JP2005533572A - 分岐部病変にステント留置術を施すための分節された風船付きカテーテル - Google Patents

Abstract

分岐部付近で発生する血管の異常を処置する際に使用される分節された風船付きカテーテル（１０）は、近位端と、遠位端と、軸中を近位端から遠位端に延びる長手方向通路を含む軸（１２）とを含む。第１風船部（１６）が、軸（１２）上に第１風船部（１６）に隣接して設置される。軸（１２）はさらに、長手方向通路と分節された風船付きカテーテル外面との間を第１及び第２風船部（１６、１８）の中間から延びる横向きポート（３０）を含む。このようにして、主血管（５４）内に予め配置された第１案内ワイヤ（５８）の近位端を、軸（１２）の遠位端に挿入し、長手方向通路の中を通し、近位から出すことができ、側枝血管（５６）内で横向きポート（３０）に挿入し、長手方向通路の中を通し、軸（１２）の近位端から出すことができる。

Description

本発明は、血管内にステントを挿入し展開するために使用できる風船付きカテーテルに関する。より詳細には、本発明は、分岐部又は分岐部付近で発生する閉塞又は病変を処置することを目的として、血管の分岐部で１つ又は複数のステントを展開するために使用することのできる、分節された風船付きカテーテルに関する。

風船付きカテーテルは、一般的に、例えばアテローム硬化症や血栓症などによって引き起こされうる血管の部分的又は全体的な閉塞や病変など、血管の特定の異常状態を処置するために使用される。血管形成術では、カテーテルの風船部を、案内ワイヤの外周上で閉塞部位まで前進させ、閉塞を押し広げるために膨張させ、それにより血管内に正常な血流を回復させる。場合によっては、閉塞の再発を防ぐために、血管内にステントを移植することもある。風船付きカテーテルは、一般的に、このようなステント留置術又はステント移植術において、ステントを挿入及び展開するために使用される。典型的には、ステントを非拡張状態でカテーテルの風船部に取り付け、閉塞部位まで挿入し、次いで風船部を膨張させることによって血管内に展開あるいは移植する。

従来技術のステント留置術は、血管の分岐部、すなわち主血管と側枝血管の交差部又はその付近で発生した血管の異常状態を処置するには不適切であることが多い。分岐部での閉塞にステント留置術を施行する１つの方法では、分岐部に隣接する主血管内に第１ステントを移植し、次いで分岐部に隣接する側枝血管内に第２ステントを移植する（「Ｔステント」術という）。しかし、それには第２ステントを挿入するために使用する風船付きカテーテル用の案内ワイヤを、第１ステントの支柱（ストラット）を介して側枝血管内に通す必要がある。この方法は非常に難しく、時間を要する。さらに、主血管内のステント留置術によって病変部が移動し、そのため側枝血管を塞いでしまい、側枝血管内に案内ワイヤを挿入することが非常に困難になることがある。

また、ステント留置術の前に、閉塞部は一般的に風船血管形成術を使用して前拡張される。分岐部での風船血管形成術の準備の際、第１案内ワイヤを主血管内に、第２案内ワイヤを側枝血管内に挿入する。そのため、主血管の拡張中に病変部が移動して側枝血管を塞いだとしても、側枝血管には第２案内ワイヤを介して依然として接近できる。しかし、従来技術による分岐部での閉塞に対するステント留置術では、主血管内でのステントの展開を妨害しないように、主血管内でステント留置術を施す前に常に側枝血管から第２案内ワイヤを引き抜かなければならない。その結果、側枝血管内でのステント留置術や他の再処置に先立って第２案内ワイヤを側枝血管内に挿入しなおす際、困難をともなうことがある。

本発明によれば、従来技術におけるこれら及びその他の欠点が、主血管と側枝血管の交差部によって規定される分岐部付近で発生する血管の異常を処置する際に使用される、分節された風船付きカテーテルを提供することによって対処される。分節された風船付きカテーテルは、近位端と、遠位端と、軸中を近位端から遠位端に延びる長手方向通路を含む軸と、遠位端に隣接して軸上に設置される第１風船部と、第１風船部に隣接して軸上に設置される第２風船部とを有する。軸はまた横向きポートを含み、当該横向きポートは、長手方向通路と分節された風船付きカテーテル外面との間を、第１風船部と第２風船部との間から延びる。主血管内に予め配置された第１案内ワイヤの近位端を、軸の遠位端に挿入し、長手方向通路の中を通し、軸の近位端から出すことができる。さらに、側枝血管内に予め配置された第２案内ワイヤの近位端を、横向きポートに挿入し、長手方向通路の中を通し、軸の近位端から出すことができる。このようにして、第１及び第２風船部を、第１及び第２案内ワイヤの外周上で分岐部へと案内することができる。

本発明の一実施形態によれば、分節された風船付きカテーテルはまた、第１風船部及び第２風船部に取り付けるステントを含む。さらにステントは、軸の横向きポートと位置合わせされ（整合され）、第２案内ワイヤがその中を延びる窓部を含むことができる。このようにして、分節された風船付きカテーテルを使用して、ステントを分岐部に隣接する主血管内に挿入し展開することができる。さらに、第２風船付きカテーテルを次いで第２案内ワイヤの外周上に通し、第２風船付きカテーテルを使用して第２ステントを、窓部を貫いて、分岐部に隣接する側枝血管内に挿入し展開することができる。

したがって、本発明の分節された風船付きカテーテルは、血管の分岐部及び分岐部付近で起こる血管の異常状態を処置するための、簡易で効果的な手段を提供する。分節された風船付きカテーテルは、第１案内ワイヤ及び第２案内ワイヤをそれぞれ主血管内及び側枝血管内に予め配置する必要があるので、第２案内ワイヤを前拡張処置の後も側枝血管内の定位置に留めることができ、そのため、第２案内ワイヤを主血管内でのステント留置術の前に引き抜く必要がなくなる。また、第２案内ワイヤは第１風船部と第２風船部との間にある横向きポートを通るので、第２案内ワイヤは、第１風船部と第２風船部が側枝血管への開口をはさんで配置されるように案内する。さらに、第２案内ワイヤは、ステントが血管内に導入される前にステントの中を通るので、主血管内でステントが展開される間も第２案内ワイヤを側枝血管内の定位置に留めることができ、そのため、主血管内でのステント展開後に第２案内ワイヤをステントの中を通す必要がなくなる。さらに、第２ステントを側枝血管内で第２案内ワイヤの外周上で展開することもできるので、主血管内で引き続き処置が必要な場合、側枝血管内でのステント留置術の施行中も第１案内ワイヤを主血管内に留めることができる。

本発明の、これら及びその他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照することにより明らかになるであろう。図面では、様々な実施形態で類似する要素を示すために同じ参照番号を使用する。

本発明は、血管内の分岐部又は分岐部付近にステントを挿入し展開する際に、特に有用な風船付きカテーテルを対象とする。本発明は、オーバーザワイヤ型の風船システムやラピッドエクスチェンジ型の風船システムなど、従来の任意の風船付きカテーテル挿入システムに使用することができる。さらに、本発明を使用して、任意の従来の風船展開式のステントを展開することもできる。したがって、本発明の範囲は、以下に論じる例示的な挿入システム及びステントに限定するものではない。

図１を参照すると、参照番号１０で全体を示す、本発明の分節された風船付きカテーテルは、遠位端１４及び近位端（図示せず）を有する細長い軸１２と、遠位端に設置される円筒型の第１風船部１６と、第１風船部に隣接して遠位端に設置される円筒型の第２風船部１８とを含む。風船部１６及び風船部１８はそれぞれ、ポリオレフィン共重合体など従来の材料で製造され、熱接着あるいは適切な接着剤などの適当な手段によって、軸１２に固定かつ封止される。さらに好ましくは、第１風船部１６及び第２風船部１８は、近位端２２、遠位端２４、及び両風船部の間に位置する中間点２６を含む、単一の風船頭部２０の個々の部分も備える。さらに、風船頭部２０は、その近位端２２及び遠位端２４で、また好ましくは中間点２６でも、軸１２に固定かつ封止されることが理想的である。

軸１２は、遠位端１４と近位端との間で軸中を軸線方向に延びる長手方向通路２８を含む。軸１２はまた横向きポート３０をも含み、横向きポート３０は、長手方向通路２８と当該横向きポート３０に対応する穴３２との間を延び、穴３２は、第１風船部１６と第２風船部１８との間で風船頭部２０に形成される。軸１２は、ポリエチレンなど何らかの適切な材料を使用して製作することができる。

図１に示す本発明の実施形態では、軸１２は、遠位端３６を有する内管３４と、遠位端４０を有する外管３８を含み、内管及び外管は、それぞれの遠位端でともに長手方向通路２８に固定かつ封止されて、長手方向通路２８から分離された膨張通路４２を内管と外管の間に画成する。さらに、膨張通路４２は、外管３８を介して横向きに延びる第１膨張穴４４及び第２膨張穴４６をそれぞれ通って、第１風船部１６及び第２風船部１８のそれぞれの内部と連通する。このようにして、膨張装置（図示せず）からの膨張流体が膨張通路４２を通して送られ、第１風船部１６及び第２風船部１８を膨張させる。図１に示すように、膨張流体が穴又はポートを通って膨張通路４２から流出しないように、理想的には、風船頭部２０が穴３２の周りで外管３８に封止され、外管が横向きポート３０の周りで内管３４に封止される。

図２を参照すると、本発明の代替的な実施形態では、参照番号１０’で全体を示す、分節された風船付きカテーテルが、変形軸１２’の遠位端１４に固定された風船頭部２０を含むことが示されている。先の実施形態と同様に、風船頭部２０は、第１風船部１６と、第２風船部１８と、近位端２２と、遠位端２４と、第１風船部及び第２風船部の間に位置する中間点２６とを含む。さらに、軸１２’は、遠位端３６を有する内管３４と、遠位端４０を有する外管３８とを含む。ただし、本実施形態では、内管３４の遠位端３６は、外管３８の遠位端４０から軸線方向に離間している。さらに風船頭部２０の近位端２２が、外管３８の遠位端４０に固定かつ封止され、風船頭部の遠位端２４が、内管３４の遠位端３６に固定かつ封止される。さらに風船頭部２０の中間点２６は、理想的には、内管３４の外径よりも大きい内径を有する。このようにして、膨張装置（図示せず）からの膨張流体を、軸１２’の内管３４と外管３８の間に形成された膨張通路４２を通して、直接、第１風船部１６及び第２風船部１８に送ることができる。さらに、膨張流体が風船頭部から穴を通って流出しないように、理想的には、風船頭部２０が穴３２の周りで内管３４に封止される。

本発明の図面中に図示していない代替実施形態では、分節された風船付きカテーテル１０、１０’は、膨張装置と第１風船部１６及び第２風船部１８の間にそれぞれ連結された、別個の膨張管腔を含むこともできる。そのような膨張管腔は、軸１２、１２’の内部又は径方向外部に配置することができる。このような代替実施形態の製造又は操作は、当業者にとっては容易に理解することができるであろう。

図３を参照すると、本発明の分節された風船付きカテーテル１０、１０’が、ステント４８を血管（図示せず）内に挿入し展開するために使用されている。ステント４８は、例えば血管の狭窄や再狭窄によって引き起こされる閉塞や病変など、血管の異常状態を処置するために使用される従来の風船拡張式のどのようなステントとすることもできる。本発明の一実施形態では、ステント４８は、理想的には、ステント移植後の再狭窄防止の助けとなる、薬剤溶出型又は薬剤被覆型ステントである。薬剤溶出型ステントと、その製造方法の一例が米国特許第６，２０６，９１５号に開示されており、参照によって本発明に援用する。

ステント４８は、分節された風船付きカテーテル１０、１０’の風船頭部２０に脱着可能に取り付けられている。さらに、以下で明らかにする理由によって、ステント４８は、好ましくは、風船頭部２０の穴３２と位置合わせされている拡大されたセル又は窓部５０を含む。ステント４８は、図３に示す非膨張状態では、非膨張状態の第１風船部１６及び第２風船部１８の直径とほぼ同等か、それよりやや大きい直径を有する。第１風船部１６及び第２風船部１８が膨張すると、図４に示すように、ステント４８は拡張して、拡張状態すなわち展開状態になる。

本発明の分節された風船付きカテーテル１０、１０’は、血管の分岐部又は分岐部付近で起こる閉塞の処置において特に有用である。図５を参照すると、分岐部５２は主血管５４が側枝血管５６と交差する部位である。血管の狭窄や再狭窄によって引き起こされる閉塞は、側枝血管５６の上流にある主血管５４内、側枝血管の下流にある主血管内、主血管と側枝血管の交差部内、主血管の下流にある側枝血管内、あるいはこれらのいずれかの場所の組み合わせにおいて発生する。以下で明らかにするように、分節された風船付きカテーテル１０、１０’を使用してステント４８を展開し、これらの場所のいずれかで発生する閉塞を処置することができる。

本発明のステント留置術を開始する前に、従来の風船血管形成術によって、主血管５４及び側枝血管５６を前拡張することもできる。そのような前拡張処置の準備の際、図５に示すように、従来型の第１案内ワイヤ５８を主血管５４内に配置し、従来型の第２案内ワイヤ６０を側枝血管５６内に配置する。前拡張処置が完了すると、そのような処置に用いた風船付きカテーテルを取り除き、以下のようにして、ステント４８を取り付けた分節された風船付きカテーテル１０、１０’を案内ワイヤ５８、６０両方の外周上に通す。第１案内ワイヤ５８の近位端（すなわち、医師に最も近い端部）を内管３４の遠位端３６に挿入し、軸１２、１２’の近位端から出るまで長手方向通路２８の中を通す。次いで、第２案内ワイヤ６０の近位端を、ステント４８の窓部５０、風船頭部２０の穴３２、軸１２、１２’の横向きポート３０を貫いて挿入する。次いで、第２案内ワイヤ６０を、軸１２、１２’の近位端から出るまで長手方向通路２８の中を通す。次いで、風船頭部２０及びステント４８を、図６に示すように、主血管５４内を通して分岐部５２まで前進させる。第２案内ワイヤ６０は第１風船部１６と第２風船部１８の間にある横向きポート３０を貫くので、第２案内ワイヤは、第１風船部及び第２風船部が主血管５４内で側枝血管５６への開口部をはさんで配置されるのを助ける。

ステント４８がいったん分岐部５２内で定位置に来ると、第１風船部１６及び第２風船部１８は、図７に示すように、膨張してステント４８を展開状態にする。次いで、第１風船部１６及び第２風船部１８は収縮し、分節された風船付きカテーテル１０、１０’を分岐部５２から引き抜き、また第１案内ワイヤ５８から取り除けるようにする。ステント４８を上述のように展開すると、第２案内ワイヤ６０は、図８に示すように、自動的に窓部５０を貫く位置に来る。必要ならば、次いで分節された風船付きカテーテル１０、１０’あるいは他の従来の風船付きカテーテルを第２案内ワイヤ６０の外周上に通し、部分的に側枝血管５６内まで前進させ、膨張させて、窓部５０を側枝血管と位置合わせすることができる。

必要ならば、分岐部５２及びその付近で起きる閉塞を処置するために、第２ステントを側枝血管５６内に移植することもできる。これを実現するには、図９に示すように、まず、第２ステント６４を取り付けた第２風船付きカテーテル６２を第２案内ワイヤ６０の外周上に通す。第２風船付きカテーテル６２は、分節された風船付きカテーテル１０、１０’と類似のものであってもよく、あるいは単に従来のどのような風船付きカテーテルであってもよい。同様に、第２ステント６４は、ステント４８と類似のものでもよく、あるいは標準的などのような風船拡張式ステントでもよい。第２風船付きカテーテル６２を、ステント４８の窓部５０を貫いて側枝血管５６内に前進させる。次いで第２風船付きカテーテル６２を膨張させ、第２ステント６４を側枝血管５６内で展開状態に拡張させる。次いで、第２風船付きカテーテル６２を収縮させ、取り外すこともできる。図１０に示すように、第２ステント６４は、好ましくはステントの一部が主血管５４と側枝血管５６の交差部に位置するように配置される。これにより、交差部に存在する可能性のあるどのような閉塞部にも、ステント４８、６４が適切に関与することが確実になる。

以上、本発明をその好ましい実施形態に関係し説明してきたが、当業者は、本発明の精神から逸脱することなく、構造上及び操作上の詳細の様々な変形を開発することが可能であることが認識されよう。例えば、異なる実施形態に示されている様々な要素を、上記に例示していない方法で組み合わせることができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲及び精神に含まれるすべての等価物を包含すると解釈すべきである。

本発明の分節された風船付きカテーテルの膨張状態を示す、長手方向断面図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルの膨張状態を示す、第２実施形態の長手方向断面図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルの非膨張状態を示す、正面図である。 図２の分節された風船付きカテーテルの膨張状態を示す、正面図である。 例示的な血管の分岐部の概略図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルを使用して、図５の分岐部を処置するための方法を順次表す図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルを使用して、図５の分岐部を処置するための方法を順次表す図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルを使用して、図５の分岐部を処置するための方法を順次表す図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルを使用して、図５の分岐部を処置するための方法を順次表す図である。 本発明の分節された風船付きカテーテルを使用して、図５の分岐部を処置するための方法を順次表す図である。

Claims (20)

1. 主血管と側枝血管との交差部によって規定される分岐部付近で発生する、血管の異常状態を処置する際に使用される分節された風船付きカテーテルにおいて、
   近位端と遠位端と長手方向通路とを含む軸であって、前記長手方向通路が前記近位端から前記遠位端にわたって延びる、軸と、
   前記遠位端に隣接する前記軸上に設置される第１風船部と、
   前記第１風船部に隣接する前記軸上に設置される第２風船部とを含み、
   前記軸が横向きポートを備え、当該横向きポートは、前記長手方向通路と前記分節された風船付きカテーテル外面との間に対して、前記第１風船部と前記第２風船部との間から延び、
   前記主血管内に予め配置された第１案内ワイヤの近位端を、前記軸の前記遠位端に挿入し、前記長手方向通路の中を介して通し、前記軸の前記近位端から出し、
   前記側枝血管内に予め配置された第２案内ワイヤの近位端を、前記横向きポートに挿入し、前記長手方向通路の中を介して通し、前記軸の前記近位端から出し、
   それにより、前記第１風船部及び前記第２風船部を、前記第１及び前記第２案内ワイヤ上で前記分岐部に案内する、分節された風船付きカテーテル。
2. 前記第１風船部及び前記第２風船部が単一の風船頭部を含む、請求項１に記載の分節された風船付きカテーテル。
3. 前記風船頭部が、近位端と、遠位端と、前記第１風船部と前記第２風船部との間に位置する中間点とを含む、請求項２に記載の分節された風船付きカテーテル。
4. 前記風船頭部の前記近位端及び前記遠位端が、それぞれ前記軸に固定かつ封止される、請求項３に記載の分節された風船付きカテーテル。
5. 前記風船頭部の前記中間点が、前記軸に固定かつ封止される、請求項４に記載の分節された風船付きカテーテル。
6. 前記風船頭部が、前記軸の前記横向きポートと位置合わせされている穴を含む、請求項２に記載の分節された風船付きカテーテル。
7. 前記軸が、第１遠位端を有する内管と、第２遠位端を有する外管とを含む、請求項１に記載の分節された風船付きカテーテル。
8. 前記第１及び前記第２遠位端が、互いに固定かつ封止されて、前記内管と前記外管との間に膨張通路を形成する、請求項７に記載の分節された風船付きカテーテル。
9. 前記外管が、前記膨張通路と前記第１風船部との間を延びる第１膨張穴と、前記膨張通路と前記第２風船部との間を延びる第２膨張穴とを含む、請求項８に記載の分節された風船付きカテーテル。
10. 前記第１風船部及び前記第２風船部が、近位端と、遠位端と、前記第１風船部及び前記第２風船部の間に位置する中間点とを有する単一の風船頭部を含み、
    前記風船頭部の前記遠位端が、前記内管の前記第１遠位端に固定かつ封止され、
    前記風船頭部の前記近位端が、前記外管の前記第２遠位端に固定かつ封止される、請求項７に記載の分節された風船付きカテーテル。
11. 膨張通路が前記内管と前記外管との間に画成される、請求項１０に記載の分節された風船付きカテーテル。
12. 前記中間点が前記内管の外径よりも大きい内径を有する、請求項１１に記載の分節された風船付きカテーテル。
13. 前記第１風船部及び前記第２風船部に取り付けられるステントをさらに含む、請求項１に記載の分節された風船付きカテーテル。
14. 前記ステントが、前記軸の前記横向きポートと位置合わせされる窓部を含む、請求項１３に記載の分節された風船付きカテーテル。
15. 前記ステントが薬剤被覆型又は薬剤溶出型ステントである、請求項１４に記載の分節された風船付きカテーテル。
16. 主血管と側枝血管との交差部によって規定される分岐部付近で発生する、血管の異常状態を処置する方法であって、
    第１案内ワイヤを前記主血管内に、第２案内ワイヤを前記側枝血管内に挿入するステップと、
    遠位端と、近位端と、前記遠位端及び前記近位端の中を通って前記遠位端から前記近位端に延びる長手方向通路と、第１風船部と、第２風船部と、前記長手方向通路と前記風船付きカテーテル外面との間で前記第１風船部と前記第２風船部との間から延びる横向きポートとを有する第１風船付きカテーテルを提供するステップと、
    前記第１風船部及び前記第２風船部を覆う拡張式の第１ステントを取り付けるステップと、
    前記第１案内ワイヤの近位端を、前記第１風船付きカテーテルの前記遠位端に通し、前記第１風船付きカテーテルの前記近位端から出すステップと、
    前記第２案内ワイヤの近位端を、前記第１ステントを介して通し、前記横向きポートに入れ、前記第１風船付きカテーテルの前記近位端から出すステップと、
    前記第１風船部及び前記第２風船部を、前記分岐部に隣接する前記主血管内に前進させるステップと、
    前記第１風船部及び前記第２風船部を膨張させ、それにより前記第１ステントを前記分岐部に隣接する前記主血管内に移植するステップとを含む方法。
17. 第２風船付きカテーテルを提供するステップであって、前記第２風船付きカテーテル中を延びる長手方向通路と風船部とを有する、第２風船付きカテーテルを提供するステップと、
    拡張式の第２ステントを前記第２風船付きカテーテルの前記風船部を覆って取り付けるステップと、
    前記第２案内ワイヤの前記近位端を、前記第２風船付きカテーテルの前記長手方向通路に通すステップと、
    前記第２風船付きカテーテルの前記風船部を、前記第１ステントを通して、前記分岐部に隣接する前記第２側枝血管内に前進させるステップと、
    前記第２風船付きカテーテルの前記風船部を膨張させ、それにより前記第２ステントを前記分岐部に隣接する前記側枝血管内に移植するステップとをさらに含む、請求項１６に記載の方法。
18. 第３風船付きカテーテルを提供するステップであって、前記第３風船付きカテーテル中を延びる長手方向通路と風船部とを有する、第３風船付きカテーテルを提供するステップと、
    前記第２案内ワイヤの前記近位端を、前記第３風船付きカテーテルの前記長手方向通路に通すステップと、
    前記第３風船付きカテーテルの前記風船部を、前記第１ステント内の窓部を通って前記第２側枝血管内に、少なくとも部分的に前進させるステップと、
    前記第３風船付きカテーテルの前記風船部を膨張させ、それにより前記窓部を前記側枝血管に位置合わせするステップとを含む予備的ステップさらに含む、請求項１７に記載の方法。
19. 前記第１ステント上に治療用物質を提供するステップをさらに含む、請求項１６に記載の方法。
20. 前記ステントが薬剤被覆型又は薬剤溶出型ステントである、請求項１７に記載の方法。

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