えている面7aは二重に折り曲げられ、ブランク1aの種々の三角形状領域14によって作られた実質的に三角形をなす形状となる。これらの面7aは四辺形断面の外形を有しているが、同様に容器1の長手方向に垂直な位置を占める。
図4から判るように、三角形状領域14同士は前述の接続領域16と一致した方向に沿って部分的に接続され、前記領域は連続性を破られることなくいずれの側にも延在する。
端部7が曲げられて折り畳まれると、それは接続領域16に沿って設けられた封止部によって密閉的に固定され、少なくとも部分的に底端8及びその結果として容器1の収容部3を形成する。
特に、こうして容器1の長手方向に垂直に位置する端部7は、容器の底端8から強化要素10を幾何学的に分離するように構成された更なる封止作業を受ける(図5)。詳しくは、この作業は、対応する横方向の折り目線11bの各セグメントに沿って、即ち関連する三角形の底辺10aに沿って各強化要素10の二枚を共に封止することにより行われる。したがって、各強化要素10は囲い部4から隔離され、その結果、隙間や空洞の無い実質的に角錐状の内部空間が形成される。
強化要素10が封止された後、この強化要素10を容器の底端8の上に折り畳むように、前述の底辺10aに一致した横方向の折り目線11bのセグメントに沿って端部7は再度折り曲げられる(図6)。即ち、各強化要素10は関連する底辺10aを中心に180°回転させられ、その頂点10bを反対側の要素10の方に向けて、容器の底に対して平らにならされる。この位置において、更なる封止作業によって、強化要素10は底端8に恒久的に固定される。
容器1の収容部3が形成されると、図1に示された容器1の場合には、ネックピース9を出口部5に嵌めて固定する補助工程を含む新たな折り曲げ・封止作業によって出口部5が同じように折り畳まれて固定される。
先行技術の問題点は本発明によって解決され、前述の目的は順当に実現される。
本発明の容器1は、一般的な食品のみならず特に繊細で腐敗し易い食品を含む液状食品を最適状態で長期間保存できる。
特に、底端に関する層状構造領域に選択的に付与される封止部10cを設けることにより、即ち側壁6の端部7を二重に折り畳み、隙間空間を合体させることによって、これらは囲い部4の主要空間から独立でき、容器1や食品自体の内部を洗浄するのに使用される洗浄流体等の好ましくない液体の滴及び/又は残渣が残らないようにすることができる。
明らかに、容器の底における停滞が生じやすい箇所のリスクを解消することによって、洗浄流体が停滞し、包装された食品を汚染するこれらの領域を検査したり乾かしたりすることに関連する時間のかかる高価なすべての作業を不要にすることが可能になる。したがって、これに関連する製造コストは著しく低下し、同様に容器1の販売価格も低下する。
第1実施形態に示された本発明の容器の斜視図である。 図1の容器を作成するブランクを示す。 一部が形成された図1の容器の斜視図である。 図1と図3の容器の部分斜視図であって、ひっくり返された状態で示され、底端は一部が形成されている。 図1、図3及び図4の容器の部粉斜視図であって、ひっくり返された状態で示され、底端は殆ど出来上がっている。 図1〜図5の容器の部分斜視図であって、ひっくり返された状態で示され、底端は完全に出来上がっている。 第2実施形態に示された本発明の容器の斜視図である。 図7の容器を作成するブランクを示す。 第3実施形態に示された本発明の閉鎖された容器の部分斜視図である。 図9の容器の部分斜視図であって、開放された状態を示す。 図9と図10の容器を作成するブランクを示す。

Claims (10)

  1. 少なくとも一枚の実質的に平らなブランク(1a)を折り曲げかつ封止することによって得られる中空構造からなり、折り曲げ及び封止作業によって底端(8)を形成するように構成可能な少なくとも一つの端部(7)を具えた少なくとも一つの側壁(6)を形成する、少なくとも一種類の保存可能な製品を収容する囲い部(4)を提供する収容部(3)と、恒久的に前記収容部(3)の前記側壁(6)に連結されかつ前記側壁(6)と共に少なくとも部分的に前記囲い部(4)を形成する、前記底端(8)の反対側に配置された出口部(5)とを含む、特に食品を保存するための容器において、前記側壁(6)の前記端部(7)によって形成された前記底端(8)は少なくとも一つの封止部(10c)によって画定された少なくとも一つの層状構造の領域を有し、前記封止部は前記容器(1)の前記囲い部(4)から前記領域を独立させるように位置決めされ、これによって、前記囲い部(4)が空隙及び/又は停滞点の存在しない容積を取り囲むことを確実にした容器。
  2. 前記底端(8)によって形成される層状構造の領域を画定する前記封止部(10c)が、前記側壁(8)の前記端部(7)の少なくとも二つの部分に適用され、前記部分が結合して、底端の一部を形成する強化要素(10)を構成している請求項1に記載の容器。
  3. 前記出口部(5)が、容器内の食品を所定の好ましい方向に流すことができる注ぎ口(5d)と合体し、前記注ぎ口(5d)は、出口部の自由縁(12)の方に末広がり状に延びる少なくとも二本の折り目線(5c)を具え、前記容器(1)が閉じられて前記注ぎ口(5d)が出口部(5)内に後退し実質的に平らな形状になる非作動状態と、前記容器(1)が開かれて前記注ぎ口(5d)が出口部(5)から突出する作動状態とを交互に繰り返すことが可能な出口部(5)の一部に存在している請求項1に記載の容器。
  4. 前記出口部(5)が、前記囲い部(4)を周囲の環境に連結する少なくとも一つのネックピース(9)を具え、関連する要素(9a)がこれに嵌合して前記ネックピース(9)の蓋として機能している請求項1に記載の容器。
  5. 前記容器(1)が実質的に角柱状をなし、多角形断面を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器。
  6. 前記容器(1)が実質的に円筒状をなし、円形断面を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器。
  7. 少なくとも一枚の実質的に平らなブランク(1a)を折り曲げることによって得られる中空構造からなり、折り曲げ及び封止作業によって底端(8)を形成するように構成可能な少なくとも一つの端部(7)を具えた少なくとも一つの側壁(6)を形成する、少なくとも一種類の保存可能な製品を収容する囲い部(4)を提供する収容部(3)と、恒久的に前記収容部(3)の前記側壁(6)に連結されかつ前記側壁(6)と共に少なくとも部分的に前記囲い部(4)を形成する、前記底端(8)の反対側に配置された出口部(5)とを含む、特に食品を保存するための容器において、前記出口部(5)が容器内の食品を所定の好ましい方向に流すことができる少なくとも一つの注ぎ口(5d)を有し、前記注ぎ口(5d)は、出口部の自由縁(12)の方に末広がり状に延びる少なくとも二本の折り目線(5c)を具え、前記容器(1)が閉じられて前記注ぎ口(5d)が出口部(5)内に後退し実質的に平らな形状になる非作動状態と、前記容器(1)が開かれて前記注ぎ口(5d)が出口部(5)から突出する作動状態とを交互に繰り返すことが可能な出口部(5)の一部に存在している容器。
  8. 作業状態において、前記注ぎ口(5a)が実質的にV字型の断面形状を有する請求項7に記載の容器。
  9. 跡付け加工によって作られた複数の折り目線(11)を有する実質的に平らなブランク(1a)を用いて、特に食品を保存する容器を製造する方法であって、製造される容器(1)の少なくとも一つの側壁(6)を構成する実質的管状の形状を前記ブランク(1a)に与え、前記ブランク(1a)を固定して管状を保持し、前記管状ブランク(1a)を前記側壁(6)の端部(7)を定める横方向の折り目線(11b)の少なくとも二本の互いに対向するセグメントに沿って折り曲げて、前記横方向折り目線(11b)から出発して管状ブランク(1a)の自由な横方向の縁(12)に向かって収束的に延びた斜めの折り目線(11c)に沿って前記端部(7)が折り曲がるようにし、製造される容器(1)の底端(8)と少なくとも二つの互いに対向する強化要素(10)とを形成し、管状ブランク(1a)によって形成された自由な横方向の縁(12)の少なくとも二つの接続面同士を封止することによって、前記底端(8)と前記強化要素(10)を固定し、前記端部(1)を強化要素(10)を定める前記横方向の折り目線(11b)の互いに対向するセグメントに沿って更に折り曲げて前記強化要素を底端(8)の上で平らにし、かつ前記強化要素(10)を前記底端(8)に固定する各工程を含み、更に、各強化要素(10)によって形成された層状構造を、横方向の折り目線(11b)のこれに対応するセグメントに沿って封止する工程を含む方法。
  10. 各強化要素(10)を封止する工程が、これらの要素が横方向の折り目線(11b)の各セグメントに沿って折り曲げられる前に行われる請求項9に記載の方法。
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